地方行政委員会

1997-02-27 衆議院 全186発言

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会議録情報#0
平成九年二月二十七日(木曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 穂積 良行君
   理事 谷  洋一君 理事 平林 鴻三君
   理事 宮路 和明君 理事 山本 公一君
   理事 古賀 一成君 理事 富田 茂之君
   理事 田中  甲君 理事 穀田 恵二君
      久野統一郎君    下村 博文君
      滝   実君    中野 正志君
      西川 公也君    西田  司君
      平沢 勝栄君    持永 和見君
      渡辺 具能君    今井  宏君
      笹山 登生君    白保 台一君
      福留 泰蔵君    松崎 公昭君
      鰐淵 俊之君    葉山  峻君
      古川 元久君    春名 直章君
      畠山健治郎君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長     白川 勝彦君
 出席政府委員
        警察庁長官官房
        長       野田  健君
        警察庁長官官房
        総務審議官   山本 博一君
        警察庁生活安全
        局長      泉  幸伸君
        警察庁刑事局長 佐藤 英彦君
        警察庁交通局長 田中 節夫君
        警察庁警備局長 杉田 和博君
        大蔵大臣官房審
        議官      尾原 榮夫君
        大蔵省主計局次
        長       溝口善兵衛君
        自治政務次官  久野統一郎君
        自治大臣官房長 谷合 靖夫君
        自治大臣官房総
        務審議官    嶋津  昭君
        自治省行政局長 松本 英昭君
        自治省行政局公
        務員部長    芳山 達郎君
        自治省行政局選
        挙部長     牧之内隆久君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
        自治省税務局長 湊  和夫君
        消防庁長官   佐野 徹治君
 委員外の出席者
        環境庁大気保全
        局自動車環境対
        策第一課長   小沢 典夫君
        運輸省自動車交
        通局技術安全部
        技術企画課長  下平  隆君
        地方行政委員会
        調査室長    黒沢  宥君
    —————————————
委員の異動
二月二十七日
 辞任         補欠選任
  志位 和夫君     春名 直章君
同日
 辞任         補欠選任
  春名 直章君     志位 和夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の
 一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三八号)
     ————◇—————
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穂積良行#1
○穂積委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方税法及び国有資産等所在市町村交付金法の一部を改正する法律案及び地方交付税法等の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。滝実君。
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滝実#2
○滝委員 自由民主党の滝実でございます。質問の機会をお与えいただきまして、心から感謝を申し上げる次第でございます。
 地方交付税法等の一部改正法律案、そして地方税法等の一部改正法律案の具体的な質疑に先立ちまして、交付税制度あるいは地方税制の現在置かれている問題について幾つかのお尋ねをまずさせていただきたいと存じます。特に、地方税制につきましては、私のかつてかかわりあったことからの反省も込めて申し上げるつもりでございますので、お許しをいただきたいと存じます。
 まず、地方交付税の問題でございますけれども、かねがね地方交付税というのはこんなにいい制度はない、こういうようなことで受け取られてきた制度でございまして、私も交付税制度というのは世界に冠たる財政調整制度だというふうに認識をいたしている者の一人でございますけれども、しかし、交付税制度については批判がないわけでもございません。その代表的な批判について、まず財政局長の御意見を承らせていただきたいと思うのでございます。
 代表的な批判の中の一つは、この制度は、とにかくじっとしていても、どんなに財政窮乏している地方団体にも交付税というのが交付される、こういうことから、どうも最近の行政改革というか、そういうような時代の流れに地方団体がどちらかというと冷ややかじゃないだろうかな、こういう欠陥はこの交付税制度のせいだ、こういうような批判が一つございます。
 それからもう一つは、交付税というのは、最近の制度の中では仕事をやればやるほど交付税がふえる、こういうような仕掛けもその中にあるものですから、どちらかというと高度成長型の財政運営に終始している、現行のように多少右肩下がりの経済の世の中ではいささか問題があるんじゃないだろうかな、こういうような二つほどの代表的な批判がございます。
 まず最初の、行革のインセンティブ、行革に対する取り組みが地方団体は弱い、その責任は交付税の制度だ、こういうような御批判について、財政局長のお考えを承らせていただきたいと存じます。
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二橋正弘#3
○二橋政府委員 今滝委員から御指摘がございましたように、地方交付税制度は地方財政の財政調整の基本をなすものでございますが、基本的な性格として、地方団体が国の法令等によりまして各分野の仕事を、水準も含めていわば責任を義務づけられておるということとの裏腹で、地方税で財源を貯えない部分について地方交付税が財源調整的な機能を果たしておるわけでございまして、まず基本的な性格として国と地方の役割分担とのいわば表裏一体の関係にある、そういう性格のものでございます。
 今、その中で、一つは、交付税というのは黙っていても来るではないか、こういうお話でございますが、今申しましたような性格からいって、地方団体が責任を義務づけられている性格の事務についてはそれを果たしていくだけの財政措置をする必要があるということがございますので、どうしても客観的な基準でその財政需要を捕捉して算定せざるを得ないという面が一つございます。
 それから、行革のインセンティブというお話もございました。そういう一定の基準でもって交付税は計算いたしますけれども、交付税の性格は言うまでもなく一般財源でございますので、また、交付税で算定しております世界は、基準財政収入額につきましても市町村の場合には七五%まで税の捕捉をした上で算定をいたしておりますので、その二五%分というのは当然、地方の独自のといいますか、交付税の外の財源ということになっておりますし、一般財源でありますから、地方は、それは交付税というのは非常に大事な財源でございますけれども、何に充てるかということについては地方団体がそれぞれ考えてやっていただくという性格のものでございますので、そういうことを十分踏まえて、行革に努力するべきところは努力していただけるものというふうに考えておるところでございます。
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滝実#4
○滝委員 私もただいまの御答弁のような認識を持っているのでございますけれども、やはり地方団体の関係者の皆さん方には、これからの財政事情を考えた場合には、ただ単に黙っていても交付金が来るからということで済まない事態になっているんだろうというふうに思いますので、その辺のところは、改めて行政改革に対するPRというものを自治省自身が地方団体向けにおやりいただく必要があるのじゃなかろうかな、こういう感じがいたします。
 もう一つ、交付税制度というのは、今の仕掛けの中では事業をやればやるほど交付金がふえるという面がございます。それは事業費補正もそのうちの一つでございますし、それからまた、この七、八年の間に特に顕著になってまいりましたものに特別地方債、元利償還を後で交付税で算入する、こういうようなことで町づくりをやってまいりました。そういうようなことに着目いたすならば、事業をやればやるほど交付金がふえるという面が交付税の仕掛けの中にあるわけでございまして、そういう意味では、とにかくスリムな行政ということを目指すべきなのに、ともすればそういうような事業を拡大する傾向がずっと続いている。高度成長期にはそれにふさわしいシステムであったかもしれませんけれども、経済状況が停滞をする、あるいはこれから多くの成長が望めない、こういう時代にあっては、そういう交付税の仕掛けが地方団体の緊張感を失わせる、こういう批判があるわけでございます。これについて財政局長の御意見をお聞かせいただきたいと思うのです。
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二橋正弘#5
○二橋政府委員 先ほど、ただいまの点につきまして答弁が若干漏れて失礼いたしました。
 地方交付税の算定に当たりましては、基本的には客観的な数表でもって算定をするというのは基本でございますが、特に投資的な経費につきましては、地方団体の財政規模が小さいということもございまして、例えば学校の建設を行うとか、あるいはごみ処理場の建設を行うとかいったような大型の投資的事業を行います場合にはどうしても地方債に頼らざるを得ない、あるいは地方債に頼ることの方がむしろ後年度の世代との負担の公平がとれるという側面がございまして、そういう要素をどう交付税の算定に織り込むかというのが交付税算定上の一つの課題でございました。
 そういうことから、客観的な数値でもって静態的に算定をするものに加えて、そういう実際の事業量に着目をして、動態的な算定というふうに私ども言っておりますけれども、そういうものを加えることによって交付税の算定が財政上的確にとられるということを求めてきたということは確かでございます。
 また、その一つの別なあらわれとして、単独事業につきましても、地方団体が創意工夫を凝らして単独事業を行えるというふうにするため、いわゆる補助金待ちという行政から地方の自主性を高めていくためという観点から、単独事業につきましても地域総合整備事業債というものによります単独事業の財源措置を行ってきたということも確かでございます。
 そういう要請をもって行ってきておりまして、実際に、例えば地域総合整備事業債について申しますと、元利償還で算入いたしておりますものは発行いたしました地方債の三〇%ないし五〇%というレベルでございまして、実際の地方債の充当率から計算をいたしますと、全体の事業費に占める元利償還の率というのはいずれも五割を下回るというふうなものでございまして、その他のものはやはり自己財源でやっていただく必要があるというようなことでございまして、事業を行います場合の財源のカウントという意味では、そういう財源措置の節度といいますか一定のラインというものは十分頭に置いた上で財源措置をしていく、基本的には、その交付税の算定を静態的なものと動態的なものとを組み合わせて行ってきたということであることは御理解いただきたいと思います。
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滝実#6
○滝委員 交付税というのは、高度成長とともにその下支えを地方団体に対してしてきた、こういうふうに理解できるわけでございますけれども、肝心の交付税の算定の基礎になる国税の方が、やはり落ち目になっているということがあるわけでございます。
 特に税制構造の上では、例えば所得税の累進性を抑え込む、こういう改正をこの数年来やってまいりました。今まで累進構造を大変細かくやってきたものを、累進構造を抑えて簡略化する。今所得税では五段階でございますか、それから住民税では三段階、こういうことで、音はその倍ほどあった累進の刻みをなだらかにしてきている。
 こういうことに見られますように、国税の税収構造そのものが、成長に合わせてそれの一・一四倍にも飛躍するほどの税収にはね上がる、こういうような仕掛けが失われてきているということからいたしますと、交付税のもとになる国税そのものの収入の伸びが悪い、そうしますと、今まで成長期に見られるように、交付税に頼っていればいいんだというようなことでは地方財政は済まなくなってくるんじゃないだろうか、こういう感じがいたします。片や所得税では、そういう累進構造がなだらかになっている。
 それからもう一つは、それにかわって消費税が出てきているわけでございますけれども、消費税は、安定的な税源ということをもともとねらいにいたしておりますから、景気に対してもそれほど敏感に伸びない、こういう性格のものでございます。
 そういうことからいたしまして、もとになる、基礎になる国税の伸びがそれほどこれからは伸びない、そうしますと交付税もおのずから伸びに限界がある、こういうことからいたしますと、私は、事業をやればやるほど交付金がふえる、こういうようなことで地方団体が財政運営をいたすということになりますと、交付税がどちらかというともう制約があるという中で問題があるのではなかろうかという感じがするのでございます。
 そういった交付税の全体のいわば収入構造と申しますか、そういう点について財政局長はどう考えているか、お示しいただきたいと思います。
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二橋正弘#7
○二橋政府委員 確かに、御指摘のように、今の交付税のもとになっております国税は、正税で成り立っておりまして、その中には所得課税、法人課税、消費税というふうな大きなものが入っておりました。景気に対する変動というものは、当然それぞれの税目で異なってまいりますし、今御指摘がございましたように、所得税の税率構造が変わってきているということから、いわば弾性値で見た交付税の伸びというものがこれまでと若干変わってくるということは、確かにそういう要素はあるだろうと思います。
 いずれにいたしましても、これから地方交付税全体をどういうふうに考えていくかということは、片方で今地方分権を本格的に議論をして、地方団体の果たすべき責務をふやす方向でいろいろ議論をされておるわけでございまして、そういうこととの兼ね合いで、どういう形でその裏づけとなる地方の税財源を確保するかということとあわせて検討する必要がある事柄だと思います。
 一番最初に交付税の基本的な性格で申し上げましたように、地方が責任を分担をするということが分野ごとにその水準も含めて法令で決められている分野が非常に多い。そういったような基本的な国と地方との役割分担の構造といいますかその仕方というものについて、これから地方分権の大きな方向の中でそういうものをもう少し緩和をしたり、あるいはその義務づけの程度をもう少し緩めたりして、地方の方が行政水準を、基本的な教育、福祉その他含めての話でありますけれども、そういうものをもう少し弾力的に選択できるような方向に持っていくこととあわせて、今のような財源調整あるいは国による財源保障のあり方というものの全体の一環として、今お話しになりましたような税率構造の変化を含めた交付税の今後の見込みといったようなものとあわせていろいろな角度から検討をする必要がある事柄であるというふうに考えております。
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滝実#8
○滝委員 とにかく交付税というのは、地方団体の財源を保障する唯一のと言っていいほどの制度でございますから、これに対する批判ということに対して、恐らく財政局におかれましては、まあそんなことを言っても、こういうような気持ちもおありになるだろうと思うのでございますけれども、しかし、交付税万能主義と申しますか、そういうことであってはならない、こういう感じがいたします。
 確かに交付税は、地方団体からいたしましても地方固有の財源だ、皆そういう認識をしているわけでございますけれども、やはり交付税というのは地方団体が自分で汗をかいて納めてもらった税金とは違いますので、多少距離がある。そういう中で、何でもかんでも交付税でいいんだというようなことになってはこれはいかがだろうかという感じがいたしますし、また、ただいま申しました交付税に対する、それほど多くの批判はありませんけれども、今のような批判に対しては、そういう交付税のあり方に対して時代に合わせてそういうものを吸収していくという、やはり批判は批判として謙虚に耳を傾けていくだけの姿勢が必要ではないだろうかな、こういう感じがいたします。
 そこで、次に地方税制について御意見を承らせていただきたいと思うんです。
 今申しましたように、どちらかというと地方団体の方は、とにかく税収が減ったって交付税があればいい、むしろ交付税の方が楽だ、こういう気持ちも多分にあることは否定できないと思うのでございますけれども、やはり住民と地方団体を結ぶ唯一のパイプは、何といっても税が最大のパイプだろうと思うんですね。納税者の方も税を納めているから地方団体に物が言いやすい、こういうことになりますし、地方団体の関係職員も納税者にはそれなりの敬意を払う、こういうような関係があるわけでございます。
 そこで、今まで、地方分権と地方税の関係からとらえてまいりますと、地方税は大事だという一般論はとにかくあるわけでございますけれども、具体論になりますと、どうしても、地方税は財源が普遍的でなければ地方税として成立しない、要するに社会活動が低調な地域も活発な地域もひとしく税収の恩恵にあずかるような税でなければ地方税として成立しない、こういうことが言われてまいりましたものですから、新しい税を起こそうとすると直ちに批判として、税収が偏在している、こういうようなことで、地方税を確保するということは長い間の懸案であってもなかなか難しい、こういうことでございました。
 ところが、最近はいろいろ意見が出てまいりまして、昔風の財源偏在論をむしろ乗り越えるべきだ、こういうような議論があちこちで目につくようになってまいりました。昨年の暮れにも新聞に出た議論でございますけれども、今の所得課税のうち低い所得の方を全面的に住民税に移管したらどうか、国税の所得税の中から低いところを住民税に移管していけばもう少し地方税が確保できるのではないか、こういうような議論が新聞に載ったのでございまして、当委員会におきましても前回の議論の中でそういうような披瀝もございました。そういうことを考えてまいりますと、やはり税源の偏在を恐れずに新しい地方税を確保する、こういう道を探る努力が必要ではないだろうかなという感じがいたします。
 まず、税務局長にお尋ねをさせていただきますけれども、要するに、現在の住民税の刻みは、一番低い税率が五%、それから所得が上がるにつれて一〇%、一五%という三段階の刻みになっているわけですね。地方税の税率は、道府県民税と市町村民税合わせますと、五%、一〇%、一五%、こういう刻みになっているわけでございます。片や所得税は、一〇%の刻みから出発して一〇%ごとに上がっていく、こういうような刻みになっているわけでございますけれども、そのうち所得税の一〇%なんかは、その部分は要するに住民税に移管してしまえ、こういう議論でございますね。五%、一〇%、一五%の部分はそっくり住民税に移管して、国税は一五%を超えるところから所得税として課税すべきだ、こういう議論がございますけれども、こういう議論に対して税務局長はどういうふうにお考えになっているか。税務局として御判断をするとなるとこれは大変なことでございますけれども、感想として、どういう感想をお持ちなのかをお聞かせいただきたいと思います。
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湊和夫#9
○湊政府委員 これからの地方税のあり方を考えます際に、これまでの議論の中でも絶えず大きな障害になってきたといいますか、今御指摘にありましたように、一般論としての地方税の充実確保についての議論については皆さん御納得いただけますけれども、具体化した段階ではなかなか、偏在の議論、税源が偏在し、そのことが地方団体の財政力格差をかえって増す、税源を充実すれば一部の富裕な団体に対する税のみが逆に強化されてしまうということになるのではないか、絶えずこの両論がございます。
 そういう意味で、地方税を考えます際には、もちろん量的な拡大と同時に税の構造そのものを、全体の構造も含めて絶えずこの偏在の議論にどう対応していくかということを私どもは研究していかなきゃいかぬというふうに思っているわけでございます。今回、新聞等に出ておりました神野教授の論文のことをお指しになっておられるというふうに理解いたしておりますが、この御提案は、そういう偏在からくる地方税の拡充に対するある意味の批判的な意見に対する一つの大きな問題提起をするという形になった論文であったかというふうに思っております。
 今お話がございましたように、所得課税はどうしてもやはり累進的な構造でこれまで税をいただくという形でやってきておりますので、全体的に見れば、地域的に経済力の強いところ、そうでないところの税収の差がどうしても出てくるというものでございます。それが抜本改正の際に、今御指摘になりましたように、県、市町村合わせますと三段階になりましたことによって、かつてのような累進性に基づく偏在の問題も一部解決されてきたもの、こう思っておりますし、また、六年度の改正の際にこの三段階の中でさらに適用の刻みを変えだということも、この偏在等に対する議論に一つこたえたものにもなっておるというふうにも理解をいたしております。
 それをさらに進めますと、神野教授が言われますように、もっと均等割に近いような形で、一定率で課税するという仕組みが考えられるわけでございます。この具体的な提案の現実の適用の問題についてはまだいろいろな検討すべき課題があると思いますけれども、問題提起として、必ずしも所得課税だから偏在の問題があって地方税としてその充実が不適なんだということではないという御指摘については、私どもも重大な問題提起だということで、十分参考にさせていただきながらこれからも研究をさせていただきたいというふうに思っております。
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滝実#10
○滝委員 とにかく地方税は偏在論というのが常にネックになって具体的なところまで議論がまとまらない、こういうことでずっと終始をしてまいりました。そういう意味では、この所得税の低い刻みのところを住民税に移管するというのは今までにない議論の一つじゃないだろうかな、こういう感じがいたします。それがいいというところまではなかなかにわかには結論できないと思いますけれども、一つの考え方でありますし、そういうような提案をもとにしていけばかなり新しい地方税の分野が開拓できるのじゃなかろうかなという感じがいたします。
 ことしの四月から実施されます地方消費税も、最初の議論の段階では、消費というのはどうしても大都市あるいは都市部に集中するという考え方が強いものですから、地方消費税は要するに大都市に偏在する、こういうような議論が盛んに行われたわけでございますけれども、恐らく今の時点ではそういう議論は影を潜めているのだろうと思うのでございます。恐らく税務局でもいろいろな試算はされていると思いますけれども、まだ具体的に個々の都道府県がどれだけの積み上げをしているかわからない段階では何とも、この地方消費税が具体的に四十七都道府県にどういうふうに分布するかというところまでは数字はまだおつかみになっていないと思うのでございますけれども、少なくとも、この地方消費税、新しい税ではございますけれども、東京や大阪に偏在する、こういう非難は回避できるのじゃなかろうかなという感じがいたします。
 つきましては、この新しい税につきましてできるだけ早い時期に数字を集めていただきまして、これからの分権のための税制論議に速やかに役立つような、そういうような御努力をいただきたいというふうに考えている次第でございます。
 そこで、もう一つ税制に関連してこれから心配になってくる議論がございます。それは何かと申しますと、法人課税の問題が昨年の末にも政府の税制調査会の小委員会で取りまとめられたと思うのでございます。中身は二つほどございます。
 一つは、もともとの議論でございますけれども、日本は先進諸国の中では法人課税が比較的高い国である、したがって、各地方団体も心配いたしております産業の空洞化も、日本の高い水準にあるこの法人課税を嫌って諸外国へ逃げていくのだ、こういうようないわば考え方があるわけです。
 そういう中で、法人課税を諸外国並みに下げるべし、こういう議論がございまして、その際にやり玉に上がりますのは、日本は地方税で法人税を課しているから、法人課税のウエートが高いから、その分だけ要するに諸外国と比べて高いのだ、こういうような気持ちも多分にあるわけでございます。
 こういった法人課税に伴う地方税と申しますか、地方税の立場からこの辺のところをどういうふうに税務局としては考えていくのか、その点についてひとつお聞かせをいただきたいと思います。
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湊和夫#11
○湊政府委員 御指摘ありましたように、地方税における法人課税のあり方の問題は、今御指摘のありました政府税制調査会で検討される際も主要な事柄の一つとして御議論をいただきました。
 それで、小委員会の結論の中でもその点について触れていただいておりますけれども、やはり税の国際比較を単純に、形式的な、地方税として法人があるかどうかだけで、あるいはその量がウエートとしてどうかというだけで比較することは基本的に間違っている。それは、税は歳出、それも国と地方の役割分担というようなことも踏まえた歳出との関連でやはり考える必要があるというような視点に立ちまして、地方税につきましても、現在地方の法人課税が果たしている役割については、それはそれなりの意味があるのだ、そういう位置づけをいただいておるところでございます。
 ただ、全体として法人課税の引き下げの問題が議論されている中で、政府税制調査会では、基本スタンスとして、課税ベースを拡大しながら税率を引き下げることについての検討は従前からやってきてまいっておりまして、そういう観点からの取り組みを今後行う場合には、税収中立の観点から、地方税についても同じような取り組みが必要であろうということについてはお触れになっております。
 私どもも、そういう観点からの研究をこれからもしていきたいというふうに思っております。
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滝実#12
○滝委員 いずれにいたしましても、この法人課税の問題もこれは近々の問題でございますし、とにかく地方税の充実という観点から、時代は変わっている中で、税務局におかれましても御努力をいただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思うのでございます。
 そこで、一般論はさておいて、今回の税制改正について、まず税の問題から幾つか御質問を申し上げたいと思うのでございます。
 一つは、前回も当委員会で御意見がございましたけれども、特別地方消費税の問題でございます。三年後に廃止する、こういうことでございますけれども、この問題は、代替財源をどう考えていくかということになりますと、なかなかややこしい問題があるように思います。
 やはり今までの特別地方消費税というのは、いわば観光地を中心にした料飲税、料理飲食等消費税の変形したものでございますから、特定の地域に限定される、こういう性格のものでございますし、交付税で直ちにその穴埋めをするというようなわけにもなかなかいかないのじゃないだろうかな。特に、観光地の財政需要を考えた場合には、単純に交付税で穴埋めできるのかどうか、こういうことでございますけれども、この代替財源については税務局としてはどういうふうにお考えになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。
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湊和夫#13
○湊政府委員 特別地方消費税の廃止に伴います代替財源についてでございます。
 御指摘ございましたけれども、特別地方消費税の税の賦存状況といいますか、全国でどういう形で特別地方消費税が取られているかといいますと、今の特別地方消費税の税の配分は、御指摘にもございましたけれども、観光地としていろいろ地域の振興を図っているようなところにこの税が帰属するというような形で、ある意味で一般的な経済力とは多少違った形の、逆に言えばかなり偏在性のある形で展開されておりまして、この税の身がわりで、何か新しい税でこういった偏在に見合った形のものをまたつくるというのは、率直に申し上げて技術的にも当面なかなか難しいことだというふうに思っているわけでございますけれども、いずれにしても、地方団体全体が財政運営に支障があるようなことではいけないというふうに思っているわけでございます。
 ただ、今後の検討に当たりまして、やはり現在地方分権推進ということから、推進委員会の勧告を今後踏まえまして、地方税財源全体の今後の方向も見定めていく必要があると思っております。
 それから一方で、財政再建という課題に対応して、財政構造の改革といった角度から議論がまた進められておりまして、そういった観点からの歳出の状況とか今後の税収の動向なども考慮しながら、こういった問題に対応する検討をしていく必要があると考えております。
 今の段階で具体的な方向性を申し上げることはできませんけれども、先ほど申し上げましたように、各団体の財政運営に支障がないように適切な対処を一生懸命これから検討していきたいと思っております。
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滝実#14
○滝委員 この問題は、特に私自身の反省も含めてお願いを申し上げておきたいと思います。
 次に、固定資産税の評価がえについてお尋ねをさせていただきたいと思うのでございます。
 今回の固定資産税の評価がえに当たっての改正内容を拝見いたしますと、幾つかの画期的な仕組みが出てきているというふうに考えられるわけでございまして、固定資産税について前回の評価がえ以来大変厳しい批判が続いてきたわけでございますけれども、そういう批判を考慮して、なおかつもう少し踏み込んだ改正内容になっているのかな、こういう感じを受けるわけでございます。しかし、一般的にはどういう内容かというのは余り国民の皆さんの前には必ずしもPRされていない、こういう状況でございますので、そういうことも含めてお尋ねをさせていただきたいと思うのです。
 今までの固定資産税の評価がえの批判は、一つには、土地が値下がりしているのに課税標準額が上がっているじゃないか、こういう批判がございました。それから、公示価格の七割をめどに評価をする、こういうことでありながら、なお地域によってばらつきが余りにも多過ぎた、こういう二つの批判があったわけでございますけれども、今回の改正におきましては、とにかくばらつきをできるだけなくすように持っていっている、こういうことが一つうかがえますね。それからもう一つは、土地の値下がりをしているところはそれなりの評価をしている、こういうようなことがうかがえるわけでございますけれども、もう少し具体的に税務局長の方からお示しをいただきたいと思います。
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湊和夫#15
○湊政府委員 平成九年度が評価がえの年に当たっておりますことから、平成九年度にスタートいたしまして三カ年の今後の固定資産税のあり方につきまして、今回の税制改正で御提案させていただいております。
 今回の改正におきましては、従前の負担調整の仕組みと考え方を幾つか変えまして、新しい仕組みというものを入れさせていただいております。
 その背景は、今御指摘ございましたけれども、評価額の点からいいますと、地価の下落に対応してかなり評価額が下がる。しかし一方で、従前からなだらかな負担調整をやってきたために、評価額は下がったけれども、なおかつ従前の課税方式をとれば税額としては上がっていかざるを得ないという、そんなことが背景にございました。
 もう一方で、実際に税負担をいただいております課税標準額と新しい評価額の比率、これを新しくは負担水準というふうに法律でも呼ばさせていただいておりますけれども、それを見ますと、市町村の中でも、あるいは県内でも、あるいは全国的にもかなりばらつきが生じておるということでございました。
 評価の方は、おかげをもちまして、平成六年度の改正、平成九年度の改正でかなり全国的にも、あるいは地域的にも、市町村の中でも均衡のとれた評価が実現できるようになってきたというふうに私ども思っておりますけれども、一方で、最終的に課税にとって重要な税負担の面から見ますと、負担水準がばらついているということはやはり大きな課題であるというふうに思っておりまして、今回は、この負担水準のばらつきをできるだけ将来に向けて均衡化していこうということを最重点に置いた新しい仕組みを取り入れさせていただきました。
 そのために、従前でございますと、ほとんどの土地がなだらかにすべて上昇カーブを描いて税負担をいただいておったわけでございますけれども、今回は、税負担の上限を実質的には新しい評価額の八割にするというようなことを入れまして、負担水準の高いところの税負担の引き下げ、あるいは据え置くという措置を講じながら、一方で税負担水準の低いところについてなだらかな税負担の上昇をいただくという形で、宅地の中でも商業地等はいわゆる評価額に基づいて最終的にその評価額課税に移行するんだという従前の発想を変えて、基本的に負担水準の均衡化の方向に向けて、上からと下からと均衡化に向けた取り組みをするということを最大の柱として入れさせていただきました。
 また同時に、こういった措置と並行いたしまして、地価の下落が大変著しい地域が大都市を中心にしてございました。そうした地価の下落が非常に大きいところの納税者の負担感ということも勘案いたしまして、これも税負担水準の一定のもの以上のものにつきましては、地価の下落の大きいところは税負担を据え置く措置を講ずることの措置も入れさせていただいておるところでございます。
 こういうことによりまして、より公平な課税に向けての取り組みが、また新しい角度から一歩できることになったのではないかというふうに思っております。
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滝実#16
○滝委員 そうしますと、今の御答弁にもございましたように、上限を評価額の八割のところで抑える。もともと公示価格の七割を目指して評価をする、こういうことで来ているわけでございますけれども、その七割を八割で抑える、こういうようなことになるわけですね、上限は。一方、下限は、数字から見ると四五%、平均値が四五%ですから、四五%ぐらいのところで下限を置く。要するに、四五%から八〇%の間ぐらいでばらつきをおさめるようにしていこう、こういうような御意向のように承るのでございますけれども、そういう理解でいいんでしょうか。
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湊和夫#17
○湊政府委員 ただいま申し上げましたように、今回の負担の求め方は、負担水準の高いところについて、今御指摘ございましたように、負担水準、要するに評価額に対します平成八年度の実際に税負担の基礎になった課税標準額の割合でございますけれども、八割を超えるものはいずれにしても八割まで引き下げようということにいたしておりまして、それから、負担水準が六割を超えて八割までのものについては、税負担を据え置くという措置を講じております。
 そして、御指摘のございました四五という水準は、宅地の中の商業地の今の全国平均の負担水準の状況でございます。必ずしも、四五から八〇の間におさめるという言い方が適切かどうかでございますけれども、いずれにしても、先ほども申し上げましたが、負担水準の高いものをも一方で抑えるという仕組みを入れながら、今後の負担の均衡、公平ある課税、こういったものに取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。
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滝実#18
○滝委員 余り税ばかりやっていますと、今度交付税の方もお尋ねする時間がなくなりますので、この辺で税についてはとどめておきたいと思うのでございますけれども、固定資産税については、先ほど申しましたように、この評価がえについてPRが必ずしも十分でない、こういう問題がございます。
 それから、これは御注文でございますけれども、固定資産税の納付書を受け取っても、自分のどこの土地、その土地の面積がどれだけ、何平米という格好で税務当局がつかんでおるのか、そういうような情報が納税通知書に記載されてない、こういう問題がかねてからあるわけでございます。いまだに納税通知書に具体的に固定資産税の土地、家屋を特定するデータが入ってない市町村が圧倒的に多い、こういうことでございますので、この評価がえを機会にそういった点についても地方団体から住民の方に周知徹底するように、むしろ自治省の方から地方団体にそういうような働きかけをもう少し強めていただきたい、こういうことをお願いを申し上げておきたいと思うのでございます。
 それからもう一点、都市計画税の今度の扱いは、今までの評価がえの場合の都市計画税の扱いと大分違っておりますね。
 都市計画税は、今回の改正では、要するに各それぞれの地方団体で固定資産税に準拠して自分でどうするかを決めてくれ、こういうようなのが今回の都市計画税の改正内容のように認識をいたしておるわけでございますけれども、やはりこの都市計画税の性格、要するにその地域の都市計画事業の事業費を都市計画税で賄うという本来の姿に立ち戻って考えるならば、当然地方団体の中で都市計画税のあり方についてお決めいただく、こういう今回の改正は本来の姿に沿うものだ、こういうことで私は高く評価をさせていただきたい、これだけを申し上げておきたいと思います。
 御答弁していただきますと時間がありませんので、私の方から一方的に評価だけを、感想だけを申し上げさせていただきたいと存じます。
 次に、交付税について若干お尋ねをいたしたいのでございますけれども、これもお尋ねいたしておりますと時間が足りなくなるものですから、一つだけお聞きをしておきたいと思うのです。
 一つは、非常に細かいことで恐縮なんでございますけれども、地方財政計画では今回、地方単独事業を前年並みに据え置く、こういう基本方針を置いているわけでございますけれども、実際の単位費用のところを見ますと、地方単独費の伸びが数%ずつ、あちらこちらに出てきております。単位費用では、そういうふうに単独事業費の単位費用が伸びている。その辺のところの関係をひとつ教えていただきたいということが第一点でございます。
 時間がありませんので、まとめて申し上げたいと思います。
 二点目は、これは消防に関連することでございますけれども、今回の交付税法の改正で、携帯電話によって一一九番通報ができるようなことを考えていく、そのための経費を単位費用に盛り込んでいる、こういうように聞いておりますので、これについては消防庁長官の方からお答えいただきたいと思います。
 それから三点目は、公共用地の先行取得について、国土庁でこのほど、土地の有効活用のための閣議決定をいたしているわけでございますけれども、交付税の方ではこの公共用地の先行取得についてどう考えているのか。
 以上三点を、一番と三番は税務局長から、二番は消防庁長官から、それぞれお答えいただきたいと思うのです。
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二橋正弘#19
○二橋政府委員 単独事業、平成九年度、今お話にございましたように、当初の単独事業につきましては、八年度と同額の伸び率ゼロということにいたしました。片方で、借入金の依存度を引き下げたいということで、それもまた地方財政対策の一つの主眼にいたしました。そういたしますと、投資的経費に充てる地方債が減ってまいりますので、地方交付税の単位費用に織り込む分はその裏腹でふえてくる要素があるということで、それぞれ若干ずつの伸びが出ておるということでございます。
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佐野徹治#20
○佐野(徹)政府委員 携帯電話等の受信システムということで、市町村分の常備消防費の関係につきまして、平成九年度におきましては全国の需要額といたしまして、これは使用料及び賃借料の項目でございますけれども、約二億四千万円、基準財政需要額に算入されているところでございます。
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嶋津昭#21
○嶋津政府委員 公共用地の先行取得でございますが、さきに閣議決定されました新総合土地政策推進要綱におきましても、公共用地の先行取得、土地の有効利用の促進という観点で先行取得を進めていくべきである、特に地方公共団体においてもそういう方向で努力をするべきだということを決めたわけでございまして、そういうような方向に沿いまして、公共用地の先行取得は従来から進めておりますが、私ども三つの方法でやっております。
 土地開発公社を活用した先行取得、土地開発基金、地方団体が持っております基金を活用した先行取得、それと地方団体が本体としてやる公共用地の先行取得の事業債による、地方債による先行取得でございまして、交付税措置につきましては、その先行取得債による先行取得に対して交付税措置をしているわけでございまして、従来の措置は景気対策等の観点からやってまいりましたが、八年度で切れたわけでございます。平成九年度から新たな観点で、基幹的な公共用地を地方団体が取得する場合に事業債の許可額の、今、価格が低下しているためにどうしても先行取得が進まないわけでございますので、利子補給をし、利子の助成をしようということで、二%、三年間について交付税で利子をカウントしていくという方法で先行取得の促進をしているところでございます。
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滝実#22
○滝委員 ありがとうございました。
 もう少し交付税については基本的なことをお尋ねしたかったのでございますけれども、時間がありませんので、交付税あるいは地方税につきまして、技術的な点でございますので政府委員の皆さんからお答えをいただきましたけれども、最後に、大臣から御感想があれば、ひとつ大臣の御意見を承らせていただきたいと思います。
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白川勝彦#23
○白川国務大臣 大変、長年の経験に基づいた緻密な議論でございますが、私も正直言って、この地方交付税とか、もともと税法というのは余り愉快な法律じゃありませんが、法律家でございますけれども、ちょっと読む気がいたしません。話だけ聞いて大体こういうことかということにいたしているわけですが、それなりに緻密なガラス細工、あるいは緻密な芸術品と言っていいのかもわかりませんが、地方分権ということを踏まえて、その土台が大きく革命的に変わろうと、あるいは変えていかなきゃならないという中で、地方税を含めた税のあり方ということも、新しい物の考え方に立ってこの際これまた革命的に変えていかなきゃならないときなのかな、こう思います。そういう面では、そういうときは政治家の議会であるところで活発な議論がなされることは非常に必要だ、こう思っております。
 それから、一般論のその税制のあり方とは別に、私どもは今百四十七兆円、平成九年度末に百四十七兆円になるという、地方財政も大変多くの借入金を持ってしまったという現状、それからもう一つは、四割近くの地方公共団体が一五%以上の公債費負担を現に持っているという、こういう、理想論だけじゃなくて現実に対処していかなきゃならないという視点も一方では踏まえていただきたいと思うわけでございます。
 ただ私は、一方では悲観ばかりしてないので、飲み食いしてそして放蕩して、気がついてみたらこんなに大きな借金ができてきたということじゃなくて、景気対策のために強力な、地方でも景気対策ということでいろいろな事業をやってまいりました。それから減税もしてまいりました。そして一方で、ほかの委員会でもたびたび言われますとおり、ちょっと地方はぜいたく過ぎるのではないかというようなことを言われておりますけれども、それに見合う社会資本も一方では整備されているわけでございます。ですから、私は、ただ放蕩をして、結果として借金が出てきたという事態とは違うわけでございまして、厳しい中でやった、しかし豪華過ぎると人に言われようが、そのぐらいのものでなければ百年先でもその地域の財産にはならぬわけでございますので、そういうものをきちっとつくったということにも自信を持って、全体としてこれからの財政再建というようなものを、そう余り感情的にならずにきちんとやっていけばいいのじゃないかなと思います。
 きのうも二時間半ぐらいにわたりまして閣僚だけの財政構造改革の議論をいたしたわけでございますが、とにかく平成十七年、西暦で言うと二〇〇五年までの間に、国、地方を通じて単年度の公債依存度をGDP比三%にまずしようという大きな目標を立てて、しかもこれはやれない話ではないだろうと思っています。そして、総公債費をそう遠くないうちにGDP比六割にも持っていこう、これも経済成長率いかんによりますが、それなりに大変だと思いますが、やってやれぬ話じゃないと思っています。
 ただ、それよりも一番大事なのは、赤字公債に頼らない、とにかく苦しくても赤字公債に頼らないような状況を一日も早くつくることが一番大事なのかな、こう思います。そのためには、新たなる税源を探すということも大切かと思いますが、やはり入るをはかって出るを制するというんでしょうか、行政改革等も真剣にやっていかなきゃならない。
 そんなことで、ことしは財政構造改革元年ということでございますので、本来ならばこういうのはやってはならないことなんでございますが、地方単独につきましては、消費税が三%から五%に引き上げられるということに関しても伸び率ゼロという形で、これは事業費において吸収してくれということであります。こういうことをいたしました。
 それから、最後でございますが、地方公共団体が発注する工事費は三十兆あるわけでございます。この三十兆の工事費縮減ということを真剣に考えれば、まだまだやれることはあるわけでございまして、私ども民間人から見ますと、国も地方も、厳密かもわかりませんが緊張感がなかったわけでございますから、ちょっと緊張感を持って頑張ればいろいろなところに私は活路は見出せる、こう思っております。
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滝実#24
○滝委員 大変ありがとうございました。
 最後に、警察庁にお尋ねしたいのでございます。
 住専問題については昨年来大変大きな議論があったわけでございますけれども、これのいわば債権回収に伴ういろいろな事件が起きているということもございますし、その他の刑事事件として現在警察庁がどういう取り組みをされているのか、それを最後に御答弁をいただきたいと思います。
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佐藤英彦#25
○佐藤(英)政府委員 金融・不良債権関連事犯対策の重要性にかんがみまして、警察といたしましては昨年初め、警察庁にこの種対策のプロジェクトチームをつくりました。そして都道府県警察にもその取り組みの強化を指示したところでございます。
 この種事犯といいますのは、融資過程における背任等、あるいは債権回収過程における競売入札妨害等、あるいは金融機関の役職員による犯罪等でございますけれども、これの検挙状況を見ますと、平成五年から七年、三カ年間で百十五件の検挙でございましたけれども、昨年一年で百七件を検挙いたし、三年分を一年で検挙いたしております。
 なお、そのうちの住専関連は三カ年で三件でございましたけれども、昨年一年で十五件ということでございます。御承知のとおり、末野興産、桃源社、ニシキファイナンス、日本ハウジングローンあるいは吹上町農業協同組合等の事件がございました。
 いずれにいたしましても、この種事犯というものは日本の金融機関のシステムに対する安定性と信頼性の確保のために極めて重要な事犯だという認識をいたしておりまして、政府の方針にのっとりまして、警察としても適正な、厳正な法律の適用と債権の回収に資してまいりたいというぐあいに思っております。
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滝実#26
○滝委員 ありがとうございました。
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穂積良行#27
○穂積委員長 平沢勝栄君。
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平沢勝栄#28
○平沢委員 三十分と与えられた時間は短いわけですけれども、その時間内に、子供に対する安全対策の中で最も重要と言われているチャイルドシートの問題、それからオレンジ共済の問題についてお聞きいたしたいと思います。
 まず、交通安全対策の中で交通事故の死者について見てみますと、年々減少しております。昨年は九千九百四十二人と一万人を割ったわけでございまして、全国の警察官初め関係者の方々の御努力に心から敬意を表したいと思います。
 しかしながら、そうした交通安全対策の中で忘れられているのが子供に対する安全対策、とりわけチャイルドシートの問題でございまして、六歳以下の子供の乗車中の事故による死傷者を見てみますと、昭和六十二年が五千八十二人、それが九年後の平成八年には九千四百人ということで、八五%の増加を見ているわけでございます。この間の全体の増加は約五五%ということで、いかに子供の死傷者の増加が大きいかということがわかるわけでございます。
 先日、NHKが特集番組でやっておりましたけれども、小さな子供は衝突した場合、身が軽いということもありまして、すぐ吹っ飛んで車の中のいろいろなところにぶつける、あるいはフロントガラスにぶつける、あるいはフロントガラスから突き抜けて外にほうり出される、そうした危険性が極めて高いということが報道されていたわけでございます。
 そこで、警察庁にお聞きしたいと思いますけれども、チャイルドシートが普及していないあるいは着用されていないということが子供の死傷者の増加の大きな原因ではないかと考えられますけれども、警察庁はどう見ておりますか。
    〔委員長退席、山本(公)委員長代理着席〕
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田中節夫#29
○田中(節)政府委員 委員御指摘のように、全体としては交通事故死者は減っておる。しかしながら死傷者はふえておるわけでございますけれども、中でも六歳以下の幼児の自動車乗車中の死傷者数はほかの死傷者数に比べてふえておるというのは御指摘のとおりでございます。
 このような死者の増加の原因でございますけれども、今委員御指摘のようにシートベルトの着用が不十分ではないかというような御意見はもちろんあるわけでございます。
 全体として、やはり背景といたしましては、自動車保有台数の増加、あるいは女子が社会進出をするというような中から、子供を帯同して外に出る機会が大変多くなってきている、そういうようなことが全体としての母数を押し上げているのではないか、背景としてはそういうものがあるのではないかというふうに思っております。
 また、核家族化ということが進行いたしますと、子供を見ているような具体的な場所がない、人がいないというようなことなどもあり、今申し上げましたような、子供が自動車に乗る、幼児が自動車に乗せられるというような事態が非常にふえてきているのではないかというふうに考えております。
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