予算委員会

1959-04-08 参議院 全110発言

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会議録情報#0
昭和三十四年四月八日(水曜日)
   午前十一時七分開会
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  委員の異動
本日委員小林武治君及び吉江勝保君辞
任につき、その補欠として最上英子君
及び武藤常介君を議長において指名し
た。
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 出席者は左の通り。
   委員長     木暮武太夫君
   理事
           小柳 牧衞君
           近藤 鶴代君
           塩見 俊二君
           西田 信一君
           堀木 鎌三君
           鈴木  強君
           松浦 清一君
           矢嶋 三義君
           森 八三一君
   委員
           石坂 豊一君
           泉山 三六君
           植竹 春彦君
           大沢 雄一君
           大谷 贇雄君
           川口爲之助君
           川村 松助君
           古池 信三君
           紅露 みつ君
           迫水 久常君
           笹森 順造君
           下條 康麿君
           館  哲二君
           鶴見 祐輔君
           苫米地英俊君
           武藤 常介君
           最上 英子君
           栗山 良夫君
           羽生 三七君
           田村 文吉君
           千田  正君
           市川 房枝君
  国務大臣
   内閣総理大臣  岸  信介君
   大 蔵 大 臣 佐藤 榮作君
   通商産業大臣  高碕達之助君
   労 働 大 臣 倉石 忠雄君
   国 務 大 臣 伊能繁次郎君
  政府委員
   大蔵政務次官  佐野  廣君
   大蔵省主計局長 石原 周夫君
   大蔵省理財局長 正示啓次郎君
   大蔵省銀行局長 石田  正君
   大蔵省為替局長 酒井 俊彦君
   運輸政務次官  中馬 辰猪君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
  説明員
   日本国有鉄道副
   総裁      小倉 俊夫君
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  本日の会議に付した案件
○昭和三十四年度一般会計予算補正
 (第1号)(内閣提出、衆議院送
 付)
○継続調査要求の件
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木暮武太夫#1
○委員長(木暮武太夫君) これより委員会を開会いたします。
 昭和三十四年度一般会計予算補正(第1号)を議題といたします。前回に引き続き質疑を行います。栗山良夫君。
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栗山良夫#2
○栗山良夫君 私はただいま案件になっておりまする補正予算(第1号)の内容につきまして、大蔵大臣に若干のお尋ねをいたしたいと存じます。
 まず最初にこの説明書を拝読いたしますると、国債による払い込みの部分につきましては全然言及されておりません。カッコの中に「国債による払込を除く。」と書かれておるだけであります。そこで、私は今度の出資に当りまして、国際基金並びに世銀に対してどの程度の額の国債を発行されようとしておるのか、また財政法第四条によりますというと、発行国債につきましては、償還計画を国会に提出しなければならぬことになっております。それらの法的な手続はどういうことになっておりますか、この点を伺いたいと思います。
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酒井俊彦#3
○政府委員(酒井俊彦君) お答えいたします。おそらく栗山委員の御質問は世銀に対する出資のうち、国債で出す部分のことをお考えだと思うのでありますが、これは実は世銀に対しましては、特別増額分のみにつきその一〇%の出資をいたしますが、ドルによる払い込みの部分はそのうち一%でございまして、あとの分は、まあ国債と申しましても無利子、いわゆるプロミサリー・ノートといいますか、その程度のものでよろしいのでございまして、いわゆる交付国債と同じ性格を持っておりますが、世銀が円の解除を求めたときに資金化をすればよろしいという意味の国債でございますので、交付国債と同じく予算に組む必要はないということでございます。
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栗山良夫#4
○栗山良夫君 しからば、かりに交付国債でありましても、大よその金額というものは出ていなければならぬと思います。その金額は、頂戴いたしました提出資料には、国際通貨基金の分と世銀の分とは分けて明細に出ております。だからこの部分のどれに当るのか。金額というものはやはり明示される必要があると思います。と同時に、終戦後、国際基金並びに世銀に出資を始めましてから今日までの国債の発行総額、並びに償還できておりましたならば、償還された額、残高、こういうものがわかりましたならばお知らせを願いたいと思います。
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酒井俊彦#5
○政府委員(酒井俊彦君) お答え申し上げます。まず第一のお尋ねでございますが、どのくらい払い込みをするかということでございますが、世銀につきましては、先ほど申し上げたような数字でございまして、今までに解除いたしましたのは、解除の約束をいたしましたのは全額すでに過去のものについてはやっております。ただ引き出されましたものは最近までに三千万とちょっとだろうと思います。
 それからIMFの方につきましては、国債の問題は今までに起っておりませんが、従来は御承知のように一億二千五百万ドル一昨年借りまして、去年返しましたわけでありますが、これはIMFに対して円を渡しまして外貨を借りたと、そうして今度返すときには外貨を払ってそれを円になおしたということでございます。
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栗山良夫#6
○栗山良夫君 国債でありますから、今のような交付公債に類するようなものでありましても、それが借り入れをいたしましたりしたときには償還という問題が起きてくるわけであります。この点が、交付公債であるからあずかりしらぬと、そういう簡単なことでは私ちょっと了解しかねるのですがね、御説明を願いたいと思います。
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酒井俊彦#7
○政府委員(酒井俊彦君) 先ほど申し上げましたのは、世銀につきまして円の解除を求められたときに解除をする。従ってその場合に、国債発行と同様のあれができるわけであります。しかしこれは世銀との間で償還年次計画といいますか、償還の契約を作って解除いたしますので、年次償還計画通り世銀の方からこれは外貨で払って参りますので、別段そこに非常に危険があるというものではございません。相手は世銀を対象とする取引でございますから、別段危いというようなことは毛頭ございません。
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栗山良夫#8
○栗山良夫君 それじゃ、国債のことはその程度にいたしまして、国債でない部分についてお尋ねをいたします。
 説明書によりまするというと、二百五十億七千三百九十七万九千円、これだけを日本銀行特別納付金として、金地金の評価益金をお取り上げになる、こういうことになっております。この対象になる金の地金の重量はどれだけでありますか。
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酒井俊彦#9
○政府委員(酒井俊彦君) 金の量といたしましては、全額で、たびたび申し上げますように約六十二トンでございます。
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栗山良夫#10
○栗山良夫君 私の承知しておるところでは、この六十二トンは接収貴金属でありまして、やっとまだ昨日法案が衆議院を通過したばかりであります。この接収貴金属は特定物と非特定物、要するに民間所有のものと国の所有のものとが雑然としておるということであります。そういう雑然としておって、仕分けの十分つかないものを、きのう通ったからよろしいが、もうすでにこの法案は数カ月前に国会に出されている。そういたしますというと、所有権の問題は一体どうなるか。また今日法律が通ったといたしましても、すぐ仕分けのできるというものでは私はないと思う。その辺はどのように御処理をなさろうとしておるか。もし民間人から異議の申請が出た場合、国はどうしてこれに対抗しようとするか、この点について明確に御答弁を願います。
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酒井俊彦#11
○政府委員(酒井俊彦君) 今度の六十二トンにつきまして、なぜこれだけのものを特別に扱ったかということでございますが、実は日本銀行が接収貴金属の保管者——保管者と申しますか、国にかわって保管をしているわけでありますが、その日本銀行が保管をしております分のうち、御承知と思いますが、定型金塊というものがございまして、それには一本々々刻印が打ってございます。ナンバーがついておりますので、それと日本銀行の帳簿とを照し合せますと、これは日本銀行のものであるということが非常にはっきりしてくるというものが約六十二トンくらいあるわけでございます。もちろんこれは手続といたしましては、接収貴金属の法律によりまして、審議会を通して日銀のものであるという確認を要するわけでありますが、要するにはっきり特定しておりますので、これは日本銀行に帰属させても一向おかしくないということで処理いたしたわけでございます。そのほかに接収貴金属としてはまだ相当ございますが、たとえば金貨でございますとかいうように、番号その他でだれのものだということは識別できないものがございます。帳簿上はこれだけの旧十円金貨幾ら、二十円金貨幾らというようにわかっておりましても、それが接収されておる金貨幣のうちのどれに当るのかということはわからぬものがございます。それらの点につきましては、接収貴金属の法律が通りまして審議会を通じて適当に処理する。しかし六十二トンに関する限り定型金塊でありまして、非常にはっきりしておるものでございまして、一応それを再評価益金を出しまして財源いたしましたわけであります。
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栗山良夫#12
○栗山良夫君 ちょっとこまかくなりますが、私がこのいただいた資料によって計算いたしますと、IMFの方の金払い分は六千二百五十万ドル、それから世銀の方は六百六十六万ドル、この総計は二百四十八億九千七百六十万円、それに説明書にありまする出資金地金の購入手数料、二千二百五十九万五千円を加えましても、この予算にありまする二百五十億七千三百九十七万九千円にはならないのであります。この差額はどうなりますか。それからさらに金地金の購入手数料の二千二百五十九万五千円というのは、私はしろうとだから直感で申し上げるわけでありますが、非常に巨額のように思いますが、これはどうしてそういう費用が必要となるのか、これも伺いたいと思います。
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酒井俊彦#13
○政府委員(酒井俊彦君) ただいま栗山委員が御計算になりましたように、ほんとの出資分だけでは約十億の差額でありますが、これは先ほど申し上げました世銀の円の解除でございますが、これが全部解除に同意いたしておりまして、あと残り千二、三百万残っております。現在のぺースから見ますと、大体本年の十二月ごろまでに全額その円が使われるであろう。これは東南アジア方面に対する主として世銀の投資に円を使って、日本から物を買っていくわけでございますが、それが大体十二月ぐらいでおそらく終るんだろうと、月百万ドル程度のテンポで行っておりますので、来年の一—三月になりますと、世銀が解除してくれと言ってくることは大体明らかでありますので、その解除に際して、そのときに現金化するよりは、今の評価益を入れておきまして、そのときに言ってきたら使うと、かようなことにしたいと思っております。その差が十億円ほどございます。
 それから手数料の方でございますが、これは実はこちらから現送すると非常に経費がかかるのでありますが、大体においてアメリカ、あるいはロンドンの市場で金を調達するわけであります。その場合に、やはり保険料でありますか、トラックでありますとか、あるいはその他金のことでございますから非常に警戒のための費用、こういうようなものがかさみます。まあ実際にやってみませんと、確実に幾らと言うことはできませんが、大体その程度のものを今の市場の情勢からして積算をしたわけでございます。
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栗山良夫#14
○栗山良夫君 今の私が計算して申し上げました数量と、予算に出ている数量の差額の約十億ですね、これについては、この出資とは全く無関係な費用に充当されるように私は伺ったのでありますが、それを何ら提案説明の中でも触れられないで、そして初めて私がお尋ねをした結果、そういうことを御答弁になるということは、国会に対して少し不親切ではありませんか、提案者として。
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酒井俊彦#15
○政府委員(酒井俊彦君) これは私から御説明するのがあるいは適当でないかと思いますが、さっき申し上げましたように、本来世銀の分は交付公債的な国債を出してもよろしいと、しかし現実に来年の三月には円が足りなくなってくる。解除を求められたときに備えて来年度の解除円相当分を十億と算定して入れておるのでございまして、そのことは予算の御説明の中にも、補足説明でありましたか、提案理由でありましたか、あるそうでございます。
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石原周夫#16
○政府委員(石原周夫君) ただいま為替局長がお答え申し上げましたように、十億は出資の中に入っておるわけでございまして、大臣から御説明申し上げましたのは、両者を一括いたしました出資額の御説明を申し上げたわけでございます。補足説明を申し上げるときには、特にそのことを申し上げまして、十億円は今為替局長が申しましたような国債をもちまして償還をいたします。その引当分といたしまして十億というものを一%のほかに見込んだということを申し上げました。
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栗山良夫#17
○栗山良夫君 あなたがあんまり早口だもんだから、よく数字のことがわからない。もう少しゆっくりしゃべってもらいたい。
 次に、まあ大体明らかになってきましたが、しからば、これだけの予算をもって、世銀並びにIMFに出資をせられるまでの手続ですね、実際の手続はどういうようなことになりますか。それを一つ概略、しろうとですから、御説明をいただきたいと思います。
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酒井俊彦#18
○政府委員(酒井俊彦君) 御承知のように昨年の十月にニューデリーでIMF、世銀、その他の総会がございまして、そこでIMF以下増資をすることにきめたわけでございまして、昨年の暮に、これも何べんも御説明があったと思いますが、理事会で各国の増資額というものを一応総務会の投票にかけるための決議案を出した。それから今年の二月二日までに各国総務の投票があり、そうしてこれはすでにすんだわけでありますが、みんな賛成いたしました。今後の措置といたしましては、総務会できめました割当に各国に、各加盟国が応ずるかどうかという手続が残っておりますが、これは各国とも国内手続を完全に了して、IMFにつきましては九月十五日まで、それから世銀につきましては九月一日までに万事整った上で承認をする各国の意思を通告するわけでございます。それでIMFにつきましてはそれから三十日以内、つまり十月十五日までに出資を完了しなければならない。それからまた世銀につきましては、本年の十二月までに出資の手続をとらなければならぬ、こういうことに相なっております。
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栗山良夫#19
○栗山良夫君 いや、それから先日銀が評価益を出して、IMF並びに世銀まで出資をされる、事務手続になるかもしれませんが、これを一つ詳細に話していただきたいと思います。
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酒井俊彦#20
○政府委員(酒井俊彦君) その後の事務手続につきましては、昨日実は接収貴金属の法律が衆院を通過いたしましたので、これが公布施行されますと接収貴金属の処理審議会というものができます。そこに現在あるところの資料を持ち出しまして、そうしてこれが日銀の特定分であるということを認定してもらいまして、日銀にその金を返す、これは接収貴金属の中でもはっきりいたしておりますので、審議会ができ次第審査をしていただいて、これは問題なくやっていただけるものと思っております。そういたしますと、そこで日銀に返るわけでございますが、その際に日銀に対して、大蔵大臣の指定する特定の日に、これは接収貴金属の関係等もございますので、まだ今、いつということはきめておりませんが、その特定の日におして日銀に入っているという接収貴金属につきましてこれを再評価して、直ちに政府に納入して、その納入されました金は一般会計に入れて、一般会計で支出をしまして、外為会計からドルを買って、そのドルをもって外国の市場で金を買う、あるいは一般会計で出資をいたします場合に、円の部分はそのまま出資するとかいうような手続になります。何月何日にどうということは、今接収貴金属等の法律との関係がございますので、はっきり申し上げられませんが、おおむね私どもの希望といたしましては、七月くらいまでには全部の手続を完了していただきたいと、かように希望はいたしております。
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栗山良夫#21
○栗山良夫君 ドルで出資をされるのか、向うで金地金を新しく購入して出資されるのか、あるいは現に向うにおいて買いつけてありまする地金を出資されるのか、この点はどちらにきまっておりますか。
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酒井俊彦#22
○政府委員(酒井俊彦君) 大部分はIMFの出資でございますが、これはIMFはドルでなくて金を出資することになっております。そこで、しからば日本の持っている金を出資するかということになりますと、これは日本から現送をいたしますと、船賃等が非常に高くなります。で、まあ各国とも、アメリカあるいはロンドンでもいいわけですが、外国市場で金を買うということにいたしております。で、ただいま外為会計としては金を持っておりませんので、一般会計からの出資で、一般会計が外為のドルを買いまして、そのドルでアメリカ市場なり、ロンドン市場なりで金を買うということでございまして、現物をこちらから現送するわけではございません。
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栗山良夫#23
○栗山良夫君 大蔵大臣に伺いますが、かねて私は日銀の資産勘定のうち、金地金の問題につきまして四十四トンの問題をしばしばお尋ねをいたしました。それで、こういう不良資産というものは早く整理をせられるべきであるということも進言をいたしたのであります。ところが、金の再評価の問題につきましては、日銀の資産を確実にするという意味において、なかなかこういう再評価の方法などはとる意思のないようなことをおっしゃって参りました。ところが、今ここで新しく再評価をされたわけでありますが、こういう方法は、日銀の含み資産を食うことになりまして、日銀の資産内容を非常に悪くすることに結果においてなりはしないか、この点が第一点であります。と同時に、まだ日銀は相当な金を保有いたしております、政府も保有いたしておりますが、そういう金地金の再評価というものを、近々おやりになる予定であるかどうか、またおやりにならぬとするならば、将来どういう目的のためにこういう再評価益金というものを巧みに運用しながら利用していかれようとしておるのか、その大よその方向だけを明らかにされたいと思います。
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佐藤榮作#24
○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。この日銀が持っておる金、これは日銀券に対しましてやはり金自身が一金地金のあることが、その信用度を高めておる。これはもう申すまでもないことであります。そういう意味においては、金そのものが日銀にあることが望ましい、これは申すまでもないことでございます。しかし、その帳簿価格と現在の価格との変動のありますことも、これも現実の問題でございます。そういうふうに考えて参りますと、いわゆる再評価して評価益を出すと、含み資産を食う、こういうことになるのじゃなかろうか、一応ごもっとものようですが、これが当然再評価さるべきものであり、もとの帳簿価格だけでそういう金塊を考えるわけにはいかないという状況でございますから、この評価云々で含み資産を食うと、こう言ってしまうのはどうかと実は思います。思いますが、いずれにいたしましても、日銀にあります金地金また帳簿に記載はされているが現実にないもの、こういう問題を今のようなまま放っておくわけにはいかない、これは当然です。信用に関する問題でございますから、処置をつけて参らなければならないということは、これはもう基本的な方針として、はっきりいたしておると思いますけれども、今回、接収貴金属等の処理に関する法律案が昨日成立いたしたということもございますが、これが成立いたしますと、この法律に基きまして当然処理して参る決意でございますので、ただいま先ほど来お尋ねになりました、今回のIMFその他に対する出資の処理にいたしましても、あの法律に基いての処置が当然行われなければならないのでございます。そういう際に、あわせてこの帳簿上に記入されておる四十四トンの処理もつけて参るつもりでございます。当委員会において先に栗山委員からお尋ねを受けましたその当時は、十分慎重に対策を講ずるというだけのお答えをいたしたのでございますが、今回の接収貴金属のあの法律が成立いたしますれば、基本法ができ上っておりますので、それによって当然日銀にその返すべきものを、これを明確にして参る、かように考えておる次第でございます。それからその他の帳簿価格として記入されているものを、今日直ちに再評価するかどうかという問題でございますが、この再評価の問題については、これは政府が勝手なことをしているというおしかりを受けるかもわかりませんが、必要最小限度にとめて、いくことが望ましいといいますか、政府自身といたしましても十分のまだ決心ができておらない。いわゆる経済情勢、金融情勢などを十分考えて処置をとらないと、各方面にいろいろの影響があるだろうと思いますので、その点については、今どうするということは申し上げかねますが、慎重に扱って参りたい、かように考えております。
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栗山良夫#25
○栗山良夫君 政府委員からでけっこうでございますが、ただいまから債権も含めて、ちょうだいした資料によりますと、日本の金保有高は二百四十一トンというふうになっておりますが、これを全部再評価いたしましたときの再評価益というものは幾らになるか、ちょっとお知らせをいただきたい。私が今二百四十一トンと申しましたのは、ちょっとまだ間違いがあるかもわかりませんから、御訂正願いたいと思います。
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正示啓次郎#26
○政府委員(正示啓次郎君) まず数量から申し上げますが、日本銀行保有の金について御説明申し上げますと、金地金勘定の分が全体で百二十九トン、そのほかに御承知のように海外寄託金地金勘定、これが八十四トンございます。これを合せますと、二百十三トンでございます。この中には特にお断わり申し上げておきますが、例の四十四トンが入っております。その点をあわせて申し上げたわけであります。従いまして、この四十四トンを差し引きますと、百六十九トンぐらいになるわけであります。以上が日本銀行の分でございますが、次に政府の分といたしまして、先般来御説明を申し上げましたように、いわゆる貴金属特別会計の手持ちの分が二十一トン、代替分、接収分が七トン余りでございますが、合せまして二十九トン、全体を合せますと——日本銀行及び政府両方合せますと二百四十三トンということになります。このうちから例の四十四トンを差し引きますと百九十八トン、こういうことになるわけでございます。そこで、ただいまの御質問は、これを再評価した場合の差額ということでございますが、これはまず日本銀行の分といたしましては……
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石田正#27
○政府委員(石田正君) 日本銀行の分につきましてお話し申し上げたいと思います。六十二トン分につきましては、これが再評価益が二百五十億七千四百万円であることはすでに御承知だろうと思うのでございます。そのほか問題になっておりますところの四十四トン分でございますが、この再評価益は大体百七十九億というふうに考えております。その他になりますと、これは帳簿上八十五トンございますが、御承知の通り六十二トン分は確定いたしておりますが、そのほかの分はどういうふうになりますか、接収貴金属の処理の問題によってきまってくるところでございます。従いまして、確定数字を申し上げるわけには参らないのでございますが、かりにこの八十五トンがそのままあるということにいたしますと、八十五トンから六十二トンを引きました二十三トン分の再評価益がどうなるかという数字になると思います。この数字は大体九十一億と、こういうふうに思っておるわけでございます。従いまして、日本銀行の持っているところの金につきましての再評価問題ということに限定して考えまするならば、二百五十億は今回の措置によって処理される。残るところの分が二百七十億でございますが、そのうち百七十九億が四十四トン分であり、これは証書の方として整理すべきものでございますが、残りの九十一億につきましては、さらに数量等を確定しなければならない問題がある、かように御承知願いたいと思います。
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正示啓次郎#28
○政府委員(正示啓次郎君) 政府の分を再評価いたしました価額は二十三億ということになります。
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石田正#29
○政府委員(石田正君) 日本銀行が最近海外におきまして買いましたところの金については、再評価の問題がないことは御承知の通りでございます。
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