予算委員会

1965-08-06 衆議院 全434発言

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会議録情報#0
昭和四十年八月六日(金曜日)
    午前十時十五分開議
 出席委員
   委員長 青木  正君
   理事 赤澤 正道君 理事 植木庚子郎君
   理事 小川 半次君 理事 古川 丈吉君
   理事 八木 徹雄君 理事 加藤 清二君
   理事 川俣 清音君 理事 辻原 弘市君
   理事 今澄  勇君
      愛知 揆一君    荒木萬壽夫君
      荒舩清十郎君    井出一太郎君
      今松 治郎君    江崎 真澄君
      奥野 誠亮君    小坂善太郎君
      小山 省二君    櫻内 義雄君
      登坂重次郎君    丹羽 兵助君
      西村 直己君    野田 卯一君
      橋本龍太郎君    服部 安司君
      古井 喜實君    水田三喜男君
      伊藤よし子君    石田 宥全君
      石橋 政嗣君    川崎 寛治君
      小松  幹君    高田 富之君
      中井徳次郎君    中澤 茂一君
      野原  覺君    山花 秀雄君
      永末 英一君    加藤  進君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        法 務 大 臣 石井光次郎君
        外 務 大 臣 椎名悦三郎君
        大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
        文 部 大 臣 中村 梅吉君
        厚 生 大 臣 鈴木 善幸君
        農 林 大 臣 坂田 英一君
        通商産業大臣  三木 武夫君
        運 輸 大 臣 中村 寅太君
        郵 政 大 臣 郡  祐一君
        労 働 大 臣 小平 久雄君
        建 設 大 臣 瀬戸山三男君
        自 治 大 臣 永山 忠則君
        国 務 大 臣 福田 篤泰君
        国 務 大 臣 藤山愛一郎君
        国 務 大 臣 松野 頼三君
 出席政府委員
        内閣官房副長官 竹下  登君
        公正取引委員会
        委員      佐久間虎雄君
        総理府事務官
        (公正取引委員
        会事務局長)  竹中喜満太君
        総理府事務官
        (行政管理庁行
        政管理局長)  井原 敏之君
        防衛庁参事官
        (長官官房長) 海原  治君
        防衛庁参事官
        (防衛局長)  島田  豊君
        防衛庁参事官
        (経理局長)  大村 筆雄君
        防衛施設庁長官 小幡 久男君
        総理府事務官
        (経済企画庁調
        整局長)    宮沢 鉄蔵君
        総理府事務官
        (経済企画庁国
        民生活局長)  中西 一郎君
        検     事
        (民事局長)  新谷 正夫君
        検     事
        (刑事局長)  津田  實君
        法務事務官
        (入国管理局
        長)      八木 正男君
        外務事務官
        (アジア局長) 後宮 虎郎君
        外務事務官
        (北米局長)  安川  莊君
        外務事務官
        (経済局長)  中山 賀博君
        外務事務官
        (条約局長)  藤崎 萬里君
        大蔵事務官
        (主計局長)  谷村  裕君
        大蔵事務官
        (主税局長)  泉 美之松君
        大蔵事務官
        (理財局長)  中尾 博之君
        大蔵事務官
        (証券局長)  松井 直行君
        大蔵事務官
        (銀行局長)  佐竹  浩君
        大蔵事務官
        (国際金融局
        長)      鈴木 秀雄君
        文部事務官
        (大学学術局
        長)      杉江  清君
        厚生事務官
        (保険局長)  熊崎 正夫君
        農林事務官
        (大臣官房長) 大口 駿一君
        農林事務官
        (農林経済局
        長)      森本  修君
        農林事務官
        (園芸局長)  林田悠紀夫君
        食糧庁長官   武田 誠三君
        水産庁長官   丹羽雅次郎君
        通商産業事務官
        (通商局長)  渡邊彌榮司君
        通商産業事務官
        (貿易振興局
        長)      高島 節男君
        通商産業事務官
        (企業局長)  島田 喜仁君
        通商産業事務官
        (重工業局長) 川出 千速君
        通商産業事務官
        (繊維局長)  乙竹 虔三君
        中小企業庁長官 山本 重信君
        運輸事務官
        (航空局長)  佐藤 光夫君
        郵政事務官
        (大臣官房長) 鶴岡  寛君
        労働基準監督官
        (労働基準局
        長)      村上 茂利君
        労働事務官
        (職業安定局
        長)      有馬 元治君
        建 設 技 官
        (河川局長)  古賀雷四郎君
        建 設 技 官
        (住宅局長)  尚   明君
        自治事務官
        (行政局長)  佐久間 彊君
        自治事務官
        (税務局長)  細郷 道一君
 委員外の出席者
        総理府事務官
        (経済企画庁調
        整局参事官)  田中 弘一君
        文部事務官
        (体育局長)  西田  剛君
        文部事務官
        (体育局学校給
        食課長)    吉田 寿雄君
        国民金融公庫総
        裁       石田  正君
        中小企業金融公
        庫総裁     舟山 正吉君
        参  考  人
        (全国銀行協会
        会長)     岩佐 凱實君
        参  考  人
        (全国相互銀行
        協会会長)   尾川 武夫君
        参  考  人
        (全国信用金庫
        協会会長)   小野 孝行君
        参  考  人
        (商工組合中央
        金庫理事長)  北野 重雄君
        専  門  員 大沢  実君
    —————————————
八月六日
 委員大平正芳君、奥野誠亮君、小山省二君、永
 井勝次郎君及び横路節雄君辞任につき、その補
 欠として服部安司君、川崎秀二君、稻葉修君、
 伊藤よし子君及び川崎寛治君が議長の指名で委
 員に選任された。
同日
 委員稻葉修君、川崎秀二君、服部安司君、伊藤
 よし子君及び川崎寛治君辞任につき、その補欠
 として小山省二君、奥野誠亮君、大平正芳君、
 永井勝次郎君及び横路節雄君が議長の指名で委
 員に選任された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 昭和四十年度一般会計補正予算(第1号)
     ————◇—————
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青木正#1
○青木委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十年度一般会計補正予算(第1号)を議題とし、一般質疑に入ります。
 なお、念のため申し上げますが、理事会の協議により、一般質疑の持ち時間は、一人当たり一時間三十分となっておりますから御了承願います。
 この際、申し上げます。本日、参考人として商工組合中央金庫理事長北野重雄君、全国銀行協会会長岩佐凱實君、全国相互銀行協会会長尾川武夫君及び全国信用金庫協会会長小野孝行君の諸君が出席されております。
 参考人各位には、御多忙中のところ御出席をいただきましてありがとう存じます。
 なお、参考人の御意見は、委員の質疑に対する答弁の形で承ることといたしておりますので、さよう御了承願います。
 それでは加藤清二君。
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加藤清二#2
○加藤(清)委員 委員長のお許しを得、同時に与野党の委員の皆さまの御協力を得まして私は質問をいたしたいと存じます。
 本日は、ちょうど二十年前に、広島に原爆の落ちた記念すべきいわれのある日でございます。今日、内におきましては経済回復、外におきましてはベトナムの平和回復、これは日本人のみならず、地球上の皆さんがひとしくこいねがっているところと存ずるわけでございます。それを基礎にいたしまして、この国民的な念願が一日も早く達成できまするようにと祈念しつつ質問を続けたいと思います。一般質問でございますから、具体的に明細に質問をしますので、御答弁のほうにおかれましてもぜひ簡明直蔵にお願いしたいと思います。
 まず第一番に承りたいことは、この高度成長に取ってかわったところの安定成長、あるいは均衡成長ともいわれ、健全財政ともいわれておりますが、これがいままで質問によって得られましたところでございますと、きわめて答弁が不統一のようでございます。したがいまして、ひとつ大蔵大臣におかれまして、この安定成長の回復のめどは一体いつであるか、はっきりと統一的見解をお示し願いたいと存じます。
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福田赳夫#3
○福田(赳)国務大臣 ただいま当面の停滞を打開するために全力をあげておるわけでございますが、その集中的な効果は秋口から出てくるであろう、こういうふうに見ておるわけであります。経済が異常な今日の状態からいつ安定した状態になるか、こういう時期の問題につきましては、私は、これからだんだんとつま先上がりにそういう方向に向いていくとは存じておりますけれども、これが的確にいつ通常の状態に戻るかということにつきましては、なるべくすみやかにそういうふうにしたいという努力をしておる、またそれを期待しつつ施策を進めておる、こういうふうにお答えいたしたいと思います。
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加藤清二#4
○加藤(清)委員 これを明確にすると不況感を一そう深めるという秘密主義的な考えもあるようでございます。しかし、明確にして、不況感克服を呼びかけて国民に協力を求めるという姿こそが不況を早く修正する、あなたの期待に沿う道であると私は思うのでございます。まず国民の不安、景気に対する不安、これをまず安定させることがその第一だと、こう思うのでございます。したがって、なるべく早くなどということばで濁さずに、この際期日を言うていただきたいと思います。
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福田赳夫#5
○福田(赳)国務大臣 何ぶん流動する景気の問題でございますから、裏が表にひっくり返るというように、あるいは黒が白に変わるというようにはっきりしたものじゃないのです。これはだんだんと調子が変わっていく、そしてまあ大かた見て、この辺が安定点ではなかろうかというのをある時点でとらえて、もう安定だと、こういうほかはないのであります。私どもの政策を進めておる気持ちといたしましては、まあとにかく来年度はもう相当安定度の高い調子でいきたいとは存じておりまするけれども、何ぶんにも流動する景気の問題でございまするから、あるいは多少あとが残ると、こういうようなこともありましょうし、その境目というものが、ただいま申し上げましたように、裏をひっくり返して表になるというような明確なものじゃないと、こういうふうに申し上げたいのであります。
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加藤清二#6
○加藤(清)委員 あなたはいままでの質問に対して、ことしの秋口ごろと、きのうもおっしゃってみえましたが、きょうは秋とも冬ともおっしゃらぬようでございますが、もう一度はっきりと……。
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福田赳夫#7
○福田(赳)国務大臣 ただいま総合的にとっておる景気対策の効果が秋口には集中的に出てくる。したがいまして、まあ今日を底といたしまして、景気はつま先上がりではあるけれども、明るい方向へ方向へと向かっていくであろうということを考えておる、かように申し上げておるわけであります。急に秋になったからすぐ全部の現象が通常状態に戻った、そういうわけじゃないのです。
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加藤清二#8
○加藤(清)委員 藤山さんにお尋ねいたします。藤山さんは先日の質問に答えて、ことしの暮れごろとおっしゃっていらしたのでございますが、秋口も暮れも一緒の意味でございまするか、それとも別な意味がございますか。
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藤山愛一郎#9
○藤山国務大臣 いま大蔵大臣の言われましたように、諸般の実施いたしました政策が効果をぼつぼつ秋口からあげてくるだろうと思います。したがって、われわれとしては暮れぐらいまでに相当の効果があがるんじゃないか、こう考えておりますけれども、これはもうそういうふうに努力してまいるよりほかしようがないので、私どもとしては、秋、秋といって、それが十一月の末であるか、暮れといって十二月の一日かというようなふうに、厳密に解釈するわけにもこれはいかぬものですから、思想的には大体同じ解釈と御了承いただいてけっこうです。
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加藤清二#10
○加藤(清)委員 三十九年度の実質成長を見まするというと、一一・二%に相なっておるようでございます。経企庁の本年度の当初見込みは七・五%と見込んでおります。現状のままでございまするというと、何と二・六%しか成長率は考えられないと、こういう発表を藤山さんのほうで、経企庁のほうでしていらっしゃるわけでございます。そこで急遽二千億のてこ入れ、こういうことになったわけでございまするが、その秋口といい、暮れとおっしゃる、その時期、このてこ入れの刺激が景気にあらわれてまいりまして、なお四・一%の上昇率というふうに見込んでいらっしゃるようでございます。こうなってまいりまするというと、これは、何と現状のままであれば八・六%も去年よりは落ちるわけでございます。かりにてこ入れが効果があって、四・一%に相なったとしましても、これはまだまだ目標ではないと思います。一体本年度の目標はどの程度に押えるか、安定成長を数字に置きかえてみると、それは何%を目標としていらっしゃいますか、大蔵大臣。
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福田赳夫#11
○福田(赳)国務大臣 いま加藤さんのお話、ちょっと誤解があるのじゃないかと思いますが、去年に比べて七%落ちるという話ですが、そうじゃないのです。それは経済の伸びの率が減退をする、こういうことでありまして、依然として昨年に比べますると、伸びておることは伸びておるわけであります。それでいま二・六%とか、四・一%とか、数字をあげてのお話でございますが、まだ政府におきましては、そういう数字をかためておる事実はございませんです。ただ、御承知のとおり、これまでの今年度に入りましてからの経済の動きは、大体横ばいみたいな形でやってきておるわけでありまするが、まあ政府の総合対策、そういうようなものの効果を考えますると、これが相当上がってくるというふうに考えるわけであります。その考え方は、まあいずれ十月からは下半期になりますが、その下半期に伸びが集中するわけでございまするから、これを月別に見ますると相当高いところにいかないと、あなたのおっしゃるような年平均の数値が幾つになるかということにはならないのであります。まだ、しかし、企画庁におきましても、ことし総合してどういうふうな結論になるか、七・五%というのをどういう見通しにするのが適正であるかというようなことにつきましては、結論を得ておりません。
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加藤清二#12
○加藤(清)委員 現状のままであると二・六%の伸びしかない。これはたいへんなことだ。そこで景気刺激策、てこ入れということになり、その結果があらわれたとしても四・一%であると経企庁は報告しているのでございます。
 そこでお尋ねしているのは、本年度当初見込みを実現すべく理想として努力されるのか、それとも成長率は現状にかんがみて別な数字を置きかえられるのかと、こう聞いておるのでございます。今度は経企庁のほうから……。
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藤山愛一郎#13
○藤山国務大臣 経企庁は、本年度の通算した成長率が幾らだという公式的なものをまだきめておりません。むろん今日、御承知のような景気刺激策をやったばかりでございますから、これで正確な予測をするということはむずかしいのでございます。したがいまして、今後そういうことをやってまいらなければならぬのでございますが、むろん事務当局としてはいろいろな試算をいたしておると思いますけれども、経企庁自身としてそういうものをきめておりません。ただあれだけの景気刺激策をやりましたから、下半期の成長率というものは相当高く見られるのじゃないかということはいえるわけでございます。そこで、本年度の七・五%の予想というものに達するか達しないかということは、私は必ずしも問題でないのじゃないか。ある程度景気が浮揚して、そうして成長過程に今日の最大の不況から脱していくということができますれば、それは必ずしも七・五%でなくともいいんじゃないか。むろん日本経済というものは非常な成長の意欲を持っておりますから、そういうような道がついてまいりますれば、むしろ場合によると、安定成長に乗せるためには大企業の設備投資をある程度押えなければならぬというような場合も出てくると思うのでございまして、その辺の関係からいって、必ず七・五%にならなければ、予測したようなものにならなければならぬというようなことではない、私はこう考えておるのでございます。
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加藤清二#14
○加藤(清)委員 大蔵大臣にお尋ねしても、今年度の当初目標を実現するんだ、こういう確たる信念は承ることができません。現状は、御存じのとおり、たいへんな落ち込みようなんです。落ち込みようだから、それを回復するために、いまだかつてない公債まで発行しようとしていらっしゃるわけなんです。たいへんな落ち込みだけは自覚していらっしゃるはずなんです。
 そこで、本年度の当初目標をそのまま実現されようとしているのか、それはこの際改めて、別な目標を立てられているのかということを聞いているわけなんです。それがお二人とも答えができない。そうすると、大蔵省もあるいは経企庁も、まあまあ当初予定はいいかげんに立てたのだ、それが実行されそうもない、しかし、どうなるかこうなるかわからぬけれども、刺激策を一ぺんやったのだから模様ながめ、こういうところでございますか。それとも七・五%の目標を達成するために、もう一度てこ入れをし直して、つまり第二次的なてこ入れでもして、そうしてこの景気を挽回しようとなさるのか、そこらはどうです。
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藤山愛一郎#15
○藤山国務大臣 昨年予算編成時に立てました七・五%は、いいかげんなものをつくったということには私は思っておりません。当時の事情からいって、そういう予想がされたと思います。しかし、その後の事情がお話しのように非常に悪くなってきた。これは現実に精神的な刺激作用もございましょうし、経済的ないろいろなゆがみ、ひずみから来たいろいろな影響も思ったよりひどかったという点から、七・五%というものが、今日から見れば必ずしも適当な予測でなかった、こうは言えますけれども、あのときにでたらめを立てたものとは私は思いません。
 そこで、今日てこ入れをやるということになって、われわれとしてはてこ入れをやる。したがって、それは昨年つくりました七・五%でなければならぬという目標でなくて、てこ入れの結果として八%になるか、あるいは六%になるか、そういうところは今後のてこ入れの経過から見て、そうして民間が政府のやりました景気浮揚力に対応して大いに活力を持って、みずからも浮揚力をつけてこられるという段階になってまいりますれば、その辺でもってわれわれが正確な検討をすることが加藤委員のさらに御批判を仰ぐところになろうか、こう思うのでございます。
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加藤清二#16
○加藤(清)委員 実際に産業部面を担当していらっしゃいまする通産大臣としては、しからばどこを目標に産業面を指導なさろうとしていらっしゃるのでございましょうか。
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三木武夫#17
○三木国務大臣 成長率をどの程度に置くかということは、いま大蔵大臣と経企長官のお話しのとおりでありますが、とにかく現在の状態は需給のアンバランスがあるわけです。したがって、設備過剰の状態におちいっておるわけでありますから、これをやむを得ないものに対しては減産体制をとり、需給のバランスを現在においてはとる。そしてこの不況の状態を脱却する。しかし、そればかりでは非常に縮小的な均衡になりますから、一方においては輸出を振興し、あるいは国内の有効需要を喚起するし、また一方においては企業の内部における構造、企業の体質改善を行ないながら、国際競争力をつけて次の経済の発展の基盤をつくる、こういうことに重点を置いておる次第でございます。
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加藤清二#18
○加藤(清)委員 何%が妥当であるかというお答えがないようでございます。しかりとすれば、三人の経済関係の重要な佐藤内閣の柱である経済閣僚、これが当初予定の七・五%はおぼつかない、わからない、しかし達成したい、そこでてこ入れした。てこ入れの結果は、しかしまだわからない。そこで、本年度どこへいきつくのやら、何%へいきつくのやらわからない。こういうことでその経済のほんとうの指導ができるでございましょうか。目標のない佐藤丸である。それがあらしにあって、いつどこへ着くかわからない。いつ天気がよくなって、場所はどこへいきつくかわからない。それが佐藤丸ですか。そうでなかったら、もう一つ答えてください。いつの時期に、しかもことしの目標は何%であるか。それはあなた、経済を指導する行政庁としての当然な任務じゃございませんか。それが、国民に対して、産業界に対して指標を示すことができないような内閣がいまだかつてございましたでしょうか。それでもって池田内閣の高度成長だけを批判をするというなら、何も野党と変わりないじゃございませんか。笑いむしろ野党のほうがはっきりした目標を持っておる。もう一度経済閣僚どなたでもよろしいですから、はっきりと目標と時期をお示し願いたい。
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藤山愛一郎#19
○藤山国務大臣 御承知のように、その成長率七・五%という数字だけにこだわりますことは、現在必ずしも適当でない。(加藤(清)委員「いけなかったら、別な目標でもよろしいですよ。」と呼ぶ)私はそういう意味において、この間も申し上げましたように、安定成長というのは、均衡ある各種産業の発達が遂げられるということが一番望ましいことである。経済ですから、むろんマイナスになってしまってはならぬこともこれは当然で、必ず前年よりも伸びていかなければならぬ。しかし、それは均衡ある伸び方をしませんと、均衡のない伸び方でもって成長率だけが高くても、これは、私は安定成長とは言えないと思うのです。ですから、そういう伸び方をすれば、今日のようないろいろな欠陥が出てくる。ですから、われわれの庶幾することは、むろん成長率が高いことは望ましいことではございますけれども、しかし、その高さというものは、やはり均衡ある成長を続けたうちにおいて進んでいく、こういうことであることが必要だと思います。
 そこで、それじゃ本年度はどうなるか。目標が、いまお前たちが言っているようだとちっともわからぬじゃないか、こういうお話なんですが、いまわれわれとしては、成長という問題よりも、むしろこの不況から脱却するということが一番大事なんでございまして、その不況から脱却してはじめて成長ということが十分に……(加藤(清)委員「脱却する時期を聞いておる」と呼ぶ)脱却する時期は、先ほど申したように、秋から年末にかけて脱却できるだろう。政府がこの間とりました施策に対して、民間も政府は大いにやるんだ、自分たちも不況感だけに沈でんしていてはいかぬのだという気持ちが精神的にも私はわいてきておると思います。したがいまして、その精神力が実際に財政支出と相まって私は相当な活力をあげてくるだろうと思います。したがって、そういう時期は、先ほど来申しておるように、秋から年末にかけて現実に諸施策がきいてくる、そこでわれわれとしては、はっきりした本年度の見通しを立てていかなければならぬのでございまして、いまここで成長率だけを摘出いたしまして何%にするかということは、いま申し上げたような事情からして困難である。それが高ければ高いほどいい、最初に予想した七・五%でなければ不況は脱却されないのだというふうには考えておりません。
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加藤清二#20
○加藤(清)委員 七・五%にこだわっているのはあなたのほうなんだ。こっちはこだわっているんじゃない。それがだめだと言うなら、別な目標が立っていますかと聞いている。それは何%かと聞いている。抜け出そうとしているのは国民の声なんだ。国民の念願なんだ。ところが、その指導者は安定成長と言うておる。そういうことばを使っている。じゃ、安定成長は数字に置きかえると何%であるかと聞いているんだ。抜け出せるときは何%を目標としているかと聞いている。それが言えないというならば、佐藤内閣の安定成長は、ことばはあるけれども計算がない、ことばはあるけれども数字がない。こう断定せざるを得ませんが、それでよろしゅうございますか。私はあくまで数字を聞いているのです。あるかないかということを聞いているのです。当初はあった。
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藤山愛一郎#21
○藤山国務大臣 安定成長になりまして、最低どのくらいな線がいいかということになれば、今日の日本の経済の実情から見まして、やはり諸外国と違って相当な成長率を持っております。それですから、外国が三%前後あるいは四%ぐらいまでが安定成長だ、こういいますけれども、日本からすればもう少し高いと思います。ですから、そういう意味からいって、やはり七%前後でもって各種産業格差なしに同じような成長を続けていくことができれば、それが一番理想的だと現状においては考えております。
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加藤清二#22
○加藤(清)委員 しからば当初見込みの七・五%、それに近いものが佐藤丸の理想である、こう解釈してよろしゅうございますか。蔵相。
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福田赳夫#23
○福田(赳)国務大臣 安定成長下における成長率は、一昨日ですか申し上げたのですが、大体七%から八%というのが固められておったわけでございますが、今後の安定経済成長下における成長率をどうするか、こういうことになりますと、この経済の収拾がどうなるかということにも関連しますが、以前の考え方とそう開きはないのじゃないか、さように見通しております。
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加藤清二#24
○加藤(清)委員 当初見込みとさほどの開きはないと蔵相はお答えです。したがって、佐藤丸の目標は七%前後、余裕を持ちましょう、あんまりぎりぎりにやると気の毒ですからね。それは当然です。それでけっこう。社会党もそんなぎりぎりのことを聞いているわけじゃございません。七%前後と、そうなってまいりました場合に、ついこの前のてこ入れだけでそこへ到達することができるのか、ないしは第二次てこ入れをしなければその目標に到達できないのか。この点の計画はいかがでございますか。
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福田赳夫#25
○福田(赳)国務大臣 ただいま申し上げましたのは、安定成長下の成長率について申し上げておったわけです。いまお話しの問題は、その以前の事態についての問題のようでございますが、ただいま当面しておる本年度の問題としますと、ともかくもう数ヵ月横ばいで過ぎちゃったのです。過ぎちゃった今年度における成長率が幾らになるかという問題は、横ばいの経過した部分も含めて平均しての話になるわけです。七・五%という当初の見通しは十二カ月を平均しての話です。いままで数カ月こう横ばいで来ておる、今後残った数カ月の高さというものは年間平均率で七・五%だというふうに申し上げましたならば、これは非常に高いものになるわけですね。かりに九月までが横ばいでいって……(加藤(清)委員「第二次てこ入れがあるかないか聞いておる」と呼ぶ)そうですか。しかし、前提としてそういうことを申し上げておるわけですが、ただいま私どもが金融上、財政上、あるいは通商上とっておる政策を総合しますと、これは相当の効果が出てくる、こういうふうに考えておりまして、ただいまのところ景気対策としての手段というものは考えておりませんけれども、しかし、総理がきのう申し上げましたように、経済は動きがなかなか複雑で予測もできない状態でありまするから、これから変化する状況がありますれば、それに対応いたしまして弾力的な手を打つということは、これはもちろんそういうふうに考えておる次第であります。
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加藤清二#26
○加藤(清)委員 委員長にお願いいたします。私は数字を聞いておるのです。閣僚の講義や言いのがれを聞いておるのではない。これは時間のロスでございます。経済を考える者は、時は金でございます。経済のロスのないようにぴしゃぴしゃとこう答えていただきたい。委員長、これを閣僚に注意をしてください。
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青木正#27
○青木委員長 閣僚にも御注意願います。
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加藤清二#28
○加藤(清)委員 そこでお尋ねするのは、いま七%前後が理想であるとおっしゃった。ところで、第一次てこ入れから試算していくと四・二%程度には相なるであろうがと……。そうなりますと、まだ三・四%程度足りないわけなんです。それをことし足りないままでいくのか、それともそれじゃいけないからというので、第二次てこ入れをして、あなたの理想の七%前後に追いつくようなことを、すなわち第二次てこ入れをするのかと聞いている。するかせぬか。あるいは、理想は七%であるけれども、ことしは四%前後でもうあきらめる、それならそれでもいい。いずれでもいいのですよ。何も七・五%にこだわっているわけじゃない。ことしの目標を聞いている。その目標は、きょうのあなたのお答えがやがて産業界に及ぼす影響が大きいからなのです。
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藤山愛一郎#29
○藤山国務大臣 四・何%に非常にこだわっておられますけれども、まだこれは正確な試算じゃありませんから、その点だけはひとつ御了承おき願いたいと思いますが、御承知のとおり、上期の成長率が非常に悪い、しかし下期が相当に伸びていく、それが六%伸びるか七%の成長率になるか、あるいは五%半になるかということは、これからの、いまやりました施策のきき方なのです。ですから、一年を通算してみて正確な数字を出してみたときに、それが七%になる場合があると思います。(加藤(清)委員「第二次てこ入れがあるかないか聞いている」と呼ぶ)そういう意味で、現状では第二次てこ入れをわれわれ考えておりません。
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