商工委員会

1991-04-24 衆議院 全142発言

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会議録情報#0
平成三年四月二十四日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 奥田 幹生君
   理事 逢沢 一郎君 理事 甘利  明君
   理事 高村 正彦君 理事 佐藤謙一郎君
   理事 額賀福志郎君 理事 竹村 幸雄君
   理事 和田 貞夫君 理事 森本 晃司君
      浦野 烋興君    尾身 幸次君
      木村 義雄君    古賀 正浩君
      佐藤 信二君    斉藤斗志二君
      塩谷  立君    田中 秀征君
      田辺 広雄君    田原  隆君
      谷川 和穗君    中谷  元君
      鳩山 邦夫君    深谷 隆司君
      山本  拓君    渡辺 秀央君
      小澤 克介君    大畠 章宏君
      加藤 繁秋君    小岩井 清君
      渋谷  修君    鈴木  久君
      水田  稔君    安田  範君
      吉田 和子君    権藤 恒夫君
      二見 伸明君    渡部 一郎君
      小沢 和秋君    高木 義明君
      菅  直人君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  中尾 栄一君
 出席政府委員
        内閣法制局第四
        部長      越智 正英君
        通商産業大臣官
        房長      熊野 英昭君
        通商産業大臣官
        房総務審議官  高島  章君
        通商産業省機械
        情報産業局長  山本 幸助君
        特許庁長官   植松  敏君
        特許庁特許技監 吉田 豊麿君
        特許庁総務部長 辛嶋 修郎君
        特許庁審査第一
        部長      大塚 和彦君
 委員外の出席者
        商工委員会調査
        室長      松尾 恒生君
    ─────────────
委員の異動
四月二十四日
 辞任         補欠選任
  加藤 卓二君     塩谷  立君
  川端 達夫君     高木 義明君
  江田 五月君     菅  直人君
同日
 辞任         補欠選任
  塩谷  立君     加藤 卓二君
  高木 義明君     川端 達夫君
  菅  直人君     江田 五月君
    ─────────────
四月二十三日
 大型店出店を自由化する大店法改悪反対に関する請願(小沢和秋君紹介)(第三一八五号)
 大型店出店を自由化する大店法の改悪反対に関する請願(小沢和秋君紹介)(第三二九八号)
同月二十四日
 大型店出店を自由化する大店法の改悪反対に関する請願(小沢和秋君紹介)(第三三六四号)
 同(金子満広君紹介)(第三三六五号)
 同(木島日出夫君紹介)(第三三六六号)
 同(児玉健次君紹介)(第三三六七号)
 同(佐藤祐弘君紹介)(第三三六八号)
 同(菅野悦子君紹介)(第三三六九号)
 同(辻第一君紹介)(第三三七〇号)
 同(寺前巖君紹介)(第三三七一号)
 同(東中光雄君紹介)(第三三七二号)
 同(不破哲三君紹介)(第三三七三号)
 同(藤田スミ君紹介)(第三三七四号)
 同(古堅実吉君紹介)(第三三七五号)
 同(正森成二君紹介)(第三三七六号)
 同(三浦久君紹介)(第三三七七号)
 同(山原健二郎君紹介)(第三三七八号)
 同(吉井英勝君紹介)(第三三七九号)
 通商産業省職員の大幅増員要求に関する請願(二見伸明君紹介)(第三四一七号)
 同(渡部一郎君紹介)(第三四一八号)
は本委員会に付託された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 商標法の一部を改正する法律案(内閣提出第八〇号)(参議院送付)
     ────◇─────
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奥田幹生#1
○奥田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、商標法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。安田範君。
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安田範#2
○安田(範)委員 おはようございます。商標法の一部を改正する法律案の質問をいたすわけでありますが、参議院の本会議の関係がありまして、大臣が三十分程度しかここにおられない、こういう話なものですから、質問の順序が変則になりますけれども先に大臣に質問させていただきたい、かように考えるわけでございます。
 商標法の問題、後でずっと触れたいと思うのですが、その前に、会期も終了に近いという状況なものですから、今懸案になっております日米半導体の協定の問題につきまして初めに若干お尋ねしておきたいと思うのです。
 御承知のように、五年前に大変な貿易摩擦というようなことを中心にしまして、半導体が象徴的なものとして取り上げられてまいった、こういう関係がありましたり、さらにまた、その協議の中で、通商法の三〇一条、こういうことの圧力といいますか、そういうものをちらつかせられながら交渉してまいった、こういう経過の中で今日の協定ができてまいった、言うならば、状況としては大変悪い状況の中で今日の協定が出てまいったと思うのですね。しかし、協定をしたからには、日本としてはそれなりに大変な苦労をされ、特に通産省としましては、自動車、電気業界とか家電関係、そういう関係についても大変な強い指導なんかもしながら、アメリカのシェア拡大、こういうことに協力をしてまいったと思うのですね。
 しかし、結果として考えますと、今日の状況は、当初の思惑どおりなかなかアメリカのシェアが広がっていない、こういうような関係があるようであります。したがって、なお一層のシェアの拡大、こういうことについての要請が高まっているというふうに聞いているわけなんですけれども、七月が期限切れという状況になるわけですね。したがって、この状況の中で今日の日米半導体協議の状況、これについて若干御説明をいただきたい、かように思います。
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中尾栄一#3
○中尾国務大臣 冒頭に安田委員に、きょう参議院の本会議もかみ合わせているものでございますから、本当に思いやりのあるやり方で感謝申し上げたいと思います。
 日米半導体の問題に対する、特に二〇%シェアの確保の問題についてのお尋ねでございますから率直に申し上げますが、本年七月末の現行協定終了の後も、現在軌道に乗っております日本及び外国の半導体関連企業間の協力関係を継続、発展さ
せていくための新たなフレームづくりというものを目指していかなければならない、現在両国政府間でその話し合いを行っているところでございます。目下事務レベルでも相当詰めております。新たなフレームワークに関しまして、米国との間でどのような方向で決着を図るかにつきましては、交渉中であるので申し上げにくいのでございますが、いずれにいたしましても、そもそも自由貿易体制のもとで特定の市場シェアというものを政府が保証できるものではないということは言うまでもないことである、こう思っておるわけでございます。
 以上でございます。
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安田範#4
○安田(範)委員 大臣からそういうような答弁をいただいてほぼ了解はするのですけれども、ただ、五年前の協議の中では何か秘密文書なんて言われたものがありまして、言うならばその二〇%シェアというものを五年後には確保するというようなことが約束をされた、アメリカの方ではこれはもう約束だということでしょうか、日本の方では努力目標だ、こういう関係で大分やりとりが続いているという状況が伝えられているわけですね。したがって、私ども考えてみますると、アメリカの方でそういうふうな二〇%のシェアを五年間で確保する、しかも数字を明確にするということになりますると、これは言うなればブッシュ大統領が言っている管理貿易を排除しようという考え方に大変矛盾をする話ではないかなというふうに率直に感ずるわけなんですが、そういうアメリカの出方があるとすれば、極めて問題が多いな、こんなふうに感じますし、同時にまた、日本の方の受け方としましては、そういう二〇%のシェアというものをきちっと定めるなどということは、あってはならない話だと思うのですね。あくまでも自由貿易の枠内で精いっぱいの努力をして何%までたどり着くということならば至極当然だと思うのですけれども、あらかじめ枠を決めてしまうなんということは、日本の主体性にもかかわる問題だと思います。
 そういう問題で大臣の方ではどういうふうな認識を持っておられるか、同時にまた、二〇%というものを協定に入れるか入れないかという問題があると思うのですが、これらについての感想をお聞かせをいただきたいと思います。
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中尾栄一#5
○中尾国務大臣 これはもう委員御指摘のとおりでございまして、そもそも五年前にこういうことがありき、決まったというわけでは全くないわけでございます。これは私の任に当たりますから私どもも書類も全部チェックもいたしましたけれども、そのようなことはないわけでございます。その点においては、英語のニュアンスの違いがあるのかどうか知りませんが、向こうでは、思い込みといいますかパーセプションというのでしょうか、非常に思い込んでいる節もないわけではない、その点を払拭することは大事だなという感じはいたします。
 そこで、今度私が行きましても当然その話し合いにはなろうと思いますが、私も重ねてその点だけは、委員のただいま御指摘賜りましたこともしかと十分心にとめまして、そして、協議がこのスタートから始まったんだよということは決してない、すなわち、すべてが交渉事でございますから、今の交渉事の中で進めてもらいたい、最初に二〇%ありきとか二五%ありきとか、そういうような形で進んでいるものではない、ひとつこれだけは私も確信を持って行きたい、こう思っております。
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安田範#6
○安田(範)委員 その関係についてはこの程度にいたしますけれども、今、大臣が答弁なされましたように、大臣自身が訪米ということになろうと思うので、その時期の日本の国内状況、特にそれぞれのかかわる産業の実態、こういうものを考えまして、少なくとも後になって管理貿易というような形で指弾をされるというようなことがないように、ひとつ十分な努力をしてもらいたいと思います。同時にまた、アメリカに対してもしっかりした主張をすべきであろう、かように思います。
 新聞の論調をずっと見てまいりますと、どうしても二〇%というものを入れろという雰囲気といいますか、そんな状況が大分強い、こういうふうな感触を受けておりますものですから、これについては特段の御努力をいただきたい、このことだけ申し上げておきたいと思うのであります。
 それで、本論に入らせていただきます。
 商標法の一部を改正する法律案の関係なんですけれども、その前に、実は国会決議があったわけですね。昭和五十年の第七十五回国会、これは衆参ともにそれぞれ国会決議をやりまして、そのときの内容というものは、サービスマーク等の登録に関する法的保護について速やかに検討すること、こういう内容の決議だと思います。したがって、こういうものを考えますると、それから随分久しく日時が過ぎているわけなんですが、速やかにという文言がそこに入っているわけでして、これについて、特許庁もそうなんですけれども、大臣としましてはどういうふうな考え方をお持ちなのか、特に国会決議そのものについての認識といいますか、これは大変恐縮なんですけれども、これはごく常識的な話なんですけれども、再度この問題についてお考えをお聞かせをいただきたいと思うのであります。
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中尾栄一#7
○中尾国務大臣 これは委員から御内示をいただいておったということで、私もその当時の書類も全部読ませていただきました。
 そこで私なりに考えるのでございますが、昭和五十年の附帯決議そのものは、当時ドイツや英国等におきましてもいまだサービスマークという登録制度が導入されていなかった中でございましたが、将来サービスマークの重要性が高まるであろうということに着目しながら、政府に対しその適切な法的保護というものにつきまして速やかな検討を行うことを求められたものと理解したわけでございます。
 政府におきましては、本決議を受けまして、サービスマーク登録制度の導入というものについて多面的な検討を重ねてきたところでございますけれども、近年のサービス業の発展にはまことに著しいものがございまして、本決議の持つ意義はますます重大かつ大きなものとなっておるということはつとに認識しなければならぬと考えておる次第でございます。今般の改正法案は、関係者の意見を十分に踏まえまして検討の上提出申し上げたものでございまして、本決議の持つ重みを踏まえた内容になっているものではないかな、このように判断もし、思料しているわけでございます。
 以上でございます。
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安田範#8
○安田(範)委員 当時決議をしたその周辺の状況と申しまするか、国際的な関係あるいは国内の情勢からなかなか、言うならば機が熟していなかった、こういうふうな説明であろうと思うのですけれども、率直に言いまして、それも一つのお話かなというふうには承りますけれども、今日の状況の中で、だれももう承知しているんですが、日本とスイスだけが立ちおくれている、こういう状況ですね。これはやはり何といっても大変なおくれ、これだけは否定し得ない事実じゃないかと思うんです。なぜおくれたのかな、こういうこともいろんな私なりの検討はしてまいりましたけれども、これは長官にひとつ具体的に、なぜおくれたのか、この辺についてもちょっとお聞かせいただきたいと思います。
 同時にまた、これは大臣の方には、今回この法案を出してこられたわけなんですが、この法の目的、趣旨、これについては提案理由の説明で若干承りましたけれども、再度、今後の審議のためにこれらについても大臣からひとつ所信をお聞かせいただきたい、かように思います。
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中尾栄一#9
○中尾国務大臣 これは政府委員にまた今までの経過のことも述べさせたいと思いますけれども、後半の特に法の目的及び提出したその趣旨といいましょうか、改正法の施行後の重要な考え方というものは一体何なんだ、こういう御指摘に対しては私の責任においても答えたいと思いますが、近年のサービス取引の著しい発展の中にありまして、サービス事業者がその提供するサービスについて使用するマークにつきましては他人の不正使
用から守って、また、消費者の適切な判断にも資するようにする必要があるのではないかという判断でございます。また、経済活動の国際化が進む中にございまして、我が国に対してサービスマーク登録制度を導入するように海外からも要請が高まってきておるのが現状でございます。このような状況に対応いたしまして、商品について使用する現行の商標と同様にサービスマークを登録制度のもとで保護することによりまして、サービス事業者の業務上の信用の維持、それからまた需要者の利益の保護ということを図ることが本法律案の趣旨であろうと思うのでございます。
 また、この法律の施行後につきましては、この登録制度をいかに円滑に運用いたしまして、そしてどのように行っていくかということが重要な視点であると考えておるわけでございます。そのために、この登録制度につきましても十分な周知活動を行うことが何よりも重要でございまして、その徹底を図るとともに、審査体制の充実にも努めてまいりたい、またそのようにいたしたい、このように考えておる次第でございます。
 前段につきましては政府委員から答弁させます。
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植松敏#10
○植松政府委員 お答えいたします。
 御指摘の点はまさにそのとおりでありまして、昭和五十年に衆参両院商工委員会におきましての附帯決議におきまして早急に検討を開始すべしという御決議をいただきました。それを受けまして、特許庁におきましては直ちに関係サービス業界に対するアンケート調査を実施いたしますと同時に、庁内に商標制度検討委員会を設けまして検討を開始した次第でございます。
 たまたまそのときに行いましたアンケート調査の結果は、回収率が五〇%程度の中で保護を強化すべしというのが四六%台、逆に現状のままでいいというのは四〇%程度ということでございまして、まだ強化をすべしという声は必ずしも強くなってなかったというような状況が一つございました。庁内では別にまた当時商標の出願件数の増加とともに未処理件数、いわゆる滞貨が非常に増大いたしまして、審査処理期間が四年を超えるというような時期が一時ございまして、そういう点でそちらの処理に追われたということもあり、両面から検討がややじっくり型になってしまったということでございます。
 その間に御案内のとおり、特に一九八〇年代に入りまして経済のサービス化が進む、また国際化が進むという中でサービスマークにつきましても登録制により保護を強化すべしという声が高まる中で、検討の方が逆に言うとスローであったためになかなかニーズに逆に追いつけなくなったというような状況が発生したことはまことに遺憾であったと存じますが、そういった事情がございまして今日まで至ってしまったということでございます。
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安田範#11
○安田(範)委員 大臣の方の答弁の中にこの目的、趣旨そして施行後のことにまで触れられて答弁がなされたわけですね。特に施行後の問題につきましては業界に対する趣旨の徹底、法律の内容の徹底ですね、これが一つの大きい眼目である、さらにまたもう一つはその処理体制についての整備、これが極めて重要だ、まさにそのとおりだと思うのです。この二つの問題を中心にしまして後からまた十分質問をしたいと思うのでありますが、大臣については以上のところで一応ピリオドを打っておきたい、かように思います。あとは長官その他政府委員にお答えをいただく、こういうことで進めさしていただきたいと思います。
 それで、具体的に今度法律案の内容に入らしていただきたいと思うのでありますが、一つは「役務」ということで条文上全部一貫して貫ぬいてあるという状況ですね。役務というものは一体何なのか、役務の範疇は何なのか、こういうことでいろいろ疑念を抱かざるを得ないようなそういう部分もあるように思えてならないわけです。したがって、まずは役務についての考え方、これについてひとつ長官から答弁を願いたいと思います。
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中尾栄一#12
○中尾国務大臣 これは実は私も、何といいますか党人派で出てきたものでございますから、役務という言葉に対しましても、官吏言葉というのが時々何だかわからない場合がある。特によその省でもそういう言葉でわかりにくいなあと思うこともございますが、通産省でもそういう言葉が時々ありまして、私も何回となく質問もし、同じような疑義を呈したこともございますし、また前にも委員からもその御指摘もあったような感じも覚えておるのでございますが、何でサービスと言わないで役務と言うんだ。役務というのはちょっとわかりにくいのでありますけれども。
 御指摘ではございますが、本法律案はサービスマークを登録により保護するための法律案でございまして、国民の権利関係に重大な影響をもたらすものと考えているわけでございます。したがいまして、権利をめぐる法律上の争いや刑事罰の適用の判断基準ということになることも考慮いたしまして、極力法令用語として定着した疑義の生じない用語を用いることが肝要だと考えているわけでございます。このような観点から、役務という用語を用いたものと理解もし、また聞いてもいるわけでございます。
 しかし、御指摘のとおり、国民一般に広く理解をしてもらうことが必要でございまして、周知活動に際しまして使用する解説書などでは、サービスというわかりやすい文言を使用することとしたいものだなと思っております。また、そのようにいたさせる方向に進みたいと思いますが、ただサービスというような問題だけでこれが裁判ざたのようなことになった場合に、このサービスをどのように解釈し、これをインタープリテーションするのかということになると、役務という方が今までの法令用語としてはきちっとした言葉になるのだそうでございます。私も聞いた範囲でございまして、よく自分でもわからないので、そういうものかなとうなずく以外にないので、これ以上私に質問されましても、私も委員と多少同感の思いがございますので、これは政府答弁もさせたいとは思いますが、どうかひとつ法令用語だと思って御理解賜りたい、こう思っているわけでございます。
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安田範#13
○安田(範)委員 先走って答弁されては大変迷惑なんですけれども、役務というのは、私、聞き方が悪かったかどうかは別にいたしまして、この法律上使用されている条文上の「役務」なんですけれども、これは役務という言葉がありますね。言うならば、置きかえればこの条文上はサービスということに相なろうと思うのですね。それはそれとしておいておいて、もう一つは、役務という言葉そのもの、今大臣が言われましたけれども、そのことが言うならば今後の権利義務の関係とか、いろいろ裁判上の関係とか、法律の整合性といいますか、そういうものを全体として考えた場合にはどうしても役務がいい、こういうような判断のようなんですけれども、ただ役務という言葉そのものが普遍化しているのかどうかという問題が一つあると思うのですね。
 先ほど大臣が言われましたように、とにかく周知徹底がまずは最重点の課題なんだ、こういうわけですね。周知徹底というものは、言うならば特許庁なり官側の方で一生懸命押しつけても周知徹底にはならないと思うのですね。受ける側がなるほどなということで十分理解をし得る、こういう条件がなければ周知徹底にはならない。そういう面からしますると、その言葉自体があるいは文言自体が一般の国民の中に生きているかどうかという問題が一つあろうと思うのですね。そういう面で、やはりこの役務というものについての議論はひとつ考えてみなければいけない。これは後で法制局の方にもお聞きをしたいと思っているのですが、そういう一つの側面がある。
 もう一つの意味は、言うならば条文上にある役務の範疇です。言うならばサービスというものはどういう範疇なんだ、その範疇以外のサービスというものはないのかどうかという問題があるわけですね。したがって、それは二つに区別をしてこの問題についてはお聞きをしたい、こう考えているわけなんですね。したがって、まずはその範疇
について長官の方から答弁をいただきたい、こう思うのです。
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植松敏#14
○植松政府委員 お答え申し上げます。
 本法案におきます「役務」という言葉でございますが、これはいわゆるサービスマークの対象となる役務、つまり取引の対象となる役務でございまして、無形の財である労務または便益、こういったものを考えております。法案におきましても、現在ございます商標は商品について使用する商標、標章ということになっておりますが、商品に対する言葉として、役務について使用する標章としての商標を考えておるわけでございまして、一言で申しますと、取引の対象となる役務について考えておるというわけでございます。いわば商品が有形の財でございますので、今回加えますものは事業者が使います取引の対象としての自己の財と他人の、また無形の財とを識別するマークとしてのマークという意味でございますので、そういった取引対象になる役務というふうに考えておるわけでございます。
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安田範#15
○安田(範)委員 それでは、こういうことが想定されるのじゃないかと思うのですが、例えば百貨店、スーパーなんかにおきまして多数の商品があるわけです。衣料だとか食料だとかあるいはおもちゃのたぐいだとかもう無数に商品がある。そういう商品はそれぞれサービスマークを出願をする、こういう状況になってくるのは当然だと思いますね。しかし、例えば百貨店なりスーパーとしてそれらの異なる商品を一括してサービスマークにできるのかどうかという問題が一つあると思うのですが、この辺についてはどういうふうなお考えかひとつ、長官でいいですよ、どうぞお聞かせをください。
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大塚和彦#16
○大塚(和)政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生が御指摘になった点でございますが、あくまで物に、商品に関しましては、従来の商品についての商標というものが適用されるわけでございます。したがって、その百貨店でございましょうと、そのスーパーでございましょうと、物について、商品について扱っていれば、やはり商品についての商標を出願していただく、こういうことになります。
 ただ、先生が今おっしゃいましたことは大変専門家的なところを含んでおりまして、商標等に関係している人々の間でも、百貨店等はただ物を売るわけではなくて非常にサービス的な要素を、お客さんを楽しませたり、そういうことで販売をしている。したがって、商品についての商標よりはそのサービスマークということで一つとればいいのではないかという意見も実はあるわけでございます。御承知のニース協定に基づく国際分類の改定におきましても、そのような意見を一部の国が言ったことがございまして、ただ結論的には、やはり商品を扱っている者は商品についての商標を取得するべきであるということで、その国際会議においてもやはり圧倒的多数で百貨店やスーパーについても商品についての商標を取得するべきである、こういう結果になって現在に至っております。したがって、私どももやはりそのような考え方に沿っていきたい、こう思っておるわけでございます。
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安田範#17
○安田(範)委員 これは今の関係なんですけれども、言うならば多角経営ですな。これについての事業活動全体に需要者に標章するためのマークそのものは商標登録の対象にはなっていないということですね。そういうわけですね。
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大塚和彦#18
○大塚(和)政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、その多角経営によりまして商品の販売以外にサービス的なことを行っている部分がございますれば、例えばデパートなどでも旅行のあっせんをやっていたりサービス的なことをやっているということになりますれば、その関係について別途サービスマークを取得する、こういうことは可能でございます。
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安田範#19
○安田(範)委員 その別途という話なんですが、それを包括的にサービスマークというとらえ方はできないのかなという一つの問題点があろうかと思うのですね。それともう一つは——今の話はどうですか、今の包括的に一つのサービスマーク、こういうことで可能かどうか、そういう問題と、もう一つは——それちょっと答えてくださいませんか。
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大塚和彦#20
○大塚(和)政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまの点でございますが、包括的にやると一つになってしまうというのも、実は社会の実態としてはちょっとおかしなことがございまして、例えば二、三種類の事業をやるといたしまして、それがそれぞれ分類が違っておりますと、それぞれマークを取得いたします。それが全部広がって物すごく大きくなってしまいますと、突如一つに転化するという考え方もやはりおかしいものでございますので、現在の分類の考え方は、あくまでも商品の区分、サービスの区分というものに沿ってサービスマークなり商標を取得する、こういう考えででき上がっておるわけでございます。
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安田範#21
○安田(範)委員 なかなか難しい話なんですけれども、今回の改正の商標法によってすべての事業者が自己の営業を表示するためのマークの登録を受けられるということになるのか。あるいはまた今までのように、サービスマークの登録制度というものはなかったわけですね。そういう中で制度枠外の事業者、こういうものがあったようなことがこの法律でこれからも残っていくのかな。いいですか、今度新しくこの制度が導入された、それで導入されない以前に営業をずっと継続をしていて、そういう中でサービス業の中で枠外にされるようなものはあるのかないのかということなんです。すべてサービス業というものは登録ができる、こういう状況になるのかどうか、言うならばその範疇の問題なんですが、その辺についてちょっと説明をいただきたいと思います。
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植松敏#22
○植松政府委員 一言で申しますと、全部が対象になるということでございます。従来は有形の財である商品について使用する標章について商標登録をしておったわけでございますが、そうしますと、商品を扱わない、つまり商品そのものあるいは商品の包装等に付さないでマークというのは登録の対象になりません。したがいまして、純粋サービスと申しますか商品を必ずしも伴わない純粋のサービス業につきましては、そのマークが登録の対象にならないという分野がございました。今回、その無体の財につきましてもそれに使うマーク、つまり提供するサービスについて使用するマークについても登録の対象にするということで、商品を伴うものに加えて商品を伴わないような純粋のサービス事業につきましてもそれが使っておるマークについて登録の対象になるということで、すべてをカバーするということになります。
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安田範#23
○安田(範)委員 そうしますと、すべての営業行為、そういう中でサービス関係についてはすべて含まれますよ、こういう形で解釈してよろしいという状況ですね。では、そういうふうに承っておきましょう。
 それでは先ほどの役務の関係に入りたいと思うのです。
 その役務ということについて、法制局おいでになっていますかな、法制局にお聞きをいたしますが、先ほど通産大臣から、よその法律との整合性等々がありましたりあるいはまた権利の関係に重大な影響を及ぼすので、こんなことも含めて説明があったわけなんですが、私ども一般の国民レベルといいますかそういう形で考えますると、この役務という言葉が即サービスということで置きかえられる、この感じがちょっとなじまないような気がしておるのですが、これについてのお考えはいかがなものでしょうか。
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越智正英#24
○越智政府委員 お答え申し上げます。
 まず一般論から入らせていただきますと、まず法律案である用語を使う場合には、主管官庁の原案、それを表現の厳密性であるとか他の用語例との整合性であるとかわかりやすさ、そういった観点から内閣法制局で審査をいたしまして、それが適当であるという場合にはその案を採用し、適当でない場合にはまた議論した上で他の用語を使うというのが一般的でございます。
 お尋ねの役務という言葉でございますが、いわ
ゆる取引の対象となる無形の財を包括的に指す用語でございまして、既存の法令、例えば独占禁止法でありますとか訪問販売法でありますとか割賦販売法でありますとか、いわゆる商品と対として使っている場合、これはサービスということでなくて役務という言葉を使っているのが一般でございまして、サービスという言葉を法律で使ってないかと言われますとこれはまたいろいろ例がございますが、一般にサービスという言葉が法律で使われている場合には、いわゆるサービス業だとか福祉サービスだとかそのサービスという言葉に形容句あるいは限定されて使っているというのが一般でございまして、裸でサービスというふうに使っている例は非常に少ないというふうに承知いたしております。
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安田範#25
○安田(範)委員 ただいまの答弁によれば、これは言うならば所管する官庁ですかな、ここで言うと特許庁ですな、特許庁の原案に対して法制局の方で法文の整理をする、こういうような答弁でありますからそういう意味では特許庁がその震源地ということになりましょうか、そういう面でお聞きをしますけれども、先ほどの大臣答弁の中で、この法律が成立をし施行されるということになって、そして、来年の四月からということになりますが、その間に十分国民に周知徹底をしてまいろう、これが考え方ですね。そういう面で考えますると、法律はできたけれどもどのくらい国民あるいは事業者に受け入れられるのかどうか、これが極めて重大なポイントだ、かように思うんですね。そういう面からしまして、この条文の改正というものは言うならばだれが見てもわかる、こういうことでなければいけないと思うんですね。だから、今の法制局の話はお聞きをいたしましたけれども、役務というものが、今日の通常の社会、例えば事業者なり一般の国民が聞いた場合サービスそして引き続いてのサービスマーク、これに合致するのかどうか、そういう形で素直に受け入れられるのかどうか、この辺について非常に疑問を実は持つわけなんです。
 時間ばかり過ぎては困りますからそういう意味でちょっと注釈をいたしますると、国会の質問やなんかにおきましては、字源であるとか字淵だとか、言うならばその言葉の源泉といいますか歴史的な変遷といいますかそういうもの、やはり出典のもとを話をして展開をするというのがよくあるのですけれども、それも一つの方法であろうし、あるいは一つの価値があろうというふうに思うのです。ただ、それと同時に今私ども考えますのは、通常法律をつくる場合に、どれだけ多くの国民の皆さんがその法律を理解し、そして法律に伴う行動なりあるいは社会生活というかそういうものを送ることができるか、こういうことになってくると思うんですね。そういう面からしますると、やはり今日常識的に考えてだれもがわかる、こういうことでなければいけないと思うのです。
 そういう面で考えまして、私は、広辞苑だとか字林だとかというものと、もう一つは一般的に今日使われている言葉としての、これは新選国語辞典というものなんですが、どういうふうな内容かということでちょっと「役務」というものを見たわけなんです。ちょっと読みますが、ここに「役務」という言葉があります。「労働力を必要とする作業」それから「役務賠償」「技術・労務を提供する形でする賠償」「労務賠償」これがこの「役務」の内容なんです。これは通常国民の間に通用している辞典ですね。それで、役務というものは一体何だろう、一般の事業者あるいは国民がこれを開いてみたということになると、これはさっぱりわからないということになるのじゃないかと思うんです。そういう面からしますると、このサービスと役務というものがえらく隔たりのあるものといいますか、受け入れられない、あるいはなじまない、こういうことにつながってくるんじゃないかと思うのです。そのことはイコールの問題として周知徹底に大きな障害になってくるのではないか、こういう心配も出てくるわけですね。
 したがって、これはなぜサービスという言葉に片仮名であっても置きかえられなかったのだろう。長い日本の歴史というものがありますから、そういう面では一つの慣習で、あるいは惰性でいろいろな形でお使いになったのかどうかわかりませんけれども、いずれにしても今日の社会、特に通産の場合は国際社会だとか国際関係だとか、いろいろな言葉をしょっちゅう使わざるを得ないような今日的状況があるわけですね。同時にまた、パリ条約やあるいはニース協定にしましても、やはりサービスマークという形で通常使用されております。サービスというものは今や外国語というよりは日本に定着した一つの言葉なのだろうと思う。そういう面からしますると、新しく導入する今回の法律改正の中で改めて考え直して、一番国民に受け入れられやすい、そういうものをやはりきちんと整理をして取り入れる必要があったのではないか、こういうことを強く思うのですけれども、これに対してはいかがお考えでしょうか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思う。
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植松敏#26
○植松政府委員 御指摘のとおり国民経済に非常に深いかかわり合いを持ちます商標法でございますので、そこで使われます言葉はそれぞれユーザーである出願者あるいは消費者等々にわかりやすい言葉を使うということが重要であるということは、私ども全くそう思うわけでございますが、一方、先ほども大臣が申しましたように、これは無体財産権を付与し、かつ保護するということからいいますと、無体財産権をめぐるいろいろな民事上あるいは刑事上の訴訟にも上ってまいります。そういたしますと、特に刑事上の刑事罰も用意されておるわけでございますので、その無体財産権の侵害、つまり商標権の侵害というような事態が起こった場合に、それが本当に侵害しているかどうか、つまり他人の登録された商標を使用しているかどうか、その使用に当たるかどうかというようなところで争いが起こり、またそれに刑事罰の適用の問題も出てくるわけでございます。
 そういたしますと、その用語自身が非常に多義的であったり、不明確な言葉でございますと、またそこで紛議を一層拡大するというようなことにもなるという意味で、法的な安定性に欠ける面があるという点から、法律上の用語としてはどうしても厳密な、できるだけ多義的でないような言葉を使うべし、こういうことが従来から行われておるわけでございます。そのために、独禁法でも実は競争の定義の中で、もう御案内のとおり商品に対する言葉としてやはり役務というのをサービスについて使っておるわけでございまして、そういう点からこの法案でも役務という言葉を使わせていただいたわけでございます。
 一方、先生御指摘のとおり、対象となりますのは国民全般でございますので、できるだけわかりやすく理解していただかなければならないという点から、私どもこれからいろいろと説明会あるいは解説書等を通じまして、広くこの制度について周知徹底を図っていかなければいけないというふうに思いますので、その点につきましては、できるだけわかりやすい言葉を使いながら、今おっしゃられたサービスという言葉も使いながら、役務というのはこれはサービス、いわゆる普通に使われているサービスという言葉であるという点で、国民には誤解のないようによくわかりやすくこの制度の普及、説明に努めてまいり、運用面で支障のないように努力をしてまいりたいと思います。
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安田範#27
○安田(範)委員 通産省あるいは特許庁の今日的な状況の中で使う言葉ではないな、これはもう率直に申し上げておきます。
 今のお話の中でも、例えば刑事あるいは民事、そういう諸事件の中で、サービスよりも役務の方が厳格性があるみたいな、そういうふうな話がありましたけれども、そんなことは全然関係ない話だと思いますよ、率直に言えば。役務であろうと、あるいはそれが置きかえられてサービスマークの侵害であろうと全く関係のない話でして、やはりその辺がどうしても一遍提出したものだから、何としても守らなければならない、こういう姿勢があろうと思うので、それはお話は承りますけれども、論理的には決して一貫性があるものではない、
こう言わざるを得ないと思います。
 もう一つは法制局の方なんですけれども、法制局も最近大分柔軟になりましたよね。自衛隊法百条の五の解釈なんかを見てもわかりますように、大変柔軟な姿勢が出てきておるのですが、そういうものと比較をしまするとやはり何かえらくかたい判断といいますか、旧来の流れ、そういうものを一歩も出ない、こういう考え方が非常にあるのじゃないかな、こんなふうに感じざるを得ません。これはさっきの説明からするとむしろ特許庁の方に言わなければいけない言葉なんですけれども、そんなに責任があるよというふうに言っているわけじゃありませんから、それは理解をしますけれども、いずれにしましても、今日の段階で法律を新しく制定したり導入するという場合には、やはり国民になじみやすい法律あるいは条文の文言の使い方、こういうものを考えてやってもらわなければ困る、このことだけは強く申し上げておきたいと思うのです。
 だれかがどこかで踏ん切らないと、こういう問題はいつになっても変わらないということなんですね。昔から、知らしむべからず寄らしむべし、その思想が抜け切っていない、こういうふうな感じを強く持ちますものですから、これをひとつやはり与えられる側といいますか受け入れる側、言うならば事業者である国民、そういうものをいつも頭の中に想定して法律というものをつくってもらいたいな、これだけ強く申し上げておきたいと思うのです。
 それで、大分時間が過ぎてしまいましたので、次に今後のスケジュールの関係についてお聞きをしたいのです。
 これからこの法律案が多分成立するのだろうと思いますけれども、その後準備期間があるわけですね。来年の四月施行、こういうことになってまいると思うのです。この準備期間の間に何と何をやらなければいけないか。例えば政令であるとか省令であるとか、あるいは要綱であるとかいろいろな指針だとか、たくさんあろうかと思うのですが、これらはどのくらいのものがあるのか、これをひとつお聞かせいただきたい。
 同時にまた、この準備期間のうちにそれらのことが十分に準備ができて、国民の周知徹底ができるのかどうか、こういうことについてもお聞かせをいただきたいと思います。四月以降はこれは施行ということになるわけですから、そうすればもう出願の時期に入るわけでしょう。とすれば、それ以前にやはり周知しなければいけない、こういうことになろうと思います。これは外国からの出願もあるわけですね。そういうことも想定して、準備期間ということでひとついろいろお聞かせをいただきたいと思います。
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植松敏#28
○植松政府委員 今御指摘がありましたように、私どもとしましては、この法律が制定されましたら来年度から実施に踏み切りたいというふうに希望を持っております。それまでの間にどういう準備をするかということでございますが、今御指摘がありましたように、サービスマークの商標登録出願が参りますと、これは現在の第六条に基づきまして、それぞれ政令で定める区分内における役務を指定しましてその商標を出願してくるということになりますので、まず政令案をつくらなければなりません。それから、政令は非常に大きな区分でございますので、これを区分けしたそれぞれ具体的な役務名を、それぞれの区分の中にどういうものが入るかということを省令におきまして規定をいたします。まずこういった政令、省令を制定することが第一でございまして、現在既に政省令につきましては素案はできておりまして、昨年の夏以降公表いたしまして関係業界には示し、それぞれ問題点等の指摘を受けながら、今最後の仕上げを急いでおります。
    〔委員長退席、高村委員長代理着席〕
 また、いよいよ審査になりますと、それぞれ判断の基準となります審査基準をつくらなければなりません。これはサービスマークについての審査基準と同時にそれぞれ指定役務との関係がございますので、類似サービスはどういう分野になるかということについて、類似サービスの審査基準もつくらなければなりません。こういった二つにつきましても既に本年春に公表いたしまして、関係業界あるいは団体等の御意見を求めながら、最終的な固めに今入ってきております。いずれも秋までには確定をいたしまして公表し、少なくとも半年は、最終的に確定しだものをそれぞれ出願者、関係業界等がよく理解、把握できるようにということで、秋までにはこういった政省令、審査基準等の確定をする予定で進めております。
 また、その後、秋以降につきましては、それぞれ全国各地で説明会を開催し、また発明協会等の各関係団体を通じていろいろな形で普及、指導事業を行う予定といたしておりまして、来年の四月には十分制度について徹底した上で施行に入れるように準備をしてまいりたいと考えております。現段階の進行ぐあいを見ますと、十分来年の四月までには円滑な施行に入れるのではないかというふうに考えております。
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安田範#29
○安田(範)委員 その場合に、全国的に業界が非常に多いわけですね。業界団体からのいろいろなPRといいますか、特許庁から出して、そして業界団体がそれを受けてそれぞれの加盟業者にいろいろ話をする、そういう方法も一つの方法だと思うのですが、それだけではなかなか困ると思うのですね。そういう団体に所属をしていない事業者も相当おりましょうし、その団体自身もどういう活動をやっているか、言うならば特許庁の方針を受けて万全の態勢でPRをするという形になっているのかどうか、これらについても大変疑問もあるところですね。したがって、そういう面ではよほど真剣に考えて、全国的な規模ですから、これはきちんとPRをする、周知徹底をせしめる、このことはえらい大変なことだと思いますけれども、これは遺漏なくやってもらわないと困ると思うのですね。今長官が言われるような形で大丈夫かなというような気持ちは、やはりぬぐい去ることはできません。率直に言って、精いっぱいの努力をしてもらう。
 それと、引き続いてなのですけれども、登録出願の場合なのですが、今回のサービスマークにつきましては、できるだけそれぞれの事業者に出願をしなさいというPRをするのか、あるいは継続使用ができるという条項がありますから、そういう面ではPRしなくてもまあまあいいや、こういうふうな考え方なのか、その辺はどちらに力点を置かれるのですか、ちょっと説明願います。
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