法務委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十年六月一日(火曜日)
午前十時四十九分開議
出席委員
委員長 濱田 幸雄君
理事 上村千一郎君 理事 大竹 太郎君
理事 草野一郎平君 理事 小島 徹三君
理事 坂本 泰良君 理事 細迫 兼光君
理事 横山 利秋君
唐澤 俊樹君 木村武千代君
四宮 久吉君 中垣 國男君
濱野 清吾君 井伊 誠一君
神近 市子君 野原 覺君
田中織之進君 長谷川正三君
出席政府委員
法務政務次官 大坪 保雄君
検 事
(刑事局長) 津田 實君
法務事務官
(人権擁護局
長) 鈴木信次郎君
文部事務官
(管理局長) 齋藤 正君
労働事務官
(婦人少年局
長) 谷野 せつ君
委員外の出席者
警 視 長
(警察庁保安局
保安課長) 雨森 和雄君
検 事
(刑事局刑事課
長) 伊藤 榮樹君
専 門 員 高橋 勝好君
—————————————
六月一日
委員山本幸一君辞任につき、その補欠として野
原覺君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員野原覺君辞任につき、その補欠として山本
幸一君が議長の指名で委員に選任された。
—————————————
本日の会議に付した案件
法務行政、検察行政及び人権擁護に関する件
————◇—————
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出席委員
委員長 濱田 幸雄君
理事 上村千一郎君 理事 大竹 太郎君
理事 草野一郎平君 理事 小島 徹三君
理事 坂本 泰良君 理事 細迫 兼光君
理事 横山 利秋君
唐澤 俊樹君 木村武千代君
四宮 久吉君 中垣 國男君
濱野 清吾君 井伊 誠一君
神近 市子君 野原 覺君
田中織之進君 長谷川正三君
出席政府委員
法務政務次官 大坪 保雄君
検 事
(刑事局長) 津田 實君
法務事務官
(人権擁護局
長) 鈴木信次郎君
文部事務官
(管理局長) 齋藤 正君
労働事務官
(婦人少年局
長) 谷野 せつ君
委員外の出席者
警 視 長
(警察庁保安局
保安課長) 雨森 和雄君
検 事
(刑事局刑事課
長) 伊藤 榮樹君
専 門 員 高橋 勝好君
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六月一日
委員山本幸一君辞任につき、その補欠として野
原覺君が議長の指名で委員に選任された。
同日
委員野原覺君辞任につき、その補欠として山本
幸一君が議長の指名で委員に選任された。
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本日の会議に付した案件
法務行政、検察行政及び人権擁護に関する件
————◇—————
濱
濱田幸雄#1
○濱田委員長 これより会議を開きます。
法務行政及び検察行政並びに人権擁護に関する件について調査を進めます。
質疑の申し出がありますので、これを許します。坂本泰良君。
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質疑の申し出がありますので、これを許します。坂本泰良君。
坂
坂本泰良#2
○坂本委員 吹原の関係で若干お聞きしたいのですが、お茶の出がらしみたいになるかもわかりませんが、しかし、法務委員会として、法律的にも、政治的にもぜひ確かめておきたい、こういう関係から若干御質問いたしたいと思います。
それは、昨夜予算委員会におきまして傍聴したのでありますが、横路委員の質問の際に、高橋法務大臣の発言について質問がありました。それに対しては総理大臣から、そういう発言をするというのはどうかというような答弁があったようで、それでおさまったのですが、ここでひとつお聞きしておきたいのは、この高橋法務大臣の発言によりますと、この発言は、事務次官、刑事局長からの報告のもとに自分がやったのである、こういうような発言であったわけです。そういたしますと、次官並びに刑事局長からの報告は、その政治的の関係は全然ないという、あらゆる東京地検において捜査をした結果を報告されて、そうしてその高橋法務大臣の発言になったと、こういうふうに考えられるのですが、その点については、病中の高橋大臣に対しては詳細報告をしてあるかどうか、どの程度の報告をしてあるかどうか、その点をまずお聞きしたい。
この発言だけを見る →それは、昨夜予算委員会におきまして傍聴したのでありますが、横路委員の質問の際に、高橋法務大臣の発言について質問がありました。それに対しては総理大臣から、そういう発言をするというのはどうかというような答弁があったようで、それでおさまったのですが、ここでひとつお聞きしておきたいのは、この高橋法務大臣の発言によりますと、この発言は、事務次官、刑事局長からの報告のもとに自分がやったのである、こういうような発言であったわけです。そういたしますと、次官並びに刑事局長からの報告は、その政治的の関係は全然ないという、あらゆる東京地検において捜査をした結果を報告されて、そうしてその高橋法務大臣の発言になったと、こういうふうに考えられるのですが、その点については、病中の高橋大臣に対しては詳細報告をしてあるかどうか、どの程度の報告をしてあるかどうか、その点をまずお聞きしたい。
津
津田實#3
○津田政府委員 吹原関係事件につきましては、まず最初から申しますれば、関係者の告訴、それから告訴後の捜査の概況、それから逮捕に関する要求、起訴事実、もちろんこれは吹原のみでなく、森脇に関するものも含んでおりますが、そういうものについて随時大臣に報告をいたしております。
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坂本泰良#4
○坂本委員 そういたしますと、黒金念書が七枚ですか、出ておる。そのうちの二枚は、これは偽造でない、黒金氏の家族の人ですか、お手伝いさんですか、この人がとりに行って、そうして受け扱ったものである。したがって黒金氏も承知しておるものである、こういうふうに言われておりまするが、その点いかがですか。
この発言だけを見る →津
津田實#5
○津田政府委員 黒金念書の関係につきましては、すでに三菱銀行関係の分につきましては、私文書偽造行使、つまり吹原と森脇が共謀して念書を偽造して行使したという事実は判明しておりまして、これは起訴されております。その他の念書につきましては、目下捜査中であります。どの事件と申すわけにはまいりませんが、捜査中でありますので、その事件の内容につきましては私も詳細承知いたしておりません。したがいまして、いまのお尋ねについてはお答えできないわけであります。
この発言だけを見る →坂
津
津田實#7
○津田政府委員 先ほども申し上げましたように、それぞれ処分あるいは処理のポイント、ポイントにつきましては、もちろん報告をいたしておりますし、その間におきまして随時報告をいたしておりますが、具体的にどういう点を報告したということは、これは捜査の内容に触れる問題でありますので、ここで申し上げることを差し控えたいと思います。
この発言だけを見る →坂
坂本泰良#8
○坂本委員 しかし、法務大臣は重要なる発言をしているわけです。その発言の基礎になったことを捜査の関係で言えない、そういうことになれば、これは一方的にただ発表しただけであって、その発表がはたして真実なりやどうなりや、はたして大臣が発言しているような状態でやっておろかどうか、その真偽の点がさっぱりわからぬと思うのです。少なくとも大臣たる者がその結論を出す以上は、その結論に対するポイントの、ことに黒金念書の問題、印鑑証明の問題なんかは重要なポイントであるから、その点に対するどういう報告があって、どういう報告に基づいて関係がないという発言をしたかということにならなければできないと思うのです。それを、ただ捜査の関係というので言わないところに、国民は、検察庁というものは何でもできるんじゃないか、権力身持っておれば何でもできるんじゃないか、巷間いわれておるように、政治的に大いに関係があるけれども、ないように捜査を持っていく、そうして高橋大臣がこういうような発表をするなら、矛の方向に向かって政治に関係のない捜査しかしたがったら、これは公平なる検察庁の捜査ではないと思う。したがいまして、これを理由づけるためにも、一番重要な点、巷間政界と関係のあるような、政治家との関係について保証書とか、それから念書とか——念書には印鑑証明がついているのだ。全く関係があるように見られておる。それを高橋大臣が全然関係がない、こういう発表をしたわけです。その発表をする以上は、そういう重要な問題については、国民が疑問にしている点については、これはこうなっているんだから政治に関係がないんだ、政治的に関係がないんだ、こうならなければならないと思うのですが、その点いかがですか。
この発言だけを見る →大
大坪保雄#9
○大坪政府委員 ちょっと私から一言だけお答え申し上げたいと思います。これはもう坂本先生も十分御承知のとおり、官庁機構というものは、事務的に大臣に報告すべき事柄は、それぞれ局長なり課長なりの立場で報告いたしております。私は、おそらく刑事局長は、私自身は詳細に知りませんけれども、検察庁の取り調べの経過なり内容なりについて大臣に報告すべきものであると判断したものは全部報告していると思います。それをどこの点をとり、どこの点を捨てるかということは、これは大臣の判断でございます。大臣が、この当委員会でもそうであったかと思いますけれども、答弁しているのを私も聞きましたが、これは私の判断で、検察庁の取り調べの内容を間接的に聞いて、そしてそれに基づいて私が判断をして、こういうことを申しましたと言っておるのでございますから、どの点をおまえは報告したか、どの点を報告しなかったかというようなことを事務当局に追及なされても、これはいささか酷ではなかろうかというように考えるわけでございます。おそらくは、もう検察庁からの報告で、刑事局長の判断によって報告すべしと思う事柄はすべて報告しているものと御了承いただきたいと私は考えます。
なおまた、検察庁は、大臣が何か指示をすれば、その主張や主役を曲げて政治的な問題は別にたな上げしておいて処置するというような疑いを持っての御意見でございますけれども、私は現在の日本の検察官というものはそういうものではない、これは厳然として職務を執行いたしておる、かように信じております。この点はお信じくださっていいのではないかというように思います。どうか事務当局への追及も、事務当局の立場を——これはもう坂本先生十分御了得のことでありますから、御了察の上よろしくお願い申し上げたいと存じます。
この発言だけを見る →なおまた、検察庁は、大臣が何か指示をすれば、その主張や主役を曲げて政治的な問題は別にたな上げしておいて処置するというような疑いを持っての御意見でございますけれども、私は現在の日本の検察官というものはそういうものではない、これは厳然として職務を執行いたしておる、かように信じております。この点はお信じくださっていいのではないかというように思います。どうか事務当局への追及も、事務当局の立場を——これはもう坂本先生十分御了得のことでありますから、御了察の上よろしくお願い申し上げたいと存じます。
坂
坂本泰良#10
○坂本委員 私も検察庁に対する信頼感並びに広範な事務について厳正公平にやっておられることは了承しております。さらに重要な事件は、破廉恥罪にせよ、政治的犯罪にせよ、あるいはこのごろこれも乱用されておると思っておりますが、公安与件の関係についても、これは検察官僚としての、また法に基づいて捜査をしておる、そして重要なことの報告をしておる、その点について私は全般的に決して否定するものじゃありません。おおよそ大部分の点は私も法曹の一人として信頼をいたしております。ただ、このごろ労働事件その他の公安事件についての検察権の行き過ぎとか、いろいろ捜査の困難な状態の関係から、悪く言えばでっち上げという問題が非常に起きて、裁判で無罪になるような事件が出てくる、こういう点に対しては遺憾に感じております。
ただ、この吹原産業事件だけについては、これは昨年の総裁選挙前後から起きた問題であり、それに関連しておる方は政界でも相当有名で、地位のある方であります。その方が前科数犯、取り調べ十数回に及ぶ吹原のことを全然知らなかった。その吹原産業に株主として参加し、秘書の一名はその取締役になっておる。こういう関係のあることでありますから、新聞に出ておること全部を信頼するわけじゃありませんが、しかしながら、少なくとも大臣がこのような発表をする以上は、やはり中心は二つか三つしかないでしょう。その点についての疑惑は、こうであるから関係はないのだというのでなければ、私自身も、国民自体も納得しないと思うのです。刑事局長、事務次官の報告によって発表したものである、それじゃ主要な点はどういう報告に基づいて発表したかと聞けば、捜査の関係で言えない。それではないことでもあるようなふうにかえって疑惑が出てくると思う。われわれ国政調査権で、この法務委員会でこの点をいろいろとお聞きするのは、やはりわれわれは国民の代表でありますから、その代表に対して少なくとも納得のいくだけの発表はしてもらいたい。発表はこうしたのだ、その基礎は事務次官、刑事局長の報告に基づいたのだ、それじゃ主要なところはどの報告にどういうことになっておるか、一例をあげれば、あの黒金念書の問題、黒金氏の印鑑証明の問題、保証書の問題新聞なんかではあの保証書が出て、黒金氏と吹原と連名で判をついたのが出ておる。それはどういうわけで黒金氏とは関係がない、そこはその主要な一つか二つは言わなければ、その結論は納得できないと思うのです。私はそういう意味でお聞きしておるのです。どうですか。
この発言だけを見る →ただ、この吹原産業事件だけについては、これは昨年の総裁選挙前後から起きた問題であり、それに関連しておる方は政界でも相当有名で、地位のある方であります。その方が前科数犯、取り調べ十数回に及ぶ吹原のことを全然知らなかった。その吹原産業に株主として参加し、秘書の一名はその取締役になっておる。こういう関係のあることでありますから、新聞に出ておること全部を信頼するわけじゃありませんが、しかしながら、少なくとも大臣がこのような発表をする以上は、やはり中心は二つか三つしかないでしょう。その点についての疑惑は、こうであるから関係はないのだというのでなければ、私自身も、国民自体も納得しないと思うのです。刑事局長、事務次官の報告によって発表したものである、それじゃ主要な点はどういう報告に基づいて発表したかと聞けば、捜査の関係で言えない。それではないことでもあるようなふうにかえって疑惑が出てくると思う。われわれ国政調査権で、この法務委員会でこの点をいろいろとお聞きするのは、やはりわれわれは国民の代表でありますから、その代表に対して少なくとも納得のいくだけの発表はしてもらいたい。発表はこうしたのだ、その基礎は事務次官、刑事局長の報告に基づいたのだ、それじゃ主要なところはどの報告にどういうことになっておるか、一例をあげれば、あの黒金念書の問題、黒金氏の印鑑証明の問題、保証書の問題新聞なんかではあの保証書が出て、黒金氏と吹原と連名で判をついたのが出ておる。それはどういうわけで黒金氏とは関係がない、そこはその主要な一つか二つは言わなければ、その結論は納得できないと思うのです。私はそういう意味でお聞きしておるのです。どうですか。
津
津田實#11
○津田政府委員 黒金念書の問題につきましては、今回の三菱銀行の関係に、私文書偽造行使という罪によりまして、吹原及び森脇を起訴いたしております。したがいまして、その面で偽造があったことは明らかであります。そのほか黒金氏関係の文書があることは新聞でも報道しております。あることも事実であります。しかし、その個個の文書につきましては目下捜査中でありますけれども、現段階で申し上げられることは、昨日の予算委員会でも申し上げましたように、黒金氏またはその夫人から、吹原が黒金氏の判を預かっておったという事実があります。その預かっておった理由は、家屋及び電話加入権の名義書きかえの必要上預かったということでありますが、その印を使用した疑いが非常に濃厚であります。そういう点は現在までにわかっておる事実であります。それから私どもが大臣に報告いたしましたのは、先ほど申し上げましたように、処分あるいは処理のポイント、ポイントについては当然でありますし、その間にも随時報告をいたしておりますが、具体的にどういう報告をしたかということは、捜査の関係上申し上げることを差し控えたい。しかしながら検察庁自身は、とにかく起訴をするあるいは逮捕をするという処置をいたすことによりまして、その態度を外部にあらわしておるわけであります。したがいまして、そのことによって、それまでの事実についてのある程度の判断ができた、あるいは起訴については、検察官としてはその犯罪事実確実という判断をしたということは、検察庁が判断をいたしておるわけであります。しかしながら、それ以外のこと、たとえば政界とどうとかいうような問題につきましては、検察庁は本来その職務権限上判断すべき事項ではございません。したがいまして、その判断を外部に公にするということは、検察庁自体としては通常の形においては形式上はあり得ないことです。ただ、しかしながら、検察庁におきまして起訴いたしました場合に、いろいろの関係で新聞等の質問を受けました場合に、ある程度のこと、ことに明らかになったことについては、これを外部に自然にわかるようにするという態度をとることはございます。私どもも検察庁自身の判断というものは一々聞いておりません。また見込みということにつきましても一々聞いておりません。私どもは集まってきたいろいろな報告によりまして、自分自身としてはある程度の判断をいたしますけれども、その判断について上司に報告することは、する場合もあるし、しない場合もあります。本件についてどういう報告をしたかは申し上げられませんけれども、そういうわけでありますので、私どもの判断が直ちにあらわれたものというふうにお考え願うことは、場合場合によって違うと思います。本件につきましては、少なくとも私からあるいは事務次官から報告いたしましたことにつきまして、大臣が判断して発言されたものと私は考えております。現に私はそうであると確信しております。
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坂本泰良#12
○坂本委員 それでは一つ聞きたいのは、先日当委員会で刑事局長は、吹原に対する起訴状を朗読された。その起訴状によりますと、自由民主党の政治資金があるからそれを預託するというので、三菱銀行に対してそういう要求をしたから、三菱銀行はその三十億の自民党の金が預託されるということで、預託されていないのにかかわらず三十億円の通知預金証書を発行した、かいつまんで申しますとそうだと思うのですが、その点については、大臣に対してどういう報告になっておりますか。
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津田實#13
○津田政府委員 ただいまのお尋ねのとおりで、起訴事実に関しましては先般申し上げましたとおり、吹原が吹原の会社の事業資金に窮した結果、自由民主党本部の資金約三十億円を預金してやるという口実のもとに、昨年の十月十六日、十七日の二回にわたりまして長原支店長稲野佐一郎らに対しまして、自由民主党の資金を直ちに預け入れる旨を通告をし、通知預金証書を準備させるというようなことをいたして、通知預金証書を騙取した、こういうことになっております。したがいまして、その基礎的な事実の存否ということは、非常に本件の重大なポイントになる。その点につきましては、検察庁におきまして十分捜査をいたしました結果、さような背景的の事実は全然ないということを確信いたしましたがゆえに、この事実を起訴したわけであります。したがいまして、そういうことについてはもちろん報告をいたしております。
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坂本泰良#14
○坂本委員 そこで問題は、この吹原産業には黒金氏も大平氏も大株主であり、前尾氏は四百株を持っておる、こういう時の内閣との密接な関係がある。抽象的に申しますと、そうなると思うのです。だから、吹原が自民党資金三十億円を預金する、こう言ったことについて、三菱銀行たるものが直ちにその預金証書を出すわけはないのです。その預金証書を出すについて、三菱銀行の単なる支店長だけの権限でこれはできない。少なくとも本店の、まあ風評になると思いますが、われわれが聞くところによると、当時の宇佐美総裁、それから常務のあれと、この間参考人に出ました検査部長、この三人は知らないわけはないんだ。また、それに報告せずに支店長が出したとかりに言っているならば、上のほうに波及しないように支店長が全部罪をかぶってやっているんじゃないかというのが、これは私はともかくとして、国民全部の疑惑ではなかろうかと思うのです。そういう点について捜査した点をやはり報告しておられますか。
この発言だけを見る →津
津田實#15
○津田政府委員 本件の関係、ことに常識的に考えまして、ただいまの支店長が本人自身の発案によるものか、他の示唆等によるものかというような点は、本件の情状については大きな影響のある問題だと思います。したがいまして、それらの点については詳しく捜査をされていると思いますが、私は具体的にどういうふうな結果になっているかということはいま承知いたしておりません。したがいまして、そのことについては別に報告をいたすということにはなっていないわけであります。
この発言だけを見る →坂
坂本泰良#16
○坂本委員 私は単なる情状じゃないと思うのです。かりに吹原単独の行為として、この三十億の預金証書を出されるについて、自由民主党の資金三十億を預金するというその犯意の中に一これは共犯になるでしょうが、その犯意があるいは三菱銀行の上その他も知ってやったものであるかどうか。現在は森脇と吹原の二人の共犯になっておる。しかし、われわれの疑問とするところは、この二人だけの犯意じゃない。この犯意をやるのにはやはり政界の大ものが入っておらなければ、こういう犯意も起きないだろうし、また実際金が入ってないのに預金証書も出していないと思うのです。そういう点について、私は地検では捜査を進められていると思う。また進められていなければ、事務次官とか刑事局長はその点について疑問を持って聞くか聞かないか、よくその報告を確かめた上で大臣に報告しなければならぬと思う。もしそのような報告をしていないとすれば、これは事務次官、刑事局長としては重大な責任ではなかろうかと思うのです。その点いかがですか。
この発言だけを見る →津
津田實#17
○津田政府委員 ただいま申し上げましたように、ただいまのお尋ねでありますが、それは要するに本件公訴事実は先般申し上げたとおりでありまして、この詐欺については吹原、森脇の共謀であるということに検察庁は判断いたして起訴いたした。したがいまして、ただいまお尋ねのように三菱銀行が詐欺をされることを承知しておったということであれば、これは詐欺罪は成立しないわけであります。したがいまして、検察庁はそれはそうでないと判断したというふうに見ざるを得ません。起訴をいたしておりますから。したがって、それは当然否定されておる。したがってその面は、もちろん捜査の対象になっていたが否定されていたというふうに判断すべきであると思う。ただ個々の事件につきましては、法務省といたしましては、一々捜査の内容に触れて、これは犯罪が成立するのであろうか、しないであろうかということを一々検察庁には問い合わせということはいたしません。これは一々さような問い合わせをいたすことは、検察権行使に影響を与えるおそれがありますので、それはいたしておりません。検察庁からは事実の報告を受けておりますが、取り調べたかどうかというような点についてこちらが質問することも一それはありますけれども、おおよその場合におきましては、検察庁の捜査報告を納得できるものについては何もこちらは質問をしないという態度をとる。これが検察権のある程度の独立を確保するゆえんでありまして、個々の捜査内容につきまして法務大臣のスタッフである私どもが口をいれることは、検察権行使に非常に影響を与えることになりますから、それはやっておりません。
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坂本泰良#18
○坂本委員 私は、政界の大ものが、また自民党の政界の大ものが関係していなければ、いかに詐欺師吹原といえども、自民党から資金三十億円の預金があるというようなことを、三菱銀行の支店長にただおいそれと——何も関係がないというならば、そういうこともないと思うのです。また考え出すこともないと思うのです。やはり政界の大ものの方が、また自民党を牛耳るような方々が関連をしておるから、自民党の資金三十億を預金する、こういうことに表面から考えてもなる。そこで私たちが疑問を持つのは、それは詐欺師吹原の発案もあっただろうけれども、逆に政界の大ものから、こんなふうにしたらどうだというようなことで、共犯関係はないかということを疑問に持ちますから、この高橋発言は、そのような疑問について絶対そういうことはないのだという確信で発言されたということになれば、やはり事務次官、刑事局長からその点についての報告がなければ、これは大臣発言として出るわけはない。こういうふうに強く推測するものだから、重ねてお伺いするわけです。
この発言だけを見る →大
大坪保雄#19
○大坪政府委員 坂本さんは、吹原が希代の詐欺師であって、うそ吹原であるということをあまり御信じになっていないのではなかろうかという感じがいたします。自民党の資金三十億を預金することにしてあるからと言った、それがいかにもまことしやかなる話のように御了解になっているのではなかろうかと私は想像いたします。自民党には、私どもの知る限りにおいては、とても三十億という金などありっこなかったと思います。現存もおそらくない。自民党は国民協会からの献金によってその日暮らしをしているような実情であるのであって、それをぬけぬけと三十億の自民党の資金を預けるということを言ったということが、政界に関係がなかったということを裏づけするものだと私は思うのです。そういうことを信ずるということが詐欺にかかった証拠であるわけであります。自民党が五十億でも百億でも資金を持っている。そのうちの三十億をおれたちが黒金なら黒金と話し合いの上でおまえのほうに預けると言うたということであれば、これは疑ったかもしれませんが、自民党にはとうていそういう金がなかったわけです。なかったのをぬけぬけと三十億自民党の資金を預けると言ったということは、まずこれ、すなわち詐欺の手段に使っておったわけでありますから、私はその点は実に明瞭であろうと思うのでございます。その点はどうぞひとつ誤解のないようにお願いを申し上げたい。
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横山利秋#20
○横山委員 関連して。大坪さんがそうおっしゃるので私もそうだと思う。刑事局長に、私しろうとですからお伺いしたいのですが、起訴状に自由民主党の三十億円云々を書くという心理、いまお坪さんのおっしゃったようなことを私も最初考える。そんな三十億円預けると言ったってだれも信用しないであろうと思う、しろうとならば。しかし、それを起訴状の中へ書くということですね。吹原はありそうなことをいろんなことを言った。その起訴状を書き、起訴の一つの理由とするに足るそれだけのことがあったのではあるまいか。だから麗々しく自由民主党三十億円とそこにお書きになったのではあるまいかと思う。これは推理でございますけれども、先ほども話が出たんですから、それなりに長原支店長が思考するに足るバックがあった。というのは黒金念書が一つ出てくる。それからもう一つは黒金さんが国民協会を設立された功労者であるということが出てくる。それから実印である。あなたは先ほどもおっしゃったのだけれども、土地を売買をするに足る実印の必要な時期は何月であったか。これはあなた御存じのはずですね。実印を貸して黒金念書をつくった時期と、土地を売買するために印鑑を必要とした時期とは明らかに違うのですよ。私はそういうふうに判断する。だから土地の売買に必要でない時期に印鑑が渡された。そうしてその実印が使用されている。だから、すべての黒金念書の印鑑というものが土地の売買に必要な時期に渡されているのではないのです。そういう判断は当然出てくるわけです。したがって長原支店長に、吹原氏が言う三十億円の金というのはある程度信博するに足る事情で説明をされた。したがって長原支店長がそれにだまされたというか、いま大坪さんの話でも、とても思考しがたいのだが、それがもっともらしく聞こえた。したがって、それが詐欺というか、そういうことになっていく可能性を持っている。だからこそ起訴状の中に自民党三十億円ということばが出てくるのではあるまいか。そうでなければ、そういうバックが、いろんなものがなければ、起訴状に書くこと自身も、検察陣は書かなかったであろうと私は推理する。どうですか、その辺は。
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津田實#21
○津田政府委員 この起訴状には、先ほど一部読み上げましたとおりでありますが、通知預金証書を受け取る際は、本日午後には日銀小切手か預金小切手か現金で三十億円を預金するが、とりあえず北海道拓殖銀行築地支店あての自己振り出しの小切手で通知預金証書を交付されたい、こういうことを言っておる。しかしながら、先ほど申し上げました自由民主党本部資の金三十億円云々というようなことば全部合わせまして本件詐欺が成立しておるわけでございます。ところが、先ほど来お話しの黒金氏関係の印鑑の問題は、先ほど申し上げましたように目下捜査中であります。それによりますると、印鑑はなるほど渡したというときもありますし、あるいは白紙に押捺して渡したというような事実も一部あるようであります。したがいまして、どれがどういう形において偽造されておるかということは目下捜査中でありまし一で、まだ解明されておりません状態であります。したがいまして本件につきまして、この起訴状に書いてありますような事実を長原支店長らが誤信して通知預金証書を交付したというのが本件詐欺罪のポイントであるというふうに私は考えます。
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横山利秋#22
○横山委員 ですから大坪さん、あなたが言っておるのは間違いなんですよ。自由民主党の三十億円ということは、いま聞けば荒唐無稽だとだれでも思う。けれども吹原がそれを言い、長原支店長がそれに対してだまされただけの信慢性がそのときにはあったということ、それを裏づけるような背景があるということ、(「弁舌さわやかにやったんだ」と呼ぶ者あり)弁舌の問題じゃない、内容の問題だ。印鑑の問題でも、いま刑事局長がおっしゃるように土地の売買のためにのみ印鑑は渡されたのではない。また偽造されたものは一枚であって、他は偽造されたものではない。で、あなたがおっしゃるように白紙で渡したのか何で渡したのか、土地の売買以外の状況において渡されて使用されておるということが一つ明白な問題であります。関連でありますからこれでやめますけれども、大坪さんのおっしゃるように全く荒唐無稽の話であるならば、起訴状の中に自由民主党三十億円が出てこない。こんなばかばかしいことであるならば起訴状に書くこと自身が間違いである。しかし、間違わないそれだけの客観的条件なり客観的背景があるからこそ起訴状の中に書いてある。私はこう考えております。大坪さん、あなたのは間違いですよ。
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大坪保雄#23
○大坪政府委員 横山さんから間違い間違いと言われましたから、あえて御抗弁申し上げる気はないのでございますけれども、先ほど不正常な御発言にもありましたように、おそらく吹原という希代の詐欺漢の弁舌さわやかなる詐術におちいったものと私は見ております。また、三菱銀行の長原支店長は政界の事情に暗くて、自民党という天下の大政党であるから三十億くらいの金はいつでもふところに持っておるであろうと誤認をしたかもしれない。しかし、実際はそうではないのであります。内情を知っておる者からすればそういうことはあり得ない。それらのことを詐欺漢でありますから、これは人を欺罔する手だて、手段はいかなることでも講ずる。むしろ人の意表に出るようなことを言ったほうが信頼をかち得るということになるわけでありますから、それらのことをおそらくは弁舌さわやかに述べて、そうして宗全に欺罔されたろうと私は考えております。私の言うのは間違いである、うそであるということではないと私は確信いたしております。
この発言だけを見る →濱
濱田幸雄#24
○濱田委員長 ちょっと御報告を申し上げますが、いま高橋法務大臣から連絡がありました。高橋法務大臣は、きょう熱が出ておるのを押して閣議に出席したのでありますが、からだの調子がどうも思わしくないのでまた病院に戻ったのでございます。それで委員長並びに野原先生その他の方方に御了解を願いたいという申し出でございますから、御報告申し上げます。
この発言だけを見る →坂
坂本泰良#25
○坂本委員 高橋発言については一点だけで終わろうと思いますが、ただ、私がここに一番疑問に思いますのは、ことさらに高橋大臣が発表されたのは、やはり参議院選を控えての問題もあると思いますけれども、こういう発言をしたのは、指揮権の発動みたようなことになりはしないかということで、夕べの予算委員会でも、総理大臣が——速記録はどうなっておるかはっきりしませんが、私が傍聴した感じでは、こういう発言をしたのは遺憾であったという意味の発言があって、終わっておるわけであります。
そこで、私がきょうさらにここにお聞きしましたのは、それだけでなくて、犯罪の実質について私は非常に疑問を持っておるわけなんです。と申しますのは、この自民党の資金三十億円を三菱銀行長原支店ですかに預金をする、それを言うただけで、希代の詐欺漢だから三菱銀行支店長がごまかされたんだろう、だまされたんだろうというのが政務次官のいまのお話ですが、私は、三菱銀行の支店長だけの問題でない、そう支店長がだまされる本のではない。これはいま日銀総裁に池田内閣の推薦でなっておられる宇佐美氏が頭取だった。そのような関係で、ただバックだけの問題じゃない、やはりこの詐欺の犯意の中に加わる政界の大ものがいるんじゃないかという疑問が大いにあるわけなんです。それを、あえてこういう発言をしたのじゃないかと思う。こういう発言をしておいて、今後の地検の捜査をずうっとそっちばかりに集約して、ほかのことはうっちゃらかす。これは、われわれが過去刑事事件を弁護しまして、往々経験したこともあるわけであります。それで、この指揮権の発動と同じようなことになるじゃないかというのは、その意味なんです。だから、そっちの政界の関係は、もう高橋発言もあるし、またあとで問題にします渡部検事正の談話もありますから、国民は、そっちのほうに——もうこれで終えて、そうして重大なるこの吹原事件の犯罪の捜査は、吹原、森脇というほうに一方的に偏してやられるおそれがある、それを非常に心配しております。しかしながら、東京地検の特捜部は、私はまだ信頼をいたしております。いかに高橋発言があろうと、渡部検事正の発言があろうと、これは公平な捜査を進めて発表する事態がありましょう。しかし、それはもう参議院選挙には間に合いません。そういうような選挙が行なわれるから日本の政界が腐敗をする。こういうのは慨嘆にたえたいことであります。願わくは高橋発言、渡部検事正発言にこだわらず、ほんとうの刑事の捜査を進めてもらいたいと思うのであります。
そういう点を要望しまして、次は、昨日森脇その他の起訴に際しまして、新聞にも出ておりますが、渡部東京地検検事正が異例の発言をしておる。まずお聞きしますが、近江絹糸事件もそうでしたが、この事件も、捜査中であるといって、国政調査のところでほんとうのキイポイントになる——世間でもいわれておるし、また、われわれ議員もその見地に立っていろいろお聞きしますけれども、言われない。ことに近江絹糸の事件なんかは不起訴処分に付して、その不起訴処分に付する根拠となった重要な事実をあげて、その点についての捜査をしたかどうかを聞いても、それは言えないといって言わない。そういうような検察庁の方針で、どうして東京地検の検事正がこういう発言をしたか。それは従来の刑事局長、その他が、捜査段階においてその発表をせずにおる、せられない方針とは逆じゃないか、その点どうですか。
この発言だけを見る →そこで、私がきょうさらにここにお聞きしましたのは、それだけでなくて、犯罪の実質について私は非常に疑問を持っておるわけなんです。と申しますのは、この自民党の資金三十億円を三菱銀行長原支店ですかに預金をする、それを言うただけで、希代の詐欺漢だから三菱銀行支店長がごまかされたんだろう、だまされたんだろうというのが政務次官のいまのお話ですが、私は、三菱銀行の支店長だけの問題でない、そう支店長がだまされる本のではない。これはいま日銀総裁に池田内閣の推薦でなっておられる宇佐美氏が頭取だった。そのような関係で、ただバックだけの問題じゃない、やはりこの詐欺の犯意の中に加わる政界の大ものがいるんじゃないかという疑問が大いにあるわけなんです。それを、あえてこういう発言をしたのじゃないかと思う。こういう発言をしておいて、今後の地検の捜査をずうっとそっちばかりに集約して、ほかのことはうっちゃらかす。これは、われわれが過去刑事事件を弁護しまして、往々経験したこともあるわけであります。それで、この指揮権の発動と同じようなことになるじゃないかというのは、その意味なんです。だから、そっちの政界の関係は、もう高橋発言もあるし、またあとで問題にします渡部検事正の談話もありますから、国民は、そっちのほうに——もうこれで終えて、そうして重大なるこの吹原事件の犯罪の捜査は、吹原、森脇というほうに一方的に偏してやられるおそれがある、それを非常に心配しております。しかしながら、東京地検の特捜部は、私はまだ信頼をいたしております。いかに高橋発言があろうと、渡部検事正の発言があろうと、これは公平な捜査を進めて発表する事態がありましょう。しかし、それはもう参議院選挙には間に合いません。そういうような選挙が行なわれるから日本の政界が腐敗をする。こういうのは慨嘆にたえたいことであります。願わくは高橋発言、渡部検事正発言にこだわらず、ほんとうの刑事の捜査を進めてもらいたいと思うのであります。
そういう点を要望しまして、次は、昨日森脇その他の起訴に際しまして、新聞にも出ておりますが、渡部東京地検検事正が異例の発言をしておる。まずお聞きしますが、近江絹糸事件もそうでしたが、この事件も、捜査中であるといって、国政調査のところでほんとうのキイポイントになる——世間でもいわれておるし、また、われわれ議員もその見地に立っていろいろお聞きしますけれども、言われない。ことに近江絹糸の事件なんかは不起訴処分に付して、その不起訴処分に付する根拠となった重要な事実をあげて、その点についての捜査をしたかどうかを聞いても、それは言えないといって言わない。そういうような検察庁の方針で、どうして東京地検の検事正がこういう発言をしたか。それは従来の刑事局長、その他が、捜査段階においてその発表をせずにおる、せられない方針とは逆じゃないか、その点どうですか。
津
津田實#26
○津田政府委員 私どもが国政調査に対しまして御協力を申し上げることは、当然でありますが、検察権の将来の行使に悪影響を及ぼすような事柄につきましては、申し上げることを差し控えてまいったわけであります。したがいまして、何びとをいつ取り調べたとか、あるいは具体的にどういう事実があらわれてきておるとかというようなことにつきましては、これは申し上げることを差し控えるたてまえをとっております。しかしながら、これは国政調査の場でもそうでありますが、一般に検察権の行使の結果について、やはりある程度のことは、世間あるいは国政調査の段階において明らかにする必要がある場合は当然出てまいります。全部がこれは捜査の秘密であるとして公表しないというわけにもまいらないということは、これは従来からの例でもありますので、その意味におきまして、捜査のあるポイントに達した場合に、ある程度のことを部外に自然にわかるようにする、あるいは国会の国政調査に対してお答え申し上げるというようなことは、いままでずっとやってきたわけであります。昨晩検事正がいかなる談話を申しましたか、私は詳細を承知いたしておりませんが、あるいは新聞記者の質問に答え、あるいはその他の方法によって、そのときまでに明らかになったことについて差しつかえない範囲のことを申したということはあると思います。
この発言だけを見る →坂
坂本泰良#27
○坂本委員 刑事局長は、近江絹糸の事件については、大阪の地検の検事が上京して河野大臣を調べたかどうかというようなことを聞いて、調べたか調べぬかだけでもいいと言ったけれども、捜査の秘密の関係で言えないといって言わなかったのですが、これは速記録を見ても明らかであります。そういうことは、例をあげればまだほかにもたくさんありますが、時間がありませんからあれしますが、そういうことをわれわれが体験した上からこの検事正の談話を見ますと、これは読売新聞のけさの記事なんですが、「さる四月以来いわゆる吹原産業事件について捜査をしてきたが本日の東郷、木村らに対する特別背任、森脇に対する私文書偽造、同行使、詐欺、恐かつ未遂事件などの捜査を終わり、起訴した。なおこの事件に関連して、流布されていた元内閣官房長官黒金泰美名義の政治資金に関する念書について次のような事実がわかった。1三菱銀行の告訴による三十億円の通知預金証書の詐欺事件ならびに大和銀行の特別背任事件について、動機、政治資金調達の有無、資金の流れを究明した結果、森脇と吹原の間には、約三年前から金銭貸借が行なわれていた。しかし高金利のため雪だるま式に債務がふえ、森脇の吹原に対する最終的債権三十億円の大部分は、元本と高額な利子のつもったもので、現実に吹原が他の用途に使用できる余裕はなかった。自民党総裁選の際に、森脇らが資金を出している事実は全く認められず、この資金の調達、預金を口実に金融操作をしていたことが、明らかになった。さらに、森脇に対する債務の返済に困った吹原は、森脇と共謀して、三菱銀行に対する通知預金証書の詐欺、恐かつ未遂事件まで犯すにいたったものである。黒金念書は、吹原が森脇らと共謀、偽造したうえ、恐かつや、融資を得る手段につかったものである。」こういうような具体的の事実をあげて発表しているわけです。ですから、こういう程度のものは、やはり国政調査においても、ひとつこれはその事実を明らかにすべきものであって、従来のようなノーコメントでやるべきではない。こういうふうに考えますが、刑事局長はどうお考えですか。
この発言だけを見る →津
津田實#28
○津田政府委員 国政調査につきましては、従来も申し上げておったことは事実であります。ただ、具体的にどういう人をいつ取り調べたかというような点について、あるいは取り調べの内容いかんということにつきましては、従来から申し上げていない例でございまして、本件につきましても、昨日予算委員会におきまして、大平氏あるいは前尾氏を取り調べたかどうかという御質問がありましたが、その点についてはお答えいたしておりませんことは従来のとおりであります。
そこで、ただいまお読み上げになりました新聞記事にほぼ該当するような事項につきましては、私は昨日報告を受けております。でありまするから、そのとおり地検は判断しておるものと承知いたしております。
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坂
坂本泰良#29
○坂本委員 そこで、この談話によって、ほかの面を見ますと、「黒金念書は偽造」「吹原事件の霧晴れる」こういうような大きい見出しを書き、内容をよく見ますと、まだそんな新聞の見出しのような霧が晴れることも今後の捜査ではないと、われわれ専門的には見ておりますけれども、しかしながら、政界とは全然関係がないというようなことを総括には言っておる。具体的に見ますと、やはりさっき読み上げましたように、三菱銀行の通知預金の関係から、それから森脇と吹原の関係から、相当具体的に検事正は語っておるわけですね。これを見ますと、政界関係のことについては関係がないと言って、吹原と森脇との点については、公平に見て、こいつらがやったんだということを非常に強調しておるわけです。これを私たち第三者から見て、発表も非常に不公平じゃないか、こう思うわけだし、なお、こういうような内容を検事正が発表するくらいなら、いろいろとこの委員会で委員の質問に対しても、やはりこれくらいの程度ならもっと私は一この次はいままでの速記録を抜き書きして来ようと思うのですが、もっと親切に国政調査には一その個人の名誉とか、捜査上差しつかえるような点は、これは限度をわれわれも知っておりますが、ことに近江絹糸の問題なんかは、こういうことだけでもどうですかと言っても、捜査の秘密で言えない。大臣も刑事局長の言うことを聞くから、ばかの一つ覚えというので議論もしましたけれども、それはそれくらいの高橋大臣ですよ。捜査の点については、それはこの国政調査も協力するのです。正しいことのために協力する。それは困る人もあるいは出てくるかもわかりませんけれども、それは公平にしなければならない。その意味において、その捜査の点等については限度を明らかにして、そうしてもう少し親切に説明してもらうお考えがあるかどうか、これをちょっとお聞きしてから次の質問に移ります。
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