日韓条約等特別委員会

1965-12-04 参議院 全149発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和四十年十二月四日(土曜日)
   午前十時五十五分開会
    —————————————
   委員の異動
 十二月四日
    辞任         補欠選任
     佐多 忠隆君     北村  暢君
     羽生 三七君     森  勝治君
     岡田 宗司君     木村美智男君
     黒柳  明君     渋谷 邦彦君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         寺尾  豊君
    理 事
                大谷藤之助君
                久保 勘一君
                草葉 隆圓君
                長谷川 仁君
                松野 孝一君
                亀田 得治君
                藤田  進君
                森 元治郎君
                二宮 文造君
    委 員
                井川 伊平君
                植木 光教君
                梶原 茂嘉君
                木内 四郎君
                黒木 利克君
                近藤英一郎君
                笹森 順造君
                杉原 荒太君
                園田 清充君
                田村 賢作君
                中村喜四郎君
                日高 広為君
                廣瀬 久忠君
                柳田桃太郎君
                山本茂一郎君
                和田 鶴一君
                伊藤 顕道君
                稲葉 誠一君
                木村美智男君
                北村  暢君
                小林  武君
                中村 英男君
                森  勝治君
                横川 正市君
                渡辺 勘吉君
                渋谷 邦彦君
                鈴木 一弘君
                向井 長年君
                岩間 正男君
                市川 房枝君
   国務大臣
       内閣総理大臣   佐藤 榮作君
       法 務 大 臣  石井光次郎君
       外 務 大 臣  椎名悦三郎君
       文 部 大 臣  中村 梅吉君
       農 林 大 臣  坂田 英一君
       通商産業大臣   三木 武夫君
       郵 政 大 臣  郡  祐一君
       国 務 大 臣  松野 頼三君
   政府委員
       内閣官房長官  橋本登美三郎君
       内閣法制局長官  高辻 正巳君
       法務政務次官   山本 利壽君
       法務省民事局長  新谷 正夫君
       法務省刑事局長  津田  實君
       法務省人権擁護
       局長       鈴木信次郎君
       法務省入国管理
       局長       八木 正男君
       外務省アジア局
       長        後宮 虎郎君
       外務省北米局長  安川  壯君
       外務省経済協力
       局長       西山  昭君
       外務省条約局長  藤崎 萬里君
       文部省初等中等
       教育局長     齋藤  正君
       文化財保護委員
       会事務局長    村山 松雄君
       厚生省社会局長  今村  譲君
       農林大臣官房長  大口 駿一君
       水産庁長官    丹羽雅次郎君
       水産庁次長    石田  朗君
       通商産業省貿易
       振興局長     高島 節男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        増本 甲吉君
       常任委員会専門
       員        結城司郎次君
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
       常任委員会専門
       員        渡辺  猛君
       常任委員会専門
       員        宮出 秀雄君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条
 約等の締結について承認を求めるの件(内閣提
 出、衆議院送付)
○日本国と大韓民国との間の漁業に関する協定の
 実施に伴う同協定第一条1の漁業に関する水域
 の設定に関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済
 協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第
 二条の実施に伴う大韓民国等の財産権に対する
 措置に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び
 待遇に関する日本国と大韓民国との間の協定の
 実施に伴う出入国管理特別法案(内閣提出、衆
 議院送付)
    —————————————
この発言だけを見る →
寺尾豊#1
○委員長(寺尾豊君) ただいまから、日韓条約等特別委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日佐多忠隆君、羽生三七君、岡田宗司君が委員を辞任され、その補欠として北村暢君、森勝治君、木村美智男君が選任されました。
    —————————————
この発言だけを見る →
寺尾豊#2
○委員長(寺尾豊君) 日本国と大韓民国との間の基本関係に関する条約等の締結について承認を求めるの件、日本国と大韓民国との間の漁業に関する協定の実施に伴う同協定第一条1の漁業に関する水域の設定に関する法律案、財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第二条の実施に伴う大韓民国等の財産権に対する措置に関する法律案、日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び待遇に関する日本国と大韓民国との間の協定の実施に伴う出入国管理特別法案
 以上四案件を一括して議題とし、質疑を行ないます。小林武君。
この発言だけを見る →
小林武#3
○小林武君 総理大臣に、質問に入る前にお尋ねをいたしたいわけでありますが、昨日、わが党は自民党に対しまして、あなたの党の自民党に対しまして、お手元に上げましたような三項目について申し入れを行ないました。
  一、日韓特別委員会における審議はいまだ不
 十分であるので、慎重審議をするため強行採決
 など行なうべきではない。
 このことにつきましては、いままでの審議の段階におきましても、この条約の重要性から考えまして特別委員会における審議は十分に尽くすということ、強行採決は行なわないということを、あなたは党の総裁としてあるいは総理としてお約束をいただいた。それに対して、どうも打ち切りをするというような気配が濃厚であるというところから、わが党はこの申し入れをなした。
  二、条約・協定・交換公文は、本院における
 自然成立を待たず、十二月十日に討論、採決に
 応ずる。
  三、その成立を待って必要となる国内三法案
 については、残余の会期もあるので、引き続き
 審議すべきものとする。という申し入れをなしたわけであります。このことについて、総理の、あるいは党の最高責任者としての総裁から、先ほども申し上げましたように、この法案の重要性をお考えの上、どのような所信をお持ちなのか。すでにわが党に対し、あるいは野党に対してお約束をした強行採決は行なわないということは、よもや破られまいと私は考えるわけでありますが、この点についてまず最初にお答えを聞きたいわけであります。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#4
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまの小林君の、ただいまの申し入れでございますが、これは当委員会において理事諸君と十分御審議あってしかるべきものだと、私はただいま政府を代表いたしまして、当委員会に政府の承認を求むる案件について提案し、皆さま方の承認を求めておるその立場でございます。御承知のように、国会の運営は委員長、また各委員等それぞれ理事を選任されて、理事等において段取り——いかに審議するかという段取りについては十分打ち合わせがある、かように伺っております。審議そのものにつきましては、政府はもちろん答弁が親切でなければならない、またこれは詳細を尽くさなければならない、これはもちろんでございます。どうか、ただいま申し上げるような意味におきまして、審議の段取り等について十分に当委員会でお打ち合わせを願いたい、かように思います。
この発言だけを見る →
藤田進#5
○藤田進君 関連。いま総理・総裁に小林委員から提示いたしましたものは、社会党としては党内の真剣な討議を経て、党首である佐々木委員長をはじめ、機関にもかけ、これを自由民主党の党に申し入れをいたしまして、今日いまだ正式な回答に接しておりません。
 冒頭、私より、議会のあり方について総理・総裁との間に質疑をかわし、総理・総裁としても政党内閣という日本の現状から見て、自分にすべての責任があることはこれは認めるし、再び衆議院における遺憾なああいうことのないようにということであるので、一片の当委員会の理事間でというそういう問題にとどめないで、真剣に、自由民主党としても、社会党が、参議院の場における審議を実らせ国民の期待に沿うべくここに踏み切っているという実情は十分御了察いただいて、まだ正式回答にも接していない段階ですから、このことは真剣に、総裁とされても党機関にはかられ、その意に沿うように、要するに、混乱の中にこの参議院も事態が経過するということのないように、特別のはからいをされるべき時期に来ていると思います。この点については、先ほどの御答弁で、何か問題の責任を回避されようとするようなふうにもうかがえるわけで、まことにその点遺憾と思いますので、再度いま申し上げた趣旨について、そのような善処のお取りはからいがいただけるのか、いや問答無用、わがぺースでいくと——報ずるところによれば、齋藤幹事長並びに塩見国会対策委員長は、昨日総理と会って、本日四日に強行採決をいたします、おそらく総理はちょっと待てと言ったに違いないと思うけれども、笑いこのような実情がかりに真実だとすれば、なおさら私どもは非常に重大な——日本の議会制民主主義の重大な関頭に立っているように私は思います。一議員としても、党人であるわれわれ社会党委員並びに他の会派についても、大きなこれについては野党は異論はないようにも思われます。これは真剣にひとつお考えの上で御答弁をいただきたいと思うのであります。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#6
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま小林君にお答えしたとおりでありますが、重ねてお尋ねでございますので、私の考え方を申し上げたいと思います。私はただいま政府を代表いたしまして、そうして皆さま方の承認を求むる案件、同時に成立を求める法律案等々を一括御審議を願っているのでございます。これらの審議の段取り等につきましては、ただいま申し上げますように、委員会において十分お打ち合わせを願って、そうしてその段取りをおきめください、かように私は申しておるのであります。ただ、私が総理であると同時に自民党の総裁である、こういう立場から、総理というよりも総裁としての立場からその考え方をはっきりしろと、こういうお尋ねのように伺いますが、ここのところは実はたいへんむずかしいところであります。しばしばお話しであるように、私がいわゆる政府としての立場、これは立法府に対して干渉がましいことを一切やってはならないことでございます。これはもうははっきりしている。立法府と行政府、この三権分立の関係からもその点ははっきりしている。これを混淆するようなことが、あっては相ならない、かように思います。したがいまして、私は自民党の総裁でもありますが、私自身が内閣総理大臣である、行政府を代表しておる、かような立場におりますので、国会の運営と党の運営につきましては副総裁並びに幹事長、これにまかしておる、かような状態でございますから、その点はひとつ御了承いただきたい。で、私はただいま申し上げますように、皆さま方の御審議について、早く御審議をしてください、こういうことは気持ちとしては抱いておりますが、それは率直にそういう話をいたしましても、皆さん方から、何だ、よけいなおせっかいだと、必ずおしかりを受けることだと、かように考えておりますので、この委員会の段取り等については、十分委員会において自主的におきめいただきたい。
この発言だけを見る →
藤田進#7
○藤田進君 私は十分真剣な検討いただけるものと思いましたが……。党首会談を申し入れ、現実には佐藤・佐々木会談ということもしばしば申し入れられているが、現状においてはまだそれが実現していない。党のことは幹事長、副総裁にまかして、おれは知らんとおっしゃいますが、それならば、党首会談ということをもくろまれること自体がおかしいじゃありませんか。私は多くを申し上げません。いま小林委員並びに私が関連して申し上げたこと、この申し入れについては一切検討する余地もないし、検討はしない、おれは関知しないという、そういう態度でしょうか。将来に問題を残すかもしれない時期でありますから、私は政府並びに特に今回は党首であられる佐藤総裁にぜひお伺いしなければなりません。私は真剣にこれを受けてどうすべきかという検討がなされて、申し入れました社会党に対しましても、自由民主党を代表したしかるべき回答がなされるのがこれは当然だと思っております。これを無視して、もし伝えられるような強行採決になり、事態が国民の好まざる方向に行くということは、これはもう佐藤さんを含めわれわれが、お互いが考えなければならないところじゃないですか。私はそれを憂えて、検討すべきだ、そうしてすみやかにこれに対する正式な回答をすべきだと思うのです。それをしもあなたは回避されようとするのですか、どうですか。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#8
○国務大臣(佐藤榮作君) 党首会談をするということをしばしば言っているじゃないか、こういう事柄ももちろん私どもが計画をした。しかし、私どもどこまでも民主的にこういうことを進めたいのでありまして、いわゆる総裁だからあるいは党首だから、こういうことで何でも全権まかされているのだ、こういうわけではない。それぞれの機関がありまして、それぞれ積み重ねの上と言いますか、あるいは一つの道を開いて、そうして党首会談をやっていく、そういうことをいたすわけであります。そう論理飛躍いたしまして、党首会談だ、こういうのでは実はない。私が先ほど来申し上げました、委員会に審議の段取り等は十分御審議を、御協議を願いたい、かように申しましたのも、これはすべてが民主的な運営ということでそれぞれがきまっていると思います。したがいまして、ただいまのようなお話が出て、これは私に直接申し入れがございましたが、私はそういうことは理事諸公において十分相談され、また当のこの委員会の運営等においては、これは一体どうするのかというようなことは皆さん方がおきめになる、一々私がそういう相談を受けて、また総裁だからというので一々指図はしない。問題はやはりどこまでも民主的にやる、また民主政治を守り抜くのだ、議会政治を守り抜くのだ、この立場に立っての民主的な御相談ができれば必ず解決されると私は確信いたします。
この発言だけを見る →
小林武#9
○小林武君 こういう問題であまり時間をとるのもどうかと思いますけれども、総理はこの点について、もっとやはり具体的な答弁をするべきだと思うのです。二項をお読みくださればわかるように、この第二項は、「条約・協定・交換公文は、本院における自然成立を待たず、十二月十日に討論、採決に応ずる。」と、こう言っているのは社会党のこれに対する一つの譲歩の形だと思う。いわゆる議会政治に対するさまざまな批判に対するこれは社会党の建設的な意見であると思っている。その条件を一つ出して、あなたの党に対してこれは慎重審議するべきだということを申し入れている。あなたはそれをやっぱり理解してもらわなければ困る。先ほどのお答えの中に、審議は詳細にやってもらいたいと思っているというそういうお考え、しかしいつまでもやられても困るから、なるべく早くというようなその二つの意味はありましても、問題はやはり詳細に審議するというところに問題点はある。当然だと思う。そうすれば、これは時間もかかるし、あるいは、たくさんの質問者があれば、その質問者がそれぞれ出てやらなければならないと思います。特に私は、この本委員会が始まって以来繰り返された質疑は、最も重大な総論的な問題についてはかなり論議がかわされたと思う。しかし、各論とも言うべき最も国民に直接つながるような具体的な問題については、必ずしも私は明確になっておらないと思う。そういう段階で、きのう、おとといあたりから、すでに今晩はどうなるとか、あしたの朝はどうなるとかということを言われるのは、少なくとも私は審議を中心にした国会の運び方でないと考えるのです。だから、そういうようなあいまいなことではなくて、この段階に来たら、あなたが、本心は、いや、きょう一発やるのだというようなことなら、そういうようなひとつ御答弁を願いたい。そうでなくて慎重審議が本心なら、やはり総裁と総理とは複雑な立場にあるといったところで、一人の人間がやっているのですから、これはそう御答弁を願いたい。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#10
○国務大臣(佐藤榮作君) 先ほど来申し上げておりますように、どうか皆さん方はそれぞれの理事諸公もいらっしゃることですから、当委員会の運営等については、そちらのほうで十分御相談をいただきたいと思います。
  〔「委員長」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
寺尾豊#11
○委員長(寺尾豊君) 小林君よろしゅうございますか。(「関連」と呼ぶ者あり)これは関連とおっしゃっても、やはり審議を急いでいるときなんだから、もう私は小林君……
この発言だけを見る →
藤田進#12
○藤田進君 総理も御承知のように、私どもが多年尊敬しておりました河上元委員長がなくなりました。本日は衆議院議員も頭をたれて焼香に行っております、いま現在。私ども参議院も焼香に一刻も早く参りたいと思っておりますが、日韓のこの委員会を開会されるということで、断腸の思いはしながら審議に参加しているのです。審議を深めようと思っているのです。そうして、私どもの展望では、衆議院にやや似たような、ああいったようなことが与党において行なわれるということになれば、これは全く国民の期待を裏切ることになる。私はことばだけではありません。うちの党はそれだけをいろいろな機関にかけて相談もしたのです。おっしゃる日韓特別委員会における休憩はいつする、だれが何時ごろまで質問を続ける。これも当然理事間で、あるいは理事会で相談をしております。これよりも高次元の、もっとトップ・レベルで相談をされ、その結果を見なければならない。いまの問題について残念ながら党首会談、といったようなことも実現していないという時期ですから、非常に私は重要な時期に来ているし、そのために、そのようなことがない合法の一つとして、間違いがあってはならぬから、文書で申し入れをしているのです。これを端的に聞きますが、もう回答もしない。ネグレクトしてものを進めようという、そういうことなのか。自由民主党として、総裁としても機関に命じて、これはすみやかに検討した上でその結果を申し入れのあった社会党に回答すべきだという態度をとられるのか、せめてこれくらいのことは聞かしてもらいたい。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#13
○国務大臣(佐藤榮作君) お答えいたします。
 ただいま前委員長河上さんがなくなられたことに触れられました。私も今早朝お別れに行ってまいりました。私も時間は見つけて今朝参ったわけでございます。そうしてこちらに出てまいりました、ということをただいま申し上げております。皆さんが時間があるとかないとか申しておるわけじゃございません。ただいま私自身もお別れに行ってきたということを申し上げた。それはそれといたしまして、ただいまこの申し入れを受けました。私は、しばしば申し上げておりますように、私は政府の代表として、この委員会に御審議を願い、そして承認を求めるということを提案いたした当の責任者であります。どうかそういう意味から、審議が早く終了すること、これは別に当委員会や参議院に私が干渉するわけじゃございません。できるだけ審議を急いでいただきたいというのは私の率直な気持ちであります。このことは私は申し上げても、これは差しつかえないのじゃないかと、かように思います。そこで、ただいまこの申し入れを受け取りますが、私は、こういう事柄は、運営の民主化と申しますか、十分相談されるという、参議院には議運もあるし、そういうところ、あるいは当委員会そのものに関するなら、理事諸公もいらっしゃる。こういうところで十分御審議をいただいたらいかがなものか、これはよけいなことのようでありますが、私はそのほうが本筋じゃないだろうか、いきなり政府代表である総理をつかまえて、この委員会でこの申し入れをされることは、やや私はその筋が違う。(「きのうしている」 「党にしている」と呼ぶ者あり)それなら党のほうで、いずれ議運のほうでそういうものについて十分相談されるだろう、かように私は思います。ただいまおまえに申し入れをしたのだ、それに返事をしろと、そういうお話ですが、これは少しやや違う。(「イエス、ノーを言えと言っているのじゃない」 「理事会でやれ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)それはもちろん慎重にしていると……(議場騒然)
この発言だけを見る →
藤田進#14
○藤田進君 私の質問について受け取りにくい点もあったかと思いますが、あらためてお伺いしたいポイントは、こういう重大な時期でもありますし、そういった間違いのないように書いてお渡ししているので、これについてぜひ党とされては、与党とされて、そしてまたその総裁でもあるので、検討して何らかの回答をいただきたい、これについてぜひその総裁としても労をとっていただきたい、いかがなものでしょうか。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#15
○国務大臣(佐藤榮作君) 総理としては先ほど来お答えしたとおりでございますが、総裁としてこの席をかりることはいかがかと思いますけれども、たって私の意見を述べろとおっしゃるのですが、私は昨日来すでに議運等で十分に審議している、かように思いますので、さらに、全然審議しておらないというようなことでは、これは申しわけないことで、検討すべきことは検討する、かようにあってほしい、かように思います。
この発言だけを見る →
藤田進#16
○藤田進君 回答させますね。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#17
○国務大臣(佐藤榮作君) 検討させます。
この発言だけを見る →
藤田進#18
○藤田進君 検討して何らかの回答をいただけますか。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#19
○国務大臣(佐藤榮作君) 十分検討させます。
この発言だけを見る →
藤田進#20
○藤田進君 その結果を待とう。
この発言だけを見る →
小林武#21
○小林武君 私の質問は二点ございます。二つの項目にわたって質問をいたしたいと思います。
 一つは、日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び待遇に関する日本国と大韓民国との間の協定第四条の「日本国政府は、次に掲げる事項について、妥当な考慮を払うものとする。」、その「妥当な考慮」、(a)項の教育について「妥当な考慮を払うものとする。」、この「妥当な考慮を払うものとする。」という問題と、これに関連して当然あらわれてまいりますところの教育問題、これが一つであります。
 第二点は、文化財及び文化協力に関する問題でございます。以下順序に従いまして御質問をいたしたいと思います。
 最初に教育の問題から入りますけれども、この点は総理にお尋ねをいたしたいわけでございますが、大韓民国とわが国との教育に関する問題を論ずる場合には、当然これはこれに付随して朝鮮人民共和国の問題も関連して行なわれなければならないことは、ひとり教育の問題だけではなくて、いままでのさまざまな討論の中から出てきたことは申し上げるまでもないことだと思います。そこで私は、教育の問題ばかりでなく、一切の問題を考える場合に、植民地支配から解放された朝鮮であるということ、これをやはりわれわれは考えなければならないと思うわけであります。先ほど申し上げました法的地位の第四条(a)項にある問題は、日本の教育を受けさせるということに関する問題であります。しかしながら、これだけでよろしいのかどらかという問題が一つあるわけであります。新しい国づくりをしようとするこれらの人に対して、三十六年間植民地支配をやってきた、その植民地支配のもとにおいて一体失なわれたのは何であるか、教育という部面において失なわれたものは何であるか、こういうことを考えますとき、総理が日ごろ御発言なさっているように、善隣友好というような問題、あるいは長い歴史的な関係というような問題をさらにこれを含めてみました場合に、これらの問題については単に四条の(a)項に盛られた問題だけで足れりとするわけには私はいかないと思うわけであります。このことについては、韓国側の出されましたいろいろな文書、たとえば韓日白書とかその中にたくさん盛られておりますけれども、その中に書かれておりますことは、いずれも屈辱の何年間である、このわれわれの恥辱を洗滌して新たな立場に立っていかなければならないということ、そういう屈辱の何年間というものは、日本の過酷な植民地支配によるものだということが書かれておるわけであります。このことは外務大臣がいつも背後にどういうことがあろうとも、文章化された条約を見てくれればいいというようなことを話されましたけれども、ほんとうに生きた国と国との交わりという問題を考え将来の友好を深めるという立場になった場合には、そういう血の通わない話はほんとうの国交ではないと思うわけであります。そういう立場から第四条の(a)項に示されただけで私は足らないと思うのでありますが、積極的に佐藤総理はこの点について何かお考えがあったらここにお示しを願いたいと思うわけであります。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#22
○国務大臣(佐藤榮作君) ただいまのお話、私がもし取り違えたのでなければいいのですが、やや小林君のお尋ねについては私はつかみかねているのです。と申しますのは、三十六年の過去の歴史があるのだと、また植民地から解放されたのだと、そういう意味で自主的な教育をしたいと、こういうことを十分考えなきゃだめじゃないかと、こういうお話であったんだろうかと、かように思いますが、さような意味でございますか。
この発言だけを見る →
小林武#23
○小林武君 まあ、ひとつ答弁してみてくださいませんか。大体そういうことも含めております。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#24
○国務大臣(佐藤榮作君) それで大体私どもは在日の外国人——あるいは韓国人、朝鮮人、またその他のイギリス人だろうが、ドイツ人だろうが、在日の外国人の教育等につきまして、それぞれわが国の施設等についてこれをいかに利用するかということについてはそれぞれきめておるわけであります。で今回も、いわゆる朝鮮人——在日韓国人並びに朝鮮人、こういわれておるところの諸君は、いわゆるかつて日本国籍をもっていた、こういう意味で特別な便宜をはかろろじゃないかと、こういうわけなんでございます。いわゆる永住権を与えられるところの者については、これはもう法律的にはっきりした条件でこれを明文化された、しからざる者については、在来から日本において待遇していた、処遇していた、その処遇が悪くなるようなことはしないのだ、こういう話で今日まできておるのでございます。ただいま言われるような、もしもそれが、植民地を解放して独立したのだ、独立した教育をしたいのだ、こういうことであれば、それはその国においてなされることはいい。ここは日本の国でございますから、日本にまでそれを要求されることはいかがかと、かように私は思うのであります。はっきり申し上げておきます。
この発言だけを見る →
小林武#25
○小林武君 考え方はかなり開きがあるようであります。がしかし、もう一度だけ総理にこの問題については確かめておきまして、あとはひとつ文部大臣に御答弁を願うわけでありますが、私は過去のこの不幸な関係、こういうものに対して日本は責任を感ずるからこそいろいろな面で協定・条約が結ばれたと思うわけであります。私は、いま独立した二つの国が朝鮮半島にある、それは不幸なことではございますけれども、実在する。この二つの国に対してわれわれはやはり過去において植民地的支配を行なってきたということをやはり考えなければならないと思うのであります。彼ら自身も、先ほども申し上げました、過去の累積された恥辱というようなものは日本の支配によって出ているということを言っているわけであります。でありますから、国民一人一人に、はかり知れないほどの大きな影響を与えたあの日本の支配というものに対して、私はやはり教育をするという問題で考えたならば、単に日本の教育を日本人としての教育を受けきせる便宜を与えるだけだということでは私は済まないと考えているわけであります。この点について総理のもう一度はっきりした見解を承っておきたいと思います。
この発言だけを見る →
佐藤榮作#26
○国務大臣(佐藤榮作君) 小林君はそのほうの経験者でもあるから私は敬意を表してお話しを伺うつもりでおりましたが、ただいまの教育の問題につきましては、日本では日本の教育といいますか、そういう意味、この日本の教育、これは私が申し上げておりますように、いずれの国とも仲よくしていく、かような考え方でございます。過去の不幸な歴史はもう払拭して、そうして新しい善隣友好を樹立する、こういう考え方ですべての教育が行なわれておる、かように信じておりますが、この観点に立って見ましたときに、一番大事なことは、それぞれの国がお互いに平等の立場において独立を尊重していくということじゃないだろうか、内政に干渉をしないということではないだろうか、かように思います。そうして、そのもとを明記しておるものはそれぞれの国の憲法ではないだろうかと思います。ただいま私が非常に心配しておりますのは、北鮮の憲法、これは憲法がたびたび改正されると聞いておりますから、あるいはいまの状態ではないかもわからない。私が理解しておるようではなくって、もう改正されておるかわかりませんけれども、昨日椎名外務大臣が指摘いたしましたように、親日分子は政治にも関与できないと、こういうような憲法、その憲法のもとにおいて教育をされると、それでその教育の自由を日本国内で許せと、かように言われましても、それは無理じゃないかと、私はかように思う。とにかく親善友好関係を樹立して仲よくしようとこういう場合に、親日分子だけは別なんだと、精神病者と同じようにこれは政治にも関与できないんだと、こういう憲法をつくっておられる。そういうような教育をされては、ここは日本だからそれは困る。それは、お帰りになりまして、そうして向こうで教育をなさると、それはそれぞれの国の自由、いわゆる内政干渉はいたさない。しかしながら、日本国内において反日教育をされても困る。親日分子はだめなんですよ、帰ったって、それはだめなんですよ。こういうような教育が日本でやられちゃ困ると、こういうことを先ほどから申し上げておるのでございます。その点に誤解がなければというので、実はお尋ねをいたしました。大体私はさように考え、さような答弁をいたしました。
この発言だけを見る →
小林武#27
○小林武君 やっぱり総理のお考えになっていることは、私の予想したとおりであります。このことはいずれ、しかし、だんだん質問を進めていく段階で明らかにしていきたいと思いますが、その前に一言だけ申し上げておきますというと、どうもやっぱり使い分けをやっちゃいかぬと思うんですよ。椎名さんに聞けば、一体、韓国の憲法を承認したわけでもないから、韓国の憲法を持ち出されても困るということを言う。今度、北の話をすると、あそこの憲法はどうだからどうだというような……、それから出発して、一体、そこにいる者は、どうも日本の国内の政治にまで干渉するというような——これはちょっと、そこらここらにいるような口うるさい連中が言うならば別ですけれども、総理大臣のおことばとしては、はなはだもって受け取れないという私感じがするわけですよ。こういうことはまあひとつおっしゃらないようにしていただきたいと思いますけれども、しかし、それは、ひとつだんだんこれはいきますから……。
 それでは、文部大臣にお尋ねをいたしたいわけです。
 第四条に、教育に関する「妥当な考慮」というのがある。この「妥当な考慮」ということについては、明らかにこの条約・協定の中にされているようでございますけれども、これを理解するに必要な条件としては、協定も読んでみなければならない、合意された議事録も読まなければならない、あるいは、討議の記録としてさまざまな問題もあるということになればね。さらに、これがあっても、具体的にこれが効力を及ぼした場合には、あなたのほうでは実際にこれを教育的な行政として移す場合に、さらにもっと問題点があるということをあなたたちのほうでも言われている。だから、この第四条の教育に対する「妥当な考慮」ということは、内容的にどういうことなのか、これを詳細にひとつお話をいただきたいわけです。とにかく、この協定の中に「教育」という文字は二字しか使われていない。たった二字の問題でございますけれども、これは両国の間の教育の問題——先ほど申し上げました教育の問題からさらに発展して、一体、外国人の教育はどうするのかという問題にも発展するさまざまな要素を持っておるわけでありますから、おいおいそれについてはお尋ねもいたしますが、とりあえずこの第四条をどうお考えになっているか、この点、ひとつお尋ねをいたします。
この発言だけを見る →
中村梅吉#28
○国務大臣(中村梅吉君) 私の考えでは、第四条に「妥当な考慮を払う」という表現だけされておりますが、これは外交文書としての関係であんまりこまごましたことをそこに書くことは適当でないだろうということで、「妥当な考慮」という表現になったと思います。そこで、合意議事録に御承知のとおり具体的なことが記載されておりまして、具体的にはこの合意議事録が「妥当な考慮」の内容である。こう考えております。
この発言だけを見る →
小林武#29
○小林武君 それでは私の質問と同じ、もっとそれよりか分量が少ない、内容的にないような話のような気がするのですけれども、そういうあれじゃなくて、結局第四条の「妥当な考慮」というのはかくかくのことだということを話していただきたいのです、そういうあいまいなことでなしに。
この発言だけを見る →
← 戻る