地方行政委員会

1987-08-25 衆議院 全201発言

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会議録情報#0
昭和六十二年八月二十五日(火曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 石橋 一弥君
   理事 岡島 正之君 理事 片岡 清一君
   理事 渡海紀三朗君 理事 西田  司君
   理事 野呂 昭彦君 理事 安田 修三君
   理事 草野  威君 理事 岡田 正勝君
      石渡 照久君    越智 通雄君
      金子 一義君    北村 直人君
      鈴木 恒夫君    高橋 一郎君
      竹中 修一君    友納 武人君
      中山 利生君    加藤 万吉君
      佐藤 敬治君    中沢 健次君
      山下八洲夫君    小谷 輝二君
      柴田  弘君    経塚 幸夫君
      寺前  巖君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 葉梨 信行君
 出席政府委員
        自治大臣官房審
        議官      森  繁一君
        自治大臣官房審
        議官      小林  実君
        自治大臣官房審
        議官      渡辺  功君
        自治省行政局長 大林 勝臣君
        自治省財政局長 矢野浩一郎君
        自治省税務局長 津田  正君
 委員外の出席者
        防衛施設庁施設
        部施設取得第二
        課長      西田 壽快君
        防衛施設庁施設
        部施設対策第二
        課長      柴田 桂治君
        国土庁計画・調
        整局計画課長  春田 尚徳君
        外務省北米局安
        全保障課長   岡本 行夫君
        大蔵大臣官房参
        事官      浜中秀一郎君
        大蔵省主計局主
        計官      水谷 英明君
        大蔵省主税局調
        査課長     長野 厖士君
        大蔵省主税局税
        制第一課長   杉崎 重光君
        地方行政委員会
        調査室長    大嶋  孝君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 五号)
 地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提
出第六号)
     ————◇—————
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石橋一弥#1
○石橋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方税法の一部を改正する法律案及び地方交付税法の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。加藤万吉君。
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加藤万吉#2
○加藤(万)委員 ただいま議題になりました税法、交付税法、大変重要な問題でありますので、少しきょうはお時間をいただきましたので、若干中身を突っ込んで討論をし、また質問をし、できれば我が方の主張に対する御意見をぜひ国政に反映をしていただきたい、こう思います。
 最初に、国土庁の方お見えになっておりますから、四全総について若干お伺いをしたいと思います。
 四全総は、大臣御案内のように、日本列島の新しい改造計画だろうと私は思うのです。従来ありました太平洋沿岸ベルト地帯を中心とした日本のコンビナート地帯を中心とする経済あるいは国土の形成というものから、それが引き継がれまして三全総まで、若干の手直しはいたしましたものの基調的な部分は変わっていなかったと思うのですが、四全総は、その結果としてあらわれた日本の一極集中的な国土あるいは経済の構成というものをできる限り多極分散型に変えていこう、そういう基調に変わっているわけです。いわば日本列島の新しい改造計画、こう申し上げて差し支えないと私は思うのです。
 そこで国土庁の方にお聞きしますが、四全総を提案される、あるいは審議をされる過程で地方団体からのさまざまな御意見が出ています。それぞれのブロック圏からも意見が出ていますが、私は、象徴的に出ているものとして全国市長会から提案されている内容、大変異味深く、しかも時宜にかなった内容ではないか、こう実は思っているわけであります。その中で多く指摘しているのは、三全総までの計画というものが、実際の計画と現実に執行された内容とは大変な乖離がある。例えば人口の集中の問題にいたしましても、分散型をとろうとした三全総について、実はそれとは逆行する形で都市集中型になってしまった。三全総の計画が大変に乖離があった最大の要因は、地方団体の行財政上の基盤が大変希薄であった。このため結果的に三全総の計画を完全に遂行するに至らなかった。その上に立って四全総を考慮してほしい、いわゆる四全総の計画を実行するにはそういう批判を埋め合わせる必要性がある、こう述べられているわけであります。
 さて、三全総へのこういう地方団体からの批判というものは、四全総の中にはどういう形で繰り込まれてきたのでしょうか。あるいはまた三全総に対する各地方団体の批判は、私は当たらずといえども遠からずという気がするのでありますが、この辺に対する、本案を計画あるいは提起をされている国土庁の御意見をまずお聞きしたいと思うのです。
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春田尚徳#3
○春田説明員 お答えいたします。
 四全総の策定に当たりましては、各界各層から実に多くの御意見を賜りまして、意見交換を重ねました結果策定されたものでございます。
 今御指摘ございましたとおり、全国の市長会並びに町村会からは、昭和六十年四月にそれぞれ四全総に対する意見といたしまして非常に有益な御意見を書面でいただいております。かいつまんでちょっと御紹介させていただきますと、市長会の皆様からは、「全国すべての地域において自主的な努力によって発展が可能となるような国土計画を樹立することが必須の条件である。」「とくに高速交通体系の整備等地域間格差を解消するための国土基盤の整備に十分な配慮がなされる必要がある。」などを中心とした御意見をいただいております。
 それから続きまして町村会の皆様からは、農山漁村地域の抱える問題状況を解消するとともに、食料・木材の安定供給、国土資源・自然環境の培養・保全、ゆとりある居住空間の供給あるいは国民と自然との触れ合いの場等の提供等、各種の役割、機能を十分発揮できるよう計画をまとめること等の御意見をいただいてございます。
 これを非常に丹念に検討させていただきまして、また両会共通して行財政基盤の強化についての御意見もちょうだいしている次第でございます。四全総ではこれらの御意見を十分踏まえまして、地域間交流の活発化を図るための全国一日交通圏の構築、それから大規模リゾートの整備やマルチハビテーションの推進による農山漁村地域の多面的役割の発揮等の施策をお示しした次第でございます。また、計画を効果的に推進いたすために地方行財政基盤の強化等をお示ししたところでございます。
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加藤万吉#4
○加藤(万)委員 この四全総の計画を実施する時期、計画到達目標の時期、それからこれに必要な財源はどのくらいなんですか。
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春田尚徳#5
○春田説明員 四全総の計画期間は御案内のとおりほぼ十五年、西暦二〇〇〇年をめどとするものでございまして、四全総におきましては、その目標といたしまして多極分散型国土の形成ということを挙げさせていただいたわけでございますが、そのためには、高速交通体系など地域づくりのための基礎的条件を整備いたします一方、地域の特性を生かしつつ地域みずからの創意と工夫を基軸として地域整備を推進することにしております。このような地域づくりを進めます上で、地域の総合的な行政主体であられます地方公共団体の果たす役割が高まると考えておりまして、計画を効果的に推進いたすためには、その行財政基盤の強化を図る必要があると認識しておる次第でございます。
 そのため、地方公共団体の財政基盤につきましては、計画では、今後の「高齢化、情報化、国際化の進展等に伴う多様な財政需要の増大に対応していく必要があり、地方財源の確保と安定のため、今後とも適切な措置を講ずる。」といたした次第でございます。
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加藤万吉#6
○加藤(万)委員 推定される財政見込み額はどのくらいですか。
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春田尚徳#7
○春田説明員 内需を中心とする中規模の成長を前提といたしますと、国土基盤投資、これは従来の社会資本投資プラス民間によります国土基盤に関する設備投資も含めたものでございますが、向こう十五年間でおよそ一千兆円というふうに推定してございます。
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加藤万吉#8
○加藤(万)委員 一千兆円、これは民間の活力、資金を導入することも含めてでありますが、大変なお金ですね。したがって、国の財政投資もさることながら、今お答えにありましたように、地方財政力をどう強化するかということがその背景になければ、この遂行はできないと私は思っているのです。今お答えにはございませんでしたが、この四全総を遂行する主役は地方団体だ、私はこういうように見ているわけです。したがって、その主役の地方団体が財政的に確保されないということになりますと、この四全総はまさに空文、砂上の楼閣に等しい、こう言わざるを得ないわけです。
 さて大臣、市長会の提言の中には、三全総の計画の失敗の中には公共投資の抑制、縮減、これは国の財政の悪化あるいは地方財政の悪化、それから雇用の場の確保のための産業政策の欠如、それから国、地方の役割・責任の分担の不明確、さらに市町村の行財政基盤の強化が図られなかったこと、これが挙げられているのです。私はこれは適切な提言だろうと思うのです。特に日本列島改造計画後とこの四全総の大きな違いは、先ほどもお話しいたしましたように、鉄鋼を中心とするコンビナート地域が、今度はいわば電子産業、遺伝子産業あるいは電子工学と言われる分野が日本の経済を支えていくことになるわけですから、こうなってまいりますと、それに必要な産業基盤の形成、同時にまた地域環境、雇用の場の形成、こういうことになるわけです。
 したがって、今お答えがありましたように、これらの基盤形成をするのに必要なのは十五年間で一千兆円、もちろん国の財政投資もあるでしょうし、あるいは民間資本の投資もございましょう。しかし、何といってもこの計画の主役である地方団体の財政的基盤というものが確立をいたしませんことには、この四全総、いわば一極中心から多極分散型の新しい国土計画というものは現実化されていかない、私はこう思うのです。
 そこで、今度の税制の改正を含めまして、あるいは六十二年度から、さらには六十三年度予算編成にこれから入るわけですが、いわばこの四全総に向かって一体どういう地方と国との財政の配分あるいは今申し上げました地方の役割、責任の分担、さらには市町村の財政基盤をどうするか、このことが展望されないまま税制の改正が行われるということは私は大変遺憾なんです。予算委員会でも申し上げましたけれども一単に税制改正が、売上税の是非の問題であるとか利子課税が云々とか税目の中身についての議論はありました。しかし財政、制度の仕組みとしての議論がほとんどなされなかったのです。今の日本の国に、我々に課せられた仕事は、この四全総に象徴されるような新しい日本の産業基盤あるいは地域基盤、社会資本の投資、あるいはそういうものを含めてどう形成するかというところに視点がないまま論議されているところに、私は何か物寂しさを覚えざるを得ないのです。
 どうでしょうか、大臣。一千兆円、十五年間で必要な財源。いろいろな区分があるでしょう、民間の投資だとかあるいは国の投資だとか。しかし、その主役となるべき受け皿、主役の舞台のところに財政基盤がないまま今日の税制改正が行われる、あるいは今日の議論が行われるということについては甚だ遺憾だと私は思うのです。大臣、恐らく大臣も私も四全総の結果の最終場面を迎えるには年の方が少し足りなくなるような気がするのです。しかし、その発射台をつくるのは今の時期です。それだけに大臣の任務も大きいし、今ここにお並びの自治省のいわば高級官僚と言われる皆さん方の責任は非常に大きいと私は思うのです。自治省が、行財政の配分あるいは地域への分権を含めて胸を張って計画遂行の条件整備を相当行いませんと、今の流れに流されたままで、その中で行財政運営をされるとなるとこれは大変な失敗をもたらしてしまうのではないか、こう思うのですが、大臣、私の見解は間違っているでしょうか。
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葉梨信行#9
○葉梨国務大臣 四全総の基本理念は、東京一極集中を是正して国土の均衡ある発展を達成するために多極分散型国土の形成を図ることでございます。今先生がおっしゃり、また国土庁当局から御答弁があったとおりでございます。このためには、地域特性を生かした魅力ある地域づくりを進め、多様性を有する国土の形成を図ることが必要でございます。地域の総合的な行政主体でございます地方公共団体の果たす役割はより一層重大さを増しておりまして、その行財政基盤の強化を図ることが必要でございます。先生御指摘のとおりでございます。
 自治省といたしましては、今後ともこのような観点から関係省庁とも連携をとりまして、国と地方の役割分担の見直しとか事務の共同処理体制の整備とか充実等必要な施策を講じてまいりたいと思う次第でございます。
 さらに、先生ただいまの御質問の中で、今度の税制改革に関連して地方の財源の充実を図らなければならないという御指摘がございました。今回の税制改正でございますが、税制の抜本的改正の必要にかんがみ、その一環として、さしあたって住民負担の軽減及び合理化等、当面緊急に措置すべき項目について改正案を取りまとめたものでございますが、住民税として利子割が創設されることになりましたことは、地方税源の充実強化にとりまして極めて有意義なことであろうと思うのでございます。第一段階として必要なステップを一歩踏み出したと認識している次第でございます。
 四全総の目指す多極分散型の国土を形成していくためには、地方の行財政基盤をより強固なものにしていくことが必要でありますので、今後とも地方財源の充実のために各般の努力をしていかなければならない。その過程におきましては、国民の皆様の理解を得ながら、また特に野党の皆様との御協議を進めながら、その財政基盤の強化のための税制改革も進めていかなければならない、これは不可欠の課題であろうと認識している次第でございます。地方分散の推進の観点にも税制改革を進めながら十分に配慮して、国、地方間の税源配分につきまして地方税源の充実強化の要請を十分に踏まえて対処していきたいと考えております。
 先生が言われましたように、西暦二〇〇〇年を目指す大きな仕事をやっていくためには、やはり今までの考え方にとらわれないで、お互いに新しい視野に立って、また改革の意思を固めて現状打破の精神を奮い起こして改革を進め、地方税源の確立、充実に努めていきたい。与野党が協力一致して行っていきたい。先生の御意見にもう全面的に賛成でございます。
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加藤万吉#10
○加藤(万)委員 財政局長にお伺いしますが、私はこの四全総を確実なものにするためには、やはり発想の転換、いわば従来の発想の逆転が必要だろうと実は思うのです。
 そこで、ことしの春以来の税制改革を見ておりますと、どう見ても物取り主義的な発想以上には出ていないような気がするのです。今大臣は、利子課税の問題で地方財政強化への一歩を踏み出した、こうおっしゃいます。しかし後で私は討論をさせていただきますが、利子課税にしても売上税の問題にいたしましても、例えば売上税を一つとってみると、電気税だとかあるいは木材引取税だとか、いわば固有の地方財源がそれぞれ売上税に吸収されているわけですね。地方への財源は額としては多くなった。しかし税の仕組みとしてはまさに中央集権じゃないですか。その起きてくる中で、いや地方財源はこれだけ充足しましたよ、あるいはこれだけの財源を確保しましたよ、これではいけないと思うのですよ。そうではなくして、本来広域的な財源と言われる商品に対する付加価値税的なものは地方財源だという学説的なものが我が国にも定着しているわけですが、そういう意味から見て、こういう税制を国の吸い上げた中で地方への配分をするという方向は、やはり間違いじゃないでしょうか。大臣はそうおっしゃいましたが、私は、これからも地方財源をどうするかという税制上の仕組みの問題を議論するに当たっては、自治省の皆さんの任務は非常に大きいと思うのです。後でさまざま論点を整理してお互いの意思交流、意思疎通を図りたいと思っていますけれども。どうでしょうか、そういう面が払拭し切れないまま今の税制改革なりあるいは当面の措置のところに目を奪われ過ぎて、大道を見失っているのではないかと思います。
 財政局長、これから一千兆円と言われる財源を必要とする四全総計画に対して、大臣の意見も表明されはしましたけれども、自治省のいわば当事者として、当面大蔵省と、あるいは国全体の中で胸を張ってもらわなければならない皆さん方ですから、ひとつ決意をお聞きしたいと思うのです。
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矢野浩一郎#11
○矢野政府委員 四全総に示されますような多極分散型の国土形成を進めてまいりますために、地域的にそれぞれの必要性に応じて必要な財源が確保されなければならない。しかも御指摘のとおり、まさにこういった均衡ある国土形成のための主役は地方公共団体であると存じます。そういう意味で、私どもももちろん四全総以前からこのことは強く主張してまいりました。
 今回の税制改革に当たりましても、当初提案を申し上げましたような税制改革の内容は、目的は税制のゆがみ、ひずみを是正し、財政的には歳入の中立性を確保するという考え方に立ったものではございますが、その中におきまして私どもとしては、できるだけそういった地方財源の確保なりあるいは均てん化がより進め得るような形でいろいろ物を考えたわけでございます。
 残念ながら、当初の提案につきましては御承知のような経緯で廃案となったわけでございますが、今回の改革の見直しにより新たに御提案申し上げておりますものの中でも、委員が御主張のような地方の固有財源を充実しなければならないという観点に立った税制としては、新たな利子課税の見直しというものを立てておるわけでございます。決して、財源をすべて中央に吸い上げて、それを配分すれば事は足りるという考え方は毛頭持っていないところでございます。
 ただ、端的に申しますと、当初の売上税に見られますように、これは現在の我が国の経済構造の実態、特に我が国の場合極めて広範な企業活動のネットワークが国土全般にわたって張りめぐらされておるという実態を考えて一あのような譲与税というような手法をとった方がより適切である、こう考えたわけでございます。端的に申しますと、経済の地域的な格差というものが、長期的に見ますと縮小されてきておりますが、ごく最近の情勢を見ると、これがまた拡大をしつつあるのではないか、こういう状況にあるわけでございます。その中で、これから国土の均衡ある発展を目指して地域間のバランスのとれた仕事を進めていくためには、どうしてもその点を考えた財源配分もまた必要ではないか。それによって地方自治体が地域にとって本当に必要な仕事が行える、こう考えるところでございます。
 もとより、税制以外に地方交付税の果たす役割というものもやはり極めて大きいわけでございます。それによって地方団体がそれぞれ自立的な体制のもとに地域を整備し、全体として国土の発展を目指し、四全総の目的を達成し得るようにぜひとも地方財政、地方税制の面で考えていく必要がある、常にそういう考え方は持っておるつもりでございます。
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加藤万吉#12
○加藤(万)委員 財政局長、基本的なスタンスが、財政局長も含めまして自治省のスタンスがそこにあるのが私は率直に言ってどうも合点がいかないのです。
 これは現役の方では失礼ですから、ある雑誌で拝見させていただいたわけですが前事務次官がこう言っているのですね。ちょうどあなたの答弁と同じなんですが、我が国の風土的特徴、今後の経済情勢を検討すると、要するに全国的な企業ネットワークということも含めてということでしょう、国庫補助負担金の廃止によって地方歳入中に占める地方税のシェアを飛躍的に高めることは悲観的にならざるを得ない、石原前次官が言っていらっしゃることです。さりとて、地方交付税のシェアを引き下げて地方税のシェアを高めることは、交付団体の一般財源を減額して不交付団体の一般財源を上乗せすることを意味し、到底実施でき得ないと書いていらっしゃるのですね。
 これが今のあなたのおっしゃったスタンスと似ているのですよ。似ているというのは、いわば税制を抜本的に改革して地方財政の財政的基盤をきっちりつくるというところから発想が出るのじゃなくて、今の現状の中から言えば、交付税の問題を含め、何しろ地方税のシェアを広めるという問題も含めて、それは困難なことです、したがって当面の財政はどうなる、こういう方向にならざるを得ないのですわ。このスタンスを変えなければ、とてもではないけれども、一千兆円の財源の地方的な財政基盤をつくるということは不可能に近い、こう思うのです。
 交付税の役割は、こうおっしゃいましたが、交付税について少し議論をしてみたいと思うのです。
 今度の交付税もそうですが、十兆二千億を超えましたが、約十兆二千億の交付税があります。この交付税の中身を、一体今我々はどうとらえるべきかと思うのです。交付税の役割、本来持つ性格はどういうように御認識ですか。
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矢野浩一郎#13
○矢野政府委員 地方交付税の持つ基本的な役割は、地方団体の財源の保障機能並びに財源の均衡化の機能にあると考えております。
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加藤万吉#14
○加藤(万)委員 かつてシャウプ税制がしかれまして、平衡交付金があったときにさまざまな議論がありました。いわば標準的行政というものに対して地方財源が少ない、地方団体のそれぞれの財源が少ない、これを埋める、そして平衡交付金で見る、さらに財政調整機能を多少そこに持たせて平衡交付金の総額を決める、このときにも実は議論があったのですね。
 私は先輩からお話を聞きますと、行政需要と基準財政需要額と収入額、これを埋めるだけでは国の政策として余りにも一元的ではないか。むしろ極端に言えば、地方交付税なしでも地方の行政ができるという状況もつくり上げていく。全国的には財政調整機能が必要ですから一定のものは必要であろうけれども、基準行政を定めてその上でやるということは画一的な行政になる可能性があって、地方の自主的な、あるいは自立と言われる地方行政を阻害するおそれがありはしないかという議論がさまざまあったのですね。
 しかし、それは歴史的な経過を経て、今財政局長がおっしゃったような形で交付税の性格を見るというふうになりました。最近はどうですか。今財政局長がおっしゃった地方の財政調整機能と基準行政需要を満たすための交付金というものの確保を超えて、交付税そのものが国の、中央の財政支配的機能を果たしていませんか。というのは、今回の当初予算、それから補正予算でもそうですが、国が行う例えば今度の補正予算でいくと五兆円の公共事業その他の事業を含めて内需拡大の方向に向かってやる、国際的な非難を免れるためにと言ってもいいのでしょうが、しかしそれの財源不足額が実はほとんど交付税でカウントして処理する、こういうことでしょう。
 大臣、答弁で、私が予算委員会でやった折にもそうですが、これだけの仕事をやるのに地方財源は足りませんが大丈夫ですかと言いましたら、いやそれは大丈夫です、交付税を含め財源的な手当ては全部します、単独事業の八千億円についても地方団体が財政的に困らないような形ですべて処理をします、できる限り財源の確保はいたします、こう言っています。
 しかし、それでは交付税の中身は一体どうなのか、少しく検討してみますと、今言いましたように中央の財政支配的な、あるいは政府と言ってもいいでしょうが、政府の経済運営に必要な交付税の位置しか出ていないのですよ。本来持つべき地方団体間の調整機能、あるいは地方団体が持つ財源不足額を全体の平衡交付的な要素を含めて調整しようといういわゆる交付税という機能から、中央の仕事をさせるためには交付税の中の算入額を拡大してその中で仕事をさせる、いわば交付税が本来持つ性格と大分異なってきているのじゃないでしょうか。財政局長どうでしょう。
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矢野浩一郎#15
○矢野政府委員 特に今回のように内外の要請にこたえるために国の公共投資を大幅に拡大し、その実施はほとんどが地方公共団体の手によってなされるわけでございますので、その財源について地方債及び交付税で措置をするというようなことは、私どもとしてはそれを円滑に進めるためには必要なことだと考えております。ただ、それが知らず知らずのうちに交付税を中央の地方に対する財政的支配の手段と化せしめているのではないか、こういう点についての御指摘でありますが、もちろん手法としてこういった方法によらざるを得ないということは現実問題として御理解をいただけると思うわけでございますが、問題は、そういった交付税の基本的性格がそれによってゆがめられてくるのではないかという点についての御懸念であろうかと思います。
 私ども、地方交付税についてはあくまでも地方の自主的に使用し得るところの一般財源だと考えておるわけでございます。したがって、交付税の算定に当たっては常にそういうような考え方を基本に置いてこれまでも行ってきておるところでございます。公共事業にいたしましても、確かにこれは国外からの要請もございますし、また国全体として内需拡大という要請ももちろんあるわけでございますが、それとともにそれぞれの地域においてはそれぞれの公共事業を必要とする、いわば公共事業の配分そのものが地域の要請に基づいて行われる形による部分も極めて大きいのではないかと考えておるところでございます。したがいまして、それに対して交付税をも用いた財政的な措置をしていくということは、これも地域を無視した単に中央の都合だけの財政的な措置のやり方では決してない、そういうものではなかろうかと考えておるところでございます。
 しかしながら、御指摘の点は私も十分理解をしておるつもりでございます。地方交付税の性格というものを、今後ともこれが設けられたときの趣旨に沿うように運営することが基本であると考えております。
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加藤万吉#16
○加藤(万)委員 大臣、少しく数字を挙げて御説明した方が御理解いただけると思いますが、六十二年度の財源不足額は二兆三千七百五十八億円、当初です。このうち国が交付税その他を含めまして処理した金は、たばこの金が千二百億円、交付税が三千八百二十八億円、交付税に算入する額は一兆七千六百二十四億円です。多分この数字は間違いないと思います。すなわち財源不足類、六十二年度の地方財政に対して地方団体は財源がなくて大変困ります、大臣がおっしゃったその分については国がちゃんと交付税その他で見ますというお金は、今言いましたように一兆七千六百二十四億円を加えて二兆二千六百五十二億円なんです。財源不足額に対する充当した金は六十二年度は九五・三%です。これは六十一年度は九七・六%でしたから少し下がりました。問題は、一兆七千六百二十四億円、これから一兆七千億と言いますが、この中身は、今財政局長がおっしゃったように地方団体で必要な公共事業もその中に繰り込まれております、もちろんそうですよ。しかしこの大半は——大半はというよりも、地方団体が仕事をこれだけしてもらわなければ全体の国の経済あるいは成長率の確保の面から見ても難しいんですということを加えて一兆七千億円の交付税への算入を決めて財源を確保してあるのです。この限りにおいては、大臣がおっしゃいますように、地方団体の仕事をやる上に必要な財源の確保はしました、このことはまさにそのとおりなんです。
 しかし、この一兆七千億円という膨大な交付税へ算入された額は、やがて地方財政へ行きますと公債費にはね返ってくるわけですね。公債費の中にはね返って財源の償還に充てられてくるわけです。いわゆる交付税総額の中に占める、国が必要とする事業に対して、地方団体の要請もこれありということを含めますけれども、いずれにしても交付税に算入することによってこの事業はできますよといったお金は、こういう形で交付税算入、だから仕事をしなさい、可能でしょう、こういう形になっているのですよ。
 さて、それではいま一つ大事なことをぜひ大臣のお耳に入れておきたいと思うのです。六十二年。度の当初予算で、もし国の財源だけでこの財源不足額をカバーするとしたらどのくらいの比率になるのだろうか。これは多少計算の基礎が難しくなりますから、そのままストレートにという話にはならないかもしれませんけれども、例えば六十二年度における財源不足額の補てん地方債の交付税算入額、これは当初予算でございますが一兆七千六百二十四億円ですね。当初の二兆三千七百億円の財源不足額に対して後年度国で加算をされるお金は、全部当初で話をしますが、調整債に係るもの二千四百五十億円、それから千八十億円、それから臨特等の三千百六十三億円、足して六千六百九十三億円ですね。財源不足額に対する充足率、すなわち国が財源不足額に対して後年度加算をしましょう、負担をしましょうというお金は四九・三%です。半分いかないのですよ。財源不足額を生み出したそもそもの原因については今やりとりがありました。しかし、その財源不足額に対して後年度国で見ましょうという金は四九・三%ですよ。もちろんこの中には八〇から一〇〇とかいう国の負担の算入額の率がありますから、これは二分の一ずつと決めた上で計算した数字ですけれども。
 ところが今度は、六十一年度でまいりますと、同じような方式で出しますと、六十一年度は財源不足額が一兆一千七百億円ですね。これに対しての補てん地方債の交付税算入額は九千二十億円。これに対して、後年度で国が加算をされるという額は六千二百九十七億円ですよ。この率は、国が後年度加算をしますという額を加えてまいりますと、国の財政負担額は、財源不足類に対する負担割合は七四・三%です。去年までは約七五%財源不足額に対して平たく言えば国が見ましょう。今年度は五〇%を割ったのですよ。こんな手法をもってしたら、地方財政が、地方債の補てん後交付税に算入されて交付税の弾力的運用がなくなるのは当たり前じゃないですか。大臣、どう思われますか。
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矢野浩一郎#17
○矢野政府委員 昭和六十一年度と六十二年度を比較をして、地方債で措置をしたものについての後年度の国の措置の割合を御計算になられてお示しをいただいたわけでございます。私ども、ただいまの御計算なさいました数字について詳しく確かめるいとまはございませんけれども、一般的に申しますと、両年度において後年度の国の措置の割合が違うとすれば、六十一年度においては財源不足は国庫補助負担率の引き下げに伴うもの、その影響額のみが財源不足であったのに対し、六十二年度はそれ以外の通常収支におきましても八千七百八十八億円の財源不足が出た、この点の事情の違いが一つあろうと思います。
 国庫補助負担率の暫定的引き下げに伴う措置については、一般財源による措置のほか、起債で措置をいたしたものの、かなりの部分は後年度国が措置をするという約束に相なっておりますので、やはりそれだけ措置率は高くなるということになろうかと思いますが、六十二年度の場合には、それ以外に通常の収支の財源不足額が生じ、これに対しましてはその大部分がいわゆる財源対策債という形で措置をされますので、これは後年度における国の措置を明確に約束されたものではなく、それぞれの年度においてまた財源対策を考えていくわけでございます。そういった点についての違いがあろうかと思います。
 ただ、いずれにいたしましても、地方債による措置というものが随分大きくなってまいります。最近における情勢を反映してそのようになってきたわけでございますが、同時に地方団体の公債費負担も極めて膨大になってまいりました。したがって、こういった起債で見て交付税で後年度措置をするというやり方についても、それなりにきちっと法定額以上に上積みするという約束のあるものももちろんございますけれども、ただ一般的に申しますと、地方団体自身としてもだんだんやはり借金の額がふえてまいりますので、そういった事業の消化そのものも財政運営面から見てやはりためらうということになるわけでございます。そういった観点から、今回の補正においては、従来と違いましてオール起債ではなくて、やはり交付税による措置がぜひとも必要だというぐあいに考えて、こういった措置を講じたわけでございます。
 公債費を将来交付税に算入していくことについての交付税そのものの硬直化のおそれということについては、私どもも御意見まことにごもっともであるというふうに受けとめております。その辺については、今後地方財政対策等を通じ、あるいは交付税の今後のあり方について十分認識し努力をしてまいりたいと思います。
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加藤万吉#18
○加藤(万)委員 六十一年度、補助金に対する財源の手当てをしました。そのとおりですね。ところが今度の補正で、六十一年度の補助金のカット分、六十二年度の補助金のカット分、これに対して千五十億円穴埋めしますね。六十一年度の補助金の引き下げによる六十二年度影響額一兆二千八百億円、これは当初ですが、それが今度の補正によりまして千五十億円、臨時財政特例債で国費減額相当額千五十億円出しますね。わかりましたね。これだってそうでしょう。これは総体申し上げる必要がないから、私、後でこれだけ抜き出してみたのです。これだって六十二年度補正額による地方の財政負担でしょう。六十一年度は七四%しかない。切り上げて七五%としましょうか。国の負担割合七五%です。先ほどの私の議論です。補正を加えたら、六十二年度に地方債が交付税に算入される負担割合、同時に財源不足額と国の負担割合、どのくらいになるか、私はそこまで計算し切れなかったわけです。それは高いですよ、補助金だってこうなっているんですから。
 今財政局長は、三千五百億円別途見ましたから、こういうお話で、したがって交付税総額については相当思い切って措置したつもりです、こうおっしゃいましたね。大蔵省の方、見えていますか。三千五百億円を積み上げるときに、大蔵省の方は大分渋った、率直に言えば。今財政局長胸張って、三千五百億円交付税を入れたんですからその負担割合はそう見捨てたものじゃございませんよという意見ですけれども、大蔵省は渋った。なぜかといえば、六十一年度の補正の際に御案内のように減収になりました。全体の補正をいたしました。その際に、あれは五千何億円ですか、交付税特会から借り入れをいたしましたね。その二分の一は国の負担ですよ、二分の一は地方が償還しますよ、こういうことですね。交付税特会の償還財源については二分の一方式ですね。そうですね、財政局長。——ちょっと待ってください、間違ったら後で訂正してもらって結構ですから。交付税特会の借り入れを償還する際の負担割合、これは六十一年度補正の際……(矢野政府委員「利子を国がみんな見た。元本は全然入っていません」と呼ぶ)そうですか。ここでやりとりしてもしようがない。いずれにしても、その際に交付税特会から借り入れをした。したがって、本来はそれはそれだけ国が負担をしたわけだから、三千五百億円六十一年度の剰余金を何も交付税に取り込む必要はないという意見で、自治省側とちょうちょうはっしやられたという話は私は陰ながら聞いている。やったかどうか知りませんよ。多分そうだろうと思われます、これは大蔵省の言い分ですから。
 ところが、今度の補正もそうですが、本来六十一年度の剰余金財源というのは、財政見積もり、いわゆる六十一年度の税収見積もり、もしあのときに減収であるという見込みを立てずに、当初予算どおり税収があると見込んだ場合には、あの措置は必要なかったわけでしょう。六十一年度の決算は結果的には二兆五千億近い国の剰余金が出たわけですね。あれは見込み違いですよ。したがって六十一年度の補正で減額予算を組む必要はなかったわけです。しかもその中に利子分を含める交付税特会の借り入れをしたから、結果的にこの三千五百億円を積み上げるなどということは必要ないのだというような御意見は全く当を外れていると言わざるを得ないのです。やったかどうか知りませんよ、多分そうだろう、私は聞いているだけですから。
 そうしますと財政局長、三千五百億円積み上げたからというけれども、本来六十一年度の予算の剰余金として交付税で配られるべき金じゃないですか。財政需要として五兆円ふえたから、その分として三千五百億円六十一年度剰余金から回しますよというのは、サミットで決めた六兆円の内需拡大のために必要な財源措置は国の必要な政策として出たものですよ。したがって三千五百億円を六十一年度剰余金から回す必要はないのです。これは別途財源を見出して六十二年度のサミット以降の我が国の内需拡大を含めた事業計画をやるべきですよ。私は交付税が二千二百億円組み込んだのは売上税がなくなりましたからわかるのです。売上税がなくなった減収分を六十一年度の剰余金で埋めた、これは論理的にも正しいでしょう。三千五百億円の分を埋めたから六十二年度の地方の財源に対しては相当緩和したつもりですなどということは、財政局長、ちょっとおこがましいですよ、本来この財源は国の政策として必要な財源として確保すべき財源ですから、
 六十二年度の補正に伴う三千五百億円は別途考えてみる。例えば国の財政収入がうんと多ければ一般財源で持ってきてもいいじゃないですか。いろいろ方法はあると思うのですよ。六十一年度の剰余金は本来地方団体に交付されるべき財源です。そして国の政策の違いによって、売上税の廃止によって穴埋めされた分、これは引いてもいいでしょうのただし三千五百億円の追加公共事業を含めた補正にこの財源を使うのはどうも間違いではないか、私はこう思うのです。どうでしょうか、まず大蔵省の御意見を聞きましょうか。
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水谷英明#19
○水谷説明員 お答えいたします。
 まず、六十一年度の補正予算時におきまして交付税特会が運用部から借り入れを行って交付税の総額を確保したということでございまして、今から見ますれば、結果的にそんな必要はなかったということになるわけでございますが、当時の時点におきましては、一兆四千億もの所得税、法人税の減収が見込まれ、その三二%相当分になりますと四千五百億円もの多額でございます。地方交付税として予定されていたものを減額するわけにはいかない、国の財政事情にゆとりのないことは先生よく御承知いただいていると思いますが、そういうことでやむにやまれずに資金運用部から借り入れを行ったわけでございます。その際の四千五百億円の措置につきましては、六十年度補正の実質的な措置、実質的な負担関係を参考にいたしまして、借入金の元金は交付税特会から償還していただきますが、その利子分については全額国が見るということにしたわけでございます。
 今回、税制改革の見直しというものが行われる一方、地方交付税の決定をどうしても八月の末にやらなければならないという中で、実は自治省さんともいろいろ協議をさせていただいたわけでございますが、目の前に第一次補正予算で決定されました多額の公共事業の追加が現実問題としてあったわけでございます。この公共事業の追加につきましては、もちろん対外的な約束という問題もございましたけれども、やっぱり国内に広い地域にわたって不況というものが浸透しているという点も十分勘案されているわけでございまして、この公共事業の追加の地方負担というものが非常に多額に上っている。約九千八百億円と承知しておりますが、この地方負担について現実的に、従来二千億程度の場合には、こういう追加事業につきましては地方債でやっていただいたという例もあるわけでございますけれども、ことしの場合にはなかなかそういうわけにはまいらないということで、いろいろ自治省さんと御協議した結果、六十一年度の剰余金をもって補てんするというのが現実的解決ではないかということでやらせていただいたわけでございます。
 国の財政事情、相変わらず厳しい状況が続いておりまして、地方財政の観点から先生がごらんになった場合にいろいろ御議論のあることは承知しておるつもりでございますけれども、今回は今申し上げましたような事情がございますので、その点は御理解をいただきたいと思います。
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矢野浩一郎#20
○矢野政府委員 昭和六十一年度秋の措置につきましては、ただいま大蔵省の方から御答弁があったとおりでございまして、利子は全額国庫の方で見る、元金は交付税会計で負担するということでございます。
 そこで、今回の措置でございますが、御指摘のように、売上税の穴埋めにこれを充てることはやむを得ないにしても、公共投資の追加に伴う地方負担については本来これは用いるべきではなくて、それは交付税そのものなのだから交付税本来の目的に従って使うべきではないか、こういうような御意見と存じますが、先ほども申し上げましたように、今回の場合、結果的に剰余金が生じてまいりまして、それに伴って交付税の精算増が出てきたわけでございます。そういう点で申しますれば、結果的に昨年秋の措置、借り入れによって穴埋めをするという措置は必要なかったのではないか、これは結果から見ればおっしゃるとおりかもしれませんが、ただ本年度の場合には、当初の地方財政対策以後におきましてさらに新たな事情が出てまいりました。一つは、先ほど申し上げましたように税制改革関係の見直しということであり、もう一つは、従来にほとんどその例を見ないような大規模な公共投資の追加という事態でございまして、この追加に伴う地方負担については、従来は、昨年の場合にもあるいは一昨年の場合にも、金額がそう大きくなかったということもございまして全部起債で措置してきたわけでございますが、今回の場合、地方団体の公債負担の状況を考えますと到底そういうわけにはまいらないということから、とにかくこの資金を公共事業のための地方負担のために使用すべきであるという考えに立って措置を講ずることが現実問題として適当であると考えたわけでございます。
 御指摘のように、精算増は、そのままにしておきますれば当然昭和六十三年度の交付税の上に加算されるという性格のものでございますが、それはそのままにしておきまして、仮に追加公共事業の地方負担のための財源を他に求めるといたしましても、現在の国の財政の状況、特に減税等が当初の額よりもさらに上積みをされるという状況などもあわせて考えますと、結局は、そのための交付税の財源を当面確保するとすれば、もう既に基本的にはやめたと言っているところでございますが、臨時異例に借り入れの措置をとるとかあるいは特例加算をする。その場合の特例加算についても、将来これを返していかなければならないというような措置になるわけでございますが、いずれにしてもそういったような措置は、地方財政を本年度だけでなくて来年あるいはそれ以降も含めて考えますならば、そういう方法によることは必ずしも適切ではない。むしろ現在結果的に生じてまいりましたこういった剰余金に伴う交付税の精算増を用いて当面の措置をすることが地方財政全体から見ても現実的であり、より適切であるという判断のもとに、今回このような措置を講じたわけでございますので、御理解を賜りたいと思います。
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加藤万吉#21
○加藤(万)委員 理解はできませんけれども、当面の措置としてやられたその限界の範囲で理解しろというのなら私はできるのです。ただ、先ほども申し上げましたように、いわば交付税というものをそういう形で安易に利用するという姿勢が問題だと私は言っているのですよ。
 いわゆる交付税というものは、先ほどもお話ありましたように、財政平衡交付的な要素を持ちます。それから地方団体間の調整的能力を持ちます。しかし、国のそういう施策によって交付税が左右されてくる、同時にまた起債が拡大をする、しかも起債は交付税にカウントされてその比率は高くなる、こうなってきますと、地方団体は交付税の網の目の中にあるということになりますよ。網の目の中に全部取り込まれているというふうになりますよ。したがって、交付税は一般財源であるという論理がだんだん希薄になって、地方団体の行うべき自主的な、あるいはその地域に合った行政というものが運営できなくなりますよ。ですから今度は地方団体の長はどういうことになってくるかというと、物取り主義ですね。あの補助金は起債に入れてくれ、起債を消化させてくれ、同時に起債は交付税にカウントさせてくれ。本来その都市が持つべき構想というものに対する財政需要としてみずからの自主財源の能力を失うわけです。これで多極分散型の都市ができますか。こういう構造で多極分散型の新しい日本列島に改造していくべき財政構造としていいですか。
 先ほど当初のお話のときに、交付税もそれなりの役割を日本列島の新しい改造計画には果たしますと言われましたが、中央の財政の支配の網の目の中に交付税まで取り込まれて、交付税は御案内のように十兆円ですから、五十四兆円の地方財政規模に対しては五分の一強ですね。これがだんだんそういう形になってきたら、そして通常必要な財政経費というのは一定化されているわけでしょう、例えば生活保護とか学校教育とかいろいろなものを含めまして。そうしますと、弾力的運用なんというのはできなくなりますよ。私は金太郎あめだと言っているのです。というのは、どこの都市をめぐっても同じ顔しか出てこない。先ほど国土庁の方がその都市に必要な地域的な条件、例えば今の企業城下町というのは、コンビナート地帯が壊滅することによってなくなってきたわけですね。そうしますと、岩子には例えば釜石なら釜石、札幌なら札幌、熊本なら熊本の新しい拠点都市を中心とする顔というものがつくられていかなければなりません。ところが交付税でこういう形で縛ってくる、あるいは国の必要な公共投資の計画を国が五兆円必要だということで交付税にカウントするから交付します、こういう形になってきますと、まさに日本列島どこを折っても金太郎あめのような同じ顔しか出てこない。これでは多極分散型の都市構造にはならぬのじゃないですか。これは議論のあるところですから、ひとつそういう視点もお忘れないようにという念押しの話です。
 さてそこで、今言ったように交付税がだんだん地方財政の網の目のように張りめぐらされまして、地方団体がこれに反発する力がだんだんなくなってくる。これからの脱出をしなければいけないと私は思うのです。そこに今の交付税を含めまして補助金をどうするのか、あるいは交付金をどうするのか等々の財政構造全体の見直しが必要になってくると私は思うのです。大蔵省がおっしゃるように三二%の地方交付税があって地方団体は富裕だ、したがって交付税の見直しという意味じゃないのですよ。財政構造全体を含めて、地方と国との行財政の配分も含めまして、どういう見直しをすべきかという時期に来ておる。ならば、自治省の新しい税制改革のスタンスもそのところを発射台にしながら、当面の措置はどうするのか、六十二年度の予算に対する要求はどういう形でまとめていくのか、これが必要ではないか、こう思うのです。
 大臣、少しやりとりが長くなりましたけれども、こういう発想の中に立つべきだ。交付税もそういう意味合いを持たせる条件を個別個別、一つずつ出てきますよ、今の三千五百億円のやりとりでもおわかりでしょう。財政局長は多分私の意見に半ば同感の御意思のようですから、そういうことを含めて当面の財政計画はありますよ。それは了としましょう。しかし長期的に見て、それが侵食されることが結果的に交付税の、地方団体から見れば一般財源というものを侵食しているということに対して、もっとしっかりした視野を持つ必要があると私は思いますが、いかがでしょうか。
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葉梨信行#22
○葉梨国務大臣 先ほどからの先生と財政局長とのやりとりで大体尽きているわけでございますが、先生からのお話でございますので申し上げてみますが、地方財政は巨額の借入金残高を抱えておりまして、各地方団体の財政運営においても年々公債費負担が増大する極めて厳しい状況にあることは御指摘のとおりでございまして、早急に財政構造の健全化を図ることが必要であると考えておるわけでございます。
 このような見地から、今回の補正予算に基づく追加公共事業等に係る地方負担につきましても、従来のように全額を地方債によることなく、三千五百億円の地方交付税の増額を図ることとした次第でございます。しかし、それについては先生いろいろ御意見がおありになったわけでございますが、今後とも行財政の守備範囲の見直しや行財政運営の効率化等により、引き続き地方歳出の徹底した節減合理化を図るとともに、地方税、地方交付税などの地方一般財源の着実な充実を図るように努めていきたいと思う次第でございます。
 最後のくだりでございますが、先ほど私も御答弁申し上げましたように、通常国会当初に提出いたしました売上税、そして地方売上譲与税、それから七分の一を地方売上譲与税といたしまして七分の六を地方交付税の算入対象として地方に配分する、こういうことはまさにその地方税源の充実強化を図る、安定的な財源を確保するという課題にこたえる一つの答えであったと私どもは思うのでございます。ただ、それが売上税という形、いろいろな徴税の手法等について御異論があった、また与党の中にも一部あったと認識しておりますけれども、基本的な方法としましては、私は地方税源の充実という先生がまさに強調しておられ要望しておられる課題にこたえる答えであったと思うのでございます。
 先ほど私が申し上げたましたように、廃案になりました上は、もう一度改めていろいろと考え方を打ち出していかなければならない。そのときには野党の先生方からもこの地方税源の充実という課題にこたえるためにまたアイデアを出していただいて、そして与党と野党、そして政府とがそれぞれの議論を通じてこの目的を実現するためのシステムを考え出していきたい。これが、ただいまの利子課税を行って地方税源の充実を行うという第一のステップが完成しましたならば、次の課題であろうと考えているわけでございます。
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加藤万吉#23
○加藤(万)委員 交付税の現状からの脱出問題を私はひとつ強く検討というか、原則的な立場をしっかり踏まえた上で、税制改革もそこの視点から出るようにぜひ自治省の検討を煩わしたい、こう思います。
 もう御案内でしょうが、このほかにあるのですから、地方財政は。そうでしょう。単独事業に対する問題もあります。NTTの株のあれもそうでしょう。いわゆるNTTの株の利益を地方へ分配、する。約四千億程度。これだって現実には今度地方債と同じ扱いになるわけですね。この四千億、NTTの株の益金ですか、仮に地方におろした場合に、それに見合うお金は当然地方債の発行になるのでしょうね。したがって、片一方は将来は補助金として確保されますけれども、片一方のそれに対応する地方財源負担はまたふえるのです。それから今度の一般建設事業債の負担の拡大で八千三十九億円と聞いています。これもそうでしょう。これもやがて、交付税にどういう形でカウントされるのか、あるいは地方債そのものになるのか、これからの財政の始末の仕方でしょうけれども、これとてもそう。それから先ほど言いました追加公共事業の九千七百八十二億円。三百九十二億円や千三百五十億円は国がいろいろ面倒見ましょう。これを差し引いても八千三十九億円は地方債への転換、やがてこれは交付税のカウント、こういうことになるのです。それは大変ですよ。交付税そのものの性格がまさにここでゆがむかゆがまないかという時期ですよ。私は先ほど六十二年度は四九・五%になったと言った、いわゆる国と地方の財政負担割合が。これは大臣に失礼なお話かもしれませんけれども、地方と国との財源配分で悪い意味での画期的なことになってしまうのですよ。ぜひ負担割合という問題に対する考え方を、少なくとも六十一年か六十年、そのくらいまでに持ち込む努力をさらに私は要請します。でなければ交付税の性格そのものが変わってしまう。大変な六十二年度の当初予算並びに補正予算の中の地方債への転嫁だ、こう思います。これが財政逼迫になることは申し上げるまでもありませんから、ぜひひとつその立場での六十三年度予算に向かっての予算の確保をお願いしたい、こう思います。
 次に、地方税について幾つか御質問を申し上げます。
 今度の地方税減税、先般我が同僚議員の質疑応答でいろいろありました。税務局長、先日の答弁で、六十三年度地方税減税をやります、その額は五千七十二億円、それから六十四年度は大体六千六百億円、それに必要な財源は利子課税で、こういうお話でございましたね。ただ、これが四月一日になりますと六十三年度の財源確保は二千五百億円になる、こうおっしゃいました。これは間違いないですか。
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津田正#24
○津田政府委員 今回御提案しております住民税の減税規模でございますが、六十三年度におきまして初年度としまして五千七十二億円、翌年度以降平年度化いたしますと約六千六百億円の減税をする。さしあたっての財源の問題でございますが、利子課税が平年度化いたしますと大体六千五百億円程度見込めると思うわけでございます。政府提案でいたしました一月一日導入ですと三千五百億弱と申しますか三千億から三千五百億弱くらい見込めたわけでございますが、四月一日ということになりますと、それよりも約一千億減の二千五百億をもうちょっと下回るのではないか、こういうふうな見込みを立てておる次第でございます。
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加藤万吉#25
○加藤(万)委員 六十三年度の減税に見合う財源不足は何でカバーするのですか。
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津田正#26
○津田政府委員 まずこの問題、初年度をどうするかという減税規模の問題に絡むわけでございまして、私どもこういうような考え方でまず五千億くらいというふうにさせていただいておるわけでございます。
 御承知のとおり、通常国会におきまして私ども初年度の減税といたしまして二千三百億円の減税規模を御提案したわけでございます。その後、先生住民税の仕組みを御理解いただいておりますので、かなり早い段階からやり直しは難しいのじゃないか、こういうような先生からの御指摘もあったわけでございますが、私どもも地方団体あるいは給与支払い者等実際税務に携わる方々の御意見も聞いてまいりますと、どうにも現段階におきましては本年度の減税が難しい、事実上困難、こういうような事態になったわけでございます。
 その際に、来年度の減税規模といたしましては、住民サイドの要望と申しますか期待ということを考えますと、当初本年度二千三百億円減税という御提案をしたという一つの事実もあるわけでございますので、少なくともその倍くらいは住民の側からして期待があるのではないか、こういうような考え、もちろん減税規模のアッパーリミットは恒久財源としての利子財源でございますので六千五百億でございますが、二千三百億円をミニマムといたします最大限六千五百億、その間でどの程度がいいかという初年度の規模としましては、今申しましたように二千三百億円の少なくとも倍は、本年度減税を実施できないという事情を御理解いただくためにもやらなければならないのではないか。
 それから財源の面でございますが、先ほど御答弁申しましたように、一月一日でございますと大体三千五百億円ないし三千億円くらい期待できる。これは理論的ではないのでございますが、通常国会で御提案いたしました減税規模二千三百億円、それから当時利子課税で見込んでおったものが六百億円程度でございました。ですからその間の千数百億円というのはほかの財源、あの場合では法人関係税あるいは売上譲与税、そういうものが全体としてバランスをとったものでございますが、住民税と利子との関係から申しますと、千数百億円というのは何らかの財源を確保をしなければならない。そうすると三千億ないし三千五百億円の利子財源が期待でき、そして当初の国会で個人住民税と利子との関係で申せば千数百億円を他の財源で見つけるというような感覚からすると、まあ五千億くらいがいわゆる住民負担というサイドの面あるいは財源の面からしましても私どもとしては適当な規模ではないか。
 それじゃ果たして千数百億円という財源、特に幹事長・書記長会談の結果四月一日になりますと、これが二千五百億円以下になってまいりますので、むしろ二千数百億円の財源を今後確保しなければならない。これが私どものノルマでございますし、また地方団体の財政運営を円滑にするためにも必要でございますが、そういうような事態になっておるわけでございます。
 それじゃ具体的な財源、現段階でどうかということでございますが、経済情勢そして国税等の動きを見てみますと、ある程度自然増というのは期待できそうでございます。これもまた年度当初の結果しか入っておりませんので今後どうなるかわかりませんが、ある程度の期待も持てる。それから来年度の税制改正、やはり抜本改正を今後も進めていかなければならない。その中におきまして何とか財源を確保いたしたい、このように考えておりまして、正直申しまして、具体的に現在何で補てんする、このような見通しまでは持っておらないわけでございますが、以上のような考え方から五千億円という規模とし、それに対する財源補てん、来年度しなければならないノルマというものを考えておるわけでございます。
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加藤万吉#27
○加藤(万)委員 大蔵省、六十二年度の税収見通しは今のところは相当不確定要素ですが、私の手元には六十二年六月現在の租税及び収入印紙の収入額調べがございます。いわゆる予算額に対する進捗割合というのは相当高いですね。例えば、これは減税問題が入りますから所得税などは年末調、整で変わってくると思いますけれども、一一・六に対して一二・三ですね、六月現在。これは七月が出ていると思いますけれども。特に有価証券取引などは、昨年度の六月時に比べて一二%が三五・三%、額としても千七百六十一億八千万円ですか、相当高いですね。堅調だ。しかも、経済企画庁をきょう呼んでおりませんが、経済の成長も底をついた、上向きに転化した。こう見ますと、六十二年度の税収見込みは相当強気で見ていいと私は思いますが、余り数字的なことは言わぬでいいですよ、どういう見方を現時点でされておるのか、見方の方向だけ。
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長野厖士#28
○長野説明員 六十二年度の税収でございますけれども、先生仰せのとおり、ただいままで判明しておりますのは六月末まででございますけれども、確かに伸びは高こうございまして、対前年比で一五%余りの増加になっております。
 ただ、何分にも進捗割合という観点で申しますとやっと一〇%、年全体の税収の一割が判明したところでございますので、これから先につきましては、まだもろもろの経済情勢を見なければならないと考えております。六十一年度から剰余金が出てまいったわけでございますけれども、六十一年度の税収自体、経済成長率と税収を割ってみますいわゆる弾性値という数字で見ますと二を超えておるというような状況で、その前の五年間は一を切っておりましたから、異常な数字が出ております。これはひとえに土地とか株とかの取引の活発化という要素で税収が大きく伸びてございますので、これがどういう持続性を持つものか等々、これからの成り行きをいま少し眺めさせていただきたいと考えておるわけでございます。
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加藤万吉#29
○加藤(万)委員 税務局長、おっしゃったとおりで、六十二年度は国税関係は堅調ですよ、と私は見ます。
 それから経済成長率も、内需の拡大の方向その他を含めて相当堅調と見ていいでしょう。おっしゃるように、年度にどういう状況が起きるかわかりませんから、それは不確定要素としましても、相当堅調だというふうに見ていいでしょうね。当然この地方税に当てはまる項目も含めまして六十三年度の地方財政収入は相当大きい、こう見ていいでしょう。
 今税務局長がおっしゃった中で、二千五百億円の減税との差、これは利子課税を除きまして四月一日から実施ということで、その具体的な財源は明示できない、そのとおりだと思うのです。具体的な内容の明示ができないということは、仮に五千百億円の減税規模が六千五百億円になっても、財源の面から見るなら六十四年度の地方税減税にしても同じことだということですよ、極端な議論をしますけれども。いや、お笑いになるなら、今の段階で二千五百億円の減税の財源の穴埋めの額をきちっと示しなさい。示されないのですよ。私もそうだと思うのです。ならば、それは六千五百億円にしても同じなんです。
 どうして財源を見出すか。利子課税も含めまして、私どもはマル優制度については利子課税反対ですから、したがってそれらも含めてどう財源を見出すかということと、地方税減税を六千五百億円以上、いわゆる六十四年度前倒しをするかしないかという政治的な問題と財源の問題とは切り離して議論ができるということです、議論としては。もし政治的な要請があれば、六十四年度分の減税を六十三年度執行することも不可能ではない。それは財源をあとどう見出すかという問題はありますよ。しかし政治的な要請として、今の与野党間のいろいろなやりとり、後で述べますが、地方税と交付税との減税規模の問題等々考えていけば、六千六百億円の六十四年度地方税減税を前倒ししても、財源的には、財源を見出す条件としては、不確定要素を含めて、今の大蔵省の六十二年度の税の堅調さぶりを見ても、去年より二〇%も多いというのですから、国税に対して一五%もふえているというのですから、この推移を見ても、その財源確保には事欠かないと私は思っているのです。
 もちろん、それは足りなければいろいろな方法はありますよ、政治的には。NTTの売却益をどうするかという議論もありますけれども、少なくとも六十二年度から実施をし、六十四年度に二段階で地方税減税をする必要性はない、どうですか。
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