法務委員会

2018-06-14 参議院 全167発言

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会議録情報#0
平成三十年六月十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月十二日
    辞任         補欠選任
    渡辺美知太郎君     岡田 直樹君
 六月十三日
    辞任         補欠選任
     高野光二郎君     福岡 資麿君
     滝沢  求君     松山 政司君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         石川 博崇君
    理 事
                中西 健治君
                山田  宏君
                若松 謙維君
                有田 芳生君
    委 員
                福岡 資麿君
                丸山 和也君
                元榮太一郎君
                柳本 卓治君
                山谷えり子君
                櫻井  充君
                小川 敏夫君
                仁比 聡平君
                石井 苗子君
                糸数 慶子君
                山口 和之君
   国務大臣
       法務大臣     上川 陽子君
   副大臣
       法務副大臣    葉梨 康弘君
       経済産業副大臣  西銘恒三郎君
   大臣政務官
       法務大臣政務官  山下 貴司君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        青木勢津子君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官
       兼内閣官房特定
       複合観光施設区
       域整備推進本部
       事務局審議官   徳永  崇君
       内閣府男女共同
       参画局長     武川 恵子君
       警察庁長官官房
       審議官      小田部耕治君
       金融庁総務企画
       局参事官     栗田 照久君
       金融庁総務企画
       局参事官     松尾 元信君
       法務大臣官房政
       策立案総括審議
       官        金子  修君
       法務大臣官房サ
       イバーセキュリ
       ティ・情報化審
       議官       今福 章二君
       法務大臣官房審
       議官       山内 由光君
       法務省民事局長  小野瀬 厚君
       法務省刑事局長  辻  裕教君
       法務省矯正局長  富山  聡君
       法務省保護局長  畝本 直美君
       法務省入国管理
       局長       和田 雅樹君
       外務大臣官房参
       事官       長岡 寛介君
       スポーツ庁スポ
       ーツ総括官    齋藤 福栄君
       厚生労働省子ど
       も家庭局児童虐
       待防止等総合対
       策室長      山本 麻里君
       農林水産省生産
       局畜産部長    大野 高志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○法務及び司法行政等に関する調査
 (国際仲裁の活性化策に関する件)
 (性犯罪に係る施策検討に関する件)
 (公営競技の投票券購入等に係る年齢制限に関
 する件)
 (入国管理局収容施設における自殺・自損事案
 に関する件)
 (女子差別撤廃条約選択議定書の批准に関する
 件)
 (法務省の名称等を不正に使用した架空請求に
 関する件)
 (旧姓の通称使用に関する件)
 (刑事裁判における電子情報活用の検討状況に
 関する件)
    ─────────────
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石川博崇#1
○委員長(石川博崇君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、渡辺美知太郎君、滝沢求君及び高野光二郎君が委員を辞任され、その補欠として岡田直樹君、松山政司君及び福岡資麿君が選任されました。
    ─────────────
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石川博崇#2
○委員長(石川博崇君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 法務及び司法行政等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房内閣審議官兼特定複合観光施設区域整備推進本部事務局審議官徳永崇君外十六名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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石川博崇#3
○委員長(石川博崇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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石川博崇#4
○委員長(石川博崇君) 法務及び司法行政等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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元榮太一郎#5
○元榮太一郎君 おはようございます。自由民主党の元榮太一郎です。
 早速質問に入らせていただきますが、先日、五月のゴールデンウイークを利用いたしまして、中西健治理事と共に党の司法制度調査会の視察としてシンガポールを訪問し、シンガポール法務省や紛争解決のための総合的な複合施設であるマックスウェルチェンバース、そしてシンガポール国際仲裁センターを視察させていただきました。
 その際、お会いしたハン・コック・ジャン法務副次官より、シンガポールは、世界のビジネス環境ランキングの司法の分野、契約の執行という分野ですが、世界第二位であると、その背景として、シンガポールは国を挙げて訴訟、仲裁、調停のワンストップリーガルを振興している、このような話を伺いました。
 我が国における国際仲裁の取扱件数は残念ながら低調でありまして、お配りの資料の一のとおり、この緑の線がシンガポールであります、二〇一六年実績で二百七十六件というものに対して、日本は残念ながら、下の二つのブルーと赤ですね、十四件と六件にとどまっているというところでありまして、企業間における国際紛争解決のための必要かつ不可欠な司法のインフラの一つである国際仲裁について伺っていきたいと思いますが、上川法務大臣も司法外交ということで非常に強化されており、シンガポールの国際仲裁センター及びマックスウェルチェンバースは昨年の九月に訪問されたと承知しております。
 本年三月二十二日の法務委員会における大臣所信においても、我が国がアジアにおける国際紛争解決の中核として位置付けられるよう、また我が国の人材が国際仲裁の分野でより広く活躍できるように、必要な調査検討を更に進めてまいりたいとおっしゃっておりました。
 改めて、国際仲裁の拡充の意義と、法務大臣としての決意を伺いたいと思います。
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上川陽子#6
○国務大臣(上川陽子君) 委員、シンガポールの方に行っていただきまして、国際仲裁の一番センターの機能を、今既に位置を獲得しております国際仲裁センター、マックスウェルチェンバースも含めて御視察をいただいたということでございますが、アジア全域に日本企業活躍をされているということで、当然のことながら、国際的な取引をめぐりまして、それに伴っての紛争、これも発生しているところでございます。
 国際仲裁は、この国際取引をめぐる紛争解決のグローバルスタンダードとなっているものでございまして、日本企業の海外進出を後押しをするとともに、海外からの投資を呼び込むという意味でも大変重要なインフラというふうに考えております。そして、我が国におきましては、残念ながら今現在のところ大変低い水準であるということでございまして、その活性化が急務であるというふうに考えております。
 政府におきましては、内閣官房副長官補を議長といたします国際仲裁の活性化に向けた関係省庁連絡会議を設置をいたしまして、本年四月に中間取りまとめを策定をされたところでございます。国際仲裁の活性化に向けて考えられる施策、こうした中間報告でございます。法務省といたしましても、この取りまとめ結果を踏まえまして、関係省庁、また関係機関としっかりと連携をしながら、専門的な人材の育成、そして企業に対する啓蒙啓発活動を含めまして広報に積極的に努めてまいりたいというふうに考えております。
 引き続き、国際仲裁の活性化に向けまして強力な推進を図るべく取り組んでまいりたいと思っております。
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元榮太一郎#7
○元榮太一郎君 ありがとうございます。
 国際仲裁、国際調停について推進していく上では、やはり十分な予算措置が必要であると思いますが、シンガポールにおいては、法務省の予算において、先ほどのマックスウェルチェンバースの拡張事業プロジェクトに二〇一五年から二〇一九年の期間において約二十八億円、三千五百十万シンガポール・ドルというプロジェクト予算を組んでおります。シンガポールのこういった予算額も踏まえまして、我々が、我が国がアジアでナンバーワンの国際仲裁の拠点になるためにはこういう予算感も重要かと思うんですが、国際仲裁を活性化させるための予算を増額させる必要性やその規模の在り方などについて、御見解を伺いたいと思います。
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山内由光#8
○政府参考人(山内由光君) 平成三十年度の予算におけます国際仲裁などの関係予算、これは二千九百三十三万五千円となってございます。
 法務省といたしましては、関係府省連絡会議の中間取りまとめにおいて指摘された事項などを踏まえまして、国際仲裁の活性化に向けた取組を進めてまいりたい所存です。
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元榮太一郎#9
○元榮太一郎君 シンガポールは五年間で二十八億に対して、単年度予算でありますけれども三千万に満たないということでございますので、予算規模感においても更に一層の御検討をいただきたいと強くお願いをしたいと思います。
 ところで、本年五月に、国内初となる国際的紛争の解決手段の専用施設として、大阪の中之島合同庁舎内に日本国際紛争解決センターが開設されました。これは大きな前進であると、私も喜ばしいことだと思っておりますが、やはり、世界の中の日本の首都でありますこの都内においても、日本国際紛争解決センターと同様の専門施設を開設することが検討されているというふうに伺っていますし、必ずあるべきだなというふうに思っているわけですが、これは一つの御提案として、開設場所として法務省の赤れんが棟はいかがかなというふうな御提案をしたいと思っております。
 赤れんが棟は、明治二十八年十二月に司法省として竣工されまして、その外観は平成六年の十二月に国の重要文化財に指定されておりまして、霞が関を走っていても、あの歴史的な建造物は非常に印象的であります。なぜそう思ったかといいますと、あのシンガポールのマックスウェルチェンバースも一九三〇年代に建設された旧税関庁舎を改装して開設された建物で、外観は非常に歴史のあるすばらしい建物でありまして、でも、中に入りますと最先端のオフィス設備が整っているという、この新旧融合したすばらしい、そのことも国際仲裁をシンガポールで利用したい魅力の一つになっているのではないかなと思うぐらいの建物でありました。
 赤れんが棟に国際仲裁の専門施設を設けることは、私は歴史的建造物の活用方法としては有効だと思うのですが、御見解を伺えればと思います。
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山内由光#10
○政府参考人(山内由光君) 御指摘いただいた法務省の赤れんが棟でございますが、これは本格的なドイツのネオバロック様式の外観を持つ建物でございまして、都市の景観上貴重で歴史的な価値が高いと評価されております。そのため、平成六年十二月に国の重要文化財に指定されているところでございます。
 この赤れんが棟でございますが、現在、法務省職員に対する研修施設や法務図書館、あるいは執務室などとして使用しております。そのほか、法務史料展示室におきまして、司法の近代化と建築の近代化に関する歴史的、高い資料、これなどを一般公開しております。また、本年、明治元年から起算して百五十年という節目の年でありますことから、今年の七月以降、明治百五十年特集展示を行うこととしてございます。
 そういう意味では、まさに歴史的建造物で、最大限活用しているところでありますが、その一方、法務省が入居する中央合同庁舎第六号館、これは赤れんが棟を含めまして全体的に狭隘な状況にございます。やむなく一部の官署をほかの庁舎に分散させている状況であります。仮に赤れんが棟の一部を国際仲裁施設として使用するとしたような場合には、更に多くの法務官署を中央合同庁舎六号館の外に移すことになりまして、業務が分散してしまい、行政事務の更なる非効率化を招くことになりかねないのではないかと思うところです。
 したがって、現状といたしましては、赤れんが棟内に今そういう仲裁施設を開設することは極めて難しいのではないかというふうに思っております。
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元榮太一郎#11
○元榮太一郎君 御説明ありがとうございます。
 確かに、現在、赤れんが棟には非常に重要ないろいろな機能が入っている、入居しているということで、分かるんですが、やはりあのすばらしい歴史的建造物の中に入っていなければならない必然性というものは、必然性というレベルのものではないのかなということで、例えば民間企業ですと、やはりそれだけのアセット、資産を生かそうと思うと、これは独立性が高いなという部署を分室という形で外に移したりして、何とかやりくりしてこの限られた資源を生かそうという発想というのは、まさにこの国際仲裁を通じて司法外交をしていこうというような観点においても少しは参考になるのではないか、生かすべきかなと思っておりますので、何とかやりくりする中で前向きに御検討いただきたいなと私は心より思っております。
 何といっても、シンガポールを見ましたらやはり圧倒されまして、国策に近い、そのような強力なバックアップ体制の中で、ワンストップリーガルとしての訴訟、仲裁、調停を推し進めております。マックスウェルチェンバースに対しても二十八億円の予算が付くと同時に貸付けも行っておりまして、かなり至れり尽くせりの中で施設を拡充し、その施設を借り受ける形で、民間としてのSIAC、シンガポール国際仲裁センターが運営されておりまして、事実上はやはり国の全面的バックアップというふうに私は受け取りました。
 我が国におきましても、今の赤れんが棟は一例にすぎません、今後も我が国における国際仲裁の活性化に向けて、施設整備、人材育成、国内外における広報活動、こういうような面で多面的に政府がバックアップしていく必要があると思いますが、法務大臣の御見解を伺います。
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上川陽子#12
○国務大臣(上川陽子君) 先ほど触れました関係府省庁連絡会議、この中間取りまとめにおきましても、委員御指摘のとおり、人材の育成、専門的な人材の育成、また、企業に対して、内外共に啓蒙啓発も含めましての広報活動と並びまして、施設整備につきましても触れられているところでございます。日本らしいシンボルとなるような施設ということにつきましても、そうした国際仲裁を引き寄せていくための大変大きなセールスポイントにもなろうかというふうにも思っているところでございます。
 先ほど事務方から答弁をさせていただきましたが、一つの事例ということで赤れんが棟を触れていただきましたけれども、今の現状におきますと、国際仲裁のための専用組織として入居をさせるということについてはなかなか難しいところがあるということでございます。
 もっとも、現在、官署が移転したために利用されなくなりました大阪中之島の合同庁舎、この一部を活用いたしまして、人材育成、広報又は啓蒙啓発活動、この拠点としてのパイロットプロジェクトが進められているという状況でございます。施設の整備に関しましても、こうした取組を踏まえまして、政府としての支援の在り方につきまして検討してまいる所存でございます。
 法務省といたしましては、我が国がアジアにおきましての国際紛争解決の中核と位置付けられること、また、我が国の人材が国際仲裁というこの分野におきまして広く活躍することができるよう、関係省庁、また関係機関、連携協力をしつつ、今後もでき得る限りの支援をしてまいりたいというふうに考えております。
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元榮太一郎#13
○元榮太一郎君 ありがとうございます。
 二〇二〇年にはコングレスが開催されます。日本が注目されるその前に、この東京でしっかりとした紛争解決施設をつくるということは重要だと思っておりますので、是非強力に推進していただきたいと思いますし、中之島合同庁舎は庁舎の一室だけを借りてスタートしたと伺っています。赤れんが棟の一室からスタートでもいいと思いますし、まさにそこを本室としながら、分室として、東京の国際仲裁のセンターの分室を外に置くという形でも、イメージとしてはやはり赤れんが棟が本拠地であるというような形もできると思いますので、いろいろな折衷案も含めて是非とも御検討いただけたらなと私は思います。
 続きまして、養育費について伺っていきたいんですが、六月七日の本委員会における参考人質疑でいろいろな問題提起がありました子の養育費の支払終期に関してですけれども、離婚した夫婦の間の子供の養育費の支払終期については、その子が成年に達する月までと取り決められるケースが実務上多いということを参考人がおっしゃっていました。
 そこで、今回の成年年齢引下げにより、これまでは成年といえば二十歳だったものが、改正法の施行により成年年齢が十八歳となることによって養育費の支払終期が二年早まってしまうおそれがあるとの指摘があります。
 民法上は、成年に達した子についても親は扶養義務を負うこととされており、養育費の支払期間は、未成年の間ではなく未成熟の間という考えが実務家の間では広まっておりますが、国民一般の間では共通認識となっていないということだと思いますが、まずは未成年と未成熟の違いを御教示ください。
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小野瀬厚#14
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 未成年は、成年年齢に達していないことでございます。現行法の下では二十歳に達していないことを意味しますが、民法の一部を改正する法律の施行後は十八歳に達しないことを意味するものでございます。
 これに対しまして未成熟は、養育費の支払義務との関係で申しますと、経済的な面で十分に自立していないという意味で用いられております。子がこのような状態にあって、自ら稼働して経済的に自立することを期待することができない場合には、子を監護していない親は養育費の支払義務を負うこととなると考えられるものでございます。
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元榮太一郎#15
○元榮太一郎君 ただいま御答弁をいただきましたとおり、養育費の支払期間である未成熟というのは、経済的な面において十分自立していない状況ということですが、国民一般の間には残念ながら共通認識となっていないということで、未成熟とは別の未成年の概念を基準に養育費の支払終期が取り決められるのではないかというのが実務家の間での懸念ということなんですが、私としましては、当然ながら、未成熟の期間、具体的には、就職を前提とするならば高校卒業まで又は大学卒業までの期間における養育費の支払義務というのは、これはしっかりと明確化すべきではないかなと思っております。
 先日の民法改正案の附帯決議で言及されておりましたので、それはそれで担保の一つになっているかと思うのですが、例えば、やはり立法府でしっかりと決めてしまえば、そこは司法の解釈の余地、実務家での懸念の余地がないということで、養育費の支払終期が成年年齢引下げにより繰り下げられないようにするために法改正で明文化してはいかがかということで、成年年齢と養育費負担終期は連動せず、未成熟である限り養育費分担義務があるということの趣旨を、実務的な解釈としては正しい、もうそうなっているのであれば、民法、この前の百二十年ぶりの債権法改正でも裁判例の確定的な解釈を明文化したのと同じように、ここも明文化してしまえば、法文に書かれていることでより周知徹底の効果も期待できるのではないかなというふうに思います。
 その点も含めまして、養育費の支払期間の終期についてどのように国民へ周知徹底をしていくのか、この点について伺いたいと思います。
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小野瀬厚#16
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 まず、現行法の下でも、子が未成熟である場合に子を監護していない親が養育費を支払義務があるかどうかにつきましては、これを肯定する解釈がされているものと考えております。
 例えば、法務省におきましては、平成二十八年十月から、養育費等の重要性について分かりやすく解説するとともに合意書のひな形を掲載したパンフレットを作成し、全国の市町村で離婚届用紙を取りに来た当事者の方への配付を行うなどの周知活動に取り組んでおりますけれども、このパンフレットでも、養育費についての合意書の記入例として、支払期間の終期を子が二十二歳に達した後の三月までと記載しております。そういうことで、養育費が支払われるのは、必ずしも子が未成年である場合に限定されるものではないことを前提とした記載をしているところでございます。
 このような解釈を踏まえますと、子が成年に達した後も子が未成熟のうちは養育費の支払義務があることについて法改正を行うことが必要であるとは必ずしも考えてはおりませんが、委員御指摘のとおり、このような解釈を国民に周知することは、養育費の取決めが適切に行われ、子の利益を図るために非常に重要なことであると考えております。
 法務省としましては、成年年齢の引下げが養育費の支払期間の終期に影響を及ぼすのではないかと、こういった懸念を払拭するために、先ほど申し上げましたパンフレット、ホームページ等を通じて様々な周知活動を行うことを予定しております。その一環といたしまして、パンフレットの改訂に当たりましては、養育費の支払義務が必ずしも子が未成年である場合に限定されるものではないということをより分かりやすく明記するとともに、養育費の支払期間の終期については、紛争予防の観点から、子が成年に達する日までといった避け方は避けて、具体的な年月日や、子が二十二歳に達した後の三月までといった定め方をすべきであること等を明記したいと考えております。
 また、現在、離婚届出書の様式に関し、養育費の支払に関する取決めの有無をチェックする欄に未成年の子がいる場合との表現が用いられていることにつきましても、見直しをしてまいりたいと考えております。
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元榮太一郎#17
○元榮太一郎君 是非ともしっかり取り組んでいただきたいことをお願いいたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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若松謙維#18
○若松謙維君 公明党の若松謙維です。
 最初に、法務大臣にお伺いをいたします。性犯罪に関する刑法規定の見直しについてでございます。
 これまで、性犯罪に関する刑法改正のフォローアップにつきましてこの委員会質疑で何度か取り上げさせていただき、そして、三年以内の見直しに向けた性犯罪と被害の実態把握に当たりまして、検討会等を設置して実態調査を行い、被害者のお声も聞いた上で調査結果をしっかり検討して見直しを行うと、こういうことを訴えさせていただきました。
 法務省は、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループにおきまして、被害者や支援者の方々からヒアリングを行い実態把握に努めていると承知しておりますが、調査等を踏まえ、検討会を設置してしっかり議論していただくのは当然であります。
 また、平成二十七年に行われました性犯罪の罰則に関する検討会の委員ですが、この中身を見ますと、刑法研究者、いわゆる学者の方が六名、そして弁護士二名、さらに警察関係一名、検察一名、裁判所一名、こういうことでありまして、まさに被害者、被害に遭われた方は当然委員として入っておりません。
 いずれにしても、大事なのは、実態また現場に即した議論を行うことが大変重要でありますので、是非、被災者からのいろんな実態というものを聞いていただく、またしっかり対応していただきたいということであります。特に、被害者におきましては、やはりそのいわゆる被害されたことを社会に訴えていくには大変な勇気がある、例えば二十年、三十年掛けてやっと気持ちが整理して、それであえて社会に訴えようと、そういう方々の強い思いでありますので、是非しっかり意見を聞いていただきたいところでありますが、いかがでしょうか。
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上川陽子#19
○国務大臣(上川陽子君) 委員御質問の件でございますけれども、これは刑法一部改正法の附則第九条、国に求められている検討につきまして、性犯罪における被害の実情や改正法の規定の施行の状況等を調査、把握した上で、性犯罪に係る事案の実態に即した対処を行うための施策の在り方全般について施行後三年を目途として総合的に検討を加えるべきものということでございます。
 検討におきましては、性犯罪被害者の実情、また被害者の方々の心理状態、被害者や関係者が置かれている状況等につきまして多角的に調査をして把握をしなければ、その先、実効的な施策の策定につながらないものというふうに認識をしているところでございます。
 また、法務省におきましては、性犯罪の実態に関する各種調査研究の実施につきまして意見が付されました衆参の両議院法務委員会におきましての附帯決議の策定の経緯、また、先生からの御指摘ございましたように、被害者の声をまずしっかりと踏まえるべきであると御主張、こういったことをしっかりと踏まえまして、施行後一年目であります本年度において、性犯罪に関する施策検討に向けた実態調査ワーキンググループ、これを設置をしたところでございます。
 今後、三十一年度末頃までに各種の調査研究を実施するとともに、性犯罪に遭われた被害者の皆様やまたその支援団体、加害者更生に関係する方々を含めました関係者の皆様からヒアリングをしっかりと実施し、性犯罪被害者の実情の把握等を着実に進めてまいりたいというふうに考えております。
 どの時期からどのような体制を設けて施策の検討をするのか、またどのような事項を取り上げるかにつきまして、今の段階で確たることを申し上げることはできませんけれども、被害者の方々の気持ちに寄り添う、そして御指摘のような立場の方々の御意見をしっかりと踏まえて検討していくということについては、極めて重要であるというふうに認識をしているところでございます。しっかりと対応してまいりたいと思っております。
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若松謙維#20
○若松謙維君 しっかり対応していただけるということで、事務方で結構ですので、これは我が党におきましても被害者の方に直接お話を聞く場を設けさせていただきました。今、しっかりということですけど、やっぱり被害者の方々、一日でも早く実態をお伝えしたいと、こういう検討会の方々に知っていただきたいという思いなので、具体的にいつ頃なのか。これ、来年という話になると本当に被害者の方は失望しますので、そこら辺はどうでしょうか。少なくとも夏までにはやはり何らかの形で明示していただきたいと思うんですけど、いかがですか。
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辻裕教#21
○政府参考人(辻裕教君) ただいま大臣からも申し上げましたとおり、実態調査ワーキンググループの方で早速にも被害者の方々、性被害に、犯罪被害に遭われた方々等々からヒアリングを行うということを考えておりまして、具体的な時期、ちょっとまだ今は申し上げられませんけれども、できるだけ速やかに開始したいというふうに考えてございます。
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若松謙維#22
○若松謙維君 是非、できるだけ速やかにという定義をしっかりと確認していただいて、早急な対応をよろしくお願い申し上げます。
 次に、性同一性障害特例法につきましてお尋ねをいたします。
 この委員会で活発に審議されました成年年齢引下げに関する改正民法、これは昨日成立をいたしました。その附則に、性同一性障害特例法の性別変更ができる年齢も二十歳から十八歳に引き下げられることが盛り込まれたわけであります。特例法には施行後三年を目途に見直しを行うということでありますが、施行より今、九年になろうとしておりますが、具体的な中身の改正の動きは見られません。いわゆる年齢変更だけであります。この間、日本学術会議の提言又は国際社会からも、例えば法律の名称変更とか又は性別変更の要件の緩和、こういった性的マイノリティーの権利保障について指摘を受けていると承知しております。
 今回、民法の成年年齢引下げに伴いまして特例法の年齢も十八歳に引き下げるわけでありますが、先ほどの日本学術会議の提言又は国際社会からの指摘についてしっかり対応していただきたいと思いますが、法務省、どのようにお考えですか。
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小野瀬厚#23
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 日本学術会議等から委員御指摘のような提言や指摘を受けておりますことは承知しております。
 この性同一性障害の性別の取扱いにつきましては、例えば現に婚姻をしていないことという要件がございますが、この要件についてこれを撤廃すべきであると、こういう意見がある一方で、同性婚が規定されていない民法との整合性という観点から強い反対意見があるなど、国民の間において様々な意見があるものと承知しております。
 この性同一性障害者特例法は、平成十五年に議員立法として制定されまして、その後、平成二十年の改正におきましても議員立法による改正がされたところでございます。法務省といたしましては、このような国会における議論に協力してきたところでございます。
 法務省といたしましては、引き続き、国民の間における様々な意見に耳を傾けながら、国会における議論を踏まえた上で、御指摘のような改正の可否も含めて検討してまいりたいというふうに考えております。
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若松謙維#24
○若松謙維君 是非しっかり対応していただきたいと思います。
 次に、土地の所有権譲渡に関する問題点につきまして質問をいたします。
 土地の所有権譲渡に関しましては、例えば、共同所有権者の一人が海外在住だった場合に不都合が生じるというお話を伺いました。例えば、自分の所有している土地が崖崩れの危険があるということで自治体に譲りたいと、そう考えて登記簿を調べましたら共同所有だということが分かりまして、じゃ、その所有者が国内在住であればすぐに各人の署名と印鑑登録証明ですか、これがあれば手続完了するんですが、そのうちの一人が例えば海外在住だとしますと、領事館に赴き、領事の面前で署名及び捺印による証明をしなければいけないということで、今回、所有者土地不明を解決するための法律が成立したわけでありますけれども、今後これ大きなテーマになろうかと思いますし、また、今、日本人も多くの方々が海外に勤務また在住しているという状況にもございます。
 そういうことで、所有権者が海外在住で土地を譲渡する意思があっても、先ほどの手続が意外と知られていないと。実際にどういう手続したらいいかということで、原則論言われて、必ず今言ったような書面を入手してくださいと言いながら、海外も広いわけでありますので、当然、領事館から三百キロ以内ですといわゆる年一回のそういう手続を提供する場が与えられるわけでありますが、三百キロ圏外に大勢の方いらっしゃると思いますので、そういった面で、是非、領事館が御本人に電話でという、何ですか、電話でのお願いできませんかと、そういうふうに言いますと、原則、代理申請は認められませんと、本人がいらっしゃってくださいという、こういうお困りのお声を伺っております。
 そういうことで、その代替手段としての署名証明、そういったところが実際あるのかどうか、ある場合にはしっかりと周知徹底されているのかどうか、その辺について法務省にお伺いいたします。
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小野瀬厚#25
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 土地の所有権の移転の登記を申請する場合には、登記義務者であります土地を譲渡する者の印鑑証明書を添付することが必要とされておりますが、外国に居住している者につきましては、御指摘のとおり印鑑証明書を取得することができませんために、これに代わる書面として、日本の領事が作成した署名証明を添付することが認められております。
 委員御指摘のように、領事が作成した署名証明を取得することが困難な場合には、外国の公証人が作成した署名証明を添付して登記の申請をすることが実務上認められておりまして、これによりまして不都合が生じないようにしているということでございます。
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若松謙維#26
○若松謙維君 ということは、実務上認められているのであって、それが何か法律的に担保されているわけじゃないので、結局やっぱり現地の方には周知徹底されないから、さっき言ったようなトラブルというんですかね、が生じるんじゃないかと今理解したんですけど、その点はいかがですか。
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小野瀬厚#27
○政府参考人(小野瀬厚君) お答えいたします。
 今委員の御指摘も踏まえまして、法務省のホームページに今申し上げましたような取扱いにつきましてこれを掲載して広報するなど、必要な周知活動を行ってまいりたいというふうに考えております。
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若松謙維#28
○若松謙維君 私も海外もう六年おりまして、本当になかなか日本人がやらなければいけない、日本でやらなければいけない手続を海外でやるって、もう大変な苦労をした一人でもありますので、是非、更に国際化が進む時代でありますので、その点もしっかりと対応することを要望いたしまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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櫻井充#29
○櫻井充君 おはようございます。国民民主党・新緑風会の櫻井充です。
 民法の成人年齢の引下げでいろんな議論をさせていただきました。その中で、競馬、馬券を買える年齢は二十歳に据え置かれることになりまして、いろいろなものを調べてみるとかなりばらつきがありました。もう一つ、実は宝くじを調べてみたら、実は年齢の規制がありませんでした。本来であれば、多分これは富くじの中に入っているものであって、そうだとすると、年齢の規制を設けていない。
 今日はちょっと総務省を呼んでいないので、次回は総務省を呼んでまた議論したいと思いますが、全体的に、私はこういうのは全部禁止しろと言っているわけでもなくて、横並びにしていくべきではないのかと、そう思っています。
 それから、商品先物の類にしても、要するに自分が持っているお金以上にレバレッジを利かせて相当額を投資する、まあ投機なのかもしれません、こういう場合には広い意味では賭博に入るんだと、そういうふうに定義しているものもあります。
 そういう意味合いでは、この成人年齢を引き下げるということ、それから、これからカジノが日本でも始まっていくということを考えてくると、こういうもの全体を一度整理するべきではないのかなと。
 それから、パチンコの台はこれから、警察の方はなかなかギャンブルとして認めていただけませんが、スロットマシンはまた別だと思うんですよ。カジノにはスロットマシンがあります、パチンコ屋さんにもスロットマシンがあります、同じ機械を使っています。同じ機械を使っていて、出てくるものは同じであって、そうだとすると、片側がギャンブルで片側はギャンブルではないと、そういう理屈は僕はもう通らないんじゃないかと思っていて、その辺のところを改めてちょっと整理をさせていただきたいと、そう思っています。
 その意味で、まず賭博の定義、これはどういうふうになっているんでしょうか。
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