行財政改革・税制等に関する特別委員会

1998-06-08 参議院 全309発言

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会議録情報#0
平成十年六月八日(月曜日)
   午前九時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月五日
    辞任         補欠選任
     野村 五男君     阿部 正俊君
     三浦 一水君     鈴木 政二君
     朝日 俊弘君     小山 峰男君
     竹村 泰子君     前川 忠夫君
     渡辺 四郎君     及川 一夫君
     泉  信也君     永野 茂門君
     奥村 展三君     堂本 暁子君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     石田 美栄君     竹村 泰子君
     前川 忠夫君     笹野 貞子君
     橋本  敦君     緒方 靖夫君
     吉岡 吉典君     山下 芳生君
     西川きよし君     佐藤 道夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         遠藤  要君
    理 事
                石渡 清元君
                片山虎之助君
                釜本 邦茂君
                高木 正明君
                野間  赳君
                伊藤 基隆君
                小島 慶三君
                猪熊 重二君
                赤桐  操君
    委 員
                阿部 正俊君
                石井 道子君
                海老原義彦君
                鎌田 要人君
                亀谷 博昭君
                久世 公堯君
                国井 正幸君
                清水嘉与子君
                須藤良太郎君
                鈴木 政二君
                田村 公平君
                常田 享詳君
                長尾 立子君
                林  芳正君
                松村 龍二君
                宮澤  弘君
                石田 美栄君
                小川 勝也君
                小山 峰男君
                笹野 貞子君
                竹村 泰子君
                寺崎 昭久君
                前川 忠夫君
                牛嶋  正君
                海野 義孝君
                益田 洋介君
                渡辺 孝男君
                及川 一夫君
                清水 澄子君
                緒方 靖夫君
                山下 芳生君
                吉川 春子君
                永野 茂門君
                星野 朋市君
                佐藤 道夫君
                堂本 暁子君
   国務大臣
       内閣総理大臣   橋本龍太郎君
       法 務 大 臣  下稲葉耕吉君
       外 務 大 臣  小渕 恵三君
       大 蔵 大 臣  松永  光君
       文 部 大 臣  町村 信孝君
       厚 生 大 臣  小泉純一郎君
       農林水産大臣   島村 宜伸君
       通商産業大臣   堀内 光雄君
       運 輸 大 臣  藤井 孝男君
       労 働 大 臣  伊吹 文明君
       建 設 大 臣  瓦   力君
       国 務 大 臣
       (総務庁長官)  小里 貞利君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)  
       (沖縄開発庁長
       官)       鈴木 宗男君
       国 務 大 臣
       (科学技術庁長
       官)       谷垣 禎一君
       国 務 大 臣
       (環境庁長官)  大木  浩君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  亀井 久興君
   政府委員
       内閣審議官    坂野 泰治君
       内閣審議官    松田 隆利君
       内閣総理大臣官
       房審議官     榊   誠君
       総務庁長官官房
       長        菊池 光興君
       総務庁人事局長  中川 良一君
       総務庁行政管理
       局長       河野  昭君
       北海道開発庁総
       務監理官     小野  薫君
       科学技術庁長官
       官房長      沖村 憲樹君
       科学技術庁原子
       力局長      加藤 康宏君
       科学技術庁原子
       力安全局長    池田  要君
       環境庁長官官房
       長        太田 義武君
       環境庁企画調整
       局長       岡田 康彦君
       環境庁企画調整
       局地球環境部長  浜中 裕徳君
       環境庁自然保護
       局長       丸山 晴男君
       環境庁大気保全
       局長       野村  瞭君
       環境庁水質保全
       局長       渡辺 好明君
       国土庁長官官房
       長        久保田勇夫君
       国土庁計画・調
       整局長      河出 英治君
       法務大臣官房長  但木 敬一君
       法務省刑事局長  原田 明夫君
       法務省人権擁護
       局長       横山 匡輝君
       法務省入国管理
       局長       竹中 繁雄君
       公安調査庁長官  豊嶋 秀直君
       外務省総合外交
       政策局軍備管
       理・科学審議官  阿部 信泰君
       外務省アジア局
       長        阿南 惟茂君
       外務省経済局長  大島正太郎君
       外務省経済協力
       局長       大島 賢三君
       外務省条約局長  竹内 行夫君
       大蔵大臣官房長  溝口善兵衛君
       大蔵省主計局次
       長        寺澤 辰麿君
       大蔵省銀行局長  山口 公生君
       大蔵省国際金融
       局長       黒田 東彦君
       文部大臣官房長  小野 元之君
       文部大臣官房総
       務審議官     高  為重君
       文部省初等中等
       教育局長     辻村 哲夫君
       文部省高等教育
       局長       佐々木正峰君
       厚生大臣官房総
       務審議官     田中 泰弘君
       厚生省保健医療
       局長       小林 秀資君
       厚生省生活衛生
       局長       小野 昭雄君
       厚生省児童家庭
       局長       横田 吉男君
       厚生省年金局長  矢野 朝水君
       社会保険庁運営
       部長       真野  章君
       農林水産大臣官
       房長       堤  英隆君
       農林水産省構造
       改善局長     山本  徹君
       通商産業大臣官
       房長       村田 成二君
       通商産業大臣官
       房商務流通審議
       官        岩田 満泰君
       通商産業省産業
       政策局長     江崎  格君
       資源エネルギー
       庁長官      稲川 泰弘君
       中小企業庁長官  林  康夫君
       中小企業庁計画
       部長       中澤 佐市君
       運輸大臣官房長  梅崎  壽君
       運輸省運輸政策
       局長       土井 勝二君
       運輸省港湾局長  木本 英明君
       海上保安庁次長  長光 正純君
       労働大臣官房長  渡邊  信君
       労働省労政局長  澤田陽太郎君
       労働省女性局長  太田 芳枝君
       労働省職業安定
       局長       征矢 紀臣君
       建設大臣官房長  小野 邦久君
       建設大臣官房総
       務審議官     小鷲  茂君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        志村 昌俊君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○中央省庁等改革基本法案(内閣提出、衆議院送
 付)
    ―――――――――――――
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遠藤要#1
○委員長(遠藤要君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
 中央省庁等改革基本法案を議題とし、大蔵省外三省を中心として質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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常田享詳#2
○常田享詳君 自由民主党の常田享詳でございます。
 まず、戦後において我が国政府が独自に省庁の再編を行ったことは過去になく、その意味において今回の省庁再編法案は画期的なものであると私は思っております。
 言うまでもなく、国会は国権の最高機関であります。立法府が巨大な官庁を国民のために、しかもその時代に合った形で再編成することができるということを国民に示すことは極めて大切なことだと思います。国民から見て、官僚が上で政治が下といった意識を変えるべきであり、政治が行政をコントロールするのが本来の姿であるということを示すべきであります。まさに、この改革は、先般の参考人の方々のお話の中にも出てまいりましたが、政治の復権だというふうに私は考えるものであります。
 このことにつきまして、まず総務庁長官の御所見をお尋ねいたします。
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小里貞利#3
○国務大臣(小里貞利君) 行政改革の最終報告におきましても、さらにまた今次の基本法案におきましても、「この国のかたち」の再構築という言葉を用いておるところでございます。この言葉、そして意味するものは広く国民全般に大変大きな響きを与えているのではないか、さように判断をいたします。
 私は、主権者たる国民が当事の主体として、個人の尊厳と幸福に重きを置いた社会を築き、国家の健全な繁栄と運営を図る、まさにそのような国家でなければならない、さように思っております。国民の直接の負託を受けた我々政治のリーダーシップがお話しのとおり今ほど問われている時期はないのではないか、さように判断をいたします。
 かかる認識のもとに、今回の省庁改革におきましても、省庁の太くくり再編により縦割り行政の弊害を排除しながら内閣機能を強化すると同時に、政治のリーダーシップを重点中の最たるものに置いたつもりでございます。
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常田享詳#4
○常田享詳君 志方俊之帝京大学教授は、「危機管理の理念と実際」という文献の中でこのように述べておられます。危機管理にとって最終的に問われるものは、政治のリーダーシップであることに帰着する。なぜなら、危機管理のための行動では、それぞれの組織がそれぞれの特性と能力を生かして調整された行動をすることが重要であるからであるということであります。私は、今般の内閣機能の強化、とりわけ内閣府の目指すところはここにあるというふうに考えるものであります。
 ところが、先般、あるお役人の方たちに率直に意見を聞きました。そういたしますと、役人の最大の興味は昇進と退職後の処遇だというのが皆さんの一致した御意見でありました。となりますと、現状のような各省庁ごとの縦割りの人事決定機構が温存されれば内閣府は機能せず、また省庁横断的組織をつくってもただ寄り合い世帯になる可能性が大きいわけであります。
 私は、内閣総理大臣が人事権を持ち、高級公務員の省庁横断的人事を実行しなければ縦割り行政は打破できない、むしろ内部抗争や行政の停滞を生むのではないかということを危惧するものであります。内閣府の危機管理と人事権について、総務庁長官の御所見を承ります。
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小里貞利#5
○国務大臣(小里貞利君) お話にございましたように、災害、事件等に際しての危機管理体制の強化を図る上では、御指摘のとおり内閣が政府全体の司令塔として、しかもその役割を的確に、そして機敏に果たす一つの体制が最も肝要である。さように判断をいたしまして、できるだけ早い時期に、そして機敏に政府のいわゆる行政の総合力が発揮できるようにすることが最も重要である。そういうことが、最終報告でももちろんでございますが、今次の基本法においてもきちんと記されておるところでございます。中でも、総理大臣の指導性の明確化、そして総理大臣が責任を持って国務を総理する十分なる一つの体制を基礎的に整備するために、その支援、補佐体制の強化をいたしたことも御承知のとおりでございます。
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常田享詳#6
○常田享詳君 外相整いて内相おのずから熟すという言葉がございます。
 私は、このたびの改革がやはり国民の方々に開かれたものであり、よりわかりやすいものでなければならないというふうに思います。組織が巨大になればなるほど秘密主義になりやすい。そして、徹底した情報公開がなければ恐ろしいことになりかねない。したがって、私は、情報公開法の早期成立は無論のこと、内閣の広報機能の強化が必要であるというふうに考えております。この際、内閣の広報局の設置を検討されてはどうかと思います。
 ちなみに、韓国におきましては、日本より後から省庁再編に取り組んでもう既にでき上がっております。韓国も過去になかった国家報道処を設置しておりますし、ドイツでも内閣が統一した広報をやっております。
 これらのことを見ても、日本におきましても内閣の広報局設置を今真剣に考えるべきときだと思いますが、御検討いただけますでしょうか。
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小里貞利#7
○国務大臣(小里貞利君) 御指摘の点、もっともなことであると存ずるのでございますが、率直に申し上げまして、現内閣体制におきまする具体的な意味における広報体制、内閣広報官という存在はあると思いますけれども、御指摘のような組織立って、そして内外に具体的に精度の高い広報活動を行うという組織については、今次改革におきまして留意して、そして補完、整備をするべきであるという観点に立っております。
 一つは、戦略性、機動性、専門性、国際性を重視しながら企画機能を強化いたします。これが一つございます。それからもう一つは、広報に関する専門的な知識、技術を持ち国際的なセンスを持った人材も登用しなければいけない。三つ目には、内閣広報官の政治的任用も、つい先日も若干その話もあったようでございますが、内閣広報官の政治的任用も考慮することなどが提言をされておりまして、この国会の意思を御決定いただきました後、これらも十分留意しながら対応するべきである、さように思っております。
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常田享詳#8
○常田享詳君 この問題は、先ほど申し上げましたように国民の方々に開かれた行政を進めるという一方、国際社会の中で、やはり日本の国際戦略上からいっても、あらゆる情報を集積してその中から的確に日本の方向性を打ち出していくということがなければ、外交上も私は立ちおくれていくんではないかという危機感を持っております。ぜひともその内容の充実に向けてさらに御検討賜りたいとお願いを申し上げておきます。
 外相整いて内相おのずから熟すという観点でもう一点お尋ねをいたします。省庁の名称の問題であります。
 新省庁の名称につきましては、法案の中で採用されております例えば教育科学技術省、国土交通省、労働福祉省といった名称等に対しましては、好ましくないという反対の声が私のところにも多く寄せられております。すべての人を満足させるような名称はないと思いますけれども、名は体をあらわすということであります。
 やはり新省庁の名称は大変大切なものであり、今回の改革で太くくりの省をつくるわけでありますから、二十一世紀の国民の要望に対応でき、縦割りに偏しないという改革の理念が国民によく伝わるような名称であるべきだと私は考えます。また、私は、日本文化における表意文字のよさを、そしてまたその伝統を生かした簡明でかつ品格のある新省庁にふさわしい名称をつけるべきだと思います。
 まず、総務庁長官の、新省庁の名称かくあるべきという御所見を賜りたいと思います。
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小里貞利#9
○国務大臣(小里貞利君) 本法案決定までの過程におきまして、省庁名につきましていろいろ起伏がありましたこと、よく存じております。そしてまた、政党を初め内外で一部お話もございました。
 正直申し上げまして、あの段階で余り行革本部なり政府がこの名前の問題一つをしていたずらに混乱させてもいかぬな、そういう配慮もございました。したがいまして、今御指摘のような世論にも注目はしながらも、じっと刮目を申し上げてまいったという一つの経緯もございます。
 それから、三党なりあるいは内外の皆様方の御意向もございましたので、決して私ども政府側が考えていたことが、省庁名についての話でございますが、これは完全無欠であるなんという、そういう気持ちは全く持っていないわけでございまして、ぜひひとつ国会の論議を通じましてもこのことについてお聞かせを願った方が賢明じゃないか、そういう判断も手伝ったと思っております。私もそう思っておりました。
 そして、基本法の調整、そして案決定におきまして、御承知のとおり、その任務をより適切にあらわす名称となるよう検討を行うこと、二つ目にそれぞれその結果に基づき異なる名称とすることをそれぞれ妨げないとしたところでありまして、この附則によりまして私どもは新たな名称についての責任課題が発生しておると、そう思っております。
 国会の意思を御決定いただきましたなれば、それぞれの御意向もありましょうし、また国会におきまする皆様方の審議の経緯もしっかりと踏まえながら、そしてかりそめにも、皆さんの強い意向が特定の省庁名についてここは修正を要しますよ、そういうことがあらば、決して従来の省庁名にこだわるものではない、むしろ前向きで皆さんの御意向を聞くべきではないか、さように判断をいたしております。
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常田享詳#10
○常田享詳君 私は、しつこいかと思われるかもしれませんが、この問題を取り上げておりますのは、四月三十日の衆議院の行政改革特別委員会での参考人質疑の際、佐藤行政改革会議委員は、今、小里総務庁長官が言われましたように、十分行革会議の中では審議する時間がなかった、むしろそういうことは先送りして中身を先に詰めようということで来てしまった、やはりこれではいけない、この先実際に実施するまでの段階で十分検討すべきことだと。
 ところが、今お触れになりました附則が、「当該省が担う任務をより適切に表す名称となるよう検討を行うこと及びその結果に基づきこの法律において規定するものと異なるものとすることを妨げない。」というような非常に回りくどい言い方になっておりまして、これを意地悪く読みますと、検討を義務づけているわけではないともとれるわけであります。
 しかし、私は今の長官の御答弁は検討するということだというふうに受け取りましたが、再度、それでよろしいですか。簡単に、そのことだけで結構です。
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小里貞利#11
○国務大臣(小里貞利君) 中央省庁再編全体が、これは政府は、今までもですが、これからの作業は謙虚に、しかも内外の世論を重視しながら対応しなければならないわけでございまして、名称の問題も私はきちんといずれかの機関でひとまずチェックする必要がある、さように思っております。
 これは、今申し上げるのはどうかと思いますが、大方は適正妥当な名称だなと。現在の一府二十一省庁体制の幹部の皆様方も思っておられるところが相当あるとは思っておりますけれども、先ほど申し上げましたように、必ずしも全部が全部そうではないなという印象を受けておりますことははっきりしておりますから、どこかでか一応整備しなけりゃいかぬ、そう思っております。
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常田享詳#12
○常田享詳君 ありがとうございます。
 ぜひとも、後世においてこのたびの行政改革の問題が名称の問題でその真価が問われるようなことのないように、先ほど申し上げましたような品格のある、そして伝統と文化を重んじた、きちんと後世にも自信を持って胸を張って受け継いでいけるような省名にしていただきたいと思います。
 次に、外務大臣にお尋ねをさせていただきます。
 私は、外交は国と国との表舞台、これは大切なことだと思っております。しかし、私はあわせて地方と地方、人と人、とりわけ私は国会議員の一人一人がみずからの地道な努力の中で積み重ねていく外交努力というものも非常にこれから大切なことではないかなというふうに考えております。
 そういうふうに思いまして、私は、アジア、特に環日本海の国々のロシア、中国、韓国、北朝鮮、モンゴルを初めミャンマー、タイそして台湾といった国々を近年毎年のように訪問させていただき、その国の首脳の方々と意見交換をさせていただいております。もちろん、その多くは同僚議員の方々と一緒に行かせていただいております。その中で、私は今、アジアの共生というものの重要性と難しさというものを本当に身にしみて感じております。
 そういうことで、まずお尋ねをしたいと思います。
 北朝鮮でありますけれども、私は昨年、同僚議員の方と九月に北朝鮮を訪問してまいりました。全容淳書記ともお目にかからせていただきました。正直言って、私は初めての訪問でありますし、いまだに非常にわかりにくい国だという印象のまま帰ってまいりました。
 その北朝鮮にパキスタンの核実験が飛び火するのではないかという懸念があるわけであります。すなわち、米朝合意から北朝鮮が離脱して、そして核開発への回帰という誘惑に駆られるのではないかということであります。このようなことは絶対あってはならないことでありますけれども、私は非常にわかりにくい国だという印象を持っております。
 そういった点から、外務大臣に、この北朝鮮の誘惑回避の道をどのように考えておられるのか、お尋ねするものであります。
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小渕恵三#13
○国務大臣(小渕恵三君) まず、外交につきましては、これは政府が専権といいますか責任を負っている立場であることは事実でございますが、とみに最近はGツーGの関係となりますと、どうしても表の仕事になりまして、本当に真実、深度の深いいろいろ交渉、話し合いというのはなかなか表向きできない面もあります。こういった点を相補いつつ、議員外交という言葉があるかどうかわかりませんが、非常に積極的に各議員がこの問題についてお取り組みいただいておること、私もかつてそうしたことを続けてまいりました立場からも非常に重要なことだと思っております。
 特に、常田委員が今お話しのように、日本海を取り巻くといいますか、中国、南北朝鮮、あるいはまたロシア、こういった地域との関係、お地元の関係が一番深いわけでしょうけれども、熱心にお取り組みいただいておることに深い敬意を表しておるところでございます。
 つきましては、今の御質問は印パの核実験についてその後こうしたものがほかの国々に波及するおそれなしや否やということですが、特に北朝鮮につきましてのそうした危惧は、これはひとり日本のみならずかなりの国々がそういった認識をしておることは事実でございます。
 ただ、北朝鮮はNPTに既に加入済みでございまして、その北朝鮮が核兵器開発疑惑が生じた九三年にNPT脱退の意図を表明した後、右脱退の中断を表明して現在に至っておりまして、またCTBTにつきましては北朝鮮は署名していない、こういう立場でございます。したがって、巷間、この印パの関係につきましても何らかのかかわり合いがあるのではないかという疑惑もなしとしないということでございまして、今度のパキスタンの核実験がこうした北朝鮮のみならず他の諸国に誘発といいますか、そういうものを起こしてはならぬということでしっかり対応しなきゃならぬというふうに思っております。
 このパキスタンの実験によりまして、核軍縮、核不拡散の体制が深刻に直面しておることは今申し上げたとおりでございますが、特に北朝鮮につきましては従前いろいろの疑惑がありましたことにかんがみまして、KEDOを中心にしての軽水炉プロジェクト等について実務的な協力作業が継続しておりまして、ぜひこれを推進することによりまして、ただいま御指摘のような疑念があってはならぬという方向を着実なものにしていかなきゃならない。
 当面、今々に北朝鮮にそうした何か明確な兆候が見られるかと言われれば、今の段階では見出し得ないと思っております。したがいまして、重ねてでありますが、KEDOのこの事業をしっかり行って、平和的核利用は当然のことでございますが、いやしくも核開発による兵器の開発というようなことについては完全に一線を画していっていただくように日本としても努力をいたしていくべきだ、このように考えております。
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常田享詳#14
○常田享詳君 ルーズベルトは、恐怖以外恐れるものは何もないということを言っております。また、小渕外務大臣は、みずからは生まれながらの楽観主義だということをおっしゃっております。いたずらに私は恐怖感をあおる必要はないというふうに思いますけれども、北朝鮮の動向というのは日本に大変直接的に安全保障上厳しい状況を生み出すわけでありますので、さらに御質問をさせていただきます。
 今、外務大臣が触れられましたKEDOの問題であります。
 この問題は日々報道されておりますけれども、ニューヨークにおける今月一日、二日の朝鮮半島エネルギー開発機構、KEDOの理事会の大使級会談では負担の問題で不調に終わった、引き続き検討しと。日本政府としては、何とか一日でも早くこのことを上げたいということでありますが、この問題の解決が長引くことは、北朝鮮の先ほど申し上げました核開発回帰への火種に油を注ぐことになるのではないかということを私は懸念するものであります。
 そして、一方で難しい問題は、北朝鮮が日本人拉致疑惑問題で行方不明者の該当者は存在しないということを回答したことに対して、日本の世論の反発が高まってきております。
 こういう両面の難しい局面を解決していくというのは大変難しい外交手腕が必要だと思いますが、これらのかじ取りを外務大臣はどのようにされるのか、あわせてお尋ねをいたします。
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小渕恵三#15
○国務大臣(小渕恵三君) 申すまでもありませんが、我が国として国交のないただ一つの国としての北朝鮮との関係を改善すべき課題は、橋本内閣の対ロ外交とともに大変大切な課題であるという取り組みをいたしてきつつあったわけでございます。最近の種々の状況を勘案いたしますと、必ずしも前向きに大きく前進しと言いがたい点がありまして、むしろ後退しておるのではないかという印象を持たざるを得ないことはまことに申しわけないと思っております。
 後段の方の日本人妻故郷訪問につきましては、国交がございませんので、これは日赤と向こうの赤十字との関係におきまして精力的に取り組んできておるところでございますけれども、残念ながら拉致疑惑事件に関連をいたしましてなかなか進捗しておらないということはまことに残念だと思っております。
 拉致疑惑事件につきましては、今申し上げた赤十字の方から行方不明者として該当する者は一人としておらないという回答が来ておることでありまして、まことに遺憾の限りであります。ぜひ、さらに政府としてはあらゆる手段を講じて、我が国民の生命にかかわる重要なことでございますので、粘り強く対応していかなきゃならぬと思っております。
 特に、今回の問題につきましては、橋本総理大臣が本会議場におきましてみずからアピールをしたわけです。本来、トップ同士の話し合いができるお立場にあれば直接的に手紙、会談等ができればようしいですができませんので、本院において総理大臣がみずから呼びかけをするということはある意味では最大の我が国の意思の表明だろうと思っております。にもかかわりませず、御返答は赤十字を通じてではありますけれども、このようなことになりましてまことに残念のきわみであります。ぜひこういった点につきましても、今後とも努力をしていかなきゃならないというふうに思っております。
 そして、前段のKEDOにつきましては、従来一つ一つ着実に進めてまいりまして、ほぼ韓国、日本、米国、その他関係する諸国にも加わっていただきまして、何とかその費用を捻出し、そして一日も早い発電所の建設ということを願っておるわけでございます。
 最近、中枢約七〇プロは責任を持つと言っておられる韓国の方も御承知のように財政状況が極めて厳しい折でございますので、日本としてはできる限り努力をしようということで、先般アメリカのオルブライト長官が参られましたとき、私、会談をいたしまして、従来日本は約一千億円の協力を申し出ておったことでございますが、これは一千億でなくて十億ドルというラインでも協力をしようということで、我が国としては可能な限り、厳しい財政状況でありますが、努力をいたしておるところでございますから、北朝鮮におきましてはこうしたそれぞれの国々のせっかくの努力というものを受けとめられて、ぜひこの計画が実施のできるように積極的にひとつ取り組んでいただく。そして、申し上げるまでもありませんが、そのことは核兵器の開発ということが行われないという前提で行っておることでございますので、そのラインで、やや停滞ぎみではありますけれども、さらに積極的に努力をしていきたい、このように考えております。
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常田享詳#16
○常田享詳君 外務大臣の御努力を高く評価したいと思います。
 私は、先ほど申し上げましたように一回の訪問しかしておりませんので、何度も申し上げておるとおり非常にわかりにくい国だという思いしか、まだよくそれ以上わかりません。しかしながら、北朝鮮との間の二国間でお互い言うべきことはきちんと言うということが大切だろうと思います。
 しかしながら一方で、今、外務大臣からおっしゃっていただきましたように、KEDOのような多国間で協力してやっていくことについては、やはり日本がリーダーシップをとってきちんと約束を果たしていくということもまた大切だろうと思います。日本とロシア、日本と中国、日本と韓国、日本とアメリカ、そういった関係の好転を生かしながら北朝鮮をソフトランディングさせていくということも、直接的にお互い言うべきことは言うということとあわせて私は必要な問題だろうと思います。これはもう大臣はよく御存じのとおりのことでありますが、ひとつ一層の御努力をお願いしておきたいと思います。
 そういう意味で、天然ガスパイプライン構想のことをお尋ねさせていただきたいと思います。
 私は、小渕外相がロシアを訪問された直後の三月三日、東京でロシアの当時のキリエンコ燃料エネルギー大臣、現在のキリエンコ首相のお話を聞かせていただく機会を得ました。キリエンコ現首相は、ロシアの資源と日本の技術と財政力によって中国に対するエネルギーの供給が可能となり、中国の莫大な石炭使用量の増大にブレーキをかけることになる、そのことはアジアのエネルギー問題だけではなくて環境問題、先般の京都会議でのCO2の削減問題等についても大変貢献することになるんだという意味からぜひともこのエネルギー問題を進めていきたい、特に橋本・エリツィン・プランの柱の一つである両国間のエネルギー対話の強化について大変強い意欲を示しておりました。
 私は、やはり橋本・エリツィン・プランの中で示されておりますロシア・シベリアのイルクーツク、そしてモンゴル、中国、韓国、日本に至る天然ガスのパイプライン構想をできるだけ早く実現させることが、北東アジアのエネルギー問題の解決だけではなくて安全保障上からも大切な問題ではないかなというふうに考えております。この天然ガスパイプラインの問題に対して、外務大臣から。
 そして、この問題については、過去、残念ながら通産省は非常に消極的という印象を私は持っております。日本がどうこうという問題でなくて、先ほど来申し上げましたロシア、中国、モンゴル、韓国、日本、そういったところに天然ガスのパイプラインを引くことによって、ラインを変えれば将来北朝鮮を含めることもできるわけですから、そういうエネルギーを共有することで北東アジアの安全保障を確立していくという大局に立って橋本・エリツィン・プランは出されているという側面もあるわけでありますので、ぜひこの際、外務大臣とあわせて通産大臣の御所見も賜っておきたいと思います。
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小渕恵三#17
○国務大臣(小渕恵三君) 委員の御指摘は、これからの日ロのみならず、中国、南北朝鮮、こうした北東アジアの今後の安定に極めて重要な計画だろうと思っております。
 今次、ロシアとの関係におきましては、平和条約の締結ということが主題ではありますけれども、その根底には、ロシアにおけるエネルギー資源、こういうものをアジアでどのように効果的に活用していくかという問題もあろうかと思います。
 本件につきましては、委員も大変御熱心に御推進をされておりますが、ちょっと長くなりますが、昨年の三月に実は中山太郎元外務大臣と私、御一緒に北京に参りまして、江沢民主席にもお目にかかりまして、その計画につきまして考え方を申し述べました。
 ちょうどモスクワに訪問される前でございましたので、この点については、ロシア、中国、日本、こうした国々が本当に力を合わせていくということになりますと、資源が埋蔵されておられるのはロシア領かもしれませんが、それを今後パイプライン等において引いてまいりますと、モンゴルあるいは中国そして南北朝鮮を経由して我が日本、こういうことになります。石油はもとより、それ以上に天然ガスというものがきれいなクリーンなエネルギーとして極めて重要だと、こういう考え方で今計画し、出しておる。このことは橋本・エリツィン・プランにも合致することでございますので、そういった点でぜひこの夢といいますか、これを現実のものにしていく努力をこれからいたしていかなきゃならないかと思っております。
 この点につきましては、ロシアあるいはパイプラインが通過するでありましょうモンゴルそして中国、こういう国々と相共同していたしていかなきゃならない。幸いに、民間としても熱心にこれに取り組んでおられますので、政府としてどういうふうなバックアップができるかということを熱心にこれから検討して対処していきたい、このように考えております。
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堀内光雄#18
○国務大臣(堀内光雄君) 常田委員の御質問にお答えを申し上げます。
 近年の、イルクーツクを含むシベリアにおきますところの天然ガスの開発、並びにそれに伴うところのパイプラインの構想というものが動き始めているということはよく承知をいたしております。そして、こうした構想が仮に実現をいたしますと、我が国を初めとするアジア地域の今のエネルギーの増大という面から考えますと、アジア地域のエネルギー供給の安定化と同時に、先生御指摘の北東アジア地域の各国の経済的な緊密化という面にも大いに意義のあるものだというふうに考えております。
 そういう意味で、先般、当時のキリエンコ・エネルギー担当大臣がお見えになりましたときもよくお目にかかりましたし、橋本・エリツィン対談の延長線上でお見えになられたわけでありまして、その際にも熱心に討議をいたした次第でございまして、通産省は決して腰が引けているようなことはございません。
 ただ、本構想の実現のためには、まずガス田の事業化の可能性というものが一番重要になってまいりまして、経済性をもとにいたしましたフィージビリティースタディーを行う必要があるわけでありまして、現在これをいかに行っていくかについて、ロシアそれから中国、韓国、モンゴルそして我が国という間のそれぞれの関係機関におきまして協議が行われているところでございまして、今後の進展を大いに期待いたしているところでございます。
   〔委員長退席、理事高木正明君着席〕
 また、この構想を初めといたしましてシベリアにおける天然ガス開発のためには、ロシアにおきますところの外国の投資のための投資環境というものの整備が非常に重要でございまして、こういう点についても日ロエネルギー協議等の場を通じてロシア側にこれを促しておりますし、先般のキリエンコ首相との対談においても、私もその点についてよくお話を申し上げたところでございます。
 今後も、日ロエネルギー協議等の場を活用しましてロシア側に投資環境の整備を促していくとともに、本構想は現在民間の関係者によって進められておりますが、この協議の動向を見守ってまいりたいというふうに思っております。
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常田享詳#19
○常田享詳君 通産大臣からも力強い御答弁をいただきましたので、よろしくお願いいたします。
 私は、エネルギー問題とあわせて、アジアの食糧の問題また砂漠化の問題についても大変憂慮をしております。
 言うまでもなく、今、人口では世界の約六分の一、九億人の方が砂漠化の影響を受け、世界の陸地の四分の一が砂漠化をしています。特に、北東アジアにおいても砂漠化のために将来の人口増加に食糧の供給が追いついていかないと。二十一世紀は食糧危機、飢餓の世紀だということも言われているわけでありますが、これはひいては日本にも大変大きな影響を及ぼすわけであります。
 私たち参議院議員の一年生は、これまで二年半、この天然ガスパイプラインの問題に研究会をつくって十数人で取り組んでまいりました。その研究会の研究の延長線上で、私はきょう一つの提案を小渕大臣にさせていただきたいと思います。
 天然ガスのパイプラインは、イルクーツクから中国、モンゴル、先ほどおっしゃいましたように朝鮮半島、日本ということで引っ張っていくわけでありますが、特に中国の内蒙古地区及びモンゴルにおきましては大変水不足で悩んでおります。また、砂漠地帯を抱えております。そういう地域にとってはのどから手が出るほど欲しいのは、天然ガスもそうでありますけれども、私は水であろうと思います。
 幸い、イルクーツクの近郊にはバイカル湖がございます。豊富な水を持っております。このバイカル湖の水を天然ガスパイプラインに併設した水パイプラインでモンゴル、中国まで引き込む。その水パイプラインだけを引き込むということになれば莫大な投資になりますから、これは水では合わないということになりますが、天然ガスパイプラインに併設するわけでありますからトンネル工事及びその他の工事についてもあわせてできる、合わせわざでありますのでできる。ましてや、天然ガスでは恩恵をこうむらない多くの方たちが中国、モンゴルで恩恵をこうむるということでもありますし、ひいては冒頭に申し上げたそのことがアジアの将来の食糧危機の解決の一助にもなるというふうに考えるわけであります。
 そういうことで、これは先般、外務大臣には参議院の天然ガスパイプライン研究会の延長線上で提案書を出させていただいておりますけれども、これからこのことは検討していただきたい。今どうこうということは外務大臣もおっしゃれないと思いますので、ぜひとも検討していただきたいと思うのでありますが、大臣、いかがでございましょうか。
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小渕恵三#20
○国務大臣(小渕恵三君) 東アジアの食糧問題に対する対応は、将来に向けさまざまな角度から検討していくことは意義深いことであり、また農業開発に当たって水利事業が重要であることは御指摘のとおりと思います。
 現在、政府ベースでも、中国におきましてはかんがい分野の協力などを実施してきておるところでございますが、水利分野の国際協力として今後さまざまなアイデアがあると思いますが、各地域の地理的環境、採算性、各国の意向を踏まえて具体的に立案していくことが重要かと思っております。
 そこで、今、委員から御指摘のように、先生方が御勉強された報告書を拝見させていただきました。
 特に、モンゴルにつきましては、実は政府としては無償の協力としてウランバートル市給水施設改修計画、九七一九八年で二十億八千万、あるいはゴビ・アルタイ県の地域地下水開発計画等、水の問題に関連して協力はいたしておるんです。おるんですが、私は、かつてモンゴルが、エルニーニョかわかりませんが、国全体が大火事になったりしたようなときのことを考えますと、やっぱり水というものが死活の問題じゃないかと思っております。
 そういう意味で、先生方がおまとめいただきましたのは、極めて大きな計画ではありますけれども、考えてみましたら、おっしゃるようにバイカル湖の水、バイカル湖というのは先生のレポートによりますと四百五十六メートルぐらいのところにあるんだそうですが、ウランバートルは千三百メートルぐらいですから、水をどうして上げるのかという気もします。これは何か揚水の発電所をつくってやるんだということですが、もしその世界で八番目の湖の水がモンゴルや中国に益するということになりましたら、まさに大きな当地域が一種の農業地帯としても発展しますし、人間が住む場所として緑濃き場所になるんじゃないかと思って、大変感銘深く実はレポートを拝見させていただきました。
 特に、経済面から言いまして、確かに天然ガスパイプラインと併設をするというようなことになりますれば、単独で引くよりもそれは当然コストダウンを図れるんだろうと思いますから、今後一生懸命勉強させていただきまして、その夢が実現できるようにやっていかなきゃならぬと思っております。
 ただ、私は技術のことはわかりませんが、そんなでかい湖の水は恐らく北極海に注ぎ込んでいるんだろうと思います、量はわかりませんけれども。そういうものを南の方にみんなおろしてきて、エコロジーやその他の問題いろいろあるんじゃないかと思いますが、何はともあれそういう大きな計画というものを立てて実現を図っていこうということで御研究をされておりますので、我々政府としても一生懸命この点については同じような気持ちで検討させていただきたい、このように考えております。
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常田享詳#21
○常田享詳君 大変心強い答弁、ありがとうございました。時間がもう追ってまいりましたので、まだ何点か用意しておりましたが簡単に。
 もう一点は、麻薬・覚せい剤の問題であります。私は、昨年五月、ミャンマー、タイを同僚議員の方々と訪問いたしましたときに、ミャンマーのキン・ニュン第一書記に思い切ってこの麻薬撲滅の問題を切り出してみました。いわゆるゴールデントライアングル、黄金の三角地帯におけるケシの栽培をやめてほしいということを申し上げました。今、日本に入ってきている麻薬の大部分がいわゆるゴールデントライアングルと言われる地域で栽培されているケシが原料になっているんではないかということであります。このことにつきましてはその後、外務省がことしミャンマーでケシ代替開発に関する麻薬セミナーを開いていただき、積極的に取り組んでいただいておりますので質問は割愛させていただき、なお一層進めていただくことをお願いしたいと思います。
 もう一つ心配しておるのは、覚せい剤の方の問題であります。まさに警視庁は一月二十九日、我が国は第三次覚せい剤乱用期に突入したと発表しております。既に摘発人員は二万人、日本人の百万人が既に汚染をされているという指摘を警察庁はいたしております。そして、そのもとは中国であります。そのほとんどは中国からのルートであります。このことについて外務大臣、橋本総理もこの麻薬・覚せい剤問題は大変重要な問題だと、バーミンガム・サミットでも宣言のかなりの部分がこれに割かれているわけでありますけれども、この中国ルートの撲滅について今まで中国とどのような話をしておられるのか、お尋ねをさせていただきます。
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阿南惟茂#22
○政府委員(阿南惟茂君) お尋ねの麻薬・覚せい剤の問題は中国におきましても今大変大きな社会問題になっておりまして、中国の関係機関との間でこれまでも種々の機会に意見交換を行ってきております。
 特に、本年五月に上杉国家公安委員長が訪中をされました際に、中国の公安部長との会談の場で、薬物、覚せい剤の密輸等、これは国境を越える問題であって中国とのかかわりが大きい、協力関係を強化していきたいという点を申し入れていただきまして、先方も、今後事務レベルでさらに協議を緊密化していくということに同意をした経緯がございます。
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常田享詳#23
○常田享詳君 最後になりましたけれども、ODAの問題について申し上げてみたいと思います。
 先般、参議院国際問題に関する調査会から「二十一世紀に向けた我が国の経済協力の在り方」ということで調査報告書が出ました。その中でODA基本法の推進の問題、またチェック体制の整備の問題等々、大変すばらしい提言がなされているということで私は感銘深く読ませていただきました。しかしその一方で、最近新聞紙上をにぎわわせる問題は、大蔵省がODA資金を使って幹部職員の研修をやっているとか、ブータンのODA約六億四千万円の不正等ということでありまして、まさに参議院国際問題に関する調査会が指摘したとおりのことが日々起こっているということであります。
 早急にこれらの問題に対してODA基本法の制定とODAをチェックできる体制の整備、自民党参議院ではODA基本法推進プロジェクトチームを発足し、これらの問題に取り組むということを決定しておられますけれども、私は今こそ早くこの問題に取り組まなきゃならないときだと思います。
 最後に、総理大臣おみえになりましたので、一言だけODAの今のような問題について御答弁いただけますでしょうか。
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橋本龍太郎#24
○国務大臣(橋本龍太郎君) ODAは、我が国にとりまして国際社会に貢献する大きな手法の一つでありますとともに、同時に、良好な二国間関係をつくり上げていく上でも大きな役割を果たしております。そして、それは当然のことながらそれぞれの地域における安定を確立する上でも必要な手段であり、また評価を受けている手法であります。これについての透明性を確保する、これは当然大事なことでありますけれども、同時に、ODAの持つ機動性というもの、さらには、特に二国間関係の場合に相手国政府を経由する部分について内政干渉にわならないような工夫、同時に事後における国会のチェックというものが有効に働く、そうしたことを今後とも我々も心していかなければならない、そのように思っております。
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常田享詳#25
○常田享詳君 終わります。拍手
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前川忠夫#26
○前川忠夫君 民主党・新緑風会の前川でございます。
 きょうは、通産省それから総務庁、特に独立行政法人の問題と特殊法人の問題にできもだけ絞ってお伺いをしたいと思います。
 最初に、通産大臣にお伺いをしたいんですが、この基本法によりますと、通産省は機構的には余り大きくは変わらないようですが、さまざまな通産省が所管をしている政策については、縮小するとかあるいは重点化を図るとか強化するとか、非常に抽象的な言葉ではありますが、政策面では変わるようなことが幾つか記載をしてございますが、具体的に今やっている政策とどのように変わっていくのかなかなかイメージがわいてこない。
 確かに、機構的な問題はほかの省庁に比べますとそう大きく変わらないのかなという思いがある反面、内容的には一体どういうことになるんだろうなという思いがありまして、なかなかイメージがつかみにくい。できましたらひとつわかりやすく、今度の改革でどんな点が変わりどんな点が変わらないのかお教えをいただきたいと思います。
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堀内光雄#27
○国務大臣(堀内光雄君) 前川委員にお答えを申し上げます。
 今回の行政改革会議の最終報告並びにこれを受けた基本法案におきまして経済産業省に対しましては、民間経済の活性化、対外経済関係の円滑な発展、エネルギーの安定的、効率的供給、こういう任務を付するということになっております一方、個別産業の振興施策から撤退あるいは縮小をして、そして市場ルールの策定だとかあるいは整備など業種の横断的な政策、こういうものに重点的に取り組むように求められているということであります。
 これを砕いて申し上げるとこういうことになると思うのでありますが、現在通産省において、経済構造改革の推進など、考え方としてはその方針に基づいて現在邁進をしているところでありますが、企業活動の基本となる諸制度、つまり税制だとか年金だとか雇用だとか企業の創業の支援だとか、こういうようなものに関する諸制度の改革だとか、あるいは高コスト構造の是正というようなものを横断的な観点から取り組んで民間経済の活力を促進していくように、個々の業種あるいは個々の産業の振興施策というような直接的な仕事からは撤退、縮小しろと、こういうことであると考えております。
 そして、今後とも強靱な我が国の経済の構築に向けて、行革会議が求められている方向、政策に重点的にこれからも取り組んでまいりたいというふうに思っております。
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前川忠夫#28
○前川忠夫君 確かに、通産省の今の大臣のお答えを聞いている限りにおいては、形の問題よりもむしろ内容の問題について重点を置いていこうと。これはこれから具体化されるわけですから、最終的にはその内容が出てこないとはっきり評価をするというか、なるほどということにはなかなかならないんですが、私は今度の行革基本法を見ておりまして、省の数を減らす、局の数を減らす、課の数を減らす、あるいは定員を何人にするというようなことがどうも先行し過ぎていて、内容が後から追いかけてくるというような感じが実はしてならないわけです。
 通産省でも恐らく局や課の見直しというのもいずれされるんでしょうが、それはあくまでも仕事があって、その仕事との関係で必要のある局ない局、したがって数は結果的にこうなりましたと、こういうことでなければならない。あらかじめ幾つにするんだという前提で仕事の再編成をやるというのは私は本末転倒だというふうに逆に思います。
 特に、民間企業の場合は随分前から局ですとかあるいは課だとかあるいは部なんていうのはもうとっくになくなりまして、ある特定の仕事が来ますとプロジェクトチームをつくって、さまざまな専門分野の人間を集めて、一定の決着がつくと解散をするという形で非常に機動的にやっている。やっていかざるを得ないんですね、民間企業というのは。そういう手法がどうも少し行政の中ではおくれている。最近、そういうさまざまな省庁の人たちが集まってやるというのが少しずつふえてはきているようですが、民間の企業に比べますと非常に少ないという点が私は大変気になっています。
 これはなぜこういうことになっているんだろうかということを考えてみますと、やはりここには省庁ごとの縦割りの行政機構というのが厳然と残っているということ、さらにはいわゆる処遇の面では年功序列的な処遇というのが厳然として残っている、このことがなかなか民間のように柔軟な発想で人を集めて仕事をして、原局に戻って何かあればまた集まるというような、こういう機動性が欠けている原因の一つではないだろうか、こんな感じがするわけです。
 特に、今度は経済産業省というふうに名称が変わるようですが、民間産業、民間企業、あるいは経済の中枢な省と言われている現在の通産省あるいはこれからの経済産業省が、民間企業から見てちょっとおくれているねと言われるようじゃ実は困るわけですね。そういう意味で、これからの考え方を含めて、大臣にもう一度この辺の問題については付言をしていただきたいと思います。
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堀内光雄#29
○国務大臣(堀内光雄君) 先生御指摘のように、現在のように非常に内外の情勢の変化あるいは行政の需要だとか政策課題の変化が激しく移り変わる状況の中では、こうした変化に応じた臨機応変な行政運営ということは非常に重要になってまいると思っております。特に、動きの速い経済だとか産業についてはこういう機動的な行政運営が必要であると認識をいたしております。
   〔理事高木正明君退席、委員長着席〕
 こういう認識に基づきまして、通産省におきましては昨年七月からプロジェクトチーム制度を開始いたしておりまして、例えば省を挙げて取り組むべき問題、横断的な政策課題である産業の情報化だとかあるいは地球温暖化の問題への対応だとかそういう問題につきましては、従来の課長ではなくて、それぞれ参事官とか企画官を各部局に配置いたしておりますが、彼らが政策課題のテーマごとに集まりまして問題解決に取り組むというようなプロジェクトチーム、委員のお話のようなプロジェクトチーム制度を置いて現在まで既に取り組みを行ってきております。
 今後とも、委員の御指摘のような柔軟な組織編成を実現することによりまして総合的でかつ機動的な行政運営を行えるような経済産業省にしてまいりたいと考えております。
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