予算委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十年十二月八日(木曜日)
午前十時十八分開議
出席委員
委員長 三浦 一雄君
理事 稻葉 修君 理事 川崎 秀二君
理事 小坂善太郎君 理事 重政 誠之君
理事 西村 直己君 理事 赤松 勇君
理事 今澄 勇君
相川 勝六君 赤城 宗徳君
井出一太郎君 今井 耕君
植木庚子郎君 小川 半次君
北澤 直吉君 北村徳太郎君
河野 金昇君 河本 敏夫君
竹山裕太郎君 中曽根康弘君
楢橋 渡君 野田 卯一君
福田 赳夫君 藤本 捨助君
古井 喜實君 松浦周太郎君
三田村武夫君 山口喜久一郎君
山本 勝市君 阿部 五郎君
伊藤 好道君 井堀 繁雄君
岡 良一君 久保田鶴松君
小平 忠君 田中織之進君
西村 榮一君 福田 昌子君
水谷長三郎君 武藤運十郎君
柳田 秀一君
出席国務大臣
法 務 大 臣 牧野 良三君
外 務 大 臣 重光 葵君
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
厚 生 大 臣 小林 英三君
農 林 大 臣 河野 一郎君
通商産業大臣 石橋 湛山君
運 輸 大 臣 吉野 信次君
労 働 大 臣 倉石 忠雄君
建 設 大 臣 馬場 元治君
国 務 大 臣 太田 正孝君
国 務 大 臣 正力松太郎君
国 務 大 臣 高碕達之助君
出席政府委員
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
調達庁長官 福島慎太郎君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
外務事務官
(欧米局長) 千葉 皓君
大蔵事務官
(主計局長) 森永貞一郎君
委員外の出席者
検 事
(民事局長) 村上 朝一君
専 門 員 岡林 清英君
—————————————
本日の会議に付した案件
昭和三十年度特別会計予算補正(特第2号)
—————————————
この発言だけを見る →午前十時十八分開議
出席委員
委員長 三浦 一雄君
理事 稻葉 修君 理事 川崎 秀二君
理事 小坂善太郎君 理事 重政 誠之君
理事 西村 直己君 理事 赤松 勇君
理事 今澄 勇君
相川 勝六君 赤城 宗徳君
井出一太郎君 今井 耕君
植木庚子郎君 小川 半次君
北澤 直吉君 北村徳太郎君
河野 金昇君 河本 敏夫君
竹山裕太郎君 中曽根康弘君
楢橋 渡君 野田 卯一君
福田 赳夫君 藤本 捨助君
古井 喜實君 松浦周太郎君
三田村武夫君 山口喜久一郎君
山本 勝市君 阿部 五郎君
伊藤 好道君 井堀 繁雄君
岡 良一君 久保田鶴松君
小平 忠君 田中織之進君
西村 榮一君 福田 昌子君
水谷長三郎君 武藤運十郎君
柳田 秀一君
出席国務大臣
法 務 大 臣 牧野 良三君
外 務 大 臣 重光 葵君
大 蔵 大 臣 一萬田尚登君
厚 生 大 臣 小林 英三君
農 林 大 臣 河野 一郎君
通商産業大臣 石橋 湛山君
運 輸 大 臣 吉野 信次君
労 働 大 臣 倉石 忠雄君
建 設 大 臣 馬場 元治君
国 務 大 臣 太田 正孝君
国 務 大 臣 正力松太郎君
国 務 大 臣 高碕達之助君
出席政府委員
内閣官房副長官 松本 瀧藏君
調達庁長官 福島慎太郎君
総理府事務官
(自治庁財政部
長) 後藤 博君
外務事務官
(欧米局長) 千葉 皓君
大蔵事務官
(主計局長) 森永貞一郎君
委員外の出席者
検 事
(民事局長) 村上 朝一君
専 門 員 岡林 清英君
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本日の会議に付した案件
昭和三十年度特別会計予算補正(特第2号)
—————————————
三
山
山本勝市#2
○山本(勝)委員 実は河野大臣に対して、農林大臣として米の統制をどうするのかということ、それから給与大臣として河野氏に対して、地域給制度をどうするつもりかということ、また同じく給与大臣として公務員の期末手当の増額が、地方財政及び経済界にいかなる影響を及ぼすと考えたかということ、さらに行政管理庁長官として予算局を内閣に創設する必要がどこにあるのかということなどについて質問を用意し、わざわざ出席を要求しておったのでありますけれども、しかしそれらの問題は通常国会の機会に譲ることにいたします。ほかに緊急に尋ねたいことが多いのに持ち時間が少いからであります。今日は主として太田自治庁長官と高碕経済企画庁長官とに私の質問を集中いたしたいと思うのであります。兼ねて大蔵大臣の所見も伺いたいと思いますので、それまでしばらく御出席を願いたいのであります。
去る五日の本会議において、わが党の前尾繁三郎君がきわめて印象的な表現をされました。それは地方財政と国の財政のいずれかが不健全である場合には、そのいずれもが健全でないということを意味する、こういう言葉でありました。重ねて申しますが、地方財政と国の財政のどちらかが不健全である場合には、そのいずれもが健全でないということを意味する、こういう言葉を使われたのを私は強く印象づけられたのであります。今日の地方財政が、まことに破局一歩手前とまでいわれておる状況であることは御承知の通りであります。もう地方財政は処置がないとまでいう声が、相当地方財政に明るい方々の口からも聞かれる状況であります。このような地方財政の状況でありましては、地方財政のみならず国の財政が一時健全小康を得ておりましても、これは真に健全とも、安定とも言い得ないと思うのであります。この地方財政の破局に瀕しておる今日の状況において、担当大臣としてその任につかれた太田博士は、よほどの決意を持っておられるに相違ないと思うのでありますが、いかなる構想と決意を持っておられるのか、地方財政について国民ひとしく、どちらかといいますと失望といいますか、望みのない状況になっておる今日の事態において、私は太田長官から博士としての良心的な決意と構想をまず承わりたいと思うのであります。
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太
太田正孝#3
○太田国務大臣 山本君のお問いに対してお答え申し上げます。地方財政が非常に窮迫と申しますか、苦しい状況にあることは御指摘の通りでございます。問題はどこでそれができたか、これをどうするか、こういう問題でございますが、何といたしましても自治体は民主政治の基本でございますし、国の施策を流してこれの実効をあげるのも自治体でございまするので、ここに現状のごとき状況がありましたならば非常に困った情勢になると思います。また健全財政ということを申されますが、国に関してはだいぶ進んだ形があり、地固めもできつつあるように思います。しかしながら地方財政につきましては、お言葉通り健全財政というようなところへは行っておらない、また地固めもそこまで行っておりません。問題は、端的に申しますと過去に大へんな借金がある、これをどうするか、現場をどうするか、過去の借金及び現場から見て、根本的の解決をしなければならぬ。そこに不安があるというのが将来に関する問題であろうと思います。私の見たところでは、力以上の仕事を仰せつけられておると申しますか、行政の形から申しましても、非常に弱いものが財源の裏打ちもなく仕事をさせられておるというのが問題かと思います。過去の問題につきましては、すでに本院を通過して参議院へ行っております再建措置特別法があります。これでもって過去の借金をたな上げしていこう、こういう考え方のもとに一応の案を立てておるのでございます。現在の問題については三十年度としてどうすればいいか、こういう問題がございます。それが本議会において御審議を願っておる問題でございます。しかし過去の借金、過去の政策をきめるにいたしましても、現在の立場における処理をいたしますにしても、根本的の問題は山と積まれるほど多いのでございます。その根本対策をきめていかなければならぬのが、三十一年度の予算に関する問題でございまして、私はその三つに分けて、過去の問題についてたな上げ方式がそれでいいか、またその過去の問題は二十八年度の決算をもとにして立てた案でございますが、すでに二十九年度の決算もわかってきた今日において、どう考えるかという問題が起って参ります。ともかく過去の問題を、一応借金たな上げということによって処理し、現状におきましては今だいぶん地方も、世間でいろいろな批判がございまするが、相当費途も切り詰めておるようです。それから事業につきましても相当減縮方針をはかっておるようですが、しかもなお予算関係等におきまして赤字を生ずる状況にありまするので、この現状を処置するために今回百八十八億円程度、交付税の三分に当るところのものに対して処置をしていった次第でございます。今後の問題につきましては、基本的問題でありまして、もし予算の数字からいいましたならば歳入をどうしていくんだ、歳出をどういうふうにしていくか、こういうふうに分けて考えていきたい。基本方針につきましては、また次に申し上げたいと思います。
この発言だけを見る →山
山本勝市#4
○山本(勝)委員 与えられた持ち時間が一時間と限られておりますので端折って御質問申しますが、今後の基本的な問題については今述べられませんでした。就任早々のことでありますので私はこまかいことを伺うつもりはありませんが、ただ太田長官が必ず自分の力で、この地方財政の問題を根本的に立て直してみせるという確信を持っておられるのでしたら、私はその確信を一つ国民の前に明らかにしてもらいたいと思うのであります。決意と申しますか、内容よりも強い決意を聞きたいと思う。
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山
山本勝市#6
○山本(勝)委員 時間の関係で次に移りますが、昨夕並びに今朝の新聞で伝えておりますように、問題になっておりました期末手当〇・二五の増額問題が内閣できまったようであります。この期末手当の増額が地方財政並びに一般の経済界に及ぼす影響は少くないと思いますが、これらの影響をどう考えておられるか、またそれに対してどのように対処する対策を持っておられるのか、この点を太田長官並びに大蔵大臣から承わりたいと思うのであります。
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太田正孝#7
○太田国務大臣 山本さんのお言葉の通り、政府といたしましては年末手当問題は昨日の閣議において決定いたしたのであります。すなわち人事院の勧告を入れまして〇・二五を増額するということになりました。私に関する地方財政につきましては、御承知の通り国家公務員と地方公務員とは、地方公務員は国家公務員に準じてやる、あるいは地方公務員法でございますとか、教育公務員特例法などにおいてはっきりそのことがきめられておるのでございます。つまり国家公務員に右へならえという方式でございますので、おそらく各地方団体はこれに準じたところの措置をとることを期待しております。従ってその財源はどうするかということについても、やはり国家公務員に対するのと同じ右へならえの方式にきまっておるのでございまして、あるいは人件費その他の節約をはかっていく。申し上げるまでもなく地方財政は、今日現在の赤字を処理するにさえ百六十億円の財源をもってし、さらに地方の負担の減る分も入れて百八十八億の措置をしていこうということは、今日なかなかむずかしいことと思います。従ってそこに地方財政といたしましては、金がない、困るというような場合もありましょうから、それに対しまして短期融資をしていくという方向で進んで参ります。それでは地方財政は片づかないじゃないか。実際申しますと今回の百六十億円といえども今年度限りのものでございまして、問題は三十一年度に残っておるわけでございます。従って年度末までの間にいかなる情勢になりますか、いかなるやりくりができるかということは、補正を必要とするような場合が起るかどうかというような問題もございましょうし、問題はあげて三十一年度において処理するという方向をとるべきものと私は思っております。
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一萬田尚登#8
○一萬田国務大臣 お答えします。年末手当の地方財政に与える影響ですが、今回の年末手当は、御承知のように節約によりましてその財源を見出すということになっておりまして、これは特に地方財政にさらに負担を大きく、いいかえれば赤字を増大するということは考えておりません。なお短期融資がありますが、これは地方団体のうちで特に資金繰りの上で赤字にはならないが、今出すのには現金を持たない、こういう資金繰りの上に必要なところにこの短期融資をする、こういうふうになっております。短期の融資は認める。特にこれは赤字の補填という意味ではありませんから、さように御了承願いたい。
なお一般財界に及ぼす影響ですが、これは人事院の勧告にもありましたように、公務員の給与は特に悪いから、せめて年末ででも若干ふやすことが必要である、こういう勧告に基いて、従いまして一般の財界としてはよくその事情を了解下さって、これをやったがために財界において特に年末手当をふやすことのないようにやっていただきたい、政府としてもそういう努力を払っていきたい、かように考えております。
この発言だけを見る →なお一般財界に及ぼす影響ですが、これは人事院の勧告にもありましたように、公務員の給与は特に悪いから、せめて年末ででも若干ふやすことが必要である、こういう勧告に基いて、従いまして一般の財界としてはよくその事情を了解下さって、これをやったがために財界において特に年末手当をふやすことのないようにやっていただきたい、政府としてもそういう努力を払っていきたい、かように考えております。
山
一
一萬田尚登#10
○一萬田国務大臣 これは根本において一般の財界に比べて公務員の給与が悪いというところが前提になっておる。一般の財界としましては、今日特に物価が上っておるというわけでもありませんから、私は特にふやすことはないと思います。少くとも公務員の今回の年末手当を増額したことをもとにして、財界が一般の従業員の手当をふやすということはないようにしてもらいたい。これは全く別な関係において考慮さるべきことだ、かように考えております。
この発言だけを見る →山
山本勝市#11
○山本(勝)委員 いろいろ尋ねたいこともございますが、ただ地方財政に対する影響とそれに対する対策でありますが、もちろん公務員に対する手当の増額それ自身はいろいろ政治的にも必要があり、またいろいろな点から妥当だと思いますけれども、しかし地方財政に対する影響はきわめて甚大だということも事実であって、簡単におさまるものとは私は考えられないのであります。それだけにこれに対しては政府としてもよほど用意と覚悟を持って対処されないと、ただ公務員の立場という点だけを考えて軽く扱っておりますと、思わざる混乱を生ずると私は思いますので、その点については用意と決意を持っておっていただきたいということを希望いたしておきます。
それから民間の関係でありますけれども、一部の労働組合その他では、すでに年末手当の問題で話がきまった。そのきまっておる場合には、公務員の今回の増額はおそらくできないだろうというふうな予想のもとに話がきまってしまっておるものを、上ったためにもう一度交渉のやり直しをするといったような形勢が見えないでもありません。これらの点も御考慮に置いていただく必要があるかと私は思います。
その問題はそれくらいにいたしまして、次に太田長官に伺います。先ほど太田長官は結局地方の赤字というものは、自治体として力不相応の仕事をさせられておるところに根本の原因があるというような診断をされておるようであります。基本的な根本解決策については今日承わる時間もございませんけれども、ただ私の考えを簡単に申し上げて、今後の御参考にしていただきたいと思うのであります。私は、どうしてもこの地方財政の問題は財政の責任の所在と申しますか、それをはっきりさせることが前提じゃないかと思うのであります。よく専門家の連中がこの赤字の原因は国家で負うべき部分と、それから地方の財政当局者の運営のまずさから来ておる両方だということは常に申されるのでありますが、両方から来ておるといたしましても、ばく然と両方に責任があるのだということを言っておりますと、結局責任が分割されぬようになってしまって無責任に帰してしまいはせぬか。ですからこことこことは政府の責任だ、これからあとは地方の責任だというふうに限界をはっきりして、そうして自治体でありますから自治体において責任をとるべきは当然だと思いますが、やはり責任のとれるようにしてやるためには、自治である限りは自由がなくてはならぬ、自由のないところに自治はあり得ないのでありますから、やはり広範な自由を与えるということと、国が強制一的というか、義務的に仕事をさせる場合にはこれは間違いなしに財源をつけてやるということ、そうしてそれ以上はどんなになろうとも一切しりをぬぐわないという決意をしないと、自由も十分に与えない、財源も十分に与えない、そうしてあとで出てきたものはしりをぬぐうというようなこのやり方を続けていく限りは、現在の、あるいは過去の赤字が消えましても、今後絶対に健全な地方財政はできないと私は思うのであります。少しとっぴなようでありますけれども、平衡交付金以来の地方が、自治体であるにかかわらず、財政的には大きく中央に依存するという、この慣習というか弊風を一掃する、そういうためにも、自治の前提である広範な自由を与える。それから国がどうしてもこれだけはやってもらわなければならぬというものには十分なる財源を与える。そしてそれから以上は一切しりをぬぐわない、私はこういうふうな構想が必要ではないかと考えておる。そういう場合には、今日の基本財政需要というものを全国一律に定め、また基本財政収入というものを、これまた全国一律に定めて、経済的に社会的に千姿万態である自治体を、一律の基準によって需要と収入とを規定して、その不足額を国で補うというこの方式そのものを、私は変えていかなければならぬと思う。事情の違うものを一律の基準で規定してやっていくということになりますと、それこそ先ほど長官がおっしゃったように、その経済力というものとは全く無交渉な一つの地方行政が行われることになって参ります。私は全国一律に必要なる行政の仕事ももちろんあると思います。しかしそうではなくて、たとえば教育とか土木とか、あるいは厚生、労働と申しましても、同じ必要という一言で申しましても、かなり幅があり、弾力があって、山の奥ではやはり山の奥らしい厚生もあり、教育もあり、町の中では町の中相当のものもある。ですから、そういう幅があるということを考えて、一律に基本財政需要と基本財政収入というものから割り出して、不足額を国で補ってやるという行き方を、根本的に反省する必要があると思うのでありますが、所見を伺いたいと思うのであります。
この発言だけを見る →それから民間の関係でありますけれども、一部の労働組合その他では、すでに年末手当の問題で話がきまった。そのきまっておる場合には、公務員の今回の増額はおそらくできないだろうというふうな予想のもとに話がきまってしまっておるものを、上ったためにもう一度交渉のやり直しをするといったような形勢が見えないでもありません。これらの点も御考慮に置いていただく必要があるかと私は思います。
その問題はそれくらいにいたしまして、次に太田長官に伺います。先ほど太田長官は結局地方の赤字というものは、自治体として力不相応の仕事をさせられておるところに根本の原因があるというような診断をされておるようであります。基本的な根本解決策については今日承わる時間もございませんけれども、ただ私の考えを簡単に申し上げて、今後の御参考にしていただきたいと思うのであります。私は、どうしてもこの地方財政の問題は財政の責任の所在と申しますか、それをはっきりさせることが前提じゃないかと思うのであります。よく専門家の連中がこの赤字の原因は国家で負うべき部分と、それから地方の財政当局者の運営のまずさから来ておる両方だということは常に申されるのでありますが、両方から来ておるといたしましても、ばく然と両方に責任があるのだということを言っておりますと、結局責任が分割されぬようになってしまって無責任に帰してしまいはせぬか。ですからこことこことは政府の責任だ、これからあとは地方の責任だというふうに限界をはっきりして、そうして自治体でありますから自治体において責任をとるべきは当然だと思いますが、やはり責任のとれるようにしてやるためには、自治である限りは自由がなくてはならぬ、自由のないところに自治はあり得ないのでありますから、やはり広範な自由を与えるということと、国が強制一的というか、義務的に仕事をさせる場合にはこれは間違いなしに財源をつけてやるということ、そうしてそれ以上はどんなになろうとも一切しりをぬぐわないという決意をしないと、自由も十分に与えない、財源も十分に与えない、そうしてあとで出てきたものはしりをぬぐうというようなこのやり方を続けていく限りは、現在の、あるいは過去の赤字が消えましても、今後絶対に健全な地方財政はできないと私は思うのであります。少しとっぴなようでありますけれども、平衡交付金以来の地方が、自治体であるにかかわらず、財政的には大きく中央に依存するという、この慣習というか弊風を一掃する、そういうためにも、自治の前提である広範な自由を与える。それから国がどうしてもこれだけはやってもらわなければならぬというものには十分なる財源を与える。そしてそれから以上は一切しりをぬぐわない、私はこういうふうな構想が必要ではないかと考えておる。そういう場合には、今日の基本財政需要というものを全国一律に定め、また基本財政収入というものを、これまた全国一律に定めて、経済的に社会的に千姿万態である自治体を、一律の基準によって需要と収入とを規定して、その不足額を国で補うというこの方式そのものを、私は変えていかなければならぬと思う。事情の違うものを一律の基準で規定してやっていくということになりますと、それこそ先ほど長官がおっしゃったように、その経済力というものとは全く無交渉な一つの地方行政が行われることになって参ります。私は全国一律に必要なる行政の仕事ももちろんあると思います。しかしそうではなくて、たとえば教育とか土木とか、あるいは厚生、労働と申しましても、同じ必要という一言で申しましても、かなり幅があり、弾力があって、山の奥ではやはり山の奥らしい厚生もあり、教育もあり、町の中では町の中相当のものもある。ですから、そういう幅があるということを考えて、一律に基本財政需要と基本財政収入というものから割り出して、不足額を国で補ってやるという行き方を、根本的に反省する必要があると思うのでありますが、所見を伺いたいと思うのであります。
太
太田正孝#12
○太田国務大臣 今日の赤字になった責任につきまして、国にも責任があり、地方にも責任があるということは、過日の本会議においても申しました。地方につきましては、俗に申しますいわゆる放漫なやり方があったのではないか。国の方で、私の自治庁の立場から見れば、親切に財源を作ってやるとか、あるいは行えるようにして、たとえば補助金を出すにいたしましても、その実行ができるような形になっておらなかったという点から、今日の状態に来ているかと思います。しかしながら、これは二つに分けて考えるべき問題でないと思います。国が世話を見ないからといって、放漫を続けていく地方財政がありましたならば、いつの日に至ってもほんとうの地方財政はできないと思います。また地方が放漫だからといって、国の方でもって親切でないような態度をとりましたならば、これまた将来の地方財政が悪くなると思います。国にも地方にも責任があるが、現在の地方にありと言われる放漫なやり方は、厳にこれを戒めなければならぬ。また親切ではないじゃないかと言われる国の方面におきましても、十分これをやっていかなければならぬのでございまして、両々相待っていくべきものと私は信じております。申し上げるまでもなく、いわば力以上の仕事を引き受けてやっているところに地方にも放漫が出てきた、また国の方に不親切もあったと、率直に申して差しつかえないと私は思います。一律にやってはいけないということはその通りと思います。現在の地方財政計画というものは妙なことで、二十五年の基本において作りつつあったものをだんだん積み重ねて、今日の状況になったのでございまして、そのものの根本においても問題はございますが、山本君の御指摘の通り、この長い国、気候の変っている国、広さにおいて違いのある国、その地方を一律にやるということはできないと思います。その点につきまして多少は加味されたる財政計画であると思いますが、御趣意の点に沿いましてはまだまだ改むべき点があるのではないかと思っております。
この発言だけを見る →山
山本勝市#13
○山本(勝)委員 これは私は希望を申し上げておきたいのでありますが、非常に手近なことを申しますが、地方財政の赤字対策を立てる場合に、全国の自治体の中で赤字を黒字にした自治体もありますし、黒字を赤字にした自治体もあります。そういう自治体の代表的なものを相当数こまかく調べ上げて、どうして赤字が黒字になったか、あるいは黒字が赤字になったかということの、具体的な詳細な一つの模範的なものを調査をしてもらいたいのです。もしありましたらそれを出してもらいたいのでありますが、それは国会に出すだけではなしに、各自治体にも一その一つの手本といいますか、昔の藩で申しますと、恩田木工の財政立て直しの案を全国の藩にモデルにしたように、そのほか二宮尊徳がやったのもいろいろありますが、今日現実に地方では黒字を出している自治体があります。しかもそれは赤字であったものを自治体で努力してやったところがあるので、そういうものを全国の自治体に実例として示すことが、これは手近なことでありますが、かなり効果があるのではないかと思うのであります。ありましたらわれわれにも提供してほしいし、また地方にも配ってほしい。これは希望であります。それからもう一つ、全国の自治体、道府県はもちろん、市町村が何千何盲あるか知りませんが、各市町村を一つ一つ具体的に、その二十九年度の決算の状況を、こういうものを解決したところが幾つあるとか、黒字団体が幾つあるとか、赤字団体が幾つあるとかいうことではなしに、何の何という村はこういう状況になっているとか、何という町はこういう状況になっているということ、そういう調べがありましたら、その資料をどうかわれわれに配っていただきたいと思うのです。これは私の希望として申し上げておきたいのであります。その次に長官にもう一つお伺いしたい。これは少しこまかいような問題になるのでありますけれども、道路譲与税の配付の方式について伺いたい。先国会でできました地方道路税並びに道路譲与税というものの配付は、大体道路の延長とその幅というものを基準にして各府県に配付する。それにその他という言葉もついておりますが、原則として道路の延長と幅、それによって配付するということになっておりますが、だんだん聞いてみますと、自治庁の方ではそれに各府県の持っている自動車の車台数、車の数というもので補正して配付するということになっておるようであります。しかしたとえて申しますと、静岡県とか神奈川県とか埼玉県とかいうような大都市周辺の府県になりますと、その府県で持っております車によって道路がこわされるというものよりも、埼玉で申しますと、東北六県、仙台から青森にかけてのああいうところと東京とを通う車、つまり完全に通り抜けの車であります、この通り抜けの車が昼夜たくさん通っておりまして、それによって道路が破壊される、そうしてほこりをかぶっておるというのが実情なんです。これは埼玉だけではありません。しかしこれは特に顕著な例だと思いますけれども、こういう事実を考えますと、ガソリン税というものが、道路をこわすからというので、半ば目的税のような形で道路税として配付されるのでありますけれども、完全なる通り抜けの車によって破壊される部分を、配付する場合に何ほどかプラスするということは、私は公平の立場から当然じゃないかと思うのであります。技術的に困難があると申しますけれども、困難があっても、これは無視できないと思う。東京とか大阪とかいう都市が問題にされておるようでありますけれども、これはその荷物が東京へ届くとか、東京の荷物を届けるとか、あるいは車引きが来て東京で宿に泊るとか、そこで飯を食うとかいうことで利害関係が直接その町と結びついておるのでありますけれども、埼玉とか神奈川とか、よその車の通り抜けでこわされるというところについては、全く害を受けるだけあって、利益は何も受けない。これは先般、実際の例でありますけれども、山口好一代議士のごとき、栃木から毎日自動車で通っておられるのですが、建設省の車で高官と一緒に走っていって、前の車のほこりで見えなくなって堤防から落ち込んだ、それほど砂塵もうもうとしておるのであります。この点を私は、時間もありませんし、こまかいことは承わる必要はありませんが、何らかの方法でこれを補うということはできないものかどうか、その結論だけを承わりたいと思います。
この発言だけを見る →太
太田正孝#14
○太田国務大臣 お示しの通り大都市の近くの埼玉県、私も関係しておる静岡県、それに神奈川県などお話の通りと思います。大へんな道路の損傷を受ける、しかも剰余税の配付につきましてはその点欠けておる、こういう御趣意と思いますが、かねがね承わっております。ただし特別の財政需要についてどうするか、こういうことにつきましては、結局は譲与税で見ることが非常にむずかしい場合におきましては、特別交付税の方で何とか見ていきたいということを考えておりますし、また実行したいと思っております。
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山本勝市#15
○山本(勝)委員 聞きたいところはたくさんありますけれども、そういうところをやっておりますと肝心なところが聞けなくなります。河野さんが見えましたけれども、最初に申しましたが、河野大臣に対する質問はたくさんあった。米の統制をどうするのか、地域給をどうするのか、あるいは予算局を創設するのは何の必要があってそういうことをされるのか、といったようなことを聞くつもりであったが、ほかの質問が緊急を要するので、その質問は全部通常国会の適当の機会に譲ることにいたしたい、そう通告をしておきましたから、せっかくお見えになりましたけれども、私は今度は質問しません。
高碕経済企画庁長官にお伺い申し上げたいと思うのであります。経済審議庁といっておったのを企画庁というふうに名前を変えられたのでありますが、これはどういう理由で変えられたのか、まず伺いたい。
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高
高碕達之助#16
○高碕国務大臣 従来経済審議庁は、大体日本の経済をよく検討して、経済白書を出すということが目的であったのでありますが、本年来六カ年計画を立てる、こういうことで従来の目的から幾らか目的が変ったわけでありますから、プランニング、計画する、そういう意味で企画庁という名前に変えたのであります。
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山本勝市#17
○山本(勝)委員 昔、内閣調査室というのができておったのが、いつの間にやら企画庁ということに変り、企画院というものに変っていった。そうしてその間に経済の自由がだんだんと統制され計画されて、ついに自由を失ったという、まことに思い出しても快くない経験が日本にはあるのであります。私は経済審議庁時代にその当該委員会におりましたが、経済白書というものをときどき出される。私はそれだけで経済審議庁というものは大きな仕事をされておる、広範なる資料を駆使して、客観的な経済白書を出されるということだけで私は十分にその機能を果しておるということを委員会でも申し上げたのであります。ところが前々から、経済審議庁時代から、経済十カ年計画とか、あるいは総合開発五カ年計画だとかなんとか、たびたび計画を発表されたのであります。先般読売新聞の本月二日の記事を見ますと、高碕長官は、この計画を民間の協力を得て予算の裏づけをできないようだったら、経済企画庁なんというものはあってもなくても同じだ、こういうことを申されておるのでありますが、これは新聞でありますから、それを取り上げてかれこれ私は申すつもりはありませんが、ただ計画を、今回も総合六カ年計画というものを出されましたし、それから本年の一月、つまり本年度予算編成の前におきましても、経済六カ年計画というものを出されました。しかしあの六カ年計画というものについても、予算の裏づけというようなことは事実上不可能であります。そこで二十二国会でそれとは別にまた予算が編成されましたが、今度出された総合六カ年計画とか、あるいはそれを多少モディファイして五カ年計画にするとかいっておられますが、これを予算化する意思があるのかどうか、あるいは確信があるのかどうかという問題であります。それを一つ承わりたい。
この発言だけを見る →高
高碕達之助#18
○高碕国務大臣 この計画経済というものは、社会主義経済のもとでやるのと違って、資本主義経済のもとに長期の経済計画を立てるというわけでありまして、それは今後現在の経済を安定せしめつつ、つまり混乱を起さない範囲におきまして、将来における増加する人口に対する対策とか、将来における日本の経済を安定せしむるという基本をもちまして、その二つの目的のために経済の運営に対して計画性を持たすということを根本にもっていきたい。従いまして今後の予算等につきましても、その長期経済の計画、これを基準としたるものによって予算を組んでいかなければならない、こう存ずるわけでございます。従いましてこれは単に将来の見通しをつけるというだけでなく、この見通しに向って進むべき道を明らかにしておく、こういうわけでありますが、しかしながら日本の経済は、あの大きな資源を持っているソ連だとか、あるいは中共だとか、あるいはインドとかと違っておりまして、自分の国だけでこれはその計画をいかに努力しても実行できないのであります。主として輸出貿易というものに依存しなければならない。輸出貿易に依存するということは外国の事情にも左右されるということでありますから、非常にこれはエラスティックなものとしていかなければならない。またそのときどきの経済情勢を勘案して計画をよく検討しつつ、これに順応するような政策を立てなければならない。そういうわけでありますから、この予算を裏づけするということよりも、予算はこの長期の計画によって、これを基礎として立てるものだと私は考えております。
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山本勝市#19
○山本(勝)委員 大臣が言われようとする意味あるいは今考えておられることはほぼわかるのでありますが、ただこれまで国土総合開発の五カ年計画というようなものを立てまして、そうしてそれをあたかも実行するかのごとくに出発しましたところが、途中でできない。そこでその指定されたといいますか、予定された地域の連中がわんさとたびたび押しかけてきまして、せっかくそういうことをきめてわれわれに希望を持たせておきながら実行しないとは何ごとかということを迫ってきておる。そういう苦い経験がたびたびあるのであります。ですから私はその計画はけっこうですけれども、やはり実行する意思でありますと、できることだけを私は出す必要があると思うのであります。ただこれは一つの希望である、あるいは努力目標である、あるいは現在から立って見たらこういう見通しもつくとか、こういう仮定を置けばこうなるといったようなことならば、それだけの意味でまた意味がありますけれども、しかしほんとうの実行計画であるのか、見通しであるのか、希望であるのかということはかなり国民の中にも、少しく考える人は問題にしておるのであります。ことしの一月にすでに閣議できまったにかかわらず、いよいよ予算ということになりますと、予算の裏づけができなかったということは、私も一その最初の計画当時通産省におって知っておりますけれども、あれをほんとうに実行するということになれば、国の歳入の何倍かの資金が要る。従ってまたそれだけの資材も要る。物価を上げないとすると資材も要る。要するに初めから不可能なような計画であったということが、根本的には私はそれが予算の裏づけができなかった理由だと思うのであります。ですからあれは全然何もないというと、国民も目安がなくて困る。国としてもそういう一つのめどがないと困る。そういう一つのめどとして、一つの青写真を作ってみたのだということであれば、またそれだけのはりきりした認識の上に作成し、発表していくべきものではないか。もしそれが大き過ぎて、今度は実際予算化するということになれば、国の財力には限りがありますから、それを小さくするというなら、初めから縮小して何分の一かに小さくするか、あるいはそのうちでさらに重点は取り上げて、そうでないところははずすというなら、初めから計画そのものからはずすところははずして、やるところだけを書き上げておくようにすべきではないか、こういうふうに私は思うのですが、これは別に御答弁は要求いたしません。ただこの計画を作るについての前提といいますか、仮定といいますか、幾多の仮定の上にこの六カ年計画というものが立っております。たとえば物価は大体安定しておるものと仮定するとか、それからますます国際貿易は激甚化するものと仮定するとか、いろいろ仮定を置いておりますが、私はその仮定がもっとたくさんの仮定を置いておるのだと思うのです。それはたとえばどういう仮定を置いておるかといいますと、天変地異というものはないと仮定しておるのであります。それから技術の変化というものをどういうふうに仮定しておられるか。原子力の平和的利用ということについて向う五カ年間ぐらいには平和利用が大体できるようになるというような御答弁が、たしか本会議であったと思いますけれども、しかしこの原子力の平和的利用が日本の産業界でいつごろどの部門でどうできるかということは、私はなかなか予測ができないと思う。これが実際に起ってくるかはっきり予測できない。これがどうくるかということで大へんな差を生じます。またことしのように豊作があるか、あるいは凶作になるかということで貿易の上にも直ちに影響してきます。ですから私はあの案がかなりそういう非現実的な——実際は天変もあり、地異もあるし、技術の変化は必ずある。必ずあるものをないかのごとくに仮定しておるということは、つまり非現実的な仮定の上に立っておるということだと思うのです。また価格の問題であり、ますけれども、いろいろな部門をあの計画で見ますと、何パーセントふやすとか、何割ふやすとかいうのでありますが、そういうふうにふやしたり減らしたりした場合に、果して個々の物の値段が、——物価は大体安定さすという大蔵大臣の決意のようでありますし、物価水準はきまっておりましても、個々の一つ一つの品物の種類については、需要供給の関係で値段は動くにきまっております。そうしてその値段の動きというものが、仕事は民間でやるのでありますから、そろばんに合わなければ、幾ら政府で計画を立てましても、それはやるわけはありません。幾ら酪農が必要だといって酪農を奨励してみたところで、牛乳の値段が下ってしまって引き合わなければぶつ殺してしまうにきまっておるのです。ですからそれと同じことで、価格がどう動いていくか、採算がどうなるかということの予測というものがきわめて困難だ。ですから、われわれの人間能力では予測できないところのこういう予想の上に立っておる。実際は動いていくものを動かぬと仮定して計画を立てていっておる。どこかが一つ動いたら全部狂ってくる、こういう意味の総合計画というものでなしに、むしろ高碕大臣などが満州で大いにやられたように、ある部門あるいはある地方、ある道路というものを何カ年かの計画で遂行していくといったことを国としてやるべきです。民間がやることよりも国としてやる。産業の基盤の中でここととことを取り上げて、何カ年間で遂行していくというふうな意味の計画を立てるべきではないか。総合々々とかいってもなかなか全部を総合したようなものは、今申しましたように、予測できない仮定の上に立てた総合でありますと、実際は総合ではなくして、仮定であります。現実的ではなくして、非現実的であります。それを国民があたかも実行する政府の政策なるかのごとくに思って、いろいろ自分の用意をしていきますと、途中でそれは実行できないということになって、かえって経済界を攪乱し、真の総合性を破ることになる、こういうふうに思うのです。高碕さんどういうふうにお考えになりますか、感想だけでけっこうですが、私が述べたことに対して非常な異論がありますか、考慮の余地があるということですか、一つ承わりたいと思います。
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高碕達之助#20
○高碕国務大臣 ただいまのお説は私は非常にいい参考になると存じておりますが、お説のごとく前提条件というものをまずきめなければならぬのでありますが、それには一番大きな問題は私は国際情勢の変化だと思います。これが大きなひっかかりになるわけでありまして、特に日本のごとく対外依存の経済が多いところはそうでございますが、現在われわれは国際情勢は大きな変化はないものだ、こういう前提でやっておりますが、これはまた、大きな狂いが来るだろうという心配もいたしております。また天災地変というものは、大体過去の経験によってこれくらいのものは起るだろうということも、これはある程度予測できる、こう思っておりますが、これはまた大きな変動が来るかも存じません。といって大体わかっているもの、間違いのないものは、人口がこれだけ増加すれば、これだけの人間はこれだけの働きをせなければならぬということは、これは動かすべからざる事実でありますから、この事実を基礎として、ここに一つの目標を立てて、その目標に向って進むようにやっていくというのはやはり総合的に考えていかなければならぬと存じております。もっとも国内の努力によって、政府の力によってできる計画は、当然これは長期の計画を立てることは必要だと思いますが、これはやはり総合的に考えてやっていくことは、国家全体の経済を運営する上において、かりにそれが変化があれば、いつでも変化に応じられるというだけのゆとりを残しつつも、やはり一つの想定をつけるということは私は必要だと存じておるのであります。
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山本勝市#21
○山本(勝)委員 時間が参りましたので、最後に大蔵大臣に、これは質問と申しますよりも、先般大蔵大臣がここで答弁された言葉の中に、やはり私は非常に印象に残った名言があるので、これを長い間ここで御質問しないでお待たせをいたしましたけれども、最後に時間の関係で二、三点だけ申し上げますが、この間大蔵大臣が予算規模を縮小しても、日本の国民経済は拡大していっておるんだ、国の財政規模は一兆予算で締めており、幾らか縮小いたしましても、国民経済は拡大しておるのは事実だということが、答弁の中でありましたが、私は非常ないいことを言われたと思う。ややもすれば国民経済の拡大均衡をはかるということは、財政規模を拡大して金をよけい出すことだというふうに、非常に誤解されております。しかし国民経済を司る者は、主体は国民であって、国民自身が物を作り、商売をし、経済活動をしておるのであって、国がやっておる仕事などというものは、これは経済の世界においては微々たるもんです。ですから国がその財政上の金を出してこれだけやり、あれだけやるなんというものは、国民経済の動きから見ればほんの補足的な役割をしておるにすぎないことでありますから、今後も財政規模を拡大することが日本経済の拡大であるというふうな妄想には少しもとんちゃくしないで、あくまでも一萬田さんのこの問言われたあの信念、国民経済の拡大というものを期待するが、しかしそれは必ずしも財政規模の拡大を意味するのではないという信念を貫いてもらいたい。時間が参りましたから、これだけ申し上げて私の質問を終ります。
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阿
阿部五郎#23
○阿部委員 私は今回政府がとられましたところの、地方財政対策に関連いたしまして、二、三お伺いしたいのでありますが、それより前に昨日きまりましたところの公務員に対する期末手当を、基本給の〇・二五でございますか、増額をなさった。これについて地方公務員にも同様の恩典に浴さしめる御処置をとられたこと、これは当然のことではありますけれども、時節柄賛意を表するところではあるのであります。問題は、地方の財政が極度に窮乏いたしておりますから、果してそれが全部の地方自治体において実行できるかどうか、この点にあるのでありまして、政府においてはこの点を考えられて、一時融資をなさる、こう承わったのでありますが、私が心配するのは、それがすべての自治団体において、この期末手当増額を実行するに足るだけの融資をなさっていただけるものであるかどうか、この点なのであります。そこで伺いたいのは一時融資をなさるというが、それはすべての地方団体に対して、都道府県も、市町村も、必要がある限変においてすべて要求こ応じて融資をなさる御用意があるかどうか。さらにまたその融資をする相手方の地方団体でありますが、それは府県とか町村とか、あるいは地方交付税の不交付団体であるとか、交付団体であるとか、あるいは赤字が出ておる団体があるとか、出ておらない団体、いろいろそういうふうに区別をなさって、あるいは融資をしたり、しなかったりされるのか。またその融資の金額でありますが、必要があれば今度の増額分を全額融資をなさるのであるか、あるいはそのうちの何%かを融資をなさるのであるか。これらの点詳細に大蔵大臣からお示しを願いたい。
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一萬田尚登#24
○一萬田国務大臣 お尋ねの点につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、資金繰りの上で特に必要やむを得ないというものに対して、短期の融資をする、こういうことでありますので、さよう御了承願いたいと思います。
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阿部五郎#25
○阿部委員 そういう簡単なお答えでは安心ができないのであります。政府の方で地方公務員にも増額するという処置をとっておられて、せっかくその処置がとられておりながら、実際上交付できない、増額してやることのできない窮乏地方団体は一体どう処置をしてよいのかという問題があるのでありますから、私がお尋ね申し上げた通りに、県とか市町村とかの区別をなさるのか、あるいは赤字団体にはするが、赤字のない富裕な団体にはしないとか、そういう方針があるのでありましょうから、それを一つはっきり詳細にお答え願いたい。
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一萬田尚登#26
○一萬田国務大臣 今回の増額の財源は節約によるということになっておりまして、節約していただくのであります。ところがやはりその状況によっては金のないところもある、これは融資をする、かようなふうに考えております。
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阿部五郎#27
○阿部委員 財源の節約によるということは新聞にも載っておりますし、私らもみな知っております。しかし実際上目の前に年末に払わなければならないのに払えない団体ができたら大へんなことになります。これは政府におかれても十分御存じだろうと思います。一部の地方団体において手当を増額しておきながら、一部ができないというようなことになりましたら大へんなことになります。それで今の大蔵大臣のお答えは、全国に、府県といわず町村といわずそういう団体をなからしめる御決意があるのである、かように、承わってよろしゅうございますか。
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阿
阿部五郎#29
○阿部委員 これははなはだ大蔵大臣として責任の薄いお答えでありまして、なるほどそう節約できるとお思いになっておるかもしれませんけれども、資金繰りの都合やいろいろで、地方団体としては年末に払えないということはあり得るのであります。そして、一部の団体だけにそういうことが起った場合に、起ってくる問題たるや、実におそるべきである。そこで、一時融資によってそういうことをなからしめるという大体方針はおきめになっておるのでありますから、その方針を貫いて、そんなことが起らないようになさるかどうか。これをはっきり承わっておきたいのであります。
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