外交防衛委員会

2006-05-16 参議院 全161発言

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会議録情報#0
平成十八年五月十六日(火曜日)
   午前十時五分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         舛添 要一君
    理 事
                浅野 勝人君
                山本 一太君
                榛葉賀津也君
                柳田  稔君
                高野 博師君
    委 員
                愛知 治郎君
                岡田 直樹君
                金田 勝年君
                川口 順子君
                櫻井  新君
                福島啓史郎君
                浅尾慶一郎君
                犬塚 直史君
                今泉  昭君
                佐藤 道夫君
                白  眞勲君
                遠山 清彦君
                緒方 靖夫君
                大田 昌秀君
   国務大臣
       外務大臣     麻生 太郎君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  額賀福志郎君
   副大臣
       防衛庁副長官   木村 太郎君
       外務副大臣    金田 勝年君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        愛知 治郎君
       外務大臣政務官  遠山 清彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        泊  秀行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       樽井 澄夫君
       内閣法制局第一
       部長       梶田信一郎君
       警察庁刑事局組
       織犯罪対策部長  米田  壯君
       防衛庁長官官房
       長        西川 徹矢君
       防衛庁防衛局長  大古 和雄君
       防衛庁運用局長  山崎信之郎君
       法務省刑事局長  大林  宏君
       外務大臣官房審
       議官       鶴岡 公二君
       外務大臣官房審
       議官       佐渡島志郎君
       外務大臣官房審
       議官       八木  毅君
       外務大臣官房審
       議官       長嶺 安政君
       外務大臣官房参
       事官       伊藤 秀樹君
       外務大臣官房参
       事官       水上 正史君
       外務大臣官房広
       報文化交流部長  岡田 眞樹君
       外務省北米局長  河相 周夫君
       外務省中南米局
       長        坂場 三男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○刑事に関する共助に関する日本国と大韓民国と
 の間の条約の締結について承認を求めるの件(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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舛添要一#1
○委員長(舛添要一君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 刑事に関する共助に関する日本国と大韓民国との間の条約の締結について承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官樽井澄夫君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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舛添要一#2
○委員長(舛添要一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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舛添要一#3
○委員長(舛添要一君) 刑事に関する共助に関する日本国と大韓民国との間の条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 本件の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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福島啓史郎#4
○福島啓史郎君 まず、議題となっております日韓刑事共助条約について御質問したいと思います。
 本件は、アメリカに次ぐ刑事共助条約、これは平成十六年に国会承認を受けておりますが、これに次ぐものであります。犯罪の国際化、あるいは外国人犯罪人が増加しているというような状況から見ますと必要な条約であり、賛成するものであります。
 その上で、今二点お伺いしたいわけでございますが、まず一つは対象国の拡大でございます。今言いましたように、外国人犯罪人の増加等から見れば、中国あるいはブラジル、フィリピンその他の諸国とも順次締結していく必要があると思いますが、その交渉状況はどうかということが一点目。
 二点目は、この刑事共助条約は、犯罪人引渡条約及び受刑者移送条約、この三つが相互連携して行うことがより効果を発揮するというふうに思うわけでございます。犯罪人引渡条約につきましては、その相手国において邦人保護が同程度に図られるかどうかという問題がポイントになるわけでございますが、この点につきましては、我が国が邦人を引き渡す場合には東京高裁の承認という司法機関の判断を要するわけでございます。そういう点から見まして、特に中国などとも刑事共助条約、犯罪人引渡条約それから受刑者移送条約を結ぶべきだと思いますが、これらについての外務大臣のお考えをお聞きします。
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金田勝年#5
○副大臣(金田勝年君) ただいま福島委員が指摘されましたように、正にグローバル化や情報通信の高度化、人の移動の増大といった状況に伴いまして、国境を越える犯罪が一層深刻化している状況でありますから、その中で、今言われましたような問題への的確な対処をするというために、国際的な連携協力というものがますます重要になってきていると、このように認識しております。こういう認識を持って、我が国としては刑事分野における国際協力の促進に適切に対処していくということが大切であると、こういうふうに思っております。
 対象国の拡大と、それから捜査共助条約に加えて犯罪人引渡条約そして受刑者移送ということに関しましても併せて考えていくべきだという御指摘も、正にそういう考え方を踏まえまして、まず中国との関係そしてブラジルとの関係、そして刑事共助条約、そのほかに受刑者移送、犯罪人引渡条約といった点についても、今どういう状況かというのを簡単に説明させていただきたい。
 先ほど総論的に申し上げました考え方の下で、まず、中国との関係においては、刑事司法分野におきます日中間での協力を更に進めていく必要があると、このように考えております。これまでも中国側との間で意見交換を行ってきているところでありますが、まず、刑事共助条約につきましては、平成十七年六月に中国との間で予備協議を開催いたしまして、条約締結の必要性について中国側と認識を共有したところであります。今後、正式交渉を早期に開始するように努めていきたいと、こういうふうに考えておるわけであります。
 また、中国におきます受刑者移送につきましては、多数の中国人の受刑者の改善更生、そして円滑な社会復帰という観点から望ましいというふうに考えておるわけでありまして、先ほど申し上げました予備協議の中で我が方の関心は伝えておりますし、中国との間での受刑者移送の実現に向けて引き続き努力をしていきたいと、このように考えております。
 それから、中国におきます犯罪人引渡条約につきましては、引渡しの具体的必要性の有無、そして中国の刑事司法制度の適切な運用、引渡しされた者の適切な扱いといった諸般の事情を勘案いたしまして検討をしていく必要があると、このように考えている次第であります。
 また、ブラジルとの関係も、ブラジル人、その逃亡犯罪人の増加というものは政府として取り組むべき重要な課題であるというふうに認識をしておるわけでありまして、こういう観点から、ブラジルとの犯罪人引渡条約の締結の可能性を含めまして具体的な方策について法務省を始めとする関係省庁と協議をして検討していきたいと、こういうように考えている次第であります。
 刑事共助条約についても、ブラジルにおきましては、その必要性や実施可能性を総合的に勘案しながら検討していく必要があると、こういうふうに考えております。
 また、もう一点の受刑者移送につきましても、我が国が加入しております多数国間の条約であります欧州評議会の受刑者移送条約へのブラジルの加入の可能性も含めまして、ブラジル政府と意見交換を行っているところであります。
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福島啓史郎#6
○福島啓史郎君 中国とは早急に進めていただきたいと思います。
 次に、パレスチナ問題についてお聞きいたします。
 パレスチナ自治政府、イスラエルともに政権交代がありました。私は、パレスチナ問題は中東地域の平和とテロ防止の言わばへそであり、イラクの安定とも関連している問題であるというふうに考えております。
 日本は植民地支配かかわりなかったわけでございますので、クリーンハンドであり、また日本の支援は評価されております。これは中東地域の諸国からも評価されております。したがって、この双方に働き掛けること、つまりパレスチナに対しましては、私も外務大臣政務官時代にお会いしましたけれども、アッバース大統領に代わる人はいないわけでございますので、このアッバース大統領を支持して、ハマスに対しましてカルテットが示しております三条件、つまり非暴力、イスラエルの承認、それからこれまでの合意の受入れについてコミットするように働き掛けていくということ、またイスラエルに対しましては、一方的な撤退ではなくて話合いによる国境画定が必要だということを働き掛けていく必要があるというふうに思いますが、外務大臣の御見解をお聞きします。
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麻生太郎#7
○国務大臣(麻生太郎君) 今、福島先生から御指摘がありましたように、イスラエルとこのパレスチナというもののいわゆる平和共存ですかね、そういったものを実現していくということは、これは中東地域におきます和平とか安定というものを達成するためには、まず優先順位からいったら一番ぐらい高い話だと思っております。
 そこで、日本としてもこれまでいろいろ努力をしておりますのはもう御存じのとおりなんで、具体的には九三年以降いろんな形で約八億四、五千万ドルのパレスチナ支援、パレスチナの支援を始め、イスラエル、パレスチナ双方の信頼醸成というのはずっと努めてきております。御存じのように、まあ我々の顔は余り見慣れた顔じゃありませんから、利害関係もこれまでなかったし、そういった意味ではイスラエル、パレスチナ双方からの信頼も高いということも事実だと思います。
 パレスチナとの関係でいきますと、これはハマスが初めて代表というのになっておりますんで、少なくともイスラエルと、何ですかね、もうぶち壊しちゃうとか消滅させるとか勇ましい人も世の中にはいますけれども、イスラエルとのやっぱりある程度独立というか、そういったものを認めて共存共栄を図っていくという道を、いろんな方法があるんだとは思いますけれども、やるべく、やっぱり日本としては、これは有馬中東和平大使というのはずっとこれ関係しているんですけれども、アッバース大統領を通じて累次伝達をし続けているというのが現状です。
 また、イスラエルに対しましても、私、大臣になりましてから、あそこ大臣が代わっておりますんで、あそこの新しくなったリブニといいましたかね、外務大臣と電話をして、とにかくこれはハマスというのは今回初めて、正式に言えば代表というんで、いわゆる国家経営の経験なんか全然ないわけですから、そういった意味では責任ある立場になったばっかりのところなんで、対応がどうとかとか答えを焦ることなく少し辛抱強くやらぬと、なかなかいらいらしても始まりませんよという話をし、また昨日、エジプトの外務大臣というのが日本に来ておりますんで、この問題に詳しい人でもありますんで、そういったものでこの問題についても話合いをいたしております。
 先月の末でしたか、ロンドンで行われたパレスチナ援助調整に関する会合に私ども中東アフリカ局長が出席をされました。主要援助国というのは、日本は三番目ぐらいに大きいんだと思いますけれども、その中にあっていろいろ議論をさせていただいておりますんで、今後とも、ここが安定しないとほかのところに出て、そのほかが安定しないと日本の石油等々に全部回り回って影響するのはもう御指摘のとおりなんですね。ここが一番の元の元かなという感じがしないでもないぐらい大事なところだと思って、私ども、そういう認識でこの問題に関して頑張ってまいりたいと思っております。
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福島啓史郎#8
○福島啓史郎君 今大臣言われましたように非常に重要な問題であります。日本がリーダーシップを取って、箱根でやっておりましたような信頼醸成会議、これも重要でございます。
 今、その時期ではないかも分かりませんけれども、ノルウェーは、このパレスチナ和平について本当にこれ貢献することによってノルウェー外交というのを、あるいはノルウェーという国の世界的な認知を高めた、評価を高めたわけでございます。日本も国際的な対応、支援と圧力ということが必要だと思います。やっていって、日本がリーダーシップを取ってやっていただきたいということをお願いいたします。
 次に、イラクからの自衛隊の撤退についてお聞きいたします。
 この問題につきましては、日米会談、さきの2プラス2、あるいはその後のバイでの会談でも行われたやり取りがありました。当然のことながら、この地域での、サマワ県での英豪が撤退すれば陸自も撤退せざるを得ないというふうに考えますけれども、その後の撤退時期等についてどういうふうに考えておられるか、防衛庁長官にお聞きいたします。
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額賀福志郎#9
○国務大臣(額賀福志郎君) 今、福島先生がお尋ねでありますが、先般、五月一日に2プラス2、その後、日米の防衛首脳会談もあったわけであります。もちろん麻生外務大臣も、それは国務長官とお話をしたり2プラス2でお話もあったわけでございますけれども。
 私どもがまずお話をいたしましたのは、四月の二十八日に第十次の自衛隊を派遣をし、引き続きイラクにおいて人道復興支援活動を続けると、それを表明したわけであります。これに対し、米国側、ラムズフェルド長官、テロそれからイラクの人道復興支援活動には日本のプレゼンスが大事である、日本のそういう対応に感謝をしているというような表明がありました。私も記者会見の場できっちりと、イラクの民主国家建設のために引き続いて陸上自衛隊及び航空自衛隊においても汗をかかしていただきたい、それが日本の国益につながることであるという話をいたしました。
 様々なケースがあります。最近、政治プロセスで、マキリだっけか、首相の下で今組閣が進んでいるということでございますので、そういう政治プロセス、それから我々の自衛隊が行っているサマワ、ムサンナ県における権限移譲がどういうふうに展開をしていくのか、そういう状況をよくにらみ、それから米国や英豪軍と相談をしながら我が国の対応を考えたいというのが実際の考え方でありまして、具体的に今どういうふうにするかということについて決めているわけではありません。
 マキリじゃなくてマリキ首相です、の下で政治プロセスが進んでおりますので、そういうことをにらみながら考えてまいりたいということでございます。
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福島啓史郎#10
○福島啓史郎君 今の時期での答弁はそういうことだと思いますけれども、いずれかの時点では英豪は撤退することになると思います。そうしますと、陸自も撤退せざるを得なくなるわけでございますが、その後の日本の存在感、イラク復興支援におきます存在感を示していく上で空自の機能を拡大していくということ、また二番目に、ODAを拡大していくこと、三番目には、先ほど申しました中東和平へ積極的に貢献していくということが重要だと考えますので、的確な対応をお願いしたいというふうに思います。
 次に、国際平和協力法の恒久法についてお聞きしたいと思います。
 現在の検討状況、特に私は、治安活動、イラク等の事例を見ましても、治安活動あるいは治安部隊の訓練等も可能とすべきだというふうに考えますし、国連決議だけじゃなくて、それに基づく多国間合意での参加も可能とすべきだと思いますが、この点、これは内閣官房ですか、どういうふうなお考えですか。
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樽井澄夫#11
○政府参考人(樽井澄夫君) 一般法のお尋ねでございますが、現在、内閣官房を中心にいたしまして、これまでの種々の報告それから国会での御議論等々を踏まえまして、幅広く事務的に検討をさせていただいております。これは我が国の国際平和協力全般にかかわります大変大きな問題でございますので、国民的な議論それから国会における御議論も十分踏まえながら検討させていただきたいというふうに思っております。
 ただいま先生の御指摘の諸点につきましては、そういった御議論があることは十分に承知いたしております。それらも踏まえまして、更に分析、検討、論点整理等々を行っていきたいと思います。
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福島啓史郎#12
○福島啓史郎君 今申しました治安活動あるいは治安部隊の訓練につきましては、我が国は憲法九条との関係で消極的な対応となっているところでございますが、武力による国際紛争の解決ではなくて、正に平和維持の活動の一環として行われるものでありますので、この点は憲法九条とは矛盾しないと考えるわけでございますけれども、この点について内閣法制局の見解をお聞きしたいと思います。
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梶田信一郎#13
○政府参考人(梶田信一郎君) お答えいたします。
 お尋ねございました治安維持活動あるいは治安部隊の訓練を我が国が行うということにつきましては、政府部内で具体的な案について検討をされているというふうには承知しておりません。治安活動の対象者をどうするか、あるいは治安活動の行為の具体的内容をどうするか、武器使用の態様をどうするのか、あるいは治安部隊の訓練の内容、こういった点につきまして明らかではございません。
 そういった状況の下におきまして、ここで憲法九条との関係につきましてお答えすることはなかなか難しいということをまず御理解いただきたいと思いますが、ただ、仮に自衛隊が治安維持活動を行うとした場合に、その活動を的確に遂行するために、従来から国際平和協力法等の武器使用規定の合憲性の根拠として申し上げてきております自らあるいは自らの管理下に入った者等の身を守るための武器使用、言わば自己保存のための自然権的権利とも言うべきもの、こういったものを超える武器使用が必要になるといたしますれば、そのような武器使用であっても憲法第九条の禁ずる武力の行使に当たるおそれがないと言えるような仕組みを設けることができるのかどうか十分検討する必要があるというふうに考えております。
 それからもう一点の、治安部隊の訓練でございます。
 この訓練自体は我が国としての直接の武力行使をするということになるものではございませんけれども、訓練を受けた他国の治安部隊が武力の行使に及ぶということになるとすれば、我が国の訓練行為までが武力の行使に当たるという法的評価を受けることがないとは言えないと思われますので、したがいまして、こういった場合にはそのような法的評価を受けることにならないよう、訓練の具体的内容なりあるいは訓練を実施する場所等、諸般の事情を総合的に勘案いたしまして慎重に検討をする必要があるというふうに考えております。
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福島啓史郎#14
○福島啓史郎君 今国会で自衛隊法あるいは防衛庁設置法の改正によります防衛省及び国際平和協力業務の本来業務化ということが課題になっているわけでございます。今国会にも提出するということも考えられるわけでございます。
 そういうときに、言わばその根拠法でありますこの国際平和協力法の検討を速やかに進めて、両方相まってこの日本の国際貢献上、重要なPKOに積極的に対応することが必要であるというふうに思いますので、迅速なる検討をお願いしたいというふうに思います。
 次に、FTA戦略についてお聞きしたいと思います。
 二〇〇四年の十二月に関係閣僚によります基本方針が、FTAの基本方針が定められたわけでございます。それに即して今後とも進めていくお考えなのか、あるいはこれの改定によって東アジア経済圏構想等を取り組んでいこうというふうに考えておられるのかどうか。また、この基本方針でも述べておりますが、今の資源状況、石油等から見ればGCCとの交渉、さらにはITで進展著しいインドとの交渉の加速化が重要だと思いますが、その点についての見解をお尋ねいたします。
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麻生太郎#15
○国務大臣(麻生太郎君) 今御指摘のありました話は、これは推進をしていくのはこれは大変重要なところだと思っておりまして、これは外務省に限らず、農林省、経産省、いろいろございますので、一体となって積極的に取り組んでいかなきゃいかぬと、まずそう思っております。
 具体的には、昨年の十二月に経済連携促進関係閣僚会議というのにおいて決定されました今後の経済連携協定の推進についての基本方針というのに基づいて交渉を推進しております。今、二階経済産業大臣等々も提唱された例の東アジアのEPA構想とか、いろいろ出ておりますけれども、私どもとしては、現在進行中の交渉中の他のFTA、EPA、いろいろございますけれども、こういったものを整理などして検討すべき点もいろいろあろうと思いますが、いずれにいたしましても、関係閣僚間で十分に整理して、基本的にはこの基本方針というのに基づいてやってまいりたいと思っております。
 インド及びGCCのお話がございました。
 御存じのように、湾岸諸国と言われるGCCのところから日本の石油輸入量の約七五%でございますので、そういった意味では有力な貿易の相手国ということにもなろうと存じます。そういった重要性にかんがみまして、物品及びサービス分野においての自由貿易協定、いわゆるEPAじゃなくてFTA交渉を開始することを決定しております。今月の二十日、二十一日には事前会議をもう既に行うことを決めておりまして、GCCと早期のFTA締結を目指して作業を加速化させる予定にいたしております。
 インドの方につきましては、これは昨年の四月の小泉総理の訪問以降特に顕著だと思いますが、IT分野を中心として私どもとしては経済関係を一層強化していく必要があろうと思っております。したがいまして、昨年の七月から共同研究会というのを、インドとの間で共同研究会をさせていただいて、包括的な経済関係の強化というものを今検討させていただいておりまして、今年の六月末までにいわゆる提出される予定になっております共同研究会の発表、いわゆる報告書の内容を踏まえて、日本・インドEPAの可能性を積極的に検討してまいりたいというように考えております。
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福島啓史郎#16
○福島啓史郎君 次に、日中関係についてお聞きします。
 前委員会のときにも少し時間がなかったわけでございますが、正に日中関係は靖国神社だけが問題であるわけではないと思います。問題は、今後の日中関係をどういうふうな戦略的な関係を築いていくかに懸かっていると思います。
 中国は第一次世界大戦後の日本、あるいはその後のドイツのような存在だという指摘する意見もあるわけでございますが、要は、中国、この成長する中国を国際法秩序の中に取り込んでいくということが重要だと思うわけでございます。経済面ではWTOの中に取り込んでいく。また、知財等もこの中で今取り上げているわけでございます。ところが、軍事面におきましては非常に中国は軍事費を増大させているわけでございます。この軍事面におきまして国際法秩序に取り込んでいくことが必要だと思うわけでございます。
 この東アジア共同体構想が今検討されているわけでございますが、この中で、その中核として、この軍事面での信頼醸成、あるいは軍事費の透明化、さらには軍事費増大の抑制、それを取り上げていくべきだと思います。その一つのモデルとして、私は欧州のCSCE、つまり欧州安保協力会議のような形、あるいはそれの発展した形でありますOSCEのようなものをこの東アジア共同体の中でつくっていくということを、中核としてつくっていくことを目指すべきだというふうに考えますが、外務大臣の見解をお聞きしたいと思います。
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麻生太郎#17
○国務大臣(麻生太郎君) 日中関係において、靖国神社だけが問題なのではないという御指摘は全くそのとおりだと思っております。少なくとも、年間約四百万人が行き来するほどの人的交流というものは、二十年前は一万人ぐらい、年間で、それが一日一万人を超えるほどの量になってきておるという事実を見ましても、これは日中間というのは最も重要な二国間関係の一つであるというのは、もうこれははっきりした事実だろうと存じます。そういった意味で、経済も御存じのとおりに発展してきておりますし、こういったのは日本にとりましては大変好機、いいチャンスだというように考えて、少なくとも経済問題、社会的な人事の交流問題等々は、これは最もいい傾向なんだと、私自身はそう思っております。
 今御指摘のありました安全保障の面でいきますと、御存じのように、この十八年間で年間二けたのいわゆる防衛費の伸びというのは、かなり急激な伸びになっております。しかもその中が、よくトランスペアレンシー、透明性というものが少々欠いておるのではないかということでもありますので、ここのところはきちんとした形で、中がどういうものに使われているのかとか、どうしてそんなに急激に伸ばす必要があるのかなどなど、いろいろ周辺国の疑問もあろうと思いますので、いろんな意味で、今お話がありましたように、ほかの国で、安全保障等々の観点からお互い相互監視するとかいろんなやり方を、例えばアジア地域以外のところではいろいろやっておられますので、そういったものを参考にしながら、少なくとも、将来の共同体の形成というものを考えました場合に、こういったものを一つの共通目標としつついろいろ私どもとして今後検討していかねばならぬと思っておりますので、御指摘の点も踏まえて検討させていただきたいと存じます。
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福島啓史郎#18
○福島啓史郎君 特に日中関係で重要なのは、文化交流、あるいは若者の交流、さらには留学等の促進であります。二十一世紀日中基金、百億できましたけれども、私の試案では一けた足りないというふうに考えます。私は、ODAから返ってくるお金、これはまあ国費として五百億、またそれに見合う民間として五百億、さらに、それに見合う中国側から同じように官と民から五百億、五百億、トータル二千億円程度の基金を何年かにわたって積み立てて、それを文化交流あるいは青少年交流、留学の促進等に充てることが必要だと思いますけれども、これは政治的決断を要するテーマでもあります。
 外務大臣の政治的な見解をお聞きしたいと思います。
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金田勝年#19
○副大臣(金田勝年君) ただいまの御指摘で、現状において、両国国民の文化交流、特に次世代を担う青年の直接的な交流を促進するということは極めて重要だということは、正に福島委員御指摘のとおりであると私どもも考えております。
 今般は、高校生の相互交流を柱とする日中の二十一世紀交流事業を立ち上げたわけでありまして、本事業のスタートとして、中国の高校生の短期訪日代表団が第一陣二百名が今日から来日することになっております。また、委員御指摘のとおり、そういう努力をしてきている中で、十七年度の補正予算において追加出資された二十億と自らの国際交流基金の資金等を合わせまして、計百億の基金の運用益をもって高校生の中長期の招聘事業も実施するということにしておるわけであります。
 外務省としては、こうした事業が日中両国の友好と相互理解に役立つ実りある事業になるようにという努力をしてまいりたいと、このように考えておる次第であります。
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福島啓史郎#20
○福島啓史郎君 外務大臣の政治的な御見解をお聞きしたいと思います。
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麻生太郎#21
○国務大臣(麻生太郎君) 今、金田副大臣からの御答弁にもありましたように今日からということになっておりますけれども、総じて日本に来た経験のある中国人、若い人というものの帰国後のいわゆる感想等々を見てみますと極めて評価が高くなっておるという事実がありますので、そういったことを考えますと、やっぱり見てみないとよく分からぬと。
 何となく、よく例に引かれますけれども、軍国主義がどんどん進んでおると言われて東京に一月いたけれども、軍服を着た人には一人も会わなかったと。これくらい分かりやすい説得力のある話はないと思ってその人の感想を昔聞いたことがありますけれども、そういった事実を私ども知らしむというのにおきましては、こういった交流というのは非常に有意義と私どもも考えております。
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福島啓史郎#22
○福島啓史郎君 終わります。
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榛葉賀津也#23
○榛葉賀津也君 民主党・新緑風会の榛葉賀津也でございます。
 日韓刑事共助条約について質問をさせていただきたいと思います。
 前回の質問で、外国人犯罪についての議論をさせていただきました。日本と韓国も、政治、経済、文化の交流が親密になるにつれまして、現実問題、また犯罪も増えてくるということでございまして、つい先日も韓国の武装すり団による犯罪が大きく報道をされたということでございまして、この日韓の刑事共助条約、早く締結をするべきだということで我が党は賛成でございます。
 その立場から質問をさせていただきたいと思いますが、まず、基本的なことからお伺いしたいんですが、ここ五年間で韓国に捜査共助を求めた件数並びに韓国から日本に対して捜査共助を求められた件数というのを数字でお答えいただきたいと思います。
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佐渡島志郎#24
○政府参考人(佐渡島志郎君) お答え申し上げます。
 まず最初に、過去五年間の日本から韓国へ求めた共助要請件数でございますが、平成十三年から十七年ということで見ますと合計二十五件でございます。それから、その逆の場合、同じ、同様の期間を取ってみると、我が国が共助要請を受けた件数は合計八件でございます。
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榛葉賀津也#25
○榛葉賀津也君 この条約締結によりまして、これまでできなかったけれども今後可能になるといった捜査行為、共助行為というのはどんなものがあるんでしょうか。
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佐渡島志郎#26
○政府参考人(佐渡島志郎君) やや長きにわたりますけれども、お答え申し上げます。
 まず第一でございますけれども、本条約が締結されることに伴って日韓間で新たにできることとなる類型の共助としては、第十四条をごらんいただきたいと思いますけれども、いわゆる被拘禁者移送というものがございます。
 従来は、この被拘禁者移送に関します共助の実施に関して、従来の国際捜査共助法は共助の要請国との間に条約があるということを前提にしております。したがいまして、今度この条約ができますと、韓国との間でこのような共助の実施が可能になるということでございます。例えて申し上げますと、我が国の受刑者が一時的に韓国に身柄を移されて韓国における刑事裁判で証言ができるというようなことが可能になります。
 それからもう一つの類型でございますが、この条約に伴って、もう既に行っている類型でありますけれども、範囲が論理的に考えて広がるというものがございます。
 具体的に申しますと、従来の、請求国における捜査等の対象になっている行為が被請求国の法令によれば犯罪を構成しない、つまり片方の国でしか罰せられないというようなものについては条約を締結していない国との間では共助ができないということになっておりましたけれども、今回の条約ではそういうことを、片方だけであっても、もちろん裁量の判断が働きますが、これが行い得るようになります。
 それから、漏れるようなものがないかという御質問の……
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榛葉賀津也#27
○榛葉賀津也君 まだしていませんけれども、どうぞ。
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佐渡島志郎#28
○政府参考人(佐渡島志郎君) 済みません、ついでにお答えしたいと思います。
 というのは、条約の一条の二項をごらんいただきたいと思いますけれども、最後のところに、幾つか類型の後に、相互で合意するものもやっていいということになっておりますので、漏れたものがあってもカバーできると。したがって、私が申し上げたかったことは、新たに範囲も広がります、片やちっちゃくなるものはございませんと、こういうことを申し上げたかったわけでございます。済みません、長くなって。
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榛葉賀津也#29
○榛葉賀津也君 佐渡島審議官とは以心伝心で、いい議論させていただいてありがとうございます。
 この条約締結に際しまして、今審議官がおっしゃったようなことがあると思うんですが、加えて、いわゆる中央当局と直接やり合うということで、日本の中央当局というのは法務大臣と国家公安委員長になろうかと思います。韓国の場合は法務部長官とおっしゃるんですか、法務部長官という形になると思うんですが、一つのメリットに、この条約締結でいわゆる事務手続が簡略化、迅速化するということがあると思うんですけれども、この条約締結により、刑事共助の事務手続が具体的にどれくらい迅速化されるとお考えですか。
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