社会労働委員会

1967-07-06 参議院 全115発言

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会議録情報#0
昭和四十二年七月六日(木曜日)
   午前十時二十九分開会
    —————————————
   委員の異動
 七月五日
    辞任         補欠選任
     丸茂 重貞君     植木 光教君
 七月六日
    辞任         補欠選任
     館  哲二君     丸茂 重貞君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         山本伊三郎君
    理 事
                植木 光教君
                土屋 義彦君
                佐野 芳雄君
                藤田藤太郎君
    委 員
                黒木 利克君
                紅露 みつ君
                佐藤 芳男君
                丸茂 重貞君
                山下 春江君
                山本  杉君
                横山 フク君
                大橋 和孝君
                杉山善太郎君
                柳岡 秋夫君
   国務大臣
       労 働 大 臣  早川  崇君
       国 務 大 臣  塚原 俊郎君
   政府委員
       人事院総裁    佐藤 達夫君
       人事院事務総局
       管理局長     小林  巖君
       人事院事務総局
       給与局長     尾崎 朝夷君
       総理府人事局長  増子 正宏君
       大蔵政務次官   米田 正文君
       通商産業省鉱山
       保安局長     中川理一郎君
       労働政務次官   海部 俊樹君
       労働省労政局長  松永 正男君
       労働省労働基準
       局長       村上 茂利君
       労働省職業安定
       局長       有馬 元治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       労働大臣官房労
       働統計調査部長  石黒 拓爾君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○理事の補欠互選の件
○駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別
 措置法案(内閣提出)
○炭鉱労働者の一酸化炭素中毒症に関する特別措
 置法案(藤田藤太郎君外一名発議)
○労働問題に関する調査
 (公務員の給与に関する件)
    —————————————
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山本伊三郎#1
○委員長(山本伊三郎君) ただいまより社会労働委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について報告いたします。
 昨五日、丸茂重貞君が委員を辞任され、その補欠として植木光教君が選任されました。また、本日、館哲二君が委員を辞任され、その補欠として丸茂重貞君が選任されました。
    —————————————
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山本伊三郎#2
○委員長(山本伊三郎君) 次に、理事補欠互選の件を議題にいたします。
 丸茂重貞君の委員辞任に伴い、理事一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。互選は、先例により、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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山本伊三郎#3
○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないものと認めます。
 それでは、理事に植木光教君を指名いたします。
    —————————————
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山本伊三郎#4
○委員長(山本伊三郎君) 駐留軍関係離職者等臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑を行ないます。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
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佐野芳雄#5
○佐野芳雄君 ただいま議題になっています駐留軍関係労務者の離職者の問題について若干お尋ねをいたしたいと思います。本件については、すでに衆議院で審議の際にわが党の同僚議員から相当詳細に質疑が行なわれております。また、社会労働委員会も三回にわたって審議を重ねているようでありますから、なるべく重複を避けるようにしたいと思います。
 それで、駐留軍労務者の直接雇用の責任は防衛施設庁にあるわけですが、防衛施設庁に対してのいろいろのお尋ねはこの次の機会にいたしたいと存じます。そこで、防衛施設庁への質疑はあらためて別の機会ということにいたしまして、当面、きょうは時間の制約もあるようですが、提案者でありまする労働省に対しまして若干の質疑を行なうことにいたしたいと存じます。
 そこで、大臣まだお越しになっていませんが、有馬労働省職業安定局長は、衆議院での審議の中で、二十年の間に人員整理その他によって離職していった人たちに対して政府が行なってきた措置と状況を質問されたのに対しまして、有馬局長は、最近の十カ年、すなわち、三十二年度から今日までの間の離職者は二十一万三千余名である、これらの離職者のうち、安定所に求職を申し込んだ者は十七万八千四百余名である、ところが、この求職申し込み者の中で就職した者は四万九千人余であると説明しておりますが、そうすると、十三万人余りの人たちは、仕事を求めて安定所の窓口をたずねましたけれども、結局就職の機会と場所を得られなかったということになるわけであります。この事実をどのように、大臣はおりませんから、局長は見ておられるのか、また、就職できなかった人たちはどうなっているのか、そのお考えをひとつお聞かせ願いたいと思います。
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有馬元治#6
○政府委員(有馬元治君) 過去十年間の離職者の就職状況は、概略ただいま御指摘のあったとおりでございますが、駐留軍の場合に安定所を通ずる就職率が三割前後という状態で、やや低調でございますが、これは御承知のように、離職者の中で求職申し込みをする者につきましていろいろな角度から調べてみますと、やはり年齢が非常に高い、それから在職中の賃金が相当一般の産業平均と比べまして高額である、職種が駐留軍独特の職種で、にわかには一般産業に通用しないというような職場もございまして、再就職が非常にむずかしい条件が重なっておるのでございます。しかし、何と申しましても、離職者のうちで就職ができない者の年齢を見ますと、約七割近くまでが六十歳前後の方になっておるというふうな、高齢者である関係でなかなか就職ができないというふうな状態に相なっております。私どもとしましては、さらに一そう再就職の強力なあっせんをいたしまして就職率の向上につとめてまいりたいと思っておりますが、過去の実績はそういう状態に相なっております。
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佐野芳雄#7
○佐野芳雄君 ただいまの局長の御答弁も実際はわかるのですけれども、高年齢であるとか、あるいは賃金のベースが少し高いとかいうふうなことは、これは私は理由にはならぬのではないかと思います。特に大事な点は、就職の申し込みをした人が十八万人おる、五万人の人が就職の機会を与えられた、あと十三万人は安定所を通していろいろ運動したにかかわらず、就職の機会と場所を得ることができなかった、私はまことに遺憾だと思うのです。本来、これらの人たちはすべて働かなければ生活ができない、仕事がなければ生きていけない人々なんです。生活の道を求めて、おそらくなみなみならぬ苦労をしておると思うのですが、政府は、こういう駐留軍の労務者は、ある意味において政府の要員でありまする者に対して、もっと真剣に積極的に就職の援助の努力をすべきであると思いますが、単に高年齢であるとか、家族構成がこうであるとか、あるいは賃金のベースがこうだということだけでこういうふうな状態を見のがすことはできないと思うのですが、その点いかがですか。
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有馬元治#8
○政府委員(有馬元治君) 離職者に対する就職援護措置につきましては、昨年に駐留軍の離職者措置法を改正いたしまして、雇用奨励金、あるいは再就職促進のための就職促進手当、石炭離職者並みの援護措置を講じたわけでございますが、今回新たにそれに加えまして自営業の援護措置といたしまして、自営支度金、あるいは債務保証制度というものを創設いたしました。離職者の中には約一割前後の自営業希望者が過去の実績から見ましてもございます。これにこたえてこういった措置をさらに創設いたしますならば、昨年の法改正とあわせまして、離職者の就職援護に万全が期せられるというふうに考えますので、今後の再就職につきましては、さらに一段と効果があがってくる、こういうふうに考えておるわけでございます。
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佐野芳雄#9
○佐野芳雄君 本来、駐留軍の労務者は在日米軍に使用されておるという特殊の事情のもとで働いておるわけです。したがって、普通一般の労働者とは異なる慣習と条件の中で労働をしてきております。したがって、一般の労働者と違う習性ができておることもまた否定できないと思うのです。そういうふうな事情が就職の場合に多少の阻害の条件をつくっておるということも否定できないと思うのですが、しかし、そういうふうな阻害されるような条件の中で働いてきたという事実に対しては、私は、政府はもっと配慮のある援助なり、あるいはもっと親切な行政指導をしなければいかぬのじゃないかと思うわけです。特に駐留軍の労務者は昭和二十年の終戦によって生まれた新しい職場なんです。これらの人々は戦後の在日米軍の支配下で米軍に使用されるという特殊の環境の中で労働してきたわけです、よきにつけ、あしきにつけ。したがって、普通一般の職場とは異なる条件のもとで、一般の職場の人たちには考えられないような苦労をしてきておるはずであります。使用主は在日米軍であります。しかし、雇用主は国でありますから、日米共同管理方式によるすべての労務管理が行なわれておるわけですから、政府はそういう立場で対応する姿勢をとるべきであると考えます。そういうふうな考え方の上に立って、ひとつ政府の基本的な姿勢を私は伺っておきたいと思います。労働大臣にひとつお答えをお願いしたいと思います。
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早川崇#10
○国務大臣(早川崇君) 佐野先生御指摘のとおり、駐留軍関係は日米安保体制のもとの落とし子でございまして、しかも、直接の雇用でなくて、間接雇用のような形式をとっておる関係上、労務の面でも若干日本のほかの労働者と違った不利な点もあることは御承知のとおりでございます。たとえば保安解雇というような特別の措置も許されておる。そういう観点から、政府といたしましては、炭鉱離職者並みの特別の離職者対策を実施をいたしてきておる次第でございます。御承知のとおり、今回の債務保証は、五十万円まで無担保、無保証人で貸し出しをする、これはたいへんなことでございまして、従来の大蔵当局の常識からは考えられない、炭鉱離職者とこの駐留軍関係だけでございます。そういった措置を講じてまいりたいというのが本法案の趣旨でございますが、もちろんこれでも中高年が非常に多いということと、しかし、離職者というのは首切りによる、あるいは政府による強制的な処置というのはわりあい少ないのでございまして、みな自然に辞退していく。そういう関係上、今後石炭のように大量の整理、強制的失業というものは考えられませんけれども、こういった人たちに対しましては、中高年である関係上、思ったほどの就職率はあげておりませんが、政府といたしましては、いま申しましたような事情を考慮いたしまして、石炭離職者と同様、手厚い措置を講じてまいりたい、今後ともそういたしたいと考えておる次第でございます。
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佐野芳雄#11
○佐野芳雄君 先ほど有馬局長のお話の中にもありましたように、確かに駐留軍労働者は高年齢の者が多いと思うのです。したがって、家族構成も高い率を持っていると考えられます。そういうふうないろいろな事情から、転職について一般の求職者のようにはいかないという事実も私にはわかるわけです。しかし、私は、終戦後駐留軍労働者が生まれましたじぶんからこの組合に関係した経験を持っております。当時はほとんど一般の人たちからは、駐留軍に働いておるということで、特別の目で見られるような状況であったわけです。そういう中で苦労して仕事をしてきたわけです。しかも、職場は、今日と違いまして、占領下という条件の中で働いておったわけです。それはそれとしまして、この人たちのこういう努力が、そうしてそういう人たちの労働が、ある意味では占領下での日本が行なうべき重要な役割りを果たしてきたというふうに私は評価をしなければならぬと存じます。当然政府もまたそういう立場で、今日の駐留軍労働者が占領下においてどんなに苦労して、どんなに世間からいろいろな目で見られながら、日本の政治と申しますか、経済と申しますか、社会の進展に役立ってきたかということだけは忘れちゃならぬのじゃないか。今日の姿だけを見て、十年前、十五年前、あるいは二十年前の彼らの苦労を無視するようなことがあっては私はいかぬのじゃないかというふうに実は考えます。二十年の歴史の中で日米の関係も変化してまいりました。日本の今日はたいへんな進展を示しております。この日本の発展した姿の中にこの人たちの努力と苦労が私はあると思うのですが、そういう点について大臣は一体どうお認めになりますか。
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早川崇#12
○国務大臣(早川崇君) 全く佐野先生の御意見のとおりと考えます。
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佐野芳雄#13
○佐野芳雄君 全く同じ意見であるということはけっこうなんですが、それならそういう立場から私はいろいろお考えをいただきたいと思うわけです。いままででもそういうふうなお考えでいろいろ作業をされてきていると思うのですけれども、まだ十分ではないのではないかというふうに実は感じます。御承知のように、昭和二十年に駐留軍が参りましたじぶんの駐留軍の労務者は大体三十万人おったはずであります。それが今日では五万人になっておる。このことは、そのこと自体、日本の進歩と発展の成果の結果と言えると思います。そうすると、この間この職場から去って行った数多くの労務者に対しても、政府はもっと、いまのお考えからいいますならば、あたたかい目をもって見てやる必要があると思うのであります。そこで、これらの駐留軍関係の労務者は三十万から五万になっているわけですけれども、二十万人をこえる駐留軍関係から去っていった駐留軍離職者について、その現状がどうなっておるかというようなことについて調査をされたことがありますかどうか、また、彼らのための保護対策をどういうふうにお考えになっておるか、局長から承りたいと思います。
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有馬元治#14
○政府委員(有馬元治君) 過去の離職者についての帰趨状況の調査は、現在のところ、防衛庁が一年を限っての帰趨調査はやっておりますけれども、それ以上さかのぼっての帰趨調査は、現在のところ、やっておりませんので、私どもとして過去の離職者の生活状態がどうなっておるか、詳しいことはわかりませんが、過去の離職者であっても、求職の活動を続けておる方々については、安定所としましてはこれを重点的に再就職のあっせんをするという指導を行なっておりますので、古い離職者についても就職のあっせんについては努力しておる、こういう状態でございます。まあそういう状況でございます。
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佐野芳雄#15
○佐野芳雄君 私は、先ほど申しましたように、駐留軍の労働者ができましたじぶんから組合の世話をいたしておりました関係から、数年前まで、人員整理がありますたびにいろいろな相談を受けてまいりました。そういう人たちとともに、職場を失った人たちのためにいろいろの仕事の努力も実はしてきた経験があるのです。県の協力を得ながら、あるいはクリーニングをやっておった者を集めてクリーニングの工場の経営、あるいは作業をしてみたり、あるいはタクシー会社をつくって運転手をみなそこに集めたり、また、返還された土地の利用の方法を県とともに相談をして仕事をしたり、そういうことでいろいろな仕事をしてまいりました。そこで、彼らの今度の法案でも、自営の問題についての配慮がされておるようでありますけれども、先ほど有馬局長の言うように、高年齢である、家族構成がどうである、賃金がどうである、いろいろな事情があると思うのですが、そうすると、転職の困難な者でも、技術は十分に身につけているはずなんであります。したがって、そういうような者に対しては、そういうふうなあなたまかせといいますか、本人の力でかってにやるというだけではなしに、先ほど大臣が言われたように、もう少し駐留軍の労務者に対しして特別な配慮をするということであるならば、そういうふうな点についてももう少し積極的に手を尽くしてやるというふうな考え方が持てないものかどうか。単なる本人まかせの自営の奨励だけではなしに、そういうふうなことが真剣に考えられないかというふうに私は主張いたしたいのです。そこで、聞きますと、追浜であるとか、小倉地域の一部返還された元の基地に民間工場を誘致して、現在工場地域としているということを聞いておりますけれども、そういう例はほかにもあるように思います。そういう所があればこの際教えておいてもらいたいと思います。
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有馬元治#16
○政府委員(有馬元治君) 過去の自営業開始の実績を、神奈川県の状況についてみましても、御指摘のような事業について自営業開始をしておる例が相当ございます。私どもも、今回債務保証制度を創設するにつきましては、これらのいままでの事例を十分調査した上でこの制度を設けるように踏み切ったわけでございまして、今後この制度による自営業の開業促進と並んで、神奈川県、あるいは東京都、あるいは埼玉県、福岡県、各県が条例あるいは規則によって設けております生業資金の貸し付け制度、あるいは設備に対する助成制度、こういったものはなお並行的に充実をはかってまいりたい、こういうふうな指導は加えていくつもりでございますので、これらの諸制度と相まって、今後まあ自営業の開始がさらに容易になるというふうに私どもは考えておるわけでございます。
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佐野芳雄#17
○佐野芳雄君 いま局長のお答えはけっこうだと思うのですが、そこで、この際、大臣にお伺いしたいのですが、米軍兵力の削減等によりまして、在日米軍が現在使用しておりまする基地の中においても広範囲の遊休施設があるように私たちは想像いたします。これらについて政府はすみやかにこれを返還せしめて、そして平和産業等の誘致を行なうということをする気持ちはないか、あるいはそういうことについての措置をとられる考えがないかどうか、大臣からお答えを願いたいと思います。
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早川崇#18
○国務大臣(早川崇君) もし遊休しておって、軍事上の支障のない地域がもしあるとするならば、今後これが平和産業への転換のための用地として利用できるように努力いたしたいと思います。
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佐野芳雄#19
○佐野芳雄君 いままでにも三十万人の労務者が五万人になっておりますけれども、その過程では在日米軍の戦略配置の変更やら予算の削減、政策の変更、行政機構の改革等での人員整理がおもに行なわれてきているわけですが、そういうことで駐留軍労務者は常に不安定な雇用条件に置かれておるわけであります。政府としてはこのような労務者の不安状態を改善するためにどういうふうな考え方を将来にお持ちであるのか、そういう方法があればひとつこの際示してもらいたいと思うのです。したがって、政府は、駐留軍労務者の離職者を、公共企業体、あるいは民間産業などに優先雇用する努力をしてきておるわけでありますけれども、最近はそういうふうなことについてもちょっと努力が薄くなっているように私たちは受け取るわけです。したがって、さらに積極的に、あるいは公共企業体に、あるいは民間産業にほんとうに今度の法改正によってされるような意欲的な点は見られないでもありませんけれども、具体的に離職者の再就職について、あるいは、また、その保護対策をさらにもっと強く進める御決意をお持ちになっているかどうか、一応お伺いしておきたいと思います。
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有馬元治#20
○政府委員(有馬元治君) 御承知のように、離職者の発生状況は、最近数年前と比べまして非常に減っております。特にまあ離職を余儀なくされる人員整理による分はさらに減っておりまして、二千名程度に下がっておりますが、これらの方々について、政府関係機関、あるいは官公庁、こういった方面に極力再就職をあっせんするという努力は今後ともなお続けてまいりたいと思います。それから、離職者がなるだけ出ないように、あるいは出る場合においても、事前に極力情報をキャッチいたしまして、再就職態勢を早く整備する、こういう点につきましても、施設庁を通じまして、米軍当局と連絡を緊密にしながら、その努力は今後も続けてまいりたいと思いますので、離職を余儀なくされる場合におきましても、再就職のためのあっせん体制、あるいは訓練体制というものはできるだけ前広に十分整備をしてまいりたい、かように考えておるわけであります。
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佐野芳雄#21
○佐野芳雄君 いま駐留軍の労務者の関係はそう変動がないようでありますけれども、しかし、それはいまベトナムの紛争によって、たとえば兵器の修理、あるいは野戦病院の仕事、いろいろな仕事がふえていることが労働者の需用の条件をよくしておることは否定できないと思います。こういうふうな、ある意味では好ましくない事情の中で、とにかく米軍が今日必要とする労働者、労働力の需要があるわけですけれども、このような事情はいつまでも続く性質のものではないのでありまするし、また、一日も早くベトナム問題の平和を私たちは取り戻さなければならぬと考えます。そうしますと、当然の結果として人員の整理がそれと関連いたしまして、必ず整理が起こってくると予想されます。また、御承知のように、駐留軍労働者は安保条約に基づく地位協定によって労務に従事する労働者でありますから、安保条約も一九七〇年までの期間であります。このような状況下にあって雇用状態は一そう不安定になると私たちは思うのですが、それだけに、労働者はまた非常な不安を絶えず抱き持って職場で働いておる、こういうふうに考えられるわけです。安保改定時期を目前に控えて、米軍は駐留軍労働者の今後の方向について政府に何らかの申し入れを行なうことになると思いますが、政府全体としてはどのような方針でこういうことについて進んでいこうとされておるのか、ひとつ大臣から政府の統一見解のようなものがあれば聞かせていただきたい。
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早川崇#22
○国務大臣(早川崇君) 衆議院の枝村議員からも御質問のありましたときに答えたのでございますが、結局駐留軍の労務者が不安がっているのは、一九七〇年で安保条約が切れるのじゃないか、先行き非常に不安になっているという御質問でございました。また、ただいまの佐野先生の御質問も、基本的には、この駐留軍というものは矛盾した一つの性格を持っているわけでございます。平和で日米安保体制がなくなる、軍隊がなくなるという場合には当然必要のなくなる労務者である。しかし、政府といたしましては、予算委員会、本会議でたびたび佐藤総理が言明しておるとおり、日米安保体制というものは、一九七〇年がきましても、極東の全般的平和が一挙に改善されない限り、長く堅持すると、こう言明いたしておるわけでございまして、基本的に駐留軍労務者が非常に必要がなくなる、もうすでに非常に少なくなっていることは御承知のとおりであります。最小限度のそういう駐留軍労務関係の必要性は、少なくとも、自民党政権が続く限り、御安心されていいのではないかと、こういうことを申し上げざるを得ない次第でございます。ただ、軍事的なものに伴う労働者でございますので、国際情勢にも影響されまして、若干の出入り、必要なふえたり減ったりということは、これはやむを得ないと思います。したがって、現在は大体この二千人程度で、大幅な整理ということは考えられませんが、そういう人たちに備えまして、今回御提案申し上げた自営業者をも含めまして、特別の離職者対策、石炭労務者並みの、手帳制度なんかはありませんが、ほほ炭鉱離職者並みの特別の措置を講じておる。したがって、駐留軍労務者も、そういう点では一応御安心いただいて、三年後はもうだめになるのじゃないかというお考えは、少なくとも、私は、現在の政府の方針が引き継がれていく限り、御心配ないように願いたい、かように存ずる次第であります。
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佐野芳雄#23
○佐野芳雄君 おっしゃるように、現在の国際的な情勢、その他いろいろから見まして、あすすぐに駐留軍の労働者が要らなくなるとも考えませんし、また、安保条約の取り扱いの将来の問題も、これはいろいろ議論のあるところでありまして、問題でありますけれども、そういうふうなことをいろいろ想定をして、不安定な感情の中で労務にいそしんでおるという実情は否定できないと思う。したがって、いまおっしゃるような、なくならないから心配せぬでいいというようなことで問題の片づくものでないことだけはひとつ御承知置き願いたいと思います。
 そこで、時間がありませんから問題に入りますが、雇用促進事業団が駐留軍関係離職者の援護業務として、自営に対する援護対策を強化するために、離職者が企業を開始する場合には自営支度金を支給する、こういうふうにいっておるようでありますが、その場合の自営支度金の額及びその支給要件をどのように考えておるのか。また、債務保証を含めて、自営援護対策を強化することの効果についてどれだけの確信を労働省のほうは持っておられるのか。また、その予算措置などについてどういうふうにすでに対策を持っておられるのか。さらに、自営業を開始する離職者には自営支度金が支給されることになるのですが、再就職するものに修学資金、支度金の支給の制度が設けられないのは、同じように駐留軍に働いておる離職者としての均衡を失うことになると思うのですが、そういう点について、有馬局長はどう考えておられますか。特に先ほど申しました予算の関係、あるいは自営支度金の額、支給の要件等についてひとつ御説明ができればしてもらいたい。
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有馬元治#24
○政府委員(有馬元治君) 自営支度金の支給の条件でございますが、これは離職後一年未満に自営業を開業する場合には、就職促進手当の日額の七十五日分を支給する。大体今度日額を引き上げまして、最高六百十円になりましたので、六百十円掛ける七十五日分といいますと、約四万五千円程度になります。さらに一年以上、一年半未満で自営業を開業した場合には五十日分、それから一年半以上で二年未満の場合には三十日分というふうな基準で支度金を支給する考えでございます。炭鉱離職者の場合には、雇用労働者として再就職するにあたりまして、早く再就職した場合には、いま申したような基準で再就職奨励金制度がございまするが、駐留軍の場合にはその制度がない、この不均衡をどう考えるのかというふうな御指摘でございましたが、私ども、まあ関係者の意見をいろいろと聞いて今日まで対処しておるわけでございますが、再就職奨励金についてはいままで必ずしも強い要請がなかった。昨年の改正におきましても、これは危険手当の改正がございましたけれども、雇用奨励金制度と就職促進手当制度は創設されましたけれども、再就職奨励金については改正されなかった、こういうふうな経緯がございまして、私どもも審議会等においてこの点の意見は十分徴しておりますが、その必要性が今後出てまいりますならば改正の検討が必要だと思いますが、今日の段階においては、この制度はまだ必要でないというふうに判断をいたしておるのでございます。
 それから、第二点の、債務保証制度の効果の問題でございますが、これはいままでの離職者の帰趨状況、あるいは希望条件等を調査してみますと、やはり一割内外の自営希望者がございます。そういうことを背景といたしまして今回の債務保証制度を創設したわけでございますが、この債務保証の条件といたしましては、いろいろ大蔵省と今日まで折衝を重ねてきております。駐留軍の債務保証制度と石炭の離職者と大体同様な条件で考えておりますので、すでに石炭の離職者につきましては、この七月一日以来、債務保証制度が実施されております。この条件は、保証の限度を原則として百万円にする、ただし、特に必要がある場合には二百万円まで限度を広げることができる。保証の期間は原則は五年でございますが、特に必要がある場合には七年まで延長ができる、こういったことを骨子といたしまして、業務方法書が石炭の場合についてはすでにできております。駐留軍につきましても、これにならって融資債務保証の条件を確定いたしたいと思います。で、この条件は、いずれも衆議院の段階において債務保証制度を審議した過程におきまして、いろいろ御質問によって出た問題を整理いたしまして、最初は保証限度も百万円というふうに考えておったのですが、それを二百万円まで例外的に限度を拡大できる、こういった措置も講じたわけでございまして、私どもとしましては、国会の審議の過程における御意見を十分尊重して、この業務方法書で融資条件をきめてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
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佐野芳雄#25
○佐野芳雄君 いまのお答えの中で一つお聞きしたいのですが、一年未満のものに七十五日分の就職促進手当を出すということですが、この場合に家族手当等はどういうふうに考えておられますか。
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有馬元治#26
○政府委員(有馬元治君) 扶養加算も含まれます。
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佐野芳雄#27
○佐野芳雄君 含んだ額で七十五日ですか、プラスですね。
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有馬元治#28
○政府委員(有馬元治君) はい、含んだ額です。
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佐野芳雄#29
○佐野芳雄君 離職者が自営のために資金を金融機関から借りるというふうな場合の債務保証をするということは、一体どういうふうな形式なのか、もう一ぺんひとつ御説明願いたい。
 それから、債務保証制度のあらましをもうちょっと詳しく具体的にお示し願いたい。そうして債務保証についてどの程度の危険率を見込んでおられるのか。それから、本年度はどの程度の予算を準備しておるのか。一般の融資の場合の危険率とどの程度に考えておるのか。債務保証を決定するのは、離職者については職安の所長が認定することになると思うのですが、その具体的な認定基準等はすでにお話になっておるのですが、それを示してもらいたい。
 それから、もう一つ、いま局長からお話があったのですけれども、債務保証制度でなく、低利の直接融資制度を考えることはできないのかどうか、あるいはそれを考えなかったという何か事情があるのかどうか。
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