予算委員会防衛図上研究問題等に関する予算小委員会

1965-04-01 衆議院 全59発言

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会議録情報#0
昭和四十年四月一日(木曜日)
   午前十時十六分開議
 出席小委員
   小委員長 松野 頼三君
      荒舩清十郎君    江崎 真澄君
      小坂善太郎君    重政 誠之君
      西村 直己君    石橋 政嗣君
      岡田 春夫君    高田 富之君
      中井徳次郎君    永末 英一君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 小泉 純也君
 出席政府委員
        国防会議事務局
        長       北村  隆君
        防衛庁参事官  麻生  茂君
        防衛庁参事官
        (長官官房長) 小幡 久男君
        防衛庁参事官
        (防衛局長)  海原  治君
        防衛庁参事官
        (教育局長)  島田  豊君
        防衛庁参事官
        (人事局長)  堀田 政孝君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 防衛図上研究問題等に関する件
     ————◇—————
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松野頼三#1
○松野小委員長 これより小委員会を開会いたします。
 防衛図上研究問題等に関する件について調査を進めます。
 質疑を行ないます。高田富之君。
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高田富之#2
○高田小委員 質問に入ります前に、私はぜひここで委員長に一言申し上げてお考えをはっきりしておいていただきたいことがございます。
 それは、当委員会も設置されましてもう一ヵ月にもなるわけでございますけれども、御承知のように、きのうまでは参議院の予算等の関係もあってやむを得なかったとは思いますけれども、それにしましても、この大事な任務を果たすにしては、あまりにも委員会の運び方がマンマンデー過ぎますし、それから軽視され過ぎておる。石橋委員が今日まで質問を数回、数日に分けてこま切れ的に質問をせざるを得なかった。一時間ぐらいしか質問ができなかった。これは非常に困っておるわけです。まだ石橋委員の質問も終わっちゃいないのです。まだこれからなんです。しかし、いつまでも一人ばかりではということで、きょうは私にかわりましたけれども、かわってみたら、きょうも一時間ということで、これではとてもまとまった御質問を申し上げることはできません。真剣な審議というものはとてもできない。そのうちに四月も終わってしまいます。ですから、少なくともきょうからは、参議院の予算が済んだのですから、相当じっくりとやれるものと実は考えておったわけなんです。少なくともきょうは、本会議の始まるまではぶっ通しでやれ、また本会議の終了後も夕方までやれると実は予定しておったわけでございますが、法案がないというようなことを理由にいたしまして、他の委員会にどうしても大臣おいでになってしまうということでは、ほんとうにこれはまとまった審議がついにやらずに終わるかもしれない。巷間すでに、さっきもちょっとお話が出ましたように、三ッ矢サイダーのように気が抜けてなくなるだろうというようなことをいわれておる。私はそんなことであってはならぬと思うのです。これからこそほんとうに本腰を入れて本委員会がその使命を果たさなければならぬと思いますので、今後の委員会の運営について、少なくとも一週間に二日ないし三日、そうして朝の十時から夕方までぶつ通しでやるくらいの熱意を持ってかかり、またこれはそれだけの重大な問題だと思うのですよ。法案がないといわれますけれども、法案よりももっと基本的な大事な問題にぶつかってこの小委員会というものが設けられていると思いますので、この点については、委員長は今後の委員会運営についてどういうお考えを持っているか、いま申し上げたような要望に十分こたえておやり願えるかどうか、一言最初にお考えをはっきりお述べいただきたいと思います。
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松野頼三#3
○松野小委員長 お答えいたします。委員長としては、今日まで非常に熱心に委員会の開会には全力をあげて苦労いたしましてやってまいりました。諸般の状況からこのような運営になりましたことは、これは私も遺憾だと存じます。今後も誠意を持って、各委員会の都合もだいぶすいたと思いますから、毎週なるべく多く開けるように努力いたします。以上をもって御了解いただきたいと思います。
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高田富之#4
○高田小委員 それでは、ただいまの御言明のとおりお願いしたいと思います。
 そこで、それでは大臣のおいでになります間だけでございますので、単刀直入に最初に一点だけ大臣にお伺いしたいのですが、先般来当委員会におきましてもしばしば問題になり、また衆参両院の予算委員会でも問題になりましたが、この図上研究問題に関しまして、防衛庁内には何か機密の漏洩を防止するための委員会ができたとか、そのための対策が講ぜられたということが伝えられております。これが第一点。
 それから先般の大臣の御答弁にも、この研究の資料がどういう経路でどこから漏れたかということを調査をして、もしこの事情が明らかになれば、自衛隊法に準じまして厳重に処分をするということも言明をしておるのであります。私は非常に本末が転倒しているんじゃないかと思う。この委員会に課せられました重大な問題は、この三矢研究そのものの内容がきわめて重大である、その真相を調査しなければならぬ。しかも、それをいままで大臣も知らなかった。内局の局長も知らなかった。だれも知らなかった。ここに明らかになりました内容というものを徹底的に調査をするというこの重大なときに、その資料も出さないで、そして逆にそういうものがどこから漏れたかということのほうへ重点を置いておるというようなことは全く本来転倒もはなはだしい。私は全く了解に苦しむのです。この点について、伝えられますような委員会をつくったり、また、さきに御言明になりましたような態度をいまなお堅持されておるのでありますか。どうですか。
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小泉純也#5
○小泉国務大臣 この問題を契機として防衛庁内で秘密保持に対するところの対策を講じたかというお尋ねでございますが、他の委員会でも申し上げましたとおり、私が指示いたしまして、今後こういう種類の役所の秘密文書がほかに漏れることは服務規律の上においても重大な欠陥があるのであるから、そういうことの万全を期さなければならぬということで、次官を委員長とする秘密保全対策委員会というものをつくりまして、あらゆる書類の秘密保持、そういう整理というようなことについて別途対策をば講ずるよういま委員会を開いて検討をいたしておる最中でございます。これは、何もこの三矢研究文書のみにとどまらず、どこの役所でも同じでありまして、役所の機密というものはあるのでございますから、そういう秘密文書が外に漏れるというようなことは服務規律の上においても弛緩をしておるということでございますので、これは、当然こういうことがないように事務当局をば引き締める、秘密保持という服務規律を厳正に守るということで、当然やるべきことであるということで検討をいたしておるわけでございます。
 なおまた、こういう文書を外に漏らすということは、これもやはり何も防衛庁に限らず、どの役所においても一定の規律があるのでございますので、防衛庁としては、こういう機密書類を外に持ち出したということについては、自衛隊法の適用によって処罰するものは断固処罰するということは、これはまた当然のことでございまして、いま調査をいたしております段階でございますので、調査の結果、そういう事実が明らかになれば、責任者を処罰することもこれまた当然やらなければならないことであると考えておるわけであります。
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高田富之#6
○高田小委員 そうすると前の御言明のとおり、もし明らかになれば、この三矢研究の問題についての資料を外部に出した者は厳重に処分する、こういうのでありますが、一体この研究のレポートを集めた書類といわれております、御説明になっておりますこの書類というものは、だれが外に出してはならない秘密文書と認定したのですか。これは防衛庁が、大臣が外部に漏らしてはならない秘密文書なりとして、あなたが責任を持ってお認めになったものなんですか。いつそういうふうな認定をされたのですか、大臣。
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小泉純也#7
○小泉国務大臣 これは、申し上げるまでもなく私の就任以前のことでございまして、当時のこの図上研究を統裁をいたしました事務局長が秘密文書と認定をして取り扱いをしたものと私は聞いております。
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高田富之#8
○高田小委員 もしも大臣の知らない——当時の志賀防衛庁長官も、いままでの御説明では、内容は知っておられないものと思う、こういうことでございました。したがって、この研究に関係した者以外は、少数の特に許可を得て知っている人もあったかどうか知りませんが、原則的には関係した者以外は知らないはずの文書なんです。これはそういう文書なんです。そういう文書であって、だれも知らなかったものを、もしも一人の自衛隊の関係者が、これは秘密なりということで極秘の判こでも押しますと、その文書はいかなる文書であろうが関係なしにその秘密を破った者は自衛隊法によって厳罰に処せられなければならないという性質のものなんですか、どうなんですか。
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小泉純也#9
○小泉国務大臣 この文書は、防衛庁が正式な見解として公式に決定をしたものでもございませんし、また長官が決裁をしていないということもたびたび申し上げたとおりでございます。決定をしていないものがそのまま外に出ますと、それが防衛庁の正式見解というようなふうに誤り伝えられる場合もありますので、この秘密という意味は、ただ俗にいう内密にするというような意味ではなくて、役所においては未定稿で、外に出してはこれが正式な見解と誤解を与える、そういうことでは困るというような分も秘密の判こが押されて秘密にされておるということを私どもはよく聞くのでございまして、この三矢図上研究も、ただ一般的な秘密という以外に、役所の正式文書ではない、そういうものが外に漏れて誤解を与えてはならないというような意味も加わって、当時事務局長が秘密な文書に指定をしたと私は承知をいたしておるのであります。
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高田富之#10
○高田小委員 もしも事務局長がその文書を、その研究に関係しなかった内局の局長なりその他の人に漏れたり、あるいは大臣や次官に漏れたりするようなことがあってはまずいというような意味において秘密扱いにしておるものであったら、それはどういうことになりますか。
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小泉純也#11
○小泉国務大臣 いま高田委員が申されるような、そういう同じ防衛庁内の者に見られては困る、そういうものを秘密にするのだというような取り扱いでは全然ございませんので、私が申しましたいままでの年度のいろいろな図上研究等も、未定稿なものは、こういうものは全部秘密ということで部外に出さないということになっておるのでありまして、その秘密の意味が非常に広範といいますか、軽いと申しますか、そういう意味の秘密な文書でございまして——軽いということはちょっといま誤解がありますが、外に漏れては困るというような意味において秘密という判を押すのでございまして、部内の局長に知らさない秘密、長官に知らさない秘密、そういうことではないということで、誤解をしないでいただきたいと思います。ただ正式見解でない未定稿なものが外にあらわれてはいろいろな誤解を生むということから秘密な文書としている。この三矢図上研究だけではございません。年度のこういう種類の図上研究というものはすべて秘密な取り扱いをいたしておるわけでございます。
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麻生茂#12
○麻生政府委員 ちょっと補足して御説明申し上げておきたいと思います。
 防衛庁側におきましては秘密保全に関する訓令というのを設けてございます。この訓令におきまして、事の重要性におきまして区分をしてそれぞれ秘密の表記をしておるわけでございます。こうした職務上秘密にいたしました事項につきましては、職員が職務上知り得た場合におきましては、もう関係者以外には漏らしてはならない、こういうことになっておるわけでございます。関係者というのは職務の性質上それを知る必要がある人、こういうぐあいにわれわれは考えておるわけでございます。もちろん、大臣なりあるいは防衛局長は、その職務の遂行上知る必要があるわけでございまするが、やった関係者だけで秘密にしておくというようなものではないわけでございまして、職務の性質上知る必要のある者に漏らすということは、これは別に違反ではないわけでございます。しかし、あくまで職務の性質上知る必要のある者だけに限られておる、こういう性質のものでございます。
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高田富之#13
○高田小委員 いまあなたの御説明にもあるとおり、職務の性質上当然知らなければならない局長、当然知らなければならない当時の防衛庁長官は知らされていないじゃないですか。どうなんですか。
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麻生茂#14
○麻生政府委員 私が申しましたのは、職員は関係の職員以外には漏らしてはならない、こういう義務を負っているわけでございます。関係の職員と申しますのは、職務上知る必要のある職員以外には漏らしてはならない、こういうことでございます。事実上知られていなかったということと、大臣や防衛局長には漏らしてはいけないということと、これは別であるわけでございます。
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高田富之#15
○高田小委員 防衛局長はどうして知らなかったのですか。防衛局長。
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海原治#16
○海原政府委員 当時、私、防衛局長をしておりまして、その防衛局長がなぜ内容を知らなかったか、こういうことでございますが、この点につきましては、いままでたびたびこの三矢研究の性質あるいはその内容等について御説明申し上げましたところで御了解いただけるのではないかと思いますが、さらにもう一度申し上げてみますと、このような幕僚研究というものは毎年数多くそれぞれのレベルで行なわれているわけでございまして、これにつきましては、そういう研究を行なう、あるいは図上演習を行なうということは、当該年度の業務計画等によりましてこれはきまっていることでありまして、それから先は個々の実行についてどの程度それぞれの部局が関与するかという、いわゆる事務分掌の問題になると思います。そこにおきますと、御存じのように、防衛庁におきましては内部部局と各幕僚監部、こういうものがおのずからそれぞれの立場で大臣を補佐する仕組みになっておりまして、それぞれの職域、責任範囲が分かれてくるわけでございます。そういうことになりますというと、この問題になっております三矢図上研究というようなものにつきましては、むしろ統合幕僚会議事務局を中心としました関係幕僚のこれは研究でございますから、そういうことにつきまして、そういうものが行なわれるということ、その結果がどうであったかということを私どもが通知を受ければそれで十分であるという程度のものでございまして、したがいまして、その内容について一々当時私は報告を受けておりませんし、またあえて報告を求めようとしなかったということは事実でございまして、その後、このように問題が大きくなりました機会に内容を精査いたしますと、そこにはいろいろと問題があることを発見したわけでございます。したがいまして、大臣からも従来何度か申し上げておりますように、今後こういうものの研究が行なわれますに際しましては、やはりそれぞれの責任範囲に関することについては十分にお互いに連絡をとって、内局として当然注意すべき点については注意をしていくということの御言明がありましたことは先生御存じのとおりでございます。この三矢研究という当時の時点におきましては、私どもとしまして、その内容について詳細にあらかじめ連絡を受け、また研究内容についても個々にわたって通報を受けるというものではないという判断を持っておった次第であります。今後も、先ほど申しましたように、大臣は特に大臣のお立場、あるいは内局という立場からして承知をしておく必要のあるものについては、今後は十分に注意をしていきたい、こういうことをおっしゃっている次第であります。各幕僚監部あるいはその下におきます方面隊、師団等におきます図上研究、演習というものはそれぞれそのつかさつかさにおいて、その責任において行なわれてしかるべきものと思いますので、これらの一々が私どもに通報を受けるというようなことにはならない部面も多々あるということもひとつ御了解願いたいと思います。
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高田富之#17
○高田小委員 それはまだどうも納得できないのです。と申しますのは、毎年毎年恒例のように行なわれております十人前後の人が参加して一日か二日やるようなものならば、あなたのおっしゃるようなこともあり得たかもしれません。しかし、あなたの御説明にもありましたように、今回のやつはいまだかつてない画期的な大規模な、長期にわたる大々的な参加者を得てやりますところのものであって、しかもその趣旨は、第二次防衛力整備計画の完成ということによって、わが国の自衛隊の任務というものは飛躍的に質的に拡大されるということのために行なわれるものだとあなたは御説明になったでしょう。そういう自衛隊自体の性格が飛躍的に拡大強化されるということを前提として、いかなる防衛計画を立てられるかということの基礎研究でしょう、これは。防衛計画を改めて画期的な任務を大きくした上で計画を立てなければならぬその基礎研究をやるということになれば、当然あなたの局長としての考えから見たって、そのためには相当力を入れた図上研究をやっておかなければならないじゃないですか。そういうことは当然あなたが業務計画の中でちゃんと計画をして、指示をして、この程度のことはやるのだろうというような話し合いもして、あらかじめ予知をしておるはずじゃないですか。業務計画にはそういうことは全然なかったのでしょうか。
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海原治#18
○海原政府委員 業務計画の段階におきましては、先般私が御説明いたしましたように、第二次防衛力整備計画というものが発足するに際して、万一の場合に各自衛隊、これを指揮統率する立場にありますところの中央の幕僚機構というものがどういうことを考え、どういうことをせねばならぬかということの研究をする、これはわかっているわけでございます。したがいまして、そういうことをすることにつきましては、私どもはもちろんけっこうなことであるということで賛意を表した次第であります。
 ただ先生がおっしゃいますように、その後こういう内容の一々につきまして、私も責任上、このことが明らかになりましてから通読いたした次第でございますが、行なわれました研究、あるいはこれを取りまとめました研究記事等を読んでみますというと、先生御指摘のように、当時私も防衛局長でございますので、もう少し注意をいたしまして、どのような想定でどのような研究が行なわれるかということについて、私自身いろいろと話を聞き、私どもの立場から指示すべき点がありましたならば指示すればよかったという感じは持っております。この点につきまして、当時大臣に対する補佐が私としては至らなかったということは痛感いたしておりますが、先般来申し上げておりますように、このような未熟なことばが使われるものが出てくるとは実は考えておらなかった点も御了解願いたいと思います。防衛局長として責任を十分果たしていないじゃないか、こういうおしかりにつきましては、私もまさに自分を省みまして、補佐の任が十分でなかったということは痛感いたしております。今後はそのようなことのないように努力したいと考えております。
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高田富之#19
○高田小委員 初めて反省のことばを聞いたわけですけれども、私はこれは非常に重大だと思うのですよ。あらかじめそのくらいのことは、今度はもう大規模な基礎が必要なんだということはわかるはずなんです。そうでなければ、そういう第二次計画の済んだあとの防衛計画が立ちっこないですから、したがって、そういう図上研究でどういうことが行なわれたか、どの程度の能力が計画が終わったときにはあるのだろうということは、あなたは何をおいても知らなければならぬ。どんな研究が行なわれ、どういう必要が生まれたか、それを知って初めて次の計画が立つのでしょう。次の年度計画が立ち、作戦計画も立つのだ。何もそういうことに無関心でまかしておけばいいだろう程度では、これは結局万事おまかせだということにそれではなってしまう。何らイニシアチブをとって大臣なり次官なり内局が計画を立てていくということにならぬと思うのです。これだけの大研究が行なわれているのに対して知らない。知らないまま済ましているということでは……。ですから、私は非常にふしぎに思うのですが、内局からあなたのところの課長も、久保さんですか出たのですね。何回かそのほか課員も出ている。その出た方々は内容を全部知ったのでしょうか、知らなかったのでしょうか、どうなんですか。
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海原治#20
○海原政府委員 私のところの課長のことにつきましてお答えします前に、ただいま先生がお述べになりました点、一点実は私の申し上げたことと趣旨が違っておりますのは、この研究の結果は、直ちに年度の統合防衛計画とかあるいは防衛計画に取り入れるものではございません。これは再々先般来大臣が御説明、御答弁申し上げたとおりでございます。年度の防衛計画に直接取り入れられるようなものであるならば、当然私どもは終始この研究に参加をいたしまして、われわれの立場からの意見も述べ、いろいろと意見の調整を行なうべきものでございます。しかし、これは再々申し上げますように、関係幕僚の研究の会でございますから、したがいまして、私どもとして関与する範囲がまたおのずから制限されてくるわけでございます。そういうことでございますので、ただいま先生のおことばの中に、当然に防衛計画等に取り入れられてくる重要な研究に際して云々というようなおことばがあったと思いますので、ひとつこの点は、従来防衛庁のほうから申し上げておりますところを御了解願いたい。
 次に、私のほうの久保課長がどのような形で参加したかということでございますが、これも、いわゆるオブザーバーとして参加したということをかつて申し上げておりますが、前後二回それぞれ一時間程度様子を見に行った程度でございます。この理由は、当時私どもとしましては、バッジの機種選定という大きなことがございました。久保課長がその方面の責任の課長でございました。さらに年度の業務計画というものが当時始まっておるのであります。したがいまして、防衛局といたしましては、この研究演習に常時部員を出し、課長を出すような状態ではございません。先ほど申しましたように、これは、本来関係幕僚のいわゆるゼミナール的な研究演習でございます。それに私どもとしましては常時課長なり部員なりを出すという必要を認めていなかったわけであります。かたがた片一方では、先ほど申しましたように、本来の防衛局の所掌事務でございますところのバッジの選定について、久保君はまたアメリカにも団員として行っておりますし、業務計画の審査も始まっております。そういうことがございますので、この演習には課長及び部員は、いわゆる一緒に研究をするという形では参加いたしておりません。もともとこの演習計画にも内局の部員が研究員として参加するような形にはなっておりません。ただ先般来質疑応答の中で明らかになりましたように、自衛隊が出動するときの手続はどういうふうになるかということになりますと、これは防衛局の所掌事務でございますので、たとえば総理大臣の命令の発動のしかた、あるいはこれを受けました防衛庁長官の行動命令の出し方、そういう場合の関係機関との手続ということになりますと、防衛局の防衛第一課というものが内局におきましては窓口になります。その立場におきまして、その関係部門につきまして一課長及び部員がそのときオブザーバーとして参加したということが実態でございます。
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高田富之#21
○高田小委員 私も何も直接その年度の防衛計画にそれがそのままなってくるとは言っておりませんよ。先ほど来言っておりますように、第二次防衛力整備計画が完了するということを念頭に置いての、そのときの日本における陸海空の自衛隊も総合的な力を発揮してどの程度のことがどういうふうにできるかということの研究ですから、これは初めての非常に大事な研究ですね。これを参考にし、これをもとにしないでは今後将来にわたっても防衛計画というものが立たないわけなんですよ。それほど大事な基礎研究なんです。これを単なる勉強会とか、すぐあなたは軽く言おうとして、全然関係ない関係ないと終始お答えになる、お出しになった資料も全然関係ない、単なる研究です。石橋委員の質問に対して教育局長が立とうとしたときに、立つ必要はないとおっしゃられましたが、そういうところによくあらわれているのです。実際はちゃんとよく目的も書いてあるんですね。何のためにやるかというのは、ちゃんとこれはいろいろな防衛のための諸措置の具体化を推進する目的でやっているんだと書いてあるんですよ。だから防衛計画、そういうものを立てる前にどうしても研究していなければならない。それを基礎にしてでなければどうして具体的な計画が立てられるか、そういう意味でその年度で直ちに計画化していくというものでないにしましても、それを抜きにしては大きな計画の発展というものは考えられないわけなのです。そういうものに対して無関心でいたなんということがもし事実だとすれば、重大な職務怠慢ですよ。重大問題です。
 そこで私は申し上げたいのですが、課員が単に二日くらい出た程度だ、様子を見に出た程度だということになりますと、当然書類の全貌なんというのは見せられておらぬと思う。ですからほとんど知らないんですね。ただちょっと様子を見て、雰囲気を見てきた程度、そんな程度だろうと思う。そうでなければ報告があるはずですよ。ですから、そういう点からいいましても何も知らなかった。ちょっと二日ばかり様子を見に行ってきた程度にとどまっているのです。
 そこで、やはりこの研究を始めるにあたってこういうことがちゃんときめられておるわけです。本研究に関する事項及び書類は研究関係者とその直属上級者のほか開示しないものとし、これによりがたい場合はそのつど統裁官の指示による、こうなっているでしょう。ですから、これはもう非常に厳重な、関係者だけ秘密でやったということになるでしょう。ですから、これは大臣にも口頭でちょっと報告した程度というお答えが前にあったのですけれども、これほど重大な研究をやっておりながら、内容も何も言わないで、研究を終わりましたというような程度の報告で済ませたということは、そうせざるを得ないことをちゃんと知ってやっているのです。計画があとでばれたらたいへんなことになることは知っているのですよ。だから、あとでばれて初めて大臣も知ることになり、局長も知ることになって、特に総理大臣のごときは、この間初めてこれを知られたときに何と言われましたか。私は速記録をあらためて読んでみましたけれども、率直な御答弁を総理大臣がなすっているじゃないですか。制服でなすべからざることをなしている、とんでもないことだ、国家総動員云々というようなことを口にするのもけしからぬ、いまこの平静なときに混乱事のことを予想をするのはけしからぬというようなことを発言をなさったことは、私は全く当然だと思うのです。だから、私は最初の質問に戻りますが、そういうふうにして、これはあなた方に対してさえも秘密なんですよ。そういう意味での秘密文書なんです。
 それでは、あなたのほうで提示されました資料の五ページに、これは岡田委員が予算委員会で質問されたときの文書「統幕3第38−30号」、この文書を知っているか、こう質問をされて、それについてお調べになってここに、五ページに書いてあるのですが、「この研究の当事者が作成したもので、組織、手順、日程等を定めたものである。すなわち、研究を行なうためのものに過ぎず、防衛庁および統幕、各幕僚監部のいずれにおいても正規に定決された文書ではない。」こういうふうなことで、これもこういう文書番号までちゃんとしてあるのです。これが正規の文書じゃないのですね。質問されて初めてお調べになってみたというようなことになっている。ですから要するに、これは内局に対しても、大臣や国防会議に対しても、この文書は原則として見せたくない。必要が生ずればそのつど統裁官の指示によるものであって、絶対漏らしてはならぬという性質のものなんです。そういう秘密を秘密として公に大臣までが擁護する、私は、これは筋が通らぬと思うのです。もしそんなことが許されるとすれば、ある部隊長がたとえば二・二六みたいな計画を立てて、極秘の指令文書をつくって、絶対に秘密だぞ、こう言ったときに、その秘密を大臣が責任を持って守ってやらなければならないのですか、それはどうなんですか。
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小泉純也#22
○小泉国務大臣 そういうことはあり得べからざることでありますし、またあらしめてはならないのが、これが長官の責任でございますから、そういう問題を長官がかばうとかなんとかということは、これは絶対ないことでございます。この文書について私どもがかばうとかというような考え方ではございませんで、これは従来申し上げておりますとおり、まだシビリアンコントロールの段階まできていない、いわゆる正式決定、取捨選択を行なっていないまちまちの、答案の調整もつけていないというようなものでございますので、正式の文書でないから資料として国会に御提出申し上げるわけにもいかないし、また、これが世上防衛庁の正式見解みたように誤解を与えてもいけないということで、この問題に対処してきているわけでございまして、悪いことを承知で長官や幹部がかばう、さような誤解がないようにお願いをいたしたいのでございます。
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高田富之#23
○高田小委員 だからさっき言いましたように、正規に決定された文書ではないということが今度初めてわかったらしいのですが、「幕僚3第38—30号」、こういう統幕登録番号までちゃんとした文書で——正規でないものにこういうものを使うのですか、どうなんですか。
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小幡久男#24
○小幡政府委員 正規な手続によって決定された文書でないと申しますのは、この文書が統幕事務局長とかあるいは統合幕僚会議長とかいうような、組織上の一つの文書として決定になっておらず、臨時に事務局長が長となりまして行ないました演習の統裁官としての演習上のひとつの約束という意味の文書である、こういう意味であります。したがいまして、事務局長あるいは議長、局長、長官、そういった組織上の正式の文書でない、こういう意味でございます。
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高田富之#25
○高田小委員 どうもそれがわからないのですが、これは防衛庁、統幕、各幕僚監部、いずれにおいても正式に決定された文書でない、だから知らなかったのも何でもないのだというようなことをおっしゃるのですが、しかし、これはちゃんと統幕の番号が打ってあるのですね。そういう非公式な単なるグループで、研究当事者が手順や何かをきめた何でもない文書なんだというなら、こういうことを許してはならぬじゃないですか。どういうのですか、おかしいじゃないですか。
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小幡久男#26
○小幡政府委員 番号は整理上つけただけでありまして、先ほど来申し上げておりますように、この文書は、その演習内部の組織の名において統裁官としてつくった文書でございます。決して統幕事務局とかあるいは統合幕僚会議議長というような資格と責任においてつくった対外的に責任を持つというものではないのであります。
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高田富之#27
○高田小委員 ほかにはちゃんと書いてあるのですよ。三矢研究部とか、三矢第何号の何とちゃんと入っているのですよ。では、これは正規の文書を擬装するようなものじゃないですか、どうなんですか。
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海原治#28
○海原政府委員 正規のということばの解釈でいろいろと御疑念がわいてくると思うのでございますけれども、防衛庁の正規のと申しますと、これはやはり防衛庁として正式に外部に公表できる、責任の持てるという意味だと思います。当時岡田議員の御質問に答えまして、私は、正式のものであればいわゆる三矢研究というようなニックネームというものは使わないのだというようなことも申し上げてございます。この文書というものをごらんになれば、こういうような演習の、これは統裁部と書いてあるのです。統裁部というのは、これも当時御説明してありますように、統裁部と研究部と分かれまして、統裁部の文書でございます。
 では、なぜそういうものに文書番号をつけるか。これは一般の大学校そのほかにつきましても、いろいろ文書を整理します場合に、ゼミナールなどをやった場合に、全部番号をつけて整理をするのはあたりまえでございます。従来申し上げておりますように、防衛庁幕僚監部、各統幕等におきましてはいろいろな研究等をやっておりますから、その際の文書、メモ等については全部整理番号がついています。統幕3と申しますのは、第三室の意味の3でございます。この統幕には第一、第二、第三、第四、第五と五つの幕僚室があります。第三というのは主として作戦的な面を担当するところでございまして、こういう研究面については第三室が一応その文書を扱います。その文書だということで3ということになっております。38というのは三十八年度で、その三十号というわけでありますから、その前にすでに二十九の文書が出ておるわけでございます。そういうのはやはりその幕僚室におきますところの研究を整理したもの、あるいはメモ、通知というものが重なりまして三十号のこの文書になっております。それではなぜ文書番号をつけたかという点は、これは単なる整理上の番号でありまして、先ほど官房長が申し上げたように、番号がついておるのはいわゆる正式のものかというと、これはいろいろの文書があるということを御了解願いたいと思います。
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高田富之#29
○高田小委員 いろいろと御弁解なさいますけれども、いずれにしてもこれだけの大事な画期的な基礎研究があって、それがもとになって今後の諸般の防衛措置というものを具体化しようという基礎材料にするための研究があったわけです。しかも、これが研究関係者以外には文書、書類一切開示しないのだ、こういうことでやられた結果が、大臣にも報告にならない、局長にも知らせない、こういう秘密ということはたいへんなことです。しかもこれがわかってみたら、責任は持てないという。さあ驚いちゃった。責任の持てないことをやられた。なぜ責任が持てないか。政府の政策と違うじゃないですか。違うから、同じだと思われては因るから責任は持てない、あなたはそういうふうに答弁されている。憲法違反のこともあり、条約の運用についても政府の方針と全然違うところがある。あるいは徴兵だとか徴用だとかいうとんでもないことが飛び出している。国家総動員が飛び出している。法令を順守しなければならない自衛官が、法の法たる憲法までもなきにひとしいような考えでやった。そういうものであることを知った場合に、マル秘としてあるから、これはどこまでもマル秘なんだ、このマル秘は守らなければならないのだ、こういう義務が、それに参加して、もしこの研究の内容が非常にふしぎだ、おかしいと思う人がだれかいても、彼はあくまでもこのマル秘にこだわって守り通さなければならないのだから、上官がクーデター計画を立てても守らなければならないのです。マル秘だったらそうでしょう、どうですか。
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