外務委員会

2015-04-08 衆議院 全185発言

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会議録情報#0
平成二十七年四月八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 土屋 品子君
   理事 秋葉 賢也君 理事 大野敬太郎君
   理事 島田 佳和君 理事 辻  清人君
   理事 三ッ矢憲生君 理事 寺田  学君
   理事 小熊 慎司君 理事 佐藤 茂樹君
      赤枝 恒雄君    小渕 優子君
      大塚 高司君    小林 鷹之君
      佐々木 紀君    鈴木 隼人君
      薗浦健太郎君    渡海紀三朗君
      中根 一幸君    前川  恵君
      松島みどり君    武藤 貴也君
      宗清 皇一君    緒方林太郎君
      吉良 州司君    鈴木 貴子君
      長島 昭久君    木内 孝胤君
      吉田 豊史君    岡本 三成君
      穀田 恵二君    島津 幸広君
      玉城デニー君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   外務副大臣        中山 泰秀君
   環境副大臣        北村 茂男君
   外務大臣政務官      薗浦健太郎君
   外務大臣政務官      中根 一幸君
   政府参考人
   (外務省大臣官房地球規模課題審議官)       尾池 厚之君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岡田  隆君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 岩井 文男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 滝崎 成樹君
   政府参考人
   (財務省大臣官房参事官) 三田 紀之君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           三又 裕生君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 田中 聡志君
   外務委員会専門員     辻本 頼昭君
    —————————————
委員の異動
四月八日
 辞任         補欠選任
  河井 克行君     前川  恵君
  鈴木 隼人君     宗清 皇一君
  星野 剛士君     赤枝 恒雄君
  青柳陽一郎君     吉田 豊史君
  穀田 恵二君     島津 幸広君
同日
 辞任         補欠選任
  赤枝 恒雄君     星野 剛士君
  前川  恵君     河井 克行君
  宗清 皇一君     鈴木 隼人君
  吉田 豊史君     青柳陽一郎君
  島津 幸広君     穀田 恵二君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案(内閣提出第一二号)
     ————◇—————
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土屋品子#1
○土屋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、緑の気候基金への拠出及びこれに伴う措置に関する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として外務省大臣官房地球規模課題審議官尾池厚之君、大臣官房審議官岡田隆君、大臣官房審議官岩井文男君、大臣官房参事官滝崎成樹君、財務省大臣官房参事官三田紀之君、経済産業省大臣官房審議官三又裕生君、環境省大臣官房審議官田中聡志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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土屋品子#2
○土屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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土屋品子#3
○土屋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島田佳和君。
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島田佳和#4
○島田委員 おはようございます。本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 本日の案件、緑の気候基金、いわゆるGCFについて質問させていただきたいと思います。
 昨年十一月、安倍総理が、G20のブリスベーン・サミットにおいて、最大十五億ドルの拠出を行うと方針を表明されました。非常に大きな金額でありますが、ことし、COP21が控えておりますし、二〇二〇年以降の新しい環境枠組みについての議論が行われていく中で、今回、十五億ドルという非常に大きな金額の拠出を行う意義というものをどのように考えられているのかお伺いしたいのと、十五億ドルとした根拠があれば、そちらをお示し願いたいと思います。
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薗浦健太郎#5
○薗浦大臣政務官 お答えを申し上げます。
 今、いわゆる温室効果ガスの排出量は、途上国が先進国の排出量を量において逆転する状況というものが生まれております。したがって、我が国としては、途上国も含めた世界全体の温室効果ガスの排出量の削減を行うことが急務であるというふうに認識をしております。
 委員今御指摘いただきましたとおり、本年末、COP21で、全ての国が参加する新しい枠組み交渉が今まさに行われているところでございまして、その過程において、我が国が基金への拠出を通じてさまざまなレベルで働きかけを行っていくことが重要だと考えております。
 一つには、我が国が主導的な役割を果たす形での、島嶼国それからいわゆる後発の開発途上国の支援を実現して、これらの国々から支援をいただきまして、全ての国が参加する枠組みをつくっていくこと、そして二つ目には、我々が非常に重要視をしております島嶼国の支援、それから防災分野におけるこれらの国々への支援といったものが可能になるというふうに考えておりまして、意義が高いと考えております。
 後段の十五億ドルの根拠でございますけれども、まず、基金自体が、主要国の間で、非公式の目標ではございましたけれども、総額百億ドルを目標とするというふうに定められておりました。一方で、環境全般に関する基金でございます地球環境ファシリティー、これの拠出実績が、我々が各国全体の大体一五%をこれまで拠出しておりました。そのことによって、国会の承認が得られれば、最大十五億ドルの拠出を行うという表明をしたところであります。
 加えて言うならば、我が国は、米国に次いで、イギリス、フランス等々に比べると排出量がまだ二倍以上という現状がございまして、特に英国が十二億ドルを拠出するという表明を行っていることから、これを上回る額の拠出が必要であるというふうに考えている次第でございます。
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島田佳和#6
○島田委員 ありがとうございます。
 ちょうど今、AIIBの議論が盛んに行われているところでありますけれども、昨日の参議院の答弁で、大臣の方から、AIIBにもし参加するとすれば約一千億円以上という試算、目標が示されましたけれども、今回、十五億ドル、一ドル百二十円で換算しても千八百億円、非常に大きな金額の拠出であります。
 しかし、AIIBの参加を見送った理由の一つに、基金の運営の透明性の担保がされていないといった理由がありましたけれども、逆に、今度、GCFに関しては、その辺の運営の透明性であったり、また、案件の優先順位をどういうふうにつけていくのかといったところをどのように理解されているのか。
 また、今度、実際運営が始まった後、日本がどういう立場で、例えば理事会のようなものがあるのか、そういったところでどのような立場で主張をしていくのか、その辺のお話を聞かせていただきたいと思います。
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尾池厚之#7
○尾池政府参考人 お答え申し上げます。
 緑の気候基金の支援対象国は、気候変動枠組み条約における全ての開発途上締約国となってございます。ただ、実際には、実施機関からの案件の申請を受けまして、GCFの理事会が支援案件を決定する、そういうメカニズムでございます。
 一方で、国際社会におきましては、島嶼国や後発開発途上国といった脆弱な国々に対する支援、これが非常に重要であるということが広く認識をされてございます。
 また、GCFの支援の内容につきましても、一つは、中進国、中国もそうですが、大きなポテンシャルを有する温室効果ガスの削減だけではなくて、脆弱な国々に影響の大きい気候変動の影響への適応という分野についても、重視をされていることになっております。また、適応分野への支援に限って申しますれば、その五〇%以上を小島嶼国ですとか、あるいは後発開発途上国といった脆弱な国々に配分するということも決まってございます。
 さらに、支援案件の選定基準の中には、その他の資金の利用可能性、つまり、GCFのお金を使わなくても、ほかにも使えるお金があるかどうかということが審査基準の中に含まれてございます。
 こうしたことから、GCFの理事会において適切な支援案件が選定されるものと考えてございます。
 なお、我が国といたしましては、小島嶼国ですとか後発開発途上国といった脆弱な国々に資金が渡るように、GCFの理事会におきまして議論に参画をしていきたいと考えてございます。
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島田佳和#8
○島田委員 ありがとうございます。
 資料も配付させていただきましたし、先ほど薗浦政務官からもお話ありましたけれども、今、CO2の排出が非常にアジアで伸びているという現状があります。OECDも伸びてはいたんですけれども、二〇〇〇年以降、減少トレンドにある中で、アジアの環境問題、非常に重要に考えていかなければいけないと思います。
 そういった中、先ほどAIIBの話もさせていただきましたけれども、シンガポール人の方で、国連大使を二回務められたキショール・マブバニさんという方が著書の中で指摘しているんですけれども、今アジアで、中国、インドで、膨大な数のいわゆるミドルクラス、中産階級が誕生している、そういった層が、生活水準が向上するにつれて、自動車を購入したり、冷蔵庫であったり洗濯機であったり電気製品を大量に購入して、これが一つのCO2の増加の原因になっているというふうに指摘されています。また、開発支援、そして環境支援、これは二者択一の問題ではなくて、両方同時にやっていかなければいけないというふうにも指摘されています。
 そういった中、AIIBの方は、非常に注目も浴びて、報道量も非常に大きい。一方、このGCFに関しては、報道量も非常に少ないですし、きょうも取材のマスコミの方もほとんどいないという状況でございます。非常に残念な思いをしているわけです。
 AIIBに参加を見送ったことを、中国外交の勝利で日本外交の敗北だみたいな論調もありますけれども、日本は、ADBなり独自のODAなりを通じて開発支援もやるけれども、環境支援もしっかりやっていくというこの日本の外交姿勢をしっかり示す必要があるのではないかと思います。
 ちょっとこれは通告にはないんですが、ぜひ外務大臣からも今回のGCFの拠出の積極的な情報発信をしていただきたいと思いますし、ぜひ官房長官の会見の中にも入れていただきたいと思いますし、日本がしっかり国際社会の中で、環境問題において、アメリカに次ぐ拠出額を出して、リーダーシップをとりながら対応しているということを、ぜひ積極的な情報発信をしていただきたいと思います。大臣、その辺。
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岸田文雄#9
○岸田国務大臣 御指摘のように、インフラ整備の分野におきまして、AIIBが大きな話題にはなっています。我が国としましても、ODA、開発協力につきましても、新しい開発協力大綱を示し、インフラ整備に向けてもしっかりと努力を続けていきたいと思いますが、一方で、ことしは環境の分野におきましても大変重要な年です。COP21に向けて多くの国々が環境分野において協力をしていかなければいけない、こうした機運が高まっています。環境分野における日本の貢献、こうしたグローバルな課題における日本の貢献の重要性を改めて感じています。
 その中にあって、今お願いしております基金のありよう、全ての国が参加して公正な枠組みをつくるという意味で大変重要であると認識をしております。ぜひ、お願いしている基金の重要性を多くの方々に御理解いただきたいと思いますし、日本もしっかり貢献していきたいと考えています。
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島田佳和#10
○島田委員 ありがとうございます。
 先ほどからお話が出ていますとおり、これまでは、いわゆる先進国と開発途上国という二元論的な形で環境問題が取り上げられていましたけれども、今ではアジアの開発途上国が非常にCO2も排出量がふえているというところもあって、全世界が参加する新しい枠組み、これは非常に大切だというふうに思っておりますが、今回、中国や韓国といった国が拠出国の方には入っていません。
 今後、この気候変動問題に関して、やはりこういった国を巻き込んでいく必要があると思いますけれども、中国、韓国に対して日本政府はこの後どのような働きかけをしていこうとしているのか、その辺の戦略をお聞かせ願いたいと思います。
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薗浦健太郎#11
○薗浦大臣政務官 委員御指摘いただきましたとおり、中国、それから韓国、加えて言うならばインド、インドネシア等々、アジアの国が非常にCO2の排出量がふえてきているというのは、もう厳然たる事実であります。したがって、本年末に策定が予定されております新たな枠組みというのは、いかにアジアの国も含めて全ての国が参加する公平かつ実効性の高いものにしていくのか、これが非常に重要な観点であるというふうに私どもは考えております。
 これまでも、具体的なやりとりは控えますけれども、さまざまなレベル、外交ルートを含めて、さまざまな機会を通じて、両国、中国、韓国への働きかけは委員御指摘の方向で行ってきておるところでございまして、これを引き続き行ってまいることによって、全ての国が実効的な枠組みに入るような働きかけを主導してまいりたいというふうに考えております。
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島田佳和#12
○島田委員 ありがとうございます。
 まさに、環境問題を考えるときによく使われる例えですけれども、それぞれの各国は船でいえば船室のようなものであって、船室を守っても、船自体が沈んでいっては船室は守れない、船全体を守る必要があるという例え話がありますけれども、ぜひ全世界の枠組みで今後進めていただきたいと思いますし、先ほどありました島嶼国、後発開発途上国等からの早期稼働の期待があると思います。
 今後の見通し、スケジュールを最後に伺って、質問を終わりたいと思います。
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岸田文雄#13
○岸田国務大臣 今後の見通しですが、各国は、二〇一四年十月のGCF理事会の決定に基づいて、COP21までの案件採択を念頭に、本年四月三十日までに拠出のための取り決めを取り交わすことが求められております。
 そして、GCF理事会の決定では、拠出表明総額の五〇%相当について取り決めが結ばれることが、GCFが個別プロジェクトの審査を開始する条件とされています。要は、拠出総額の五〇%以上がコミットされることが、こうした審査がスタートする条件とされております。よって、島嶼国や後発開発途上国への支援ですとか、あるいはCOP21において全ての国が参加する枠組みの形成を目指す努力を進めるためにも、早期にこの拠出を取り決めなければなりません。
 先ほど日本の拠出額の話がありましたが、全体における日本の拠出額の割合を考えますと、日本の参加というのは、このプロセスがスタートする上で大変重要な要素になってきます。ぜひ、このGCFにつきまして、国会においてしっかり御審議をいただき、一日も早くこの拠出のために日本の取り組みをスタートさせたいと考えております。
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島田佳和#14
○島田委員 ありがとうございます。
 この環境問題に関して、日本が強いリーダーシップで進めていただいて、またそういう実績を世界に発信していただけることを願って、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
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土屋品子#15
○土屋委員長 次に、岡本三成君。
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岡本三成#16
○岡本(三)委員 おはようございます。公明党の岡本三成でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。十五分という限られた時間ですので、簡潔に質問をさせていただくように努めますので、答弁に関しましても御配慮をいただければと思います。
 まず、今回の緑の気候基金、先進国を中心に途上国の温暖化防止の取り組みを強化するために、このような取り組みは大変に意義があるというふうに思いますし、先ほどの御答弁を伺いましても、十五億ドルという基金についても、拠出には十分な正当性があると思います。
 その上で、今回、カンクンの合意に基づきましてそれぞれの国が任意で削減目標をつくるわけですけれども、既に発表されている国を拝見いたしますと、それぞれの国で基準の年が違っておりまして、例えば、ある国は一九九〇年対比、別の国は二〇〇五年対比であったりいたしますので、一律に比較するのがすごく困難だと思います。
 一方で、全世界的な取り組みですから、今後、日本が発表をするその取り組みの目標につきましても、全体のバランスの中で、他国から見ていただいたときにも、十分に高い目標にチャレンジをしているというふうな評価をかち取らなければいけませんので、その適切な目標水準を今後決めるに当たりまして、現在発表している国の水準をどのように我が国として評価をしているかということをお伺いできればと思います。
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田中聡志#17
○田中政府参考人 お答え申し上げます。
 それぞれの国、他国の約束草案につきましては、我が国といたしましても情報収集を行いまして、我が国の約束草案を検討しております合同専門家会合にも概要をお示しし、検討を進めているところでございます。
 御指摘の各国の削減目標でございますが、その野心度につきまして、それぞれ、現状から削減率がどうかですとか、さまざまな観点から分析ができるわけでございますけれども、それを他国との比較で一律に評価するということは、先生御指摘のとおり、なかなか困難なところもあるというふうに認識をしてございます。
 COP20の合意によりまして、各国の約束草案を提出する際、その削減目標が公平で野心的であるということの説明を含むことができるというふうにされておりますので、我が国といたしましても、約束草案をお示しする際にこうした点についても説明をするように検討を深めてまいりたいというふうに思っております。
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岡本三成#18
○岡本(三)委員 今回の削減目標は、カンクン合意のときと違いまして、削減義務が課されるというふうに伺っておりますけれども、義務というからには、もし達成できなかったときにはペナルティーが科されるというような議論がされているんでしょうか。
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田中聡志#19
○田中政府参考人 お答えを申し上げます。
 二〇二〇年以降の新たな枠組みでございますけれども、二月に開催をされましたいわゆるADPの会合におきまして、各国のさまざまな意見を統合したいわゆる交渉テキストが策定をされたところでございます。この中には、先生御指摘の、どのように遵守を確保するかというようなオプションについても、さまざまなオプションが盛り込まれております。
 これまでの京都議定書におきましては、削減目標が不遵守だった場合の措置として、いわゆる強行的な、先生がおっしゃるようなペナルティーを含むような遵守規定が設けられているわけでございますけれども、この新たな枠組みのもとでどういう遵守のメカニズムを構築していくかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、交渉テキストの中にさまざまなオプションがまだ混在している状況でございますので、これからCOP21に向けまして、まさに交渉が進められていくという状況でございますので、現時点でこうなるだろうということを申し上げることは、非常に難しゅうございます。
 我が国としては、新しい枠組みのもとで、全ての国が削減目標を提出して、その達成に向けた対策を実施するということで、実施状況に関する点検、評価を受ける、こういう三つの義務をぜひ盛り込みたいと考えておりますが、こういった義務の遵守につきましては、全ての国の参加を確保するという観点から、対応の改善を促すような、むしろ促進的な仕組みとしていくことが望ましいのではないかというふうに考えているところでございます。
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岡本三成#20
○岡本(三)委員 今回の基金の目的が、途上国等に対するさまざまな被害を最小限に食いとどめていくということですから、絵に描いた餅にならないように、ぜひ義務化を、遵守するような取り組みに、日本も積極的に発言をしていただきたいと思います。
 続きまして、この基金ですけれども、主に資金力の低い国々に対しまして支援がなされる目的で使用されますけれども、支援プロジェクトの選定は、このGCFの理事会が決定をされるということになっております。
 そこで、理事会がプロジェクトを選定する基準のガイドラインをどのようにつくり込んでいくか、日本がそこにさまざまな知恵を入れていくかということは重要だと思うんですけれども、その際に、ぜひ、世界最高水準の技術を用いるというふうな文言を組み込むことによりまして、結果的に日本のすぐれた防災技術や環境技術が生かしていただけるような形をつくり込んでいきたいというふうに期待をしたいんです。
 ガイドラインに対する、日本の仕組みづくりのための事前の意見を申し出るような形がどのように今なされているか、そして、どのような水準までガイドラインのクオリティーを高めていけるかということに対しまして、現在の状況をお聞かせいただければと思います。
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岸田文雄#21
○岸田国務大臣 御指摘のように、温室効果ガスの削減効果の実効性を高めるためには、利用可能な最良技術、BATと呼ばれていますが、こうした技術が有効であり、日本企業のすぐれた環境技術の活用が期待されます。我が国としましては、GCFが支援する案件において、すぐれた環境技術がより多く活用されることが重要であると考えています。
 そして、ガイドライン等、この文書の中に明記はされていませんが、例えば、気候変動枠組み条約のもとにある技術諮問委員会、TECという委員会があります。この委員会の議長は日本人です。また、気候技術センター・ネットワーク、CTCNというものが既に存在いたしますが、ここにも多くの日本のメンバーを送り込んでいます。
 こうした場を通じまして、ぜひ、日本の企業を初めとする世界のすぐれた環境技術がしっかり活用されるように提案をすることによって、結果を出すよう努力をしていきたいと考えています。
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岡本三成#22
○岡本(三)委員 そのようなガイドラインができれば、これは日本の企業の輸出促進という目的ではなくて、結果的に、途上国に日本の技術の高いところを享受いただくことによって、さまざまな形での途上国支援が実現できると思いますので、ぜひ、今大臣が御答弁いただいたことの実現をお願いしたいと思います。
 続きまして、今回のGCFの事務局は、実は韓国の仁川に置かれることになっております。我が政府の基本的な取り組みといたしまして、世界の国連機関を日本、とりわけ、できれば東北に誘致をしたいということがあるというふうに私は認識しておりますけれども、仁川に決定をされた経緯についてお伺いをしたいのと、今後の取り組みについてお伺いをしたいんです。
 事前に事務局の方に伺いましたら、今回、公募がなされたというふうに伺っております。そして、その公募に我が国は申し込まなかったそうです。ですから、結果的に戦いに挑まずに負けてしまったような状況になっておりますけれども、なぜゆえに公募に申し込まなかったのか。それと、今後さまざまな国連機関また基金等が立ち上がるときに、ぜひとも我が国に誘致をすることによって、我が国全体の取り組みを強化したいこともありますし、日本全体の発展に活用もしていきたいというふうに思いますけれども、今後の国際機関の設立に当たる誘致の取り組みについて、お伺いをしたいと思います。
 加えて、その関連で、現在このGCFの事務局には日本人が一人だけいらっしゃるというふうに伺っていますけれども、今回の拠出が実現をすれば、全体の拠出においての日本の拠出の比率というのは一五%ですけれども、このまま日本人のスタッフの比率が変わらなければ、日本人スタッフの比率は二%ということになってしまいます。
 国際機関全般に対する日本人の比率を上げていこうということも、我が政府の大きな目的の一つだと思っておりますので、事務局に日本人のスタッフを、拠出金に正当化がなされるように、一人でも多くの日本人を参加させるような取り組みもお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
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尾池厚之#23
○尾池政府参考人 お答え申し上げます。
 緑の気候基金のホスト国の選定につきましては、委員御指摘のとおり、六カ国が応募をいたしまして、二〇一二年十月の第二回GCF理事会において、ホスト国として韓国が選定されたわけでございます。
 日本がなぜ応募しなかったのかという御質問でございますけれども、この当時GCFは、二〇一〇年十一月の設立決定以降、まだ準備に向けた議論の途上でございました。加えて、GCFのホスト国となるためには、GCFに対する法人格の付与ですとか、あるいは職員の特権・免除の付与、あるいは資金や物品などの支援、こういったことが条件になってございました。こうしたことから、我が国は、さまざまな条件を総合的に勘案いたしまして、このたびはホスト国には応募しなかったという次第でございます。
 これからどうしていくのかという御質問がございましたけれども、委員御指摘のとおり、国際機関の事務局を我が国に誘致することは、当該国際機関が取り扱っている分野において日本の積極的姿勢を示すという意味では、大変に効果的なことだと考えてございます。他方で、先ほども申し上げましたとおり、国際機関の本邦誘致については、地方自治体を含む受け入れ体制の構築や、長期にわたって相当な財政負担を求められるということもございますので、こうした点にも留意をしていく必要があるかと思います。
 いずれにいたしましても、今後、国際機関の事務局が設置される場合には、我が国として、こうした諸点を総合的に勘案しながら、前向きに取り組んでまいる所存でございます。
 最後に、GCFにおける日本人の問題でございますが、御指摘のように、現在は、約五十名の職員のうち一名の日本人がいるという状態でございます。
 我々といたしましても、実は、固有名詞も含めて日本人を送り込むべく、今働きかけを始めてございます。ぜひとも成果を上げるように努力したいと思います。
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岡本三成#24
○岡本(三)委員 先ほど御指摘いただきました、例えば法人格の付与であったり、職員に特権を与えることであったり、物品提供については、どのような国際機関を誘致するときでも当然議論となることですから、聞いて初めてそれに対応することが、準備ができなくてアプリケーションを出せませんでしたということが今後ないように、ぜひ事前事前のお取り組みをいただければと思います。
 最後に、今回、十二月、パリで行われる予定のCOP21、多くの国が参加する取り組みであるという点におきまして、画期的な会議だと思います。
 実際に安倍総理も、COP21に向け、積極的にリーダーシップを発揮していくと述べていらっしゃいますし、岸田大臣御自身も、二〇二〇年以降の国際的枠組みの合意に向けて積極的に貢献しますと述べていらっしゃいますけれども、まだ今の時点で目標も発表されず、どのタイミングで発表されるかということが言及できていないということに関しましては、こういう総理や大臣のお言葉が、言葉だけになってしまってはいけないというふうに若干危惧をしております。
 その意味で、現在議論中だとは思いますが、どのタイミングでどれぐらいの目標を発表できるかということに関して、現在議論がなされているんでしょうか。とりわけ、報道によりますと、先日、イギリスの担当大臣から、六月のG7までにはぜひこの目標を発表してくださいというふうな書簡が届いたというようなことも聞いておりますので、言える範囲で結構ですが、どのタイミングでどの水準を目指すという議論をしていらっしゃるかということを御答弁いただければというふうに思います。
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北村茂男#25
○北村副大臣 我が国の新たな削減目標については、その検討を加速化すべく、昨年十月から中央環境審議会と産業構造審議会の合同専門家会合で議論を行っていただいているところであります。これまでに六回の会合を開催いたしまして、省エネルギー対策や再生可能エネルギーの導入、地球温暖化防止のための国民運動などについて議論をいただきました。
 今後も、COPの決定、各国の動向や将来枠組みに係る議論の状況、エネルギー政策やエネルギーミックスに係る国内の検討状況等を踏まえて、新たな削減目標をできるだけ早く取りまとめることを目指して、今検討を深めていきたいと考えているところでございます。
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岡本三成#26
○岡本(三)委員 COP21、そしてこの緑の気候基金に関しまして、日本が全体をリードしていくようなお取り組みをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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土屋品子#27
○土屋委員長 次に、寺田学君。
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寺田学#28
○寺田(学)委員 寺田学です。質問をさせていただきたいと思います。
 大臣、連日、国会答弁、お疲れさまでございます。大臣のお姿を見ていますと、民主党が政権をとっているときも、非常に閣僚の方々が国会に縛りつけられて、もう一つの、まあ本来的な業務でもある外遊を含めて、さまざま支障があったということは、政権時代も感じておりました。これは、与党も野党も含めてさまざま議論をした上で、建設的な方向に向かわなきゃいけないと思いますが、いずれにせよ、国会審議、いろいろあると思いますが、よろしくお願いします。
 今回、緑の気候基金という非常に具体的な法案、拠出する法案を審議するんですが、さまざまな具体的なことに関しては、それに連なると申しますか、考え方の基礎みたいなものがあった上で、さまざまな具体的な施策が施されると思います。
 今回、緑の気候基金という具体的なものではありますが、大臣所信をちょっと読み返してみまして、基本的に外交姿勢の一番の大もとの部分は何かというところは、大臣所信の冒頭部分でお話をされていますが、国際協調主義に基づく積極的平和主義を具体的に実践する外交に取り組む、そのもとに柱が何本かあった上で、加えてこういう環境外交もやっていこうということでありました。
 具体的な質問は後ほどさせていただきたいと思いますが、この一番大もとに掲げられている積極的平和主義という言葉に関して、どうしても私自身、その意味というものを十分理解することはいまだ至っておりません。せっかくの機会ですので、この外交方針の一番の大もとに掲げられた積極的平和主義というものは何であるのかということを、大臣みずから御説明をいただければと思います。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 積極的平和主義とは何かという御質問ですが、国際的な安全保障環境の変化が指摘をされています。テロの脅威ですとか、さらには大量破壊兵器、弾道ミサイルといった技術の拡散ですとか、また、宇宙、サイバー、こうした新しい脅威も指摘をされています。
 こうした状況を見るときに、今や脅威は容易に国境を越えてくる時代になった、どの国であっても一国のみでは自国の平和と安定を守ることができない時代になってきた、こうした認識が広がりつつあります。自国の平和と安定を守るためには、アジア太平洋地域、さらには国際社会、世界の平和と安定を確保することが必要になってきている、こういった認識が広まっています。
 このため、我が国としましても、地域の、そして世界の平和と安定及び繁栄のために、これまで以上に積極的に貢献していきたいという考え方、これが積極的平和主義の基本理念であると考えています。
 そして、この積極的平和主義の具体的な中身としては、今御議論いただいておりますエネルギー、環境問題への対応も含まれますし、また、人道支援など人間の安全保障の促進ですとか、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ、あるいは開発援助協力、軍縮・不拡散の推進、海洋安全の保障、法の支配の強化、女性の権利を含む人権の擁護、こうしたさまざまなグローバルな課題に対するあらゆる外交努力がこの積極的平和主義の中には含まれると認識をしております。
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