産業公害対策特別委員会

1966-04-22 参議院 全118発言

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会議録情報#0
昭和四十一年四月二十二日(金曜日)
   午後一時十九分開会
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   委員の異動
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     小平 芳平君     浅井  亨君
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  出席者は左のとおり。
    委員長         横山 フク君
    理 事
                黒木 利克君
                柳田桃太郎君
                瀬谷 英行君
    委 員
                梶原 茂嘉君
                紅露 みつ君
                村上 春藏君
                近藤 信一君
                柳岡 秋夫君
                浅井  亨君
                原田  立君
                瓜生  清君
   政府委員
       経済企画庁水資
       源局長      鈴木 喜治君
       厚生政務次官   佐々木義武君
       厚生省環境衛生
       局長       舘林 宣夫君
       農林水産技術会
       議事務局長    久宗  高君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       厚生省環境衛生
       局公害課長    橋本 道夫君
       通商産業省企業
       局産業立地部長  中川理一郎君
       運輸省自動車局
       整備部長     宮田 康久君
       建設省住宅局調
       査官       川島  博君
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  本日の会議に付した案件
○理事の辞任及び補欠互選の件
○産業公害対策樹立に関する調査
 (産業公害対策に関する件)
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横山フク#1
○委員長(横山フク君) ただいまから産業公害対策特別委員会を開会いたします。
 理事の辞任についておはかりいたします。
 植木光教君、大谷藤之助君から、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございましたが、これを許可することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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横山フク#2
○委員長(横山フク君) 御異議ないと認めまして、さよう決定いたします。
 つきましては、直ちにその補欠互選を行ないたいと存じますが、互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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横山フク#3
○委員長(横山フク君) 御異議ないと認めます。
 それでは理事に、柳田桃太郎君、黒木利克君を指名いたします。
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横山フク#4
○委員長(横山フク君) 産業公害対策に関する件を議題といたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
 なお、政府側から、厚生省、通産省、経済企画庁、運輸省、建設省、農林水産技術会議当局が出席いたしております。
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原田立#5
○原田立君 初めに、自動車の排気ガスのことについてお伺いしたいと思うのですが、すでに新聞発表によってこれは知ったことですけれども、新型車の一酸化炭素の排出は三%以下に押えるように、こういうふうに今後していきたいという具体的な基準が発表されているんですが、これを実際、新設のもの、要するに新車あるいは既設の車、両方を含めて、いつごろまでにこの実現をはかっていくのか、その点を、まずお伺いしたいと思います。
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中川理一郎#6
○説明員(中川理一郎君) いま原田先生御質問になりましたのは、昨日、衆議院のほうの公害特別委員会で決議が行なわれまして、自動車の排気ガスにつきましては、本年の秋から売り出されます新型車につきましては、排出される一酸化炭素の量は大体三彩以下に押える、それから明年の秋におきましては、新型車につきましては二・五%、それから新型車でない新造車、これにつきましては三%、それから以後は二%以下にすることを目途として規制をする、それから現在走っております車につきましては、整備基準を厳格にすることによって、その車がつくられましたときよりも——新車の状態で出ます一酸化炭素よりも三〇%増し以下のところで規制をしていくということが主眼になった決議が行なわれたのでございますが、これに対しまして、運輸省も通産省も、その目標を実現できるように精一ぱい努力をいたします、大体うまくいけばさように相なるものと考えております、という趣旨を答えているわけでございます。
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原田立#7
○原田立君 この、三%の排気ガスが出るという、三%以下に押えるというようにきめてあるわけですけれども、この三%という基準ですね、これのきめ方なんですけれども、それは、いかがなんでしょう。
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中川理一郎#8
○説明員(中川理一郎君) これは実は、どういう状態で車が走るかということと、どれぐらい一酸化炭素が出るかということが、非常に関連のある事柄でありまして、道路事情がよくて非常にスムーズに車が走るといったときには、出ます一酸化炭素の量は少なくなるわけでございます。いま三%と申しておりますものは、アメリカの規制値などに比べますと、少し数字が高いわけでございますけれども、これは、アメリカの規制値を日本の道路事情に引き直しまして、車が停滞する、その状態でどれくらい出るかということを置きかえてみた数字のようでございます。それと、もう一つは、技術的に、いまの自動車の生産面から申しまして、主としてこれはエンジンの設計を改良することによってこの一酸化炭素の排出量を押えたいという方向でございますので、ことしから努力をいたしまして、おおよそその程度のものならば技術的にもめどがついておる、かようなところからきまっておる数字でございます。したがいまして、数値といたしましては、アメリカの規制値よりは、三という数字は大きいのでございますけれども、エンジン設計の面においての技術といたしましては大体同等のものをねらっておる、かように御理解願えばよろしいんじゃないかと思います。
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原田立#9
○原田立君 そこのところを実は質問したかったわけなんだけれども、先に答えが出ちゃったんで、あれですけれども、アメリカのほうは、話に聞けば、一・五%ですか、そこまで、その内側で規制をしているように聞いているわけなんです。日本の場合は三%、いま部長の言っているように少し高い。その道路事情というようなお話、道路事情を勘案して引き直して三%、日本の三%はアメリカの一、五%と同じなんだというような説明なんだけれども、どうもそこら辺がまだはっきりしません。そこで、もう少しわかりやすく説明を、できたらやってもらいたいと思う。
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中川理一郎#10
○説明員(中川理一郎君) これは運輸省のほうでお答え願ったほうが、専門的で正確なお答えができると思うのでございますが、私の承知している限りにおきましては、御承知のように、自動車の排気ガスの中で一番問題がございますのが一酸化炭素でございます。しかも、これは燃料が完全な燃焼をしないという結果出るわけでございまして、完全燃焼をさせるようにエンジンを考えていくのが一番適当なわけでございますけれども、車の設計をいたします場合には、普通のスピードで正常に走るという状態でなるべく一酸化炭素が出ないように、完全燃焼するようにという設計をいたすわけでございますけれども、かなりのスピードで走っていたものを減速する場合、それから停止していた場合から今度増速をしていく場合、それからエンジンを動かしながら車をとめているというアイドルの時間、このときに実は、車の生命とするエンジンからいたしますと、一番望ましい形でエンジンが働いておらぬわけでございますので、その場合にどうしても燃焼度が低下する。不完全燃焼が起こりやすい。かようなことでございますので、私の聞いているお話では、正常なスピードで走っているときと、いまの、私が申しましたような減速したり増速したり、もしくはアイドリングの状況というものと比較いたしますと、大体半分くらい正常な速力で走っているときのほうが一酸化炭素の出る量が少なくなる、かように聞いております。したがいまして、この排出量を計測いたしますときに、どのような試験方法でとるかという基準が一つ問題になるわけでございます。比較的日本の道路事情に合った、一定の距離を走るとゴーストップにひっかかる、それから多少混雑しているところでは渋滞する、そういう平均的な状態を念頭に置いた測定基準によって三%というものを押えていく、かようなことになるように聞いております。
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横山フク#11
○委員長(横山フク君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、小平芳平君が委員を辞任され、その補欠として浅井亨君が選任されました。
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原田立#12
○原田立君 運輸省のほう……。通産省のほうから、新車のことについて、いま御説明がありましたけれども、どうもはっきりしませんね。それは、三%に押えるのもけっこうだとは思うのですよ、よくわからないのだけれども。もう少しわかるように御説明願いたいと思うのです。ただ、日本の道路事情がこうだから、あるいは交通網がこうだからこのくらいでしょうがないじゃないかというような議論では、やはり根本的に自動車の排気ガスの処理ということはできないと思うのです。また、いわんや新車はどんどんふえていくということははっきり見られることなんですから、一番自動車産業の先進国であるアメリカでさえも一・五に押えているのですから、それにやはり近いような、なるほどこうなんだというようなことがはっきりしなければならぬ。それで、これは通産省のほうも、運輸省のほうも、要するに、三%に押えたという基礎をもう少しはっきりしてもらいたいと思うのです。
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中川理一郎#13
○説明員(中川理一郎君) これは、あとで宮田部長から専門的な御説明があると思いますが、私の説明がやや不十分だったかと思いますが、いまの三%の数値の規制をいたしましたものを、たとえばアメリカに持ってまいりますと、大体アメリカの規制数値に合うところまでいく、技術的には同じところをねらっておる、かように御理解願えればおわかりかと思います。
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宮田康久#14
○説明員(宮田康久君) いま三%のお話が出ておりましたが、アメリカでは、御承知のように、今回きめましたのはエンジンの大きさによりまして三段階に分けております。と申しますのは、エンジンが小さいほうが技術的に非常に困難な面がございますので、八〇〇ccから一六〇〇ccの間を二・三%の一酸化炭素の排出量の制限にいたしまして、それから一六〇〇ccから二三〇〇ccの間を二%にした。さらに二三〇〇ccをこえるものを一・五%、そういうような三段階の規制をしております。
 そこで、私どものほうで今回三%という線を出しましたが、実は測定方法自体が違いまして、御承知のように、アメリカにおきましては高速で走っておりますので、日本と事情が違います。その点で、私どものほうの研究所でも、関係の官庁の研究所と共同でいろいろな調査をいたしました。日本の現状から申しますと、東京都の走行状態をごらんになりますと、制限速度四十キロでございます。そこで、大都市の公害がいま問題になっております。そこで、私どものほうの運輸省として、いま暫定案としてきめております測定方法は、まずこの実態を調べまして、アイドル、遊転でどれくらい、それから四十キロまで加速してどれくらい、それから四十キロの定速で運転をしてどれくらい、さらに四十キロから減速をしてどれくらい——それが実際に東京都内を走いております状態に合わせた状態で試験をするという方法でございまして、アメリカでやっております方法は、八十キロまで上げまして測定をするような方法をとっております。したがって、速度を上げますと、一酸化炭素の含有量は非常に減るわけでございまして、その辺で、先ほど通産省から御説明がありましたように、アメリカでの測定は日本での測定よりだいぶ低く出ておる。
 そこで、三%にきめましたことは、先般の委員会でも御説明申し上げましたが、昨年、いま申しましたような方法で、日本でいま生産されております新型車につきまして多数の測定をいたしました。その結果、六%、七%程度の車が相当ございました。先般は、それを約半分程度に減らすという御説明をいたしましたが、その後いろいろ検討を加えまして、三%まではいけるということで、今回運輸省といたしましても、本年の九月から出ます新型車について三%の線で押える。さらに技術開発を大いに促進をさせまして、段階的に規制を強化していきたいと考えている次第であります。
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原田立#15
○原田立君 この自動車の排気ガスが非常に出て、ちょっと話の観点変わりますけれども、四・五%とか、あるいは五%とか、そういうふうに非常に排気ガスが多く出ている交差点とか、そういうふうな話を聞いておりますけれども、この前御説明をちょっと聞いたのですが、都内関係でそういう非常に排気ガスがたくさん出て危険な状態のところは何カ所ぐらいあるのですか。
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橋本道夫#16
○説明員(橋本道夫君) 現在の御質問の、都内で何カ所あるかということにつきましては、私ども交通状態のすべての条件を存じているわけではございませんから、正確な数字は申しかねますが、現在厚生省ではかっておりますのは三カ所ではかっております。東京都が一カ所はかっております。そこらの数字の中で、一番汚染の激しかったのは、大原の交差点の数字でございます。また、大原の交差点は、冬期においては少し上がってまいります。大原の交差点とほぼ同様の点が東京都庁の前に見られる。こういったようなことでございまして、すぐさま危険かどうかということについては、私どもも学問的にすぐさま危険という言い方はいたしかねますが、かなり人命に対する、一酸化炭素、ヘモグロビンの結合の状態を見れば、いまの状態から減らすという方向を打ち出さなければならない、そういうふうに考えている次第でございます。
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原田立#17
○原田立君 結局、前回から何度も議論されているところですけれども、自動車は非常に今後ふえてきますし、そうなれば、当然自動車の排気ガスということは十分取り上げていかなければならない問題であります。きのうの衆議院の産業公害対策特別委員会では、本年九月以降発売されるものは、濃度三%以下とするというようなことになっておりますが、ちょっと、こそくな質問でたいへんおそれ入りますけれども、現在四月ですけれども、五、六、七、八月、この間は野放しの状態になっていく、九月以降はこうやって規制していく、こういうふうに理解してよろしいのですか。
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宮田康久#18
○説明員(宮田康久君) 現在でも自動車を生産しておりますメーカーは、排気ガスの状態を改善する努力、技術開発の努力を盛んにやっておりますので、いま出ております車も、次々によくなってはきておりますが、先般も御説明いたしましたように、基本的な測定装置がまだ自動車製造メーカー全般に入っておりません。と申しますのは、実は、昨年やっと国産の測定装置ができまして、それがいま生産に入っております。ほぼこの夏までには、全自動車製造業者にこの測定装置が入ります。そこで確実な数値が自動車の製造業者も把握できるわけでございまして、そこで、九月からは、はっきりとした数値的な規制ができるというような段階に来ましたので、私どものほうも、本年の九月から、新型車についての規制を始めようといたしたわけであります。
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柳田桃太郎#19
○柳田桃太郎君 関連でございます。いま中川部長が、路面の状況が違うとおっしゃいましたが、むしろ、日本のほうがアイドリングが多いわけですから、最初からきめる基準を下げておかなければ非常に弊害が多いのじゃないかと思うのですけれども、もちろん、そのことは御承知の上で、この三%という基準を大体設けておられるというお話ですが、さらにこれを下げるように努力をしなければならないとともに、これは四十一年の三月十一日に配付をいただいた公害関係資料の中に、東京都における三カ所の調査が出ておりますが、少なくとも七大都市の主要交差点における自動車の交通量の増加量は、年々非常な顕著な数に上っており、すでに、そこに立哨しております交通警察官、あるいはパトカーの運転手が生理的な反応を訴えている状態になっております。そういう状態の中において、ここに書いてあります資料が正しいとすれば、まあ、アフターバーナーをつけるか、あるいはいろいろな方法があると思いますが、五万ないし六万円で再燃焼装置がつけられるとするならば、全部がつけるということは困難でありますけれども、特に排気量の多い車種並びに大型車については、車検のときからこれをつけさせるように、むしろ積極的な排気ガス対策を講じなければ、原田委員がちょっと御質問になりましたように、新車からつけるのだ、古いのについては当分の間そのまま改良さしていくのだということでは、先般御質問申し上げたように、人間本位の行政、人間本位の都市行政ということから見て、非常に緩慢ではないか。私は、昨日カナリヤを車に積みまして、そのカナリヤを世田谷まで持っていったのですが、途中でカナリヤが弱りまして、いまにも参りそうな状態になったのであります。カナリヤは非常に一酸化炭素に弱い鳥類でございますから、これはたいへんだと私は思った。昨日ちょうど五時ごろです。そういう状態になっておるのに、一日六十四万とか、ある交差点についてはもう一日七十万台以上のものが通過する所もあるのに、あまりに緩慢な対策ではないか。衆議院でせっかくそういうふうな決議をなさっておりますが、参議院のほうでは、もう少し人間らしい対策を排気ガスに対してはとるべきであるという考えでございます。
 これは運輸省のほうにお聞きいたしますが、ある車種、大型車については、五万ないし六万で済むならば、これをもう少し早く、車検のときから取りつけさせるような方法は、技術的に、あるいは経済的に、可能であるかどうかということをお聞きしたいと思います。
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宮田康久#20
○説明員(宮田康久君) ただいまお話しのように、アフターバーナーでございますとか、触媒を使いました装置でございますとか、によって排気ガスを処理する装置も、私どもも通産省とともにいろいろ技術開発を進めてまいっておりますが、日本の製品といたしましては、せいぜい五千キロか六千キロ程度の寿命のものしか、まだできておりません。また、価格も相当高いのでございます。一方、アメリカにおきましては、この問題は長い間やっておりまして、カリフォルニア州の御承知のようなロサンゼルスの問題がございまして、カリフォルニア州では型式認定をしております。中古車につけます装置を一型式実は型式認定をしております。その条件が、一万二千マイルは寿命が持つ、そういう条件で指定をしております。ところが、一万二千マイルですと、実際使用者の手に渡りまして非常に期間が短いわけでございまして、今回、五万マイルの寿命を保証しろということにカリフォルニア州でもきめました。さらに、全米に対しましてアメリカが来年の秋から御承知のようにいま規制をしようとしておりますけれども、それもやはり五万マイルの寿命の保証、五十ドル以下の価格の装置というような条件をつけておりまして、その条件に当てはまりますような装置がまだできておりませんので、現在では、先般も御説明いたしましたように、いま問題は、中古車についてはそういうことで、カリフォルニア州においても、中古車につきましての型式認定をされております型式が二型式以上できましたときに初めて強制をするという制度になっておりまして、まだ強制しておりません。したがいまして、話が前後いたしまして恐縮でございますが、アメリカ全国の規制を来年の秋からいたしますのも、も新車についての規制をいたすわけでございまして、そのかわり、五万マイルの保証をしろということでございます。そこで、アメリカの自動車メーカーはエンジン本体の設計変更等をいたしまして、もとからきれいなガスを出すような方向へいきまして技術開発を済ませ、いま、来年から出す準備をしておるわけであります。すでに製品もできておりまして、日本にも輸入いたしまして、いまテストをいたしております。
 一方、東京都の実情を調べてみましても、車齢が二年未満の車が六〇%をこえておりまして、大都市におきましては新車が占めております割合が非常に多く、中古車は地方へ移動していきますので、私どもは、いま申しましたようないろいろな条件から考えまして、中古車対策もちろん大切下ございますので、それも進めておりますけれども、やはりおそいようで、新車からきれいなガスを出すような装置にさせるということが一番大別なことではないかと思いまして、さしあたり、新車に対しての規制をいま定めまして進めようとしておるわけでございます。
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原田立#21
○原田立君 運輸省のほうへお伺いしたいのですけれども、東京都庁で自動車のアフターバーナーを取りつけて試走中であるということを聞きましたけれども、これは、その後連絡はとれているだろうと思いますけれども、どんなふうな状況であるか、おわかりになりますか。わかれば説明してもらいたいし、もしわからなければ資料を出してもらってもけっこうです。
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宮田康久#22
○説明員(宮田康久君) 詳細のデーターは、いま手元にございませんので、後ほどお届けいたしますが、何型式かの装置をいまつけまして、三千キロ、五千キロ、一万キロと、走行キロの適当な間隔ごとにその性能等をチェックをいたしまして、寿命その他の測定をいたしておることを聞いております。
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原田立#23
○原田立君 厚生省環境衛生局長にお伺いしたいのですけれども、自動車の場合、現在三%の排気ガスに押えるということで通産省また運輸省できまったということは、もうお聞きのとおりだと思うのですが、厚生省、要するに被害者側のほうの代表として、その点は御了解になったということでよろしいのですか。
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舘林宣夫#24
○政府委員(舘林宣夫君) 現在の日本の汚染状況が、先ほど課長から申し上げましたように、相当進んだ状態でございまして、一酸化炭素だけをとってみますと、アメリカの大都市よりはやや状態が悪い。炭化水素のほうは、おおむねアメリカ並みでございますが、一酸化炭素はアメリカ以上に悪いという状態でございまして、これはわが国の特殊事情である、こういうことでございまして、その意味で、どうしても現状では困るということでございます。
 それで、現状はどの程度の排気の状況かというと、おおむね七くらいかと思われます。したがって、これが三になれば、一応は従来の半分以下という計算になるわけでございますが、これも、先ほど来お話がございましたように、新車だけということでございますので、その影響は直ちには大きくはあらわれない、ただ、わが国は外国と違いまして、わりあい新車の回転が早いということから、二、三年の間には大部分これを取りつけた車になってしまうということから、二、三年後には、かなりな改善が期待できるわけであります。
 そこで、そのような二、三年間も待てるかという具体的な問題になってまいりますが、これは、今日の状況がどの程度悪いかということを必ずしも端的に申し上げかねるのと、新車を三にした場合に、どの程度具体的に一酸化炭素の量が減るであろうかということを今日から予測することはなかなかむずかしいわけでございます。したがいまして、私どもとしては、できるだけ一酸化炭素の少なくなる政策を打ち立てていただきたい、かような気持ちを前々から持っておるわけでございます。したがいまして、三で満足しておるというような気持ちは毛頭ございませんが、これはでき得る限り最大限度一酸化炭素の少なくなる装置をつけていただきたいということは、前々から運輸省のほうにお話ししてあるわけでございます。この三%というものがきまりましたのは、総理府にございます各省連絡会議でいろいろの御相談の上で一応きまったことでございますので、私たちとしても、これで満足しておるわけじゃございませんが、当面はしかたがない、かように思っておる次第でございます。
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原田立#25
○原田立君 現状では、これで了承しなければいかぬのだろうというふうな御意見のようですが、情勢によって、どんどん変化し、内容が複雑になっていくから、いま一概にきめるというようなことはできないのじゃないかと思うのですが、いまきめて、それが半年、一年ぐらいたったときに、また態度が変わったというふうに、目の先がくるくる変わるようなきめ方では、ちょっと残念に思うのです。いまの環境衛生局長のお話も、やや了承するのですけれども、ただ、連絡会議できまって、この線で了承したんだというようなことでなしに、もう少し技術的な医学的な、そういうふうなデータも合わせ用いて、そして厚生省としてはこのくらいのものがぜひほしいんだというような確たる方針をひとつはっきり打ち立ててもらいたい。現在は三%だけれども、もう少し先になって、未知数の話ですけれども、二%のほうがいいんだとか、一%のほうがいいんだというようなことになって、日本の役所の主張がいつもくるくる変わるというのでは、これじゃ、ちょっと信頼を失っていくと思う。そういう点で、いまも申し上げたような、医学的な、技術的な研究の裏づけを伴った、自動車の排気ガス量はこのくらいにすべきだというふうな、そういう主張をひとつしてもらいたいと思う。通産省や運輸省のほうは大体お話でわかりましたけれども、そういう面で、厚生省のほうで研究したデータか何かありますか。
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橋本道夫#26
○説明員(橋本道夫君) 厚生省の側の研究データということでございますが、影響調査の中のこまかい資料の検討をいたしてきましたときに、先ほど先生のおっしゃったような確定的な議論ということではございませんが、現在までのところ、私どもは一〇PPMをこえてほしくないといった考えを持っております。しかし、すぐさまそういうことが環境基準と言えるかどうかということは、今後審議会の結論を待って検討いたしたいということでございますが、どうしてそういう数字を出したのかと申しますと、一酸化炭素ヘモグロビンの量が五%をこえるのが一〇PPMの辺になっておるということが、そのときの根拠になっているわけです。そのほかの、一酸化炭素はどういう毒性があるのかということは、従来からかなり実験的なデータがございますから、いま新しくやるという性質のものではないと考えて、この問題に対処いたしております。そういうことで環境基準を設定していくということを私どもの目標といたしております。これは、私どもの調査と公害審議会の決定を待っていたしていく。また、この測定をいたしていきまして、はたして汚染が減るかどうかといったことを見まして、それによって環境基準と汚染の動向を合わせながら、排出の基準改訂がぜひ必要であるということになれば要求をしていく、そのような姿勢で現在臨んでおります。
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原田立#27
○原田立君 次に、防賀野川の水銀問題でお伺いしたいと思うのですが、阿賀野川の水銀の中毒事件は工場側にあるとか、あるいは農薬であるとか、いろいろなことがさたされてきたわけですけれども、結局、結論は、工場廃液中の有機水銀が原因ではないかと、こういうふうに新聞報道では言われているわけですが、そこら辺のところの実態をひとつ御説明を願いたいと思うのです。
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舘林宣夫#28
○政府委員(舘林宣夫君) 阿賀野川の下流におきます水銀中毒は、昭和三十九年の秋から四十年の春にかけて発生した問題でございます。で、この多数の患者並びに五名の死者は、初めのうちは他の疾病ということで扱われておったわけでございまして、これが水銀の中毒であろうかということが疑われ始めたのは四十年の五月の初めでございます。これに基づきまして、厚生省といたしましては、それ以来、鋭意その原因の究明に当たってきておるわけでございまして、その後、科学技術庁の特別調整費約一千万円をこれに投入していただきまして、科学技術庁を中心に各省連絡をとって、いま進めておるわけでございます。
 そこで、先月の末に、厚生省関係のこの調査の三班が、いままでの調査結果を持ち寄りまして、一応中間報告というような形で意見をまとめたわけでございます。ただいま原田先生お話しのように、今日の段階では、まだはっきり、何が原因であると、つき詰めた答えが出切っていないわけでございますが、しかしながら、だいぶ問題がクローズアップされてまいりましたので、この際、その中間の意見を申し上げるわけでございますが、この患者は、間違いなくメチル水銀中毒であろう、こういうことがまずわかったわけであります。このメチル水銀が、それではどういう経路で患者へ入ったのだろうかということで疫学調査をいたしたわけでございますが、これも間違いなく魚から入ったに違いない、こういうことがわかったわけであります。
 そこで、その魚が、どうしてそれではメチル水銀で汚染されたかという原因でございますが、その原因には、大別いたしまして二つが考えられる。一つは、工場廃水であり、一つは農薬である。ところが、あの阿賀野川の下流に入り得る場所にある工場の工場排水から考えて、想定いたしました工場ではメチル水銀は使っていない。無機水銀しか使ってない。しかも、その無機水銀を使って有機水銀をつくるというような工程はない。単なる触媒に使っているだけであると、こういうことであったわけであります。
 それでは、メチル水銀そのものはどこが使っておるかというと、農薬としてメチル水銀そのものが使われておる、こういうことがわかったわけであります。ただ、この農薬として使われておるのは、それほど大きな量ではございませんで、大部分が酢酸フェニル水銀として、いもち病の対策に使われておるわけでありまして、メチル水銀は、ごく少量、もみの消毒に使われるというような事態もわかってまいりました。はたしてあの程度の少量のものが原因たり得るか。また、従来はメチル水銀ではなくて、別の形の有機水銀が消毒に使われておるのであって、すなわちエチル水銀が使われておるのであって、そのエチル水銀の中にメチル水銀がまじって入っておる可能性があるというようなことも判明してきたわけであります。もちろん、これらは原因たり得るわけでございますが、数量的に考えて、あるいはそれらが流入するというような経路から考えて、はたして原因たり得るかというような問題へ、いま逢着いたしておるわけであります。
 いま一つ、工場廃水の中に、何らかのことで——その原因はまあ別にいたしまして、無機水銀を使ってはおるものの、それがどこかの過程で、何らかのことで有機水銀に変わっておるかもしれないということを考えまして、すでにそれらの工場は水銀を使う工程を一年以上の長きにわたってやめておりますが、そのやめた、廃止になった施設の中の残渣から有機水銀の残りが出てこないかということで調べたわけであります。その結果、ごく微量でございますが、メチル水銀を検出いたしたわけでございます。もしもこれが原因たり得るとすれば、川のどろの中、魚の中に出るはずであるということで、川のどろ並びに魚を、かなり広範にわたって調べてまいっておるわけでございますが、この中からは全然出てまいらないわけでございます。すなわち、もしもこういう事態が原因になりました場合に、間がつながらない、こういう状況でございます。したがって、目下のところ、以上の状況で中間報告がございましたので、さらに進んで、それから先の、いままで不明の問題を探究すべく、いま検討を進めておる、こういう状況でございます。
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原田立#29
○原田立君 大体概要はわかりましたが、四月上旬にあそこの川魚を食べた子ネコが中毒死しておるということが新聞に出て、局長も御存じだと思いますが、いまの御説明によると、非常に微量の水銀だということですが、微量でたまたまうまく合ってしまった、魚を食って子ネコが死んだということは、どうも納得がいかないわけです。やっぱり多量のものが流れているのではないか、含まれているのではないか、こんなふうに常識的に考えるのが普通ではないかと実は思うんですけれども、それで、有機水銀にもいろいろ種類がある。毒性の強いもの、弱いもの、あの阿賀野川の場合、どんなような水銀が出ておるか、あるいは中毒になったときの症状は一体どういうふうになるのか、あるいはまた、かかった場合の治療法はどういうふうにしていくのか、回復はどんなふうになっていくのか、完全になおっていくのかどうか、そこら辺をちょっと。
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