予算委員会

2020-09-02 衆議院 全140発言

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会議録情報#0
令和二年九月二日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 棚橋 泰文君
   理事 井野 俊郎君 理事 後藤 茂之君
   理事 坂本 哲志君 理事 葉梨 康弘君
   理事 堀内 詔子君 理事 山際大志郎君
   理事 大串 博志君 理事 渡辺  周君
   理事 伊藤  渉君
      あべ 俊子君    秋本 真利君
      伊藤 達也君    石破  茂君
      今村 雅弘君   うえの賢一郎君
      衛藤征士郎君    小倉 將信君
      小野寺五典君    奥野 信亮君
      金子万寿夫君    神山 佐市君
      河村 建夫君    黄川田仁志君
      小泉 龍司君    國場幸之助君
      笹川 博義君    新谷 正義君
      高橋ひなこ君    武村 展英君
      冨岡  勉君    根本  匠君
      野田  毅君    原田 義昭君
      平沢 勝栄君    福山  守君
      古屋 圭司君    村上誠一郎君
      山口  壯君    山下 貴司君
      山本 幸三君    山本 有二君
      渡辺 博道君    今井 雅人君
      小川 淳也君    大西 健介君
      岡本 充功君    川内 博史君
      玄葉光一郎君    後藤 祐一君
      辻元 清美君    本多 平直君
      馬淵 澄夫君    前原 誠司君
      國重  徹君    濱村  進君
      藤野 保史君    宮本  徹君
      足立 康史君    杉本 和巳君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   国務大臣         西村 康稔君
   内閣府副大臣       平  将明君
   厚生労働副大臣      稲津  久君
   経済産業副大臣      松本 洋平君
   国土交通副大臣      御法川信英君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  時澤  忠君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  梶尾 雅宏君
   政府参考人
   (出入国在留管理庁次長) 高嶋 智光君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  迫井 正深君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  正林 督章君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬・生活衛生局長)         鎌田 光明君
   政府参考人
   (厚生労働省職業安定局長)            田中 誠二君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房長) 多田 明弘君
   政府参考人
   (中小企業庁次長)    奈須野 太君
   政府参考人
   (中小企業庁経営支援部長)            村上 敬亮君
   政府参考人
   (観光庁長官)      蒲生 篤実君
   参考人
   (新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会長)         尾身  茂君
   参考人
   (新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会長代理)       脇田 隆字君
   参考人
   (慶應義塾大学経済学部教授)           竹森 俊平君
   予算委員会専門員     鈴木 宏幸君
    ―――――――――――――
委員の異動
九月二日
 辞任         補欠選任
  石破  茂君     山下 貴司君
  岩屋  毅君     高橋ひなこ君
  うえの賢一郎君    武村 展英君
  河村 建夫君     小泉 龍司君
  笹川 博義君     新谷 正義君
  根本  匠君     國場幸之助君
  野田  毅君     冨岡  勉君
  山本 有二君     黄川田仁志君
  杉本 和巳君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  黄川田仁志君     福山  守君
  小泉 龍司君     河村 建夫君
  國場幸之助君     根本  匠君
  新谷 正義君     笹川 博義君
  高橋ひなこ君     岩屋  毅君
  武村 展英君     うえの賢一郎君
  冨岡  勉君     金子万寿夫君
  山下 貴司君     石破  茂君
  足立 康史君     杉本 和巳君
同日
 辞任         補欠選任
  金子万寿夫君     野田  毅君
  福山  守君     山本 有二君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(新型コロナウイルス感染症対策等)
     ――――◇―――――
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棚橋泰文#1
○棚橋委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件、特に新型コロナウイルス感染症対策等について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会長尾身茂君、新型インフルエンザ等対策有識者会議新型コロナウイルス感染症対策分科会分科会長代理脇田隆字君、慶應義塾大学経済学部教授竹森俊平君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として内閣官房内閣審議官時澤忠君、内閣官房内閣審議官梶尾雅宏君、出入国在留管理庁次長高嶋智光君、厚生労働省医政局長迫井正深君、厚生労働省健康局長正林督章君、厚生労働省医薬・生活衛生局長鎌田光明君、厚生労働省職業安定局長田中誠二君、経済産業省大臣官房長多田明弘君、中小企業庁次長奈須野太君、中小企業庁経営支援部長村上敬亮君、観光庁長官蒲生篤実君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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棚橋泰文#2
○棚橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 この際、参考人各位に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。委員会を代表して厚く御礼申し上げます。
    ―――――――――――――
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棚橋泰文#3
○棚橋委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。新谷正義君。
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新谷正義#4
○新谷委員 自由民主党の新谷正義でございます。
 本日は、この予算委員会の場で質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 まず、冒頭ですが、先日、安倍総理が辞任を表明されました。私は医者でもありまして、これは医者として申し上げさせていただければ、今その原因として報じられている潰瘍性大腸炎、これは難病でございまして、腸の炎症が持続する不治の病でございます。時に再燃、悪化することがあり、再燃して放っておけば、これは命の危険にもつながります。画期的な新薬によりまして以前よりは再燃が抑えられるようにはなっておりますが、いつそれが起こるかわからない、その大変さは余人には想像を絶するものがございます。直近の百四十七日連続勤務も大きな負担になったのではないかと推測をしておるところでございます。
 そのような難病を抱える中、国のかじ取りをするという重責に耐え、人口減少が進み、同時に安全保障環境が大きく変化する中、我が国の平和と発展に多大な貢献をされ、憲政史上最長の在職期間という長きにわたり、総理大臣として尽力しておられます。心より感謝と敬意を表したいと存じます。
 長期政権でありましたが、この長期政権であることが外交においては大きな力となりまして、地球儀を俯瞰する外交によって、積極的平和主義のもと、各国との連携強化、世界の平和と発展に大きな成果を上げてこられました。その他国への訪問回数は八十一回、飛行距離は地球約四十周にもなるものでございました。
 安全保障においては、安全保障関連の法改正によって、日米間の信頼関係はより強固になり、日米同盟は強化され、我が国の平和の維持に大きな力となっております。
 また、経済においては、アベノミクス三本の矢を始めとする経済政策によりまして、これは昨年まででございますが、昨年までの七年間において、国民総所得は約七十三兆円ふえて、これは過去最高となり、企業収益、国、地方の税収はともに過去最高水準となり、そして、株価も二倍以上に上がりました。完全失業率も二%以上減少し、歴史的低水準となりましたが、同時に働き方改革も進め、日本の労働環境も大きく改善をしてきたところでございます。
 また、将来世代にも思いをはせ、財政再建にも取り組み、強い経済を力に、消費税率を二度にわたり上げることで、長期における社会保障制度の安定化にも貢献をされました。心から、安倍政権の国への貢献は非常に大きいと考えております。
 しかし今、世界は、新たに新型コロナウイルスという大きな脅威に直面をしております。引き続き、次の政権下になっても、国を挙げてこの対策に全力で取り組んでいかなければなりません。
 先日、安倍総理からも発言がございましたが、新型コロナウイルスによる感染症、七月以降の二度目の拡大傾向からやや減少傾向に転じております。
 新型コロナウイルスの感染を抑えながらも経済や生活を継続していくことは非常に困難な課題でございましたが、何より国民の皆様一人一人の御努力の積み重ね、また、医療機関や保健所といった現場の皆様の多大な働き、そして、安倍総理を始めとする関係閣僚の皆様の、あるいは厚労省などの関係機関の皆様の対応が功を奏してきている、そのように私は考えております。
 しかし、まだまだ予断を許さない状況が続いております。これまでの対策も踏まえ、現在の感染抑制の流れをしっかりと継続していかなければなりませんし、また、次に来るかもしれない感染拡大の防止にも、これはしっかり備えていかなければなりません。
 引き続き、国を挙げて感染拡大防止に全力で取り組まなければならない中で、このたび、新型コロナウイルス対策について質問させていただきたい、そのように思っております。
 新型コロナウイルス対策として国民から大きな期待を寄せられているのが、ワクチンによる感染・重症化予防でございます。
 ワクチンの開発は通常はかなり長期に及びますが、今、国内外の研究機関や製薬企業において、例を見ないスピードで開発が進められているところでございます。その中で、先日の対策パッケージにおきましては、全国民に接種できる量の確保が掲げられておりまして、必要な対策をぜひ進めていただきたいと思っております。
 一方で、必ずこれは目を向けなければならない課題があると思います。それがワクチンにおけるリスクコミュニケーションの問題でございます。
 ワクチンに限らず、薬には副作用、副反応がつきものでございまして、そのリスクとリターン、このバランスを見て承認がなされます。どの程度のリスクがあり、どのようなリターンがあるか、これはあくまで科学が決めるものでございます。このリスクとリターンを国民一人一人に向き合っていただくようにお伝えすることが、まさにリスクコミュニケーションであろう、そのように考えております。
 政治の役割は、現時点における科学により証明された正しい情報をきちんと伝えていくこと、そのように考えております。これを実現していくために、やはり、報道機関にいらっしゃる皆様にも協力を要請して意識を醸成するなど、あらゆる手を尽くすことが必要であると考えております。
 このリスクコミュニケーション、これがうまくいかず、ワクチンを十分に打つことができなければ、諸外国のワクチン接種が進む中で、我が国だけウイズコロナ状態が続くということになりかねません。
 ワクチン施策の課題として、これは一つの例を挙げると、子宮頸がんの原因となるHPVのワクチンがございます。
 HPVワクチンについては、子宮頸がん予防効果が高いとされるMSDの九価ワクチンが承認をされたところでございますが、それでも、いまだに政府による積極勧奨は再開できておりません。
 日本では、毎年、子宮頸がんによりまして約三千人もの方々が命を落としております。しかし、このほとんどは現在ワクチンによって救える命でありますが、目下、国全体では、毎年三千人の死者は余り注目されていないのが現状でございます。
 病気になってからの医療提供体制を整えることはもちろん重要でございますが、予防ができる疾病をしっかり予防し、救えるはずの命を救うことこそ最も重要だと考えております。現在のコロナ禍で、国民からワクチンの期待が高まっている今だからこそ、正しい知識をしっかりと伝え、多くの国民に正しく接種を受けていただく必要があると感じているところでございます。
 こうした啓発は、民間や報道の力をかりて進めるべきと考えておりますが、例えば子宮頸がんの検診の分野、これにおいては、IT企業のDeNAや製薬企業のロシュなどが、地方自治体とともに、ブルースタープロジェクトという住民向けの子宮頸がん検診の啓発事業を、民間資金のみで実施をしているという例がございます。
 個人的には、ワクチン分野の啓発についても、ぜひ民間企業等で啓発のアイデアを出して活動してもらうべく、私も働きかけを行っていこうと考えております。
 このような状況の中で、ワクチンに関し、加藤厚生労働大臣にお尋ねをいたします。
 国産、外国産にかかわらずワクチンの確保に努めるとともに、特に、ワクチンのリターンが見落とされがちな我が国において、接種したくても接種できないという状況を避ける必要がございます。
 国民一人一人がみずからの決定に基づいてワクチン接種を行えるよう、これから開発されるであろうワクチンの接種に関するリスクコミュニケーションのあり方について、お考えをお伺いいたします。
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加藤勝信#5
○加藤国務大臣 今委員から、ワクチンそのものに対するさまざまなお話、そして特にリスクコミュニケーションの重要なお話がありました。
 今回の新型コロナウイルス感染症のワクチンについては、先般も、今後の取組で明らかにさせていただいたように、全ての国民への接種を目指してその量を確保するということにしております。
 そうした中で、研究開発の促進、国内生産体制の整備に対する支援に加えて、今、海外のワクチンメーカーとも適宜交渉を進め、トータルとして確保し、そして早期に国民の皆さんにワクチンが供給できるよう取り組んでいるところであります。
 ただ、御指摘のように、ワクチンが実用化された際に、接種の皆さん方が、委員はリスクとリターン、私どもは有効性、安全性という言い方をさせていただいておりますけれども、そこをよく理解をしていただいた上で、これは最終的には個々の方の判断によって打っていただくということがベースになるわけであります。
 そういった意味で、特に今回のワクチン、これまでにないスタイルのワクチンもいろいろございます。そういったことを含めて、一つ一つ説明をして、そして理解をいただく、そして、その必要性、そしてもちろん、一方での安全性に関することを含めてしっかりと御理解いただいた上で判断していただける環境をつくることが必要だと思っております。
 ただ、現時点においては、ワクチンが既に開発されたというものは特にございませんので、安全性、有効性について具体的に申し上げる状況にはありませんけれども、しかし、さまざまな情報を収集し、科学的知見に基づいた正確な情報をその段階段階で国民の皆さんにしっかりと発信をしていきたいというふうに思っております。
 また、そういった中で、今委員お話しのように、民間の方々等々においてもそうした発信をしていただけるということが、トータルとしての国民の理解の増進にもつながっていくんだと思っております。
 また、政府では、新型コロナウイルス感染症対策分科会においてリスクコミュニケーションに係る議論もさまざまいただいたところでございます。それらも踏まえて、ワクチン接種に関する情報収集、情報発信のあり方について引き続き検討し、具体的な対応を図っていきたいというふうに考えております。
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新谷正義#6
○新谷委員 ありがとうございます。ぜひお取組をよろしくお願いいたします。
 次に、医療機関への支援の必要性に関する質問をさせていただきます。
 新型コロナウイルス対策の最前線は、間違いなく医療現場でございます。本当に、リスクと向き合いながら、みずからを犠牲にして尽くしてこられたところでございます。やはり、他国と比較して新型コロナウイルスの犠牲者が少ないのは、間違いなくこの医療従事者の皆様のおかげだと考えておりまして、改めて感謝をお伝えしたいと思っております。
 一方で、医療現場は危機を迎えております。日本医師会が実施した調査では、病院の収入、これは大きく減少していると聞いておりますし、さらに、医療物資や人手の確保にも課題を抱えているのが現状でございます。
 医療物資でいえば、今後万一、感染爆発、爆発的感染が起きた場合の供給体制、これはまだまだ足りていないのではないかと思っているところでございます。
 例えば、消毒液でいえば、消毒液そのもの以外にもボトルやキャップ、こういったものが何かしらボトルネックになることがございまして、しっかりと対応することが必要でございます。
 そこで、迫井医政局長にお伺いをいたします。
 今回の対策パッケージでも医療機関の支援を拡充する方針が示されているところでございますが、医療機関における医療物資の調達の支援、そして治療に当たる医療人材の確保、診療報酬による収入の支援を迅速に実施するとともに、特に物資支援については、先ほど申し上げたようなボトルの生産に至るまで、関連する全てのメーカーの協力が引き出せるような配慮が必要であると考えておりますけれども、厚労省の見解を教えていただければと思います。
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迫井正深#7
○迫井政府参考人 御答弁申し上げます。
 議員御指摘のとおり、医療機関では、新型コロナウイルス患者への対応を行っているか否かにかかわらず、外来患者、入院患者の減少によりまして経営が悪化していると承知をいたしております。
 このため、コロナ対応を行う医療機関に対する診療報酬や、新型コロナ患者専用病床等に係る空床補償による対応等の支援、また、それ以外の医療機関を含めた対応といたしまして、感染拡大防止のための支援、さらに、当面の資金繰りの支援といたしまして、無利子無担保等、融資の拡充等を行うことによりまして地域の医療を継続することができるような支援を行うとともに、医療機関の人材確保につきましては、DMAT、DPAT等を含む医療チームの派遣についての財政支援や、人工呼吸器、ECMOを扱う専門人材の養成等の取組を行っているところでございます。
 その上で、特に議員お尋ねの医療機関で必要となる物質につきましては、現場での供給の逼迫状況や各物質の性質に応じて、国内増産等による供給力の拡大、医療機関への優先供給などの取組を行っているところでございます。
 アルコール消毒液などにつきましては、引き続き、経産省と連携をいたしまして、メーカー等への要請や生産設備導入補助金による支援等を通じまして、御指摘のボトルも含めました供給拡大に取り組むとともに、希望する医療機関等に対しましてメーカーから優先的に供給するなどにより、それから、マスク、ガウン等の個人防護具につきましても、アルコール消毒液と同様に増産要請等を行う一方、輸入依存度が高く、世界的な調達競争が起きたことを踏まえまして、国といたしましても、メーカー等から必要量を調達いたしまして、個別に発生するコロナ患者受入れ医療機関の需要に対しまして、G―MISによる緊急要請の仕組みを通じて迅速に無償配付を行うとともに、国内において必要な備蓄を計画的に確保していく対応に順次移行していく中で、次の需要の逼迫に備えまして、都道府県や医療機関等の現場備蓄用として一カ月分を無償で特別配付を行っております。
 今後とも、経営支援、人材確保、物資確保など総合的な対策を講ずることによりまして、医療現場の皆様が安心できるよう万全を期してまいりたいと考えております。
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新谷正義#8
○新谷委員 ありがとうございます。ぜひ対策を進めていただければと思います。
 次に、西村大臣に対しまして、風評被害対策に関し質問をさせていただきます。
 新型コロナウイルス対策の最前線となる医療機関あるいは介護福祉施設は、常に感染の恐怖と戦っているところでございます。これらの機関は、重い役割を担っているにもかかわらず、一度その施設内で感染が発生をすると風評被害にさらされるのが現状でございます。
 長崎大学の調査によりましたら、院内の二割の方が、接触を避けられたり、あるいは子供の登園、登校自粛を求められたり、こういった経験をされている、そのように伺っております。
 さらに、風評被害は学校や幼稚園、保育所といった教育、福祉施設でも発生をしておりまして、濃厚接触者の子供に対するいじめのような出来事も発生をしております。子供だけではなくて、やはり大人の感染者への差別や偏見、これも重大な問題となっております。
 さらに、今回のコロナ禍で大きな被害を受けている旅館などの宿泊施設や飲食店も同様でございます。ただでさえ今厳しい経営状況にかかわらず、施設内で感染が発生して風評被害が発生をすれば、これは取り返しのつかない致命傷となってしまいます。また、実際に施設内で感染が発生をした場合、その後の営業の休止や消毒の対応なども大きな負担となってしまうところでございます。
 もしも、いじめや風評被害を恐れて感染を隠すようなことが頻発するような状況に陥れば、クラスター対策も余り機能しなくなり、感染拡大防止の妨げになる危険性もございます。
 そこで、新型コロナウイルス対策の取りまとめを行っておられる西村大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。
 医療機関や教育、福祉施設、宿泊業者や飲食店といったさまざまな事業者への風評被害、感染者への差別や子供の間のいじめを防ぐために、これは、やはり報道機関との連携を図りながら、さまざまな対策が必要であろう、そのように思っておりますが、御見解をお伺いしたいと存じます。
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西
西村康稔#9
○西村国務大臣 大変重要な御指摘をいただいたと思っております。
 まさに、この新型コロナウイルス感染症は誰もが感染するおそれがあるわけでありまして、差別や偏見、これはあってはならないことというふうに考えております。
 御指摘のように、感染者や濃厚接触者、あるいは、本当にリスクを感じながら現場で命を守ろうとして頑張っておられる医療、介護、こうした従事者の皆さん、そしてその家族に対する偏見や差別、あるいは感染リスクが高いと考えられる事業者への心ない攻撃、まさに問題となっているところでありますし、感染者に関する情報の公開の仕方によっては蔓延防止に資する範囲を超えて個人のプライバシーの侵害に当たる、こうした場合があることも指摘をされているところでありますし、まさに御指摘のように、積極的に疫学調査を行っていく際にも抑制的な効果を生じさせかねない深刻な問題であると認識をしております。
 これまでも政府広報において、テレビスポットで、医療従事者を始めとする関係者への人権上の配慮を呼びかけ、また、不当な差別や偏見を防止する取組を実施しているところでありますし、また、法務省においても、ホームページやSNS等を通じてこうした不当な偏見、差別を行わないよう呼びかけると同時に、人権相談の窓口も周知をしているところであります。
 昨日、偏見、差別に関する問題に関して専門家に御議論いただく、偏見と差別、プライバシーに関するワーキンググループの第一回会合を開催をいたしました。ここで、こうしたさまざまな偏見や差別に関する実態の把握、そして、政府だけではなくて日本全体として、御指摘のように、報道機関との関係も含めまして、プライバシーの尊重と感染拡大防止をどう両立していくか、しっかりと御議論いただき、一定の取りまとめを行って対策につなげていきたいと考えているところであります。
 引き続き、それを待つことなく広報による呼びかけなどもしっかりと取り組みつつ、法務省、文科省、厚生労働省など関係省庁とも連携して対応してまいりたいというふうに考えているところであります。
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新谷正義#10
○新谷委員 ありがとうございます。ぜひ対策を進めていただきたい、そのようにお願い申し上げます。
 続きまして、輸出企業対策について、重ねて西村大臣と、竹森参考人にお伺いをしたいと存じます。
 私の地元企業でマツダという会社があるんですが、グローバル販売台数は新型コロナウイルス感染拡大に伴う急速な需要減少によりまして対前年三一%減、こういう状況になっておるところでございます。経済活動の再開以降は各市場の販売が徐々に回復しておりまして、生産量も順次増加しているとのことでございますが、コロナ禍で大きなダメージを受けたことには間違いがございません。
 さらに、日本経済の全体の状況を見ましても、二〇二〇年四月から六月期のGDP、これは前年比で年率二七・八%縮小したとも発表されております。一九八〇年以降で最悪の落ち込みでございまして、世界貿易がパンデミックの打撃を受け、日本経済もまた同じく大きな打撃を受けている状況でございます。
 そこで、竹森参考人にお伺いをいたします。
 現在、日本経済は輸出企業も含めて大きな打撃を受けていることは間違いないと考えておりますが、今の世界も含めた現状分析についてお伺いできればと思います。
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竹森俊平#11
○竹森参考人 今、輸出のことを非常に気にかけているんですが、きのうニューヨーク・タイムズを読んで驚いたのは、中国が輸出が物すごく盛り上がっていて、史上一位ではないんですが、史上二番目の記録になった。それは、中国が早く感染症対策をとって、一応落ちついたところで生産再開ができている、必需品の輸出について中国以外に供給できるところがないというので、かえって盛り上がっているんですね。私は、日本は部品を中国に出しているので、そこはよくなると思うんですが、これから日本も早く感染をおさめて、生産を再開して、それで輸出をふやすということが大事。
 もう一つは、私、もう一つ驚いたのは、Zoomが利益を第二・四半期に三十三倍ふやしたというのがあって、これからアイデアに対して政府はサポートするべきではないか。何でZoomみたいなものが日本の企業から出てこないのかというふうに思うわけですね。こういうものは、アイデアを使う分には全然感染が広がるわけでもないので、こういうことに対して積極的な支援をしていくべきではないかというふうに考えております。
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棚橋泰文#12
○棚橋委員長 新谷正義君。
 なお、大変恐縮でございます、質疑時間が迫っておりますことを、よろしくお願いいたします。
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新谷正義#13
○新谷委員 ありがとうございました。まさに次を見据えた対策が必要である、そのように考えております。
 やはりこれは競争力向上に向けてさまざまな対策が必要であると考えますが、西村大臣の見解を簡単にお伺いできればと思います。
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西
西村康稔#14
○西村国務大臣 御指摘のように、大企業であっても大変厳しい状況にありますので、私ども、資金繰り対策、そして、場合によっては資本性ローン、劣後ローンですね、それから出資なども含めて枠組みをしっかりと用意をしておりますので、そうしたもの。そして今、竹森参考人からありましたように、新たな取組にチャレンジする企業に対して、ニューフロンティアに挑戦するところに対して、規制緩和であったり、また、資金の供給であったり、研究開発の支援であったり、税制、予算、制度改革、こうしたものを通じてしっかりと応援していきたいというふうに考えております。
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新谷正義#15
○新谷委員 ありがとうございます。ぜひ強力なお取組をお願いしたいと存じます。
 あと一問通告しておりましたが、時間となりましたので、これで終了とさせていただきます。
 ありがとうございました。
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棚橋泰文#16
○棚橋委員長 これにて新谷君の質疑は終了いたしました。
 次に、國重徹君。
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國重徹#17
○國重委員 おはようございます。公明党の國重徹です。
 きょうは、三名の参考人の皆様にもお越しいただきまして、ありがとうございます。
 ウイズコロナの時代に入りまして、感染拡大の防止と社会経済活動、この両立をいかに図っていくのか、これが今問われております。
 例えば、現在実施中のゴー・トゥー・トラベル事業、これが七月下旬にスタートしたことについて、時期がちょっと早かったんじゃないか、こういった批判や懸念の声も寄せられたところであります。一方で、観光庁の調査によりますと、国内の主要旅行業者の四月の取扱額、これは前年同月比で比べまして九五・五%のダウン、五月は九七・六%、六月も九二・九%と、それぞれ非常に大きくダウンをしております。極めて深刻な状況というのが続いてきました。
 観光産業というのは、全国約百万の事業者、そして約九百万人の方の直接雇用を支える、多くの地域の経済を支える非常に裾野の広い産業であります。適時適切な手を打たないと、取り返しのつかない事態にもなりかねません。
 今回のゴー・トゥー・トラベル事業には一兆三千五百億円の予算が計上されておりますけれども、これは、単にこの一兆三千五百億円を各事業者に分配して給付するよりも、観光地全体の消費を促して地域経済に波及効果をもたらす、こういった点で経済効果はすぐれております。そこで、悩みながらも、ぎりぎりの状況の中で、参加条件をつけるなどして感染防止に配慮しつつ進めてきたのがゴー・トゥー・トラベル事業だというふうに認識をしております。
 まず、このゴー・トゥー・トラベルについて、実際どれだけの利用者がいて、そのうち感染者の数はどうだったのか。これまでの実績について端的に答弁を求めます。
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蒲生篤実#18
○蒲生政府参考人 お答え申し上げます。
 ゴー・トゥー・トラベル事業の利用状況につきましては、主な参加登録事業者からのヒアリングの結果では、割引での商品販売を開始した七月二十七日から八月二十七日までの間におきまして、少なくとも約五百五十六万人泊の利用実績があったと承知しております。
 また、昨日までに観光庁に報告があったところでは、新型コロナウイルスの陽性と判断された旅行者でゴー・トゥー・トラベル事業による割引を利用して宿泊された方は六名となっておるところでございます。
 本事業は、単なる観光需要回復策ではなく、ウイズコロナの時代における安全で安心な新しい旅のスタイルを普及、定着させることを重要な目的としております。そのため、その実施に当たりましては、全国各地の事業に参加する観光関連事業者と旅行者の双方に着実に感染症拡大防止策を講じることを求めているところであり、引き続き、安全、安心な旅行をしていただけるような環境整備に取り組んでまいります。
 以上でございます。
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國重徹#19
○國重委員 ありがとうございました。
 少なくとも、現在までのデータによりますと、五百五十六万人泊で、そのうち陽性者は六名ということでした。油断はならないですけれども、ゴー・トゥー・トラベルによって大きく感染したわけではないというようなことが現在までのデータとしては出ているということだと思います。
 そもそも、ゴー・トゥー・トラベルがなかったとしても、旅行自体は禁止はされておりません。旅行はできます。その中で、今回、ゴー・トゥー・トラベルで、参加条件を課して、安全対策、感染防止策をとった新しい旅行のあり方を示したということ、これによって宿泊施設も参加者も意識をして感染防止策に取り組むようになったこと、これは今後、国内に安全で安心な新しい旅の形を浸透していくことになると思います。
 その上で、実際に事業をやってみて、感染防止対策は十分だったのか。これまでのさまざまな事例もしっかりと分析をして業界内で横展開していくなど、教訓として生かしていかないといけないと考えております。
 そこで、尾身先生にお伺いいたします。
 今後、東京発着の旅行の対象入りも含めて検討されていくことになりますけれども、これからの観光産業と感染拡大防止との両立に向けて、特に留意すべき点、また課題等についてどのようにお考えか、お伺いします。
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尾身茂#20
○尾身参考人 お答え申し上げます。
 先生の御質問、両立をどうするかということだと思いますけれども、実は、二月からこの半年間で、我々、政府も都道府県も日本の国民も多くのことを学んできたと思うんですね。その中ではっきりわかってきたことの一つは、どんな場所、どんな状況が感染のリスクが高いのかということがわかってきたと思います。
 そういう中では、もうこれは何度も申し上げている例の三密だとか大声というような状況が最も感染のリスクが高いということで、旅をするのであれば、例えば、若者とか重症化しやすい高齢者などの団体旅行をなるべく避けていただきたいというようなこと、それから、大人、大人数で宴会を伴うような旅行、これはどうしてもお酒が入りますから、そういうようなことがリスクを高めることはわかっていますので、そういうことにはぜひ気をつけて旅行をしていただきたい、するのであればですね、ということだと思います。
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國重徹#21
○國重委員 ありがとうございました。
 感染をゼロにはできない以上、これまでの例も見ながら、一つ一つ教訓にしながら、コロナと共存していける社会環境づくり、しっかりと進めていく必要があります。
 次に、新型コロナウイルス接触確認アプリ、COCOAについて関連してお伺いいたします。
 社会経済活動、人の移動と感染拡大のコントロール、これを両立させるための一つのツールとしてCOCOAがあります。六月にリリースして以降、八月二十四日時点でダウンロード数は約千四百六十四万ということになっております。これは日本の総人口の一割強であります。
 八月二十一日に厚生労働省は事務連絡を発出いたしまして、陽性者との接触通知を受けた人がPCR検査を受ける場合には無料の行政検査として取り扱うよう、各自治体に要請をしております。このアプリの、COCOAの有用性というのは更に高まっております。
 政府として、これまでもさまざまな周知、広報をしておりますし、これからも力を入れていくということですけれども、COCOAの効果を高めていくために、より多くの人にこのアプリを使ってもらう必要があります。過去にも、ペストとかスペイン風邪の流行といったパンデミックがありました。そのときになくて今我々人類が手にしているもの、これがデジタルツールであります。これを使わない手はありません。
 その上で、どういったシステムを具体的に構築していくのか、これも重要になります。
 COCOAがなかなか広がらない要因の一つに、自分がどこに行ったのか、あるいは誰に会ったのか、こういった個人情報を国に抜き取られるんじゃないかといった漠然とした不安が払拭できていないということもその一つの要因としてあると思います。
 そこで、加藤大臣、COCOAを通じて国は利用者の個人情報を収集したり、あるいは管理することはない、そういったプライバシーに関する懸念はないと、ここで改めて明確に御答弁いただきたいと思います。
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加藤勝信#22
○加藤国務大臣 新型コロナウイルス接触確認アプリ、COCOAでありますけれども、直近の数字を申し上げますと、九月一日、きのうの十七時時点でダウンロード数が一千五百七十七万件、そして陽性登録が五百三十三人ということであります。
 まず、感染拡大防止に向け御協力をいただいている皆さんに心から御礼を申し上げたいと思います。
 そして、今委員御指摘の個人情報の保護という関係でありますけれども、このCOCOAにおいては、まず、電話番号などの個人情報またその方の位置情報については一切取得がされないということが前提になっております。
 その上で、ブルートゥースを利用して、近接した可能性がある場合にも、これはランダムな符号を交換して記録するということで、要するに相手が誰だかわからないようにしているということ、それから、近接した可能性に関するランダムな符号は、あくまでもその御本人の端末のみに記憶をされ、しかも十四日間たつと自動的に無効になる、こういう仕組みとなっておりまして、プライバシーには最大限配慮した安心な仕組みとさせていただいているところであります。
 そして、先ほど委員がおっしゃっていただいたように、仮に、陽性者と接触していたという通知があった方については、先般、全員が検査に結びついていける、こういう仕組みにもさせていただき、こうしたことを踏まえて、更に多くの方々がこれを御利用いただいて、まさにみんなでつくる安心のためのシステム、これが更に進んでいけるように、我々も周知あるいは利用の働きかけをしっかりやっていきたいと思っております。
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國重徹#23
○國重委員 るる御説明いただきましたけれども、データやテクノロジーを使った感染症対策のあり方というのは、各国で幾つかの類型があります。
 例えば、中国のように、当局が位置情報とか診療履歴、決済情報を含む個人情報をアグレッシブに収集して対策を行う積極監視型、あるいは、シンガポールのように、当局が電話番号等の個人情報を限定的に収集して対策を行う積極管理型、さらに、個人を特定する情報を収集せずに、端末などとひもづく識別情報を限定的に収集して、接触通知によって個人の自主的な行動変容を促す自己規律型、大きくこの三つに分類できるとも言えます。今、日本で行っているCOCOAというのは、加藤大臣からも御説明いただきましたとおり、この中で最もプライバシーに配慮した、最後の自己規律型に当たります。
 その上で、今、アプリ利用者が陽性判断を受けた場合、アプリ上で陽性登録するかどうか、これは任意になっております。ただ、今後の感染状況いかんによっては、これを義務化することも必要なんじゃないか、こういう指摘をする方もいらっしゃいます。
 私は、自由とかプライバシー、民主主義を重視する日本国憲法のもとでは、本人同意を前提とした現在の形を変えて義務化、強制化するということは極めて慎重じゃなければならない、軽々にすべきではない、このように考えますが、政府の方針をお伺いいたします。
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加藤勝信#24
○加藤国務大臣 今委員御整理をいただいたように、大きな三つの類型がある中で、日本は三番目という御指摘をいただきました。
 まさに、今回開発する大前提として、まず、このアプリについてもそれぞれの方の任意で参加をしていただく、この仕組みにおいては個人情報保護等は最大限配慮する、そして、当然でありますけれども、陽性登録についても陽性者の方がみずから登録をしていただくということ、全て任意であり、自発的な対応を前提とした仕組みになっているということでありますから、その一部のみをまさに強制化するというのは全体のシステムの基本的な考え方になじまないというふうに考えております。
 確かに、もっとダウンロードする人をふやすべきではないか、あるいは全体の陽性者数に比べて登録している方が少ないという指摘はしっかり我々受けとめ、更により多くの方にダウンロードしていただけるように、先ほど申し上げた、検査にしっかり結びつく、そういったこともしっかり周知をしていく。さらに、陽性の方に対しては、例えば保健所からそうした通知が行く際には、もしCOCOAに入っておられるのであれば登録をお願いするなど、さまざまな協力を丁寧にお願いしていきたいというふうに思っています。
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國重徹#25
○國重委員 ぜひよろしくお願いします。
 今後、このCOCOAを端緒にして、PCR検査を行政検査として受けるケースもふえてくるものと思われます。しかし、現場では、保健所やお医者さんが必要だと判断した人であったとしても、PCR検査が受けられるようになるまで時間がかかる、こういった声も多く寄せられております。
 検査体制の強化は不可欠であります。感染拡大の当初、PCR検査が目詰まりを起こしていたのは、地域の公衆衛生のかなめである保健所がパンク状態で、検査を請け負う地方衛生研究所も逼迫していたからであります。これに対応するため、保健所業務の負担軽減を図るべく政府もさまざまな手を打ってきましたけれども、現場はいまだ厳しい状況にあります。
 その根本の課題は、公衆衛生に携わる人材が圧倒的に不足している点にあると考えております。
 これまで我が国は、阪神・淡路大震災以降、災害が起こったときの医療については強化とスキルアップが図られてきました。人材のトレーニングとか増員に取り組んだ結果、発災時に即応できる専門人員である災害派遣医療チームは、二〇二〇年四月一日現在、一万五千五百四十四名いらっしゃいます。
 一方で、今回の感染症拡大に対応できるような感染症危機管理に関する専門人材、健康危機管理の専門人材はどうなのか。まず、現在の取組状況をお伺いいたします。
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正林督章#26
○正林政府参考人 お答えします。
 感染症危機管理に関する人材の育成は重要と認識しており、厚生労働省では、感染症危機管理専門家、IDESと呼んでいますが、IDES養成プログラムを平成二十七年から開始しています。
 このIDESというのは、インフェクシャス・ディジーズ・エマージェンシー・スペシャリストの略ですけれども、国内外の感染症危機管理に対応できる人材を育成するべく始めたもので、厚生労働省の感染症担当部署、それから国立国際医療研究センター、国立感染症研究所、検疫所、そういったところを回りながら、約一年間、国内でまず研修し、さらに、WHOとかCDCとか、そういう国際機関での研修を更に一年行っていただく、そういうプログラムでございます。
 加えて、国立感染症研究所において、感染症のアウトブレーク等が発生した際に速やかに派遣、対応が可能な実地疫学専門家を養成するため、実地疫学専門家養成コース、FETPを実施しているところでございます。
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國重徹#27
○國重委員 今答弁がありました厚労省の感染症危機管理専門家養成プログラム、また国立感染研究所における実地疫学専門家養成コース、これらはいずれも、二、三年かけて年間数名の高度専門人材を養成する制度であります。もちろん、こういった取組も重要でありまして、より強化していく必要があると思いますけれども、こういったものだけではやはり不十分であります。
 これらの制度で養成されるような高度な専門性を持つ人材の方というのは、上に立つ人物というのでは不可欠でありますけれども、今後、より大切になってくるのは、そういった人のもとで働くような裾野の広い人材、こういった方たちも必要になってくると考えます。
 今回のコロナ危機は、我が国の感染症管理体制を見直すチャンスでもあります。今こそ国を挙げて、重層的な専門人材の育成、そして繰り返し研修をすることでその質が維持されるような仕組みを構築して、公衆衛生の危機にも即応できるような体制を整備していくべきと考えますが、今後の取組、決意をお伺いいたします。
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稲津久#28
○稲津副大臣 お答えさせていただきます。
 今回のコロナウイルス感染症対策におきましては、今御指摘のFETPの方々がクラスター対策の専門家として実際に現地に赴き、感染の実態把握や感染管理の助言等に当たるなど大変御活躍をいただいております。
 この実地疫学専門家につきましては、八月二十八日に取りまとめました今後の取組において、育成、登録を行い、感染症危機管理時に国の要請で迅速に派遣できる仕組みを検討しているところでございます。
 今般の事案対応、また議員の御指摘を踏まえて、幅広い人材育成といった視点も含めて、さまざまな関係者から御意見を伺いつつ感染症の危機管理体制の不断の見直しを行い、危機管理への対応力を一層高めてまいります。
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國重徹#29
○國重委員 今、保健所など地域の公衆衛生の現場が逼迫している状況、こういったものに鑑みますと、やはりこれまでの取組では不十分、まだまだ人材が足りないというふうに思っております。これまで以上に体制を強化するためには重層的な専門人材の育成がやはり必要だというふうに思いますけれども、国立感染研究所の所長であられます脇田先生より、専門家の御見地から一言御所見をお伺いできればと思います。
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