農林水産委員会

2017-03-09 参議院 全237発言

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会議録情報#0
平成二十九年三月九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                櫻井  充君
                田名部匡代君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局次長  川上 尚貴君
       内閣府経済社会
       総合研究所次長  杉原  茂君
       文部科学大臣官
       房審議官     松尾 泰樹君
       農林水産大臣官
       房長       荒川  隆君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   山口 英彰君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   水田 正和君
       農林水産大臣官
       房政策評価審議
       官        塩川 白良君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省食料
       産業局長     井上 宏司君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省経営
       局長       大澤  誠君
       農林水産省農村
       振興局長     佐藤 速水君
       農林水産省政策
       統括官      柄澤  彰君
       林野庁長官    今井  敏君
       水産庁長官    佐藤 一雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (平成二十九年度の農林水産行政の基本施策に
 関する件)
    ─────────────
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渡辺猛之#1
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局次長川上尚貴君外十五名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺猛之#2
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡辺猛之#3
○委員長(渡辺猛之君) 農林水産に関する調査を議題とし、平成二十九年度の農林水産行政の基本施策に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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野村哲郎#4
○野村哲郎君 おはようございます。自由民主党の野村哲郎でございます。
 久しぶりの質問で、新人の思いで今日は大臣に御質問をさせていただきたいと思います。
 三役の皆さん方には、そしてまた役所の皆さん方には、常日頃から日本の農業、そしてまた地域の発展のために大変御尽力いただいておりますことを心から感謝を申し上げる次第でございます。
 通告はいたしておりませんでしたけれども、実は今朝起きて日本農業新聞を見ましたら、びっくりしました。何をびっくりしたかというと、「信用事業譲渡・代理店化 JAに検討求める」という農林水産大臣の発言があったと。これは昨日の衆議院での委員会での話であります。ついに恐れていた話が大臣の口から出てきたなと、こんな思いでございます。
 私どもは、この農協法改正のときにこの議論もうさんざんいたしました。信用事業の事業譲渡について私は当然反対を言っておりましたけれども、ただ、そのときにいろいろJAの皆さんの話も聞いたところが、全国で二、三か所は事業譲渡、代理店業務をやりたいという農協があるということも伺いまして、それではやっぱりできる規定は入れておいた方がいいのかなと、こんな思いがしたことがありました。
 それはなぜかといいますと、もう御承知のように、信用事業の自己資本比率に基づく言わば農協のいろんな投資に対する制限というのがありました。八%のBISの基準に照らし合わせますと、八%以下の農協というのはやっぱり全国には何農協かあるということも伺っておりましたので、そういう農協はこの自己資本比率によって経済施設への投資ができないと。選果場を造るにも、比率が低いとこれはもうストップを掛けられるということがありましたので、ああ、それならば、やっぱり代理店業務をやらせてもこれはしようがないのかという思いがしておりましたが、一律的に代理店業務をやらせることについての私は相当違和感を感じておりましたので、それは駄目だということもずっと言っておりました。今日見えております山田委員も一緒でありましたけれども、農協というのはやはり経済施設が多いわけでありますので、その稼働率は、選果場だって、果実が出てくる、あるいは野菜が出てくるほんの時期だけですから大変効率の悪い施設であることは間違いないんですが、農家の皆さん方の有利販売につなげるにはやはりそういう選果場も必要なわけでありますから、どうしてもやっぱり造っていかなければならない、こんなことで思っておりましたが、先ほど申し上げましたように、全国には幾つかの農協が、そういう農協があるので代理店も認めた方がいいんじゃないかと、こんな考え方に達しまして、できる規定ということで実はこの規定が入ったわけであります。
 私は、そのときにも役所の皆さんに申し上げたのは、役所というのは、法律を作れば後ろからむちでたたいて、さあ、やれやれという話が出てくる、それは絶対にありませんよねということで、当時の附帯決議にも、野党の皆さんとも一緒になって、そういうことを無理強いをするなということはこれは附帯決議に入っております。これは、大臣、見ていただけりゃ分かるんですが。
 そういう中で、昨日、民進党の小山議員の質問に対して大臣の方から、こうして信用事業譲渡、代理店の検討を進めさせるということが書いてございます。大変これで今朝から電話が鳴りっ放しでありまして、農協の皆さん方は大変不安に思っております。
 ですから、こういうのが、今までは我々、法律の話としてやっておりましたし、また今日は松本副大臣にも来ていただいておりますが、規制改革会議の方からは、さあ代理店に、やれと、三年以内に半分の農協は代理店業務をさせろと、こんなような意見も出てきたことも事実であります。ですから、その上に今度は大臣からそういう話が出てきますと、大変全国の農協の皆さん方が不安に思っている、心配に思っているわけでありまして、事実、現在、農林中金なり、あるいは全国農協中央会の方ではいろんな会議を重ねながら、マイナス金利のこの状況の中でこれから信用事業大変なことになるよということは、これはもう経営シミュレーションをしております。
 それは、私も大変心配になったものですから、今年の正月の挨拶の中でも各農協を回りながらどうなっているんだという話をしております。その中でも、信用事業だけに頼っている農協というのはこれは大変なことになっていくだろうというふうに思いますが、ただ、皆さん方も、また我々党としても進めております経済事業重視の農協経営に展開していこうや、こういうことで今回のプログラムができておりますが、経済事業をやっぱり中心にやっている農協では信用事業なんかにそんなに大きく依存はしていないしという話も出てまいりました。
 ですから、農協によって相当違うんだろうと思います。ですから、全国一律的に信用事業の代理店に行け、あるいは三年以内に、規制改革会議から出たように、半分は信用事業を譲渡しなさい、あるいは代理店にしなさいというような話が、これがまた出ていきますと全国の農協の皆さん方が大変御心配をされると、こんなふうに思っております。
 このことが先ほど申し上げましたように大臣から発せられますと、これは影響力が大きいわけでありますから、その辺のことについて大臣からの御所見をいただきたいと思います。通告をしておりませんで申し訳ありません。よろしくお願いいたします。
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山本有二#5
○国務大臣(山本有二君) 私も、今朝新聞を見まして驚きました。昨日、小山委員からの御質問に答えたわけでございまして、議事録を見ていただきますと分かりますとおり、このような見出しになるような内容はなかったと、こう思っております。
 昨日は、信用事業における代理店スキームの活用についてでございました。既に二十六年六月の政府・与党取りまとめにおきましてその活用を積極的に進めるとされているところでございますけれども、代理店スキームの活用をするかどうかはあくまでも農協の選択に基づくべきものであるというように、確かに私はそう考えております。そして、今後の農協の信用事業につきましては、人口減少、高齢化、金利の低下及び高度化する金融規制等、これらによって経営環境は厳しくなるというように認識しております。
 こうしたことを踏まえまして、各農協において今後の方向を真剣に検討いただきまして、自主的に方向を進めていただきたいと考えておりまして、判断を急ぐよう求めているということはございません。
 以上でございます。
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野村哲郎#6
○野村哲郎君 大臣の御答弁はそういうことになるんだろうと思いますけれども、元々この信用事業の代理店業務について出てまいりましたのが規制改革会議からの意見でありました。ですから、私どもは、何もこういうことを規制改革会議から言われる筋合いはないと、こんなふうには思っておりましたが、しかしながら法律を改正した途端に、さあ急げ急げ。今たしか二農協ぐらい代理業務をやるような農協が全国にあると思います。これは、先ほど申し上げましたように、特殊な事情によって代理店業務をやらざるを得ないと、こういう農協だったと思います。
 ですから、それはそれとして、特殊な事情なり、あるいはこれから、先ほどおっしゃいましたように、金融情勢が非常に厳しいということは、これは農協に限らず一般の市中の金融機関もそうであります。ですから、そういう意味では、各金融機関、いろんな知恵を出しながら、メガバンクも合併をするような状況の世の中であります。農協であっても合併という手段もあります。あるいは、ほかの手段も考えられるんだろうというふうに思っております。
 ですから、余りに農水省の方から、法律を改正したからこれで代理店業務を三年以内に二分の一にしなさいとか、そういったようなことは農協の自主性、自立、そういうものを無視した言い方だと思いますので、これはみんな真剣に今検討を重ねつつありますので、そのことは是非大臣もお考えをいただきたいと、こんなふうに思っておりまして、もう事実、農林中金それから全中が一緒になりまして、どういう方向ならば農協が今後も信用事業をやれるかと、こういうことを検討しているし、各農協でも自らのこととして検討しておりますので、そのことは自己改革に是非とも委ねていただければと。余り強制的なやり方ではこれは大変な混乱を招く、こんなふうに思いますので、どうかよろしくお願いをいたします。ヤジ与党ですから。
 話をがらっと変えまして、実は私の鹿児島では大変沸き上がっております。大変話題性の多い事柄がたくさんございまして、実は来年は明治維新百五十周年であります。明治維新といえば、これはもう当然、我が西郷隆盛がおるわけでありますが、そして来年のNHKの大河ドラマは西郷さん、鹿児島弁ではせごさんと言うんですけれども、それに決まりました。それで大変沸き上がっておるわけでありまして、活気付いております。
 この明治維新を振り返って考えていきますと、やはりこれは維新の三傑と言われる方々三人でありますが、我が鹿児島の先ほど申し上げました西郷隆盛、それから大臣の御出身の坂本龍馬さん、そしてもう一人が山口の出身の、長州出身でございますが桂小五郎さん、こういう方々でございます。まさしく、薩長土肥とよく言っておりまして、維新を遂げたいわゆる三傑でありますが、我が鹿児島、それから山口、高知、この三傑によって明治維新が成し遂げられた、こんなふうに私どもは歴史で習っておるわけでありますが。
 今回政府の方から、農水省の方から競争力強化のプログラムが出てまいりました。私どもはこれを、農政新時代ということで昨年来、昨年の一月から小泉進次郎さんの、農林部会長の下で十二項目を一年掛かりで検討してまいりました。それが言わば今回の農業プログラムの中に入れ込んでいただいたと、こんなふうに思っておるわけでありますが、よくよく考えていきますと、歴代の三人の大臣、一番最初が長州出身、山口出身の林芳正先生でありまして、二番目が我が鹿児島出身の森山裕氏、そして最後の仕上げが土佐出身の、高知県の山本農水大臣で、これも歴史の巡り合わせかなと、こんなふうに思っておりまして、大臣もおっしゃっておりましたように、やはりこれは、元年という言葉を大臣もお使いになっておりましたけれども、やはりこれは歴史の巡り合わせで、明治維新と同じように農政新時代の幕開けなのかなと、こんなふうに思っているところでございます。
 ただ、各先生方も、今回の法案八本出てきていますが、このプログラム法案に基づいていろんな法案の改正もなされていくわけでありますけれども、これらについて、プログラム法案ですから余り中身的なところは、後ほどちょっと確認だけはしたいと思っておりますけれども、皆さん方の、この強化法に対する大臣の決意のほどをお伺いをいたしたいと思います。
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山本有二#7
○国務大臣(山本有二君) まず、維新百五十周年でございますが、三月五日の日曜日から高知県、土佐維新博というのが始まりまして、また、こうしたことをリードする高知県の知事は、薩長土肥と言われるけれども農業分野では一番後れを取った、だからよその県に学んでいきたいといって、鹿児島や佐賀に、あるいはそのほかに学ぶということを今後はやっていきたいと、こう決意を述べられておりました。
 そんな意味で、これからまた連携を取りながら全国が繁栄する農業にしていくということが大事でございまして、特に北海道開拓は坂本龍馬の夢でありまして、北海道に高知県からたくさんの入植者を得ておるわけでございまして、第五代の農林大臣岩村通俊さんは、札幌円山公園に高知県出身であるにもかかわらず銅像がございます。そんな意味で、ひとつ全国が繁栄する農業ということを期待しておるわけでございます。
 さて、御指摘の農業競争力強化でございますが、我が国の農業は生産者の高齢化や耕作放棄地の増大等課題が山積しておりまして、農業の活性化は待ったなしの課題でございます。農業の成長産業化を図り、農業者の所得向上を実現していくことが重要であるということは言うまでもありません。
 このために、二十七年十一月に取りまとめられました総合的なTPP関連政策大綱におきまして、体質強化対策や経営安定対策の充実と併せて、生産者の努力では対応できない分野の環境の整備を通じた我が国農業の構造的問題の解決が重要であるという認識の下、検討の継続項目が掲げられ、平成二十八年秋を目途に具体的内容を詰めることとされたわけでございます。
 そして、昨年八月閣議決定されました未来への投資を実現する経済対策におきましては、農業者の所得向上を図るためには生産コスト削減と農産物の有利な条件での販売が重要であることから、検討継続項目に掲げられました生産資材価格の引下げあるいは流通加工構造の改革、これなどの施策について、年内を目途に競争力強化プログラムを取りまとめることとなったわけでございます。
 こうしたことを受けまして、昨年九月以降、政府・与党で精力的に検討を行っていただきました結果、十一月に農林水産業・地域の活力創造本部におきまして農業競争力強化プログラムというものがまとまったわけでございます。このプログラムには、生産資材価格の引下げや流通加工構造の改革、生乳流通改革、土地改良制度の見直し、収入保険制度の導入等の施策を盛り込んでおりまして、農林水産省としましては、これらの施策を実行するために今国会に八本の法案を提出させていただいているところでございます。
 従来の施策に加えましてこれらの施策を実行していくことによりまして、農業が将来にわたって持続的に発展し、農業の競争力強化が図られるよう努めてまいりたいというように考えるところでございます。
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野村哲郎#8
○野村哲郎君 我が委員会には北海道の先生方が大変たくさんいらっしゃいまして、今大臣もそのことを意識して北海道の話をされたのかなと思いますが、実は私どもの鹿児島もそうでありまして、初代の開発庁長官は黒田清隆でありまして、これも鹿児島出身でありまして、北海道に行きますと、鹿児島のおかげで実は北海道はこれだけ開発が進んだと。ただ最後は、黒田清隆、本当かどうか分かりませんけど、若干悪いことをいたしまして追われることになるわけでありますが。しかしながら、やはり土佐も、そしてまた我が薩摩も、北海道には大変そういう意味では関わり合いが強かったということだけは申し上げておきたいと思います。
 全然話とは別、つながりませんでしたけれども、この農業関係の競争力強化法ができて、そしてプログラム法案でありますけれど、なかなか一般の先生方では、何でこんなのが唐突に出てきたんだろうかという唐突感が否めないのではないかなと、こんなふうに思います。
 先ほども大臣からも御説明がございましたが、私どもの党の方でも本当に一年掛かりで十二項目、中身的には生産資材価格形成の仕組みの見直しだとか、あるいは今回法案として出てまいります土地改良制度の見直し、収入保険制度の創設等々、幅広い議論を実は進めてきて、それが与党とそしてまた政府側でこういった十二本の項目に対する法律が今回出されると、こんなふうに思っております。
 私もこの農林水産委員会に長いこと籍を置かせていただいておりますが、閣法で八本出てきたというのは初めてであります。ですから、そういう意味では、我々議員も、そしてまた政府側も今回のこの通常国会における農林水産委員会の審議は本当に慎重にしていく、これからの農政の方向を決めていく大事な法案がたくさんあると、こんなふうに思っておりますので、真剣な議論をこれからさせていただきたいと思っております。
 そこで、実は、法律の中身はまたそれぞれの審議の段階で御検討いただくということになっていくと思いますが、ただ、ちょっと二、三確認をしたい点がございますので、ひとつ大臣あるいはまた副大臣でも結構でございますが、御答弁をいただきたいと思います。
 今回出されます農業競争力強化支援法であります。これを見まして、どうも農家の皆さん方に、ちょうど一月ぐらい前ですか、全国の農協青年部の大会がありまして、多くの青年部の若い人たちが来ました。そのときにこの法案の概要を実は見せたんですが、彼らが憤慨しておりました。その憤慨した中身というのが第五条でありまして、「農業者は、農業資材の調達を行い、又は農産物の出荷若しくは販売を行うに際し、有利な条件を提示する農業生産関連事業者との取引を通じて、農業経営の改善に取り組むよう努めるものとする。」というこのくだりであります。第五条の問題でありまして、彼らが、我々はそんなことは経営者ですからちゃんとわきまえて農業経営やっていますよ、言われなくてもいいんですと、こういう話が出てきたわけでありまして、まさしく我々がばかじゃないのかなと思われているんじゃないのとか、いろんな不安が出てまいりました。何で当たり前のことをこうして法律で条文化する、その意味が分からぬと。私もまだいまだになかなか分からない。
 役所から、いろんなレクの段階でもそんなことを申し上げてきましたけれども、やはりここはきちっと、議事録に残るわけでありますから、役所の方からどうしてこういう当たり前の努力義務を規定したかというところを明確にお答えいただかないと、私どもの地元に帰って説明が付かない、こんなふうに思いますので、是非御答弁をよろしくお願い申し上げます。
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礒崎陽輔#9
○副大臣(礒崎陽輔君) お答え申し上げます。
 農業競争力強化支援法案を提出させていただいておりますが、その中で、農業資材価格の引下げや農産物流通等の合理化を図るため、農業生産関連事業者や農業者等に対し、それぞれの立場からその実現に資する行動を求めているところでございます。
 このうち、農業生産関連事業者につきましては、我が国農業が将来にわたって持続的に発展することが自らの事業の発展につながることから、農業者からの要望が強い低コストの農業資材の供給や適正な価格での農産物流通等の実現に資するよう取り組むとともに、その取組を持続的に行うように努める旨を定めております。また、農業者については、有利な条件を提示する農業生産関連事業者を利用していくことが低コストの農業資材の供給や適正な価格での農産物流通の実現につながり、自らの農業の発展に寄与することから、農業資材の調達や農産物の出荷、販売に際し有利な条件を提示する農業生産関連事業者との取引を通じて農業経営の改善に努める旨を定めております。
 なお、これらの規定は農業生産関連事業者や農業者の自主的な取組を促すものであり、国が農業生産関連事業者や農業者に何かを強制しようとするものではございません。
 今回の法案は基本法でございますので、ある意味ちょっと当たり前というようなことも入っているわけでございまして、その辺は基本法としての性格という観点から御理解も賜ればと考えるところでございます。
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野村哲郎#10
○野村哲郎君 これは、今の答弁は全く私の質問にはお答えいただいていないと思います。これは、多分質問取りに来た役所の皆さんが悪いんだと思いますが、私は農業関連事業者の話をした覚えはありません。農家に対してこういう努力義務を、何でこういうことをしたのかということを質問をしたわけでありまして、もう時間がありませんので多くは申し上げません。
 ただ、やはり農業関連事業者は当然のことだと思いますよ、そういった努力をすることは。だけれども、何で農業者に努力義務が必要なのかというところを聞きたかったんでありますけれども、またこれは後日に、いずれにしましても、この関連法案の質疑の時間にほかの先生方にお願いをしたいと思います。
 ただ、私はこれを見たときに、これはやっぱり農水省あるいは政府の農家に対するあるいは国民に対する叱咤激励とまでは言いませんが、鼓舞する意味で出たのかなという、実はいい方に解釈をしました。
 それはもう大臣も御承知のように、昔、貧乏人は麦を食えという財務大臣がおられました、ここで分かっている人は何人もいないと思いますけれども。それは、当時、やっぱり戦後非常に貧しい時代に米を食えなかった、麦を食っておりました。私の家族なんかもみんなこの話が出たときには頭に来まして、大変な不満が出たわけでありますが、ただ、当時は本当に金がなくて麦しか食えないところも多かったと思います。
 ただ、この大臣、総理になられました、財務大臣を終えて。そして、そのときに打ち出されたのが所得倍増でありました、総理大臣になられましてからですね。それで、その後、十年間で日本人の所得を倍増するという計画を出されました。何と何と、僅か四年間で所得が倍増して、私どもも銀しゃりを食うことができるようになった。
 だから、このときにおっしゃった財務大臣は、やはり日本人、もう少し所得を上げようぜという、そういった叱咤激励の、鼓舞する意味での私はお言葉だったんだろうと、こんなふうに捉えまして、今回のこの強化法の中にあります農家に対する努力義務というか、努力をやっぱりやって所得を上げようぜという、そういう激励の意味を込めた法案だと。まあ与党ですからこういうことも言っておかなきゃならぬと思っております。
 時間がなくなりました。松本副大臣に来ていただきまして、今日は松本副大臣を相当懲らしめようと思ったんですけれども、幸いにというか、不幸にして時間がなくなりました。
 ただ一言だけ、あと二、三分ありますので申し上げたいと思いますが、今の規制改革会議のこの意見というのはちょっとひど過ぎると思いますよ。これは私だけじゃなくて、与党の皆さんもそう思っておりますし、我々与党もそういうふうな思いがあります。素直にやっぱり受け止めなきゃならないし、真摯に受け止めなきゃならないというのも多々あると思います。ただ、あの十一月の前に出された最初の意見書というのは、これは本当にレベルの低さ、あるいは規制改革会議は何を思い上がっているのかという思いがしました。
 それの例を申し上げますと、一つは先ほど申し上げましたような信用事業を三年以内に半分にしろというのが出ました。それから、北海道の先生方はその言葉をよく御存じなんですが、北海道農協で使っております組勘を廃止しろと。この組勘というのはどこの農協でもやっているんです。組勘とは言いません。私どものところでは組合員勘定とは言わないで営農勘定という、そういう名前でどこでも使っております。一般の金融機関も当座貸越し制度ですから、当たり前の話なんです。農家が一年に一作しかできないときに、資材を現金がないとき購入できない。だから、この貸越し制度をつくっておるわけですが、それも北海道の組勘という名前でこれを廃止しろとか、あるいは全農の改革をもう少し加速化しろ、でなければ第二全農をつくれ、こんなことまで出てきたんですよ。
 こんなことを総理大臣の諮問機関たる規制改革会議が議論をするということ自体がどういう権限なのかということを、我々だけじゃなくて全国の農家の皆さん方も、あるいは農協の皆さん方も思っているんです。ですから、余りにものりを越えた意見を出してきているのではないか。
 ですから、自分たちが与えられた使命で規制改革会議が意見をお出しになるのは、これは我々は真摯に受け止めます。でも、ビーンボールばかり投げ続けて、そして我々が受け止められないような高い球で何をやらせようとしているのか、これはおかしいと……ヤジそうです、おっしゃるとおりです。だから、松本副大臣、我々はこれで物すごく、党の方としては、我が党の皆さん来ておりますけど、もう大変、野党の皆さんもそうですが、これで右往左往しながら議論を進めなきゃいかぬ、時間の浪費なんです。
 ですから、松本副大臣、是非そういったことを改めていただきますように、もうこれは答弁は結構です、時間が参りましたので。是非そのことを内閣府の大臣の方にも、山本大臣にもおつなぎいただいて、是非、意見は意見として素直に受け止めるということだけは、姿勢は変わりませんので、是非このことだけはお伝えをお願いを申し上げたいと思います。
 以上で質問を終わります。
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渡辺猛之#11
○委員長(渡辺猛之君) 松本副大臣、どうぞ御退出ください。
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平野達男#12
○平野達男君 どうも、平野達男でございます。自民党の議員としては全くの新人議員でございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 冒頭、今、野村先生の質問された信用事業について、私からもちょっと要望を申し上げたいというふうに思います。
 御案内のとおり、確かに今銀行業界は非常に大変でして、ネット業界からファンドを通じていわゆる今まで貸出先に入り込まれてきて、アメリカの大手の金融、銀行はこれからの私らの最大の敵はネット業界だというような中でかなりの再編を迫られていると。
 他方、日本では、そういう流れが来るのと併せて今マイナス金利ですから、金融機関全体の運用が非常に厳しいというのは分かります。分かるんですが、と同時に、今そういうネット業界が入ってくることによって、貸出しについても例えば人工知能を活用してやるとか、窓口のやり方も随分変わってくるわけです。
 その一方で、やっぱり、かつてリレーションシップバンキングってありましたね。これ、山本金融大臣のときだったか前だったか分かりませんが、やっぱりフェース・ツー・フェースで要するに貸出しをする、あるいは預金の出し入れをするというのは、やっぱり地域の中での一つの要なんだろうと思います。郵便局もそれで今頑張っていると思うし、それからJAさんも、様々な評価ありますけど、信用事業、共済事業の中で窓口業務ということで、ほかのメガとか何かでは絶対やれないようなシステムを持っているわけです。
 ですから、譲渡をするということについてはそれは個々の経営判断なんですが、それは経営判断だということで農林中金とかそういう、そちらの方から言うのはいいんですが、できれば大臣の言葉としては、農協の窓口というのを大事にしましょうやと、こういうときだからこそ大事にしましょうと。譲渡ということではなくて、もっともっと要するに銀行の窓口としての役割を広げるように努力していって、地域としてのつながりをもっともっと深めましょうという、そういうむしろメッセージをやっぱり出していただいた方が私はいいと思います。
 環境全体としては確かに厳しいですよ、今。厳しいんですけれども、だからこそ、こういうときだからこそ、そのつながりというものを、きっちりとした体系をつくっていくんだということを大臣の言葉として出していただくというのが私はこれ非常に大事ではないかなというふうに思います。これは要望として申し上げておきたいというふうに思います。
 それからあと、野村先生に、薩長土肥の連合の話ありましたけれども、あそこまで話されますと、やっぱり奥羽越列藩同盟をちょっと復活させないかぬのかなという、そんな気にもちょっとなったりしたんですけど、僕らもね。そういう意味で、ただ、大臣は連携してやりましょうというお話ししましたので、そこはよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それで、予定した質問にちょっと入らせていただきたいと思いますが、お手元に資料を用意させていただきました。
 一番目は、米について質問をさせていただきたいと思います。
 御案内のとおり、米の消費はどんどん減っています。一ページ目のグラフにありますように、もう皆様方御承知のように、毎年八万トンずつ減っています。去年も八万トン減りまして、おととしも八万トン減りまして、多分この趨勢は当分続くだろうというふうに思います。人口減少がありますし、それから高齢化の進展があって、高齢者の方々の必要なカロリー数というのは若い人たちに比べれば半分ぐらいでいいということもあったりして、様々なことがあって米の消費が減っていくんだろうと思いますが、同時に、ちょっとここの中ではデータとして提示しませんでしたけれども、傾向として米の卸売価格というのはずっと下がっているわけです。価格が下がっても消費は戻らない。下に一人当たりの消費量が書いてありますが、消費が全然価格が減っても戻らないという、消費の、需給の価格弾力性というのは一体どうなってしまったのかなというぐらいに今非常に奇妙な状況にあります。
 背景にはやっぱり炊事に時間が掛かるということはあるんだろうと思います。こんな、御飯といで、それで炊飯器で米炊くのに一合炊いても二合炊いても一時間は掛かりますから、今の炊飯器では。その後にそれを、食べた後、洗ってやるというのにかなり結構時間が掛かるということで、それが一つのネックになっているんではないかなというふうに思いますが、基本的な認識として、この米ということについて、これから消費ということに対して大臣はどのように方向で取り組んでいかれようとして考えておられるのか、簡単で結構でございますから、御見解をちょっと聞かせていただければ有り難いと思います。
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柄澤彰#13
○政府参考人(柄澤彰君) 御案内のとおり、今お示しいただきましたように、大変残念なことでございますが、米の需要量、大体トレンドとして毎年八万トン程度減少しているところでございます。そういった中で、農水省としましては、国内外におけます米の消費拡大、何としても進めていきたいということで、いろんな取組をしているところでございます。
 例えば、次世代の消費の担い手でございます児童を対象とした米飯学校給食の推進ですとか、あるいは専門家による健康面からの御飯食の効用発信、食品関係企業等と連携した朝食欠食の改善や米を中心とした日本型食生活の推進、さらには主食用米の消費の約三分の一を占めますいわゆる業務用米の安定取引、さらには輸出の促進というようなことにいろいろ取り組んでいるところでございます。
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平野達男#14
○平野達男君 そういう政策ずっとやってきて今まだこの傾向が続いているということですから、この問題はなお真剣にまず取り組んでいただきたいというふうに思います。
 二枚目の図、先ほど質問するときにセットで申し上げればよかったんですけれども、他方で、小麦の消費量はほとんど変わっていないんですね。小麦の消費量、大体ここで四百万トンぐらいずつの推移で動いているということであります。
 それで、ここから次の話に移るんですけれども、米の消費が八万トンずつ減っていくというのは、米の作付面積としては大体一万三千ヘクタールから四千ヘクタールぐらい主食用の米を植え付けなくてもいいと、要らなくなるということです、毎年毎年。まだこの趨勢が多分今のままでは続くでしょうから、そうしますと、一万三千から一万四千ヘクタールの中に何を植えるか。最近では餌米だとか様々なこと言われていますが、餌米については今の単価体系でいくと、八万円を基本にして最大十二万円までお支払ができるという体系にはなっています。なっていますけれども、仮に餌米でも何でもいいんですが、主食用の米の転作面積が増えれば増えるほど、これ、ありていに言えば、財政負担が増えていくということにもなっていくということでありますね。
 それからあともう一つは、じゃ、米の代わりに何を作るかという問題に関して言えば、先ほど言いましたように、もう一つの問題として小麦の消費量が全然減っていないという中で、国内の小麦の産出量もそんなに変わっていないんですよね。だから、餌米餌米というふうにこれ言うのがいいのかどうかということと併せて、やっぱり麦のことに対してもうちょっと力を入れてもいいのではないかなというふうに思います。
 県レベルではまだまだ育種の技術というのは米に集中しているんですね。毎年毎年どこかの県で新しい品種ができて、花火みたいに上がってきて、これが定着すればいいんですけれども、大体一年か二年ぐらいすると忘れ去られてしまうという構図にならないようにしたいなと。
 実は岩手県も銀河のしずくというのを去年出しまして、金色の風というのも出して、だけど、地元の人も大体最近しゃべらなくなっちゃったので、これは駄目だよと言っているんですが。もうちょっと麦ということについても、忘れ去られていますけれども、先ほど貧乏人は麦を食えと言われたというふうに池田、あっ、名前を出しちゃいけませんね、さっきの話がありましたが、今これだけの消費がありますね、小麦、麦については。ここをもう少しやっぱり大事にしていくというのが一つと、それからあともう一つは、米の消費が減っていくことによって代わりに何を植えていくかという戦略をどういうふうに立てるかというのがやっぱり大事になってくるわけですが、財政の問題として、セットとしてもやっぱり考えていかなくちゃならないということだろうと思います。
 いろいろなことを今一気に言っていまして、何を言いたいのか分からなくなっちゃっていますけれども、大臣、何か一言コメントしてください、何か。お願いします。
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山本有二#15
○国務大臣(山本有二君) 現在、水稲作付面積は二十七年で百六十二万ヘクタールなんです。おっしゃられた主食用米以外のお米、全部合わせましてもさほどないわけでありまして、百四十一万ヘクタールは主食用米なんです。
 ということは、我が国の耕地をどう生かしていくかということにおいて、水田フル活用あるいは大豆、麦、そうしたものを駆使しましても、まだまだこれから先に考えなきゃならぬことがいっぱい出てくるということでございますので、委員の御指摘のように、何を作るか、どう作付けをしっかり無駄にせずにこの耕地をやっていくかということは、鋭意、常に我々が念頭に置いてイノベーションを重ねていかなきゃならぬというように思っております。
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平野達男#16
○平野達男君 今財政の話しましたけれども、今度は質問の仕方がちょっと逆というか、別の角度で質問させていただきますけれども、来年産から生産調整については、元々生産調整は自主生産調整ということになっていたんですが、国の関与は、関わらないという方向になっていくというふうに理解しています。それがうまくいくかどうかというのは、米の代わりに何を作るかというときに、米以外の作物に対してどれだけの助成をするかというのがこれまた大きなテーマに、テーマというか大きな鍵になってくるんだろうと思います。
 そのときに、現場で今非常に不安になっているのは、例えば今の小麦、四万ですかね、餌米だったら八万から十万ということなんですけれども、これがいつまで続くかというのが非常に大きな不安の材料になっています。毎年毎年変わっていくんじゃないかということが、これが将来の見通しが立てられないという材料になっているわけです。私的にはもう三年か四年ぐらい本当固定するというふうに宣言してもらった方が非常にいいかなと。その後、三年、四年したら、恐らくこんな単価いつまでも高いやつは個人的には維持できるのは難しいかなと思いますから、下げることはあったとしても、ある程度の年限においての単価の固定というのはやっぱりやった方がいいんじゃないかなというふうに私的には思いますが、これは是非検討していただきたいというふうに思います。
 これ、今までも何回かいろいろなところで質問しながら、やっぱり財政当局との問題があって、なかなか簡単に答えは出せないことでありますが、生産者目線に立ってみれば、とにかく三年、四年、できれば五年ぐらいこういう形で単価が固定されるということであれば、高かろうが低かろうが、その中での一つの経営計画が立てられやすくなりますので、そういう点も併せて考えていただきたいというふうに思います。
 次の質問に入りますけれども、今度は牛の話に入ります。
 牛につきましては、もう御案内のとおり、今かなり子牛価格も牛肉価格も高いということでありまして、特に子牛価格につきましては空前の高値を今付けています。特に、黒毛の和牛に関して言えば、一頭当たり百万ぐらいで取引されるのも今ちょっと珍しくなくなっていまして、牛肉価格も去年辺りは史上高値を、最高値をちょっと記録したというふうに理解しています。
 そして、話があっちこっち行ったりしますけれども、農業総産出額というのが毎年農水省から出ますけれども、去年、一番新しいやつでは肉用牛が八千を超えて、これまた史上高値になりましたですね。一方で、米が、かつては一番高いときで四兆弱あったんですが、今は一・五兆ぐらいしかないです。だけど、畜産がもう相対的に伸びていて、今、肉用牛の価格だけが上がっていて、ぐっと伸びているという、そういう状況の中にありまして、今繁殖農家も肥育をやっている農家も経営は非常にいいです。いいんですが、なぜこういう状況になったかというのをやっぱり冷静に考えていかなくちゃならないんだろうというふうに思います。
 例えば岩手県に関して言えば、特に繁殖農家というのは今から二十年ぐらい前というのはすごい多かったんです。今統計も私もいろいろ追っていますけれども、この二十年間ぐらいで繁殖農家というのは半分以下、場合によっては三分の一ぐらいに減っています。恐らくこれは全国的な傾向なんだろうと思います。価格が上がってきても、今、繁殖用雌牛の数が二十八年から二十九年でちょこっと、十年間下がっていたのがちょっと増加しましたけれども、全体的に基盤がやっぱり弱っているんじゃないかなというふうに思います。
 いいものを安くというのは一つの産業としての役割だろうと思いますが、その中で、この繁殖基盤、それからあと担い手というのがない、肥育もそうなんですけれども、数が減っていっているということに関しましては現状をよく踏まえて対応していく必要があるのではないかと思いますが、今の段階で農水省としては、この肉用牛の供給基盤というか生産基盤、どのように認識しておられるのか、そしてまた、これからどのような対策を取られようとしているのかということについての考え方をお聞かせいただきたいと思います。
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山本有二#17
○国務大臣(山本有二君) 今後の肉用牛の生産振興、これについてのお尋ねでございます。
 御指摘のとおり、肉用牛の飼養戸数、飼養頭数、年々減少傾向でございます。その背景を申し上げますと、繁殖経営では十頭未満の小規模層が全体の七割を占めておられます。労働収益性が低いわけでありまして、後継者が確保しにくいという事情がございます。多くの繁殖経営が中山間地域に立地しておるものですから、高齢化と相まって規模拡大がなかなか困難だという事情もございます。繁殖経営の減少に伴いまして、肥育の牛の供給が十分確保されておりませんので、肥育経営にも影響を与えているということが背景にございます。
 このような状況に対処するために何があるかということをしっかり考えていく必要がございまして、このため、まず繁殖経営におきましては、各経営の労働負担の軽減を目的として子牛の育成部門を外部化するというキャトルステーションの整備、あるいは肉用牛のヘルパーの活用、そうしたことによりまして中小規模の経営を含めた地域全体での規模拡大が進められるのではないかと、こう考えております。
 次に、肥育経営についてでございますが、自ら繁殖から肥育まで一貫して経営を行うような大規模法人経営、これの育成が必要ではないかというように考えております。繁殖雌牛の飼養頭数につきましては、平成二十八年に五十八万九千頭、六年ぶりに増加、九千頭、したわけでございますし、生産基盤の回復の兆しというのが見え始めたところでもございまして、こうした動きが確固たるものになるように、肉用牛の生産基盤の強化、引き続き取り組んでまいりたいというように考えているところでございます。
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平野達男#18
○平野達男君 大臣おっしゃったように、繁殖というのは、今でも一戸当たり三頭、四頭の親牛を飼って、それで繁殖するという農家というのは決して少なくないんですね、元々。それと、岩手県なんかでは、東北地方は特にそうなんですけれども、それと田んぼでやるという耕畜連携みたいな形でスタートした面もあります。
 三ページ目にちょっともう一枚図を用意させていただいたんですけれども、これ、肉用牛繁殖農家の年齢構成及び後継者のいる割合ということで、これ農林業センサスに基づいて作っていただいた表なんですけれども、一次産業が大体全てこの傾向にあるんですが、繁殖農家に関して言えば、六十五歳から七十五歳以上の方もまだ頑張っておられるということで、しかも農業後継者がいる割合は、二〇一〇年、二〇一五年に比べて若干ですけれども下がっているということです。
 特に、七十五歳以上に関して言うと、今から四、五年前は七十歳ぐらいだったんですけど、そろそろやめようと思ったときに子牛価格がどんどん上がってきたわけです。子牛価格が上がってきたから、この価格だったら少しやってみようかなといって、それでやっている農家もかなり多い。多いんですが、先ほど言ったように、後継者がいないです。いないと同時に、四、五年前は七十だった人が今七十五歳になってきて、そろそろしんどくなってきているということで、最終的に大きな繁殖農家、規模を拡大していくというのは大事だと思いますけれども、もう一つは、この六十五歳から七十五歳以上の方々が当面担い手としてやっていかなくちゃなりませんから、こういった方々の労力軽減策というのもやっぱり大事ではないかなというふうに思います。枝元局長のところではいろいろなところを考えておられるようですから、それはしっかりやっていただきたいと思いますが、中期的な話とやっぱり、中期的というか、足下の話と長期的な話というのはセットでやって対策をしっかり講じていただきたいというふうに思います。
 特に、肉用牛については輸出産品だというふうに言っていますけれども、こんなに高い牛肉だと、やっぱり輸出ということに対しても本当にこれで大丈夫かなということになりますから、産業全体の基盤を強化するというのは、繰り返しになりますけれども、供給体制をしっかりすると、それでいいものを安くというのがやっぱり基盤でありますから、そういう形、そういう方向に向けて肉用牛の部分については頑張っていただきたいと思います。
 そして、今のこの牛に関してもうちょっと話を続けますと、和牛の子牛価格が高くなっているということで、繁殖農家が少なくなってきているという中で、ホルスタインをどんどん使っていますから、ホルスタインを使ったことによって何が影響で出てくるかというと、今度は乳用牛の数が伸びなくなってきてそちらの価格も上がってきているという中で、今全体、現場の中で起こっているというのは、牛の価格のバブルみたいなことを言われておるわけです。スタートは全部、全部というか、基本的には今の和牛の子牛価格の値上がりというところに行っているのではないかと思いますが、そういうところにも影響していますので、是非ここの部分は、牛関係の産業の基盤強化ということはしっかりやっていただきたいと思います。
 枝元局長、何か答弁したいような顔をされていますので、是非立って答弁してください。枝元局長。
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枝元真徹#19
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 いろいろおっしゃられましたけど、最後におっしゃられた、じゃ、乳用牛に関するところにつきまして御答弁申し上げますと、御指摘いただきましたとおり、乳用牛に和牛を付けることによって、交雑種の生産ですとか和牛の受精卵移植で和牛をということが増えておりまして、それは御指摘いただいたとおり非常に価格が高いということでございます。こういう傾向は、価格の高水準ということでございますけど、酪農家がそれぞれの経営の所得の向上を図る上での選択肢となっているところであり、乳用牛、肉用牛の増産にも資するものとなっております。
 ただ一方で、交雑種生産等の増加によりまして乳用後継牛の生産が減少しておりますので、その確保に向けた生産者の自発的な取組を促していくことが重要というふうに考えてございます。
 農林省といたしましては、乳用種の雌の性判別精液の利用によります乳用後継牛の計画的な確保、受胎率の向上ですとか子牛の事故率の軽減などの取組、公共牧場の利用によります乳用後継牛の育成の外部化などを支援しているところでございまして、引き続き酪農家自らが乳用後継牛の生産に取り組むよう支援してまいりたいと存じます。
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平野達男#20
○平野達男君 是非お願いします。
 もう一つ紹介だけ申し上げますと、去年、岩手県は交雑牛が物すごい増えたんですね、数が。それは何でかといいますと、やっぱりホルスタインからホルスを出すんじゃなくて、交雑を出してやった方がもうけるということで急遽増えました。これはこれとして農家の現金収入を増やすということではいいんですけれども、やっぱり産業全体として見たときに、これから微妙なひずみが出てくるということもあるんだろうと思います。そういったこともよく見ながら基盤強化というのを進めていただきたいというふうに思います。
 最後に、今度はJA改革の話にちょっと入らせていただきますけれども、先ほど野村委員から様々なお話がございまして、今回、十本近くの法案が出る中で農業団体の改革というのも大きなテーマになっています。
 確かに、農協をめぐる状況、農協、全農さんをめぐる状況というのは発足当時から比べれば随分もう大きく変わっているわけでありまして、今はもう担い手も多様化していますし、それから何よりも流通制度が様々なもの、ネットの進出によって流通制度も大きく変わっているという中で、JA自身もあるいは全農自身も大きく変わっていかなくちゃならないというのはあるんだろうと思います。あるんだろうと思いますが、しかし同時に、やっぱりJAさんと農家のつながりというのはまだまだ深いものがあって、先ほど野村委員からも出ましたけれども、政府・規制改革会議からああいう案が出たというのは私にとってもかなりびっくりでした。
 その中で、山本大臣は、基本的に農協改革、全農改革というのを、その改革の方向性というのを、何を大事にして何を変えていかなくちゃならないのかということについての基本的な認識をちょっとお聞かせいただきたいというふうに思います。
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山本有二#21
○国務大臣(山本有二君) 昭和二十二年に農協法が制定されておりますが、その当時は小規模で多数の農業者によって協同組合として組織されたわけでございます。大きな二つの機能を持っていただいて、市場出荷を中心とした農産物の共同販売、小口ニーズに対応できる品ぞろえを重視した生産資材の共同購買、こうした非常に重要な機能を備えていただいて、地域ニーズに応えてきていただいたと。
 しかしながら、御指摘のように、経営環境が大分変わりました。農業者が大規模な担い手農業と小規模な兼業農家、階層分化をしているわけでございます。そして、組合員ニーズが多様化をしている中でございまして、農産物販売あるいは資材購入、農協系統のシェアが低下をしつつございます。
 農業者は、特に担い手農業者のニーズに十分応えられているかどうかという疑いもございまして、このために今回の農協改革では二つ。農産物の販売について安定的な取引先を確保して、実需者、消費者に対する直接販売中心にシフトいただければと。さらには、生産資材の供給につきましては、銘柄の集約あるいは大口需要者への割引、こういったことによって価格の引下げに取り組むというようにされておられます。こうしたことによって担い手農業者ニーズにも応えることができ、その意味で所得向上につながるものだというふうに認識しております。
 現在、各農協におきまして自己改革の取組が鋭意行われております。農林省としましては、こうした改革を着実に進め、成果を上げるよう促してまいる所存でございます。
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平野達男#22
○平野達男君 大臣おっしゃるように、発足当時というのは農地改革の結果として均質な、一ヘクタール未満の、今、最近余り零細規模なんていう言葉は使いませんけれども、そういう農家がたくさん出てきて、安い資材を買うにしても価格交渉能力はない、作ったものを売るにしてもその価格交渉能力もない、だからまとまって安いものをみんなで大量で共同して買って安く買いましょうねと、作ったものはみんなで共同して売って高く売りましょうねというのが精神だったわけですね。それが最近ちょっとやっぱり忘れかけている面はあったかもしれません。かなり農家の中ではそういうことをおっしゃる方もいます。
 あともう一つは、担い手が多様化してきまして、生産法人とか規模の大きな農家が出てきて、経営マインドが随分変わってきて、やっぱり自分で安いものを、資材も購入しようという、そういう芽が出てきている中で、私が全農さんなんかに特に期待したいのは、やっぱりロジスティックの世界で、農協さんというのは、いついつどこで何月にこういう肥料あるいは資材が必要だというデータを集めようと思ったら集められるはずなんですね。そういったものを全部データとして集めながらやって在庫管理をしていきますと、効率的にこれを、全国連携する必要がありますけれども、もっと安く資材を集めて効率よく販売できるというネットワークをつくる可能性を秘めるというか、それをできる一番近いポジションにいるんじゃないかなと思います。
 そういうことも是非、今回の法律の中では国がというのを前面に入れていますので、別に国がこうやれ、あれやれというふうに指導する、命令する必要はありませんけれども、一つの中での物流が大きく変わっている中で、全農がこれだけのネットワークを持っているということを生かすということで、最終的には経営マインドに富んだ各生産者のニーズにも応えるような仕組みができるんだよというようなことで、是非、進められる改革というのは進めていただきたいというふうに思います。
 それからあと、一方で、中山間地域ではまだしばらくあと十年か十五年ぐらいは、もっと続くと思いますけれども、高齢者の方を中心とした小規模な農家の方が頑張っていますので、この方はもう絶対農協がいないと営農が続けられない、地域農業が続けられないという意味で農協の役割というのは引き続き重要でありますので、その点も含めて申し上げさせていただきまして、三十五分でちょっと時間を残しましたけれども、あとは進藤さんに時間を譲りたいと思います。
 ありがとうございました。
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進藤金日子#23
○進藤金日子君 自由民主党の進藤金日子でございます。
 本委員会で二回目の質問になります。この質問の機会を与えていただきました先輩の議員の皆様方に感謝を申し上げたいというふうに思います。
 先ほど来、明治維新百五十年の話が出ておりますけれども、実は私は秋田県の出身でございまして、秋田藩は当初、奥羽越列藩同盟に入っていたわけでございますが、政府軍の方に移りまして、そういって明治維新を迎えたんですが、もうどちらの気持ちも分かるという中で、是非とも、この農林水産業、農山漁村の振興に向けて両者の気持ちの橋渡しをするような気持ちで、是非和合をもって進めてまいりたいというふうに考えております。
 先ほど来またJAの話が出ております。野村委員、平野委員からもあったんですけれども、私も全国を回る中にありまして、JA、各地域で本当に多様なんです。なおかつ、平野先生からも少しありましたが、JA自体はやはり地域をしっかりと支えて守っている、まさに制度資本の役割を担っているということもやはりこれしっかりと踏まえないといけない。そういった中で、信用事業のところだけ捉えて、まさに平均的な議論、平均値の議論をしていくのは極めて危険じゃないかなという気がいたします。まさに角を矯めて牛を殺すと、JA改革があって地域が駄目になるみたいなことになるとこれ本末転倒ですから、そういった地域を守っているJAという視点でも是非しっかり見ていく必要があるんじゃないかなというふうに思っております。
 それでは、予定した質問につきまして移らさせていただきたいというふうに思います。我が国の主食であります米についてでございます。
 農家所得の向上を議論する際に、米価の上昇がその至上命題という捉え方があるわけでありますが、一方で、やはり米価が上がっていくということになりますと、消費が減退していくという懸念もあるわけであります。私は、生産者と消費者双方がメリットを得るということが重要であるというふうに考えているわけであります。
 私なりに、農家所得の向上を図るということにつきましては、やはり生産コストと販売価格の差分を最大化していくということでないかなと理解しているわけであります。このためには需要に応じた生産が必要になるわけでありますけれども、まさにここも平均値の議論ではなくて、個別の需要に応じた具体的な生産の在り方を現場で検討するということが重要ではないかなというふうに考えているわけであります。
 この際、まず消費者のニーズがありまして、そのニーズに応えるための生産があると。そのコスト見合いで再生産可能な価格の設定がなされるべきだというふうに思います。例えば、無農薬米を食べたい消費者には生き物ブランド米というのがございます。トキだとかコウノトリだとかいろいろあるわけでございますが、そういった生産があるわけでありますし、とにかく、でも安い米がやっぱり欲しいんだというような消費者には、やはりここは徹底的なコスト削減をした米の生産というのが考えられるんではないかというふうに思うわけであります。
 こうした中で、農林水産省の米に関する情報、これ概要版としては、こういった米をめぐる状況についてといったものだとかあるいは米に関する関係資料という、米をめぐる関係資料というのもございます、それ非常に詳細な資料。また、今日はちょっとお持ちしているんですが、これマンスリーレポートという、これ毎月出しております。これも極めてしっかりとした資料でありまして、私自身はすばらしい資料ではないかなと評価している次第であります。まさに更なる充実を期待しているわけであります。
 こうした中で、例えば米に関する消費者ニーズ、これは食味だとか価格帯、安全性との関係でどうなのかなということについては、現在一定程度の情報、この中にも入っています。入っておりますけれども、やはり実態として、一概に消費者といっても、子育て世代もいるわけですし、高齢者の方々もおられる、そういった中で、またあるいは外食、中食というのもあるわけであります。そういった中においてこういった分類というのも今後必要になってくるのかなと、情報提供に当たってですね、そういうのも必要になってくるのかなというふうに思うわけですけれども、やっぱり実態として、需要に応じた生産を促進するにはこうした情報の整理収集、そして発信ということが極めて重要であるという反面、これ極めてまた煩雑なものになるのかなということを想定されるわけであります。
 こうしたことも踏まえまして、農林水産省として米の需要に関する情報提供等を行うに当たりまして従来以上の工夫が不可欠だというふうに考えるわけでございますが、官と民との役割分担も含めまして、この平成三十年度に向けた具体的な方針をお聞かせ願いたいというふうに思います。
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山本有二#24
○国務大臣(山本有二君) おっしゃるとおり、米農家の所得を向上させるためには、需要に応じた戦略、特に情報を正確に勝ち取るということが何より大事でございます。そのため、各産地協議会等におきまして、主食用米等の作付けを的確に判断できますように、現在、御指摘がありましたマンスリーレポート、こういったもので契約、販売進捗、あるいは在庫動向等に関する情報提供を行わさせていただいております。
 昨年十二月以降、新たに、まず産地銘柄別の近年の需要実績、また産地ごとの事前契約比率や在庫比率、さらには卸売業者から中食、外食ユーザーへ販売された価格及び産地品種銘柄別の動向等を掲載いたしまして、各産地が自らの販売戦略を考える上で有益な情報提供になるものを開始させていただきました。
 また、作付け動向でございますけれども、二十七年産から五月に県段階の動向を公表するということにしておりますけれども、二十九年産からは新たに三月に県段階の作付け動向を公表するということにさせていただき、さらに五月に地域再生協議会ごとの動向も公表するということにさせていただきました。
 今後も、産地の要望等も踏まえながら、きめ細かく情報提供を行いまして、生産者や生産者団体、主体的に需要に応じた生産、販売が行われる環境づくりに懸命に努めてまいりたいというように考えておるところでございます。
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進藤金日子#25
○進藤金日子君 ありがとうございました。是非ともしっかりとした情報提供をお願い申し上げたいというふうに思います。
 今日、配付資料をお手元にお届けしておりますけれども、これを御覧いただきたいと思います。
 上の方が、米の流通経路別の流通量の状況ということであります。これをずっと眺めているといろいろなことが浮かんでくるわけでございますけれども、この一番右側の消費者にはやっぱり多様なルートを通じて米が供給されるということであります。
 一方で、需要に応じた生産についてという資料、下側にあるわけであります。これは農水省のホームページから取ってきた資料でございますけれども、これはやはり低価格帯を志向する、好む業務用米の需要が多いということにもかかわらず、その供給が不足していて、高価格帯米の供給が過剰だと。まさにこの両者の需給のミスマッチが現実になっていると。一部これ、百三十万トンぐらいのミスマッチあるんじゃないかということも言われているわけでございますけれども、やっぱりこれをそのままにしておくと、低価格帯のニーズが外国産米の方に移っていってしまったり、あるいは米以外の食料に移っていく、そういうことも考えられるわけであります。私自身はこれはもうゆゆしき事態であるというふうに捉えております。
 そこで、低価格帯米の需要に応じた供給を拡大するための具体的な対策についてお聞かせ願いたいと思います。
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山本有二#26
○国務大臣(山本有二君) 平成二十八年産の主食用米の生産は七百五十万トンでございますが、主食用米全体の需要に比して不足することはないわけでございますが、主に御指摘の低価格帯米を求める業務用ユーザーからは、希望する価格での調達が難しいという声が出されていることは承知しております。業務用需要は主食米の三割というように言われておるわけでございますが、そうした需要に対して的確に供給することができるような体制が必要だと私も認識しております。
 そこで、まず外食、中食等の実需者と産地とのマッチングの支援が必要であろうと思います。そして、各産地に対して、業務用米にも米を適切に販売するような、全国キャラバン等の機会を捉えて説明を重ねていきたいと思っております。需要に応じた生産を推進しなければならないと、なお努力したいと思います。
 そしてまた、農業競争力強化プログラムにありますとおり、流通加工の構造改革と併せて、全農の農産物の売り方見直し、あるいは安定的な取引先を確保する手段として、実需者、消費者への直接販売を中心にしてシフトするようにお考えいただいておりまして、米の流通分野におきましても需要に応じた販売体制の構築がこれで推進されるものというように期待しておるところでございます。
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進藤金日子#27
○進藤金日子君 ありがとうございました。
 新聞報道等によりますと、複数年契約を結びながらやっているところとかいろいろあるわけでございますが、是非とも今大臣答弁いただいた方向でスピーディーに取組を進めていただきたいというふうに思います。
 やはり低価格で米を供給していくということになりますと、供給サイドで流通、生産の改革ということがやはり必要なのかなというふうに思うわけですが、その大前提としては、生産コストをまずしっかりと徹底的に削減していくということが重要ではなかろうかというふうに考えております。そして、やはりこの低価格帯へしっかりと対応していくということが私はこの米の輸出拡大というところにつながっていくんじゃないかなというふうに思うわけです。ですから、この取組、極めて重要だというふうに思っております。
 一方、世界各国の米の輸入量を見てみますと、これ精米ベースでございますが、これも農水省公表しておりますが、中国五百万トン輸入しているわけです、精米ベースで。なおかつ、フィリピンが二百万トン、インドネシアが百万トン輸入しているわけであります。特に中国におきましてはどれぐらい消費しているかというと、一億四千四百万トンなんです。もう膨大な消費量なんですね。
 この中で、消費ある中で、安全、安心でおいしい米を求める高所得者の層のニーズが大きいということも言われているわけでありますから、もちろん中国に関しては植物検疫の課題があるわけですけれども、そういった克服と並行して、これ一部取組があるというふうに聞いているんですが、炊飯済みのパックライス、ああいったことで輸出をしっかりしながら、日本の米はおいしいんだということをしっかり認識いただくなど、そういった多様な手法でチャレンジしていくということが重要ではなかろうかなというふうに考えております。
 こういった中で、やはり輸出の話をさせていただきますけれども、輸出、輸出ということはあるんですが、農家の方々、現実的に何かすごい遠い話じゃないかなと思っている方々も多いわけであります。そういった中で、是非とも今後の米の輸出に向けた具体的な戦略についてお聞かせ願いたいというふうに思います。
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柄澤彰#28
○政府参考人(柄澤彰君) 御指摘のとおりだと思っております。
 我が国の国内におけます主食用米の需要が減少する中におきまして、主食用米以外の作物への転換と併せまして、やはり海外における日本産米の需要を拡大していくということが大変重要なポイントだと思っております。実績を見てみますと、我が国からの米の輸出量は平成二十八年におきまして九千九百八十六トンということで、前年から三一%増ということで堅調に伸びているところでございます。
 今後、更なる輸出の拡大に向けまして、日本産の米の受入れの余地がある海外のマーケットに対しまして、現地ニーズに応じたプロモーションを行う。また、今も御指摘ございましたように、炊飯器がなくても日本で食べるのと同じように食べられる、いわゆるパック御飯などの加工形態での売り方、それから、国内におきます担い手への農地集積ですとか資材費の低減による生産コストの削減、こういったことをいろんな角度でやっていくということが重要だと思っております。
 昨年五月に農林水産業の輸出力強化戦略を策定いたしましたが、この中で米の輸出力強化に向けた対応方向を盛り込んだところでございます。具体的には、我が国にいらっしゃる中国人の旅行客の方々にパック御飯をPRする、あるいはシンガポールですとか北米等における外食事業者と連携したセミナー、マッチングなどの取組を進めております。
 今、私ども、米、米加工品含めまして六百億円の輸出目標を掲げておりますので、これは可能な限り達成できるように全力で取り組んでまいりたいと存じます。
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進藤金日子#29
○進藤金日子君 ありがとうございます。
 是非とも、一般農家の方々が輸出が遠い存在ではないと、コストを下げてしっかりやっていくと輸出につながっていって収益が上がっていくということが実感できるような、そういった今の取組、進めていただきたいというふうに思います。
 こうした中で、コスト削減の話が出ているわけでありますけれども、やっぱり生産コストの削減というのは基本的な課題として緊急でかつ重要な課題だというふうに思っているわけでございます。
 先ほど申し上げた中食、外食の低価格帯米を志向する方々、あるいは、この生き物ブランド米のように安全、安心な米、少し高くても欲しいんだというような、いろんな多様な需要があるわけであります。私はその基本は、でもやっぱり生産コスト削減するということが大前提にあるのかなというふうに思うわけでございますけれども、今答弁いただいた、さらに米の輸出拡大ということもこれはあるわけですから、そういったことを踏まえた、そういうことを展望した中でのやっぱりこの農地だとか水利施設などの生産基盤の在り方、これ一様じゃないんだと思うんです。
 その在り方についてお聞かせ願いたいというふうに思います。
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