外交防衛委員会

2014-05-22 参議院 全300発言

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会議録情報#0
平成二十六年五月二十二日(木曜日)
   午前十時六分開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     小林 正夫君     白  眞勲君
     藤末 健三君     藤田 幸久君
     松沢 成文君     中西 健治君
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     中西 健治君     井上 義行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         末松 信介君
    理 事
                佐藤 正久君
                松山 政司君
                三木  亨君
                福山 哲郎君
                石川 博崇君
    委 員
                宇都 隆史君
                岡田 直樹君
                小坂 憲次君
                島尻安伊子君
                牧野たかお君
                脇  雅史君
                北澤 俊美君
                白  眞勲君
                藤田 幸久君
                牧山ひろえ君
                山口那津男君
              アントニオ猪木君
                小野 次郎君
                井上 義行君
                井上 哲士君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
       防衛大臣     小野寺五典君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  世耕 弘成君
   副大臣
       外務副大臣    岸  信夫君
       厚生労働副大臣  土屋 品子君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        小泉進次郎君
       外務大臣政務官  牧野たかお君
       文部科学大臣政
       務官       冨岡  勉君
   政府特別補佐人
       内閣法制局長官  横畠 裕介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        宇佐美正行君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       武藤 義哉君
       内閣官房内閣参
       事官       渡辺 哲也君
       内閣官房内閣参
       事官       成田 耕二君
       内閣府国際平和
       協力本部事務局
       長        高橋礼一郎君
       警察庁警備局長  高橋 清孝君
       外務大臣官房審
       議官       新美  潤君
       外務大臣官房審
       議官       金杉 憲治君
       外務大臣官房審
       議官       秋葉 剛男君
       外務大臣官房審
       議官       岡   浩君
       外務大臣官房審
       議官       五嶋 賢二君
       外務大臣官房審
       議官       和田 充広君
       外務省中東アフ
       リカ局アフリカ
       部長       岡村 善文君
       外務省国際法局
       長        石井 正文君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局次長      伊藤宗太郎君
       文化庁長官官房
       審議官      作花 文雄君
       海上保安庁長官  佐藤 雄二君
       防衛省防衛政策
       局長       徳地 秀士君
       防衛省運用企画
       局長       中島 明彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○外交、防衛等に関する調査
 (安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会
 の報告書及び安倍内閣総理大臣の記者会見に関
 する件)
 (安全保障に係る各種事例の法的解釈に関する
 件)
 (太平洋島嶼国との関係に関する件)
 (政府開発援助大綱の見直しに関する件)
 (著作権の保護期間の戦時加算に関する件)
 (日朝関係に関する件)
    ─────────────
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末松信介#1
○委員長(末松信介君) ただいまから外交防衛委員会を開会いたします。
 議事に先立ち、委員長より一言申し上げます。
 去る二十日の本委員会におきまして採決されました条約三件について、昨日の参議院本会議が休憩後再び会議を開くに至らなかったことによりまして、参議院本会議において採決が行われない事態となりました。
 このため、本日、衆議院より、当該条約三件については、憲法第六十一条の規定により、衆議院の議決が国会の議決となった旨の通知を受領いたしました。
 本委員会では、当該条約三件について委員各位に真摯な御議論をいただいたにもかかわらず、参議院としての意思を明確に示す機会が失われたことにつきまして、外交防衛委員会を預かる委員長として、強い遺憾の意を表明させていただきます。
 今回のこのような事態となった原因は、厚生労働省が議員各位に配付した資料に誤りがあったことによるものと承知しております。
 厚生労働省に対しましては、今回、同省が招いた事態の影響が大変大きいものであることを強く認識して、猛省するとともに、今後、同様の事態を生じさせないよう、省内におけるチェック機能を強化し、今まで以上に高い意識を持って業務に取り組むことを強く要請します。
 この際、厚生労働副大臣から発言を求められておりますので、これを許します。土屋厚生労働副大臣。
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土屋品子#2
○副大臣(土屋品子君) 厚生労働副大臣の土屋でございます。
 昨日の参議院本会議におきまして、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案の趣旨説明を行うに際しまして、事前の配付資料に誤りがありましたこと、これによりまして参議院議員の議事運営に重大な混乱を招き、その結果、当日に予定されて……ヤジあっ、参議院議員の議事運営に重大な混乱を招き、その結果、当日に予定されていた条約、法案の議了処理が行われないという事態が生じてしまいました。
 参議院議員、とりわけ……ヤジ参議院議員……ヤジあっ、参議院、失礼しました、参議院、とりわけ末松委員長を始め参議院外交防衛委員会の皆様に多大なる御迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。
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末松信介#3
○委員長(末松信介君) 土屋厚生労働副大臣には御退席いただいて結構でございます。
 大きな教訓としていただきたいと思います。
    ─────────────
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末松信介#4
○委員長(末松信介君) 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、松沢成文君、藤末健三君及び小林正夫君が委員を辞任され、その補欠として井上義行君、藤田幸久君及び白眞勲君が選任されました。
    ─────────────
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末松信介#5
○委員長(末松信介君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 外交、防衛等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官武藤義哉君外十七名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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末松信介#6
○委員長(末松信介君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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末松信介#7
○委員長(末松信介君) 外交、防衛等に関する調査を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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佐藤正久#8
○佐藤正久君 自民党の佐藤正久です。気を取り直しまして、気を引き締めまして質問をしたいと思います。
 まずは、横畠法制局長官、御就任おめでとうございます。小松前長官におかれましては、私自身の思いとしましては、五月十五日の総理記者会見のときには同席していただきたかったなという思いはありますが、体調ということもあり、それはやむを得ないことだと思っています。その思いも込めまして、横畠長官には今後頑張っていただきたいと思います。
 安保法制懇から報告書が提出されました。多分長官もそれを御覧になったと思いますが、この報告書を御覧になったその長官の御感想、これをまずお伺いしたいと思います。
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横畠裕介#9
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 先般、安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の報告が提出され、私も精読させていただきました。その今後の検討の進め方につきましては、安倍総理がその基本的方向性をお示しになられているところであり、今後、与党とも協議し、また政府部内での検討も行われるということになりますので、その過程におきまして、当局といたしましてもしっかりとその職責を果たしてまいりたいと考えております。
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佐藤正久#10
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 まさにこれから一つの山が目前に迫っておりますので、しっかり職責を果たしていただきたいというふうに思います。
 今回の報告書、私も読みました。その中の一つの大きな柱は、憲法前文にあります日本国民の平和的生存権、憲法十三条にうたわれております生存、自由、幸福追求権、これを国民は持っており、日本政府はしっかりとそれを守っていく責任があるんだということが一つの柱になっているというふうに私は思いました。
 ただ、総理が言われるように、この憲法というものは、日本政府が、今言われた生存あるいは自由、幸福を日本国民が持てると、それを政府が守っていくということを否定はしていないと。政府が、国民の生存あるいは自由、幸福というものを追求するというものをしっかり政府が守っていく、守る責任があるんだということは憲法は否定していないと私は考えますが、長官の御見解をお伺いしたいと思います。
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横畠裕介#11
○政府特別補佐人(横畠裕介君) 御指摘のとおりだと存じます。
 憲法の現行第九条の下で、我が国としてどのような場合に武力の行使ができるのかという議論でございますけれども、これまでの政府の考え方の基礎にある考え方はそのとおりであると理解しております。
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佐藤正久#12
○佐藤正久君 やっぱり国民の命を守る責任は政府にはあり、また日本国民は政府にそれを守ってもらうということを期待していると。当然だと思います。
 ところが、現在の憲法九条というその解釈の下では、特に在外における例えば邦人を保護するという部分においてはかなり制約がある。在外における邦人を自衛隊が守るときの武器使用、これもいわゆる自己保存型の武器使用を超えることはまだ認められていない。あえて、今回地上輸送まで自衛隊ができるようになったとしても、その救出とかあるいは妨害排除のための武器使用はまだ認められていない、現在は自己保存型ののりは越えることができないという状況になっています。
 外務省にお伺いします。
 国際法上、自国の国民を救出するということは、領域国の同意があればほかの国はそれを救出をすることができる、あるいは、同意がなくてもその当事者の能力やあるいは意思の問題からそれは救出することができると国際法ではなっていると私は認識しておりますが、外務省の御見解をお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#13
○国務大臣(岸田文雄君) 領域国の同意に基づく外国における邦人救出という活動ですが、この活動の本質は、領域国の同意に基づき、本来ならその国の警察当局等の機関がその任務の一環として行う治安の維持回復活動を言わば代行する性格のものであります。派遣国は領域国の同意の範囲内で武器の使用をすることができる、このように解しております。こういった形で邦人救出を行うことができると解しております。
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佐藤正久#14
○佐藤正久君 国際法上、領域国の同意がない場合でもできる場合があると思いますが、それについてはいかがでしょうか。
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石井正文#15
○政府参考人(石井正文君) お答え申し上げます。
 今大臣から御答弁いたしましたように、外国における邦人の保護については、一般には同意を得てやるというのが普通だと思いますが、委員重ねての御質問でございますので、過去答弁も申し上げておりますけれども、在外自国民の保護、救出は、一般には同意を得て行うものでございますけれども、国際法上の議論、純粋な国際法上の議論といたしましては、領域国の同意又は要請がない場合であっても、領域国が外国人に対する侵害を排除する意思又は能力を持たず、かつ当該外国人の身体、生命に対する重大かつ急迫な侵害があり、ほかの救済の手段がないような極めて例外的な場合には、保護、救出するために必要最小限度の実力を行使することが自衛権の行使として国際法上は認められることがあり得るということでございます。
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佐藤正久#16
○佐藤正久君 まさにそのとおりなんです。国際法上は、領域国の了解があれば、当然それは日本であっても邦人を救出することができるというふうに解されています。さらに、領域国の同意がなくても、今言った条件の下では対応ができるというのが国際法です。
 ただ、我が国の場合は憲法九条の解釈の下で、あくまでも自己保存型。この理由は、自衛隊が武器を使った場合、これが、相手が国又は国準であれば、それが国際紛争を解決するための武力行使と取られかねないということで、極めて抑制的抑制的に今まで武器使用を制限している。まさにストライクの、ど真ん中のストライクというものだけではなくて、ボールかストライクか分からないというようなところまで、ボールになるかもしれないということで抑制的にやっている。
 これについてやはり今回見直すべきではないかなという提言が恐らくこの法制懇はなされたと思いますが、法制懇のこの邦人救出に対する報告書の中身、考え方、これについて説明を内閣官房の方からお願いします。
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武藤義哉#17
○政府参考人(武藤義哉君) お答えいたします。
 五月十五日に提出された安保法制懇の報告書におきましては、国際法上、在外自国民の保護、救出は、領域国の同意がある場合には、領域国の同意に基づく活動を主として許容されるということ、また、なお、領域国の同意がない場合にも、在外自国民の保護、救出は、国際法上、所在地国が外国人に対する侵害を排除する意思又は能力を持たず、かつ当該外国人の身体、生命に対する重大かつ急迫な侵害があり、ほかに救済の手段がない場合には、自衛権の行使として許容される場合があるというようなことを述べた上で、多くの日本人が海外で活躍し、二〇一三年一月のアルジェリアでのテロ事件のような事態が生じる可能性がある中で、憲法が在外自国民の生命、身体、財産等の保護を制限していると解することは適切でなく、国際法上許容される範囲の在外自国民の保護、救出を可能とすべきである、国民の生命、身体を保護することは国家の責務でもある等と記述されているところでございます。
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佐藤正久#18
○佐藤正久君 まさに今言われたように、国際法と日本の今までの憲法解釈のギャップの部分を何とか埋めて、一番大事な、憲法で保障されている日本国民の生存権、それを政府が守る責任というものを果たすことが本当にできないのか、これから政府・与党を含めて議論をしていただきたいと思いますが、まさにこの報告書の中の一番最後に私はポイントがあると思っております。日本国民の命を守ることは国の責務であると書いてある。これはまさに小野寺防衛大臣が提出者となったあの邦人救出の法案、まさに同じようなラインで書かれているんです。今までのこの現状を考えて、防衛大臣、課題として認識されていると思いますが、いかがでしょうか。
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小野寺五典#19
○国務大臣(小野寺五典君) 委員の御質問というのは、在外邦人の輸送等に関して、例えば安保法制懇の報告書を受けてどのような問題点、認識を持っているかということだと思っております。
 安保法制懇についての今回の報告書は、国際法上許容される範囲の在外国民の保護、救出を可能とすべきという旨が提言されていることは承知をしております。この点については、安倍総理からも、邦人を救出する寸前に邦人がテロリストに襲われた段階では彼らを助けることができないとの問題意識が示されたということであります。
 今後、政府としましては、安保法制懇の報告書の提出を受けて、総理が示した今後の検討のための基本的方向性に基づき、まずは与党と十分に協議をしていくとともに、内閣法制局の意見も踏まえつつ、政府としての対応を検討していくこととしております。
 いずれにせよ、在外邦人の安全確保は政府の重要な責務であり、具体的な立法措置の検討に当たっては、現場の部隊がしっかりと対応でき、隊員が判断に困ることがないように、運用の実態に即したものとしていくことが重要であると考えております。
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佐藤正久#20
○佐藤正久君 ありがとうございます。
 まさに現場が判断に困らないと同時に、現場がその救出のための能力がなければ結局できないわけで、今回の法整備というものがもしも仮になされたとしても、すぐ自衛隊が動けるかと、これはかなりやっぱりいろんな準備をしないと多分できないと思います。ある地域に入っていく、エントリーするだけでも生半可じゃない、今の本当に装備で中に入っていけるのかと、アメリカの特殊部隊のようなものであればまた違った装備を持っておりますので、含めて、いろんな面でこれからしっかり体制も併せて整備をしないといけないというふうに思っておりますので、この点については、法整備と併せ、その判断基準あるいは体制、いろんなことを考えていただきたいと私は思います。
 同じような観点で、PKOにおける駆け付け警護、これにおける武器使用、あるいは任務遂行における武器使用についても同じことがやっぱり言われています。これも同じように救助の関係で自己保存型というふうに限定されておりますが、やっぱりこれまでいろんな論点があります。
 PKOの事務局長の方にお伺いします。
 駆け付け警護と言われていますが、これ邦人が何らかの人間に、集団に襲われている、PKO部隊の近くで襲われているというときに、武器を持って、それを武器を使って助けることはできないけれども、今の法制上は武器を使わずに救出することまでは否定していないというふうに理解していますが、いかがでしょうか。
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高橋礼一郎#21
○政府参考人(高橋礼一郎君) 委員御指摘のとおり、PKOに派遣された自衛官自身の生命又は身体の危険が存在しない場合に、当該自衛官の所在地から離れた場所に駆け付けて国連PKOの文民、要員等を防護するためですとか、あるいはPKOの任務に対する妨害を排除するために武器を使用するということは、言わば自己保存のための自然的権利というべきものの範囲を超えるものであって、このような武器使用を国又は国に準ずる組織に対して行った場合には、憲法第九条の禁ずる武力の行使に当たるおそれがあるという指摘がございます。
 委員御指摘の武器を持たずにという点でございますが、通常、こうした脅威に対して警護をする場合には、それなりの装備あるいは状況の下で行うということが、私は現場の判断としては当然であろうと思いますので、通常の場合、脅威にさらされている者を救出に向かうのに適切な装備あるいは準備なしに行うということは想定し難いのではないかというふうに取りあえず考えます。
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佐藤正久#22
○佐藤正久君 私が聞いているのは、それは法的には、近づくとかあるいは武器を持たずに救出することは法的には排除されていませんよねという質問です。
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高橋礼一郎#23
○政府参考人(高橋礼一郎君) 先ほど答弁いたしましたように、そういう状況を具体的に想定して検討したことはございませんけれども、法的に、武器使用をせずにということであれば、委員御指摘のとおりかと思います。
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佐藤正久#24
○佐藤正久君 今までも、過去に国会答弁でも、近づくことまでは否定はしていないと答弁があるんです。だから現場は無理しちゃうんです。だから、東ティモールの事案のように、ああいう緊急避難という措置の関係で車で邦人を運ぶと、実質、救出みたいなこと。だから武器は使わない。無理しちゃうんです。目の前にやっぱり日本人がいたら、そういういろんな、法の許される範囲でぎりぎりやってしまう。これは本当にいいのかということについては、まさに今回の報告書でも、駆け付け警護についてはしっかりと、現場の隊員が迷わない、無理しないようにという観点でも私は大事だと思っています。
 もう一つ確認します。
 今回のPKOの駆け付け警護等で、これは駄目だと言っている理由がまさに自己保存型の今の説明なんです。武力行使、国際紛争の解決する手段のための武力行使と一体になる可能性があると。まさにボールかストライクか分からない、ボールになる可能性があるから極めて抑制しているんです。ストライクゾーン、真ん中のストライクでもこれは抑制しているというような状態なんです。
 では、確認します。
 国連PKOの国際基準で認められた武器使用が国連憲章で禁止された国際関係で武力行使に当たると、今回の国連PKOで認められている武器使用基準というものが国連憲章でうたっている武力の行使に当たるというおそれがあるというふうに解釈をしている国ってありますか。
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石井正文#25
○政府参考人(石井正文君) 具体的にそういう国があるかどうか、ちょっと今手元に包括的な資料は持っておりませんが、委員御指摘のように、国連PKOといった活動の本質は、まさに領域国の同意に基づきまして、本来ならその国の当局が行う治安の維持回復活動を言わば代行する性格のものでございます。そのための武器の使用が必要になる場合があっても、いわゆる警察比例の原則に基づきまして、事態に応じて合理的に必要とされる限度に限られるという内在制約が掛かっております。
 したがって、このように観念される活動は、一般に国連憲章第二条四で禁止される武力の行使に当たらないというのが大体確立した考え方であろうと思います。
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佐藤正久#26
○佐藤正久君 そのとおりなんですよ。国連憲章で禁止している武力の行使に国連PKOの武器使用は当たらないというのが普通の国なんです。ところが、日本の場合は更にそれを抑制的抑制的抑制的に、武力行使に当たるおそれがあると、おそれがあるということで、ど真ん中まで、邦人の駆け付け警護まで認めてこなかったのがこれまでなんです。そこに大きなギャップがある。これを法制懇の方では指摘をしていると認識しています。
 もうこれ以上この問題は今日はやりませんけれども、今言った、まさに日本国民は生存するやっぱり権利がある、憲法で認められている幸福追求権がある、それを日本政府は守る責任があるんです。憲法はそれを、日本政府が国民の命を守る責任を認めていないわけではない。であれば、やはりここはしっかり知恵を絞りながら対応を取るというのが、まさに今、安倍総理が言われる一番の思いだと思っています。しっかり対応していただきたいと思います。
 次に、武力行使との一体化、この法的整理。これは、今までの、私も現場にいました、極めて曖昧で分かりにくい。
 例えば、今までの国会答弁でもありましたけれども、自衛隊が他国の軍に食料の提供でも憲法の禁ずる武力行使の一体化というふうに認められて許されないという場合もあれば、武器弾薬の提供でも武力の行使とは一体とならない場合があるという答弁をしています。これは極めて分かりにくいです、食料は駄目で武器弾薬はオーケーと。それはいろいろな地域性とか密接性、いろいろあります。
 法制局長官にお伺いします。
 これまで、これについて、武力行使の一体化について四つの要件、国会で答弁されております四つの要件について、総合的に判断してきていると言われておりますが、四つの要件について、簡潔にお答え願いたいと思います。
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横畠裕介#27
○政府特別補佐人(横畠裕介君) いわゆるその一体化の考え方は、我が国が行う他国の軍隊に対する補給、輸送等の業務につきまして、仮に自らは直接武力の行使をしていないとしても、他の者の行う武力の行使への関与の密接性等から、我が国も武力の行使をしたとの法的評価を受ける場合があり得るというものであり、そのような武力の行使と評価される活動を我が国が行うことは憲法第九条により許されないというものでございます。言わば憲法上の判断に関する当然の事理を述べたものであると説明してきております。
 政府としては、従来から、我が国の活動が他国の武力の行使と一体化するかどうかについては具体的状況に即して個別に判断すべきものでありますが、例えば、現に戦闘行為が行われている前線への武器弾薬等を輸送することなどは他国による武力の行使と一体化し、我が国も武力の行使をしたとの法的評価を受けるおそれがあり、憲法上の問題が生ずると考えているところでございます。他方、例えば戦闘が行われている場所と一線を画されたところまで物資を輸送することなどは問題がないと答弁してきております。
 その上で、これまで、いわゆる周辺事態法、旧テロ対策特措法等におきましては、自衛隊の補給、輸送等の活動の地域を後方地域あるいはいわゆる非戦闘地域に限定するなどの法律上の枠組みを設定し、他国による武力行使との一体化の問題が生じないようにしてきたところであり、これにより、現場の隊員がその都度憲法判断を迫られるといった事態を回避しつつ、円滑な活動が確保されるよう制度を構築してきたところでございます。
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佐藤正久#28
○佐藤正久君 昨日、法制局からいただいた資料にはもっと明確に四つの要件が書いてあったんですけれども、その地域性とか行動の密接性とか、この四つの要件、これについて現場は判断しているんです。実際、任務が与えられたとしても、その四要件、これが非常に大事で、それに基づきながら現場では、私もそうでしたけれども、判断しているんですよ。
 その四要件、簡潔にお答えください。
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横畠裕介#29
○政府特別補佐人(横畠裕介君) その四つぐらいの要件があるというふうに述べてきております。
 一つは、戦闘活動が行われている、あるいは行われようとしている地点と当該補給等の活動が行われる場所との地理的関係、次に、当該行動等の具体的内容、三つ目として、他国の武力行使の任に当たる者との関係の密接性、四つ目として、協力しようとする相手の活動の現況等、これが主なもので、その他諸般の事情を考慮すべしとしております。
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