予算委員会

1954-06-03 衆議院 全95発言

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会議録情報#0
昭和二十九年六月三日(木曜日)
    午後二時三十二分開議
 出席委員
   委員長 倉石 忠雄君
   理事 西村 直己君 理事 西村 久之君
   理事 森 幸太郎君 理事 川崎 秀二君
   理事 佐藤觀次郎君
      岡田 五郎君    尾関 義一君
      小林 絹治君    迫水 久常君
      庄司 一郎君    灘尾 弘吉君
      羽田武嗣郎君    葉梨新五郎君
      福田 赳夫君    船越  弘君
      山崎  巖君    稻葉  修君
      河本 敏夫君    竹山祐太郎君
      中曽根康弘君    足鹿  覺君
      伊藤 好道君    滝井 義高君
      松原喜之次君    山花 秀雄君
      稲富 稜人君    岡  良一君
      小平  忠君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 岡崎 勝男君
       大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君
        厚 生 大 臣 草葉 隆圓君
        通商産業大臣  愛知 揆一君
 出席政府委員
        大蔵事務官
        (主計局長)  森永貞一郎君
 委員外の出席者
        専  門  員 小林幾次郎君
        専  門  員 園山 芳造君
        専  門  員 小竹 豊治君
    —————————————
六月三日
 委員川島金次君辞任につき、その補欠として岡
 良一君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した事件
 予算の施行状況に関する件
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倉石忠雄#1
○倉石委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件を議題といたします。質疑を継続いたします。佐藤觀次郎君。
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佐藤觀次郎#2
○佐藤(觀)委員 まず大蔵大臣にお尋ねいたします。昨日同僚の川崎委員から御質問がありましたが、明日出発される吉田首相の旅費の三百六十八万円という内訳は、この総理府の予算のどういうところでおとりになつておるのか、まず大蔵大臣から答弁をお願いしたいと思います。
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小笠原三九郎#3
○小笠原国務大臣 この総理府予算のうちに外国旅費が六千四百九十万四千円あるのです。そのうちに田中官房副長官等の分について見ますと、総理府の所管に国際会議共他諸費の外国旅費というのがありまして、そのうちから出すのであります。
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佐藤觀次郎#4
○佐藤(觀)委員 あらかじめ総理が外遊されるという立場から、そういうことをお考えになつておつたかどうか、その点をひとつ大蔵大臣からこの際御返答を願いたい。
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小笠原三九郎#5
○小笠原国務大臣 予算編成当時においては、そういうことを予想したわけではございませんが、いろいろな会合等に行く費用としては、いろいろなことを在来の例によつて計上してございます。ですから昨日ちよつと川崎委員からもお話があつたように、あるいはその分が若干きゆうくつになるということは免れません。
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佐藤觀次郎#6
○佐藤(觀)委員 国費を使われることでありますから、そういうことについては国民からいろいろ意見が出ておりますし、総理大臣は今日まで出発のことについて述べておられませんから、これは非常に人を食つた話だと思いますが、まあその問題は別といたしまして、実はこの予算が編成されましてから三月ばかりの間でございますけれども、経済的な事情が非常にかわりまして、いろいろ税制の問題かあるいは税収入に対しまして相当なかわり方がある。これは大蔵大臣が言われたように、デフレ政策によつて物価の値下りが出て来たわけでありますが、一体政府は自然増収をどのくらい見積つておられるのか、今年度の自然増収についてまずお伺いしたいと思います。
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小笠原三九郎#7
○小笠原国務大臣 在来のしきたりと言つてはおかしいのですが、在来の見方によりますと、これは相当自然増収かあるのが普通であります。ところが本年は一切自然増収を見ておりません。それは今度の緊縮財政、金融の引締め等、一連のいわゆるデイスインフレ政策によりまして、財界が多少これらの整理整頓の時期に入るということを予想しましたので、従つて本年度の予算には自然増収は一切計上しておりません。これが同時にまた二十九年度の予算の一つの特色でもございます。
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佐藤觀次郎#8
○佐藤(觀)委員 そういうことになりますと、結局繊維消費税というものが不成立になつたということ、いろいろ二党協定によりまして予備費を大分とつたというような問題もありますので、政府みずから二百億の節約をやるというようなお話もありますが、こういう点が、まだ国会が終らないのに、政府の方針と大分違つて来たのではないかというような疑惑があるのですが、この点はどういうふうに処置をされるのか、大蔵大臣の所見をお述べ願いたいと思います。
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小笠原三九郎#9
○小笠原国務大臣 この点は佐藤さんも御承知のように、さきに三党協定によりまして百三十億の予備費のうち五十億をそれぞれの費用に向けた点もございまして、当初から若干のいわゆる実行上の予算をつくる必要があろうと行えておつたのでありますが、ただいまのところ、見通しといたしまして繊維消費税が大体八十五億、これはちよつと収入の方で見込まれません。それがらこの間の国会の修正で税率を若干変更された向き等がありまして、それとでまあ百億ちよつとぐらい、この八十五億を合せましてそれぐらい収入が減少になるかと思うのであります。それから一方支出の増加する分がございます。たとえて言えばそれぞれ実行する時期について遅れておる分が出て来ておりますものとかそんなことで、これらを合せますとかれこれ数十億になり、今の予備費で弁じました五十億を合しますると二百億ほどになりますので、約二百億ほどの節約を実行予算の面でやりたいと思つておりますが、ただいまのところ決定はいたしておりません。一応の考え方を率直に申し上げておる次第であります。
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佐藤觀次郎#10
○佐藤(觀)委員 そうしますと問題は、このデレフによりましてある程度よで予算の節約ができるはずでございますが、そういう点についてどういうように見積つておられるのか。最初大蔵大臣が演説されたときには、〇・五くらいは今年度の予算の中では値上げになる予定であるということを言つておられましたから、そういう意味で勘定されておるのか。おそらくデフレになれば物価が下つて来るのだからそれだけ節約されると思いますが、そういう点についてはどんなような見込みであるか、その点をひとつお答え順いたい。
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小笠原三九郎#11
○小笠原国務大臣 予算を編成いたしますときには、大体予算編成当時の価格で物を見たわけでございます。これはいつもそういうことになつておりまして、それで見ましたわけですが、その後佐藤さんも御承知の通り、大体卸売物価で四〇%以上下つて参りました。それから小売物価で——私はここに岡崎の商工会議所で発表したものを持つておりますが、それによると自由価格の分は約一割も小売価格で下つております。あなたの名古屋でもこれはよくおわかりでしようが、もう一割下つておるものもありましよう。ここにこまかい数字もありますが、岡崎の商工会議所の方で発表した報告によりますと、約一割下つております。そういうぐあいでありまして、この調弁価格その他に相当経費の節減をし得る余地があるのではないか。従つて私どもは、この予算を実施する場合にあたりまして、できるだけ保安庁その他の調弁価格も安くする、すべての注文品を安くして、そうして物価引下げにも役立つことですから、それを見込みますと、いわば物件費、施設費等で五分ないし一割ぐらい減少し得るものが相当出て参ります。それらを一応実行予算で見ようと思つておりますが、しかしそういうふうに見にくいものもあります。こまかく言いますと、たとえば病院の費用というものはいくら下つて来たつて減するわけに行きません。従つてそういうようなこともありますので、こまかく今いろいろ検討いたしておりますが、大体物価の値下りを五分ないし一割と私ども見込んでおりましたが、年度内にはまさにそれくらいの値下りが確実に見込まれる情勢になつて来ましたので、従つて物件施設費等で相当実行予算の面では節約をいたしたい、かように考えておる次第でございます。
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佐藤觀次郎#12
○佐藤(觀)委員 初めの予定は、デフレ的な考えを持つておられた関係上、その結果七、八月ごろには相当倒産者が出るのではないか。現に私どもの選挙区にも繊維工業者が倒れまして非常に困つておるわけでありまして、おそらく大蔵大臣も御承知かと思います。が、こういうような倒産者に対して、どういう処置を——ただいまデフレ予算のしわ寄せが結局中小工業者に行くということは、これはわれわれが本委員会におきまして、たびたび大蔵大臣に質問したところでありますが、そういう点についてどういうお考えを持つておられるのか、その点を伺いたいと思います。
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小笠原三九郎#13
○小笠原国務大臣 本年度のいわゆる財政の緊縮とそれから金融の引締め、その他一連の政策はよく佐藤さんの御承知のごとくに、国際収支の改善をはかる。従つて物価をを五分ないし一割下げよう、こういう考え方のもとに進んでおるのでありまして、従つてこの政策がだんだん浸透するにつれまして、諸物価が卸売物価では四分以上下つており、小売価格でも漸次下りつつあるということは御承知の通りであります。従つてそういう影響を受けられる方が出て来ることは、お気の毒ではあるが、やむを得ぬ事情にあると思いますが、中小企業者の方へこれをしわ寄せするということは、中小企業の日本における立場からいつて、極力私ども避けたいのであります。従いまして当初計画を立てておりました指定市会などの引揚げというものも、六、七というようなところは、引揚げを大体四箇月くらい延ばして参ろう、こういうふうに考えております。それからまたこの間、これは春日一幸さんなどから御注文もありまして、今大体やつておりますのが中小企業に対する銀行の貸出しのあの貸倒準備金、これは御承知の普通の企業では一割見ておるのでありますが、それを一五%見ようということで、それで金融の方が仕出しをしやすい幾らかの措置になろうかとも考えております。但しはつきりと目標がきまつておりませんので、私どもは物価が今申し上げた通り下つて、国際収支改善という大きい元に役立つまでは、やはりこの政策を一貫して参らなければならぬと思つておりますが、しわ寄せの点につきましては、極力中小企業者に及ばないよう措置するとか、これは私も十分な配慮をいたしたいと考えておる次第でございます。
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佐藤觀次郎#14
○佐藤(觀)委員 今金融引締めが非常にひどいので、実は私たちが想像している以上に相当窮迫している事態になつているわけであります。そこで金融引締めということは、これは政策でなくてただそういうことをやるということで、実際はそれによつて非常に悪い傾向が出て来たということは、これは口に言わないけれども相当深刻な状態があるわけであります。そういう点でこれを救済する道として、政府は中小企業金融公庫や国民金融公庫の預託の引延ばしなどもやつておられますが、こういうことだけでは救いがたいのではないか。まあ中小企業者の悪い者は倒れてもやむを得ないではないかと言われれば別でありますけれども、しかし現在の日本の中小企業者の悲惨な状況は、想像以上だということを私たちは知つておるわけであります。そういう点についてどういう手を打たれるのか。私たちはこういうことについて臨時議会を開く御意思があるのかどうかということも考えておるわけでありますが、大蔵大臣の所見を伺つておきます。
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小笠原三九郎#15
○小笠原国務大臣 ただいま申し上げました通り、私どもといたしましては国際収支改善の目的を達するまでは、やはり今までのいわゆるデイスインフレ政策浸透をはかつて参らなければならぬと考えております。しかしながら御懸念の中小企業者に波及することは、極力避けたいと考えておりますので、さしあたり措置したことは今のようでございますが、今後どうしてもさらに措置する必要が起つて参りますれば、これはあらためて十分の検討をしたいと思います。しかし私どもはこの一日と二日と地方財務局長会議を開きまして、地方の実情を相当報告を受けまして、いろいろ検討をしおるのでありますが、少しところによつては行き過ぎの影響が出て、健全なところでも多少の不自由を感じておるようでありますが、大体今まで少しだらだらやつて来たというようなところにその影響が多く出て来ているようで、健全なところはそんなに影響が出ておるとは、まだ私どこの局からもそういう報告に接しておりません。しかし今後は情勢に応じて——これは政治というものは情勢に応じていろいろな施策をするのが当然でありますから、それは考えます。しかし問題は何としても国際収支という元ができなければ、どうしたつて日本の経済というものは健全になることができないのでありますから、その元を貫くためには少々皆さんの中に御不自由な方があつても、ごしんぼういただくほかはない、かように考えている次第であります。但しできますだけの措置を政府としては講ずる考えを持つております。
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佐藤觀次郎#16
○佐藤(觀)委員 いろいろ尋ねたいことはありますが、実は今度一番大きな問題になりますのは、失業対策が相当大きな問題になつて来ると思います。おそらく中小企業者の崩壊から中小企業が非常に大きな被害をうけることは予想されます、それから九月には米価審議会で米価の改訂という問題が出て来ます。それから先日の北海道を初めとして全国的な災害の問題もありますので、当然これは補正予算を組まなければならぬのではないかと思うのでありますが、大蔵大臣はこの中小企業の救済のため、あるいは二重市米価の問題等いろいろな問題につきまして、補正予算をこの秋に組まれる御予定があるかどうか、この点を伺いたいと思います。
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小笠原三九郎#17
○小笠原国務大臣 ただいまのところ、私ども実は補正予算を組まねばならぬという事態ではない、かように考えております。これは佐藤さん、ちよつと誤解のないように申し上げておきますが、物価の引下げは五分ないし一割で、さらに言葉をかえて言いますと、昭和二十七年の下期のところに持つて行こうというのが私どもの政策でありますから、決して急激なものではなく、従つて私どもは本年多少のことを見込みまして失業保険とか、あるいは失業対策等に五分の増加を見て、それだけの予算措置をとつてあることは、予算面で御承知の通りであります。しかしさらにその後の実情がもつとひどくなつて来れば、これはもちろん失業者を見殺しにするわけには行きません。従つてそういう対策が出て来ることは当然でございますが、今のところは五分のところを見ているのと、その点私どもは急激に下けることは考えておりません。繰返すようでありますが、五分ないし一割、昭和二十七年の下期のところに持つて行こうというだけのことで、それをあくまでデフレ政策をやつて行くとか、あるいは井上準之助氏の時分の金解禁をやるといつたこととは全然事情が違いますし、また世界経済の情勢がそんなにひどくかわつておらぬことも佐藤さん御承知の通りでありますので、まだ速急に補正予算を組まなければならぬ事態ではないのではないかというように考えているわけであります。
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佐藤觀次郎#18
○佐藤(觀)委員 まあいろいろ先のことを約束すると、この次に大蔵大臣をとつちめることになりますので、なかなか上手な答弁でございますが、吉田さんが外遊することにつきまして、御承知のように外貨が今不足していろいろむずかしい問題がありまして、為替レートをかえるために——向井前大蔵大臣が安定資金を得るために、そういう使命を持つて行かれたのではないかというようなうわさがあるわけでありますが、そういう点について大蔵省はどういうようにお考えになつておるのか、お漏らしを願いたいと思います。
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小笠原三九郎#19
○小笠原国務大臣 過日ある新聞に為替安定資金のことがちよつと書かれておりましたり、またその後ちらほらそんな話も聞きましたので、一体どこにそんな話があるのかと思つて、実は私もいろいろ探つたのでもりますが、あまり根拠のある、根底のある話ではないようであります。もちろん私どもといたしましては、三月末で八億二百万ドルのものを持ち、四月は昨日申し上げましたように、減少額がきわめて少くなつて参つております。国際収支は漸次改善を見つつある状況でございますので、いわゆる為替レート堅持という方針はあくまでこれを貫きますが、今ただちに為替資金を必要とするというような事情には置かれておりません。しかし念のため申し上げておきますと、八億二百万ドル、その後若干四、五百万ドル減つておると思いますが、そのうちにはインドネシア、朝鮮等に対するこげつきの分もありますけれども、本年のように輸入貿易二十億というふうに考えますれば、正常なる貿易をやつて行くのになお余りがあるくらいであります。しかし余りあるうちから考えて行かなければいけませんので、二十八年度の為替国際収支の現状等から、こういう比較的きついと言われる政策を行うのも、やむを得ぬということになつておるのでございますが、ただいまのところ、為替資金不足で不自由するというようなことはないと見込んでおります。なお昨日も川崎委員にお答えした通り、二十九年度大体一億ドルという見込みをしておりますが、あるいはもう少し以内にとどめたい、こういうふうに私どもは考えております。
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佐藤觀次郎#20
○佐藤(觀)委員 もう一点、これは小さい問題でありますけれども、児童の教科書を国が二億円補助するという点について、参議院でも法案が通過したそうでありますが、そういう点について大蔵大臣は何とかめんどうを見てやつていただく御意思であるかどうか、一点お伺いしたいと思います。
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森永貞一郎#21
○森永政府委員 教科書の関係は、補助金整理法の本文にそのまま入つておるわけであります。従いまして、ことしは大蔵省の教科書の無償配付はやめるという方針にはかわりがないわけであります。但し遡及適用するのも法律上の観点からいかがであろうかというようなところでございまして、遡及適用の規定だけは除かれまして、その間もし事実上無償で交付するというような措置をとつておるものがある場合には、例外的に別に認めるというような、法律上の一貫した思想に基く若干の修正が行われましたけれども、根本精神は何らかわつていないわけであります。
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佐藤觀次郎#22
○佐藤(觀)委員 愛知通産大臣にお伺いしますが、先ほども大蔵大臣からいろいろと説明を承りましたが、中小企業者の倒産が非常にはげしくなつて来まして、おそらく七、八月旧盆から新盆ごろに相当倒産者が出るように予想されておるのでありますが、通産大臣としてはこれに対するどういう対策をお持ちになつておるのか。中小企業者はほとんど希望を失つております。国会が終りになりますので、われわれも地方へ帰りますので、そういう点に対して簡単でけつこうでございますが、通産大臣はどういう政策でこの著しい中小企業者を救うかという具体案がありましたならば、ひとつ簡単に御答弁を願いたいと思います。
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愛知揆一#23
○愛知国務大臣 中小企業の対策につきましては、前々から申し上げておりますように、一つで、これで特効薬となるというような対策はございませんので、また同時に斬新奇抜な方策というものもなかなかないように思いますが、考え得るあらゆる点につきまして、具体的な措置を今後とも進めて参りたいと思つております。きわめて簡単に申し上げますが、先般衆参両院の本会議でも御決議がありまして、その中にも具体的な国会としての御意思が明らかになつておるのであります。たとえば国庫預託金の期限が参りましたものの引揚げを延期する。それから金融機関の中小金融に対する貸倒準備金の税法上の優遇措置を広げる。あるいはまた、大企業の不当なる中小企業に対する支払い遅延について、公正取引委員会とかねがね十分打合せしておつたのでありますが、御承知のように認定基準という一種の法規的な基準をつくりまして、これに基きまして実情を調査して、これに違反すると申しますか、趣旨に反するものについては処断をして行く。あるいはまた輸出振興策の一助といたしまして、加工貿易についての外貨の割当を大幅に広げ、同町に保税工場の利用を中小企業に対しても、簡易に利用し得るような方法をとつて参る。まあ考え得るいろいろな措置について具体的にこの上とも一段の努力をして参りたいと思います。
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佐藤觀次郎#24
○佐藤(觀)委員 きようの新聞を見ましても、繊維の大暴落を来しております。このままで行きますと、おそらく日本の重要な産業である繊維工業は、ほとんど全滅するのじやないかというような、非常に悲惨な状態を予想されておるわけでありますが、これに対する確たる信念がなければ、これはもう弱い者いじめでだんだん倒れてしまうわけであります。そういう点についての政府の所見と、もう一つ、昨日も川崎委員からここで発言がございましたが、私は先日予算分科会において、日米合弁の石綿会社につきまして非常に疑問を持つたので、政府の答弁を求めたのであります。もう三月ばかり前になつておりまして、そのままになつておりますが、御承知のように日本では中小企業者が非常に困つておる。特にセメントの材料などはあつて、しかもスレートなどは大体需要を満たしておるばかりではなく、現在四割くらいは操短をやつておるというような状態であるわけであります。こういう日本の中小企業者を倒すような外資の導入は、避くべきではないかというようなことを考えておりますが、通産大臣はこういうような問題に対してどういうようにお考えになつておるのか。こういうことにつきましては、あなた方の与党の議員で反対しておられる人もあるので、われわれ野党としてはどうも納得が行かない。何か不明朗なことがあると思うわけでありますが、そういう点について通産大臣はどういうようにお考えになつておるのか、ひとつ御答弁を願います。
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愛知揆一#25
○愛知国務大臣 外資の導入それから外国機械の輸入、技術の提携という問題につきましては、従来よく内地でやつておりました業者その他との間にいろいろ意見の全い違いが出て来ることは、ある程度はやむを得ない事情があるように思いますが、私は明朗不明朗ということではなくて、合理的に処理をして参りたいと考えております。原則論といたしまして、日本でなかなか得られないような優秀なものであるならば、これは大所高所から、こういうものを入れて、合理化の一助に資するという考え方が正しいと思うのでありますが、これははたしてそういう技術が優秀であるかどうかということを技術的に調べることも必要であり、またたとえばさような特殊のものを入れました場合に、輸出振興に限定してこれを使わせるというような条件を考えるとか、こういうような点でできるだけ広い視野から、あらゆる観点から総合して合理的な結論を導くべきもの、こういうふうにわれわれはかねがね考えております。従つてただいま御指摘の問題につきましても、非常に長い間の懸案でありますが、外資審議会等におきまして非常に熱心にあらゆる角度から検討をしていただいておるものでございまして、そのうちにすみやかに結論が出ることと考えております。
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佐藤觀次郎#26
○佐藤(觀)委員 りくつ上は非常にりつぱでありますけれども、日本ではどうにか生きて行かれるような中小企業者が非常に多いために、一個の大きな会社は都合はいいけれども、日本全体の立場からいいますと倒産者が出る、それも日本ではセメントに関連して瓦のような、あるいはスレートのような、すでに飽和点に達しておる事業を、わざわざ外資を導入してまでやらせるというところに、私たちが納得行かない点があるわけであります。そういう点については実は今の愛知通産大臣の御意見には賛成しがたい点がありますが、一体どういう意味でそういうようなことをやらなければならぬのか、その御真意をひとつ承りたいと思います。
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愛知揆一#27
○愛知国務大臣 これは具体的な問題でございますし、ただいま申しましたように、外資審議会でも、政府側が考えておりました以外に、こういう点もさらに慎重に検討したらよかろうというようないろいろな御意見も出ておりますので、それらの点を十分勘考いたしまして結論を出したい。原則的なものの考え方といたしましては、先ほど申しましたように優秀な技術は入れたい、しかし同時に入れ方の程度なり規模、方向なりについては十分考えなければならないという点については、一般論といたしましても十分配意いたしたいと思つております。関連しまして、川崎秀二君より発言を求められております。この際これを許します。川崎秀二君。
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川崎秀二#28
○川崎委員 ただいまの質疑応答を聞いておりますと、フレツクスボードの製造は日本ではできないということでありますが、フレツクスボードだけでも日本でもできる業者は、私はあると思う。ところがフレツクスボードというものは、それだけ日本に需要量があるのか、むしろ普通の石綿スレートといいますか、これに進出することの目的で、今まで日本にあまりなかつたフレツクスボードというものを一つの足がかりにして外資導入ををしよう、進出をしようということが、今度の日米石綿社設立趣旨のようにわれわれは考えられてならない。そのことが結局普通の石綿スレートの製造に非常な打撃を与えることになつて、中小企業者が苦しみを受けるというので、昨日来の当委員会で問題になつているわけです。この点に対する明快なる御答弁を煩わしたいと思います。
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愛知揆一#29
○愛知国務大臣 これは今佐藤委員の御質問にお答えいたしましたように、確定的な意見をまだきめておりませんので、さらに十分慎重に研究いたした上で態度をきめたいと思つております。
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