内閣委員会

2008-04-25 衆議院 全122発言

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会議録情報#0
平成二十年四月二十五日(金曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 中野  清君
   理事 江崎洋一郎君 理事 岡下 信子君
   理事 櫻田 義孝君 理事 高市 早苗君
   理事 村田 吉隆君 理事 泉  健太君
   理事 大畠 章宏君 理事 田端 正広君
      赤澤 亮正君    遠藤 武彦君
      遠藤 宣彦君    大塚  拓君
      加藤 勝信君    木原 誠二君
      河本 三郎君    篠田 陽介君
      平  将明君   戸井田とおる君
      土井  亨君    中森ふくよ君
      西村 明宏君    藤井 勇治君
      吉良 州司君    楠田 大蔵君
      佐々木隆博君    寺田  学君
      西村智奈美君    森本 哲生君
      石井 啓一君    吉井 英勝君
    …………………………………
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 泉  信也君
   内閣府大臣政務官     加藤 勝信君
   内閣府大臣政務官    戸井田とおる君
   内閣府大臣政務官     西村 明宏君
   政府参考人
   (警察庁長官官房長)   米村 敏朗君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  片桐  裕君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    米田  壯君
   政府参考人
   (警察庁刑事局組織犯罪対策部長)         宮本 和夫君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    池田 克彦君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 三浦  守君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 本田 悦朗君
   政府参考人
   (国税庁調査査察部長)  杉江  潤君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           中村 秀一君
   内閣委員会専門員     杉山 博之君
    —————————————
委員の異動
四月二十五日
 辞任         補欠選任
  萩生田光一君     篠田 陽介君
  市村浩一郎君     森本 哲生君
  馬淵 澄夫君     寺田  学君
同日
 辞任         補欠選任
  篠田 陽介君     平  将明君
  寺田  学君     馬淵 澄夫君
  森本 哲生君     市村浩一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  平  将明君     萩生田光一君
同日
 理事萩生田光一君同日委員辞任につき、その補欠として高市早苗君が理事に当選した。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四六号)(参議院送付)
     ————◇—————
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中野清#1
○中野委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中野清#2
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に高市早苗君を指名いたします。
     ————◇—————
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中野清#3
○中野委員長 次に、内閣提出、参議院送付、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として警察庁長官官房長米村敏朗君、生活安全局長片桐裕君、刑事局長米田壯君、組織犯罪対策部長宮本和夫君、警備局長池田克彦君、法務省大臣官房審議官三浦守君、外務省大臣官房審議官本田悦朗君、国税庁調査査察部長杉江潤君、厚生労働省社会・援護局長中村秀一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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中野清#4
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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中野清#5
○中野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。木原誠二君。
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木原誠二#6
○木原(誠)委員 おはようございます。自民党の木原誠二でございます。
 暴対法について、三十分というお時間をいただいております。順次質問させていただきたい、このように思います。
 その前に一点だけ、せっかくの機会でございますので、暴対法と関係ないことをお伺いしたいと思っております。
 昨日、聖火が日本に届いたということでございます。あすはオリンピックの聖火が長野をめぐっていく、こういうことでありますけれども、御案内のとおり各地で、各地でというよりも各国で大変な混乱が生じておることは周知の事実でございます。いろいろな人権の問題がある、そのこと自体は我々この委員会で議論することではないのかな、このように思います。ただ、私自身は、人権先進国としてやはり毅然たる態度が必要だな、こう思っております。
 そのことはそのこととして、いろいろ各国の映像を見ておりますと、青い服を着た伴走者が、確実にいわゆる警察力を行使して、妨害者を排除するという光景が世界じゅうに流れているわけであります。もう既に町村官房長官の方から御発言もあったところでありますけれども、法治国家として、やはり聖火の警備そのものは日本の警察がしっかり担う、これが私は基本であろうというふうに思います。
 今回、あすからの警備に当たって、青いいわゆる警護隊と言われる人たちの取り扱いはどうなっていくのか、日本の警察当局としてどういう警備体制をしいていくのかということについて、官房長官の発言もございますけれども、警察当局から、確認の意味も込めて御説明いただきたい、このように思います。
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池田克彦#7
○池田政府参考人 御指摘の、青い装束の警護隊といいますのは、聖火ランナーの伴走者を指すものと考えますけれども、彼らの任務が法執行を伴うというものであれば、これを受け入れることは一切認めない、その点については明確に私の方から申し上げまして、中国側からも、法執行は行わないという確約を得ているところでございます。
 他方、御指摘の人たちが聖火の点火を行うなど、いわゆる聖火の保全をするということであれば、その受け入れいかんにつきましては主催者側で検討されるべき問題だろうというふうに思っております。
 ちなみに、JOC、日本オリンピック委員会では、聖火の保全に当たる者につきましては、開催地の組織委員会から派遣する者を受け入れるべきであるという見解を示しておられます。
 いずれにいたしましても、我が国におきます警備につきましては、我が国の警察の責任で行われるというものでありまして、今回の聖火リレーの警備につきましても、日本の警察が責任を持ってこれに当たるというふうに考えております。
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木原誠二#8
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 しっかりと先方にも伝えていただいている、こういうことであります。ただ、日本の警備が甘かったがゆえに、結果としてその人たちがいわゆる法的実力行使に出るということがないように、ぜひあすの聖火リレー、警備に万全を尽くしていただきたい、そのことをお願いしておきたいというふうに思います。
 それでは、暴対法について順次質問させていただきたい、このように思っております。
 まず、法改正の内容を議論する前提として、これまでの暴力団対策の効果というものについて総論的にお伺いをしたいというふうに思います。
 暴対法が施行されて昨年で十五年ということでございます。その間、何度か改正を経て強化がされてきているわけでありますけれども、そういう絶え間ない努力にもかかわらず、暴力団の活動は、むしろアングラ化する、潜在化する。あるいは資金獲得活動も、むしろ表社会といいますか、証券市場を活用したり行政に介入をしたりと、さまざまな意味で表の社会にも進出をしてきている。
 とりわけ、構成員そのものは減っておりますけれども、準構成員を含めますと、依然として九万弱、八万五千以上の人たちが暴力団組織に存在をする、こういうことでありまして、まだまだ道半ばというふうに思います。中には、この暴対法が所期の効果を上げていないのではないかという厳しい御意見もあるというふうに聞いておりますけれども、警察当局として暴対法十五年の歴史をどのように総括されるかということについてお伺いをいたします。
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泉信也#9
○泉国務大臣 平成四年に施行されました暴力団対策法は、いわゆる暴力団を反社会的集団と位置づけて、不当な行為に対して規制を加えようという考え方で、この法律の成立を見たところでございます。
 この法律の施行以降、暴力団排除の機運が国民の中にも高まってきた、あるいは暴力団による不当な行為の防止という事柄も取り組むことができるようになった。さらに、暴力団による資金源獲得活動の困難化、従来に比べますと厳しい状態になってきた。さらに、対立抗争事件、これの抑止力が働いた等々から、一定の効果があったというふうに認識をいたしております。
 御指摘のございました、暴力団が具体的にどういう状況になっておるかということでございますが、構成員の総数は、平成十九年末で約四万九百人、前年と比べますと六百人の減少、これはわずかといえばわずかでございますが、減少しておる。ただ、平成三年末に比べますと、法執行前に比べますと約二万三千人が減少しておるということで、こうした減少傾向がある。
 あるいは、対立抗争につきましても、平成十六年、前回の改正前の五年間をトータルしますと二十六件あったものが、改正後五年間では十二件に減っておる。それなりの効果が出ておるというふうに認識をいたしております。
 しかし一方では、委員御指摘のように、アングラ化しておる、あるいは一般の経済活動に進出しておる、そしてその中で資金獲得をする傾向が見られておることも事実でございます。
 こうした反省の上に、あるいは現状分析の上に立って、今回の法律改正をお願いした次第でございます。
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木原誠二#10
○木原(誠)委員 委員長、ありがとうございました。
 一定の効果が上がっている、こういう御説明でございました。暴力団員そのものは減っているということでありますけれども、やはり今、暴力団組織そのものがみずからの活動をかなりアウトソーシングする中で、準構成員的なところに広がっている、こういうことであろうと思います。そういう意味でいいますと、全体的にはまだまだ道半ばというのが正直な感想であります。
 今の委員長の御説明の中にもありました、やはり人を縛り、そして資金源を断つということが、この暴力団対策の要諦というか、かなめであろう、こう思います。そういう意味でも、今回の改正がそれぞれ、構成員の面、そして資金源に深く入り込んでいくという意味での改正になっているというふうに思います。
 順次、個別の項目についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 今、御答弁の中に、対立抗争が減ってきているという御答弁がございました。数字をとるとそういうことであるというふうに昨日も御説明を受けたわけでありますけれども、他方で、昨年も、東西の巨大な組織が対峙をするという対立抗争は数件あったというふうに認識をしておりますし、とりわけ、佐賀県であったと思いますけれども、対立抗争に巻き込まれて、病院で一般人の方が組員と誤認をされて射殺されるという、本当に痛ましい事件もあったというふうに思います。
 今回の改正で、そういう対立抗争ということについて、これを鎮静化させるという目的を持って、実行犯に対する報償金の支払い、あるいは出所祝いというものの支払いを禁止するという項目が入っているわけでございます。私は、それは非常にいい改正だなと評価をしたい、こう思います。思いますが、その前提として、やはりこれは実効性がないといけないんだろうというふうに思います。
 正直申し上げまして、組の中でどのような態様で、そしてどの程度の金額が実際にヒットマンと言われる実行組員に支払われるのかどうかという情報を得るというのは、非常に難しいことだろうと思っております。したがって、かなりの内部情報を得る情報体制がないと、せっかくの改正が無に帰す、このように思っているわけでありますけれども、今回の改正を実効あるものにするために、どういう情報収集活動なり情報収集体制の強化というものに取り組んでいかれるのか、お伺いをいたしたいと思います。
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宮本和夫#11
○宮本政府参考人 警察では、指定暴力団が、対立抗争事件に関連して服役したその構成員が出所した際に、今回の規制の対象と考えておりますような多額の功労金を出したり、また縄張りを与えたり、高い地位を与えたり、こういった事例を把握しているところであります。こういった事例は、実は彼ら自身、今回の法改正の目的どおり、賞揚を行うためということでございますので、彼ら内部の社会においては大々的に行っているところでありまして、私どもとしては、そういった実態を十分把握することができると思っております。
 また、暴力団に対しましては、実態を不透明化させると申しますか、組織自体を隠ぺいするような動きというのは確かにございますけれども、私どもといたしましては、平素からあらゆる方法を講じながら情報収集に努めておるところでございまして、今回の規定も適正に適用できるものと考えております。
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木原誠二#12
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 御答弁としてはそういうことかなと思います。ぜひ、情報収集活動、そして、実効あるものになるように、体制の整備をしっかり進めていただきたいと思います。
 この改正について一点、私、もう少し踏み込んでもいいのかなと思いますのは、今回の改正が、そういう対立抗争があった、その後実行犯が確定をする、出頭してくるのか、あるいは警察組織によって拘束をされるのかわかりませんけれども、いずれにしても実行犯が確定をし、そして刑が確定した後に、ようやく暴力団組織に対して賞揚行為の禁止命令が出せる、こういう仕立てになっているわけでありますけれども、私は、なぜ刑が確定した段階までむしろ逆に出せないのかということをぜひお伺いしたいというふうに思います。
 もちろん、実行犯が確定できていないわけですから、実行犯の側に受け取ることについての禁止命令を出すのは難しいと思いますが、対立抗争が現にあって、どの暴力団組織が対立抗争をやっているのかというのはわかる中で、その暴力団組織に対して、対立抗争があった段階で賞揚行為の禁止命令を出すということがあってもいいのではないか、こう思うんですが、そういう仕立てになっていないのはなぜかということについて御答弁をいただければと思います。
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宮本和夫#13
○宮本政府参考人 対立抗争などで、組のメンツのかかったようなと申しましょうか、こういったような事案でいわゆるヒットマンとして犯罪行為を行う。そうすると、一般的には、組としてそれに対する賞揚を行うということは当然のこととして考えられるわけでございます。しかしながら、命令という形で禁止命令をかけますので、やはりそこには具体的に、そういう賞揚行為を行うおそれというものの認定が必要になってくるであろうということで、まず第一次的には、被疑者ないしはその実行行為の具体的な状況がわからずともということではなしに、やはり、暴力団側にある程度そういうおそれがあるということが、おそれの認定がまずできなければ行政処分としてはかけることは困難であろう。
 次に、裁判が確定する前、ある程度私どもの方で犯人を確定し、事実関係が確定した場合でございますけれども、こういった場合で裁判の確定以前の段階ではどうだということもあろうかと思いますけれども、こういった場合に賞揚行為として金品等が供与されるということになりますと、これは、当然のことながら、犯罪行為により得た金品、報酬として得たものという形になります。したがいまして、これは当然、没収、追徴の対象ともなり得るわけでございますし、また、刑の情状の判断においても、この点は考慮される。いわゆる刑事制裁の面で、その内容として判断すべき事柄ということではないかということで、刑が処せられた後に、こういう行為が行われたとき、そのおそれがあるとき、これに禁止命令を発出することが妥当である、このように考えた次第でございます。
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木原誠二#14
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 どの段階でその賞揚行為を行うおそれがあるかというのは、必ずしも私は今の答弁で十分納得ができるわけではありませんが、今回の改正そのものは反対するところではありませんので、ただ、今後もし機会があれば、もう少し前広にそういう禁止命令が出せないのかということについてぜひ御検討いただきたい、このように思っております。
 今、人の面について少しお伺いをしたわけですけれども、今回の改正でもう一つ、資金源を断つという意味で重要な改正が入っているというふうに認識をしております。つまり、威力利用資金獲得活動というものでしょうか、今まで対立抗争によって一般人が受けた被害ではなくて、それ以外のものについても、使用者、いわゆる組幹部の損害賠償責任を追及できる、このような規定が入っている、このように承知をしております。
 これも、私は非常に重要な改正だろうというふうに思いますけれども、これまでも、民法七百十五条であろうと思いますけれども、使用者責任を追及する裁判というのは各地で起きているわけであります。今回の改正によって、被害を受けた一般人からすると、どの面で立証責任が緩和をされ、そしてまた引き続き何を立証しなければいけないのか、この違いについて簡潔に御説明をいただきたいと思います。
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宮本和夫#15
○宮本政府参考人 現行法のもとにおきまして、民法の使用者責任、七百十五条の規定を利用して、いわゆる末端組員が行った不法行為について組長なり代表者なりへの訴訟ということが行われておりますけれども、この場合におきましては、被害者側で、その行為が暴力団のいわゆる事業として行われたという事業性の問題でありますとか、使用者性の問題、それから事業執行性の問題、こういった点を主張、立証することが求められております。
 被害者側におきまして、その不法行為を行いました暴力団員が所属する暴力団内部の組織の形態でありますとか意思決定過程、それから、代表者でありますとか傘下の組長、こういった者がどのようにして内部統制をしているか、また、上納金の徴収システムはどのような形になっておるか、先ほど申し上げた事業性等々につきましては、こういった点をかなり具体的に解明、立証していかなければなりません。これは、警察による支援があっても、被害者にとってかなり大きな負担となっているのが実情でございます。
 一方、今回の改正が実現をいたしますと、被害者側といたしましては、その不法行為が指定暴力団員によって行われた、それから、その不法行為が威力利用資金獲得行為を行うについて行われた、そして、その損害がその不法行為によって生じたもの、この点を立証すればよいということでございますので、被害者の立証負担というのは相当に軽減されるものというふうに考えております。
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木原誠二#16
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 ここでも一点、もう少し踏み込んでもいいのかなと思うことがございます。きのう、ちょっとレクをいただいたときに余り明確に通告をしなかったので、もしお答えいただければと思いますが。
 今回のこの三十一条の二には、適用除外が二つ入っておったというふうに存じます。つまり、実際の実行犯というか末端の組員がやった行為によって組の幹部が利益を得ていないときには、この条文は適用除外になる、こういうことであろうと思います。
 ただ、私は、被害を受けた一般市民の方から見ると、組幹部がその行為によって利益を得ているかどうかというのは、実は余り関係ないところではないかというふうに思います。つまり、組の看板を掲げていわゆる威力利用というものを行う、そのことによって一般市民が被害をこうむる、そのことだけが重要なのであって、その先、組幹部が本当に利益を受けているか受けていないかということは、それは余り重要なことではないんじゃないかというふうに思うんですが、わざわざこの適用除外を設けたことの趣旨を御答弁いただければというふうに思います。
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宮本和夫#17
○宮本政府参考人 今回、末端の組員が行いました不法行為について、直接それに関与していない代表者の責任を問う、こういう規定を置くことのできる根拠といたしましては、やはり、そういった末端の資金獲得活動の結果、代表者としてそれなりの利益を得ている、これが一般である、こういう前提に立っております。
 したがいまして、そういうことから利益を受ける可能性の全くない場合にまでその責任を負わせることは難しかろうということでありますけれども、ただ、この規定の仕方は、例えば一つの組、指定暴力団であれば、制度として、その暴力団がいわゆる上納金システムのようなものを一切持っていない、こういう場合を想定しておりまして、現実問題として、そういう指定暴力団というのは現在私ども把握しておりません。
 したがいまして、代表者の側で、そういうシステムがない、末端の組員の活動から利益を一切得ていないということを立証しなければならないということでございますので、ある意味では、法制度的に、そういうことがない場合にまで代表者の責任を追及することはちょっと困難であろうということでこういう規定を置いておりますが、現実的には、この点の立証を代表者側がするというのは極めて困難であろうと考えております。
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木原誠二#18
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 この適用除外は、確認的に置かれた規定である、基本的には、現実にはほとんど適用がないだろうという御答弁だったというふうに思います。そういうことで理解をいたしたいというふうに思います。
 あともう一点、結局、この規定が本当に効果を持つかどうかというのは、一般市民が泣き寝入りをしないかどうかということにかかっているんだろうと思います。今までの対立抗争の中での損害賠償請求ということになりますと、対立抗争そのものは明らかに世間にわかりますから、警察組織もまた、そこで被害が生じている、生じていないというのが把握できるわけですけれども、今回の、より広がったこの使用者責任ということに関して言いますと、なかなか表に出てこない、こういうことであろうと思います。ましてや、組幹部の責任を問うということになりますと、一般人にとっては相当なプレッシャーであろう、こう思いますけれども、泣き寝入りをしないように警察としてどのような支援なり対策をとっていくのか、御説明をお願いいたします。
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泉信也#19
○泉国務大臣 これは、今委員御指摘のように、被害者の方々が泣き寝入りをしないように、御自分の被害の状況をきちっと明らかにするように、そこに警察がどういうお力添えができるか、万全を期して取り組まなきゃならないという思いを持っております。
 そこで、具体的には、暴力追放運動推進センターというものを持っておりますし、弁護士会などとの緊密な連携を図っていく。被害者に対しましては、加害者が指定暴力団員であることの情報提供をする、あるいは、新設された規定の活用などによって被害回復のための手法をお教えする、さらに、先ほど申し上げました推進センターによる訴訟費用の貸付制度の教示、それから弁護士の民事介入暴力対策委員会等の紹介など、いわゆる訴訟に対しての全面的な積極的なバックアップをさせていただくことが必要だと思っておるわけであります。
 これらの事柄を通じて、嫌がらせや報復といった、一般の民間人の方がしり込みをすることのないように万全を尽くしてまいりたいと思っておるところでございます。
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木原誠二#20
○木原(誠)委員 委員長、ありがとうございました。
 ぜひ、一般市民の側に立って万全の支援をとっていただきたい、そして有効な法案改正になるように実効あるものにしていただきたい、このようにお願いをいたします。
 少し法案の改正からは離れたいと思いますけれども、やはり暴力団を最終的に根絶していくという中にあっては、人をどう絞り込んでいくか、これは重要なことでありますけれども、やはり一番のかなめは、資金源をしっかり断っていく、こういうことであろうというふうに思います。
 そういう意味で、既に、例えば組犯法の中で没収規定が十分と充実をしてきておりますし、またマネロン対策も、FIUが警察庁に移管をされるという中でかなり強化をされてきているわけでありますけれども、もう一点、この分野でぜひ我々が認識をしておかなければいけないのは、やはり税務当局の力というのも非常にあるのではないかというふうに私は思っております。アル・カポネが摘発されたのもやはり税務当局が中心であったというふうに思いますけれども、今、警察当局が違法な収益を認識したときに、あるいは暴力団の活動を把握したときに、恐らく税務当局に課税通報されているんじゃないかというふうに思います。
 税務当局にお伺いをしたいと思いますけれども、どの程度この課税通報が警察当局からなされ、そしてそれをいかにして活用し、そして同時に、どんな戦略なり基本的なポリシーを持っていわゆる違法活動に対する徴税に当たっているのかということについて御答弁をお願いいたします。
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杉江潤#21
○杉江政府参考人 お答えいたします。
 国税当局は、納税者の適正公平な課税を実現するという観点から、暴力団等につきましても、さまざまな機会を通じて、課税上有効な資料情報の収集に努めており、課税上問題があると認められる場合には、実地調査を行うなどにより適正公平な課税の実現に努めているところでございます。
 しかしながら、暴力団等の違法行為による収益につきましては、その正確な把握が困難な面もあり、また調査に対する協力度が極めて低いという問題があるため、従来から、警察当局との協力関係を緊密にして、暴力団等の課税に関する情報の提供を受け、これを活用することなどにより、暴力団等に対する課税の適正化に努めてきたところでございます。
 今後とも、警察当局と緊密に連携を図りながら、適正公平な課税の実現に努めてまいりたいと考えておるところでございます。
 それから、御質問ございました、警察当局から提供される課税に関する情報の件数でございますが、年間約四百件から五百件となっているところでございます。
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木原誠二#22
○木原(誠)委員 ありがとうございました。
 御答弁としてはそういうことであろうというふうに思います。なかなか徴税の中身についてまで細かくは御答弁いただけないというのは理解いたします。しかし、私は、いかなる組織であってもやはり経済的欲求というのが中心であろう、こういうふうに思います。その中で、税務行政、徴税が果たすべき役割というのは非常に大きい、このように認識しておりますので、今後ともぜひ警察当局と緊密に連携をとって対応していただきたい、このことをお願いしておきたいと思います。
 時間が迫っておりますので、最後の質問にしたいと思います。
 ここまで何点かお伺いをしてまいりました。冒頭、委員長の方から、暴力団の組織の性格について言及があったわけでございます。法律の条文の中にも、集団的にまたは常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれのある団体、こういうふうに定義をされているわけであります。
 しかし、私がこの暴対法にやや限界があるなと思いますことは、暴力的行為、不法行為を行うことを助長するおそれが常習的にある、そういう団体を、適法なものとして認めているとまでは申しませんけれども、しかし違法なものとして却下もしていない。したがって、そういう団体の存在をある程度認識した上で、基本的には中止命令を出して、そしてそれに対して処罰をかけていく、そういう構成になっているわけであります。したがって、中止命令が出るまでの間、その団体の活動というものはある程度許容されているというのが今の法律の建前ではないか、こう思っております。
 いろいろ強化をしていただいておりますけれども、もう一歩踏み込んで、諸外国にありますように、こういう暴力組織そのもの、その存在そのものを否定するというようなものとして指定をすることが必要だという意見も多々あると承知をしておりますけれども、この点についてお伺いをして、質問を終わりにしたいというふうに思います。
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宮本和夫#23
○宮本政府参考人 御指摘のとおりで、この暴力団対策法は、指定暴力団員のいわゆる反社会的活動、その個々の行為をとらえて規制を行う、これが必要かつ合理的であろうという考え方に立っておるものでございまして、その効果的な規制のあり方については、今後も、彼らの動向の変化にもより、また効果的な規制を考えていかなければならないと思います。
 また、団体そのものを非合法化する制度ということにつきましては、これは一方で、憲法の保障する結社の自由との関係でございますとか、我が国の刑罰法規全体系との整合性なり、またさらには、規制した場合の規制の実効性といった問題、こういった観点から十分な検討をしていかなければならない、慎重な検討が必要であろうというふうに考えております。
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木原誠二#24
○木原(誠)委員 ぜひしっかり検討していただきたい、このように思います。
 以上で終わりにします。ありがとうございました。
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中野清#25
○中野委員長 次に、楠田大蔵君。
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楠田大蔵#26
○楠田委員 民主党の楠田大蔵です。
 本日議題となりました暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部を改正する法律案について、民主党のトップとしてまず質疑をさせていただきます。
 この問題は、我が郷土福岡にとりましても非常に関心の高い問題であります。大臣も福岡出身でございますが、まず、福岡には、全国二十二の指定暴力団のうち実に五つが存在をしております。あわせて、自民党の派閥の長も三人おられて、また、泉大臣、そして取り締まり側のもう一人、鳩山法務大臣も福岡ということで、非常に福岡というのは、少し今異質なところでもあるのかな、そうした観点も持っております。別にそのような因果関係にあえて触れるわけではありませんが。
 また、私の学生時代の原体験といいますか、私も久留米に通っておりまして、大臣も明善高校であられると聞いておりますが、久留米大附設という学校だったのですが、いわゆる中高一貫の男子校で進学校と言われておりましたが、そのせいで、いわゆるたかり、恐喝のターゲットにうちの学校はされておりまして、私自身は幸運にもその被害に遭わずに済んだのですが、まさしく久留米の中でそうしたことがなぜ行われるのか。子供のときにうわさで聞いていたのが、やはりそういう我々中学生なり高校生から奪ったお金を、その取った側の学生も、上の先輩やいわゆるチンピラ、暴力団へと上納していっているという話も子供のときに聞いて、要は、弱い者から搾取するシステムというのが地域によってはあるんだな、こうしたシステム自体を何とかせないかぬなと子供のときから思っていたわけでもあります。
 そして、そうした中で我が地元でも、以前にも増して脅威がすぐそばにあるという今状況でありまして、抗争がまさしく激しくなってきているわけであります。
 特に道仁会と九州誠道会の抗争というのは激しいものでありまして、先日、もう半年以上になりますが、市街地、福岡市の人が大変多い住宅地の中で、夕方でしたけれども、夏祭りが開催されているようなそばで、組長自体が射殺をされるということが起こったわけであります。また、佐賀の方では、これも非常に痛ましい事件でありましたが、病院で全くの人違いで一般の罪のない三十代の若い方が誤って射殺をされるという事件も起こったわけであります。
 そうした中で、報道が地元では特に続いておりますが、先日、この被害者の遺族宅に組関係者が訪れて、三百万円を持ってきたということでしたが、それと同時に、これは誠道会側であったと思いますが、手紙の中に抗争終結の意思を示して、そして、組長をかえる、会長をかえることで抗争を終結させたい、そうしたことが報道上ではされてもおります。
 実際、この抗争がいつまで続いていくのか、終えんに向かっているのか、この点を、まず地元の思いとしてもお聞かせをいただきたいと思います。
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宮本和夫#27
○宮本政府参考人 道仁会と九州誠道会の対立抗争でございます。もともと道仁会内部の対立に端を発したものでございまして、関連すると見られる事件、平成十八年からこれまで二十四件発生をし、死傷者数十四名、死者七名、負傷者七名、これだけの事案になっております。警察としては、取り締まりなり警戒活動を徹底して、また、道仁会から分裂した九州誠道会、これを新たに指定暴力団として指定するなど、対策を講じてきているところでございます。
 そこで、先般、九州誠道会が対立抗争の終結を宣言した、こういう報道があったことは承知をしているところでございますけれども、これにつきましては、私ども認識しているところでは、道仁会との対立がこれで解消したと認められる状況にはないものというふうに考えております。対立状況はまだまだ継続しておる状況でございます。なかなか先行き不透明といった状況もございますが、引き続き、両団体に対する情報収集を徹底すると同時に、さらに徹底した取り締まりを続けてまいりたいと考えております。
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楠田大蔵#28
○楠田委員 片一方の組長が薬物容疑で逮捕されるというようなことも最近起こっておりますが、先行き不透明ということでありまして、大変不安な思いを新たにしております。特に、佐賀のこの犯人なんかは、私の地元で警察ともみ合う際に銃撃、発砲をして、その末に捕まったということで、本当にごくそばでこうしたことが起こっているという不安の声も改めてお伝えをしたいと思います。
 そうした中で、いわゆる暴力団組織というものに対してどのように取り締まっていくか。これは、かつて暴対法が平成四年に施行される前は、一般の刑法等で取り締まりをするしかなかったのであろうと想像しておりますけれども、そうしたかつての対策から一歩踏み出して暴対法というものができたということは言えると思います。
 その後も数次にわたって改正がされてきたわけでありますが、こうした経緯と効果、意義というもの、これまでのそうした取り締まりの流れというものをまずお聞かせいただけますでしょうか。
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泉信也#29
○泉国務大臣 平成三年に制定されました暴力団対策法は、暴力団そのものを反社会的な集団という位置づけをいたしまして、団員による不当な行為に対して規制の網をかけるという考え方でございました。その後の改正によりまして、暴力団への加入を強要する行為に対する規制、指定暴力団員との特別な関係を有する者による準暴力的要求行為に対する規制、対立抗争等に関する代表者等の損害賠償責任についての規定の整備、こうしたことが行われてきたわけでございます。
 暴力団対策法の制定、改正によりまして、暴力排除の機運が国民の間に高まった、あるいは暴力団員による不当な行為の防止が皆さんの心の中に通じてきた、そういうことを通じて、暴力団による資金獲得活動が従来に比べますと相当困難化してきておる。さらに、その一つの数字的なものでお示ししますと、暴力団の構成員の数が減少しておる、あるいは対立抗争事件の抑止ということなどの一定の効果があったというように考えております。
 今回の法改正を通じて、さらに暴力団の弱体化あるいは壊滅を目指して、この法律の効果的な運用を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
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