地方行政・警察委員会

1999-12-10 参議院 全78発言

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会議録情報#0
平成十一年十二月十日(金曜日)
   午後零時五分開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十日
    辞任         補欠選任
     青木 幹雄君     森田 次夫君
     井上 吉夫君     岸  宏一君
     白浜 一良君     荒木 清寛君
     市田 忠義君     宮本 岳志君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         和田 洋子君
    理 事
                岡  利定君
                松村 龍二君
                朝日 俊弘君
                本田 良一君
                富樫 練三君
    委 員
                鎌田 要人君
                木村  仁君
                岸  宏一君
                久世 公堯君
                谷川 秀善君
                野間  赳君
                森田 次夫君
                輿石  東君
                山下八洲夫君
                荒木 清寛君
                大森 礼子君
                宮本 岳志君
                照屋 寛徳君
                高橋 令則君
                松岡滿壽男君
   国務大臣
       自治大臣
       国務大臣
       (国家公安委員
       会委員長)    保利 耕輔君
   政務次官
       自治政務次官   平林 鴻三君
       自治政務次官   橘 康太郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        入内島 修君
   政府参考人
       警察庁長官    関口 祐弘君
       警察庁長官官房
       長        石川 重明君
       自治省財政局長  嶋津  昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)

    ─────────────
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和田洋子#1
○委員長(和田洋子君) ただいまから地方行政・警察委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、市田忠義さん及び白浜一良さんが委員を辞任され、その補欠として宮本岳志さん及び荒木清寛さんが選任されました。
    ─────────────
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和田洋子#2
○委員長(和田洋子君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 地方交付税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に警察庁長官関口祐弘さん、警察庁長官官房長石川重明さん及び自治省財政局長嶋津昭さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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和田洋子#3
○委員長(和田洋子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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和田洋子#4
○委員長(和田洋子君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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照屋寛徳#5
○照屋寛徳君 社会民主党・護憲連合の照屋寛徳でございます。
 会期末になりまして、それぞれ委員会の開催が重なっておるようでございまして、実は私も、午後から沖縄及び北方問題に関する特別委員会が開かれ、そこでも質疑をしないといけないものですから、ちょうど質疑時間が重複をしておりまして、委員長を初め理事、各委員の御理解をいただきまして、質問順序を変更させていただきました。感謝を申し上げたいというふうに思っております。これも少数会派の悲哀でございますので、選挙になりましたら少し社民党も頑張らぬといかぬなと思っておるところでございます。
 警察庁長官にもお忙しいところをおいでいただきましたので、先に長官並びに官房長に対する質問を何点かやらせていただきたいと思います。
 神奈川県警を初めとする各都道府県県警における不祥事については、もう繰り返して申し上げるつもりはございません。けさの新聞報道によりますと、神奈川県警の事案についても、検察庁がきょうじゅうにも元の県警本部長を初めとする起訴に至るのではないかということも報道されておりました。私は、一日も早く国民の警察に対する信頼を取り戻すことが今一番大事でありまして、どんな組織にもそれは一部の不心得者というんでしょうか、そういう人はおるわけで、ああいう事件があったから警察すべてを悪く言おうとか、そういうつもりは毛頭ございません。
 ともあれ、しかしながらあの事案の内容というのは、やっぱり私は真摯に、警察の監察制度なりあるいは人事のあり方なり、率直に反省すべきところは反省することが一番大事ではなかろうか、こういうふうに思っております。
 そこで、先般、警察庁におかれましては従来の人事慣行というかキャリア制度を見直そうと、そういう具体的な作業に着手をしたということが報じられておりました。そこでお伺いいたしますが、この人事慣行、キャリア制度の見直しの現段階で固まった内容がありましたらお教えをいただきたいと思います。
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関口祐弘#6
○政府参考人(関口祐弘君) まずもって、このところ神奈川県警初めといたしまして、各地でいわゆる警察官の不祥事というものが相次いでおりますこと、なかんずく神奈川県警の当時の本部長らが犯人隠避なり証拠隠滅ということで刑事事件として立件送致をされる事態に至ったということ、まことに遺憾に存ずるところでございますし、この事態、大変重く私ども受けとめているところでございます。
 委員の御質問のいわゆるキャリア制度というふうな問題でございますが、警察庁におきましても各省庁と同様に国家公務員Ⅰ種試験の合格者を採用しているわけでありまして、Ⅰ種採用者は都道府県警察採用の警察官といわば役割の分担をいたしまして、それぞれの長所を発揮して効果的な警察業務の運営に当たっているというところであります。しかしながら、こうしたⅠ種採用者の運用につきましては、今回の事案の発生というものについての反省、教訓も踏まえながら絶えず検証していく必要があろうということを考えているところでございます。
 既に、私どもでは、第一線の警察署長のポストにこうした者をつけるということにつきましては、赴任時の年齢を三十歳代半ば以降というふうなことで、かつては二十代の者をつけていた時期があるわけでございますけれども、それを三十歳代半ば以降にするというふうなこととしておりまして、また都道府県警察本部の課長につきましても赴任時の年齢を徐々に引き上げる方向で検討をしているところでございます。それからまた、今回の特に反省ということでございますけれども、近く初めて県警本部長になるような者、そうした者を対象といたしまして組織管理者としての見識を向上させる研修というものを新たに実施をいたしてまいりたいということを考えているわけでございます。
 私、常々考えておりますのは、現在の治安というものを考えますときに、それを支えてくれているのは第一線の現場で働く警察官であります。この人たちのいわば血と汗と涙で我が治安は保たれていると言っても過言ではないというふうに思うわけでございます。そうしたことで、私自身、若い私どもの後輩に申しましておりますことは、第一線に出た場合にはその第一線の捜査員と苦楽をともにするということで、極力第一線の現場に出るように、例えば捜査の課長をしていれば捜索に、あるいは逮捕の場面にも立ち会うなり、みずからそこで勉強する機会というものを多く持つようにということを申しているところでございます。
 こうしたことに思いをいたしながら、今後ともⅠ種採用者の運用につきましては幅広く検討を行いまして、より適切なものとなるように努めてまいりたい、かように考えているところでございます。
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照屋寛徳#7
○照屋寛徳君 このたびの一連の不祥事の原因というんでしょうか、それはさまざまな問題があるんでしょうけれども、ひとつやっぱり国民の立場で考えてみた場合に、現行の警察における監察制度、これがうまく機能しているのかなという思いを深くするわけであります。
 そこで、いろいろ警察庁としても御検討されたと思いますが、現行監察制度にどのような問題があるのか、それをどう改めていこうとされておるのか、そこらあたりをお聞かせ願いたいと思います。
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石川重明#8
○政府参考人(石川重明君) 委員御指摘のように、現行の監察制度、警察庁にも監察部門がございます。管区警察局、これは警察庁の地方部局でございますが、ここにも監察部門がございます。そして、都道府県警察には監察課とかあるいは監察官室というものが設けられておりまして、不祥事案が認知をされた場合には速やかにその事案の解明を行って必要な懲戒処分を行う。もしその行為が、職員の行為が刑罰法令に触れるということであれば、捜査部門において捜査を行って事件を地方検察庁に送致をする、こういうことで厳正に対応するということが基本でございます。
 ただ、御指摘のように、通常の場合はこれが正常に機能すれば組織の規律というものが保たれているわけでございますが、神奈川の今回の事案におきましては、県警の監察担当幹部とそれを指揮する立場にある組織の最高責任者等が事案処理についての誤った認識、判断というものがあった、そして監察が本来の機能を正常に果たさなかったということは御指摘のとおりでございます。
 したがいまして、こうした反省を踏まえまして、ただいま警察庁といたしましては、警察庁と管区警察局の監察体制というものを強化いたしてまいりたい、そして都道府県警察に赴いて監察を実施して、現場の本当の問題点というものを一緒になって考えていくというような形で機能をさせてまいりたい。
 また、都道府県警察においても、監察部門というものは、どうしても業務管理に関連したことでいろいろな問題が起きるということがございますので、そういった現場の経験を積んでいろいろな判断能力を持った監察担当官というものをきちっと配置していく。特に、事件の判断能力にすぐれた捜査経験を豊富に持っているような者を必ずその組織に入れるといったようなことで内容的にも質的にも強化をしていきたい。
 それから、これからきめ細かな不祥事案の未然防止対策を推進する上で、その指導が十分になされるような要員が十分であるかどうかといったような点についても見直しをして、必要ならばその増配置を行うといったようなことで今監察体制の強化について指導しているところでございます。
 また、先ほども長官から御答弁申し上げましたが、そういう者たちに対する教育というものも大変重要でございます。新たにそういう教育体系というものもつくってまいりたい、このように考えているわけでございます。
 そうしたことで、監察の本来の機能を正常かつ十分に果たすことができるように所要の対策を講じたい。それにつきまして、警察庁において特別監察というものをなるべく速やかに全都道府県警察に実施をいたしまして、実情をつぶさに見まして所要の改善事項があるならば的確にその手を逐次打っていきたい、このように考えている次第でございます。
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照屋寛徳#9
○照屋寛徳君 私は、一昨日の予算委員会で自治大臣・国家公安委員長に対して、公安委員会のあり方について質問をさせていただきました。
 御承知のように、警察法に基づいて国家公安委員会それから都道府県公安委員会が設置をされ、その職務権限について定められておるわけであります。恐らく、警察法は公安委員会に対して、一つは警察の政治的な中立性の確保というんでしょうか、それからもう一つはやっぱり国民の立場に立って警察を管理するという役目を負わせているんだろうというふうに思っております。
 しかしながら、現実の各都道府県の公安委員会というのは、どうも法が予定をしておった役割を機能的に果たすには職務権限等が不明瞭ではないか、不明確じゃないか、こういう指摘も最近出てまいっておるわけであります。やっぱりそのためには、公安委員の人選のあり方、それからいざ不祥事が発生した場合にそれぞれの都道府県から警察への通報体制の問題、それから公安委員会の権限としての調査など、そこら辺は警察法を改正して少し体系的に公安委員会の職務権限等を明確化するという立場で整備をする必要があるのではないかなと、こういうふうに考えておるわけであります。
 各都道府県の公安委員というのは、どうも現状は副知事を経験された方だとか、あるいは地方銀行の頭取であるとか、いろいろその地方の知名士が選ばれるような傾向にあって、しかもなかなか多忙な方ばかりで、機動的に公安委員会を開催することも難しいという状況もあるやに聞いているわけであります。
 そこで、この公安委員会制度の見直し問題というんでしょうか、そのことについてお聞かせをいただきたいと思います。
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保利耕輔#10
○国務大臣(保利耕輔君) 公安委員会のあり方あるいは国家公安委員会のあり方、これは私、就任以来どうも気になるところでありまして、自分は何をすればいいんだろうということを一生懸命考え、またいろいろ質問もしながら議論をしてきました。その過程で、どうも公安委員会というものの権限というのが多少あいまいなところがあるのかなと。警察の中の一々のことについて指図をすることは当然できない、しかしながら中をやっぱり見て管理をしていかなきゃならない、管理という言葉も警察法に入っておりますので、その辺非常に実は私も悩んでおります。現在もまだ悩んでおるのでありますが、しかしこの公安委員会という制度がなぜできたんだろうというところまでさかのぼって考えてみますというと、どうやらやはり終戦後、戦前の警察から脱皮して民主警察をつくらなきゃならぬ、戦前のような特高警察のようなやり方をすることがこの戦後の日本に起こってはならぬという意味で、中立性、民主性というものを標榜して国家公安委員会あるいは公安委員会を警察行政のお目付役にしておこうという意味でつくられたように思います。
 しかし、今度の神奈川県警の事件を総括をしてみまして、国家公安委員会は警察が外に対してやること、それに重点が置かれていたような気がいたしますが、中に対してもやはり相当目を光らせていかなければならないんではないか。そういうふうに少し方向性を両面持たせなければならないなということをつくづく感じてきておるわけであります。
 そういう意味で申しますならば、都道府県におきます公安委員会と県警本部長との関係というのをどういうふうに置くか、あるいは警察内部に対して公安委員会というのがどういうことをしていったらいいかというようなことについて十分検討の上、新しい対策を考えていかなければならない、こう思っております。都道府県の公安委員会が警察に対していろいろと物を言っていくという体制を仮につくりましても、本部長と公安委員会との間の意思の疎通がふだん欠けておりますと、これはアドバイスしようにもなかなかそこで断絶が起こってしまったらいけないので、公安委員会と警察といいますよりは本部長との間の関係というものを実質的にスムーズな風通しのいいものにしていく必要があるだろう。この今度の神奈川県警の問題にいたしましても、多分、本部長が公安委員の先生方とちょっとでも御相談なさっていれば阻止し得たんではないかというようなことを感じますと、公安委員会と本部長との間の意思の疎通というのを今後重点に置いた対策というのを考えていかなければならないんではないかと、こんなふうに考えております。
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照屋寛徳#11
○照屋寛徳君 ぜひ公安委員会の見直しの問題については引き続き御検討方をお願いをしたいというふうに思っております。
 それで、時間が少なくなりましたけれども、現下の地方財政の現況についてお伺いをするわけでありますが、本年度の地方財政も、長引く不況による地方税の伸び悩みや減税の実施等の影響で十三兆円近い財源不足が見込まれるようでございます。国債残高は今年度末で三百三十兆円を超える。地方債の残高も百二十六兆円を超える。交付税特別会計の借入金の残高も三十兆円を超える。いわゆる隠れ借金を加えますと公的債務の総額は六百兆円を超えて、本年度のGDP約五百兆円を二〇%も上回るような状況になるようでありますが、この地方財政の現況についての所信をお伺いをいたします。
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保利耕輔#12
○国務大臣(保利耕輔君) 御指摘のように、非常に厳しい状態が地方財政においては続いておりますし、総計で、計算の仕方はいろいろあるのでありますけれども、百七十九兆という累積債務を持っておるというような状況に立ち至っておりますが、やはり大きな原因は、バブルがはじけた後の景気回復に大変手間取っておるというところが最大の原因ではなかろうか。国の税収見込みも実績と比べますと下がってまいりますし、それから法人事業税等におきましても、平成三年度はたしか六兆四千億ぐらいだったと思いますが、ことしの見積額は三兆九千億というぐあいに三分の一ぐらいは減ってしまうというような状態の中で、地方財政の支出要望と申しますか歳出の経費は、高齢化社会を迎えて一層膨らんでいくというような状況の中で悪化をしてきております。
 私どもとしては、今次の経済対策を一つの契機にいたしまして日本の経済が早く立ち直ることを願望し、そのことを信じて今度の経済対策をつくっておるわけでございますが、これで民間需要あるいは設備投資等にはね返って、民間の活力がまた浮き上がってくるということを大いに期待してこの政策をつくったわけでございますが、そうしたことと両々相まって今後地方税あるいは地方財源の充実というのを図っていかなきゃならないなと思っております。
 きのうもちょっと御答弁申し上げたんですが、この場合にはやはり地方分権という考え方も取り入れていかなければなりませんし、そのための行政対応能力をつけるための町村合併というのも推進をしていかなければならない。それから、国と地方の仕事の分担、公共事業等における仕事の分担等もできるだけ地方にウエートを移しつつ、財源配分についても根底からの議論というのを近い将来やっていかなければならない。そういうようなことを考え、そして地方財政そして地方分権の精神の上に地方財政の再建に向けて我々としては全力を尽くして努力をしていかなければならない、こういうふうに考えております。
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照屋寛徳#13
○照屋寛徳君 終わります。
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富樫練三#14
○富樫練三君 日本共産党の富樫練三でございます。
 今回提案されております地方交付税法に関連しまして幾つか伺いたいと思います。
 最初に、財政局長に数字の点について最初にちょっと伺いたいと思うんですけれども、金額や数字だけお答えいただければ結構です。
 一つは、今回の改定で交付税特別会計の借入分がまたふえるわけでありますけれども、今回分を含めると交付税特会の借入残高が幾らになるのかという点と、その借入金の中、返済計画、返済の中で、その中で地方が負担しなければならない分が幾らになるのか、その返済で今後ピークは大体何年度で、その年の返済額は金額として幾らになるのか、この点についてまずお知らせください。
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嶋津昭#15
○政府参考人(嶋津昭君) 今回提出しております法律の結果、交付税特別会計の借入金につきましては、三十兆を超えまして三十兆四百三十七億円になるわけでございます。そのうち、国負担で返していく分が七兆八千二百四十五億円、地方の負担で返す借入金が二十二兆二千百九十二億円でございます。これを今回の法律では十三年から二十六年、平成二十六年の間に分割して償還をするという形をとるわけでございますが、今後の償還につきまして、ピークになりますのは平成二十一年、これ、既往の借入金も必ずしも均等に分布しておりませんので二十一年には二兆一千八十四億ということになるわけでございます。各年度は大体六千億からそのピークの二兆一千億ぐらい、こういう分布で毎年度返していくという状況でございます。
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富樫練三#16
○富樫練三君 ますます地方の負担分というのがふえていくわけなんですけれども、今回この交付税特別会計が借り入れなければならない原因というのは、いわゆるその源になっております国税五税、今交付税の財源になっている部分ですね、所得税や法人税、酒税を中心にして、この部分がぐっと落ち込んでいる、したがって借り入れなければならない、こういう関係だと思うんですけれども、この原因は、先ほど大臣が答弁で言っておりましたけれども、景気がやっぱり回復に手間取っている、そのことによって税収も落ち込んで、したがって交付税にはね返りが来ている、こういう関係だと思うんですね。
 ここについて、手間取っていることについて、地方団体、地方自治体も一定の責任を負わなければならないような関係にあるというふうに思っているのかどうか、あるいは国が景気対策はやっぱりきちんとやるべきなんだというふうに思っているのか、そこは大臣はどういうふうにお考えでしょうか。
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保利耕輔#17
○国務大臣(保利耕輔君) これは、私も随分議論を吹っかけてみておったんでありますが、内部的なことを申し上げて大変恐縮でございますが、非常に難しい議論だと思いますけれども、国の税収見積もり、それに対して実績が乖離してくるということについては国が責任があるというような感じがしないでもないんでありますけれども、しかし、政府として地方財政計画をつくり、そしてこういう形で交付税が出てくるであろうということを内閣全体として認めたということもありますから、大蔵省それから自治省、両々相まってこの差額分を負担していかなければならないという考え方に立って、平成十年でございましたか、半分ずつ負担をするという約束ができておりまして、それにのっとって今回の措置がされたものと承知をいたしております。おっしゃる意味はよくわかります。
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富樫練三#18
○富樫練三君 今回、借り入れた分の返済については国と地方が折半、こういうことで大蔵大臣との約束というか覚書というか、こういうものもあるという中でそうなっているわけなんですけれども、この景気回復がおくれていることについて、私はやっぱり中心は国の責任だろうというふうに思いますね。それは、国の方針に基づいて地方自治体もさまざまな形で経済対策や何かに協力はしていますよ。しかしながら、やっぱり基本は国だろうということを考えれば、借入分についてはこれは国が全額負担するのが当然ではないかというふうに思うんですね。
 もしも大蔵大臣との間のそういう折半の約束、覚書があるということであれば、それを変えてでもやっぱり国が責任を負う、こういうふうにするのが自治大臣の仕事ではないかというふうに思いますけれども、大臣はどうお考えですか。
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保利耕輔#19
○国務大臣(保利耕輔君) 気持ちはそのとおりの気持ちを持っておりますけれども、約束は約束で守っていきませんと秩序が乱れますので、そこは守らなければならぬ、こう思っております。しかしいずれ、これはことしまでの約束ということでございますから、その先はどうするかということになれば、その議論は大いにしてみなければいけないと思っております。
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富樫練三#20
○富樫練三君 いわゆる財革法、今は凍結されているわけですけれども、集中改革の期間ですね、これが終わるわけでありますから、そうなれば、当然のことながらこれは大臣としては、今までの分も含めてというふうになるかどうかはわからないんですけれども、しかし今後の問題についていえば少なくとも全額国負担ということにする、こういう姿勢で臨むという点については間違いありませんね。
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保利耕輔#21
○国務大臣(保利耕輔君) 正直申しまして、そこまでなかなか現在の段階で言い切れないと思います。やはり国でございますから、どちらがどう負担するかというのは両者で話し合って決めていくということになりますので、大蔵省には大蔵省の言い分があると思いますし、そこらをよく聞いて納得のいくところで結論を出していくべき問題だと思います。
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富樫練三#22
○富樫練三君 ぜひそういう立場で臨んでいただきたいというふうに要請しておきたいと思います。
 この交付税の問題なんですけれども、もともと財源をしっかり確保するということが必要なわけですよね。この財源確保についてなんですけれども、地方交付税法の六条の三、交付税総額が不足する場合には、不足してかつその比率が一割以上、これが二年続いて三年目もそうなりそうだと見込まれる場合には制度の改正または交付税率そのものを変更する、こういうふうになっているわけなんです。
 そこで、これは財政局長さんにちょっと伺いますけれども、平成八年度、一九九六年度から九九年、平成十一年度までのこの四年間の間に、地方の財源不足額、いわゆる需要額と収入額の差、これと交付税を定率、今三二%が中心になっていますけれども、これを定率で計算した場合の交付税の総額、これに占める比率、いわゆる六条の三項の二、ここで言う財源不足率、これについてはこの四年間についてどうなっているのか。数字がわかりましたら数字の点だけお知らせいただきたいんですが。
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嶋津昭#23
○政府参考人(嶋津昭君) 今御質問の平成八年度以降の財源不足額は、各年度別に申し上げますと、平成八年度で五兆八千億、平成九年度が四兆七千億、平成十年度が四兆六千億、平成十一年度が大幅に増加いたしまして十三兆円ということでございます。
 これを、今御指摘のように交付税法六条の三第二項の判定に使っております財源不足率、分母が実力の普通交付税の額で、それに対して分子が不足する今の財源不足額、これの数値をとってみますと、平成八年度が四三・四%、平成九年度が三一・九%、平成十年度が三〇・九%と推移しておりますが、平成十一年度では九五・六%というふうに大幅になっている、そういう状況でございます。
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富樫練三#24
○富樫練三君 この四年間を見ると、いずれも交付税法の第六条の三項の二の言う不足率からいうと、これは制度を改正するか、または交付税率を変更する、変更すなわちこれは引き上げるということですね、こういう対策が必要だという数字になっていると思うんですね。これが四年間連続しているわけですよね。
 そうすると、当然のことながら制度改正や税率の引き上げ、これはもう直ちに行わなければならない時点に既にもう来てそれが過ぎているという状況だと思うんですけれども、この間政府がとってきたのは、たばこ税の移譲の問題がありましたね。それから法人税の交付税率を〇・五%ですか、引き上げていたのは。三二・五%ですから〇・五%ぐらい引き上げたことになりますか。それから、特例金の創設というのをやりました。
 しかしながら、その対策の中心はやっぱり交付税特会に借り入れるということが中心になってきたわけなんですね。ですから、その借り入れ部分が三十兆円を超える、地方負担が二十二兆円、こういうふうになってきたわけなんですね。ですから、制度を根本から立て直して改善をするということはこれは残念ながら行われていない、こういう状況なんですね。まさに恒常的、構造的な財源不足が継続している、こういう状態なんですね。ですから、そういう点から考えれば直ちにこれは税率の引き上げ、これが必要だというふうに思いますけれども、これもちょっと局長さんに伺いたいんですけれども、もし今必要な基準財政需要額と収入額の差額、これを交付税で仮に全額賄うとした場合には、今の三二%の税率が大体、大体で結構ですけれども何%ぐらいになりますか。結論だけで結構です。
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嶋津昭#25
○政府参考人(嶋津昭君) 今ほど御質問の中にございました法人税に係る交付税率を変えましたのは、いわゆる恒久的減税分について対応したわけでございますが、それは初年度で、初年度と申しますのはことしが三二%を三二・五%でございますが、来年度は三五・八%に上がるわけでございます。
 ただ、今御質問の趣旨の交付税率で全部それを補てんした場合にどうなるかというのは、今ほどの御質問の中にございましたように、それぞれ今、昔のように単純に三二%になっていませんので、税目ごとに交付税の率が違うというようなことで、一定の率でお答えするのは難しいわけでございますが、交付税総額について先ほどのような財源不足率になっているわけでございまして、法定五税の定率分で全部カバーをするということになりますと、今の交付税率を一・七倍ぐらいにしないと間に合わない、こういう状況でございます。
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富樫練三#26
○富樫練三君 したがって、今の交付税率が地方財政の実態に合っていないということなんだろうと思うんですね。これを全部交付税で賄えばいいのかというと、それは考え方はいろいろあると思うんですよ。ほかの税源をちゃんと移譲することによって、交付税率についてはそういう制度改革も含めて改善をしなさいというのは交付税法で決めていることなんですね。何でもかんでも交付税率を上げればいいという単純なことではないんだけれども、しかし制度改定と交付税率の変更、こういう二通り法律では言っているわけなんですね。
 どちらの方も現在でいえば実情に合っていないということはもうこの数字で明白だと思うんですね、税率でいえば一・七倍にしなくちゃいけない、こういうわけですから。この交付税率を当面直ちに引き上げていく、法人税についてはこういうふうになっていくというのはわかりましたけれども、ほかの部分についても当然、例えば酒税であるとか所得税であるとか、こういう点についてもこれは直ちにやる必要があるんじゃないかというふうに考えますけれども、大臣の考え方を伺っておきたいと思います。
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保利耕輔#27
○国務大臣(保利耕輔君) 今、財政局長から御答弁申し上げましたとおり、法人税につきましては三二・五を三五・八に上げるということが決まっております。それで、さらにほかの点につきましてもそのときにあわせて交渉したのでございましょうけれども、私はそのときおりませんでしてわかりませんが交渉したのでございましょうけれども、法人税を上げることによってほかのところは形の上で据え置きのような形になっておりますけれども、先々、今御指摘のような財政事情を考えまするならば、自治省としての立場を申し上げれば、平成十三年度以降の再交渉の場合にこれは引き上げをしてくださいということを要請し、いろいろ議論をするという立場であることは変わりありません。そのとおり主張していきたいと思います。
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富樫練三#28
○富樫練三君 ぜひこれは実現をしていただきたいと思うんですけれども。
 次に、交付税の性格の問題についてちょっと伺っておきたいと思うんですけれども、この間、政府は毎年経済対策をずっとやってきていますね。それで、その中で公共事業をずっと拡大してきました。地方の財政を公共事業の拡大に動員をする、その中でも特に地方単独事業、これをどんどんやりなさいというふうに言ってきたわけですね。
 最近では、もう一〇〇%起債を認めるから公共事業をどんどん促進しなさい、こういうことまで言っているわけなんですけれども、それを今度は返済のときに、元利償還を交付税で基準財政需要額にカウントするということを認めますから借金してやりなさい、こういうことになっているわけですけれども、これも数字についてちょっと局長に伺っておきたいと思うんですけれども、例えば九八年度、平成十年度ですね、交付税総額は大体十六兆八千億円ぐらいだったと思いますけれども、そのうち地方債の元利償還分として地方に交付した交付税交付金、これは総額で幾らになりますか。
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嶋津昭#29
○政府参考人(嶋津昭君) 交付税の算定に際しまして、基準財政需要額の中で地方債の元利償還金を措置するやり方が幾通りかのやり方があるわけでございます。
 もともと財政が通常健全な事態のときには公共事業の地方負担額等については相当額、毎年度の地方交付税の基準財政需要額で地方負担額そのものを算入していたわけでございますけれども、そういう状況ができにくくなって地方債の充当をふやしてその元利償還金を算入しているということでございますので、いわば交付税の中では元利償還金としての形で算入するか、あるいは地方負担額をストレートで算入するのかという両方のやり方で投資的経費に対応しているということでございます。
 したがって、公債費という形で元利償還金を算入する場合と、あるいはその投資的経費に係る事業費補正という形で元利償還金を算入する、その二つの方法があるわけでございますが、それが大体ウエートでいいますと半々ぐらいになっておりまして、地方債の元利償還金で算入している額が平成十年度の数字で申し上げますと、五兆二千億ぐらいございまして、大体基準財政需要額全体に占める割合は一一・三%ぐらいでございます。それ以外にも、いわばそういう元利償還金は単位費用として算定をするという、それぞれの費目に算定するものもございます。
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