北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会

2004-06-15 参議院 全81発言

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会議録情報#0
平成十六年六月十五日(火曜日)
   午前十時十四分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         野間  赳君
    理 事
                小林  温君
                保坂 三蔵君
                広野ただし君
                千葉 国男君
    委 員
                有馬 朗人君
                岩井 國臣君
                柏村 武昭君
                山東 昭子君
                清水嘉与子君
                松山 政司君
                大江 康弘君
                佐藤 道夫君
                榛葉賀津也君
                田村 秀昭君
                木庭健太郎君
                緒方 靖夫君
                小泉 親司君
                田  英夫君
   国務大臣
       外務大臣     川口 順子君
       国務大臣
       (内閣官房長官) 細田 博之君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  山崎 正昭君
   副大臣
       外務副大臣    阿部 正俊君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        田中 信明君
   政府参考人
       内閣官房拉致被
       害者・家族支援
       室長       小熊  博君
       警察庁警備局長  瀬川 勝久君
       外務大臣官房審
       議官       齋木 昭隆君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に
 関する調査
 (拉致被害者及び特定失踪者問題に関する件)
 (拉致問題と日朝国交正常化交渉に関する件)
 (第三回六者会合に関する件)
 (拉致被害者家族の支援・再会問題に関する件
 )
○継続調査要求に関する件
    ─────────────
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野間赳#1
○委員長(野間赳君) ただいまから北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会を開会をいたします。
 政府参考人の出席要求に関する件につきましてお諮りをいたします。
 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査のため、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野間赳#2
○委員長(野間赳君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ─────────────
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野間赳#3
○委員長(野間赳君) 北朝鮮による拉致問題等に関しての対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言を願います。
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広野ただし#4
○広野ただし君 おはようございます。民主党・新緑風会の広野ただしです。
 今般、この参議院に北朝鮮による拉致問題等特別委員会が設置されまして、衆議院の方も外務委員会に小委員会があるわけですが、参議院の場合は明確に北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会ということで、政府のやっている外交、北朝鮮に対する拉致の問題について、今まで三十年間いろんな形で大変な犠牲を強いられている被害者の方々、そしてまた、かの地で日本の言わば助けを待っている、一日千秋の思いで助けを待っている、そういう人たちに対して、しっかりと国会でも国民の側に立って、政府の外交姿勢をバックアップする場合もあるでしょうし、いろいろと苦言を呈してもっとしっかりやれというようなこともあるでしょうし、国論を統一をして北朝鮮の正にいわれなき拉致問題にしっかりと対応していこうと。その初代委員長が野間委員長で、そういう面では、非常に後ればせではありましたけれども、今、正に参議院でも本格的にこの拉致問題に取り組もうと、こういうことになったこと、後れてではありますが、今後とも力一杯やっていきたいと、こう思うわけであります。
 ところで、政府の北朝鮮に対する外交姿勢について伺いたいと思うんですが、この五月二十二日、小泉総理が再訪朝をされた。小泉さん、非常にパフォーマンスのお上手な方で、行かれて、その結果でありますけれども、私は、まあ落第点だと、こう思っております。
 これは、五人の、拉致被害者の方々の五人の御家族は帰ってこられましたけれども、ジェンキンスさん始め三人の方々、そしてまた安否不明の十名の方々、そしてまた特定失踪者と言われる、四百名近くになるのではなかろうかと言われている方々に対しては何らのまだ措置もなされない。そしてまた、その見返りというふうにしか思えないんですが、人道支援とは言っておりますけれども、一千万ドルの、まあ十一億円ぐらいの医療支援、そしてまた二十五万トンの食糧支援と、こういうことで、総額百億円近くになるのではないかと思われますけれども、そういうものを言わば簡単に言えば手土産的に持っていって、そして返してもらっているというようなことであります。
 そしてまた、そのほかに、外交カード、この国会で送金問題、外貨送金の問題、そして昨日、参議院でも特定船舶の入港禁止、この法案も成立をいたしました。せっかく議会が外交カードを渡す、政府に渡すと言っているのに、それに対して、外交カードを切ることはないんだというような、そういうようなことをやってくるということを考えますと、しかも、そのほか、核の問題、ミサイルの問題、武装工作船の問題、もう様々な問題が正に日本を脅かしているにもかかわらず、それに対して明確な物言いがなっていない。何か前のめりに国交正常化を急ぎ過ぎているというふうにしか思えないわけです。
 私は、その中身に入る以前に、何といいますか、総理が言わばトップダウンで、トップダウンでやることは私は首脳外交ということで非常に大切なことだと思いますが、それをやるときに、ちゃんと補佐役の官房長官、そして外交においてしっかりと責任を持っている外務大臣、そういう方々が本当にしっかりと補佐をしておるんだろうかというふうに、なかなかそういうことについてしっかりとした補佐がなされていないんじゃないかと、こういうふうに思えてならないわけです。
 今度のサミットの問題を一つ取り上げさせていただきますけれども、日米首脳外交で、そこで、アメリカへ行って多国籍軍、イラクの多国籍軍に対して参加を表明をする、参加なのか協力か、これも何か明確ではありませんけれども、そういうことをする。国会においてそういうものを議論をしてやる、あるいは国民の前に明確に、少なくとも実行部隊を海外において動かすという話なんですから、そういうことに対して与党にさえも十分な話がなされていない、そして国会においてもされていない、そしてまた国民の前にも説明もなく、ただ日米の間で手を結び合うと。こういう、私は場当たり的だと言わざるを得ないと思うんですが、そういうやり方で国の運命を左右されるということは誠にもって危険極まりない、そういうふうに思うわけです。
 その場その場の対応でもって外交が左右されていく、そういうことを考えますと、本当に官房長官、また外務大臣がしっかりと補佐をしているのかということを言わざるを得ないわけであります。そのことについて、まず官房長官の御意見を伺います。
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細田博之#5
○国務大臣(細田博之君) 問題点は、御質問の中身は二つに分かれていると思いますけれども、まず北朝鮮でございますが、北朝鮮との間の話合いは非常に長期にわたり、かつ進展を見なかったわけでございまして、最初に小泉総理が訪朝されて、そしてまもなく五人の拉致被害者の方がお帰りになる、そしてその八人の御家族の方々も言わば向こうに拘束状態になって帰国が実現しない、これに加えて、十人の安否未確認の方々の問題、その他の方々の問題、核の問題等々、事務方で協議をすれば必ず、またこの五人の方がいったん北朝鮮に戻らない限り一切の進展はないとか、十人の安否不明者の方はもう回答済みであるというようなことを繰り返すばかりで、全く前進がないという状態が一年半にわたって続いてきたわけでございますので、私どもとしては、政府として、事務方だけの交渉で話が進む国かどうかと言えば、やはりトップダウンの国でありますから、トップ同士が再会して直談判で話をするということが最善の効果を持つということは分かっておるわけでございますが、普通の外交的な過去の例からいいますと、トップがそんなに飛び込んでいって話がうまく前進するのかということで、腰が引けて、まあやめておこうと、従来どおりの交渉を続けるということになりがちなんでございますが、その点は小泉総理自らが、それでは自分が前進させるためにまた首脳会談をやろうという決断をされまして、今回の一定の前進があったわけでございます。
 もちろんいろんな御批判ございますが、それには相手国の特殊性といいますか、交渉の一年半に及ぶ経験にもかんがみまして総理が決断されたと、こういうふうに御理解を是非いただきたいと思っております。その点は国民の皆様方も一定の御理解をいただいた方も多いと思っております。
 多国籍軍の問題につきましては、またいろいろな法的な諸問題ございますので、まだ、今日の昼前から、まず与党に対して政府の考え方をある程度説明しながら協議を開始いたしたいと思っておりますので、最終的な決定までもう少し時間が掛かるものと考えております。
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広野ただし#6
○広野ただし君 その外交姿勢がおかしいんではないかと言っているわけです。特に、日本の国運が懸かるわけですね。実行部隊を、実力行使部隊をイラクにおいてどう動かすかということについて、多国籍軍に参加か協力をすると、そういうものを海外において約束をしてきて、その理論付けを後付けのようにしてやっていくということに、私は日本の国を預かる内閣が誠に、特に官房長官、しっかりと補佐役をしていないんじゃないかというふうに思うわけです。
 そして、ちょっと話題を変えますが、昨日もイラク特で私どもの同僚委員が、これは総理の名誉にかかわることですから私はしっかりと対応してもらいたいと思うんですが、レイプの公判が、裁判が起こっておると。そういうことに名誉毀損か何かしっかりとやってもらいたいと思うんですよ。そうしませんと、何か黙殺をして相手にせずというようなやり方では、日本国のトップなんですから、そのトップの名誉をちゃんと守ってもらわなきゃいけないと、こう思うんですね。
 ですから、これは例えば、卑近な例で恐縮ですが、公明党の、公明党じゃございませんが、創価学会の池田名誉会長の場合だって、大変なキャンペーンを張ってしっかりと対応しておられるわけです。黙殺するということは、これはある意味で、火のないところに煙は立たずというような話になっちゃって、大変なことになってしまうんですね。ですから、しっかりと対応をしてもらいたいと思います。
 ですから、例えばヤフーに対して名誉毀損の訴えを起こすとか、あるいは原告に対して、今裁判中ですからどうなるのか分かりませんけれども、そういうことに対して、女房役ですよね、言わば補佐役、そして場合によってはまあ進言もしなきゃいけない、そういう立場だろうと思うんですが、どういうふうに考えておられるか伺いたいと思います。
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細田博之#7
○国務大臣(細田博之君) 個別の訴訟の問題でございますので、立ち入っては申し上げかねるわけではございますけれども、どうも訴状その他を拝見する限り、一体何の目的を持って、どのような感覚でもってこのような訴状が出されておるのか、提訴が行われておるのか、甚だ理解に苦しむということは総理が昨日もお答えしているとおりでございます。
 我々自身も選挙をやっておりますと、いろんな方がおられて、いろんな誹謗中傷を根拠なくされる方もたくさんおられて、よく見ると、どうも正当な根拠を持って言われてはいないなという方は経験上もたくさん見ておるわけでございますが、そういうように総理も感覚的に見ておられますので特に対応を取っていないということかと思いますが、御提案でございますので、よく総理に伝えたいと思います。
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広野ただし#8
○広野ただし君 それと、昨日の答弁の中で総理は、民主党議員から聞いて初めて承知したというふうに言っておられるんですが、これは訴訟の方からいきますと私はこの答弁は誠におかしいんじゃないかと。民事訴訟が提訴された場合、被告に所管の地裁から特別送達され、本人が送達を受けて初めて訴訟代理人の選任をすることになると。で、訴訟代理人がもう既に選定されてやっているわけです。本日、五月六日が第一公判、本日六月十五日が第二の公判ということでありますから、国会での答弁が虚偽の答弁になっているんじゃないかと思われるわけですね。このことを官房長官、しっかりと総理にお伝えいただきたいと思います。
 もう事前に知っておられたはずだと思うんですね。いかがですか。
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細田博之#9
○国務大臣(細田博之君) 御趣旨はよくお伝えいたしますが、全く総理としては眼中になかったということで、記憶もしておられないかもしれませんが、そのような手続等が行われたことは事実のようでございますから、よくお伝えいたします。
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広野ただし#10
○広野ただし君 これはやはり国のトップの名誉、そして、これは海外から、そういうことが海外に対しても流れるということになりますと、日本の名誉が懸かっているわけです。しっかりと対応をしてもらいませんと、黙殺するというわけにはいかないんじゃないかと、こう思いますので、今、国会に対する虚偽の答弁の問題、そしてまた名誉毀損の問題、対応をしていただきたいと、こう思います。
 ところで、この北朝鮮による拉致被害者の全貌をどのように認識しておられるか。まず、どのような範囲を考えておられるのか、また、その位置付けといいますか、そういうことについて外務大臣に伺います。
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川口順子#11
○国務大臣(川口順子君) 拉致の被害者、これはまず、日本に帰られていらっしゃる五名の方々がいらっしゃるわけです。
 それで、そのほかに、政府として認定がなされている安否不明者、十名の方がいらっしゃいます。この方々につきましては、先般、総理が行かれたときに、この安否不明者についての真相究明をやっていくということで話をいたしまして、先方から白紙に戻して調査をするという回答があった、これについて政府として、今後早くこの真相究明がなされるように働き掛けを、既に行っておりますけれども、引き続きやっていく必要があるというふうに思っております。
 ほかに、特定失踪者の方々ということがいらっしゃるわけでして、この方々について我々は、外務省としてはいろいろな情報、これをまず集めるということが非常に大事であるというふうに思っております、このことは安否不明者についても全く同じですけれども。それから、警察の方でも集められていらっしゃるというふうに伺っております。警察の方でこの問題につきまして調べられて、被害者ということで認定がなされれば、私たちは北朝鮮に対して、真相究明が行われているそのグループの一員としてやっていくことが必要だということを考えていて、その旨は北朝鮮政府には既に伝えてあるということでございます。
 それから、一番最初に申しました五名の帰国が実現をしたということで、残り三名の方がいらっしゃるわけでございます。その三名の方について、これは曽我ひとみさんの御家族と曽我ひとみさんと第三国でお会いをいただいて、御家族でお話をなさるということが可能になるように、今政府として様々な努力を行っているということでございます。
 それから、真相究明の中で生存が確認をされた人については、もちろん、早期に帰国をしていただくということを考えているということももちろんでございます。
 そういった様々な問題が拉致の問題についてございますので、全力を政府として尽くしていきたいというふうに考えております。
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広野ただし#12
○広野ただし君 明確に範囲のことをおっしゃらないわけですが、政府が認定しているという言葉を使われます。しかし、それ以外にも、もう三百数十名の方々が特定失踪者という形でおられるかもしれない。特に、例えば政府が認定していた以外に、曽我ひとみさんの場合は向こうから出されたわけでしょう。だから、政府が認定するとかなんとかということではないんですよ。こういう国家犯罪のことについて、向こうが、犯罪者が認めるということよりも、そういうほかの人たちがたくさんいるじゃないかということをしっかりと要求をすべきなんですね。
 そういうことと、位置付けということを聞きましたけれども、それについても明確な答えがないわけです。これは犯罪行為なんですよ、しかも国家による犯罪行為だと。そういうことに対して、日本はちゃんと戻してもらうということが当たり前なんです、当たり前。原状に復帰する。しかも、三十年という人生を犠牲にさせられているわけですから、そういうことを要求をしなきゃいけない。元に戻してもらうために要求をしなきゃいけないし、謝罪もしてもらわなきゃいけないし、損害賠償もしなきゃいけないというような、その根本のところが、足下が固まっていないんじゃないかということなんです。
 アメリカは、北朝鮮はテロ支援国家だと言っていますね、テロ支援国家だと。だから拉致はテロ的行為だと、ここまで明確に言っているんですよ。ところが、日本はどうなんですか。じゃ、三百数十名のことについて外務省あるいは内閣がちゃんと話を聞いたことがあるんですか。いかがですか。
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川口順子#13
○国務大臣(川口順子君) 特定失踪者の方々について、外務省として、どういう方が特定失踪者であるということについては伺っております。
 それで、先ほど申しましたように、この方々についても、とにかく情報はできるだけ政府として集める必要があるというふうに考えていまして、外務省は外国その他関係者について情報を集めているわけですし、警察は警察として情報を集めているということであるわけです。それを判断をして、警察の方でこれは認定をするということであれば真相究明を必要としている中に入れていくということでありまして、まず日本国内で、これは安否不明者十名の方々についても同じですけれども、きちんとして情報を持っている必要がある。
 それで、その安否不明者十名の方については、これは北朝鮮側で調査をするということを言っていますけれども、その調査の結果について当方として反論できるもの、あるいはそういった情報が十分になければ先に進まないということになるわけですから、情報を集めるということが重要であるというふうに考えているわけです。
 拉致問題についての方針、足下が固まっていないということではありませんで、これは正に、広野委員がおっしゃったように、もうそれぞれの人の生命、安全にかかわる重大な問題、一つ一つ取って、それぞれの人に対しての重大な問題であります。
 それを、北朝鮮がそういうことをやったということを金正日総書記・国防委員長が前回総理が行かれたときに認めて、そしておわびをするということを言われたという発言もあったわけですけれども、北朝鮮がやったということを認めたわけですから、それを我々として、真相究明、そして、その前に帰してもらうということで今北朝鮮とやっているということでありまして、総理が、先ほど官房長官おっしゃいましたけれども、今回、再訪朝を行った。私は、総理は非常に強い使命感と信念を持ってこれをなさったというふうに思いますけれども、それは正に、自分が金正日総書記との間でした話ということをきちんと続けて、日朝平壌宣言にのっとってやっていくということを金正日総書記に、ああいった体制の国ですから、それを再確認をしてもらうことの重要性、これを強く感じられたということであると思っています。
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広野ただし#14
○広野ただし君 こちらの調査も大事ですけれども、もう向こうは、北朝鮮は拉致をしたということを認めているわけですよ。向こうにぶつけてください、向こうに。何も遠慮することないんですよ。一事が万事なんですよ。たくさんやっているんですよ。そういうおそれがあるわけで、だから遠慮することは全くないんです。
 ですから、少なくとも、こういう案件についてはどうだというくらいの話にしていきませんと、拉致されて二十数年、本当に向こうで助けを待っている人たちを日本国政府は本当に守ろうとしているのかどうなのか、その意思が全く伝わってこないんです。だから国民は怒るんですよ。
 国を、国民を守ること、命を守ること、体を守ること、財産を守ること、そして領土を守ること、これはもう国の根本でしょう。これをやらないで、前のめりになって正常化だと、これ、どういうことなんですか。
 また、この拉致被害者、拉致家族あるいは安否不明者、特定失踪者、そういうところのどこかで線を引いちゃって、国交正常化の前提にしないんだと、こういうことも官房長官どこかでおっしゃっているようでありますけれども、私はとんでもないことだと。国としてしっかりと、我が国の主権を侵害されているんですね、それを守らずして何が国交正常化だと。やっぱり拉致家族、拉致被害者、みんなをちゃんと戻すということをやって初めて国交正常化の前提が成り立つんだと、こういうふうに思いますが、官房長官、どうですか。
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細田博之#15
○国務大臣(細田博之君) 国交正常化と言っておることを全般的に申しますと、隣国である北朝鮮、既に核開発をしていると言われている、アメリカは強力に核爆弾、核弾頭の存在を主張している、そういったところと日本との関係がやはり平和的な関係にならないと、これが東アジアも含めた我が国の安全保障上、極めて大きな問題がある。したがって、基本的には友好関係が結ばれなければならない、それがベストであるということが片方であります。それは一つの命題であります。
 そして、ただしその命題の前にたくさんの障害があって、正に核は廃棄させなきゃいけない、いつものど元にミサイルと核があって、常に日本国民がおびえているという状態があってはならない。かつ、過去に拉致をされた人々、これも今一歩ずつ進めておるわけでございますが、まずは五人が帰国して、次に五人が帰国して、ジェンキンスさんとお嬢さん三人の問題があって、そしてもう氏名も年齢あるいは拉致の事実がすべて明らかになっている十名の問題についてきっちりと解決しなきゃいけない。これは我が国政府のもう基本的な立場であります。
 それを、もちろんその先に安否不明者、顔写真入りの百八十五名のポスターを作った団体もあります、そういった問題があることも我々は承知しながら、関係の省庁の連絡会議にこの人たちの実際の拉致されたという証拠をもう挙げて調べろということはやっておるわけですが、今、拉致の問題でまず言いますと、氏名まではっきりしている者が、例えば曽我ミヨシさんですね、ひとみさんのお母さんなんかは、一緒に船に乗せられたわけですから、もう被害者であることははっきりしている。それを幾ら問うても、いや、それは知らない、承知しないというのが二人おりますね。あとの八人は、いや死亡したと。その証拠も、あいまいかつ非常に不適正な、不適切な証拠でお亡くなりになったと言っているわけです。
 だから、我が国政府は、それは到底信用せずということで今回も強く強く小泉総理から交渉して、向こうは、そこまで言うなら分かった、早急に再調査をして返事をしようということですから、こちらからも、いや、かくかくしかじかの人物でありこういう者である、早く返事をよこせと、あなたのところからもらった過去のデータは百五十項目にわたる大変な虚偽などに満ちておって全く信用できないからと、この交渉が始まったところでございまして、向こうもさすが、金正日国防委員長が分かった、調査しようと言ったことを受けて一応動き出しておりますから、こういうふうに一歩一歩行かなきゃいけないということを是非御理解をいただきたいと思います。
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広野ただし#16
○広野ただし君 一歩一歩行くにしても、全般をまず見据えておいていただきたいと思うんです。韓国でも数百名以上だと言われているわけですね。日本でも、ですから三百数十名は少なくともやはり拉致されたおそれがあるかもしれないという思いで交渉をするのと、いや、十五名に限ってやりますというような話とでは大違いなわけですね。
 もう少なくとも拉致のおそれがあるという人たちは全部国として守る、そういう思いで交渉していただきたいと思いますが、官房長官、どうですか。
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細田博之#17
○国務大臣(細田博之君) それは交渉のやり方の問題ではあると思います。
 ですから、およそ北朝鮮内に元々日本人がいたら全員帰せと、そういう交渉を常に繰り返すことも一つのやり方だと思いますが、そうすると、まあそういう人はおりませんと言われるとそれで終わりということになりかねないわけですから、やはり一つ一つの証拠を固めて、いずれの日かそういう日が来ると思いますけれども、まずは十名という向こうが全く正当でないような根拠を持って死亡したり行方不明であると言ってきた者から詰め始めるということも非常に大事な、一歩一歩その根拠を崩していくということがこういう国に対しては着実な交渉のスタイルであるということも御理解いただきたい。
 この交渉のやり方の問題であることは事実でございますから、十人の被害者の方が、御家族の方が非常に小泉の訪朝、帰られたときに怒りを再度あらわにされて、本当に何をやっているんだというお気持ちは分かるんでございますが、このたびは一歩また進んだわけでございますから、それを必ずやらなきゃならない、そしてまたその次の一歩があるというふうに御理解いただきたいと思います。
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広野ただし#18
○広野ただし君 しかも、拉致されたおそれのある人たちは、かの地で亡くなったということではなくて、やっぱりみんな生きておられる、かすかな希望でも持ってやっておられるわけです。ですから、やはりそれは心底守るという姿勢がありませんと、政府に対する信頼というものはもう正に揺らぐわけです。そこができなくて何が国益だと、とんでもないことだと私は思うんです。日本の国民を守らずして何が国益だということを強く訴えておきたいと思います。
 そして、それがまず前提です。そして、核の問題、ミサイルの問題、武装工作船の問題、このアジアの、北東アジアにおける安全保障の問題というものを解決をしていく。しかも、軍事独裁国家なんですから、いつまででもそこにありますと敵対行為はやまない。そうすれば、イラクでも民主化ということを言ったんでしょう、いうようなことを考えていくということが次にあるんでしょう。そして国交正常化だというような話であって、何か国交正常化がまずありきで前のめりになっちゃっている、だからアメリカからも注意をされると、こういうことでは功を焦っているというふうにしか見えないわけですね。
 いや、私が行かなかったら、とても五人の被害者は戻らないでしょう、あるいは五人の御家族は戻らないでしょう。そんなことはありません。民主党が政権を取ったらもっとちゃんとうまいことやりますよ。それは何の心配もありません。ですから、自分がいなきゃやれなかったなんというのはとんでもない思い上がりなんですよ。そういう方策はどれだけでもある。
 そして、特に言われるのは、向こうから否定されたらおしまいじゃないですかという考えが私は全くなっていないと思うんですよ。だから対話と圧力なんですよ。圧力を掛けなきゃ、それは軍事独裁国家なんですからね、とてもじゃないけれども、そんなもの知らぬぞと、こう言われりゃ、ぐうの音も出ないわけです。ただ待っているだけ、手もみをしながら待っているだけです。場合によっては手土産を持っていかなきゃいけない、会わせていただいたと。こんなばかげた外交姿勢を取っているわけですね。しかも、小出し小出しの外交、向こうの人質外交に乗っかっている。何名か、向こうが思ったとおり、じゃ、今度五名出そう、今度は十名出そうと、そのたびに手土産を持っていかなきゃいけない、こういう相手の人質外交ですよ、とんでもない話なんですね。
 まず、原状を復帰しろということであって、お願いをして帰してもらうという筋合いではないんです。そういう強い態度を取ってもらわないとならないと思うんです。
 為替の、外貨送金と、これはもう毎年三十億、表に出ているだけの大口の送金だけでそうだ。そうすると、目に見えないものを入れると数百億円、それは物価から考えますと向こうでは一兆円以上にもなるかもしれない、そういう大きなお金が日本から行っている。そしてまた、万景峰号を始めとして日本に来て、そしてまた物資を持っていくと。こういうことでは、まあ圧力を掛けるにしたって、もうざるですわね、どうにもならない。だからこそ、国会でこういういい切り札を、外交カードを作ったわけです。
 そのことに対して、官房長官、総理が言っておられるのとちょっと違ってもいいですから、どんどん言ってください。どうですか。
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細田博之#19
○国務大臣(細田博之君) 余り違うことを言うと内閣不一致になるといけませんが、現実に今回の第二回目の訪朝が実現し、先方政府が態度を非常に変えてきたのは、私は制裁の法律が、まず外国為替貿易法改正が成立し、そして間もなくということで、もう昨日成立していただいたわけでございますが、船舶の法案も出され、間もなく通りそうだと。このことが非常に大きな圧力要因になって、それで大きく動き出してきておるということは、もう紛れもない事実だと私は思っております。
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広野ただし#20
○広野ただし君 外交カードを、せっかくの外交カードを切らない、こういうことでは日本の平和と安全は守れないわけです。やはりしっかりとした考え方、軸足が違っているというふうにしか思えないわけで、これは対話と圧力、正に対話と圧力はいいですが、圧力が全く掛かっていないんですよ。どこが掛かったんですか、何にも掛かっていないんですよ。
 そして、六か国協議に丸投げをして、ただやらないと。一か国だけだったら何もできないでしょうなんてうそぶいている。そんな、日本というのはありますか、そんな国ってありますか。我が事の、日本の国のことなんですよ、我が国の国民のことなんですよ。そんな六か国協議に丸投げして何もやらないなんて、とんでもないことだ。ちゃんとやらなきゃ、そういう姿勢を見せることによって、外国も、じゃ、あれだけやっているからいろいろと協力しようじゃないかと、こういうことになるんであって、全く軸足が狂っているというしか言えないわけであります。
 そして、もう一つびっくりしましたのは、朝鮮総連への総理の、これ第二十回ですか、の朝鮮総連総会、これどうしてこういうメッセージを甘利さんが持っていったんですか。官房長官、どういうことでしょうか。
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細田博之#21
○国務大臣(細田博之君) メッセージはですね、自民党総裁としてのメッセージでございまして、ちょっと政府の立場でございませんのでお答えすることは控えたいと思っておりますが、先般の訪朝の結果を踏まえて出されたものと理解しております。
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広野ただし#22
○広野ただし君 これは、山崎正昭官房副長官が平壌で、在日朝鮮人の差別があってはならないということを日本でやらなきゃいけないんだという発言をしているんですね。
 何か向こうから言われて、そしてそういうメッセージを送ったというふうにしか思えないんでありますが、そういう、どうしてこう今までやらなかったことを初めてやったんですか。
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細田博之#23
○国務大臣(細田博之君) 先ほども申しましたとおり、政府として意思決定をしてやったものではございませんので、ちょっとお答えはしかねるわけでございます。
 恐らく、日朝の国交正常化に向けて融和的な雰囲気を醸し出すために何か考えられた方がおられるかもしれませんが、答弁は差し控えさせていただきます。
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広野ただし#24
○広野ただし君 それでは、官房長官、これからは、もし細田官房長官であれば出さないということを約束できますか。
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細田博之#25
○国務大臣(細田博之君) ちょっと仮定の御質問でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。
 いろいろなその団体の内容とか、あるいは日朝間の関係やら、いろいろな諸情勢がございますので、基本的には慎重に分析しながら考えるべき事柄であろうと思っております。
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広野ただし#26
○広野ただし君 今度のことにつきましてはXYZ外交ルートということで、Zの方はこの北朝鮮、朝鮮総連の外交窓口としてのことですとか、国会議員を使って、山崎拓さん、平沢勝栄さんを使っての問題、そしてまた政府・外務省ルート、そしてまた首相官邸ルート。
 まあ本来、外交がしっかりと一元化されていなきゃならないのに、特に今度の官邸と朝鮮総連とのつながりを基にしてのことが大きなウエートを占めた、そのゆえにメッセージを出したというふうにも思われても仕方ないようなことがあるわけで、しっかりとした外交を展開をしてもらいたいと思います。
 終わります。
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緒方靖夫#27
○緒方靖夫君 日本共産党の緒方靖夫です。
 北朝鮮問題は、国際的な位置からいっても歴史的な経緯からしても、また今日の日本をめぐる諸問題の解決するという点でも非常に重要な問題であると考えます。この問題を取り組む大きな目標として、一つは戦争も動乱も絶対に起こさないこと、拉致問題を解決する、全面的に解決すること、それから日本が過去の遺産を清算すること、この三つの目標が非常に重要であると考えるわけです。
 戦争も動乱も起こさないということは、ただ単に危機を作らないということ、そういう消極的なことだけじゃなくて、北東アジアに本当の平和を作っていくという点でも非常に大きな展望を作るものだと思います。
 過去の遺産の清算ということでいえば、日本が朝鮮半島を植民地にしてきた一九一〇年から四五年の間、その負の遺産を清算する。そしてまた同時に、日本が侵略戦争をするとか、あるいはまた植民地支配をする、そうしたことで残っているただ一つの国が北朝鮮問題だと。その点で、過去の戦争を正確な意味で終わらせるという、そういう意味を持つと思います。
 拉致問題は七〇年代後半から八〇年代初めにかけて引き起こされたことですけれども、言うまでもなく日本人の生命、安全、人権が重大な侵害を受けたという点で許されない、そういう問題であると考えるわけです。
 そういう以上述べた三点をやはり包括的に全体的に解決していく、このことが非常に重要だと考え、私たちはこれまで主張し行動してまいりました。小泉首相の二度の訪朝と日朝平壌宣言、そして今回の再確認ですね、これは我々の立場からいっても非常に重要な意義を持っていると考えております。我が党はもちろん野党であり、そしてまた政府批判においてはその厳しさにおいて人後に落ちない、そう考えておりますけれども、しかし同時に、いいことはいいと、そういう立場で考えているわけです。
 その点でお尋ねしますけれども、北朝鮮問題についての政府の立場、方針、これは私が以上述べたような方向で進められていると理解しておりますけれども、その点について端的にお伺いしたいと思います。
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川口順子#28
○国務大臣(川口順子君) 問題を平和的に解決をしていくということは、全くおっしゃるとおりでございます。
 そして、日朝平壌宣言に従って日本と北朝鮮の間の問題を解決をしていくということでございます。
 今、委員が言われたその三つの点に是非核の問題、ミサイルの問題等々を加えていただければというふうに思います。
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緒方靖夫#29
○緒方靖夫君 核の問題は第一点に入っているというふうに私たちは大きくとらえて述べておるわけですけれども、言うまでもないことです。
 そして、今話にありました日朝平壌宣言、これは私が述べたすべての問題ですね、もちろん核を含んでおりますけれども、それが入っていると。そして、言わば北朝鮮問題を解決していく上でのロードマップになっているという、そのことを私たちは見ております。
 この宣言に基づいて、小泉首相の二度目の訪朝の結果を受けて、今後この国交正常化交渉、これをいつ開始して、どういう見通しなのか、それについてお伺いしたいと思います。
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