経済・産業委員会

1999-03-23 参議院 全153発言

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会議録情報#0
平成十一年三月二十三日(火曜日)
   午後一時一分開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十五日
    辞任         補欠選任
     加納 時男君     石川  弘君
 三月十六日
    辞任         補欠選任
     石川  弘君     加納 時男君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         須藤良太郎君
    理 事
                成瀬 守重君
                畑   恵君
                簗瀬  進君
                山下 芳生君
                梶原 敬義君
    委 員
                加納 時男君
                倉田 寛之君
                小山 孝雄君
                末広まきこ君
                中曽根弘文君
                長谷川 清君
                平田 健二君
                福山 哲郎君
                前川 忠夫君
                海野 義孝君
                加藤 修一君
                西山登紀子君
                渡辺 秀央君
                水野 誠一君
   国務大臣
       通商産業大臣   与謝野 馨君
       国務大臣
       (経済企画庁長
       官)       堺屋 太一君
   政府委員
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局長      山田 昭雄君
       通商産業省貿易
       局長       佐野 忠克君
       通商産業省環境
       立地局長     太田信一郎君
       通商産業省生活
       産業局長     近藤 隆彦君
       特許庁長官    伊佐山建志君
       中小企業庁長官  鴇田 勝彦君
       中小企業庁次長  殿岡 茂樹君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○中小企業経営革新支援法案(内閣提出、衆議院
 送付)
○中小企業総合事業団法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)



    ─────────────
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須藤良太郎#1
○委員長(須藤良太郎君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。
 中小企業経営革新支援法案及び中小企業総合事業団法案の両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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海野義孝#2
○海野義孝君 公明党の海野でございます。
 きょうは、堺屋長官、今商工委員会の休憩時間ということで、御無理を申し上げましておいでいただいたわけでございます。私から長官に御質問させていただいて、終わり次第御退席していただいて結構でございますので、よろしくお願いします。
 きょうは、委員長、どうもありがとうございました。
 それでは、堺屋長官に御質問申し上げたいと思います。
 先般、もうかれこれ二週間近くになりますけれども、平成十年度の第三・四半期、昨年の十—十二月の実質GDPが発表になりましたけれども、これも残念ながら大方の予想を上回るような深い落ち込みということでございました。
 したがいまして、暦年ではこの平成十年についてはマイナス二・八というような数字になるわけでございます。平成十年度がどうなるかという点、実はこの点につきましては、ことしの一月十八日の閣議でございましたか、平成十年度マイナス一・八%という見通しをさらに改定されまして、これがマイナス二・二というようにさらに下方修正を決定されたということでございました。さらに、それからほどなく、わずか一週間足らずで、マイナス二・二が二・二ないし二・四というようにさらに下方修正というような見通しが出ました。
 そこで、問題は、その後、十—十二の数字が出ましたことに基づいて、この平成十年度の第四・四半期、つまり間もなく終わる一—三月が去年の十二月の悪さを踏まえてどうなるかということが大変問題になるわけでございます。この点につきまして、長官、一—三の実質GDPが大体どのような数字になるかということが第一点。
 それから、第二点は、そういったことを踏まえた平成十年度の見通しの中で、十一年度はどうなるかという点でございますが、これはもう先般、平成十一年度の予算審議に伴って前提となる平成十一年度の経済見通しは実質プラス〇・五と三年ぶりでプラス成長になる、こういうことでございました。
 今、私がいろいろ申し上げたことを踏まえて、一つは一—三がどうか、そして平成十一年度の〇・五の数字はどうなるのか、ひとつ簡略にお願いいたします。
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堺屋太一#3
○国務大臣(堺屋太一君) 御指摘のとおり、平成十年の十—十二月の数字はマイナス〇・八%ということで、年率に直しますと三・二というかなり大きな落ち込みになっております。
 その原因でございますけれども、まず第一に、その前の期、七—九月期が従来の速報値でございますとマイナス〇・七でございました。四—六月期もマイナス〇・七、次の期もマイナス〇・七、こうなっていたのが、確報の段階で修正が行われまして、七—九月がマイナス〇・三と〇・四%上昇いたしました。この主たる理由は、中小企業の設備投資が意外と前期の推計時に比べて大幅に上昇しており、一一%強の上昇になっている、ちょっとこれは当時の感覚と違うのでございますけれども、そういう統計になっております。
 その結果、前期が上に上がりました。したがって、十—十二月はそれほど下がらないと思っていたのが、設備投資が一一%上がったものですから、今度は中小企業だけとると二四%下がるというふうな、二八でしたか、大幅に下がるというような形になりました。それが効いたのが一つであります。
 もう一つは、住宅がかなり引き合い等がふえていたんですけれども、減税等の措置が年明けからとられるというようなことで先送りされたような傾向もありました。そして、何よりも大きかったのは、海外余剰が七—九月期にはプラス〇・三でございましたが、十—十二月期はマイナス〇・三、そこで差し引き〇・六違う。だから、内需だけ見ますとほとんど同じでございましたけれども、外需で大きな差が出る。
 したがいまして、七—九月期が高い水準になったものですから、四半期ごとの姿を描きますと〇・七下がって、〇・三下がって、〇・八下がる。前期が上がりましたもので、十年度の見通しとしてはむしろ楽になったといいますか、大体マイナス二・二という数字がそのまま行くんじゃなかろうか、今慌てて修正しなきゃいかぬような状況にはなっておりません。何しろ、七—九月で上がりますとその水準があと三期にわたってかさ上げになってくるものですから、そういう点では修正する必要がございません。
 問題は一—三月なんです。まさに今でございますけれども、これがどうかということでございますが、まだこれにつきましては何ら統計が出ておりません。今出ておりますような諸般の統計、百貨店の売り上げでございますとか住宅の着工数とか、自動車の売り上げとかというようなものを見ますと、依然として非常に厳しい経済情勢ではございますが、かなり下げどまりの要因も見られている。そういうことで、まだ何とも申せませんけれども、下げどまりが期待できる状況。
 そういうことをあわせて言いますと、この十年度はマイナス二・二という前の見通しを今変えねばならないような状況ではないだろうと考えております。
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海野義孝#4
○海野義孝君 十一年度実質GDP〇・五%という政府の見通しですけれども、いつも問題になりますが、景気というのはパターンとしてしり上がりの形で好転していくのか、ずっと底ばっていて来年の一—三あたりでぴょんと上がって〇・五になるのか。
 その場合、やはり平成十年度の最後の一—三、ここでげたがプラスになるかマイナスになるかということが、これもまた問題になるんですけれども、そういった細かなことはともかくとして、平成十一年度の実質〇・五%の経済成長、これは四半期別でどういう数字を描いていらっしゃるか。調整局あり、調査局ありで、いろいろそういったことの難しさは、私も過去の長官の皆さんにそれぞれ御質問させていただいて、回答がなかったので堺屋長官も恐らくないと思いますけれども、〇・五%の四半期別の成長率、どういう数字を描いていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
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堺屋太一#5
○国務大臣(堺屋太一君) これはどうなるかというのを細かく分析といいますか、見通して当てることはほとんど不可能でございますが、パターンをちょっと申し上げさせていただきます。
 今まで答弁がなかったということでございますけれども、パターンで申しますと二つ考えられます。
 まず、一—三月、今でございますが、これが全く横ばいだった、〇・〇だったといたしますと、前の年の形が下り坂になっておりまして、そこの平均値に比べて今度〇・四上がるわけですから、あとかなり上がらないといけないことになるわけです。それで、その間を四半期で割りますと各四半期ごとに〇・四%ずつ、年間成長率でいいますと一・六%ぐらい上がってくれないと、こちらの方が下がっておりまして、去年の春ぐらいは高いわけですから、それとならすと〇・五のプラスにならないということになります。
 逆に、今期これが仮に〇・四%回復してくれるとあとは〇・二%ずつでいいと、年率に直しますと〇・八%ぐらいになる。今期もし〇・八%ぐらい上がってくる、十—十二月で下がったのと同じぐらいの反騰をしてくれるといたしますと、あとは〇・一ずつでいいと。こういうパターンになります。
 これはいずれもあり得る線なのでございますけれども、余り大きなことを期待しないで、今の状況を見ますと大体横並びか少し上がるか、その辺で、あと〇・三とか〇・四ぐらいが積み重なっていくのかなと、そういうように思っております。
 したがいまして、今のところこの〇・五%のプラス成長というのは私どもとしてはかなり自信を持って変える必要はないと考えております。
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海野義孝#6
○海野義孝君 先般のG7でもそうですけれども、この平成十一年度のプラス〇・五というのは半ば国際公約めいているという点で私は大変厳しいなとは思いますが、いずれにしても、早く底入れをして経済が上向くことを願っている一人でございます。
 そこで、先週ですか、実は総理の方から追加の景気対策というのが三点ほど出まして、報道等をつぶさに私は分析してみました。後ほどまた通産省の方々にも御質問することになりますので重複は避けますけれども、今般のこの追加の景気対策によりまして実質〇・五%の平成十一年度の政府見通しは上方修正されるのか、あるいはこういった追加的な景気対策をやることによって何とか〇・五というプラス成長を辛うじて実現できるのか、その辺については率直なところ長官はどういった御判断をお持ちですか。
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堺屋太一#7
○国務大臣(堺屋太一君) 追加的なと申しますと、昨年十一月にやった緊急経済対策でしょうか、それとも最近発表した……総理が記者会見でおっしゃったものでございますね。
 総理が記者会見でおっしゃったのは、現在の既に御審議いただいております予算の範囲内でございまして、一つは住宅関係の金利、それから二番目は貸し渋り対策の問題、それから三番目は予算の執行を前倒しする、この三つでございます。
 この中で既に効果を上げていると言えるのは住宅金融。これは本来でございますと、本来といいますか従来の決めている政策体系でございますと二・八五%ぐらいになるところを二・四%に今回抑えました。これを六月まで続けることにいたしました。
 住宅金融公庫金利を〇・一%変えても二十五億ぐらいの差なのでございますが、心理的といいますか、建てられる方にとっては非常に大きな効果がございますので、これはかなり効果があると思います。
 それから、二番目の貸し渋り対策でございますが、これは通産大臣の方が詳しいと思いますが、なお保証の枠も大分まだ残っております。これがどれぐらい出てくるかを見ながら検討したいということだと思います。
 三番目の前倒しでございますけれども、これは予算を国会の先生方の御尽力によりまして早く上げてもらいましたので、すぐ実施計画に取りかかれることになります。そういたしますと、二、三週間早く執行できるというようなこともございまして、前半期のうちに前年度を一〇%上回る十五兆ぐらいの執行ができるんじゃないか。そういたしますと、これはかなり前倒しに効いてまいります。
 それで、あとこれが民需にうまくつながっていくかどうかというのが問題でございますけれども、私どもとしては、だからといって見通しを引き上げるようなことはしないで、確実にこの〇・五%を実現させていくというのが現在の政府の立場としていいんではないかと考えております。
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海野義孝#8
○海野義孝君 もう一点お願いします。
 先般、経産委員会での所信の中で雇用対策と起業支援の二点についてお触れになっていたので、その点についてちょっとお聞きしたい。
 雇用対策につきましては、新しい産業構造や就業形態に即した雇用の開発と創造に注力するために、勤労者の能力開発を強化し、新規雇用創出に対する新たな助成制度を創設するということでございましたけれども、これは具体的に何かという点。
 もう一点は、起業支援ということですけれども、新たに事業を起こそうとする者の資金調達を支援する措置ということがありましたけれども、具体的にこれはどういうことを、もう具体化しているのか構想の範囲にとどまっているのか、お聞きしたいと思います。
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堺屋太一#9
○国務大臣(堺屋太一君) 勤労者の能力開発を強化し、新規雇用を創造するという方でございますが、これは緊急経済対策から引き継いでおりますので、既にいろいろと案を練りまして実行準備段階に入っております。
 職業能力開発相談支援事業というのを創設いたしまして、主として中高年向けに民間教育機関、政府機関だけではニーズにこたえ切れないので、民間機関に委託いたしまして、職業訓練を拡大するとともに、失業給付が受けられない職業訓練受講者に対しましては、期間中、特別訓練奨励金を支給するというようなことを行っております。昨年十二月より、教育訓練給付制度を施行しており、労働者が費用を負担した労働大臣指定訓練機関に係る費用の八割相当額、二十万円が限界でございますが、そういうことを実施しております。
 また、雇用機会が不足している中で、雇用の安定を図るためには新規雇用を開発することが重要であります。従来は、なるべくその職場にいるように補助金、助成金を出していたんですが、このたび、まずさきの臨時国会で決定いたしました中小企業労働力確保法に基づきまして、中小企業雇用創出助成金が創設されました。中小企業者や個人の方が創業や異業種進出のために人材を確保する場合には賃金等の助成をするところであります。
 さらに、緊急雇用創出特別基金というのを創設いたしまして、雇用情勢が著しく悪化した場合には、非自発的失業者を雇い入れた場合、中高年、四十五歳以上だと思いますが、これに対して三十万円を支給するということになっております。この雇用情勢が悪化したと、臨機に対応してということでございますが、一月三十日より沖縄県においてこれは適用されております。
 それからもう一つ、お尋ねの起業の方でございますが、これは通産省の方でおやりいただいていることでございますが、新たに事業を起こそうとする者の資金を支援するために、新事業創出促進法に基づきまして、一定の要件を備えた創業者が民間金融機関から資金を借り入れを行うとき、これを円滑に行えるように、無担保・第三者保証不要で保証するような制度を始めております。これは、特にサラリーマンの経験しかない方が新しく事業を起こそうとなさるとき、従来の制度でございますと一定年限の経験なり事業継続が必要だったのでございますが、これは新たになさろうという方にも適用できる制度ということで進めております。
 そういう意味で、既にかなり準備が進んでいる、沖縄では一部実行されている、こういう状況でございます。
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海野義孝#10
○海野義孝君 どうもありがとうございました。
 長官は以上でございます。
 次に、与謝野大臣に御質問します。
 事前に申し出ている以外のことでございますけれども、これはついこの三連休中に新聞報道等に出ておりましたことなんです。
 一つは、創業初期のベンチャー支援という問題でございます。民間においてはベンチャーキャピタル、これは五億円ないし二十億円ぐらいの複数のそういったファンド、一方では、今度六月末をもって統合された新総合事業団に変わるわけでございますけれども、中小企業事業団、これの方とで新しい共同基金制度を創設するということで、形態としては投資事業組合方式をとるということのようでございます。三月末ということはもうあと一週間ですが、めどにこれを創設されるというように新聞で伺いました。一応、新年度、平成十一年度一年間で、年度末までに約八十億円程度のファンドを創設すると。そのねらいは、国の資金を呼び水にしてベンチャー投資を拡充し新しい産業を育成する、このように伝えられているわけでございます。期間としては大体十年から十五年ぐらい、こういった制度ということです。
 そこで御質問ですが、これは今審議されております中小企業経営革新支援法案、これとも絡んでいるような感じもするわけでございますけれども、それのより具体的な一つの試みかと思うんですが、これは一年で大体八十億円ぐらいということをお考えになっているということでございます。具体的には、これによって新たなベンチャービジネスをどのぐらい誕生させるか、それがアメリカのように軌道に乗っていくということが期待できるわけですけれども、その辺のところを含めて大臣のお考えというか、わかっている範囲でお願いします。
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与謝野馨#11
○国務大臣(与謝野馨君) 報道された記事をまとめてみますと、「通産省・中小企業庁は三月末にも、創業初期の企業を中心に投資する官民共同基金制度を創設する。」ということが書いてございます。それから第二には、「民間ベンチャーキャピタルと共同で、九九年度末までに総額八十億円程度のファンドを設立する。」、これも書いてございます。第三番目には、「有力な技術やサービスを持ち、会社設立後五年程度までの企業を発掘、投資する。経営参加や指導を通して成長を後押しする米国型支援を目指す。」、これが記事の骨子でございますが、記事の内容はおおむね事実でございます。
 ただし、二のところで、「五億から二十億円の規模のファンドを複数設立する。」とございますのは、中小企業事業団の出資額は二分の一以内、十億円が上限というのが正しいわけでございます。また、「期間は十年から十五年」とございますのは、十二年以内、三年以内の延長可能、これが正しいわけでございます。
 私どもとしては、この制度によりまして創業期のベンチャー企業への資金供給が活発に行われることを期待しながらこの政策を考えているわけでございます。
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海野義孝#12
○海野義孝君 御確認をさせていただいたわけですけれども、具体的に新たなベンチャービジネスがこれによってどのぐらい誕生するかという点は、また改めて後日お聞きしたいと思います。
 もう一点、これも事前にお届けしていないんですけれども、実は今大変問題になっております日米の開業率、廃業率の問題ということでございます。九七年ですから一昨年の暦年の我が国の法人企業ベース、株式会社とか有限会社ということで、個人事業所的なものは除外してあると思うんですけれども、ついにここまで来たかという感じです。個人事業所については、従来からも相当長きにわたって開廃業率は廃業率の方が上回るというような、まさに中小企業の厳しさというものをあらわしていますが、法人企業につきましてもこういった状況にある。前年が三・九ということで、九七年の開業率は三・五%ということで歴史上最低になった。一方で、廃業率については、不況が続いておりますので、当然のことながらこれも前年に比べて二・三%だったものが何と四・五%というところまで高まった。差し引きしますと一%廃業率が上回るということでございまして、恐らくこの傾向は昨年、九八年も余り変わりはないんじゃないかというように危惧されるわけでございます。
 そこで、問題点としましては、こういう開業率の落ち込みというのは、産業構造の新陳代謝、要するにこういったものが鈍ってまいりまして、日本の競争力が中長期的に見て衰退するおそれということを示唆しているのではないかというように大変懸念されるわけでございます。
 そういった点で、大臣とされては、創業を支援する税制面での対策等、こういった状況を踏まえてさらに一段と踏み込んだそういう具体的に何か諸措置を講じられるお考えがあるのか、あるいは既にそういったものを御検討されているのか、その点についてお聞きしたいと思います。
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与謝野馨#13
○国務大臣(与謝野馨君) アメリカと比べて開業率、廃業率ということが随分議論されております。
 まず、開業から申しますと、一つは、やはり心意気の問題と申しますか、自分で何か仕事を始めようという意志と意気込みを持った方が少なくなってきたということは、これは社会的な背景もございますが、多分教育の問題等々根元的な問題を含んでいるのではないかと思います。
 そこで、新規開業する方にいろいろなアンケートをとってみますと、何がネックになっているかといいますと、一つは、開業したいということを考えついたときに、なかなかいいアイデアも持ち、よし、やってやろうという意気込みもあるんですがなかなか開業資金が調達できないという、まず資金の問題がございます。それからもう一つは、相当技術もあるんだけれども、もう少し技術者、技術があると新しい企業が創設できるという技術の問題もございます。それから、人材を集めるということについても新規開業の方は苦労をしているわけでございます。
 それから、先般私のところにも大学の先生が四名ほどお見えになって、自分たちは技術は持っているけれども、製品化するとか販路を開拓するとかという経営上のノウハウが全くない、これは一体どうやったら手に入れられるのかということを御相談に来られました。そういうことですから、そういう面での支援というのはいろいろ今回の政策の中で国会に御承認をいただくようにお願いをしておりますし、過去もいろいろお願いをいたしました。
 それと同時に、エンジェル税制というものもございますけれども、やはりそういうベンチャーあるいは新規開業にお金を出す方々の税制上の問題ももう少し拡充しなければならないと思いますし、また資金の調達の方法として直接資本市場から調達できるというような、アメリカ的な資金調達の方法ということについてもまだ十分でないと思っております。
 また、企業を新しく始めた方が失敗したときに、やり直しがきくような倒産法制というものも我々考えなきゃいけない。一回きりの試みで終わるということではなくて、七転び八起きという言葉がございますけれども、そういうやり直しがきくような倒産法制あるいは社会的な雰囲気と申しますか、背景と申しますか、そういうもろもろのことが全体として必要なんだろうと思います。
 ただ、先生が御心配のように、新規開業が少なくなりますとやはりだんだん日本の活力と申しますか競争力というものが失われるわけでございますから、我々は政策的にそういうものを支援していくという心がけを持ちながら、政策を考え、税制を考え、予算を考えていく必要があるという点は、私は先生のお考えと全く同一であろうと思っております。
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海野義孝#14
○海野義孝君 次に、与謝野大臣に引き続きお願いします。
 一つ考えておりました御質問については今のお答えの中でかなりいただけましたから、次の問題です。これも三月四日の当委員会において大臣の所信表明があったときの中の一つです。「産業再生に向けた政策手段の総動員」に関しまして、中小企業技術革新制度とか地域の産業資源を活用した事業環境の整備ということについてお述べになっているわけですけれども、私が不勉強かもわかりませんが、これは具体的施策としてはどういうものがあるのかという点についてお聞きしたいと思います。
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与謝野馨#15
○国務大臣(与謝野馨君) 中小企業技術革新制度というものは、国が中小企業向けに研究開発補助金等を指定した上で、毎年度支出目標を設定いたしまして、技術開発力のある中小企業に対して重点的に研究開発補助金等を投下する仕組みでございます。加えまして、無担保・第三者保証人不要の特別保証枠の創設等の中小企業信用保険法の特例等を講じまして、技術開発から事業化まで一貫して支援を行う、こういうことでございます。
 また、地域に存在するさまざまな産業支援機関の連携を促すことによりまして、技術開発から事業化に至るまでの各段階において、技術面、人材面、資金面等のさまざまな問題に直面する中小企業者等に対して適時適切な支援を行う体制、これを地域プラットフォームと我々は呼んでおりますが、これを整備いたしまして、その中心となる中核的支援機関が中小企業者等の相談を行うなど地域を挙げて産業再生に取り組む、こういうことを考えているわけでございます。
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海野義孝#16
○海野義孝君 次の質問は、これは通産大臣なのかあるいは鴇田長官かちょっとわかりませんけれども、そう言っては失礼ですが、先ほどからいろいろ抽象的なお話は承ったんですが、具体的な金額として貸し付けだとか税制面での支援であるとかいろいろあると思いますが、今般審議中のこの中小企業経営革新支援法に基づく一連の支援措置の規模、金額、それと、今般のこの法案によって発展的に解消になるという従来の中小企業近代化促進法及び中小企業新分野進出等円滑化法に基づく関連支援措置の規模、これの比較。
 これは、一方についてはこれからの問題ですけれども、年間どのぐらいの規模でそういった支援のための措置を講じていかれるかというような考えになろうかと思います。従来の二法に基づく分は年々の予算の中でも盛り込まれ、実行されてきているかと思いますので、私がお聞きしたいのは、その辺の比較において今回の法案がまさに画期的な法案と言えるかどうかを金額の面でお示しいただきたいという意味でございます。
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鴇田勝彦#17
○政府委員(鴇田勝彦君) 今回御審議をお願いしております中小企業経営革新支援法における助成策の規模と従来やっております近促法、新分野進出法における支援措置の規模の比較というお尋ねをいただきました。
 御趣旨に照らしまして具体的に御説明させていただきますと、例えば新分野進出等円滑化法と経営革新法との違いでございますが、従来、新分野進出等円滑化法におきましては、これは業種の面では製造業等四業種に限定をされておりまして、これについて全業種を対象にするということが基本的なところでございます。
 例えば予算的に申し上げますと、補助金ベースでは、新分野進出等円滑化法におきましては年間二億円の補助金でございました。今回、経営革新支援法に基づく補助金制度といたしましては、新商品開発あるいは販路開拓、人材育成等に必要な二分の一補助といたしまして十八億円という予算規模を設けてございます。
 それから、低利融資でございますが、これは中小公庫等の政府関係金融機関から低利融資をいたします。これにつきましては、金利あるいは金額等について従来とほとんど変わりませんけれども、質的には担保徴求特例というのを新たに創設いたしておりまして、昨今の経済環境下の中でなかなか担保提供ができない、そういった中小企業者のために、八千万を上限といたしまして融資額の二分の一までは担保を徴求しないで融資ができるという制度も盛り込んでございます。
 それから、税制、信用保険、その他、これらについてはほとんど新分野進出法と同じでございますが、例えば新たに法律事項といたしまして投資育成株式会社法の特例ということで、資本金一億円以上の企業に対する投資も投育の方からできるという点がございます。
 他方、近代化促進法との助成策の差異でございますが、まず一番最初に大きいポイントとして挙げられますのは、従来、高度化融資、こういった計画承認を受けた者について、融資割合が七割、かつ金利も二・七%でございましたが、今回の支援法に基づきましては、融資割合を一〇%上げて八〇%、金利についても二・一%と格段に低下をさせてございます。
 また、中小企業金融公庫等の融資につきましても、金利、これは具体例で申し上げますと、設備資金、従来の制度ですと二・五%の金利でございましたが、今回は二・一%ということで、特利三を適用できるようにいたしております。
 それから、税制では、これはかなり大きなメリットになろうかと思いますが、機械等の割り増し償却、従来の近促法に基づきますと償却率が一八%でございましたが、今回の法律に基づく計画に従ったものについては償却率を一八から二七%まで上げております。
 また、信用保険、信用補完の分野では、従来の近促法では、別枠の信用枠が使えるとか、あるいはてん補率が七割から八割に上がるとか、あるいは保険料率の引き下げという特別措置が適用されておりませんでしたが、今回の経営革新法に基づく経営革新計画につきましては、今申し上げた信用補完の面で格段の拡充策が講じられることになっております。
 以上、主要な点について御説明申し上げました。
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海野義孝#18
○海野義孝君 時間が一分になりましたので、最後に通産大臣にお聞きします。
 まだ三月末の数字は出ておりませんけれども、中小企業の金融安定化のための特別保証枠二十兆円に対して、現在、三月末で推定大体どのぐらいの金額及び件数が対象になったかということと、今回新たな景気追加対策の中で二十兆円を三十兆円に枠を拡大するというような話があるやに新聞によっては出ておりますけれども、この点について確認したいと思います。
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与謝野馨#19
○国務大臣(与謝野馨君) 特別枠につきましては、三月十二日までの数字ですが、実績は七十万五千件、金額にいたしますと約十三兆七千億になっております。非常に多くの中小企業の皆様方に御利用いただいているわけでございます。したがいまして、二十兆から十三兆七千億を引いた六兆三千億が残った特別枠でございます。
 これは中小企業庁を中心に今どういうペースでこの保証枠が使われていくかということをいろいろ推計しておりますが、なかなか正確な推計というのはできません。三月末のこともございますし、一月が極端に減ったのは十二月のいわば反動だという説もありますし、いろいろ計算しております。しかし、ことしの秋に入るころには二十兆の枠が使われてしまうのではないかというふうに我々は考えておりまして、総理からも特別な御指示がございましたので、必要に応じて機動的にこの枠を追加するようにいたしたいと思っております。
 ただ、一部報道にございます十兆の枠が確定的なものというふうに報道されておりますけれども、それはまだ決められておりません。ただ、いずれにしましても、二十兆の枠はことしの秋ごろまでには使われてしまいますので、この特別枠の制度が来年三月まで続くということを考えれば、当然追加をしなければ制度の維持ができない、こういうことでございます。
 ただ、追加したときに、貸し渋りという名目が正しいのか、あるいは中小企業を何らかの意味で強化していくという考え方が入っていくのがいいのか、その辺はまだ議論が詰まっているわけではないということは御理解いただきたいと思っております。
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海野義孝#20
○海野義孝君 なるだけ強化という形で使われるように、不景気のために必要だということでない方向に行くことを念願するわけでございます。
 どうもありがとうございました。
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畑恵#21
○畑恵君 自由民主党の畑恵でございます。
 与謝野大臣におかれましては、オーストラリアの首脳との意見交換をされて、けさ早くに成田にお着きになって、そのまま審議ということで大変お疲れでございますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、中小企業経営革新支援法案について伺ってまいりたいと思います。
 今回の法案ですが、単に中小企業近代化促進法と中小企業新分野進出等円滑化法という既存の中小企業支援のための二法を発展的に統合させたにとどまらず、今日のグローバル化ですとか情報化、そしてサービス化が加速度的に進展する経営環境に対応する、即応するように中小企業政策そのものを理念から抜本的に見直したものとして私自身としてはまず高く評価させていただきたいと思います。
 これまでの中小企業対策といいますと、その主眼はやはり弱者救済ですとか格差是正でございました。これでは支援の体制は護送船団方式にならざるを得ません。しかし、このたびの法案の趣旨は、意欲ある企業の独立性ですとか自助努力を支援して各企業の個性や多様性を重視し、伸びる企業をもっと伸ばす方向に重きを置いたもので、ぜひこの趣旨どおりに具体的な支援策が実施されることを希望してやみません。
 そこで、まず実際にその申請を行った際の審査のあり方について伺いたいと存じます。
 これまでの近代化促進法では、商工組合などが業種ぐるみで構造改善計画を策定して、主務大臣から承認を受けますと、組合員である各中小企業者が承認を受けた旨の証明書を組合からもらって、それを中小公庫などに持っていけば助成を受けられるという、これしか方法がなかったわけでございます。しかし、今回の法案ですと、個々の中小企業者も経営革新計画を自分で作成して、そして審査を仰いで個別に助成を受けられる。こうした措置によって、個々の企業の新規性ですとか意欲が評価されて、それに応じて支援がなされるのだとすれば実に画期的なことだと思います。
 ただ、心配なのは、これまでの尺度でははかれない新たな企業価値というもの、これをどのような基準で、まただれがそれに基づいて判断することになるのか、この二点を伺えますでしょうか。
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鴇田勝彦#22
○政府委員(鴇田勝彦君) 経営革新計画というのを、中小企業の方々、個々の事業者あるいはグループ、組合という形でつくっていただくわけです。これにつきましては、法律上も具体的に書いてございますが、一つの都道府県の域内にとどまる事業者の方々が試みられる場合には都道府県知事が承認することになっております。その他のものについては通産大臣と経営革新の内容たる事業を所管する大臣が審査するということになっております。
 具体的には、経営革新計画として承認を受けるためには、新商品の開発や生産あるいは商品の新たな生産方式の導入等新たな事業活動であって、かつ経営の相当程度の向上が見込まれるものを経営革新として定義をしておるわけであります。さらに、経営革新計画の中身の一つといたしましては、付加価値額等の指標に基づく経営の相当程度の向上というものが図られることを要件の一つといたしております。
 これらにつきましては、都道府県で審査をいただく場合には当然なかなか難しい判断を要する審査になろうかと思いますので、これから法律を御審査、成立させていただいた暁には、法律にございます経営革新指針というものを通産大臣が定めさせていただきます。この中で具体的に、これはある意味では、審査をする審査権限者、都道府県、国にも必要でありますし、また実際に応募をされる、申請をされる中小企業者の方にもある程度予測可能性が必要になりますので、そういった経営革新指針の中に今申し上げた要件についてできるだけブレークダウンした、そういった基準を定めたいと考えております。
 あと、法律上ではございませんが、都道府県に対して具体的な審査マニュアル的なものもぜひ提供を申し上げたいと思っております。
 なおかつ、そういった手続面あるいは物差しが用意された上でも、これはある種の業種特性といいますか、業種ごとに新規性とかマーケッタビリティーとか、そういった面については特殊なノウハウが必要になりますので、これらについては今後の流れとなると思いますが、そういった外部の経営資源といいますか審査能力というものも活用できるような場を都道府県なりあるいは国の場合においても設けるという形で対応を図っていきたいと思っております。
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畑恵#23
○畑恵君 ありがとうございます。
 経営革新の指針ですとか審査マニュアルということで、非常に具体的な措置を考えていらっしゃるということがわかりました。期待いたしたいと思います。
 今、長官のお言葉にもありましたように、例えば、昨今、株価が非常に高騰していますインターネットの関連企業ですとかハイテク産業などは、今までの伝統的な指標ではなかなかその潜在的な価値がはかれないわけです。先ほど、特殊なノウハウというものの導入も考えていらっしゃるということでございました。
 例えば、シリコンバレーのオピニオンリーダーとして名高いレジス・マッケンナ氏も先日、新聞にインタビューを受けて書かれていたんですが、情報通信のような変化のスピードの速い産業ですと、実物資産、いわゆる帳簿上の資産ですが、これは技術革新への即応力を鈍らせるのでむしろマイナスである、新たな価値基準としては例えば顧客資産、どれぐらいクライアントリストを持っているかとか、そういうことに注目すべきだと述べています。そうした変化にキャッチアップしていくのは非常に大変だと思いますけれども、審査する側の発想の転換というのもぜひ進めていただきたいと思います。
 こちらも、今長官の方から、外部のそういうノウハウを持った方の起用ということも考えていらっしゃるというお話でした。ぜひ大臣にお考えいただきたいのは、クリントン大統領が、かつてベンチャー企業推進委員会のヘッドに大手ベンチャーキャピタルのアラン・パトリコフ代表を据えまして、実務者の視点に立った改革を行って非常に成果を上げました。
 せっかく今回、新規創業支援に重点を置きました経営革新支援法案をこのように通すのであれば、それを今後実際に機能させていく上で、こうした思い切った人事を行って、現場に即したアドバイスを随時吸い上げていくべきだと思うんですけれども、これに対してもしコメントいただけましたらお願いいたします。
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与謝野馨#24
○国務大臣(与謝野馨君) 法運用に当たってどういう姿勢で臨むかというお尋ねでございますけれども、中小企業経営革新支援法は、新たな事業活動を通じた中小企業の経営全体の高付加価値化等を支援する振興法でございます。したがいまして、法の運用に当たりましては、中小企業の経営問題等に精通する実務者の意見を取り入れることは大変重要であるというふうに認識しております。
 そこで、具体的な制度設計に当たりましては、実務家や有識者の意見を積極的に取り入れるとともに、法の運用に際しても、中小企業診断士や公認会計士など経営診断の専門家の協力を得ることを検討しております。
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畑恵#25
○畑恵君 ありがとうございます。
 ぜひそうした部分を強化していただくのと、さらにもう一段踏み込んだところで、やはりトップのところで、実務者の方の御意見というのが上の方から生かされませんと実際に機能していく上でなかなか難しいのではないかなと思います。
 私自身も、例えば先日、幕張メッセで行われました東京ゲームショーなどに参りまして、実際にああしたコンテンツをクリエートしている人物ですとかその企業家たちと現場に行って話しますと、やっぱりちょっと私自身も視点がずれていたなとか、こういうところを強化すべきなんだなということがわかりますので、大臣御自身は非常にお忙しいと思うんですけれども、もし何か機会がありましたら、そういう実務者のトップの方々、非常に若い世代でございますので、ぜひ直接御交流をいただきまして、意見を吸い上げて反映させていただきたいと思います。
 今は事前の評価のことを伺いましたけれども、行われた支援によってどのような効果が得られたのか、その事後の評価についても大切なことだと思いますし、ぜひ実施していただきたいと思います。
 しかしながら、これまでの近代化促進法ではこの政策評価というのがなされていなかったために、何と二十年以上の長きにわたってほぼ同様の構造改善計画を実施している業種が数多く存在すると聞いております。
 中小企業庁御自身の調査でも、組合により策定された計画と個別企業の経営課題とが一致するとする企業が約二割しかいないと、そういう結果が出ているということですけれども、この事後の評価ですとかその評価の結果の公表、今後これをどのような対応を考えていらっしゃいますでしょうか。
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鴇田勝彦#26
○政府委員(鴇田勝彦君) 計画を実際に実施していただきました場合の事後の評価ということでございますが、経営革新計画、我々の予定では五年間程度の計画を中小企業の方々につくっていただくことになるのではないかと考えておりますが、実際にそういった計画を実施後にどういった効果が上がったかにつきましては、いろんな経済指標なんかも駆使いたしまして、成功事例あるいは失敗事例という形で整理をさせていただいて、できるだけ公表させていただきたいと考えております。
 ただ、本制度は、法律上、行政庁の方で計画期間の中間年において進行状況を調査するという規定がございまして、これは近促法と大きく違う点でございます。
 先ほど申し上げたような五年後の計画終了後の評価に加えまして、計画をやっている最中、二年後、三年後につきましても進捗状況について調査をさせていただいて、これに応じてアドバイスが必要であればその時点でまた加えさせていただくということです。近促法の例で委員が御指摘になりましたように、幾つかの業種については二十年以上にわたって構造改善を進めておられる、それなりに必要性があってやっておられるわけですが、それにつきまして、できるだけ経営革新については迅速に対応し効果を上げていただくという観点から、そういう仕組みも設けてございます。
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畑恵#27
○畑恵君 スクラップ・アンド・ビルドを随時行ってくださるということでございますので、スクラップはしないのかもしれませんけれども、随時方向修正が当然それによってある程度なされるわけでしょうから、そのような調査を入れる形で進めていただきたいと思います。
 さて、今回の法案の基本理念と言えます、変化の早い経済に柔軟かつ機動的に対応できる中小企業支援策を実施するとなりますと、従来のような強固な企業間連携よりも、それぞれの企業が得意とする分野に特化して、不足する経営資源はほかの企業との緩やかな連携というんでしょうか、そのような形によって補完する組織化、これを促す方向性を全体の政策としてはとるものと思います。
 この法案では、こうした緩やかな新たな連携という組織化の後押しというのをどういう形でなさるおつもりでいらっしゃるのか。また、そういう新たな形態を発展させるとなると、アウトソーシングということ、当然これの有効利用ということが必要だと思うんですけれども、その促進についてどのようなことをお考えか、あわせて伺いたいと思います。
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鴇田勝彦#28
○政府委員(鴇田勝彦君) 近促法と今回の法案の大きな違いは、計画作成主体が業種ぐるみの全国組合であるのに加えまして、今回は個別の中小企業者あるいは任意のグループ、そういったものについても計画の作成資格を与えているところでございます。
 今、委員御指摘のように、中小企業者の場合は、すべての経営資源をみずから調達する、具備するというのは大変難しい状況にございますので、できるだけ得意分野を持ち寄りまして、他社と連携をして課題に対応していくということが大変有効な考え方だと考えております。したがいまして、今回の場合も、アウトソーシング、企業連携、そういったもので他社と一緒になって経営革新計画をつくる場合も法律上の対象にしております。
 その結果、支援策の方でございますが、従来事業団から高度化融資ということで長期無利子融資がございましたが、これにつきましても、従来の組合のみを対象とした考え方から、四社以上の任意グループが経営革新計画をつくられる場合もこの長期低利融資制度が使えるように助成措置を格段に拡充しているところでございます。
 それから、アウトソーシング一般の問題といたしましては、私ども、この法律をつくる前からコーディネート活動支援補助事業というのを持っておりまして、中小企業者がいろいろな外部経営資源と実際に遭遇するためのお見合いといいますか、マッチングをされるような、そういったものに対して助成をするという制度も昨年からやっているところでございます。
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畑恵#29
○畑恵君 ありがとうございます。
 大変きめ細やかな措置がとられているというのがよくわかりましたので、頑張っていただきたいと思います。
 さて、ここまでは今法案のいわば攻めの部分について伺ってまいったんですけれども、ここから守り、つまりセーフティーネットの部分を伺ってまいりたいと思います。
 先ほど、昨今のスピーディーに変化する経営環境ではスケールメリットが必ずしもプラスには働かないというマッケンナ氏の言葉を紹介させていただいたんですが、さはさりながら、やはり相対的に経営基盤が脆弱な中小企業は、例えば為替の急激な変動ですとか市況の暴落ですとか連鎖倒産など、このような経営環境が激変しますと存続が危ぶまれる事態が生じることも大企業と違って多く生じる。そうした場合、政府は緊急避難的な措置を弾力的かつ機動的に行う必要があると思っておりますけれども、今回はそのセーフティーネットはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
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