文教委員会

1993-02-23 参議院 全198発言

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会議録情報#0
平成五年二月二十三日(火曜日)
   午前十時開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月十八日
    辞任         補欠選任
     上山 和人君     藁科 滿治君
 二月十九日
    辞任         補欠選任
     藁科 滿治君     上山 和人君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松浦  功君
    理 事
                木宮 和彦君
                田沢 智治君
                森  暢子君
                山下 栄一君
    委 員
                小野 清子君
                清水嘉与子君
                世耕 政隆君
                柳川 覺治君
                上山 和人君
                國弘 正雄君
                肥田美代子君
                刈田 貞子君
                江本 孟紀君
                橋本  敦君
                乾  晴美君
   国務大臣
       文 部 大 臣  森山 眞弓君
   政府委員
       内閣法制局第一  津野  修君
       部長
       文部大臣官房長  吉田  茂君
       文部大臣官房総  岡村  豊君
       務審議官
       文部大臣官房会  佐々木正峰君
       計課長
       文部省生涯学習  前畑 安宏君
       局長
       文部省初等中等  野崎  弘君
       教育局長
       文部省教育助成  井上 孝美君
       文部省高等教育  遠山 敦子君
       局長
       文部省高等教育  中林 勝男君
       局私学部長
       文部省学術国際  長谷川善一君
       局長
       文部省体育局長  奥田與志清君
   事務局側
       常任委員会専門  菊池  守君
       員
   説明委員
       人事院事務総局  武政 和夫君
       給与局次長
       公正取引委員会
       事務局経済部団  住川 廣治君
       体課団体指導官
       大蔵省主計局主  福田  進君
       計官 
       国税庁課税部酒  二宮 茂明君
       税課長
       厚生省保健医療
       局疾病対策課結  尾嵜 新平君
       核感染症対策
       室長
       厚生省保健医療  廣瀬  省君
       局精神保健課長
    ―――――――――――――
 本日の会議に付した案件
○教育、文化及び学術に関する調査
 (文教行政の基本施策に関する件)
    ―――――――――――――
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松浦功#1
○委員長(松浦功君) ただいまから文教委員会を開会いたします。
 教育、文化及び学術に関する調査のうち、文教行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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森暢子#2
○森暢子君 去る二月十八日に森山大臣の所信を聞かせていただきました。その中で、二十一世紀に向けて我が国が発展していくためには、国民が生活の豊かさを真に実感できる生活大国づくりを進めていく上で教育の果たす役割は重要だ、こういうふうに前文でおっしゃっています。そして、学制百二十年の成果の上に一人一人の個性を生かす多様な教育の実現を目指す。そして、新しい時代に対応した教育改革を推進していきたい、このように述べられた後、重要な課題として九項目を挙げていらっしゃいました。
 この中で、教育の果たす役割というのはよくわかりますし、新しい時代に対応した教育改革もわかります。大臣は、そういう果たす役割、または新しい時代に対応した人間像としてどういう人間像を描いていらっしゃるのかお聞きいたしたいと思います。
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森山眞弓#3
○国務大臣(森山眞弓君) 百二十年間、先輩方が粒々辛苦の上で築き上げられました日本の教育、これは大変大きな成果を上げてきたと思います。
 明治の初めに、これから世界の中で追いついていくためには国民全体のレベルを上げなければいけない、そういう基本的な考え方に立って国民の知識、情報、教育のレベルを一斉に全体として上げるためにはどうしたらいいかということでいろいろな努力が重ねられてまいったと思います。それが今日、世界の中でも諸外国からうらやましがられるような立派な教育制度となって、そしてその目的を相当程度果たし、日本の国がいろいろな苦しい目に遭いながら、それを何とか克服して今日また発展することができたというのは国民の資質が全体として非常によかったからだということが一つの大きな理由だと思われますので、教育の成果が大きな力となって今日の日本があるということは多くの方がお認めになるところだろうと思います。
 しかし、今日は、百二十年前の日本と現在の日本では大変立場が変わっておりますし、国民生活の内容もレベルも大変変わってまいりました。ですから、世界の中で日本がどのようにして生きていくか、また多くの国から尊敬を受けつつそれぞれの立場で国際的に認められ、かつ貢献していくというようなことが必要だといたしますと、そのために教育は従来のままでは適当ではない。もちろん、最低の基準というものはあるわけですから、それを国民に最低の基準をクリアしてもらうということは重要ですけれども、それと並んで一人一人の個性を尊重し、それぞれの特色を生かしつつ多様な活動ができる、一人一人が充実した人生を送りつつ社会にも貢献できるというような姿が望ましいのではないかというふうに私は考えております。
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森暢子#4
○森暢子君 今、大臣がおっしゃったように、今までの成果はわかりますけれども、今子供たちや教育の置かれている現状というのは本当にたくさんの問題を抱えております。
 その中で、教育とは何かということを私も考えてみましたが、やはりどういう時代になってもどういう状況になっても生きていく力をつける。そして、問題を解決し判断できる、そういう力をつけていく、それが教育の果たす役割ではないかというようなことを私自身思っております。
 そういう意味で、今回いろいろな問題があります中で大臣が述べられました所信の中の第二の部分ですが、「初等中等教育の充実」というふうな中から問題を選んできょうはお話を申し上げたいと思います。
 まず、学校五日制についてお尋ねいたします。
 昨年九月から学校週五日制がスタートいたしました。これについても本当に日本の教育がもうひっくり返るような大変な出来事であったと思うんですが、とりあえずスタートした。そして、九月からですが十月はちょっとできなかったんですね。九月、十一月、十二月、一月、二月と五回の今まで実施なんですね。そういうことで、十分な実態はつかめないと思います、たった五回ですから。ですけれども、実施状況等学校現場の実態をどのようにつかんでいらっしゃいますか聞かせていただきたいと思います。
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野崎弘#5
○政府委員(野崎弘君) 学校週五日制につきまして、先生お話がございましたように、九月からこれを導入したわけでございます。
 通常、こういう制度を導入する場合に学年に合わせて導入するという方が学校運営上は大変いいわけでございますが、かといってこれを準備期間なしに導入するということはやはり混乱が起こるだろうということで、方針を二月に決め、三月にいろいろな制度改正を行い、そして六カ月程度の準備期間を置いて九月実施ということにしたわけでございます。私どもとしては、結果としてこの準備期間を置いたことによりまして地域、家庭の御理解もいただき、またいろいろな取り組みもなされた結果、おおむね順調に滑り出したものと、このように考えておるわけでございます。
 ただ、九月実施ということでございますので、年間の授業計画というのが既に決まっておる。その中で年度途中にこれが入ったということでございますので、いろいろ新聞報道に出ておりますように、学校五日制を実施した土曜日の分をどこかに上乗せしなきゃならないとか、そういうような問題指摘もされておるわけでございます。私どもとしては、ことしの場合はそれはある意味ではやむを得なかったのかなと、そういうような事情の中で。ただ、平成五年度から実施する場合につきましては、年間全体の中でやはり考えていただきたいというようなことで指導はしておるわけでございます。
 それから、今先生、実態をどのように把握しているかということでございますが、何せ九月からの実施でございますので、まだ十分な恐らく状況も出ていない、こういうようなことで、本年度末に実践の結果というものを把握したい、そしてそれを今後の学校週五日制の実施に向けての参考にしたいというようなことで、現段階で把握している姿というのは今申し上げたようなことで、年度途中というようなことでそれぞれの学校でいろいろな御工夫をされたものと、このように考えているわけでございます。
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森暢子#6
○森暢子君 保護者の方からどんな声があったとか、それから学校の先生方はどういう思いか、また子供たちはどう思っているかというあたりをつかんでいらっしゃいますか。
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野崎弘#7
○政府委員(野崎弘君) 具体に調査という形ではとらえていないわけでございますけれども、やはり保護者の中にもいろいろな、学校五日制というものが動き出したことによりまして子供たちに土曜日のゆとりが出たというような御意見もあるように聞いておりますし、一方やっぱり子供の学力が心配だというような話も聞きます。概して子供たちの方におきましては、土曜日が月一回でございますけれども休みになったというようなことで、その間少しゆっくりできるというような、そういうような気持ちが多いのではないか、このように思っております。
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森暢子#8
○森暢子君 この学校週五日制で私学の問題を前回のときにもいろいろとこの場で話が出されたと思うわけですね。私学の学校週五日制については文部省もいろいろと指導していらっしゃったようでございますが、最近の新聞によりますとなかなか十分いっていないというふうな新聞情報でございますので、本日、私学の学校週五日制について文部省はどのように把握されていらっしゃるかということをお聞きしたいと思います。
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野崎弘#9
○政府委員(野崎弘君) 私学の学校週五日制の実施状況につきましては、平成四年の九月現在においてどうであったかということを調査したわけでございます。その結果を本年の一月八日に公表いたしまして、概して中高等学校で十分進んでいない状況が見られるというような新聞報道がされたわけでございます。
 実際の姿を数字で申し上げますと、全体で見ますると私立学校が一万六百十七校あるわけでございますが、その中で何らかの形で学校週五日制を実施している学校、これが六千六百三十七校ということで六二・五%、全体的に見ますと三分の二が実施をしている。それから、実施はしていないけれども、学校週五日制への移行を予定している学校というのが七百九十校で七・四%、これを両方足しますと七割がそういうことで予定をしているということでございます。
 ただ、これを校種別に見ますと、何らかの形で学校週五日制を実施している学校、幼稚園で見ますと七〇%、それから小学校では四九・四%と、小学校では大体半分が実施に移っているわけでございますが、高等学校で三二・七%、中学校では二〇・五%ということで、学校種別で見ると中高等学校においてまだ進んでいない状況がある、こういうように認識をしているわけでございます。
 これはやはり先ほど申し上げましたように、九月からの実施ということで公立学校の方はいろいろな御工夫で実施に踏み切ったわけでございますけれども、私立学校は恐らくいろいろな事情の中で年度途中の実施ということが難しかったという面もあるんではないか、そんなことで新年度、平成五年度からはぜひ年間の授業計画の中にこれを組み込んで、私学におきましてもぜひ学校週五日制を導入していただきたいということで、この一月八日に公表いたしますと同時に、同日付で私立学校を所管いたします各都道府県知事あてにその旨の御指導方をよろしくお願いをしたわけでございます。また、いろいろな私立学校の主管部課長会議におきましても、この調査結果等もお話ししながら引き続いての指導をお願いしているということでございまして、私どもとしましては私立学校を含めました学校週五日制の円滑な定着ということで今後とも努力をしていきたい、このように思っております。
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森暢子#10
○森暢子君 指導していかれるということなんですけれども、問題点は何かということなんですね。私学で実施されない、どうして、なかなか実施が難しい。これは今数字をお聞きしましたけれども、やはり私学というのは大変慎重でありまして、中学校では二割、高校では三割ぐらいしか実施していないというふうな、これは新聞情報でございますが、そういうことがちまたに出ているわけですね。そういう中で、じゃどうして私学になかなか学校週五日制が実施されないという問題点はどこにあるかについてはいかがでしょうか。
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野崎弘#11
○政府委員(野崎弘君) 今お話ししましたように、中学校、高等学校で実施率が低いということでございますので、やはり上級学校への進学を著しく意識し過ぎていると。そういうようなことから、偏った教育と申し上げるとちょっと言い過ぎかと思いますけれども、そういう上級学校へとにかく進めさせなきゃいかぬという意識の強い教育を行う風潮、いわゆる今の受験体制の影響というものが大きいのではないかと思っておるわけでございます。
 ただ、やはり学校週五日制の趣旨というのは、みずから学ぶ意欲、そしていろいろな活動の場を自分で選択していく能力、そういうものを子供たちにぜひ身につけていただきたいということでございますので、その辺の願いとなればやはりこれは皆さん共通だと思うわけでございまして、ぜひその辺の願いというものを、これは私立学校に通わせている保護者の方々はもちろんでございますけれども、実際に教育を担当している方々にも十分御理解いただき、ぜひこの学校週五日制の定着
を図っていきたい、このように思っております。
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森暢子#12
○森暢子君 学校週五日制の実施の目標は、やはり子供たちにゆとりを持たせて、本当に自主的にいろいろ物事を考え、そして人間関係をつくっていく、そういう豊かな子供たちを育てるためにゆとりを持たせるということで始まったと思うんですけれども、そういうような実施はこれからだと思います。
 特に私学の、今ちょっとおっしゃいました問題点は私も同じように考えておりました。受験体制が一つの大きな原因だと思います。上級学校への進学ということがいつも親や子供たちの心にあるということでありますし、それから先生方や保護者の方たちにもこういう学校週五日制の趣旨を必ず皆さんに行き渡るようにしていただかないと、これは社会の中で定着していかないんではないかと思っておりますので、ぜひこれはあらゆる方面から声を上げてその定着を目指していかなければ完全週五日制はなかなか難しいんではないかというふうに思います。
 それで、学校現場は今どうしているかということなんです。実態をつかんでいらっしゃると思いますけれども、学校ではまず学校行事の見直しをしております。そうしないと今の指導要領の内容の中ではなかなかこなせないということで、例えば修学旅行を三日行っていたのを二日にするとか、私の岡山では大山という鳥取にあります立派な山へ三日間かけて二年生がもう楽しみにして大山登山というのをし、キャンプをしキャンプファイアをして帰るのが目的でありましたが、これを一日削っております。もう行ったらすぐ山へ登って一泊して帰る、こういうことに変えていっているわけですね。そうしないとこなせないわけですね。
 学校行事の見直しをするということは、子供たちにとってはもう楽しいことがだんだんなくなっていく、こういう現状でありますし、それと平日に授業を上乗せして一日八時間授業の実施をするとか、現場は苦しい選択を合しているところであります。
 そういうことで、結局はこれからも問題になってくると思いますが、学習指導要領上の問題が出てくると思うんですね。昨年の委員会の中でもこの問題は出ました。鳩山前文部大臣は、学習指導要領の改訂には大体十年かかる。十年に一回ということで、十年かかってようやく新しい指導要領ができるんだということをお話しになったわけでありまして、これではどうにもならないと思うんですね。そのあたりを新しい大臣はどのようにお考えになっていらっしゃいますかお聞きしたいと思います。
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森山眞弓#13
○国務大臣(森山眞弓君) 学習指導要領をいずれは見直さなければいけないということはおっしゃるとおりかと思います。今までは週一日お休みで六日間は学校があるということを前提につくられていたものですから、それを週五日制にして、それが毎週ということになれば何らかの形で影響が出てきますし、それを修正しなければいけないということは考えられることでございますけれども、この五日制そのものについて、だから十年かかるというようなふうに、そう単純なものでもないんじゃないかなという気がいたしております。
 学習指導要領は従来は十年サイクルで大体改訂してまいりましたので、その時期が来ればそのことを考えて手直しするのは当然でございますけれども、今ようやく始まったばかりでございますから、もう少しその回数を重ねていろいろな経験や実績を踏まえて、できるところから少しずつやっていくということで五日制も少しずつ定着させていきたい。ですから、十年かからなければできないというものでもないんじゃないかなと、私は個人的にはそう考えているところでございます。
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森暢子#14
○森暢子君 十年かからなくてはできないということはないというふうなお言葉をいただきましたので、やっぱりこれはもうすぐさま、例えば教育課程審議会をきょうからでも開いてどうするかということをやっていかないと間に合わないと思うんですね。
 それで、世の中どんどん変わっていきますし、その社会の状況に合わせて子供たちもその中でどうしても引きずられていってしまいますし、二十一世紀、二十二世紀を見通して、じゃ学校の五日制というのを定着させていくためにはどういう対策が必要なのかということは今から始めても決して早過ぎるいうことはないと思うわけです。そういうことで、ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。本当に現場の先生方、そして子供たちが毎日それで格闘しているわけでありますので、ぜひ早く腰を上げていただきたいということを強く要請しておきます。
 それでは次に、今いろいろと問題になっております業者テストのことについて触れていきたいと思います。
 けさの朝日新聞、毎日新聞、いろいろな新聞で皆さんもうごらんになったと思いますが、業者テストを直ちに排除するようにということで文部省が通知を出されたようでございます。このことについてちょっと概要の説明をいただけたらと思います。
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野崎弘#15
○政府委員(野崎弘君) 昨日付で各都道府県に通知を出したわけでございます。これは、去る一月二十六日に文部省の高等学校教育改革推進会議におきまして、業者テストの偏差値を用いた入学者選抜が行われないようにするということと同時に、中学校は業者テストの実施に関与せず、業者テストの偏差値に依存した進路指導を行わないこと、こういうことを内容とする報告が出されたわけでございまして、その報告を受けまして、「高等学校の入学者選抜について」ということで二月二十二日付で事務次官通知を各都道府県に対し発出したところでございます。
 この通知の内容はこの会議の報告の内容に沿ったものでございまして、概要は、業者テストの問題につきまして今申し上げたようなこと、そしてあわせて高等学校入学者選抜の選抜方法の多様化、そして選抜尺度の多元化を図るというようなことを盛り込みまして通知を出したわけでございます。
 文部省としましては、この通知の趣旨に沿いまして各都道府県におきまして改善が図られますように、三月十日に各都道府県の担当課長等を招集した会議を開催して指導の徹底を図ってまいりたいと、このように思っております。
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森暢子#16
○森暢子君 このことについて「直ちに改善すること。」、実施に当たって時間的な猶予は認めない、もう直ちにやめなさいという強い通知が出されているわけですね。そういう対応を素早くなさったということは文部省としては本当に異例のことではないかと評価はいたしますけれども、これで現場がどうなるかということは大変な問題で、多分学校やその地域がいろいろと悩んでいるんではないかというふうに思います。
 そして、私がちょっとお尋ねしたいのは、今どうして業者テストがこの時点で出てきたかということです。今まで業者テストをずっとやっていたわけですね。そのことについて文部省もある程度の対応をなさってきているわけですが、それが今どうして去年の暮れぐらいからこのように社会の中で大きく出てきたかということなんです。
 今までの文部省は業者テストについてどういう対応をなさってきたか、そしてこの問題が一挙に今なぜ出てきたか、そのことについてちょっとお話をしてください。
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野崎弘#17
○政府委員(野崎弘君) 業者テストの問題につきましては、これは昭和五十年初めごろからやはり大きな問題としてとらえられてまいりまして、業者テストに過度に依存した進路指導が行われているのではないかというような指摘もございまして、昭和五十一年にその業者テストに依存することを自粛する趣旨の通知を出したわけでございます。
 その通知を出した後、若干減ったわけでございますが、またこれが若干業者テストを利用することがふえてきたということで、その次に昭和五十八年に再度、業者テストに依存する進路指導を行わないようにというようなことで通知を出してき
たわけでございますが、何と申しましてもこの業者テストと申しますのが大変便利な手法であるというようなことでなかなか学校におきましてはこれがなくならないというのが現実であったのではないかと思います。
 片や、やはり子供たちの数がふえるという中で、親も、そしてまた先生方もそうでしょうけれども、なるべく中学浪人を出したくない、どこかの学校に入れたいというようなことからそういう業者テストの結果というものを利用してきたということがあろうかと思うわけでございます。
 今回、やはりこういうことで私どもが強く打ち出した背景と申しますと、確かに進路指導でそういう形で利用されてきて、それがさらに進みまして、その業者テストの結果によって合否を決めてしまうというところまでこれが行き着いてきたわけでございます。やはり公教育として全然責任がない、責任を持てない、そういうテストの結果によって進路が決まってしまう、これはいかにもひどいのではないか、こういうことからであるわけでございまして、もちろんこの発端は埼玉県の教育長が業者テストの結果を私立高校に提供しない、こういうことを言われ、それが新聞に報道されたということがきっかけとしてあるわけでございますけれども、少なくともやはりこれはそういう公的な学力テスト、そういう形で最後の試験が行われるにもかかわらずその前の段階で業者テストの結果で振り分けが行われ、また事実上の合否決定が行われる、こういうことはぜひなくさなきゃいかぬということが今回のこの通知に至った経緯でございまして、したがって今回の通知でも一番強調しておりますのは、平成六年度から業者テストの結果を中学校は高等学校に提供しない、そして高等学校もそれを求めないということでございます。
 そして、その前提として、やはり中学校がそういう業者テストに関与しているということになりますとどうしてもそういうところにつながっていくということが考えられますので、中学校もこれに一切関与しない、そういう意味で、公教育の場で業者テストというものに公教育としては関与しない、こういうことを明確に打ち出したということなわけでございます。
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森暢子#18
○森暢子君 業者テストが行き着くところまで行き着いたんではないかと思います。もう本当に偏差値で、点数だけで人間をはかってきたこの何十年間の間に、子供たちがその中でどういう思いをしてどういう現象があったか、それが本当に行き着くところまで行き着いたというふうな感じがいたします。子供たちの叫び声が聞こえるようなのでありますが、私も学校現場におりまして、このテストなるものにも遭遇してまいりました。各県の状況が新聞紙上で報告されておりましたが、偏差値をそのまま学校に示すところと、それからそれを基準にして子供たちの進路指導に使っている学校とか、岡山県の場合は偏差値はほとんど見ておりませんでしたけれども、そういうふうな進学のための一つの目安として使っていたという長い歴史があるわけです。
 その中で、学校の先生方はやはりできるだけ子供たちを希望の高校に入れてやりたい、担任とすればそれが思いであります。そして、中学浪人なんてかわいそうな事態にはさせたくない、そういう思いがあります。また、保護者もできるだけ自分の子供をいい学校に、そして希望の学校に入れてやりたい、浪人はさせたくない、こういう思いがあります。子供たちもできるだけ行きたいんですけれども、テストの点だけで自分がはかられている。こういうことから、学校の教師に対する不信感、それから学校の中で五教科のみができる子供がいい人間だというふうな評価の中で、本当に自分はつまらない人間だ、そしてその中の疎外感、孤独感、こういう中からいろいろな行動に出るというふうな事態の中で今まで進んできたと思うわけです。
 それで、問題点がどこにあるかということなんですが、私も今申しましたように、やはり人間とか子供の能力というものを偏差値だけではかる、はかってきた今の現実であります。そういうことに問題があるのではないかと思います。人間の能力とか価値というものはどういうところで本当にはかればいいのか。大臣は個性を生かす教育ということをおっしゃいましたが、じゃ個性を生かす教育の中で偏差値だけではかられてきた今の教育現場、そういうことについてどのようにお考えになられますか。
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森山眞弓#19
○国務大臣(森山眞弓君) 先生御指摘のような問題が大変エスカレートしまして、それで偏差値のみで人をはかる、子供の価値を決めるというようなことは好ましくない、それを何とか方向転換して、子供の個性やその特徴や可能性やそういうことを多角的に見て血の通った指導に汗を流していただきたいというのが私どもの願いでございます。
 高校の方もそれに対応して、そういうことだけで新しい生徒を受け入れるということではなく、子供たちのさまざまな価値をそれぞれ生かせるような体制にしてもらいたいというふうに考えているところでございますが、既にそのような努力をなされている高校も大分出てまいりまして、最近では高校の種類にもいろいろなのがございます。つい先日、私、新座市にあります埼玉県立の新座職業総合技術高等学校へ行ってまいりましたけれども、そこは先般私どもが新しい学校のあり方として発表させていただきました総合学科の考え方を先取りしておられまして、子供たちの選択によって多様な学科が自分の考えで自分の希望で選ぶことができる、そのような仕組みになっておりまして、子供たちも大変生き生きとしているように私見てまいりました。また、東京にも単位制の都立の学校ができておりますし、全国にはかなりの数ででさ始めております。高等学校の体制もいろいろな工夫をして、それぞれの子供の個性や希望がかないますように体制を整えていってもらわなければならないというふうに考えております。
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森暢子#20
○森暢子君 高校教育の改革というのは本当に大事になってくると思いますね。
 それで、今の偏差値の、大臣もおっしゃいましたように、ただ知識だけ点数だけで人間をはかるということは、もうこれからは本当に大変な事態になるというひとつの警鐘を今回鳴らしているんだというふうに思います。五教科に重点を置いておりますので点数だけで評価し、そして人間をランクづけてしまう。どんなに申しましても、東大を頂点といたしましたピラミッド型の大学の図式というのはなかなか今の社会の中では崩れそうにもない、まずそれをどうしていくかということも大きな問題であると思います。
 今まで偏差値で輪切りされてきた子供たちがどういうことになってきたかということはもう御存じだと思いますが、私も学校現場におりまして、やっぱり無気力がまず一つ出てまいりました。どうせと言うんですね、どうせ僕はもう数学もできないし英語もできないしと。あきらめですね。そうすると、どこへ自分の存在感を示していくかということがいろいろな形であらわれできます。
 例えば、あなたは勉強できないけれども体力があるしスポーツができるからいいがと、こういうふうに担任は言うわけですね。あなたはよく走れるしいいじゃないの、こういうふうなことを言うんですね。じゃ、勉強もできないスポーツもできない子はどこで存在感をみんなに認めてもらうか。あなたは絵がかけるからいいじゃないかと。じゃ、絵も下手だと、そういうことになるとどうなるかということなんですね。本当に子供たちは行き場がなくなってくる。そして、自信喪失につながっていき、自信がないんだ、もうどうなってもいいんだと。しかし、親も担任も高校へ行きましょうと。あなたはこういうところに行ったら入れるから行きなさいと。行きたくない、勉強は嫌いだ、もっともっと自分がやりたいことがあるけれども、今の社会では進学しなきゃいけない。それで不本意入学。その中で、行ってみたけれども、何も自分は張り合いもない希望もない、だんだんと退学していく。そして、高校中途退学者が十二万、こういう現実を今つくり出してきているわけ
でありますね。
 私がある高校生の声を聞きましたら、その高校生の弟の話なんですけれども、弟は一生懸命勉強しているんだけれども、点数がとれない。しかし、高校へは行きたいんですと。先生とお母さんと相談しましたら、先生が、この点数ではあなたが希望している高校へは行けません、人間は大変いいんだけれどもねと、こうおっしゃったと言うんですね。それが担任の先生の言葉なんですね。それで、弟は高校へ進学したいんです、点数はとれないけれども高校へ行きたい。何か人間をはかるような受験ができないのかというのがそのお姉さんの切実な訴えだったわけです。これが本当ではないかと思うんですね。人間はいいんだけれども点数がとれない、それですべてその人の人格を決めてしまって、そしてランクをつけられるということに対する子供たちの叫びではないかというふうに思ったわけであります。
 そういうことで、文部省もいろいろと大英断を下されまして高校教育の改革の推進について第三次報告も出され、そしてそれを受けて、本日いろいろな新聞紙上で出ております、今お話をしていただいたような偏差値をやめる方向での動きがあったわけでありまして、文部省の大手術だと、このように思い大変評価をしているところでございます。
 しかし、具体的にどうするかが明らかにされていないんですね。大臣も一月二十六日の記者会見で、先生自身が汗をかいて指導してほしいということをおっしゃっておられます。もちろん、教師の姿勢が大事でございますが、じゃ具体的にどうしたらいいかはその地域の教育委員会や先生方に任せるということなんです。しかし、具体的にどうしたらいいか、何かお考えがあったらお示し願いたいと思います。
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野崎弘#21
○政府委員(野崎弘君) よく、業者テストを公教育から排除した、そうしたら何かかわるべき基準を示すべきではないかというお話も伺うわけでございますが、私どもとしましては、またそのかわるべき基準を示すことによって、またそれがあるかどうかも私どもはまだ別に確たるものがあるわけじゃございませんけれども、そのことによってまたそれがひとり歩きをする、つまりそれによってまた新たな序列ができると。
 やっぱり今の一番の問題は、これは業者テストの問題にしてもそれから偏差値の問題にしても、つまり人間というものを一列に並べてしまうと。今、先生もお話があったように、人間は本来一列に並ぶものじゃないんだということがなきゃならないんですが、何か基準をつくることによってその基準のもとにおいては人間が一列に並んでしまう、どこかでその人間を切らにゃいかぬ。結局、そこにまた新たな弊害が出るわけであって、私どもがこの代替案というのは、先ほど大臣からも御答弁ございましたように、高等学校もいろいろな形で多様な教育の場を用意していただくということがやはりある。それから、その入試自体もいろいろな形で入試をしていく。推薦入学の方法をとることもあるでしょうし、それから定員ごとにいろいろな評価の置き方を変えていく。それから、学力検査も五教科を全部総合点で見るんじゃなしに得意科目とかそういう形で見るとかあるいは推薦入学の中で美術とか図工の能力とか、もちろんスポーツの能力なんかを見ていくとか、そういう形でいろいろなことを実施している。その際、うちの推薦入学というものはこういう形でとるんですよということをやっぱり世の中に明示していかなきゃいけない。その中にはボランティア活動なんかも入ってくると思いますが、そういう明示をすることによって、その明示されたものに向かって、自分はやっぱり学力の方ではあれだけれども、例えばボランティアの方でいろいろやってみようと、それが評価されることになるかもしらぬ、そういうことでやはりいろいろな評価尺度をつくっていく、それがやはりこれから求められるものではないかと思うわけでして、文部省が今後こういう評価尺度のもとにやりなさいということは、やはりそれはそれでまた大きな弊害を呼ぶのではないか。
 そういうようなことで、私どもはいろいろな方法をひとつぜひ汗をかいて考えていただきたいという意味合いは、そんなことを込めまして述べさせていただいているわけでございます。
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森暢子#22
○森暢子君 今おっしゃったとおりだと思います。これからたくさんの問題があると思います。高校教育の改革もあるし、それからもう一つは大学入試制度の改革もございましょう。それと大変重要なのが社会とか企業、それから保護者、もうみんな国民全体の意識改革というのが不可欠ではないかと思います。
 そういう意味で、教育がかかわっているからどうしても文部省ということになりますけれども、やっぱり国全体としてこの問題をどう考えていくかという視点が必要ではないかと思います。やはり、人をつくるのでございますから、これから日本の社会に出ていく人間はどういう人間がいいかということを全体として考えていく。生徒一人一人の個性とか創造力を重視した教育のシステムはどうあったらいいかということでお互いに力を出し合ってこの問題は考えていきたいというふうに思っております。
 続いて、エイズ教育について入っていきたいと思いますが、今いろいろな問題を呼んでおりますエイズ教育について、余り時間もございませんので、これは厚生省の方にお尋ねいたしますが、簡単にその概要、そして日本の現状、国の施策、それから厚生省のエイズに対する施策についてお伺いしたいと思います。
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尾嵜新平#23
○説明員(尾嵜新平君) 我が国におきますエイズ患者感染者の現状について御説明をいたします。
 平成四年末までに患者が五百四十三名、感染者が二千五百五十一名報告されております。患者、感染者の報告数は年を追いまして増加の傾向にございまして、平成三年には前年の二・五倍、平成四年にはさらに前年の二・一倍というふうなペースで増加をしておるところでございます。また、その感染経路につきましても異性間の性行為が主たる感染経路となっておりますし、また在日外国人の感染者の数も増加をいたしておるという状況にございます。
 このエイズ対策につきましては、患者、感染者の急増や全国的な広がりを踏まえまして、緊急かつ総合的な取り組みが必要であるというふうに私ども考えておるわけでございます。
 具体的には、感染予防と患者、感染者との共存に重点を置きました啓発普及を推進いたしますことと、安心して検査や医療が受けられるような体制の整備、またカウンセリングなどの相談指導体制の整備、四つ目が研究並びに国際協力の推進、こういう対策を進めてまいる考えでございます。
 また、厚生省といたしましては平成五年度予算案におきまして、エイズストップ作戦といたしまして前年度の予算の五倍の百一億余の予算を計上いたしておるところでございます。
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森暢子#24
○森暢子君 けさの新聞に、厚生省がエイズ予防のCMをつくったと、あすから一カ月、二万回放映というのが出ておりましたが、これについて何かありましたら。
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尾嵜新平#25
○説明員(尾嵜新平君) 本日各新聞で報道されておりますが、今の御指摘のテレビのスポットをちょうどあすから、二月の二十四日から全国のテレビ、民放を通じましておよそ二万回強流す予定にいたしております。これは、平成四年度の補正予算におきまして約三億八千万のテレビスポットのための啓発普及費をお認めいただきまして、これによりまして一カ月間全国にこの啓発普及のためのスポットを流す予定にいたしております。
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森暢子#26
○森暢子君 それでは、文部省の方もいろいろと考えていらっしゃると思いますが、文部省のエイズ教育の現状をお教え願いたいと思います。
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奥田與志清#27
○政府委員(奥田與志清君) ただいま厚生省の方からお話がございましたように、現下の深刻な課題でございます。しかも、十代、二十代、そういう若い層に患者、感染者が出てきているということでございますので、学校教育におきましてもあらゆる手段を講じましてこれに取り組んでまいりた
いというのが基本的な考え方でございます。
 具体的な内容といたしましては、まずエイズ教育につきましては小中高等学校を通じまして、一つは病気の予防などを扱う保健体育、それから他人とのかかわり、集団社会とのかかわり、偏見、差別などについて取り上げる道徳、三つ目に、望ましい人間関係の育成や健康な生活態度の形成などについて扱う特別活動などを中心にいたしまして、教育活動全体で推進するようにしているところでございます。
 先生御案内かと思いますけれども、例えば小学校におきましては体育科の保健領域におきまして、病原体がもとになって起こる病気の予防としてのエイズの予防を指導するということもございますし、二つ目は、道徳におきましても、病気の人への思いやりの観点からエイズ患者、感染者と助け合って生きることが必要であるといったようなことを理解させるということを含めまして、発達段階に応じまして適切な対応をとっていきたいというふうに考えておるところでございます。
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森暢子#28
○森暢子君 今お話がありましたように、やっぱり知識の普及というのが一番でありまして、もう現状ではエイズに対しては予防しかない。知識を持って、そしてそれを予防するしか特効薬はないということで、そのためには一番に教育が求められてくるわけでありまして、教育こそが唯一最良のワクチン、こういうキャッチフレーズもあるようでございますが、本当に教育に求められるものが大きいということであります。
 それで、文部省はいろいろとしていただいておりますが、今エイズ教育の視点についてお触れになりましたが、やはりただ知るだけではいけないということで、ともにその人たちとこれから生きていかなきゃいけないんですから、それに対する誤解とか偏見のないそういう社会づくりというものが必要になってくると思うんですね。そして、差別と偏見に対応するいろいろな、ただエイズを知識として教育するんではなくて、やはりその他の差別にも目を向けていって、そしてともに過ごしていかなきゃいけないというふうなことが求められるんですけれども、その中でやはりエイズ教育は性教育の一環として取り上げられるのではないかと思いますが、そのあたりの関連はどのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。
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奥田與志清#29
○政府委員(奥田與志清君) 学校におきますエイズ教育につきましては、ただいま申し上げたような観点から教育をすることが大事だというふうに考えております。
 一方、学校におきます性教育でございますけれども、一つは発達段階に応じまして、例えば男女の体つきの変化などについて科学的な知識、これを与えるということ、さらに人間尊重と男女平等の精神に基づきまして男女の人間関係をどう形成していくかという人間としての生き方及びそれに基づく判断力を身につけていくということが大事でございまして、こういう観点から性教育を推進いたしております。
 文部省といたしましては、先生御指摘のとおり、エイズ教育は小学校から発達段階に応じまして実施しなければならないと考えておりますし、同時に性教育につきましても同様でございます。その際に、性教育の一環としてエイズ教育を取り上げるということが大事ではないかと考えておりますし、専門家の意見も同じような考えでございますので、そのような方向で推進してまいりたいと考えております。
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