環境委員会

2017-04-07 衆議院 全212発言

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会議録情報#0
平成二十九年四月七日(金曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 平  将明君
   理事 石川 昭政君 理事 北川 知克君
   理事 高橋ひなこ君 理事 冨岡  勉君
   理事 福山  守君 理事 太田 和美君
   理事 福田 昭夫君 理事 江田 康幸君
      井上 貴博君    井林 辰憲君
      伊藤信太郎君    木村 弥生君
      小島 敏文君    助田 重義君
      田中 和徳君    比嘉奈津美君
      藤原  崇君    堀井  学君
      前川  恵君    菅  直人君
      田島 一成君    細野 豪志君
      松田 直久君    斉藤 鉄夫君
      塩川 鉄也君    足立 康史君
      小沢 鋭仁君    河野 正美君
      玉城デニー君
    …………………………………
   環境大臣         山本 公一君
   環境副大臣        関  芳弘君
   環境大臣政務官      比嘉奈津美君
   環境大臣政務官      井林 辰憲君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 開出 英之君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           丸山 雅章君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         潮崎 俊也君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局次長)        鳩山 正仁君
   政府参考人
   (環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長)   中井徳太郎君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            高橋 康夫君
   環境委員会専門員     関  武志君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月七日
 辞任         補欠選任
  河野 正美君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  足立 康史君     河野 正美君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 土壌汚染対策法の一部を改正する法律案(内閣提出第四三号)
     ――――◇―――――
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平将明#1
○平委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る十一日火曜日午前九時、参考人として早稲田大学法学部教授大塚直君、東京農工大学大学院工学研究院教授細見正明君、一般社団法人土壌環境センター技術委員会委員長鈴木弘明君及び元大阪市立大学大学院経営学研究科教授畑明郎君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平将明#2
○平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官開出英之君、法務省大臣官房審議官金子修君、農林水産省大臣官房審議官丸山雅章君、国土交通省大臣官房技術審議官潮崎俊也君、国土交通省土地・建設産業局次長鳩山正仁君、環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長中井徳太郎君、環境省水・大気環境局長高橋康夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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平将明#3
○平委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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平将明#4
○平委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中和徳君。
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田中和徳#5
○田中(和)委員 皆さん、おはようございます。自由民主党の田中和徳でございます。
 今や、土壌汚染は国民の重大な関心事となっております。それは、東京都の豊洲市場への移転問題から派生した数々の疑念の根本的な問題が土壌汚染でありまして、多くの人々の不安を増幅させたからであります。
 土壌汚染対策法に係る今回の改正の内容は、豊洲問題を受けたものではございません。しかし、憂慮すべき大きな関心事として土壌汚染が社会全体の注目を集めていることは誰もが認めざるを得ないところであります。
 そこで、国民の率直な視点から数点お尋ねをしてまいります。
 さきに今回の法改正について山本大臣より提案理由の説明がございましたが、五年前の、前回改正の施行を踏まえ、どのような課題があり、なぜ現行法を改正する必要があるのか、改めて大臣に立法趣旨を確認いたしたいと思います。
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山本公一#6
○山本(公)国務大臣 平成二十二年の改正法の施行から五年が経過したことから、法に基づき施行状況を検討した結果、まず、土地の汚染状況の把握が不十分であること、汚染の除去等の措置に係るリスク管理が不十分であること、リスクに応じた規制の合理化が必要であることが明らかとなりました。
 これらの課題を解決し、土壌汚染に関する適切なリスク管理を推進するため、土壌汚染状況調査の実施対象となる土地の拡大、汚染の除去等の措置内容に関する計画提出命令の創設、リスクに応じた規制の合理化などの改正を行うものでございます。
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田中和徳#7
○田中(和)委員 築地市場の移転予定地である豊洲の汚染問題は、土壌汚染対策法により求められているものではなく、安心の観点からの地下水調査も含めて東京都の判断で運用されているものでありまして、環境省は、自治体の判断の範疇という立場をとっています。
 先日報道されましたけれども、調査した専門家の方々の説明によれば、直ちに市場の運営上健康影響が生じるわけではなく、施設は地下とコンクリートで隔離され、問題の地下水は利用しないことから、安全性は確保されているという説明でございました。また、有害物質が検出されたこと自体を大きく取り上げる報道が続き、東京都民はもとより、国民全体の不安を増幅させておることも事実であります。
 空気、水についても言えることでありますけれども、土壌についても、社会全体で、正しい知識や、利活用の内容によって、また物質の種類と濃度によってどの程度健康リスクがあるのか、土壌汚染問題に関して最低限の知識を身につけるための教育や啓発活動が不可欠であると考えます。
 そこで、土壌汚染対策において、子供たちを含めた一般の国民へのリスクコミュニケーションの重要性について、どこで、どのように、誰が、いつ実行をするのか、環境省の基本的な考え方をお伺いいたしたいと思います。
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山本公一#8
○山本(公)国務大臣 土壌汚染については、汚染があってもすぐに健康影響があるわけではなく、土壌に含まれる有害物質が体内に入る経路を遮断することによりリスク管理を行うことが基本であります。
 一方で、汚染の状態や健康リスクの程度がわからなければ不安が生じやすいものでもあります。正確な情報提供により国民の理解増進を図ることが重要であろうと思っております。
 このため、環境省では、ウエブサイトやパンフレットなどにより、できるだけわかりやすい情報提供に努めるほか、毎年、土壌汚染のリスクコミュニケーションに関するセミナーを開催しているところでもあります。また、環境省が環境教育用に作成しているこども環境白書においても、土壌汚染について紹介をいたしております。
 今後とも、汚染土壌に関するリスク管理に係る国民の理解増進を図るため、引き続き普及啓発に努力をしてまいります。
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田中和徳#9
○田中(和)委員 さて、土壌汚染とは、土壌に含まれる有害な物質が私たちの体の中に入り、健康被害に及ぶ経路、すなわち摂取経路があるかどうかがポイントとなってまいります。
 土壌汚染対策においては、汚染物質が人の体内に取り込まれる経路を遮断し、健康被害のおそれがない状態にすることが肝心であります。
 土壌汚染対策法の仕組みでは、調査の結果、基準値を超える汚染物質があり、かつ汚染物質の摂取経路がある場合、都道府県知事は、要措置区域に指定し、土地所有者に対して健康被害を防止するための対策を指示することになります。
 今回の法改正においては、この最も重要な要措置区域における措置について、適切に計画、実施されるような改善措置を講じるとのことでありますが、そもそも現状において要措置区域における対策の実施がどのような状況にあり、今回の改正でどのような問題がどのように改善、解決されるのか、説明をお願いしたいと思います。
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比嘉奈津美#10
○比嘉大臣政務官 御指摘の改正内容の対象となる要措置区域については、前回の改正法の施行後の五年間で累計三百五十四件が指定されております。
 要措置区域において土地所有者等が実施する措置及びその内容については、現行制度では、都道府県知事が事前に確認、指導する仕組みがないため、不十分な措置の実施や誤った施行方法による汚染の拡散事例が生じているとの課題があります。
 こうした課題に対応するために、今回の改正法案では、都道府県知事への措置内容の計画を事前に届け出ることを義務づけるとともに、措置が完了した際についても措置の実施内容等の提出を義務づけることとしております。これにより、都道府県知事による措置内容の確認を確実に行うことが可能となります。
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田中和徳#11
○田中(和)委員 現行では、自然由来の汚染土壌は、区域から搬出する際は、必ず汚染土壌処理施設において処理することが義務づけられております。近隣の場所にあっても仮置きに活用ができないなど、工事にも支障が生じて不都合が起きております。
 また、諸外国においては、汚染された土壌は、処理施設で処理されるだけではなくて、資材として活用されているという話も聞いております。
 このため、自然由来のような軽度の汚染土壌については、その特性に鑑みて、汚染の拡散につながらない範囲で積極的に有効活用を考えるべきだと考えます。政府側のお考えをお聞きしておきたいと思います。
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高橋康夫#12
○高橋政府参考人 お答えいたします。
 自然由来等の土壌につきましては、濃度が低く、かつ同一の地層に広く存在をしているものの、現行制度におきましては、これを区域外に搬出する場合には、人為汚染の土壌と同様に汚染土壌処理施設での処理が義務づけられておりまして、御指摘のような有効活用は難しい状況になってございます。
 このため、今回の改正案におきましては、自然由来等の土壌につきまして、同様の汚染状態で同一の地層にある他の管理された区域において、仮置きでございますとか地盤のかさ上げなどへの利用を可能とするということにしてございます。
 また、当該土壌の搬出に当たりましては、あらかじめ事業者から届け出を都道府県にさせまして、都道府県の方で汚染の拡散が起きないような運搬方法や搬出先等の確認を行うということとしております。
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田中和徳#13
○田中(和)委員 別の視点になりますけれども、この法律が規制対象とする土地には、土壌環境という側面に加えて、私有財産としての側面があります。
 土壌汚染問題は土地の価値に大きな影響を及ぼしますが、目に見えず、汚染の存在が把握しにくいという特徴から、土地取引の段階では汚染があるかどうかわからないまま取引されるケースが一般的であります。
 私の地元川崎市内でも、一流会社の事業が決定をして、工事に取りかかった後で土壌汚染が見つかり、高額な処理費用を負担して汚染を除去した実例があります。この土地はJR川崎駅前の一等地でありましたから、土地の値段も高く、今では日本で最大のショッピングモールになっております。
 土壌汚染地域は、土壌汚染がない土地に比べて、その処理対策費用として大きな経済的な負担がプラスされることになります。そして、全国的には、その土地の価格よりも処理費用の方がはるかに高額になることの方が一般的であります。
 土壌汚染がある土地について、固定資産税に係る固定資産評価では、土壌汚染はどのように反映されているのか。土壌汚染地域であることにより評価額はその分マイナスされるのか。マイナスになれば、固定資産税が減ることになります。当然地方財政への影響があると思いますが、総務省に実情について確認をしてまいりたいと思います。
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開出英之#14
○開出政府参考人 お答えいたします。
 固定資産税における土地の評価につきましては、基本的に、売買実例価額に基づいて適正な時価を求める方法によることとされておりまして、土壌汚染のある土地につきましては、その要素が売買実例価額に反映されることによりまして、固定資産税の評価においても減価要因として考慮されることになります。
 また、土地取引の段階でわからなかった土壌汚染が後に明らかになったような場合におきましても、当該土地の利用制限の程度等を踏まえ、不動産鑑定士の意見などを参考にしながら、個別にその影響を把握し、減価要因として評価に反映させることとなります。
 このようにして、固定資産の評価額が減価された場合につきましては、具体的な影響額については把握してございませんが、固定資産の税額についても減収となるということになります。
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田中和徳#15
○田中(和)委員 今の御答弁を聞いておりまして、本当に土壌汚染によって普通のその地域の固定資産税に比べて減額されているところがどのぐらいあるだろうか、どのようなきめの細かい調査によって固定資産税の評価が決まっているんだろうか、こういうふうに、私自身の今までの経験に基づいてお話しすると、ほとんどできていないと思います。
 そのことをやることによって、一方においては国民に正しい土地の状況を伝えることができるんですが、都市部では、特に委員長の大田区もそうでしょうし、我が川崎も隣接地で同じですけれども、町工場が経済成長期には本当に数多くあったんです。そこが、いつの間にか工場がなくなって、マンションになったり、一般の住宅として分譲されたり、建て売り住宅になったりしているわけでして、この不動産の権利の移転のときに、実は、土壌汚染等の問題を確認して市が固定資産税を決定した、自治体が決定したということは、聞いたことが余りありません。
 この辺の実態について、今後、総務省として、地方自治体の人たちと、確かに課題が大きいんですけれども、どうしようとされるのか、どうあるべきだと考えておられるのか、お伺いしておきたいと思います。
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開出英之#16
○開出政府参考人 先ほど申し上げましたように、固定資産の評価におきましても土壌汚染の要素については考慮するということになってございますが、土壌汚染の状況は個々の土地によって異なるということでありますので、総務省として一概にどの程度評価額が考慮されているかということは把握してございませんが、評価につきましては、私ども固定資産評価基準を持っておりますし、自治体の相談に乗る立場でもございますので、そのあたりは適切に指導してまいりたいというふうに考えております。
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田中和徳#17
○田中(和)委員 総務省からの答弁はほとんどすっきりしない答弁ですけれども、これ以上今の段階でお話をしても、答弁は繰り返されることになると思います。
 一歩進めて議論をいたしてまいりたいと思います。
 大工場の跡地などは土壌汚染があることは誰しも気がつきますけれども、小さな町工場や過去のごみ捨て場などが昨今の土壌汚染問題の原因になっていることがどこにでも散見されるわけです。私の近所にも、全く大きな問題として取り上げられたケースもございます。
 土地の所有権者が何度かかわっている場合、その処理費用は現所有者が負担せざるを得ないけれども、なかなか納得がいかないというところもあると思います。また、土地の価格より汚染処理費用が大きい場合は、とんでもない負の資産を所有することになります。
 確かに、土地取引後の所有者が、過去にさかのぼって、汚染原因者負担によって瑕疵担保責任もしくは損害賠償を求めていくという責任追及もできるかもしれませんけれども、一般的には大変難しいことと思われます。また、単に運が悪かっただけでは済まされない大問題ではないかとも思います。
 さらに、融資などの担保にしている土地に後で土壌汚染が見つかったり、価値が減額される場合もあると思います。
 宅建業法では、取引業者に、土壌汚染対策法の区域指定による規制があることなどの重要事項について説明義務が課せられておりますけれども、実態上、このような情報は適切にやりとりされているかどうか、私は疑問だと思っております。
 また、区域指定がされていなくても、過去に何らかの土壌調査が行われている場合、この調査結果は売り手と買い手の双方できちんと正確な汚染情報を共有されてきているのかどうか、この点も疑問であります。
 こうしたことから、土地取引のリスクともなる土壌汚染に関して、土地売買の際には必ず土壌汚染調査を法律で義務づける、すなわち、汚染調査を土地取引の前提とする制度に改めることも検討すべきではないかと私は考えます。
 土地取引をつかさどる国土交通省の見解をお伺いいたしたいと思います。
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鳩山正仁#18
○鳩山政府参考人 お答えさせていただきます。
 先生から、宅地建物取引業法等について御質問いただきました。
 宅地建物取引業法では、土壌汚染対策法の規定を踏まえまして、取引を媒介する宅建業者に対して、取引対象の土地が土壌汚染対策法に基づき区域指定されているか、そういう土地か否かを重要事項として説明する義務を課してございます。このため、宅建業法に基づいて適切に説明されているものというふうに認識しております。
 それからまた、土壌汚染を含め、物件の形質や利用制限等に関し、購入者等の取引判断に重要な影響を及ぼす事項について宅建業者が知り得た場合には、宅建業者がその旨を適切に説明を行うものと考えてございます。
 なお、先生御指摘の、過去に何らかの土壌調査が行われている場合に、その調査結果が売り手と買い手の間できちんと共有されているのかという点につきましては、一般に、土地の取引については私人同士で行われているものでございまして、何らかの土壌汚染調査の結果が共有されているかどうかということについては、国土交通省としては把握してございません。
 さらに、先生御質問の、必ず土壌汚染調査を法律で義務づける点についてでございますけれども、そもそも、土壌汚染対策法では、まず、汚染の除去等の措置が必要な土地については都道府県知事が区域を指定することとなっており、その区域指定された土地については、先ほどお話ししました、宅建業者が重要事項として土地の購入者等に説明することになってございます。
 その上で、土地取引の件数というのは非常に膨大な数が行われておるわけでございますし、その内容等も、事業用地の取得から全く個人間の売買まで実に多様なものがございまして、全ての土地取引の際に土壌汚染調査を一律に義務づけるということについては慎重な対応が必要かと考えてございます。
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田中和徳#19
○田中(和)委員 今の答弁を聞いてもわかるように、実態の把握というもの、さらには取引においての十分な確認というものがなかなかできていないのが実態なんですよ、実は。
 区域指定なんですけれども、一般的に住宅として使われたり商業地として使われるようになって売買が行われると、その状態が継続されるわけでして、なかなか、土の中の調査までして取引が行われるというのは余り聞いたこともございません。
 また、親しい関係で取引が行われた場合に、自分が求めた土地であればあるほど、土壌汚染の確認を地主に対して、地権者に対してするということもなかなかしづらいことですね。
 今私が指摘したように、固定資産税にももちろん影響する、後々地域全体の利活用の上でも大変な影響が出る、金融機関の担保等でも問題が起こる。そして、まさしくジョーカーを引き合うような結果になって、そのジョーカーを最後持っている人が土壌汚染が発覚したときに責任をとらなければいけない可能性も出てくるわけです。これは、今までの仕組みの中では対応ができないということを示していることなんです。
 ですから、きょうは国土交通省の委員会じゃないのでこれ以上は申し上げませんけれども、この土壌汚染の問題は、水質の汚染だとか大気中の汚染以上に国民生活に密着している事柄ですから、この対応を明確にしてもらう、でき得れば、土地の取引、山の中の土地の売買とかあるいは過疎の地域というのは余り対象にする必要がないのかもしれないけれども、都市部においてはこれを義務づけていくということは大切なことなのではないかなと、今回の東京の事件を見てもつくづく感じたところでございますので、よろしくお願いしたいと思います。
 もう一点、時間の関係がございますので終わりにいたしますけれども、これらの土壌汚染の問題というのは世界じゅうで起きております。
 隣の中国でも、急速な経済成長に伴って顕在化した環境問題を喫緊の課題として捉え、環境対策強化を本格化させておりまして、大気汚染や水質汚濁とともに、土壌汚染について、昨年五月に、土十条と呼ばれる土壌汚染防止行動計画が公布されております。現地に工場を持つ日系の企業も、土壌汚染への対策を講じなければならないという企業もあるようでございまして、大変大きな変化であります。
 いろいろとございますけれども、我が国のこういう環境面での技術、土壌汚染の対策等の技術は世界に誇るべきものであるというふうにも伺っておるわけでございまして、ぜひ、大臣におかれましても、我が国がイニシアチブを発揮して積極的に土壌汚染対策のリーダーシップがとれるように、そして、世界のまさしくこの分野のリードをできる国として活動をしていただければいかがかと思いますが、よろしく御答弁をお願いしたいと思います。
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高橋康夫#20
○高橋政府参考人 御指摘をいただきました中国におきまして昨年五月に公表されました土壌汚染防止行動計画に基づきまして、中国における土壌汚染対策制度の検討が行われてございます。
 環境省といたしましても、昨年十二月に北京でセミナーが開催されました、そこに担当課長も参加いたしまして、中国の環境担当部局からの出席者に対しまして、土壌汚染対策に関する我が国の法制度でございますとか対策技術等を紹介するというような支援をしてきたところでございます。
 このほかにも、例えば水俣条約におきましては、水銀に汚染された場所の管理に関する手引を策定するということになってございまして、この分野でも日本の貢献が求められているという状況でございます。
 御指摘のとおり、公害問題を克服してまいりました我が国の経験や技術を生かした協力に向けまして、引き続き、各国の土壌汚染問題に関するニーズを把握しながら、土壌汚染問題の解決のための対策に関する制度や基準の策定等に関する協力についても前向きに検討してまいりたいと考えております。
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田中和徳#21
○田中(和)委員 大臣、私が申し上げましたように、国民に対して、あるいは次代を担う子供たちに対し、土壌汚染の問題だけではないんですけれども、こういう環境教育を徹底していただくことをぜひお願いしたいと思いますし、今、総務省、国交省にも御答弁をいただきましたけれども、一つ一つが今まだ問題として継続していることばかりなんです。また、世界における課題も、我が国がリーダーシップをとれる余地が大いにあると思います。
 大臣の土壌汚染問題に関しての意気込みをお伺いし、私の質問を終わらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
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山本公一#22
○山本(公)国務大臣 今、先生のさまざまな御指摘を伺いながら、私、党の環境部会長のときに、最初に土壌汚染法をつくるときに参画いたしました。今、改めてこの立場になりまして、土対法の今回の改正を受けて、先生の御指摘のところがまだまだということも十分にわかっております。
 その上で今回の改正をお願いいたしているわけでございますけれども、改正をしたからといって、環境省はこの問題に手を緩めることがあってはならないと思っておりますし、関係省庁とも連携をとりながら、土対法の精神を生かしながら、よりよいものにしていきたいというふうに思っております。
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田中和徳#23
○田中(和)委員 ありがとうございました。
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平将明#24
○平委員長 次に、松田直久君。
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松田直久#25
○松田委員 皆さん、おはようございます。民進党・無所属クラブの松田でございます。どうぞよろしくお願いをいたします。
 まず、一昨日北朝鮮から発射されました弾道ミサイルでありますが、我々、この委員会で、日本のそして地球の環境を守っていく、また世界でもこの取り組みをたくさんの方々が我々とともにやっているわけですけれども、弾道ミサイル、最悪の場合はこういう積み上げてきたものを全部吹っ飛ばしてしまう、そういうおそれがある行為であります。断固として許せないことであります。厳重に抗議をして強く非難を申し上げ、質問に入らせていただきたいと思います。
 きょうは、土壌汚染の一部改正という形で、詳細といいましょうか、非常に細かくなる部分が出てまいりますので、どうぞその点、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 土壌は、水や空気と同じように、地球の生物が生きていく上でなくてはならないものである。土壌は地中にいる生物が生活する場でありまして、土壌に含まれる水分や養分は農作物を育ててくれる。土壌汚染とは、このような働きを持つ土壌が人間にとって有害な物質によって汚染をされた状況ですが、非常に見た目ではわかりにくい。また、すぐに人の健康に影響が出るわけではないので、問題化してきた、表面に出てきたときは甚大な被害を我々に与えることがしばしば今まであったということであります。
 さかのぼれば、明治時代の足尾銅山、昭和三十年に初めて報告のありました四大公害病のイタイイタイ病、そのように農用地の汚染から始まった我が国の土壌汚染問題ですが、顕在化するまでに必ず農作物とかの異変や生態系の異常があり、自然は私たちにそういう形で警告をしてくれてきた。
 そこで、土壌汚染対策法の第一条は、「この法律は、土壌の特定有害物質による汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康に係る被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図り、もって国民の健康を保護することを目的とする。」こういうふうに定めています。
 人間の前に被害を受ける生物多様性、生態系や地球環境に関しては本対策法に含まれてはいないわけでありまして、本法で土壌汚染による生物多様性、生態系への影響は考慮していないことに関して、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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山本公一#26
○山本(公)国務大臣 土壌汚染対策法は、土壌汚染の状況の把握に関する措置及びその汚染による人の健康被害の防止に関する措置を定めること等により、土壌汚染対策の実施を図りまして、もって国民の健康を保護することを目的といたしております。
 御指摘の生物多様性、生態系及び地球環境の保全については、環境の保全に関する重要なテーマだと考えております。土壌汚染対策法の法目的に入れることについては、さまざまな課題があると認識をいたしております。関係者の意見を聞きつつ、将来的な課題として検討させていただきたいと考えております。
 なお、さまざまな課題、いろいろなことがあるわけでございますけれども、汚染サイトにおける実態把握や土壌動物を対象とした毒性データ等が不足をいたしておりまして、引き続き情報収集に努めてまいりたいと思っております。
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松田直久#27
○松田委員 黄信号というのでしょうか、赤になるまでの黄信号で、十分そこのところを注意をということなんですけれども、早ければ早いほどいわゆるいいと思います。ぜひお願いをしたいと思います。
 関連した質問なんですけれども、土壌汚染は、今申しましたように、一旦生じてしまうと、地下水等を通じて広域に、広範囲に汚染が拡散をし、健康被害を発生させる可能性が高く、修復が困難である、人の健康のみならず、生態系に及ぼす影響も大きいものであると今申しました。このため、本来は土壌汚染の未然防止こそ最も重要であると考えます。
 このことに関して、平成二十一年の前回の法改正の際に、参議院の環境委員会におきまして、政府は、土壌汚染の現状に鑑み、未然防止の措置について早急に検討を進めるよう、附帯の決議が付されているわけであります。
 そこで、土壌汚染の未然防止措置について、事業者等の取り組みを促進させるための措置としての環境省の対応について改めて確認をするとともに、環境省の今後の取り組み方針を伺いたいと思います。また、本法において、目的規定に土壌汚染を未然に防止することを加える考え方はないのか、環境省、お答えをいただきたいと思います。
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高橋康夫#28
○高橋政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、土壌汚染の未然防止は大変重要であると考えてございます。
 この土壌汚染の未然防止を具体的にどう進めていくかでございますけれども、現時点、私どもとしては、まず、水質汚濁防止法というのがございますけれども、その中で、有害物質使用特定施設を設置する工場や事業場におきまして、有害物質を含む水を地下に浸透させてはならないという規制を従来からしてまいりました。
 また、前回の改正の附帯決議等も踏まえまして、平成二十三年には、この水質汚濁防止法を改正、強化いたしまして、有害物質を使用あるいは貯蔵する施設の設置者に対しまして、地下浸透防止のための構造、設備及び使用の方法に関する基準の遵守、定期点検及びそれらの結果の記録、保存というものを義務づける規定等を新たに設けたところでございます。
 土壌汚染の未然防止については、このような水質汚濁防止法に基づく措置を講ずることを中心にして、しっかりと進めてまいりたいというふうに考えてございます。
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松田直久#29
○松田委員 水質の汚濁法というところできちっと見ていきますよということの御答弁だ、こう思います。
 続けて質問させていただきたいと思います。
 平成十五年の本法の施行当初は、土壌汚染が自然由来であると認められる場合には法の対象外とされてきましたが、平成二十一年の大幅の改正では、人為的原因であれ自然由来であれ、健康被害防止の観点から、リスクを区別する理由がないことから、人為的汚染と自然由来の汚染を区別することなく法に基づく規制を行うこととし、自然由来による土壌汚染も法の対象となりました。
 しかし、平成二十七年に閣議決定をされました規制改革実施計画を踏まえた今回の改正法では、自然由来及び埋立材由来の汚染土壌は特定有害物質の濃度が低い所与の汚染であることを踏まえ、人の健康の影響が生じない処理方法及び管理方法であることを都道府県知事等が事前に確認した上で、適正な管理のもとでの処理の促進や、他の同様な区域への搬出を可能とすることとしています。
 他方で、自然由来、埋立材由来の汚染土壌であっても、自然由来、埋立材由来の汚染土壌の処理は適正に行われるべき、当該土壌の不適正な管理や積み上げ等の問題があった場合には厳格な措置が講じられるようにすべきとの指摘や、当該土壌の処理については、関係者の理解と認識がまとまらないと制度の利用が進まない可能性も指摘をされているところであります。
 一度は、平成二十一年改正で、人為的汚染と自然由来の汚染リスクを区別することのない規制が設けられたという経緯を踏まえた上で、土壌汚染対策は、汚染拡散の防止やリスクの軽減という観点から、区域外に搬出をしない原位置の浄化がよいというリスク管理の考え方もありますけれども、改正案の自然由来等土壌の移動について、改めて環境省の御所見を伺いたいと思います。
 また、今回の規制緩和の後、処理に当たって搬入や管理方法に問題があった場合の将来的なリスクの対応についても、あわせて考え方を伺います。
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