総務委員会

2015-06-04 参議院 全197発言

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会議録情報#0
平成二十七年六月四日(木曜日)
   午後一時三十分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     井原  巧君     末松 信介君
 六月三日
    辞任         補欠選任
     末松 信介君     井原  巧君
     江崎  孝君     金子 洋一君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         谷合 正明君
    理 事
                島田 三郎君
                堂故  茂君
                藤川 政人君
                藤末 健三君
                横山 信一君
    委 員
                井原  巧君
                石井 正弘君
                礒崎 陽輔君
                関口 昌一君
                柘植 芳文君
                二之湯 智君
                長谷川 岳君
                山本 順三君
                石上 俊雄君
                金子 洋一君
                難波 奨二君
                野田 国義君
                林 久美子君
                片山虎之助君
                寺田 典城君
                吉良よし子君
               渡辺美知太郎君
                又市 征治君
                主濱  了君
   国務大臣
       総務大臣     高市 早苗君
   副大臣
       総務副大臣    西銘恒三郎君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  長谷川 岳君
       財務大臣政務官  大家 敏志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野  哲君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       利根川 一君
       内閣府規制改革
       推進室次長    刀禰 俊哉君
       総務省情報流通
       行政局郵政行政
       部長       武田 博之君
       総務省政策統括
       官        田家  修君
       財務省理財局次
       長        飯塚  厚君
   参考人
       日本郵政株式会
       社取締役兼代表
       執行役副社長   鈴木 康雄君
       日本郵政株式会
       社専務執行役   谷垣 邦夫君
       日本郵政株式会
       社常務執行役   諫山  親君
       日本郵政株式会
       社常務執行役   壺井 俊博君
       日本放送協会会
       長        籾井 勝人君
       日本放送協会理
       事        井上 樹彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○郵便法及び民間事業者による信書の送達に関す
 る法律の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
    ─────────────
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谷合正明#1
○委員長(谷合正明君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、江崎孝君が委員を辞任され、その補欠として金子洋一君が選任されました。
    ─────────────
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谷合正明#2
○委員長(谷合正明君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官利根川一君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷合正明#3
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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谷合正明#4
○委員長(谷合正明君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本郵政株式会社取締役兼代表執行役副社長鈴木康雄君外五名を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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谷合正明#5
○委員長(谷合正明君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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谷合正明#6
○委員長(谷合正明君) 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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井原巧#7
○井原巧君 自由民主党の井原でございます。
 本来であれば、この法律案については我が党のエースの柘植委員がされるべきでありますけれども、後輩の私に花を持たせていただきましたので、私の方から質問をさせていただきます。
 この郵便法、郵便関係についての歴史を少し、私も柘植委員に倣って勉強したわけですけれども、一八四〇年の一月にイギリスでローランド・ヒルという方が考案した均一料金郵便制度が最初のスタートだというふうに言われておりまして、それが基礎となったと言われておりますが、この特徴が、結果としてということだろうと思うんですけれども、郵便システムというのが距離にかかわらず遠方であっても料金が一定だというところにそのみそがあるそうでありまして、当初は距離によって料金を変えてやろうと多分彼も思ったんですけれども、人件費がすごく掛かるんですね。こんなに人件費掛かるんだったら、その計算する人件費を省いて、全体の送料を大体推計して、それを割り算して均一にした方が人件費も安くて、そしてトータルコストも安くて、また利便者には均一料金で運べる、こういうことになって今の制度になったというふうにお聞きしておりまして、これがユニバーサルサービスのはしりというふうに言われております。
 そこで、そのユニバーサルサービスというのはどういう要件なのかということでありますけれども、一つは、国民に不可欠なサービスのことを言います。二つ目には、誰もが安い料金で利用できる。三つ目は、どこでも利用可能ということがその基礎と言われておりまして、そういうことからいえば、このユニバーサルサービスの維持というのは国家の本来責任であるべきだということでありまして、仮にその分野に民営化とか競争原理の導入を入れようというのであれば、やはりこのユニバーサルサービスが維持できる範囲の中で様々考慮して、その上で利用者へのサービスの向上を考えると、これが手順なんだろうというふうに思っております。短絡的とか近視眼的な目線で郵便事業を捉えて、誤った改革の中でユニバーサルサービスをする機関がもしこの日本の中でゼロになってしまったらこれは本当に大変なことになりますから、その辺の配慮が何より重要だろうというふうに考えております。
 先般、新聞記事で、ある物流事業者が信書の定義や規制の観点からメール便からの撤退を表明する、こんな記事がありまして様々な臆測も呼んだわけでありますけれども、その真意は私も分かるはずもありませんが、客観的に見ると、撤退をするという発表をした後に法人向けのサービスは別の形で残しますよという発表をし直したんですね。
 個人向けは採算性が厳しいのでやめたというふうに客観的に見ると見えるということは、そもそも個人向けというのはユニバーサルサービスを維持するのは結構大変なことだと、こういうふうに取れるわけでありまして、その事業体が第二のシェアを持つ企業だったわけですね。この第二のシェアを持つ企業でさえ今回この撤退という事実があるわけでありますから、郵便の減少が、間違いなくITの進捗で減っていく中で、果たして本当に、この維持をすることを義務付けられているのが日本郵便でありますから、この事業の存続なくして規制の見直しはできないと、このように思った上での質問に入らせていただきたいと思います。
 一つ目の質問でありますけれども、この制度は、先ほど申し上げたように、ユニバーサルサービスの確保と競争促進による利用者の選択機会の拡大の両立を図らなきゃならないということから考えると、この改革については、明治六年、前島密先生がおつくりになった制度ですが、百三十年間続いておりまして、改革は一度行われているんですね。それは私の前にいらっしゃる片山虎之助先生が改革をされたんですけど、三位一体の改革もされて苦労しましたが、総務大臣の頃に、平成十五年四月の郵政公社化のときに民間の参入を認めましょうということで少し改正されました。
 十七年の民営化及び平成二十四年の民営化見直しの際にも、そういう民間参入の様々な議論はあったわけですけれども、結果的には大きな改正はされていないということでございまして、今の現状は、一般信書便役務の参入はできますけれども、今のところしているのはゼロだと。特定信書便役務については本年二月末で四百三十六の事業者が参入しているということで、特にバイク便の特急便などはそういう中で生まれたサービスだというふうに思います。
 そこで、お伺いでありますけれども、制度の創設時から今日までの郵便・信書便の市場について、総務省はどのように評価して分析しているのか、お答えいただきたいと思います。
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武田博之#8
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今先生御指摘のとおり、これまで一般信書便事業への参入はございませんが、特定信書便事業には四百三十六者参入しております。また、特定信書便事業の引受通数と売上高は順調に伸びておりまして、平成二十五年度、事業者全体で対前年度比一・一倍の約一千百九十二万通の引受け、売上高は約百十五億円でございます。
 特定信書便事業の中には、一号役務、大型信書便サービス、あるいは三号役務の高付加価値サービス、こういった分野での伸びが大きくなっておりまして、例えば自治体あるいは企業内の各拠点を巡回集配するサービスとか、あるいは慶弔用のメッセージカードの配達サービスを始めとしまして参入事業者が多様なサービスを提供しております。
 このように、創意工夫を凝らした多様なサービスを提供する特定信書便事業への参入者数が増加し、利用者の選択の機会が拡大したことで、隠れた需要の掘り起こし、あるいは新規需要の創出がなされておりまして、市場の活性化に寄与しているものと考えております。
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井原巧#9
○井原巧君 そういうふうに少しずつでも市場の活性化につながっていることは評価できるわけでありますけれども、今回のこの法律案はこういうふうに書いているんですね。郵便・信書便分野における規制の合理化を図るため、規制の合理化という意味が僕はなかなか分からないんですけれども、郵便及び信書便に関する料金の届出手続を緩和するとともに、特定信書便役務の範囲を拡大し、特定信書便役務に係る信書便約款の手続を簡素化するというふうになっておりまして、さっき言ったように、規制の合理化というのは、なかなか規制の緩和というのも言いづらいのかなという、苦肉の言葉なのかも分かりませんが、そういうふうになっておりまして、その中で、特定信書便役務の大きさ、そして料金要件を千円超から八百円超に拡大するという規制の緩和が導入されております。
 これにより、新たな信書便サービスとしてどのようなサービスが行われることが期待できるのか、国民、利用者の視点からはどのようなメリットがあると考えているのか、お伺いいたします。
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武田博之#10
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今回の業務範囲拡大によりまして、いろいろな多様な新しいサービスの出現が期待できるかと思いますが、すぐ分かりやすい例といたしましては、特に大型信書便、この業務範囲を拡大することによりまして、例えばでございますけれども、A3サイズの信書を折らずにちょうどよい大きさの封筒に封入したものをそのまま信書便として送付できるようになるということで、事業者にとってはより幅広いサービスの提供が可能になるということが見込まれております。
 また、関係事業者団体からは、これまでパブコメを通じていろんな意見をいただいているんですが、これまで提供されていないような創意工夫を凝らしたサービスの開発に取り組み、需要の新規創出、掘り起こしに取り組んでいきたいという意見を表明されておりまして、実際、今その団体におきましては、外部有識者の参加を得ながらサービスの多様化に向けた検討が進められております。そういった成果も今後期待されるところでございます。
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井原巧#11
○井原巧君 そのような国民、利用者の視点からのサービスの向上というのも理解もできるわけですけれども、何より、基本的にパイは決まっている中でのサービスの拡大ですから、気になるのはやっぱり日本郵政や郵便への影響ということになりまして、その懸念についてお伺いしたいと思います。
 幾ら民営化されたといっても、ユニバーサルサービスを義務付けられているわけですね、課せられている日本郵便への影響を一番気にするわけでありまして、ユニバーサルサービスの提供主体でない信書便事業者に対しては、採算性の高い地域や需要者層に限定したサービスの特化、いわゆるクリームスキミングという、JRでいえば、JRは全国津々浦々だけれども、私鉄はもうかるところだけできると。でも、こういうことが行われると結果的には日本郵便の収益悪化が進むということでありまして、その結果、ユニバーサルサービスの確保が日本郵便ができなくなるという弊害が生まれることをすごく気にするわけでございます。
 特定郵便事業については、そもそもの理念が、ユニバーサルサービスに支障がない範囲において認めてあげましょうということでつくられたサービスでございます。ですから、そういう趣旨から考えると、本改正により影響がないとの判断があったから、ユニバーサルサービスに影響がないと考えたからこそ今回の法改正がされたというふうに思っているわけですけれども、与える影響の可否について、政府はどのような試算の上でその結果を評価されて導入されたかということをお伺いしたいのが一点と、もう一つは、例えば電子メールなどの通信手段の変化による減少しつつある郵便・信書便の市場でありますけれども、この改正により、利用者の利便性向上などによってその市場が逆に拡大するのであればすごくいいと思うんですけれども、むしろユニバーサルサービスの確保に悪い影響がないとどういうものをもって判断したのか、率直な御意見、御所見をいただきたいと思います。
 副大臣、よろしくお願いいたします。
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西
西銘恒三郎#12
○副大臣(西銘恒三郎君) 今回の特定信書便事業の拡大範囲において現在の日本郵便が得ている収入が約八十九億円であります。この八十九億円は郵便の収入全体の約〇・七%にとどまっております。また、この事業の拡大範囲におきまして特定信書便の事業者が新たな需要の掘り起こしにも取り組む意向を示しておりますので、この八十九億円の日本郵便の現在の収入が、そのまま全部が特定信書便事業者に移行することにはならないと考えております。このことから、郵便のユニバーサルサービスの提供確保には支障を与えないものと判断をしております。
 以上です。
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井原巧#13
○井原巧君 是非、影響がないというふうな見積りでありますけれども、慎重に今後も見守っていただきたいというふうに思っております。
 次に、日本郵政に伺います。
 そういうマイナス八十九億円というふうな話がありましたけれども、日本郵便の二〇一五年三月期決算でありますけれども、日本郵便の郵便・物流事業では、営業損益において百三億円の赤字を計上しているのが実態であります。このような状態で、先ほど言いましたように、パイが膨れることとマイナスとの、プラスマイナスほぼ影響ないということでありますが、影響額が少ないからといって、私なんかからすると本改正で大丈夫なのかなという心配もするわけでありまして、将来にわたってのユニバーサルサービスの維持が大丈夫なのかということについて、二〇一五年三月期の決算の評価と、それを踏まえた将来にわたっての見直しを日本郵政にお答えいただきたいと思います。
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壺井俊博#14
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 まず、日本郵便の二〇一五年三月期の決算につきましては、郵便・物流セグメントにつきましては、委員御指摘のとおり、営業収益が一兆八千二百三十九億円、営業費用は一兆八千三百四十二億円ということで、営業損益は百三億円の赤字となっておりますが、金融窓口事業セグメントを含めた全体では、営業収益二兆八千百九十一億円、営業費用は二兆八千八十四億円でございまして、営業利益が百六億円、経常利益が二百二十億円、当期純利益百五十四億円と、黒字を確保してまいっておるところでございます。
 今後の経営につきましては、本年四月一日に公表いたしました日本郵政グループ中期経営計画におきまして、ユニバーサルサービスの責務の遂行を経営方針として掲げるとともに、日本郵便の二〇一七年度経営目標としまして、連結営業収益三・一兆円、連結経常利益三百五十億円程度、当期純利益三百億円程度を目指すことといたしております。
 具体的に申し上げますと、郵便・物流事業におきましては、郵便物数の減少要因がある中で、成長著しい通販市場やEコマース市場を中心にゆうパック、ゆうメールの拡大を目指すとともに、金融窓口事業においても、物販の提供商品や販売チャンネルの拡大と強化、不動産プロジェクトの確実な推進、提携金融の取扱局拡大等に取り組むことといたしております。
 他方、費用面につきましても、ゆうパックの取扱い増に伴う費用の増加がある中で、業務量の増減に合わせて労働力の調整をするとともに、仕事のやり方の見直しや作業の機械化等による省力化等によりまして生産性向上を図り、営業費用の伸びを抑制することといたしております。
 こうした取組によりまして利益を確保し、ユニバーサルサービスの責務の遂行に万全を期していく所存でございます。
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井原巧#15
○井原巧君 上場も控えて、企業というのはやっぱり経営計画と見通しをいかに株主、国民に示すかということ、すごく評価として大切でありますから、是非是非その意気込みで頑張っていただきたいと思います。
 次に、総務省に伺うわけですけれども、情報通信審議会郵政政策部会においての審議についてお伺いしたいと思います。
 郵政民営化法の第七条の二及び日本郵政株式会社法第五条にはこういうふうに書いています。貯金と保険も含めてユニバーサルサービスの責務を課していると。民営化され株式上場を控えているわけでありますけれども、しかしながら、採算性が悪くても、民営化といいながらも、法律上は国民へのユニバーサルサービスの事業の提供を義務付けられていると。しかし、民間であったら、株主からはその利益とか企業の健全性というのも評価されることになるわけで、この二つというのはえてして二律背反のことにもつながるわけですね。やっぱりどちらも良くなければならないということになります。
 郵政民営化法の第七条の三ではこういうふうに書いています。ユニバーサルサービスの確保が図られるよう必要な措置を講ずるものとする。これがなくて、もしユニバーサルサービスを維持するがために収支が悪くなったら、これは株式で評価が下がるということになりますから、この辺のことはすごく重要だというふうに思っておりまして、少しその対応が遅れているとの話も一部から聞くわけですけれども、総務省では現在、情報通信審議会郵政政策部会においてその措置の検討がされていると伺っております。
 六月一日の朝日新聞では、全国の郵便業務の八割の地域で赤字という記事が出ておりまして、残り二割の地域で生まれる黒字で何とかという状態であります。
 また、識者によると、競争政策を導入したわけですから、競争政策が進む中でのユニバーサルサービスを確保するためにはどうすればいいかという意見の中に、一つは、基金をつくる方法がありますねと。もう一つは、その使命を担っているのは本当は国ですから、ユニバーサルサービスは、ですから国の方から補助金とかあるいは税の減免措置等を講じる必要があるというふうな意見も言われております。
 また、我が国でいえば、先ほど私が申し上げたように貯金・保険分野もユニバーサルサービスの中に入っていますから、その限度額の見直しをしたり、あるいは規制緩和を通じて日本郵政そのものの体力強化というのも一つの方法だというふうに考えるわけでありますけれども、審議会では現在、どのような方策が検討されているのか、その方向性や結論の時期についてもお答えください。
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武田博之#16
○政府参考人(武田博之君) お答えいたします。
 今先生御指摘になりました平成二十四年の郵政民営化法改正あるいは郵政事業を取り巻く環境の厳しさ、こういったものを踏まえまして、総務省といたしましては、平成二十五年十月に情報通信審議会に対しまして、郵政事業のユニバーサルサービスの確保と郵便・信書便市場の活性化方策の在り方について諮問して、今御審議いただいているところでございます。
 このうち、郵便・信書便市場の活性化方策の在り方につきましては、昨年三月に中間答申、また同じく昨年十二月に第二次中間答申をいただいておりまして、その内容を受けまして今般の郵便法及び信書便法の改正案を提出したところでございます。
 先ほど先生御指摘の赤字の郵便局八割とか、そういった御指摘いただきましたけれども、そういったユニバーサルサービスコストのいろいろ算定なども参考にしながら、今、審議会におきましては、将来にわたって安定的にユニバーサルサービスを確保するためにどのような方策が必要かということを幅広く御審議していただいております。
 いろいろと外国の取組事例、今先生御指摘の基金とか公的支援のお話がございましたけれども、そういったものを参考にしながら、特に予見を持たずに幅広く御審議いただきながら、この夏を目途に答申を取りまとめていただく予定でございます。
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井原巧#17
○井原巧君 この答申を待つということでありますけれども、是非大臣にこのユニバーサルサービスは将来にわたって確保しなければならないということについて、決意をお伺いしたいと思います。
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高市早苗#18
○国務大臣(高市早苗君) 文書による通信手段であります信書の送達という事業は、国民の思想、表現の自由に密接な関わりを持っておりますし、大変重要な分野でございます。また、基本的な通信手段としてきっちりユニバーサルサービスを確保すること、憲法で保障された通信の秘密を保護するという観点がございます。
 今部長から答弁をさせていただきましたとおり、今年の夏に出てくる答申、これをしっかりと読み込んで、ユニバーサルサービスを確実にキープしていくための方策について総務省としてもしっかりと取組を進めてまいります。
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井原巧#19
○井原巧君 是非是非よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に入るわけですけれども、私は、このユニバーサルサービスというのは、全国の市町村、基礎的自治体という市民サービスするところですけれども、もう千七百幾つの自治体になっているのに比べて、実は郵便局のネットワークというのは二万四千ありますから、やっぱり特に山間へき地の皆さん方にとっては大事な大事な拠点だろうというふうに思っておりますから、郵便事業だけじゃなくて、貯蓄にしてもあるいは保険にしても、その地域ではそこしか使えない人がたくさんいらっしゃるので、そういうところにも利便性や、あるいは規制緩和を行って体力強化をすることによって、このユニバーサルサービスが総合的に全国津々浦々までつながるように是非是非お願い申し上げたいと思います。
 そういう中で、今申し上げた二万四千のネットワークを持っている郵便局の活用が、安倍政権の重要政策である地方創生には当然欠かすことのできないものだろうというふうに思っておりまして、少し地元の自慢になりますけれども、日本郵便の四国支社を取り上げてお話ししますが、二〇一二年からお買物支援サービスおまかせJP便というサービスを実施しております。買物弱者の増加が社会問題化する中で、日本郵便と地元企業、大型の小売店ですけれども、と連携し、カタログを用いた食料品、日用品のお届けをするというもので、これにより地元企業の販路拡大と買物弱者の解消が図れる地方創生の一つの例だと考えております。
 この前、また同じような事業が新聞発表もされておりましたが、この事業の概要や利用者の評価をまずお聞かせいただいて、今後同様のサービスを他の地域にも展開をどのようにされていくおつもりなのか、日本郵政のお考えをお聞かせください。
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壺井俊博#20
○参考人(壺井俊博君) お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、日本郵便では、二〇一二年九月から、四国の地元企業と連携させていただきまして、買物支援サービスおまかせJP便と申しますけれども、これを徳島市ほか七町村でスタートいたしまして、その後、四国各県内で対象エリアを順次拡大してまいっております。
 本サービスは、生活の基盤であります食に対する不安を解消するため、カタログで注文された食料品、日用品をお客様の御自宅にお届けするものでありまして、郵便局が四国の地元企業から委託を受けまして、会員の募集活動、注文書の回収並びに商品の配送を行わせていただいているものでございます。
 本サービスにつきましては、現在、日常生活に不可欠なサービスとして継続的に御利用いただいているお客様もおられる反面、実はいまだ会員が百十名余りにとどまっているというのもございまして、今後、会員拡大に向けて引き続き会員の募集活動等を積極的に行いまして、御高齢者の皆様方の利便のニーズにお応えをしてまいる、そういう考えでございます。
 なお、同様の買物支援サービスにつきましては、御高齢者の皆様の御期待に応えるために、それぞれの地域の商店街等との連携を重視しつつ、できるだけ幅広い地域でのサービス展開に結び付けていきたいという考えでございます。
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井原巧#21
○井原巧君 是非、いいサービスだと思いますし、できたらタイアップする事業者を東京の本社のところじゃなくて地元のような事業者とうまくタイアップしていただいたら更にいいと思うので、またその辺も御留意していただきながらサービスの拡大していただきたいと思います。
 あわせて、高市大臣にお聞きするわけですけれども、こういうネットワークを活用するということがやっぱり地方創生を進めていく上で大変重要だと思いますし、何といってもこの二万四千というのはもう地方の財産だと思うんですね。この活用をどのように地方創生で生かしていくおつもりなのか、大臣の御所見をいただきたいと思います。
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高市早苗#22
○国務大臣(高市早苗君) 先ほど委員から紹介のありましたこのおまかせJP便、買物支援サービス、こういったものを全国に展開されると、高齢者の方だけではなくて、障害をお持ちの方や、また妊娠中の女性や、それから子育てや介護中の方々など、なかなか買物に行けない方、それからショッピングをする場所そのものが少ない山間地域などでも大変大きなメリットがあるものだと思っております。まさにこの郵便局の公益性や地域性を十分発揮していただいて、地域における生活インフラとしての機能を今も果たしていただいていると思いますが、今後やはり地方創生の核となる組織であると考えております。
 例えば、今年の四月一日に公表されました日本郵政グループの中期経営計画において、郵便局のみまもりサービスの本格実施について記述されておりました。本年四月末には、IBM社及びアップル社と連携してタブレット端末を活用した高齢者向けの生活サポートサービスの実証実験を今年十月から開始するということを発表されました。また、本年五月末に、買物支援サービスの提供をするために、イオングループなどとの提携を検討しているということを公表されました。
 総務省から日本郵便の二十七年度の事業計画認可に際する要請事項としても、地方創生に資する観点から、ふるさと納税手続の利便性向上のための施策など、公益性、地域性を十分に発揮するための取組の積極的な推進についてお願いをしました。また、災害時における郵便局と地方公共団体との連携を図るべく、市区町村と全国各地の郵便局との間で防災協定の維持、締結を推進するということに向けまして総務省も支援をしておりますので、これからも十分その強みを発揮して、地方創生、どこに住んでも安全である、安心である、必要なサービスが受けられる、そういう地方づくりのために御活躍を期待しております。
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井原巧#23
○井原巧君 そろそろ時間となりましたが、最後の質問で、高市大臣は何といったって地方を所管する大臣であるし、郵政を所管する大臣でありまして、共に本当に地方創生の中でキーワードの大臣をされていると思いますので、是非是非今後も御支援のほどよろしくお願いしたいと思います。
 最後に、平成十七年に郵政民営化法ができてちょうど十年目の節目の年ということでございますので、最後に大臣と、そして日本郵政それぞれから、民営化成立後十年の感想と、今後の郵政事業の在り方についての決意があればお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
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高市早苗#24
○国務大臣(高市早苗君) 郵政民営化は、公正かつ自由な競争を促進し、多様で良質なサービスの提供を通じた国民の利便の向上を基本理念の一つとしております。民営化後には、例えば日本郵便のJPタワー等の不動産事業、ゆうちょ銀行の住宅ローンの媒介業務、かんぽ生命保険の改定学資保険の販売業務など新規サービスが開始されました。また、郵便局がユニバーサルサービスを提供するとともに、先ほど申し上げましたような公益性、地域性を発揮した地域における生活インフラとしての機能を果たしてこられました。また、日本の優れた郵便のノウハウや機器を日本型郵便インフラシステムとして、アジアを中心とした海外への展開を積極的に進めております。
 こうした中で、日本郵政グループは郵政民営化を推進する上で重要な株式上場に向けて現在取り組んでおられますので、総務省としては、日本郵政グループがユニバーサルサービスの安定的な提供、郵便局のみまもりサービスなど公益性、地域性を発揮した取組、そして企業価値の向上を進め、国民の皆様に民営化の成果を実感していただける経営を行うことを期待しております。
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谷垣邦夫#25
○参考人(谷垣邦夫君) 日本郵政グループは、先生御指摘のとおり、民営化法成立後、二〇〇七年に五つの会社に分社化して発足したわけでございますけれども、これまでの間、業績という点ではグループ連結で安定的な利益を確保するとともに、郵便局ネットワークにつきましては、全国の二万四千という郵便局数を維持し、また現在、株式上場に向けた諸準備を着実に実施をして、民営化を着実に進めてきたというふうに考えているところでございます。
 今後の郵政事業の在り方につきましては、昨年の二月と今年の四月に中期経営計画を発表いたしましたけれども、引き続き、郵便、貯金、保険のユニバーサルサービスを安定的、確実に提供するとともに、新商品、サービスの展開に取り組みたいと思ってございます。
 とりわけ今後の人口減少が進む中で、今まで以上にグループの最大の強みである郵便局ネットワークが地域の方々の生活のよりどころとして機能できるように経営努力を継続してまいりたいと考えてございます。
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井原巧#26
○井原巧君 ありがとうございました。
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林久美子#27
○林久美子君 民主党の林久美子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 もう時間も限られておりますので、まず早速、日本郵政の鈴木副社長にお伺いをしてまいりたいと思います。
 持ち株会社の日本郵政の株式上場に合わせてゆうちょ銀行、かんぽ生命の金融二社の株式も新規で同時にまさに上場するという発表がございました。つまり、今年の秋を軸に新規の三社が同時に親子上場をするということでございます。
 まず、お伺いいたします。この上場方針は、いつ、どこで、どういう形で、どなたがお決めになったのでしょうか。
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鈴木康雄#28
○参考人(鈴木康雄君) お答え申し上げます。
 今の御質問でございますが、昨年来、総務省あるいは株主でございます財務省とも御相談申し上げておりまして、最終的には、昨年十二月二十六日に発表させていただきました。
 法律の中で三社それぞれが上場する、早期に処分するということで書かれておりますので、それに基づいて、かつまた東日本大震災の復興財源として予定されておりますので、それも考えまして、できるだけ早めに上場したいということでございます。
 三社とも法令で早期の株式の処分義務が課されておりますけれども、上場に当たりまして、持ち株会社であります日本郵政を先にとか、あるいは貯金、保険の金融二社を先にとか、いろんな考え方がございますが、やはり三社同時上場にした方がよいということが昨年六月の政府の財政制度審議会の中の答申に書かれておりますので、それに基づいて行いたいというふうにしたものでございます。
 また、その中では、日本郵政株式の上場に当たっては、その資産の大部分を占める金融二社の株式の扱いが投資家による企業価値評価の観点からも重要な要素になることから、金融二社の株式の処分方針も示しておく必要があるというふうに書かれておりますが、それに基づきまして、上場を担当します証券会社等からの意見も参考にして、金融二社株式の価値を持ち株会社の価値に、価格に透明性を持って反映するためにはそれがよいというふうに考えたものでございます。
 また、あわせまして、当社の方針といたしましても、これらに加えまして、市場規律の中でグループ全体の自律的な経営体制の確立、あるいはグループ成長、発展のための経営の自由度を拡大したいということからも、同時になるべく早期に上場させていただきたいというふうに考えたものでございます。
 以上でございます。
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林久美子#29
○林久美子君 非常に御丁寧に答弁をいただきました。
 一般的に親子同時上場というのは利益相反などが問題視されがちで、東証もこれまで非常に抑制的なスタンスを取ってきたわけでございます。しかし、今回、国は新規の三社親子同時上場を特別に国も許し、併せて東証も特例措置をとることにいたしました。なぜ極めて異例である新規の親子同時上場を認めたのかと。これはマーケットの方からこれだけ本当にちゃんと消化できるのかという懸念も上がっていますが、いかがでしょうか、財務省、お願いします。
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