決算行政監視委員会第二分科会

2016-11-21 衆議院 全198発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
本分科会は平成二十八年十一月十七日(木曜日)委員会において、設置することに決した。
十一月十八日
 本分科員は委員長の指名で、次のとおり選任された。
      神田 憲次君    木村 太郎君
      河野 太郎君    新谷 正義君
      村上誠一郎君    山際大志郎君
      石関 貴史君    西村智奈美君
      石田 祝稔君    中村喜四郎君
十一月十八日
 石関貴史君が委員長の指名で、主査に選任された。
平成二十八年十一月二十一日(月曜日)
    午後一時開議
 出席分科員
   主査 石関 貴史君
      神田 憲次君    木村 太郎君
      新谷 正義君    村上誠一郎君
      山際大志郎君    武正 公一君
      長妻  昭君    濱村  進君
      中村喜四郎君
   兼務 大平 喜信君 兼務 吉田 豊史君
    …………………………………
   財務大臣         麻生 太郎君
   総務大臣         高市 早苗君
   文部科学大臣       松野 博一君
   防衛大臣         稲田 朋美君
   財務副大臣        大塚  拓君
   外務大臣政務官      武井 俊輔君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       山下 修弘君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       吉田 裕治君
   会計検査院事務総局事務総長官房審議官       堀川 義一君
   会計検査院事務総局第四局長            寺沢  剛君
   会計検査院事務総局第五局長            斎藤信一郎君
   政府参考人
   (総務省自治税務局長)  林崎  理君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          有松 育子君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          藤原  誠君
   政府参考人
   (文部科学省研究振興局長)            小松 弥生君
   政府参考人
   (文部科学省研究開発局長)            田中 正朗君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局次長) 岡  真臣君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局長)  深山 延暁君
   政府参考人
   (株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁)    細川 興一君
   政府参考人
   (株式会社国際協力銀行代表取締役副総裁)     前田 匡史君
   総務委員会専門員     佐々木勝実君
   財務金融委員会専門員   駒田 秀樹君
   文部科学委員会専門員   行平 克也君
   安全保障委員会専門員   林山 泰彦君
   決算行政監視委員会専門員 塚原 誠一君
    ―――――――――――――
分科員の異動
十一月二十一日
 辞任         補欠選任
  西村智奈美君     武正 公一君
  石田 祝稔君     中川 康洋君
同日
 辞任         補欠選任
  武正 公一君     長妻  昭君
  中川 康洋君     角田 秀穂君
同日
 辞任         補欠選任
  長妻  昭君     西村智奈美君
  角田 秀穂君     濱村  進君
同日
 辞任         補欠選任
  濱村  進君     吉田 宣弘君
同日
 辞任         補欠選任
  吉田 宣弘君     石田 祝稔君
同日
 第一分科員大平喜信君及び第三分科員吉田豊史君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成二十四年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十四年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十四年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十四年度政府関係機関決算書
 平成二十四年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十四年度国有財産無償貸付状況総計算書
 平成二十五年度一般会計歳入歳出決算
 平成二十五年度特別会計歳入歳出決算
 平成二十五年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成二十五年度政府関係機関決算書
 平成二十五年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成二十五年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (総務省、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫、株式会社国際協力銀行、文部科学省及び防衛省所管)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
石関貴史#1
○石関主査 これより決算行政監視委員会第二分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることになりました石関貴史でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 本分科会は、総務省所管、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫、株式会社国際協力銀行、文部科学省所管及び防衛省所管について審査を行います。
 なお、各省庁の審査に当たっては、その冒頭に決算概要説明、会計検査院の検査概要説明及び会計検査院の指摘に基づき講じた措置についての説明を聴取することといたします。
 平成二十四年度決算外二件及び平成二十五年度決算外二件中、総務省所管、財務省所管、株式会社日本政策金融公庫、株式会社国際協力銀行、文部科学省所管及び防衛省所管について審査を行います。
 これより財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
この発言だけを見る →
麻生太郎#2
○麻生国務大臣 平成二十四年度及び平成二十五年度財務省所管の決算について、その概要を御説明申し上げます。
 最初に、平成二十四年度財務省所管の決算について御説明申し上げます。
 まず、一般会計歳入歳出決算について申し上げさせていただきます。
 財務省主管の一般会計歳入決算につきましては、収納済み歳入額は百六兆二千三百五十八億円余であります。これを歳入予算額と比較いたしますと、六兆九千二百四十一億円余の増加となっております。
 収納済みの歳入額のうち、租税額は四十三兆九千三百十四億円余となっております。
 財務省所管の一般会計歳出決算につきましては、歳出予算現額二十四兆四千百七十二億円余に対し、支出済み歳出額は二十三兆六千九十五億円余、翌年度繰越額は三十五億円余であります。不用額は八千四十一億円余となっております。
 支出済み歳出額のうち、国債費は二十兆二百十一億円余となっております。
 次に、特別会計歳入歳出決算について申し上げます。
 国債整理基金特別会計におきまして、収納済み歳入額は二百十四兆六千八十四億円余、支出済み歳出額は百九十二兆一千五百九十二億円余であります。
 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出決算につきましては、決算書によって御了承願いたいと存じます。
 以上が、平成二十四年度財務省所管の決算の概要であります。
 続きまして、平成二十五年度財務省所管の決算について御説明申し上げさせていただきます。
 まず、一般会計歳入歳出決算について申し上げます。
 財務省主管の一般会計歳入決算につきましては、収納済み歳入額は百四兆二千四百四十億円余であります。これを歳入予算額と比較いたしますと、七兆四千四百二十七億円余の増加となっております。
 収納済み歳入額のうち、租税等は四十六兆九千五百二十九億円余となっております。
 財務省所管の一般会計歳出決算につきましては、歳出予算現額二十五兆五千百二十六億円余に対し、支出済み歳出額は二十四兆六千八百三十億円余、翌年度繰越額は四十三億円余であります。不用額は八千二百五十二億円余となっております。
 支出済み歳出額のうち、国債費は二十兆四千四百八十八億円余となっております。
 次に、特別会計歳入歳出決算について申し上げます。
 国債整理基金特別会計におきまして、収納済み歳入額は二百二十五兆九十九億円余、支出済み歳出額は百九十八兆六千二百二十九億円余であります。
 このほか、地震再保険等の各特別会計の歳入歳出決算につきましては、決算書等によって御了承願いたいと存じます。
 以上が、平成二十五年度財務省所管の決算の概要であります。
 よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
この発言だけを見る →
石関貴史#3
○石関主査 次に、会計検査院の検査概要説明を聴取いたします。会計検査院山下審議官。
この発言だけを見る →
山下修弘#4
○山下会計検査院当局者 平成二十四年度財務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項一件、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項二件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 これは、租税の徴収に当たり、徴収額に不足があったものであります。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
 これは、債務に関する計算書に計上される国庫債務負担行為に係る債務額に関するものであります。
 検査いたしましたところ、債務に関する計算書における国庫債務負担行為に係る年度末の債務額について、官庁会計システムへの必要な情報の入力漏れなどにより、同計算書において誤謬が発生していた事態及びそれを防ぐための取り組みが十分に行われていなかった事態が見受けられました。
 したがいまして、財務省において、債務に関する計算書の計数の正確性が確保されるよう、各府省の本府省において、その所管する各官署に係る債務額の一覧表を一括して出力できるようにするとともに、支出負担行為担当官が分任官の一覧表も出力できるような方策について検討し、その結果等に基づき、債務の計数の確認体制を充実させるなどするよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 その一は、普通財産の貸付料債権に係る長期の収納未済事案について、進行管理体制の構築を図るなどすることにより、収納未済事案の解消に向けた取り組みが適切に行われるよう改善させたものであります。
 その二は、日本酒造組合中央会における単式蒸留焼酎製造業に対する近代化等支援事業について、製造業者からの助成金の受給申請に対する審査を十分に行うなど事業執行体制を整備するよう同中央会に対して指導したり、設置された蒸留廃液処理設備の稼働状況等を確認する体制を整備したりすることなどにより、事業効果が十分に発現するよう改善させたものであります。
 なお、以上のほか、平成二十二年度決算検査報告に掲記いたしました社会保険診療報酬の所得計算の特例に係る租税特別措置について意見を表示した事項、平成二十三年度決算検査報告に掲記いたしました輸入事後調査によって非違が判明した場合における修正申告等または更正等による税額の確定について処置を要求した事項並びに租税特別措置の適用状況等、歳出予算における繰り越し、沖縄振興開発金融公庫による省エネルギーの促進に係る貸し付け及び株式会社日本政策金融公庫による省エネルギーの促進に係る貸し付けについて、それらの意見を表示した事項並びに販売用貨幣の販売価格について改善の処置を要求し、及び意見を表示した事項につきまして、それらの結果を掲記いたしました。
 続きまして、平成二十五年度財務省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項二件、意見を表示しまたは処置を要求した事項三件及び本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項三件であります。
 まず、不当事項について御説明いたします。
 検査報告番号二〇号は、租税の徴収に当たり、徴収額に過不足があったものであります。同二一号は、国有港湾施設有償貸付契約において、貸付料の算定を誤ったため、契約額が低額となっていたものであります。
 次に、意見を表示しまたは処置を要求した事項について御説明いたします。
 その一は、特定調達に係るガスの契約事務の実施に関して是正改善の処置を要求いたしたもの、その二は、株式会社日本政策金融公庫が中小企業事業で行う証券化支援業務の実施に関して意見を表示いたしたもの、その三は、国有財産台帳等における報告漏れ及び誤謬訂正に関して意見を表示いたしたものであります。
 次に、本院の指摘に基づき当局において改善の処置を講じた事項について御説明いたします。
 その一は、消費税の申告審理等に関するもの、その二は、国有資産等所在市町村交付金の対象となる貸付財産に関するもの、その三は、廃止決定された合同宿舎の退去期限日の設定に関するものであり、これら三件について指摘したところ、それぞれ改善の処置がとられたものであります。
 以上をもって概要の説明を終わります。
この発言だけを見る →
石関貴史#5
○石関主査 次に、会計検査院斎藤第五局長。
この発言だけを見る →
斎藤信一郎#6
○斎藤会計検査院当局者 平成二十四年度株式会社日本政策金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件であります。
 これは、移転登記業務に係る委託契約の契約方式に関するものであります。
 検査いたしましたところ、移転登記業務に係る委託契約について、抵当権の抹消登記等を行うために債務者が任意に選定した司法書士と同一の司法書士を相手方として個々に随意契約により締結している事態が見受けられました。
 したがいまして、同公庫において、移転登記業務に係る委託契約について、公正性、透明性及び競争性を確保するよう、原則として、契約の対象をまとめて一般競争契約とするよう是正改善の処置を要求いたしたものでございます。
 なお、本件につきましては、同公庫において、本院指摘の趣旨に沿い、二十五年度から、移転登記業務に係る委託契約をまとめて一般競争契約により締結する処置をとっております。
 続きまして、平成二十五年度株式会社日本政策金融公庫の決算につきまして検査いたしました結果の概要を御説明いたします。
 検査報告に掲記いたしましたものは、意見を表示しまたは処置を要求した事項一件であります。
 これは、東日本大震災復興特別貸し付けにおける低利貸し付けの実施に関するものであります。
 検査いたしましたところ、株式会社日本政策金融公庫において、借り受け者が低利適用限度額を超えて貸し付けを受けていないかについて、実効性のある確認を行うような仕組みとなっていないなどしていて、低利適用限度額を超えて低利貸し付けが行われている事態が見受けられました。
 したがいまして、同公庫において、低利適用限度額を超えて低利貸し付けが行われている貸し付けについて、差額利息のうち、まだ徴求していないものを徴求するよう適宜の処置を要求するとともに、同公庫と他の融資機関との間で、低利貸し付けの貸付金元高の合計金額を把握するための協力体制がとられるよう、他の融資機関との間で協定等を締結し、内規において、この協定等に基づくなどして、他の融資機関や同公庫の他の事業から貸付金元高に係る証憑の提供を受けるなどの低利適用限度額の確認を行い、その内容を記録するなどのための具体的な方法を財務省及び中小企業庁と協議した上で定めて、各支店に周知するよう是正改善の処置を要求いたしたものであります。
 続きまして、平成二十四年度株式会社国際協力銀行の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
 続きまして、平成二十五年度株式会社国際協力銀行の決算につきまして検査いたしました結果、特に違法または不当と認めた事項はございません。
この発言だけを見る →
石関貴史#7
○石関主査 ただいまの会計検査院の指摘に基づき講じた措置について説明を聴取いたします。麻生財務大臣。
この発言だけを見る →
麻生太郎#8
○麻生国務大臣 平成二十四年度及び平成二十五年度に関し、ただいま会計検査院から御指摘のありました事項につきまして、財務省のとった措置について御説明をさせていただきます。
 会計検査院の検査の結果、不当事項として、税務署における租税の徴収に当たり、徴収額に過不足があったこと等の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾であります。これらにつきましては、徴収決定等適切な措置を講ずる等の対応をいたしておりますが、今後一層事務等の改善に努めたく存じます。
この発言だけを見る →
石関貴史#9
○石関主査 次に、細川株式会社日本政策金融公庫代表取締役総裁。
この発言だけを見る →
細川興一#10
○細川政府参考人 ただいま会計検査院から御指摘のありました事項につきまして、御説明申し上げます。
 平成二十四年度の移転登記業務に係る委託契約及び平成二十五年度の東日本大震災復興特別貸し付けにおける低利貸し付けにつきまして、処置要求事項として御指摘を受けましたことは、遺憾であります。
 それぞれにつき、既に改善のための措置を講じておりますが、今後とも適正な運用に努めてまいる所存であります。
この発言だけを見る →
石関貴史#11
○石関主査 この際、お諮りいたします。
 お手元に配付いたしております決算概要説明等のうち、ただいま説明を聴取した部分を除き、詳細な説明は、これを省略し、本日の会議録に掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
石関貴史#12
○石関主査 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
石関貴史#13
○石関主査 以上をもちまして財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての説明は終わりました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
石関貴史#14
○石関主査 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。神田憲次君。
この発言だけを見る →
神田憲次#15
○神田分科員 自由民主党の神田憲次でございます。
 本日は、質疑時間を頂戴いたしまして、まことにありがとうございます。主査の石関先生初め我が党の山際先生、そして理事の先生方に心から感謝申し上げます。
 さて、本日は、災害関連の税制について伺いたいと考えております。
 よく我が国は災害大国であると申しますが、実際この二十年間を振り返ってみますと、阪神・淡路の大震災、それから新潟中越地震、東日本大震災、そして今回の熊本の地震といった大規模災害のほか、水害でしたら昨年の利根川流域の洪水や本年の北海道大規模水害、それから台風、地すべり等、たくさんの被害が発生しておるわけでございます。
 災害は忘れたころにやってくるとよく申しますが、我が国に限って言えば、忘れる前にやってきているというのが実情でございまして、忘れることもできませんし、忘れさせてももらえないといったものではないでしょうか。国民の多くの方々も、心のどこかに地震や大規模災害への恐れを日々抱いてお暮らしになっているのではないかと思います。
 私みずからは愛知県出身の議員ですが、愛知県では何といっても、もう五十年間にわたって南海トラフ地震が叫ばれ、毎年、来るぞ来るぞと言われて地元自治体は防災訓練に励んでおる、こういうのが実情でございます。事前の防災活動ですが、恐ろしい災害が起こってしまったときに国として被災者や被災法人に対してどうすべきなのか、本日は特に税制に焦点を絞って御質問をさせていただきます。災害が発生した際には被災者や被災法人に対する税制上の対応をしっかりと行って生活再建や復旧復興を支えていくことが重要と考えておりますが、こうした観点から質問をさせていただきたいと存じます。
 まず、現行の災害関連の税制についてですが、どのような体制がとられているのかを質問させていただきたいと存じます。
 現行の税制においては、災害減免法、国税通則法あるいは所得税法、法人税法といった各税法において災害発生時の対応が規定されておるわけでございます。例えば、災害が広範な地域にわたる場合には、災害通達という形で、国税庁長官が地域と期日を指定して、申告や納付の期限を延長できる規定がございます。また、住宅や家財などに損害を受けたときは、雑損控除、これも繰り越しでできるというような形で、ないしは所得税の減免を行う等の規定があります。
 こうした災害関連の税制の中で代表的なものである災害減免法については、いつ、どのような目的で設けられたのかをお伺いしたいと存じます。
この発言だけを見る →
大塚拓#16
○大塚副大臣 神田先生は、税の専門家であるのと同時に、南海トラフのリスクを住民の方々が大変気にされている地域からの代表として国会に来られているという観点で、税の観点からそうしたリスクに備えようということで、大変大事な御質問を承っているというふうに考えております。
 御指摘の災害減免法、これは正式名称は災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律という法律でございますけれども、この災害減免法は、昭和二十二年の十二月に、当時全く同じ名前の法律があったわけですが、これを全文改正して創設されたものというふうに承っております。
 これは、震災、風水害、落雷、火災などの被災者の納付すべき国税を軽減、免除すること等を目的としておりまして、具体的には、住宅、家財に大きな被害が生じた場合の所得税の減免、相続財産が被災した場合の相続税の免除、酒税、たばこ税等を課せられたものが災害によって亡失した場合の還付等の措置が規定されているものでございます。
この発言だけを見る →
神田憲次#17
○神田分科員 御答弁、まことにありがとうございました。
 窮民救済は我が国の有史以来のテーマでありまして、古くは日本書紀の聖徳太子伝に推古天皇七年の別府地方地震において調庸を免ず、すなわち税金を取らないことにしたという記述があるほど、古くからの重要な政治テーマでした。
 峻険な山岳を抱え、変化に富む気候を持つ我が国では、災害の種類も、地震、津波、台風、水害、地すべり等、多岐にわたるわけでございます。歴史をひもとけば、災害の種類や実情に応じて時の政権がその都度税の減額や免除を行ってきたことがわかるのですが、現行の税制においては、災害一般に適用される特別な規定がある一方、阪神・淡路大震災や東日本大震災の際には特別な立法を行い、追加的な税制上の対応を手当てしております。
 現在こうした対応を行っている背景、理由についてお伺いできますでしょうか。
この発言だけを見る →
大塚拓#18
○大塚副大臣 阪神・淡路大震災や東日本大震災の際には、通常の災害と異なって、地域経済や生活の拠点が根こそぎ、広範な、甚大な被害を受けたということがございました。その復旧復興に向けて、現行法で規定されている一般的な措置では必ずしも十分な対応ができないのではないかという認識のもとで、被災地や復旧復興を担当する関係省庁の意見を踏まえて、特別立法によって追加的な対応を実施してきたところでございます。
 このように、これまでの災害への税制上の対応の検討に当たっては、災害の種類や規模、被害状況等を踏まえ、その都度、被災地の声も聞きながらきめ細かく対応するという方針で、当局としても臨んできているところでございます。
この発言だけを見る →
神田憲次#19
○神田分科員 ありがとうございます。
 それでは、これから一つ具体例を挙げて、災害税制に関する政府のお考えをお伺いしたいと存じます。
 阪神・淡路大震災及び東日本大震災の際には、住宅ローン減税に関連して幾つかの特例が設けられました。このうち、住宅ローン減税の居住要件の緩和に係る特例について、住宅ローン減税の居住要件そのものの意義及びその特例の意義についてお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
大塚拓#20
○大塚副大臣 住宅ローン控除は、そもそも、持ち家の取得の促進等を目的とした制度であるわけでございますけれども、原則、納税者が住宅ローン控除の対象となる住宅に現に居住しているということが適用要件とされているところでございます。
 他方で、阪神・淡路大震災及び東日本大震災においては、広範にわたって地域経済が甚大な被害を受けるとともに、多くの住宅が滅失、損壊し、生活基盤が失われるといった状況の中で、早期の復旧復興、被災者の生活の再建を後押しするために、居住できなくなった場合でも、住宅ローン控除の残存期間について継続して控除を受けられることとしたものでございます。
この発言だけを見る →
神田憲次#21
○神田分科員 ありがとうございます。
 住宅ローンの減税の特例を例に出しましたが、地震にせよ津波にせよ、恐ろしい経験をした後に、住んでいた家までもがなくなって途方に暮れる状況の中で、住宅ローンだけが残って、さらには住宅ローン減税も受けられなくなるというような状況は余りにも酷でございます。その意味においては、阪神・淡路大震災及び東日本大震災の際の対応には絶対に必要なものだと考えております。
 他方、防災の観点や財源の部分を勘案しましても、災害による被害の回復、これを全て国や地方自治体が担うというわけにもいきませんので、自助による災害への備えということを整えていくことも重要な課題であると考えております。
 こうしたことを踏まえまして、今後の災害関連の税制上の対応を検討するに当たっては、災害の性質上、現行の災害減免法のように災害一般に適用すべきものと、それから一定の災害が発生した際に適用すべきものとがあるのではないかと考えておるんですが、御見解はいかがでありましょうか。また、このように災害によって対応を変えることとした場合には、両者を分ける基準があるのか否か、あわせてお伺いしたいと存じます。
この発言だけを見る →
大塚拓#22
○大塚副大臣 御指摘のように、自助という観点ももちろん重要になってくるわけでございますけれども、災害関連の税制上の対応は、公平性や必要性の観点から精査しつつ、まさに自助による災害への備えを税制としていかに補完するかという観点に立って検討を進める必要があるというふうに考えております。
 こうした観点からは、御指摘のように、災害減免法などのように、災害の種類や規模などにかかわらず、災害被害があった場合にすべからく適用すべきものと、一定の災害が生じた場合に適用すべきものがあるのではないかということについて、委員と認識は同じでございまして、他方、特定の基準で災害を差別化するということもなかなか困難が伴うものだろうというふうにも思ってございます。
 今後の災害関連の税制上の対応を検討するに当たっては、そうした中でも、例えば、一定の災害が生じた場合に、被害の規模に応じて国や地方公共団体が被災世帯に支援金を給付する枠組みである被災者生活再建支援法というのがございますけれども、こうした既存の制度との整合性なども勘案しながら検討していくということが必要なのではないかというふうに考えております。
この発言だけを見る →
神田憲次#23
○神田分科員 副大臣、御答弁ありがとうございます。
 次に、少々運用面に踏み込んだお話も伺ってしまうのですが、先ほど申し上げたように、災害発生時の対応は、災害減免法、それから国税通則法及び所得税や法人税などの各法で規定されておるわけです。
 こうした対応の中で、まず、災害減免法において、家財や住宅に大きな被害があった被災者については、所得金額に応じて所得税が減免されるということになっております。他方で、所得税法においては、災害損失を雑損控除として所得から控除して、さらには、引き切れなかった場合の繰越控除ができるものとされておるかと思います。この両者の運用については、被災者みずからが選択適用できるものということになっております。
 このように、選択適用を認めること、これは、ある程度所得を得ている被災者については雑損控除を選択した方がより大きな所得税の減免効果を得られ、結果として災害減免法の規定が余り使われないということが起きるのではないかと思われますし、実務の世界ではそのように勧められていると仄聞しておるんです。
 こうした観点から、恣意的な選択が発生したり、災害減免法の法の趣旨を損ねることも考えられ、それぞれの制度が整合的になるよう一つの法体系の中で規定することも一案ではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。
 災害減免法で所得税の減免の規定を設ける一方で、所得税法で同じ趣旨の雑損控除という異なる規定が設けられた背景、理由について、お伺いをしたいと存じます。
この発言だけを見る →
大塚拓#24
○大塚副大臣 雑損控除というのは、そもそも、委員もよく御存じのとおりだと思いますけれども、災害のみならず、盗難ですとか横領といったやむを得ない事由による損失の発生に伴う税負担能力の減少というのを考慮したものでございますので、損失額を正確に算定した上で所得金額から控除する、こういう仕組みになっているわけでございます。
 一方で、災害減免法というのは、平時ではない状況ということを前提に組んだ制度でございまして、損害額が住宅、家財の二分の一以上である場合にその年の税額について減免を受けることができるという簡便な制度になっております。これは、災害によって正確な損失額を算定することがなかなか難しい、こういう状況になった場合でも被災者の負担を簡便な方法によって軽減することができるようにしようということで設けられている制度でございます。
 このように、税制の原則的な取り扱いの中で災害損失に配慮する雑損控除の仕組みと、こうした対応ができない被災者に配慮した災害減免法の仕組みを設けることによって、その時々で納税者の方が置かれている環境はさまざまでございますので、そうした環境にも対応して、通常は想定し得ないような大きな災害が起きた方、被災者にも対応ができるようにしようということでございますので、両方ともおのおのの目的があって存在している制度ということだろうというふうに思っております。
この発言だけを見る →
神田憲次#25
○神田分科員 副大臣、ありがとうございます。
 話を住宅ローン減税の要件緩和の点に戻します。
 住宅ローン減税の居住要件の緩和のように、阪神・淡路大震災及び東日本大震災の際に手当てをいたしました税制上の対応の中には、災害一般にも適用すべきものもあるのではないかと考えます。
 災害の都度特別立法によってどのような対応を行うのかを検討するということでは、被災された方や被災法人も不安に思われるでしょうし、タイムリーに対応できるのかといった点がどうしても懸念として拭えない部分でございます。
 一つ、阪神大震災の例なんですが、阪神・淡路大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律というのが、震災発生から三十四日後の同年二月二十日に施行しておるわけです。
 一方で、東日本大震災の際には、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律が同年四月二十七日に施行しておるわけですが、震災発生から四十七日の期間を要しております。その後、二重ローン解消のために、東日本大震災事業者再生支援機構法案が同年十一月二十一日に成立しておりまして、法案の根幹をなす機構の調整や、さらには各政党間の調整もありますから、震災発生から二百五十五日という長期かかっての成立となっておるわけです。
 被災者の二重ローンの回避につきましては、阪神・淡路大震災の際には救済はありませんでしたので、その時々の状況で追加的な対応を行うのか否かを決めている今の状況では、必ずしも公平な対応とは言えないんじゃないかと思うわけです。
 東京の数寄屋橋の交差点にひっそりとたたずむブロンズ像があるかと存じます。そこには不意の地震に不断の用意と刻まれておりまして、関東大震災十周年の戒めとして市民の募金によって建立されたもので、作者は、長崎原爆の平和祈念像をおつくりになった北村西望さんの作品だそうです。災害ですから常に切れ目なく備えよ、先人の教えはそう伝えているように感じるわけであります。
 また、阪神・淡路大震災では、御自身も被災者でありながら、三千七百有余の遺体の検視をなさって、大規模災害による建物倒壊の世界で初めての人的被害データの論文をお書きになった、監察医の西村明儒先生が以下のようにおっしゃっております。応急対応でたくさんの人が救えると思うのは間違いである、ほとんどの人は何をやっても無理、だから事前の対応しかないのであるというふうにおっしゃっています。
 ことしは、熊本、大分の地震もありました。被災された方や被災法人への対応も検討する必要があるかと存じます。
 災害税制には、先ほど申し上げた、被災された方、被災法人の救済の側面もあると思います。今後の災害への備えとして、より公平的で、かつ予見可能性のある仕組みづくりとして、阪神・淡路大震災や東日本大震災の際の対応を精査して、特別立法によって対応するのではなくて、いわば恒久的な対応とすることを検討すべきものと考えておるわけなんですが、この点についてはぜひとも前向きな御答弁をお願いしたいと存じます。
この発言だけを見る →
麻生太郎#26
○麻生国務大臣 これは、神田先生、今まで副大臣との間にいろいろ御議論をいただいたところでありますけれども、災害を受けられた方々に対して、現行の税法上からも、申告などの期限の延長とか、所得税や法人税につきましてはいわゆる発生した損失についての税額が減額できるというような手当てはされております。その上で、阪神・淡路とか今回の熊本、その前の東北等々、災害の規模とか災害の状況などを踏まえて、被災地の声等々、いろいろなものを勘案しながらきめ細かく対応していくとの考え方で、特別な立法というのをこれまで行ってきたんだと思っております。
 他方、今、神田先生の御指摘にありましたように、国民に税制においても万が一の備えがあるのだと安心してもらうということと同時に、災害が生じた場合には適時に対応できるようにするなどの観点から、特別な立法というものが別になくてもきちんと対応できるように、適用できるように、あらゆる現行税制を超える何らかの手当てをしておくことも検討すべきではないかという御意見は前からあるところなので、これはよく認識をいたしております。こうした点につきまして、私ども財務省としても同じ問題を持っているところであります。
 これまで災害ごとに特別な立法で対応してきた税法上の対応につきまして、これは常設化するのがふさわしいのではないかということを言っておられるんだと思いますけれども、ことし、年末の税制改正がありますので、それに向かって検討いたします。
この発言だけを見る →
神田憲次#27
○神田分科員 大臣、大変前向きな御対応、御答弁、ありがとうございました。
 ちょっと早いんですが、本日は、御多忙のところ、麻生大臣、大塚副大臣に足をお運びいただきまして、大変ありがとうございました。
 自民党では本日から税調の平場がスタートいたしますので、先ほど来の御答弁いただいた内容も私なりに十分考えまして、これから税調の場で発言をしてまいりたいと思います。
 本日は、まことにありがとうございました。
この発言だけを見る →
石関貴史#28
○石関主査 これにて神田憲次君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして財務省所管、株式会社日本政策金融公庫及び株式会社国際協力銀行についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
この発言だけを見る →
石関貴史#29
○石関主査 これより文部科学省所管について審査を行います。
 まず、概要説明を聴取いたします。松野文部科学大臣。
この発言だけを見る →
← 戻る