予算委員会第五分科会

2011-02-25 衆議院 全332発言

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会議録情報#0
本分科会は平成二十三年二月二十三日(水曜日)委員会において、設置することに決した。
二月二十四日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      石毛えい子君    泉  健太君
      郡  和子君    中根 康浩君
      菅原 一秀君    下地 幹郎君
二月二十四日
 泉健太君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成二十三年二月二十五日(金曜日)
    午前八時開議
 出席分科員
   主査 泉  健太君
      網屋 信介君    石毛えい子君
      磯谷香代子君    郡  和子君
      中後  淳君    中根 康浩君
      福島 伸享君    藤田 憲彦君
      山口 和之君    山崎  誠君
      湯原 俊二君    加藤 勝信君
      菅原 一秀君    下地 幹郎君
   兼務 柴山 昌彦君 兼務 橘 慶一郎君
   兼務 福井  照君 兼務 佐々木憲昭君
   兼務 照屋 寛徳君
    …………………………………
   厚生労働大臣       細川 律夫君
   内閣府副大臣       平野 達男君
   厚生労働副大臣      小宮山洋子君
   厚生労働副大臣      大塚 耕平君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   総務大臣政務官      逢坂 誠二君
   総務大臣政務官      森田  高君
   文部科学大臣政務官    笠  浩史君
   厚生労働大臣政務官    岡本 充功君
   厚生労働大臣政務官    小林 正夫君
   環境大臣政務官      樋高  剛君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  向井 治紀君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 高倉 信行君
   政府参考人
   (総務省情報流通行政局郵政行政部長)       福岡  徹君
   政府参考人
   (外務省領事局長)    川田  司君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           加藤 重治君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            磯田 文雄君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            倉持 隆雄君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房年金管理審議官)       石井 信芳君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           森岡 雅人君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  大谷 泰夫君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  外山 千也君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            金子 順一君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            森山  寛君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       高井 康行君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  宮島 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  外口  崇君
   政府参考人
   (厚生労働省年金局長)  榮畑  潤君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 香取 照幸君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 佐々木 基君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   伊藤 哲夫君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局長)            白石 順一君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房衛生監) 原  徳壽君
   厚生労働委員会専門員   佐藤  治君
   予算委員会専門員     春日  昇君
    —————————————
分科員の異動
二月二十五日
 辞任         補欠選任
  石毛えい子君     湯原 俊二君
  中根 康浩君     磯谷香代子君
  菅原 一秀君     加藤 勝信君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     平  智之君
  湯原 俊二君     福島 伸享君
  加藤 勝信君     菅原 一秀君
同日
 辞任         補欠選任
  平  智之君     藤田 憲彦君
  福島 伸享君     加藤  学君
同日
 辞任         補欠選任
  加藤  学君     山口 和之君
  藤田 憲彦君     中後  淳君
同日
 辞任         補欠選任
  中後  淳君     山崎  誠君
  山口 和之君     網屋 信介君
同日
 辞任         補欠選任
  網屋 信介君     石毛えい子君
  山崎  誠君     中根 康浩君
同日
 第一分科員橘慶一郎君、照屋寛徳君、第三分科員柴山昌彦君、第八分科員福井照君及び佐々木憲昭君が本分科兼務となった。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成二十三年度一般会計予算
 平成二十三年度特別会計予算
 平成二十三年度政府関係機関予算
 (厚生労働省所管)
     ————◇—————
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泉健太#1
○泉主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
 本分科会は、厚生労働省所管について審査を行うことになっております。
 平成二十三年度一般会計予算、平成二十三年度特別会計予算及び平成二十三年度政府関係機関予算中厚生労働省所管について、政府から説明を聴取いたします。細川厚生労働大臣。
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細川律夫#2
○細川国務大臣 おはようございます。
 平成二十三年度厚生労働省所管一般会計及び特別会計予算の概要について説明をいたします。
 平成二十三年度厚生労働省所管一般会計予算の総額は二十八兆九千六百三十八億円であり、平成二十二年度当初予算額と比較いたしますと一兆四千七十七億円、五・一%の増加となっています。
 以下、主要施策について説明いたします。
 第一に、これからの社会を担う子供の健やかな育ちを社会全体で支援するため、子育てに関する支援策を充実させるなど、総合的な子ども・子育て支援を推進していきます。
 第二に、公的年金制度は国民の老後の安定した生活を支えるセーフティーネットであり、安心、納得できる年金制度の構築に向け、基礎年金国庫負担二分の一を維持するとともに、年金制度改革への取り組みを進めていきます。
 また、年金記録問題については、国家プロジェクトとして、平成二十二年度に引き続き、解決に向けた集中的な取り組みを進めていきます。
 第三に、現在の雇用情勢は依然として厳しい状況にあり、ハローワークの職業紹介、雇用保険、雇用管理指導等の充実強化に向け、求職者支援制度の創設など積極的な就労・生活支援対策、非正規労働者の正社員化の推進、職業能力開発の充実強化を図っていきます。
 また、若者、女性、高齢者、障害者等の就業実現や地域対策等、ニーズに応じたきめ細やかな支援策を実施し、雇用の量の拡大を図っていきます。
 第四に、各医療保険制度に関する必要な経費を確保し、国民皆保険制度を堅持していきます。
 また、医師等の人材確保対策、救急医療、周産期医療の体制整備、革新的な医薬品、医療機器の開発促進等を通じ、質の高い医療サービスを安定的に提供していきます。
 第五に、働き盛り世代へのがん予防対策を強化するなど、がん対策を総合的かつ計画的に推進するとともに、肝炎治療や肝炎ウイルス検査を促進するなど肝炎対策を推進していきます。
 また、難病などの各種疾病対策、移植対策や生活習慣病対策を推進するとともに、新型インフルエンザ等感染症対策や健康危機管理対策の強化、医薬品、医療機器の安全対策の推進等を図っていきます。
 さらに、国民の健康被害防止のために、輸入食品の安全対策、残留農薬、食品汚染物質、容器包装等の安全性の確保など食品安全対策を推進していきます。
 第六に、高齢者が要介護状態になっても住みなれた地域で安心して過ごすことができる環境を整備するため、地域包括ケアを推進するとともに、安定的な介護保険制度運営の確保や地域の介護基盤整備等を通じて、安心で質の高いサービスの確保を図っていきます。
 第七に、障害があっても当たり前に地域で暮らし、地域の一員としてともに生活できる社会を実現するため、良質な障害福祉サービスの確保や地域生活支援事業の着実な実施、精神障害者や発達障害者等への支援施策の推進等を図っていきます。
 第八に、国民が未来に対し希望を持って安心して働くことができる社会の実現のため、最低賃金の引き上げ、ワーク・ライフ・バランスの推進、労働者の心身の健康確保のための対策等を実施していきます。
 第九に、被保護者の自立支援に向けた生活保護制度の適正な実施、住居、生活相談などが一体となった貧困・困窮者への支援、住宅手当の支給や自殺・うつ病対策の推進等により暮らしの安心を確保していきます。
 以上のほか、世界保健機関や国際労働機関等を通じた国際協力の推進、外国人労働問題等への適切な対応、戦傷病者、戦没者遺族、中国残留邦人の援護、原爆被爆者対策等の諸施策を推進していきます。
 なお、委員各位のお手元に資料が配付されておりますが、一般会計予算の主要経費別の概要及び特別会計予算については、お許しを得て、説明を省略させていただきます。
 今後とも、国民生活の保障、向上と雇用の安定を図るため、厚生労働行政の推進に一層努力してまいりますので、皆様のなお一層の御理解と御協力をお願いいたします。
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泉健太#3
○泉主査 以上をもちまして説明は終わりました。
    —————————————
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泉健太#4
○泉主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑時間はこれを厳守され、議事の進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局には、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いをいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。湯原俊二君。
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湯原俊二#5
○湯原分科員 おはようございます。民主党の湯原俊二です。
 質問に早速入らせていただきます。きょう、私、児童虐待について時間の許す限り質問できたらなというふうに思っているところであります。
 児童虐待の相談件数は、厚生労働省の数字をいただきますと、平成二年度、相談件数として千百一件でありました。これが急増しまして、平成二十一年度では四万四千二百十一件。実に、十九年間で約四十倍相談件数が急増している、こういう状況であります。また、児童虐待の事件の検挙数は三百三十五件、これが一番直近のデータであります。もちろん、潜在化している、表に出ていないものもこれ以外にも当然考えられると私は考えております。
 また、大変痛ましいことでありますけれども、児童虐待によって子供たちが殺された、死亡した児童数でありますけれども、平成十六年が年間で五十一人の子供が殺されている。平成十七年では三十八人、平成十八年では五十九人、平成十九年では三十七人、平成二十年では四十五人、平成二十一年では二十七人、もう毎週のように子供たちが殺されていっているという残念な実態であります。その子供たちは、その加害者である親しか知らずに、そして逃げることもできずに、最終的にはその親に殺されていっている、こういう状況であります。
 私、以前から考えておりますのは、持論として、社会のストレスというものが非常にたまってきている、その社会のストレスというのは弱い方に弱い方に流れていっているのではないかなというふうに考えております。例えば、職場でもそうでありますし、学校でもそうである。家庭でも、弱い方に弱い方にそのストレスが流されていっている。最終的に、児童虐待で大変痛ましい状況になっている子供たちに社会のストレスがはけ口のように流されていっているのではないかなというふうに思っているところであります。
 なぜ児童虐待が急増していくのか、そして、それを食いとめることができないのか。もっともっと施策を打つべきというふうに私は考えているところであります。
 さて、その食いとめるための対策でありますけれども、まず一つ目として、子育て支援、養育の過程の親御さんへの支援のところからまず考えていかなければいけないんじゃないかなというふうに思っております。
 今、地方自治体では、乳児家庭全戸訪問事業、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業によって、母親の子育て支援、そして同時に、何か児童虐待とかといった異常がそこに見受けられないかといった訪問事業をされております。児童虐待というものの大部分が親のネグレクト、つまりは養育拒否でありますので、子育てサークルやファミリーサポートセンターなど、子育てにストレスをためさせないための対策が今行われようとしておりますけれども、一方で、もう一つは、出産した母親の十人に一人が産後のうつ病と言われておりますので、その辺の対策もぜひしていかなきゃいけない。
 つまり、子育ての分野での予防策について、より推進していかなければいけないんじゃないかなと思いますけれども、その点についてお聞かせ願いたいと思います。
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高井康行#6
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のように、児童虐待に至る前に早目に家庭に支援をするということによりまして、育児不安や孤立化を防ぐことが児童虐待の予防につながると考えております。
 このために、子育て中の親子が気軽に集い、交流、相談ができる地域子育て支援拠点事業の推進、また、地域において子供の預かり等の援助を行いたい人と援助を受けたい人との相互援助活動の連絡調整を行うファミリーサポートセンター事業の推進、先生御指摘の乳児家庭全戸訪問事業、いわゆるこんにちは赤ちゃん事業でありますけれども、生後四カ月までの乳児がいるすべての家庭を訪問する事業、これを推進する、さらに、乳児家庭全戸訪問事業によりまして把握した支援が必要な家庭に保健師等が継続的に訪問して育児の支援を行う養育支援訪問事業の推進、こういったいろいろな取り組みによりまして、子育てしやすい環境の整備を進めているというところであります。
 またもう一つ、産後うつの御指摘がございましたけれども、こちらの方も、二十一世紀の母子保健分野の国民運動として進めております健やか親子21の目標に産後うつの減少を設定している、さらに、女性健康支援センターにおきます、産後うつを含めた女性の健康相談への対応、また、産科医も含めたかかりつけ医のうつ病の対応力向上の研修、こういった取り組みを行っているところでありまして、こういういろいろな取り組みを進めることによりまして、児童虐待の発生予防に努めてまいりたいと考えております。
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湯原俊二#7
○湯原分科員 局長に御答弁いただきましたけれども、今やっていらっしゃるメニューは御説明いただいたんですけれども、最初に申し上げたように、今どうして児童虐待がふえていっているのか、潜在化しているという部分もありますので、ぜひそれを、やっているだけではなく、それが本当に実効力あるようにしていただきたいなと思っています。
 特に、以前と家族のあり方が大分変わってきていまして、周りにおじいちゃん、おばあちゃんがいたり、あるいは周囲に、地域に子育てを応援する人たちが核家族化の中で希薄になっている実態もありますので、地方自治体の責任もあると思いますけれども、ぜひ、より一層の御尽力をいただきたいなというふうに思っております。
 次に、各機関の情報の共有化についてちょっと聞きたいと思っております。
 児童虐待の発見のためには、医療現場、あるいは福祉、教育、警察、それぞれの機関が早期発見に努力しなきゃいけないと思っております。そして、近年いろいろな痛ましい事件がありましたので、そこには当然マニュアルが整備されてきていると思いますけれども、私は、マニュアルを整備していただいて各機関が対応していく、しかしながら、近年の事例を見ますと、情報の共有化というのが図られずに、なかなか発見がおくれてしまったということがあるんじゃないか。後々になって、ああ、もっと早く対応していたらな、あるいは、ほかの機関がもっと知っていたらなという、こういった事例が見受けられるのでありまして、この辺の情報の共有化についてどういう考えを持っていらっしゃるのか。自治体の責任という分野はあろうかと思いますけれども、厚生労働省の考え方を聞きたいと思っております。
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高井康行#8
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘いただきましたように、児童虐待への対応につきまして、やはり情報の共有化、これは、日ごろから関係機関が連携して子供や家庭の支援に当たる体制を整備していくことが重要と考えております。
 現在は、市町村におきまして、学校、保育所、保健センター、医療機関、警察、児童委員など、さまざまな関係機関が情報を共有して虐待を早期に発見して支援をする、このための子どもを守る地域ネットワーク、児童福祉法上では要保護児童対策地域協議会と位置づけられておりますけれども、この設置を進めておりまして、昨年四月一日現在では全国の市町村の九五・六%でこれが設置されているということであります。
 さらに、この協議会を有効に機能させないといけないということでございまして、職員の専門性強化のための質的向上を図らないといけないということで、来年度予算におきましても、この協議会の機関の、あるいは職員に対するいろいろな資格を取得するための研修、特に児童福祉司任用資格取得のための研修でありますとか専門性強化を図るための研修などを引き続き盛り込んでおりまして、この機能強化を図りたいと考えておるところであります。
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湯原俊二#9
○湯原分科員 ありがとうございます。
 局長も御答弁があったように、実効あるものにぜひしていただいて、先ほど申し上げたように、もう絶対、各機関の連携のもとに、情報の共有化のもとに児童虐待を早期発見して、手だてや対応をちゃんとしていくんだということでしていただきたいなと思っています。
 次に、児童相談所の性格と司法の積極参加についてちょっとお伺いしたいと思っています。
 児童虐待防止法は、御案内のように、議員立法で制定がなされ、そして改正が幾度となくされてまいりました。
 議員立法ということでありますので、私が議員の一人としてこうやって政府側に聞くのもいかがなものかと思うんですけれども、現在の議員立法の制度の中では、裁判所の許可を得て児童相談所が強制立入調査をする、そして、その際に警察に一緒にということで援助要請をする、こういう制度になっているわけであります。こういう役割分担になっております。
 このたびの法改正、これからされるわけでありますけれども、親権の二年間停止は、行政というよりも司法当局の出番はこの二年間停止とかというジャッジの点で以前よりはふえてくると私は認識をしておりますけれども、現在のシステムの中では、児童虐待があるんじゃないかという通報があって、そして児童相談所がその家庭に入っていく。そうなると、どちらかというと、児童相談所職員個人対親というバーサスの、相対するような図式になっているんじゃないかなというふうに思っております。
 私は、どちらかというと、裁判所や警察など司法当局、行政機関ではなくて司法の関係のところがもっと前に出ていって、司法当局対親という図式にしていくべきじゃないかなと。そういうことによって児童相談所等の職員の負担の軽減を図る。また一方で、こうすることによって、児童相談所という行政機関が、親にとってみれば招かざる人、敵という図式から、どちらかというと、加害者である親の更生という一種のパートナーシップを持てる関係になっていくんじゃないかなというふうに考えておりますけれども、この点について所見をお伺いします。
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高井康行#10
○高井政府参考人 相談件数が増加する中で、児童虐待への対応につきましては、先生の御指摘がございましたように、児童の保護、親子分離を行う、そういう仕事と、一方で親子の再統合に向けた保護者の支援とか指導を行うという両方の役割を児童相談所が担うということになっておりまして、現場の負担感があると認識しております。
 今お話がありました、今回、法務省においては、親権の停止制度を民法に新たに設ける、また、厚生労働省では、これに合わせて、児童相談所長の親権の停止等に係る申し立て権を児童福祉法に盛り込むということを検討しておりまして、法務省と共同して民法と児童福祉法の改正法律案を提出したいと考えておるところであります。
 この改正法が成立いたしました場合には、こうした司法手続の仕組みを必要に応じて適切に利用されるように、運用の仕方を示したり、必要な研修をするというようなことで、児童相談所の現場が対応しやすいように万全を期してまいりたいと思います。
 そういう中で、御指摘のありました、児童相談所が行う親子再統合に向けた保護者への支援、指導は大変重要でございまして、私どもでは、この保護者指導の基本的な方法を示したガイドラインがありますけれども、この周知徹底を図りますほかに、いろいろなプログラムについての研究を行ったり、保護者指導を行う民間団体への支援、こういうものを進めております。
 こういうようなことで、現場の負担にも配慮して、保護者への支援、指導の実効性を確保していきたいというふうに考えております。
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湯原俊二#11
○湯原分科員 議員立法ということで、政府側、役所側もなかなかというところはあろうかと思いますけれども、例えばドメスティック・バイオレンス、男性から女性が主だと思いますけれども、加害者もある意味で被害者だと僕は思っているんですね。ですから、先ほど申し上げたように、社会のストレスが弱い方に弱い方に流れていって、最終的なところに行って、そこから暴力という形へ、あるいは児童虐待であれば虐待という形へ流れていく。
 つまり、ドメスティック・バイオレンスでいえば、簡単に言うと、大部分が夫でありますけれども、その夫も加害者であり被害者である、児童虐待について言えば、親もある意味では被害者の一人であろうかなという認識を私は持っておりまして、先ほど再統合というお話もありましたけれども、加害者であり被害者である親御さんが更生するためには、やはり児童相談所とは、相対する敵対関係というのが、できることならば一緒になって更生をしていくパートナーシップで働けるような立場になったら私はいいんじゃないかなということを重ねて申し上げておきたいと思います。
 次に、いろいろな児童虐待に対する通報があって、虐待の認識があった後に、いろいろ子供たちに対する施設について若干お伺いしたいなと思っています。児童養護施設等の支援についてであります。
 現在、児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会が設置されている。虐待を受けた子供への対応や保護者への対応で職員の負担が、これらについて検討がなされているところでありますが、児童養護施設等においては、虐待を受けた子供への対応、保護者への対応で職員の負担が過重となっていると考えます。きめ細かい支援をするためにも、負担の軽減を図るべきであります。職員の負担が重く、燃え尽き症候群になって、専門性が身につく前に職員が退職を求めたりする事例も見受けられております。
 地域主権の義務づけ、枠づけの絡みもありますので、一概に基準を設けることも考えなければなりませんけれども、しかしながら一方で、児童養護施設等の職員配置基準は昭和五十四年、三十年ぐらい前から見直しがなされていない状況であります。先ほど申し上げたように、データ的には非常に急増していることも見受けられますし、今日の実態に即してこうした基準を見直し、底上げすべきと考えます。
 被虐待児童六人に一人という職員の配置基準の見直しと、そして、それに伴う財源措置についてどのように考えていらっしゃるか、答弁願いたいと思います。
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高井康行#12
○高井政府参考人 児童養護施設の最低基準でございますけれども、今御指摘のように、新たに設置した児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会において検討を行っております。ここでは、まず、新たな予算措置を必要としないものは早急に改正するということにいたしておりまして、職員配置の中で、家庭支援専門相談員でありますとか個別対応職員などの配置をまず義務化しようというふうな方向で検討いたしております。
 また、もう一つ御指摘のありました児童指導員等、六対一の人員配置が決まっているものがございます。この児童指導員等につきましては、交代勤務の中で、職員一人が十五人以上の児童に対応する体制になっておりまして、十分なケアができないという現場からの声も聞いているところでございます。
 この配置を引き上げるということにつきましては、相当な予算の増額が伴うというようなことでございますので、現在、子ども・子育て新システムの検討が政府で進められております、この検討とあわせて検討して、社会的養護の拡充を図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
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湯原俊二#13
○湯原分科員 私も政府・与党の議員の一人ですので、皆さん方に予算措置を予算措置をと言うのも若干あれなんですけれども、ただ、冒頭申し上げたように、やはりストレスというものは子供たちに虐待という形で押しつけられていっている。結局、虐待を受けた子供たちがこうした児童養護施設に入ってくる。当然、正常な親子関係でない子供たちであります。愛着障害があったりとか、いろいろな厳しい家庭環境の中に置かれてきた子供たちでありますので、特に以前とは違う事例も見受けられます。こうしたものに対しては、やはり予算措置を、政府・与党の議員の一人が言うのもおかしい話なんですけれども、ぜひ頑張っていただきたいなというふうに思っております。
 同様に、これから、今の児童養護施設から、今度は自立、ステップアップのいろいろな施設があります。それについての考え方を求めたいと思います。
 地域の小規模児童養護施設や小規模グループホーム、グループケアというものがありますけれども、こうした充足が、正直申し上げて現状ではなかなか足りていない現状にあろうかと私は思っております。この辺についての予算措置をあわせて聞きたいと思いますし、もう一つ、同様に、十八歳から二十歳までの児童自立援助ホーム、これはその先でありますけれども、この運営費の充実についても重ねて聞きたいと思っています。
 児童自立援助ホームの運営措置については、運営に必要な最低限の職員が確保できるように、現在、現員払い、つまり、実際その施設に子供が何人いるか、それに伴ってやっているんですけれども、逆に言うと、子供が減っていったら一時的にはまた金額が減っていく、支援措置が減っていく状況もあります。現在の現員払いから定員払いにすべきと私は考えておりますけれども、こうした積算根拠を見直す必要について、あわせて質問したいと思います。
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高井康行#14
○高井政府参考人 児童養護施設、現状では二十人以上の大きな単位で養育を行います大舎制の施設が七割以上を占めているということでございますけれども、できる限り家庭的な環境のもとで育てることが必要ということでございます。
 御指摘ございましたように、できるだけ小規模化しようということで、地域小規模児童養護施設あるいは小規模グループケアの推進を進めているところでございまして、来年度、二十三年度予算案におきましては、この地域小規模児童養護施設を二百十カ所、小規模グループケア七百十三カ所の予算を計上して、その推進を図ることとしておりますし、また、この小規模グループケアの設置要件を緩和する。具体的には、一施設原則二カ所までとしておりますのを一施設六カ所まで、こういうふうな実施要綱の改正を行うようなことも考えているところでございます。
 また、次に自立援助ホームでございますけれども、これは御指摘ございましたように、児童の自立を支援するということから、年度途中いつでも児童の退所があり得るというようなことで、入所児童数の変動が大きいという状況でございます。
 先ほども申し上げた、新たに設置しました児童養護施設等の社会的養護の課題に関する検討委員会において検討をいただいておりまして、自立援助ホームの運営の安定化のために、平成二十三年度から、措置費の支払い方法につきまして、今先生御指摘ございました入所児童数に基づく計算方法から定員に基づく計算方法に改める、こういう方向となっているところでございまして、この方向で進めていきたいというふうに考えているところでございます。
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湯原俊二#15
○湯原分科員 ありがとうございます。方向性としては前向きということで了解させていただきます。
 次に、再統合の話も先ほどありましたけれども、なかなかすべてが再統合、親御さんとの関係が復元できるというものでもありませんで、中には復元できないものもある。
 それで、里親制度についてであります。
 再び親子関係を持てないときは、やはり里親制度へ移行するのも選択の一つでありますけれども、残念ながら、日本においては、なかなか里親というものが普及できていない。東京都等は一生懸命やっていらっしゃる事例も見受けられますけれども、全国的にはなかなかこの里親制度が普及促進できていないというふうに考えておりますけれども、この普及促進策について今後どのように考えていらっしゃるか、答弁を求めたいと思います。
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高井康行#16
○高井政府参考人 里親制度でございます。社会的養護が必要な子供を家庭的な環境のもとで養育を行うことができるということで、重要な制度と認識いたしておりまして、この里親委託を促進するために、平成二十一年四月から、里親手当の引き上げ、具体的には、一人目一月当たり三万四千円を一人目一月当たり七万二千円に引き上げるということを行っておりますし、新規の里親の掘り起こし、あるいは里親支援を行う、そういう業務を里親会や施設等に委託して実施いたします里親支援機関事業を平成二十一年度から実施しております。これらの効果的な推進を図ってまいりたいと思っております。
 さらに、里親委託率、子ども・子育てビジョン、昨年一月に閣議決定したビジョンにおきましては、平成二十六年度に目標値を一六%まで引き上げようということにしておりますけれども、この委託率について、自治体間の取り組みの格差が大変大きいという状況にございますので、里親委託のガイドラインを新たに作成して取り組みの促進を図りたいというふうに考えておりますし、またさらに、児童家庭支援センターの役割に里親支援を位置づけるでありますとか、児童養護施設等の施設機能の地域分散化を図る中で施設による里親支援を推進するというようなことを位置づけまして、里親の支援をするというようなことで里親委託を推進してまいりたいというふうに考えているところでございます。
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湯原俊二#17
○湯原分科員 もう時間が来ますので、最後に改めて一言だけ申し上げて質問を終わりたいと思います。
 先ほども申し上げたように、何回も申し上げていますけれども、やはり社会のストレスというのが弱い方に弱い方に流されていっている。私の持論でありますけれども、それが最終的には、職場あるいは学校、家庭の中に流されていって、子供たちにそれが虐待という形でストレスが押しつけられていっているのではないかなというふうに思っております。
 先ほど件数をいろいろ申し上げましたけれども、いろいろな対応策で検討されているものは一刻も早く実施に移していただいて、児童虐待が起こらないような、そういう社会にしていただきたいなというふうに申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
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泉健太#18
○泉主査 これにて湯原俊二君の質疑は終了いたしました。
 次に、磯谷香代子君。
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磯谷香代子#19
○磯谷分科員 民主党の磯谷香代子です。
 本日は質問の機会をいただきまして、どうもありがとうございます。
 きょうは、年金の積立金の運用などについてお伺いしたいと思っております。
 まず、私たちは、申し上げるまでもないことですが、今まで経験したことがない超高齢化社会を迎えようとしていますし、あわせて同時に、財政危機という大きな問題も抱えております。このような中で、産業や雇用構造の変化に合わせて社会保障の仕組みの再構築が急がれております。
 私たちが緊急の課題として社会保障と税制の議論を進めていく、これは当然のことであります。特に、老後の人生設計に欠かせない年金制度への信頼回復が急がれるところになっております。この年金改革について、一刻も早く本当に必要な改革に着手して、国民の生活への安心感を取り戻す必要があるのではないかと考えております。
 昨年の十二月二十二日に、年金積立金管理運用独立行政法人の運営の在り方に関する検討会報告が出されました。この検討会は、その一年前の平成二十一年十一月に当時の長妻厚生労働大臣のもとに設置され、年金積立金管理運用独立行政法人の、これは以下GPIFと呼びますが、今後の運営のあり方について検討することを目的としておりました。この報告書と、平成二十一年度の年金積立金運用報告書をもとに質問をさせていただきます。
 昨日、質問通告をさせていただいたときと順番が前後するんですが、まず最初に、運用の方針について伺いたいと思っています。
 平成二十一年度の時点で、国民年金と厚生年金を合わせた年金の積立金は、時価ベースで約百二十八兆円となっております。これは、世界の公的年金積立金の中でも有数の規模であるということですね。
 この資金の運用についてですが、内閣府が去年の十二月十一日付で発表した年金積立金の運用に関する世論調査によると、長期的、安定的な収益確保を目指す現在の公的年金の運用方針、なるべく安全、安心でお願いしたい、こういった方針に賛成する人は、「どちらかといえば賛成」を含めると六九・四%で、大体七割の方が安心、安全な運用方針でということに賛成されています。
 GPIFの検討会報告によりますと、今までの現状ですが、運用目標の設定のあり方については、賃金上昇率を一定程度上回る利回りの確保を目標とすべきとか、長期金利を一定程度上回る利回りの確保を目標とすべきという意見がございます。
 ただ一方で、一年前ぐらいから、もっと成長を重視するべきではないかという意見も、当時は原口前総務大臣ですね、少し話題になっておりましたが、中国やインドなどの新興国の上場企業に投資対象を拡大するべきではないかという意見もありまして、ことしの夏、平成二十三年の夏をめどに、新興国株にも投資を拡大していくといった方針が発表されております。
 この方針といっても、現在の外国株式投資というのは基本ポートフォリオの中では九%ということで、この九%の範囲内ということでの投資なんですけれども、こういった安定投資と新興国、成長国への投資といったことが協議されておりましたが、現在の国としての運用方針、これについてまずお示しいただけますでしょうか。
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榮畑潤#20
○榮畑政府参考人 年金積立金でございますが、先生今御指摘いただきました年金積立金管理運用独立行政法人の運営の在り方に関する検討会の取りまとめの中でも、年金積立金は老後の給付に充てるために一時的に国が預かっているものであることから、安全運用が基本であるというふうに書かれておるところでございます。また、先ほど御紹介いただきました内閣府が行われた世論調査の結果も、そういうことを示唆しているところだろうと思っております。
 そういう意味で、私どもは、やはり安全、効率的かつ確実ということが資金運用の基本だろうと思っておりまして、現在の資金運用目標でございますが、厚生労働大臣から、年金積立金管理運用独立行政法人、いわゆるGPIFでございますが、平成二十二年三月に、安全、効率的かつ確実な資産構成割合を定めてほしいとか、市場に急激な影響を与えないこと等を内容とする指針を中期目標という形でGPIFに定めたところでございます。
 GPIFでは、これに基づきまして、資金運用目標を達成できるような資産配分割合というのを策定しているところでございまして、私どもといたしましても、まさに安全運用というのを基本にして、適正な資金運用というのを図ってまいりたいと思っておるところでございます。
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磯谷香代子#21
○磯谷分科員 ありがとうございました。
 そうなりますと、当然、大前提として安心、安全という方針であるということはわかったんですけれども、きのう通告のときに、新興国株に投資の件についてお伝えをしていなかったものですから、その辺について、もしかしたらちょっと御検討いただいていなかったかなと思うんですが、私自身の考え方を申し上げますと、新興国株の投資は、やはり将来の給付拡大に備えるためには、こういった成長株への投資も大事だと思います。
 ただ、本当に、今の新興国への資金の流入、この勢いというのは少しバブルになっているのではないかという指摘もありまして、そう言われて結構久しいですし、中国なんかは、例えば五年前の時点ですと、二〇一〇年に中国で万博がありますが、上海万博が過ぎると公共投資が減って、中国の景気は減速するのではないかと言われていたこともございます。現状ではまだそこまで景気減速はしていないのかなと思いますが、ただ、世界的にも資金の流れが非常に早くなっておりますので、この新興国株についての投資も、本当に慎重に、また一年、二年とかのタイミングを区切って、これでいいのかどうかの検証をする時期なども決めておく必要があるのではないかと思っております。
 政府として、一応、ことしの夏に新興国株にも投資をしていくという方針で、そういった検証などについて、もしおわかりのところがありましたらお示しいただけるとありがたいんですが、きのうこの話をしていないので、もしおわかりになればで結構です。
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榮畑潤#22
○榮畑政府参考人 新興国の株式投資につきましては、世界の株式市場で、新興国の株式が既に一定規模、大体一四%ぐらいあるかなというふうに思っておりますが、そういう拡大基調にございます。
 そういう中で、GPIFにおきまして、収益機会の拡大というような視点で、新興国の株式投資の拡大という中で検討をされまして、昨年、そういうような方針が固まったところでございますが、そうはいいましても、やはり先生おっしゃられたように、先ほどのGPIFの検討会の中でも新興国への投資を大規模にやることにつきまして両論ございまして、必ずしもそっちの方向でやるべきというようなことでの検討会の結論になっておるところではございません。
 一方で、ただ、収益機会の拡大という視点もございますから、少しずつ慎重に慎重に、新興国の株式投資の拡大につきましても、いわば限られた範囲内でございまして、そういう中で慎重に、運用受託機関選定なんかも含めまして一歩一歩進めていくことが必要かなと思っておりまして、私ども、新興国の株につきまして、一気に買え買えとかそういうようなことではなくて、あくまで慎重に慎重にやっていくけれども、収益機会の拡大という点では、現実に世界株式市場の中で一定程度の規模を占めておられるところについても、やはりそれは検討の対象とさせていただこうというつもりでございます。
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磯谷香代子#23
○磯谷分科員 ありがとうございます。
 やはり慎重の上にも慎重にというのが国民としては当然安心なんですけれども、株式市場の常として、慎重にやっている間に収益機会を逃し、最終的には落ちたということがよくございます。
 そういった点で、次にリスクヘッジについてお聞きしたいんですが、金融市場につきまとうリスクについて、これは直近の二十五年間を考えて、特に私自身が社会人になってからですけれども、まず、バブルがはじけました。次、一九九七年の夏はアジアの通貨危機。次の年、九八年の夏には、ロシアのデフォルトに始まるアメリカのヘッジファンドの破綻などの金融危機がございました。
 余談なんですけれども、このロシアのデフォルトのときに、私は、夏にちょうど百四十円前後でドルを買っていたんですね。買っていて、半月ほどで二十円ぐらい円高になったんです。もう大変ショックを受けた覚えがありますので、非常にこの九八年、またその前の九七年、これは七月からタイで通貨危機が始まっていますけれども、五月にタイに旅行に行っていたものですから、少し金融の、一週間いない間にレートが若干変わっていたという記憶なんかもございますので、非常に大きな印象を持って金融危機のことについては覚えております。そのときに受けた日本の損失、投資家の損失というのも大変大きかった記憶がございます。
 その後も、二〇〇〇年にはITバブルがありました。そして、二〇〇八年には本当に大きなリーマン・ショックということで、よく十年サイクルとも言われますし、定期的にこういった市場の危機というのはやってまいりますので、株式市場への投資というのは、非常に大きな、リターンも期待はできますが、リスクもあるということが言えます。
 ただ、では安定運用ということで、今、国債での安定運用が圧倒的に大きいんですけれども、この国債にしても、最近、市場ウオッチャーの中では、日本国債もいつ落ちてもおかしくないのではないか、暴落するのではないかと主張する人たちがかなり存在しておりますね。
 株式市場もそうですが、いずれにしても金融市場には常にリスクがありますので、こういったリスクに対してどのようなヘッジを行っているのか。もちろん、一般的な市場と違うリスクヘッジというのは考えづらいかなとは思うんですけれども、政府としての方針がございましたら、まさかないということはないと思いますので、ぜひお答えいただける範囲でお答えいただければと思います。
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榮畑潤#24
○榮畑政府参考人 GPIFでございますが、長期的な観点から安全かつ効率的な資金運用を行うということがまさに年金積立金運用のそもそもの基本的な考え方でございますから、そういう考え方にのっとりまして、株式や債券、それも国内、海外双方でございますが、各資産のリターン、リスク特性に配慮しながら、それぞれの各資産ごとに投資を行っているというところでございます。
 その際にはやはり金融市場の動向等も注視しなければなりませんし、また先生御指摘の適切なリスク管理、これも当然必要になっているところでございまして、その際に、GPIFの中に金融、経済の専門家から成る資金運用委員会という専門家の組織がございまして、そういうところにいつも御意見を伺いながら、適切なリスク管理、適切な対応を進めているところでございます。
 それこそ先年の金融危機の際にもやはりいろいろな経験を積みましたから、急激な市場変動があった場合に、GPIFの中期目標期間中であっても、必要に応じて基本的な資産配分について変えていくことも検討することにしておるところでございますから、私ども、適切なリスク管理を行いながら、市場動向には絶えず気を配って、安全かつ効率的な資金運用を進めていくというつもりでございます。
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磯谷香代子#25
○磯谷分科員 ありがとうございます。
 では次に、GPIFについて、この独立行政法人自体というよりは、運用を受託している機関についてお聞きしたいと思います。
 巨額な積立金の運用について、民間の運用機関を活用しているわけですけれども、この運用機関はまずどのような基準で選ばれたのか、それについてちょっとお聞きしたいと思います。
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榮畑潤#26
○榮畑政府参考人 資金運用の受託機関の選定に際しましては、まず、インターネットなどを通じまして広く募るということを基本としておりまして、そして手を挙げられたところにつきまして書類審査とか個別に事情をお伺いするみたいなことをずっとGPIFの中で作業を積み重ねまして、投資方針だとか組織、人材だとか運用手数料などの定性的な事項、それから運用実績などの定量的な事項という両方の側面から評価を行って、どの運用受託機関を選定するかというのを決定しておる、そういうふうな作業を進めておるところでございます。
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磯谷香代子#27
○磯谷分科員 ありがとうございます。
 この運用機関は入れかえられることがあるかどうかというのと、あわせて、定期的に入れかえられるルールは決まっているのかということと、どうしても受託機関の中では業績、利回りが常に悪いというところも出てしまうのではないか、受託機関の能力の問題なんですが、そういった業績が悪い、継続してちょっと悪いんじゃないのというところがあるのではないかと思いますが、こういったところに関して、解約する、そういったルールは決められていますでしょうか。
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榮畑潤#28
○榮畑政府参考人 株式、債券、それぞれの各資産ごとの運用受託機関につきましては、各資産ごとに、原則として三年ごとに入れかえというのをしているところでございまして、その際でも、先ほど申しました定性的な事項なり定量的な事項なり両方から評価をして、運用能力が低いと判断されたところは解約する、そしてよりすぐれた運用受託機関を採用するということを積み重ねておりまして、そういうことを通じて成績の向上を図っておりますし、過去、最近でも、例えば、毎年、幾つかのところを解約して新規に入れるというようなことを繰り返しておるところでございます。
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磯谷香代子#29
○磯谷分科員 ありがとうございます。
 この受託機関に払われる手数料なんですけれども、これは、それぞれのファンドの手数料、先ほど定性的な判断基準の一つというお話でしたが、これは固定制なのか、例えば利益連動をとっているファンドもありますし、そういったルールというのは、これはGPIF側が指定するのではなくて、それぞれのファンドの方針ということになるんでしょうか。
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