社会労働委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十九年五月十六日(木曜日)
午前十時十五分開会
—————————————
委員の異動
五月十五日
辞任 補欠選任
高橋 邦雄君 山下 春江君
堀本 宜実君 塩見 俊二君
佐藤 隆君 平井 卓志君
河本嘉久蔵君 橋本 繁蔵君
五月十六日
辞任 補欠選任
大松 博文君 長田 裕二君
平井 卓志君 西村 尚治君
山下 春江君 吉武 恵市君
橋本 繁蔵君 棚辺 四郎君
柏原 ヤス君 内田 善利君
沓脱タケ子君 小笠原貞子君
—————————————
出席者は左のとおり。
委員長 山崎 昇君
理 事
玉置 和郎君
須原 昭二君
小平 芳平君
委 員
小川 半次君
長田 裕二君
鹿島 俊雄君
川野辺 静君
斎藤 十朗君
棚辺 四郎君
西村 尚治君
山下 春江君
吉武 恵市君
田中寿美子君
藤原 道子君
矢山 有作君
柏原 ヤス君
中沢伊登子君
沓脱タケ子君
衆議院議員
社会労働委員長
代理理事 大野 明君
国務大臣
農 林 大 臣 倉石 忠雄君
労 働 大 臣 長谷川 峻君
政府委員
農林省構造改善
局長 大山 一生君
労働大臣官房長 北川 俊夫君
労働省労政局長 道正 邦彦君
労働省労働基準
局長 渡邊 健二君
労働省労働基準
局賃金福祉部長 大坪健一郎君
労働省婦人少年
局長 高橋 展子君
労働省職業安定
局長 遠藤 政夫君
労働省職業訓練
局長 久野木行美君
建設政務次官 内海 英男君
事務局側
常任委員会専門
員 中原 武夫君
説明員
警察庁警備局警
備課長 山田 英雄君
行政管理庁行政
管理局審議官 平井 進君
農林大臣官房審
議官 白根 健也君
労働省職業安定
局失業保険課長 関 英夫君
—————————————
本日の会議に付した案件
○雇用保険法案(内閣提出、衆議院送付)
○雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関
する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○労働問題に関する調査
(労働基準行政に関する件)
(光文社の労働争議に関する件)
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この発言だけを見る →午前十時十五分開会
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委員の異動
五月十五日
辞任 補欠選任
高橋 邦雄君 山下 春江君
堀本 宜実君 塩見 俊二君
佐藤 隆君 平井 卓志君
河本嘉久蔵君 橋本 繁蔵君
五月十六日
辞任 補欠選任
大松 博文君 長田 裕二君
平井 卓志君 西村 尚治君
山下 春江君 吉武 恵市君
橋本 繁蔵君 棚辺 四郎君
柏原 ヤス君 内田 善利君
沓脱タケ子君 小笠原貞子君
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出席者は左のとおり。
委員長 山崎 昇君
理 事
玉置 和郎君
須原 昭二君
小平 芳平君
委 員
小川 半次君
長田 裕二君
鹿島 俊雄君
川野辺 静君
斎藤 十朗君
棚辺 四郎君
西村 尚治君
山下 春江君
吉武 恵市君
田中寿美子君
藤原 道子君
矢山 有作君
柏原 ヤス君
中沢伊登子君
沓脱タケ子君
衆議院議員
社会労働委員長
代理理事 大野 明君
国務大臣
農 林 大 臣 倉石 忠雄君
労 働 大 臣 長谷川 峻君
政府委員
農林省構造改善
局長 大山 一生君
労働大臣官房長 北川 俊夫君
労働省労政局長 道正 邦彦君
労働省労働基準
局長 渡邊 健二君
労働省労働基準
局賃金福祉部長 大坪健一郎君
労働省婦人少年
局長 高橋 展子君
労働省職業安定
局長 遠藤 政夫君
労働省職業訓練
局長 久野木行美君
建設政務次官 内海 英男君
事務局側
常任委員会専門
員 中原 武夫君
説明員
警察庁警備局警
備課長 山田 英雄君
行政管理庁行政
管理局審議官 平井 進君
農林大臣官房審
議官 白根 健也君
労働省職業安定
局失業保険課長 関 英夫君
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本日の会議に付した案件
○雇用保険法案(内閣提出、衆議院送付)
○雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関
する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案
(内閣提出、衆議院送付)
○労働問題に関する調査
(労働基準行政に関する件)
(光文社の労働争議に関する件)
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山
山崎昇#1
○委員長(山崎昇君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
まず、委員の異動について御報告いたします。
昨十五日高橋邦雄君、堀本宜実君、佐藤隆君及び河本嘉久蔵君が委員を辞任され、その補欠として山下春江君、塩見俊二君、平井卓志君及び橋本繁蔵君が選任されました。
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この発言だけを見る →まず、委員の異動について御報告いたします。
昨十五日高橋邦雄君、堀本宜実君、佐藤隆君及び河本嘉久蔵君が委員を辞任され、その補欠として山下春江君、塩見俊二君、平井卓志君及び橋本繁蔵君が選任されました。
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山
山崎昇#2
○委員長(山崎昇君) 次に、雇用保険法案、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案、以上三案を一括議題とし、趣旨説明及び衆議院における修正部分の説明を順次聴取いたします。長谷川労働大臣。
この発言だけを見る →長
長谷川峻#3
○国務大臣(長谷川峻君) ただいま議題となりました雇用保険法案及び雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
現行失業保険法は、第二次大戦直後の経済混乱を背景に深刻な失業問題に対処するため昭和二十二年に公布、施行されて以来、わが国の雇用失業対策の柱として重要な役割りを果たしてまいりました。しかしながら、この間に、わが国の雇用失業情勢は、若年者を中心に急速に労働力不足の傾向が進むなど基本的変化を遂げるに至っております。今後におきましても、長期的に見て、若年労働力を中心に労働力の不足基調は続くものと予想され、このような状況を背景に質的な意味での完全雇用の実現が課題となっております。
他方、その中にあって、わが国の人口構造の高齢化が進み、いわゆる高齢者社会へと移行するものと考えられますが、高年齢者の再就職問題の改善は容易ではありません。その他の心身障害者等特別の配慮を必要とする人たちの就職難も依然として残されております。
また、昨年秋にはアラブ諸国の石油供給削減の問題が突発いたしましたが、このようなエネルギー問題その他国際経済上の諸問題に起因して経済面の急激な悪化を見るようなことがあれば、雇用面においても深刻な事態を招く場合が生じましょうし、また、このようなエネルギー問題を契機に産業構造は一段と資源節約化、知識集約化の方向への転換が促進され、この面からも雇用に少なからぬ影響が生じるものと考えられます。
また、昨今、現行失業保険制度をめぐって、とみに、各種の問題が顕在化し、国民各層からざまざまな批判と要望が寄せられるに至っております。
このような経済社会の動向に適切に対処するため、現行失業保険制度のあり方について抜本的に見直すことが必要であると考えられましたので、昨年五月学識経験者を失業保険制度研究委員に委嘱し、客観的、かつ、専門的な立場からの調査研究を依頼いたしました。同年十二月その結果が報告されましたので、その趣旨を全面的に尊重して雇用保険法要綱をまとめ、中央職業安定審議会、中央職業訓練審議会及び社会保障制度審議会に、それぞれ諮問いたしました。
この雇用保険法案要綱におきましては、前述のような今後の経済社会の動向を前提として、社会的公平の見地に立脚し、真に対策を必要とする人たちに思い切って手厚い措置を講ずることが必要であるとの考えに立って、すべての雇用労働者を適用対象とし、高齢者等就職の困難な層や低所得者に対し、就職援護施策の充実、全国的不況時における失業保障機能の強化、給付面における不均衡の是正等給付内容の改善、整備を行なうとともに、雇用の状態の改善、能力開発の推進などにより、質量両面にわたる完全雇用の実現への要請に積極的にこたえることができるよう、失業保険制度を改善発展させ、雇用に関する総合的機能を持った雇用保険制度を創設することといたしております。
各審議会におきましては、この雇用保険法案要綱について慎重な審議が行なわれ、それぞれ答申をいただきましたので、政府といたしましては、その御意見を尊重しつつ成案を固め、ここに雇用保険法案及び雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案を提案した次第であります。
まず、雇用保険法案の内容の概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律は、労働者が失業した場合に必要な給付を行なうことにより、労働者の生活の安定をはかるとともに求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、雇用構造の改善、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進をはかることを目的とするものであります。
第二に、雇用保険は、この目的を達成するため、失業給付を行なうほか、雇用改善事業、能力開発事業及び雇用福祉事業を行なうことといたしております。
第三に、この法律は、零細企業の労働者はもちろん、従来から課題とされていた農林水産業の労働者をも含めて、すべての労働者に適用することといたしております。
第四に、これからの高齢者社会への移行等に即応して中高年齢者や心身障害者等の就職困難な人たちに、より手厚く、きめ細かな対策をとることにいたしております。このため、給付日数についても、従来、被保険者期間の長短によっていた点を改め、年齢等の事情による就職の難易度により定めることとしており、また、保険給付の額については、従来、一律に前職賃金の六割としていた点を改め、低所得者層に配慮して上薄下厚の給付率を採用することといたしております。さらに、女子受給者等が出産、育児その他のやむを得ない事情により求職活動ができない場合には、受給期間を延長することといたしております。
第五に、全国的に失業情勢が悪化した場合には、一律に給付日数を延長する等失業保障機能を強化することといたしております。
第六に、農林水産業の適用に伴って、従来、問題とされてきた季節、短期雇用労働者については、給付と負担の過度の不均衡を是正し、これらの労働者の実態に即した制度とするため、失業保険金を三十日分の一時金にするとともに、これらの労働者を多数雇用する業種については、特別の保険料率を適用することといたしております。
第七に、日雇い労働被保険者については、その賃金分布の実態を勘案して、その給付及び保険料について、現行の二段階制を改め、三段階制とすることといたしております。
第八に、現行の就職支度金にかえて、一定の常用就職の困難な人の常用就職を促進するため、三十日分の常用就職支度金を支給する制度を設けることといたしております。
第九に、以上のほか、高年齢者の雇用の促進や不況の際の一時休業に対する援助によって失業を防止するなど積極的に雇用の改善をはかるための事業、生涯教育訓練の推進、有給教育訓練休暇制度の援助などによる労働者の能力開発の事業及び労働者の福祉のための事業を行なうことといたしております。
第十に、保険料については、一般の保険料率は現行の千分の十三の率を据え置きとしつつ、千分の十の部分は労使が折半して負担して失業給付に充てるものとし、千分の三の部分は使用者の負担として雇用改善事業、能力開発事業、雇用福祉事業に充てることといたしております。また、高年齢者の就職の促進と福祉の増進のために、高年齢者に関し、労使の保険料負担を免除することといたしております。
次に、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の概要について御説明申し上げます。
この法律案は、ただいま御説明申し上げました雇用保険法案の成立、施行に伴って必要とされる労働保険の保険料の徴収等に関する法律、労働保険特別会計法、職業訓練法、船員保険法、国家公務員等退職手当法その他の関係法律の規定の整備及び経過措置を定めるものであります。
これらは、いずれも雇用保険法案の附則的事項でありますが、立法技術上一つの法律案として整理することといたした次第であります。
以上、二法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →現行失業保険法は、第二次大戦直後の経済混乱を背景に深刻な失業問題に対処するため昭和二十二年に公布、施行されて以来、わが国の雇用失業対策の柱として重要な役割りを果たしてまいりました。しかしながら、この間に、わが国の雇用失業情勢は、若年者を中心に急速に労働力不足の傾向が進むなど基本的変化を遂げるに至っております。今後におきましても、長期的に見て、若年労働力を中心に労働力の不足基調は続くものと予想され、このような状況を背景に質的な意味での完全雇用の実現が課題となっております。
他方、その中にあって、わが国の人口構造の高齢化が進み、いわゆる高齢者社会へと移行するものと考えられますが、高年齢者の再就職問題の改善は容易ではありません。その他の心身障害者等特別の配慮を必要とする人たちの就職難も依然として残されております。
また、昨年秋にはアラブ諸国の石油供給削減の問題が突発いたしましたが、このようなエネルギー問題その他国際経済上の諸問題に起因して経済面の急激な悪化を見るようなことがあれば、雇用面においても深刻な事態を招く場合が生じましょうし、また、このようなエネルギー問題を契機に産業構造は一段と資源節約化、知識集約化の方向への転換が促進され、この面からも雇用に少なからぬ影響が生じるものと考えられます。
また、昨今、現行失業保険制度をめぐって、とみに、各種の問題が顕在化し、国民各層からざまざまな批判と要望が寄せられるに至っております。
このような経済社会の動向に適切に対処するため、現行失業保険制度のあり方について抜本的に見直すことが必要であると考えられましたので、昨年五月学識経験者を失業保険制度研究委員に委嘱し、客観的、かつ、専門的な立場からの調査研究を依頼いたしました。同年十二月その結果が報告されましたので、その趣旨を全面的に尊重して雇用保険法要綱をまとめ、中央職業安定審議会、中央職業訓練審議会及び社会保障制度審議会に、それぞれ諮問いたしました。
この雇用保険法案要綱におきましては、前述のような今後の経済社会の動向を前提として、社会的公平の見地に立脚し、真に対策を必要とする人たちに思い切って手厚い措置を講ずることが必要であるとの考えに立って、すべての雇用労働者を適用対象とし、高齢者等就職の困難な層や低所得者に対し、就職援護施策の充実、全国的不況時における失業保障機能の強化、給付面における不均衡の是正等給付内容の改善、整備を行なうとともに、雇用の状態の改善、能力開発の推進などにより、質量両面にわたる完全雇用の実現への要請に積極的にこたえることができるよう、失業保険制度を改善発展させ、雇用に関する総合的機能を持った雇用保険制度を創設することといたしております。
各審議会におきましては、この雇用保険法案要綱について慎重な審議が行なわれ、それぞれ答申をいただきましたので、政府といたしましては、その御意見を尊重しつつ成案を固め、ここに雇用保険法案及び雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案を提案した次第であります。
まず、雇用保険法案の内容の概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律は、労働者が失業した場合に必要な給付を行なうことにより、労働者の生活の安定をはかるとともに求職活動を容易にする等その就職を促進し、あわせて、労働者の職業の安定に資するため、雇用構造の改善、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進をはかることを目的とするものであります。
第二に、雇用保険は、この目的を達成するため、失業給付を行なうほか、雇用改善事業、能力開発事業及び雇用福祉事業を行なうことといたしております。
第三に、この法律は、零細企業の労働者はもちろん、従来から課題とされていた農林水産業の労働者をも含めて、すべての労働者に適用することといたしております。
第四に、これからの高齢者社会への移行等に即応して中高年齢者や心身障害者等の就職困難な人たちに、より手厚く、きめ細かな対策をとることにいたしております。このため、給付日数についても、従来、被保険者期間の長短によっていた点を改め、年齢等の事情による就職の難易度により定めることとしており、また、保険給付の額については、従来、一律に前職賃金の六割としていた点を改め、低所得者層に配慮して上薄下厚の給付率を採用することといたしております。さらに、女子受給者等が出産、育児その他のやむを得ない事情により求職活動ができない場合には、受給期間を延長することといたしております。
第五に、全国的に失業情勢が悪化した場合には、一律に給付日数を延長する等失業保障機能を強化することといたしております。
第六に、農林水産業の適用に伴って、従来、問題とされてきた季節、短期雇用労働者については、給付と負担の過度の不均衡を是正し、これらの労働者の実態に即した制度とするため、失業保険金を三十日分の一時金にするとともに、これらの労働者を多数雇用する業種については、特別の保険料率を適用することといたしております。
第七に、日雇い労働被保険者については、その賃金分布の実態を勘案して、その給付及び保険料について、現行の二段階制を改め、三段階制とすることといたしております。
第八に、現行の就職支度金にかえて、一定の常用就職の困難な人の常用就職を促進するため、三十日分の常用就職支度金を支給する制度を設けることといたしております。
第九に、以上のほか、高年齢者の雇用の促進や不況の際の一時休業に対する援助によって失業を防止するなど積極的に雇用の改善をはかるための事業、生涯教育訓練の推進、有給教育訓練休暇制度の援助などによる労働者の能力開発の事業及び労働者の福祉のための事業を行なうことといたしております。
第十に、保険料については、一般の保険料率は現行の千分の十三の率を据え置きとしつつ、千分の十の部分は労使が折半して負担して失業給付に充てるものとし、千分の三の部分は使用者の負担として雇用改善事業、能力開発事業、雇用福祉事業に充てることといたしております。また、高年齢者の就職の促進と福祉の増進のために、高年齢者に関し、労使の保険料負担を免除することといたしております。
次に、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の概要について御説明申し上げます。
この法律案は、ただいま御説明申し上げました雇用保険法案の成立、施行に伴って必要とされる労働保険の保険料の徴収等に関する法律、労働保険特別会計法、職業訓練法、船員保険法、国家公務員等退職手当法その他の関係法律の規定の整備及び経過措置を定めるものであります。
これらは、いずれも雇用保険法案の附則的事項でありますが、立法技術上一つの法律案として整理することといたした次第であります。
以上、二法律案の提案理由及びその概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ、御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
山
大
大野明#5
○衆議院議員(大野明君) 雇用保険法案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。
その要旨は、第一に、基本手当の給付率を改善し、賃金日額が千五百円以上三千円以下の受給資格者については、百分の八十から百分の六十までの範囲で逓減した率とし、三千円をこえ、七千五百円以下の受給資格者については百分の六十とすること、
第二に、三十歳未満の受給資格者の所定給付日数六十日を九十日に、雇用期間が一年以上の受給資格者であって四十五歳以上五十五歳未満の者及び四十五歳未満の就職困難な者の所定給付日数二百十日を二百四十日にそれぞれ引き上げること、
第三に、短期雇用特例被保険者に支給する特例一時金三十日分を五十日分に引き上げること、
第四に、短期雇用特例被保険者にかかわる被保険者期間の計算方法は、当分の間、従前のとおりとすること。
第五に、施行日の前後に継続して雇用されていた短期雇用被保険者が離職した場合は、特例一時金を支給せず、一般被保険者の求職者給付を支給するものとし、この場合の所定給付日数は旧法の規定を有効とした場合の日数とすること。
第六に、日雇労働求職者給付金の日額は第一級二千七百円、第二級千七百七十円、第三級千百六十円とすること。
第七に、以上の修正に伴い、関係条文について所要の整理を行なうこと等であります。
何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
次に、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。
その要旨は、第一に、農林水産業、建設業、清酒製造業その他短期雇用特例被保険者を多数雇用する産業にかかわる雇用保険率千分の十八を千分の十五とすること。
第二に、印紙保険料の額は、日雇い労働求職者給付金の日額の修正に伴い、第一級六十三円、第二級四十一円、第三級二十七円とすること。
第三に、雇用保険法案に対する修正及び以上の修正に伴い、船員保険法の一部改正その他の関係条文について、所要の整備を行なうこと等であります。
何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
この発言だけを見る →その要旨は、第一に、基本手当の給付率を改善し、賃金日額が千五百円以上三千円以下の受給資格者については、百分の八十から百分の六十までの範囲で逓減した率とし、三千円をこえ、七千五百円以下の受給資格者については百分の六十とすること、
第二に、三十歳未満の受給資格者の所定給付日数六十日を九十日に、雇用期間が一年以上の受給資格者であって四十五歳以上五十五歳未満の者及び四十五歳未満の就職困難な者の所定給付日数二百十日を二百四十日にそれぞれ引き上げること、
第三に、短期雇用特例被保険者に支給する特例一時金三十日分を五十日分に引き上げること、
第四に、短期雇用特例被保険者にかかわる被保険者期間の計算方法は、当分の間、従前のとおりとすること。
第五に、施行日の前後に継続して雇用されていた短期雇用被保険者が離職した場合は、特例一時金を支給せず、一般被保険者の求職者給付を支給するものとし、この場合の所定給付日数は旧法の規定を有効とした場合の日数とすること。
第六に、日雇労働求職者給付金の日額は第一級二千七百円、第二級千七百七十円、第三級千百六十円とすること。
第七に、以上の修正に伴い、関係条文について所要の整理を行なうこと等であります。
何とぞ、委員各位の御賛同をお願いいたします。
次に、雇用保険法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。
その要旨は、第一に、農林水産業、建設業、清酒製造業その他短期雇用特例被保険者を多数雇用する産業にかかわる雇用保険率千分の十八を千分の十五とすること。
第二に、印紙保険料の額は、日雇い労働求職者給付金の日額の修正に伴い、第一級六十三円、第二級四十一円、第三級二十七円とすること。
第三に、雇用保険法案に対する修正及び以上の修正に伴い、船員保険法の一部改正その他の関係条文について、所要の整備を行なうこと等であります。
何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
山
長
長谷川峻#7
○国務大臣(長谷川峻君) ただいま議題となりました勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
いまや国民の大部分を占めるに至っている勤労者とその家族の生活の動向は、わが国経済社会の将来に深く関連する問題でありますが、勤労者生活の現状を見ますと、賃金水準は近年における経済成長に伴って年々大幅に改善されてきているものの、貯蓄や住宅等の資産の保有の面ではなおいまだ相当の立ちおくれが見られるところであります。
このような勤労者生活の実情にかんがみ、勤労者の財産形成を促進してその生活の一そうの安定をはかるため、昭和四十六年に勤労者財産形成促進法が制定され、勤労者財産形成貯蓄について税制上の優遇措置が講じられるとともに、財産形成貯蓄の一部を原資として勤労者のための持ち家分譲融資制度が設けられたところでありますが、制度発足後二年間で財産形成貯蓄を行なっている勤労者数は早くも二百七十万人に達し、その貯蓄額は千六百億円をこえるに至っており、勤労者の財産形成促進制度に対する期待がいかに大きいものであるかがうかがわれるのであります。
しかしながら、このような勤労者の期待とその努力にこたえ、その生活を真に豊かで安定したものとするためには現行の財産形成促進制度の内容は、まだ必ずしも十分とは申せません。
政府は、このような観点から勤労者財産形成促進制度を大幅に拡充したいと考え、そのための案を勤労者財産形成審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案として提出した次第であります。なお、本法案のほか、財産形成促進制度の改善措置のうち、財産形成貯蓄の利子非課税限度額の引き上げ並びに持家取得を目的とする財産形成貯蓄で積立期間七年以上のものについての税額控除率の引き上げ及びその要件の緩和等の税制上の援助措置を充実する措置につきましては、すでに租税特別措置法の一部を改正する法律案に盛り込んで御審議をいただいてその成立を見たところであります。
次に、この勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案の内容につきまして概要を御説明申し上げます。
第一は、勤労者財産形成貯蓄制度の改善であります。
すなわち、日本住宅公団や宅地開発公団法案により新設が提案されております宅地開発公団等が発行する宅地債券等の購入等またはその購入等のために預け入れ等を行なう預貯金等で一定の要件を満たすものを、新たに勤労者財産形成貯蓄に含めることといたしております。
また、勤労者財産形成貯蓄を行なっている勤労者が転職をした場合に転職後も従前の勤労者財産形成貯蓄契約に基づいて引き続き貯蓄をすることができるようにするため、勤労者財産形成貯蓄の要件の整備を行なうことといたしております。
第二は、勤労者財産形成基金制度及び勤労者財産形成受益金制度の新設であります。
勤労者の財産形成を一そう促進するため、事業主は、その事業場の労使の合意に基づき財産形成貯蓄を行なっている従業員を加入員として勤労者財産形成基金を設立することができるものとし、基金は事業主から加入員一人当たりおおむね均等の拠出金を受け入れ、金融機関等との信託契約等に基づいてこれを運用し、七年ごとにその受益金を加入従業員に分配することとし、その従業員が分配を受けた受益金について課税上特別の措置を講ずることといたしております。
さらに中小企業等で財産形成基金を設立することが困難であるものについては、事業主が労使の合意に基づいて直接金融機関等と勤労者財産形成基金と同様の機能を有する勤労者財産形成受益金契約を締結することができることといたしております。
第三は、勤労者財産形成貯蓄付加金制度の新設であります。
事業主が財産形成貯蓄を行なう従業員に対して、その貯蓄を援助するため、労使の合意に基づき金融機関等と財産形成貯蓄付加金契約を締結し、従業員の年間の財産形成貯蓄額の一定率に相当する付加金を拠出したときは、その従業員が受ける付加金及びその運用収益について、課税上特別の措置を講ずることといたしております。
第四は、長期財形住宅貯蓄契約者に対する住宅金融公庫等の住宅資金貸し付けについての特別措置の新設であります。
積立期間七年以上の長期財形住宅貯蓄契約に基づいて七年以上積み立てを行なった勤労者に対しては、住宅金融公庫等が行なう住宅資金賃し付けについて、通常の貸し付け限度額に当該勤労者が行なった長期財形住宅貯蓄の預貯金等の総額の二倍に相当する金額を加えた金額まで割り増しして貸し付けることができることといたしております。
また、これに関連して、雇用促進事業団が行なう住宅分譲貸し付けまたは住宅金融公庫等が行なう割り増し貸し付けに必要な資金を円滑に調達するため、勤労者財産形成貯蓄契約を締結した金融機関等に対し、事業団及び公庫の資金調達への協力を義務づけることといたしております。
その他、この法律案におきましては、その附則において、所得税法、法人税法、租税特別措置法、地方税法及び住宅金融公庫法等関係法律の所要の整備を行なうことといたしております。
以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
この発言だけを見る →いまや国民の大部分を占めるに至っている勤労者とその家族の生活の動向は、わが国経済社会の将来に深く関連する問題でありますが、勤労者生活の現状を見ますと、賃金水準は近年における経済成長に伴って年々大幅に改善されてきているものの、貯蓄や住宅等の資産の保有の面ではなおいまだ相当の立ちおくれが見られるところであります。
このような勤労者生活の実情にかんがみ、勤労者の財産形成を促進してその生活の一そうの安定をはかるため、昭和四十六年に勤労者財産形成促進法が制定され、勤労者財産形成貯蓄について税制上の優遇措置が講じられるとともに、財産形成貯蓄の一部を原資として勤労者のための持ち家分譲融資制度が設けられたところでありますが、制度発足後二年間で財産形成貯蓄を行なっている勤労者数は早くも二百七十万人に達し、その貯蓄額は千六百億円をこえるに至っており、勤労者の財産形成促進制度に対する期待がいかに大きいものであるかがうかがわれるのであります。
しかしながら、このような勤労者の期待とその努力にこたえ、その生活を真に豊かで安定したものとするためには現行の財産形成促進制度の内容は、まだ必ずしも十分とは申せません。
政府は、このような観点から勤労者財産形成促進制度を大幅に拡充したいと考え、そのための案を勤労者財産形成審議会に諮問し、その答申をいただきましたので、ここに勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案として提出した次第であります。なお、本法案のほか、財産形成促進制度の改善措置のうち、財産形成貯蓄の利子非課税限度額の引き上げ並びに持家取得を目的とする財産形成貯蓄で積立期間七年以上のものについての税額控除率の引き上げ及びその要件の緩和等の税制上の援助措置を充実する措置につきましては、すでに租税特別措置法の一部を改正する法律案に盛り込んで御審議をいただいてその成立を見たところであります。
次に、この勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案の内容につきまして概要を御説明申し上げます。
第一は、勤労者財産形成貯蓄制度の改善であります。
すなわち、日本住宅公団や宅地開発公団法案により新設が提案されております宅地開発公団等が発行する宅地債券等の購入等またはその購入等のために預け入れ等を行なう預貯金等で一定の要件を満たすものを、新たに勤労者財産形成貯蓄に含めることといたしております。
また、勤労者財産形成貯蓄を行なっている勤労者が転職をした場合に転職後も従前の勤労者財産形成貯蓄契約に基づいて引き続き貯蓄をすることができるようにするため、勤労者財産形成貯蓄の要件の整備を行なうことといたしております。
第二は、勤労者財産形成基金制度及び勤労者財産形成受益金制度の新設であります。
勤労者の財産形成を一そう促進するため、事業主は、その事業場の労使の合意に基づき財産形成貯蓄を行なっている従業員を加入員として勤労者財産形成基金を設立することができるものとし、基金は事業主から加入員一人当たりおおむね均等の拠出金を受け入れ、金融機関等との信託契約等に基づいてこれを運用し、七年ごとにその受益金を加入従業員に分配することとし、その従業員が分配を受けた受益金について課税上特別の措置を講ずることといたしております。
さらに中小企業等で財産形成基金を設立することが困難であるものについては、事業主が労使の合意に基づいて直接金融機関等と勤労者財産形成基金と同様の機能を有する勤労者財産形成受益金契約を締結することができることといたしております。
第三は、勤労者財産形成貯蓄付加金制度の新設であります。
事業主が財産形成貯蓄を行なう従業員に対して、その貯蓄を援助するため、労使の合意に基づき金融機関等と財産形成貯蓄付加金契約を締結し、従業員の年間の財産形成貯蓄額の一定率に相当する付加金を拠出したときは、その従業員が受ける付加金及びその運用収益について、課税上特別の措置を講ずることといたしております。
第四は、長期財形住宅貯蓄契約者に対する住宅金融公庫等の住宅資金貸し付けについての特別措置の新設であります。
積立期間七年以上の長期財形住宅貯蓄契約に基づいて七年以上積み立てを行なった勤労者に対しては、住宅金融公庫等が行なう住宅資金賃し付けについて、通常の貸し付け限度額に当該勤労者が行なった長期財形住宅貯蓄の預貯金等の総額の二倍に相当する金額を加えた金額まで割り増しして貸し付けることができることといたしております。
また、これに関連して、雇用促進事業団が行なう住宅分譲貸し付けまたは住宅金融公庫等が行なう割り増し貸し付けに必要な資金を円滑に調達するため、勤労者財産形成貯蓄契約を締結した金融機関等に対し、事業団及び公庫の資金調達への協力を義務づけることといたしております。
その他、この法律案におきましては、その附則において、所得税法、法人税法、租税特別措置法、地方税法及び住宅金融公庫法等関係法律の所要の整備を行なうことといたしております。
以上、この法律案の提案理由及びその内容の概要につきまして御説明申し上げました。
何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
山
大
大野明#9
○衆議院議員(大野明君) 勤労者財産形成促進法の一部を改正する法律案に対する衆議院の修正部分について、その内容を御説明申し上げます。
その要旨は、勤労者財産形成基金契約、勤労者財産形成受益金契約及び勤労者財産形成貯蓄付加金契約を締結できる金融機関等に生命共済事業を行なう農業協同組合連合会を加えることであります。何とぞ、委員各位の御質同をお願い申し上げます。
この発言だけを見る →その要旨は、勤労者財産形成基金契約、勤労者財産形成受益金契約及び勤労者財産形成貯蓄付加金契約を締結できる金融機関等に生命共済事業を行なう農業協同組合連合会を加えることであります。何とぞ、委員各位の御質同をお願い申し上げます。
山
山
矢
矢山有作#12
○矢山有作君 きょうは労働基準法関係の問題について少しお伺いをしておきたいと思います。
まず最初に、今日労働基準法の問題をめぐりまして労働側、財界など各方面からさまざまな意見が寄せられておるわけでありますが、そこで現行の労基法につきましていろいろな角度から労働省の見解なり今後の方針などこの際ただしておきたいわけであります。
まず第一点としてお尋ねしたいのは、労働基準法のいわゆる基本的理念というものをどういうふうに労働大臣は理解されておるか承りたいと存じます。
この発言だけを見る →まず最初に、今日労働基準法の問題をめぐりまして労働側、財界など各方面からさまざまな意見が寄せられておるわけでありますが、そこで現行の労基法につきましていろいろな角度から労働省の見解なり今後の方針などこの際ただしておきたいわけであります。
まず第一点としてお尋ねしたいのは、労働基準法のいわゆる基本的理念というものをどういうふうに労働大臣は理解されておるか承りたいと存じます。
長
長谷川峻#13
○国務大臣(長谷川峻君) 現行の労働基準法につきましては、制定後二十五年有余を経過して、その間の諸事情の変化等もかなりあり、いろいろな意見が出されているところでありまして、そこで労働基準法の施行の実情及び問題点については現在学識経験者による労働基準法研究会に調査研究をお願いしているところであります。その研究会は現在までに安全衛生関係については昭和四十六年七月に報告を行ない、これに基づきまして労働安全衛生法が制定されたところであります。残る問題につきましては鋭意御検討を進めているところでありますが、労働省といたしましては、労働基準法研究会の検討の結果を待ちながら、また、今後各方面の意見を聞いて検討してまいりたいと思っております。
この発言だけを見る →矢
長
長谷川峻#15
○国務大臣(長谷川峻君) これは労働基準法の第一条にある労働条件の原則、これは労働者が人たるに値する生活を営むための必要を満たすものでなければならない、この観念をずっとやっぱり推進していきたい、こう思っております。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#16
○矢山有作君 当然労働基準法の基本的理念というのは憲法第二十五条で定めております健康で文化的な最低限度の生活保障というものとの関連を持ってくるだろうと思うのです。ところが、人たるに値する生活といい、あるいは健康にして文化的な最低限度の生活といい、それはどういうものであるかという具体的な内容につきましては、これはそれぞれいろいろな解釈が成り立つと思うのです。しかし私は少なくともその中身というのはそのときの経済、文化の状況に照らし合わせて具体的に定められるべきものだと、こういうふうに思っておるんですが、そういう点からするなら、現在の労働基準法が定めておる中身というのは、こういう基本理念から見て、かなり劣っておるところがたくさんあるのではないか、こういうふうに考えておりますが、その点いかがでしょう。
この発言だけを見る →渡
渡邊健二#17
○政府委員(渡邊健二君) 私どもも基準法一条に定めますところの「人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきもの」というのは、そのときどきの経済社会事情の中できまってくるものだと、かように考えておるところでございます。で、現在の労働基準法は終戦後の昭和二十二年に制定されまして、その後大きな変化はないのでございますが、基準法は当時の情勢の中で、当時はまだ日本は経済的にも社会的にも非常に混乱の状態にあったわけでありますが、一つの戦後の民主的な労働関係、こういう長期の観点に立った一つの理念、こういうものを踏まえながらつくられたのでありまして、そういう意味において非常に画期的なものであったわけでございますが、戦後の混乱した情勢のもとにおいては必ずしもなかなかそれが順守されるに至らず、われわれといたしましてはその順守を確保するために非常に努力して今日に及んでおるわけでございます。で、その後日本の経済が非常な成長を遂げてまいりましたことは申すまでもないところでございますけれども、日本の経済が成長してまいりましても、企業によりましてやはり大企業、それからなかなか全体の経済成長の中に、そこまでに及ばない中小零細企業等々もあるわけでございまして、そういう意味において、今日の日本の経済社会情勢全体の中でこの基準法がどういう位置にあるか、こういう点につきましてはいろいろの見方、意見があるわけでございます。そこで先ほど大臣が申し上げましたように、それらの基準法の施行の実情と問題点をどのように把握するべきかという点について、ただいま学識経験者の研究会等に調査研究をお願いしているところでございます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#18
○矢山有作君 私も戦後、昭和二十二年に制定されたままで、ほとんど内容について根本的な検討がなされてないわけですからね、戦後の民主的な労働関係を打ち立てるという意味ではそれなりの役割りを果たしたと思うんです。しかし、おっしゃるように、今日の経済、文化の状況なり、さらに国際的な労働水準の状況から見るならば、これはやはり中身については相当抜本的な検討をしていかなきゃならぬのじゃないか、その上で改善していかなきゃならぬのじゃないかと思っております。
そこで、それらの問題に少し立ち入ってお話を聞いてみたいんですが、まず、大ざっぱな聞き方をしてみたいと思うんですが、現在、この労基法の問題について、労働組合側のほうといいますか、労働者側のほうですね、これは国際的な労働基準から見て、わが国の労働条件は非常に低い、こういうきびしい批判がある。ところが、一方、財界のほうから見ると、労働基準法の違反の多い実態の中から、むしろ女子の保護規定などを中心に現実に合わせるように法律を変えたほうがいいんじゃないか、こういう意見も具体的に出てきております。したがって、労働省はこういう何というのか、両極端に私はある意見だと思うんですが、そういう意見が出されておる中で、一体今後基本的にはどういう考え方をもってこれらに対処しようとするのか。労働基準法研究会を設けて研究さしておられるということでありますが、しかし、その研究の成果を踏まえて具体化していくのは労働省でありますから、その労働省の基本的な考え方によって私は内容というものは非常に変わってくると思うんです。そこで労働省の基本的な考え方を聞いておきたい。
この発言だけを見る →そこで、それらの問題に少し立ち入ってお話を聞いてみたいんですが、まず、大ざっぱな聞き方をしてみたいと思うんですが、現在、この労基法の問題について、労働組合側のほうといいますか、労働者側のほうですね、これは国際的な労働基準から見て、わが国の労働条件は非常に低い、こういうきびしい批判がある。ところが、一方、財界のほうから見ると、労働基準法の違反の多い実態の中から、むしろ女子の保護規定などを中心に現実に合わせるように法律を変えたほうがいいんじゃないか、こういう意見も具体的に出てきております。したがって、労働省はこういう何というのか、両極端に私はある意見だと思うんですが、そういう意見が出されておる中で、一体今後基本的にはどういう考え方をもってこれらに対処しようとするのか。労働基準法研究会を設けて研究さしておられるということでありますが、しかし、その研究の成果を踏まえて具体化していくのは労働省でありますから、その労働省の基本的な考え方によって私は内容というものは非常に変わってくると思うんです。そこで労働省の基本的な考え方を聞いておきたい。
渡
渡邊健二#19
○政府委員(渡邊健二君) 先生御指摘のように、基準法の現在の問題につきましては、組合側などから、これは総評系も同盟系もこれを改善すべきであるという全般的な意見を出しておられます。また経営者の一部などからは、現状に合わない点等についての改正意見なども出ております。その他いろいろな意見が各方面から出されておるわけでございます。これをわが国の現在の社会経済情勢の中で、施行の現状がどういうことになっておって、それがどういう問題をはらんでおるか、この辺をやはり中立的、客観的に把握していただいて、その上でそれをどう考えていくべきかということを検討する必要があると考えまして、学識経験者からなる基準法研究会にその施行の実情、それが今日の社会経済情勢の中でどういう問題をはらんでいるかという点の御検討を、御研究をお願いをいたしておるところでありまして、労働省といたしましては、そういう中立的学識経験者の立場からする御結論をいただいた上で、また、各方面のその後も出ておりますいろいろな御意見、こういうものを十分参酌した上で、どういう態度をとるかということを考えてみたいと、かように考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#20
○矢山有作君 それは私の質問に対する御答弁にはならぬでしてね、前の答弁の繰り返しなんです。私は、そういうような基準法研究会でいろいろやっておられる、その現状を踏まえながら、報告ですか答申ですか、それを得て、それをどう扱っていくかというのは労働省が中心でやるんだろうから、したがって、いまの労働側から出ておる意見、それから財界側から出ておる意見等で、両極端にあるんですから、一体労働省はどういう基本的な考え方で対処するのかという姿勢の問題ですね、これが非常に重要になってくるわけです。そのことを聞いているわけです。むしろ財界のほうは、いまの労働の実態というものを固定をさせようという考え方で意見書が最初出てきているわけですよ。私は、いまの国際労働水準の状況なりILOの条約等から照らして、いまの日本の労働条件というのが、たとえば労働時間の問題にしたって、休日の問題にしたって、賃金の問題にしたって、国際水準に達しているとは思ってないのです。それを財界側からは現状に固定させようという意見、そういう意見に耳を傾ける態度で対処するか、それともそういうような低水準の労働水準では今後はだめなんだ、だからこれを抜本的に国際水準にまで近づける、あるいは国際水準と同等にする、あるいは国際水準以上にする方向で努力するんだという基本姿勢をとるのか、そこのところが肝心だからお伺いしたわけです。
この発言だけを見る →長
長谷川峻#21
○国務大臣(長谷川峻君) 原則論でございまして、私は、終戦後こういう法律ができたあとでは、一部から、労働三法の何か非常に貧困な時代にこういうきびしい法律が出て、これが日本のいまから伸びる労働情勢にはそぐわないじゃないかというふうな御意見などもありました。しかしながら、今日これが定着して、そうして労働省とすればやはり労働者を守ることであり、人に値するところの生活を守るというところの観念で、いまやこの労働基準法をやめろなんていう、そういう乱暴な議論をする者はなくなっていることは御承知のとおり。だからその内容を充実させながら、やはり国際水準か、あるいはそれ以上ということを国情に合わせながら、その事態事態に合わせながら、そういうふうないろんな意見のあるところを調整しながら守っていきたいという感じであることを申し上げておきます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#22
○矢山有作君 労働省は、最近、法律の大改正をやったり、あるいは新法の制定をやるのに、やたらと大臣の私的諮問機関を設立して、そこで実質的な法律改正案等のたたき台をつくらせて、それを形式的に関係審議会にかけておる、こういう実態じゃないかと思うんです。たとえば今回提案されました雇用保険法案にいたしましても、これは失業保険制度研究会というものをつくられて、ここでやられた。こういうように、せっかく労働者側、使用者側、学識経験者の三者構成の審議会があるのに、それに対して諮問をして、そこで十分な研究調査をやってもらって、それに答申を求めないで、なぜこういうような私的諮問機関というような研究会をつくって、そこでそういうことをやらせるのか、そこのところが私はちょっとうなずけぬのです。どういうことなんですかね。
この発言だけを見る →渡
渡邊健二#23
○政府委員(渡邊健二君) もちろん法律に基づく三者構成の審議会がございますわけでございますから、法律改正というような重要施策をとろうという場合には、法律で定められましたその審議会に御審議を願うわけでございますが、そこまでいくかどうかというような、行政機関としての勉強をいたします際に、いろいろな多方面の意見がある、またいろいろな角度からの見方がある、あるいは法律的にも非常に専門的に検討すべき問題があるような場合に学識経験者の御意見を十分に伺わしていただくと、こういうことは行政としてあって何ら差しつかえないのではないかと、かように考えるのでございまして、そういう意味でこの基準法研究会も学識経験者の方のそれらの問題についてのわれわれの勉強の一つの手段として御研究を願い、御意見を聞かしていただいておるわけでございます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#24
○矢山有作君 それももっともらしく聞こえるんですが、私は学識経験者だけ寄せて意見を聞いてみたところで、それは往々にして机上の空論的な意見は聞かれると思うんですよ。しかしやはり一番その職場の実態、いまの労働者が置かれておる実態を知っておるのは労働者であり、また、そしてそういう職場をつくって労働者を働かしておる使用者なんだ、むしろ。だからむしろ私はそういう現場の実態を机上の空論でなしに十分はだ身をもって知っておる労働者なりまたそれの反対側に立っておる使用者なりそういう者の意見をこそ私は積極的に吸収すべきだと思うんですよ。それにあわせて学識経験者の意見も聞きましょうというならわかる。ところが、どうも労働省のこれがよさそうだと思うような学識経験者だけを選んできて、そこで調査、研究しろと、私はそんなことを言うたら学識経験者におこられるかもしれませんが、労働省がやっておられるその研究会にはそんな方はおらぬと思うが、しかし往々にして専門ばかということばもあるので、私はそういうような研究会だけでやろうというのは間違いだと思うんですよ。せっかく中央労働基準審議会ですか、正式名称は。そういったものがあって、労・使・学識経験者で構成されているわけでしょう。そこらあたりで、どうして徹底的な調査をやり、研究をやり、論議をやってもらって、その結果を得てやろうとなさらないのか。私は、これはちょっと労働省のてまえがって過ぎるし、もっと、ひがんで言うわけじゃないけれども、労働省が意図するようなものをつくり上げるために、まあ御用学者といってことばが適当でなかったら申しわけありませんが、そういう連中だけ集めて意見を聞いて、私どもはこういう民主的な過程を経て結論を出したんですと。そしてこういうようなのつくりました、ひとつどうぞ審議会のほうでも御審議くださいと持っていく、これは審議会というのは存在価値ないですよ、これは。審議会は、ただ審議会を通じないとぐあいが悪いから、ちゃんと法制的な組織だからそこを通じただけの話、そんなやり方は私はないと思う。だから、そういう研究会なんていうやり方は私はやめてもらいたい。そして、審議会で徹底的な審議をやってもらいたい。第一、労働省は審議会、せっかく正規のものがあるのにそれを信頼していないんですか。信頼していないからそんなことをやるんですか。
それともう一つは、研究会なるものの構成メンバーを一ぺん聞きたいんですがね。
この発言だけを見る →それともう一つは、研究会なるものの構成メンバーを一ぺん聞きたいんですがね。
渡
渡邊健二#25
○政府委員(渡邊健二君) 法律によって設けられております中央労働基準審議会、これは労使の御推薦を得た委員と労働基準関係のその道の専門家といわれる公益委員とでできておるのでございまして、私どもは現在の中央労働基準審議会、きわめて権威のある審議会だと、かように考えておりますし、いままで法律はもちろん、政省令あるいはその他の運営の重要事項についてはすべて中央労働基準審議会におはかりして、その御意見を尊重しながら行政運営をいたしておるわけでございまして、私どもそれを信頼してないというようなことは毛頭ないのでございますが、先ほど申しましたような観点から、われわれ労働省として勉強する一つの御意見を聞かしていただくという意味で、学識者の基準法研究会に基準法運営の実情とそれが現在の状態の中でどういう問題点をはらんでいるか、そういう点の御研究を願っておるのでございまして、現在委員の数は十八名でございます。労働法を専門とされる法律学者あるいはそのほかに安全衛生だとかあるいは婦人労働問題の専門家であるとか、それから労働委員会等に関与されて労使関係にもお詳しい方だとか、そういうような方々がその十八名の委員になっておられるわけでございます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#26
○矢山有作君 いま局長がおっしゃったように、この法律で定められた審議会、これをきわめて権威あるものだとおっしゃっているのなら、私は権威があるような扱いをすべきだと思うんです。そういう扱いをしないでおいて権威ある審議会だということば弄するのは、これはまさに、何といいましょうか、いんぎん無礼ということになってしまうんで、私は今度の雇用保険法案を提出される経過を見ましても、記憶間違いではないと思いますが、長い間失業保険制度研究会で研究をしてもらって、その報告に基づいて、そして労働省が成案を得たものを、二月でしょう、たしかことしの、中央労働基準審議会に諮問されたのは。だから中央労働基準審議会に諮問したといっても単なる形式的な諮問なんですよ。ことしの二月にたしか諮問をしておいて、そして法案を提出したのはいつですか、三月か、四月ですね。これではとてもじゃないが審議会で慎重な調査研究、検討をやるなんというひまはないんですよ。だからまさに審議会軽視もはなはだしい。この点私は厳に戒めてもらいたいと思うんですよ。私言ったことに間違いないでしょうね。
この発言だけを見る →渡
渡邊健二#27
○政府委員(渡邊健二君) 私、雇用保険の関係は所管でございませんので、正確なことは存じませんが、おそらく先生の御指摘のとおりであろうと存じます。ただ、私どものほうの場合で申し上げますと、この基準法研究会から御報告をいただきまして立法いたしましたものに労働安全衛生法がございます。しかし、この場合は、四十六年のたしか夏に基準法研究会の中の第三部会の安全衛生関係をやっておりました小委員会から安全衛生規定を充実するために安全衛生の総合立法をしたほうがいいという御研究の結果をいただきました。これが四十六年の七月でございます。で、すぐにその夏からこれらの問題はそういう報告があったということは中央労働基準審議会に御報告をし、秋の間ずっとそれについて御審議をわずらわし、そしてたしか十一月ごろだったと思います。ちょっといま正確な時日は調べておりますが、労働省といたしまして研究会の御報告などを参考にしながら安全衛生法の労働省の案をつくりまして、中央労働基準審議会に御諮問をし、そして翌年の、四十七年の二月に中央労働基準審議会から御答申を得て法案を作成し今国会に提出したというような経過がございまして、したがいまして、基準法研究会から御報告をいただきました後に半年以上にわたりまして基準審議会等でこの問題が十分に審議、論議されたわけでございまして、決して中央労働基準審議会を軽視してそれに形式的にかけたといったようなことでない形で労働安全衛生法を制定したという経過もあるわけでございまして、私ども中央労働基準審議会は十分にその任務というものを尊重して今後とも対処してまいりたいと考えておるわけでございます。
この発言だけを見る →矢
矢山有作#28
○矢山有作君 まあ、いろいろ言われますが、要するに調査、研究、検討の中心は研究会にあったわけですね。いまあなたがおっしゃった労働安全衛生法の問題について見ましても、やはり調査、研究、検討、この中心は研究会にあったわけですね。あんた方が重視しているのは審議会ではなくて研究会。研究会に対してはうんと長い期間をもって十分論議をさせ、そして、出てきたものを中央労働基準審議会に六カ月やらした。ウエートの置きどころが違うわけですよ、審議会と研究会と。だからそういうようなやり方は私はいかぬと言う。ましていわんや今回の雇用保険法案のごときについては、これは言語道断な扱いなんです。だから、そういうふうに研究会などというものをでたらめにつくっていくと、どうしてもそこのほうへその主力がいく。というのは労働省お気に入りの人だけを集めてやるわけだから、そのほうへ労働省としても身びいきでも主力がいく。むずかしい中央労働基準審議会なんかでけんけんがくがくやられたんじゃたまらぬと、こうなっちゃう。だから、そういうような扱いをしてもらっちゃ困るんです。だから、権威ある機関であるというなら中央労働基準審議会というものを法律上の機関なんだから、ここに小委員会を設けるなり何なりして、ここで調査、研究、検討を徹底的にやってもらう、そして、その答申を尊重してやっていくというのが、これがあんた、審議会をつくった趣旨でしょうがな。それを逸脱するようなことはいかぬと言うんです。
それから、長くなりますから、この研究会ですね、労働基準法研究会のメンバーは、これは名簿を御提出してください。いいですか。
この発言だけを見る →それから、長くなりますから、この研究会ですね、労働基準法研究会のメンバーは、これは名簿を御提出してください。いいですか。
渡