地方行政委員会
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会
会議録情報#0
昭和四十八年八月二十八日(火曜日)
午前十時三十一分開議
出席委員
委員長 上村千一郎君
理事 小山 省二君 理事 高鳥 修君
理事 中村 弘海君 理事 中山 利生君
理事 三ツ林弥太郎君 理事 山本弥之助君
理事 吉田 法晴君 理事 林 百郎君
今井 勇君 片岡 清一君
島田 安夫君 前田治一郎君
保岡 興治君 佐藤 敬治君
多田 光雄君 三谷 秀治君
小川新一郎君 小濱 新次君
折小野良一君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(国家公安委員
会委員長) 江崎 真澄君
出席政府委員
警察庁長官 高橋 幹夫君
警察庁警備局長 山本 鎮彦君
公安調査庁長官 川井 英良君
委員外の出席者
法務省入国管理
局次長 竹村 照雄君
外務省アジア局
北東アジア課長 妹尾 正毅君
通商産業省通商
政策局経済協力
部経済協力課長 勝谷 保君
運輸省自動車局
整備部管理課長 南 正彦君
海上保安庁警備
救難部長 船谷 近夫君
地方行政委員会
調査室長 日原 正雄君
―――――――――――――
委員の異動
八月二十八日
辞任 補欠選任
折小野良一君 塚本 三郎君
同日
辞任 補欠選任
塚本 三郎君 折小野良一君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
警察に関する件(金大中事件)
――――◇―――――
この発言だけを見る →午前十時三十一分開議
出席委員
委員長 上村千一郎君
理事 小山 省二君 理事 高鳥 修君
理事 中村 弘海君 理事 中山 利生君
理事 三ツ林弥太郎君 理事 山本弥之助君
理事 吉田 法晴君 理事 林 百郎君
今井 勇君 片岡 清一君
島田 安夫君 前田治一郎君
保岡 興治君 佐藤 敬治君
多田 光雄君 三谷 秀治君
小川新一郎君 小濱 新次君
折小野良一君
出席国務大臣
国 務 大 臣
(国家公安委員
会委員長) 江崎 真澄君
出席政府委員
警察庁長官 高橋 幹夫君
警察庁警備局長 山本 鎮彦君
公安調査庁長官 川井 英良君
委員外の出席者
法務省入国管理
局次長 竹村 照雄君
外務省アジア局
北東アジア課長 妹尾 正毅君
通商産業省通商
政策局経済協力
部経済協力課長 勝谷 保君
運輸省自動車局
整備部管理課長 南 正彦君
海上保安庁警備
救難部長 船谷 近夫君
地方行政委員会
調査室長 日原 正雄君
―――――――――――――
委員の異動
八月二十八日
辞任 補欠選任
折小野良一君 塚本 三郎君
同日
辞任 補欠選任
塚本 三郎君 折小野良一君
―――――――――――――
本日の会議に付した案件
警察に関する件(金大中事件)
――――◇―――――
上
小
小山省二#2
○小山(省)委員 先般、今回起こりました金大中事件に対する報告を受けたわけでありますが、本件のような性格の事犯につきましては、事前にいろいろな動きがあったり、あるいは情報のようなものが提供されるということが間々あるわけですが、今度の金大中事件について、そういう情報なり動向があったのかどうか、また、警察庁あるいは警視庁として、こういう要人の警戒というものについて、事前にどの程度行なっておったか、きわめて簡単でけっこうですが、お知らせを願いたい。
この発言だけを見る →高
高橋幹夫#3
○高橋(幹)政府委員 今回の金大中氏に関する事件の問題につきましては、私ども警察庁あるいは警視庁におきましても、金大中氏についての政治的な立場であるとかあるいは政治的ないろいろな関係については、ある程度了解をしておったわけでございます。ただ、具体的な問題として、金大中氏についての、非常に危険であるというような状況の問題であるとか、金大中氏自身が非常に危険の問題があるというようなことについては、残念ながら、私どもは承知いたしておらなかったのであります。しかし、金大中氏については、一般的な問題として、また、同時に、警視庁の当局者としては、相当の関心を持っておったことはいま申し上げたとおりでございます。しかし、七月十日以降につきましては、その所在について明確に把握することができなかったということが非常に残念なことでございましたし、また、同時に、金大中氏から具体的な私のほうへの連絡というものがなかったということが非常に残念なことでございました。したがって、今回のいわゆる警護、警戒の問題につきましては、一般的には、私どもが直接、間接については関心を持っているわけでございますけれども、いま申し上げたような情報というものについて明確に把握をしなかったというようなことから関連をして、残念ながら、今回の事件が発生したわけでございます。したがって、警戒、警護の問題につきましては、結論的には十分でなかったという点についてはございますが、当時の状況から見て、その点については御了解を願いたい、こういうふうに思うわけでございます。また、今後の問題につきましては、警戒、警護の問題については、今回の事件等に関連をして、いろいろな角度からもう少し検討を要する、あるいは反省をしていくという問題については、いま申し上げたように、結果論から見て私どもはそういうふうに理解をしておりますので、今後とも努力をしてまいりたい、こういうふうに感じておる次第でございます。
この発言だけを見る →小
小山省二#4
○小山(省)委員 今回、金大中氏が、わずか五日間で、捜査当局をあざ笑うように韓国に拉致をされた。これは私どももたいへん遺憾に考えておるのですが、一般から見ると、初動捜査に手抜かりがあったんではないかというような声を耳にするわけでありますが、この点についても、今後十分留意をしていただきたいと思うのであります。
いろいろお伺いしたいことがございますが、限られた時間でございますから、飛ばしまして、実は、社会党の亀田得治氏が大阪府警察本部長に提報したといわれる情報があるそうでありますが、その内容と捜査の状況はどうなっておるか、その点を伺いたい。
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山
山本鎮彦#5
○山本(鎮)政府委員 お答えいたします。
九日の午後九時半ごろでございますが、亀田得治氏から大阪府警の片岡本部長に、出所は言えないけれどもという前提で、次のような提報があったのでございます。
第一点は、金大中氏が荷物として取り扱われている、それから、荷物の送り出しの手続を相談している、パレットホテルまたはパレーホテルで相談中である、イマモトという社長がこれに関与している、ホテルにはナカタまたはナガタが相談相手となっている、身柄がホテルにあるかどうか不明である、こういう提報がございました。これで、大阪府警察本部では、パレットまたはパレーホテル、イマモト社長、これの抽出、ナカタまたはナガタ某の宿泊チェック、これを重点に、直ちに、同夜、制私服千百五十名の警察官を動員して、旅館、ホテル、二千二百五十九カ所の捜査をいたしたわけでございますが、提報の内容のような事実を見つけることはできませんでした。それから、十日の夜も千七百七カ所のチェックを行ないましたが、ついに発見に至りませんでした。
まず、大阪府警は、近県の、隣接県の京都、兵庫、和歌山等にもそれぞれ同様の情報を提報いたしまして、旅館、ホテル、宿泊客等のチェックをいたしましたが、提報内容を裏づけるような事実を見つけることはできませんでした。さらに、十一日に、亀田さんからさらに片岡本部長に、電話で、情報提供者が、パレーまたはパレットホテルを自分で当たった結果、尼崎のパレスホテルではないかということで、ここに電話して、「ナカタさんはいますか」と聞いたところ、「社長は不在です」という返事がありました、こういう第二回目の提報がございました。そこで、直ちに兵庫県警察本部に連絡がございまして、兵庫県警は、尼崎市のパレスホテルについて、一昼夜の張り込みを実施いたしますとともに、翌十二日に、同ホテルに対して直接聞き込みをいたしましたところ、同ホテルには、社長を含めて従業員、宿泊客、いずれも、ナカタあるいはナガタと称する人物はおらないことがわかりました。その後、亀田さんがホテルに電話して、「ナカタさんいますか」と聞いたところ、従業員が「社長は不在です」と答えたので疑いが生じたわけでございますが、その答えた女子従業員は、自分ではわからないから社長に答えてもらわなければならないと思って「社長は不在です」という回答をしたということがわかりましたので、同ホテルとは関係ない、同ホテルの社長は大神ということがわかったわけでございます。さらに、十三日九時、朝、亀田さんから片岡本部長に、電話で、荷物にして出すためのLCの手配をしている中田は堺市大美野の近畿船用鉄協同組合の理事長である、また、今元は日本電波工業の社長である、こういう第三回目の提報がございました。したがって、大阪府警は、直ちにこの中田、今元さんに面接していろいろと話を伺いましたが、本件に関係ないということが判明したわけでございます。
したがって、前後三回にわたって、亀田さんから、詳しいといいますか、いろいろな情報が提報されたわけでございますが、逐一徹底的に調査した結果、いまのような事実が判明いたしまして、直接本件に結びつくような事実は判明いたしておりません。
この発言だけを見る →九日の午後九時半ごろでございますが、亀田得治氏から大阪府警の片岡本部長に、出所は言えないけれどもという前提で、次のような提報があったのでございます。
第一点は、金大中氏が荷物として取り扱われている、それから、荷物の送り出しの手続を相談している、パレットホテルまたはパレーホテルで相談中である、イマモトという社長がこれに関与している、ホテルにはナカタまたはナガタが相談相手となっている、身柄がホテルにあるかどうか不明である、こういう提報がございました。これで、大阪府警察本部では、パレットまたはパレーホテル、イマモト社長、これの抽出、ナカタまたはナガタ某の宿泊チェック、これを重点に、直ちに、同夜、制私服千百五十名の警察官を動員して、旅館、ホテル、二千二百五十九カ所の捜査をいたしたわけでございますが、提報の内容のような事実を見つけることはできませんでした。それから、十日の夜も千七百七カ所のチェックを行ないましたが、ついに発見に至りませんでした。
まず、大阪府警は、近県の、隣接県の京都、兵庫、和歌山等にもそれぞれ同様の情報を提報いたしまして、旅館、ホテル、宿泊客等のチェックをいたしましたが、提報内容を裏づけるような事実を見つけることはできませんでした。さらに、十一日に、亀田さんからさらに片岡本部長に、電話で、情報提供者が、パレーまたはパレットホテルを自分で当たった結果、尼崎のパレスホテルではないかということで、ここに電話して、「ナカタさんはいますか」と聞いたところ、「社長は不在です」という返事がありました、こういう第二回目の提報がございました。そこで、直ちに兵庫県警察本部に連絡がございまして、兵庫県警は、尼崎市のパレスホテルについて、一昼夜の張り込みを実施いたしますとともに、翌十二日に、同ホテルに対して直接聞き込みをいたしましたところ、同ホテルには、社長を含めて従業員、宿泊客、いずれも、ナカタあるいはナガタと称する人物はおらないことがわかりました。その後、亀田さんがホテルに電話して、「ナカタさんいますか」と聞いたところ、従業員が「社長は不在です」と答えたので疑いが生じたわけでございますが、その答えた女子従業員は、自分ではわからないから社長に答えてもらわなければならないと思って「社長は不在です」という回答をしたということがわかりましたので、同ホテルとは関係ない、同ホテルの社長は大神ということがわかったわけでございます。さらに、十三日九時、朝、亀田さんから片岡本部長に、電話で、荷物にして出すためのLCの手配をしている中田は堺市大美野の近畿船用鉄協同組合の理事長である、また、今元は日本電波工業の社長である、こういう第三回目の提報がございました。したがって、大阪府警は、直ちにこの中田、今元さんに面接していろいろと話を伺いましたが、本件に関係ないということが判明したわけでございます。
したがって、前後三回にわたって、亀田さんから、詳しいといいますか、いろいろな情報が提報されたわけでございますが、逐一徹底的に調査した結果、いまのような事実が判明いたしまして、直接本件に結びつくような事実は判明いたしておりません。
小
小山省二#6
○小山(省)委員 亀田情報は大きな成果をあげることができなくてたいへん残念でありますが、今後も十分留意をしていただきたいと思うのであります。
いろいろお聞きしたいわけですが、もう時間もありませんから、もう一つだけお尋ねをしておきたいと思いますが、警察庁と法務大臣の関係について私はお尋ねをしたいと思います。法務大臣は直接警察庁に指揮監督の権限はないと思いますが、警察庁と、法務大臣の指揮下にある検察庁とはいろいろ捜査上関係があると思うのですが、先般、法務大臣が委員会で答弁をされております中で、はっきりとCIAだと断言をしておる。ただしそれは「某国の」と言っておりますが、法務大臣があれだけ自信に満ちた答弁をするということになれば、従来捜査にあらわれた面から当然お答えがあるべきはずなわけであります。そうなると、法務大臣のもとに、CIAだという的確な捜査の結果が報告されておらない限り、法務大臣という立場においてあのような答弁をなさるはずがないというふうにわれわれは考えるのであります。したがって、直接警察庁のほうで法務大臣に報告しないとしても、あるいは指揮監督の立場にある――監督の立場にあるかどうか存じませんが、検察庁を通してそういう情報が入ったかどうか。この辺、警察庁と法務大臣との関連というものについて、この際ひとつお答えをいただきたいと思います。
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高
高橋幹夫#7
○高橋(幹)政府委員 先般来の法務大臣の御答弁等を私も承っておるのでございますが、その前提として一応申し上げますが、法務省と警察庁との連絡というのは、率直に緊密な連絡を言っているものでございます。ただ、今回の問題につきましては、検察庁の問題よりはむしろ出入国管理の問題として、法務省の所管としてのお考え方と思います。したがって、今後の捜査の問題につきましては、検察庁と緊密な連絡をとりますけれども、いま申し上げたようなCIA等の問題につきましての問題は、むしろ出入国管理の問題だというふうに理解をいたしておるわけでございます。したがいまして、今回の問題につきまして、事件の問題に関連をして、出入国管理の問題として、いま申し上げたようなCIAがおったかどうかというようなことについては私も承知をいたしておりませんし、法務大臣として申し上げたのは、大臣の六感の感である、六感であるということを言っておられましたけれども、いま申し上げたように、私のほうは、出入国管理の問題あるいはその他の法務省所管の問題につきまして、CIAとの関係というものについては、いまのところ全然出ておるわけでございませんし、また、私どもも、今回の問題につきましては、捜査中の問題でございますので、いま申し上げたように、CIAであるとか、あるいはCIAではないとかということにつきましては明らかでないわけでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →以上でございます。
小
小山省二#8
○小山(省)委員 少し突っ込んだ御質問をしたいのですが、いま言ったとおり、たいへん限られた時間でございますから、少し前へ進ましてもらいたいと思うのですが、韓国の中央情報部の日本国内におけるところの実態というものがどういうものになっているか。また、きのうの東京都議会での警視庁関係者の答弁を聞きますと、こういう人たちと従来から何か接触を保っておる、友好関係の立場から、韓国中央情報部とは絶えず連絡を保っておるということのようでありますが、言うならば、日本の法務大臣あるいは通産大臣等も、今度の事件には明らかに情報部が関与しておるということを言明しているわけであります。そういう立場に置かれておる情報部と警察庁の間にどういう関連を持っておるか、国民は非常に関心を持っておると思うのです。したがって、その状態について、簡単でけっこうでございますが、一応お答えをいただきたいと思います。
この発言だけを見る →山
山本鎮彦#9
○山本(鎮)政府委員 お答えいたします。
東京における韓国情報部の実態というものは、われわれは、その内容について承知いたしておりません。そういうものがあるとは思いますが、実態を私どもは把握いたしておりません。
それから、そういう韓国情報部と日本警察との関係はどうかというような御趣旨の御質問でございますが、特別な関係はございません。ただ、韓国の中央情報部の若干の者が日本に視察ということで参って、関係各官庁に表敬訪問ということであいさつに来ることがたまにはございます。そういうときには、われわれとしては、一応あいさつは受けるということで、そういう人たちと会ったことはございます。
それから、韓国と日本はいま一衣帯水の関係にございまして、犯罪の関係、出入国の関係、あるいは麻薬その他の犯罪でいろいろとお互いに知っておかなければならない問題がございますので、警察としても、ときには韓国に視察団を出すことはございます。そういう場合に、国際礼譲上、向こうのそういう機関、治安当局等にあいさつに行く、表敬訪問する、ということはございます。そういう意味で、お互いに若干の表敬的な関係はあるということはございますけれども、仕事の上、あるいは具体的な問題について協力しているというようなことは絶対にございません。
この発言だけを見る →東京における韓国情報部の実態というものは、われわれは、その内容について承知いたしておりません。そういうものがあるとは思いますが、実態を私どもは把握いたしておりません。
それから、そういう韓国情報部と日本警察との関係はどうかというような御趣旨の御質問でございますが、特別な関係はございません。ただ、韓国の中央情報部の若干の者が日本に視察ということで参って、関係各官庁に表敬訪問ということであいさつに来ることがたまにはございます。そういうときには、われわれとしては、一応あいさつは受けるということで、そういう人たちと会ったことはございます。
それから、韓国と日本はいま一衣帯水の関係にございまして、犯罪の関係、出入国の関係、あるいは麻薬その他の犯罪でいろいろとお互いに知っておかなければならない問題がございますので、警察としても、ときには韓国に視察団を出すことはございます。そういう場合に、国際礼譲上、向こうのそういう機関、治安当局等にあいさつに行く、表敬訪問する、ということはございます。そういう意味で、お互いに若干の表敬的な関係はあるということはございますけれども、仕事の上、あるいは具体的な問題について協力しているというようなことは絶対にございません。
小
小山省二#10
○小山(省)委員 問題が問題でございますから、十分留意をいたしまして、国民から誤解を受けることのないようにお願いしたいと思います。
先般、新聞の報道でございますが、韓国の金首相が、捜査の経過から考えて、今回の金大中氏の事件は彼の自作自演だと民社党の春日委員長に報告をされたということが報ぜられております。金氏が、どういう事情か存じませんが、韓国の国籍を離脱して、赤十字社の手によって、無国籍の立場に立って反政府活動を行なっておる、したがって、用事があってどうしても祖国に戻らなければならない場合にはあのような芝居は行なうだろうというようなことを言っておるのでございます。もちろん、真偽のほどはわれわれはわからないわけでありますが、CIAのしわざだと、最初からそういう既成観念にこだわって捜査をするということになりますと、これまたいろいろ問題が起こるだろうと私は思うのであります。たとえばけさの新聞ですが、在日韓国大使館の李一等書記官、この人は名ざしで本件に関係があるのではないかといろいろと言われておったのでありますが、事件には無関係だというようなことを言われておるわけでありますが、この捜査の過程にあたっていろいろそういう問題が出てくるだろうと思いますが、私は、白紙でこの事件の真相を見きわめるという、そういう基本的な態度でこの問題の捜査に当たってもらいたい。心からこれをお願いし、その問題について一言御答弁を願いたい。
この発言だけを見る →先般、新聞の報道でございますが、韓国の金首相が、捜査の経過から考えて、今回の金大中氏の事件は彼の自作自演だと民社党の春日委員長に報告をされたということが報ぜられております。金氏が、どういう事情か存じませんが、韓国の国籍を離脱して、赤十字社の手によって、無国籍の立場に立って反政府活動を行なっておる、したがって、用事があってどうしても祖国に戻らなければならない場合にはあのような芝居は行なうだろうというようなことを言っておるのでございます。もちろん、真偽のほどはわれわれはわからないわけでありますが、CIAのしわざだと、最初からそういう既成観念にこだわって捜査をするということになりますと、これまたいろいろ問題が起こるだろうと私は思うのであります。たとえばけさの新聞ですが、在日韓国大使館の李一等書記官、この人は名ざしで本件に関係があるのではないかといろいろと言われておったのでありますが、事件には無関係だというようなことを言われておるわけでありますが、この捜査の過程にあたっていろいろそういう問題が出てくるだろうと思いますが、私は、白紙でこの事件の真相を見きわめるという、そういう基本的な態度でこの問題の捜査に当たってもらいたい。心からこれをお願いし、その問題について一言御答弁を願いたい。
高
高橋幹夫#11
○高橋(幹)政府委員 今回の問題については、先般来私から御報告申し上げたように、きわめて残念な事件であったというふうに思っているわけであります。その点につきましては、いろいろな問題点なり、あるいは情報なり、あるいはいまの捜査の状況なりから見て、基本的な考え方の方針は、あくまでもその真実に即して捜査をやるということが私どもの本来の基本でございます。したがいまして、予断であるとか、あるいは情報であるとか、情勢であるとかいうようなものについては十分な関心を持つことはもちろん必要でありますけれども、基本の問題につきましては、金大中氏の事件について、その全貌を明らかにしていく、なおかつ、それに関連をして、犯人あるいは犯行の問題につきまして、いま申し上げたように、証拠に即して、しかも真実に即して捜査の基本をやっていきたい、こういうふうに私は考えておる次第でございます。したがって、いろいろな問題につきましては、問題点等はございましたけれども、それらの問題に関連をして、情報部と癒着しているとか、あるいは自作自演であるというようなことの予断で捜査をやることは間違っておるというふうに私は思っております。したがいまして、私は、警視総監とともに今回の捜査の内容を明らかにして、その真実を明らかにすることによって警察の責任を果たしていきたい、こういうふうに感じておるわけであります。しかし、捜査の内容につきましては、いろいろの問題点があり、非常にむずかしい問題でありますけれども、私どもの全力を傾注いたしまして、いま申し上げたように真実を明らかにするということで、あらゆる捜査のやり方につきましては、全力的に傾倒をいたしまして、現在努力している次第でございます。
この発言だけを見る →小
小山省二#12
○小山(省)委員 まだいろいろお尋ねしたいような事項もございますが、持ち時間が来たようでございますから、また他日質問さしていただくことにして、これで質問を終わります。
この発言だけを見る →上
島
島田安夫#14
○島田(安)委員 関連いたしましてお尋ねしたいと思いますが、申し上げるまでもなく、今回の事件はきわめて不祥事であり、遺憾でございますが、しかし、事件発生後二十日間を経過しまして、日本の警察は、この間二十四日の報告にもありましたように、関係者の再来日を待たなければ徹底した捜査はできないということでありますけれども、いやしくも、東京のどまん中で白昼堂々と数名の者が関係して、しかも大阪付近で密出航した。どこで出たのか、あるいはどこの船舶を使用してそのような犯罪が行なわれたのか、韓国におきましても、上陸地点の捜査とか船舶の捜査ということが事件のかぎを握る焦点として、捜査が行なわれているようでありますけれども、警察の今日までの捜査の経過の中で、全然これは不明なのか、あるいは何らかの具体的な情報があるのか、まずこれをお聞かせいただきたい。
この発言だけを見る →山
山本鎮彦#15
○山本(鎮)政府委員 お答えいたします。
捜査といたしましては、基本的には、被害者であります金大中さんの供述といいますか、この方の事実の陳述が捜査の一番のかぎになるということは一般的な常識だと思うわけでございますが、そういう意味で、ぜひ金大中さんに事情を聞きたい、そのために東京に来てもらいたいということを交渉いたしておるわけでございます。あわせて、梁一東さん、金敬仁さんもその現場に居合わせたわけでございますので、ぜひその方にも聞きたいということを初めから言っておるわけでございますが、それとは別に、基本的なじみちな当方の捜査といたしましては、遺留品がかなりございましたので、遺留品の捜査は現在でもやはり徹底してやっておるわけでございます。それから、遺留指紋等もかなり出ておりますので、そちらのほうの捜査も進めております。それから、遺留品の、たとえばリュックサックなどを買った店も付近にある、買った者もいるというような事実がわかってきておりますので、そういう目撃者を通じて、そういうものを買った者が犯人と結びつくかどうかという線の努力をいたしまして、これは、そういう犯人像というものの輪郭が逐次かなりわかってきておる段階にございますが、まだこれはいろいろと詰めるべき問題が残っておる状況でございます。
それから、車でございますが、拉致されたと見られる時間帯にさらに幅を持たせまして、その時間帯にホテルの車庫から出た車、これは三十台あるわけでありますが、これの捜査はずっと実施いたしておりますが、残念ながら、ホテルで記録している番号が下四けたしか記録しておりませんので、一台の車を調べるのに、場合によっては二百数十台の車を調べなければならない。こういう形で、この三十台のつぶしが、現在では、十六台までは全く関係がないということがわかっておりまして、まだあと十四台が、本件に関係があるかどうか不明で、捜査を続行いたしておるところでございます。
それから、金大中さんの話で、船で出たというような自供がございますので、船の関係は、海上保安庁と連絡いたしまして、やはり八日、九日にかけて日本から韓国向け出帆した船三十五隻がございますので、これの捜査をやっておりますが、まだ、これというような事情が判明いたしておりません。
そういう形で基本的な捜査を積み重ねて、何とか犯人像に到達したいと思っております。
それからまた、金大中さんがホテルからエレベーターで連れ去られるときに、日本人の若い男女にエレベーターの中で会ったので、それに助けてくれということを言ったということでございますので、そういう目撃者の発見にもつとめておるわけでございますが、現在までにそういう人があらわれないというような関係もございまして、なかなか難渋しているわけでございます。御承知のとおり、ホテルでございますので、いろいろと出入りの人がその状況を見ている可能性もまだ残っておると思いますので、何とか目撃者を一人でも二人でも多く発見して、犯人像その他の参考のものをそれから得たいという努力を続けている状況でございます。
この発言だけを見る →捜査といたしましては、基本的には、被害者であります金大中さんの供述といいますか、この方の事実の陳述が捜査の一番のかぎになるということは一般的な常識だと思うわけでございますが、そういう意味で、ぜひ金大中さんに事情を聞きたい、そのために東京に来てもらいたいということを交渉いたしておるわけでございます。あわせて、梁一東さん、金敬仁さんもその現場に居合わせたわけでございますので、ぜひその方にも聞きたいということを初めから言っておるわけでございますが、それとは別に、基本的なじみちな当方の捜査といたしましては、遺留品がかなりございましたので、遺留品の捜査は現在でもやはり徹底してやっておるわけでございます。それから、遺留指紋等もかなり出ておりますので、そちらのほうの捜査も進めております。それから、遺留品の、たとえばリュックサックなどを買った店も付近にある、買った者もいるというような事実がわかってきておりますので、そういう目撃者を通じて、そういうものを買った者が犯人と結びつくかどうかという線の努力をいたしまして、これは、そういう犯人像というものの輪郭が逐次かなりわかってきておる段階にございますが、まだこれはいろいろと詰めるべき問題が残っておる状況でございます。
それから、車でございますが、拉致されたと見られる時間帯にさらに幅を持たせまして、その時間帯にホテルの車庫から出た車、これは三十台あるわけでありますが、これの捜査はずっと実施いたしておりますが、残念ながら、ホテルで記録している番号が下四けたしか記録しておりませんので、一台の車を調べるのに、場合によっては二百数十台の車を調べなければならない。こういう形で、この三十台のつぶしが、現在では、十六台までは全く関係がないということがわかっておりまして、まだあと十四台が、本件に関係があるかどうか不明で、捜査を続行いたしておるところでございます。
それから、金大中さんの話で、船で出たというような自供がございますので、船の関係は、海上保安庁と連絡いたしまして、やはり八日、九日にかけて日本から韓国向け出帆した船三十五隻がございますので、これの捜査をやっておりますが、まだ、これというような事情が判明いたしておりません。
そういう形で基本的な捜査を積み重ねて、何とか犯人像に到達したいと思っております。
それからまた、金大中さんがホテルからエレベーターで連れ去られるときに、日本人の若い男女にエレベーターの中で会ったので、それに助けてくれということを言ったということでございますので、そういう目撃者の発見にもつとめておるわけでございますが、現在までにそういう人があらわれないというような関係もございまして、なかなか難渋しているわけでございます。御承知のとおり、ホテルでございますので、いろいろと出入りの人がその状況を見ている可能性もまだ残っておると思いますので、何とか目撃者を一人でも二人でも多く発見して、犯人像その他の参考のものをそれから得たいという努力を続けている状況でございます。
島
島田安夫#16
○島田(安)委員 時間がありませんので、飛び飛びに要点だけを質問いたしますけれども、そうしますと、二十日たったけれども、具体的には何も捜査が進渉しておらない。冒頭に申されましたように、あるいは報告書の中にもありますように、関係者の再来日を実現して、金大中氏から聞き取りをすることが事件の解明のポイントであるというようなお答えなんですが、では、お伺いしますけれども、はたしてそれが早急に可能と思っておられるのかどうか。私は、金氏の再来日というのは、たとえ実現したとしても、おそらく、事件の発生後三カ月も四カ月もたってからでないと不可能じゃないか、特に、現在の時点においては、再来日ということは、警察なりあるいは外務省を通じて韓国に幾ら申し入れしましても、現実に不可能だ、このように考えておるわけなんですが、そうしますと、捜査の焦点になる関係者の再来日も不可能、あるいは、いろいろ捜査はするけれども、出航した船舶も、どの辺で出たのか全くわからない、これでは、日本の警察の威信というものが内外に問われるこうした国際的な大事件を究明するにあたって、少し手ぬるいではないか、このように私は考えるわけなんです。
私どもは新聞情報以外に警察の捜査の実態を知ることができませんが、新聞に流されている情報以外に何か具体的なものはありますかどうか、お聞かせいただきたい。
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高
高橋幹夫#17
○高橋(幹)政府委員 先ほど山本警備局長から、現在の捜査の経過のポイントについて御報告申し上げましたが、私のほうも、いま申し上げたように、一つ一つの捜査の内容について畑中金次郎の問題であるとか、あるいは出国をした船の問題であるとか、あるいは自動車の問題であるとかというものを着実に詰めて、その証拠を明らかにして、捜査の全貌あるいはその一部を明らかにするほうにわれわれは努力をしておるわけでございます。しかし、その前提として、先ほど申し上げたように、被害者である御本人の金大中氏、また、当時あのホテルにおられた梁一東氏あるいは金敬仁氏のその関係というものにつきまして、さらに詰めていくことによって、いま、私のほうの捜査の内容を明らかにするということになるわけであります。
そこで、私どもの捜査を詰めることによって、その一部あるいは全貌がわかりつつある場合においては、さらに金大中氏、あるいは梁一東氏、あるいは金敬仁氏に親しく聞くことがまず大前提であるというふうに思っております。したがって、いま申し上げたように、私ども警察の立場としましては、捜査の経過と関連をしながら、執拗に、何回でも、何回でも、金大中氏のほか二人の方々につきましての来日をぜひ要請いたしたいと思っているわけであります。
しかし、その問題について、現在の時点から申し上げますとなかなかむずかしい問題がありますけれども、それはそれとして、次善の策といいますか、私どもは、やはり、捜査の内容によりまして、捜査官を派遣するということが一つの非常な必要性であるというふうに思っております。したがいまして、捜査員を派遣した場合において、金大中氏あるいは梁一東氏あるいは金敬仁氏からさらに詳しく知るということができる場合におきましては、捜査の進展上非常に有力なものであるというふうに考えております。したがいまして、いま申し上げたように、本来の、金大中氏以下二人の方につきましての来日は重ねて要請いたしますが、それと同時に、私のほうのいまの捜査の経過に関連をして明らかにしていきたい、こう思っております。
したがいまして、現在の時点におきましては、確かに、捜査の経過というものについてむずかしさがありまして、時間的な問題もありますけれども、私どもは、初動捜査あるいはいま申し上げたような条件から考えると、ある程度の捜査の困難性と捜査の時間というものについては確かに私も承知いたしておりますけれども、いま申し上げたように、捜査の内容を明らかにして、さらに前進をさせていきたい。したがって、私どもが非常に手ぬるいことをやっているということにつきましては、確かに、新聞あるいはその他の外部的なものからごらんになるとそう思われるかもしれませんけれども、私ども、長官あるいは総監以下、第一線の警察官は真剣にこの問題については対処しておりますので、その点について御期待にこたえられるようにというふうに努力をしている次第でございます。
この発言だけを見る →そこで、私どもの捜査を詰めることによって、その一部あるいは全貌がわかりつつある場合においては、さらに金大中氏、あるいは梁一東氏、あるいは金敬仁氏に親しく聞くことがまず大前提であるというふうに思っております。したがって、いま申し上げたように、私ども警察の立場としましては、捜査の経過と関連をしながら、執拗に、何回でも、何回でも、金大中氏のほか二人の方々につきましての来日をぜひ要請いたしたいと思っているわけであります。
しかし、その問題について、現在の時点から申し上げますとなかなかむずかしい問題がありますけれども、それはそれとして、次善の策といいますか、私どもは、やはり、捜査の内容によりまして、捜査官を派遣するということが一つの非常な必要性であるというふうに思っております。したがいまして、捜査員を派遣した場合において、金大中氏あるいは梁一東氏あるいは金敬仁氏からさらに詳しく知るということができる場合におきましては、捜査の進展上非常に有力なものであるというふうに考えております。したがいまして、いま申し上げたように、本来の、金大中氏以下二人の方につきましての来日は重ねて要請いたしますが、それと同時に、私のほうのいまの捜査の経過に関連をして明らかにしていきたい、こう思っております。
したがいまして、現在の時点におきましては、確かに、捜査の経過というものについてむずかしさがありまして、時間的な問題もありますけれども、私どもは、初動捜査あるいはいま申し上げたような条件から考えると、ある程度の捜査の困難性と捜査の時間というものについては確かに私も承知いたしておりますけれども、いま申し上げたように、捜査の内容を明らかにして、さらに前進をさせていきたい。したがって、私どもが非常に手ぬるいことをやっているということにつきましては、確かに、新聞あるいはその他の外部的なものからごらんになるとそう思われるかもしれませんけれども、私ども、長官あるいは総監以下、第一線の警察官は真剣にこの問題については対処しておりますので、その点について御期待にこたえられるようにというふうに努力をしている次第でございます。
島
島田安夫#18
○島田(安)委員 いまの関係者の再来日の問題ですけれども、これは新聞記事によるものですから、どこまで正しいとは申し上げかねますけれども、外務省と若干意見が違う。外務省のほうでは、状況によっては、関係者の再来日は必ずしもこだわらないというようなことを示唆しておる。困っておるのは警察だというように新聞に出ておりますけれども、これについて、外務省はこのようなことを示唆されたことがあるのか、ないのか。いま一つは、警察のほうでは、韓国の捜査の情報等を期待して強く要請しておるということですけれども、正式にそういう捜査の情報等の連絡があったのかどうか。あるいは、今回の事件を通じて、二十日間、外務省は韓国とどのような交渉なりあるいは接触を持ったのか。簡単でけっこうですから、時間がありませんので、ほかに聞きたいことが山ほどありますから、的確にひとつ答弁を願いたい。
この発言だけを見る →妹
妹尾正毅#19
○妹尾説明員 外務省で韓国を担当しております妹尾でございます。お答えいたします。
まず、金大中氏等の来日につきまして、外務省は必ずしもその必要がないと考えているのではないかという点につきましては、もちろん、金大中氏等が来日しなくても事件の真相が究明され得るということなら別でございますが、捜査当局のお話しではそれが必要であるということでございますし、私どももあくまでも金大中氏等の来日を求め続けるというのが現在の外務省の姿勢でございます。
それから、第二点でございますが、韓国側に対してどのような申し入れを行なっているかという御質問、それから、韓国側の情報の提供状況はどうかという点でございますが、まず、事件発生の直後に在京大使を外務次官が呼びまして、韓国側で何か知っていることはないかということをまず最初に尋ねまして、翌日、そういうことはない、何も知らないという連絡がございました。その後、金大中氏がソウルで発見されて以来、韓国側でいろいろ調査を進めるようになりましたので、情報を逐一知らせてほしい、それから、金大中氏や梁一東氏に捜査に協力するためにぜひ来日してほしいということを繰り返し要請し続けております。
この点につきまして、韓国側の情報提供状況でございますが、最初の一、二日若干説明がございましたが、その後あまり連絡を受けていないのは事実でございまして、新しい発展はないかと毎日催促しているということでございまして、最近若干連絡もございましたが、これは大体新聞で発表されていることの範囲を出ないわけでございまして、そういうこともございますので、昨日いろいろ取りまとめて後宮大使から――韓国におるわがほうの大使でございますが、後宮大使から金外務部長官に対して具体的な情報の提供を要請いたしまして、金長官は最善の努力を尽くしているということでございます。
この発言だけを見る →まず、金大中氏等の来日につきまして、外務省は必ずしもその必要がないと考えているのではないかという点につきましては、もちろん、金大中氏等が来日しなくても事件の真相が究明され得るということなら別でございますが、捜査当局のお話しではそれが必要であるということでございますし、私どももあくまでも金大中氏等の来日を求め続けるというのが現在の外務省の姿勢でございます。
それから、第二点でございますが、韓国側に対してどのような申し入れを行なっているかという御質問、それから、韓国側の情報の提供状況はどうかという点でございますが、まず、事件発生の直後に在京大使を外務次官が呼びまして、韓国側で何か知っていることはないかということをまず最初に尋ねまして、翌日、そういうことはない、何も知らないという連絡がございました。その後、金大中氏がソウルで発見されて以来、韓国側でいろいろ調査を進めるようになりましたので、情報を逐一知らせてほしい、それから、金大中氏や梁一東氏に捜査に協力するためにぜひ来日してほしいということを繰り返し要請し続けております。
この点につきまして、韓国側の情報提供状況でございますが、最初の一、二日若干説明がございましたが、その後あまり連絡を受けていないのは事実でございまして、新しい発展はないかと毎日催促しているということでございまして、最近若干連絡もございましたが、これは大体新聞で発表されていることの範囲を出ないわけでございまして、そういうこともございますので、昨日いろいろ取りまとめて後宮大使から――韓国におるわがほうの大使でございますが、後宮大使から金外務部長官に対して具体的な情報の提供を要請いたしまして、金長官は最善の努力を尽くしているということでございます。
島
島田安夫#20
○島田(安)委員 さいぜんからの答弁を聞いておりますと、金氏ほか関係者の再来日ということがどうしてもこの事件解明のポイントである、かぎであると、このような答弁を聞かされるわけですが、そうしますと、もしかりに今回の事件で――金氏が自宅で最初の記者会見をいたしましたときに、新聞に出ておったのですけれども、日本海の途中で追っぽり出されるかと思った、沈められるかと思ったというようなことが出ておったのですが、今度の事件で、たとえば金氏の生命が失われたということを想定しますと、いまの答弁を聞いておりますと、関係者が生きておるのだから、これに丁重に事件の聞き取りをしなければ解明ができない、捜査が進まないということだが、これではどうもおかしいではないか。では、死んでおったらどうするのですか。たいへんな不祥事があったけれども、韓国の野党の大物が一人事件によってなくなった、けれども、関係者である当人が死亡したために捜査はできません、こういうことなんですか、警察は。少し酷なようですけれども、捜査というのは、なるほど慎重も必要です。特に国際事犯、政治的な色彩の強い今回の事件ですから、周到な捜査も必要ですけれども、日本のどこの港で――大阪周辺ということは大体示唆されておるが、どこの国籍の船を使って出航したのか全然わかりません、金氏が再来日して、聞いてみたら、あるいはもうちょっとわかるかもしれませんというのでは、国の内外を問わず、一つの大きな政治問題、あるいは人道的な問題、あるいは法秩序の維持の問題等、こうしたいろいろな問題が提起されておる今日の段階において、どうも私は納得しかねる。全然手がかりはないのか、若干でもあるのか、一口でいいから、お聞かせ願いたい。
この発言だけを見る →山
山本鎮彦#21
○山本(鎮)政府委員 繰り返して申し上げるようで恐縮ですが、別に、金大中さんが来なければ捜査は全く進まないという答弁をしているつもりはございません。やはり、被害者である金大中さんに来てもらっていろいろと事情を聞けば、内容が非常にはっきり、すみやかにわかるということを申し上げただけでございまして、さっき申し上げた基本的な捜査を積み重ねていくことによって犯人に到達するという確信をあわせ持って捜査を進めており、その中で着々と明るい曙光も見えてきておる面があるということは言って差しつかえない。捜査が全く進んでおらないという段階ではございません。
この発言だけを見る →島
島田安夫#22
○島田(安)委員 時間がありませんので、最後に一言だけ聞きますが、今回の事件を通じて、真実の解明ということが、国際間の親善を高め、また、一方におきましては、日本の警察の威信を内外に示すという意味におきましても、また、再度こうした不祥事が起こることを防止するためにも、警察当局は、今回の事件の取り組み方について、総力を結集して、できるだけ早い機会に真相を明らかにしてほしいと私は思う。というのは、さいぜんもちょっと話がありましたけれども、御承知のように、政府自体も、法務大臣がよからぬことを国会答弁の中で発言したり、あるいはまた、長い過去の歴史の上に積み重ねた韓国との友好関係を、経済援助を打ち切るかもわからないというようなことを政府の高官が答弁の中で示唆したり、まことにけしからぬと思います。また、御承知のように、さいぜんも話がありましたけれども、韓国の在日大使館員、これは一等書記官のようでございますけれども、これの写真を国会審議の場で提示して、まるで犯人かのごとき印象を与える。調べてみると、これは全くの白であったが、しかも、新聞までが、神田の神保町にあるリュックサック等を売る店の店員に写真を提示したところ、二人連れの一人の男に全くよく似ているという証言すらあった。これ等も、ある意味において、私は行き過ぎだと思います。また、国会においても、ある党のごときは、国交断絶だと、このような、まことに重要な党の態度の表明等をされており、いろいろな問題を提起しておる。韓国というのは、長い過去の歴史の中で、日本の領土であり、日本の国土であった。事のいかんを問わず、事実の究明はきびしく追及しなければなりませんけれども、こうしたことによって、両国の親善友好がかりそめにも阻害されるようなことがあってはならないと思います。そうした意味において、これの解決をはかるのは、あげて警察による事実の究明だと考えておりますので、総力をあげてひとつ真実の追及をしてほしい。以上。
この発言だけを見る →高
高橋幹夫#23
○高橋(幹)政府委員 ただいま、いろいろな点について御激励があったわけでありますが、いまの政治問題について、その原点であるところの捜査の問題を明らかにするということが、やはり、いまの一番の最大の問題だと思っております。いろいろな問題について御批判があることは私も承知しておりますが、いま山本君の言ったように、いまの捜査の内容については、独自の捜査として、その犯人もしくは犯行の全貌というものを明らかにしていきたいというふうに思っております。私は日本国の警察庁長官であり、日本の警察官としての責任を果たしていくということが、私の今回の捜査の問題を明らかにするということの基本点であるというふうに考えております。したがいまして、御激励のとおり、私は、御要望に沿うように全力を傾倒して、いまの問題点を明らかにしていきたい、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →上
山
山本弥之助#25
○山本(弥)委員 今回の事件につきましては、長官の二十四日の報告には、日本の警察に対する挑戦であるというふうな表現を用いられておりますが、私どもは、そういうなまやさしいものではない、日韓両国の関係の親善友好の問題は当然であるにいたしましても、場合によっては、これは国家主権の侵害という疑いにまで発展する可能性を含んでおるというふうに考えられるわけでありまして、これは徹底的にその真相の究明に当たらなければならぬと思いますけれども、これにつきましての基本方針につきましては、時間の制約がございますので、江崎国家公安委員長がお見えになりましてから御質問いたしたいと思いますが、今回の事件は、相当大規模な、しかも、綿密に計画された犯行であるというふうに考えられるわけであります。
八日に事件が発生以来、十三日、韓国において金大中氏が生存しておるということがわかったわけでありますけれども、したがって、韓国の協力が真相究明の上においてきわめて重要であることは、これはもう当然であります。
そこで、きょうの新聞にも出ておりましたが、このことは直ちに、金大中氏ほか参考人といいますか、被害者をはじめとして、参考人の事情聴取その他犯人の検挙についての捜査状況は逐一わが国に通報するという話し合いが直ちに外務省を通じてできたということは、すでに他の委員会その他で明らかになっておるわけでありますが、現実にどの程度の通報がなされたかをまずお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →八日に事件が発生以来、十三日、韓国において金大中氏が生存しておるということがわかったわけでありますけれども、したがって、韓国の協力が真相究明の上においてきわめて重要であることは、これはもう当然であります。
そこで、きょうの新聞にも出ておりましたが、このことは直ちに、金大中氏ほか参考人といいますか、被害者をはじめとして、参考人の事情聴取その他犯人の検挙についての捜査状況は逐一わが国に通報するという話し合いが直ちに外務省を通じてできたということは、すでに他の委員会その他で明らかになっておるわけでありますが、現実にどの程度の通報がなされたかをまずお聞かせ願いたいと思います。
山
山本鎮彦#26
○山本(鎮)政府委員 お答えいたします。
十六日であったと思いますけれども、韓国側から、これまでの調べについての連絡が一応入ってきております。その内容によりますと、金大中氏の逮捕監禁被疑事件捜査本部では、金大中、梁一東、金敬仁、この三人の供述が違っているということで、二人ずつ相対尋問をしているが、なかなか真相がわからない実情であるというのが第一点、それから、金大中さんのうちの付近の現場検証をしたけれども、その関係では、あまり具体的な進展がない、それから、海上ルートとして、日本の新聞では何か三つの線を想定しているが、夏の暴風シーズンだから、九州の南端を通過する海外コースは考えられないと思う、それから、金大中氏が五百トン以上の船であると推定した理由に、ローリングもなかったことをあげているが、九日、十日とも天気がよくて、しかも、瀬戸内海であるので、二、三百トンの船でもゆれることはない、ゆれないで航海できると思う、こういう連絡が十六日にございました。
それから、続いて二十三日だと思いましたが、金大中さんの指紋と血液型、これの連絡がございました。これは直ちに捜査上の参考になりますので、それぞれ指紋の照合等は行なっております。
この発言だけを見る →十六日であったと思いますけれども、韓国側から、これまでの調べについての連絡が一応入ってきております。その内容によりますと、金大中氏の逮捕監禁被疑事件捜査本部では、金大中、梁一東、金敬仁、この三人の供述が違っているということで、二人ずつ相対尋問をしているが、なかなか真相がわからない実情であるというのが第一点、それから、金大中さんのうちの付近の現場検証をしたけれども、その関係では、あまり具体的な進展がない、それから、海上ルートとして、日本の新聞では何か三つの線を想定しているが、夏の暴風シーズンだから、九州の南端を通過する海外コースは考えられないと思う、それから、金大中氏が五百トン以上の船であると推定した理由に、ローリングもなかったことをあげているが、九日、十日とも天気がよくて、しかも、瀬戸内海であるので、二、三百トンの船でもゆれることはない、ゆれないで航海できると思う、こういう連絡が十六日にございました。
それから、続いて二十三日だと思いましたが、金大中さんの指紋と血液型、これの連絡がございました。これは直ちに捜査上の参考になりますので、それぞれ指紋の照合等は行なっております。
山
山本弥之助#27
○山本(弥)委員 そういたしますと、新聞には、金大中氏の事情聴取につきましてのほとんど全文に近いものが各紙で報道されておるわけですが、正式には、金大中氏ほか二名の方の事情聴取の全文というものは報告になっていないのですか。
この発言だけを見る →山
山
山本弥之助#29
○山本(弥)委員 この警察庁長官の報告では、ホテル・グランドパレスにおいて拉致されたということについては、梁一東氏あるいは金敬仁氏からある程度までお聞きになっておるわけですね。それと、もう一つは、あとで何日かたってわかったようでありますが、二十二階のサービスステーションあたりの目撃者もあるということが新聞に報道されておる。それらを総合してこの警察庁長官の報告書が出ておるわけだと思うのでありますが、その点が第一点。
それから、第二点は、その後の状況は金大中氏の供述によるというふうなことで概要を書かれておるわけでありますが、これは、正式の韓国の外務省からの通報に基づいての記述ではなくて、金大中氏が生存しておることが明らかになり、それから、深夜における新聞記者会見の模様が新聞に報道されていますが、それらを総合してお書きになっておるのかどうか。
この発言だけを見る →それから、第二点は、その後の状況は金大中氏の供述によるというふうなことで概要を書かれておるわけでありますが、これは、正式の韓国の外務省からの通報に基づいての記述ではなくて、金大中氏が生存しておることが明らかになり、それから、深夜における新聞記者会見の模様が新聞に報道されていますが、それらを総合してお書きになっておるのかどうか。