災害対策特別委員会

1978-10-12 衆議院 全225発言

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会議録情報#0
昭和五十三年十月十二日(木曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 川崎 寛治君
   理事 天野 光晴君 理事 有馬 元治君
   理事 志賀  節君 理事 矢山 有作君
   理事 湯山  勇君 理事 広沢 直樹君
   理事 神田  厚君
      稲垣 実男君    越智 伊平君
      小島 静馬君    後藤田正晴君
      佐藤  隆君    斉藤滋与史君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      津島 雄二君    中島  衛君
      森   清君    山崎武三郎君
      渡辺 秀央君    池端 清一君
      小川 国彦君    柴田 健治君
      渋沢 利久君    竹内  猛君
      米田 東吾君    渡辺 芳男君
      瀬野栄次郎君    武田 一夫君
      薮仲 義彦君    山本悌二郎君
      津川 武一君    伊藤 公介君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 櫻内 義雄君
 出席政府委員
        国土政務次官  丹羽 久章君
        国土庁長官官房
        長       河野 正三君
        国土庁長官官房
        審議官     四柳  修君
        農林水産大臣官
        房審議官    佐々木富二君
        通商産業省立地
        公害局長   伊勢谷三樹郎君
 委員外の出席者
        大蔵省主税局税
        制第一課長   水野  勝君
        大蔵省銀行局保
        険部長     貝塚敬次郎君
        国税庁直税部所
        得税課長    小野 博義君
        国税庁間税部酒
        税課長     大橋  實君
        文部省管理局企
        画調整課長   塩津 有彦君
        厚生省公衆衛生
        局結核成人病課
        長       大池 真澄君
        厚生省社会局施
        設課長     山内 豊徳君
        農林水産省経済
        局保険業務課長 大塚 米次君
        農林水産省構造
        改善局農政部地
        域農業対策室長 湊  清和君
        農林水産省構造
        改善局建設部設
        計課長     浅原 辰夫君
        農林水産省構造
        改善局建設部防
        災課長     高田 徳博君
        農林水産省農蚕
        園芸局農産課長 泉田  収君
        林野庁指導部治
        山課長     江藤 素彦君
        林野庁指導部森
        林保全課長   野村  靖君
        通商産業省立地
        公害局鉱山課長 檜山 博昭君
        工業技術院総務
        部研究開発官  越川 文雄君
        中小企業庁計画
        部金融課長   山本 幸助君
        気象庁観測部参
        事官      末広 重二君
        郵政省電波監理
        局無線通信部陸
        上課長     徳田 修造君
        建設省都市局街
        路課長     並木 昭夫君
        建設省都市局都
        市防災対策室長 井上 良藏君
        建設省住宅局建
        築物防災対策室
        長       上田 康二君
        建設省住宅局住
        宅企画官    浜  典夫君
        国土地理院地殻
        調査部長    藤田 尚美君
        自治大臣官房参
        事官      野村 誠一君
        消防庁防災課長 千葉  武君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月十二日
 辞任         補欠選任
  伊藤  茂君     竹内  猛君
  米田 東吾君     柴田 健治君
  渡辺 芳男君     小川 国彦君
 平石磨作太郎君     薮仲 義彦君
  永原  稔君     伊藤 公介君
同日
 辞任         補欠選任
  小川 国彦君     渡辺 芳男君
  柴田 健治君     米田 東吾君
  竹内  猛君     伊藤  茂君
  薮仲 義彦君    平石磨作太郎君
  伊藤 公介君     永原  稔君
    ―――――――――――――
十月十二日
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融
 通に関する暫定措置法及び激甚(じん)災害に
 対処するための特別の財政援助等に関する法律
 の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長
 提出、参法第一号)(予)
同日
 天災による被害農林漁業者等に対する資金の融
 通に関する暫定措置法及び激甚(じん)災害に
 対処するための特別の財政援助等に関する法律
 の一部を改正する法律案(参議院提出、参法第
 一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月九日
 宮城県沖地震に伴う被害対策に関する陳情書
 (第八七
 号)
 大都市の地震対策確立に関する陳情書
 (第八八号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地震対策及び活動火山対策等
 昭和五十三年七月上旬以降の干ばつによる災害
 対策
     ――――◇―――――
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川崎寛治#1
○川崎委員長 これより会議を開きます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 来る十九日、災害対策に関する件、特に、地震対策及び活動火山対策について、参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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川崎寛治#2
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
 なお、参考人の人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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川崎寛治#3
○川崎委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
     ————◇—————
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川崎寛治#4
○川崎委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。
 まず、地震対策等について議事を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山崎武三郎君。
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山崎武三郎#5
○山崎(武)委員 せんだっての国会で、活動火山対策特別措置法をここにいらっしゃる諸先生方並びに政府当局の御理解を得てつくらしていただき、桜島は大変感謝いたしております。厚く御礼申し上げる次第でございます。
 私、先週の土曜日、その桜島の古里温泉へ行ってきました。道路は、実は桜島の噴煙でもうもうとしまして、猛吹雪の中を車が走るような感じでございます。御承知のとおり古里温泉というのは、林芙美子が「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」とうたった碑の建っているところでございますが、いま桜島の町民ひとしく、この林芙美子の、花の命は長くて苦しきことのみ多かりきという感を抱いているのではないかというふうに思っております。
 しからば、どうすればいいんだということの議論でございます。せんだっての国会で活動火山対策特別措置法はつくってはいただきました。つくっていただきまして、そして政府としても、地方公共団体としても、できることはすべてやっていただいたというふうに思っておりますし、感謝もしておりますが、それではどうにもならぬところまで実は来ているような感を深くしておりまして、きょうは、私は、政治というのは、国民に前途に希望を与えるのがやはり政治であろうという観点から質問をするわけでございます。
 まず第一番目に、この桜島の噴煙がずっと続いている間はまさに後追いでございまして、予算を幾らつけてみてもつけてみてもどうにもならぬという感じでございますが、実は、この桜島の噴煙をもとから断ち切る方法はないのかという、これでございます。科学が発達しまして、海水から発電をさせる、海水から真水をとる、ロケットが月まで行くということ御時世において、桜島の火山活動、この噴煙というのをとどめることはできないのか。言い直しますと、火山発電というのができるのであれば、桜島の噴煙というのは実はこういう状態にならないのではないかと思うわけでございます。桜島の土手っ腹に穴をあけても結構です。あるいは桜島の噴火口の周辺に火山発電装置というのをこさえて、そしてこの地熱というのを常時吸収しておれば、爆発のエネルギーというのは常時発散してしまうわけでございますから、かような火山活動というのは消滅する、ないしは停滞するはずだというふうに理屈では考えられるわけでございます。
 いま私が申し上げたようなことが荒唐無稽なことであるのかどうか、現在の科学の発達のぐあいというのは、いま私が申し上げたようなことを不可能としているのか、あるいは可能性があるというふうに考えておられるのか、この辺のことを実は承りたいわけでございまして、鹿児島市民、鹿児島県民、桜島はもとよりでございますが、あまねく、心の底から私のいま申し上げたことについて実は大変な期待を持っているのではないかというふうに思っておりまして、あえて御質問する次第でございます。
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越川文雄#6
○越川説明員 研究開発官の越川でございますが、火山発電は、火山の持つエネルギーを利用いたしまして発電を行おうというものでございます。したがいまして、その実用化が図られた場合には、火山活動の鎮静化というようなことにも貢献し得ることが考えられるわけでございます。ただ、これはあくまでも理論的に考えられるという段階でございまして、これの実用化に当たりましては、火山自体の解明等、総合的にいろいろ研究あるいは解明をいたしてまいらないといけないわけでございます。そういったようなことでございまして、わが国といたしましては、今後、そういったような諸種の研究テーマにつきまして総合的に解明あるいは研究が行われて、その結果、その利用の可能性というようなものも明らかにしていきたいというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、特に火山発電の研究をいたしていく上におきまして技術的に大いに貢献されると考えられておりますものに、高温岩帯利用技術というものがございます。これは火山から少し離れたところに高温の岩帯が賦存しているというようなケースがあるわけでございますけれども、そういった、岩に割れ目をつくってそこに水を通して、それで、その岩帯で水を温めてエネルギーを取り出すというような技術も考えられておるわけでございますけれども、まずそういったような基礎的な研究を積極的に進め、高温岩帯利用技術というものをとりあえず実用化していく。それで、将来におきましては、火山発電へもそれが利用されていくような可能性というものをわれわれとしては期待して、鋭意研究をいたしておるところでございます。
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山崎武三郎#7
○山崎(武)委員 もうちょっとお聞きしますけれども、この火山発電というのが理論的に可能であるのかどうか、可能であるとすれば、当面はむずかしいとしても、ほぼいつごろになったら火山発電なるものが研究に着手し、実現可能の方向に向かうのか、その辺のことについて御答弁願いたいと思います。
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越川文雄#8
○越川説明員 理論的には可能であると私どもは考えております。とりあえずは、先ほども御答弁申し上げましたように、高温岩帯の利用技術というようなものの実用化を図って、その時点でまたその火山のいろいろな面での知見がどの程度得られているか、そういったような点をよく見きわめまして、火山発電の利用の可能性というものを見きわめていきたい。そういうことでございますので、われわれとしては二〇〇〇年以降超長期の課題だと考えております。
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山崎武三郎#9
○山崎(武)委員 二〇〇〇年以降ということであれは、桜島の噴火が続いている間は——恐らく私どもが死んだ後のことであろうかと思いますし、生きている間は、これは孜々営々としてこれに取り組まざるを得ないわけでございます。
 したがって、農林省にお聞きするわけでございます。一生懸命農林省はやっていただいておりますし、感謝しています。せんだって農林大臣は桜島にお行きくださいまして、桜島の農業の実態をつぶさに御視察くださいました。「これはひどい」というお言葉が鹿児島の各新聞に報道されまして、町民ひとしく期待を持っておるわけでございます。しかし、さて何をこれ以上やるのかということになりますと、桜島町としてもなかなか具体的な施策についてはまとまっていないような感じでございまして、いまある制度、今回おつくりいただいた制度というのを深く、そして厚くする以外に私どもはないのではないかと思っていますし、その観点から御質問するわけでございます。現在桜島の農家の救済のために防災営農対策事業として農林省はどのようなことをやっているのか、お聞きいたします。
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湊清和#10
○湊説明員 桜島におきます防災営農の対策事業につきましては、活動火山対策特別措置法、ことし名前がかわりましたわけでございますけれども、制定当初の昭和四十八年度から、鹿児島県知事が作成いたしました防災営農施設整備計画に沿いまして、灰を落とすということ、あるいは一般農業にとりましても非常に水が大切でございまして、そういった関係から水源の開発でございますとか、また野菜等に降ってまいります灰がかからないように覆いをいたしますとか、あるいはお茶とかたばこ、こういった葉についた灰を落とす事業、そのほか、桜島の火山灰は非常に酸性の強いものでございますので、農業に悪影響がある場合もありますので、その酸性を矯正する事業、それから比較的灰に強いビワとかあるいは花木、こういった他の作物へ転換する事業、こういった各種事業を実施いたしてきているところでございまして、国はこの事業が円滑に実施されますようにこれに要する経費を助成してきているわけでございます。
 それで、この防災営農対策の事業に基づきます整備計画は、当初昭和四十八年度桜島島内を中心にごく限られた地域で実施いたしてきたわけでございますけれども、その後の火山の活動状況等にかんがみまして、対象地域の拡大、事業内容の充実を図ってきているわけでございます。一応昭和四十八年度に作成いたしました防災営農施設整備計画は五十二年度で終了いたしたわけでございますけれども、最近の桜島の火山状況はきわめて活発でございますので、本年、新しく五十三年度から五十五年度までの三カ年計画のもと、鹿児島県知事の方で作成されました防災営農施設整備計画、新計画に基づきまして、対象地域をさらに鹿児島県の日置郡を中心とした地区に拡大いたしますとともに、事業内容等につきましても、県の各種研究機関等でいろいろと開発された新しい事業等も組み込みまして事業を実施するように努めているところでございます。
 指定市町村は、鹿児島県内で、今度追加いたしました九市町を含めまして四十三にわたるわけでございますけれども、その中でも特に火山のあります桜島島内はきわめて灰の降る量が多く、被害も著しいわけでございますので、この防災営農対策の実施におきましても、各種事業を最優先的に桜島の島内で実施するように努めているところでございまして、特に桜島の島内は昔からミカンが非常に重点の高いところでございまして、そういったところから、果樹生産の安定対策事業でありますとかあるいは土壌の酸度矯正事業、あるいは先ほど申し上げましたビワ等への転換の事業、これを引き続きまして従来どおり実施いたしますほか、新しく、ミカンに覆いをかけまして灰の被害を防ぎたい、こういう事業あるいは野菜の周年栽培のため、灰に比較的強い硬質のビニールハウス施設の整備等、こういった事業等も新しい計画では取り組んでいくことにしております。
 このうち、ミカンに被覆する事業につきましては、これまでこういった例がないものですから、いきなり農家の方々に導入いたしましても、技術上の問題等もあるということで、昨年と今年度の両年度にわたりまして、県が改良普及所あるいは果樹試験場を中心にいろいろと実証的な事業を行っておりまして、今年度の分は十一月中にまとまるようでございますけれども、その結果に基づきまして、適地を選定し、五十四年度から新しくミカンの被覆栽培施設、これを導入するような計画を立てているわけでございます。
 なお、以上は補助事業でございますけれども、そのほか、融資事業といたしまして、桜島火山噴火に係る自作農維持資金の融通につきましては、一般の貸付限度枠以上に特別枠を設けまして、被害農業者の資金需要に対応いたしているところでございます。
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山崎武三郎#11
○山崎(武)委員 防災営農を一生懸命やっていただいてはおるのでございますけれども、桜島というところはミカンの名産地でございます。御承知のとおりです。長期にわたりましてずうっと被害を受けておりますから、必然的に果樹共済の対象、まあ果樹共済の保険金をたくさんもらわないとやっていけない。現実問題はしかし基準収穫量そのものが、例年打ち続いた桜島の降灰によりまして、ぐんと低くなっております。したがって、そのもらい受ける金額そのものが、平均値が低くなっておりますから、ほんのちょっぴりしかもらえないという現実的な問題になりまして、桜島の町民ひとしく、この基準収穫量の算定方法を何とかして見直してくれないかという強い熱望がございます。そこで農林省に、基準収穫量の算定方法について何か一工夫できるのかどうか、この点をお聞きするわけでございます。
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大塚米次#12
○大塚説明員 お答えいたします。
 果樹共済におきます基準収穫量というのは、平年的に収穫し得るであろう量とされております。その算出の方法といたしましては、都道府県知事が各組合等に指示する際に、五年中中庸三カ年、つまり豊作年と凶作年を除いた三カ年間の平均による数字を算出いたしまして、これを組合に指示いたします。ところが、災害の発生態様、ただいまの例でございますと、桜島町のように激甚な被害を連年受けているというような場合に、機械的に五年中中庸三カ年と申しましても、基準収穫量はきわめて低い数字になって、必ずしも実態に合わないということがございます。そういう場合は、たとえば専門的な知識を有します果樹試験場でありますとか農業試験場でありますとか、そういうところの技術者の方々の御意見も聞きまして計算方法を少し工夫する、こういう余地がございますので、私どもとしては、桜島町のような場合は、そういう工夫をいたしまして、できるだけ実態に即した、しかも共済制度として無理のない基準収穫量が指示できるように、県と今後細かい相談をいたしまして指導していきたいと考えております。
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山崎武三郎#13
○山崎(武)委員 一工夫していただけるというところで、農林省についても実は同様でございますが、建設省にお尋ねするわけでございます。
 地方公共団体の公共施設等々については、今回の法律で予算がつきまして、道路は、灰が降りますと除去されます。実は、今回の法律で庭先に積もった灰も道路のところまで持っていきますと持っていってくれるというぐあいになっております。ところが、現実の桜島の町民の生活というのは、打ち続く灰によりまして、農業をするすべもなく、町民は近所の土建会社に土方として働きに行くか、さもなければ、船で渡りまして鹿児島市に行き、そこで労務者となって働く。したがって昼間は、桜島町にいて働いているという数は数えるほどでございます。道路は、まさしく今回の法律によりましてきれいになりました。ところが、自分のうちの庭先、畑というのは灰が積もるだけ積もりまして、実はそれを除去する暇がないわけでございます。そんなことをするよりも、実は働きに行かなければ飯が食えぬわけでございます。だから、道路はきれいになったかわり、自分の庭先、畑、屋根にいっぱい灰が積もって、どうにもできない状態でございます。今回法律をつくっていただいて、うれしい悲鳴と悲しい谷間の現実が露呈されたわけでございます。
 まあ非常にむずかしいことでございます。この庭に積もった灰あるいは畑に積もった灰、これを袋に詰めまして道路の先まで持っていくと一俵幾らで買ってくれるということでもしてくれない限りは、実は手がつかないという状態でございます。しかし、今回の法律では実はそこまで手が及んでおりません。個人救済というところまで手を伸ばしていかなければ、桜島の町民というのは、先祖代々住みなれたところでございます。そこに墓もございます。先祖伝来の田畑もございます。家屋敷もございます。そこを打ち捨ててほかに移り住むということはしょせん不可能なことを強いるような感じがいたします。だとするならば、個人救済という観点からそこまでしてやらなければ林芙美子の歌のとおりになってしまうのじゃないかという感を持っているわけでございまして、いまつくったばかりの法律でそこまで手を出せというのは余りじゃないかという議論もあるかもしれませんけれども、行く先の方向というのはそこまでいかなければどうにもならないのじゃないかという感を私は持っているのでありまして、この辺についてのそういう方向について、党としても検討いたしますが、検討してみようというようなお考えはないものか、そのことについての御見解を建設省から賜りたいわけでございます。
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並木昭夫#14
○並木説明員 宅地に降りました灰の除去につきましては、ただいま先生おっしゃられましたとおり、これを市町村長が指定しました場所まで個人で出しまして、その指定された集積場所から最終の処分地まで持っていくという費用につきまして、国が補助をするというようなことができるようになっております。したがいまして、いま先生の御指摘がありましたような、宅地から集積場所までの運搬費用についても、宅地の所有者である個人の負担でなく、これを何らかの形で買い取るというような方法等でできないかと、こういう御指摘でございますが、現行制度上は非常にこれはむずかしゅうございます。したがいまして、宅地の灰を収集して集積場所まで運搬するに当たりまして極力個人に負担をかけないというような意味で、その集積場所の指定等につきましては十分きめ細かく配慮していくというようなことは考えておりますが、現行制度上はその辺が限界であろうかというふうに存じております。
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山崎武三郎#15
○山崎(武)委員 役所側に答弁を求めるとそういう答弁が返ってくるであろうということもわかっております。が、やはりそこまで私どもは努力してまいりたいというふうに思っております。
 先週の土曜日私が古里の温泉街まで行ったというお話を申し上げましたが、私が行ったホテルでは、実は夜行きましたが、どの部屋を使っても結構だというのです。お客さんがただの一人もいないのです。もうがらがらもいいところでありまして、これは、全くいつ岩が落ちてくるかわからぬし、大爆発が起こるかわからぬから、お客さんが泊まるわけはないわけでございまして、全くひどいものでございます。町民は昼間は鹿児島市に出かせぎに行きますから、そこにあります商工業者というのもお客さんがいるわけがないわけでございまして、これは農業をやっている方だけではないのでございます。ひとしく桜島の被害に打ち悩んでおるのが現実でございます。だとすれば、この商工業者を救う道はないのかという議論でございます。頭に浮かぶことは、税金の問題もさることながら、これは大蔵省に聞きますが、こういう打ち続く桜島の灰に打ちひしがれている商工業者に対する政府系金融機関の金利引き下げということについて、もう一遍再考する余地はないか、お尋ねいたします。
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山本幸助#16
○山本説明員 お答え申し上げます。
 中小企業金融公庫及び国民金融公庫、この二つの政府系の金融機関から灰が降った場合の防除のための貸し付けというのを現在実施いたしております。これは実は産業安全衛生施設貸し付けという制度でございまして、その一環としてやっておりますが、これは現在、年六・〇五%という金利で貸し付けをいたしております。この六・〇五%という金利は、いわゆる特別貸付制度といたしましては産業公害防止貸し付けと並びまして最も低い利率に現在なっております。また中小公庫等が実際にお金を借りてくる、これは資金運用部から借りるわけでございますが、そこから借りてくる金利も六・〇五ということで、全く借りた利率と同じ利率で貸すという形になっております。したがいまして、この利子をさらに下げるということは非常に困難であって、これは現在なかなかむずかしいことだと考えております。
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山崎武三郎#17
○山崎(武)委員 大蔵省にお尋ねいたしますが、鹿児島の市民も実はそうでございます。毎日毎日灰が降ってきまして、屋根は傷む、干し物はできない、どうすればいいんだろうというわけでございます。しようがないじゃないかと言ってしまえばそれっきりでございまして、恐らく大蔵省はしようがないじゃないかと言うだろうと思いますから、あらかじめ言っておきます。しかし、せんだってのときもそうでございました。税金の面からこれを考えてくれる余地はないかということでお願いしたわけでございますが、申告すればいいよというわけでございます。ところが、毎日灰が降っておりまして、これをこの程度損害をこうむったということで現実問題としてあのうるさい税務署長のところへ行って申告するのが一人もおるはずはないわけでありまして、恐らくこれは理屈とは離れた現実問題としてはできっこないわけでございます。だから、こんなに毎日、降る雨のごとく、降る雪のごとく灰が降り続いている中で、大蔵省として再度画一的に税金の減免措置というのを考えるべき方向というのは絶対に不可能なのかどうか、その辺のところを、その感触をお聞きしたいわけでございます。
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水野勝#18
○水野説明員 お答え申し上げます。
 災害によりますところの損失につきましては、先生御承知のように災害減免法によりますところの減免でございますとか、雑損控除によりますところの所得控除とか、こういった制度があるわけでございますが、やはり税制上の措置といたしましては、そうしたものによりますところの損害が幾らであって、それによって税額が幾ら減免されるかということにつきましては、やはり個別的に申告をいただきまして措置するほかはないのではないかというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、災害減免法におきましては、資産が半分以上とかそういった損害が生じた場合におきましては、所得水準に応じまして全部をまけるとかあるいは半分まけるとか、そういった画一的な処理はいたしておりますが、雑損控除の方の適用につきましては他の制度と同じでございまして、個別的に具体的な数字を出していただいて算定していただく、これはまたほかの県でもそうしたことにつきましてはそういう手続をとっていただいておりまして、毎年数多くの申告をいただき、それによりまして処理をさせていただいておるところでございます。
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山崎武三郎#19
○山崎(武)委員 終わります。
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川崎寛治#20
○川崎委員長 柴田健治君。
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柴田健治#21
○柴田(健)委員 私は、先般社会党の調査団の団長として桜島の火山活動の被害状況の調査に参りました。そういう関係で、党を代表して、きょうは時間が十分ございませんから簡潔にお尋ね申し上げたいと思います。われわれ社会党としても、本問題については今後党内で詰めて対応策を検討しなければならぬというときを迎えておりますので、その前段で関係省庁にいろいろとお尋ねしておきたい、こう思うのであります。
 この問題については、大蔵省から国土庁、自治省、農林省、文部省、建設省、各省にわたる問題でありますが、時間の関係でそう各省にわたるわけにまいりませんから、簡潔に、当面早急に取り組んでもらいたいと考えておる省庁にお尋ね申し上げたいと思うのであります。
 まず国土庁にお尋ねしたいのですが、この桜島の火山活動は、いまの状態がいつまで続くのか、いつとまるのか、大体の見当があろうかと思うのであります。見通しをまず聞かしていただきたい。
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四柳修#22
○四柳政府委員 具体的にいつめどということは申し上げかねると思いますけれども、私どもこの法律をお世話している側から見ますと、やはり当分の間は相当続くものだろうと理解しております。
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柴田健治#23
○柴田(健)委員 当分の間と言うたらごまかしになるので、正直言うて見通しがないのでしょう。大体専門家で調査をやられて、いつごろ大爆発がありそうだとか、大体何年ぐらいは続くだろうとかいう数字を出してもらわないと、当分と言ったら三日間でも当分だし、十年でも当分だし、どうにでもごまかしがつくのだが、どうでしょう。
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四柳修#24
○四柳政府委員 具体的にいつということは申し上げかねますけれども、私どもが観測側の気象庁を中心に伺っている話では、最近の桜島の火山活動につきましては、特に昭和三十年以来二十三年間に及ぶ継続的な活動の結果、いわゆるマグマが容易に火道を通りやすくなって火口外へ放出されやすくなっている、そのために非常に活動が活発になっているということで、その状態はそれ以前の状態と大分違うと思います。そういう状態がここしばらく続きました上で、後は従来とは違ったパターンでの火山活動になるのかどうか、そこら辺のところが見きわめがつかない状態でございまして、具体的にはその状態がいわゆる大きな噴火につながるのかどうかということが非常に心配される点で、私どもそういう意味では、いつになったら鎮静化するということはちょっと申し上げかねるかと思います。
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柴田健治#25
○柴田(健)委員 そういう見通しであるだけに、われわれは抜本的に恒久策をとらなければならぬ、こういう考え方に立っておるわけでございますので、国の方もそれに対応してもらうような施策を進めてもらわなければならぬ、こう思っておるのであります。
 まず具体的にお尋ね申し上げたいのですが、先ほども御意見が出ておりましたが、果樹の問題、特に今度の火山活動における降灰地域というものは五市三十八町村にも及ぶという相当の広範囲にわたっておるわけです。その間の面積というものは、田が二万七千五百二十七ヘクタール、畑が四万六千五百七十ヘクタール、山林が二十四万九千百六十三ヘクタールという五市三十八町村の面積に降灰を続けておるわけでありますから、この中に住んでおられる人々の気持ちをくむと、早急に対応策を考えなければならぬ、こう思うわけであります。いままで活動火山対策特別措置法で、防災整備計画というもので順次施工されておることは事実でありますけれども、いまのこの特別措置法だけでは十分でないということも言えるわけであります。当面、われわれが問題にしているのは果樹の問題、桜島町は六百ヘクタールのミカン山を持っている、これはほとんど全滅だという状態であります。われわれも現地を調査してびっくりしておるわけですが、とにかく果樹共済について先ほども御意見が出ておりましたが、五年のうち中庸三年ということで平均作を出すという基準収穫量の出し方、これが大きな問題だと思うのですが、先ほど答弁を聞いておりますと、いつごろこの結論を出すのか、いつから鹿児島県と詰めに入る作業をやるのか、明春の三月までに出すのか、四月までに出すのか、この点をまず農林省に聞きたいのです。
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大塚米次#26
○大塚説明員 五十四年度の引き受けに間に合いますように、五十三年の収穫の実績も材料として使いますので、二月ころには県と具体的な相談に入れるかと存じます。そして、年度末ころまでにはその方法を決めまして、新年度の引き受けに間に合わしたい、このように考えております。
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柴田健治#27
○柴田(健)委員 それでは収穫の完了、二月から詰めに入って新年度というと三月いっぱいにはもう結論を出す、こういうことで受けとめておいてもよろしいですね。
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大塚米次#28
○大塚説明員 新年度の引き受けに間に合いますように年度末を目途にして協議を進めたいと考えております。
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柴田健治#29
○柴田(健)委員 もっと細かいことを聞きたいのですけれども、時間が三十五分までですから、次に防災営農についてお尋ねしたいのです。
 現在まで防災営農の施設整備計画というものがございまして、順次やっておられますけれども、これでは十分とは言えない。特に今度のように降灰が続く、仕事がない、どこかへ出かせぎをしなければならぬというような事態に立ち至って、いつ爆発するやらわからないから家も心配だ、遠方には出かせぎに行けない、というて遊んでおったのでは食えないしといういろいろな悩みがいま出ておるわけですが、どうしても地元で仕事をしたいということになれば、それに仕事を与えていく、雇用問題に関連するわけですが、雇用政策上から見ても農家の出かせぎを食いとめる、そのためには、防災事業を含めて救農土木事業というような形で、当面、道路だとか河川だとか農耕地の基盤整備事業であるとかいうものを思い切ってやる必要があると思うのですが、これに対する考え方を聞かしていただきたい。
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