大蔵委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十二年六月二十八日(金曜日)
午前十時五十八分開会
―――――――――――――
委員の異動
五月十八日委員前田久吉君辞任につ
き、その補欠として豊田雅孝君を議長
において指名した。
五月十九日委員横川信夫君、木下友敬
君及び杉山昌作君辞任につき、その補
欠として木暮武太夫君、小林孝平君及
び前田久吉君を議長において指名し
た。
五月二十一日委員佐藤清一郎君及び廣
瀬久忠君辞任につき、その補欠として
小滝彬君及び杉山昌作君を議長におい
て指名した。
六月六日委員小林孝平君辞任につき、
その補欠として戸叶武君を議長におい
て指名した。
六月十七日委員戸叶武君辞任につき、
その補欠として小林孝平君を議長にお
いて指名した。
委員長の補欠
五月十八日廣瀬久忠君委員長辞任につ
き、その補欠として豊田雅孝君を議長
において指名した。
―――――――――――――
出席者は左の通り。
委員長 豊田 雅孝君
理事
木内 四郎君
西川甚五郎君
平林 剛君
天坊 裕彦君
委員
井上 清一君
土田國太郎君
宮澤 喜一君
大矢 正君
栗山 良夫君
小林 孝平君
野溝 勝君
杉山 昌作君
前田 久吉君
国務大臣
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
説明員
大蔵省大臣官房
財務調査官 大月 高君
大蔵省理財局国
庫課長 鈴木 秀雄君
大蔵省銀行局長 酒井 俊彦君
大蔵省為替局長 石田 正君
大蔵省為替局総
務課長 佐々木庸一君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○租税及び金融等に関する調査の件
(金融問題等に関する件)
―――――――――――――
この発言だけを見る →午前十時五十八分開会
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委員の異動
五月十八日委員前田久吉君辞任につ
き、その補欠として豊田雅孝君を議長
において指名した。
五月十九日委員横川信夫君、木下友敬
君及び杉山昌作君辞任につき、その補
欠として木暮武太夫君、小林孝平君及
び前田久吉君を議長において指名し
た。
五月二十一日委員佐藤清一郎君及び廣
瀬久忠君辞任につき、その補欠として
小滝彬君及び杉山昌作君を議長におい
て指名した。
六月六日委員小林孝平君辞任につき、
その補欠として戸叶武君を議長におい
て指名した。
六月十七日委員戸叶武君辞任につき、
その補欠として小林孝平君を議長にお
いて指名した。
委員長の補欠
五月十八日廣瀬久忠君委員長辞任につ
き、その補欠として豊田雅孝君を議長
において指名した。
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出席者は左の通り。
委員長 豊田 雅孝君
理事
木内 四郎君
西川甚五郎君
平林 剛君
天坊 裕彦君
委員
井上 清一君
土田國太郎君
宮澤 喜一君
大矢 正君
栗山 良夫君
小林 孝平君
野溝 勝君
杉山 昌作君
前田 久吉君
国務大臣
大 蔵 大 臣 池田 勇人君
事務局側
常任委員会専門
員 木村常次郎君
説明員
大蔵省大臣官房
財務調査官 大月 高君
大蔵省理財局国
庫課長 鈴木 秀雄君
大蔵省銀行局長 酒井 俊彦君
大蔵省為替局長 石田 正君
大蔵省為替局総
務課長 佐々木庸一君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
○租税及び金融等に関する調査の件
(金融問題等に関する件)
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豊
豊田雅孝#1
○委員長(豊田雅孝君) これより委員会を開会いたします。
議事に入ります前に一言ごあいさつを申し上げます。
私先般本委員会の委員長に選任いたされたのでありますが、何分微力の者でございまするので、委員の皆さま方の御協力によりまして、職責を完弔いたしたいと存じておる次第でございます。何とぞ格別の御支援をお願いいたします。
閉会中、きのうまでの委員の異動につきましては報告を省略いたします。
それではまず、租税及び金融等に関する調査を議題といたしまして、最近の金融情勢及びその対策等につきまして、政府当局より説明を聴取することにいたします。
この発言だけを見る →議事に入ります前に一言ごあいさつを申し上げます。
私先般本委員会の委員長に選任いたされたのでありますが、何分微力の者でございまするので、委員の皆さま方の御協力によりまして、職責を完弔いたしたいと存じておる次第でございます。何とぞ格別の御支援をお願いいたします。
閉会中、きのうまでの委員の異動につきましては報告を省略いたします。
それではまず、租税及び金融等に関する調査を議題といたしまして、最近の金融情勢及びその対策等につきまして、政府当局より説明を聴取することにいたします。
酒
酒井俊彦#2
○説明員(酒井俊彦君) ではただいまから、最近の金融情勢等につきまして、ごく簡単に御説明申し上げたいと思います。そしてそれに続きまして今回発表になりました総合対策につきまして、大体どういうふうに進行しておるかというような点を申し上げてみたいと思います。資料といたしましては、お手元に六、七枚の印刷物がお配ばりいたしてございます。
最近の金融情勢といたしまして、資金の需給の実績でございますが、これは表の第一表にございますように、四月五月で財政資金におきまして相当の揚超がございまして、これは当初の予定よりも相当多額になるのでございますが、その原因といたしましては、そこにございますように、外為会計の揚超というのが非常に大きく響いております。その結果、財政資金におきまして四月は二百五億の揚超でございましたが、これはカッコの中にありますのが前年同期でございまして、前年は五日五十八億の揚超に対して二百五億、五月が前年四百五十四億に対して九百二十六億という多頭の揚超になっております。これはさっき申し上げましたように、大体外為会計の揚超が非常に多いということは、つまり外為会計におきまして相当の輸入超過になっているということでございまして、これは後ほど申し上げます。こういうふうな相当の引き揚げがございましたために、これを補充いたしますために、日本銀行の貸し出しは、四月におきましては、昨年の八十九億に対して三十七億と割合落ちついておったのでありますが、五月に入りましてから、前年四十五億のところが五百十六億というふうに伸びております。例年、五月は相当通貨が減少する月でございますのにかかわらず、かように貸し出しがふえましたことは、やはり財政資金の面における、特に外為会計における引き揚げが相当強かったということを反映しているものと思います。で、日銀券の発行高は、三十二年度四月が六千八百三十七億、前年の五千八百四十七億に対しまして、約千億増加になっております。五月の数字は六千三百九十億でありまして、前年の五千六百十四億に比べますと、これも七百数十億の増になっております。なお、六月二十五日現在でこの数字を申し上げますと、日銀券の増が十六億でございます。これは月末までにまだふえるわけでありますが、前年同期の二十五日までの増が八十六億でございまして、ふえ方はだんだん落ちているということでございます。
それから財政資金につきましては、六月一日から二十五日までに八百九十七億揚げております。これは前年同じく百八十六億でございましたから、六月もまた非常な揚超になっております。で、その主体はやはり外為にあるということは申し上げられるかと思います。銭貸し出しは六月一日から二十五日までで九百八十四億ふえておりますが、これほ前年は百二十九億増でございましたので、これが相当ふえているということは、一般財政で相当に昨年より揚げたその穴を埋めていったということでございます。それから日銀券の発行高は二十五日現在で六千四百七億でございまして、前年の五千七百一億に比べまして七百億の増になっております。これはパーセンテージから申しますと、七百億程度でありますから一一、二%の増加でありますが、現在のところ生産なりあるいは国民所得の伸び方のぺースが大体一〇%先から二%あるいは一%近くいっておりますところからみまして、銀行券の残高といたしましては、この程度は経済の動きにマッチしたやむを得ないものじゃないかと思うのであります。こういうこと反映いたしまして、日銀の貸出残高は結局最近非常ふえまして、六月二十五日現在で四千二百十七億、四千億の台を突破するようなことになったわけでございます。
それから第二枚目の表でございますが、これは全国銀行の預血使命の状況でございますが、預金残高におきましては、四月は七百三十一億の減、これは前年同期は四百五十四億の減、いつもこの期は三月の年度変りを反映して減る月でございますが、昨年よりやや減り方が多い。それから五月に登りましても、前年九百二億ふえましたものが五百八十七億、相当に減少いたしております。これは銀行別にいたしますと、都市銀行が非常に預金が減っておりまして、地方銀行は相当順調に進んでおりますが、そういう関係で銀行預金は減っております。
それから反対に貸し出しの方につきましては、四月が二百六十三億ふえて残高が四兆三千二百七十五億ということになっております。それから五月が六百二十六億の増、これも昨年のぺースから比べますと幾らか多い日になっております。これはやはり昨年来の投資を中心とする景気の上昇あるいは生産の上昇というものに見合って貸し出しがふえていっておるということを表わしておるものだと思います。
それから、そういうふうな工合でございまして預金が割合に伸びない、貸し出しは非常にふえておる、財政の揚超は相当に予定以上になっておる。そこで結局その資金の穴を埋めますために各金融機関がコールを相当利用しておるのでありまして、特に最近に至りましてコールの需給状況が非常に変調を呈して逼迫して参っております。五月の初めくらいまでは、つまり第二回目の公定歩合の引き上げのありますころまでは、大体二銭三、四厘あるいは二銭五厘というようなところで落ちついておりましたコール・レートも、現在では四銭七厘あるいは場合によっては五銭程度というような、中心が五銭程度というようなものも見えて参りまして、その残高におきましても千億という非常に大きなコールが出ております。これはやはり財政、つまり為替収支の方から来ます資金の圧迫、そういったようなものによりまして、非常に日本銀行におきまして窓口で相当金融引き締めをやったというその結果、コールの額が、コールに依存する率が非常に多くなってきた、かような結果かと思いますが、これはまあある程度やむを得ないところもありますけれども、しかしこういう姿になりますことはノーマルでございませんので、今、量はともかくといたしまして、コール・レートの引き下げにつきまして各金融機関に御協力をお願いしております。おそらく来週の月曜日か火曜日早々に関係の金融機関がお集まりになりまして、新聞に出ておりましたので御承知かと思いますが、大体三銭くらいのところへ持っていこう、これでみんなが協力して自粛して、そういう金利のところに下げていこうという努力をされておると思うのでございます。
それからさっき申しました財政の揚超のおもな原因でございます外国為替の受け払い状況でありますが、これは後ほど為替局の方から御出席がありますので、その際の御説明に譲りたいと思いますが、昨年の暮ごろまでは、為替といたしましては相当に堅実な歩みを続けてきたわけでありますが、ことしに入りましてから、だんだんその収支のアンバランス、赤字の額がふえまして、五月などこらんをいただきますと、収支で貿易外を合せて九千七百万ドルというような大きな払い超を来たしたわけでございます。もっともこれは原因は昨年の秋ごろ、スエズ以降いろいろ信用状の開設がふえた等のこともございましたでしょうし、そういうわけで昨年相当外貨予算の追加をいたしたのでございますが、そういうものが主として今ここで為替に表われて落ちてきておるということでございまして、去年すでに組んだ予算を使ったしりがここに表われておるというのが実情だろうと考えております。
それから次に輸出入信用状接受及び開設状況という表でございます。輸出、輸入につきまして、それぞれ数字が載っておりますが、大体におきまして昨年の秋ごろまでは、輸出入の信用状からみましても、大体収支均衡がとれるような、問題のない姿になっておりましたが、十月以降非常に輸入信用状の方がふえまして、この勢いは今日まで衰えておりません。もちろん輸出の方も相当好調でございまして、二億二千万円ないし二億三千万円というべースで信用状がきております。これは前年に比べましてやはり一〇数パーセントの増加でございまして、輸出の伸長ということは明らかな事実でございますけれども、それ以上にさっき申し上げましたようないろいろな原因が重なりまして、国内の投資需要あるいはスエズ以降の原材料の補てんのため、あるいは投資活動に伴う限界的な輸入性向の増大というようなことも重なりまして、輸入の方が輸出以上にふえたために、今日のような状況になったわけであります。その点は詳しいことは後ほど為替局の方から御説明があると思います。
そういう情勢に対処いたしまして、一応今年の三月末に第一次の日本銀行の公定歩合の引き上げ一厘アップということをいたしまして、それで大体今後の金融調節の円滑に行われますようなベースを作ったわけでありますが、なかなかこの輸入の増勢というのがとまりそうもございませんし、先ほどごらんになりましたように、五月にやはり三億二千万ドルの信用状がきておるということは、これまあ多少ズレますかもしれませんが、この数字がやはり八、九月……八月ごろまでに為替収支の方に影響してくる。やはりそのころまでは相当輸入が高率ではないかというようなこともございまして、結局こういう国際収支の赤字を何とかして解消しなくちゃいかぬということになりまして、御承知のように五月の初めに、第二次と申しますか、第二回目にさらに日本銀行の公定歩合の引き上げを二厘アップというのをいたしまして、各金融機関もそれに応じまして一斉に貸出金利を上げたわけであります。
要するに問題は国内の経済におきまして、少し国際収支とアンバランスになって伸び過ぎた。その主因はどうも投資にあるのじゃないかというようなことが言われるわけでありますが、そういう国内需要を圧縮いたしますために、公定歩合引き上げを二度にわたって行なったのでございます。しかしながら、それだけでは依然まだ状況はよろしくございませんので、今回国際収支改善のための緊急対策というものを閣議でおきめ願ったわけでございます。
これは大体御承知のことと思いますから詳しいことは申し上げませんが、一応その対策の内容を申し上げますと、国際収支均衡の回復ということを、大目的といたしまして、すでに実行しつつある金融の引き締め及び輸入の抑制等を強化するほか、急速に次のような対策を総合的に実行したいということであります。
一つは財政面の施策であります。これにつきましては、やはり相当に国内投資が国民経済の相応の力以上に膨張しておるということでありますので、国内需要を削るということが必要なのでありまして、財政投融資といえども、これをある程度切るということをいたしませんと、なかなかその民間だけの投資を切ってバランスを回復するというようなことはむずかしいと思うのであります。まあ現在個々に見ますと、卸売物価、小売物価とも落ちついておるじゃないか、生産は順調に伸びておるじゃないか、雇用情勢も去年に比べて目立って改善しておるじゃないか、そう悪いんじゃないじゃないかということが言われるわけであります。基本的にはそうだと思いますけれども、しかし日本経済の発展というものを考えます場合に、やはりそこに日本としては非常に大きな制約条件がございまして、一つは私の考えではおそらく国際収支問題、これはどうしても日本経済にとって宿命的な大きな制約条件だと思います。
第二は、投資、貯蓄のバランス、ひいてまた物価の問題ということになるのでありまして、そういう制約条件を考えてその面で頭がぶつからない程度にやはり各種の生産が適度な伸びを示し、適度な国民所程の増が現われるということが一番必要でございまして、これを性急にやりまして、国際収支の壁にぶつかるあるいは投資、貯蓄のバランスをくずして、物価がはね上るということは、やはり長期的にみても非常にまずいことだと思いますので、それが今日国際収支という制約条件にぶつかっておりますので、早急にこれを直すためには単に直接の窓口である為替等をいじるだけでなくて、これをへたにそこだけいじりまして、実態を変えませんとさっきの貯蓄投資のバランスがくずれましたり、いろいろいたしますので、根本的にやはりベースを輸出入バランスに合せていくという意味におきましては、財政面でも相当の措置をする必要がある、もちろん民間の不要不急需要その他、やはりたとえ隘路産業といえども、少し需要が伸び過ぎておるという場合には、徹底的にこれを削減するということが必要でありまして、もちろんそういう民間側の投資削減を期待いたしますと同時に、財政だけは切らない、財政投融資だけは切らないのだというようなことでは、とうていその需要の圧縮という目的を達せられませんので、一応財政投融資の運用に当りまして、ある程度繰り延べを実行していただくということになったわけであります。繰り延べの実行に際しましては、なるべく経済効果の現われることがおそいものから繰り延べていく、ここですぐに効果が現われるというようなものはなるべく繰り延べないで、何年か先になってようやく効果があるものをなるべく繰り延べていきまして、また事態が回復したならばそこで手をつけて少しあとを急ぐといったような弾力的な考えで繰り延べを実行しようということになっております。なお、使用いたします資材が輸出との競合あるいは輸入依存度の大きいようなものというものについても繰り延べをしていただきたいというふうなことで案をきめまして、目下関係方面と折衝中でございます。
何といいましても、今日ただ消極的に輸入を減らすというだけでなくて、結局根本は輸出をどうして伸ばすか、輸出を伸ばすことによって、国際収支のバランスを回復することが一番大切なのでありまして、その意味ではあまり国内で需要が多くなりますと、ものにもよりますが、国内で売った方がもうかる、従ってなかなか輸出をしようという意欲が出てこないというようなことが多く見受けられますので、そういう点も考えて繰り延べを実施したいということであります。
ただ、財政投融資を繰り延べると申しましても、その結果非常に、財政投融資のみならず、一般の産業資金の圧縮をするという場合に、どうも今までの傾向からいきますと、下請の中小企業にだんだんしわが寄ってくる、今まで現金払いであったやつは、手形にする、手形の期限が長くなるというようなことで、どうも中小企業に対してしわよせということがおそれられますので、この方面に、中小企業関係に対する資金につきましては、別にこれを増額するという措置をとったわけであります。これは後ほどまた多少詳しく申し上げます。
それから今の財政投融資でありますが、やはり財政投融資のみならず、一般会計、特別会計あるいは政府機関というようなもの等を通じまして、公共事業等につきましても、物資需給の状況を勘案し、あるいは工事の実情に応じて、その施工時期を調整するというようなことで、特にあまり急ぎません官庁の庁舎あるいは各特別機関、特別会計のこれに準ずるような施設は、できるだけ繰り延べる、計画を打ち切るということでなく、できるだけ繰り延べて、来年度、再来年度に持ち越していくというような考慮を払っております。
それから次に、金融面の施策に入りまして、まず信用膨張を抑制いたしまして国内の需要を圧縮していくというために、これはもうだいぶ前からやっておられることでありますが、日本銀行の貸出の増加を極力抑制していく、圧縮していくということで、これは日本銀行においてすでに前から窓口でそういう方針でやっております。
それからもう一つは、資金運用部資金の短期運用として、昨年実行いたしました公社債、金融債七百億円を資金運用部で買い上げて保有するという措置をとったのでありますが、まあ今度の総合政策の立場から申しますと、これはそう一、二カ月で効果が現われて、国際収支がすぐに改善するというものでなくて、相当長期にわたって腰を抑えてじっくり対策をとっていきませんと、なかなか経済の実態がそこまで回復するということはむずかしいと思います。この七百億円につきましては、まあ今後国庫収支の揚げ超が減少しあるいは散超となる時期、つまり九月の半ば以降だんだん散超に転じて参りますから、そういう時期にこれを売り戻しをしまして、第三・四半期の散超がさらにその金融を緩めていろいろな投資需要等に向かわないように、七百億円はそこで売り戻しをして資金を回収しようという計画でございます。これを実際に何月に幾らやるかということにつきましては、まあそのときの財政の散超状況その他金融市場の状況等をもにらみ合せて実行しなければなりませんが、まあぼつぼつ案を考えておりますが、一応年内には七百億円を売りまして資金を引き揚げたいと思っております。
それから先ほども申し上げましたように、金融引き締めの中小企業に対する影響、しわ寄せを極力防止いたしますために、次のようなことをやりたいと思っております。一つは中小企業金融公庫及び国民金融公庫に対しまして、第四・四半期に借入予定の政府資金を繰り上げまして、それを大体第二・四半期、つまり七月から九月ぐらいの間相当苦しい間にその期間を中心にいたしまして、大体百三十億円程度、両公庫を通じて、百三十億円となりますが、これの貸付増加を行う、そのための資金繰りとして第四・四半期に資金運用部等から出ることになっておりました命をできるだけ早く出したいということを考えております。ただ毎月と申しますか、毎期の貸付計画と資金繰りをどうするかということについては、非常にこまかい計算が要るものでございますから、目下両公序と御相談してこの実行案を作りつつあります。いまだ成案を得るに至っていないので、こまかいところまでは申し上げられませんが、とにかく両公庫を通じて百三十億程度を貸付増加な行う予定であります。
その次に、商工組合中央金庫――商中につきましては商中値の資金運用部引き受けが、今年二十億の予定だったのでありますが、これを増加いたしまして四十億円といたしまして、大体第二・四半期を中心に資金量をふやしていきまして、なお、商工中金につきましては、これは金額はどの程度になりますか、十五、億になりますか、二十億になりますか、その程度までは中小企業金融公庫の代理貸しということで、代理貸しの資金もふやしていきたいと考えております。
以上が財政投融資関係の中小金融に対する措置でありますが、そのほかの措置といたしまして、民間の金融機関に対しまして、この際金融引締はしっかりやってもらうのだけれども、そのしわが中小企業に寄らないように、各銀行とも十分見てくれということはしつこくお願いいたしております。
そのほか、これは制度的に今組織を考えているわけでございますが、もし現在相互銀行及び信用金庫が各府県の信用保証協会といったような信用保証制度を利用して、中小企業向けの融資を行うということをやりました場合には、その中小企業向けの金を出しました金融機関の持っております金融債を資金運用部で買い上げて、そうしてその貸付の資金を補充するという政策をとろうと思っております。大体の金額は二百億ぐらいになるかと思うのでありますが、こまかい資金計算方法等につきまして、ただいまどうするかということについて、目下研究中でございます。これも大至急成案を得まして、来月早々からこういうことができるように考えたいと思っております。
それから次に、先ほども申し上げましたように、やはり国際収支改善という場合には、今輸入が多いから輸入を打ち切るというだけではいけないので、やはり木筋はもっともっと輸出を伸ばす、輸出を拡大して輸入力をうけることによって、経済の発展率がそれだけ大きくなるわけでありますから、できるだけ輸出金融について円滑化をはかるように措置したいということでございまして、このために輸出金融につきましては優先的に取り扱う、つまり輸出金融のために銀行の貸出がふえたというような場合におきましては、日銀信用の増加を抑制するということをしないで、増加の原因が、一般的には日銀は金融を締めていくわけでありますが、しかし輸出の増加によってその貸出のために日銀の信用援助を求めなくちゃならぬというような場合には、日銀はこれを抑えない、できるだけ輸出に必要な金は貸していくということをやっております。それから同時に、輸出前貸手形の金利を一町下げました。これほはかの金利が全部上っているというときに、これまで据え置いておりました輸出前貸手形の金利をさらに一キログラム引き下げるということによりまして、かえって輸出の意欲を多少刺激する、多少輸出をふやしていくために、そのような措置をとりたいと考えております。
それからこまかいことでありますが、輸出金融の手続につきまして、銀行あるいは日本銀行等におきます手続上の問題、あるいは添付書類の問題等で、やや複雑でわずらわしいものがありますので、これらも改善いたしまして、手続上十全たらしめるということを考えております。
もう一つは、外国為替引当貸付制度というのがございますが、これのG・P・A・Dといいますか、LCでなく支払いと申しますか、日本語では現地払い支払いといっておりますが、これが現在中南米については行なわれておるのでありますが、この適用地域を少し広げるというようなことによりまして、輸出金融に相当力を入れていきたい、かように思っております。
それからその次に、やはりさっき申し上げましたように、この経済の実態を改善していきます場合に、投資と貯蓄のバランスを失しないようにする必要がある。従って、投資の方は今申し上げましたようなことで大いに押えているわけでありますが、やはりこの際国民貯蓄の増強ということに相当力を入れなくちゃいかぬと思っております。その一躍といたしまして、定期性預金の預貯金利子の引き上げを行うことにいたしました。これは、前回は貸出金利等だけに手をうけて、あるいは日歩預金等の問題だけで片づけたわけでございますが、こういう情勢になって参りましたので、一応定期預金にも手をつける。ことに定期預金のうち六ヵ月もの、三ヵ月ものというのは、課税の関係で以前より少し一年ものに対して不利になった点もございます。それらを勘案いたしまして、六カ月毛のは今、年利五分でございますが、これを五分五厘に引き上げ、三カ月定期は今四分でございますが、これを四分三厘に引き上げるという措置をとりまして、きょう政策委員会で御決定になるだろうと思います。昨日金利調整審議会で関係者皆さん異議なくこれは御承認いただいております。ただ、中小金融機関の主としてやっておりますところの定期積金とか、あるいは相互掛金というようなものにつきましては、これを上げますと、やはり中小金融機関の貸出金利等にも響くというようなこともありますし、今回は――今回はといいますか、一応これは手をつけない。金利政策としてはこれで終りということにいたしたわけであります。
それからその次に、やはり同じような見地から、社債発行条件の改訂、これは利回りの引き上げを考えております。これは目下実は銀行団の方でお考え願っております。もちろん大蔵省としてもいろいろ折衝はいたしておるのでございますが、理財局の所管でもございますので、ただいまどういうことに相なりますか、はっきり申し上げられませんけれども、社債の金利を引き上げる、利回りを上げるということを考えております。で、社債の利回りを上げますと、これとバランスをとりまして、やはり金融債、それから貸付信託といったようなものの手直しも必要かと思うのでございますが、これは社債の条件のきまり工合を見てから措置いたしたいと思っております。
それからあとは、私の方の関係になりますものとして、さっき申し上げました国内の投資需要と申しますか、産業面の需要を減らしていくということはどうしても必要なんでありまして、そのためには、重点産業、たとえば鉄鋼、石炭、電力というような隘路産業といえども、やはりこの際延ばしていただきませんと、実はそういう資金だけで投資資金の六五%程度を占めておりますので、その辺をやはり多少繰り延べをしていただきませんと、繰り延べの実が上がらないというような点もございまして、そういう面も含めまして、全般的に資金計画を再検討していただく。これは目下経済企画庁、あるいは通産省その他御関係の方面に御研究願っておるのでありますが、そういうものを作りますとともに、金融機関の側におきましては、現在御承知のように、投融資委員会とか、自主規制委員会とかいうのがございます。それらの委員会を定期的にひんぱんに会合してもらいまして、具体的に投資計画をどういうふうにして削減していくかというようなことについて、特に強力にやっていただくと、私どももそういう委員会に出まして、いろいろ政府の意見も申し上げ、なるべくスムーズに銀行側に協力していただくように配慮いたしております。
それからその次に、これは同じようなことでございますが、最近多少下火にはなっておりますが、やはり東京、大阪あたりでもビル建築といったようなものが相当盛んに行われております。これらは、こういう事情になって参りますと、やはり不要不急と申しますか、どうしてもこういうものが要るという事情は非常に少いのでございまして、こういったようなものはなるべく工事を延ばしていただく、新規の着工というのはもちろん、ある程度着手しておるものにつきましても、何らか話し合いでビル建築等は延ばしていただくというようなことはどうだろうかと考えております。同時に、さっき申し上げましたように、これと同じようなことを官庁営繕あるいは特別会計、政府機関等のやはりビル建築というようなものも全面的に御協力を願って繰り延べをするというようなことが必要かと思っておりまして、今そういう面の具体的なやり方等について研究いたしております。
なお、銀行局の関係といたしましては、こういう段階になりますと、先ほども申し上げましたように、貯蓄奨励ということが非常に重要な課題になって参りまして、御承知でもございましょうが、現在夏のボーナス期を中心にいたしまして貯蓄増強期間というのをやっております。この総合対策に協力する意味で、国際収支の改善にはどうしても貯蓄を増強して貯蓄、投資のバランスを回復することが必要なんだということをさらにつけ加えまして、なおさらに、先ほど申し上げました定期性預金の金利の引き上げというような施策も同時にあわせまして、国民運動を展開していきたいということを考えております。
それから、主計局の事項になりますが、これは国の施策として考えたことでありますが、地方公共団体に対しましても、各種の今まで申し上げましたような措置に準じて自主的に協力することを期待しておるのでございまして、そういう点は別途また主計局の方からお願いしておると思います。
大体今回の総合緊急対策を中心にしまして今われわれの考えておりますところは以上のようなことでございまして、この引き締めの影響がいつごろ出るかということは、これはなかなか判定が困難でありますし、その過程におきまして中小企業等にある程度しわがいくというようなことも考えられますので、そういう中小企業等に対する影響等につきましては、さっき申しましたような措置を機動的にすみやかに発動しまして、できるだけ悪影響のないようにして、全体の経済を適当な水準に持っていって国際収支を改善したいと、かようなことを考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →最近の金融情勢といたしまして、資金の需給の実績でございますが、これは表の第一表にございますように、四月五月で財政資金におきまして相当の揚超がございまして、これは当初の予定よりも相当多額になるのでございますが、その原因といたしましては、そこにございますように、外為会計の揚超というのが非常に大きく響いております。その結果、財政資金におきまして四月は二百五億の揚超でございましたが、これはカッコの中にありますのが前年同期でございまして、前年は五日五十八億の揚超に対して二百五億、五月が前年四百五十四億に対して九百二十六億という多頭の揚超になっております。これはさっき申し上げましたように、大体外為会計の揚超が非常に多いということは、つまり外為会計におきまして相当の輸入超過になっているということでございまして、これは後ほど申し上げます。こういうふうな相当の引き揚げがございましたために、これを補充いたしますために、日本銀行の貸し出しは、四月におきましては、昨年の八十九億に対して三十七億と割合落ちついておったのでありますが、五月に入りましてから、前年四十五億のところが五百十六億というふうに伸びております。例年、五月は相当通貨が減少する月でございますのにかかわらず、かように貸し出しがふえましたことは、やはり財政資金の面における、特に外為会計における引き揚げが相当強かったということを反映しているものと思います。で、日銀券の発行高は、三十二年度四月が六千八百三十七億、前年の五千八百四十七億に対しまして、約千億増加になっております。五月の数字は六千三百九十億でありまして、前年の五千六百十四億に比べますと、これも七百数十億の増になっております。なお、六月二十五日現在でこの数字を申し上げますと、日銀券の増が十六億でございます。これは月末までにまだふえるわけでありますが、前年同期の二十五日までの増が八十六億でございまして、ふえ方はだんだん落ちているということでございます。
それから財政資金につきましては、六月一日から二十五日までに八百九十七億揚げております。これは前年同じく百八十六億でございましたから、六月もまた非常な揚超になっております。で、その主体はやはり外為にあるということは申し上げられるかと思います。銭貸し出しは六月一日から二十五日までで九百八十四億ふえておりますが、これほ前年は百二十九億増でございましたので、これが相当ふえているということは、一般財政で相当に昨年より揚げたその穴を埋めていったということでございます。それから日銀券の発行高は二十五日現在で六千四百七億でございまして、前年の五千七百一億に比べまして七百億の増になっております。これはパーセンテージから申しますと、七百億程度でありますから一一、二%の増加でありますが、現在のところ生産なりあるいは国民所得の伸び方のぺースが大体一〇%先から二%あるいは一%近くいっておりますところからみまして、銀行券の残高といたしましては、この程度は経済の動きにマッチしたやむを得ないものじゃないかと思うのであります。こういうこと反映いたしまして、日銀の貸出残高は結局最近非常ふえまして、六月二十五日現在で四千二百十七億、四千億の台を突破するようなことになったわけでございます。
それから第二枚目の表でございますが、これは全国銀行の預血使命の状況でございますが、預金残高におきましては、四月は七百三十一億の減、これは前年同期は四百五十四億の減、いつもこの期は三月の年度変りを反映して減る月でございますが、昨年よりやや減り方が多い。それから五月に登りましても、前年九百二億ふえましたものが五百八十七億、相当に減少いたしております。これは銀行別にいたしますと、都市銀行が非常に預金が減っておりまして、地方銀行は相当順調に進んでおりますが、そういう関係で銀行預金は減っております。
それから反対に貸し出しの方につきましては、四月が二百六十三億ふえて残高が四兆三千二百七十五億ということになっております。それから五月が六百二十六億の増、これも昨年のぺースから比べますと幾らか多い日になっております。これはやはり昨年来の投資を中心とする景気の上昇あるいは生産の上昇というものに見合って貸し出しがふえていっておるということを表わしておるものだと思います。
それから、そういうふうな工合でございまして預金が割合に伸びない、貸し出しは非常にふえておる、財政の揚超は相当に予定以上になっておる。そこで結局その資金の穴を埋めますために各金融機関がコールを相当利用しておるのでありまして、特に最近に至りましてコールの需給状況が非常に変調を呈して逼迫して参っております。五月の初めくらいまでは、つまり第二回目の公定歩合の引き上げのありますころまでは、大体二銭三、四厘あるいは二銭五厘というようなところで落ちついておりましたコール・レートも、現在では四銭七厘あるいは場合によっては五銭程度というような、中心が五銭程度というようなものも見えて参りまして、その残高におきましても千億という非常に大きなコールが出ております。これはやはり財政、つまり為替収支の方から来ます資金の圧迫、そういったようなものによりまして、非常に日本銀行におきまして窓口で相当金融引き締めをやったというその結果、コールの額が、コールに依存する率が非常に多くなってきた、かような結果かと思いますが、これはまあある程度やむを得ないところもありますけれども、しかしこういう姿になりますことはノーマルでございませんので、今、量はともかくといたしまして、コール・レートの引き下げにつきまして各金融機関に御協力をお願いしております。おそらく来週の月曜日か火曜日早々に関係の金融機関がお集まりになりまして、新聞に出ておりましたので御承知かと思いますが、大体三銭くらいのところへ持っていこう、これでみんなが協力して自粛して、そういう金利のところに下げていこうという努力をされておると思うのでございます。
それからさっき申しました財政の揚超のおもな原因でございます外国為替の受け払い状況でありますが、これは後ほど為替局の方から御出席がありますので、その際の御説明に譲りたいと思いますが、昨年の暮ごろまでは、為替といたしましては相当に堅実な歩みを続けてきたわけでありますが、ことしに入りましてから、だんだんその収支のアンバランス、赤字の額がふえまして、五月などこらんをいただきますと、収支で貿易外を合せて九千七百万ドルというような大きな払い超を来たしたわけでございます。もっともこれは原因は昨年の秋ごろ、スエズ以降いろいろ信用状の開設がふえた等のこともございましたでしょうし、そういうわけで昨年相当外貨予算の追加をいたしたのでございますが、そういうものが主として今ここで為替に表われて落ちてきておるということでございまして、去年すでに組んだ予算を使ったしりがここに表われておるというのが実情だろうと考えております。
それから次に輸出入信用状接受及び開設状況という表でございます。輸出、輸入につきまして、それぞれ数字が載っておりますが、大体におきまして昨年の秋ごろまでは、輸出入の信用状からみましても、大体収支均衡がとれるような、問題のない姿になっておりましたが、十月以降非常に輸入信用状の方がふえまして、この勢いは今日まで衰えておりません。もちろん輸出の方も相当好調でございまして、二億二千万円ないし二億三千万円というべースで信用状がきております。これは前年に比べましてやはり一〇数パーセントの増加でございまして、輸出の伸長ということは明らかな事実でございますけれども、それ以上にさっき申し上げましたようないろいろな原因が重なりまして、国内の投資需要あるいはスエズ以降の原材料の補てんのため、あるいは投資活動に伴う限界的な輸入性向の増大というようなことも重なりまして、輸入の方が輸出以上にふえたために、今日のような状況になったわけであります。その点は詳しいことは後ほど為替局の方から御説明があると思います。
そういう情勢に対処いたしまして、一応今年の三月末に第一次の日本銀行の公定歩合の引き上げ一厘アップということをいたしまして、それで大体今後の金融調節の円滑に行われますようなベースを作ったわけでありますが、なかなかこの輸入の増勢というのがとまりそうもございませんし、先ほどごらんになりましたように、五月にやはり三億二千万ドルの信用状がきておるということは、これまあ多少ズレますかもしれませんが、この数字がやはり八、九月……八月ごろまでに為替収支の方に影響してくる。やはりそのころまでは相当輸入が高率ではないかというようなこともございまして、結局こういう国際収支の赤字を何とかして解消しなくちゃいかぬということになりまして、御承知のように五月の初めに、第二次と申しますか、第二回目にさらに日本銀行の公定歩合の引き上げを二厘アップというのをいたしまして、各金融機関もそれに応じまして一斉に貸出金利を上げたわけであります。
要するに問題は国内の経済におきまして、少し国際収支とアンバランスになって伸び過ぎた。その主因はどうも投資にあるのじゃないかというようなことが言われるわけでありますが、そういう国内需要を圧縮いたしますために、公定歩合引き上げを二度にわたって行なったのでございます。しかしながら、それだけでは依然まだ状況はよろしくございませんので、今回国際収支改善のための緊急対策というものを閣議でおきめ願ったわけでございます。
これは大体御承知のことと思いますから詳しいことは申し上げませんが、一応その対策の内容を申し上げますと、国際収支均衡の回復ということを、大目的といたしまして、すでに実行しつつある金融の引き締め及び輸入の抑制等を強化するほか、急速に次のような対策を総合的に実行したいということであります。
一つは財政面の施策であります。これにつきましては、やはり相当に国内投資が国民経済の相応の力以上に膨張しておるということでありますので、国内需要を削るということが必要なのでありまして、財政投融資といえども、これをある程度切るということをいたしませんと、なかなかその民間だけの投資を切ってバランスを回復するというようなことはむずかしいと思うのであります。まあ現在個々に見ますと、卸売物価、小売物価とも落ちついておるじゃないか、生産は順調に伸びておるじゃないか、雇用情勢も去年に比べて目立って改善しておるじゃないか、そう悪いんじゃないじゃないかということが言われるわけであります。基本的にはそうだと思いますけれども、しかし日本経済の発展というものを考えます場合に、やはりそこに日本としては非常に大きな制約条件がございまして、一つは私の考えではおそらく国際収支問題、これはどうしても日本経済にとって宿命的な大きな制約条件だと思います。
第二は、投資、貯蓄のバランス、ひいてまた物価の問題ということになるのでありまして、そういう制約条件を考えてその面で頭がぶつからない程度にやはり各種の生産が適度な伸びを示し、適度な国民所程の増が現われるということが一番必要でございまして、これを性急にやりまして、国際収支の壁にぶつかるあるいは投資、貯蓄のバランスをくずして、物価がはね上るということは、やはり長期的にみても非常にまずいことだと思いますので、それが今日国際収支という制約条件にぶつかっておりますので、早急にこれを直すためには単に直接の窓口である為替等をいじるだけでなくて、これをへたにそこだけいじりまして、実態を変えませんとさっきの貯蓄投資のバランスがくずれましたり、いろいろいたしますので、根本的にやはりベースを輸出入バランスに合せていくという意味におきましては、財政面でも相当の措置をする必要がある、もちろん民間の不要不急需要その他、やはりたとえ隘路産業といえども、少し需要が伸び過ぎておるという場合には、徹底的にこれを削減するということが必要でありまして、もちろんそういう民間側の投資削減を期待いたしますと同時に、財政だけは切らない、財政投融資だけは切らないのだというようなことでは、とうていその需要の圧縮という目的を達せられませんので、一応財政投融資の運用に当りまして、ある程度繰り延べを実行していただくということになったわけであります。繰り延べの実行に際しましては、なるべく経済効果の現われることがおそいものから繰り延べていく、ここですぐに効果が現われるというようなものはなるべく繰り延べないで、何年か先になってようやく効果があるものをなるべく繰り延べていきまして、また事態が回復したならばそこで手をつけて少しあとを急ぐといったような弾力的な考えで繰り延べを実行しようということになっております。なお、使用いたします資材が輸出との競合あるいは輸入依存度の大きいようなものというものについても繰り延べをしていただきたいというふうなことで案をきめまして、目下関係方面と折衝中でございます。
何といいましても、今日ただ消極的に輸入を減らすというだけでなくて、結局根本は輸出をどうして伸ばすか、輸出を伸ばすことによって、国際収支のバランスを回復することが一番大切なのでありまして、その意味ではあまり国内で需要が多くなりますと、ものにもよりますが、国内で売った方がもうかる、従ってなかなか輸出をしようという意欲が出てこないというようなことが多く見受けられますので、そういう点も考えて繰り延べを実施したいということであります。
ただ、財政投融資を繰り延べると申しましても、その結果非常に、財政投融資のみならず、一般の産業資金の圧縮をするという場合に、どうも今までの傾向からいきますと、下請の中小企業にだんだんしわが寄ってくる、今まで現金払いであったやつは、手形にする、手形の期限が長くなるというようなことで、どうも中小企業に対してしわよせということがおそれられますので、この方面に、中小企業関係に対する資金につきましては、別にこれを増額するという措置をとったわけであります。これは後ほどまた多少詳しく申し上げます。
それから今の財政投融資でありますが、やはり財政投融資のみならず、一般会計、特別会計あるいは政府機関というようなもの等を通じまして、公共事業等につきましても、物資需給の状況を勘案し、あるいは工事の実情に応じて、その施工時期を調整するというようなことで、特にあまり急ぎません官庁の庁舎あるいは各特別機関、特別会計のこれに準ずるような施設は、できるだけ繰り延べる、計画を打ち切るということでなく、できるだけ繰り延べて、来年度、再来年度に持ち越していくというような考慮を払っております。
それから次に、金融面の施策に入りまして、まず信用膨張を抑制いたしまして国内の需要を圧縮していくというために、これはもうだいぶ前からやっておられることでありますが、日本銀行の貸出の増加を極力抑制していく、圧縮していくということで、これは日本銀行においてすでに前から窓口でそういう方針でやっております。
それからもう一つは、資金運用部資金の短期運用として、昨年実行いたしました公社債、金融債七百億円を資金運用部で買い上げて保有するという措置をとったのでありますが、まあ今度の総合政策の立場から申しますと、これはそう一、二カ月で効果が現われて、国際収支がすぐに改善するというものでなくて、相当長期にわたって腰を抑えてじっくり対策をとっていきませんと、なかなか経済の実態がそこまで回復するということはむずかしいと思います。この七百億円につきましては、まあ今後国庫収支の揚げ超が減少しあるいは散超となる時期、つまり九月の半ば以降だんだん散超に転じて参りますから、そういう時期にこれを売り戻しをしまして、第三・四半期の散超がさらにその金融を緩めていろいろな投資需要等に向かわないように、七百億円はそこで売り戻しをして資金を回収しようという計画でございます。これを実際に何月に幾らやるかということにつきましては、まあそのときの財政の散超状況その他金融市場の状況等をもにらみ合せて実行しなければなりませんが、まあぼつぼつ案を考えておりますが、一応年内には七百億円を売りまして資金を引き揚げたいと思っております。
それから先ほども申し上げましたように、金融引き締めの中小企業に対する影響、しわ寄せを極力防止いたしますために、次のようなことをやりたいと思っております。一つは中小企業金融公庫及び国民金融公庫に対しまして、第四・四半期に借入予定の政府資金を繰り上げまして、それを大体第二・四半期、つまり七月から九月ぐらいの間相当苦しい間にその期間を中心にいたしまして、大体百三十億円程度、両公庫を通じて、百三十億円となりますが、これの貸付増加を行う、そのための資金繰りとして第四・四半期に資金運用部等から出ることになっておりました命をできるだけ早く出したいということを考えております。ただ毎月と申しますか、毎期の貸付計画と資金繰りをどうするかということについては、非常にこまかい計算が要るものでございますから、目下両公序と御相談してこの実行案を作りつつあります。いまだ成案を得るに至っていないので、こまかいところまでは申し上げられませんが、とにかく両公庫を通じて百三十億程度を貸付増加な行う予定であります。
その次に、商工組合中央金庫――商中につきましては商中値の資金運用部引き受けが、今年二十億の予定だったのでありますが、これを増加いたしまして四十億円といたしまして、大体第二・四半期を中心に資金量をふやしていきまして、なお、商工中金につきましては、これは金額はどの程度になりますか、十五、億になりますか、二十億になりますか、その程度までは中小企業金融公庫の代理貸しということで、代理貸しの資金もふやしていきたいと考えております。
以上が財政投融資関係の中小金融に対する措置でありますが、そのほかの措置といたしまして、民間の金融機関に対しまして、この際金融引締はしっかりやってもらうのだけれども、そのしわが中小企業に寄らないように、各銀行とも十分見てくれということはしつこくお願いいたしております。
そのほか、これは制度的に今組織を考えているわけでございますが、もし現在相互銀行及び信用金庫が各府県の信用保証協会といったような信用保証制度を利用して、中小企業向けの融資を行うということをやりました場合には、その中小企業向けの金を出しました金融機関の持っております金融債を資金運用部で買い上げて、そうしてその貸付の資金を補充するという政策をとろうと思っております。大体の金額は二百億ぐらいになるかと思うのでありますが、こまかい資金計算方法等につきまして、ただいまどうするかということについて、目下研究中でございます。これも大至急成案を得まして、来月早々からこういうことができるように考えたいと思っております。
それから次に、先ほども申し上げましたように、やはり国際収支改善という場合には、今輸入が多いから輸入を打ち切るというだけではいけないので、やはり木筋はもっともっと輸出を伸ばす、輸出を拡大して輸入力をうけることによって、経済の発展率がそれだけ大きくなるわけでありますから、できるだけ輸出金融について円滑化をはかるように措置したいということでございまして、このために輸出金融につきましては優先的に取り扱う、つまり輸出金融のために銀行の貸出がふえたというような場合におきましては、日銀信用の増加を抑制するということをしないで、増加の原因が、一般的には日銀は金融を締めていくわけでありますが、しかし輸出の増加によってその貸出のために日銀の信用援助を求めなくちゃならぬというような場合には、日銀はこれを抑えない、できるだけ輸出に必要な金は貸していくということをやっております。それから同時に、輸出前貸手形の金利を一町下げました。これほはかの金利が全部上っているというときに、これまで据え置いておりました輸出前貸手形の金利をさらに一キログラム引き下げるということによりまして、かえって輸出の意欲を多少刺激する、多少輸出をふやしていくために、そのような措置をとりたいと考えております。
それからこまかいことでありますが、輸出金融の手続につきまして、銀行あるいは日本銀行等におきます手続上の問題、あるいは添付書類の問題等で、やや複雑でわずらわしいものがありますので、これらも改善いたしまして、手続上十全たらしめるということを考えております。
もう一つは、外国為替引当貸付制度というのがございますが、これのG・P・A・Dといいますか、LCでなく支払いと申しますか、日本語では現地払い支払いといっておりますが、これが現在中南米については行なわれておるのでありますが、この適用地域を少し広げるというようなことによりまして、輸出金融に相当力を入れていきたい、かように思っております。
それからその次に、やはりさっき申し上げましたように、この経済の実態を改善していきます場合に、投資と貯蓄のバランスを失しないようにする必要がある。従って、投資の方は今申し上げましたようなことで大いに押えているわけでありますが、やはりこの際国民貯蓄の増強ということに相当力を入れなくちゃいかぬと思っております。その一躍といたしまして、定期性預金の預貯金利子の引き上げを行うことにいたしました。これは、前回は貸出金利等だけに手をうけて、あるいは日歩預金等の問題だけで片づけたわけでございますが、こういう情勢になって参りましたので、一応定期預金にも手をつける。ことに定期預金のうち六ヵ月もの、三ヵ月ものというのは、課税の関係で以前より少し一年ものに対して不利になった点もございます。それらを勘案いたしまして、六カ月毛のは今、年利五分でございますが、これを五分五厘に引き上げ、三カ月定期は今四分でございますが、これを四分三厘に引き上げるという措置をとりまして、きょう政策委員会で御決定になるだろうと思います。昨日金利調整審議会で関係者皆さん異議なくこれは御承認いただいております。ただ、中小金融機関の主としてやっておりますところの定期積金とか、あるいは相互掛金というようなものにつきましては、これを上げますと、やはり中小金融機関の貸出金利等にも響くというようなこともありますし、今回は――今回はといいますか、一応これは手をつけない。金利政策としてはこれで終りということにいたしたわけであります。
それからその次に、やはり同じような見地から、社債発行条件の改訂、これは利回りの引き上げを考えております。これは目下実は銀行団の方でお考え願っております。もちろん大蔵省としてもいろいろ折衝はいたしておるのでございますが、理財局の所管でもございますので、ただいまどういうことに相なりますか、はっきり申し上げられませんけれども、社債の金利を引き上げる、利回りを上げるということを考えております。で、社債の利回りを上げますと、これとバランスをとりまして、やはり金融債、それから貸付信託といったようなものの手直しも必要かと思うのでございますが、これは社債の条件のきまり工合を見てから措置いたしたいと思っております。
それからあとは、私の方の関係になりますものとして、さっき申し上げました国内の投資需要と申しますか、産業面の需要を減らしていくということはどうしても必要なんでありまして、そのためには、重点産業、たとえば鉄鋼、石炭、電力というような隘路産業といえども、やはりこの際延ばしていただきませんと、実はそういう資金だけで投資資金の六五%程度を占めておりますので、その辺をやはり多少繰り延べをしていただきませんと、繰り延べの実が上がらないというような点もございまして、そういう面も含めまして、全般的に資金計画を再検討していただく。これは目下経済企画庁、あるいは通産省その他御関係の方面に御研究願っておるのでありますが、そういうものを作りますとともに、金融機関の側におきましては、現在御承知のように、投融資委員会とか、自主規制委員会とかいうのがございます。それらの委員会を定期的にひんぱんに会合してもらいまして、具体的に投資計画をどういうふうにして削減していくかというようなことについて、特に強力にやっていただくと、私どももそういう委員会に出まして、いろいろ政府の意見も申し上げ、なるべくスムーズに銀行側に協力していただくように配慮いたしております。
それからその次に、これは同じようなことでございますが、最近多少下火にはなっておりますが、やはり東京、大阪あたりでもビル建築といったようなものが相当盛んに行われております。これらは、こういう事情になって参りますと、やはり不要不急と申しますか、どうしてもこういうものが要るという事情は非常に少いのでございまして、こういったようなものはなるべく工事を延ばしていただく、新規の着工というのはもちろん、ある程度着手しておるものにつきましても、何らか話し合いでビル建築等は延ばしていただくというようなことはどうだろうかと考えております。同時に、さっき申し上げましたように、これと同じようなことを官庁営繕あるいは特別会計、政府機関等のやはりビル建築というようなものも全面的に御協力を願って繰り延べをするというようなことが必要かと思っておりまして、今そういう面の具体的なやり方等について研究いたしております。
なお、銀行局の関係といたしましては、こういう段階になりますと、先ほども申し上げましたように、貯蓄奨励ということが非常に重要な課題になって参りまして、御承知でもございましょうが、現在夏のボーナス期を中心にいたしまして貯蓄増強期間というのをやっております。この総合対策に協力する意味で、国際収支の改善にはどうしても貯蓄を増強して貯蓄、投資のバランスを回復することが必要なんだということをさらにつけ加えまして、なおさらに、先ほど申し上げました定期性預金の金利の引き上げというような施策も同時にあわせまして、国民運動を展開していきたいということを考えております。
それから、主計局の事項になりますが、これは国の施策として考えたことでありますが、地方公共団体に対しましても、各種の今まで申し上げましたような措置に準じて自主的に協力することを期待しておるのでございまして、そういう点は別途また主計局の方からお願いしておると思います。
大体今回の総合緊急対策を中心にしまして今われわれの考えておりますところは以上のようなことでございまして、この引き締めの影響がいつごろ出るかということは、これはなかなか判定が困難でありますし、その過程におきまして中小企業等にある程度しわがいくというようなことも考えられますので、そういう中小企業等に対する影響等につきましては、さっき申しましたような措置を機動的にすみやかに発動しまして、できるだけ悪影響のないようにして、全体の経済を適当な水準に持っていって国際収支を改善したいと、かようなことを考えておるわけでございます。
西
西川甚五郎#3
○西川甚五郎君 ちょっと為替局長にお願いしたいのですが、この国際収支の、ことに為替関係でありますが、これの今日までの経過並びに今後の方針、そうしてどういうように調整されるという最後の点まで御説明を願いたいと思います。
この発言だけを見る →石
石田正#4
○説明員(石田正君) 銀行局長の方から一部為替の問題にも触れられたようなふうに聞いておりますので、あるいは重複するような点もあるかと思います。
今、西川先生からもお話がありましたのでありますが、国際収支の見通しというようなものは、本来非常にむずかしいものでありまして、われわれの方でいろいろ予測を立てておりますが、なかなかその予測が実際問題とうまく合ってこないという点で始終悩んでおる問題でございます。
大体最近の国際収支の状況を大ざっぱに申しますると、大体昭和三十一年末までは比較的順調な推移をたどっておったということが言えると思うのであります。三十一年の十二月までの数字から申しますると、大体国際収支は均衡に近い状態で推移して参ったということが言ええると思います。しかるに昭和三十二年に入りましてから、国際収支の逆調が現われまして、為替統計の方で申しますると、三十二年の一月は千四百万ドルの赤字でありました。それから二月は六千三百万ドル、三月は五千四百万ドル、四月は五千七百万ドル、五月は九千七百万ドル、こういうふうな状況でございまして、概して申しまして、だんだんと国際収支は悪くなるということが続いて、現在に至っておるような状況でございます。われわれの方といたしましては、こういうふうに国際収支が悪くなって参りまする前兆といたしまして、心配いたしましたのは、やはり為替の決済に現われて参りまするところの現段階の信用状の数字がどういうふうに推移してくるかということでございます。これは大体三十一年中の十月、十一月ごろまではそういう大きな悪化の前兆も見えなかったのでありますが、十二月に至りまして大きな数字が出て参りました。三億ドルを越すところの信用状の開設というものが十二月に現われたわけであります。これを数字の上で申しますると、十一月の数字は信用状が二億三千四百万でございましたけれども、十二月になりまして一躍三億七百万というような数字が出て参ったわけであります。
その点からわれわれは、これが必ず国際収支の為替の面に現われて参りますもので、そのころから心配いたしておったわけでございます。ただそのときの状況といたしまして、御承知のように昨年スエズ地帯におきまして国際紛争が起ったわけであります。そうしてその当時といたしまして、この紛争がどういうふうに処理されるであろうかということにつきましては、なかなか見通し困難でございました。物資の獲得その他がなかなか困難になるのではなかろうかというふうなことから、やはりこの際は、早く物を買い付けた方がいいというような気持が一般的に動いたのだろうと思います。その効果が大体十二月ごろから現われてきたようにわれわれは感じたわけでございます。そこでこの国際収支の赤字というものの中には、スエズ問題というものが相当影響しておるのではなかろうかというふうに考えております。そうしてそういう問題でありまするならば、やはりあれは十月、十一月の問題でございますが、やはりそういうものの影響は数カ月続くであろう。そこでそのスエズの問題というものは、今年の三、四月ごろまで続くのではないだろうかというような工合に考えたわけでございます。
そういうことで、われわれの方はその問題も含めまして、国際収支の成り行きを見ておったわけでございますが、他方におきまして一般的な経済活動あるいは設備投資の状況、消費の状況というふうなものが、わが国の外貨獲得力という点から申しまして少し強くなりすぎておるのではなかろうかという心配もその間においていたしたわけでございます。しかしながらまだその当時の為替の方から見ました状況から申しまして、果してそういうものがスエズ関係を中心とする一義的なものであるか、それとも国内経済活動が活況過ぎるために国際収支にその尻が端的に現われてきたというふうに断定すべきか、実は迷っておった次第でございますが、先ほど来申し上げましたような数字が為替で示されるごとく、これがずっと二、三月ごろから四月ごろにかけまして減らず、むしろ増大いたしていくというような状況になりましたならば、これは一義的なものと見ることはできないのでありまして、やはり判断としては、国内活動が一般的に活況に過ぎるためであって、国際収支の均衡を回復するためには、その面において手を打っていただかなければならない、かように考えて参りました次第でございまして、そういう認識のもとで、いろいろと国内の政治的な政策がとられるようになりまして、この点は銀行局長の方から説明願ったことだろうと思うのであります。
それからわれわれはこの国際収支の均衡回復をどういうふうに考えているかという点につきましては、われわれは為替管理を現在施行いたしておるわけでございまして、その面から強力に為替のバランスを揃えるということは必ずしも不可能ではないと思っております。しかしながら一般の経済情勢というものを無視して、為替の面だけでもってバランスをとるというやり方をするのは、これは大局的にいいことではない。やはり国内経済の動き、それからまた輸出の見合いにおきまして、自然に国際収支が均衡をするという方途を講ずべきであろうというふうに考えておる次第でありまして、従いまして国内の金融政策というような問題、あるいは財政投融資というような面につきまして、要するに国内需要というものを縮小することによって、輸入需要のもとが、ちょうど国際収支がバランスするところの程度まで締めていただくということが正直であろうというふうに考えておる次第でございます。そういう方向におきまして、国際収支が均衡せられるに至ることを期待いたしておるわけでございます。
先ほど銀行局長からもお話がございましたが、それではそれらの措置というものがいつ効果をあげるかという問題、それからどの程度に効果があがってくるかという問題でございますが、これが国際収支に現われてくるのにやはり時期的なズレがございます。それからまたこういうふうに国内措置をやったから、こういうふうに国際収支に現われてくるというふうに端的に計算ができるわけのものではございませんけれども、われわれはまあ大ざっぱに申し上げまして、数カ月の間にはその効果というものがだんだんと現われて参りまして、それに応じて国際収支は均衡を回復していくのではないか、かように考えておる次第でございます。
一応御説明を申し上げた次第であります。
この発言だけを見る →今、西川先生からもお話がありましたのでありますが、国際収支の見通しというようなものは、本来非常にむずかしいものでありまして、われわれの方でいろいろ予測を立てておりますが、なかなかその予測が実際問題とうまく合ってこないという点で始終悩んでおる問題でございます。
大体最近の国際収支の状況を大ざっぱに申しますると、大体昭和三十一年末までは比較的順調な推移をたどっておったということが言えると思うのであります。三十一年の十二月までの数字から申しますると、大体国際収支は均衡に近い状態で推移して参ったということが言ええると思います。しかるに昭和三十二年に入りましてから、国際収支の逆調が現われまして、為替統計の方で申しますると、三十二年の一月は千四百万ドルの赤字でありました。それから二月は六千三百万ドル、三月は五千四百万ドル、四月は五千七百万ドル、五月は九千七百万ドル、こういうふうな状況でございまして、概して申しまして、だんだんと国際収支は悪くなるということが続いて、現在に至っておるような状況でございます。われわれの方といたしましては、こういうふうに国際収支が悪くなって参りまする前兆といたしまして、心配いたしましたのは、やはり為替の決済に現われて参りまするところの現段階の信用状の数字がどういうふうに推移してくるかということでございます。これは大体三十一年中の十月、十一月ごろまではそういう大きな悪化の前兆も見えなかったのでありますが、十二月に至りまして大きな数字が出て参りました。三億ドルを越すところの信用状の開設というものが十二月に現われたわけであります。これを数字の上で申しますると、十一月の数字は信用状が二億三千四百万でございましたけれども、十二月になりまして一躍三億七百万というような数字が出て参ったわけであります。
その点からわれわれは、これが必ず国際収支の為替の面に現われて参りますもので、そのころから心配いたしておったわけでございます。ただそのときの状況といたしまして、御承知のように昨年スエズ地帯におきまして国際紛争が起ったわけであります。そうしてその当時といたしまして、この紛争がどういうふうに処理されるであろうかということにつきましては、なかなか見通し困難でございました。物資の獲得その他がなかなか困難になるのではなかろうかというふうなことから、やはりこの際は、早く物を買い付けた方がいいというような気持が一般的に動いたのだろうと思います。その効果が大体十二月ごろから現われてきたようにわれわれは感じたわけでございます。そこでこの国際収支の赤字というものの中には、スエズ問題というものが相当影響しておるのではなかろうかというふうに考えております。そうしてそういう問題でありまするならば、やはりあれは十月、十一月の問題でございますが、やはりそういうものの影響は数カ月続くであろう。そこでそのスエズの問題というものは、今年の三、四月ごろまで続くのではないだろうかというような工合に考えたわけでございます。
そういうことで、われわれの方はその問題も含めまして、国際収支の成り行きを見ておったわけでございますが、他方におきまして一般的な経済活動あるいは設備投資の状況、消費の状況というふうなものが、わが国の外貨獲得力という点から申しまして少し強くなりすぎておるのではなかろうかという心配もその間においていたしたわけでございます。しかしながらまだその当時の為替の方から見ました状況から申しまして、果してそういうものがスエズ関係を中心とする一義的なものであるか、それとも国内経済活動が活況過ぎるために国際収支にその尻が端的に現われてきたというふうに断定すべきか、実は迷っておった次第でございますが、先ほど来申し上げましたような数字が為替で示されるごとく、これがずっと二、三月ごろから四月ごろにかけまして減らず、むしろ増大いたしていくというような状況になりましたならば、これは一義的なものと見ることはできないのでありまして、やはり判断としては、国内活動が一般的に活況に過ぎるためであって、国際収支の均衡を回復するためには、その面において手を打っていただかなければならない、かように考えて参りました次第でございまして、そういう認識のもとで、いろいろと国内の政治的な政策がとられるようになりまして、この点は銀行局長の方から説明願ったことだろうと思うのであります。
それからわれわれはこの国際収支の均衡回復をどういうふうに考えているかという点につきましては、われわれは為替管理を現在施行いたしておるわけでございまして、その面から強力に為替のバランスを揃えるということは必ずしも不可能ではないと思っております。しかしながら一般の経済情勢というものを無視して、為替の面だけでもってバランスをとるというやり方をするのは、これは大局的にいいことではない。やはり国内経済の動き、それからまた輸出の見合いにおきまして、自然に国際収支が均衡をするという方途を講ずべきであろうというふうに考えておる次第でありまして、従いまして国内の金融政策というような問題、あるいは財政投融資というような面につきまして、要するに国内需要というものを縮小することによって、輸入需要のもとが、ちょうど国際収支がバランスするところの程度まで締めていただくということが正直であろうというふうに考えておる次第でございます。そういう方向におきまして、国際収支が均衡せられるに至ることを期待いたしておるわけでございます。
先ほど銀行局長からもお話がございましたが、それではそれらの措置というものがいつ効果をあげるかという問題、それからどの程度に効果があがってくるかという問題でございますが、これが国際収支に現われてくるのにやはり時期的なズレがございます。それからまたこういうふうに国内措置をやったから、こういうふうに国際収支に現われてくるというふうに端的に計算ができるわけのものではございませんけれども、われわれはまあ大ざっぱに申し上げまして、数カ月の間にはその効果というものがだんだんと現われて参りまして、それに応じて国際収支は均衡を回復していくのではないか、かように考えておる次第でございます。
一応御説明を申し上げた次第であります。
豊
土
土田國太郎#6
○土田國太郎君 銀行局長にお伺いしたいと思います。今の金利政策について先にお伺いいたします。私が申し上げるまでもなく、御承知だろうと思いますが、コール市場が五銭だ五銭二厘だという高利率で、しかもそれが一流銀行が取っておるというようなこの変態状況、こういうようなことはちょっと知らぬ人が見まするというと、経済恐慌でも起きているのではないかというようなふうに外国あたりでは心配されるところもあるであろうし、またわれわれ日本人といたしましても、非常な変態なる、五銭何厘というようなコール・ローンに対しては不安の念がある、今御説明を伺いますと、日本の経済界内部については何ら不安はない、ただ国際収支に難点があるという結論のように銀行局長の御説明があったのですが、それにしてはいかにもコール・ローンが、五銭といえば一割八分何厘につく有利ですがね、こういうような高利が白昼公然として行われて、これが経済の指標であるという市場のコール・ローンとしてははなはだ解せないのでありまするが、こういうような高いコール・ローンがどこか世界市場にまだあるのかどうか、またこれらのように暴騰いたしました原因は那辺にあるか、先ほどあなたは来月にでもなりましたならば銀行で三銭ぐらいまでには持っていく考えだとおっしゃったことはけっこうですが、ずいぶん四銭、五銭というのは長期間にわたって行われておって、政府はこれに手をつけなかったということは、私は非常にその点について不満を感じておる。特に地方銀行は日銀の世話にならない銀行はだいぶあります、有力銀行で。こういう銀行は地方の中小企業に貸し出しするよりもコール市場へ放出した方が非常な利益になるということで、従来の貸し出しを引き締めてしまって、これはもう政府が引き締めろということであるからというようなふうに便乗もできる立場にあるのでありまするが、そういうことをしてまでもコール市場へ放出して金もうけをしているという銀行もあるように私は承わっておるのであります。また事実私は見ておりまするが、そういうことを政府はなぜ早く手をつけなかったかということと、今のこの原因は何であるかということと、世界市場にこういうようなばかげたことがあるのかどうかという、この三点について銀行局長にお伺いいたしたいと存じます。
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酒井俊彦#7
○説明員(酒井俊彦君) まず初めに、今の御質問で日本経済が基本的には健全だというふうな認識じゃないかというお尋ねでございましたが、これは表面上生産が伸びておる、あるいは物価は落ちついているではないか、あるいはまた雇用情勢もいいではないか、個々にとりますという現象は相当にある、しかしながらやはり日本の国民経済の発展にとりましては、貯蓄、投資のバランスをやはり保っていかなくちゃならぬ、それからそれによって国際収支の均衡ということを考えていかなくちゃいかぬ、その制約がありまして、この点が破れればやはりこれは経済の進み方としては健全ではない、私が申しましたのは、長期的に見まして、日本経済が発展する力を備えておるということは、私、確信しておるのでございますが、ただそういう面でやはり行き過ぎがある、現在の状況は必ずしも健全でなくて行き過ぎがあるというふうに考えているという意味で申し上げたわけであります。そこでそれが一つはコールの問題になってくるわけでありますが、これは御承知のことで私どもから申し上げるまでもございませんが、なぜこういうことになってきたかと申しますと、やはりコールというのは、資金の需要供給の強弱できまってくるのが基本的なことでございまして、今日までのように銀行としては従来の行きがかり上非常に締めたいと思ってもなかなか締まらぬ部面がある、日銀の方は大いに信用金融を締めていく。そうしますと、どうしても立場として、取り手の方が弱いという立場が出まして、従ってコール・レートはだんだん高騰していくということになるのでございますが、しかしこれも程度問題でございまして、現在のように五銭というようなものが出ることは、おっしゃるように、はなはだ不可解と申しますか、めちゃくちゃなことだと思うのであります。この点につきましては、すでに今月の初めに、御趣旨のようなことで、コールが高いからといって、そっちに運用して、本来やるべき金融をつめておる。まあ地方銀行等がその地場産業のために貸しつけるべきものを、もうかるからといってコールの方に出し、そっちに金を出さないということは、はなはだけしからぬから、それはぜひ直すようにということを厳重に通知を出しまして注意をいたしております。しかし実際問題といたしまして、コールの出し手というのが今日いろいろな方面にわたっております。従ってこういう連中と一つ一つやはり話し合いをつけて、自粛をして、きめたからには守るという線に持っていく必要がございますので、この間から大蔵大臣もそのことは非常にやかましくおっしゃいまして、金融審議会の席上でもそういうふうに申されました。私といたしましても、各関係の金融機関の協会等を通じまして、どうしてもこれはアブノーマルだから、何とか措置をとって下げろということでお願いしております。相互銀行、地方銀行等も、やはり心よく、それは少しおかしい、五銭というようなのは幾ら何でもおかしい、ほどほどにしたいということで、非常に積極的に御協力下さいまして、関係各方面を一つ一つお歩きになって、そういうことのないようにしようじゃないかということを今やっていただいております。何分にも、きめましても破るものがありますと、どこかでそれがくずれて参りますし、出し手自身がソースがいろいろなところがございますので、その辺を十分気をつけまして、変な今のような高いコールにならないようにやりたいと思っております。銀行協会初め、来週月曜日ぐらいにはそういう決意をなさって、自粛して、そういう高いものはとらぬという態度をおきめになるはずであります。
それから世界的にこんな高いコールがあるかというお尋ねでございますが、これは御指摘の通り、私も全部の国を知っておるわけではございませんけれども、まあ英米等のりっぱな国等ではこういうコール・レートというものはおそらく行われていないだろうと思います。その点からみましても、あるいは資金のコストの点からみましても、現在のコールが非常識に商いということは御指摘の通りでありまして、これを何とか正常化するように、目下一生懸命努力しておる最中でございます。
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土
土田國太郎#8
○土田國太郎君 日録の市中銀行なり地方銀行に対する超過貸し越しですね、これに対する罰則的の面金利があるわけですね、大体その比率にもよりましょうが、大体どんなところですか、超過貸し出しに対する罰則金利ですね。
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土
酒
酒井俊彦#11
○説明員(酒井俊彦君) 日銀といたしましては、大体二銭八厘ということになっております。ですからそれに比べましても、コールが非常に高いということがあてはまると思います。
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土田國太郎#12
○土田國太郎君 先ほどあなたの方の貯蓄奨励の説明についてですね。私は結局貯蓄奨励は、これは鳴りもの入りでただどんがどんがやっても、だれも貯蓄いたしません。実質的に金利を引き上げていただかなければ、これはだれも預金したがらない。ほかの有利な方に投資するということは当然であるのでありまして、今の現状からいって、特に貯蓄奨励が一番の最大急務だと思っております。政府もそうお思いになっておるから先ほどの御説明があったのでありまするが、先ほどの御説明によると、六カ月ものが五厘の引き上げ、三カ月ものが三厘の引き上げ、こういう説明で、一年ものについては今のところないようでありまするが、当然これは長期債に比較いたしましてきめらるべきものであるか、全然これはもう一年ものは租税待遇上優遇を受けているのだから、必要がないというお考えで、これに手をつけないのであるか。もし長期債の方をどの程度上げるか、私まだ聞いておりませんが、長期債の方についての利上げも相当に私は上げなければ、長期債の応募者がないと思うのです。先月あたりです、五月か、今六月にかけて、各一流の事業債も売り出しになっておるのだが、非常に評判が悪いのですが、どの程度売れ残っておりまするか、そのパーセンテージを伺いたいということと、今中しました大事な、しかも長期の安定性ある預金について、一年という長期のものに対して手をつけないということは、私は貯蓄奨励の趣旨に非常に違反しているんじゃないかということに考えるのですが、これをもって金利政策は終りであるという、さっきの局長の御説明は、私は実はふに落ちないのでありまするので、長期債と見合って相当に私は引き上げなければ貯蓄奨励にならんと思いますし、長期債もこれは貯蓄なんでありますから、それから巷間伝えるところによりますと、一厘上げるぐらいだろうということも確か新聞なんかに書かれておるようでありますが、一厘ぐらいの、長期債の引き上げをしたって、だれも、よほどの金があり余っている人なら別でありますが、普通の人ならここで七分三厘五毛ですか、その程度で一厘上げてもらっても、何ぼでもきくものではないのですから、その点の意味合いというものも、大蔵省でしっかりかかってもらわなければ、貯蓄奨励でなく、貯蓄退歩に陥る心配があると思いますが、それらに対する、一年もの、長期債の金利に対するお考えをもう一ぺん伺いたいと思いますが。
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酒井俊彦#13
○説明員(酒井俊彦君) 事業債の件につきましては、これ、実は所管が理財局になっておりまして、今関係の方が来ておりますから、そちらから御答弁申し上げるかと思いますが、一年ものの定期をなぜ手をつけないかということでありますが、これは御承知のように、二十六年に定期預金の金利をきめまして、その際に六分、五分、四分という系列ができておったのです。ところが最近に至りまして、まあそれに一年ものは無税に据え置くけれども、六カ月もの、三カ月ものには一割の税を課するということになりましたので、従来の笠利のバランスからいえば、多少六カ月毛の、三カ月ものに対して不利になっておる。その不利のなり方でありますが、これはまあ五分でありますと四分五厘に下げられたという格好になるわけであります。そこで今回はそういう点で多少バランスを回復するという面も持っておりますが、同時に過去の、六分、五分、四分というふうになった前の金利を調べて参りますと、大体三カ月ものと六カ月ものの金利の間差と、六カ月ものと一年ものの金利の間差とは、三カ月から六カ月の方が二、六カ月から一年が一、大体そういうバランスできておるようであります。これは貯蓄の一つの形でありますが、債券の消化層と預金者の層とこれは全然別のものでございます。従いまして、今のところ六分というのが多少ほかの金利に比べまして、バランス上優遇されておる。そのためかどうか、最近一年ものが著増いたしまして、大体五割以上ふえております。それから六カ月ものに至りましては、三〇何パーセント減ってきております。三カ月ものは微増という程度で、あまり変っておりません。そういうバランスを考えますと、一年ものをさらにこれを優遇するというふうなバランスは考えなくてもいいじゃないか。もちろん社債あるいは銀行預金も投資の一形態で、非常に重要でありますが、投資の層が違っておりますし、考え方が非常に違っておりますので、従来の預金金利のバランスを回復する、完全にというわけではありませんが、そういう意味も含めまして、一年ものは現在すでに無税でございますから据え置く、それから六カ月ものは五分五厘に一割かかって、実際の利回りが四分九厘五毛になる、それを修正をすると。今のあれでございますと、五分ですから、四分五厘になるわけでございますが、それを四分九厘五毛程度のところへ、昨年程度のところへ回復したいと、そんな考え方で金利を見ておるわけでございます。
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土田國太郎#14
○土田國太郎君 今の局長のお話は、一年もののお客さんと社債の七年とお客さんが違うという御説明ですが、私どもの見るところでは、今日は一年預金するような人は、この社債についても手をつけております。それは何となれば、これも七分何厘で無税である。しかもこれを現金化するとなれば、すぐ現金化してくれます。社債を今百万円持っておって、これを現金化してくれと言って四大証券へ持っていくと、時の相場で買ってくれます。一年の定期預金よりもむしろ有利に、利息は高い、即時現金化するというふうになっております今日でありますから、私はお得意先が違うんだという見方は、これは保険会社であるとか、あるいは銀行であるとかいうことを称するだろうと思いますが、最近は六分だ、五分だと言うよりも、七分何厘の社債の方が利益になり、現金化することも自分が必要なときにできるという便宜もありますので、だいぶん民衆化してきているように私は承わっておるのですが、そういうことを考えますというと、貸し出しはばかに高くしてしまう、預金の利上げは微々たるもので、これに今申し上げる応募者についての今あなたの御説明がなかったのですが、社債についてどの程度、何パーセントくらい五、六月はなっておるかということを私はお聞きしたいが、こんなことを考えますというと、私は一年ものを放っておいて、貸し出しだけ高くする、これでは預金は少いのだ、預かるときは安く、貸すときは高くするのは、ただ銀行の盤持ちをするだけでありますから、そういうことを当然考慮に入れる必要があるんじゃないかと私は思っております。でありますから、今の社債のあれを一つ理財局から御説明を願いたいと思います。
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酒井俊彦#15
○説明員(酒井俊彦君) 先ほど御説明が足りませんところがございましたので、補足して御説明さしていただきます。それはさっき申し上げましたように、預金金利は昭和二十六年にきまりまして、そのときに一年ものは六分、六カ月ものが五分、それから三カ月ものが四分、こういうバランスできたわけです。当時の事業債の条件といたしましては、一年債におきましては応募者利回りが八分九厘であった。これがその後ずっと下りまして今七分三厘幾らというところまで下っております。貸付信託等についてもやはりうんと下っております。そういうふうに事業債その他証券投資の形をとりましたものはどんどんその脚に下げてきたのであります。その閥、一方預金金利はすでに六年間も下らない、据え置きになっているという状況でございますので、まあそういうことから見ましても、現在非常に長期預金の金利がほかのものに対して優遇されているということは言えるんじゃなかろうかと、私はそういうふうにも感じまするので、ちょっと補足をさしていただきます。
では理財局の国庫課長からちょっと説明いたします。
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鈴
鈴木秀雄#16
○説明員(鈴木秀雄君) 事業債の消化状況につきまして、私直接の主管ではないのでございますが、政府の保証債の関係の保証事務をやっておりますので、若干知っておりますのでお話しいたしますが、消化状況というのは非常につかみにくいものでございますが、一応政府保証債等につきましてはシンジケート団というのがございまして、結局光れ残りといった事態は起らないわけでございます。地方債についても大体同様な状態にございます。
それから、事業債につきましては、証券会社が引き受ける、いわゆるアンダーライティングをしまして、その引き受けで、これも現実には必ず消化はされるという格好にはなるわけですが、その際、証券会社が、自分の手持ちに残ったというものを普通消化ができなかったというような格好でいっております。これもしかし消化ができないのではなくて、ただ証券会社が自分に抱きかかえた、こういったようなことでございます。で、五月におきましては、ちょうど事業債の発表が公定歩合の引き上げの前日に行われました関係で、その起債量が百十三億ほどございました。それで公社債につきましては、公定歩合が発表されました後に起債の量を調整いたしました関係で、公社債及び地方債でございますが、これにつきましてはもちろん売れ残りはございませんでしたが、事業債につきましては、百十三億のうち証券会社が終局的に発行日までに売れなかったという格好のものがたしか七、八億あったはずでございます。
それから先月でございますが、これはそろそろ巷間長期金利の引き上げがあるという評判もございまして、非常にそういった関係で起債をしぼりまして、電力関係のみを新規起債としてはのせまして、あとは全部借りかえでいったわけでございます。それで今月――六月の起債につきましては、二十五日の締切日ではたしか証券会社の手持ちに残った事業債というのは二億程度ではなかったかと考えております。これも最終的にはあるいははけたかもしれませんが、私が二十三、四日ごろに聞いた話ではそういった状況でございます。で、公社債、事業債につきましては、消化のできなかったものはございません。これはやはり、この数カ月間長期金利が引き上げられるという評判がございましたので、一般の個人消化等につきましては確かに悪かった
ことは事実でございます。
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それから先月でございますが、これはそろそろ巷間長期金利の引き上げがあるという評判もございまして、非常にそういった関係で起債をしぼりまして、電力関係のみを新規起債としてはのせまして、あとは全部借りかえでいったわけでございます。それで今月――六月の起債につきましては、二十五日の締切日ではたしか証券会社の手持ちに残った事業債というのは二億程度ではなかったかと考えております。これも最終的にはあるいははけたかもしれませんが、私が二十三、四日ごろに聞いた話ではそういった状況でございます。で、公社債、事業債につきましては、消化のできなかったものはございません。これはやはり、この数カ月間長期金利が引き上げられるという評判がございましたので、一般の個人消化等につきましては確かに悪かった
ことは事実でございます。
土
酒
土
土田國太郎#19
○土田國太郎君 銀行局長にお伺いするのですが、先ほど中小企業に対しましては特段なる考慮を払うという趣旨のもとに、この両公庫の第四・四半期のものを今度繰り上げて貸付を百三十億される、こういう御説明であったのですが、この繰り上げすると、今度は四半期に穴があくのですが、それは当然穴埋めをすべきものと思うが、それに対する考えはいかん。もし穴埋めをするというならば、これは財政投融資からしなければならぬと思いますが、それは繰り延べを六百億とか六百五十億とかしなくちゃならぬのだから、そこに難点がありはしないかと思いまするが、大蔵省のお考えはいかがですか、その点は。
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酒井俊彦#20
○説明員(酒井俊彦君) その第四・四半期のやつを繰り上げますために穴があくじゃないか、どうするのだということでございますが、これはそのときの情勢によって幾らかかるということはまあ検討を要しますけれども、そういう穴があきました処置につきましては、次の国会で処置したいと考えております。
この発言だけを見る →土
酒
土
酒
酒井俊彦#24
○説明員(酒井俊彦君) 債券の引き受けを二十億増というふうにいたします。それから一般の金融機関に貸し出す中小企業向けの融資であって、信用保証制度を活用しておるものについては、その資金源を補充するためにそれに見合うだけの金融債――これは約二百億を予定しておりますが――それを買い上げる。大体それくらいのことを考えております。
この発言だけを見る →土
土田國太郎#25
○土田國太郎君 合計三百五十億になりますが、これはまあ御承知のように中小企業というのは大きな人数でございますから、とても三百や五百億の金融でこの難関を切り抜けるということは、これは夢みたいな話でありまして、とてもこの程度では、私は、政府が国際収支の改善という政策は、これは短期決戦体制ならばこれは別でありまするけれども、国際収支が改善されました、それでは引き受けましょうといえば、またもとの木阿彌に返るので、当然引き締め政策は長期にわたるのではないかというように考えられまするが、政府は短期決戦体制か、あるいは長期にわたってこれをやり続けて、そうして国際収支を根本的に改善するか。この二つの案がありましょうが、どういう面をおとりになるか、それを一つお聞きしたい。
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酒井俊彦#26
○説明員(酒井俊彦君) まず第一に中小企業に対する措置でございますが、今申し上げましたのは、特にそういう措置をするというほかに、一般金融機関に対して現在でも相当中小企業向けの融資はやっております。で、その中小企業向けの融資につきましては、これはできるだけ見てやってもらいたいということで、これは銀行方面も了承しております。資金量としてはもちろんこのほかにそういうものがたくさんあるわけでございます。ただ、中小企業といえども、不要不急の設備をするとか、そういうような場合にはやはりこれはとどめていただかなきゃならぬ場合ができるかと思うのでありますが、要するに金融引き締めのしわが寄って非常に困難なことにならぬようにということで、金融機関にも御協力をお願いしておりまして、ですから三直五十億のほかにもそういうことでだいぶいけるのではないかと考えております。
それから短期決戦か長期決戦か、これは新聞あたりでいろいろ短期決戦か長期決戦かということを言われておりますが、これは言葉の問題でございまして、そう一、二カ月で改善するようなわけのものではございません。やはりどちらかといえば、腰を据えて日本経済の実態自体を改善していく、これにはやはりある程度時がかかる。これはまあどのくらいを長期というか、どのくらいを短期というか、これは言葉の問題でございますから、この夏ごろにはどうにかなるというような、そんなような考え方で考えておるわけじゃございません。
この発言だけを見る →それから短期決戦か長期決戦か、これは新聞あたりでいろいろ短期決戦か長期決戦かということを言われておりますが、これは言葉の問題でございまして、そう一、二カ月で改善するようなわけのものではございません。やはりどちらかといえば、腰を据えて日本経済の実態自体を改善していく、これにはやはりある程度時がかかる。これはまあどのくらいを長期というか、どのくらいを短期というか、これは言葉の問題でございますから、この夏ごろにはどうにかなるというような、そんなような考え方で考えておるわけじゃございません。
土
土田國太郎#27
○土田國太郎君 あなたは今三百五十億のほかに銀行が融資してくれるから心配ないというような御説明ですが、最近の中小企業の状態は、銀行へ行きますとほとんどが締め出しです、これは。貸してくれないのです。あなたはそういう御指示をなすっても、地方銀行は実際においてこれは貸してくれないのですよ。これはあなた方銀行検査官を地方へ回してごらんなさい。よくわかります。これは冗談でなく、貸し出のをくれないから中小企業は今目を回しておりますよ。そこでそのしわ寄せが今いう金庫とか中金とかいう方面へこれが流れていっているんです。それでこの三金一庫、公庫が今度はその面で今困り出しておる。わずか三百五十億くらいの金でもって日本中の中小企業をまかなえるはずがない。二面銀行は貸し出しをせんという状態であるので、今困っておるような状況なんで、地方の銀行の身がわりとして地方の金庫あるいは信用組合、こういうものが今度は貸し出しの対象にされるわけなんだが、その面あなたが今おおせられたような僅少の金額であるということで困っておるのですが、どうかその点につきまして、もっとよくお考え直して――実際に地方銀行が面倒々見ないということは、これは事実なんでありまするから、その点よく御監督を私お願いいたしたいと思います。
それについて具体的に御意見を拝聴いたしたいのですが、この中小企業金融公庫の代理貸しを行なっておりまする商工組合中央金庫あるいは信用協同組合及び国民金融公庫の代理貸付制度をこれをどうしても拡大してもらわなくちゃならないという立場になってきておる関係上、信用協同組合の中小企業金融公庫代理店を増加するお脅えはありませんか。これは今まで金庫や銀行がやっておったんですがね、これを組合の方へ……。
この発言だけを見る →それについて具体的に御意見を拝聴いたしたいのですが、この中小企業金融公庫の代理貸しを行なっておりまする商工組合中央金庫あるいは信用協同組合及び国民金融公庫の代理貸付制度をこれをどうしても拡大してもらわなくちゃならないという立場になってきておる関係上、信用協同組合の中小企業金融公庫代理店を増加するお脅えはありませんか。これは今まで金庫や銀行がやっておったんですがね、これを組合の方へ……。
大
大月高#28
○説明員(大月高君) 今回の対策の結果、中小企業金融に相当しわが寄る。その対策として三百五十億程度では足りないというお話でございますが、その程度の数字でもって満足しているわけではございません。政府関係及び商工中金という、若干政府の関与いたしております機関としてそれだけございます。全体としての現在の中小企業金融の実数を御参考のために申し上げてみますと、問題になっております中小企業金融公庫、国民金融公庫、商工中金、これだけを合せまして、中小企業金融に対する百分比は大体七%から八%くらいの割合でございます。それから相互銀行、信用金庫、信用組合といって、おりますものの割合が大体三〇%程度でございまして、結局残りの六〇%の残余が銀行にかかっているというような格好になっております。従いまして政府としても具体的な資金源の補充はいたしますけれども、全体の銀行その他の金融機関において中小企業に対する金融を考えなければ効果は上らないと思うわけでございます。で、具体的には現在地方銀行はオーバー・ローンになっておりません。自己資金でまかなっておるわけでありますし、相互銀行、信用金庫、信用組合等もやはりそういう格好であります。資金の蓄積もこれらは比較的順調に進んでおります。で、結局、この今度の金融引き締めの具体的にしわが寄って参りますのは、主として都市銀行になってくる。オーバー・ローンになっている都市銀行であろうと思います。そうなってきますと、心配せられますことは、その都市銀行の取引先である中小企業が都市銀行から締め出されるということが、どういうような格好で起るかということでございますが、従来の取引先である地方銀行以下のものにつきましては特に心配する必要はないだろう。そうすると、都市銀行の方から、かりに、締め出されるという問題がありましたら、そこのところをできるだけカバーするということでいいだろうと考えておるわけであります。
それから具体的な、中小企業金融公庫の代理店を信用組合の面においてふやすかというお話でございますけれども、先般若干の増加をいたしましたあと、特に数をふやすということは考えておりません。
この発言だけを見る →それから具体的な、中小企業金融公庫の代理店を信用組合の面においてふやすかというお話でございますけれども、先般若干の増加をいたしましたあと、特に数をふやすということは考えておりません。
平