逓信委員会

1961-05-12 参議院 全89発言

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会議録情報#0
昭和三十六年五月十二日(金曜日)
   午後一時二十一分開会
  —————————————
 出席者は左の通り。
   委員長     鈴木 恭一君
   理事
           新谷寅三郎君
           手島  栄君
           松平 勇雄君
           野上  元君
   委員
           植竹 春彦君
           黒川 武雄君
           谷村 貞治君
           鈴木  強君
           永岡 光治君
           光村 甚助君
           山田 節男君
           奥 むめお君
  国務大臣
   郵 政 大 臣 小金 義照君
  政府委員
   郵政政務次官  森山 欽司君
   郵政大臣官房長 荒巻伊勢雄君
   郵政省郵務局長 板野  學君
   郵政省経理局長 佐方 信博君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       勝矢 和三君
  —————————————
  本日の会議に付した案件
○郵便法の一部を改正する法律案(内
 閣提出、衆議院送付)
  —————————————
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鈴木恭一#1
○委員長(鈴木恭一君) ただいまより開会いたします。
 郵便法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 前回に続いて質疑を行ないます。御質疑のある方は、どうぞ順次御発言願います。
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奥むめお#2
○奥むめお君 ただいま郵便料金の値上げの問題を審議しておるわけでございますが、郵便の大衆の感覚といたしましては、遅配ということが非常に強くあるわけでございまして、やはりさすがに郵政省も気がとがめたと見えて、一種、二種は上げなかったのだというふうに考えられるわけですけれども、しかし、遅配の結果が、速達あるいは電話、電報というものにたよらなければならないというわけでございます。ですから、この方の収入はずいぶんふえなさっただろうと思うのです。遅配は、きょうの新聞では遅配はなくするのだと書いてございますが、それは五年後の四十年のことらしいので、現実の遅配について、現況も聞かしてもらいたいし、また、どういう対策をどうなすったかということを聞かしていただきたいと思います。
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小金義照#3
○国務大臣(小金義照君) 今、御指摘のように、私どものところへも、郵便の一種、二種を通じまして、一種、二種は上げないと言われるけれども、今大半な問題は、料金問題じゃないのだと、正確に、常識通り配達してもらえるかどうかということが大事だという御感見も、だいぶ私も伺っております。そこで、この遅配または欠配が慢性化した傾向がありますので、その点について非常に私ども重大視いたしまして、原因をいろいろ探究しておりますが、原因はなかなか一言にして尽きない、いろいろな関連性を持ったものがございます。いずれにしても、この遅配、欠配の是正と申しますか、早く正常に復するように努力をすることが、私どもの最大の務めであると存じます。
 なお、ここに提案して御審議をいただいておりまする郵便法の一部改正法律案の骨子となっております事柄は、昨年の十二月の二十八日に郵政審議会から御答申をいただいたものが骨子になっておりますが、その中にも、すみやかに郵政事業の正常化といいますか、遅配、欠配等をさして、これをすみやかに直せというような御趣旨がございまして、今、奥先生のおっしゃった郵便の遅配、欠配、あるいは、その他の最近の専横につきましては、郵務局長から具体的な説明をさせていただきます。
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板野學#4
○政府委員(板野學君) それでは、私から最近の遅配状況について御説明申し上げたいと思います。
 五月十二日現在で、全国の集配普通局、七百五十二局ございますが、そのうちの十六局で遅配をいたしております。その物数が通常で四十九万、大体これが一日平均の全普通局の配達物数の二・九%に当たっております。小包が約一万、これが全一日の配達物数の三・三%ということになっております。その内訳を申し上げますと、東京管内では十局で、普通通常で三十四万八千、小包で八千二百七十、それから名古屋管内は三局で、普通通常で五万八千、小包で四百五十個、それから大阪管内では三局でございまして、普通通常で九万、小包で千三百十個、こういう状況でございます。
 それで、これらの遅配の原因でございますが、一つには、御承知のように、やはり三六無協定ということになりますというと、どうしても何と申しますか、士気がやはり弛緩をすると申しますか、あるいは仕事の能率が上がらない、このような現象が見えるわけでございまして、特に、個々に遅配を生じております局につきましては、ずっと以前から、この二年ぐらい前からこういう状態が絶えず続くというような、いわゆるあまりにもよくない局でございます。そこで、現在は三六協定が締結し得るという状況になっておりまして、全局の大体九四%というものが三六協定を結んでおります。ただ、先ほど申し上げましたこれらの遅配の局の中におきまして、東京では神田、大阪では城東、守口というところがいろいろな、なお原因がございまして、三六を結んでおらないという状況でございます。特に、東京管内におきましては、京橋が現在十五万通滞留を起こしているわけでございまして、これらの原因等につきましては、従来私どももいろいろ検討を加えているわけでございますが、どうしてもやはり平素、いわゆる平常の能率が上がらないということが一つの大きな原因でございます。また、最近は御承知のように、株式関係の郵便物がどかどか一ぺんにたくさん出てくるというような現象が、ちょうど五月とかあるいは十月、十一月の終わり、三月というような、決算期を控えておりますというと、どうしてもそういう物数が出てくる。こういう方面に対しましては、常時こういう、ときどきと申しますか、こぶになって出てくるような物をさばくような要員を配置しておくということは、やはり事業の経済上から見ましても不利でございますので、こういう場合におきましては、あるいは超勤をしましたり、あるいは非常勤をもってその補充をするということにいたしまして、物をさばいておりますけれども、やはりこういう時期には少し滞留しがちであるということはどうしても避けられない。と申しますのは、これらが速達になり、あるいは書留になって参りますというと、やはりこれには処理の能力というものの限界があるわけでございます。しかしながら、個々に滞留を起こしておりますような局につきましては、やはりそういう平常の能率が上がらないという原因が一つの大きな要素をなしているわけでございまして、私どもこの京橋につきましては、さっそくここに監視班をただいま派遣をいたす準備をいたしておりまして、早急にこれらの原因を確かめる、そうして遅配の解消に努めたい。それからまた、さきに大臣から御説明のございましたように、やはり五カ年計画をもちまして、先ほども申し上げましたように、一時に多数出る郵便物を能率よく処理するための局舎あるいは機械化の問題等につきましても、早急に手をつけまして、そして遅配の解消と申しますか、郵便物の正常の運行に努めたいというように考えております。
 そこで現在四十九万通滞留を起こしておるわけでございますが、この面につきましては、私どもも現在三六協定もほとんど結ばれておる状況でございまするし、また、これらの中には、滞留を起こしておりまする局には三局ばかり結んでおりませんけれども、これらも極力結びますように、いろいろ努力をいたし、かつ賃金要員等の手配もいたしまして、速急にこれを解消いたしますように、現在も努力をいたしておりまするし、また今後も最大の努力を傾けていきたいというふうに考えておる次第でございます。
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奥むめお#5
○奥むめお君 大臣に伺いますが、まだ協定を結ばないところが幾分あるらしいと、ことに郵政事業のように八割が人間の力でしなきゃならない事業でございますと、働く人との交渉がスムーズにいくということが、私一番大事だと思う。一番大事な郵政事業が、それがうまくいってない。そしてまた、最も全般的に大衆のサービス事業である郵政事業においてそうであるということは、何としてもこれはがまんのならないことである。料金値上げを持ち出すどころじゃなくて、まずサービスの向上と、それから働く人との話し合いが円満に解決するということがなければ、遅配の解消もできないということが一般の心配がございますね。前にもこんなに遅配で困るじゃないかといって私ども質問したことがございましたけれどもね。今おっしゃいました、係の人がおっしゃいましたけれども、大臣にはその点で確かな確信と、きっとやっていけますというふうに、何か方策がございますのか、二つの面で伺いたいと思います。大臣の御答弁を聞きたいと思います。努力するというだけでは安心がなりませんですね。
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小金義照#6
○国務大臣(小金義照君) 幾らお金が十分ありましても、努力しなければ全くこれは結果は得られない問題でありまして、郵政当局が中心になるのでございますが、しかし多数の従業員を使っておりまする関係と、他の社会的、経済的ないろいろな変化に応じた、やはり処遇なり設備の改善なりをしていかなきゃならぬものですから、やはりもとは資金が大切でございましてその解決の一つのかぎといたしまして、十年来そのままになっておった郵便料金の調整をしようというので、この答申案を基礎にして法律案を作りましたが、今御指摘のように一体これは遅配、欠配を解消する確信があるのかという御質問でありますが、私はとりあえず、この法律案を法律にしていただきまして、これによって得る収入を基礎として、とにかく次のいろいろな改革の基礎となし、さしあたっては、これによって待遇の改善、それから局舎、その他働く環境の整備というようなことを、機械化も一部やりまして、この足固めをしていく。それからやはり勤労意欲を持ってもらうような、管理者の立場といいますか、行政方針といいますか、そういうものと労働関係の人との呼吸を合わせていかなければならぬので、それは話し合いを続ける。あるいはまた、具体的な環境あるいは労働条件の整備というようなことをやっていけば、私は今回の料金の調整、これに関連するいろいろな私どもの施策を実行させていただけばこれは必ず私は遅配なり欠配なんということは解消できると、今までそういうことはあまりなかったのですから、最近の現象として日本人の間だけで起こった現象ですからこれは私は解決できないはずはないと思います。何か欠陥は、待遇が悪いとか、人が少ないとかいうことだと思うのです。待遇が悪ければ待遇をどこまで改善できるかを話し合う。人が足りなければ、これを補うに人をもってしなければならぬものは仕方がありませんが、他のものは機械化する、あるいは一人の人手でスピードを早めれば何人かの仕事ができるというようなことをしていけば、必ず直る。ただ、すべての、諸般の郵便物がふえるのに追っついて人とお金が足りないということがわかれば、それをやればいい。また、勤務時間を充実して働いてもらえないならば、その点を私は指摘して話し合って解決をしていけばよろしいというふうに、具体的なことをやっていくには、何はさておいても、このままほうっておけば、三十六年度は数十億の赤字になってしまうというようなところまできた郵政事業の会計は、とりあえず、この程度のアンバランスの激しくなった料金の調整をさしていただきたいというのでこれを差し出したのでございますが、今先生からの御指摘のように、確信があるのかとおっしゃれば、これは確信がなければこういうものを出すべきじゃないと私は確信して、ただいま申し上げましたようないろいろな条件を一つ一つ解決していくべきである、その努力をするつもりございます。
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奥むめお#7
○奥むめお君 仲裁裁定によりまして、郵政当局としても予想以上に金額が張ったので、予算の上でだいぶ御無理があるようなことをこの前おっしゃいましたが、幾らくらいの御無理があったのか。
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小金義照#8
○国務大臣(小金義照君) この仲裁裁定制度といいますか、公務員と申しますか、戦後こういう政府機関の労働関係ができまして、いつも要求があるとゼロ回答をしておったそうでありますが、ことしはまあ郵政事業につきましても、料金の改定といいますか、調整もあって、増収もはかってありますから、まあゼロ回答はやめようというので、一応の回答を出しましたけれども、仲裁裁定はそれを相当上回った裁定が出ました。それで一応われわれが覚悟しておりましたよりも上回りましたけれども、まず何とかこれは予算を補正して、あちらこちらやり繰りをしてもらえば、大した無理をしないで済むように一応考えておりまして、本日も、まだ国会に提出にはなっておりませんが閣議で大体補正方も決定いたしましたので、その具体的な数字は経理局長から一つ申し述べさしていただきます。
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佐方信博#9
○政府委員(佐方信博君) 六十七億郵便料金の値上げをいたしまして、その使途が人件費と物件費とどうかというようなお話がありまして、大体半々くらいな見当でいたしましたけれども、今度四十八億の郵政会計としてのベースアップに対する経費を持たなければならぬことになりましたので、大ざっぱなことを考えますと、十億以上の金が予定したよりも少し無理しなければならぬのじゃないかというふうに思います。
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奥むめお#10
○奥むめお君 ほんとうをいえば、それだけだいぶ郵政事業としては大きいのですからね。予算を立て直して、今値上げをするのだから、私どもからいえば、びっくりして、仲裁裁定が高くなったからやりくりして、今も壁にぶち当たっちゃったとおっしゃっているのですから、そこで十億以上の、この前はたしか二十億近いとおっしゃったと思うんです。そうしたら予算を立て直すと、今度値上げするのに、またすぐ値上げをされるのじゃあ、とても不安でしょうがないと思います。その点どうですか。なぜ立て直さなかったのですか、少しおくれてでもちゃんと立て直して、安心して見通しが立つように説明していただいた方がいいと思いいます。
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佐方信博#11
○政府委員(佐方信博君) 御承知の通り、料金値上げの案を作りますときには、実は仲裁裁定が出ておりませんものですから、全く見当をつけるよりほか手がなかった。そこで普通でございますと今までの例は、これほど大きな額じゃございませんけれども、年度を少し過ぎまして、秋ごろの臨時国会等で補正を今までしておったわけでございます。今度は予算が成立いたしまして直ちに仲裁裁定が出ましたものですから、非常に大きな金になった。そこで大至急補正予算を組まないと、相当大きな金のやりくりを実行でやったということでは、非常に公明を欠くだろうというふうなことが、今度急いで予算を補正された一つの理由だと思います。特に郵政省の場合ですと、補正予算を組みませんと、貯金会計、保険会計等から金の入る道がなかなかございませんので、そういう意味で手続を、これは非常によく組まれたんじゃないかと、私はこういうふうに考えております。そこで先生のお話のように、この予算を実行いたしますために、それだけの金がよけい要るならば、料金体系を変えろというお話だったでしょうか、それとも……。
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奥むめお#12
○奥むめお君 安定した見通しの料金にしなければ、また上がるんじゃしようがない。困ったものです。
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佐方信博#13
○政府委員(佐方信博君) そこで、ことしだけの問題からいきますと、御承知の通り年度内、まあフルには四月一日からという形に最初案は出ておりまして、衆議院の方は六月一日になっておりましたけれども、そういう操作によってことしは片づく。それで今後五カ年間はどうかということにつきましては、非常に大幅なことがない限りにおきましては、たびたび大臣がお話しになりますように、五カ年間の見通しとしては何とかやっていけるんじゃないか、ことしだけが年度最初からの値上げになっておりませんものですから、そこは全体の体系に影響なしに、ことしだけ別途見てもらえば、体系全体としてはそう考えなくてもいいんじゃないかというようなことで、とりあえず予算の補正だけをはっきりしていくということにいたした次第でございます。
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奥むめお#14
○奥むめお君 大臣に伺いますが、ここ五カ年計画をお立てになりまして、物価の上昇とかベースアップとかいうふうなことはそんなに織り込まなくてもいいとお考えになっていらっしゃいますか。たびたび野上委員の質問にも、まあ五年ぐらいは大丈夫だと、こういう御答弁でございまして、そうありたいと思いますけれども、まあ私の考えからいえば、これからの五年というものは、日本経済の成長にも従いましょうけれども、また政治のあり方によって非常に物価が上がる、また生活も変わってくるというふうに考えてみますと、持たないんじゃないか、近いうちに値上げしなければならないんじゃありませんかということを私は非常におそれているわけなんですね。いかがでございますか。
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小金義照#15
○政府委員(小金義照君) まことにこれはごもっともな御心配で、私ども実はそれを考えております。考えておりますが、それじゃあこの案で一体すぐ来年、また御来年上げなければもうならぬのかという点でございます。私は最小限三年ないし五年は安定しておるという、いろいろな方面から試算をして、見方をいたしまして、その間にもっと根本的ないろいろな、野上委員からも数回出ました点等について工夫をしていかなければならぬ。ただ漫然、赤字になりそうだから、あるいはなったから、何かの料金を上げていって、それでつじつまを合わせていけばいいんだというような考え方ではなく、もっと総合的といいますか、いろんな方面から工夫をこらしまして、それで基本的な、たとえば長期の建設物等については特別の考慮を加える必要があるとかないとか、それからまた今御指摘になりましたような経済の変化がどうなっていくか、物価はどう変わっていくか、ことに、ここで一番の問題は、機械を利用する場合において特殊な機械が多い。あとは運搬機械と思いますが、これらの値段がどうなるか。もう一つは、官公労の一体労働賃金がどういうふうになっていくかというふうな見通しをいろいろ立てなければならぬと思いますけれども、まあ一番大きなファクターは、やはり今御指摘になったように、人件費が七割ぐらいを占めておるといいますか、やはりこの労働賃金が一番大きなファクターだと思うので、これらの見通しが甘いのじゃないかという御意見もございますが、これはまあ過去大体七%ぐらいに上ってきておるそうでありますから、その程度のものならば、郵便物の利用の増加等によってまかなっていけるというふうに考えております。
 そこで、根本の問題としては、これは郵便事業の、野上さんも宿命だとおっしゃいましたが、機械化の余地が少ない、そうして郵便物がどんどんふえていく、これに対処してどういうことを考えていくか、生産性の向上によって吸収される部分が非常に少ないので、私はやはりある時期がくれば、郵便料金というものはこれは宿命的にやはり改定していっていいのじゃないか。それが一年置きとか三年目ごとじゃ困りますけれども、まずある期間——五年とか十年の一応の見定めをして、それは維持されていくような方向がいいのじゃないか。これで私の今考えておりますのは、大体五年ぐらいはこれで収支償う、その間にできるだけのいろいろな方策を考えて、逐次修正していくものにしていくというので、心配な点はないということは、私はここでははっきりは申しません。心配な点はございますが、しかしまた増収というような点、すなわち利用増というような点を考えて、そんなに私は無理な収支計算だとは今のところ思っておらないような状況であります。
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奥むめお#16
○奥むめお君 私、まあ安易に値上げをしてつじつまを合わせるということを繰り返していれば、また値上げを近いうちにしなければなるまいという点を申し上げたかったのですね。一体この公営の事業というもの、国営の事業ですかね。日本のいろいろな事業、みんな利用者におっかぶせてはつじつまを合わせてきているのですね。そうしていつまでも会計が独立しない、こういう事業が多すぎるのですね。そうしてまた安易な気持で値上げを持ってこられては困るから、根本的に実際郵便事業というものは、まあ野上さんのおっしゃる、御質問なすっている意見を、私よくわかりませんけれども、私は私の立場として、実際ここで郵便事業というものが、立て直しを考えていかなければ、安易なことで消費者におっかぶせればいいというふうにしたら、また値上げ、また値上げという、この官業独占のやり方というものに私は反省をお願いしたい、こう思っているわけなんです。で、これはきょうあすの問題じゃございませんけれども、五カ年計画にもそういう点がどの程度盛られているかということを、この印刷物で拝見しまして不安がございました。ことに一審国民に触れていることが多い事業でございますから、私そういう点を早急に抜本的な考えをまとめていただきたい、これが私の質問でもあり、お願いでもあったわけです。
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小金義照#17
○国務大臣(小金義照君) よく御趣旨はわかりました。われわれが今とりあえず、まあ一応作り上げてみた五カ年計画、これは一つの目標でありまして、今の先生の御注文とおっしゃいましたが、それはおそらく国民の声だと思います。それらを対象といたしまして、実行に移す際には、常にその根本を忘れないようにして参りたいと思います。
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鈴木強#18
○鈴木強君 関連。七月から料金改定をしたとしまして大体六十七億円の増になっておりますね。私はきのう郵政省が御発表になった長期郵政政策というのですか、それを拝見しまして、われわれ長い間大臣にだいぶお願いしておったのですが、それが出て参りましたので、それを拝見しました。それとの関係でちょっとお尋ねしますのは、六十七億の増収ということは、あの長期白書の中によりますと、これが取り扱い数約五億と書いてありますね。年間五億増ですね。ですから、ことしの問題は七月、多分六月になりましょうけれども、どの程度の物の増を見込んで六十七億という増収になるのか、これはどういう算定になっておりますか。
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板野學#19
○政府委員(板野學君) 物増の点でございますが、大体長期計画の点におきましては、六・二%の物増が平均してあるという考え方を持っておるわけでございます。これはこの長期計画の刷り物にもございますように、過去の物増の平均の伸びと、それからきますところのその計数に基づきまする今後の物の伸びというもの、それから国民総生産の今後の伸び方というような比率をかみ合わせまして、大体六.二という計算をここでは立てておるわけでございますが、とりあえず、三十六年度におきましては、大体この過去の率からいたしまして、六・七%ぐらいの伸びを一応三十六年度は見ておるわけであります。
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鈴木強#20
○鈴木強君 そこで、今の先生の御質問と関連がありますが、郵政事業は、あの長期計画によりますと、将来は郵便とか、普通郵便ですね、これも飛行機でやろう、これもかなり機械化を進めておるようですが、局舎も建てていく、従って六百億程度の金が必要だ、こういうふうに述べていますね。従って今ここで料金改定をして、そうしてその現行料金によってこれからあの長期計画を進める場合に、経済成長の伸び、それに従う取り扱い物数の増加、もろもろの要件を考えた場合、現行料金をそのままにしていった場合、六百億という設備投資のために必要な経費というものは、見込んでそれでいけるというふうにとっていいんですか。その間、もちろん大臣も言われているように、ベースアップがかなり出てくるということになると、これは確かに問題になると思いますが、そういう要素を一応除外して、とりあえず、現行料金においては、あの長期計画というものは遂行できる、こういうふうに判断をされたものでございますか。
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板野學#21
○政府委員(板野學君) 大体ここにございます長期計画に必要といたしまする資金は、今後郵便事業の値上げによりまする収入によってまかなっていけるというふうに私ども考えておるわけでございましてただ御承知のように、局舎の建設計画等につきましては、やはり従来のごとく、若干の借り入れも従来通りやる。あるいはこの借入金をまた少しふやしていくかというような問題は若干残っておるのでございますが、大体これでまかなっていけるというわけであります。
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鈴木強#22
○鈴木強君 そうしますと、われわれが一番問題にしようとしている、近くまた再度引き上げがあるんではないか、こういう心配があるんですね。それは郵政審議会の出した答申から見ると、かなり後退をしたものになってきておる。それは政治的な考慮があったことですから、少なくなることはけっこうです。それに対して私は文句をここで言いませんが、健全な郵政事業の発達ということを考えれば、また一面においてはかなり心配があるわけです。従って、この料金引き上げをして、これによって当面やっていくのだが、五年ぐらいは大丈夫だという大臣のお考えは聞いておりますが、しかし、ときどきの表現によると、そうでもなさそうなことが出てきているので、そうすると、一番大きな要素になるのは、再度の値上げの要素になるのは、ベース・アップという、職員の待遇ですね。こういうものがない限りにおいては五年間は大丈夫だと考えていいか。それから今の六百億の金をこの料金値上げによって捻出をしていけるという計画なのだから、もし上げようとするならば、そういう要素以外にもうすでに考えられない、こう判断していいわけです。長期計画というものが示されたわけですから、物に伴う定員増というのはどの程度か、相当考えて増員配置をしているようですから、上げる要素というのは大体増していると考えていいんですか、それがない限りは大体いいと……。
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佐方信博#23
○政府委員(佐方信博君) 一般的に考えて、物増に伴うところの定員は約四千人くらいふえている。物件にしましても過去数年の実績というものが、経常的な経費としまして三%かふえているわけです。それも織り込みますと、そのほかに、たとえば飛行機の、搭載の問題とか、大都会の特に困っております集配地を改善する経費とか、そういうものは三%のほかに新規として織り込んでおります。それで、その問題は、建設勘定の経費をどう見るかということでございますが、これにでき得れば郵政事業の本質から考えまして、いわゆる料金値上げの中の益金から相当持っていきたいという気持がございますけれども、その辺は今後の人件費の帰趨等によりまして、後年度に至りますと自己資金を持っていけないと思います。それで外部資金に頼っていく。しかし建設勘定の場合には、これは御承知のように、国鉄や電電等のように、まず局舎を作らなければ事業が伸びないというものではございませんので、電電や国鉄に比べますと、まだ少しの弾力性はあるのじゃないか、一面絶対延ばせないかという問題はあろうと思いますので、その点は今後の推移をもちろん考えていかなくちゃならぬだろうということでございますので、この物件費並びに建設費につきましては、およその発展を見込んでこの料金でやっていきたい。かかって問題は、非常に大幅な、ベースアップがあるかどうかということによって、五カ年が持つか持たぬかという議論が出てくる。それも来年からとたんにどうしてもいかぬというようなことじゃございませんので、五年目あたりをどう見ていくかということが、ベースアップのいかんによって問題が出てくるのじゃないかというようなことを考えておるわけでございます。
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鈴木強#24
○鈴木強君 経理局長の御答弁よくわかりましたが、一番大平な点は、今あなたの触れられた建設計画がかなり進むわけでしょう。主要電報局、東京、大阪、その他かなり思い切った局舎も建設するようですがね。そういう建設資金の調達は年度計画でやるから無理のないようにやると思いますけれども、その建設資金の捻出がかなり僕は困ってくると思う。その場合に、この料金の、あなたの方の郵便事業全体としての益金の中からはたして出るかどうかということが問題になると思いますが、その場合にはやはり政府のある程度の資金の援助というものがなされなければならぬと僕は思うのですよ。だから郵務局長の言われることをちょっと私は誤解しているかもしれぬ、言い回しが足らぬかと思いますが、そうではないと思う。郵務局長の言っているのは、われわれ委員会としては考えておりますけれども、郵政当局もそう判断をしておられると思いますけれども、おそらく今後も料金値上げの問題と絡んで必ず出てくると思います。その点はかなり大臣も心得ておいてもらわないと、そういう配慮をして、できるだけその料金を上げないと、そういう郵政のやりくりをしてもらいたいと、強く期待しております。
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山田節男#25
○山田節男君 昨日私らの手元に届きました「郵政事業長期計画」、この内容を見まして、実は私意外に思いましたことは、大体今回の郵政事業の諸般の、たとえば郵便料金、それから為替貯金の手数料、それから簡易保険、郵便貯金の保険額の増加、こういったようなかなり郵政興業としての画期的な今回の措置をとられるのですから、この長期計画はむしろ初めからわれわれに示されるべき問題で、非常に末期になってこういうものが出たということは、どうも私、よくわからない。この間の事情はどういう事情があったのか、これはこれからの私の質問に関連がございますので、その事情を大臣から承りたいと思います。
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小金義照#26
○国務大臣(小金義照君) お手元に最近お配りしたかと思いますけれども、今山田先生の御指摘のは五月という月付が入っております。「郵政事業長期計画」のことだろうと思いますが、実はこれは私が就任いたしまして、何か総合的な考え方を郵政事業、また貯金、保険、その他についてまとめてみる必要があるというようなことで勉強してもらってきた。その前からも、すでに郵政省ではやはりこういう勉強をしておられましたが、その後いろいろな新しいファクターを取り入れまして、至急取りまとめてもらうように私、指示しておきました。従いまして、ここに大体集録したものは、衆議院及び参議院において各法律の改正案等が御審議になったときに、それぞれ説明申し上げてあるものばかりでございます。別段こういうふうに集録したから、目をそばだてるような新規な構想が出ておるわけではないのでありまして、まあいわば今日までの私どもが、政府委員並びにわれわれとして御説明申し上げましたことを総合いたしまして、さらに今後の目標となるべき事項、その目標に向かってわれわれは努力していかなければならないというような意味でこれをプリントにして差し上げたものでございまして、大へん時期がおくれたことについては、私も責任がございますが、そういうようないきさつをあわせて、大へんおくれたことを御了承願いたいと思います。
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山田節男#27
○山田節男君 そうしますと、郵便事業に関する限りにおいて考えてみました場合に、今般のこの郵便料金の一般的価上げによる増収というものが、今回の郵政事業の五カ年計画に示されておる諸般の施設の拡充、また合理化、機械化、こういうことの具体的裏づけというものを十分お考えになってこの郵便料金の値上げの率をおきめになったのですか。
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小金義照#28
○国務大臣(小金義照君) 大体そういう心組みできめてございます。
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山田節男#29
○山田節男君 そういうことになりますと、これは今私示されまして、ここにあるいろいろな計画の数字を見まして、たとえば郵便局の数字のいわゆる改善と申しますか、普通局、特定局、鉄道郵便局舎等を、これの建設を五カ年でやるにいたしましても、約三百億円の資金を必要とする。そういたしますと、これは先ほど経理局長の御説明がありましたが、建設勘定としての三百億円、これは自己資金並びに借入金でやるのである、こういうような御説明でございました。これは郵政事業の全体からいえば、たとえば電電公社にいたしましても、今建設勘定の借入金を加えました中で、ほとんど八割というくらいのものは自分の利益金で建設勘定に繰り回しているわけです。そういたしますと、健全な郵便事業の財政ということから考えますと、いきなり普通局、特定局、こういう郵便局舎の改造に三百億円、五カ年に要るんだという所要経費を、少なくとも借入金にいたすにいたしましても、自己資金というものをもちろん健全な財政からいって入れなければならない。そういたしますと、今回の郵便料金値上げによっての増収は六十七億である。その中で今回の仲裁裁定によるベースアップによって負担しなければならないものが四十八億ある。こういうことになりますと、この局舎の改築、増設、新築というようなことから考えましても、どうもバランスがとれていないのですけれども、こういうものは一体五カ年計画全体から見てどういうお考えでこういう数字を出されているのか、これは経理局長でもいいし、御説明願いたいと思います。
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