建設委員会

1996-05-16 参議院 全47発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成八年五月十六日(木曜日)
   午後一時開会
    —————————————
   委員の異動
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     倉田 寛之君     谷川 秀善君
     橋本 聖子君     馳   浩君
 五月十六日
    辞任         補欠選任
     岩井 國臣君     亀谷 博昭君
     馳   浩君     橋本 聖子君
     奥村 展三君     中尾 則幸君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         永田 良雄君
    理 事
                石渡 清元君
                太田 豊秋君
                片上 公人君
                緒方 靖夫君
    委 員
                井上  孝君
                上野 公成君
                亀谷 博昭君
                谷川 秀善君
                橋本 聖子君
                山崎 正昭君
                市川 一朗君
                長谷川道郎君
                福本 潤一君
                山崎  力君
                赤桐  操君
                大渕 絹子君
                山本 正和君
                中尾 則幸君
   国務大臣
       建 設 大 臣  中尾 栄一君
   政府委員
       建設大臣官房長  伴   襄君
       建設省建設経済
       局長       小鷲  茂君
       建設省都市局長  近藤 茂夫君
       建設省道路局長  橋本鋼太郎君
       建設省住宅局長  梅野捷一郎君
   事務局側
       常任委員会専門  
       員        八島 秀雄君
   説明員
       運輸省自動車交
       通局技術安全部
       保安・環境課長  三宅 哲志君
    —————————————
   本日の会議に付した案件
○幹線道路の沿道の整備に関する法律等の一部を
 改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○公営住宅法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    —————————————
この発言だけを見る →
永田良雄#1
○委員長(永田良雄君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十五日、倉田寛之君が委員を辞任され、その補欠として谷川秀善君が選任されました。
 また、本日、岩井國臣君及び奥村展三君が委員を辞任され、その補欠として亀谷博昭君及び中尾則幸君が選任されました。
この発言だけを見る →
永田良雄#2
○委員長(永田良雄君) 幹線道路の沿道の整備に関する法律等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明の聴取は既に終了しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#3
○長谷川道郎君 平成会の長谷川道郎でございます。
 それでは、本法律案について質問をさせていただきたいと思います。
 その前に、できましたらひとつ各御担当の皆様方の御答弁は率直で踏み込んだ御答弁をお願いいたしたい。私どもは立法府の一員でございますので行政府をチェックさせていただくということが一つの使命であるわけでありますが、しかし、よりよい建設行政の推進という点では私どもは建設省の応援団のつもりであります。
 先般の、七日でございましたかの委員会で、私は元某都市局長の答弁を引用させていただきました。そのときは、非常に法律というのは複雑な法律になっておって、なかなか局長としてやっていくのも大変でございますよという極めて率直な御答弁があったということを御披露申し上げました。先般の同じ委員会で官房長からいろいろ御答弁をいただいたわけでありますが、官房長の御答弁は、伺っておりまして、おっしゃっていることはさっぱりわからなかったんですが、しかし言わんとすることは極めてよく明白にわかるという名答弁をいただきました。その中で、局あって省なしというふうな官房長とは思われない御発言もございました。そういったことで御答弁をいただきますと、我々、建設省の状況というのがよく把握をできるわけでございます。できましたら、ひとつ率直な踏み込んだ御答弁をお願い申し上げたいと思います。
 まず、本法律案の直接の案件に対してお伺い六せていただきます前に、道路行政、都市計画の基本的な認識という点でお伺いをさせていただきます。
 今回の法律案は道路騒音という問題が直接の起因になって提案をされたわけでありますが、しかし、居住の地域に通過をしております道路の自動車交通量がふえれば騒音問題が発生するというのはこれはもう当然のことであるわけです。どうしてわかっていながらその対策が有効に機能しなかったのかという点ではいささか疑問であるわけです。自動車がたくさん通れば騒音問題が発生するというようなことは、雨が降れば天気が悪いというのと同じぐらい当たり前のことであります。
 また、今、市街地で新たな道路の建設用地を確保するということは、これはもう至難というか全く不可能な状況にあるわけです。したがって、市街地で新たに道路を建設するという場合は、例えば問題になりましたように四十三号線なら一般国道の上に重ねて高速道路を建設するということになるわけです。東京都内におきましても、例えば環七、今度環六に中央環状線が上に乗っかるという話でありますが、今まででさえ、ただでさえ騒音がうるさいところにその上にもう一本高速道路を乗せるわけです。これはもう当然騒音が発生するということは最初からわかり切っておることです。犯罪ではありませんので未必の故意とは言いませんが、ガソリンの中に火をつけたマッチを投げ込むようなものでありまして、あらかじめどうして騒音対策というのを織り込んだ道路建設が下きないのかなという、例えば在来の道路に併設する形でもって道路を切るとすれば、例えば地中化を図るというようなこともあるわけです。
 まず第一点、申し上げましたように新しい道路をつくるとしたら、当然のことながら最初から騒音問題というのは織り込んだ政策でなければならないと思うのでありますが、その点についてお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
橋本鋼太郎#4
○政府委員(橋本鋼太郎君) 現在、交通量をもとにいたしまして試算したところによりますと、騒音規制区域または用途地域における一般国道、都道府県道約四万六千キロのうち、三二%が環境基準を超過している、さらに三千五百キロ、約八%が騒音規制法の要請限度を超過していると、極めて厳しい現状ではございます。
 今御指摘のとおり、これからつくる新設道路につきましては、環境アセスメントを実施してきており、必要に応じ十分な環境対策を実施しておりますが、沿道利用のある既存の一般の交通量の多い幹線道路、ここについては十分な効果が得られていないというふうに認識しております。
 そういう意味で、最近におきましては、環境アセスメントを十分やり、都市計画決定する中でその環境アセスメントを十分やっておりますので、そのような幹線道路というのは環境基準等が十分守られているというふうに最近はなっております。しかし、今御説明しましたとおり、従来の既存の幹線道路についてはそのような状況が指摘されるということではないかと思います。
 しかしその中でも、建設省におきまして、遮音壁の設置あるいは環境施設帯の設置等の道路構造対策を進めてまいりましたし、有料道路におきましては防音工事の助成、こういうような施策も進めてまいりました。しかし、これらについても道路管理者の単独の対策ということで限界があったのではないかと考えております。さらに、我が国の道路整備がまだまだ進んでいないという観点から、幹線道路の特にネットワークの完成ができておりません。そういう意味で、特定の道路に交通が集中している、こういう状況も見られるのではないかと思います。
 また、昭和五十五年に沿道法の制定がなされ、これに基づきまして沿道整備計画が策定されることとなったわけではありますが、現在の沿道法につきましては土地利用規制、こういうものが中心になっておりまして、計画を実現するための手法、あるいは沿道整備のための支援措置が十分でない、このような観点から必ずしも住民の理解が得られなかった。このようないろいろな要素が重なりまして、現在のような厳しい環境基準に満たない道路があるという状況になっているものと考えます。
 そこで、今後は、この沿道法の改正等を含めまして、抜本的なあるいは総合的な施策が講じられるように努力してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#5
○長谷川道郎君 今後は、今最後に抜本的、根本的な解決の方策を探るというお話がございました。私は、例えばヨーロッパの先進都市に行きますと、もちろん歴史的な積み重ねもあるんでしょうけれども、極めて整然とした都市計画のもとに町がつくられている。ところが、日本ですとかアジア諸国のように都市計画が不備なまま町づくりが進展をした、まさにアメーバ的に町が膨張している。日本の町もつくりは鉄筋コンクリートでありますが、言ってはなんですが考え方としてはスラムみたいなものではないかと思われる。そういった意味で、これは物の考え方の問題ですのでよくわかりませんが、日本の都市計画の根本的な物の考え方、今騒音問題についての御答弁がございました、都市計画そのものの根本的な考え方というのをお伺いいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →
近藤茂夫#6
○政府委員(近藤茂夫君) 確かに先生御指摘のとおり、欧米の都市に比べて我が国の都市の現状はいろいろ問題があるわけでございますが、一つは都市化が非常に激しかったということで、とりわけ昭和三十年代、四十年代におきましては、大都市圏、東京を例にすれば一年間で約三十万ぐらいの急激な人口増、そういった中で町づくりを進めなければいけなかった。しかも、当時の都市計画法の段階では手段としてのいろいろ規制手段も十分ではなかった。そういうことに問題があったというふうに私どもも反省しているところでございます。
 今、先生の御質問の都市計画と騒音の対応という関係でございますが、まず一般的には都市計画、先生御案内のとおり手段としては三種類ございます。一つは施設整備、施設に関する都市計画、それから区画整理事業、再開発事業の事業に関する都市計画、それから土地利用の規制誘導による土地利用計画、この三つで対応することになるわけでございますが、現行制度における騒音対策ということになりますと、まず道路側の施設整備において遮音構造の道路構造にするという、これも一種の広義の都市計画だろうと思います。
 また、そういう幹線道路周辺については、騒音に対応するような町づくり、土地利用計画を実現するという意味で、一番いい形は区画整理なり再開発を幹線道路整備と一緒にする、これが望ましい形だろうと思います。しかし、それはなかなか実際上難しいということで、それではせめて土地利用の規制誘導面で、どういう形で騒音がある程度発生するような地域における利用計画づくりをしていくかということで、この沿道法があったわけでございます。
 通常、土地利用といいますと、用途地域ということで用途と容積率、建ぺい率ということになるわけでございますが、詳細計画の一種としての沿道地区計画では、そのほか建築物の構造、間口あるいは奥行き、遮音構造、こういった構造面までの規制、さらには、あわせて土地利用計画の中で誘導によってオープンスペースを生み出す、こういう考え方の制度で今まで対応してきたわけでございます。
 今言った都市計画の大きな枠組みに加えて、今回の沿道法の改正では、広義の都市計画からも多少外れておりますが、交通規制という新しい手段が加わって、これによって道路整備、地区計画を含めた土地利用、広義の都市計画と交通規制、この三種の手段を総合的に組み合わせることによって円滑な土地利用計画も実現していこう、騒音対策を実現していこう、これが現行の都市計画と騒音の一般的な考え方ということができるのではないかと考えているところでございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#7
○長谷川道郎君 難しい問題でありますが、今お話のございましたように、急速な都市化という点が一つの大きな問題点であったと思うわけであります。お伺いいたしました三点の基本的な物の考え方、それはそれで結構なんですが、感じとしては病気が出てその症状に応じて治療するという、対症療法とは言いませんが、もう少し大きな基本的なビジョンというものについてまたお示しをいただければと思うわけでございます。
 同様に、道路行政につきまして、先ほどもちょっと触れられましたが、環境対策を位置づけた道路行政、それも含めて道路行政の根本的な考え方、それと第十一次道路整備五カ年計画、その絡みで御説明をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →
橋本鋼太郎#8
○政府委員(橋本鋼太郎君) 道路行政の基本的な考え方、基本的な方針でございますが、これにつきましては第十一次道路整備五カ年計画、これは平成五年から九年度でございますが、これを決定する際にもいろいろ議論をしまして三つの大きな方針を定めております。
 それによりますと、第一は生活者の豊かさを支える道路整備、二つ目は活力ある地域づくりのための道路整備、三つ目に良好な環境創造のための道路整備、このように生活と地域と良好な環境、これを大きな基本的な方針として道路整備を進めております。
 その中で、良好な環境創造のための道路整備という中身でございますが、これにつきましては地球の温暖化防止を図り、あるいは自然環境との調和、こういう課題もありますが、三つ目としまして良好な生活環境の保全、形成が極めて重要ではないか、このような考え方のもとに道路整備全体を進めているところでございます。
 このような基本的な理念を持っているわけでありますが、これがそれでは今後本当に進められていくのかという点が大きなポイントではないかと思います。そういう意味で、良好な生活環境の保全、形成をぜひ実現していきたいということで従来から努力をしているわけでありますが、改めて私は沿道と調和した道路構造を進めていくという観点から見ても、この沿道との調和をぜひ重視していく必要があるのではないかと考えております。
 また、騒音問題につきましては、道路だけではなくて車両、自動車そのもの、自動車の単体対策も必要ではないか。あるいは先ほども御説明がありましたが、交通規制を含めて交通流対策、そういう分野の方々との連携も必要であるということで、二点目としては関係機関との連携、これをさらに強化していくという点にぜひ配慮していきたいと考えております。
 また、従来それぞれの機関でも努力をしてきたわけでありますが、責任分担をはっきりしてその責任を持つということが必要であります。そういう意味では、今回この沿道法の改正の中で道路交通騒音減少計画をつくるということは、計画をつくり、つくった者はその責任を持つという点に大きな意味があるのではないかと考えております。
 さらに、沿道法に基づきます沿道整備計画、制度につきましても、従来からありましたがなかなか進まなかったという観点から、これを実効あるものにしていく、制度を改善して実効あるものにしていくという点にも重点を置いていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、このような配慮事項をもとに、現在でも相当騒音が著しくて沿道に対して障害を与えている点がございますので、これらについては騒音の著しい箇所を詳細な調査をすることにより抽出いたしまして、これらについて具体的な計画をつくり、ある期間、例えば五カ年計画みたいなものをつくって積極的にこれを実効あるものにしていくということが重要ではないかと思っております。そういう意味で、今後積極的な取り組み、さらには実効ある成果を出していくということが必要と考えております。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#9
○長谷川道郎君 今、基本的な物の考え方についてお伺いしたわけですけれども、なぜこれをお伺いしたかといいますと、かつて東京都で道路計画が停滞をした時期がありました。産業よりも生活を優先するという名のもとに、今の環七が途中で切られ、環八が手をつけられず、外環状もそのままになってしまった。それはそれなりに一つの理念であったと思うわけでありますが、一つの基本的な物の考え方を一歩誤ると、今の東京都の道路のまさに惨状は恐らくそのとき始まったのではないかと思います。都内に入れなくてもいい車両をどんどん入れざるを得なくなってしまったという、一歩間違うと取り返しがっかなくなる失敗を犯すということで、基本的な物の考えをしっかりしていただきたいということで御質問をさせていただいたわけであります。
 次に、本案の趣旨であります騒音といった問題でございますが、今の道路の渋滞、騒音といった問題のために、新しい交通のシステムをお考えになるかどうかという点でお伺いいたしたいと存じます。
 例えば、これは後ろ向きの政策ですのでどうかと思いますが、ゲート規制ですとかナンバー規制ですとか駐車場の規制だとか、諸外国ではそういういろんな規制をやっておるわけです。
 先般、私どもは中華民国、台北を訪問いたしましたとき、片道五車線か六車線の一方通行の道路、六車線の道路の中でたった一本だけバスレーンを逆方向に走らせるというそういう道路があった。私は初めてそういう事例を目にしたんですけれども、六車線一方通行のうち一車線だけ反対側に走らせるなんて、これは相当な発想の転換だ上思うんです。そういった新しい交通システム、道路を使う場合のソフトの面ですが、がらっと変えた新しい交通のシステムについて何かお考えかどうかお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
橋本鋼太郎#10
○政府委員(橋本鋼太郎君) 今御指摘の点でございますが、従来、例えば交通渋滞対策と申しますと、バイパスをつくったり環状道路をつくる、あるいはボトルネックとなっている交差点の改良序するというようにハードな施策の展開が主要でございましたが、最近では道路をいかに活用すろか、うまく利用してはどうかという観点から施策をいろいろ展開しております。
 例えば、公共交通機関の利用を促進してはどうか、あるいは時差出勤等を道路交通にも導入していけないかというようなことで、交通需要マネジメントと我々は申しておりますが、そういう施策を進めているところでございます。
 この交通需要マネジメント等につきましてはいろんな施策があるわけであります。例えば、道路交通の渋滞情報をさらに充実して提供していく、あるいはフレックスタイムとか先ほど申し上げましたように時差出勤を導入していく、さらには幸共交通機関が利用しやすいようにバスレーンをつくったりバス停の整備をしていくというようなことを進める、あるいは自動車の効率的な利用ということで相乗りを促進していく、さらには二人以上乗っている車だけを朝夕のラッシュ時間には通すというHOVレーン、こういうものを進めていく、このような交通需要マネジメントについても現在いろいろ検討しているところでございます。
 しかし、これらの施策につきましては、なかなか関係機関との調整あるいは関係者との調整が非常に大変でございます。現在、平成六年度に総合渋滞対策支援モデル事業ということで設立いたしまして、全国十二の都市でいろいろな実験なり計験をしておる、あるいは本格的な導入が図れないかという検討をしているところでございます。
 いずれにいたしましても、今後こういう交通単要マネジメントについて進めてまいる必要があると思います。その場合、今御指摘のように、リバーシブルレーンとかいろいろな交通規制もその中に十分反映していくことではないかと考えております。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#11
○長谷川道郎君 お話しになりましたように、憎路自体のハードというのはもちろん限界があるわけです。ハードには限界がありますが、ソフト肝無限であります。ぜひひとつそういったことでまた御検討をお願いいたしたいと思うわけであります。
 次に、国土庁、建設省等の五省庁でつくる道路交通公害対策関係省庁連絡会議の場で、四十三号線問題についてロードプライシングを導入するとう検討がなされたというふうにお伺いいたしております。このロードプライシングにつきまして、まず第一点、外国ではどのような実情であるか、そしてこの連絡会議で検討された内容について、二点まとめてお伺いいたします。
この発言だけを見る →
橋本鋼太郎#12
○政府委員(橋本鋼太郎君) 先ほど御説明申し上げましたが、交通需要マネジメントの推進施策の一つといたしまして、アジアあるいはヨーロッパ等の諸外国におきましても、道路利用者に課金する、課徴金をかけるというようなロードプライシングの実施あるいは試験的な導入、こういうものが行われているところでございます。
 具体的には、例えばシンガポールにおきましては、都心の業務集積地区約七百二十五ヘクタールについてへ平日で申し上げますと、七時三十分から夕方の十八時三十分までは流入する自動車について、自家用車ですと三シンガポール・下ル、約二百十円を徴収するというようなロードプライシングが実施されておりますし、フランスやノルウェー、そういうところでも一部地区についてロードプライシングが図られていると聞いております。
 我が国におきましてもこのような施策が必要下はないかということで、平成四年の六月に道路審議会から提言していただきました「ゆとり社会のための道づくり」という中で、交通需要マネジメント施策の一環としてでありますが、ロードプライシングの位置づけがされております。その導入について中長期的な課題として取り組む必要があるだろう、このように御提言をいただいております。それにも基づきまして我々としてもこのロードプライシングについていろいろ検討をしております。
 しかし、これにつきましても、交通規制その他の解消手段との関係をいろいろ調整しなくてはいけない、あるいはお金の徴収技術も開発していかなければならない、さらにはプライバシーの保護とかいろいろな課題が出てきております。そういうことで、平成七年度から、我々としましてもロードプライシングについての研究を行うための学識経験者から成る委員会を設けてこれを検討しております。まだ実施に至っておりませんが、ぜひそのような委員会の成果を踏まえまして実施していきたいと思います。
 例えば、阪神地域につきましてもいろんな御提言があります。阪神地域には御承知のとおり阪神高速の湾岸線と神戸線と二つの路線が並行してあるわけでありますが、できれば湾岸線の方に交通を分散していくというんでしょうか誘導してはどうか、そのために料金施策を使ってはいかがかというような御意見もありますので、そういうことも含めて現在検討している段階でございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#13
○長谷川道郎君 先ほど申し上げましたように、ロードプライシングにしろ、そういった問題はややもすれば後ろ向きの施策であるわけです。先ほど申し上げましたようにハードは限界があるがソフトは無限であるということでありますので、そういうソフトの開発にも建設省ぜひひとつお力を入れていただきたいと思うわけであります。
 それでは、本件につきまして直接お伺いいたします。
 沿道法の改正は都市計画に組み込んだ沿道の開発というふうに私は理解をしておるわけでありますが、本改正が現行の都市計画法にどのような影響を及ぼすのか。もう一点、今は地価が低迷をしておる時期でありますので問題ないと思うんですが、事によったら沿道法で地上げになるかもわからない。例えば、沿道地区の容積率を上げる、したがって地価が上がる、その地価が後ろの地域にまで影響する、そうするとその付近一体の地上げが完成をするというような、そういう懸念を表明する向きもあるわけでありますが、今回の改正と都市計画法の関連についてお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
近藤茂夫#14
○政府委員(近藤茂夫君) まず、今回の改正の沿道地区計画と都市計画法、一般法との関係でございますが、先ほど御説明申し上げましたように、都市計画の種類として、施設に関する都市計画、事業に関する都市計画、それから土地利用に関する都市計画、この三つに分かれているわけでございますが、この中で土地利用計画系統の一つとして詳細地区計画というのが都市計画法の中でも規定されているわけでございます。
 これは、普通の土地利用計画、用途地域が、用途、容積、建ぺい率を一般的に規制するという形にとどまっているわけでございますが、幹線道路沿道沿いにふさわしい土地利用づくりをするということではそういう一般的な誘導土地利用規制では必ずしも対応できない。こういうことから詳細な土地利用、用途についても詳細に決めることができますし、用途地域ではない、先ほど言いましたような建築物の構造、間口と奥行きの比率、あるいは高さあるいは防音設備等の構造、こういったことも組み合わせ、なおかつ必要なオープンスペースもあわせて整備を求めることができる。こういう詳細地区計画というのがあるわけでございますが、その一類型として沿道法の特別法によってこの沿道地区計画が設けられた。、そしてさらに、今まで都市計画法の体系でなかった土地の権利移転に関しまして、これを公共団体が公的な計画として位置づけることによって税制上の特例措置によってスムーズに、事業を伴うことなく権利の移転で、例えば沿道沿いの高度利用の建築物の方に移りたい、静かな後背地に移りたい、こういう権利関係を促進できるような枠組みを一つ設けたという点では都市計画の中でも新しい体系と言えることができるかと思います。
 そして、これも都市計画法の一種ということでございますので、そういう地区計画の一種として枠組みが構成されておりますので、その手続については都市計画法の本法で十分案の作成段階から関係権利者の意見を聞く、住民参加の特別の規定が適用されるという仕組みになっているわけでございます。都市計画法と一般的な関係ということではそういうことでございます。
 お尋ねの第二の点の容積のアップ、容積移転という制度が今回可能になっておりますので、そういう容積の再配置という観点から、容積が上がる、したがって地価が上がる、地上げがある、こういう御懸念の御質問かと思いますが、今回、街区単位で沿道地区計画が定められます場合に、制度としての容積移転は可能になりましたけれども、単純に新たな公共施設整備を追加しないという場合の容積のアップでございますが、それは全体の用途地域で可能となる容積の範囲内、その類型の容積の範囲内での移転ということでございます。そしてまた、そういう容積アップがされるようなところは新たなある意味では規制、つまり防音工事等の規制あるいは間口と奥行きの関係、そういう規制が入るということになるかと思いますので、単純な容積アップということにはなりませんのでそういう心配はないのではないか、こういうふうに理解しているところでございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#15
○長谷川道郎君 ありがとうございました。
 それでは、本件から一時ちょっと外れますけれども、道路建設予算の効率的な執行という観点でお伺いをいたします。
 実は、私は前からちょっと不思議だなと思っておったことなんですが、例えば関越高速、北陸高速、上信越高速、東北高速、新規に開設をされた道路もしくは一般道路でもそうでありますが、とりあえず暫定二車線で開通をさせるというケースが多いんです。ところが、私どものような寒冷地、雪寒地ですと、暫定二車線の開通というのは非常に交通事故を招来する危険な道路構造であるわけです。それで、いずれにしても暫定二車線で供用を開始して何年か後にもう二車線追加して往復四車線という、そういう道路のつくり方というのを頻繁に目にするわけです。
 しかし私は、例えば一本二車線を十億円の工費でやる、何年か後にもう二車線つくってもう十億かけると、二十億かける道路建設を一回でやってしまえば、恐らく半分では済まぬけれども相当な経費節減ということになると思うんです。なぜそんな簡単なことを建設省はおやりにならないか。
 また、もちろん、たとえ暫定二車線であっても、延長を延ばして終点までこぎつけて早く供用したいというのはそれは当然わかります。もしもそうだとしたら、例えば十本道路を通すのをやめて五本にしてフル規格で道路をつくるというのが、それが私はビジネス、まあ政治はビジネスではありませんが、ビジネス的な感覚ではそういうことなんです。
 先般の官房長のお答えの中でも、公共投資に時間の概念を取り入れるというお話がありました。私は、公共投資の中でもぜひコストの概念を取り入れなければならないのではないかと思っております。それについてお伺いいたします。
この発言だけを見る →
橋本鋼太郎#16
○政府委員(橋本鋼太郎君) 高速道路の暫定二車線による建設方法についてのお尋ねでありますが、高速国道につきましては地域連携を図る上で極めて重要な施設でございまして、二十一世紀初頭までに高規格幹線道路一万四千キロを完成しようということで鋭意努力しておりますし、各地方からもこの高規格幹線道路についての整備促進あるいは完成の要望が極めて強いというのが現状でございます。
 しかし、これにつきましても、財投資金を活用して道路公団事業で実施しておりますが、やはり採算性の問題が極めて大きな課題でございます。そういう観点から我が国の状況を見ますと、地域の開発状況により当面は利用交通量がそれほど多くない、さらに地形とか地質から見まして多額の建設費を要するような区間については、初期投資の節減を図って、早期に供用開始を図るということで暫定二車線で施工し供用しているという区間が相当あるわけであります。
 今例示でお話が出ましたが、二車線で十億、さらに残りの二車線が十億で計二十億で二倍になるということではございませんで、暫定二車を整備するときに十億かかりますと、あと拡幅するにはせいぜい二億か三億ということでありますから、それほど重複にはなってございません。
 さらに、このネットワークの進展も極めて重要でありますので、利用交通量が増大するに従いまして、これは本格的な四車線化の工事をし、四車線として供用開始しているものであります。
 こういう考え方につきましては、道路審議会におきましても、昭和五十六年の七月に中間答申をいただきまして、高速国道の採算性確保の上からはこのような暫定施工もやってはどうかというような答申をいただいております。そういうものを活用しているところでございます。
 しかし、御指摘のとおり、積雪寒冷地域では安全性に問題があるのではないかというような指摘もあります。そういう意味で、我々としても暫定二車区間の交通状況を見ながら順次この四車化については現在も取り組んでいるところであります。
 また、一つ御指摘がございましたように、手戻りになるのではないかというような観点につきましては、用地は完成形ですべて取得しておりますし、道路の構造についても、例えば山岳地帯の橋梁の橋台、こういうものについては一応全部完成形で施工して手戻りがない、重複工事がないように配慮しております。それによりましても、先ほど申し上げましたように、完成形で施工するよりはやはり二割から三割初期投資が減少できます。金利負担あるいは管理費等の大幅な減少を考えますと、暫定施工というのは十分経済的ではないかと考えております。そういうような点を十分配慮しながら、今後ともこの高速国道の早期完成あるいは早期供用を目指して努力をしてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#17
○長谷川道郎君 暫定二車線で供用開始であっても経済的には効率的であるというお話でございましたが、どうも感覚的にはそうではないんじゃないかなという思いがいたすわけであります。
 先ほど利用の多くない云々というお話がありましたが、道路というのは、建設省の試算推定の数値と恐らく相当違っていると思うんです、供用開始した後。というのは、道路ができれば、たとえ暫定二車線であってもやっぱり地元住民に対して非常に便利なわけです。道路ができたらもうどんどん交通量がふえるという例が恐らくたくさんあると思うんです。私の地域でも、当初、追加の二車線を繰り上げて工事をするという例が間々見られるわけであります。コストを十分に意識していらっしゃるとお話しでありますが、大切な予算を執行するということでありますので、ひとつ時間、コストということについても十分お考えをいただきたいと思うわけであります。
 続きまして、建設省関連の公共事業のシェアの問題、実は先般の委嘱審査の際にちょっとお伺いいたした件でありますが、その引き続きということでお伺いいたしたいと存じます。
 前回、公共事業予算の各分野別のシェアがほとんど変わっていないというふうに私は本委員会で申し上げました。前回数字を申し上げませんでしたので、ちょっと細かい数字でありますが、一、二申し上げますと、一九八五年から九五年までの十年間、この十年間で公共事業予算の中で住宅市街地関連の予算シェアが一一・九から一二・四、ほとんど平行、コンマ以下の動きです。治山治水であってもコンマ二%の推移、道路整備に至ってはコンマ一%の動きしかない。下水だけは二%ぐらいの動きがあるわけです。十年間ほとんど公共事業のシェアが変わっておらないという現実があるわけです。
 先般も本委員会でお伺いいたしました際には、それぞれ各局、省で事業を分析して評価をして、それでその後予算を請求される、そういうプロセスを経ていらっしゃると思うんですが、事業を分析して評価をした結果、十年間配分の率が全然変わらないというのは、私はもう手品みたいなものだと思うんです。
 先般、冒頭申し上げました官房長から御答弁いただきました五月七日の際に、下水、公園、住宅等に対する国民のニーズが極めて高い、積極的な整備が強く求められている、しかし河川、道路の整備も強く求められている。これはさっき申しげましたが、よくわからぬということのあれでありますが、その後よくわかったのは、しかしどれを一つ減らしてどれを立てるかというのはなかなか建設省としては難しいという極めて率直なお答えがありまして、よくわかったわけであります。
 しかし、今申し上げましたように、公共事業の中における各事業別のシェアがもう十年一日のごとく変わらないということは、例えば下水が日本ではおくれている、住宅整備がおくれているなんということはもう何十年前から言われている。このまま同じようなシェアの配分を続けるならば、おくれているところはそのままおくれている。下水は百年たっても、まさに百年河清を待つといろことではありませんが、おくれているところはいつまでたっても追いつかないということになると思うわけです。
 そういう意味で、政策的なプライオリティーという問題で私は指摘をさせていただいたんですが、たまたま五月七日の朝の六時三十分のNHKニュースでこういう報道がございました。硬直化した予算配分を高齢化社会、情報化社会に対応すべく柔軟な予算の措置を検討するということを建設省で始められたというのを、実は短いニュースでありましたが報道がございました。
 私、このニュースが翌日の新聞に出るかと思っておりましたら、私の見た限りでは一行も出ておりません。NHKのニュースでもわずかそのニュース一回だけで、後全くのフォローがございませんでしたが、申し上げましたように、いろんな社会の変化に対応すべく予算に対して柔軟的な対応をするという検討を建設省でしていらっしゃるという報道がございましたが、この点についてお伺いいたします。
この発言だけを見る →
伴襄#18
○政府委員(伴襄君) 前回も御答弁申し上げましたけれども、我が国の住宅、社会資本、特に他省の所管のことはわかりませんが、少なくとも建設省所管のいろんな施設につきましては、いずれム欧米諸国と比較してかなり立ちおくれておりますし、それから各種の世論調査を見ましても非常に上位にランクされるものがずらっと並ぶというような形でニーズが極めて強いわけでございまして、その積極的な整備が一日も早くということで急がれているわけでございます。
 先生御指摘の下水道、公園といったような生活関連の社会資本だけでなくて、きょう御議論の道路網、それから河川の整備も、やっぱり根幹的な公共施設の整備も急がれているという状況にあるわけであります。
 したがって、いろいろなものが必要でニーズもあるというときに、限られた予算の中で一つの事業分野だけ大幅に伸ばすと、同じパイならばどこかを極端に減らすということができるか、どこを減らすのかという話を実は申し上げたわけです。恐らく、局あって省なしと私がみずから答弁しだ覚えはないんですけれども、それをそういうふうにおとりになったのかもしれませんが、いずれにいたしましてもそういうことにこたえていくのにどうしたらいいのかということかと思います。
 それで、恐らくNHKの報道は、私も前回御答弁しましたけれども、そういったそれぞれの利用費ごとのシェアじゃなくて、むしろ何のために公共資本を整備するか、今どういうものが求められているかというのが、それぞれ政策課題があるんだろうと思うんです。その中で、高齢化とか情報化とかおっしゃいましたけれども、我々もそういうふうに地域活性化とか快適な暮らしをどうやつて実現するかとか、あるいは安全・安心対策にどうこたえていくかとか、住生活を充実するためにどうするかといったような政策課題を掲げまして、それに対しましてそれぞれの事業をそこにシフトして投資していくという姿勢が大事かなと思っております。恐らくNHKの報道も、今までもやってきましたが、我々もこれからも一段とそういう方向で持っていきたいというふうに思っておりますので、そういった一環が報道されたのではないかと思っております。
 要は、シェアは結果であると思います、何のために整備していくのかということが、政策課題が大事ではないかなという気がいたします。
 下水道、公園につきましては、十年の間をとられましたので、なかなか十年の間は全体の公共事業費の伸びも大きくないときでございましたので、その点だけとらえるとそういうことになるかと思いますけれども、ただ、これを三十年ぐらいのタームでとりますと、シェアはもうびっくりするぐらい例えば下水、公園はふえているわけでございますし、それから下水の整備率一つとりましても、三十年前は八%だったわけですけれども、今は五四%というようなことになっているわけでございまして、そういう着実な努力はしておるわけでございます。限られた予算の中ではありますけれども、なるべく有効に使う、重点的に使うという姿勢は大事だと思っております。いずれにいたしましても、着実に住宅、社会資本を整備していくという姿勢は持ち続けたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#19
○長谷川道郎君 ありがとうございました。
 今、シェアは結果であるというお話がございました。とすれば、先ほど申し上げましたように、道路整備のシェアは十年間でコンマ一%の変化、変動率しかないわけです。シェアが結果であるとすれば、もうマジックではないかと思うわけでありますが、お話にございましたように、ひとつ弾力的なお取り組みという点でお願いを申し上げたいと思います。
 関連して、同様に先般の御答弁の中で、公共投資重点化枠の問題で、従来、公共事業に相当時間の概念、急ぐとかもう少しでできるとか、そういった時間の概念を取り入れて要求をしたというお話がございました。私は、いわゆるお役所仕事を排するという意味では非常に積極的なことではないかと思いますが、昨年度予算でこの重点化枠がどのように機能したか、できましたら具体的に御説明をお願いいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →
伴襄#20
○政府委員(伴襄君) 公共投資重点化枠の要求に当たりましては、いろいろ必要性の高い住宅、社会資本整備でありますけれども、それも特に戦略的、重点的に推進しようというようなことで、できるだけ早期に事業効果が発現できるような事業に極力重点を置いて要求してきたところでございます。
 したがって、具体的には、例えば下水道整備でございますが、先生御指摘のとおり大変おくれているわけではございますが、中小市町村で工事は始めていますけれどもまだ下水道が通水していないというようなところも相当あるわけです。我々は、二〇〇〇年までに二百七十の町村で未供用のところを供用しようということでやっているわけでございますが、例えば平成八年度ではこの関係の下水道予算を二五%伸ばしまして、今年度中には四十町村で供用開始まで持っていこうというようなことをやらせていただいております。
 それから住宅なんかでも、例えば特に都心型の住宅の供給を急ごうということで、都心地域における特定優良賃貸住宅をふやそう、八年度は約一万戸供給しようというようなことを考えております。
 それから公園関係で、防災公園というのがございますが、これは特に大震火災時の避難地あるいは救援活動拠点として整備しようということで、これは二十一世紀初頭までに七百五十カ所と言っておりますが、この防災公園関係の予算は五七%ふやしまして、例えば八年度ですと百九十二カ所整備し、そのうちの四十三カ所で公園として供用できるようにしようといったようなことでございます。
 そのほか、河川ですと床上浸水、これが急がれますので、これについての解消のために二倍ぐらいの予算を計上したといったようなことで、それぞれ重点を置きながら、できれば単年度のうちに供用できるようなものに結びつけるとか、あるいは数年かかるものでもなるべく前倒しに供用に結びつけるようにするといったようなことをこの中では取り入れて要求した、あるいは予算を組んでいただいたというところでございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#21
○長谷川道郎君 ちょっと時間が少なくなりましたので、先を急いでまいりたいと思います。
 関連して、建設省の予算の構造でお伺いをいたしますが、今いろんな報道がございまして私も一、二拝見をしましたら、建設省の技官人事が問題である、そういう報道が何点かございました。
 先般の委員会で、緒方委員の御指摘で天上がり人事というのがあるんだそうですが、私は初めて伺いました。御指摘のように、厳格なルールで対処しなければならない、これは当然のことだと思うんですが、時間とかコストとか能率というのは、事によれば民間の方がシビアに考えていらっしゃるかもわかりません。また、総合的な判断だとか長期的な展望というのは、これはまたお役所の一番お得意なところではないか。そういった意味で、今は地方自治体の職員でもスーパーマーケットでいらっしゃいませというのはやっておられるような状況があるわけであります。私は緒方委員とは別な立場で、こういう官民交流というのは積極的にお進めをいただかなければならないと思うわけでございます。
 それはそれで結構なんですが、天上がりと天下りがあってどうして横滑りがないのかという点でお伺いしたいと思うんですが、建設省では、技術系で入省された方は河川なら河川、道路なら道路、一生涯そこの局で過ごされる、一切よその局には異動しない、そういう制度があるという報道がございます。もちろん、地方の出先ですとか開発局だとか国土庁に行かれる、そういうのはまた別でございます。本省にいる限り、それも学生のころのゼミでもう入省の局が決まって、そのまま退官までずっと同じ局にいらっしゃる、そういう制度があるという報道を目にしました。
 そういう技官人事が予算の硬直化に結びついているのではないかという指摘があります。局あって省なしというのはそういうことなのかという感じがいたしたわけでありますが、恐らくそういう報道を目にされていると思うのでありますが、技官人事という点でお伺いをいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
伴襄#22
○政府委員(伴襄君) 質のいい住宅、社会資本を整備するためには技術的知識なり素養を持った技術者の果たす役割は非常に重要だと思っておりますし、また優秀なそういう各専門分野の人がいることが建設省の強みでもあるというふうに我々は思っております。
 ただ、仕事を進めていくときに各局というか各分野の専門分野、それだけにとどまらないで、政策立案部門とか調整部門とか、そういった全省的な立場においても業務をやっていただこうということで、極力そういう配慮はしているつもりでございます。
 なるべく技官の人であっても幅広い視野で多様な、今も行政課題、それこそ道路なら道路だけではなくていろんな事柄を経験し把握していないと対応できないわけでございますので、多様な行政課題に柔軟に対応できる、そういういわゆる建設行政をリードできるような技官を養成することが必要かなというように思っておりまして、したがって、意識的に異なる部門の人事交流、例えば河川と道路といったようなところから始まりまして他省庁とか他機関とかいうようなところにも人事交流、多様な人事を行っております。
 きょうも二人、通産省から見えた方に技官の方でございますが辞令交付いたしましたが、その前に二人、通産省の方に既に建設省から技官が参っておりますけれども、通産省に限らず警察とか科学技術庁、環境庁、郵政省それから農水省、検査院等々、いろんな役所にも極力人事交流をいたしまして幅広い人事交流を心がけていきたいと思っておりますし、これからも拡大していきたいというふうに思っております。
 それから、仕事のやり方も極力、局あって省なしと言われないように局を超えて横割り的に仕事に取り組んでいくというような姿勢でやっておりまして、いろんな事柄の処理も、例えば各局のそういう技術の人も専門の人も含めた横割り的な会議をつくりましてそこで討議して進めていくといったようなこともやっておりますし、仕事の中身そのものも、例えば都心住宅対策だとかあるいは環境対策とかいったような統一命題を掲げて、それに対して各局が一丸となって取り組むような、そういう仕事のやり方、いわば意識改革を含めてそういうこともやっていきたいというふうに思っているところでございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#23
○長谷川道郎君 技術的な専門職云々というお話がありましたが、しかし建設省の技官の皆様は別に現場でお仕事をなさるわけじゃありませんで、現場の方ですと、鉄筋工に型枠を組めといってもできるわけはありませんし、型枠を組んでいる人に溶接しろといってもできるわけがない。それとは全然問題が別だと思うので、局間の異動、私は実はその問題で前に今お並びの技官の皆様の経歴を見させていただきました。
 大体、技術系の方は、先ほど申し上げましたように同一局内で同一局をついの住みかとされているということであると思うんです。そういういわば、何といいますかギルド社会みたいな感じではないかという印象を受けたわけであります。しかし、交流ということは大切なことではないかと思いますので、ぜひそういった観点でお進めをいただきたいと思います。
 ちょっと時間の関係がございますので、次の質問に参ります。
 道路交通の騒音の問題でございますが、先ほど新しい交通の道路のあり方について、例えばあらかじめ騒音が予想されるならば地下化を図るというようなことで申し上げたんですが、地下化を図った場合、当然排気ガスというようなことが問題になってくる。山の中のトンネルでしたら排気ガスをどこに出そうと勝手なわけですが、都心ですと下にトンネルがある、排気ガスの煙突がうちの前に立つと大反対が起きる、そういうことになるわけですが、道路の騒音等の公害が発生する自動車そのものの改善、改良についてお伺いいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
三宅哲志#24
○説明員(三宅哲志君) お答えいたします。
 運輸省といたしましては、自動車から発生します加速騒音等につきまして、道路運送車両法に基づきます道路運送車両の保安基準に基づきまして自動車の騒音を規制しております。それぞれの規制値は、中央環境審議会答申を受けました環境庁の許容限度が確実に確保されますよう自動車の審査等で騒音を測定しまして規制しているところでございます。
 お尋ねの自動車の騒音の技術開発でございますが、騒音の基準を決定する際に、環境庁と運輸省がメーカーの技術開発状況のヒアリングを行いまして、エンジン騒音、タイヤ騒音、排気騒音等、自動車全体から発生します騒音を勘案しまして、可能な限り厳しい基準を設定しておるところでございます。
 今後の規制強化につきましては、平成四年十一月の中央公害対策審議会答申、中間答申でございます、それからその後の平成七年二月の最終答申に基づきまして、平成十年以降順次規制強化をすべく今基準策定作業を行っているところでございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#25
○長谷川道郎君 ありがとうございました。
 道路局長、次の首都高の問題、ちょっと時間がございませんので、まことに申しわけございませんが次回に譲らせていただきます。
 最後に、大臣に二点お伺いを申し上げようと思っていたんですが、時間の関係で二点目だけお伺いいたします。
 建設省にかかわらずすべての公共事業にかかわる各省に共通した問題として、公共の福祉と個人の権利、所有権、生存権、いろんな個人の権利という問題のトレードオフの問題があるわけです。例えば、沖縄の問題でもそうでございますし、成田の問題でもそうです。今建設省で問題になっております阪神の復興・復旧、再開発の問題でも、再開発の各論では町がきれいになる、道路が広くなる、公園がふえる、大変結構、しかし私の土地が減歩されるのは困りますよということで、これはもういわば永遠のテーマであるわけでありますが、こういった公共の福祉、利益と個人の利益、このいわば対立する概念、トレードオフの問題について大臣はいかがお考えであるか、最後にお伺いいたしたいと存じます。
この発言だけを見る →
中尾栄一#26
○国務大臣(中尾栄一君) 大変に高度の御質問を賜りましてありがたいことだと思っております。
 公共的なプロジェクトの実施に当たりましては、利害関係者との意思疎通を十分に図り理解を求めていくということが必要でありまして、事業について合意形成を図るということが基本となるものと認識していることは申すまでもございません。
 過去の経験に照らしますならば、このような努力が必ずしも十分になされない場合には問題が生じることがございまして、したがって建設省といたしましては、まずこの合意形成のための努力を十分に尽くしてまいりたいものとこのように考えておる次第でございます。
 さらに、このような努力を重ねても土地収用手続のような公平中立な第三者の判断に利害調整声ゆだねざるを得ないという場合があると考えられますが、そのような場合にも最後まで関係者の理解を極力努力して求めることが必要ではなかろうか、このように思っている次第でございます。
この発言だけを見る →
長谷川道郎#27
○長谷川道郎君 ありがとうございました。
 今の質問、大変難しい問題で、これこれこうだと簡単にお答えをいただけるような質問ではないと思うわけでありますが、いわば永遠のテーマで難しい問題であります。
 大臣はかつて、いたずらな議論に堕することなく、一命を賭して実践するというふうに極めて強い志をお述べになった時期もございます。ぜひひとつ大臣の英断と勇気をもってお進めをいただきたいということをお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
この発言だけを見る →
緒方靖夫#28
○緒方靖夫君 本法律案自体は、一定の改善になるということで賛成いたします。
 しかし、深刻化の一途をたどる道路交通公害は、騒音だけをとってもこの法律で対処できるのは部分的な対症療法的な問題にすぎない、そういうことを感じます。
 この法改正は、国道四十三号線訴訟の最高裁判決、その内容は周知のことで省略いたしますけれども、その判決を直接の動機として提出されているわけです。震災後の復旧途上で、阪神高速道路神戸線も、また一車線だけ通している国道四十三号線も今工事中なわけですけれども、それが四十三号線の場合は民家の側を通っていくしかも交通の大多数が、半分以上が大型車両というために今でも常時七十デシベル、そういう騒音の状態なんです。
 私は現地で確かめましたけれども、工事中の音を除いても判決が受忍限度とした六十五デシベルを超している状態です。兵庫県と尼崎、西宮、芦屋、神戸市などの行政も、また住民側も、道路が完成しても違法状態は間違いなく繰り返される、そう断言しておるわけですね。原告団は、違法状態がクリアされなければまた裁判に訴える、そう述べております。道路局はこうした実態、住民の考えをよく御存じだと思いますけれども、遮音壁の設置も場所によっては効果がなく、遮音壁は設置しないでほしいという住民の声もあります。
 抜本的な対策が必要だと思うんですけれども、再び同じ場所で違法状態という判決が出されるようなことになった場合、これはかなり確実だと思うんですが、そういう場合、建設大臣、どのような責任をとられますか。
この発言だけを見る →
中尾栄一#29
○国務大臣(中尾栄一君) ただいまの御質問、国道四十三号及び阪神高速神戸線は、阪神地域の経済社会活動に対しても大きな役割を担っておりまして、地元の強い要望もございまして、一日も早い復旧に向けて鋭意努力をしておるところでございます。
 阪神高速神戸線の全線の復旧につきましては、当初予定よりも二カ月ほど早く、本年十月末には復旧する見通しでございます。復旧に当たりましては、新型遮音壁の設置やあるいは低騒音舗装の採用を行うなど環境対策の充実を図っているところでございます。また、国道四十三号線につきましてもへ片側四車線の三車線化、あるいは低騒音舗装の採用や環境防災緑地の整備等、道路構造対策を実施することとしておる次第でございます。これらの対策によりまして相当程度の騒音減少効果が期待できると考えておるわけでございます。
 さらに、沿道法の改正によりまして、国道四十三号線の沿道において町づくりと一体になったよりよい沿道環境の整備に努めてまいる所存であることを申し上げておきたいと思う次第でございます。
この発言だけを見る →
← 戻る