行財政改革に関する特別委員会

1981-10-21 衆議院 全464発言

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会議録情報#0
昭和五十六年十月二十一日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 金丸  信君
   理事 小渕 恵三君 理事 海部 俊樹君
   理事 藤波 孝生君 理事 三塚  博君
   理事 佐藤 敬治君 理事 山口 鶴男君
   理事 正木 良明君 理事 大内 啓伍君
      天野 光晴君   稻村左近四郎君
      小里 貞利君    加藤 六月君
      梶山 静六君    木野 晴夫君
      佐藤  隆君    齋藤 邦吉君
      塩崎  潤君    塩谷 一夫君
      澁谷 直蔵君    竹下  登君
      玉沢徳一郎君    中村喜四郎君
      丹羽 雄哉君    橋本龍太郎君
      松永  光君    五十嵐広三君
      岩垂寿喜男君    上原 康助君
      小川 国彦君    小川 省吾君
      沢田  広君    安井 吉典君
      草川 昭三君    鈴切 康雄君
     平石磨作太郎君    岡田 正勝君
      神田  厚君    米沢  隆君
      小沢 和秋君    寺前  巖君
      中島 武敏君    正森 成二君
      菅  直人君    小杉  隆君
 出席国務大臣
        法 務 大 臣 奥野 誠亮君
        大 蔵 大 臣 渡辺美智雄君
        厚 生 大 臣 村山 達雄君
        農林水産大臣  亀岡 高夫君
        通商産業大臣  田中 六助君
        運 輸 大 臣 塩川正十郎君
        建 設 大 臣 斉藤滋与史君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     安孫子藤吉君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長官)宮澤 喜一君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)
        (沖繩開発庁長
        官)      中山 太郎君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      中曽根康弘君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 大村 襄治君
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 鯨岡 兵輔君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官)
        (北海道開発庁
        長官)     原 健三郎君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 角田禮次郎君
        内閣総理大臣官
        房同和対策室長 水田  努君
        総理府人事局長 山地  進君
        総理府人事局次
        長       廣瀬  勝君
        総理府臨時行政
        調査会事務局次
        長       佐々木晴夫君
        総理府臨時行政
        調査会事務局首
        席調査員    山本 貞雄君
        公正取引委員会
        事務局取引部長 相場 照美君
        警察庁長官官房
        長       金澤 昭雄君
        警察庁刑事局保
        安部長     谷口 守正君
        行政管理政務次
        官       堀内 光雄君
        行政管理庁行政
        管理局長    佐倉  尚君
        行政管理庁行政
        監察局長    中  庄二君
        防衛庁参事官  新井 弘一君
        防衛庁参事官  番匠 敦彦君
        防衛庁防衛局長 塩田  章君
        防衛庁経理局長 矢崎 新二君
        防衛庁装備局長 和田  裕君
        防衛施設庁長官 吉野  実君
        防衛施設庁総務
        部長      森山  武君
        防衛施設庁施設
        部長      伊藤 参午君
        環境庁長官官房
        長       山崎  圭君
        環境庁水質保全
        局長      小野 重和君
        国土庁長官官房
        審議官     川俣 芳郎君
        国土庁土地局長 小笠原正男君
        法務省刑事局長 前田  宏君
        法務省人権擁護
        局長      鈴木  弘君
        法務省入国管理
        局長      大鷹  弘君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省条約局長 栗山 尚一君
        大蔵大臣官房審
        議官      水野  繁君
        大蔵省主計局次
        長       西垣  昭君
        大蔵省主計局次
        長       窪田  弘君
        大蔵省主計局次
        長       宍倉 宗夫君
        厚生省医務局長 田中 明夫君
        厚生省薬務局長 持永 和見君
        厚生省社会局長 金田 一郎君
        厚生省児童家庭
        局長      幸田 正孝君
        厚生省保険局長 大和田 潔君
        厚生省年金局長 山口新一郎君
        社会保険庁年金
        保険部長    小林 功典君
        農林水産大臣官
        房総務審議官  関谷 俊作君
        農林水産大臣官
        房審議官    大坪 敏男君
        農林水産省構造
        改善局長    森実 孝郎君
        農林水産省農蚕
        園芸局長    小島 和義君
        農林水産省畜産
        局長      石川  弘君
        食糧庁長官   渡邊 五郎君
        通商産業省機械
        情報産業局長  豊島  格君
        資源エネルギー
        庁長官     小松 国男君
        資源エネルギー
        庁石炭部長   福川 伸次君
        運輸省鉄道監督
        局長      杉浦 喬也君
        建設大臣官房長 丸山 良仁君
        建設省計画局長 吉田 公二君
        建設省河川局長 川本 正知君
        建設省道路局長 渡辺 修自君
        自治省行政局長 砂子田 隆君
        自治省行政局公
        務員部長    大嶋  孝君
        自治省財政局長 土屋 佳照君
        自治省税務局長 関根 則之君
        消防庁長官   石見 隆三君
 委員外の出席者
        会計検査院事務
        総局第三局長  坂上 剛之君
        会計検査院事務
        総局第五局長  丹下  巧君
        参  考  人
        (日本中央競馬
        会理事長)   内村 良英君
        参  考  人
        (日本鉄道建設
        公団理事)   濱  建介君
        行財政改革に関
        する特別委員会
        調査室長    石川 健一君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月十九日
 辞任         補欠選任
  玉沢徳一郎君     辻  英雄君
同月二十日
 辞任         補欠選任
  佐藤  隆君     鹿野 道彦君
  辻  英雄君     玉沢徳一郎君
  小杉  隆君     楢崎弥之助君
同日
 辞任         補欠選任
  鹿野 道彦君     佐藤  隆君
  玉沢徳一郎君     辻  英雄君
  楢崎弥之助君     小杉  隆君
同月二十一日
 辞任         補欠選任
  辻  英雄君     玉沢徳一郎君
  沢田  広君     小川 国彦君
  森井 忠良君     小川 省吾君
  湯山  勇君     岩垂寿喜男君
  横山 利秋君     五十嵐広三君
 平石磨作太郎君     草川 昭三君
  米沢  隆君     神田  厚君
  正森 成二君     小沢 和秋君
  小杉  隆君     菅  直人君
同日
 辞任        補欠選任
  玉沢徳一郎君     辻  英雄君
  五十嵐広三君     横山 利秋君
  岩垂寿喜男君     湯山  勇君
  小川 国彦君     沢田  広君
  小川 省吾君     森井 忠良君
  草川 昭三君    平石磨作太郎君
  神田  厚君     米沢  隆君
  小沢 和秋君     中島 武敏君
  菅  直人君     小杉  隆君
同日
 辞任        補欠選任
  中島 武敏君     正森 成二君
    ―――――――――――――
十月二十日
 行政改革に関する請願(渡部恒三君紹介)(第
 一八五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月二十日
 行政改革に関する陳情書外八件
 (第一一七号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 行政改革を推進するため当面講ずべき措置の一
 環としての国の補助金等の縮減その他の臨時の
 特例措置に関する法律案(内閣提出第一号)
     ――――◇―――――
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金丸信#1
○金丸委員長 これより会議を開きます。
 行政改革を推進するため当面講ずべき措置の一環としての国の補助金等の縮減その他の臨時の特例措置に関する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小沢和秋君。
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小沢和秋#2
○小沢(和)委員 きょうまでの本委員会での審議を私はつぶさに聞いてまいりまして、わが党が最初から指摘してきたとおり、政府の行革の方針というものは、福祉、教育を切り捨て、その一方では軍事費や大企業向けの補助金などはふやすというにせ行革であることがますますはっきりしてきたと思います。政府は、行革法案の中身や本質が国民にわからぬよう、その易しのぎの答弁や、国民に大した負担にならないかのような答弁に終始しております。
 そこで、まず、厚生大臣に児童手当制度についてお聞きしたいと思います。
 政府は、児童手当については制度の根幹は残すという答弁をしておりますけれども、これに間違いありませんか。
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村山達雄#3
○村山国務大臣 間違いございません。
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小沢和秋#4
○小沢(和)委員 制度の根幹は残すと聞くと、国民はほっとするわけでありますけれども、それが安心するわけにいかないのであります。
 そこで、次の数字をお聞きしたいと思います。昭和五十一年度から昭和五十五年度までの支給率及び所得制限により支給が除外された児童数、これについては私の手元に厚生省から資料をいただいております。これによりますと、昭和五十一年度には支給率が九二・五%で、二十一万人除外されておったわけでありますけれども、その後、所得制限が四百九十七万円でずっと据え置かれてまいりましたために、昭和五十五年には支給率が五・四%低下して八七・一%、三十六万人も除外されるようになっております。この数字に間違いありませんか。
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幸田正孝#5
○幸田政府委員 ただいま御指摘の、昭和五十二年度は九二・五%、それから昭和五十五年度におきまして八七・一%の支給率、御指摘のとおりでございます。
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小沢和秋#6
○小沢(和)委員 それでは、所得制限が昨年まで据え置かれておったわけですが、ことしはそれが四百五十万円にと一層厳しくなったわけでありますが、今年度の推計がどうなるかという問題であります。
 私は、専門家の協力を得て推計いたしましたところ、支給率はついに八〇%を割り、七九・五%まで落ち込み、支給されなくなる児童は、驚くべきことに、一挙に五十八万人にもなってしまう。大まかな数字ですが、厚生省の推計値も大体こういうところかどうか、お尋ねをいたします。
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幸田正孝#7
○幸田政府委員 五十六年度でございますが、私どもの推計では、支給率が七九・五%でございます。この支給率をもとにいたしまして推計をいたしますと、支給されない児童数はおおよそ五十八万人というふうに推計をいたしております。
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小沢和秋#8
○小沢(和)委員 いま確認したとおり、大幅にこの支給されなくなる児童が激増するということになるわけであります。
 ところで、来年、昭和五十七年度は、この所得制限をさらに厳しく三百九十一万円まで下げる、その結果、五人未満事業所の労働者を含めまして、自営業者の子供が十四万人切り捨てられることになるわけであります。厚生大臣は、切り捨てられる十四万人分は、サラリーマンの子供を十四万人ふやして支給率は維持するので、後退することにはならないと言うわけでありますけれども、支給をふやすという十四万人のサラリーマンの子供さんの児童手当には、国庫からの支出はなされるのですか。
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村山達雄#9
○村山国務大臣 被用者の方は、御承知のようにそれによりまして激減するわけでございますので、事業主の方から拠出をしていただきまして、そして支給率を自営者と同じ大体八〇%程度まで上げよう、こういうことをしているわけでございます。
 なお、自営者によります所得制限の結果減る十四万という数は、およそその程度でございます。そして、特例支給とそれから所得制限と合わせまして、全体の対象数は大体二百二十五万、現行と大体同じ水準を保つようにいたしているわけでございます。
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小沢和秋#10
○小沢(和)委員 結局は、国の負担というのは国庫から支出をされる金額になるわけですから、そういう点から見れば、児童手当の対象が十四万人国の方では減るということになるわけでしょう。だから、支給率を維持するから後退にならぬと言っても、国の方は負担を減らすという目的はちゃんと貫徹するわけで、私は、こういうバランス論というのはごまかしだと思うのであります。
 年々、名目上の所得は上昇します。しかし、政府は所得制限を逆に一層こうやって厳しくする、その結果は、支給される子供はますます減っていくわけですが、こういうことは児童手当だけではありません。
 たとえば、保育所についても私は資料をいただいたわけでありますが、この保育料、昭和五十二年からことし四月までの五年間、全体の入所児童数は十五万人ふえているのですけれども、しかし保育料を全額徴収されるか、または高い保育料を取られるいわゆるD階層の子供さんたちは、二倍の三十万人もふえている。つまり、これより徴収額が低いA、B、Cの階層は十五万人減っているわけであります。名目上所得がふえるということで、こういうふうにどんどん高額所得者扱いになって、保育料なども非常に負担がふえる。だから、ほかのものも同じでありまして、政府は制度の根幹は残すと言うけれども、このように制度は残っても、その制度の適用を受ける人が激減していくのでは、結局それは制度を残すことにはならないのではありませんか。アガサ・クリスティーのミステリー映画で「そして誰もいなくなった」というのがあります。この題名じゃありませんけれども、政府のやろうとしていることは、まさにそういうことになるのではありませんか。
 この機会に、政府が今度の法案の中で、三年後を目指して児童手当制度について抜本的な検討を行うということにしていることで一つ質問をしておきたいと思うのです。これについては廃止を示唆するような答弁もあったというようなことが言われていますけれども、それは全く論外といたしまして、私たちは、あの中央児童福祉審議会で答申をされたとおり、いまこそ第一子から支給するように根本的な見直しをすべきではないかと考えるわけです。
 最近わが国の出生率は急速に低下しておりまして、これがわが国の超高齢化を促進している。わが国の活力ある今後の発展を考えるならば、これは深く憂慮すべきことだと言わなければなりません。わが党は、こういう立場から、第一子から支給するということで試算をしてみたわけでありますけれども、いま税制で扶養控除されている分をこの児童手当の財源に回すということにすれば、第一子から十分現行水準を上回る額で支給が可能ではないかと考えます。特に、この制度というのはいわゆる中低所得者にはきわめて有利な結果となり、安心して子供を生み育てることができる。私たちは、抜本的な検討をするというのであれば、ぜひ第一子から支給をするという方向で検討してもらいたいと思いますけれども、この点についての厚生大臣の見解を伺いたいと思います。
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村山達雄#11
○村山国務大臣 いま御質問がありましたことにお答えする前に、児童手当三百九十一万円でございますが、これは来年度予想される六人世帯の平均給与収入でございます。したがいまして、そんなにひどいことをやっているわけではない、平均だということでございます。
 それから、保育所の関係でございますけれども、御案内のようにあれはA、B、C、Dというふうに分けておりまして、そして保護者世帯あるいは住民税の非課税世帯あるいは住民税のみの世帯、それから所得税の世帯、それを税額でやっているわけでございます。したがいまして、所得水準が上がってまいりますと自然に保育費を払う人がふえてくるわけでございます。しかし、現在でも大体公費負担が四割ということになっておりますので、年金が国民年金で三分の一でございますので、まあまあかなりいい線にいっているのではないかと私は思っているのでございます。
 それから、御質問の将来第一子からやったらどうかという話でございますが、これは、この児童手当制度は一体どういう政策として盛るのか、これと深くかかわり合っているわけでございます。現在は所得保障制度でございますけれども、決して低所得政策でないということは何遍も申し上げましあ。子共を持っている人の経済的負担、それから児童の健全育成、こういういわばかなり中立的と申しますか、経済的負担あるいは子供の健全育成という観点でやっているわけでございます。
 いまおっしゃるのは、恐らく人口政策的にこれを動かしたらどうか、こういうお話だろうと思いますが、この問題は、やはり今後の人口がどういうふうになってくるか、そして一体どれぐらいまでの子供を生んでいただくのが、国民経済として、あるいは社会として適当であるのか、それから現にどれぐらいの子供が生まれておるのか、そここ合わしてやるべき筋合いの問題である。これは仮定の問題でございますけれども、もし人口政策をやるとすれば、多ければ多いほどいいということでもございませんでしょうし、それからまた少なくても困るわけでございますので、そういう遠い将来を見まして、どこに焦点を当てて、何人ぐらい生んでいただくのが一番いいのか、こういうところでまた国会で御論議いただいて、そして整合性のあるいわば助成政策として、第何子からがいいのか、この辺は非常に広い角度で検討すべき問題であろう、かように思っておるわけでございます。
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小沢和秋#12
○小沢(和)委員 いま大臣は、児童手当は貧困者対策として考えているのではないというふうに言われたわけですけれども、結局のところ、所得制限を年々ずっと強化をしていけば、最後には低所得者しか残らぬわけでしょう。だから、あなた方は、福祉というのは最終的には生活保護みたいな制度は残しても、それ以外のものは自立自助ということでどんどんどんどん抑えて、制度は残しても中身はないようにしていってしまう、こういう道をいまたどっているのじゃないのですか。私はそのことを批判をしているわけであります。
 それから、人口政策的な面も私はこの児童手当というのは考えるべき時期に来ていると思うんですよ。特に四十九年ごろから出生率が急激に落ち出してきている。四十九年というのはちょうどオイルショックのころからということでして、やはりあのころから日本の経済は非常に不安定になってきた、みんなが生活の将来について心配するようになってきた、そういうような時期から出生率が落ちているということは、私は注目すべきことだと思うのです。どうしても子供を安心して生み育てることができるように、私はそういう立場からもこの児童手当というのは考えていかなければいけないというふうに先ほどから指摘をしているわけであります。
 時間の関係がありますから、次に、年金についてお尋ねをしたいと思います。
 この年金についても、減税が見送られた昭和五十二年と五十五年の課税対象者数、それから実際に源泉徴収された者の数、徴収額の推移を率で示した厚生省の方からの資料をすでにいただいております。これによりますと、昭和五十二年をいずれも一〇〇とすると、昭和五十五年には、課税の対象となる老齢年金の受給者数が一九七、約二倍に伸びるだけなんですけれども、実際に税金を取られる人は四〇一%、四倍、三十六万人、取られた税金の額は六一七%、六倍以上で、百六十六億円も税金で取られる、こういうような数字が出ております。大臣、これは間違いありませんか。
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村山達雄#13
○村山国務大臣 間違いございません。
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小沢和秋#14
○小沢(和)委員 老齢年金のようなものまでが、こうしてどんどん税金で持っていかれるわけであります。これでは福祉も社会保障もますます後退することになるのは明らかだと思います。これらの後退を食いとめるために、主務大臣として、所得制限の引き上げ、あるいは年金生活者のための特に老齢者年金控除の大幅引き上げなどがどうしても必要になっているのではないかと思うのです。この点について厚生省としてどう取り組んでいくのかという姿勢を伺いたいと思います。
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村山達雄#15
○村山国務大臣 老齢者年金につきましては、たしかあれは五十年でしたか、七十八万というもの、六十五歳以上というのをやったわけでございますが、これは全く特例中の特例として設けられたのでございます。厚生省といたしましては、それは上げてもらえればそれだけ社会福祉につながるわけでございますから、これはまた税制の方でわれわれの方の希望を伝えて、そして検討をお願いしたいと思っておるところでございます。
 それから、老齢年金全般についてどうかというお話がちょっとございましたが、これは社会保険料の方は全額損金にいたしているわけでございます。したがいまして、その結果として得られる所得を全部非課税にいたすというようなことは、私はいま厚生省の立場でございますが、税制上よほど考えていかねばいかぬ。だから福祉と税制をどこに結びつけるか。これから老齢年金の受給者はたくさん出てくるわけでございまして、これをいま給与所得として扱っておるわけでございます。そういう広範な見地から、どの辺に調節するべきであるかということを慎重に検討してもらいたい、こう思っております。
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小沢和秋#16
○小沢(和)委員 私が承知をしておるのでは、厚生省の方がこの年金生活者の老齢者年金控除の大幅引き上げなどについては、大蔵省に対して来年度の税制についての要求ということで出しておるわけですね。だから、大臣としては、それを実現するために積極的に努力をするということで、きっぱりその立場に立たなければおかしいのじゃないかと私は思うんですよ。いまあなたは、厚生省の立場に立っておりますがというふうに言われながら、損金になっているとかなってないとかいうような、大蔵省の人が答弁するんじゃないかと思うようなことをくっつけて、立場が大変あいまいなんですが、本当にこういう所得制限の引き上げとか、老齢者年金控除の大幅引き上げなどのために努力をするという立場をはっきり表明していただきたいと思うのです。
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村山達雄#17
○村山国務大臣 全力を尽くしてやるつもりでございます。
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小沢和秋#18
○小沢(和)委員 では、厚生大臣に対する質問をひとまずこの辺で終わりまして、次に、同和行政の問題について質問をいたしたいと思います。
 同特法が御存じのとおり来年期限切れとなるわけであります。これまでの十三年間に国費だけで一兆四千四百億円の巨額が同和対策事業のために投じられてまいりました。これは自治体などと合わせて考えれば、もっともっと大きな金額になるだろうと思うのです。
 わが党は先日、同和対策についての見解を発表いたしまして、これらの事業が一定の成果を上げたことを評価し、今後なお数年続ける必要を認めております。しかし、部落解放同盟などが暴力的な糾弾で自治体を屈服させて、同和行政を事実上支配下に置き、そのためにこれまでとは逆の差別あるいは新たな差別や腐敗現象など、各地で大きな問題を起こしておりますし、財政的にも大きな浪費が発生をしております。
 最近、政府の諮問機関であります同和対策協議会が、こういう問題について四点にわたって現在の同和行政の問題点を指摘をしております。それはどういう内容か、総務長官に御説明を願いたいと思います。
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中山太郎#19
○中山国務大臣 同和対策協議会の審議の過程で問題となりました点を申し上げます。
 第一の点は、地方公共団体の財政に相当重い負担となっていること。第二の点は、施策の中に、いまの時点で見ると、その内容や運営が果たして妥当であったかどうか問題視されるものがあること。第三の点は、地方公共団体等において、民間運動団体の施策の要求への対応や、児童生徒の差別発言問題等の処理に苦慮している事例が見受けられること。以上のようなことにも関連して、同和対策事業に対する国民の批判的意見が見られるのも無視できないという以上の四点であります。
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小沢和秋#20
○小沢(和)委員 いまの同対協の中間意見というのは、私は、やはりこういう同和行政のあり方に対して国民の批判が高まっているということを反映しているものだと思うのです。ところが、これだけの世論の批判が集中している同和行政について、行政管理庁はいままで一度も本格的なメスを入れたことがないというふうに聞いておるのですが、それは事実かどうか。
 それから、中曽根さんは臨調の主管大臣でもありますけれども、臨調ではこの同和行政についてどういう議論がなされたのか、あわせて伺いたいと思うのです。
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中曽根康弘#21
○中曽根国務大臣 特別措置法はサンセット法でありまして、もう期限が来る問題で、これはもう現実的に、各党が現実的処理を決める段階に来ておるものでございますから、臨調では特に取り上げておりません。
 それから監察の問題は、実施しておりませんが、これは必要に応じて監察するということで、いままでの情勢を見てまだそういうふうな情勢に来ていないと考えたものと思われます。
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小沢和秋#22
○小沢(和)委員 いま大臣も確認されたとおり、結局、行政管理庁としてはこの同和行政についてメスを入れておらない、つまり全くの聖域扱いだと言わなければなりません。同和行政の乱脈不公正にメスを入れれば、私は膨大な浪費をなくすことができると思いますし、行政改革というのであれば、こういうことを抜きにしてはならないと思うのであります。
 具体的な事例として、いま全国で一番この乱脈不公正な実態がさらけ出されている北九州のことについて、以下若干質問をしてみたいと思うのです。
 いま北九州市では、部落解放同盟などが市当局と結託して行ったいわゆる土地転がしが次々に暴露され、重大な社会問題となっております。ここ数日は連日新聞のトップを飾っているような状態であります。
 一つだけその内容の概要を御紹介してみますと、解放同盟の小倉地協、木村書記長が、北九州市八幡西区笹田字七田の東洋不動産所有に係る山林、雑種地など約五万二千平米を市に同和住宅用地として買うように持ちかけまして、市はこれを住宅供給公社の手で五十三年十一月と五十四年五月の二回に分けて買い入れたのでありますが、その直前、二カ月足らずの間に、この土地が東洋不動産から江口産業へ、さらに江口産業から太陽興産へと次々に転売され、価格も一億九千万円から、市が買い入れたときには何と六億四千万円へと、三・四倍にもつり上げられておるのであります。これは結局、市民の税金で支払われるわけであります。まさに典型的な土地転がし事件だと言わなければなりません。
 国土庁にお伺いをしたいと思うのですが、国土利用計画法第二十三条は、このような不当な地価つり上げを防ぐために事前届け出を義務づけているのではありませんか。今回は、この届け出が全く行われていません。これは明らかな同法違反ではないか。お答えをお願いします。
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原健三郎#23
○原国務大臣 お答え申し上げます。
 国土利用計画法施行以来、土地取引の届け出制の趣旨の徹底に努めてきたところでありますが、いまお話のありました北九州市の取得した公用地に関して、お話のような無届の取引があったことは事実でございまして、まことに遺憾に存じております。
 それからまた、先般これを知りましたので、国土庁では直ちに市当局に対し報告を求め、措置をさせたところでございます。またさらに、市の各部門においても連絡が非常に悪いので、市の各部の間の連絡も密にして、以後かかることの絶対にないように指導いたしたところでございます。
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小沢和秋#24
○小沢(和)委員 この国土利用計画法によれば、市当局はこれを守らせる責任があり、違反した売買当事者を告発しなければならないわけであります。ところが、市当局はこれを告発しませんでした。これをやったのは、本年九月この事実を知った北九州民主商工会の村田浩一郎氏らであったわけであります。彼らが検察庁に、この解放同盟の木村書記長とそのダミーである太陽興産を国土利用計画法違反で告発し、これを受理した福岡地検小倉支部の手で起訴され、すでに福岡地裁から罰金五万円が言い渡されているわけであります。市当局が大体こういう違反をつかめないはずがないわけであります。契約するとき必ず土地登記簿を見るわけでありますし、そうすれば、二カ月足らずで二回売買をされておったということはすぐわかるわけであります。そして、北九州市は政令市でありますから、みずから同法の事前届け出を受ける立場にもあります。要するに、市当局は、自分自身がこの土地転がしを認めて買った当事者だから、国土計画法違反で告発できるはずがなかったということではありませんか。いま大臣の説明では、市当局の中の連絡が悪かったのでこういうことが起こったかのように説明がなされたように思います。私は、市当局のこういう立場こそがこの国土計画法違反を見逃す、容認するということになったのではないかと思うのです。この点はどうか。そういう立場に立って明確な指導をする必要があるのではないかということをお尋ねします。
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小笠原正男#25
○小笠原政府委員 お答え申し上げます。
 私どもも、八月末にそのような事実があったことを承知をいたしまして、市当局を再々招致をいたしまして事情を聴取いたしておりますが、市当局といたしましては、大変怠慢で申しわけなかったけれども、その辺の調査が不十分であった、特に土地を買う方の部局と国土法を積極的に適用すべき部局との間の連絡が十分でなかったというようなことで、いろいろ釈明をしております。
 私どもといたしましては、行政能力といいますか、そもそも市の土地取引自体につきましては、適正なことをやっていただくという前提で国土法の届け出の適用がないくらいでありますから、しっかりしてもらわなければいけない市がそのようなことでは困るということで、重々注意をいたしておるところでございます。
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小沢和秋#26
○小沢(和)委員 市当局は悪いことをしないということを前提にしてこの法律がつくられておる、全くそうだろうと思うのです。ところが、その市当局自身が部落解放同盟の言いなりになって土地転がしを容認するというような事態に対しては、結局この国土利用計画法というのは全く無力だということになるわけですか。
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小笠原正男#27
○小笠原政府委員 言いなりになったかどうか、その辺の事実については私ども把握できないものがございます。したがって、今後そのようなことが絶対ないような行政水準の向上を求めますとともに、関係業者に対します再発防止の厳重処分をするように指示をいたしたところでございます。
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小沢和秋#28
○小沢(和)委員 だから、違反した者を厳重に処分するように指示をしたと言っても、市当局自身の姿勢が変わらなければ、そこは改まらないわけですよ。
 ついでですから申し上げたいと思いますけれども、私はいま一件だけについて申し上げたわけですけれども、先ほどから申し上げているとおり、最近になって続々この土地転がしの内容が暴露されているわけであります。調べてみますと、この暴露されている分のどれをとっても、一件も事前の届け出がなされたことがないのです。
 さらに申し上げますと、いままで私は部落解放同盟ばかり言ってきましたけれども、ごく最近は、全日本同和会会長松尾正信という人がやった土地転がしも出てくるわけです。松尾正信という人の名前は、きっと総理府総務長官は御存じじゃないかと思うのですが、どういう人か御存じですか。
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中山太郎#29
○中山国務大臣 全日本同和会の会長と承っております。
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