予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和二十二年十一月十日(月曜日)
午前十時四十七分開議
出席委員
委員長 鈴木茂三郎君
理事 稻村 順三君 理事 川島 金次君
理事 小島 徹三君 理事 苫米地英俊君
理事 庄司 一郎君 理事 川野 芳滿君
理事 東井三代次君
荒畑 勝三君 海野 三朗君
加藤シヅエ君 河合 義一君
黒田 寿男君 島田 晋作君
竹谷源太郎君 中崎 敏君
中原 健次君 西村 榮一君
安平 鹿一君 押川 定秋君
川崎 秀二君 工藤 鐵男君
古賀喜太郎君 五坪 茂雄君
鈴木 強平君 鈴木 明良君
佃 良一君 長野重右ヱ門君
原 健三郎君 青木 孝義君
淺利 三朗君 磯崎 貞序君
角田 幸吉君 小峯 柳多君
鈴木 正文君 世耕 弘一君
西村 久之君 本多 市郎君
今井 耕君 中村 寅太君
野坂 參三君
出席國務大臣
内閣總理大臣 片山 哲君
外務大臣 芦田 均君
大藏大臣 栗栖 赳夫君
厚生大臣 一松 定吉君
國務大臣 和田 博雄君
出席政府委員
大藏政務次官 小坂善太郎君
大藏事務官 河野 一之君
大藏事務官 前尾繁三郎君
農林政務次官 井上 良次君
運輸政務次官 田中源三郎君
委員外の出席者
專門調査員 芹澤 彪衞君
專門調査員 小竹 豊治君
—————————————
本日の會議に付した事件
昭和二十二年度一般會計豫算補正(第七號)
昭和二十二年度一般會計豫算補正(第八號)
昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第三號)
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この発言だけを見る →午前十時四十七分開議
出席委員
委員長 鈴木茂三郎君
理事 稻村 順三君 理事 川島 金次君
理事 小島 徹三君 理事 苫米地英俊君
理事 庄司 一郎君 理事 川野 芳滿君
理事 東井三代次君
荒畑 勝三君 海野 三朗君
加藤シヅエ君 河合 義一君
黒田 寿男君 島田 晋作君
竹谷源太郎君 中崎 敏君
中原 健次君 西村 榮一君
安平 鹿一君 押川 定秋君
川崎 秀二君 工藤 鐵男君
古賀喜太郎君 五坪 茂雄君
鈴木 強平君 鈴木 明良君
佃 良一君 長野重右ヱ門君
原 健三郎君 青木 孝義君
淺利 三朗君 磯崎 貞序君
角田 幸吉君 小峯 柳多君
鈴木 正文君 世耕 弘一君
西村 久之君 本多 市郎君
今井 耕君 中村 寅太君
野坂 參三君
出席國務大臣
内閣總理大臣 片山 哲君
外務大臣 芦田 均君
大藏大臣 栗栖 赳夫君
厚生大臣 一松 定吉君
國務大臣 和田 博雄君
出席政府委員
大藏政務次官 小坂善太郎君
大藏事務官 河野 一之君
大藏事務官 前尾繁三郎君
農林政務次官 井上 良次君
運輸政務次官 田中源三郎君
委員外の出席者
專門調査員 芹澤 彪衞君
專門調査員 小竹 豊治君
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本日の會議に付した事件
昭和二十二年度一般會計豫算補正(第七號)
昭和二十二年度一般會計豫算補正(第八號)
昭和二十二年度特別會計豫算補正(特第三號)
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鈴
原
原健三郎#2
○原(健)委員 私は最初に芦田外務大臣にお伺いいたしたいと思うのであります。この追加豫算を見ましても、私ははなはだ遺憾に思うのでありますが、日本は平和國家として今後立つていくということは、國是であります。しかしその平和國家として立つていく國是はきまつておるが、それを具體的にどうして維持していくかということが、どうも現われていない。世界に動亂が絶無だというなら問題はないのでありますが、今日冷靜に考えてみましても、世界に決して動亂がないなどとはどうも考えられない。そういうときに處して、つまり動亂があるかもしれないというときに處して、どうして日本が平和國家として平和を維持していくのであるかという、その具體的方策をお聽き申し上げたいのであります。
この発言だけを見る →芦
芦田均#3
○芦田國務大臣 ただいま原君から質問せられました問題は、おそらく日本全國民が重大な關心をもつている問題であるばかりでなしに、世界各國においても、きわめて注意深く考慮しつつある問題であると思うのです。新憲法制定以來、日本が平和愛好國民として、また文化的國家を目標とする新しい民族として、一切の軍備を放棄し、絶對に戰爭を否認するという態度を明らかにしたのでありますから、われわれの志すところ、その目標は、すでに明らかであるけれども、しからばその一方的な理想の表明をもつて、將來安泰に民族の經營を營むことができるのであろうかということは、われわれの當面する問題のうちで、最も重要なものであることは、いまさら申すまでもありません。その民族の安泰を期する方法には、おおよそ二つあると考えます。一つは、われわれが世界に先がけて一切の軍備を捨て、一切の戰爭を否認するというその理想をもつて他の國家に呼びかけ、世界を指導する一つの勢力の中心となるという積極的な部門であると思います。他の一つは、われわれ武装を解除したる國民が、安んじてその生活を營むことができるために、何らかの具體的の方法を考慮しなければならぬという部門であると思います。しかるにこの部門は、必ずしもわれわれ國民の希望と努力とのみによつて達成することのできない部門を含んでおる。この國民の安全保障を具體的に決定するということは、現在の日本の置かれておる環境においては、われわれ自身の意向によつてのみ決定することが困難な問題でありまして、それには連合諸國竝びに連合諸國の平和的の團體として活動をしておる國際連合、これらの意向とその構想によつて決定される部分がきわめて多いのであります。今日の情勢から見るならば、おそらく今後の日本の安全保障は、あるいは國際連合の力によつて、もしくは連合國の方策によつて、必ず考慮されることと信じております。それはすでに今日まで發表せられたる連合諸國の聲明、もしくは國際連合の目標によつて推測し得るのでありまして、おそらく來るべき講和會議の開催せられる前後においては、その全貌を明らかになし得ることができると思いますけれども、今日のところ、具體的にいかなる方法がとられるかということは、ここに的確につかむことができない状態にあると思います。
この発言だけを見る →原
原健三郎#4
○原(健)委員 日本が平和國家としてそれを維持していくのに、具體的に二つの方法があるということを、外務大臣は今示してくださつたのでありますが、それにはわれわれも全然同感であります。もう少し私が考えてみたいことは、もちろん國際連合に入れてもらうとか、連合國その他の意向によつてきまるということは言うまでもないのでありますが、同じ連合國から認められるにしても、あるいは國際連合に入れられるにしても、こちらが積極的にやるのとやらぬのとについては、非常に時期において相違があると思います。なるべくわれわれとしては、早く國際連合にも入れてもらうし、早く世界的に日本國民の平和愛好の意欲を知つてもらわなければならぬと思うのであります。早くしかも十分に認識してもらわねば效果が非常に薄いと思う。そのために私は二つのことを考えるのでありますが、それについて外相の意見をお伺いしたいと思うのであります。
第一は日本の國民は非常に平和愛好の國民であるという、もつと一大國民運動を展開してはどうかと私は思うのであります。民主教育連盟とか何とかいうのもできた。民主政治の教育をすることが必要であるということで、そういうものもできておりますが、それと同樣に、もつと平和を日本國民が愛好しておるということを徹底的に國民運動を通して國民の意欲を盛んにし、それを同時に世界に知らしめることが私は必要であると思う。それでその平和愛好の國民運動を起す機關とか、組織というものをつくつて、大々的にこれをやれば、もつと私は日本國民の意欲を世界的にもほんとうに知つてもらうことができると思うのであります。これが第一であります。そういうことについて、どういう考えをおもちになつておるか。
第二番目には、どうも外國人に言わすと、日本國民は口先では平和を愛するが、どうも眞意はわからないということを考えておる節がなきにしもあらずであります。それで私は具體的に、日本國民のうちにも眞に歴史的に見ましても、平和を愛好してきた人はたくさんあるし、それを文獻として著わしてきた人もたくさんあります。でありますから、日本の國民の歴史的に殘した平和に關する文獻というようなものを、私はぜひこれを集める必要があると思う。そうして世界に知らしめたらいい。日本國民にこれほど平和愛好の事實があつたということを知らしめたらいいと思う。さらにもつと海外のそういう人の文獻も集めたらいいと思うのであります。東西古今の平和に關する文獻を、ひとつ日本が中心になつてこれを集めてはどうかと思います。費用は三億圓でも五億圓ぐらいでも計上いたしまして、たとえ今年や來年と、そう急にはいきませんでしようが、日本が平和國家を建設するという國是に則つて、これぐらいの費用をかけることは大したことではないと思う。それをやる意思があられるかどうか、この點をお伺いいたしたいと思うのであります。
この発言だけを見る →第一は日本の國民は非常に平和愛好の國民であるという、もつと一大國民運動を展開してはどうかと私は思うのであります。民主教育連盟とか何とかいうのもできた。民主政治の教育をすることが必要であるということで、そういうものもできておりますが、それと同樣に、もつと平和を日本國民が愛好しておるということを徹底的に國民運動を通して國民の意欲を盛んにし、それを同時に世界に知らしめることが私は必要であると思う。それでその平和愛好の國民運動を起す機關とか、組織というものをつくつて、大々的にこれをやれば、もつと私は日本國民の意欲を世界的にもほんとうに知つてもらうことができると思うのであります。これが第一であります。そういうことについて、どういう考えをおもちになつておるか。
第二番目には、どうも外國人に言わすと、日本國民は口先では平和を愛するが、どうも眞意はわからないということを考えておる節がなきにしもあらずであります。それで私は具體的に、日本國民のうちにも眞に歴史的に見ましても、平和を愛好してきた人はたくさんあるし、それを文獻として著わしてきた人もたくさんあります。でありますから、日本の國民の歴史的に殘した平和に關する文獻というようなものを、私はぜひこれを集める必要があると思う。そうして世界に知らしめたらいい。日本國民にこれほど平和愛好の事實があつたということを知らしめたらいいと思う。さらにもつと海外のそういう人の文獻も集めたらいいと思うのであります。東西古今の平和に關する文獻を、ひとつ日本が中心になつてこれを集めてはどうかと思います。費用は三億圓でも五億圓ぐらいでも計上いたしまして、たとえ今年や來年と、そう急にはいきませんでしようが、日本が平和國家を建設するという國是に則つて、これぐらいの費用をかけることは大したことではないと思う。それをやる意思があられるかどうか、この點をお伺いいたしたいと思うのであります。
芦
芦田均#5
○芦田國務大臣 ただいま原君の述べられました第一の問題は、平和愛好國民として、この際一大國民運動を展開する意向はないかということであります。御趣意はわれわれもとより同感であります。しかしながら、日本國民が眞に民主主義的な平和愛好國民であるか、あるいはこれにどの程度の國民的な運動が起りつつあるかということは、終戰當時より今日までの間に、われわれの日常二十四時間の生活によつて判斷せられており、それが外國に映つておるのでありますから、すべての社會生活あるいは政治運動、勞働運動、經濟の運用、すべてにわたる日本國民の生活が、はたして眞に民主化されておるか。また平和愛好國民としてふさわしいものであるかということは、ある意味において、世界の注視の前にさらされておるのであります。從つて議會の運營を初めとしての政治運動、あるいは街頭における勞働運動、學校における教育の實情、すべてを總括して、日本ははたして民主國家として、平和愛好國家として、どれだけの業績を殘しつつあるかということが、來るべき講和會議においても、またそれ以後に引續く國際生活においても、諸外國の批判の的になるものと考えております。すでに憲法によつてわれわれの行くべき道は明らかになつておりますから、國民運動を展開するとしても、その運動の方法は、ただ從來のごとく形式的な、しかも政府から差金を受けた天降り的な、かような方法を一擲して、ほんとうに國民を率いていき、また國民の盛り上るその熱意によつて、毎日の行動が民主的であり、平和愛好的であることが必要であるということは、おそらく原君の御趣意に副うところと思います。そういう意味において、私どもは從來の花火線香式な、あるいは形式にとらわれた運動を、この際再び繰返すような意向はもつておりません。この際さらに深く掘り下げて、國民教育の方向、あるいは政治教育の方向、その他勞働運動に對するわれわれの心構え、すべてにおいて、その實績をあげることが必要であると考えておる次第であります。
第二の點は、わが國にすでに古くより平和論者もあり、平和的思想のもとに行動した實績も殘つておるのであるから、この際廣く平和運動に關する文獻を集めて、一大研究所のごときものを設立する必要がないかという御議論であります。この問題につきましては、終戰直後幣原内閣においても、吉田内閣においても、平和研究所と稱する機關を設ける計畫を立てまして、一時その創立事務を預かる機關が設けられたのでありまして、不肖私がその副總裁として、ごく短期間席を汚したものであります。しかるところ、この機關の設立及び運用については、意外なる故障に逢著いたしまして、まだ正式に設立の法的手續をとるいとまもなくして解散した經過を踏んだのであります。しかしながら、おそらく遠からざる將來においては、この障害もおのずから解消することと考えられますから、かような時期になれば、原君のただいま提唱されたごとき機關をつくることは、さしたる困難はなかろうかと考えております。
この発言だけを見る →第二の點は、わが國にすでに古くより平和論者もあり、平和的思想のもとに行動した實績も殘つておるのであるから、この際廣く平和運動に關する文獻を集めて、一大研究所のごときものを設立する必要がないかという御議論であります。この問題につきましては、終戰直後幣原内閣においても、吉田内閣においても、平和研究所と稱する機關を設ける計畫を立てまして、一時その創立事務を預かる機關が設けられたのでありまして、不肖私がその副總裁として、ごく短期間席を汚したものであります。しかるところ、この機關の設立及び運用については、意外なる故障に逢著いたしまして、まだ正式に設立の法的手續をとるいとまもなくして解散した經過を踏んだのであります。しかしながら、おそらく遠からざる將來においては、この障害もおのずから解消することと考えられますから、かような時期になれば、原君のただいま提唱されたごとき機關をつくることは、さしたる困難はなかろうかと考えております。
原
原健三郎#6
○原(健)委員 もう一點お伺いいたしたいことは、今全國をまわつて見ますと、日本の國民が一番望んでおることは、講和會議がいつ開かれるかということであります。もちろん日本が自分で開くのではないのでありますから、わからぬと言えばわからぬのでありますが、しかし日本國民が一日も早く講和會議を望んでいるという、この熱烈なる氣持は、これはおうべくもないのであります。その日本國民の要望にこたえて、外相は、講和會議はいつごろ開いてもらえるか等々の御意見を發表していただきたいのであります。しかもその國民が翹望している講和會議に對して、日本の政府はいかなる準備をやつておるのであるか。またその準備がどの程度まで進んでおるのであるか。また講和會議もさることながら、豫備會議についても同樣にその見透し、御見解を伺いたい。これは國民が非常に要望しておりますので、この際日本國民に適當にこれについての考えをまとめさせる上においても、ぜひ發表できる程度において發表していただきたいと思うのであります。
この発言だけを見る →芦
芦田均#7
○芦田國務大臣 連合國とわが國との間に、平和に關する會議がいつごろ開かれるであろうという問題は、全國民が重大な關心をもつている點であることは、ただいま原君の述べられた通りであります。しかしながら、原君も言われた通り、その講和の準備として豫備會議が開かれ、さらに正式の會議が開かれることでありましようが、一にかかつて連合諸國の意向によるのでありますから、現在の過程においていつかような會議が開かれるかということを明確にすることは、きわめて困難な問題であることを御了承ありたいと思うのであります。
その會議に對する準備があるか。準備は先ほども申述べたごとく、一つは日本國民全體の心構えの問題、眞に平和愛好國民として、また民主的國家に漸次移行しつつある日本國民として、それがどの程度まで世界の平和會議の前に受入れられるであろうかという問題を中心として、一日も早くその態勢を整備するということが、日本國の講和會議に臨む根本的な、しかも最も重要な問題であることは申すまでもありません。原君の御質問は、おそらくそれらの問題はもはやわかりきつたことであるから、技術的に見て講和會議の準備はどこまでできているかという御質問であろうと思います。技術的の準備は外務省を初め大藏省、商工省、農林省、各省の間に、それぞれその分擔する部門において調査研究が行わるべき性質のものであります。これらの研究は、ただ役人の頭の中でだけ準備をするというわけにもいきません。書類も必要であれば、またそれぞれの人的機構も整えなければならないのでありますが、ただいま私がここでお答えし得ることは、それらの問題については、政府においても、それぞれ準備を行いつつあります。おそらくいついかなる時期に豫備會議の招集があつても、それに對して政府がまごつくようなおそれは萬々ないということを御承知おきをお願いしたい。
この発言だけを見る →その會議に對する準備があるか。準備は先ほども申述べたごとく、一つは日本國民全體の心構えの問題、眞に平和愛好國民として、また民主的國家に漸次移行しつつある日本國民として、それがどの程度まで世界の平和會議の前に受入れられるであろうかという問題を中心として、一日も早くその態勢を整備するということが、日本國の講和會議に臨む根本的な、しかも最も重要な問題であることは申すまでもありません。原君の御質問は、おそらくそれらの問題はもはやわかりきつたことであるから、技術的に見て講和會議の準備はどこまでできているかという御質問であろうと思います。技術的の準備は外務省を初め大藏省、商工省、農林省、各省の間に、それぞれその分擔する部門において調査研究が行わるべき性質のものであります。これらの研究は、ただ役人の頭の中でだけ準備をするというわけにもいきません。書類も必要であれば、またそれぞれの人的機構も整えなければならないのでありますが、ただいま私がここでお答えし得ることは、それらの問題については、政府においても、それぞれ準備を行いつつあります。おそらくいついかなる時期に豫備會議の招集があつても、それに對して政府がまごつくようなおそれは萬々ないということを御承知おきをお願いしたい。
原
原健三郎#8
○原(健)委員 技術的にはいろいろ準備を進められて、いついかなるときに豫備會議があつても、萬全を期しているという、非常に力強い御答辯で、ありがたく思いますが、もう一點お聽きいたしたいことは、講和會議に臨むにあたりましても、眞に日本國民の意欲を代表していくためには、内閣は私は強力でなければならぬと考えるのであります。はたしてこの片山内閣のごとく、今日きわめて弱體化している内閣において、この講和會議に臨むことができるか。國民の輿望を代表して力強く世界に向つて講和會議の代表を出すことができるかどうかを、私ははなはだ懸念するのでありますが、これについて、どういう考えをもつておられるか。
また私をして言わしむるならば、講和會議に臨むときには、やはり強力なる内閣でなければならぬという考えのもとに、二つの考えをもつている。
その一つは今日の事態のままならば、よろしく擧國政權を樹立して、國民が眞に一致して講和會議に臨んでいるという政治體制か、さもなければ、その前に總選擧を斷行して政黨を整理して、こういう小黨分裂から離れて二大政黨ぐらいにして、思い切つて單獨政權をもつて講和會議に臨むかのどちらかだと思うのであります。今日のままでいくならば、もつと強力な政權でいくか、このままでいけないならば、講和會議前において、早々に總選擧に訴えて、二大政黨ぐらいにして、單獨政權をもつてこれに臨むか、どちらかでなければならぬ。片山内閣のごとき餘命いくばくもないとうわさされ、また全國民から信用を非常に失墮していることもおおうべからざる事實であります。これでははなはだもつて頼りないと考えるのですが、外務大臣の御見解をお伺いいたします。
この発言だけを見る →また私をして言わしむるならば、講和會議に臨むときには、やはり強力なる内閣でなければならぬという考えのもとに、二つの考えをもつている。
その一つは今日の事態のままならば、よろしく擧國政權を樹立して、國民が眞に一致して講和會議に臨んでいるという政治體制か、さもなければ、その前に總選擧を斷行して政黨を整理して、こういう小黨分裂から離れて二大政黨ぐらいにして、思い切つて單獨政權をもつて講和會議に臨むかのどちらかだと思うのであります。今日のままでいくならば、もつと強力な政權でいくか、このままでいけないならば、講和會議前において、早々に總選擧に訴えて、二大政黨ぐらいにして、單獨政權をもつてこれに臨むか、どちらかでなければならぬ。片山内閣のごとき餘命いくばくもないとうわさされ、また全國民から信用を非常に失墮していることもおおうべからざる事實であります。これでははなはだもつて頼りないと考えるのですが、外務大臣の御見解をお伺いいたします。
芦
芦田均#9
○芦田國務大臣 ただいま原君よりいろいろと御意見の御發表があり、私も非常に興味深く拜聽しました。原君の御意見によれば、現内閣は著しく國民の信頼を失つているから、この形をもつて來るべき講和會議に臨むことは不適當であろうという御意向でありましたが、もとより講和會議の始まる時期が未定でありますから、講和會議と現内閣の壽命というものは、必ずしも相關連して考えるべき必要は少しもないのであります。しかしながら、それはしばらく別問題として、片山總理は去る六日に國會の絶對多數をもつて選定された總理大臣であります。その總理のもとに、衆議院においては絶對多數の支持者たる議員をもつていることも、御承知の通りであります。しからば本年四日の總選擧、もしくは六月に片山總理が國會の多數の信任を受けて就任して以後の國内の輿論が、著しく變つたという事實が、表面に現われているか。輿論の推移を知ることは、なかなか困難な問題でありまして、科學的に行はれた輿論調査ということも、一つの證據になるでありましよう。またときどき行われる議會の補缺選擧の結果も、一つの證據としてあげることはできると思いますが、わが國においては、不幸にして輿論の推移を科學的に的確につかむような方法があまり現在まで行われておりません。やや信頼するに足る事實は、おそらく國會の補缺選擧だろうと思いますが、これも衆議院議院員選擧は、ほとんど補缺選擧を行う期間がなかつたのであるから、唯一の補缺選擧は參議院の補缺選擧であります。鹿兒島縣を初めとして、群馬、栃木あるいは徳島、それらの補缺選擧の結果に照して見れば、現内閣が著しく國民の輿望を失つたという事實は、まだ現われていないのであります。そういう觀點から見まして、現内閣は著しく國民の信頼を失しておるから、餘命いくばくもあるまいという原君の御結論に對しては、必ずしも贊意を表することができません。
さらに講和會議に臨むには、擧國的の内閣であるべきだという御議論でありまして、私もその念願においては同意であります。できるならば、かような形において今日政權が樹立されることが望ましいと思つております。それは必ずしも講和會議とのみ言わず、占領軍の治下における日本の政治のあり方としては、擧國的な政府樹立が、今日望ましいと考えておるのであります。その目的のために、本年の六月、われわれは最後まで努力したという事實は、おそらく原君も御承知であろうと思う。不幸にして自由黨はこの擧國政權に反對であり、今日は純野黨として政府反對の立場に立つておることも御承知の通りであります。これをどうして擧國的の内閣に改造するか、野黨と政府黨とが明白にその立場を異にして政策上の爭を續けている限り、これをいずれかに統合するということが、なかなか容易ならぬことであることも御承知のことと思う。從つて立憲政治の原則としては、國民の多數の意向を代表する者が政治の局に當るというのが常識でありまして、必ずしも擧國的な内閣でなければ、立憲政治の運用ができないというわけではありません。また原君のように、總選擧を行つて二大政黨の對立的な形にするがよかろうという御議論でありますが、これも選擧法の改正や政治家の差金だけでできることではありません。政黨の存在は自然發生的のものでありまして、二大政黨樹立に便宜な選擧法を考えるという方法はあります。しかしながら、選擧法の改正によつて、必ず二大政黨對立になるかといえば、もともと小黨分立という現象が現われるのは、國内における社會情勢から發生しておるのでありまして、これを單に一片の選擧法改正ぐらいのことで、その原因を解消することは、所詮不可能であります。かように私は考えるのでありまして、今度議會を解散すれば、次には二大政黨對立の政黨ができるというごとき確たる信念をもち得ないのであります。これは原君と私との意見の相違でありまして、これ以上論議を盡すことは必要のない問題だと思います。
この発言だけを見る →さらに講和會議に臨むには、擧國的の内閣であるべきだという御議論でありまして、私もその念願においては同意であります。できるならば、かような形において今日政權が樹立されることが望ましいと思つております。それは必ずしも講和會議とのみ言わず、占領軍の治下における日本の政治のあり方としては、擧國的な政府樹立が、今日望ましいと考えておるのであります。その目的のために、本年の六月、われわれは最後まで努力したという事實は、おそらく原君も御承知であろうと思う。不幸にして自由黨はこの擧國政權に反對であり、今日は純野黨として政府反對の立場に立つておることも御承知の通りであります。これをどうして擧國的の内閣に改造するか、野黨と政府黨とが明白にその立場を異にして政策上の爭を續けている限り、これをいずれかに統合するということが、なかなか容易ならぬことであることも御承知のことと思う。從つて立憲政治の原則としては、國民の多數の意向を代表する者が政治の局に當るというのが常識でありまして、必ずしも擧國的な内閣でなければ、立憲政治の運用ができないというわけではありません。また原君のように、總選擧を行つて二大政黨の對立的な形にするがよかろうという御議論でありますが、これも選擧法の改正や政治家の差金だけでできることではありません。政黨の存在は自然發生的のものでありまして、二大政黨樹立に便宜な選擧法を考えるという方法はあります。しかしながら、選擧法の改正によつて、必ず二大政黨對立になるかといえば、もともと小黨分立という現象が現われるのは、國内における社會情勢から發生しておるのでありまして、これを單に一片の選擧法改正ぐらいのことで、その原因を解消することは、所詮不可能であります。かように私は考えるのでありまして、今度議會を解散すれば、次には二大政黨對立の政黨ができるというごとき確たる信念をもち得ないのであります。これは原君と私との意見の相違でありまして、これ以上論議を盡すことは必要のない問題だと思います。
鈴
川
川野芳滿#11
○川野委員 私に與えられました時間は非常に短いので、抽象的な問題は拔きにいたしまして、具體的な問題について、少しくお尋ね申し上げたいと思う次第であります。
まず農林大臣にお尋ねいたしたいと考えたのでありますが、政務次官から御答辯が願いたいのであります。私が先日本會議の席より災害の問題についてお尋ね申し上げたのでありまするが、當時大藏大臣の答辯には、納得いかざる點もあつたわけであります。しかしその災害の問題につきまして、本委員會において、小峯委員の質問に對する大藏大臣の答辯によりまして、その點は了解いたした次第であります。がしかし災害の起つてくるゆえんを少しく研究してみますると、先般の關東の大水害、あるいはまた東北地方のあの水害の原因を調べてみましても、戰時中におけるところの山林の濫伐というものが、その原因をなしておるということに相なつておるわけであります。ゆえに今日におきましては、この濫伐されたところの殘るあとの土地の植林をいかにすべきか、こういうことは、わが國にとりまして、まことに大きな問題であると、私は存ずる次第でありまするがゆえに、政府にどういう植林計畫があるか、またこの植林計畫に對する豫算措置は、どういうふうにお考えになつておるか、こういう點をまずお尋ね申し上げてみたいと存じます。
この発言だけを見る →まず農林大臣にお尋ねいたしたいと考えたのでありますが、政務次官から御答辯が願いたいのであります。私が先日本會議の席より災害の問題についてお尋ね申し上げたのでありまするが、當時大藏大臣の答辯には、納得いかざる點もあつたわけであります。しかしその災害の問題につきまして、本委員會において、小峯委員の質問に對する大藏大臣の答辯によりまして、その點は了解いたした次第であります。がしかし災害の起つてくるゆえんを少しく研究してみますると、先般の關東の大水害、あるいはまた東北地方のあの水害の原因を調べてみましても、戰時中におけるところの山林の濫伐というものが、その原因をなしておるということに相なつておるわけであります。ゆえに今日におきましては、この濫伐されたところの殘るあとの土地の植林をいかにすべきか、こういうことは、わが國にとりまして、まことに大きな問題であると、私は存ずる次第でありまするがゆえに、政府にどういう植林計畫があるか、またこの植林計畫に對する豫算措置は、どういうふうにお考えになつておるか、こういう點をまずお尋ね申し上げてみたいと存じます。
井
井上良次#12
○井上政府委員 今次の關東及び東北の水害の重大な原因が、山林の過伐にあるということは、衆目の一致するところであります。政府は戰時中荒廢しております林野の造林につきましては、五箇年計畫を樹立いたしまして、荒廢林地の造林に、具體的な對策を樹立いたしておりますが、何分にも最近のインフレの影響を受けまして、これを單に民間の造林だけに任しておきましたのでは、なかなか容易ならぬ状態にありますので、一つは政府の方において苗木の育成をいたしまして、これを民間の山林所有者に讓渡をいたす計畫を立て、さらに植林にいたしましても、昔ございました部分林制度をこの際とりまして、政府の手で植えるが、その代り伐採期の場合は、この權利を民間と政府との間でわかち合うというような契約をいたしまして、この際非常造林をいたす計畫を進めております。すでにお手もとにあります追加豫算の中にも、一部これが計上されておりまして、さらに將來わが國の財政の許す限り、また國會の皆樣方のあらゆる協力を得まして、この荒廢しております林地を、急速に造林する計畫を進めていきたいと考えております。なお具體的な造林計畫に關します數字につきましては、時間の關係上後ほど書類をもつてお示しいたすことにいたします。
この発言だけを見る →川
川野芳滿#13
○川野委員 ただいまの御計畫を承つてみますると、一つの方法は民間をしてこれに造林させる。もう一つの方法は部分林をもつて造林させる。こういう御方針であるようであります。しかし今日民間人をして造林させると申しましても、おそらく民間人では造林の熱意に乏しいものと私は考えております。どういうわけかと申しますと、先般山林五町歩の説が起つてまいりまして、またある政黨の方々は、少くとも山林は五町歩以内に限定しなければいけない、こういうような議論をされる方もあります關係上、長い山林計畫を立てましても、將來どうなるかわからない、こういうような考えも起りまして、今日民間人の造林というものは、控え目控え目にやつております關係上、成績があがらないという現下の實情であります。そういたしますると、今後の造林計畫というものは、おそらく國によつて造林をされるか、あるいはまた多額の補助を出しまして、そうして民間にやらせるか、この二つの途を選ばなければ、私は造林というものはできないものであると考えております。しかしかくいたすにつきましては、非常な財源が要ると私は思うのでありますが、國家の今日の財政を考えてみますと、この財源の捻出ということも、なかなか至難のようである。そこで私は財源捻出の方法といたしまして、國有林の拂下という問題があると思う。今日相當なる國有林がわが國にあるということは御承知の通りであります。私の出身縣であります宮崎縣のごときは、山林の九割までが、國有林であります。しかもその國有林の中には、千占斧鉞を入れざる大森林等もありますが、かくのごとき國有林を拂下げまして、これを財源といたして植林をするということになりますならば、これは思い切つたところの植林計畫ができるじやないか、かく考えるわけであります。殊に伐採いたしました材木というものは、今日國民が一番困つておるところの住宅問題の解決にもなります。また今日わが國では非常に食糧に困つておるのでありますが、この伐採したところのある部分を開墾するということになるならば、食糧問題の解決にも相なる、こう考えますので、この國有林の拂下という問題を、政府としてはお取上げになつて、そうしてただいま申しましたような問題の解決の資に充てられる御意思はないか、この點を承つてみたいと存じます。
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井上良次#14
○井上政府委員 荒廢した林野を造林するにつきましては、今お話の通り、單に民間だけにこれを任せておきましたのではできませんので、政府の責任をもちまして、政府で造林できる部分は、政府資金においてこれを行います。なお民有地の造林についても、今申しましたように、苗木を政府の方で斡旋いたし、かつ補助いたす、あるいはまた民間と部分林制度においてこれを造林するというような、官民協せて非常對策を講じたいというのが、政府の所信であります。なおこの造林ということは、非常に經費のかかることでございまして、一朝一夕に植林は完成をいたしませんので、その財源について、今お話のように、政府所有の國有林を必要の面に拂下げて、その財源に充ててはどうかという御意見については、一應ごもつともに伺いますが、御存じの通り、戰時中の濫伐、過伐が、今日の事態をみておりますことから、大體現在造林の育成状況を見ておりますと、伐採時期は、大體年二億石を伐ればちようど伐採の時期と相合致いたすのでありますが、現在二億七千石ほどのものを伐つております。從つて過伐の状態にあるという事實から考えまして、いたずらに國有林を拂下げるわけにはまいりません。ただ今お話のように、その國有林地の空地が開墾に適するとか、あるいはまた特に伐採時期に達しておりまして、これを用材、その他國の必要な面に拂下げることが適當であるというような場合は、國においてそれぞれの適當な處置を今日講じておるわけであります。ただそれら自然的諸條件や、あるいはまた國の必要面等をいろいろにらみました上で、適當にこれを處理したいと考えておるわけであります。
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川野芳滿#15
○川野委員 國有林の拂下げ問題につきましても、ただいま御答辯のように、實は拂下げをある部分ではやつておられるようであります。しかし全國的に見ますると、國有林の拂下げを早目にやらなければならないような箇所につきましては、その處置が行われておらないのが現下の實情であります。ゆえにそういう點につきましては、よく御調査いただきまして、ただいま私が申しましたように、宮崎縣の須木村の國有林のごときは、まことに千古斧鉞を入れざる大森林でございまして、すでに伐採期も過ぎておるという現在の實情でありますので、こういう點については、少くとも早目に御調査になりまして、適當に御處置になることが、國家のためになると思いますので、そういう點も適當に御調査願い、適當に御處置あらんことを切望いたしておきます。
なお砂糖の問題で、少しく申し上げてみたいと思うわけでございます。砂糖は臺灣を失つたわが國といたしましては、内地にできます砂糖は少量であることは、申し上げるまでもないことであります。しかし承るところによりますと、先般タバコの配給量を決定される時分に、タバコをもらわない人には砂糖をやる。こういうような實は御計畫もあつたかのように承つておるわけであります。それでまずわが國における砂糖の需給計畫をお尋ね申し上げてみたいと存じます。
この発言だけを見る →なお砂糖の問題で、少しく申し上げてみたいと思うわけでございます。砂糖は臺灣を失つたわが國といたしましては、内地にできます砂糖は少量であることは、申し上げるまでもないことであります。しかし承るところによりますと、先般タバコの配給量を決定される時分に、タバコをもらわない人には砂糖をやる。こういうような實は御計畫もあつたかのように承つておるわけであります。それでまずわが國における砂糖の需給計畫をお尋ね申し上げてみたいと存じます。
井
井上良次#16
○井上政府委員 敗戰以來砂糖の主要産地であります南方の地域が失われましてから、非常に甘味料が不足をいたしております關係上、砂糖の代替といたしまして、サツカリンとかズルチンとかいうようなものを使つておる次第であります。今お尋ねの本年度の砂糖の需給計畫でありますが、これをこの際具體的に申し上げますと、需要は大體家庭用、人工哺乳添加用、乳幼兒用、外國人用、病人用、醫藥用、輸出罐詰菓子用、工業用、農家製糖工場への還元用、その他合計をいたしまして七十五萬五千五百ピクルになつております。これの供給は、昨年から本年に繰越しましたものが六萬五千四百六十七ピクル、それから二十一年度から二十二年度年期において、ビートの糖生産高が十三萬八百七十五ピクル、黒糖が五千二百五十五ピクル、それから本年の一月から四月までの輸入が九萬九千八百九ピクル、五月から十二月までの輸入見込みが五十六萬六千七百九十一ピクル。合計いたしまして八十七萬六千百二十七ピクルとなつております。そこでこれを昨年度の状況と比較して見ますと、昨年度の配給總量は二十三萬六千六ピクル、それの供給は三十萬一千四百七十三ピクルとなつております。從つて本年は昨年に比べますと、約三倍くらいの増量になつております、供給におきましても、約三倍近いものが確保されることになりますので、甘味料方面においては、相當明るい面が出てきていることを御了承いただきたいと思います。
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川野芳滿#17
○川野委員 ただいまの御説明によりますと、甘味料も約三倍近くの量が増してまいつたようであります。從來砂糖等は砂糖の卸組合がございまして、これで取扱つておつたわけでありますが、承るところによりますと、今囘この砂糖等は食糧營團に取扱わせるように御變更になるというようなことも承つたのでございます。その點について伺つてみたいと存じます。
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川
川野芳滿#19
○川野委員 ただいまの御説明によりますと、公團によつてお取扱いになるという話でございます。しかし靜かに考えてみますと、砂糖の卸組合、あるいは末端の商工協同組合、こういう團體は戰時中におきましても、企業整備を斷行いたしまして、企業整備によつてやめた人には相當のれん代を出しまして、そうして整理をいたしたというような過去の實績もあるわけであります。こういうふうにして多額の金を出してやつた砂糖の組合、あるいはまた地方の商工協同組合が、今囘食糧營團の取扱いになりますと、品物を取扱えないことにもなつてまいるわけであります。しかし現在におきましては、砂糖等におきましては、すべて切符制でありまして、切符によつて配給しておる現下の實情でありますので、何も食糧營團によつて取扱わないでも、現在の商工協同組合、あるいは砂糖卸商組合によつて取扱わせても、私は決して差支えないのではなかろうかと考えるわけでありますが、この點について、もう一囘お尋ねしてみたいと存じます。
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井上良次#20
○井上政府委員 御意見の點はわかりますが、お説の通り、砂糖、甘味料を公團法において取扱い、政府の一手買取、一手販賣をいたそうという意味は、これはきわめて國民にとつて重要な食糧であるにかかわりませず、その供給がまことに少いということが一つであります。
それからいま一つは、これを取扱つてきました從來の日本砂糖株式會社が、獨占禁止法に牴觸する危險がありますので、もしこれが閉鎖機關になつた場合は、非常に業界は混亂いたし、國民の必要なる砂糖が確保できないという點から、政府の責任においてこれを一手買取、一手販賣をする、こういうことにいたした方が、砂糖の需給でうまく行くではないかという趣旨で、ただいま國會に御審議を願つておるような次第であります。
この発言だけを見る →それからいま一つは、これを取扱つてきました從來の日本砂糖株式會社が、獨占禁止法に牴觸する危險がありますので、もしこれが閉鎖機關になつた場合は、非常に業界は混亂いたし、國民の必要なる砂糖が確保できないという點から、政府の責任においてこれを一手買取、一手販賣をする、こういうことにいたした方が、砂糖の需給でうまく行くではないかという趣旨で、ただいま國會に御審議を願つておるような次第であります。
川
川野芳滿#21
○川野委員 砂糖統制株式會社が、私的獨占法にかかりまして、そのかわりに公團によつておやりになる、こういう御答辯でありますが、しかし少くとも中央方面においては、そういう處置がとられましても、あるいはやむを得ないかとも考えまするが、この末端配給機關は、ただいま私が申しましたように、ほとんど全部切符によつて砂糖を配給いたしておるという現下の實情であります。それで現在の商工協同組合にやらせましても、何ら私は差支えないと考えておりますので、少くとも末端の點においては現在の商工協同組合にやらせて、これを利用するということにしていただきたいという希望を申し述べて、この點の質問は終ることにいたします。
なおもう一點伺つてみたいと思いますることは、農地法の改正によりまして、小作制度が確立し、そうして小作料が金納制になつたことは、御承知の通りであります。當時の米の値段というものは、石七十五圓でございます。從つて小作料というものも、金納制になりましたが、その小作料は金納制とし、石七十五圓の値段できめられたわけであります。しかしながら、今日においては、米價も先ほど石千七百圓に決定いたしたような實情になつてまいりましたので、金納制になつたその小作料というものは、石七十五圓ではあまりに安きに失するかと、私は考えるのでございまするが、この點はいかにお考えになつておられまするか、お伺いいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →なおもう一點伺つてみたいと思いますることは、農地法の改正によりまして、小作制度が確立し、そうして小作料が金納制になつたことは、御承知の通りであります。當時の米の値段というものは、石七十五圓でございます。從つて小作料というものも、金納制になりましたが、その小作料は金納制とし、石七十五圓の値段できめられたわけであります。しかしながら、今日においては、米價も先ほど石千七百圓に決定いたしたような實情になつてまいりましたので、金納制になつたその小作料というものは、石七十五圓ではあまりに安きに失するかと、私は考えるのでございまするが、この點はいかにお考えになつておられまするか、お伺いいたしたいと存じます。
井
井上良次#22
○井上政府委員 あなたの御意見をお伺いいたしますと、一應ごもつとものように聞えるのでありますが、小作料を金納化にいたしましたのは、御存じの通り、昭和二十年でございまして、その當時の米價は、大體五十五圓ということであつたのでありますけれども、これを大體七十五圓という割をもつて換算して、今日の小作料をきめております。從つてこの小作料を動かしますと、いろいろな點に影響してまいりますので、今日ただちに小作料の引上に、政府はここで明確に贊成するというわけにまいりません。ただ土地のいろいろな利用の關係から、どうしてもこの小作料では引合わないというような諸條件が起つてまいりました場合は、たとえば土地にかかつてくる賦課の問題、あるいは水利費の問題等の負擔が非常に大きくなつてきたというようなことがあります場合には、一應小作者によつてそれらの點を了解して、小作料の問題について、當該農地委員會等において勘案されて、適當に整理される方が最も妥當ではないか、こういうふうに考えておりまして、全國的にこの際一律に小作料をどうするという意思はもつておりません。
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川野芳滿#23
○川野委員 ただいまの御答辯では、いろいろな點に影響があるというお言葉があつたようであります。しかし今日小作料の石七十五圓というものが安いということは、私は天下萬人の認めているところであると考えております。殊に財産税の徴收、あるいは今日の税金の増徴、いろいろな點から考えても、今日石七十五圓の小作料では引合わないということは、私はこれははつきりした理論だと考えております。この點はいくら議論をしておりましてもしようがないから、どうぞ努力していただいて、だれが考えても米價が千七百圓になつた今日において、この石七十五圓の小作料では安過ぎるということは、萬人の認めておるところであると思いますので、いろいろな點もあろうと考えますが、この際ひとつ大いに御助力を賜り、そうして適當な金額にまでお引上げくださらんことを切望して、私の農林次官に對する質問を終ります。
次に私は……。
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鈴
川
鈴
鈴木茂三郎#26
○鈴木委員長 それではその前に原君から農相兼任の總理大臣に質問をしたいということであります。そこで問題はやはり農村關係でございますから、この際原君より農村次官に對して御質問を願いたいと思います。原君。
この発言だけを見る →原
原健三郎#27
○原(健)委員 それでは簡單に御質問申し上げます。第一は、政府はなぜ農業保險制度を確立し、これを實施しないかということをお尋ねしたいと存じます。これはもう議論する必要はないのでありまして、昔でしたら、凶作とか、あるいは天災地變があつたときに、地主が負擔しておりましたが、今日農地改革に遇つて、こういうことはなくなつてしまつた。そこでせつかく農地改革をやつても、このままでは自作農は喜ぶことも少く、かえつて困つておることが多々あろうと思います。次に私は社會黨内閣は、農地改革をやつた後においては、少くとも二つの點をやらなければならぬ。すなわち農業協同組合と農業保險制度がそれであります。農業協同組合の方は、この間國會を通りましたが、殘された農業保險制度をやらなければ、これはまつたくお話にならないと思うのであります。御承知のように、全國農業會も、何囘も決議をして政府に迫つておりますが、政府では財政がこれを許さないという理由だけでありまして、はなはだ熱意がないのであります。社會黨首班の内閣であるのに、なぜこれに熱意を示さないのであるか、その見解をお聽きしたいのであります。自作になつても公課とか、税金とか、あるいは災害によつて、今たいへん困窮しておりますが、この點についての明快なる御答辯をお願いします。
この発言だけを見る →井
井上良次#28
○井上政府委員 まつたくお説の通りでありまして、わが國の農業生産力を高めていきますのに、一つは農業協同組織と農業技術の向上と同時に、天災地變による災害の防止ということが基本でありまして、その災害によるいろいろな補償をせなければならぬ。そのために農業保險制度みたようなものを確立せよという御意見については、まつたく同感であります。從つて政府は今國會に對して、農業災害補償法案を農林委員會において、今御審議を願つております。この農業災害補償法案は、御承知の通り主要食糧、家畜、蠶絲、この三つを對象にして、さしあたり實行する計畫を立てておるのでありますが、さらに將來農業全般の生産物に對して適用するように、擴張せねばならぬと考えておりますが、これは直ちに本年の水稻及び麥から實行することにしておりまして、國會において御審議が終り次第、即日公布をいたして適用する積りでございます。この災害補償法が實施されますと、今次の水害、干害、あるいはまたは蟲害等の被害によるものについては、それぞれ一部救濟をされることになると考えております。
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原健三郎#29
○原(健)委員 今農林次官からちよつと話があつたのでありますが、もう一つ重大な問題は、政府もしばしば言つておるのでありますが、今日日本の農業においては、農業再編成に對して、よりよき技術をもつて、生産を増強しなければならぬということをしばしば言つております。それは根本方針でもあるようでありますが、それにはどうしても基本條件としての、農業技術員の生活を保障しなければならぬということは申すまでもないので、これは全國農業會その他から、盛んに陳情もきておるし、去年あたりからも、非常に熱烈に運動もやつております。農業技術員の給與は、全額國庫補助負擔が一番よいのでありますが、そうもいかなければ半額でもやるのか、三分の一でもやるのか、あるいはやらないのであるか、その點をお伺いいたしたいのであります。
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