行財政改革・税制等に関する特別委員会
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会
会議録情報#0
平成十一年七月八日(木曜日)
午前九時一分開会
─────────────
委員の異動
七月七日
辞任 補欠選任
木村 仁君 日出 英輔君
山内 俊夫君 海老原義彦君
森本 晃司君 渡辺 孝男君
七月八日
辞任 補欠選任
林 紀子君 池田 幹幸君
照屋 寛徳君 三重野栄子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 芳男君
理 事
石渡 清元君
大島 慶久君
田村 公平君
吉村剛太郎君
朝日 俊弘君
伊藤 基隆君
弘友 和夫君
富樫 練三君
日下部禧代子君
委 員
阿南 一成君
岩永 浩美君
海老原義彦君
太田 豊秋君
狩野 安君
亀井 郁夫君
久野 恒一君
佐藤 昭郎君
清水嘉与子君
田浦 直君
長峯 基君
畑 恵君
日出 英輔君
脇 雅史君
江田 五月君
岡崎トミ子君
川橋 幸子君
輿石 東君
高嶋 良充君
寺崎 昭久君
藤井 俊男君
山下八洲夫君
魚住裕一郎君
山下 栄一君
渡辺 孝男君
池田 幹幸君
八田ひろ子君
宮本 岳志君
大脇 雅子君
三重野栄子君
田村 秀昭君
星野 朋市君
奥村 展三君
菅川 健二君
石井 一二君
国務大臣
内閣総理大臣 小渕 恵三君
法務大臣 陣内 孝雄君
外務大臣 高村 正彦君
大蔵大臣 宮澤 喜一君
文部大臣
国務大臣
(科学技術庁長
官) 有馬 朗人君
厚生大臣 宮下 創平君
農林水産大臣 中川 昭一君
通商産業大臣 与謝野 馨君
運輸大臣
国務大臣
(北海道開発庁
長官) 川崎 二郎君
郵政大臣 野田 聖子君
労働大臣 甘利 明君
建設大臣
国務大臣
(国土庁長官) 関谷 勝嗣君
自治大臣
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 野田 毅君
国務大臣
(内閣官房長官)
(沖縄開発庁長
官) 野中 広務君
国務大臣
(金融再生委員
会委員長) 柳沢 伯夫君
国務大臣
(総務庁長官) 太田 誠一君
国務大臣
(防衛庁長官) 野呂田芳成君
国務大臣
(経済企画庁長
官) 堺屋 太一君
国務大臣
(環境庁長官) 真鍋 賢二君
政府委員
内閣審議官
兼中央省庁等改
革推進本部事務
局長 河野 昭君
内閣審議官
兼中央省庁等改
革推進本部事務
局次長 松田 隆利君
内閣法制局長官 大森 政輔君
内閣総理大臣官
房審議官 佐藤 正紀君
総務庁長官官房
審議官 西村 正紀君
総務庁人事局長 中川 良一君
総務庁行政管理
局長 瀧上 信光君
防衛庁長官官房
長 守屋 武昌君
防衛施設庁総務
部長 山中 昭栄君
国土庁防災局長 林 桂一君
外務省アジア局
長 阿南 惟茂君
外務省北米局長 竹内 行夫君
外務省条約局長 東郷 和彦君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
労働省職業安定
局長 渡邊 信君
建設省都市局長 山本 正堯君
建設省河川局長 青山 俊樹君
建設省住宅局長 那珂 正君
自治大臣官房長 嶋津 昭君
自治省行政局長
兼内閣審議官 鈴木 正明君
自治省行政局選
挙部長 片木 淳君
自治省税務局長 成瀬 宣孝君
事務局側
常任委員会専門
員 志村 昌俊君
常任委員会専門
員 入内島 修君
─────────────
本日の会議に付した案件
〇内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
〇内閣府設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
〇総務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇郵政事業庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇法務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇外務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇財務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇文部科学省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇厚生労働省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇農林水産省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇経済産業省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国土交通省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇環境省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律
の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
〇独立行政法人通則法案(内閣提出、衆議院送付
)
〇独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整
備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
〇地方分権の推進を図るための関係法律の整備等
に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前九時一分開会
─────────────
委員の異動
七月七日
辞任 補欠選任
木村 仁君 日出 英輔君
山内 俊夫君 海老原義彦君
森本 晃司君 渡辺 孝男君
七月八日
辞任 補欠選任
林 紀子君 池田 幹幸君
照屋 寛徳君 三重野栄子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 吉川 芳男君
理 事
石渡 清元君
大島 慶久君
田村 公平君
吉村剛太郎君
朝日 俊弘君
伊藤 基隆君
弘友 和夫君
富樫 練三君
日下部禧代子君
委 員
阿南 一成君
岩永 浩美君
海老原義彦君
太田 豊秋君
狩野 安君
亀井 郁夫君
久野 恒一君
佐藤 昭郎君
清水嘉与子君
田浦 直君
長峯 基君
畑 恵君
日出 英輔君
脇 雅史君
江田 五月君
岡崎トミ子君
川橋 幸子君
輿石 東君
高嶋 良充君
寺崎 昭久君
藤井 俊男君
山下八洲夫君
魚住裕一郎君
山下 栄一君
渡辺 孝男君
池田 幹幸君
八田ひろ子君
宮本 岳志君
大脇 雅子君
三重野栄子君
田村 秀昭君
星野 朋市君
奥村 展三君
菅川 健二君
石井 一二君
国務大臣
内閣総理大臣 小渕 恵三君
法務大臣 陣内 孝雄君
外務大臣 高村 正彦君
大蔵大臣 宮澤 喜一君
文部大臣
国務大臣
(科学技術庁長
官) 有馬 朗人君
厚生大臣 宮下 創平君
農林水産大臣 中川 昭一君
通商産業大臣 与謝野 馨君
運輸大臣
国務大臣
(北海道開発庁
長官) 川崎 二郎君
郵政大臣 野田 聖子君
労働大臣 甘利 明君
建設大臣
国務大臣
(国土庁長官) 関谷 勝嗣君
自治大臣
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 野田 毅君
国務大臣
(内閣官房長官)
(沖縄開発庁長
官) 野中 広務君
国務大臣
(金融再生委員
会委員長) 柳沢 伯夫君
国務大臣
(総務庁長官) 太田 誠一君
国務大臣
(防衛庁長官) 野呂田芳成君
国務大臣
(経済企画庁長
官) 堺屋 太一君
国務大臣
(環境庁長官) 真鍋 賢二君
政府委員
内閣審議官
兼中央省庁等改
革推進本部事務
局長 河野 昭君
内閣審議官
兼中央省庁等改
革推進本部事務
局次長 松田 隆利君
内閣法制局長官 大森 政輔君
内閣総理大臣官
房審議官 佐藤 正紀君
総務庁長官官房
審議官 西村 正紀君
総務庁人事局長 中川 良一君
総務庁行政管理
局長 瀧上 信光君
防衛庁長官官房
長 守屋 武昌君
防衛施設庁総務
部長 山中 昭栄君
国土庁防災局長 林 桂一君
外務省アジア局
長 阿南 惟茂君
外務省北米局長 竹内 行夫君
外務省条約局長 東郷 和彦君
大蔵省主税局長 尾原 榮夫君
労働省職業安定
局長 渡邊 信君
建設省都市局長 山本 正堯君
建設省河川局長 青山 俊樹君
建設省住宅局長 那珂 正君
自治大臣官房長 嶋津 昭君
自治省行政局長
兼内閣審議官 鈴木 正明君
自治省行政局選
挙部長 片木 淳君
自治省税務局長 成瀬 宣孝君
事務局側
常任委員会専門
員 志村 昌俊君
常任委員会専門
員 入内島 修君
─────────────
本日の会議に付した案件
〇内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆
議院送付)
〇内閣府設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣
提出、衆議院送付)
〇総務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇郵政事業庁設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇法務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇外務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇財務省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇文部科学省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇厚生労働省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇農林水産省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇経済産業省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇国土交通省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇環境省設置法案(内閣提出、衆議院送付)
〇中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律
の整備等に関する法律案(内閣提出、衆議院送
付)
〇独立行政法人通則法案(内閣提出、衆議院送付
)
〇独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整
備に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
〇地方分権の推進を図るための関係法律の整備等
に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
吉
吉川芳男#1
○委員長(吉川芳男君) ただいまから行財政改革・税制等に関する特別委員会を開会いたします。
内閣法の一部を改正する法律案、内閣府設置法案、国家行政組織法の一部を改正する法律案、総務省設置法案、郵政事業庁設置法案、法務省設置法案、外務省設置法案、財務省設置法案、文部科学省設置法案、厚生労働省設置法案、農林水産省設置法案、経済産業省設置法案、国土交通省設置法案、環境省設置法案、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →内閣法の一部を改正する法律案、内閣府設置法案、国家行政組織法の一部を改正する法律案、総務省設置法案、郵政事業庁設置法案、法務省設置法案、外務省設置法案、財務省設置法案、文部科学省設置法案、厚生労働省設置法案、農林水産省設置法案、経済産業省設置法案、国土交通省設置法案、環境省設置法案、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案の各案を一括して議題とし、質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
富
富樫練三#2
○富樫練三君 おはようございます。
初めに、中央省庁関連の十七法案、そして地方分権関連の四百七十五法案、合計しますと四百九十二法案という膨大なものでありますけれども、これらの法案について、政府は、戦後行政システムを根本的に改めると言い、二十一世紀に向けてこの国の形をつくるもの、こういうふうに言ってまいりました。
私ども日本共産党は、国民や地方自治体にとって重大な影響を与えるこれらの法案は、国民の十分な理解と納得のもとで行うべきことを主張してまいりました。そして、テーマ別の審議や省庁別の審議を含めて十分な審議日程をとること、これを要請してまいりました。そのことは、国や地方に関連する多くの団体などの皆さんから、慎重審議、こういう要請が出されておりますけれども、これにこたえるものであります。
この法案が国会に提案されたのが四月、その後正味三カ月という短期間の不十分な審議のままで採決されようとしていることは、まさに異常だと言わなければなりません。多くの国民の慎重な審議を求める声を無視することであって、本日の採決を強行しようとしていることに強く反対し、抗議するものであります。
その上で、地方分権一括法案を中心に質問をいたします。
最初に、国と地方の基本的な関係について伺います。
小渕総理は、今回の地方分権によって地方公共団体の自主性、自立性が高められ、国と地方公共団体の関係は、従来の上下主従の縦の関係から、今度は対等、協力の横の関係に転換されるもの、こういうふうに答弁いたしました。
総理の言う対等、協力の横の関係というのは、憲法の地方自治に関する規定にその根拠がある、こういうふうに理解してよろしいものでしょうか。いかがでしょうか。
この発言だけを見る →初めに、中央省庁関連の十七法案、そして地方分権関連の四百七十五法案、合計しますと四百九十二法案という膨大なものでありますけれども、これらの法案について、政府は、戦後行政システムを根本的に改めると言い、二十一世紀に向けてこの国の形をつくるもの、こういうふうに言ってまいりました。
私ども日本共産党は、国民や地方自治体にとって重大な影響を与えるこれらの法案は、国民の十分な理解と納得のもとで行うべきことを主張してまいりました。そして、テーマ別の審議や省庁別の審議を含めて十分な審議日程をとること、これを要請してまいりました。そのことは、国や地方に関連する多くの団体などの皆さんから、慎重審議、こういう要請が出されておりますけれども、これにこたえるものであります。
この法案が国会に提案されたのが四月、その後正味三カ月という短期間の不十分な審議のままで採決されようとしていることは、まさに異常だと言わなければなりません。多くの国民の慎重な審議を求める声を無視することであって、本日の採決を強行しようとしていることに強く反対し、抗議するものであります。
その上で、地方分権一括法案を中心に質問をいたします。
最初に、国と地方の基本的な関係について伺います。
小渕総理は、今回の地方分権によって地方公共団体の自主性、自立性が高められ、国と地方公共団体の関係は、従来の上下主従の縦の関係から、今度は対等、協力の横の関係に転換されるもの、こういうふうに答弁いたしました。
総理の言う対等、協力の横の関係というのは、憲法の地方自治に関する規定にその根拠がある、こういうふうに理解してよろしいものでしょうか。いかがでしょうか。
小
小渕恵三#3
○国務大臣(小渕恵三君) まず、縦の関係から横の関係に転換をいたしていく趣旨と申し上げておりますが、このことは、明治憲法時代におきまして我が国の地方自治制度は単に法律上の制度にすぎなかったものでありますが、現憲法下におきましては、憲法第八章として地方自治の章が設けられました。これによりまして、地方自治制度が憲法上の制度として認められ、自治権の基本が憲法によって保障されたものと理解をいたしております。
しかしながら、これまでの我が国の行政システムを見ますと、戦後の復興という大きな目標を達成するため、また全国的な統一性や公平性を重視する余り中央集権的な要素を強く残していたことも否定できないと考えられます。
そこで、本法案では、我が国の中央集権型行政システムの中核的部分を形成してきたと言われる機関委任事務制度及びこれにかかわる国の包括的な指揮監督権を廃止することといたしております。また、関与は法律または政令の根拠がなければならないという法定主義や、関与は必要最小限度でなければならないという基本原則を地方自治法に規定するほか、個別の法律における関与について見直しを行い、その整理縮小を図ったところでございます。
これらによりまして、地方公共団体の自主性、自立性が大幅に高められ、国と地方公共団体の関係は、制度上も実態上も縦の関係から対等、協力の横の関係に大きく転換されることとなるものと考えておるところでございます。
この発言だけを見る →しかしながら、これまでの我が国の行政システムを見ますと、戦後の復興という大きな目標を達成するため、また全国的な統一性や公平性を重視する余り中央集権的な要素を強く残していたことも否定できないと考えられます。
そこで、本法案では、我が国の中央集権型行政システムの中核的部分を形成してきたと言われる機関委任事務制度及びこれにかかわる国の包括的な指揮監督権を廃止することといたしております。また、関与は法律または政令の根拠がなければならないという法定主義や、関与は必要最小限度でなければならないという基本原則を地方自治法に規定するほか、個別の法律における関与について見直しを行い、その整理縮小を図ったところでございます。
これらによりまして、地方公共団体の自主性、自立性が大幅に高められ、国と地方公共団体の関係は、制度上も実態上も縦の関係から対等、協力の横の関係に大きく転換されることとなるものと考えておるところでございます。
富
富樫練三#4
○富樫練三君 そういうことでありますと、従来の制度というのは、今回出されている制度の前の段階、現行法では、制度上すなわち法律上も、それからさらに実態上、法律の運用上も両方において憲法の趣旨とは違う、こういうものがあった、こういうふうに総理は理解しているんですね。そこはどうでしょうか。
この発言だけを見る →小
小渕恵三#5
○国務大臣(小渕恵三君) 趣旨に反しているとは申し上げませんけれども、しかし、今答弁申し上げましたように、新しい憲法に地方自治の項を設けておるわけでございまして、これが戦前からのいきさつの中で十二分にその趣旨が発揮されてきたかどうかという点につきまして、依然として縦の関係が残っておったということでございますので、この点を抜本的に改めようというのが今回の法改正の趣旨でございます。
この発言だけを見る →富
富樫練三#6
○富樫練三君 改めるというのは私もいいと思うんですけれども、総理の認識がどうだったのか、そこのところをちょっと確認しておきたいわけなんです。
明治憲法以来のいわゆる縦の関係、それが戦後、憲法が新しくなったけれども、そういう縦の関係、主従関係あるいは上下の関係、こういうのは戦後も今までずっと続いてきている、それは制度上もそうであるし実態上もそうである、いわば戦前のものが戦後も引き続いて残っている。それが憲法の趣旨と反するので、今回、憲法の趣旨に合わせて縦の関係を横の関係にするんだ、これが今度の分権一括法の基本的なあり方だと、こういうふうに認識してよろしいですか。
この発言だけを見る →明治憲法以来のいわゆる縦の関係、それが戦後、憲法が新しくなったけれども、そういう縦の関係、主従関係あるいは上下の関係、こういうのは戦後も今までずっと続いてきている、それは制度上もそうであるし実態上もそうである、いわば戦前のものが戦後も引き続いて残っている。それが憲法の趣旨と反するので、今回、憲法の趣旨に合わせて縦の関係を横の関係にするんだ、これが今度の分権一括法の基本的なあり方だと、こういうふうに認識してよろしいですか。
野
野田毅#7
○国務大臣(野田毅君) 今日まで憲法の趣旨に反する規定が置かれていたというのは少し言い過ぎであろうかと思います。
しかし、憲法に規定している地方自治の本旨というものをさらにより徹底して充実させていこうという意味で、今回、位置づけをなお一層明確にしたという御理解をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →しかし、憲法に規定している地方自治の本旨というものをさらにより徹底して充実させていこうという意味で、今回、位置づけをなお一層明確にしたという御理解をいただきたいと思います。
富
富樫練三#8
○富樫練三君 憲法に違反しているというのは言い過ぎだけれども、しかしながら、趣旨としては憲法の趣旨をもっと明確にする、こういう認識だと、こういうことでありますね。
その上で次に進みたいと思いますけれども、私どもは、今度の分権一括法、その中にはそういう今回の分権一括法改定の、制度改定の趣旨とは相入れない要素がかなり入っているというふうに感じております。その点では地方に対する統制が非常に強くなる、そういう部分も含まれているというふうに考えておりますけれども、その第一が是正の要求ということであります。
この是正の要求ということ、これは今度の、今行われております現行地方自治法でいえば二百四十六条の二で、主務大臣の請求に基づいて内閣総理大臣が行う、こういうことになっていたわけでありますけれども、これは自治体の事務処理が違法状態やあるいは不適正で公益に害を与える、こういう状態にあるときに国が地方に要求する、地方はそれに従う義務がある、こういう権力的な関与の方法であります。従来からこの規定についてはさまざまな意見が出されておりまして、地方自治を侵害するもの、こういうことで違憲の疑いが濃い、こう学者や専門家の間で指摘されていたものであります。
これが今度は各大臣が行えるように拡大をいたします。そのこと自身が統制強化ということでありますけれども、この点については、今までも、今度の国会で何度か議論されておりますので重複は避けますけれども、この是正の要求に対して不服がある場合は係争処理委員会に審査の申し出ができるというふうになっております。さらに、係争処理委員会の審査の結果、または勧告に不服がある場合には地方自治体は裁判に訴えることができる、こういうふうになっております。
そこで伺いますけれども、係争処理委員会に審査の申し出をしないで自治体が直接裁判に訴えるという方法もとり得るのかどうか、この点はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →その上で次に進みたいと思いますけれども、私どもは、今度の分権一括法、その中にはそういう今回の分権一括法改定の、制度改定の趣旨とは相入れない要素がかなり入っているというふうに感じております。その点では地方に対する統制が非常に強くなる、そういう部分も含まれているというふうに考えておりますけれども、その第一が是正の要求ということであります。
この是正の要求ということ、これは今度の、今行われております現行地方自治法でいえば二百四十六条の二で、主務大臣の請求に基づいて内閣総理大臣が行う、こういうことになっていたわけでありますけれども、これは自治体の事務処理が違法状態やあるいは不適正で公益に害を与える、こういう状態にあるときに国が地方に要求する、地方はそれに従う義務がある、こういう権力的な関与の方法であります。従来からこの規定についてはさまざまな意見が出されておりまして、地方自治を侵害するもの、こういうことで違憲の疑いが濃い、こう学者や専門家の間で指摘されていたものであります。
これが今度は各大臣が行えるように拡大をいたします。そのこと自身が統制強化ということでありますけれども、この点については、今までも、今度の国会で何度か議論されておりますので重複は避けますけれども、この是正の要求に対して不服がある場合は係争処理委員会に審査の申し出ができるというふうになっております。さらに、係争処理委員会の審査の結果、または勧告に不服がある場合には地方自治体は裁判に訴えることができる、こういうふうになっております。
そこで伺いますけれども、係争処理委員会に審査の申し出をしないで自治体が直接裁判に訴えるという方法もとり得るのかどうか、この点はいかがでしょうか。
野
野田毅#9
○国務大臣(野田毅君) 結論においては前置主義という形をとっております。
今回の大きな特色は、今まで機関委任事務、団体事務、こういう形で地方団体の事務が整理をされ、機関委任事務についてはまさに国が上級官庁であり地方団体が下級官庁という位置づけの中で、少なくとも上意下達という形であって、国と地方の間の係争処理という発想は全くございませんでした。
同様に、今度団体事務というものが基本的に自治事務という形になり、機関委任事務が法定受託事務という形になってきたわけで、その機関委任事務の中でも見直しをして法定受託事務にそのまま自動的に行くのではなくて、自治事務に整理をしていくというものも行ったわけです。
そういう自治事務に整理されたものについて、これは過去も団体事務とされたものでも国からの関与があった場合に、それに対する係争処理という発想はなかったわけであります。それを今回、いずれの場合も国からの関与については、第三者機関によるそういう係争処理という形での不服の場合の処理の姿をつくったと、こういうことでございます。
ちょっと長くなって恐縮でしたが、この点で、今御指摘の問題については、地方分権推進委員会の第四次勧告において、国の指示等の関与について地方公共団体が従わない場合は、国からも審査の申し出が行えるという形で勧告がなされておったわけですが、その後、政府内において検討を進める中で、国からの審査の申し出の方は法律には盛り込まない、自治体からのお申し出に基づく形でこの係争処理制度に入る、こういうことになったわけです。それは、この是正の要求や指示などの関与について、その要求や指示自体が法律上の義務を発生するという形をとっておるものですから、それ以上に国からの審査の申し出を行う法的な意味はないのではないか、そういう角度からそういう形をとったわけでございます。
そこで、いきなり訴訟という形に持っていくということをやれば、結果として訴訟手続の方が非常に時間がかかるということは実態論としてあるわけで、その間住民の方も大変不便ではないか。一方で、国、地方の係争処理委員会は九十日間という限定された短い期間の中で結論を出していただくという形をとることによって、早期処理というもう一つの要請にもこたえることが必要である。
そういうことで、現場の混乱、停滞を放置させない、できるだけ早期に収束をさせるということが結果として住民への不利益を最小限に抑えることができるという判断からであります。
この発言だけを見る →今回の大きな特色は、今まで機関委任事務、団体事務、こういう形で地方団体の事務が整理をされ、機関委任事務についてはまさに国が上級官庁であり地方団体が下級官庁という位置づけの中で、少なくとも上意下達という形であって、国と地方の間の係争処理という発想は全くございませんでした。
同様に、今度団体事務というものが基本的に自治事務という形になり、機関委任事務が法定受託事務という形になってきたわけで、その機関委任事務の中でも見直しをして法定受託事務にそのまま自動的に行くのではなくて、自治事務に整理をしていくというものも行ったわけです。
そういう自治事務に整理されたものについて、これは過去も団体事務とされたものでも国からの関与があった場合に、それに対する係争処理という発想はなかったわけであります。それを今回、いずれの場合も国からの関与については、第三者機関によるそういう係争処理という形での不服の場合の処理の姿をつくったと、こういうことでございます。
ちょっと長くなって恐縮でしたが、この点で、今御指摘の問題については、地方分権推進委員会の第四次勧告において、国の指示等の関与について地方公共団体が従わない場合は、国からも審査の申し出が行えるという形で勧告がなされておったわけですが、その後、政府内において検討を進める中で、国からの審査の申し出の方は法律には盛り込まない、自治体からのお申し出に基づく形でこの係争処理制度に入る、こういうことになったわけです。それは、この是正の要求や指示などの関与について、その要求や指示自体が法律上の義務を発生するという形をとっておるものですから、それ以上に国からの審査の申し出を行う法的な意味はないのではないか、そういう角度からそういう形をとったわけでございます。
そこで、いきなり訴訟という形に持っていくということをやれば、結果として訴訟手続の方が非常に時間がかかるということは実態論としてあるわけで、その間住民の方も大変不便ではないか。一方で、国、地方の係争処理委員会は九十日間という限定された短い期間の中で結論を出していただくという形をとることによって、早期処理というもう一つの要請にもこたえることが必要である。
そういうことで、現場の混乱、停滞を放置させない、できるだけ早期に収束をさせるということが結果として住民への不利益を最小限に抑えることができるという判断からであります。
富
富樫練三#10
○富樫練三君 ヨーロッパの場合は、国によってシステムが若干違うわけですけれども、例えばフランスの場合は、国が訴訟手段で地方に関与する。あるいはドイツでは、自治体が自治権を侵害されたときには、国民が権利を侵害されたときと同じように国を相手に訴訟できる。また、国の立法が抽象的に違法だということであれば、自治体が国の違法性について訴えることができる。こういうのが一般化されているわけなんです。
日本の今度の新しい制度の場合は、係争処理委員会を経由しなければ訴訟に訴えることができない、こういうことになっているわけなんです。国の方はなぜ係争処理委員会に出す必要はないのか、ここの認識は、今ちょっと説明がありましたけれども、なぜ国の方からは訴えないで地方だけが係争処理委員会に申し出ができるという制度にしたのか、ここのところをもうちょっとお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →日本の今度の新しい制度の場合は、係争処理委員会を経由しなければ訴訟に訴えることができない、こういうことになっているわけなんです。国の方はなぜ係争処理委員会に出す必要はないのか、ここの認識は、今ちょっと説明がありましたけれども、なぜ国の方からは訴えないで地方だけが係争処理委員会に申し出ができるという制度にしたのか、ここのところをもうちょっとお願いしたいと思います。
野
野田毅#11
○国務大臣(野田毅君) 基本的に国からの関与について是正の指示なりあるいは要求なり、その他の関与についてもそれに従う、その要求に基づいて是正をすべき法的義務を規定いたしております。
したがって、それに従わない場合に国からの係争処理をやるかどうかというケースもあるかと思いますが、むしろ国の関与について不服がある場合に自治体の方からの係争を入れた、つまり国から見れば法的義務を課しているということから、実質上国から係争処理の手続に入るという実益は乏しいというのが大きな判断根拠であります。
この発言だけを見る →したがって、それに従わない場合に国からの係争処理をやるかどうかというケースもあるかと思いますが、むしろ国の関与について不服がある場合に自治体の方からの係争を入れた、つまり国から見れば法的義務を課しているということから、実質上国から係争処理の手続に入るという実益は乏しいというのが大きな判断根拠であります。
富
富樫練三#12
○富樫練三君 ということは、地方自治体は違法なことをやる場合があるかもしれない、適正を欠き、あるいは公益を害することはある、しかしながら国の側には絶対に法律の判断で間違えることはあり得ないという前提が強く残っているのではないかというふうに感じるんです。
したがって、国の方から係争処理委員会にあえて審査の請求をする、申し出をする必要はない、国の方が正しいんだ、間違えることはない、だから結論としては地方自治体は国の是正の要求に対して従う義務があると。もし、国の方に間違いが万が一あるとすれば、従う義務というところまではいかないはずです。しかも、国の方は別に係争処理委員会に出す必要はない、間違えることがないんだから、こういう前提がその中にあるのではないかというふうに思いますけれども、法律に違反しているか違反していないか、これを判断する最終的なものは司法だという立場が実は欠落しているのではないかというふうに思います。
これでは、国と地方が対等、平等だといっても、実は国の方が常に優位にある、こういうことになるのではないかと思うんです。ここのところについての総理の認識はどうでしょうか。
この発言だけを見る →したがって、国の方から係争処理委員会にあえて審査の請求をする、申し出をする必要はない、国の方が正しいんだ、間違えることはない、だから結論としては地方自治体は国の是正の要求に対して従う義務があると。もし、国の方に間違いが万が一あるとすれば、従う義務というところまではいかないはずです。しかも、国の方は別に係争処理委員会に出す必要はない、間違えることがないんだから、こういう前提がその中にあるのではないかというふうに思いますけれども、法律に違反しているか違反していないか、これを判断する最終的なものは司法だという立場が実は欠落しているのではないかというふうに思います。
これでは、国と地方が対等、平等だといっても、実は国の方が常に優位にある、こういうことになるのではないかと思うんです。ここのところについての総理の認識はどうでしょうか。
野
野田毅#13
○国務大臣(野田毅君) くどいようですが、国から第三者機関に申し出をするという実益がないと申し上げた。それは、国からの是正の要求なり是正の指示については法的な是正義務を地方公共団体は課せられている。したがって、地方公共団体が要求なりあるいは是正の指示の国の関与の内容に不服がある場合に、まさに第三者機関に係争処理にかけるわけです。
その勧告、係争処理委員会のお裁きといいますか、それについてなお問題があるという場合は当然のことながら本来の行政訴訟の世界に入るわけであって、そういう意味では、裁判所において国の指示なり要求なりということが正しかったか正しくなかったか、つまり法的な適正さといいますか、最終判断が司法において行われるということは、この法律の中でもそういう手順になっているということはもう一遍申し上げておきたいと思います。
この発言だけを見る →その勧告、係争処理委員会のお裁きといいますか、それについてなお問題があるという場合は当然のことながら本来の行政訴訟の世界に入るわけであって、そういう意味では、裁判所において国の指示なり要求なりということが正しかったか正しくなかったか、つまり法的な適正さといいますか、最終判断が司法において行われるということは、この法律の中でもそういう手順になっているということはもう一遍申し上げておきたいと思います。
富
富樫練三#14
○富樫練三君 国の方がもし間違えている場合は地方自治体が係争処理委員会に訴えて、その結果にさらに不服がある場合は裁判ということなんですけれども、係争処理委員会というのは国の制度の中に設けられるものですね。国の措置に対して地方に不満があるときに再び国の方の機関に訴える、こういうことになって、これは前にも議論がありましたけれども、第三者としての公平さ、正確さ、そういう点では不備なものだろうというふうに思います。そういうところを通じなければ裁判までは行けない、こういうふうにワンクッションそこに置いたというところにやはり問題があるというふうに言わなければならないと思うんです。
ところで、現行の地方自治法に基づいての是正要求が過去にあったわけですけれども、これは過去何回行われて、それはどういう中身のものであったのか。自治事務に対する、地方自治体の固有の事務に対する是正要求であったのか、それとも機関委任事務に対する是正の要求であったのか、そこについてちょっとお知らせいただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →ところで、現行の地方自治法に基づいての是正要求が過去にあったわけですけれども、これは過去何回行われて、それはどういう中身のものであったのか。自治事務に対する、地方自治体の固有の事務に対する是正要求であったのか、それとも機関委任事務に対する是正の要求であったのか、そこについてちょっとお知らせいただきたいと思うのです。
鈴
鈴木正明#15
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。
現行の是正または改善の措置要求が発動された例についてのお尋ねでございますが、資料として把握している限りでは、昭和三十年代に八件あったものと承知をいたしております。
いずれも都道府県が市町村に対して行ったものでありまして、うち一件は福島県において新市町村建設促進法に関する事務について行われております。他の七件は兵庫県において生活保護に関する事務についてなされております。それで、新市町村建設促進法に関する事務は団体事務に関するものでございます。生活保護に関する事務は機関委任事務、そのように承知をいたしております。
この発言だけを見る →現行の是正または改善の措置要求が発動された例についてのお尋ねでございますが、資料として把握している限りでは、昭和三十年代に八件あったものと承知をいたしております。
いずれも都道府県が市町村に対して行ったものでありまして、うち一件は福島県において新市町村建設促進法に関する事務について行われております。他の七件は兵庫県において生活保護に関する事務についてなされております。それで、新市町村建設促進法に関する事務は団体事務に関するものでございます。生活保護に関する事務は機関委任事務、そのように承知をいたしております。
富
富樫練三#16
○富樫練三君 そうしますと、過去八回ですね、三十年代と言いましたけれども、正確には最後は三十四年、一九五九年であります。この間三年間に八件行われているようでありますけれども、それから見ますと、現在はもう既に四十年たっているわけです。四十年間は一度も行われていない。一度も行われていないというこの四十年の間は、国の判断に基づいても地方自治体は法律違反や適正を欠く、あるいは公益を害する、そういう事態はなかった、こういうことだと思うんです。
そういうものをなぜ今回継承して、かつ各大臣に拡大して、同時に、今答弁がありましたけれども、都道府県知事が市町村に対して行ったものですね。これは県が独自の判断でやったものではなくて、機関委任事務の場合は国が委任しているわけですから、国の指示によって都道府県知事が市町村長に対して是正の要求をした、こういう関係だというふうに思います。こういうことで、これをまた引き続きやるということでありますから、そういう点で言えば、法案の提案者であります総理自身が言っております上下主従の関係、縦の関係から対等、協力の横の関係に転換し、地方の自己決定、自己責任を尊重するという地方分権の基本方針、この分権の流れに対して、これを継続させるということはそれに対する逆流ではないのか、こういうふうに思うんですけれども、この是正の要求を引き続き今後も続けるということが統制強化そのものだというふうに思うんです。
この是正の要求を削除するのが当然ではないか。地方分権ということで制度を大きく改めようというのであれば、これは削除するべきだというふうに思いますけれども、総理の見解はいかがでしょうか。総理、どうですか。
この発言だけを見る →そういうものをなぜ今回継承して、かつ各大臣に拡大して、同時に、今答弁がありましたけれども、都道府県知事が市町村に対して行ったものですね。これは県が独自の判断でやったものではなくて、機関委任事務の場合は国が委任しているわけですから、国の指示によって都道府県知事が市町村長に対して是正の要求をした、こういう関係だというふうに思います。こういうことで、これをまた引き続きやるということでありますから、そういう点で言えば、法案の提案者であります総理自身が言っております上下主従の関係、縦の関係から対等、協力の横の関係に転換し、地方の自己決定、自己責任を尊重するという地方分権の基本方針、この分権の流れに対して、これを継続させるということはそれに対する逆流ではないのか、こういうふうに思うんですけれども、この是正の要求を引き続き今後も続けるということが統制強化そのものだというふうに思うんです。
この是正の要求を削除するのが当然ではないか。地方分権ということで制度を大きく改めようというのであれば、これは削除するべきだというふうに思いますけれども、総理の見解はいかがでしょうか。総理、どうですか。
野
野田毅#17
○国務大臣(野田毅君) 今までたびたび御答弁申し上げておるんですが、自治事務の処理について、「法令の規定に違反していると認めるとき、又は著しく適正を欠き、かつ、明らかに公益を害していると認めるとき」、本来こういうときは基本的にまず地元の住民なり地元の自治体自身が自主的に是正をする、つまり、そういう自律的な作用によって改善措置が講ぜられるというのがまず大原則であると考えております。
しかし、残念ながら、そういう場合でもそのまま改善が加えられなくて放置されて、その結果、自治体自身の行財政が混乱したり停滞したり著しく支障を来す、そして混乱をするような場合にはこれは放置できない、そういう場合に国が、各大臣が是正を求めることができる、こういう規定でございます。したがって、これはそれほど強権的な発想でも何でもない、私はそう思っています。
それから、同時に、その要求自身に不服があるというのであれば、国、地方の係争処理の手続に入ることも可能なわけでございます。そういう意味で、この改正前においても御承知のとおり是正措置要求という条項があったわけであります。
そういう点で、基本的には今回新たにそういった関与の仕方を設けたというのではなくて、先ほど来御指摘がございました八件の事例、その万々が一の措置としての規定をしておるものである、私はそのように認識をいたしております。
いずれにしても、国、地方が両々相まって、対立するのではなくて、住民福祉の向上のためにともに汗を流していかなければならないというのが一番の基本であると考えております。
この発言だけを見る →しかし、残念ながら、そういう場合でもそのまま改善が加えられなくて放置されて、その結果、自治体自身の行財政が混乱したり停滞したり著しく支障を来す、そして混乱をするような場合にはこれは放置できない、そういう場合に国が、各大臣が是正を求めることができる、こういう規定でございます。したがって、これはそれほど強権的な発想でも何でもない、私はそう思っています。
それから、同時に、その要求自身に不服があるというのであれば、国、地方の係争処理の手続に入ることも可能なわけでございます。そういう意味で、この改正前においても御承知のとおり是正措置要求という条項があったわけであります。
そういう点で、基本的には今回新たにそういった関与の仕方を設けたというのではなくて、先ほど来御指摘がございました八件の事例、その万々が一の措置としての規定をしておるものである、私はそのように認識をいたしております。
いずれにしても、国、地方が両々相まって、対立するのではなくて、住民福祉の向上のためにともに汗を流していかなければならないというのが一番の基本であると考えております。
小
小渕恵三#18
○国務大臣(小渕恵三君) ただいま担当大臣から御答弁申し上げましたが、結論から申し上げれば、今回の改正における関与の抜本的見直し全体を考えますれば、是正の要求の規定が地方分権の趣旨に逆行するものとは考えておらないところでございます。
この発言だけを見る →富
富樫練三#19
○富樫練三君 私はさっき言いましたけれども、過去四十年間にわたってこういうことは行われていないわけなんです。万々が一地方自治体が間違えたとき、絶対ないとは言えないかもしれませんが、ただ四十年前に行われたのも、これは福島県の場合も兵庫県の場合も、それによって地方自治体にあるいは住民の暮らしに重大な混乱を招いた、こういう事態ではないんです。
そういう事態で四十年間経過しているわけでありますけれども、今、大臣が答弁で言いましたけれども、もしも地方自治体が間違えた場合には、現在でも地方には議会があります、議会がまずチェックをする、そして住民監査請求あるいは住民訴訟、そして住民投票を求める条例制定運動、こういうものもあります。さらに、住民自身が都道府県知事や市町村長を選出したりあるいは議員を選出する、そういう選挙の制度もあります。
ですから、まずみずから決めてみずから責任を負うということであれば、地方自治体がみずからこれを改善していく、ここが原則だと思うんです。そこを信頼できなくて、それを信用できなくて、国が手を加えなければ地方自治体の間違いは直らないんだという態度がこの是正の要求の中にははっきり出ていると思うんです。ですから、そういう点では、総理が言うみずからの手で自主的に是正される、これが前提だと言っておりますけれども、その自己決定、自己責任と是正の要求は両立しない、こういうことだと思うんです。
さて、そういう点で次の直接執行の問題に移りたいと思います。
自治事務に対しての代執行はないということは、これは将来もないということを大臣が委員会で答弁しております。そういう中で、代執行はないんだけれどもそれにかわるもの、こういうことで自治事務に対する並行権限の規定による国の指示及び直接執行があります。この並行権限は従来からあったわけでありますけれども、今回の個別法の改正によって新たに並行権限規定が設けられたのは何件あり、その中身はどういうものですか。
この発言だけを見る →そういう事態で四十年間経過しているわけでありますけれども、今、大臣が答弁で言いましたけれども、もしも地方自治体が間違えた場合には、現在でも地方には議会があります、議会がまずチェックをする、そして住民監査請求あるいは住民訴訟、そして住民投票を求める条例制定運動、こういうものもあります。さらに、住民自身が都道府県知事や市町村長を選出したりあるいは議員を選出する、そういう選挙の制度もあります。
ですから、まずみずから決めてみずから責任を負うということであれば、地方自治体がみずからこれを改善していく、ここが原則だと思うんです。そこを信頼できなくて、それを信用できなくて、国が手を加えなければ地方自治体の間違いは直らないんだという態度がこの是正の要求の中にははっきり出ていると思うんです。ですから、そういう点では、総理が言うみずからの手で自主的に是正される、これが前提だと言っておりますけれども、その自己決定、自己責任と是正の要求は両立しない、こういうことだと思うんです。
さて、そういう点で次の直接執行の問題に移りたいと思います。
自治事務に対しての代執行はないということは、これは将来もないということを大臣が委員会で答弁しております。そういう中で、代執行はないんだけれどもそれにかわるもの、こういうことで自治事務に対する並行権限の規定による国の指示及び直接執行があります。この並行権限は従来からあったわけでありますけれども、今回の個別法の改正によって新たに並行権限規定が設けられたのは何件あり、その中身はどういうものですか。
鈴
鈴木正明#20
○政府委員(鈴木正明君) お答えいたします。
自治事務に対します国の直接執行の規定についてでございますが、法律数で申し上げますと、従来から規定が設けられているものが二十本、今回の改正で規定を設けることといたしておりますのが十五本でございます。
例えばで申し上げますと、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の関係の報告、検査の関係、それから厚生省関係では医療法、身体障害者福祉法あるいは精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、知的障害者福祉法、こういった関係の報告の徴収あるいは緊急時における厚生大臣の事務執行の関係、それから漁業法などでは大臣の指示、それから建設省の建築基準法によります特定行政庁に対する指示、こういったことでございます。
この発言だけを見る →自治事務に対します国の直接執行の規定についてでございますが、法律数で申し上げますと、従来から規定が設けられているものが二十本、今回の改正で規定を設けることといたしておりますのが十五本でございます。
例えばで申し上げますと、大気汚染防止法、水質汚濁防止法等の関係の報告、検査の関係、それから厚生省関係では医療法、身体障害者福祉法あるいは精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、知的障害者福祉法、こういった関係の報告の徴収あるいは緊急時における厚生大臣の事務執行の関係、それから漁業法などでは大臣の指示、それから建設省の建築基準法によります特定行政庁に対する指示、こういったことでございます。
富
関
関谷勝嗣#22
○国務大臣(関谷勝嗣君) 今回の建築基準法の改正のポイントあるいは基本的な考え方でございますけれども、まず建築基準法に基づく事務がこれは何といいましても住民にとって身近な行政である、したがって、先生の御指摘のようにできる限り身近な地方公共団体が行うことが望ましいということから、ごく一部の、ごくごく一部でございますが、法定受託事務を除き、地方分権の趣旨にのっとって自治事務とするということにしたところでございます。
この発言だけを見る →富
富樫練三#23
○富樫練三君 要するに、機関委任事務であった建築確認事務を自治事務にした、こういうことでありますね。自治事務にした結果として、従来のような機関委任事務と違って代執行をすることは難しいということですね。しかしながら、何らかの形で強力な関与の道を残しておきたいということで新しい基準を設けたということではないんですか、中心点は。
そして、その新しい基準というのは、建築確認事務の処理について直接関与する基準として、一つは多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがある場合、もう一つが国の利害に重大な関係がある建築物に関し必要があると認める場合、この二つの基準を設けて、これを建築基準法の十七条に入れた、ここが中心点だと思うんです。
そこで、伺うわけですけれども、第一の多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあると認める場合は、国の関与の仕方は指示までなのか直接執行まで行くのか。もう一つは、第二の国の利害に重大な関係がある建物に関し必要があると認める場合は、指示までなのかそれとも直接執行まで行くのか。それぞれについて、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →そして、その新しい基準というのは、建築確認事務の処理について直接関与する基準として、一つは多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがある場合、もう一つが国の利害に重大な関係がある建築物に関し必要があると認める場合、この二つの基準を設けて、これを建築基準法の十七条に入れた、ここが中心点だと思うんです。
そこで、伺うわけですけれども、第一の多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあると認める場合は、国の関与の仕方は指示までなのか直接執行まで行くのか。もう一つは、第二の国の利害に重大な関係がある建物に関し必要があると認める場合は、指示までなのかそれとも直接執行まで行くのか。それぞれについて、いかがでしょうか。
関
関谷勝嗣#24
○国務大臣(関谷勝嗣君) 国の利害に重大な関係がある建築物、あるいは多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれのある場合に限定をして適切に処分を行うように指示ができることとしたわけでございます。
さらに、国の利害に重大な関係がある建築物について、この指示に従わない場合には、大きな歯どめでございますが、政令で定める審議会がございますから、審議会の確認を得る手続を経た上で直接建築確認等の処分を行うことができるという制度にいたしておりますから、あらゆるといいましょうか、間、間にストッパーがかかっておるというふうに私は認識をいたしております。
この発言だけを見る →さらに、国の利害に重大な関係がある建築物について、この指示に従わない場合には、大きな歯どめでございますが、政令で定める審議会がございますから、審議会の確認を得る手続を経た上で直接建築確認等の処分を行うことができるという制度にいたしておりますから、あらゆるといいましょうか、間、間にストッパーがかかっておるというふうに私は認識をいたしております。
富
富樫練三#25
○富樫練三君 結論から言うと、こういうことになるんじゃないですか。
国民の命がかかっているとき、すなわち多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあるとき、これは、こういうときは指示までということですね。それから、国の利害に関係するときは、いろいろストッパーがかかっているんだけれども最終的には直接執行も行うと。こういうことですね、今の答弁の中身は。
しかも、建設大臣の衆議院での答弁によると、そういう国の利害に重大な影響がある、それで予想される建物というのは、原子力発電所や防衛施設の建設などに伴う建築確認行為だと、こういうふうに答弁されているわけです。そうしますと、国民の命よりも原子力発電所や防衛施設の方が重要だと、こういうことになりませんか。
私は、一般的に国民の命や健康が危機にさらされているときに、それを守るために国が緊急に権限を行使する、こういう場合はそれは一般論としてはあり得るだろうというふうに思いますけれども、国民に対して国が最終的にきちんとやる。こういうことがあったとしても、それも直接執行という場合には当然のことながら住民や地方自治体の理解、納得、その上で行うことが大事だというふうに思うんです。
ましてや、これが自治事務の場合はなおさらのことだと思うんです。理解、納得抜きで上から強行することが何で対等、協力、横の関係だと言えるのか。この点についてはっきりさせていただきたいと思うんです。
この発言だけを見る →国民の命がかかっているとき、すなわち多数の者の生命または身体に重大な危害が発生するおそれがあるとき、これは、こういうときは指示までということですね。それから、国の利害に関係するときは、いろいろストッパーがかかっているんだけれども最終的には直接執行も行うと。こういうことですね、今の答弁の中身は。
しかも、建設大臣の衆議院での答弁によると、そういう国の利害に重大な影響がある、それで予想される建物というのは、原子力発電所や防衛施設の建設などに伴う建築確認行為だと、こういうふうに答弁されているわけです。そうしますと、国民の命よりも原子力発電所や防衛施設の方が重要だと、こういうことになりませんか。
私は、一般的に国民の命や健康が危機にさらされているときに、それを守るために国が緊急に権限を行使する、こういう場合はそれは一般論としてはあり得るだろうというふうに思いますけれども、国民に対して国が最終的にきちんとやる。こういうことがあったとしても、それも直接執行という場合には当然のことながら住民や地方自治体の理解、納得、その上で行うことが大事だというふうに思うんです。
ましてや、これが自治事務の場合はなおさらのことだと思うんです。理解、納得抜きで上から強行することが何で対等、協力、横の関係だと言えるのか。この点についてはっきりさせていただきたいと思うんです。
関
関谷勝嗣#26
○国務大臣(関谷勝嗣君) 先ほど答弁をさせていただきましたように、これはあらゆるそういう歯どめがかかっておるわけでございまして、これはもう万々、たびたびこういうようなことが起こるわけではございません、先ほど事務局から答弁をいたしましたように、四十年間にわたってそういうようなものはなかったという時期もあるわけでございますから、そういうふうに私は御理解をしていただきたいと思っております。
この発言だけを見る →富
富樫練三#27
○富樫練三君 たびたびあるわけではないというのは答えにはなっていないと思うんです。
この直接執行という制度、法律上から見ると、いわゆる裁判抜きの代執行になるんですね。すなわち、法定受託事務の場合には職務執行命令訴訟をやって、その後でいわゆる代執行、こういうことになるわけで、自治事務の並行権限による直接執行の場合は裁判抜きで一方的な直接執行が可能になる、ここが代執行と直接執行の違うところなんです。これが可能であるということ。
何でそれが可能なのかというと、これは行政上の上下主従関係ということを前提にしなければこういう理屈は通らないはずなんです。ですから、そういう意味では今度の地方分権の中でやはり上下主従関係あるいは縦の関係というものが色濃く残っている、その一つの典型がこの直接執行、ここにあらわれていると言わなければならないと思うんです。
さて、時間がだんだん短くなってまいりましたけれども、この統制、強化という側面の三つ目の問題でありますけれども、合併特例法、この問題であります。
今度の改正では、都道府県知事は市町村に対して合併協議会設置の勧告ができる、こういうふうにしております。本来、合併は市町村や住民が自主的に判断することが大事だというふうに考えますけれども、総理の合併に対する基本認識をまず伺います。
この発言だけを見る →この直接執行という制度、法律上から見ると、いわゆる裁判抜きの代執行になるんですね。すなわち、法定受託事務の場合には職務執行命令訴訟をやって、その後でいわゆる代執行、こういうことになるわけで、自治事務の並行権限による直接執行の場合は裁判抜きで一方的な直接執行が可能になる、ここが代執行と直接執行の違うところなんです。これが可能であるということ。
何でそれが可能なのかというと、これは行政上の上下主従関係ということを前提にしなければこういう理屈は通らないはずなんです。ですから、そういう意味では今度の地方分権の中でやはり上下主従関係あるいは縦の関係というものが色濃く残っている、その一つの典型がこの直接執行、ここにあらわれていると言わなければならないと思うんです。
さて、時間がだんだん短くなってまいりましたけれども、この統制、強化という側面の三つ目の問題でありますけれども、合併特例法、この問題であります。
今度の改正では、都道府県知事は市町村に対して合併協議会設置の勧告ができる、こういうふうにしております。本来、合併は市町村や住民が自主的に判断することが大事だというふうに考えますけれども、総理の合併に対する基本認識をまず伺います。
小
小渕恵三#28
○国務大臣(小渕恵三君) 市町村合併は、地域のあり方にかかわり、地域の将来や住民の生活に大きな影響を及ぼす事柄であることから、市町村や地域住民がみずから主体的、積極的に取り組むことがまず基本だと考えております。
その上で、市町村を包括する広域の地方公共団体である都道府県には、地域全体の発展や住民生活の水準の確保という観点から、市町村合併をみずからの問題としてとらえ、積極的な役割を果たすことが期待されるところでございまして、都道府県知事の法定合併協議会設置の勧告につきましても、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するものといった都道府県の本来の役割に基づくものであると考えておるところでございます。
この発言だけを見る →その上で、市町村を包括する広域の地方公共団体である都道府県には、地域全体の発展や住民生活の水準の確保という観点から、市町村合併をみずからの問題としてとらえ、積極的な役割を果たすことが期待されるところでございまして、都道府県知事の法定合併協議会設置の勧告につきましても、広域にわたるもの、市町村に関する連絡調整に関するものといった都道府県の本来の役割に基づくものであると考えておるところでございます。
富
富樫練三#29
○富樫練三君 そこで伺うわけですけれども、今回の合併協議会設置の勧告、わざわざ勧告を入れてあるわけなんですね。勧告をするときに、どういう事態になったときに勧告をするのか、都道府県から。その基準はどういうものがあるんですか。
この発言だけを見る →