経済産業委員会

2001-06-14 参議院 全108発言

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会議録情報#0
平成十三年六月十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十三日
    辞任         補欠選任   
     佐々木知子君     魚住 汎英君
     八田ひろ子君     山下 芳生君
     大渕 絹子君     梶原 敬義君
     岩本 荘太君     水野 誠一君
 六月十四日
    辞任         補欠選任   
     松田 岩夫君     鎌田 要人君
     山下 芳生君     吉岡 吉典君
     水野 誠一君     高橋紀世子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         加藤 紀文君
    理 事
                畑   恵君
                保坂 三蔵君
                山下 善彦君
                足立 良平君
                西山登紀子君
    委 員
                加納 時男君
                鎌田 要人君
                倉田 寛之君
                陣内 孝雄君
                松田 岩夫君
                吉村剛太郎君
                直嶋 正行君
                本田 良一君
                藁科 滿治君
                海野 義孝君
                風間  昶君
                吉岡 吉典君
                高橋紀世子君
   国務大臣
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
   副大臣
       経済産業副大臣  古屋 圭司君
       経済産業副大臣  松田 岩夫君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       大村 秀章君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        塩入 武三君
   政府参考人
       財務省主計局次
       長        藤井 秀人君
       文部科学省研究
       振興局長     遠藤 昭雄君
       経済産業省産業
       技術環境局長   日下 一正君
       中小企業庁長官  中村 利雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案
 (内閣提出、衆議院送付)
○商工会法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)

    ─────────────
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加藤紀文#1
○委員長(加藤紀文君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、大渕絹子君、岩本荘太君、八田ひろ子君及び佐々木知子君が委員を辞任され、その補欠として梶原敬義君、水野誠一君、山下芳生君及び魚住汎英君が選任されました。
    ─────────────
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加藤紀文#2
○委員長(加藤紀文君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に財務省主計局次長藤井秀人君、文部科学省研究振興局長遠藤昭雄君、経済産業省産業技術環境局長日下一正君及び中小企業庁長官中村利雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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加藤紀文#3
○委員長(加藤紀文君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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加藤紀文#4
○委員長(加藤紀文君) 基盤技術研究円滑化法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山下善彦#5
○山下善彦君 おはようございます。自由民主党の山下善彦でございます。
 法案の中身に入る前に、若干、大臣に法案に関連しての質問をさせていただきたい、こんなふうに思っております。
 我が国の国際競争力、この現状についてでございますけれども、経済のグローバル化が進んでいる中で、今日ほど国際競争が激化しておる、そういう時代はないのではないかな、そんなふうに認識をしておるわけですけれども、そのような中で我が国の国際競争力というのは非常に低下傾向をたどっている。
 一つは、このデータが、スイスのローザンヌですか、ここにある略称IMDという国際経営開発研究所が公表されました国別の世界競争ランキング、これを見てまいりますと、米国が一九九三年以降ずっと一位を維持しておる。これに対して、本年の四月末に発表されました二〇〇一年のランキングを改めて見てみますと、過去五年間の順位、これは日本の順位ですけれども、一九九七年には十七位、一九九八年二十位、九九年と二〇〇〇年は何と二十四位と順位を下げておるわけでございまして、本年二〇〇一年、これは何と四十九カ国中二十六位に落ち込んでしまっている。
 この総合ランキングの一つの位置づけなんですけれども、国内経済とか国際化、政府、ファイナンス、インフラ、マネジメント、人材、こんな八つの要素で評価をされるということでございます。ただ、この数字を見てみまして、注目されるのは科学技術の分野ですね。この科学技術の分野はずっと二位をキープしておる。そんなような一つの、八つの要素の中でもトップクラスを走っている科学技術力というものは本当に世界に誇れるんじゃないかなということを思うわけです。
 こういう四十九カ国中二十六位に落ち込んでしまった国際競争力の維持強化をこれから図らなければいけないわけですけれども、将来に対して大変心配な状況になっておる。こういう中で、この問題について大臣の御見解をまずお伺いさせていただきたいと思います。
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平沼赳夫#6
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、スイスの国際経営開発研究所、IMDのデータを山下先生、具体的にお示しになられましてお話しいただきました。本当に近年、日本が非常にそういう意味では低下傾向にあるということは、私どもも大変大きな危機意識を持っております。
 国際競争力の向上をもたらす産業技術力強化、この努力をはかる重要な指標であります我が国の研究開発投資につきましては、一九九〇年代半ば以降も、第一期科学技術基本計画の策定により、政府部門においても増加はしております。民間部門においてもほぼ一貫して増加をしているわけでありますけれども、こういう増加傾向にありながら御指摘のようなそういう事態が生じている、ここに私は大きな問題があると思っております。
 非常に今御指摘の米国がそういう形で総合評価が伸びている。その背景を考えてみますと、米国というのは特に一九九〇年代に向上いたしました。米国が科学技術を新しい製品やプロセス、資産及び仕事に変えていく能力がすぐれている。それをさらに分析してみますと、すぐれた研究基盤、特に研究型大学においての研究と教育の一体的な実施が行われている。また、二つ目として、科学技術に基づき企業を起こしまして成長させることを促進させる財政的あるいは文化的な環境がある。こういったことが日本はいずれも、いわゆる政府のそういった部分の投資もふえている、民間もふえているにもかかわらずおくれをとっているということは、そういったところがやはり米国との大きな差異になっているんじゃないかと。
 少し具体的に言わせていただきますと、大学や政府研究機関が民間企業の重要なパートナーとなるための真の産学官連携を実現している、アメリカなんかでは。それから、研究人材の流動性を通じまして研究者が適材適所で働ける環境整備が行われている。それから、若手の研究者の自立性の向上等の研究人材の育成といった研究開発システム、こういったことが米国においては非常に円滑に機能したと。残念ながら我が国はそういった面でそこにおくれをとり、科学技術という観点ではいずれにしても高い評価をいただいておりますけれども、そういった総合的な形でうまく連携がとれなかった、そのために総合力が落ちてきているんじゃないか。
 我が国は、やはりこれから産業技術力、そして国際競争力、この向上を図っていかなければならない、そういうふうに思っておりまして、第二期科学技術基本計画におきましても、まさにこのような科学技術システム改革が重要政策として掲げられているところであります。経済産業省といたしましても、総合科学技術会議と協力をしまして、この第二期科学技術基本計画の着実な実施を図りまして、ライフサイエンスでありますとか情報通信、環境、そしてナノテクノロジー、さらには材料等の重点分野に対する戦略的な研究開発投資とともに、先ほど申し上げました産学官の連携の強化や研究人材の育成等の科学技術システムの改革の推進に全力で取り組んで、このおくれをとっている我が国の競争力の向上に向けて努力をしていかなければなりません。
 また、私が先般提案をさせていただきました十五の項目の中に、私としてもそのような問題意識を持って最重点の事項の一つに取り上げさせていただいている、こういうことでございまして、本当にそういう意味で、御指摘のような、今総合的に評価が日本の場合には下がっているということは大変大きな問題だと思っておりますので、これから全力を挙げてその向上に努めていかなければいけない、このように思っているところであります。
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山下善彦#7
○山下善彦君 ありがとうございました。
 大臣が今御自身の一つの目標というものもお話しされました。確かに、この産学官一体となった問題というのは、もう十年以上前からこういうものが産業界中心によく言われておりました。
 実は、私ごとで恐縮ですけれども、私の身内になる人間ですけれども、ある大学の研究者でございました。いろいろやって、私にも相談がありました。もちろん役所にもいろいろお話を申し上げたんですが、最後、結論としてはやはりアメリカの研究機関へ移籍をいたしました。
 よく頭脳流出という言葉が言われて久しいわけですけれども、いまだにまだそんなことも私の身の回りで見受けられましたので、今大臣がおっしゃられたように、我が国の基礎研究体制、非常にまだまだ脆弱である、そんな認識のもとにいろいろ政府としてのバックアップをしていただきたい、こんなふうに若干要望申し上げさせていただきます。
 それと、今お話しの国際競争力の問題ですが、我が国の将来を考えたときに、民間による基盤技術研究関係を支援していこうという基盤技術研究円滑化法、今回修正をする、この目的は大変いい意味のものであるなと、こんなふうに理解をしておったんですが、実際にこれを立ち上げてから今日までいろいろのデータを見せていただきますと、なかなかセンターを通じての支援というのがうまくいっていないんじゃないか、そんなことが読み取れるわけですけれども、この辺について何が原因であるかわかればその辺を教えていただきたい、こんなふうに思います。
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古屋圭司#8
○副大臣(古屋圭司君) お答えをさせていただきます。
 民間の研究開発に対する支援と我が国の国際競争力等々についての質問、そして基盤センターに関してはどうなのかといった御趣旨の御質問だと思いますけれども、今大臣からも答弁させていただきました、あるいは議員の御指摘にもありますとおり、近年、我が国の国際競争力の低下というものが各方面から指摘されている、これは非常に私どもとしても懸念をいたしております。
 また、民間企業の研究開発に対する政府支援というものを見てみましても、日本では政府の負担の合計が約三兆四千九百億円でありまして、そのうち民間企業に対する支援額が約四千三百億円、大体一二%程度でございます。一方、アメリカにおきましては、政府負担額が大体七兆七千四百億円、これはGDPの比でいきますと大体倍ですから同じようなレベルなのかなという感じですが、一方、民間企業に対する支援が二兆六千四百億円、三四%ということになっておりまして、日本を大きく上回っているというのが現状でございます。
 こういった厳しい状況もございまして、委員御承知と思いますけれども、本年の三月三十日に、科学技術基本計画におきまして、我が国が将来目指すべき姿として、まさしく科学技術創造立国にふさわしい日本の、国際競争力があり、そして持続的な発展ができる国への実現というものがその理念の一つとして明確に位置づけられているわけであります。
 一方、これまでの基盤センターの出資制度というものは、民間の基盤技術研究を促進するために創立をされまして、大変世界的には高い評価を得まして、いろいろな成果を上げてきたということは事実であります。しかしながら、この制度が特許料の収入で金銭的リターンを期待する仕組みとなっていたということがあります。また、近年の企業会計基準が変更されまして、民間企業にとって研究開発費を出資形態で支出するということがいわばメリットがなくなったというか、非常に困難になってきたということがございまして、結果的にこの制度を見直す必要が出てきたわけでございます。
 一方、先ほども申し上げましたとおり、我が国の産業技術力あるいは国際競争力の低下というものが懸念をされておる中で、民間の基盤技術研究のより一層の強化を図るために従来の基盤センターの出資制度を見直しまして、これを委託制度に改めるということにいたしました。知的財産権を受託者に帰属させるいわゆる日本版バイ・ドール方式に変えました。民間のインセンティブをより一層強化するとともに、厳格な評価というものをあらゆる時点で実施していくことによりまして、本制度が産業技術力あるいは国際競争力の強化のための有力な手段になっていくものと期待をいたしておる次第でございます。
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山下善彦#9
○山下善彦君 ありがとうございます。
 今、古屋副大臣からも触れられておりました件なんですが、特許収入の問題です。具体的にちょっと数字を挙げてみたいと思いますけれども、この基盤技術研究促進センターの中心的な事業であります新規設立型出資制度、これまでにエレクトロニクスとかバイオ、電気通信、放送分野等に総額二千七百二十億円という金額が出資されている、こういうことでございますが、特許収入、これは何と二十五億円だけということになりまして、大半は回収困難という状況と伺っておるわけでございます。
 また、共同出資による研究開発の成果を管理する成果管理会社では、これまでに一部の会社を解散、清算処理した結果、累積で百九十六億円という欠損額を生じているわけでございます。今後、これらがすべて解散、清算処理をするとさらに累積欠損額が膨れ上がってしまうと考えられますけれども、最終的な損失額はどのぐらいになるとお考えなのか、その辺について伺いたいと思います。
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日下一正#10
○政府参考人(日下一正君) お答え申し上げます。
 基盤センターの最終的な回収不能額についての御質問でございますが、これまでのところ、先生御指摘のように、既に解散した十五社の成果管理会社の残余財産からの回収等によりまして、センターからの出資金額の二百三億円のうち約七億円が回収されているという状況でございます。
 今後は、研究開発会社を解散させることなどによりまして残余財産の回収を行うこととしております。これまでの研究の成果として得られた特許権を客観的に評価し適切な価格での売却等を行うとともに、保有財産につきましても同様に売却処分を進めるなど、可能な限り的確な資金回収に努めることとしております。その結果につきましては、これまでの実績に照らせば出資金の大半が残念ながら欠損金として計上される可能性も考えられますが、現時点ではその回収率について確定的なことは申し上げられないという状況でございます。
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山下善彦#11
○山下善彦君 この基盤技術センターを今後事業的に継承していく新規産業の創出を目的といたしました研究開発支援、NEDO、新エネルギー・産業技術総合開発機構とか、TAO、通信・放送機構にこの辺が影響をされるんではないかと考えられるんですけれども、この辺についてはいかがでございますか。
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古屋圭司#12
○副大臣(古屋圭司君) 今の御質問はNEDOあるいはTAOに引き継がれる欠損金の処理に関する御質問でございますけれども、基盤センターの解散に伴う事業の清算処理につきましては、国民に対する説明責任というものを十分に果たすことができるよう経理をまず明確にするということ、そしてまた出資会社が保有する特許権等につきましては、それを客観的に評価いたしまして、適切な価格で原則売却することによりまして的確な資金回収に可能な限り努めることといたしております。
 また、こうした売却処分を通じまして、特許権を活用したい関係者への技術移転が促進をされまして有効活用されるよう努めてまいりたいと、このように考えております。
 このような成果管理会社の解散等により生じた欠損金につきましては、基盤センターに対する政府及び政府以外の者からの出資金を減資して処理をするということになっておりまして、したがいまして、NEDOあるいはTAOの財務状況に対しまして悪い影響を及ぼすものではないというふうに考えております。
 また、これらの処理の過程については、当然のことながら、情報公開をすることによって説明責任を果たしていくということは申し上げるまでもないことであります。
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山下善彦#13
○山下善彦君 ありがとうございます。
 今回のこの法案の改正内容についてちょっと触れさせていただきたいと思いますが、基本方針により戦略的に推進すべき技術分野、目標などを提示し、これを受けて個別プロジェクトの採択時、中間時、終了時での評価を実施すると、こういう文言があるわけですけれども、個別のプロジェクトの評価というものは、口で言うのはたやすいわけでございますが、大変難しいことではないのかなと、こんなふうに思うわけです。実用研究ならば、今ある研究内容の改良とか工夫などの要素が大きいので、比較的評価もしやすいと思います。基礎研究では突拍子もない研究テーマから画期的な技術が発見されたりするような話をよく聞きます。
 私の地元は静岡県浜松市でありますが、オートバイ産業、これなんかも、本田さんがよく名前が出るんですけれども、まあ言うなれば突拍子もないというか非常に研究熱心な中で、まさかと考えられるような今日世界的な産業があそこに生まれた。やはり、この辺は非常に注目をするところじゃないかなと思います。
 そういうような画期的な技術、こういうものを冷静に、的確に判断をしていただきたいというわけですが、一体どのような体制でテーマの採択をしたり、中間時、終了時での評価を行っていくのか、この評価の仕方ですね。恣意的な判断が入らないようなまたチェックもしなければいけない、そのためのチェック体制をどのようにつくっていかれるのか。できるだけ具体的に伺いたいと思います。
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古屋圭司#14
○副大臣(古屋圭司君) 委員の御指摘、本制度において技術評価はどういうふうに客観的にやっていくのかといった御趣旨の御質問だと思いますけれども、いわゆるこの技術評価に当たりましては、研究開発の目標であるとか技術内容だけにとどまらず、その技術が新たな産業であるとか新たな市場の創造に貢献することができるかどうか、こういうことを重要な要素としてとらえていきたいと思っております。
 そのために、例えば大学教授等の技術開発の専門家はもちろんでありますけれども、そのほかにもいわゆる事業で成功した経験がある、また新規ビジネスに対しても極めて感性がある関係者を指名いたしまして、そういった方々に入っていただいて適切な評価をしていきたいと、このように思っております。
 その評価を適切に行うことを目的といたしまして、今申し上げましたように、目標であるとか内容やその達成度合いのみならず、新規事業の創造の今後の波及効果も含めて、例えば知的財産の形成を的確に評価する基準を定めるであるとか、審査において申請者から実際に説明を受けまして、例えばパネルレビュー方式ですとかパネルディスカッション方式、こういったようなものも活用いたしまして、いろいろな手段を講じることによりまして的確な評価ができるようにしていきたいと思っております。
 また、例えば最初の段階、中間の段階、最終段階での評価を行いますけれども、当初はその評価がよかったけれども途中で中間の評価がどうも変わってくるときもあるのではないかという可能性もあろうかと思います。そういう場合は、その研究目標の達成が困難であると認められる場合、あるいは国として重点的に推進するその意義、政策的な意義が失われたというような場合、あるいは将来の波及効果が余り期待できないと、こんなような場合は、この試験研究プロジェクトの見直しであるとかあるいは場合によっては打ち切るということも含めて的確に評価結果を反映していきたいと、このように思っております。
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山下善彦#15
○山下善彦君 今お話をさせていただいたように、技術の話というのはなかなか個別分野、専門的でありますから、その辺の判断というのは非常に難しいと思いますが、ぜひ体制をしっかりつくってやっていただきたい、こんなふうに思うわけでございます。
 最後に、基盤技術研究促進センターの事業が先ほどもお話に出ておりましたとおりNEDOに引き継がれるわけですけれども、このNEDOの運営について産業技術審議会で評価をいたしました。結果を見てみますと、技術評価は非常に高いということで評価をされておるわけですが、一方、行政監察の結果を見てみますと、新規産業創出につながる研究開発の成果が明確ではない、もう少し明確にしろと、こういうような指摘があるわけでございます。このことについてはしっかり運営指導を行っていっていただきたい。また、今後、NEDOの規模もますます大きくなってくると思います。重要性もますますまた増してくるだけに、行政監察結果を踏まえてNEDOの改善指導を今後どのように行っていくか、大臣の所見を伺って、質問を終わらせていただきます。
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平沼赳夫#16
○国務大臣(平沼赳夫君) NEDOに対する運営指導についてのお尋ねでございますけれども、昨年十月に総務庁が取りまとめました新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOに対する特殊法人に関する調査結果報告書においては、委員が御指摘のような内容になっております。
 経済産業省といたしましては、今般の調査結果も踏まえまして、平成九年度から行っている技術評価指針に基づく研究期間中及び研究開発終了後の技術評価を引き続き確実に行うとともに、本格的な機関評価を導入するため、本年三月に閣議決定されました第二期科学技術基本計画を踏まえまして、これまで国立研究所のみを対象としてきた機関評価をNEDOを初めとした研究開発運営管理機関に拡大をするべく本年五月に技術評価指針を改訂したところであります。
 さらに、NEDOがプロジェクト評価を実施するに当たりましては、厳正かつ中立的な評価を行って国民の皆様方への説明責任を果たすべく、昨年十月にNEDOの内部に技術評価課が設置をされました。さらに、本年十月にはこれを技術評価部として昇格させまして、技術評価体制の整備強化を図っているところでございます。
 また、なお新たな制度におきましては、総務大臣及び経済産業大臣が定める基本方針の中で、本制度の目標、評価の実施、公表等について規定することといたしておりまして、NEDOに対しまして研究期間中及び研究開発終了後の技術評価、研究成果の産業への波及効果についての評価を徹底させることにいたしております。
 いずれにいたしましても、NEDOにおける研究開発の推進に当たりましては、NEDOに対し、評価の徹底、その結果の公表等、適切な運営指導を行うとともに、経済産業省といたしましても、これらの評価結果を踏まえまして研究開発制度の効率的、効果的な企画運営を生かしてまいりたいと、このように思っているところでございます。
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山下善彦#17
○山下善彦君 終わります。
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本田良一#18
○本田良一君 民主党の本田良一でございます。
 私も基盤技術研究円滑化法改正について質問をさせていただきます。
 しかし、その前に、これもトピックス的な質問になりますけれども、日経新聞、きょうの新聞に、皆さん御存じと思いますが、「石油公団を廃止 特殊法人改革自民が第一弾」と、こういうふうに打ち出しております。
 それで、先般私は、この石油公団につきまして廃止すべきではないかと、こういう質問を大臣にお尋ねしました。大臣も、将来は民営化的な方向というようなニュアンスでお答えもありましたが、また法案は昨日通ったわけでありますが、そうした中で直ちに公団廃止が自民党の方で打ち出されたということです。
 だから、これからその法案の、廃止の準備を年を区切ってやるという方針が出ておりますが、まず自民党の大臣でもあられます、そして政府側として、このことについていかに決意があるのか、お尋ねをしたいと思います。
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平沼赳夫#19
○国務大臣(平沼赳夫君) 今、先生御指摘の日本経済新聞のけさの記事を私も読みました。ただ、石油公団を廃止するというこの報道をめぐる事実関係というのは、まだ私は正確に把握をしておりません。
 石油公団の今後のあり方につきましては、先日も御答弁を申し上げましたとおり、昨年十二月一日に閣議決定されました行政改革大綱において、すべての特殊法人等の事業、組織全般を抜本的に見直し一年以内に結論を出すべきと指示を受けておりまして、経済産業省といたしましては、この行革大綱を踏まえまして、今後の事業の組織形態のあり方について検討を進めていく、このように思っているわけでありまして、昨日法案も通させていただきました。
 しかし、そういう中で、責任政党の自由民主党の中でそういう議論が行われたと、こういう新聞記事でございますので、私もよく事実関係を確認いたしまして、そしてよくその内容を把握した上で、しかし行革大綱に基づいて私どもとしては粛々といろいろ検討を加えていきたい、このように思っております。
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本田良一#20
○本田良一君 質問通告にない質問でございましたのでこれくらいでとどめたいと思いますが、私としましては、民主党の方で質問をいたしました石油公団廃止、この論調というのは私どもも正しかったと、こういうふうに判断をしておりますし、これから公団がなくなることによって民間の石油メジャー、和製メジャーが成長する、そこに我々としても努力をしたい、また大臣にもそうしていただきたいと。大臣も、この自民党の案でございますけれども、これはやっぱり毅然として決断を受ける方でやっていただきたい、そして日本の石油の安定供給と和製メジャー成長にこれから寄与してもらいたいと、そう思います。
 それでは、この基盤技術円滑化法について質問をいたします。
 まず、私も、基盤技術に対しまして国が支援の法案を定めるということは賛成でございます。ただし、経済産業省という一つの省庁にとどまった今回の、まだその領域から出ていない、この点を一つ私は問題視しております。
 それと、一般会計でなくてなぜ特別会計でなさるのか。小泉総理も特別会計などの公会計の見直しに言及をしておられますので、これとの関係も含めますとどうかなという疑念を持っております。堂々と一般会計で、国家戦略である、今、自民党山下先生もおっしゃいましたが、国家戦略としてこれから科学技術をやるためには私は一般会計で堂々とやっていただきたいと思います。特別会計でやることがなぜ問題か。特別会計は全部で三十八あります。その歳出規模は年間三百兆円を超えます。各省庁の隠しポケットとして利権とむだの温床になっていると言われております。
 そこで、まず平成十三年度特別会計予算の総額と平成十二年度末現在の特別会計余剰金の総額をお示しいただきたいと思います。財務省の方にお尋ねをします。
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藤井秀人#21
○政府参考人(藤井秀人君) お答えいたします。
 それぞれの特会につきましてはその性格を異にしております。そういう前提のもとで、お尋ねのように、十三年度特別会計の歳出予算総額、これをあえて合計いたしますと、三百七十三兆百五十億円ということでございます。
 また同様に、その剰余金につきましても、それぞれその性格によりましてその発生の事由は異なっているわけでございますけれども、十二年度の剰余金見込み額、その総額を計算いたしますと、二十六兆三千二百九十九億円ということでございます。
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本田良一#22
○本田良一君 次に、我が国の一般会計予算は約八十兆円、これに対して特別会計予算の三百十兆円という額は大変大きい金額であります。また、これだけ国の台所が厳しいと言われながらも、特別会計の余剰金として三十兆円もあるということは大変な驚きであります。
 それでは、経済産業省に属する、あるいは関係する特別会計すべてについて、それぞれその資金源と使い道、平成十三年度予算、平成十一年度末の余剰金を副大臣にお答えをお願いいたします。
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松田岩夫#23
○副大臣(松田岩夫君) お答え申し上げます。
 経済産業省が所管いたしております特別会計は四会計ありますが、まず石特会計につきましては、石油等の安定供給確保を図る石油対策、新エネルギー対策、省エネルギー対策、国内の石炭政策等の施策を実施するため、平成十三年度予算において約七千七百四億円を計上しております。
 後で申し上げますものも含めまして、この四会計ともすべて受益者負担の考え方から財源を確保し、特別会計において施策を実施しておりまして、石特会計は石油消費者等に負担を求める石油税等を財源にしております。
 なお、石特会計におきましては、平成十一年度決算において、翌年度への繰越金、剰余金等から成る歳計剰余金として約四千八百二十四億円が発生しております。
 次に、電源開発促進特別会計、電特会計につきましては、発電用施設等の設置の円滑化を図る電源立地対策及び石油代替エネルギーの発電のための利用の促進を図る電源多様化対策を実施するため、平成十三年度予算におきまして約四千八百六十二億円を計上しております。電気消費者に負担を求める電源開発促進税を財源としております。
 なお、電特会計におきましては、平成十一年度決算におきまして、歳計剰余金として約二千五百八億円が発生しております。
 次に、貿易再保険特会につきましては、貿易再保険業務を実施するため、平成十三年度予算におきまして八百二十億円を計上しております。貿易保険に係る再保険料及び支払い再保険金に係る外国政府からの回収金等を財源にしております。
 なお、貿易再保険特会においては、平成十一年度決算におきまして、歳計剰余金として約九十九億円が発生しております。
 最後に、特許特会、特許特別会計につきましては、特許等工業所有権に関する事務を実施するため、平成十三年度予算におきまして千七十四億円を計上しております。工業所有権に係る特許料、登録料、手数料等を財源にしております。
 なお、特許特会におきましては、平成十一年度決算におきまして剰余金として約八百五十二億円が発生しております。
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本田良一#24
○本田良一君 経済産業省所管の特別会計については、それが一般会計でなく特別会計でなければならない理由、そしてまたなぜこのような巨額の剰余金があるのか、その理由を簡潔にお示しください。
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松田岩夫#25
○副大臣(松田岩夫君) 逐次、各会計ごとにお答え申し上げます。
 石特会計及び電特会計は、環境保全や効率化の要請に対応しつつエネルギーの安定供給を実現するというエネルギー政策の目標を実現するための施策を強力に推進するため、先ほど申しましたとおり、受益者負担の原則のもと、それぞれ石油税等及び電源開発促進税を財源として、一般会計と区分経理して設置しているものであります。
 石特会計におきましては、まず石油備蓄事業において緊急時に備えて計上している予算が執行を要さなかったこと、探鉱投融資事業において当初の見込みよりプロジェクト採択件数が減少したことによるもの、各事業において徹底的な節約を行うなど予算の厳格な執行を行ったこと等によるものを原因として剰余金が発生しておりますが、これは備蓄事業における緊急時の放出、探鉱投融資事業における大型プロジェクトの採択や採択件数の増加等の財政需要の将来の拡大に備えたものでございます。
 また、電特会計につきましては、電源立地の進捗がおくれたこと等により電源立地対策に係る歳出が少なかったこと、当然のことながら、各事業において徹底的な節約を行うなど予算の厳格な執行を行ったことによるものを原因として剰余金が発生しておりますが、これは電源立地の決定等により確実に減少が見込まれるものでございます。
 次に、貿易再保険特会は、貿易保険に関して受益者負担の関係を明確にするため一般会計と区分経理して設置しているものでございますが、本特会におきましては、収入である再保険料、回収金等が支出である支払い再保険金等を上回ることから剰余金が発生しておりますが、これは将来的に支払い再保険金が大幅に増加した場合などに使用されることが見込まれるものでございます。
 最後に、特許特会は、工業所有権事務に関して受益者負担の関係を明確にするため一般会計と区分経理して設置しているものでございますが、本特会におきましては、特許の出願件数や審査請求件数の増大傾向を反映して近年歳入が増加してきていることから剰余金が生じておりますが、これは将来行うこととなる審査・審判事務の原資となることが見込まれるものであります。
 以上でございます。
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本田良一#26
○本田良一君 さらに、特別会計についてお尋ねをいたします。
 郵貯や簡保の特別会計を除いて財源と使い道の間に直接的な関係がない点であります。したがって、NTT株式の配当益や売却益がふえれば予算規模が増加する産業投資特別会計や、ガソリン、先ほどの説明の揮発油ですね、の消費がふえれば際限なく増加をする、今話題の道路特会のように、もとの財源がふえればふえるだけ予算を使うという弊害があります。また、特別会計は、一般会計に比べて国会審議の対象になることも少ない、情報公開も少ない、年度末に余ったら翌年に繰り越せる、余ったからといって翌年から予算が減らされることはない。
 そこで、大臣にお尋ねをしますが、大臣は聖域なき見直しを主張されている小泉内閣の閣僚の一員であります。経済産業省所管あるいは関係する特会についていかがお考えでございますか。
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平沼赳夫#27
○国務大臣(平沼赳夫君) お答えをさせていただきます。
 当省所管の四つの特別会計については、特定された公共サービスからの受益と負担との間に密接な対応関係が認められる場合に、受益に対応した負担を求めることに合理性を有するという受益者負担の考え方のもとで成立しているものと考えております。
 こうした受益者負担という制度の趣旨を十分踏まえた上で、負担者の理解が得られる内容であるかということに留意しつつ、経済社会ニーズの変化に適合する歳出内容とすべく、私は不断の取り組みを行っていかなければならない、こういうふうに思っているところでございます。
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本田良一#28
○本田良一君 今回の法案は、産業投資特別会計というNTT株式の配当益などを資金源とする特別会計を使って企業の基盤技術を支援しようとするものであります。
 産業投資特別会計は、基礎技術開発などの事業に出融資する産業投資勘定と、公共事業などに無利子貸し付けをする社会資本整備勘定の二つから成り立っております。この特別会計は主にNTT株の配当や売却益を原資としております。
 ところで、財政法の規定によると、特別会計を置くことができるのは、一つが国が特定の事業を行う場合、二つ目が特定の資金を保有して運用を行う場合、その他特定の歳入をもって歳出に充て一般の歳入歳出と区分経理する必要がある場合と規定をされております。しかし、例えば社会資本整備勘定は、公共事業予算そのものであるし、地方に公園などをつくるために使われております。
 NTT株などを原資とする特別会計から支出をする意味は何であるか、財政法の規定、一から三の条件のうちどの項目に適合をするのか、財務省にお尋ねをいたします。
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藤井秀人#29
○政府参考人(藤井秀人君) お答えさせていただきます。
 産業投資特別会計の社会資本整備勘定についてのお尋ねでございます。
 この勘定におきましては、限られた財政資金の有効な活用を図るという観点から、御案内のとおり、NTTの株式売却収入、これを原資として社会資本整備のための無利子貸し付けを行っているということでございます。
 その原資となりますNTT株式売却収入、これは国民共有の貴重な資産である、最終的には国民共有の負債である国債の償還に充てるということが制度的に確立されているわけでございます。そして、この国債整理基金の円滑な運営に支障の生じない範囲内において社会資本整備のための無利子の貸付金として運用し、最終的には先ほど申し上げました国債償還財源に充当するということでございます。そういう意味合いにおきまして、一般の公共事業予算とは異なるものでございまして、区分経理の必要があるというように考えております。
 財政法との関係で言いますと、このように、社会資本整備勘定、これは将来国債の償還に充てられることとなるNTT株の売却収入という特定の歳入を原資といたしまして繰り入れあるいは無利子貸し付けという融資事業を行うものでございますので、この法律、財政法第十三条第二項に規定いたします、先生がおっしゃいました中の国が特定の事業を行う場合、これに該当するものというように考えております。
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