農林水産委員会

2018-05-15 衆議院 全139発言

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会議録情報#0
平成三十年五月十五日(火曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 伊東 良孝君
   理事 伊藤信太郎君 理事 小島 敏文君
   理事 坂本 哲志君 理事 鈴木 憲和君
   理事 福山  守君 理事 佐々木隆博君
   理事 緑川 貴士君 理事 佐藤 英道君
      池田 道孝君    泉田 裕彦君
      稲田 朋美君    上杉謙太郎君
      加藤 寛治君    金子 俊平君
      神谷  昇君    神田 憲次君
      木村 次郎君    岸  信夫君
      小寺 裕雄君    斎藤 洋明君
      高木  啓君    西田 昭二君
      野中  厚君    藤井比早之君
      藤原  崇君    細田 健一君
      三浦  靖君    三谷 英弘君
      宮路 拓馬君    山本  拓君
      石川 香織君    神谷  裕君
      亀井亜紀子君    高木錬太郎君
      青山 大人君    後藤 祐一君
      関 健一郎君    江田 康幸君
      大串 博志君    金子 恵美君
      田村 貴昭君    森  夏枝君
      寺田  学君
    …………………………………
   農林水産大臣       齋藤  健君
   農林水産副大臣      礒崎 陽輔君
   外務大臣政務官      堀井  学君
   農林水産大臣政務官    野中  厚君
   農林水産大臣政務官    上月 良祐君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房審議官)           小川 良介君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  大澤  誠君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            荒川  隆君
   政府参考人
   (農林水産省政策統括官) 柄澤  彰君
   農林水産委員会専門員   室井 純子君
    —————————————
委員の異動
五月十一日
 辞任
  青山 大人君
同日
            補欠選任
             山内 康一君
同日
 辞任
  山内 康一君
同日
            補欠選任
             寺田  学君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  岸  信夫君     高木  啓君
  古川  康君     三浦  靖君
  大河原雅子君     高木錬太郎君
  後藤 祐一君     青山 大人君
同日
 辞任         補欠選任
  高木  啓君     岸  信夫君
  三浦  靖君     神谷  昇君
  高木錬太郎君     大河原雅子君
  青山 大人君     後藤 祐一君
同日
 辞任         補欠選任
  神谷  昇君     三谷 英弘君
同日
 辞任         補欠選任
  三谷 英弘君     古川  康君
    —————————————
五月十五日
 農業者戸別所得補償制度の復活に関する請願(金子恵美君紹介)(第一二六九号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 土地改良法の一部を改正する法律案(内閣提出第四九号)
     ————◇—————
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伊東良孝#1
○伊東委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、土地改良法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房審議官小川良介君、食料産業局長井上宏司君、生産局長枝元真徹君、経営局長大澤誠君、農村振興局長荒川隆君及び政策統括官柄澤彰君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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伊東良孝#2
○伊東委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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伊東良孝#3
○伊東委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。細田健一君。
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細田健一#4
○細田(健)委員 先生方、おはようございます。
 改めまして、質問の機会をいただきましたことを、委員長を始め理事の先生方に心から御礼を申し上げます。また、齋藤大臣、こういう形で質問をさせていただくこと、本当に感慨深いものがございます。
 もともと私は、二〇一〇年に当時の齋藤健事務所に政策秘書として採用していただいたというのがこの世界に足を踏み入れるきっかけでございました。本当にいい経験をさせていただいたと思います。
 当時、齋藤議員は、自民党が野党のころでございましたけれども、一期生ながら環境部会長を務められて、私も政審の会議なんかに同行させていただきまして、本当にいい経験をさせていただきました。改めて、貴重な御指導を当時からいただいていることに、心から御礼を申し上げたいというふうに思っております。
 やや蛇足ながら、今、齋藤大臣のもとで、農水省の方、本当に大変だと思いますけれども、ただ、これは本当に意味のある大変さだと思いますので、大臣を先頭に、本当によりよい農政の推進に頑張っていただきたいと思っております。もちろん、与党の議員として、私も政府には言うべきことはしっかり、はっきりと申し上げていきたいというふうに思っております。
 それでは、質問に移らせていただきます。
 土地改良法でございますけれども、これは昨年も改正されまして、私も大臣政務官として携わらせていただきました。
 まず、昨年改正された土地改良法の施行状況についてお伺いしたいと思っておりますけれども、昨年の改正によりまして、機構が借り入れている土地について、農業者からの申請によらず、都道府県が事業を実施できる制度というのが創設されたところでございます。これは私の地元でも非常に要望が強く、また期待も高いところでございますけれども、この進捗状況といいますか、今年度、どれくらい要望が出てきていて、どれくらい事業の実施に着手され、また、その見通しはどうなっているか、あるいは、本事業に対する予算の手当てがどうなっているかについてお伺いできればと思います。
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荒川隆#5
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 今御質問ございました農地中間管理機構関連農地整備事業の関係でございます。
 この事業につきましては、今先生からお話ございましたが、昨年、土地改良法の改正をしていただきまして、農地中間管理機構が借り入れています農地につきまして、農業者の申請、同意、費用負担がない形で、都道府県が農地の大区画化等の基盤整備を実施できる事業として、今年度、平成三十年度予算において新たな制度を創設したところでございます。
 事業開始初年度でございます今年度、平成三十年度におきましては、農地整備事業に着手する地区は全国で三十三地区予定をしておりまして、先生御地元の新潟県においても二地区が手を挙げて事業着手をする予定になっておるところでございます。
 さらに、このほかに、この農地整備事業の実施に必要な調査設計をやられるという予定にしております地区が、延べ三十五地区予定しておりまして、これらにつきましてしっかり支援をしていきたいと思っておるところでございます。
 それから、予算措置の状況でございます。
 この農地中間管理機構関連農地整備事業につきましては、担い手への農地集積、集約化などを通じた生産コストの削減、高収益作物への転換等を促進するための農業競争力強化基盤整備事業という大きな予算の枠の中で実施をさせていただくことにしておりまして、この大枠の予算につきましては、平成三十年度で六百六十七億円を計上いたしているところでございます。
 本事業を始め、農地整備の計画的な推進が図られますよう、必要な予算の確保に努めてまいりたいと考えております。
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細田健一#6
○細田(健)委員 ありがとうございました。
 今、私の地元も含めて、本当に農村が大きく変容しつつあります。これは全国的な現象でございますけれども、人口の減少、あるいは担い手の高齢化、特に今、農家における担い手の高齢化と減少、また担い手への作業集中といったことが全国的な規模で起こっているわけでございますけれども、昨年から引き続きの一連の土地改良法の改正というのは、こういう状況に適宜的確に対応していく体制整備をするということで、私は非常に高く評価をしております。
 例えば、今年度、さまざまな改正が行われるわけでございますけれども、ことしの改正の一つの柱として、土地改良区に貸借対照表の作成を義務づけるというものがございます。これはもう当然の方向だと私は考えておりますけれども、ただ一方で、例えば党内の議論でも、資産の計上方法をどういうふうに考えるかというような、かなり、制度的に詰めるべきだという強い議論がございました。
 この貸借対照表を初めて義務化されるわけでございますけれども、この作成に当たって農林水産省としても、例えば明確なガイドラインを示す等々、実務に混乱がないように十分に配慮すべきであるというふうに考えておりますが、この点についての見解をお伺いしたいと思います。
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荒川隆#7
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 今、先生から、貸借対照表の関係について御質問を頂戴したところでございます。
 貸借対照表の作成に当たりましては、今御指摘ございましたように、土地改良施設をきちんと資産の評価をしていくといったようなことが必要になってくるわけでございまして、国といたしまして、この土地改良施設の資産評価を行うための統一的なマニュアルといったものを整備してまいりたいと考えておるところでございます。
 既に、地方公共団体等における公会計におきまして、公共施設の評価方法を示した地方公会計マニュアルというものが整備されておるところでございますけれども、こういったものを参考に、法案を通していただきましたら、速やかに整備に着手をしてまいりたいと考えておるところでございます。
 さらに、土地改良区は、自分がつくった施設はもとよりですけれども、国や地方公共団体が造成をした施設も管理を受託しておるわけでございまして、これらの施設につきましては、統一マニュアルに基づきまして、国、都道府県などの各造成主体が資産評価をしっかり行って、その結果を、現価を土地改良区に提供していくということによりまして、土地改良区の資産評価あるいはバランスシートの作成の円滑化に資するというふうに考えておりますので、現場で混乱が生じないよう万全を期してまいりたいと考えております。
 このため、この部分につきましては、来年度からということではなくて、一定の経過措置を置きまして、平成三十四事業年度から作成していただけるようにできればというふうに考えておるところでございます。
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細田健一#8
○細田(健)委員 ありがとうございます。
 かなり明確な対応方針をお持ちであるというふうに理解をいたしまして安心したところでございますけれども、本当に現場にとっては全く初めての経験でございますから、ぜひそこは混乱のないように、的確な御指導あるいはガイドラインの提示というものをぜひお願いしたいというふうに思います。
 それでは次に、私の地元である新潟県の米の問題についてちょっとお伺いしたいと思っております。
 新潟県、御存じのとおり、米王国と言われていたわけでございますが、近年、その王国が揺らいでいるんじゃないかというような話が出ております。ことしから、いわゆる減反廃止というのが行われるわけでございまして、これは、本当に地元でもさまざまな意見がございます。
 ただ、私もあるいは農業関係者も、ある程度一致した見解が形成されつつあるというふうに考えておりますけれども、特に新潟県においては、コシヒカリの一本足打法ではなく、さまざまな需要に合ったお米、特に今、中食、外食と言われているような業務用米の需要が相当大きく伸びておりますので、そういうお米をきちんとつくって市場の需要にきちんと対応できれば、減反という一律規制から、これは全国で例えば四割を全体として一律に減らすというような規制があったわけですけれども、こういうものから抜け出して、その産地にとってのメリットも非常に大きいというふうに考えております。
 いわゆる減反廃止について、政府の政策の広報といいますか、私自身は、本当にやる気のある、また市場の需要にきちっと対応できる産地にとってはメリットも非常に大きいというふうに考えておりますけれども、こういう減反廃止のプラス面はどういうものかということで、ぜひこれは積極的に産地に広報していただきたいというふうに思っておりまして、この点についての農水省の御見解をぜひよろしくお願いします。
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柄澤彰#9
○柄澤政府参考人 お答え申し上げます。
 これまでの米政策におきましては、御指摘ございましたように、行政による生産数量目標の配分という手法を用いてまいったわけでございますが、国内の主食用米の需要が毎年八万トン程度減少を続けているという中で、仮にこの手法をずっととり続けますと、配分する面積がずっと減り続けまして、いずれ行き詰まるといったような観点に基づきまして、三十年産から生産数量目標の配分を廃止するということにしたわけでございます。
 この行政による生産数量目標の配分の廃止によりまして、産地や生産者みずからが従来以上に需要に応じた生産、販売に取り組むことになりますので、消費者や、御指摘ございました中食、外食事業者などの実需者の求める品質あるいは価格に対しまして直接的かつ一層きめ細かく対応するという米の生産、販売が促進されるといったメリットが生産サイド、消費サイド双方にとって生ずるというふうに考えているところでございます。
 農水省といたしましては、こうした米政策改革の趣旨やメリットにつきまして、実は、動画ですとかパンフも含めまして、各産地などの関係者に対して、あらゆる機会を捉えて説明してきております。引き続き、丁寧な説明をし、これについて御理解を深めてまいりたいと存じます。
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細田健一#10
○細田(健)委員 ありがとうございました。
 今年度からの米政策といいますと、どうしても、いわゆる戸別所得補償がなくなるというような、そういうネガティブな面が、ネガティブといいますか、そういうマイナス面が強調されることが多いものですから、そういう意欲のある、本当に需要に対応できる産地については非常に大きなメリットがあるということも、ぜひ前向きに広報していただきたいというふうに考えております。
 さらに、ちょっと米についてお伺いをしたいと思いますが、特に中国に対する日本産の農林水産品の輸出についてお伺いをしたいというふうに思っております。
 これは今般、李克強中国首相の来日に合わせて、中国に輸出可能な精米工場等々が今回追加指定されるということが発表となりました。これは、政府の方では齋藤大臣を始め政務三役の皆様方、また党の方では二階幹事長が非常に大きな御尽力をいただいたというふうにお伺いをしておりまして、これはまさに政府、党一体で本当にかち取ったという成果であると思います。
 これは、本当に中国本土の米の消費量というのは莫大でございますから、日本と二桁違うというふうにお伺いしておりますけれども、これに突破口が徐々に徐々に開いていくということで、私ども、産地を含めて、非常に大きな期待を持っております。
 ただ一方で、お米についてはそういう措置がとられておりますけれども、日本産の農林水産品については、これはもう皆さんよく御存じのとおり、福島の原発事故を受けて輸入規制が行われておりまして、これは私の私見ではございますけれども、本当にほとんど科学的根拠はないというふうに考えております。
 したがって、日本であれば福島県産の農林水産物は、例えば米の全量調査でありますとか、厳重に調査をされて、本当に安全な、安心なもののみが市場に供給されているわけでございまして、そういう意味で、本当に国内での風評被害の払拭に努められているわけでございますけれども、この中国の輸入規制というのはもう全く科学的には意味がないというふうに私は思っておりまして、農林水産省として、科学的根拠に基づいて、中国側に撤廃に向けて粘り強く交渉すべきだというふうに考えております。
 この点についての農林水産省の強い決意を、ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
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礒崎陽輔#11
○礒崎副大臣 お答えいたします。
 福島第一原子力発電所事故による諸外国・地域の放射性物質に関する輸入規制に対しては、これまで政府一丸となって撤廃、緩和に向けた取組を進めてきた結果、事故直後、輸入規制が講じられた五十四カ国・地域のうち、これまでに二十七カ国が規制を撤廃したところでございます。
 他方、中国においては、十都県からの農林水産物及び食品に対する輸入停止措置等の厳しい規制が依然として継続しているところでございます。
 こうした中、議員外交を含めさまざまな働きかけを行ってきた結果、五月九日、齋藤農林水産大臣と程永華駐日特命全権大使との間で、中国による放射性物質に係る日本産食品の輸入規制の問題について共同専門家グループを立ち上げる覚書を交わしたところでございます。
 これにより、問題解決に向けた具体的な議論がスタートすることになります。日本産食品等に対する輸入規制の撤廃、緩和は極めて重要な課題であり、その解決に向けて、農林水産省といたしましても全力で取り組んでまいりたいと思います。
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細田健一#12
○細田(健)委員 副大臣、ありがとうございました。
 ぜひ副大臣を始め、本当に政府三役の皆様方、強い指導力を発揮していただいて、また事務方を督励していただければというふうに考えております。
 それでは、最後に大臣に御質問をさせていただきたいと思います。
 土地改良事業、これは本当に、日本の農業の生産性を向上させるために必要なものだと考えております。これは、より高品質な農産物を安い価格で供給するということで、生産者のみならず、当然、消費者にとっても大きなメリットがあると思っております。ちなみに、我が新潟県については、北海道に次いで本州で最も多い予算の配分をいただいておりまして、また、関係者一同、本当に頑張って、できるだけ生産性向上あるいは多収益品目へのシフト等々に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
 ところで、この土地改良事業の予算、これは民主党政権の時代に非常に大きく、ある種懲罰的な削減が行われました。これについてはさまざまな御意見があると思いますけれども、ただ一方で、地元で、土地改良事業を行うに当たってはいろいろな利害調整をやる、本当に汗を流しておられる方がいらっしゃるわけですけれども、この方々の苦労が無になったというか、非常に御迷惑をおかけしたという側面があるということは指摘をしておきたいと思います。
 これが、我が党の努力もありまして、予算というのはだんだんと戻ってまいりました。特に、近時の補正予算、そして本予算を合わせて、自民党が政権を離れる前の予算を上回る措置をしていただいたことは本当に心から敬意を表したいと思っております。ただ一方で、地元は、地元といいますか関係者は、やはり本予算できちんとつけていただきたい、これは、補正予算を付加して相当大きな金額を措置されておりますけれども、補正は毎年あるかどうかわからないというところがございますから、関係者はどうしても本予算で頑張って措置していただきたいという要望がございます。
 このことも含めて、土地改良事業予算の予算確保に向けた大臣の決意についてお伺いをしたいと思います。
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齋藤健#13
○齋藤国務大臣 農業の発展基盤を強化していくためには、農業生産基盤の整備を着実に進めていくことが極めて肝要であると考えております。担い手への農地集積、集約化を促す農地の大区画化、汎用化等を通じた農業の競争力強化、あるいは農業水利施設の長寿命化対策、農村地域の防災・減災対策を通じた国土強靱化、これらの施策を推進する土地改良事業は重要なものであると認識しております。
 予算ですけれども、平成二十九年度補正予算では千四百五十二億円を計上したほか、三十年度当初予算では前年度三百二十八億円増の四千三百四十八億円を確保したところであります。
 農林水産省としては、農業の大規模化や高付加価値の作物の生産につながって、農村地域における防災・減災対策にも資する生産基盤の整備をしっかりと行った上で、その上で、農家の皆さんが消費者の皆さんに喜んでいただけるものを創意工夫しながら安心して生産していただく、そういったことの先にこそ日本の農業の未来はあるというふうに私は考えておりまして、今後とも、しっかりと予算を確保した上で、本予算でというお話がありましたけれども、さまざまな工夫をしながらしっかりと予算を確保した上で、地域の実情に応じた事業の計画的かつ安定的な推進に努めてまいりたいと考えています。
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細田健一#14
○細田(健)委員 ありがとうございました。
 本当に、齋藤大臣、礒崎副大臣、また野中政務官のもとでよりよい農政が展開されることを期待いたしまして、私の質問を終了させていただきます。
 どうもありがとうございました。
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伊東良孝#15
○伊東委員長 次に、佐藤英道君。
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佐藤英道#16
○佐藤(英)委員 おはようございます。公明党の佐藤英道でございます。
 土地改良法の一部を改正する法律案について、随時お伺いをしてまいりたいと思います。
 私が住んでおります北海道のお米は、現在では、ゆめぴりか、ななつぼし、ふっくりんこの三銘柄が特A品種として有名になるなど、主食用銘柄の主要産地となっておりますけれども、これもひとえに、土地改良事業により、水田の大区画化、かんがい施設や排水施設など生産基盤をしっかりと整備したおかげであると考えております。
 土地改良区は、土地改良事業を実施することを目的に設立された公共的な法人でございますけれども、北海道では、現在七十三の土地改良区が存在しております。そのほとんどの土地改良区が、農業水利施設の維持管理を実施しているところであります。このため、農業水利施設をいかに適正に維持管理していくかがやはり大変に重要な課題となっているところであります。
 ところが、この農業水利施設の維持管理を行うのは組合員でありますけれども、北海道の土地改良区においては、貸借地の組合員の約九五%は耕作者となっております。この理由は、北海道においては農地の利用集積が大きく進んできたためと考えられますけれども、北海道では全国に先駆けて土地改良法の目指す耕作者主義が実現されているのではないかなとも考えているところであります。
 その一方で、近年、組合員数は大幅に減少しております。平成二十八年度の組合員数は約二万七千人、この四十年の間で約六六%も減少しているところであります。全国の組合員の減少率が約三〇%であるのと比べると、北海道の減少率は約二倍。今後とも、農地集積の進行により、組合員は更に減少し、いわゆる土地持ち非農家が増加していくのではないかと思います。
 このように組合員数が大きく減少する中で、現場からは、今後の農業水利施設の維持管理や土地改良区の運営に対して不安を感じているという声を相次いでいただいているのも事実であります。
 今回の法改正におきまして、土地改良区の組合員が減少する中、農業水利施設の維持管理や更新を適切に行っていくために、貸借地の組合員ではない所有者又は耕作者を准組合員として加入させることができることとしております。
 農水省の資料を見ますと、所有者中心の土地改良区において新しい准組合員制度を導入するという印象があるわけでありますけれども、北海道のように耕作者中心の土地改良区においても、農業水利施設を適正に維持管理するために准組合員制度を活用することは、私は極めて重要ではないかなと思いますけれども、大臣の御見解をいただきたいと思います。
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齋藤健#17
○齋藤国務大臣 まず、私も北海道に何度もお邪魔をさせていただくことがありますけれども、行くたびに思いますことは、あの広大な大地を、明治以来、私どもの先輩が一生懸命努力されて緑豊かな農地にしてきたというその努力に常に感銘を受けているところでありますので、その努力を我々の世代もしっかりと引き継いでいかなくちゃいけないと常に思います。
 准組合員制度の御質問ですけれども、今後、土地持ち非農家の増加が見込まれます。そういう中で、土地改良施設の維持管理や更新を適切に行っていくため、貸借地における耕作者と所有者の両者が土地改良区の運営に参画できる道を開く、今般の准組合員制度はそういうものであります。
 北海道のように耕作者が中心の土地改良区におきましても、今後、高齢化による離農ですとか、さらなる農地集積の進展により耕作者の減少が見込まれる中で、土地改良区の運営に理解のある農地の所有者が准組合員となっていただくことは、土地改良施設の維持管理にとって、委員御指摘のように有効であると考えているところであります。
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佐藤英道#18
○佐藤(英)委員 ありがとうございます。
 北海道の農業について極めていろいろと御理解をしていただけていることは、本当にありがたく思います。
 また、今回の法改正では、准組合員制度など組合員資格に関する措置に加えて、いわゆる総代会制度など土地改良区の体制の改善に関する措置も講じられているところであります。
 北海道では、現在、全七十三の土地改良区のうち、四十の土地改良区において総代会が設置されております。総代会の設置は組合員が二百人超の場合に認められるものでありますが、先ほども申し上げたように、北海道では組合員数が大きく減少しております。総代会の設置ができなくなり、総会に移行した土地改良区が八地区も存在します。
 このような中で、今回の法改正において、総代会の設置要件を二百人超から百人超に引き下げるということは、まさに時宜を得たものであります。
 また、総代会の構成員である総代の選出に当たっては、現行制度では、選挙管理委員会の管理のもとで選挙を行うこととされておりますけれども、これは、お聞きすると、戦後の自作農を創出するという農政のもとで、地主制の復活を防止し、農村の民主化を図るという目的があるからだとも伺っておりました。
 しかしながら、現代において地主制が復活することはありませんし、北海道の総代選挙の実態を申し上げれば、総代選挙を実施している総代会は皆無であります。さらに、選挙は行わないけれども、選挙のための事務手続が発生するだけではなく、選挙管理委員会に対して選挙費用を支払う必要が当然出てくるわけであります。
 土地改良区の運営の観点に立てば、私は、やはり全くこれは非効率的でありますし、今回の法改正において、総代の選挙について選挙管理委員会の管理を廃止することは妥当であると考えておりますけれども、総代の選挙に関し選挙管理委員会の管理を廃止した理由について、詳細にお答えいただければと思います。
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荒川隆#19
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生から御質問を頂戴しました、総代の選挙について選挙管理委員会の管理を廃止することといたした理由などについて御説明をさせていただきたいと存じます。
 先生御指摘のとおりでございますが、土地改良区の総代につきましては、制度発足当時は、その地域の組合員の代表の方々が公正な選挙によって代表として選出されるということが大事だということでございまして、選挙管理委員会の管理のもとで選挙を行うこととされてきたところでございます。
 しかし、その後、農業構造の変化等もございまして、さまざまな構造改革が進んできたところでございまして、現状におきましては、ほとんどの土地改良区では、実質的な総代選挙は無投票ということになっておる状況でございます。そういう中で、土地改良区にとりましては、無投票ではあるんですけれども、選挙人名簿の作成などに係ります選挙費用の御負担ですとか、あるいはそのための事務手続といったようなものがかなり御負担になってきているという実態があるわけでございます。
 一方で、選挙管理委員会サイドからも、指定都市選挙管理委員会連合会から、土地改良区の総代選挙に関する事務を土地改良区へ移管することができないかといったような要望も出されていたところでございます。
 したがいまして、今般、私ども、従来の選挙管理委員会の管理のもとでの選挙を廃止いたしまして、土地改良区の役員と同じように、土地改良区の管理のもとで公正に選任していただくという方向で法律改正を行わせていただきたいというふうに考えておるところでございます。
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佐藤英道#20
○佐藤(英)委員 次に、総代の定数についてもお伺いしたいと思います。
 現行の制度では、総代の定数は組合員数に応じて三十人以上、四十人以上、六十人以上、八十人以上と段階的に定めておられますけれども、この法律が制定された昭和二十四年当時、均一規模の自作農が創出されていたために、このような定数の決め方は合理的であったと思います。しかし、耕作者である担い手への農地集積の進展に伴って組合員数は大きく減少しており、近年では総代のなり手が不足しており、現場からは総代定数の見直しを求める声も多く聞かれております。
 今回の法改正において、総代の定数を三十人以上で定款で定める定数と見直した理由についてもお伺いしたいと思います。
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荒川隆#21
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 現行制度におきましては、総代の定数につきましては、先生今御指摘ございましたように、法制定当時の自作農が経営規模が均一な中で、地域の農業者の代表であるという総代の性格を担保するということから、組合員数に応じて、法律上、三十人、四十人、六十人、八十人以上とそれぞれ定められてきたところでございます。
 一方で、近年、高齢化ですとか耕作者への農地集積の進展などによりまして、組合員数が減少をしてきているところでございます。そういう中で、組合員の経営規模にも大きな開きが出てきておるところでございまして、現行制度のように、組合員数に応じて段階的に機械的に総代定数の下限を設けるということが、かえって地域の農業者の意見を代表しているということにならない可能性があるのではないかというふうに考えたところでございます。
 したがいまして、総代の定数につきましては、法律上は必要最低限の人数を確保していただいた上で、実際には地域の実情に応じてそれぞれの土地改良区が定めていただくという方向に改正をさせていただきたいと考えているところでございます。
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佐藤英道#22
○佐藤(英)委員 また、総代の議決権行使の方法についてお伺いしますけれども、現行制度では書面や代理人による議決を認めてきませんでした。このために、総代に急用ができたり、また、総代が総代会に出席することができなくなった場合には、総代の意見や、ひいては総代を選出している地域の意見が総代会で披露されることがないというようなこともあったわけであります。
 総代会はもちろん総代が出席することが基本であると考えますけれども、総代の方はさまざまな職業の方がなされているという実態を踏まえていった場合、議決権の行使の方法をもう少し弾力的に考えることも私は極めて重要であると考えております。
 こうした中で、今回の法改正で、総代の議決方法として書面や代理人による議決を認めるようになったのは妥当な判断であり、現場の方々からも感謝されております。
 その一方、書面の議決や代理人による議決を認めることによって、総代会への総代の出席率が低下するのではないかと懸念する向きもありますけれども、この点についてはどのようなお考えなのか、お伺いしたいと思います。
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荒川隆#23
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 総代というものは、総代会に出席をしていただいて、地区の組合員の代表として意見を述べていただくということが基本であることに変わりはないわけでございます。
 しかしながら、総代の方が病気など予期しない事態、事故が発生をした場合ですとか、あるいは土地改良区の合併によりまして事務所が非常に遠方に移転をしてしまって、なかなか出席をしにくいといったような場合ですとか、あるいは総代の方の経営の大規模化ですとか多角化に伴って業務が非常に増加をして、総代の方自身が参加するのが難しいといったようなことが急遽発生をするといったようなことも考えられたところでございます。
 したがいまして、今般、私どもは、総代制を導入しております他の法令、制度の団体における取扱いなども踏まえまして、今般の改正におきまして、書面の議決、代理人の議決というものを導入させていただくというように考えているところでございますけれども、書面議決、代理人議決を認めたからといって、直ちに総会への出席率が著しく下がるなどといったような、土地改良区運営に支障が生ずることはないように考えておりますけれども、総代の定数を組合できちんと実態に合わせて決めていただくことも含めて、しっかり対応させていただきたいと思っております。
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佐藤英道#24
○佐藤(英)委員 次に、土地改良区の会計制度について伺います。
 今回の法改正によりまして、平成三十四事業年度からは、土地改良施設の管理を行っている土地改良区は貸借対照表を作成することになります。土地改良施設の老朽化が進む中で、施設の更新を適正に行うためには、きっちりと土地改良施設の資産評価を行って、将来に向けて計画的な積立てを行っていく必要があると考えており、貸借対照表の導入は重要であると考えます。
 しかし、これまで貸借対照表を作成していない土地改良区では、複式簿記に関する知識や経験を積むことが不可欠であり、法施行後直ちに貸借対照表の作成を義務づけるのは適当ではございません。
 その意味で、先日の日本農業新聞にも掲載されておりましたけれども、貸借対照表の導入を円滑にするために導入時期に三年間の猶予を設ける云々ということについては、私はやはり妥当であると思っております。
 しかし一方で、三年の猶予期間が終わったら、土地改良区では貸借対照表を作成する必要が生じるということで、国として、三年の猶予期間にはやはりさまざまな支援をする必要もあるのではないかなと思いますけれども、御見解を伺いたいと思います。
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荒川隆#25
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 貸借対照表の作成に当たりましては、土地改良施設の資産評価というものが不可欠になってまいるわけでございます。
 先ほどもございましたが、その資産評価をきちんとやっていただくために、まず国がそのための統一マニュアルを整備させていただいた上で、国、地方公共団体が造成をいたしました施設につきましては、造成主体である国、地方公共団体の方で資産評価をきちんと行いまして、その現価、結果を土地改良区に提供していくということを考えているところでございます。
 また、国、地方公共団体におきましては、土地改良事業団体連合会とも連携をいたしまして、それぞれの土地改良区さんがきちんと貸借対照表の作成が行えるように、必要な指導、研修などにつきましてしっかり支援をしてまいりたいと考えているところでございます。
 その上で、さらに、土地改良区がどうしても単独で取り組むことが困難な場合ということも考えられるわけでございますけれども、その場合には、今回の法律改正でまたお願いをしておりますけれども、他の土地改良区と共同して土地改良区連合を設立して、そういうところでこの会計事務、貸借対照表の事務をやっていただくということも考えられますし、あるいは、各都道府県にございます県土連に事務委託をしていくといったようなやり方もあろうかと考えておるところでございます。
 いずれにいたしましても、これらの取組をしっかり行いまして、三年間の移行期間の終了時までに、それぞれの土地改良区において、法律が求めております貸借対照表がきちんと作成されることになりますよう万全を期してまいりたいと考えております。
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佐藤英道#26
○佐藤(英)委員 今のお話にもありましたことに関連して、全土地改良区の半数を超える土地改良区では、専任職員がいないという状況であります。こうした場合に、貸借対照表の作成は組合員が行うことになりますけれども、組合員だけでは作成が難しいという状況もあります。
 全国を見ますと、複数の土地改良区が一緒に合同事務所を設立している事例があると聞いております。これを更に推し進め、共同して会計事務センターを設立し、会計処理を行うことができる制度を新設し、これを積極的に推進することも重要ではないかと考えます。
 その意味で、今回の法改正により、土地改良区連合の業務を拡充し、土地改良区の事務や附帯事業のみを目的とする場合であったとしても土地改良区連合を設立できるようにしたのは妥当であると考えますけれども、共同して行う事業や附帯事業の内容としてどのようなものを想定しているのか、また、連合の設立の推進に対する支援策についてはどのようなお考えなのか、最後にお伺いしたいと思います。
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荒川隆#27
○荒川政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘ございました土地改良区連合でございますけれども、この改正によりまして、新たに事務が追加されるわけでございます。具体的には、施設の見回り、監視といったこと、それから、先ほど来御議論になっております貸借対照表等の決算関係書類の作成をすること、あるいは、組合員からの賦課金の徴収などを行うことなどが想定されるわけでございます。
 さらに、附帯事業といたしましては、上下流の土地改良区が一緒に行って小水力発電をやっていくですとか、あるいは、近接した土地改良区が一緒に太陽光発電を行うなどといったことが想定されるところでございます。
 今後、土地改良区の体制の脆弱化が見込まれます中で、事務の効率化、コスト削減を図るためには、土地改良区連合の設立は有効な手段だと考えておりまして、土地改良区連合の設立に係る現場の課題を的確に把握いたしました上で、先生御指摘ございましたように、必要に応じて、予算措置を含めて支援策を検討してまいりたいと考えております。
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佐藤英道#28
○佐藤(英)委員 ありがとうございました。
 終わります。
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伊東良孝#29
○伊東委員長 次に、亀井亜紀子君。
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