商工委員会
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会
会議録情報#0
昭和三十五年五月十一日(水曜日)
午後一時三十八分開会
—————————————
出席者は左の通り。
委員長 山本 利壽君
理事
川上 為治君
栗山 良夫君
牛田 寛君
委員
赤間 文三君
上原 正吉君
岸山 幸雄君
斎藤 昇君
高橋進太郎君
阿部 竹松君
椿 繁夫君
島 清君
国務大臣
通商産業大臣 池田 勇人君
政府委員
法制局第三部長 吉国 一郎君
通商産業省石炭
局長 樋詰 誠明君
中小企業庁長官 小山 雄二君
事務局側
常任委員会専門
員 小田橋貞寿君
法務局側
法 制 局 長 斎藤 朔郎君
—————————————
本日の会議に付した案件
○商工会の組織等に関する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午後一時三十八分開会
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出席者は左の通り。
委員長 山本 利壽君
理事
川上 為治君
栗山 良夫君
牛田 寛君
委員
赤間 文三君
上原 正吉君
岸山 幸雄君
斎藤 昇君
高橋進太郎君
阿部 竹松君
椿 繁夫君
島 清君
国務大臣
通商産業大臣 池田 勇人君
政府委員
法制局第三部長 吉国 一郎君
通商産業省石炭
局長 樋詰 誠明君
中小企業庁長官 小山 雄二君
事務局側
常任委員会専門
員 小田橋貞寿君
法務局側
法 制 局 長 斎藤 朔郎君
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本日の会議に付した案件
○商工会の組織等に関する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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山
山本利壽#1
○委員長(山本利壽君) これより商工委員会を開会いたします。
本日は、商工会の組織等に関する法律案及び石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の二案について審議を行ないます。
ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →本日は、商工会の組織等に関する法律案及び石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案の二案について審議を行ないます。
ちょっと速記をとめて。
〔速記中止〕
山
小
小山雄二#3
○政府委員(小山雄二君) 昨日、栗山先生から資料の御要求がございまして、とりあえず商工関係、これは通産省所管以外のものでございますが、商工関係につきまして、名称使用独占の規定のある法律を拾い上げたわけでございます。
で、この一番初めに輸出炭入取引法というのがございます。関係条文として、十条、四十五条と書いてございますが、初めの方に書いてあります条文は、こういう名称は使っちゃいかぬという規定でございます。それから二番目の四十五条の方は、それに対する罰則の規定でございます。
それから、その次に、日本貿易振興会法が書いてございまして、六条、三十八条、付則八条と書いてございますが、これも一番初めの六条はそういう名称を使っちゃいかぬという規定でございます。三十八条はそれに対する罰則でございます。付則八条の方はそういう名称を使っておるものは一定期間内にその名称を変えろという規定でございます。
法律の立て方が二色になっておりまして、名称独占の規定と罰則だけの法律と、名称独占、罰則並びにその名称変更の付則の規定を書いておるものと、この二つの形がございますので、そういうことになっておるわけであります。
それから名称を変えろという場合には、それぞれ経過明間が六ヶ月ないし長いもので二年というその期間の間に名称を直せと、こういう規定に相なっておるわけでございます。
それから罰則はこの刑事罰の場合もありますし、行政罰の過料の場合もございます。いろいろございます。
大体、簡単でございますが、以上でございます。
この発言だけを見る →で、この一番初めに輸出炭入取引法というのがございます。関係条文として、十条、四十五条と書いてございますが、初めの方に書いてあります条文は、こういう名称は使っちゃいかぬという規定でございます。それから二番目の四十五条の方は、それに対する罰則の規定でございます。
それから、その次に、日本貿易振興会法が書いてございまして、六条、三十八条、付則八条と書いてございますが、これも一番初めの六条はそういう名称を使っちゃいかぬという規定でございます。三十八条はそれに対する罰則でございます。付則八条の方はそういう名称を使っておるものは一定期間内にその名称を変えろという規定でございます。
法律の立て方が二色になっておりまして、名称独占の規定と罰則だけの法律と、名称独占、罰則並びにその名称変更の付則の規定を書いておるものと、この二つの形がございますので、そういうことになっておるわけであります。
それから名称を変えろという場合には、それぞれ経過明間が六ヶ月ないし長いもので二年というその期間の間に名称を直せと、こういう規定に相なっておるわけでございます。
それから罰則はこの刑事罰の場合もありますし、行政罰の過料の場合もございます。いろいろございます。
大体、簡単でございますが、以上でございます。
山
山
栗
栗山良夫#6
○栗山良夫君 長官に伺いますが、ただいまのこの商工関係の名称使用独占の規定のある法律の中で、たとえば商工会議所法のように、名称の使用独占は規定しておるが、しかし特別の措置をただし書きで書いてありますが、そういうものは幾つありますか。そういうものはありますか、ありませんか。
この発言だけを見る →小
小山雄二#7
○政府委員(小山雄二君) 独占の規定を置きまして、ただし許可を受けたときはいいという規定がございますのは、商工会議所法とそれから何番目になりますか、まん中からちょっと左側でありますが、日本科学技術情報センダー、しまいから十二番目でございますが、日本科学技術情報センター、この二つ以外にはちょっと今正確にまだ調べておりませんので……。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#8
○栗山良夫君 それから重ねて伺いますが、この名称使用独占の規定を設けた法律が施行済みになってから、同じ名前を法施行以前に使っていたものについて取り消しをするのに経過期間を定めて強制をしておるわけでありますが、この説明を見まするというと、経過期間を定めたものはずいぶんたくさんありまするから、従って取り消しを強要したものがたくさんあるということが言えるのでありますが、実際に取り消しをさせたものは、これだけたくさんある法律のうちで、どの法律で、どのくらいであるか、これはわかっておりますか。
この発言だけを見る →小
小山雄二#9
○政府委員(小山雄二君) 実は法律施行、成立の年限その他がいろいろございますので、そこまで詳しく全部洗っておりませんが、一番われわれの関係の、仕事の関係もありますのではっきりしておりますのは、信用保証協会、これは従来からこれも任意発生的な信用保証協会というものが一応できておりまして、あるものは財団法人あるものは社団法人でやっておったわけでございます。それを昭和二十八年に法制化いたしまして、その上に中小企業金融公庫を作りまして、その下働きのような形で仕事をやってもらっているわけでございますが、この協会で新しく法律を作りまして名称禁止をしたために、従来使っておった名称を変えざるを得なかったという協会がございます。あとは一々当たっておりませんが、たとえば個人的な技術士法、これは個人の問題でありますが、技術士という名前を使ってそういう仕事をしておった者は相当多数あったのではあるまいか。それから中小企業団体組織法あるいは中小企業等協同組合法、商工組合とかあるいは協同組日、組合という名前を使っておったものは想当あったのではあるまいかと想像されますが、まあある程度個々の問題でございますので、実例がどのくらいあるかというようなことは、実は調査を進めてつかんでおらないわけでございます。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#10
○栗山良夫君 その中小企業団体の組織法ですね、そこで規定した商工組合というのが名称の変更の強制規定があったわけですが、これはおおむね幾つぐらいあったかわかりませんか、この名称変更を強要された組合というのは。
この発言だけを見る →小
小山雄二#11
○政府委員(小山雄二君) 三十二年のことでありまして、当時のそこまで調べた資料はちょっとないと思います。これは例の安定法によります調整組合という名前でやっておったのが変わったわけであります。あるいは商工組合という名前を使ったものはそう必ずしも多くないかと思います。そこまで調べておりません。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#12
○栗山良夫君 そういたしますと、今のお話をずっと集約してみまするというと、今まで少なくとも法となったものは、名称の使用独占の規定を一応設けたけれども、しかしそれは将来類似のあるいは同種の名称を使われたのでは行政運用上困る、従って将来にわたってそういうものは使用せられたくない、そういう意味できめたのが主であって、既往の名称使用についてはそう大して迷惑も及ぼさなかった、実害は与えなかったという意味に私は解釈できると思うんです。ところが本法による名称変更の強要を受ける人は、政府の説明によるというと、任意団体でおよそ二千六百、そのうちで民法による財産の登記を完了しているものは百十数件、こういうことでありますから、この少なくとも任意団体を含めた二千六百をこえる組合のことはもちろんでありますが、その中でも民法の規定によって登記を完了して今日まで経営をして来た社団法人に対して名称の変更を強制するということは、これだけたくさんな団体に強制をするということは、おそらく政府が今までとってきた名称使用独占の慣習からで、従来あまり問題にされなかったことであるが、このたびのようにそこまで民権を広範に侵害するものであれば真剣に考えてみる必要がある、こういうふうに私は今ここで頭を整理したわけです。
そこでまず法制局の第三部長吉国一郎君がおいでになっておるようでありまするから、今お聞き及びのように、民法で保護をされておるようなはっきりした法人に対しても、その名称をこういう一斤の法律を作り、一つの規定で変更を命ずるというようなことがはたして妥当であるかどうか、どういう法的根拠によってさようなことが行ない得るのか、しかもこれに対して罰則をもって臨むというようなことが果して妥当であるかどうか、こういう点に多大のわれわれは疑問を持つのでありますが、その点について詳しく一つ経過を説明を願いたいと思います。
この発言だけを見る →そこでまず法制局の第三部長吉国一郎君がおいでになっておるようでありまするから、今お聞き及びのように、民法で保護をされておるようなはっきりした法人に対しても、その名称をこういう一斤の法律を作り、一つの規定で変更を命ずるというようなことがはたして妥当であるかどうか、どういう法的根拠によってさようなことが行ない得るのか、しかもこれに対して罰則をもって臨むというようなことが果して妥当であるかどうか、こういう点に多大のわれわれは疑問を持つのでありますが、その点について詳しく一つ経過を説明を願いたいと思います。
吉
吉国一郎#13
○政府委員(吉国一郎君) 内閣の法制局の吉国であります。ただいまの御質問にお答え申し上げます。
お手元に通産省から提出いたしました名称使用独占の規定のある法律の例にございますように、従来特別法による種々の法人につきましては、名称の使用制限の規定を設けておるのがほとんど例外なしに見られるわけでございますが、そのような名称の使用制限の規定を設けましたゆえんのものは、そのような特別の法律によります法人と、他の団体との混同あるいは誤認を防ぎまして、取引上第三者を保護するというのが立法の趣旨でございますが、名称の使用制限は将来そのような名称を使用することを制限するのみならず、現にその名称を使用しているものに対しても、この付則にありますように一定の猶予期間を経過いたしましたあとは、その名称を改めなければ罰則を課せられるという意味において一定の拘束を生じまして、将来ともその名称を使用する場合には罰則をこうむるということになるのでありまして、その限りにおきましては、社会的、経済的に一定の制約を与えるようなことになるわけでありますが、この立法政策といたしましては、当該特別法による法人でないものが、この法律によりますと、たとえば、商工会に関する法律でございまするならば、商工会という名称を使用することが公共の福祉に反する結果を生ずるという点にあるのでありまして、また経過的にはこの法律では三年間の猶予期間を認めておるものでございまするから、憲法二十九条の第二項でございまするように、権利の内容は法律に従って定められるという趣旨に照らしまして、既得の権利、利益を不当に侵害するというものではないと私どもは考えた次第でございます。
この発言だけを見る →お手元に通産省から提出いたしました名称使用独占の規定のある法律の例にございますように、従来特別法による種々の法人につきましては、名称の使用制限の規定を設けておるのがほとんど例外なしに見られるわけでございますが、そのような名称の使用制限の規定を設けましたゆえんのものは、そのような特別の法律によります法人と、他の団体との混同あるいは誤認を防ぎまして、取引上第三者を保護するというのが立法の趣旨でございますが、名称の使用制限は将来そのような名称を使用することを制限するのみならず、現にその名称を使用しているものに対しても、この付則にありますように一定の猶予期間を経過いたしましたあとは、その名称を改めなければ罰則を課せられるという意味において一定の拘束を生じまして、将来ともその名称を使用する場合には罰則をこうむるということになるのでありまして、その限りにおきましては、社会的、経済的に一定の制約を与えるようなことになるわけでありますが、この立法政策といたしましては、当該特別法による法人でないものが、この法律によりますと、たとえば、商工会に関する法律でございまするならば、商工会という名称を使用することが公共の福祉に反する結果を生ずるという点にあるのでありまして、また経過的にはこの法律では三年間の猶予期間を認めておるものでございまするから、憲法二十九条の第二項でございまするように、権利の内容は法律に従って定められるという趣旨に照らしまして、既得の権利、利益を不当に侵害するというものではないと私どもは考えた次第でございます。
栗
吉
吉国一郎#15
○政府委員(吉国一郎君) 憲法の第二十九条の財産権の規定でございまして、その第二項で「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。」という規定がございますか、これによりまして、この財産権というのは非常に広い意味でございますが、法律上、民法上の権利というに価しない一定の法律しの地位というものまで含んでおりますけれども、その内容は公共の福祉に適合するように法律で定めるというのが憲法第二十九条の意味でございまして、この場合は商工会というものが、商工会の組織等に関する法律によって設けられるその商工会とは異なる団体が商工会という名称を使用することが、本来の商工会の組織等に関する法律に基づいて設立せられた団体であるかのごとく誤認、混同を生ずるということは適当ではないということから、そのような名称の使用を制限するというのが公共の福祉に適合するという考え方でございます。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#16
○栗山良夫君 そういたしますると、たとえば本法で今制限を加えようとする商工会という名称を既存の団体が使用していたという場合に、その名称というものはやはり今あなたのおっしゃったところによると、憲法二十九条が定めておる財産権だとみなしてよろしいと、こういうお説と伺いますが、その通りですか。
この発言だけを見る →吉
吉国一郎#17
○政府委員(吉国一郎君) ある団体が一定の名称を使用することによりまして、一定の法律上の利益を受けておる場合がございますれば、その法律上の利益を受けておるという地位は一種の財産権と考えてよろしいと思います。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#18
○栗山良夫君 たとえば民法による社団法人の登記を完了しておるものは、確かに民法の保護を受けておるわけでありますから、それでけっこうです。ところが任意団体でも商工会という名前を長年使って、それによって一つの経済行為をずっと行なってきたということであれば、これもやはり私有財産とみなさなければいけないのではないのですか。
この発言だけを見る →吉
吉国一郎#19
○政府委員(吉国一郎君) その団体が法人格がありますると、あるいは法人格を有しない事実上の団体でございましても、社会的経済的に一定の機能を営んでおりまして、社会的な実在と認められる限りはやはりその名称を使用しておることに伴いまして一定の法律上の地位を持ち得るわけでありますから、それが財産権的なものになるということは十分に考えられるところであろうと存じます。
この発言だけを見る →栗
斎
斎藤朔郎#21
○法制局長(斎藤朔郎君) 多少説明は変わるかもわかりませんが、ただいまの栗山委員の問題にされております点を私の考え方から説明をいたしますと、既得権、まあ広い意味で既得権というものが立法政策上どういう程度に考慮されなければならぬかと、こういう問題に形を変えまして説明をいたしたいと思いますが、既得権ということ自体がこれは成文法で定義をしたものはございませんが、言葉の文字通りを狭く解釈いたしましたら、人がすでに獲得した具体的の権利ということになろうかと思いますが、それは結局沿革的に申しましたら、私有財産権の尊重、日本の憲法で申しますれば、憲法二十九条の第一項の財産権不可侵の原則、そういうものに狭い意味の既得権尊重の法理というものが表われておると思うのでございますが、しかし、考え方によりましては、既得権という言葉はそう狭く解釈いたしておらぬ場合かございまして、法律上また事実上の地位あるいは利益、そういうものも既得権的に考える場合もございまして、そういうものを立法する場合にいかように取り扱うべきか、こういう問題につきましては、非常に明確な基準がなかなかないのでございまして、いろいろの法律の種類によって私は違うと思うのでございます。その一つの例をあげますと、刑事法の分野では、すでに発生した法律上または事実上の地位を尊重するという要請が非常に強いと思います。そのことを説明する前に少し根本的なことをつけ加えさせていただきます。
一体法律というものは、御承知のように、一方においては法的安定性というものを尊ばなければならないという要請がありますと同時に、他方においては合目的性の要請もかなえなければならぬという、一見矛盾した二つの要請に従わなければならぬのでございまして、その法的安定性に重きをおく立場に立ちますれば、既得権を非常に広く尊重するという建前になって参りますが、合目的性という要請に重点をおいて参りますれば、既得権の尊重ということはある程度犠牲にされる。こういう結果になってくるのでありますか、刑事法の分野におきましては、法的安定性ということ一辺倒で考えられておるわけでございまして、現にわが国の憲法におきましても、三十九条で、実行のときに適法であった行為は、あとの立法では処罰できないという、いわゆる事後立法禁止の憲法上の原則がございますが、これはもう実行のときに適法であればあとで処罰することはできぬのだという、刑罰法令不遡及の原則とも申しますか、これは広い意味の既得権尊重のきわめて厳格な考慮だと思うのであります。その他刑法の分野では類推を禁止するというようなことがございまして、すべて法的安定性ということを非常に尊ぶ思想でございます。現に今国会にかかっております不動産窃盗を処罰するという場合に、不動産窃盗が法律施行前に行なわれ、すでに違法状態が続いているときに同法を適用しなければ何にもならぬじゃないかという議論が一方にあるのでございます。合目的性からみた立法政策を貫くという精神から申しますれば、そういう意見は確かに傾聴に値するかもしれませんが、しかしこれは刑事法でございますので、刑罰法令不遡及の原則でそういうことはできぬというので、法的安定性という面一面で貫いておるわけでございます。しかし刑事法以外の法律の分野を眺めてみますと、たとえば民事法規になりますと、そこのウエートが非常に変わって参ります。民事の法規におきましても取引の安全ということは重要な一つのプリンシプルでございますけれども、民事法規におきましては、取引の安全ということ一辺倒でやっておりませんで、やはりそこに合目的性という要請が非常に入って参りまして、法律の解釈におきましても、類推もいたしますし、拡張解釈もいたします。法規のない場合は条理で補充する、こういうふうに合目的性というものが非常に働いて参ります、
今度は目を行政法規、たとえば税法とか、あるいはただいま問題になっておりますような経済法という部面に向けますと、これは法的安定性というよりも、非常に合目的性という要請がむしろ強くなっておると言えると思うのでありますが、これは事柄の性質上、行政ということは時世の変化に従って適切な政策を実行する必要がございますから、過去の状態ばかりを尊重しておったんじゃ適切な新しい政策ということはやれない。だから行政法の分野においては、合目的性ということが非常に強く表われてくる、そのためには法的安定性ということはある程度犠牲にされるという一つの傾向が認められると思うのであります。しかし幾ら行政の分野と申しましても、合目的性一辺倒で、法的安定性ということは考えないのかと申しますと、それはそうじゃないと思うのでございまして、やはりその行政の分野でも既得権的のものは尊重しなければならぬ面も確かにございます。だから、そういうものは何かということを考えますと、やはりこれは、先ほど既得権のごく狭い意味で申しました、人がすでに獲得している具体的の権利、しかも相当それが強い権利であるような場合には、それは幾ら行政法規の合目的性ということを強調しても、それを無視するということは許されないことかと思います。たとえば、同じ名称と申しましても、営利法人につきましては、この名称というのは、これは普通の名称じゃございませんので、商号として商法上きわめて強力な財産権として保護いたしております。これは商法の保護の規定はたくさんございまして、だから同じ法人の名称と申しましても、営利法人についてはきわめて強い財産権として認められておる、こういうものを無制限に制限するということは、幾ら合目的性の見地からいっても、これはなかなか許されないことと思いますが、そうでない公益法人の名称、あるいは民法上の任意組合の名称というものは、現在の実定法上は、これは経済的の価値を云々するのじゃございませんが、私は経済的なことは存じませんが、少なくとも実定法上は営利法人の商号のように強い財産権としては保護されておりませんので、それは一つの、先ほどもお話にありました、事実上の利益という程度で考えるべきものかと思います。さような差異もございますから、行政法規のもとにおいてさような具体的の財産権として強い保護を受けておらないような事実上の利益の保護をどの程度保護するかということは、これは違法かどうかの問題じゃなくて、むしろどの程度保護した方が妥当かどうかという、立法者のお考えによってきまることだと思うのであります。この法律によりまして、商工会の新しい仕事を商工会または商工会議所がやることになり、同じ地域の中でそういう法律上の商工会または商工会議所がある場合に、それとまぎらわしいような名称が事実上行なわれるということを制限することが立法政策上必要なんだと、こういう立法者のお考えならば、その必要性が大であれば大であるほど商号ほど強くない程度の公益法人または任意組合の名称を、一定の期間を限って使用を認めて、その後においてはその使用を制限する、こういう程度の制限も立法政策としては必ずしも妥当でないとは言えないというような議論もできょうかと思いますので、結局は違法かどうかという問題、そういうものを制限すれば違法になるかもしれない商号権のような強い権利がある、財産権尊重の見地からいって、あるいは違法というような問題も起こるかもしれませんが、それほど強い保護を受けておらないものについては、違法かどうかという問題じゃなくて、立法政策上妥当かどうかということできまるべき問題だと考えます。
この発言だけを見る →一体法律というものは、御承知のように、一方においては法的安定性というものを尊ばなければならないという要請がありますと同時に、他方においては合目的性の要請もかなえなければならぬという、一見矛盾した二つの要請に従わなければならぬのでございまして、その法的安定性に重きをおく立場に立ちますれば、既得権を非常に広く尊重するという建前になって参りますが、合目的性という要請に重点をおいて参りますれば、既得権の尊重ということはある程度犠牲にされる。こういう結果になってくるのでありますか、刑事法の分野におきましては、法的安定性ということ一辺倒で考えられておるわけでございまして、現にわが国の憲法におきましても、三十九条で、実行のときに適法であった行為は、あとの立法では処罰できないという、いわゆる事後立法禁止の憲法上の原則がございますが、これはもう実行のときに適法であればあとで処罰することはできぬのだという、刑罰法令不遡及の原則とも申しますか、これは広い意味の既得権尊重のきわめて厳格な考慮だと思うのであります。その他刑法の分野では類推を禁止するというようなことがございまして、すべて法的安定性ということを非常に尊ぶ思想でございます。現に今国会にかかっております不動産窃盗を処罰するという場合に、不動産窃盗が法律施行前に行なわれ、すでに違法状態が続いているときに同法を適用しなければ何にもならぬじゃないかという議論が一方にあるのでございます。合目的性からみた立法政策を貫くという精神から申しますれば、そういう意見は確かに傾聴に値するかもしれませんが、しかしこれは刑事法でございますので、刑罰法令不遡及の原則でそういうことはできぬというので、法的安定性という面一面で貫いておるわけでございます。しかし刑事法以外の法律の分野を眺めてみますと、たとえば民事法規になりますと、そこのウエートが非常に変わって参ります。民事の法規におきましても取引の安全ということは重要な一つのプリンシプルでございますけれども、民事法規におきましては、取引の安全ということ一辺倒でやっておりませんで、やはりそこに合目的性という要請が非常に入って参りまして、法律の解釈におきましても、類推もいたしますし、拡張解釈もいたします。法規のない場合は条理で補充する、こういうふうに合目的性というものが非常に働いて参ります、
今度は目を行政法規、たとえば税法とか、あるいはただいま問題になっておりますような経済法という部面に向けますと、これは法的安定性というよりも、非常に合目的性という要請がむしろ強くなっておると言えると思うのでありますが、これは事柄の性質上、行政ということは時世の変化に従って適切な政策を実行する必要がございますから、過去の状態ばかりを尊重しておったんじゃ適切な新しい政策ということはやれない。だから行政法の分野においては、合目的性ということが非常に強く表われてくる、そのためには法的安定性ということはある程度犠牲にされるという一つの傾向が認められると思うのであります。しかし幾ら行政の分野と申しましても、合目的性一辺倒で、法的安定性ということは考えないのかと申しますと、それはそうじゃないと思うのでございまして、やはりその行政の分野でも既得権的のものは尊重しなければならぬ面も確かにございます。だから、そういうものは何かということを考えますと、やはりこれは、先ほど既得権のごく狭い意味で申しました、人がすでに獲得している具体的の権利、しかも相当それが強い権利であるような場合には、それは幾ら行政法規の合目的性ということを強調しても、それを無視するということは許されないことかと思います。たとえば、同じ名称と申しましても、営利法人につきましては、この名称というのは、これは普通の名称じゃございませんので、商号として商法上きわめて強力な財産権として保護いたしております。これは商法の保護の規定はたくさんございまして、だから同じ法人の名称と申しましても、営利法人についてはきわめて強い財産権として認められておる、こういうものを無制限に制限するということは、幾ら合目的性の見地からいっても、これはなかなか許されないことと思いますが、そうでない公益法人の名称、あるいは民法上の任意組合の名称というものは、現在の実定法上は、これは経済的の価値を云々するのじゃございませんが、私は経済的なことは存じませんが、少なくとも実定法上は営利法人の商号のように強い財産権としては保護されておりませんので、それは一つの、先ほどもお話にありました、事実上の利益という程度で考えるべきものかと思います。さような差異もございますから、行政法規のもとにおいてさような具体的の財産権として強い保護を受けておらないような事実上の利益の保護をどの程度保護するかということは、これは違法かどうかの問題じゃなくて、むしろどの程度保護した方が妥当かどうかという、立法者のお考えによってきまることだと思うのであります。この法律によりまして、商工会の新しい仕事を商工会または商工会議所がやることになり、同じ地域の中でそういう法律上の商工会または商工会議所がある場合に、それとまぎらわしいような名称が事実上行なわれるということを制限することが立法政策上必要なんだと、こういう立法者のお考えならば、その必要性が大であれば大であるほど商号ほど強くない程度の公益法人または任意組合の名称を、一定の期間を限って使用を認めて、その後においてはその使用を制限する、こういう程度の制限も立法政策としては必ずしも妥当でないとは言えないというような議論もできょうかと思いますので、結局は違法かどうかという問題、そういうものを制限すれば違法になるかもしれない商号権のような強い権利がある、財産権尊重の見地からいって、あるいは違法というような問題も起こるかもしれませんが、それほど強い保護を受けておらないものについては、違法かどうかという問題じゃなくて、立法政策上妥当かどうかということできまるべき問題だと考えます。
栗
栗山良夫#22
○栗山良夫君 こまかくお話をいただきましてよくわかりましたが、まあ御両者の意見からいいましても、こういう名称というものはやはり憲法二十九条が保障をしておる財産権とみなすことができると、まあ内客はいろいろ軽重があるにしても、そういう場合の点においては御意見は一致しておると思います。そういたしますと、既存の団体が使っておりました名称を法律をもって制限をする、名称の変更を強要する、あるいは名称の変更に応じない場合はその団体を解散するということになる、そういうようなことを行ないまする場合には、同じ憲法二十九条第二項において、公共の福祉のためにそれを行なうわけでありますが、その行なうために受けました私有財産の損害は補償しなければならぬということになっておりますが、そういうことにはこれは該当しないのか、任意団体、それから公益法人、いずれもですが、そういうことには当たらないのか。二十九条の第二項になりますかね、そこでは、公共の福祉に適合するように定めることができると、こうあるんですが、しかしそれは強権でやるわけでなくて、私有財産については正当な補償のもとに公共の用に供する、こういうことになるわけで、その点の見解はいかがですか。
この発言だけを見る →吉
吉国一郎#23
○政府委員(吉国一郎君) 憲法の第二十九条の第三項におきまして「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」という規定は、いわゆる公用徴収の規定でございまして、たとえば、土地収用法によりまして、一般公衆の用に供する道路を整備するために、農地であるとか宅地であるとかというものを収用いたしましてこれを公共の用に供するという場合には補償が必要であるということをうたったものでございますが、現在問題になります点は、むしろ憲法第二十九条の第二項の問題でございまして、「財産権の内容は、公共の福祉に適合するように、法律でこれを定める。」という規定によりまして、たとえば、所有権の内容というものは、民法によって、あるいはまた、鉱業法によりまして、鉱業権の内容は定まっておりますが、一般的に、ある権利なり、法律上の地位なりの、法律上の態様、内容、効果というようなものを法律で定めるというようなことにつきましては、一般的な制限として、第二十九条第二項の財産権の内容を法律で定めるものであるとして、補償の問題にはならないというのが従来の考え方でございます。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#24
○栗山良夫君 ですけれどもね、たとえば、民間で私有財産として持っていた、たとえば工業所有権を、国家がこれを公共の福祉のために取得をしたい、こういうことになったときに、あなたの説によるというと、無償で国家か取得できるようなふうに受け取れるんですが、そういうことは不可能でしょう。やはり工業所有権であれば、所有権ですよ、これは。そういうものは、やはり適当な対価を支払うことによって、しかも相手方の了解を得て国が取得できるのであって、そこまで憲法は、公共の福祉に、範囲を広めた強権というものは認めていないでしょう。
この発言だけを見る →吉
吉国一郎#25
○政府委員(吉国一郎君) 今の栗山委員の御設例としておあげになりましたような場合は、当然憲法第二十九条第三項の問題でございまして、ある個別の私有財産に属する権利を国家が公共のために用いるという場合には、正当な補償が当然必要なわけでございまして、たとえば、自作農創設のために農地を国家が買収するという場合に、これは正当な補償ということで、買収の対価を支払っておるわけでございます。その問題と、現在の問題は、商工会という名称を使用しているものから、まあ先ほど斎藤局長のお話がございましたので、権利というようなものはほとんどないと存じますが、かりに、権利とまで申しませんでも、一定の法律上の利益を持っておるというものを、その利益を国家が直接に公共のために用いるということになりますれば、これは収用の問題になりまして、憲法第二十九条三項の問題になると存じますけれども、今回の場合は、そのような、公共の利益のために、あるAなりBなりCなりという特定の人の権利を使用するというような問題ではございませんので、第三項の問題には該当しないということでございます。
この発言だけを見る →栗
栗山良夫#26
○栗山良夫君 斎藤局長は、先ほど、刑事法は、合理的な安定性一本で貫いている。刑事法から、今度は民法、行政法、経済法、そういう工合に、だんだん合理的安定法から合目的性の方ヘウエートが移っていく。しかしながら、公益法人だとか、あるいは任意団体等においても、営利法人ほどには強い保護を強要をしないにしても、全然無視することはできない、こういうことをおっしゃったのですが、その限度はどの程度なんでしょうか。たとえば、ちょっとまだ言葉が足りませんか、たとえばですね、この困難な中小企業の組織化、経済活動を任意の人々か寄って、そして国家の庇護を、直接法的庇護を受けないでも、十年に近い間常々として築き上げてきて、そして自己の経営の有力なるうしろだてとして今日までやってきた、こういう実体である。またその中で、特に民法によって公益法人として登記をしておるようなものは、なおさらそのウエートは強いと見なければなりません。そういうものを、ただ生活あるいは営業に直結をしないで、一種の文化団体と同じような工合に見て——文化団体必ずしも軽視するわけにはいかないようなことだけれども、そういう工合に見て、そしてこの強制をするということには、少し行き過ぎな点がありゃしないかと私は思いますが、いかがでしょうか。
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斎藤朔郎#27
○法制局長(斎藤朔郎君) 私は経済上の知識がございませんので、確信のあるお答えはできませんが、先ほども申しましたように、民法上の法人として登記されておる場合におきましても、その名称というものは、営利法人の名称、すなわち商号に比べて、非常に経済的と申しますか、財産上の価値は低いものじゃないかと思うのでございますけれども、そうなりますと、その既存の利益の保護はどの程度でいいかという政策諭につきましては、十分な自信のあるお答えはできませんけれども、今までの多数の立法にもありますような、一定の猶予期間を置いて、その猶予期間内に名称の変更をするような措置を講じていくということも、政策としては私は必ずしも非常に妥当を欠くものではないと思いますが、この表で見ましても、今度衆議院で法律案を修正された結果は、今まで前例にない、一番長い三年という期間になっておるようでございますが、これはそういう点も考慮された修正の結果ではないかというように一応考える次第でございます。
なお、憲法二十九条第二項については補償の問題は起こらないのだ、こういう内閣法制局側の解釈については、これは学説の通説でございまして、私どももさように考えております。
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栗
栗山良夫#28
○栗山良夫君 この経過期間が三ヵ年になっておるとおっしゃったのですが、これは政府の原案でなくて、衆議院で一年を三年に延長したのですからね。政府のお考えはそれほどシビヤーには考えられていなかったということは、まあはっきりするわけです。この点はちょっと違うのです。
それからもう一つは、これだけたくさん独占規定がありますけれども、先ほども私が集約的に政府から説明を聞いて申し上げたように、少なくともこれらについては、法施行後、同じ名前を使われたのでは、法制上困る、そういう見地から使用制限をしたものが大部分である。で、二、三の例として、法施行と同時に、さかのぼってそういう名称を使用していたものについて、名称変更等の制限規定を入れたものがあるのですけれども、実際に名称変更を強要せられたというものはほとんどなきにひとしいというようなものではないか、実態がそうです。これならば、実害は与えていないわけです。ところが、今度は二千六百も任意団体がある。その二千六百をこえる中には、百十数件の公益法人もあるということであるから、国民に与える影響というものは、今までの名称使用独占の行政的な慣習では律しられないものがたくさんあるのじゃないか。それについては、何らかの措置を講ずる必要があるのではないか、こういうことを私は考えてお尋ねしておるわけです。ですから、まあ実害を受ける人の多少には問題なしに、法理論的にもちっとも差しつかえないのだということであれば、もうこれはわれわれの手の及ばないところであって、当時者が政府と公的に争う以外には方法がない。そこまでは申し上げませんが、こういう実際にそういうたくさんな実害を受ける人がいるのに対して、従来と同じ規定の条文のうたい方で済ましていいものかどうか、この点、もう一度重ねて斎藤局長からお伺いしておきたいと思います。
この発言だけを見る →それからもう一つは、これだけたくさん独占規定がありますけれども、先ほども私が集約的に政府から説明を聞いて申し上げたように、少なくともこれらについては、法施行後、同じ名前を使われたのでは、法制上困る、そういう見地から使用制限をしたものが大部分である。で、二、三の例として、法施行と同時に、さかのぼってそういう名称を使用していたものについて、名称変更等の制限規定を入れたものがあるのですけれども、実際に名称変更を強要せられたというものはほとんどなきにひとしいというようなものではないか、実態がそうです。これならば、実害は与えていないわけです。ところが、今度は二千六百も任意団体がある。その二千六百をこえる中には、百十数件の公益法人もあるということであるから、国民に与える影響というものは、今までの名称使用独占の行政的な慣習では律しられないものがたくさんあるのじゃないか。それについては、何らかの措置を講ずる必要があるのではないか、こういうことを私は考えてお尋ねしておるわけです。ですから、まあ実害を受ける人の多少には問題なしに、法理論的にもちっとも差しつかえないのだということであれば、もうこれはわれわれの手の及ばないところであって、当時者が政府と公的に争う以外には方法がない。そこまでは申し上げませんが、こういう実際にそういうたくさんな実害を受ける人がいるのに対して、従来と同じ規定の条文のうたい方で済ましていいものかどうか、この点、もう一度重ねて斎藤局長からお伺いしておきたいと思います。
斎
斎藤朔郎#29
○法制局長(斎藤朔郎君) ただいま栗委員の御説明を伺っておりますと、今までの例のものは、既存の名称を変更しなければならぬようになったものが数はむしろ少くて、今度のような非常に多数の数に上るような先例はないんだ、何千ともなる既存の名称の保護を従来通りの程度の保護では妥当ではないんではないかというような御趣旨についてのお尋ねのように考えましたりですけれども、われわれ法制局といたしまして判断いたしまする事柄には、違法判断と、それから妥当判断と二つございますが、法制局のプロパーの仕事として考えておりますのは、違法かどうか、こういう立法すれば憲法違反になるかどうかという立法の最低線を守られておるかどうかというところに議院法制局の一番大きな仕事がございまして、法律はそれなら最低線であればどんな法律を作ってもいいのかというと、それはそれ以上にきわめて妥当な法律を作ることが望ましいのでございますが、どういう内容が妥当かということは、これはわれわれ法制局の立案をやります事務的なものの言うべきことではございませんで、憲法違反でない最低線が守られておるかどうかということは、われわれは十分職責を尽くして判断いたしますけれども、最低線を越えてどの程度に妥当な立法をするかということは、むしろわれわれ事務屋の仕事ではございませんで、これは議員各位でお考え願わなければならぬ政策的の問題だと思うのでございまして、先ほど来何度も申しておりますように、結局政策的にどの程度の保護を与えればいいかという問題でございまして、先ほど述べました意見以上に私の新しい考え方というものはございませんで、この程度で御了解を願いたいと思います。
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