予算委員会

1964-02-13 参議院 全218発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和三十九年二月十三日(木曜日)
   午前十時十八分開会
  —————————————
  委員の異動
 二月十三日
  辞任      補欠選任
   加藤 武徳君  高橋  衛君
   塩見 俊二君  野田 俊作君
   河野 謙三君  西田 信一君
   小山邦太郎君  高野 一夫君
   江藤  智君  徳永 正利君
   中田 吉雄君  加瀬  完君
  —————————————
 出席者は左のとおり。
   委員長     太田 正孝君
   理事
           大谷藤之助君
           斎藤  昇君
           平島 敏夫君
           村山 道雄君
           藤田  進君
           山本伊三郎君
           鈴木 一弘君
           加賀山之雄君
   委員
           井上 清一君
           植垣弥一郎君
           江藤  智君
           加藤 武徳君
           木村篤太郎君
           草葉 隆圓君
           小林 英三君
           小山邦太郎君
           木暮武太夫君
           後藤 義隆君
           河野 謙三君
           郡  祐一君
           佐野  廣君
           塩見 俊二君
           杉原 荒太君
           田中 啓一君
           高野 一夫君
           高橋  衛君
           館  哲二君
           徳永 正利君
           鳥畠徳次郎君
           西田 信一君
           野田 俊作君
           山本  杉君
           吉江 勝保君
           阿具根 登君
           加瀬  完君
           亀田 得治君
           木村禧八郎君
           瀬谷 英行君
           戸叶  武君
           羽生 三七君
           安田 敏雄君
           米田  勲君
           小平 芳平君
           中尾 辰義君
           林   塩君
           天田 勝正君
           田畑 金光君
           須藤 五郎君
  国務大臣
   内閣総理大臣  池田 勇人君
   外 務 大 臣 大平 正芳君
   大 蔵 大 臣 田中 角榮君
   文 部 大 臣 灘尾 弘吉君
   厚 生 大 臣 小林 武治君
   農 林 大 臣 赤城 宗徳君
   通商産業大臣  福田  一君
   運 輸 大 臣 綾部健太郎君
   郵 政 大 臣 古池 信三君
   労 働 大 臣 大橋 武夫君
   建 設 大 臣 河野 一郎君
   自 治 大 臣 早川  崇君
   国 務 大 臣 佐藤 榮作君
   国 務 大 臣 福田 篤泰君
   国 務 大 臣 宮澤 喜一君
   国 務 大 臣 山村新治郎君
  政府委員
   内閣官房長官  黒金 泰美君
   内閣法制局長官 林  修三君
   総理府総務長官 野田 武夫君
   総理府特別地域
   連絡局長    大竹 民陟君
   警察庁警備局長 後藤田正晴君
   防衛庁長官官房
   長       三輪 良雄君
   防衛庁防衛局長 海原  治君
   防衛庁人事局長 小幡 久男君
   防衛庁経理局長 上田 克郎君
   防衛庁装備局長 伊藤 三郎君
   防衛庁参事官  麻生  茂君
   防衛庁参事官  志賀 清二君
   法務政務次官  天埜 良吉君
   外務政務次官  毛利 松平君
   外務省アジア局
   長       後宮 虎郎君
   大蔵省主計局長 佐藤 一郎君
   大蔵省理財局長 吉岡 英一君
   文部省初等中等
   教育局長    福田  繁君
   厚生省医務局長 尾崎 嘉篤君
   厚生省医務局次
   長       大崎  康君
   農林政務次官  松野 孝一君
   運輸省鉄道監督
   局国有鉄道部長 向井 重郷君
   運輸省自動車局
   長       木村 睦男君
   労働省労働基準
   局長      村上 茂利君
   労働省婦人少年
   局長      谷野 せつ君
   建設省計画局長 町田  充君
  建設省道路局長 尾之内由紀夫君
   建設省住宅局長 前田 光嘉君
  事務局側
   常任委員会専門
   員       正木 千冬君
  説明員
   日本国有鉄道副
   総裁      磯崎  叡君
  —————————————
  本日の会議に付した案件
○昭和三十八年度一般会計補正予算
 (第3号)(内閣提出、衆議院送
 付)
○昭和三十八年度特別会計補正予算
 (特第3号)(内閣提出、衆議院送
 付)
○昭和三十八年度政府関係機関補正予
 算(機第3号)(内閣提出、衆議院
 送付)
  —————————————
この発言だけを見る →
太田正孝#1
○委員長(太田正孝君) 開会いたします。
 本日の議題は、昭和三十八年度一般会計補正予算(第3号)並びに昭和三十八年度特別会計補正予算(特第3号)、昭和三十八年度政府関係機関補正予算(機第3号)であります。
 きのうに引き続いて質疑を行ないます。林塩君。
この発言だけを見る →
林塩#2
○林塩君 私は社会保障を進めていきます上に非常に関連のございます医療保障関係につきまして総理にお伺いしたいと思うことがございます。
 最初にお伺いいたしたいと思いますのは、総理は常に、社会保障施策を進めていくということを表明しておられたのでございますが、社会保障施策を推進していく上にどういうふうな考え方をお持ちになっておりますか、特に社会保障と医療保障は非常に関連がございますが、これにつきまして、現在の医療保障のあり方、それについてどういうふうにお考えになっておりますか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
池田勇人#3
○国務大臣(池田勇人君) 社会保障の根本は医療並びに所得の保障にあるわけですが、戦後、急速にこういう方面に施策が向けられたために、医療保障につきましても、なかなか全国民が同様の立場に医療保障を受けるということに相なっていない点が遺憾なところでございます。行く行くは国民健康保険等も拡充強化いたしまして、平等な立場で医療保障が受けられるように進めていきたいと考えておるのでございます。
この発言だけを見る →
林塩#4
○林塩君 ただいまおっしゃいました平等の立場で国民が医療を受けていくことは大事だ、こうおっしゃいましたがまことにそのとおりでございますが、現在の健康保険制度のあり方が非常に問題だと思うのでございます。最近、健康保険の、いわゆる健康保険とそれから国民健康保険との間の格差の状態が非常に激しくなってまいりました。これに対して、いまおっしゃいましたのは御理想でございましょうけれども、何らかの形でそれを是正していこうとする配慮がおありでございますかどうか、お伺いします。
この発言だけを見る →
池田勇人#5
○国務大臣(池田勇人君) 先ほど申し上げましたごとく、健康保険の発生は古く、またその組合の方々の能力も高いのでございます。国民健康保険はその発生がおそく、また、その組合員の生活状態も十分でございません。したがいまして、健保と政府管掌の保険と国民健康保険の間には非常な差があるのであります。しかもまた、健保に入っておった人が定年になって出ますというと、今度は国保のほうになるのでございます。その間にいろいろの問題がございます。きのうも問題になったのでございますが、昔は健保の受診率と国保の受診率とは非常に違っておりました。国民健康保険の事務費を全額負担するという昭和二十七、八年ころは、健保の受診率が二・二で、国保の受診率は一・一くらいだったと思います。私はその記憶をきのうも思い出しまして、最近の国保が二・〇をこえるということになりますと、これは非常にたいへんな問題だということを自分でつくづく感じたわけでございますが、こういういろんな問題が、もう三保険の間に格差が非常に出てまいる。この問題を解決するために、今度、医療給付も組合員以外の家族を七割にして国保のほうをだんだんよくしていくことがこの三つの問題を解決する一つの手段ではないかと私は考え、七割給付を実行することにしたのでございます。この三つの間の不権衡是正がいつまでかかるか、またできるものかできないものかということにつきまして自分も相当考慮をめぐらしております。しかし、理想といたしましては、社会保障の趣旨から申しまして、こういう格差があるということは好ましいことではない。私はやはり国民全部がこの問題を十分検討していかなきゃならない時期がもう近づいてきておるのではないかという気持がいたしております。
この発言だけを見る →
林塩#6
○林塩君 ただいまおっしゃいましたように、医療費がたいへんにかさんでくる、それをどういうふうにしたらいいかということで、これは大事な問題だと思うのでございますが、私がお伺いしたいと思いますのは、ただ医療費がかさむだけという解釈でいいかどうか。もちろんいままで受診をしていなかった、診療を受けていなかった人たちが、やはり意識が高くなってまいりまして、そして受診をしよう、そして医療を受けようとする傾向がございますので医療費がかさんでくることはわかりますけれども、しかしただ、それでいいかということ、もう少し予防の面で考えられることがあるのじゃなかろうかと思うのでございますが、それに対して何か国として施策がおありでございましょうか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
池田勇人#7
○国務大臣(池田勇人君) 私は医療費がかかるということをおそれているのじゃないのであります。医療費がかかるにいたしましても、全体の国民の間に差等があり、しかもまた、健保に入っている人が今度国保になって、そうして、いままでのいろいろの優遇が受けられぬという状態を何とか直さなければならないということを私は問題にしておるのであります。医療費がかさむということを主体に考えておるのじゃないのであります。それから医療費のかかる前にこれを予防するという問題でございますが、これは社会保障制度全般について言えることでございます。生活保護費なんかを出すことはもちろん必要でございますが、生活保護費を出すまでに、いわゆる救貧というのでなしに、防貧——貧困になるのを前もって防ぐことは、これは社会保障制度の前にくるべき問題で、したがいまして、たとえば生活保護を受ける方々の原因はやはり病気その他からくるのでございますから、そういう病気が起こらないように予防するということが、これは社会保障制度の根本であり、その前提であることは十分承知いたしておるのであります。したがいまして、医療関係におきましても、伝染病その他につきましては、早くこれを伝染しない前において措置するということをしなければならぬことはこれは当然のことであります。
この発言だけを見る →
林塩#8
○林塩君 それでは私は次に厚生大臣にお伺いしたいと思うのでございますが、この医療をよくしていきます上にも、また予防方面に力を尽くしていきますためにも、医療関係者の使命は非常にたいへんだと思うのでございますが、その方面についていろいろ施策がおありになるかと思います。お伺いしたいと思います。たとえば医療関係者の数の問題、ただいま医療関係者の数が非常に少なくなって医師が非常に少なくなっている、それからまた看護関係が非常に少なくなっている、そういう問題に対しまして、厚生大臣としてどんなふうな対策をお持ちでございますか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
小林武治#9
○国務大臣(小林武治君) 医療担当者が少ないのではないか、こういうお尋ねでございますが、私どもはまあ絶対的に医者が不足しておるという、こういうことよりか、医師が偏在しておる、こういうふうなことが大きくまあ響く、こういうふうに思うのでありますが、医師が自由職業である以上は偏在をできるだけなくしたいと思いまするが、なかなか困難な問題だと思います。したがって、私どもは僻地にもお医者さんが行かれるような施設をしていきたい、こういうふうに考えております。なお、看護婦さん等は、いまのところあちこちから不足を訴えられておりますが、これはまあ一般的に弱年労働者がいま不足しておる、こういうふうな影響もあるし、また一方、学校を長くやった割合には待遇、身分等においても恵まれない、こういうことで看護等についてはだんだん魅力が失われてくる、こういうことも一つの大きな原因であると思いまして、この方面の欠陥を是正する、こういうことにつとめておるのであります。ことに看護婦等につきましては、いままでと違いまして、従来も施設しておるものが自己の費用においてこれを経営しておる、こういう形態であったのでありますが、昨年来、これらの施設にもひとつ国が補助してやる、こういうことで、昨年もまた来年度も施設あるいは教材整備等について国は補助金を出す、また、看護婦の制度については国からして奨学貸費をする、こういうふうなことも行なわれておるのでありまして、非常にこれらの施策はおくれておると思うのでありますが、当分続けてこれを拡充していきたいと、かように考えております。
この発言だけを見る →
林塩#10
○林塩君 私は、医療関係者、中でも国民の健康を守り、それからまた、予防方面にも非常に努力していかなきゃならない、むしろそういう面におきまして医療保障を進めていく上に一番重点の施策が行なわれなきゃならないところのこの看護対策が、非常におくれていると思う。それで、それに対しまして、いま厚生大臣にお答えいただきましたが、それでは非常に不十分だと思います。といいますのは、そういうことに対し数がどのくらいあるか、それからまた、それに対してどういう具体的なものを持てっおられるかということを伺いたいと思うのございますが、申し上げておきたいと思いますことは、社会保障を進める上に非常に大切だということにつきまして、政府が認識が足りないのじゃないかと思う点があるわけでございます。試みに、英国が社会保障の理念を導入しますときに一番最初に手をつけたのが看護婦の問題でございます。それで、当時早くから看護婦法を制定いたしまして、有資格者でなければ患者さんの看護に当たってはいけない、あるいは保健指導をしてはいけないというようなことまではっきりきめております。そうしてその数についても、非常に真剣にこの確保につとめております。二十年の間に英国の人口は二%しかふえておりませんのに、看護人口は実に五〇%ふえているというこの事実を見てみましても、はたして日本の政府がそういうふうな対策を講じたであろうかどうかということを思うわけでございます。将来十分にこの対策を講じなければ、社会保障を進めていくの何のというようなことはいわれないのじゃないかと思いますので、この点について特に注意をお願いしたいと思うわけでございます。
 それで、いま病院で非常に困っている問題、この困っている問題はどういう問題かといいますと、病院は一ぱいふえていきますのに、その一番大切だと考えられますところの看護婦が足りません。そのために病院を開くことができないという状態さえあるのでございますが、この事実を大臣は御存じでございましょうか。それから、病院を建設していきますときに、それに対していかがでしょう。看護関係者の数をふやしておかないで、それでただむやみに医療機関である病院をふやしていくことがどんな結果になるかということについて、何かデータをお持ちでございましょうか、当局としてはどういう対策をお持ちになっておられるか、伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
小林武治#11
○国務大臣(小林武治君) 現実に看護婦に困っておられる、また医療法上の条件を満たしておらぬ、こういうものも実際問題として見かけておるのでございます。これが、まあここ二、三年こういう傾向が非常に強く出てきておるのでありますが、昨年度あたりの看護婦の養成所の入学志願者、こういうものは多少予定がふえてまいっておりますので、政府がいろいろ施策を進めていけば、私はそう遠くないうちにこの問題がある程度緩和される、こういうふうに思っております。いま私ども、たとえば施設に対して補助金は一億八百万円、これだけ出ておりますが、全国に施設が二百数十カ所ある、こういうことについて見ますれば、きわめて少ない。また、おそらく生徒も全部で四、五万人おると思いますが、これに対する貸し付けが三千人か幾らか、こういうことでやってはおりまするが、非常に不足だ、足りないということは十分認識をいたしておりますので、これらの問題は十分私どもは実情に沿うように解決をしなければならぬ、大蔵大臣もおいでになりますので、この面の認識は十分持っていただける、このように考えております。
この発言だけを見る →
林塩#12
○林塩君 お答えでございますけれども、数が足りないということは十分に御認識のようでございますので、それ以上申しませんが、現在看護婦養成所並びに准看護婦養成所その他のところがどのくらいあるかということでございます。それで、私が調べましたところでは、看護婦養成所が二百四十二カ所、それから准看護婦が五百七十カ所。毎年出ています数が、看護婦のほうが四千人、それから准看護婦が二万二千、こういうふうになっております。で、病院はどのくらいふえていっておりますかといいますと、過去七年の間に三万以上ふえております。で、そういうことに対しまして、数がなぜふえていかないか。学校もございますが、養成所の問題があると思うのです。で、ただでさえ低廉であるところの医療費の中からこれが運営されているという、こういう事実でございます。国は社会保障を進めていく上に医療保障が非常に大事だ、その医療保障の確保のために看護関係が大事だということはおわかりのようでございますが、それならば、なぜこういう大事な看護関係の養成所を医療費の中でまかなうようなシステムになっているかということでございます。これに対して厚生大臣はどのような御見解でございますか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
小林武治#13
○国務大臣(小林武治君) 養成所の数は、ただいまお話しのように、正看護婦養成所が二百四十二カ所、准看護婦が五百五十四カ所、こういうふうになっておりまして、三十八年度は入学の予定者が、いま私は正確な数字は申し上げかねますが、相当に予定がふえておる。こういうことで、現在は看護婦さんの数が大体十八万人、こういうことになっておりまして、私ども昭和四十五年ですか、これを目標といたしまして、一応の看護婦さんの養成計画というものを樹立いたしております。ただいま申し上げましたように、こういう大事な仕事をしておるにかかわらず、国の施策が十分でなかった、こういうことは私ども率直に認めます。しかして、看護業務は非常に大事だ、こういう認識に立ちまして、昨年初めて厚生省の中にもこれを専管する看護課というものを設けまして、この方面の施策を拡充いたしたい、こういうふうな努力をいたしております。
 なお、お話のように、病院の施設の補助とかあるいは看護要員の教育に対する補助とか、こういうととは始めたのでありまするが、いまお話しのように、病院の看護婦養成施設というものは、養成施設そのものが負担をして運営をしておる、こういうことで、設備と看護要員に対しましては多少国で手を差し伸べましたが、この養成所を運営するいろいろの経費が国ではまだ見ておらない。このことは私どもも非常な一つの誤りだ、こういうふうに考えて、実はことしの予算にもこの向きの予算を計上いたしたいと思いましたが、いろいろの都合でこれは間に合わなかった。しかし、お話のように、運営費を病院の利益でもってまかなうということは、私はこれは妥当でない、こういうふうに考えますので、これらの補助金等もぜひひとつ次の機会には考えていきたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
林塩#14
○林塩君 厚生大臣は医療費の中から看護婦等の養成をすることはこれは非常に合理的でないということをお認めになりました。それで、国がどうしても、こういう大切な看護要員に対しては、教育の上あるいは養成の上に補助をせねばならないということはおわかりのようでございます。これに対しまして、大蔵大臣、いかがでございますか。これが国費からこういう養成補助を出す御予定はございますでしょうか、あるいはそういうことに対して御意見がございますでしょうか、お伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
田中角榮#15
○国務大臣(田中角榮君) いま厚生大臣お述べになりましたとおり、看護婦及び准看護婦については、従来は個人負担ということでありましたけれども、それを、非常に人員が少なく、国家としても看護婦、准看護婦の養成が急務であるという考え方に立ちまして、三十七年度から補助の道を開いたわけであります。三十八年度、三十九年度と、今年度の国庫補助におきましても、大幅な増額という考え方でやっておるわけであります。看護婦等養成所の整備費補助金、施設整備費、教材等の備品費、看護婦等貸費生貸与補助というようなことをやっておりますが、これから時代の要請もだんだん強くなりますので、これらのものに対しては積極的な態度で対処いたしたいという考え方であります。
この発言だけを見る →
林塩#16
○林塩君 そうすると、将来に対しましては、国が看護関係者に対しましては責任を持って養成をしていこう、そうしてまたそれに対して対処していこうという御意見でございますか。そう受け取ってよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →
田中角榮#17
○国務大臣(田中角榮君) 考え方といたしましては、非常に必要な職務でありますから、看護婦及び准看護婦の養成に国も力をいたしてまいりたいという考え方でありますが、これが全額国費で養成しなければならぬというふうにおとりになられると問題がありますが、医者が学校を卒業し医者を開業しておるということと同じように、看護婦も、また准看護婦も、自費でやっております者に対して国費の負担を増してきつつあるのでありますから、国家財政が許す範囲内において前向きで積極的にこれらの事態に対処したいという考え方であることを申し上げておきます。
この発言だけを見る →
林塩#18
○林塩君 看護婦が病院で勤務しております状態を御存じなくていろいろなことをきめられているという事実があるわけでございます。それについて伺いたいのでございますが、医療法施行規則の十九条に病院のことがきめられておるのですが、その中に、入院患者四人に対して看護婦一人、こういうことになっております。これは看護するというものの立場を御存じなくてきめられているのじゃないか、こう思うのでございますが、たとえば四人に一人ということは、患者は一日じゅう病気でございますので、夜もつかなくちゃならない、こういうことになりますと、実際は、労働基準法によりまして三交代をいたしておりますと、十人に一人という割りになるわけでございます。それでございますが、相変わらずこの四人ということがいつまでも施策の上にこびりついておりまして、そして数がなかなかふえませんというのでございます。それにつきまして、医療法施行規則十九条の改正について必要と思うのですが、これにつきまして厚生大臣の御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
小林武治#19
○国務大臣(小林武治君) これの問題も、その実情に応じて考えなければならぬ。しかして、看護の態様もだんだん変わってきますし、これがこのままで固定していいというふうな考え方は持っておりません。したがいまして、十分検討をして実情に合うようにいたしたいと思います。
この発言だけを見る →
林塩#20
○林塩君 それで、この考え方がやはりどこまでもついて回りまして、医療報酬の中の点数がきめられますときに、病院等の看護をよくしていくという趣旨をもってきめられているのでございますが、数は魔ものでございまして、このきめられております、いわゆる基準看護の中に盛られました思想もやはりそれと関連いたします。このために、たいへん病院の看護上の不備を来たしているというのでございます。たとえて申しますと、基準看護の内容も一類、二類、三類となっております。そして一類の場合は四人に対して一人、二類の場合は五人に対して一人、三類の場合は六人に対して一人、こういうふうになっております。しかし、これを実際の場になりますと、看護婦は病院等では三交代をしております関係で、十二人に一人というのがほんとうなんです、そして休み等をとりますために、一人の受け持ちが二十人に一人、こういう割合になるわけです。それから、しかもその十人の中の内容を見ますと、看護婦が四人、准看護婦が四人、補助者が二人というふうな、まことにお粗末な内容になっております。それで、そういう内容の看護関係の質で、二十人の患者を一人で見ていくというようなことが、はたしてこのいわゆる看護状態をよくして医療保障を進めていく、患者にはよい看護をして早く回復をするように、生命を預かるのだ、健康を預かるのだというような、そういううたい出し文句と、こういう実態を考えてみましたときに、まことに私は寒けがするような気がいたしますが、これに対しまして、基準看護、医療報酬の中にきめられておりますところの基準看護の改定を迫るものでございますが、これに対して厚生大臣いかがすか。
この発言だけを見る →
小林武治#21
○国務大臣(小林武治君) いまの四人に一人、こういうことも必ずしも守られておらないということは、先ほど申し上げたとおりでございまして、お話のような事態が間々あるのでございまして、したがって、これをできるだけ法規に合うようにやっていく、同時に、いまは絶対数がお話のように看護婦は足りない、こういう事態もあって、やむなく別なことばで大目に見ておる、こういうこともありますので、お話のようなことが世間において認識され、この方面の改善をされていくということを希望、期待いたしておるのでありまして、御趣旨に沿うように検討いたしたい、かように考えております。
この発言だけを見る →
林塩#22
○林塩君 それで、看護婦志願者が非常に数が少なくなっている現状で、だれもそういうような状態の中にやらない、他の条件が非常にいいところに行くのはあたりまえでございます。
 それからまた、この状態が医師の不足というものと一緒になりまして、看護関係者に与えられておりますところの診療の補助業務というものもやむなくせねばならないという状態になっております。それで、この診療の補助業務が六〇%というのが実情でございます。ただいま厚生大臣が言われましたが、やむなく看護関係の絶対数が少ないから、それでいまのような状態だと、絶対数が少ないからこういう状態にますます追い込まれまして、ますます状態が悪くなる。どこかで何らかの画期的な対策をとらない限り、私は、患者は守られないし、看護関係者はますます苦しい状態に陥る、家族は非常に不安になる、こういうふうに思うのでありますが、つけ加えて申し上げておきますことは、こういうことでございます。静脈注射の問題、静脈注射は、これは医師の仕事であると厚生省は通達しております。にもかかわらず、現在静脈注射のようなともすれば危険を伴う仕事までも、質量ともに不足しております病院の中の看護関係者がやっている状態です。これについて大臣いかがですか、どういうふうにお考になりますか。
この発言だけを見る →
小林武治#23
○国務大臣(小林武治君) いまのお話のこともございますので、これは私はいいこととは思いません。しかし、やむを得ないでそういうことをやっているものを間々見受けるのでありますが、これらの点は十分法規に合うように正していきたいと思います。その看護婦の待遇の問題が、やはり長い教育を受けながら待遇がわりあい悪い、こういうことも事実でございまして、この待遇をよくしていくということもぜひやらなければならないと思います。
 いまのように、看護婦の絶対数が不足している、こういうことで、私ども厚生省におきましても、これも一定の養成計画をもちまして、そうして昭和四十五年度までの毎年の入学等の計画を立てておりまして、大体私どもは四十五年末には現在の十八万人、この数を二十五万人にまで持っていきたい、こういうことで年次計画を立ててやっておるということも御了承願いたいと思います。
この発言だけを見る →
林塩#24
○林塩君 それから、もう一つ労働大臣にお伺いしたいのでございますが、看護関係者は特別の職務であるからという意味で、労基法の六十二条には、夜勤、女子の深夜業を禁止しておりますが、それはやっております。やっておるのでありますが、それはいつまでもそういう状態でいいかどうかということと、それからいま言いましたように、数が非常に多く、受け持ちの数が非常に多いものですから、労働強化の問題、そういうことでそれもこれもみんな一緒になりまして、看護関係の数が減っていきますが、ところで特別に特別のゆえをもって許可しておりますところの深夜業をしておりますことに対しまして、手当ての問題については何の考慮も払われていない、こういうことは許されていいものかどうか、労働大臣の御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
大橋武夫#25
○国務大臣(大橋武夫君) 病院、診療所等におきまする看護婦などの労働条件につきましては、労働時間についてまず問題がありますが、従来とも監督、指導の重点といたしましては、長時間労働及び休日労働の排除、割り増し賃金の適正な支払いということ、就業規則の作成整備というような点を取り上げて労働条件の改善につとめてまいったところでありまして、近年次第にその実効が上がりつつあると考えておりますが、今後とも関係機関と協力いたしまして、一そう努力してまいりたいと思っております。特に残業あるいは深夜勤務の問題でございまするが、一般に女子、年少者の深夜業は、労働基準法で禁止をしておるのでありますが、看護婦等につきましては、その職務の特殊性から見まして、例外として深夜業が認められておるわけであります。しかしながら、女子の中でも特に年少者につきましては、休日労働というものは、現在でも全面的に禁止をいたしておりまするし、また時間外労働を行なう場合におきましても、その長さについては特に制限をいたして保護をはかっておるのであります。先ほど申し上げましたごとく、労働省としましては、病院、診療所を監督、指導の重点の一つとして取り上げておるわけでございまして、今後ともこの辺に留意をいたしてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
林塩#26
○林塩君 いま、大臣は特別に気をつけているとおっしゃいますけれども、ほんとうはそうではありません。今後とも労働省としては、医療関係、ことに女子労働者でありますところの看護婦、保健婦というようなことの労働問題について興味がわりあいに少なくしておられるのじゃないかという感じがいたしますが、これに対して方針を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
大橋武夫#27
○国務大臣(大橋武夫君) 労働省といたしましては、病院及び診療所については、まず厚生省で業務上の監督をいたしておりまするが、これらの関係従業員の労働条件の問題につきましては、労働省でやはり労働基準法に従って責任を持たなければならないという考えを持っておるのでございまして、今後ともこういう考えのもとに施策を進めてまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
林塩#28
○林塩君 次に、文部大臣にお伺いしたいのですが、医療制度調査会の答申によりますと、将来看護関係の教育を学校教育法によるところの大学、短大あるいは高校というふうに入れるべきであるというふうに出ておりますが、これに対して大臣の御所見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
灘尾弘吉#29
○国務大臣(灘尾弘吉君) 看護婦の充足ないしは養成につきまして、学校教育法のいわゆる正規の学校で養成したらどうかという御意見が各方面からあるわけでございます。お話のとおりに、医療制度調査会においてもそのような御意見がございました。で、現在の看護婦の充足の関係につきまして、すべての看護婦養成を正規の学校でやらなければならんかどうかということにつきましては、なお検討の余地もあろうかと思うのでございますが、長い目で見ました場合に、看護婦の重要な任務にかんがみまして、その一般教養の点におきましても、もっと高める必要がありはしないか。あるいはまた、技術も進歩をいたしておることでございます。進歩した技術を身につけてもらうことも必要ではないかと思うのでありまして、また、看護婦の社会的な地位、あるいは経済的な地位、こういう問題についても大いに改善する必要があるのではないか。このようなことを考えます場合に、お話しのように、学校教育法の第一条のいわゆる学校、これによって看護婦を育成するということは、まことに私は有意義ではないかと思うのです。文部省としましても、この点につきましてはその必要性を認めまして、現に具体的にいろいろ検討いたしておるわけでございますが、将来正規の学校で看護婦を養成する道がもっと拡大せられるように検討、努力をしていきたいと存じております。
この発言だけを見る →
← 戻る