予算委員会
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会
会議録情報#0
平成十四年七月二十二日(月曜日)
午後一時開議
出席委員
委員長 津島 雄二君
理事 伊藤 公介君 理事 木村 義雄君
理事 北村 直人君 理事 小林 興起君
理事 藤井 孝男君 理事 枝野 幸男君
理事 城島 正光君 理事 原口 一博君
理事 井上 義久君
伊吹 文明君 石川 要三君
衛藤征士郎君 奥野 誠亮君
亀井 善之君 栗原 博久君
小島 敏男君 阪上 善秀君
高鳥 修君 丹羽 雄哉君
西川 公也君 野田 聖子君
葉梨 信行君 萩野 浩基君
林 幹雄君 細田 博之君
三塚 博君 宮本 一三君
持永 和見君 森岡 正宏君
八代 英太君 山口 泰明君
五十嵐文彦君 池田 元久君
岩國 哲人君 生方 幸夫君
大谷 信盛君 河村たかし君
仙谷 由人君 筒井 信隆君
野田 佳彦君 松野 頼久君
松本 剛明君 三井 辨雄君
青山 二三君 赤松 正雄君
石井 啓一君 達増 拓也君
中井 洽君 中塚 一宏君
佐々木憲昭君 吉井 英勝君
横光 克彦君 井上 喜一君
西川太一郎君
…………………………………
内閣総理大臣 小泉純一郎君
総務大臣 片山虎之助君
財務大臣 塩川正十郎君
経済産業大臣 平沼 赳夫君
国土交通大臣 扇 千景君
国務大臣
(金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
国務大臣
(経済財政政策担当大臣) 竹中 平蔵君
内閣府副大臣 村田 吉隆君
総務副大臣 若松 謙維君
財務副大臣 谷口 隆義君
経済産業副大臣 大島 慶久君
内閣府大臣政務官 亀井 郁夫君
政府参考人
(総務省自治税務局長) 瀧野 欣彌君
政府参考人
(財務省主税局長) 大武健一郎君
参考人
(日本銀行副総裁) 藤原 作彌君
予算委員会専門員 大西 勉君
—————————————
委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
井上 喜一君 西川太一郎君
同日
辞任 補欠選任
西川太一郎君 井上 喜一君
七月二十二日
辞任 補欠選任
大原 一三君 森岡 正宏君
亀井 善之君 林 幹雄君
中山 正暉君 西川 公也君
山口 泰明君 阪上 善秀君
赤松 広隆君 生方 幸夫君
河村たかし君 大谷 信盛君
中沢 健次君 三井 辨雄君
松野 頼久君 仙谷 由人君
青山 二三君 石井 啓一君
山口 富男君 吉井 英勝君
井上 喜一君 西川太一郎君
同日
辞任 補欠選任
阪上 善秀君 山口 泰明君
西川 公也君 中山 正暉君
林 幹雄君 亀井 善之君
森岡 正宏君 大原 一三君
生方 幸夫君 赤松 広隆君
大谷 信盛君 河村たかし君
仙谷 由人君 松野 頼久君
三井 辨雄君 中沢 健次君
石井 啓一君 青山 二三君
吉井 英勝君 山口 富男君
西川太一郎君 井上 喜一君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
予算の実施状況に関する件(経済・財政・金融)
————◇—————
この発言だけを見る →午後一時開議
出席委員
委員長 津島 雄二君
理事 伊藤 公介君 理事 木村 義雄君
理事 北村 直人君 理事 小林 興起君
理事 藤井 孝男君 理事 枝野 幸男君
理事 城島 正光君 理事 原口 一博君
理事 井上 義久君
伊吹 文明君 石川 要三君
衛藤征士郎君 奥野 誠亮君
亀井 善之君 栗原 博久君
小島 敏男君 阪上 善秀君
高鳥 修君 丹羽 雄哉君
西川 公也君 野田 聖子君
葉梨 信行君 萩野 浩基君
林 幹雄君 細田 博之君
三塚 博君 宮本 一三君
持永 和見君 森岡 正宏君
八代 英太君 山口 泰明君
五十嵐文彦君 池田 元久君
岩國 哲人君 生方 幸夫君
大谷 信盛君 河村たかし君
仙谷 由人君 筒井 信隆君
野田 佳彦君 松野 頼久君
松本 剛明君 三井 辨雄君
青山 二三君 赤松 正雄君
石井 啓一君 達増 拓也君
中井 洽君 中塚 一宏君
佐々木憲昭君 吉井 英勝君
横光 克彦君 井上 喜一君
西川太一郎君
…………………………………
内閣総理大臣 小泉純一郎君
総務大臣 片山虎之助君
財務大臣 塩川正十郎君
経済産業大臣 平沼 赳夫君
国土交通大臣 扇 千景君
国務大臣
(金融担当大臣) 柳澤 伯夫君
国務大臣
(経済財政政策担当大臣) 竹中 平蔵君
内閣府副大臣 村田 吉隆君
総務副大臣 若松 謙維君
財務副大臣 谷口 隆義君
経済産業副大臣 大島 慶久君
内閣府大臣政務官 亀井 郁夫君
政府参考人
(総務省自治税務局長) 瀧野 欣彌君
政府参考人
(財務省主税局長) 大武健一郎君
参考人
(日本銀行副総裁) 藤原 作彌君
予算委員会専門員 大西 勉君
—————————————
委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
井上 喜一君 西川太一郎君
同日
辞任 補欠選任
西川太一郎君 井上 喜一君
七月二十二日
辞任 補欠選任
大原 一三君 森岡 正宏君
亀井 善之君 林 幹雄君
中山 正暉君 西川 公也君
山口 泰明君 阪上 善秀君
赤松 広隆君 生方 幸夫君
河村たかし君 大谷 信盛君
中沢 健次君 三井 辨雄君
松野 頼久君 仙谷 由人君
青山 二三君 石井 啓一君
山口 富男君 吉井 英勝君
井上 喜一君 西川太一郎君
同日
辞任 補欠選任
阪上 善秀君 山口 泰明君
西川 公也君 中山 正暉君
林 幹雄君 亀井 善之君
森岡 正宏君 大原 一三君
生方 幸夫君 赤松 広隆君
大谷 信盛君 河村たかし君
仙谷 由人君 松野 頼久君
三井 辨雄君 中沢 健次君
石井 啓一君 青山 二三君
吉井 英勝君 山口 富男君
西川太一郎君 井上 喜一君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
予算の実施状況に関する件(経済・財政・金融)
————◇—————
津
津島雄二#1
○津島委員長 これより会議を開きます。
予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
本日は、経済・財政・金融についての集中審議を行います。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁藤原作彌君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として総務省自治税務局長瀧野欣彌君、財務省主税局長大武健一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
本日は、経済・財政・金融についての集中審議を行います。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行副総裁藤原作彌君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として総務省自治税務局長瀧野欣彌君、財務省主税局長大武健一郎君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
津
津
宮
宮本一三#4
○宮本委員 自由民主党の宮本一三でございます。よろしくお願いします。
きょうは、総理初め主要閣僚に御出席を賜りまして本当に感謝いたしておりますが、まず最初に、マクロ経済政策についてお伺いしたいと思います。
振り返ってみて戦後五十年を見ましたときに、日本は確かに世界が驚嘆するような高度成長を遂げてまいりました。未来学者のハーマン・カーンさんは二十一世紀は日本の世紀だというふうに言われましたし、また、ハーバード大学のボーゲル教授は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という本を書きまして、日本こそは間違いなく世界一だ、こう言ったのはまだそんなに遠い昔ではございません。
事実、日本のすばらしさを勉強したいというアメリカの学者とか、いろいろな方がおりまして、私自身も、ある大蔵次官経験者に随行いたしまして、ワシントン、そしてニューヨーク、ハーバードとか、ずっと回った経験がございますが、それにしてもこのバブル崩壊後の日本の経済、どうしたんだろうかということであります。
私は思うのですけれども、どんなすばらしいシステムでも、やはり五十年間たちますとどうしても金属疲労が出てまいります。今、日本が直面している一番大事な問題は、こうした金属疲労をした、従来はかつて輝ける制度であったけれども、これは何としても根本的に見直さなければいけない。
そして、小泉政権が掲げる構造改革、これはまさに歴史的な要請に対応しているすばらしい対応であるというふうに確信をいたしております。小泉政権が発足いたしましてから一年余りが経過いたしましたけれども、ある人は、小泉内閣は大ぶろしきを広げるけれども実績は余りないじゃないかというやゆをする人もおります。しかし、私は正直言って、この一年余り小泉政権がやってきた改革への努力とその成果は、大方の予想を変えるすばらしいものであったと心から敬意を表しております。
ところで、これから先、一体どうなるかなと。構造改革なくして景気回復なしというキャッチフレーズ、これは本当に構造改革の必要性を非常にわかりやすく強調しているというふうに思います。しかし、構造改革は一朝一夕にはできない、あるいは三年、五年、十年かかるかもしれない。サッチャーの改革は十年かかったと言われるし、アメリカのレーガンの改革は、皮肉なことに民主党に政権が、カーター政権になってから効果が出てきたと言われておる、そんな時間がかかるわけでございます。
ただ、今度の改革について日本の国民は、どんなことがあっても我慢しよう、出血を伴うことはわかっている、痛みは耐えよう、そういう決意をして今対処しておりますけれども、残念ながら日本の経済、我慢の限界に来ているんじゃないかなという心配を私はいたしております。特に中小企業につきましては、痛みは耐えるけれどもこのままでは死にそうだ、もうだめだという声が聞こえてまいるわけであります。
総理、ここで一つお伺いしたいのですけれども、最近、十五年度予算編成に関連してかなり厳しい御指示が関係閣僚に出されたような報道を見ておりますけれども、十五年度予算編成に当たりまして、公債発行の三十兆円枠内におさめるというこの考え方は十五年度においても維持されるのでしょうか、それともより弾力的に考えていただけるのでしょうか、お願いいたします。
この発言だけを見る →きょうは、総理初め主要閣僚に御出席を賜りまして本当に感謝いたしておりますが、まず最初に、マクロ経済政策についてお伺いしたいと思います。
振り返ってみて戦後五十年を見ましたときに、日本は確かに世界が驚嘆するような高度成長を遂げてまいりました。未来学者のハーマン・カーンさんは二十一世紀は日本の世紀だというふうに言われましたし、また、ハーバード大学のボーゲル教授は「ジャパン・アズ・ナンバーワン」という本を書きまして、日本こそは間違いなく世界一だ、こう言ったのはまだそんなに遠い昔ではございません。
事実、日本のすばらしさを勉強したいというアメリカの学者とか、いろいろな方がおりまして、私自身も、ある大蔵次官経験者に随行いたしまして、ワシントン、そしてニューヨーク、ハーバードとか、ずっと回った経験がございますが、それにしてもこのバブル崩壊後の日本の経済、どうしたんだろうかということであります。
私は思うのですけれども、どんなすばらしいシステムでも、やはり五十年間たちますとどうしても金属疲労が出てまいります。今、日本が直面している一番大事な問題は、こうした金属疲労をした、従来はかつて輝ける制度であったけれども、これは何としても根本的に見直さなければいけない。
そして、小泉政権が掲げる構造改革、これはまさに歴史的な要請に対応しているすばらしい対応であるというふうに確信をいたしております。小泉政権が発足いたしましてから一年余りが経過いたしましたけれども、ある人は、小泉内閣は大ぶろしきを広げるけれども実績は余りないじゃないかというやゆをする人もおります。しかし、私は正直言って、この一年余り小泉政権がやってきた改革への努力とその成果は、大方の予想を変えるすばらしいものであったと心から敬意を表しております。
ところで、これから先、一体どうなるかなと。構造改革なくして景気回復なしというキャッチフレーズ、これは本当に構造改革の必要性を非常にわかりやすく強調しているというふうに思います。しかし、構造改革は一朝一夕にはできない、あるいは三年、五年、十年かかるかもしれない。サッチャーの改革は十年かかったと言われるし、アメリカのレーガンの改革は、皮肉なことに民主党に政権が、カーター政権になってから効果が出てきたと言われておる、そんな時間がかかるわけでございます。
ただ、今度の改革について日本の国民は、どんなことがあっても我慢しよう、出血を伴うことはわかっている、痛みは耐えよう、そういう決意をして今対処しておりますけれども、残念ながら日本の経済、我慢の限界に来ているんじゃないかなという心配を私はいたしております。特に中小企業につきましては、痛みは耐えるけれどもこのままでは死にそうだ、もうだめだという声が聞こえてまいるわけであります。
総理、ここで一つお伺いしたいのですけれども、最近、十五年度予算編成に関連してかなり厳しい御指示が関係閣僚に出されたような報道を見ておりますけれども、十五年度予算編成に当たりまして、公債発行の三十兆円枠内におさめるというこの考え方は十五年度においても維持されるのでしょうか、それともより弾力的に考えていただけるのでしょうか、お願いいたします。
小
小泉純一郎#5
○小泉内閣総理大臣 十五年度予算についての国債発行枠、これについて、私は大胆かつ柔軟に考えていきたいと思っております。十四年度においては、三十兆円の枠を守るためにいろいろな努力をいたしました。十五年度においては、一般歳出を実質的に前年度以下に抑えよう、そのための徹底的な歳出の見直しを始めようということでありますし、なおかつ十五年度には税制改革、これを経済活性化につなげたいと思っております。
そういう面から見て、私は、十四年度と同じというわけにはいかないと思っておりますので、経済情勢をにらみながら、いかにもろもろの改革、規制緩和を経済活性化につなげるか、こういう面から大胆かつ柔軟な姿勢で臨みたいと思います。
この発言だけを見る →そういう面から見て、私は、十四年度と同じというわけにはいかないと思っておりますので、経済情勢をにらみながら、いかにもろもろの改革、規制緩和を経済活性化につなげるか、こういう面から大胆かつ柔軟な姿勢で臨みたいと思います。
宮
宮本一三#6
○宮本委員 ありがとうございました。
思い切って弾力的に対応するという御回答は得ましたけれども、ただ、歳出カットということが残っております。そして税制改革ということ、つまり税制面での刺激策、減税をやるから、その結果としての枠は弾力的に考える、そういう趣旨にとらえたわけでございますけれども、今、十四年度予算については三十兆円枠を守りたいという考え方のお話を聞きました。
確かに、最近二、三カ月間の景気動向を見ておりますと、底入れをした、あるいは若干いい傾向が出ているんじゃないか、こういった見方もありますけれども、私は、このたびのやや明るい姿勢が出ているといたしましても、これは、アメリカ向けの輸出が非常に伸びていることや円安の効果が出ている。しかしこれも、アメリカ向け、ちょっとこのところ、あの株の動きなり、ワールドコムの倒産というふうな大ショックもありますし、ちょっと心配じゃないのかな、また、円安のメリットももう消えてしまったような気がいたします。
今ちょっとよくなっているというその一番大きな原因は、小泉政権が十三年度に第一次、第二次と補正予算を組んでいただいた、その効果が今出てきているんじゃないかな。そういう角度からいいますと、十四年度中におきましてもこのままでいいというふうに私は思わないのでございまして、何とか追加的な補正予算のことも、総理、考えていただけないでしょうか。そこをお伺いいたします。
この発言だけを見る →思い切って弾力的に対応するという御回答は得ましたけれども、ただ、歳出カットということが残っております。そして税制改革ということ、つまり税制面での刺激策、減税をやるから、その結果としての枠は弾力的に考える、そういう趣旨にとらえたわけでございますけれども、今、十四年度予算については三十兆円枠を守りたいという考え方のお話を聞きました。
確かに、最近二、三カ月間の景気動向を見ておりますと、底入れをした、あるいは若干いい傾向が出ているんじゃないか、こういった見方もありますけれども、私は、このたびのやや明るい姿勢が出ているといたしましても、これは、アメリカ向けの輸出が非常に伸びていることや円安の効果が出ている。しかしこれも、アメリカ向け、ちょっとこのところ、あの株の動きなり、ワールドコムの倒産というふうな大ショックもありますし、ちょっと心配じゃないのかな、また、円安のメリットももう消えてしまったような気がいたします。
今ちょっとよくなっているというその一番大きな原因は、小泉政権が十三年度に第一次、第二次と補正予算を組んでいただいた、その効果が今出てきているんじゃないかな。そういう角度からいいますと、十四年度中におきましてもこのままでいいというふうに私は思わないのでございまして、何とか追加的な補正予算のことも、総理、考えていただけないでしょうか。そこをお伺いいたします。
小
小泉純一郎#7
○小泉内閣総理大臣 十四年度予算、現在執行中でありますので、この円滑な執行について意を用いていかなきゃならないと同時に、民間需要をいかに引き出すか、規制改革あるいは都市再生事業等、今着々と準備を進めております。現時点で、補正予算ということは念頭にありません。
この発言だけを見る →宮
宮本一三#8
○宮本委員 補正予算なしで過ごせれば一番ありがたいと思いますけれども、これは私の感想でございますが、このままでは非常に心配であるということを申し述べます。
ところで、何としても総需要を刺激していただきたい、こういうふうに思うわけでございますが、一九二九年のアメリカの大恐慌がありまして、あのときにアメリカのGDPが三〇%ほど一挙に減ってしまいました。これは大混乱であります。ルーズベルトはニューディール政策だとかいろいろな形で需要創出努力をやってまいりまして、しかし、相当な努力はいたしましたけれども、あの三〇%のダウンを回復できない。やっと一五%までぐらい回復したのがせいぜいでありまして、結局、大恐慌前のGDPの水準に戻ったのは、一九四一年、第二次大戦が始まってからであります。
日本のバブル崩壊、これは、資産デフレでいうと一千兆円とも言われております大不況であります。アメリカの大恐慌と比較するのはどうかと思いますけれども、これだけの資産デフレに見舞われた日本経済ですから、当然に大不況に陥る心配がありました。
最近よく、あれからの十年を失われた十年だというふうなことを言う人がおります。政府のやることは何もかも後手後手になっているじゃないか、また、不良債権だってどうだ、一生懸命やっていると言っているけれども、いまだにけりがついていないじゃないか、まだふえているじゃないか、そんな非難もあります。
公共事業に至りましては、こんな公共事業幾らやったって効果がなかったじゃないか、そして後に膨大な国債の残高を積み残しただけじゃないか、こんな見方が、非常に強く言われる方があるんですけれども、私は、むしろよくやった十年と言いたいと思うんですね。
公共事業を悪者扱いするのはいいんですけれども、よく考えてみると、この公共事業をやったればこそマイナス成長にならなかったと言えるんじゃないでしょうか。そして、この十年間、平均してみますと、中にはマイナス成長の年もありましたけれども、平均してみると、何と一%弱の平均成長率を保ってきた、その十年であったわけでございます。
私は、そういう意味では、本当によくやってきたと思うんです。ただ、残念に思うのは、平成九年のあの財政改革への性急な取り組みであったと思います。
確かに、消費税も上げる必要がありました。また、特別減税の廃止とか医療費の引き上げ、さらにまた公共事業も思い切ってカットしてしまいました。このことが、私は、残念ながら、政策的にはあのタイミングとしては間違っていたのじゃないかなと。そのために、山一の崩壊、北拓、そしてあの長期信用銀行も外国の資本の傘下に入らざるを得なかった。
そういったことを考えますと、非常にあの政策について残念に思うわけですけれども、私は、残念ながら、今の小泉政府の総需要政策、何かそのスタンスは、こんな言い方をするとおしかりを受けるかもしれないけれども、平成九年の二の舞にいきはしないか、そんな心配を正直いたしております。
公共事業は、従来の箱物型中心はよくない。また、談合みたいなこと、あるいは大企業が受注を受けて丸投げする、こんなことは絶対に許すべきじゃないと思います。しかし、公共事業そのものを何としても削らなきゃいけないという、そんな時代ではないと私は思うわけでありまして、時に、日本の公共事業支出費が、GDP比で見ますと欧米諸国に比べまして非常に高いじゃないか、これは抑えた方がいいというような意見もありますけれども、日本の場合、社会資本はまだ後進国並みなんです。公園もありませんし、そしてまた、サラリーマンの住んでいる家はウサギ小屋と言われる程度であります。
道路にいたしましても、やっと六千九百キロメートル。これは、ほんの十年ぐらい前、中国はゼロから出発いたしまして、今、何と一万九千キロメートルになっている。アメリカには、もちろん想像がつきません、差があります。フランスやドイツも、一万一千から二千というレベルでありますし、道路についてはまだまだやってもらいたいというふうに思うわけであります。
総理、公共事業、これは、中身は変えますけれども、そして構造改革を実現すべきだと思いますが、需要を引き出せるために、何としても積極財政をここ二、三年やる方向へシフトしていただけないか、このようなことを思うわけですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →ところで、何としても総需要を刺激していただきたい、こういうふうに思うわけでございますが、一九二九年のアメリカの大恐慌がありまして、あのときにアメリカのGDPが三〇%ほど一挙に減ってしまいました。これは大混乱であります。ルーズベルトはニューディール政策だとかいろいろな形で需要創出努力をやってまいりまして、しかし、相当な努力はいたしましたけれども、あの三〇%のダウンを回復できない。やっと一五%までぐらい回復したのがせいぜいでありまして、結局、大恐慌前のGDPの水準に戻ったのは、一九四一年、第二次大戦が始まってからであります。
日本のバブル崩壊、これは、資産デフレでいうと一千兆円とも言われております大不況であります。アメリカの大恐慌と比較するのはどうかと思いますけれども、これだけの資産デフレに見舞われた日本経済ですから、当然に大不況に陥る心配がありました。
最近よく、あれからの十年を失われた十年だというふうなことを言う人がおります。政府のやることは何もかも後手後手になっているじゃないか、また、不良債権だってどうだ、一生懸命やっていると言っているけれども、いまだにけりがついていないじゃないか、まだふえているじゃないか、そんな非難もあります。
公共事業に至りましては、こんな公共事業幾らやったって効果がなかったじゃないか、そして後に膨大な国債の残高を積み残しただけじゃないか、こんな見方が、非常に強く言われる方があるんですけれども、私は、むしろよくやった十年と言いたいと思うんですね。
公共事業を悪者扱いするのはいいんですけれども、よく考えてみると、この公共事業をやったればこそマイナス成長にならなかったと言えるんじゃないでしょうか。そして、この十年間、平均してみますと、中にはマイナス成長の年もありましたけれども、平均してみると、何と一%弱の平均成長率を保ってきた、その十年であったわけでございます。
私は、そういう意味では、本当によくやってきたと思うんです。ただ、残念に思うのは、平成九年のあの財政改革への性急な取り組みであったと思います。
確かに、消費税も上げる必要がありました。また、特別減税の廃止とか医療費の引き上げ、さらにまた公共事業も思い切ってカットしてしまいました。このことが、私は、残念ながら、政策的にはあのタイミングとしては間違っていたのじゃないかなと。そのために、山一の崩壊、北拓、そしてあの長期信用銀行も外国の資本の傘下に入らざるを得なかった。
そういったことを考えますと、非常にあの政策について残念に思うわけですけれども、私は、残念ながら、今の小泉政府の総需要政策、何かそのスタンスは、こんな言い方をするとおしかりを受けるかもしれないけれども、平成九年の二の舞にいきはしないか、そんな心配を正直いたしております。
公共事業は、従来の箱物型中心はよくない。また、談合みたいなこと、あるいは大企業が受注を受けて丸投げする、こんなことは絶対に許すべきじゃないと思います。しかし、公共事業そのものを何としても削らなきゃいけないという、そんな時代ではないと私は思うわけでありまして、時に、日本の公共事業支出費が、GDP比で見ますと欧米諸国に比べまして非常に高いじゃないか、これは抑えた方がいいというような意見もありますけれども、日本の場合、社会資本はまだ後進国並みなんです。公園もありませんし、そしてまた、サラリーマンの住んでいる家はウサギ小屋と言われる程度であります。
道路にいたしましても、やっと六千九百キロメートル。これは、ほんの十年ぐらい前、中国はゼロから出発いたしまして、今、何と一万九千キロメートルになっている。アメリカには、もちろん想像がつきません、差があります。フランスやドイツも、一万一千から二千というレベルでありますし、道路についてはまだまだやってもらいたいというふうに思うわけであります。
総理、公共事業、これは、中身は変えますけれども、そして構造改革を実現すべきだと思いますが、需要を引き出せるために、何としても積極財政をここ二、三年やる方向へシフトしていただけないか、このようなことを思うわけですが、いかがでしょうか。
小
小泉純一郎#9
○小泉内閣総理大臣 公共事業の必要性は認めますが、すべての公共事業が景気にプラスになるかということとはまた別の問題だと思っております。やはり重点的、どこに公共事業の財源を回すかという視点も重要ではないか。
しかも、財政出動といいますけれども、財政には余裕がございません。そういう中で、私は、いろいろな見直しが必要ではないか、また、公共事業以外にも経済活性化のための必要な事業というのはほかにもあるのではないか、そういう点もよく気をつけなきゃいけない時代に入ってきたのではないかと思っております。今まで、景気が悪いと公共事業ということに頼ってまいりましたけれども、もう構造問題に手をつけないと現在の景気停滞は打開できないのではないかと思っております。
この発言だけを見る →しかも、財政出動といいますけれども、財政には余裕がございません。そういう中で、私は、いろいろな見直しが必要ではないか、また、公共事業以外にも経済活性化のための必要な事業というのはほかにもあるのではないか、そういう点もよく気をつけなきゃいけない時代に入ってきたのではないかと思っております。今まで、景気が悪いと公共事業ということに頼ってまいりましたけれども、もう構造問題に手をつけないと現在の景気停滞は打開できないのではないかと思っております。
宮
宮本一三#10
○宮本委員 総理のお考えもよくわかるのでございます、そして財政に余裕がないというその考え方も私はよくよくわかるわけでございます。
しかしながら、この日本の経済、このまま二年、三年続けていきますと、構造改革は必要だし、またその成果を期待するわけでございますけれども、なかなかこの二、三年に構造改革の成果が景気回復に結びつくような形で出てくるかどうかについては、非常に私は心配をいたしております。何とかこの二、三年だけでも、財政赤字を覚悟で積極的にやっていただきたい。
確かに、財政は心配であります。私も、その財政の心配を一番している一人であると思っておりますが、ちょうど二十年ほど前、渡辺美智雄大蔵大臣のときに、日本の債務残高、長期債務が百二十兆に達しておりました。GDPでいうと四十何%。しかし、このままいったら大変なことになるぞという危機を持ちまして、渡辺大臣にお願いをして、財政再建の必要性のキャンペーンをスタートしていただきましたが、それに対しまして、東京大学の内田忠夫教授が公開質問状で、どうも大蔵省の財政主導主義は納得できない、財政も大事だけれども、もっと大事なものがあるんだという公開質問が出されました。それに対して、私の方で、これは私の名前で大蔵省見解として、昭和五十五年の九月でございましたけれども、渡辺大臣にかわりまして内田忠夫に反論を日経新聞に出した記憶があります。
私は、財政の健全性、これは本当に必要だと思っておりますけれども、しかし、今の日本の経済、これは財政も大事だけれども、本当にこのまま、今ちょっと景気はいい色は見えているというけれども、私は長続きするかどうか疑問です。何としても、この二、三年、勝負でございますので、そして構造改革はしっかりやっていただきたい。それだけに、それと並行して、二、三年、場合によっては百兆から百五十兆の公債発行がふえてもいいというぐらいの覚悟で、何とか財政運営を、そして経済運営をリードしていただけないか。
確かにムーディーズが、A2の格下げにやられましたけれども、これはムーディーズの勉強不足だと私は思います。日本の場合、海外資産、特に国全体としてネットの海外資産が一兆四千億ドル。アメリカの場合は、今や二兆二千億ドルのマイナスであります。この日本の黒字に対して、二番手のドイツだって、せいぜい二千億ドルぐらい、あるいは三千ぐらいじゃないかと思います。もう断トツのネット資産を日本国は持っております。確かに財政は六百九十三兆という債務があるということで、一四〇%だと大騒ぎしておりますけれども、細かいことかもしれませんが、この六百九十兆の中には、特別会計の債務を全部国の債務として計算していますので、中には、国の債務と考える必要のないようなもの、例えば郵貯特会の借入金なんというのは六十兆ぐらいありますけれども、これは債務とは言えないと私は思うわけでありますが、そういった問題はテクニカルな問題ですから。
それにしても、この数字だけに余り気を使わないで、何とか、場合によっては百兆、百五十兆。二十年前心配しておるころからすると、もう本当に百二十兆が六百九十兆になっちゃったわけですから、これからもうちょっといいだろうというのは大ざっぱな言い方かもしれぬけれども、今ここまで経済が傷んでおります。何とかもう少し、赤字を覚悟でこの二、三年走ってもらえないか。そして、この蛇口を握っているのが、総理、あなたでございますから、総理が蛇口を少し緩めれば、あしたにも景気はよくなります。何とかひとつお願いしたい。どのように総理はお考えでしょうか。
この発言だけを見る →しかしながら、この日本の経済、このまま二年、三年続けていきますと、構造改革は必要だし、またその成果を期待するわけでございますけれども、なかなかこの二、三年に構造改革の成果が景気回復に結びつくような形で出てくるかどうかについては、非常に私は心配をいたしております。何とかこの二、三年だけでも、財政赤字を覚悟で積極的にやっていただきたい。
確かに、財政は心配であります。私も、その財政の心配を一番している一人であると思っておりますが、ちょうど二十年ほど前、渡辺美智雄大蔵大臣のときに、日本の債務残高、長期債務が百二十兆に達しておりました。GDPでいうと四十何%。しかし、このままいったら大変なことになるぞという危機を持ちまして、渡辺大臣にお願いをして、財政再建の必要性のキャンペーンをスタートしていただきましたが、それに対しまして、東京大学の内田忠夫教授が公開質問状で、どうも大蔵省の財政主導主義は納得できない、財政も大事だけれども、もっと大事なものがあるんだという公開質問が出されました。それに対して、私の方で、これは私の名前で大蔵省見解として、昭和五十五年の九月でございましたけれども、渡辺大臣にかわりまして内田忠夫に反論を日経新聞に出した記憶があります。
私は、財政の健全性、これは本当に必要だと思っておりますけれども、しかし、今の日本の経済、これは財政も大事だけれども、本当にこのまま、今ちょっと景気はいい色は見えているというけれども、私は長続きするかどうか疑問です。何としても、この二、三年、勝負でございますので、そして構造改革はしっかりやっていただきたい。それだけに、それと並行して、二、三年、場合によっては百兆から百五十兆の公債発行がふえてもいいというぐらいの覚悟で、何とか財政運営を、そして経済運営をリードしていただけないか。
確かにムーディーズが、A2の格下げにやられましたけれども、これはムーディーズの勉強不足だと私は思います。日本の場合、海外資産、特に国全体としてネットの海外資産が一兆四千億ドル。アメリカの場合は、今や二兆二千億ドルのマイナスであります。この日本の黒字に対して、二番手のドイツだって、せいぜい二千億ドルぐらい、あるいは三千ぐらいじゃないかと思います。もう断トツのネット資産を日本国は持っております。確かに財政は六百九十三兆という債務があるということで、一四〇%だと大騒ぎしておりますけれども、細かいことかもしれませんが、この六百九十兆の中には、特別会計の債務を全部国の債務として計算していますので、中には、国の債務と考える必要のないようなもの、例えば郵貯特会の借入金なんというのは六十兆ぐらいありますけれども、これは債務とは言えないと私は思うわけでありますが、そういった問題はテクニカルな問題ですから。
それにしても、この数字だけに余り気を使わないで、何とか、場合によっては百兆、百五十兆。二十年前心配しておるころからすると、もう本当に百二十兆が六百九十兆になっちゃったわけですから、これからもうちょっといいだろうというのは大ざっぱな言い方かもしれぬけれども、今ここまで経済が傷んでおります。何とかもう少し、赤字を覚悟でこの二、三年走ってもらえないか。そして、この蛇口を握っているのが、総理、あなたでございますから、総理が蛇口を少し緩めれば、あしたにも景気はよくなります。何とかひとつお願いしたい。どのように総理はお考えでしょうか。
小
小泉純一郎#11
○小泉内閣総理大臣 目先のことだけ考えてはいけないと思っております。現時点において、財政も金融も政府としてはかなり大胆な財政金融政策を打ってまいりましたけれども、なかなか経済の方は思わしい回復を示さない。そういうことから、この構造問題にメスを入れようということで、特殊法人等あるいは規制改革等、さらに政府と民間のあり方、中央と地方とのあり方、税のあり方、こういうものに本格的に取り組もうじゃないかということでやってきているわけであります。
私としては、中長期的に望ましい改革は何かという観点から現在何が必要かという点に意を用いて、これからの経済財政対策を打っていきたいと思っております。
この発言だけを見る →私としては、中長期的に望ましい改革は何かという観点から現在何が必要かという点に意を用いて、これからの経済財政対策を打っていきたいと思っております。
宮
宮本一三#12
○宮本委員 ありがとうございました。総理の御意見はよくわかるわけでございます。
金融問題について、ちょっと時間がもうなくなりましたけれどもお聞きしたいんですが、ひとつ、その前に、高速道路の整備の必要性を強調したいと思いますが、同時にまた高速料金の問題です。
今、明石と淡路の間にすばらしい橋がかかっておりますが、いかにも料金が高いわけでございまして、あの橋ができたときにはフェリーボートがもうなくなると思っておりました。ところが、フェリーボート、今も栄えております。なぜかといいますと、やはり橋の料金が高いからであります。また、橋の料金を下げるための——フェリーを使うのもいいんですけれども、そのついでにせっかくのハイウエーを走らないで一般道路を大きなトラックがばんばん走っております。これは非常に迷惑な話でございますし、またせっかくのハイウエーをうまく利用していない。そういう意味で、何としてもあの橋の料金とそして高速料金、これを下げるということを考えていただきたいと思います。
特に高速道路については、夜中に大きなトラックが道の端をぶわあっと走るのは、本当にこれは迷惑でございますので、深夜だけでも高速料金を下げるということにしますともっと利用が高まるのじゃないかな、こういうことをひとつお願いだけをいたしまして、金融問題にひとつ入りたいと思うんですが、それと、大蔵大臣もいらっしゃいますので、固定資産税の問題について、ちょっと、確かに商業地の問題が問題になっておりますが、市街地になっている農家の固定資産税が非常に高い。一反例えば七万円の固定資産税を払って、しかし結局そこから生まれる生産は十万円しかない、そんな事態もありますので、ひとつ大臣にお耳にだけ入れていただきたい、このように思います。
時間が参りましたので、金融問題については、ペイオフ、これは本当に大事なことではありますけれども、今のこの時期に何としてもやり切る必要があるのかどうか。よほどセーフガードを考えてもらわないと、心配であります。アメリカの場合も、大きな金融機関については、コンチネンタル・イリノイが十七年前につぶれた、それ以外つぶしておりませんし、これについても、つぶれたけれども全額保護している、そういうこともあるわけですので、実行するにいたしましてもよほど慎重に準備してもらいたい、そのように思うわけでございますが、どうでしょうか。
この発言だけを見る →金融問題について、ちょっと時間がもうなくなりましたけれどもお聞きしたいんですが、ひとつ、その前に、高速道路の整備の必要性を強調したいと思いますが、同時にまた高速料金の問題です。
今、明石と淡路の間にすばらしい橋がかかっておりますが、いかにも料金が高いわけでございまして、あの橋ができたときにはフェリーボートがもうなくなると思っておりました。ところが、フェリーボート、今も栄えております。なぜかといいますと、やはり橋の料金が高いからであります。また、橋の料金を下げるための——フェリーを使うのもいいんですけれども、そのついでにせっかくのハイウエーを走らないで一般道路を大きなトラックがばんばん走っております。これは非常に迷惑な話でございますし、またせっかくのハイウエーをうまく利用していない。そういう意味で、何としてもあの橋の料金とそして高速料金、これを下げるということを考えていただきたいと思います。
特に高速道路については、夜中に大きなトラックが道の端をぶわあっと走るのは、本当にこれは迷惑でございますので、深夜だけでも高速料金を下げるということにしますともっと利用が高まるのじゃないかな、こういうことをひとつお願いだけをいたしまして、金融問題にひとつ入りたいと思うんですが、それと、大蔵大臣もいらっしゃいますので、固定資産税の問題について、ちょっと、確かに商業地の問題が問題になっておりますが、市街地になっている農家の固定資産税が非常に高い。一反例えば七万円の固定資産税を払って、しかし結局そこから生まれる生産は十万円しかない、そんな事態もありますので、ひとつ大臣にお耳にだけ入れていただきたい、このように思います。
時間が参りましたので、金融問題については、ペイオフ、これは本当に大事なことではありますけれども、今のこの時期に何としてもやり切る必要があるのかどうか。よほどセーフガードを考えてもらわないと、心配であります。アメリカの場合も、大きな金融機関については、コンチネンタル・イリノイが十七年前につぶれた、それ以外つぶしておりませんし、これについても、つぶれたけれども全額保護している、そういうこともあるわけですので、実行するにいたしましてもよほど慎重に準備してもらいたい、そのように思うわけでございますが、どうでしょうか。
柳
柳澤伯夫#13
○柳澤国務大臣 ペイオフは、私どもとしては、構造改革の一環だ、このように考えております。株主のみならず預金者の厳しい目も銀行の経営に注がれるということのために、銀行経営者は本当に死に物狂いでみずからの経営をしっかりさせなければならない、これが我々、金融機関の構造改革そのものだ、このように考えております。したがって、この基本を揺るがすということはあり得ないことだと私ども考えております。
しかし、金融のことは、常に私ども、システムとしての信頼性、安定性ということには思いをいたしておらなければならないということも確かでございまして、私どもとしては、したがって、預金者の信頼が欠くるところのないように、不断に、官民挙げてより強固な、安定的な金融システムの構築のために気を配ってまいりたい、このように考えているところであります。
この発言だけを見る →しかし、金融のことは、常に私ども、システムとしての信頼性、安定性ということには思いをいたしておらなければならないということも確かでございまして、私どもとしては、したがって、預金者の信頼が欠くるところのないように、不断に、官民挙げてより強固な、安定的な金融システムの構築のために気を配ってまいりたい、このように考えているところであります。
津
石
石井啓一#15
○石井(啓)委員 公明党の石井啓一でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
まず金融問題から入りたいと思いますが、柳澤大臣、よろしくお願い申し上げます。
中小零細企業に対する金融検査でございますけれども、現行の金融検査マニュアルでも、中小零細企業に関する債務者区分、正常先か要注意先か要管理先か破綻懸念先か破綻先かという、この債務者区分については、その企業の財務状況のみならず、技術力や販売力や成長性、あるいはその代表者の収入状況や資産内容等を総合的に勘案し、当該企業の経営実態を踏まえて判断する、こういうふうに記述はされておるんですけれども、これが非常に抽象的でありまして、実態としては大企業と同じように財務状況だけで判断をされていて、経営実態はそんなに悪くないにもかかわらず債務者区分が悪くなっている、その結果、金融機関から貸し渋り、貸しはがしを受けている、こういう声が非常に多くございます。
私どももこの金融検査の見直しというのは求めてきたわけでありますけれども、金融庁もこのたび対応をされまして、この六月の二十八日に、中小零細企業の債務者区分の判断にかかわる具体的な検証ポイントがどういうポイントなのかということと、その検証ポイントに係る運用例、金融検査マニュアルの運用例が公表されたところでございますので、本日は、その概要を御紹介いただきまして、そして、今後の金融検査では中小零細企業の特性に十分配慮いたしまして、経営実態を的確に把握した上で債務者区分を行うことを指導していただく、このことを表明していただきたいと存じます。
柳澤大臣、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →まず金融問題から入りたいと思いますが、柳澤大臣、よろしくお願い申し上げます。
中小零細企業に対する金融検査でございますけれども、現行の金融検査マニュアルでも、中小零細企業に関する債務者区分、正常先か要注意先か要管理先か破綻懸念先か破綻先かという、この債務者区分については、その企業の財務状況のみならず、技術力や販売力や成長性、あるいはその代表者の収入状況や資産内容等を総合的に勘案し、当該企業の経営実態を踏まえて判断する、こういうふうに記述はされておるんですけれども、これが非常に抽象的でありまして、実態としては大企業と同じように財務状況だけで判断をされていて、経営実態はそんなに悪くないにもかかわらず債務者区分が悪くなっている、その結果、金融機関から貸し渋り、貸しはがしを受けている、こういう声が非常に多くございます。
私どももこの金融検査の見直しというのは求めてきたわけでありますけれども、金融庁もこのたび対応をされまして、この六月の二十八日に、中小零細企業の債務者区分の判断にかかわる具体的な検証ポイントがどういうポイントなのかということと、その検証ポイントに係る運用例、金融検査マニュアルの運用例が公表されたところでございますので、本日は、その概要を御紹介いただきまして、そして、今後の金融検査では中小零細企業の特性に十分配慮いたしまして、経営実態を的確に把握した上で債務者区分を行うことを指導していただく、このことを表明していただきたいと存じます。
柳澤大臣、よろしくお願いいたします。
柳
柳澤伯夫#16
○柳澤国務大臣 金融検査マニュアルでもって金融機関の検査をさせていただいておりまして、今委員が仰せのとおり、各債権につきまして債務者企業の区分を決めている、こういうことでございます。
そこで、債務者企業の財務の状況というものが基本的に区分をする上の着目点ということになるわけでございますが、その際、金融検査マニュアルにおきましても、中小企業を見る際にはよくよく注意して見なければだめだ、提出されている財務諸表の計数だけで判断をするということをやりますと、本当に企業の実態というものを見誤る危険性がある、こういうことは避けなければならないということが従来とも書いてあったわけでございます。しかしながら、その書き方がやや抽象的で、金融検査官の第一線の仕事に本当に反映しているだろうかというようなことについて、いろいろな方々からの声がございました。
そこで、私どもとしては、今回、検査マニュアル別冊というものを作成いたしまして、中小企業融資に当たって着目すべきポイントというものを示すと同時に、その具体例を掲げさせていただいて、こういうことについては検査官が注意をしなければならないところであるということを明確に決めさせていただいたということでございます。
その例を挙げてみろ、こういうことでございますので、若干主なところを挙げさせていただきますと、先ほども申したように、企業の実態的な財務内容というものを把握するに当たっては、中小企業者の場合には代表者等の資産と企業の財務とが一体になっているケースがある、その場合には、あくまでもその企業の財務内容だけで判断するのではなくて、代表者等が実際その企業に貸し付けをしている、しかし、その貸し付けをすぐ回収しようと思っていないというように、あたかも自己資本として機能しているというようなことがあれば、それはそれでしっかり参酌すべきであるというようなことを資産との一体性ということでは申しているわけでございます。
第二に、企業の資質そのものを見るという着眼点を明らかにしておりまして、資質というのは潜在的な力ということでございますけれども、技術力がある、これはもう親企業だとか大企業から見ても、とてもそれは捨てがたいものである、そういう技術力がある、あるいは販売力がしっかりしている、こういうようなものについてはよくよく、表面にあらわれた財務状況だけではなくて、そうした潜在的な力というものを勘案して格付をしなければいけない、こういうことを申しているわけでございます。
その他、業種等につきましても、業種特有のいわば懐妊期間であるとかそういうようなものがありますので、余り画一的にこれを判断してはいけないというようなことを掲げさせていただいておるというところでございます。
私ども、このことにつきましては、事前の研修、それから、実際に検査が行われているその現場の第一線でいろいろ対応していただいているときに、経営者に、今入っている検査官の検査はどんなふうにお感じですかというようなことを、バックオフィスの検査当局が経営者との間でいろいろ打ち合わせをする、それから、場合によっては、不満だ、どうしても納得いかないということであれば意見申し出の制度も御活用いただいて結構である、こういうようなことを申させていただいておるというところでございます。
この発言だけを見る →そこで、債務者企業の財務の状況というものが基本的に区分をする上の着目点ということになるわけでございますが、その際、金融検査マニュアルにおきましても、中小企業を見る際にはよくよく注意して見なければだめだ、提出されている財務諸表の計数だけで判断をするということをやりますと、本当に企業の実態というものを見誤る危険性がある、こういうことは避けなければならないということが従来とも書いてあったわけでございます。しかしながら、その書き方がやや抽象的で、金融検査官の第一線の仕事に本当に反映しているだろうかというようなことについて、いろいろな方々からの声がございました。
そこで、私どもとしては、今回、検査マニュアル別冊というものを作成いたしまして、中小企業融資に当たって着目すべきポイントというものを示すと同時に、その具体例を掲げさせていただいて、こういうことについては検査官が注意をしなければならないところであるということを明確に決めさせていただいたということでございます。
その例を挙げてみろ、こういうことでございますので、若干主なところを挙げさせていただきますと、先ほども申したように、企業の実態的な財務内容というものを把握するに当たっては、中小企業者の場合には代表者等の資産と企業の財務とが一体になっているケースがある、その場合には、あくまでもその企業の財務内容だけで判断するのではなくて、代表者等が実際その企業に貸し付けをしている、しかし、その貸し付けをすぐ回収しようと思っていないというように、あたかも自己資本として機能しているというようなことがあれば、それはそれでしっかり参酌すべきであるというようなことを資産との一体性ということでは申しているわけでございます。
第二に、企業の資質そのものを見るという着眼点を明らかにしておりまして、資質というのは潜在的な力ということでございますけれども、技術力がある、これはもう親企業だとか大企業から見ても、とてもそれは捨てがたいものである、そういう技術力がある、あるいは販売力がしっかりしている、こういうようなものについてはよくよく、表面にあらわれた財務状況だけではなくて、そうした潜在的な力というものを勘案して格付をしなければいけない、こういうことを申しているわけでございます。
その他、業種等につきましても、業種特有のいわば懐妊期間であるとかそういうようなものがありますので、余り画一的にこれを判断してはいけないというようなことを掲げさせていただいておるというところでございます。
私ども、このことにつきましては、事前の研修、それから、実際に検査が行われているその現場の第一線でいろいろ対応していただいているときに、経営者に、今入っている検査官の検査はどんなふうにお感じですかというようなことを、バックオフィスの検査当局が経営者との間でいろいろ打ち合わせをする、それから、場合によっては、不満だ、どうしても納得いかないということであれば意見申し出の制度も御活用いただいて結構である、こういうようなことを申させていただいておるというところでございます。
石
石井啓一#17
○石井(啓)委員 ぜひ、検査官に徹底をしていただきまして、中小零細企業の方々が安心できるように、よろしくお願いいたしたいと存じます。
続いて、ペイオフ解禁について引き続き柳澤大臣に、二つの質問、続けてお聞きいたします。
一つは、ことしの四月、定期性預金のペイオフの解禁をいたしたわけでありますが、今の法律によりますと、来年の四月には普通預金、当座預金等のいわゆる決済性預金のペイオフ解禁が控えているわけでございますけれども、こういった決済性預金のペイオフ解禁を一年ずらした理由はそもそもどういうところにあるのか、こういうことが一つでございます。
もう一つは、今金融庁で、特に地域金融機関を中心といたしまして合併等を促進する政策を検討しているというふうに聞いておりますけれども、その理由、背景、またその政策の概要について御説明をいただきたいと存じます。
この発言だけを見る →続いて、ペイオフ解禁について引き続き柳澤大臣に、二つの質問、続けてお聞きいたします。
一つは、ことしの四月、定期性預金のペイオフの解禁をいたしたわけでありますが、今の法律によりますと、来年の四月には普通預金、当座預金等のいわゆる決済性預金のペイオフ解禁が控えているわけでございますけれども、こういった決済性預金のペイオフ解禁を一年ずらした理由はそもそもどういうところにあるのか、こういうことが一つでございます。
もう一つは、今金融庁で、特に地域金融機関を中心といたしまして合併等を促進する政策を検討しているというふうに聞いておりますけれども、その理由、背景、またその政策の概要について御説明をいただきたいと存じます。
柳
柳澤伯夫#18
○柳澤国務大臣 ペイオフに当たりまして、これを二段階でもって実行するということで、ことしの四月からは定期性預金についてペイオフを施行させていただいております。そして、明年の四月からは流動性預金にもこれを適用させていただくということでございます。
このように、二段階のペイオフ凍結解禁はいかなる考え方でそうなったのかということでございますけれども、これについては、金融審議会の御議論あるいは与党の御議論の中でいろいろと御議論がございまして、そして、特に流動性預金を解禁するに当たっては、迅速な破綻処理というようなことの体制がしっかりとれているという、その条件整備が必要なのではないかということでこういうふうになったものだと私ども理解させていただいております。
それから第二点でございますけれども、地域金融の再編、特に合併等というふうに言わせていただいておりまして、必ずしも我々、再編というようにアプリオリに、何か、地域金融の各県別の金融機関のシステムはかくかくしかじかあるべきだ、それに向けて誘導をしていく、あるいは場合によっては強制をしていくというような考え方は持っておりません。
むしろ、個別の金融機関がこれからのいろいろな経済情勢、金融情勢を展望する中で、自分たちはあの銀行と合併をする、あるいはその他の、子会社化とか、そういうようなものを考えて、そのことによって、より地域の人たちに充実した金融サービスの提供ができるというような経営戦略についての経営判断、こういうようなものがあって合併等の選択肢を選択される、こういう場合にはこれを支援していこうではないかという考え方で、先般、私ども、その検討項目のいわば外延を明らかにさせていただいた、その内容については今後さらに詰めてまいりたい、このように考えております。
検討項目の外延いかにということでありますと、第一点は、手続の見直しというようなことでございます。それから第二番目には、コストを削減するための方策、これを何とか、合併等に当たってかさんでしまうコストを軽減してやれないかということでございます。第三点は、自己資本の充実のための方策について、規制の緩和その他、何が支援できるか。それから第四点は、預金保険上の経過措置、定期預金だと一千万ですけれども、合併した途端にまた一千万になると、そこの二つの金融機関に一千万円ずつやってきたら、それじゃもう間尺に合わなくなる、これは経過措置を置くべきではないか。こんなようなことを今検討項目の外延として明らかにさせていただいておりまして、今後検討を詰めてまいりたい、このように考えているところでございます。
この発言だけを見る →このように、二段階のペイオフ凍結解禁はいかなる考え方でそうなったのかということでございますけれども、これについては、金融審議会の御議論あるいは与党の御議論の中でいろいろと御議論がございまして、そして、特に流動性預金を解禁するに当たっては、迅速な破綻処理というようなことの体制がしっかりとれているという、その条件整備が必要なのではないかということでこういうふうになったものだと私ども理解させていただいております。
それから第二点でございますけれども、地域金融の再編、特に合併等というふうに言わせていただいておりまして、必ずしも我々、再編というようにアプリオリに、何か、地域金融の各県別の金融機関のシステムはかくかくしかじかあるべきだ、それに向けて誘導をしていく、あるいは場合によっては強制をしていくというような考え方は持っておりません。
むしろ、個別の金融機関がこれからのいろいろな経済情勢、金融情勢を展望する中で、自分たちはあの銀行と合併をする、あるいはその他の、子会社化とか、そういうようなものを考えて、そのことによって、より地域の人たちに充実した金融サービスの提供ができるというような経営戦略についての経営判断、こういうようなものがあって合併等の選択肢を選択される、こういう場合にはこれを支援していこうではないかという考え方で、先般、私ども、その検討項目のいわば外延を明らかにさせていただいた、その内容については今後さらに詰めてまいりたい、このように考えております。
検討項目の外延いかにということでありますと、第一点は、手続の見直しというようなことでございます。それから第二番目には、コストを削減するための方策、これを何とか、合併等に当たってかさんでしまうコストを軽減してやれないかということでございます。第三点は、自己資本の充実のための方策について、規制の緩和その他、何が支援できるか。それから第四点は、預金保険上の経過措置、定期預金だと一千万ですけれども、合併した途端にまた一千万になると、そこの二つの金融機関に一千万円ずつやってきたら、それじゃもう間尺に合わなくなる、これは経過措置を置くべきではないか。こんなようなことを今検討項目の外延として明らかにさせていただいておりまして、今後検討を詰めてまいりたい、このように考えているところでございます。
石
石井啓一#19
○石井(啓)委員 ペイオフ解禁を決めました預金保険法の改正を前にいたしました金融審議会の答申の中では、流動性預金、すなわち決済性預金を一年間ずらした理由としましては、個人や企業の決済が金融機関の破綻によって滞るようなことがありますと、これは経済に大変な影響を及ぼすという懸念から、破綻処理を迅速化したりあるいは多様な決済サービスをつくるという、決済になるべく混乱が生じないような措置をとるための猶予期間としてこの一年間というのは設けられているわけでございます。したがいまして、決済に混乱を生じないような措置がきちんととれるかどうかということは冷静に判断しなければいけないと私は思っております。
それからもう一つ、地域金融機関の合併でございますけれども、私は、ペイオフ解禁する前にこういう合併等は本来はきちんと済ませておかなければいけない問題だと思うんです。
ことしの四月の定期性預金のペイオフ解禁につきましては、普通預金とか当座預金がまだ全額保護されるということで、ある意味でバッファーがありましたので、避難場所があった。実際にデータを見ますと、定期性預金が相当減っておりまして、流動性預金がふえております。昨年の四月では、定期性預金が、これは銀行ベースでいきますと、約二百七十六兆円ありましたのが、ことしの四月では二百三十六兆円、四十兆円減っています。一方で流動性預金は、昨年の四月、百八十二兆円ありましたのが、本年約二百四十二兆円ということで、これは逆に六十兆円ふえているんですね。
こういう大きな預金の流動があったわけでありますけれども、来年四月のペイオフ全面解禁というのは、こういういわばバッファー、避難場所がないということでありますから、これは相当、預金者の不安心理が払拭できるような金融システムの安定化というのを図っていなければいけないというふうに思うわけでございます。
私は、ペイオフ全面解禁の前提というのは、今申し上げましたように、決済に混乱が生じないような措置がとれるのかどうかが一つ。もう一つは、預金者の不安心理がきちんと払拭できるような金融システムの安定化が図られているのかどうか。この二つの前提をきちんと見きわめることが重要であるというふうに考えます。総理の見解を伺いたいと存じます。
この発言だけを見る →それからもう一つ、地域金融機関の合併でございますけれども、私は、ペイオフ解禁する前にこういう合併等は本来はきちんと済ませておかなければいけない問題だと思うんです。
ことしの四月の定期性預金のペイオフ解禁につきましては、普通預金とか当座預金がまだ全額保護されるということで、ある意味でバッファーがありましたので、避難場所があった。実際にデータを見ますと、定期性預金が相当減っておりまして、流動性預金がふえております。昨年の四月では、定期性預金が、これは銀行ベースでいきますと、約二百七十六兆円ありましたのが、ことしの四月では二百三十六兆円、四十兆円減っています。一方で流動性預金は、昨年の四月、百八十二兆円ありましたのが、本年約二百四十二兆円ということで、これは逆に六十兆円ふえているんですね。
こういう大きな預金の流動があったわけでありますけれども、来年四月のペイオフ全面解禁というのは、こういういわばバッファー、避難場所がないということでありますから、これは相当、預金者の不安心理が払拭できるような金融システムの安定化というのを図っていなければいけないというふうに思うわけでございます。
私は、ペイオフ全面解禁の前提というのは、今申し上げましたように、決済に混乱が生じないような措置がとれるのかどうかが一つ。もう一つは、預金者の不安心理がきちんと払拭できるような金融システムの安定化が図られているのかどうか。この二つの前提をきちんと見きわめることが重要であるというふうに考えます。総理の見解を伺いたいと存じます。
小
小泉純一郎#20
○小泉内閣総理大臣 ペイオフ実施に向けて、金融機関も経営の健全化に努力していかなきゃいけない。実施への対応ができないから延期してくれという声が一部にはありますが、そういう方策はとりません。実施が円滑に行われるように不安をなくすような対応はとりますけれども、むしろ、実施だということによって金融システムの健全性を図る、官民挙げて改革の実現に向けて努力をしていかなきゃならないと思っております。
この発言だけを見る →石
石井啓一#21
○石井(啓)委員 ペイオフ解禁という目標を設定して、その目標に向けて金融機関の経営者に経営健全化の努力を促す、こういうことはよくわかります。今簡単にペイオフ解禁を延期すると、その緊張感といいますか、努力が緩むのではないか、こういう懸念も理解できるところでありますけれども、ただ、最終的に決断するに当たっては、やはり金融システムに混乱を生じることは絶対避けなければならないことでございますので、そういった観点から、解禁の前提が満たされるかどうか、冷静に御判断をいただきたいと存じます。
引き続きまして、外形標準課税についてお尋ねをいたしますが、経済財政諮問会議のいわゆる骨太の方針第二弾あるいは政府税調の答申でこの外形標準課税の導入が盛り込まれておりまして、今議論が沸き上がってきているところでございます。
まず、総務省にお尋ねをいたしますが、そもそも、都道府県税であります法人事業税に外形標準課税を導入しようとする理由について、まず確認をさせていただきたいと存じます。
この発言だけを見る →引き続きまして、外形標準課税についてお尋ねをいたしますが、経済財政諮問会議のいわゆる骨太の方針第二弾あるいは政府税調の答申でこの外形標準課税の導入が盛り込まれておりまして、今議論が沸き上がってきているところでございます。
まず、総務省にお尋ねをいたしますが、そもそも、都道府県税であります法人事業税に外形標準課税を導入しようとする理由について、まず確認をさせていただきたいと存じます。
若
若松謙維#22
○若松副大臣 法人事業税の外形標準課税導入の必要性の理由でございますが、主に四点ございまして、一点目は税負担の公平性の確保、二点目は応益課税としての税の性格の明確化、三点目は地方分権を支える基幹税の安定化、四つ目が経済の活性化、構造改革の促進、こういう重要な意義を有する改革でございまして、受益と負担の関係を明確にして真の地方分権の実現に資するために、早急に導入をしていただきたいと考えております。
ちなみに、これは県税でございまして、平成三年が六・五兆円あったのが平成十二年は三・九兆円まで四割激減しております。そこで、先週の七月十八日に開催されました全国知事会議におきまして、この外形標準課税の導入につきまして、平成十五年度税制改正において実現することの緊急決議がなされたところでございます。
今後とも、平成十五年度税制改正での導入を目指して、全国知事会または全国都道府県議会議長会などとの連携をとりながら、関係方面の理解を得られるよう全力を尽くしてまいりますので、どうぞ御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →ちなみに、これは県税でございまして、平成三年が六・五兆円あったのが平成十二年は三・九兆円まで四割激減しております。そこで、先週の七月十八日に開催されました全国知事会議におきまして、この外形標準課税の導入につきまして、平成十五年度税制改正において実現することの緊急決議がなされたところでございます。
今後とも、平成十五年度税制改正での導入を目指して、全国知事会または全国都道府県議会議長会などとの連携をとりながら、関係方面の理解を得られるよう全力を尽くしてまいりますので、どうぞ御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
石
石井啓一#23
○石井(啓)委員 それでは、竹中大臣にお伺いいたしますけれども、今の法人事業税は、所得に対して九・六%という税率がかかるわけでございます。今の外形標準課税として出ている案は、所得に対しては現行の半分の四・八%にする、残りの半分に相当するところを、給与とかあるいは資本金、新たな課税標準で課税をする、こういうことでありますね。
経済財政諮問会議の基本方針では、法人課税の実効税率を下げる一環として外形標準課税を検討するというふうにしておるんです。確かに、所得に対する税負担は、今申し上げましたように下がるわけでありますけれども、新たに給与や資本金などの基準に課税されるわけですから、企業の実質的な税負担が軽減されるとは限らないわけですね。これは個別企業ごとに違うはずなんです。どうして、実効税率を下げる一環として外形標準課税の検討ということがうたわれたのか、この点について御説明いただきたいと思います。
この発言だけを見る →経済財政諮問会議の基本方針では、法人課税の実効税率を下げる一環として外形標準課税を検討するというふうにしておるんです。確かに、所得に対する税負担は、今申し上げましたように下がるわけでありますけれども、新たに給与や資本金などの基準に課税されるわけですから、企業の実質的な税負担が軽減されるとは限らないわけですね。これは個別企業ごとに違うはずなんです。どうして、実効税率を下げる一環として外形標準課税の検討ということがうたわれたのか、この点について御説明いただきたいと思います。
竹
竹中平蔵#24
○竹中国務大臣 税の負担を御議論いただく場合に、いわゆるマクロの税の負担と、税を負担する構造の部分というのを分けて考える必要があるというふうに思います。
御指摘のとおり、これは基本的には税収の中立で総務省の試算はなされていると思いますので、その意味では、負担というのは当たらないという委員の指摘はそのとおりであろうかと存じます。ただ、経済を活性化させるという観点から、課税ベースを広げてその分税率を薄くしていくということは、やはり活性化のための基本的な方向であるというふうに思うわけでございます。
もちろん、その場合に、例えば零細企業等々に負担が極度に重くならないような配慮というのは、恐らくさまざまな制度設計、これは今後の問題でございますから議論がされていくわけであると思いますが、あくまでも課税ベースを広くしてその分の負担率を薄くしていく形で経済の活性化を図っていく、マクロの負担というよりは、その構造の部分でそういった議論が出てきたというふうに理解をしております。
この発言だけを見る →御指摘のとおり、これは基本的には税収の中立で総務省の試算はなされていると思いますので、その意味では、負担というのは当たらないという委員の指摘はそのとおりであろうかと存じます。ただ、経済を活性化させるという観点から、課税ベースを広げてその分税率を薄くしていくということは、やはり活性化のための基本的な方向であるというふうに思うわけでございます。
もちろん、その場合に、例えば零細企業等々に負担が極度に重くならないような配慮というのは、恐らくさまざまな制度設計、これは今後の問題でございますから議論がされていくわけであると思いますが、あくまでも課税ベースを広くしてその分の負担率を薄くしていく形で経済の活性化を図っていく、マクロの負担というよりは、その構造の部分でそういった議論が出てきたというふうに理解をしております。
石
石井啓一#25
○石井(啓)委員 実効税率を下げるために外形標準を導入するというのは、私はそういう意味では誤解を招くと思うんですよ。何か企業の税負担を下げるかのような誤解を招くんじゃないかと私は思うんですね。そこは説明が必要だと思います。
また、先ほど若松副大臣から説明がありましたように、そもそもこの外形標準の導入の目的は、公平性だとか、受益に応じた負担を求めるとか、あるいは都道府県の税収の安定性だということが主なる目的でありまして、実効税率を下げることが目的ではないんですよ。だから、実効税率を下げるために外形標準を入れるというのは、ちょっとこれはおかしいはずなんですね。
そもそも、経済財政諮問会議の民間議員の間では、これは法人事業税ではなくて法人税の本体の税率を下げるという議論をされていたんじゃないんでしょうか。竹中大臣、どうでしょう。
この発言だけを見る →また、先ほど若松副大臣から説明がありましたように、そもそもこの外形標準の導入の目的は、公平性だとか、受益に応じた負担を求めるとか、あるいは都道府県の税収の安定性だということが主なる目的でありまして、実効税率を下げることが目的ではないんですよ。だから、実効税率を下げるために外形標準を入れるというのは、ちょっとこれはおかしいはずなんですね。
そもそも、経済財政諮問会議の民間議員の間では、これは法人事業税ではなくて法人税の本体の税率を下げるという議論をされていたんじゃないんでしょうか。竹中大臣、どうでしょう。
竹
竹中平蔵#26
○竹中国務大臣 委員まさに御指摘のように、法人税の実効税率を下げるために外形標準の課税を導入するというのは、明らかにそういう考えではございません。実効税率をやはり下げるべきである、これは国際的な比較等々からさまざまに議論して、経済活性化をしようということが一方の議論であって、外形標準課税そのものは、先ほど副大臣が説明したように、まさに応益負担の原則から出てくる一つの税制の改革の方向だと思います。
ただ、実効税率を下げるというその方向性を、経済財政諮問会議では基本方針でありますので議論しているわけで、では具体的にどのような形で実効税率を下げるのか、それをどの程度下げるのかというのは、まさにこれからの制度設計の議論になってくるわけでございます。その中の一つのやり方としてそういう外形標準の話もあるというようなことが議論されたことは事実でございますけれども、これは税の改革の目的からすると、実効税率を下げるということとその負担の公平を図るということは、やはり基本的な理念は違っている、そのように理解すべきであるというふうに思っております。
委員まさにお尋ねの諮問会議の中での民間議員の議論というのは、実効税率を下げるということによって経済を活性化しろ、そこにあくまでも重点があるわけでございます。
この発言だけを見る →ただ、実効税率を下げるというその方向性を、経済財政諮問会議では基本方針でありますので議論しているわけで、では具体的にどのような形で実効税率を下げるのか、それをどの程度下げるのかというのは、まさにこれからの制度設計の議論になってくるわけでございます。その中の一つのやり方としてそういう外形標準の話もあるというようなことが議論されたことは事実でございますけれども、これは税の改革の目的からすると、実効税率を下げるということとその負担の公平を図るということは、やはり基本的な理念は違っている、そのように理解すべきであるというふうに思っております。
委員まさにお尋ねの諮問会議の中での民間議員の議論というのは、実効税率を下げるということによって経済を活性化しろ、そこにあくまでも重点があるわけでございます。
石
石井啓一#27
○石井(啓)委員 法人税の税率を下げる議論を避けるために外形標準課税を導入するということであれば、私はちょっとそれはこそくなんではないかなというふうに思います。
それで、総理にお尋ねをいたしますけれども、この外形標準課税について、受益に応じた負担を求める、あるいは税収の安定化を図る、こういう目的自体は理解できなくもありませんけれども、やはり導入に当たっては景気の状況等を十分勘案していただきたいと思います。総理の御見解を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →それで、総理にお尋ねをいたしますけれども、この外形標準課税について、受益に応じた負担を求める、あるいは税収の安定化を図る、こういう目的自体は理解できなくもありませんけれども、やはり導入に当たっては景気の状況等を十分勘案していただきたいと思います。総理の御見解を伺いたいと思います。
小
小泉純一郎#28
○小泉内閣総理大臣 今竹中大臣が答弁しましたように、法人税の実効税率を下げるということは経済活性化に資するものではないか、それと外形標準課税、これは法人事業税の議論とは分けて考えるべきだと思います。
そういう中にあって、税制の抜本改革がどうあるべきかという観点で議論されているということを御理解いただきたいと思いますし、外形標準課税のやり方についてはいろいろ方法があります。中小企業に対して、どのような配慮が必要か、またどういう年次をどうすべきか、いろいろな方法があると思うんです。それは今後の議論にゆだねたいと思います。
この発言だけを見る →そういう中にあって、税制の抜本改革がどうあるべきかという観点で議論されているということを御理解いただきたいと思いますし、外形標準課税のやり方についてはいろいろ方法があります。中小企業に対して、どのような配慮が必要か、またどういう年次をどうすべきか、いろいろな方法があると思うんです。それは今後の議論にゆだねたいと思います。
石
石井啓一#29
○石井(啓)委員 今の案でも、中小零細企業に対する配慮あるいは段階的に導入する、こういうことは盛り込まれてはおりますけれども、景気の悪いときに導入を決めること自体納得がいかない、こういう声が強いわけでございますので、この導入時期については慎重に御検討いただきたいと思います。
以上で終わります。
この発言だけを見る →以上で終わります。