法務委員会

2023-04-25 参議院 全125発言

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会議録情報#0
令和五年四月二十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十一日
    辞任         補欠選任
     小林 一大君     古庄 玄知君
     高橋はるみ君     世耕 弘成君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         杉  久武君
    理 事
                加田 裕之君
                福岡 資麿君
                牧山ひろえ君
                谷合 正明君
                川合 孝典君
    委 員
                古庄 玄知君
                山東 昭子君
                世耕 弘成君
                田中 昌史君
                森 まさこ君
                山崎 正昭君
                和田 政宗君
                石川 大我君
                福島みずほ君
               佐々木さやか君
                梅村みずほ君
                鈴木 宗男君
                仁比 聡平君
   国務大臣
       法務大臣     齋藤  健君
   副大臣
       内閣府副大臣   和田 義明君
       総務副大臣    柘植 芳文君
       国土交通副大臣  石井 浩郎君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総局家庭局長   馬渡 直史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        久保田正志君
   政府参考人
       こども家庭庁長
       官官房審議官   野村 知司君
       総務省総合通信
       基盤局電波部長  豊嶋 基暢君
       法務省大臣官房
       政策立案総括審
       議官       上原  龍君
       法務省大臣官房
       審議官      柴田 紀子君
       法務省民事局長  金子  修君
       法務省刑事局長  松下 裕子君
       法務省矯正局長  花村 博文君
       法務省保護局長  宮田 祐良君
       法務省人権擁護
       局長       鎌田 隆志君
       出入国在留管理
       庁次長      西山 卓爾君
       国土交通省海事
       局次長      宮武 宜史君
       海上保安庁警備
       救難部長     渡邉 保範君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (再犯防止対策に関する件)
 (入管収容施設における被収容者の処遇に関す
 る件)
 (離婚後の子の養育に関する件)
 (知床遊覧船事故の捜査に関する件)
 (技能実習制度に関する件)
 (入管収容施設における被収容者の死亡事案に
 関する件)
○刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
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杉久武#1
○委員長(杉久武君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、小林一大君及び高橋はるみ君が委員を辞任され、その補欠として古庄玄知君及び世耕弘成君が選任されました。
    ─────────────
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杉久武#2
○委員長(杉久武君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、こども家庭庁長官官房審議官野村知司君外十一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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杉久武#3
○委員長(杉久武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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杉久武#4
○委員長(杉久武君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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田中昌史#5
○田中昌史君 おはようございます。
 自由民主党、田中昌史でございます。今日も質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 本日は、再犯防止の観点で質問させていただきたいと思います。
 刑法犯の検挙人数、これ、平成十六年にピークを迎えました。再犯者数については平成十八年にピーク、その後は減少していると。人口減少とともに減少しているということも考えられるのではないかなというふうに思っております。
 一方で、高齢者率、この刑法犯の高齢者率は、令和三年の刑法犯全体で過去最高の二三・六%。さらに、女性では三三・五%として、高齢女性の場合は刑法犯の三分の一近くが高齢者ということで、この刑法犯についても高齢化の問題は非常に深刻な問題だというふうに認識をしております。
 そこで伺いたいんですが、平成二十九年に策定されました第一次再犯防止計画、令和五年三月にその計画を終えたところだということであります。この間に、平成二十四年に設定しました数値目標を達成したというふうになっています。
 そこで、第一次計画の成果と意義についてどのように考えていらっしゃるか伺います。
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上原龍#6
○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。
 第一次再犯防止推進計画により刑事司法関係機関を中心に進められてきた再犯防止の取組でございますが、国、地方公共団体、民間協力者等が一体となって取り組むべき施策へと発展し、その取組が一定程度根付いてきたものと認識しております。
 そうした各種取組の結果、平成二十四年に設定された出所受刑者の二年以内再入率を令和三年までに一六%以下にするという数値目標を、令和二年に前倒しで達成するに至りました。このことは、新たな被害者、そして加害者を生まない安全、安心な社会の実現につながるものであり、その意義は大きいと考えております。
 一方で、刑法犯検挙人員に占める再犯者率が高止まりしているなど、依然として解決すべき課題が認められることから、本年三月十七日に閣議決定された第二次再犯防止推進計画に盛り込まれた施策を着実に実施することにより、再犯防止に向けた取組をより一層推進してまいりたいと考えております。
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田中昌史#7
○田中昌史君 ありがとうございます。
 今、再犯率が高止まりしているというお話、説明がありました。実際に令和三年時点では四八%ということで、もう半数近くの方が再犯に至るという、確かに再入率は低下しているんですが、再犯率が高止まりしているということは、矯正施設に入所されないまま、その後、地域社会の中で対応していらっしゃる方が非常に多いということを表しているんではないかと思っております。ただ一方で、今お話があった二年以内の再入率一六%以下というのは評価できる数字なんだろうというふうに思っているところであります。
 この間、この第一次の再犯防止計画を踏まえて、様々な入所者の実態調査等が行われて、様々な対策、検討が行われてきたということは承知をしております。
 そこで、第一次再犯防止計画の結果を踏まえて、今般、第二次再犯防止計画が策定されたものというふうに思っておりますが、この令和五年三月に策定されました第二次計画で、どのような目標をいかなる理由で設定したのかということについて伺いたいと思います。
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上原龍#8
○政府参考人(上原龍君) お答えいたします。
 第二次再犯防止推進計画におきましては、施策の成果を測る指標として、第一次再犯防止推進計画において設定されていた出所受刑者の二年以内再入率等を踏襲しているほか、より長期的な視点でのフォローアップを行い、また、執行猶予等により矯正施設に入らなかった者の再犯状況についても広く確認していくため、新たに出所受刑者の三年以内再入率、保護観察付執行猶予者のうち保護観察中に再犯をして刑事処分を受けた者の割合、いわゆる再処分率などを追加したところでございます。
 第二次再犯防止推進計画においては、これらの指標の向上を図るとともに、出所受刑者の二年以内再入率及び三年以内再入率を更に低下させていくことを目標としており、各種施策を着実に実施することによりこれを実現してまいりたいと考えております。
 以上です。
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田中昌史#9
○田中昌史君 ありがとうございます。
 二年以内再入率に加えて三年以内再入率ということでお話がありました。長期的なスパンでしっかりと結果を見ていくということは非常に大事なことだと思っております。
 この出所受刑者の再入率を見ますと、犯罪白書なんかを拝見しますと、出所後五年に向かって急速に上昇していって、五年から十年、出所後十年までなだらかになって、十年超えるとほぼフラット状態になっていくという、こういった傾向があるという部分です。
 そう考えますと、やっぱり長期的スパンで三年、二年に加えて三年というお話があったと思うんです。これ、第二次の計画が令和四年度から令和九年度というこれ五年間のスパンですから、その間にこの計画の実効性をどう評価するかという観点では、二年、三年というのは、これは致し方ないところがあるというふうには思うんですが。
 ただ、犯罪、再犯の経過を見ますと、やっぱり五年若しくは十年というスパンで見ていかないと、一番大事なことは、本当にその人が二度と再犯を起こさなかったかどうかというところが一番大事なところだというふうに認識しますので、是非、その五年、十年という経過のフォローアップは今後も継続をしていただいて、是非、この五年、十年、長期になればなるほど再犯に至りやすいという傾向がしっかり歯止めが掛かったんだというところをもし示すことができれば私は大変望ましいのではないかなというふうに思うので、是非そこはお願いをしたいなというふうに思っております。
 この人口減少とともに犯罪発生件数は、民事、刑事、家事共にいずれも減少してきているというところでありますが、この刑法犯で検挙された方を年代別に見ますと、六十五歳以上、いわゆる高齢者の方々の割合も年々増加していまして、全体の二三・六%と。
 この刑法犯で検挙された高齢者の罪名を見ると、窃盗が非常に多く、これ万引きも含む窃盗が非常に多くて、男性で全体の六一%、女性では八九%が窃盗と。昔は万引き、窃盗というと若い方の犯す犯罪かなという漠然とした認識があったんですが、今や高齢者の方が犯す犯罪ということで、これを機に矯正施設に入所する方がかなり多くいらっしゃるということは、これは高齢社会の日本においては非常に重要な問題であり、対処すべき課題だろうというふうに私は考えているところであります。
 この入口ですね、要は窃盗、万引きさせない、若しくは、させたとしても、やっぱり一回で終わらせて二度と再犯させないというこの入口の部分の対策は非常に大事になってくるだろうというふうに思うんですが、この万引きなどの比較的軽微な犯罪の初犯者については、矯正施設に入所することなく刑事司法手続を離れる者が多いと思われますが、そのような方々が福祉的な支援を必要としている場合、例えば検察において再犯防止の観点からどのような取組をしているのか、またその整備状況について十分であるのか、伺いたいと思います。
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松下裕子#10
○政府参考人(松下裕子君) お答えいたします。
 検察におきましては、起訴猶予や刑の執行猶予などによって刑事施設に入所することなく刑事司法手続を離れる者につきまして、高齢者又は障害等によって福祉的支援を必要とする場合には、御指摘の入口支援というふうに呼んでいる取組を実施しているものと承知しておりますけれども、その入口支援と申しますのが、保護観察所や地域生活定着支援センター、弁護士などの関係機関、団体などと連携をいたしまして、身柄を釈放するときに福祉サービス等に橋渡しをするといった取組でございます。
 具体的には、例えば、各庁及び地域の実情に応じまして、保護観察所などと連携をして、釈放される見込みの被疑者などにつきまして、釈放前に検察庁から一定の情報を保護観察所等に提供するなどして、対象者の特性に応じた更生緊急保護の措置が適切に講じられるように取り組んでいるものと承知をしております。
 また、各庁の実情に応じまして、社会福祉士の方を非常勤職員として雇用をしたり、あるいは検察外部の福祉や医療の専門家と連携をして福祉、医療サービス等に関する助言を受けたり、福祉機関などの受入先の調整を行ったりするなどの取組を検察においてしているものと承知をしております。
 検察当局におきましては、こうした入口支援の取組が効果的に実施されるよう、引き続き関係機関との連携強化に努めていくものと考えております。
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田中昌史#11
○田中昌史君 ありがとうございます。
 この福祉的な視点をしっかりと取り入れた処遇をしていくという部分では、外部の専門家の方々としっかりとした連携を図っていくというのは非常に重要なことなんだろうというふうに思っております。
 やっぱり、それにおいても、外部の方としっかりと連携をしていくということも大事ですし、何よりもやっぱり矯正施設の職員の皆さん方の知識とスキルをしっかり上げていって、そういう外部の方々が入ってきたときだけは良くても、それ以外の時間も結構長いわけですので、是非こういった職員の皆さん方のスキル向上についてもしっかり図っていっていただきたいなというふうに思っております。実際に、その犯罪を犯す方々の背景は様々あるというふうには思いますので、そういった部分もしっかりと観察あるいは評価、分析をできる能力ですとか、情報をしっかり共有できる、そういった仕組みを是非つくっていっていただきたいなと思います。
 次の質問に移りますが、新たな受刑者のうち高齢者の占める割合、近年増加傾向にあるというお話をさせていただきました。高齢受刑者の処遇に当たりましては、精神状況や認知機能の状況ですとか、身体機能あるいは出所後の生活機能を考えた生活能力等を把握して、個々の状況に応じた福祉的な対応をすることが求められて、先ほど来福祉的な対応をしっかりと図っていくという話だったというふうに思っております。
 そこで、刑事施設において、この高齢受刑者を処遇するに当たって、具体的にどんな調査を行って、結果や分析、評価に基づいてどのような福祉的な対応を行っているのかを伺いたいと思います。
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花村博文#12
○政府参考人(花村博文君) お答えします。
 高齢受刑者の処遇に当たりましては、その精神状況、身体状況等を的確に把握し、それらに応じて福祉的な見地からも対応することが重要であると認識をしております。
 刑事施設におきましては、高齢受刑者に限らず、個々の受刑者について、医学、心理学、教育学、その他の専門的知識及び技術等を有する職員による処遇調査を通じてその特性を把握しているところ、高齢受刑者につきましては、認知症のスクリーニング検査の結果や受刑生活の状況等から、認知症又は認知症傾向のある受刑者の把握に努めているところです。
 その上で、高齢受刑者に対しては、個々の体力や能力等に合わせて様々な刑務作業を実施しておりますほか、高齢受刑者等の円滑な社会復帰を図るため、地方公共団体や福祉関係機関等の協力を得ながら、基本的動作能力や体力を維持、向上させるとともに、基本的生活能力や各種福祉制度に関する基礎的知識等を習得させることを目的とした社会復帰支援指導プログラムを実施しております。また、認知症又は認知症傾向のある受刑者に対しては、可能な限り集団処遇の機会を設け、認知症の進行をできるだけ遅らせる、症状等に応じて一般の受刑者とは異なる個別の処遇を行うなどの配慮を行っております。
 さらに、高齢等により出所後の自立が困難な者に対しては、社会福祉士等の資格を有する職員などが福祉サービスのニーズ等を調査、確認するとともに、円滑に福祉サービスを受けることができるよう、地域生活定着支援センター等の関係機関と連携した福祉的支援を実施しているところでございます。
 引き続き、関係機関等と連携をしながら、高齢受刑者の再犯防止及び円滑な社会復帰に向け、福祉的支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
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田中昌史#13
○田中昌史君 ありがとうございます。
 私が期待したいのは、是非、その入口から出口、入所中、出口、一貫して、その人なりのしっかりとした情報を外部の方も含めて是非しっかり共有しながら適切に判断できる、まあ情報がもらってもその人が適切に判断できなければ余り意味がない話になってくる、これは私がいる医療の世界も全く同じで、やっぱり情報はしっかりと一貫して共有化されるということと、それから、それに対しての判断する能力を一人一人がしっかり持って適切な対応を取るということは、これは極めて大事なことだというふうに思っておりますので、今、認知症のスクリーニング検査から始まってしっかりとプログラムを組んでいかれるんだというお話がありました。是非そういった視点を踏まえて取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
 平成十九年度に行われた、罪を犯した障害者の地域生活を支援する研究ということで、これ有名な研究だと思うんですけれども、一般刑務所の十五か所、二万七千余りの入所者についての実態調査が行われて、認知症の方々かなりいらっしゃるという結果に基づいてこの認知症スクリーニング検査が取り組まれたというふうに理解をしています。
 恐らく、高齢社会においては、これからますますこの認知症の方が増えていくと。施設の方、更生施設の方に伺ったところ、やっぱり認知症が背景にあって金銭管理ができないですとか、数年前にあった犯罪白書なんかでも、高齢者の方が万引きする平均金額が二千円余りという、二千円強の品物を盗むと。
 年金をもらったりとかしていると思うんですけれども、それでなぜ二千円程度のものを万引きしたり窃盗するのかというところは、やっぱり金銭管理がちゃんと十分できないとか、そういった背景もしっかりあるんだと思うので、是非、この認知症、今後増えていくだろうというふうに予想されますので、この辺りのフォローアップなり、しっかりとした適切な対応、指導を是非お願いをしたいなというふうに思っております。
 刑事施設を出所する、今度、出口に向かってという話なんですが、出所する高齢者につきまして、出所後の生活再建に向けた一貫した対応が必要ですということを思っております。
 そのために、更生保護施設あるいは自立準備ホーム、こういったところがしっかりと整備されて、その施設との連携も含めた取組がされていますが、具体的にこの更生施設や自立準備ホームとの連携がどのように行われているのかということと、それから、出所者の生活自立に必要な事項や犯罪の背景にあった理由などの情報の共有がしっかり行われていらっしゃるかどうかということについて伺いたいと思います。
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宮田祐良#14
○政府参考人(宮田祐良君) お答え申し上げます。
 高齢などによりまして刑事施設出所後の自立が困難な人につきましては、刑事施設在所中から出所後の生活を見据えた息の長い支援が必要でございます。こうした人に対しましては、刑事施設在所中から、出所後、円滑な福祉サービス等へ移行できるよう調整等を実施しているところでございますけれども、実際には、出所後直ちに福祉施設等に入所できないという事態も起こり得ます。例えば、ベッドの空き待ちというようなこともございます。その際には、民間が運営しております更生保護施設あるいは自立準備ホームを一時的な居住先としまして宿泊保護を委託しております。
 この取組におきましては、高齢者や障害のある人を積極的に受け入れてくださる施設が必要となりますことから、一部の更生保護施設には社会福祉士等の資格を有する職員を配置いたしまして、福祉的配慮が必要な者に対し、その障害特性等に配慮した処遇を実施しているところでございます。
 また、更生保護施設におきましては、生活再建に向けた一貫した取組といたしまして、更生保護施設を退所し地域に移り住んだ後、その自宅を訪問するなど、いわゆるアウトリーチ型の手法によりまして個々の特性や課題に応じた生活相談支援を実施する訪問支援事業を令和三年度から一部の施設で開始し、現在、全国十一の施設で専門の職員を配置しているところであります。
 こうした調整や支援におきましては、刑事施設、保護観察所、更生保護施設、地域生活定着支援センター、地方公共団体等の関係機関、団体等との充実した連携が何より重要でございます。そのために、必要に応じケア会議を開催するなどして、本人の特性や課題、当時の生活状況などの犯罪の背景事情等につきまして関係者との間で情報共有を図り、地域における自立した生活に向けた支援のネットワークを構築して、必要な支援の確保に努めているところでございます。
 なお、更生保護施設に委託できる期間というのがございまして、これは、保護観察の期間、又は刑事手続による身体の拘束が解かれた後、原則六か月、特に必要がある場合には更に六か月の合計十二か月を超えない範囲とされております。
 引き続き、高齢等により自立が困難な人の再犯防止や刑事施設出所後の安定した生活のために、関係機関との連携を一層促進し、こうした取組の充実を図ってまいりたいと考えております。
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田中昌史#15
○田中昌史君 ありがとうございました。
 もう時間がないので最後にまとめますが、出所者の方は、経済的な問題ですとか、あと住居の問題、認知症の問題ですとか様々な理由があって、社会福祉を含めた多様な方々、専門人材を活用して、それに対して対応されるということで、しっかりとした連携をますます図っていただきたいと思います。
 初犯の高齢者が単身者である割合って二〇%ぐらいなんですが、これ、再犯で再入所するときは八割近くが単身者ということで、一回目は家族いたんですけど、一回入所して出た後、もう家庭崩壊されて単身状態になって、二回目入ってくるときにはほとんど単身者で、その後ずっと再犯を繰り返すということですので、このコミュニティーの問題、孤立をさせないということも含めて、これは是非しっかり今後とも対処していただきたいと思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
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石川大我#16
○石川大我君 立憲民主・社民の石川大我でございます。大臣、今日もどうぞよろしくお願いをいたします。
 入管庁の問題についてお伺いいたします。
 ちょうど通告の中に子供の問題を通告しておりましたが、今日の朝の五時に朝日新聞がデジタルの方でニュースを出しております。在留資格がない子供らに在留特別許可を与える方向で検討を始めたというようなことが関係者への取材で分かったというふうにありますけれども、そもそも、子供たちが今二百一人いるというふうに言われておりますが、これ、子供たちだけに在留許可を与えても、親もおりますし、十八歳以上でも、当然日本で生まれて日本語しか話せないという方たちもいらっしゃいます。大臣はどのようにお考えでしょうか。
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齋藤健#17
○国務大臣(齋藤健君) 報道についてはコメントは控えたいと思っていますけど、私は、子供に関する在留特別許可の在り方につきましては大変重要な問題だというふうに認識をしておりまして、実は現在もろもろ対応を検討しているところでございます。
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石川大我#18
○石川大我君 確かに子供の問題、非常に大きな問題ですけれども、先ほどお話ししましたような、じゃ、親はどうするのか、子供だけ、小学生だけ在留特別許可与えても、親を強制送還してしまったら、その子供一人では生きていけません。あるいは、高校生だったとしても、じゃ、親二人を、高校生がアルバイトして二人親を養うのかというような問題もあります。もちろん、十八歳以上の方たちも、理由があって帰れない人たち、九九%の人たちは帰っている、しかし一%の人たちが帰っていないという問題もありますし、そもそも入管庁の権限が非常にブラックボックスの中に入っていてよく分からないというような問題があります。
 難民認定に関しても、なぜこの人に難民認定が出たのか、あるいは出ないのかということも全く分からない。私たちは、公平な第三者機関による難民認定のためのそういった機関をつくるべきだということも言っておりますし、送還停止効、これはしっかりと守ると。これ、難民条約、我々が批准している難民条約のノン・ルフールマン原則ですので、そういったものを守ると。あるいは、収容の上限を決める、あるいは収容審査の、ごめんなさい、司法審査ですね、収容の上限を決めたりとか、それに司法審査をしっかりと入れるというような、こうした改革が必要だというふうに思っています。
 もちろん、暴行やそういったような問題もありますし、医療の問題、仮放免の方が国保に入れない、就労ができないという問題、そしてウィシュマさんの問題もまだ未解決というような中で、ここだけ取って、これでもういいんだ、これで入管法を通そうと、そういうことではないと思うんですが、大臣のお考え、いかがでしょうか。
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齋藤健#19
○国務大臣(齋藤健君) 現状において、退去強制令書の発付を受けた外国人による送還忌避の問題ですとか、それに伴って長期の収容になっているという問題、こういう問題については、私は早期に解決すべきだと思っています。
 他方で、人道上の危機に直面し、真に庇護すべき方々を確実に保護する制度の整備もまた重要な課題だと考えておりますので、今回の法改正におきましては、提案させていただいている法改正におきましては、こういった問題意識で様々な手が打たれていると私は認識をしておりますので、是非一刻も早い成立に向けて丁寧な説明を尽くしていきたいと考えています。
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石川大我#20
○石川大我君 私は認識という今お話がありましたけれども、今大臣が答弁されたことは、やっぱり残念ながら我々が入管庁からずっと聞いている言葉でして、是非、大臣としてこの問題捉えていただいて、大臣の言葉で答弁をいただきますようお願いをしたいというふうに思います。
 一旦この問題からは離れまして、LGBTの問題、質問させていただきたいと思います。
 日曜日のことですけれども、おとといの日曜日ですが、代々木公園で東京レインボープライドが行われました。二日間の参加者が二十万人ということで、コロナ前に戻ったなという感じがしています。企業のブースが二百二十以上ということで、本当名立たる日本の企業も参加をしておりました。
 パレードは、一万人がパレードしまして、十八の大使館から参加者もありました。イギリス大使は、娘さんがレズビアンであるということで同性婚をしているということを紹介しまして、日本にいるイギリス大使ですけれども、イギリス社会は同性婚のおかげで豊かになった、イギリス社会は同性婚のおかげで豊かになったというふうに話して、日本でも婚姻の平等を訴えておられました。アメリカからもエマニュエル大使が参加をしたところです。
 そして、この委員会室の中にも、森まさこ委員は内閣総理大臣補佐官ということで、LGBT理解増進担当ということで御参加をいただきましたし、谷合委員、福島委員、そして私も参加をさせていただいたところでございます。
 大臣として、こうしたパレード久しぶりに行われたわけですけれども、御感想はいかがでしょうか。
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齋藤健#21
○国務大臣(齋藤健君) まず、このようなパレードについて、私は参加していないので報道を通じてしか存じ上げないわけでありますが、十分承知をしているつもりであります。
 その上で、もう石川委員、またいつも聞いている答弁だと言われるかもしれませんが、私は、やはり同性婚制度の導入の問題につきましては、我が国の家族の在り方の根幹に関わる問題でありまして、国民的なコンセンサスと十分な理解を得た上でなければなかなか前に進めることは難しいなというふうに正直思っているところでございます。
 したがいまして、国民各層の意見、国会における議論の状況に加えて、同性婚に関する訴訟の動向、地方自治体におけるパートナーシップ制度の導入や運用の状況、また御指摘のようなイベントも含めまして注視をしてまいりたいと思っております。
 法整備については、その在り方も含めて様々御意見ありますが、今、議員立法として議論が続いているという状況もあると思っておりますので、法務大臣として意見を申し上げることは差し控えたいと思います。
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石川大我#22
○石川大我君 まさに今、こちらも報道で、G7までに、いよいよ今日から自民党さんが動き出すんじゃないか、政府・与党が動き出すんじゃないかというような報道もあるわけですけれども、やはりここで、法務大臣としてしっかりと差別解消法、そして同性婚を導入すべきだということを、是非、齋藤大臣からメッセージをしてほしいというふうに、強くアピールをしてほしいと、歴史に残る大臣になっていただきたいというふうに思うわけであります。
 G7の中で、これもまさに僕がずっと言っていることですけれども、G7の中で同性婚がない、同性婚やそれに類する制度がないのは日本だけということですし、差別禁止の法制がないのも、これまたG7、日本だけでございます。
 是非、やっぱり総理は、これ議論が大切だというふうにも言っております。そういった意味で、やはり法務大臣として何ができるかということを考えていくと、注視していくというだけでなくて、法制審にしっかりと諮問をすると、そこの中で議論をしていくということが大切なんじゃないかなと思います。
 予算委員会の中でも、私、岸田総理と質問をさせていただき、岸田総理に質問をさせていただきましたけれども、その中で議論が大切だ、議論が大切だというふうにおっしゃっているわけでして、そういった意味では、法制審にしっかりかけて、専門家の方たちにまさに議論をしていただいて結論を出すべきなんじゃないかなというふうに思いますが、是非、法務大臣として御決断、いかがでしょうか。
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齋藤健#23
○国務大臣(齋藤健君) 政府としては、先ほど申し上げたように、国民各層の意見、そして国会における議論、こういう状況等を注視していきたいということでありますが、関心を持って私は同性婚に対する訴訟の動向ですとか自治体の取組等の動向把握を行ってきましたし、これからもしっかり行っていきたいと考えています。
 そして、法制審への諮問につきましては、こうした状況を踏まえて総合的な検討を行う必要があると今考えているところでございます。
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石川大我#24
○石川大我君 今、大事なお話があったと思います。総合的な検討をしていく必要があるということで、是非、早急に総合的な検討をしていただいて、法制審にしっかり諮問をしていただきたいということをお願いしたいと思います。
 次に、先週の法務委員会で福島委員からも質疑がありましたけれども、八木秀次氏及び自民党の性的マイノリティ特命委員会に関してお伺いをします。
 八木秀次氏が旧統一教会の媒体において、同性愛は先天的ではないという意見が有力とされてきているとした上で、生まれつきの人たちはほぼおらず、本人が望めば、多くの場合、治療することができるという見解、これを一般化、これを同時に一般化しなければならないのではないかと思うというようなことを述べています。
 これは政府と、見解とは異なると思いますが、確認をさせてください。
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齋藤健#25
○国務大臣(齋藤健君) 法務省は、多様性が尊重され、全ての人々がお互いの人権や尊厳を大切にし、生き生きとした人生を享受できる社会の実現、これを目指しているわけでありまして、こういう考え方に基づいて各種人権擁護活動を行っているわけであります。
 御指摘のような、性的マイノリティーは治療によって治すべき、そういう見解は、我が方は一切取っておりません。性的マイノリティーの方々もそうでない方々も、自己の性の在り方について、自己の意思に反し、第三者によって変更を強いられるようなことはあってはならないというふうに認識をしています。
 今後も、我々の広報活動が足りないんだと言われればそれまでかもしれませんが、多様性を尊重することの重要性について国民の理解を得られるよう、人権啓発活動をより一層しっかり推進していきたいと考えています。
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石川大我#26
○石川大我君 大臣、ありがとうございます。
 ハフィントンポストの報道なんですが、自民党性的マイノリティ特命委員会の事務局長で神道政治連盟国会議員懇談会の事務局長でもある城内実議員が、LGBT団体のことを指しまして、美しいポリコレ、まあポリコレというのは政治的な正しさですけれども、みたいなものでストーリーを作って、それを疑問視する人をひたすらたたくお花畑正義感の人たちと発言して、非常に問題視されました。
 地元の浜松の三団体からの公開質問状に対し、性的マイノリティーの方々が暮らしやすい社会を実現するために、これまで様々な立場の当事者の方々から直面する困難や課題等についてお話を聞いてきました、一方的な意見や価値観だけでなく、ここから大事ですが、様々な立場からの御意見、客観的事実や科学的根拠を踏まえて議論を進めていくことが重要と考えますというふうに回答をしています。
 それで、この問題なんですけれども、城内議員が、様々な立場からの御意見、客観的な事実、科学的根拠をヒアリングする目的として八木氏を呼んで、そして先ほどのような発言をしているわけです。これ、極めて重大な外交問題にも発展することだというふうに考えています。
 なぜならば、このコンバージョンセラピーという、同性愛を異性愛に変えようという、治療という名の、これは国際機関から、国連からも拷問に相当するというふうに言われている、この非人道的行為を、責任ある与党の、党の公的な機関がこの誤った見解を様々な意見の一つとして捉えているのであれば非常に問題だというふうに思います。
 今後、G7に向けて、今日、実は二時から自民党さんはこの特命委員会開くそうですけれども、この会議体でも法案も審議をされる、議論をされるということになるというふうに思います。
 先週の法務委員会で福島委員に対して、性的マイノリティーは治療によって治すべきという見解は取っておりませんとしっかり大臣は答弁をされています。私も、三月六日の予算委員会で岸田総理にほぼ同じことを尋ねまして、総理は同性愛者を精神の障害だとか治療が可能なんだとか同意はされないと思いますがいかがですかというふうに質問をしますと、総理は、私自身そのような考え方は持っておりませんというふうに答弁をしております。
 そこで、大臣にお伺いしますけれども、一般的に、人権啓発を考える上で、このような差別的な発言や、一般的に性的マイノリティーに対する誹謗中傷、差別発言とも呼べるような内容、同性愛の治療については許されないものであって、議論の参考にすべき様々な意見の一つということではないというふうに思いますが、いかがでしょうか。
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齋藤健#27
○国務大臣(齋藤健君) 自民党の活動について私が政府の立場でいいとか悪いとか言うことは、コメントは差し控えたいと思っておりますが、政府の、法務省の立場は先ほど御説明したとおりでありますので、この政府としての考えはしっかりと伝えていきたいと思っています。
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石川大我#28
○石川大我君 まさに御答弁いただきました自己の意思に反するということは、これはあってはならないですし、第三者によって変更を強制されるということはもうあってはならないということでして。
 そもそも、この自分の性的指向というものを変えられるんだという主張を、自民党さんはそういう主張をする人たちを呼んでいるわけですけれども、では、私が同性愛であり、それを異性愛に治療できるんだと考えると、何かそれができてしまうんじゃないかなとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、同性愛と異性愛というのは全く平等なわけでして、人数が少ないというだけであるということはもう世界的な認識なわけですけれども。
 ここにお集まりの異性愛の皆さん、恐らくここには異性愛の皆さんが多いと思いますが、この異性愛の皆さんが、じゃ、治療によって同性愛になることができるんですよと、それはできるんです、皆さん、同性愛になってくださいというようなことを言っているのと同じで、そんなことはできるわけがないだろうというのが恐らくここの皆さんたちのお考えだと思いますし、私も全くそういうふうに思っております。そういった認識が共有できたことは良かったというふうに思っています。
 そして、そうはいっても、自民党の中ではこのような誤った見解を持つ方がいまだ性的マイノリティ特命委員会で事務局長をしているというようなことで、このような見解を与党の特命委員会が持ったままG7を迎えて、LGBT関連法案を議論されるのであれば、大変大きな問題だというのは先ほど述べたところです。
 早急に、そのような見解は違うのだと、自民党の一特命委員会の意見と行政府、法務省の見解は異なるんだということを、法務省、そして齋藤法務大臣の見解とはやっぱり異なるんだということを人権擁護局が法務省のウェブサイトに掲載して、正確な見解、そして周知を図っていくべきだというふうに思っています。
 この問題はずっと昔から言われておりまして、大人でも非常に当事者深く傷つく問題発言ですし、ましてや多感な時期の生徒児童の皆さん、児童生徒の皆さんについては、大人から否定されているということで極めて深く傷つくと、悲しむと思います。
 是非、法務省としての周知ということですけれども、更に行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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齋藤健#29
○国務大臣(齋藤健君) まず、私が先ほど申し上げた見解ですね、性的マイノリティーは治療によって治すべきとの見解については取っていないと、性的マイノリティーの方々もそうでない方々も、自己の性の在り方について、自己の意思に反し、第三者によって変更を強いられるようなことはあってはならないと、そういう認識につきましてはもう今日正式に表明をさせていただいていますし、議事録にもしっかり残っていく問題だと思っております。
 その上で、性的マイノリティーに関する人権啓発の在り方につきましては、御指摘いただいた観点も踏まえつつ、幅広く検討を重ねて、より効果的なものになるように努力をしていきたいと考えています。
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