国民福祉委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年二月三日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員氏名
委員長 狩野 安君
理 事 田浦 直君
理 事 勝木 健司君
理 事 山本 保君
理 事 小池 晃君
尾辻 秀久君
久野 恒一君
中原 爽君
南野知惠子君
水島 裕君
山崎 正昭君
今井 澄君
佐藤 泰介君
松崎 俊久君
柳田 稔君
沢 たまき君
井上 美代君
清水 澄子君
入澤 肇君
堂本 暁子君
西川きよし君
─────────────
委員の異動
二月三日
辞任 補欠選任
尾辻 秀久君 岩城 光英君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 狩野 安君
理 事
田浦 直君
山崎 正昭君
山本 保君
委 員
岩城 光英君
久野 恒一君
中原 爽君
南野知惠子君
水島 裕君
沢 たまき君
入澤 肇君
西川きよし君
国務大臣
厚生大臣 丹羽 雄哉君
政務次官
厚生政務次官 大野由利子君
事務局側
常任委員会専門
員 大貫 延朗君
政府参考人
厚生省児童家庭
局長 真野 章君
厚生省年金局長 矢野 朝水君
労働省職業安定
局長 渡邊 信君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
〇政府参考人の出席要求に関する件
〇国民年金法等の一部を改正する法律案(第百四
十五回国会内閣提出、第百四十六回国会衆議院
送付)(継続案件)
〇年金資金運用基金法案(第百四十五回国会内閣
提出、第百四十六回国会衆議院送付)(継続案
件)
〇年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関す
る法律案(第百四十五回国会内閣提出、第百四
十六回国会衆議院送付)(継続案件)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員氏名
委員長 狩野 安君
理 事 田浦 直君
理 事 勝木 健司君
理 事 山本 保君
理 事 小池 晃君
尾辻 秀久君
久野 恒一君
中原 爽君
南野知惠子君
水島 裕君
山崎 正昭君
今井 澄君
佐藤 泰介君
松崎 俊久君
柳田 稔君
沢 たまき君
井上 美代君
清水 澄子君
入澤 肇君
堂本 暁子君
西川きよし君
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委員の異動
二月三日
辞任 補欠選任
尾辻 秀久君 岩城 光英君
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出席者は左のとおり。
委員長 狩野 安君
理 事
田浦 直君
山崎 正昭君
山本 保君
委 員
岩城 光英君
久野 恒一君
中原 爽君
南野知惠子君
水島 裕君
沢 たまき君
入澤 肇君
西川きよし君
国務大臣
厚生大臣 丹羽 雄哉君
政務次官
厚生政務次官 大野由利子君
事務局側
常任委員会専門
員 大貫 延朗君
政府参考人
厚生省児童家庭
局長 真野 章君
厚生省年金局長 矢野 朝水君
労働省職業安定
局長 渡邊 信君
─────────────
本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
〇政府参考人の出席要求に関する件
〇国民年金法等の一部を改正する法律案(第百四
十五回国会内閣提出、第百四十六回国会衆議院
送付)(継続案件)
〇年金資金運用基金法案(第百四十五回国会内閣
提出、第百四十六回国会衆議院送付)(継続案
件)
〇年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関す
る法律案(第百四十五回国会内閣提出、第百四
十六回国会衆議院送付)(継続案件)
─────────────
狩
狩野安#1
○委員長(狩野安君) ただいまから国民福祉委員会を開会いたします。
この際、申し上げます。
民主党・新緑風会、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び参議院の会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得られませんので、再度出席を要請いたしたいと存じます。しばらくお待ちください。
速記をとめてください。
〔速記中止〕
この発言だけを見る →この際、申し上げます。
民主党・新緑風会、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び参議院の会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得られませんので、再度出席を要請いたしたいと存じます。しばらくお待ちください。
速記をとめてください。
〔速記中止〕
狩
狩野安#2
○委員長(狩野安君) 速記を起こしてください。
民主党・新緑風会、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び参議院の会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。
まず、委員の異動について御報告いたします。
去る一月十八日、水島裕君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。
また、一月十九日、常田享詳君が委員を辞任され、その補欠として水島裕君が選任されました。
また、本日、尾辻秀久君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →民主党・新緑風会、日本共産党、社会民主党・護憲連合及び参議院の会所属委員に対し出席を要請いたしましたが、出席を得ることができませんでしたので、やむを得ず議事を進めます。
まず、委員の異動について御報告いたします。
去る一月十八日、水島裕君が委員を辞任され、その補欠として山崎正昭君が選任されました。
また、一月十九日、常田享詳君が委員を辞任され、その補欠として水島裕君が選任されました。
また、本日、尾辻秀久君が委員を辞任され、その補欠として岩城光英君が選任されました。
─────────────
狩
狩野安#3
○委員長(狩野安君) 次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。
委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →委員の異動に伴い現在理事が一名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
狩
狩
狩野安#5
○委員長(狩野安君) 次に、国政調査に関する件についてお諮りいたします。
本委員会は、今期国会におきましても、社会保障等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →本委員会は、今期国会におきましても、社会保障等に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
狩
狩
狩野安#7
○委員長(狩野安君) 次に、政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
国民年金法等の一部を改正する法律案、年金資金運用基金法案及び年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生省児童家庭局長真野章君、厚生省年金局長矢野朝水君及び労働省職業安定局長渡邊信君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →国民年金法等の一部を改正する法律案、年金資金運用基金法案及び年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律案の審査のため、本日の委員会に厚生省児童家庭局長真野章君、厚生省年金局長矢野朝水君及び労働省職業安定局長渡邊信君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
狩
狩
狩野安#9
○委員長(狩野安君) 次に、国民年金法等の一部を改正する法律案、年金資金運用基金法案及び年金福祉事業団の解散及び業務の承継等に関する法律案を一括して議題といたします。
三案につきましては前国会におきまして趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →三案につきましては前国会におきまして趣旨説明を聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
入
入澤肇#10
○入澤肇君 自由党の入澤でございます。
衆議院からの継続案件になっております年金制度につきましてきょうから質疑が始まるわけでございますけれども、この年金制度は国民生活のセーフティーネットの極めて重要な一環をなしているわけでございます。この重要な法案の審議に当たりまして、日ごろよく勉強され真剣な議論をされております清水委員、小池委員、堂本委員、今井委員等、私が常に尊敬している議員の皆さん方が出席されないことを非常に残念に思います。与党だけでやるということじゃなくて、西川委員が入っておりますので若干救われた気持ちがあるんですけれども、私は野党の分も含めてやるような気持ちで真剣に質疑をしたいと思っております。
この年金制度は五年ごとに財政再計算が行われます。そのたびごとに給付水準が抑制的に調整される、さらに一方で保険料の引き上げがある、要するに負担が増加する。こういうことが繰り返されて行われてきたために、国民一般に将来への不安、年金制度は一体どうなるのだろうかという不安が満ち満ちております。それが国民年金の保険料の未納あるいは未加入、そういういわゆる空洞化につながっているのではないかというふうに一般に認識されております。その意味では、そういう年金制度の根幹にかかわる問題につきまして、この制度改革の質疑を通じて問題を明らかにし、今後の対応を探っていくということが必要で、極めて重要な委員会ではないかと思います。
私は今回を皮切りに何回か質問させていただきますけれども、年金制度一般はかなり難しい制度でございます。そこで、できるだけわかりやすく政府の考え方を国民一般に明示していただくために、連合の出している案を参考にしながら、連合の案は一体どういう認識のもとに案が練られているのか、つくられているのか、それに対する政府の見解をただし、さらに連合の案に対して政府の案はどのような考え方に基づいてできているのかということをまずきょうは質問させていただきたいと思います。
連合の案の中でも非常に共感を覚える項目がございます。一つは、いずれ基礎年金の部分は税方式に改めていこうじゃないかということが提言されておりますし、それから支給開始年齢の引き上げについては当面反対していますけれども、しかし少子高齢化、リストラで失業者がふえている、高齢者の職業の場の確保が極めて重要であるということから、雇用と年金の接続が極めて重要な課題であるということも連合の案では指摘されております。これについては私も同感でございまして、なかなかいい意見だなというふうに思っているわけでございます。
ただ、具体的な数字を見ますと疑問の点が多々ある。この点につきまして具体的に政府当局はどういうふうに認識されておられるか、また政府案ではどのような考え方のもとにこの案ができているのかということについてまずお話をお聞きしたいと思います。
二つの観点からアプローチをしてみたいと思います。一つは給付水準の問題であります。それからもう一つは将来の保険料負担の見通しでございます。
まず第一点目、年金額の表示につきまして連合のパンフレットを見ますと、二〇二五年の年金額は、四十年フル加入モデルを適用しますと額面で十九万円程度、手取り額で約十六万円程度というふうに言っておりますし、平均で約十七万円、これは手取りでは十四・五万円、十四万五千円というふうに言っておりまして、この平均の十七万円、それから手取りの十四万五千円、これは東京一級地での生活保護水準とほとんど変わらないじゃないかというふうなことが述べられております。
これに対しまして、政府のモデル年金額では一九九九年で二十三・八万円、二〇二五年では四十一・八万円というふうになっておりまして、連合のその金額はいかにも低いじゃないかというふうに見られます。どうしてこういう計算ができるのだろうかということで、よくよく考えてみますと、どうも連合の案はこれからずっと未来永劫に名目賃金が固定されたままで計算されているんじゃないかというふうに見受けられるんですけれども、よくわかりません。
そこで、この連合の試算について、前提としてどのような数字を、あるいは考え方をとっているのかについての政府の認識をお聞きしたいと思いますし、それから政府案はどのような基礎的な数値をもとにして年金の額を計算しているのかについてお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →衆議院からの継続案件になっております年金制度につきましてきょうから質疑が始まるわけでございますけれども、この年金制度は国民生活のセーフティーネットの極めて重要な一環をなしているわけでございます。この重要な法案の審議に当たりまして、日ごろよく勉強され真剣な議論をされております清水委員、小池委員、堂本委員、今井委員等、私が常に尊敬している議員の皆さん方が出席されないことを非常に残念に思います。与党だけでやるということじゃなくて、西川委員が入っておりますので若干救われた気持ちがあるんですけれども、私は野党の分も含めてやるような気持ちで真剣に質疑をしたいと思っております。
この年金制度は五年ごとに財政再計算が行われます。そのたびごとに給付水準が抑制的に調整される、さらに一方で保険料の引き上げがある、要するに負担が増加する。こういうことが繰り返されて行われてきたために、国民一般に将来への不安、年金制度は一体どうなるのだろうかという不安が満ち満ちております。それが国民年金の保険料の未納あるいは未加入、そういういわゆる空洞化につながっているのではないかというふうに一般に認識されております。その意味では、そういう年金制度の根幹にかかわる問題につきまして、この制度改革の質疑を通じて問題を明らかにし、今後の対応を探っていくということが必要で、極めて重要な委員会ではないかと思います。
私は今回を皮切りに何回か質問させていただきますけれども、年金制度一般はかなり難しい制度でございます。そこで、できるだけわかりやすく政府の考え方を国民一般に明示していただくために、連合の出している案を参考にしながら、連合の案は一体どういう認識のもとに案が練られているのか、つくられているのか、それに対する政府の見解をただし、さらに連合の案に対して政府の案はどのような考え方に基づいてできているのかということをまずきょうは質問させていただきたいと思います。
連合の案の中でも非常に共感を覚える項目がございます。一つは、いずれ基礎年金の部分は税方式に改めていこうじゃないかということが提言されておりますし、それから支給開始年齢の引き上げについては当面反対していますけれども、しかし少子高齢化、リストラで失業者がふえている、高齢者の職業の場の確保が極めて重要であるということから、雇用と年金の接続が極めて重要な課題であるということも連合の案では指摘されております。これについては私も同感でございまして、なかなかいい意見だなというふうに思っているわけでございます。
ただ、具体的な数字を見ますと疑問の点が多々ある。この点につきまして具体的に政府当局はどういうふうに認識されておられるか、また政府案ではどのような考え方のもとにこの案ができているのかということについてまずお話をお聞きしたいと思います。
二つの観点からアプローチをしてみたいと思います。一つは給付水準の問題であります。それからもう一つは将来の保険料負担の見通しでございます。
まず第一点目、年金額の表示につきまして連合のパンフレットを見ますと、二〇二五年の年金額は、四十年フル加入モデルを適用しますと額面で十九万円程度、手取り額で約十六万円程度というふうに言っておりますし、平均で約十七万円、これは手取りでは十四・五万円、十四万五千円というふうに言っておりまして、この平均の十七万円、それから手取りの十四万五千円、これは東京一級地での生活保護水準とほとんど変わらないじゃないかというふうなことが述べられております。
これに対しまして、政府のモデル年金額では一九九九年で二十三・八万円、二〇二五年では四十一・八万円というふうになっておりまして、連合のその金額はいかにも低いじゃないかというふうに見られます。どうしてこういう計算ができるのだろうかということで、よくよく考えてみますと、どうも連合の案はこれからずっと未来永劫に名目賃金が固定されたままで計算されているんじゃないかというふうに見受けられるんですけれども、よくわかりません。
そこで、この連合の試算について、前提としてどのような数字を、あるいは考え方をとっているのかについての政府の認識をお聞きしたいと思いますし、それから政府案はどのような基礎的な数値をもとにして年金の額を計算しているのかについてお聞きしたいと思います。
矢
矢野朝水#11
○政府参考人(矢野朝水君) 年金制度は言うまでもなく非常に長期の制度でございます。したがいまして、将来見通しを立てる際には長期的な見通しに立つ必要がある。いろいろな経済前提の見通しも長期的な観点から見通しを立てているわけでございます。
それで、私どもの長期見通しの前提でございますけれども、これは過去の実績あるいは将来の経済見通し、こういった点から物価上昇率一・五%、手取り賃金上昇率二・三%、こういった数字に基づきまして計算をしております。
今後、現役世代の税とか社会保険料の負担が増大していくことが見込まれておりますけれども、手取り賃金ベースで見ましても、経済成長がある限りこれは上昇する、こう考えております。したがいまして、年金額についてもこれに応じて上昇いたしまして、ただいま御指摘のございましたように、私どもとしましては、二〇二五年時点で標準的なサラリーマン世帯の場合に月額四十一万八千円になる、こういう試算を行っているわけでございます。
この発言だけを見る →それで、私どもの長期見通しの前提でございますけれども、これは過去の実績あるいは将来の経済見通し、こういった点から物価上昇率一・五%、手取り賃金上昇率二・三%、こういった数字に基づきまして計算をしております。
今後、現役世代の税とか社会保険料の負担が増大していくことが見込まれておりますけれども、手取り賃金ベースで見ましても、経済成長がある限りこれは上昇する、こう考えております。したがいまして、年金額についてもこれに応じて上昇いたしまして、ただいま御指摘のございましたように、私どもとしましては、二〇二五年時点で標準的なサラリーマン世帯の場合に月額四十一万八千円になる、こういう試算を行っているわけでございます。
入
入澤肇#12
○入澤肇君 その次に、非常に新しい概念なんですけれども、連合の案を見ますと、年金について手取り額という概念を導入しております。
通常の現役世代につきましては手取り賃金という議論はございます。連合の資料を見ますと、年金受給世代につきましても、年金額から税とか社会保険負担、いわゆる公租公課を除いたものをもって手取り額という考え方をとっているようでございますけれども、一般的に高齢者世帯の貯蓄の現在高は平均で二千万を超えておりますし、これは標準世帯の三倍にも達しておると言われております。
税や社会保険料の負担につきましてはすべて公的年金から支弁しているわけじゃない。もとより国民の中には低所得の方もおります。この低所得者対策というのはまた別途取り組まなくちゃいけない重要な課題であると思いますけれども、年金から公租公課を引いて手取り額という概念を導入すると、逆に年金制度そのものがあいまいになってしまうのじゃないかというふうにも考えられるんですけれども、政府としてはどのようなお考え方を持っているか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →通常の現役世代につきましては手取り賃金という議論はございます。連合の資料を見ますと、年金受給世代につきましても、年金額から税とか社会保険負担、いわゆる公租公課を除いたものをもって手取り額という考え方をとっているようでございますけれども、一般的に高齢者世帯の貯蓄の現在高は平均で二千万を超えておりますし、これは標準世帯の三倍にも達しておると言われております。
税や社会保険料の負担につきましてはすべて公的年金から支弁しているわけじゃない。もとより国民の中には低所得の方もおります。この低所得者対策というのはまた別途取り組まなくちゃいけない重要な課題であると思いますけれども、年金から公租公課を引いて手取り額という概念を導入すると、逆に年金制度そのものがあいまいになってしまうのじゃないかというふうにも考えられるんですけれども、政府としてはどのようなお考え方を持っているか、お聞きしたいと思います。
矢
矢野朝水#13
○政府参考人(矢野朝水君) これは税とかあるいは社会保険の分野におきましても、高齢者というのは必ずしも貧しいばかりではない、豊かな高齢者も少なくはない、こういうことから、それぞれ税なり社会保険料なり今後負担をふやすべきじゃないか、こういう御議論もあるわけでございます。その場合には、これは何も年金だけに着目をしているわけではございませんで、今申し上げたように、高齢者の方には貯蓄が多いとかあるいは別途収入がある、こういった点に着目して御負担を求めよう、こういう考え方でございます。
したがいまして、手取り年金額という概念というのは、そういった税とか社会保険料、これはすべて年金から出すんだ、だからその分年金が下がるんだと。連合の試算を見ますと、一五%年金が減ってしまう、こういう試算をされておりますけれども、こういったやり方は適当ではないんじゃないか、こう思うわけでございます。結局、税とか社会保険料をほかの分野で高齢者の負担能力に着目いたしましてその負担を求めよう、こういった場合に、それを年金で全部穴埋めする、こういうことになりますと、ますます将来の若い世代の負担が重くなっていくわけでございます。
そういうことで、こういった手取り年金額といったような概念は適当ではないんじゃないかというのが私どもの立場でございます。
この発言だけを見る →したがいまして、手取り年金額という概念というのは、そういった税とか社会保険料、これはすべて年金から出すんだ、だからその分年金が下がるんだと。連合の試算を見ますと、一五%年金が減ってしまう、こういう試算をされておりますけれども、こういったやり方は適当ではないんじゃないか、こう思うわけでございます。結局、税とか社会保険料をほかの分野で高齢者の負担能力に着目いたしましてその負担を求めよう、こういった場合に、それを年金で全部穴埋めする、こういうことになりますと、ますます将来の若い世代の負担が重くなっていくわけでございます。
そういうことで、こういった手取り年金額といったような概念は適当ではないんじゃないかというのが私どもの立場でございます。
入
入澤肇#14
○入澤肇君 もう一つ、給付水準について、連合では、これも新しい概念なんですけれども、平均的な年金額という概念を導入しております。いわゆるフルペンション、すなわち二十歳から六十歳までの四十年間フル加入した場合のモデルケース、満期満額の年金を受ける受給者というのは極めて少ないという前提で、よくわからないんですけれども、定量的な根拠は明確になっていないんですけれども、平均的な年金額はモデル額の九割程度にすぎないというふうに仮定計算を行っております。
すなわち、この点を勘案しまして、政府の年金額の表示は約一〇%引き下げられて計算されているわけであります。つまり、二〇二五年、年金の平均的な水準は額面で十九万円、手取りでは十六万円だと、先ほど申しましたような数字をパンフレットに書いているわけでございます。
この点につきまして政府はどのような考え方を持っているのか。特に、フルペンションの受給者は極めて少ないという前提、これは将来的に政府はどの程度ふえていくというふうに見ているかについてもつけ加えて御答弁願いたいと思います。
この発言だけを見る →すなわち、この点を勘案しまして、政府の年金額の表示は約一〇%引き下げられて計算されているわけであります。つまり、二〇二五年、年金の平均的な水準は額面で十九万円、手取りでは十六万円だと、先ほど申しましたような数字をパンフレットに書いているわけでございます。
この点につきまして政府はどのような考え方を持っているのか。特に、フルペンションの受給者は極めて少ないという前提、これは将来的に政府はどの程度ふえていくというふうに見ているかについてもつけ加えて御答弁願いたいと思います。
矢
矢野朝水#15
○政府参考人(矢野朝水君) 現在、年金を受給されている方、六十代後半から七十代以降の方、こういった方は日本が高度成長時代、つまり昭和三十年代後半から四十年代ごろにかけて農村から都会に出てこられてサラリーマンになられた、こういった方が少なくないわけでございます。したがって加入期間が短い、こういう実態がございます。しかし、これからこの加入期間につきましてはモデル年金額に近づく、私どもはそう見ているわけでございます。
そこで、年金額の将来の見通しを立てる場合も、年金というのは非常に長期の制度でございますので、そういうことで長期的な視野に立って考える必要があると思っておりますし、制度にフル加入したフル年金、こういった方を標準にして将来の見通しを立てるべきだ、こう思っておるわけでございます。
この発言だけを見る →そこで、年金額の将来の見通しを立てる場合も、年金というのは非常に長期の制度でございますので、そういうことで長期的な視野に立って考える必要があると思っておりますし、制度にフル加入したフル年金、こういった方を標準にして将来の見通しを立てるべきだ、こう思っておるわけでございます。
入
入澤肇#16
○入澤肇君 もう一つ、給付水準の第四点目でございますけれども、改正案によりますと給付水準が低下するんだと。要するに、今もらっている年金額が今よりも低くなるんだという印象を与えるような説明があるわけでございます。
すなわち、連合の案によりますと、今回の改正によりまして厚生年金の報酬比例部分は五%適正化すると言っていますね、政府は。私は、この適正化という言葉がいいのかどうかわかりませんけれども、調整するぐらいの言葉の方がいいんじゃないか。本来、前の制度であればこれだけもらえるところを新しく制度の改正をしますと五%程度引き下げられる、手取り額が。それを適正化と言っているから何が適正化なのかよくわからないんですけれども、厚生年金の報酬比例部分は五%適正化するというふうに政府の案では言われております。これに六十五歳以降の賃金スライドの停止によりまして年金額が一〇%低下するんだと。年金額が一〇%低下するということが誤解されて、要するに今受け取っている年金額が一割低くなるんだというふうに受け取られるおそれがあります。
この点についての厚生省の説明をもっと明確にやっていただきたいと思うんですけれども、一般の国民の皆さん方、私もそうでございますけれども、年金制度の仕組みが非常に難しいものですから、あいまいな、適正化だとかそれから調整だとか、あるいは引き下げだとかいうことを使いますと、今もらっている受益権がそのまま何割か減らされるというふうな誤解を招くんじゃないかと思うんです。これにつきましてひとつ丁寧な御説明をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →すなわち、連合の案によりますと、今回の改正によりまして厚生年金の報酬比例部分は五%適正化すると言っていますね、政府は。私は、この適正化という言葉がいいのかどうかわかりませんけれども、調整するぐらいの言葉の方がいいんじゃないか。本来、前の制度であればこれだけもらえるところを新しく制度の改正をしますと五%程度引き下げられる、手取り額が。それを適正化と言っているから何が適正化なのかよくわからないんですけれども、厚生年金の報酬比例部分は五%適正化するというふうに政府の案では言われております。これに六十五歳以降の賃金スライドの停止によりまして年金額が一〇%低下するんだと。年金額が一〇%低下するということが誤解されて、要するに今受け取っている年金額が一割低くなるんだというふうに受け取られるおそれがあります。
この点についての厚生省の説明をもっと明確にやっていただきたいと思うんですけれども、一般の国民の皆さん方、私もそうでございますけれども、年金制度の仕組みが非常に難しいものですから、あいまいな、適正化だとかそれから調整だとか、あるいは引き下げだとかいうことを使いますと、今もらっている受益権がそのまま何割か減らされるというふうな誤解を招くんじゃないかと思うんです。これにつきましてひとつ丁寧な御説明をお願いしたいと思います。
大
大野由利子#17
○政務次官(大野由利子君) 今回の改正案におきましては、厚生年金の報酬比例部分の御指摘ありましたような五%の適正化と六十五歳以降は物価スライドのみにする、こういうことでございますが、これは将来の年金の伸びを抑制するということでありまして、現在の年金額が下がるということではございません。
ですから、改正後も年金額はもらい始めてからも少なくとも物価スライドの、物価の伸びに応じて伸びていくわけでございまして、年金額が低下をすることは全くございません。
この発言だけを見る →ですから、改正後も年金額はもらい始めてからも少なくとも物価スライドの、物価の伸びに応じて伸びていくわけでございまして、年金額が低下をすることは全くございません。
入
入澤肇#18
○入澤肇君 今の政務次官の御答弁で明確になったと思いますけれども、もう一度確認いたしますと、要するに連合が手取り額の概念あるいは平均的な概念を用いて政府案よりも低く低く数字を見せようとしていますけれども、それは必ずしも適切でない。それから、将来的に五%の適正化だとかあるいは賃金スライドの停止によりまして年金額は一〇%低下するというのも、今の水準よりも低くなるものではないということは明確になったと思います。しかし、ちょっと見るとこのような誤解を生ずるおそれがありますので、政府としてはこれからの広報活動におきまして十分な説明をされることが必要じゃないかと思います。
次に、負担面からアプローチをしてみたいと思います。
まず、保険料負担についてでございますけれども、連合の案によりますと、保険料負担につきまして、政府案のように給付の適正化を行わなくても二〇二五年の保険料は国庫負担二分の一のベースで見ますと二五・四%、それから今三分の一ですね、いずれ二分の一になるんですけれども、今の三分の一のベースで見ますと二八%程度への上昇にとどまるというふうに言っております。一方で、政府の試算では、二〇二五年以降の厚生年金の保険料というのは、現行の給付構造を放置した場合には三四・五%となってしまうという数字を示しております。
この二八%と三四・五%、大変数字の間に乖離がございます。これは一体どういうところからこのような乖離ができているのか、連合の試算については政府はどのように認識しているのか、政府の考え方の根拠は一体どういうものなのかということにつきまして教えていただきたいと思うんです。私、連合の案を見ていまして、高齢化の真のピークは二〇二五年ではなく二〇五〇年と推定されておりますし、この点についての配慮あるいは考慮が十分になされていない結果、このような低い水準の保険料ということが維持できるんだということが言われているんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →次に、負担面からアプローチをしてみたいと思います。
まず、保険料負担についてでございますけれども、連合の案によりますと、保険料負担につきまして、政府案のように給付の適正化を行わなくても二〇二五年の保険料は国庫負担二分の一のベースで見ますと二五・四%、それから今三分の一ですね、いずれ二分の一になるんですけれども、今の三分の一のベースで見ますと二八%程度への上昇にとどまるというふうに言っております。一方で、政府の試算では、二〇二五年以降の厚生年金の保険料というのは、現行の給付構造を放置した場合には三四・五%となってしまうという数字を示しております。
この二八%と三四・五%、大変数字の間に乖離がございます。これは一体どういうところからこのような乖離ができているのか、連合の試算については政府はどのように認識しているのか、政府の考え方の根拠は一体どういうものなのかということにつきまして教えていただきたいと思うんです。私、連合の案を見ていまして、高齢化の真のピークは二〇二五年ではなく二〇五〇年と推定されておりますし、この点についての配慮あるいは考慮が十分になされていない結果、このような低い水準の保険料ということが維持できるんだということが言われているんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
大
大野由利子#19
○政務次官(大野由利子君) 御指摘のように、将来の人口推計によりますと、二〇二五年の時点では現役人口が二人で六十五歳以上の高齢者一人を支える、しかし二〇五〇年では現役人口一・五人で高齢者を一人支えるということで、最も高齢化のピークは二〇五〇年でございます。
そういう意味では、政府の財政再計算におきましては、高齢化のピークであります二〇五〇年前後を含めて、それ以降においても将来にわたり収支を均衡できるようなこういう最終保険料率を設定しているわけでございます。
なお、その際、保険料を段階的に引き上げまして積立金を確保することにより、その運用収入で将来世代の保険料負担を軽減する、このようにしております。
年金制度は、二十歳から六十歳までの四十年間の加入、またその後は生涯にわたって受給をするという長期の制度でございます。年金制度の安定的な運営を図るためには、二〇二五年ではなくて二〇五〇年という高齢化の最もピークのときを含めて、将来にわたる給付と負担の均衡を図ることができるように改革をしていくことが必要である、このように思っております。
この発言だけを見る →そういう意味では、政府の財政再計算におきましては、高齢化のピークであります二〇五〇年前後を含めて、それ以降においても将来にわたり収支を均衡できるようなこういう最終保険料率を設定しているわけでございます。
なお、その際、保険料を段階的に引き上げまして積立金を確保することにより、その運用収入で将来世代の保険料負担を軽減する、このようにしております。
年金制度は、二十歳から六十歳までの四十年間の加入、またその後は生涯にわたって受給をするという長期の制度でございます。年金制度の安定的な運営を図るためには、二〇二五年ではなくて二〇五〇年という高齢化の最もピークのときを含めて、将来にわたる給付と負担の均衡を図ることができるように改革をしていくことが必要である、このように思っております。
入
入澤肇#20
○入澤肇君 さらに、連合の試算によりますと、二〇二五年の時点におきまして、性別とか年齢あるいは加入期間、それから過去の報酬等々、受給者はさまざまな条件を抱えているわけでございますけれども、どうもこれを一律に割り切って、一つの仮定のもとに二〇二五年の給付コストを見積もるという手法をとっているんじゃないかというふうにも見られます。こういうふうに割り切って考えているために、どうも将来の給付費が政府案よりも少なく見積もられているんじゃないかなという感じもするわけであります。
しかし、年金の給付は、これは制度の難しさの根底にあると思うんですけれども、改正するたびごとに大数の法則にのっとって、いろんな要素をつけ加えながら極めて緻密に積み上げた計算がなされている。この連合の一つの割り切り方というのは、ある意味では国民一般には理解しやすい手法でもあると思うんですけれども、しかし実際に精緻な継続性のある年金制度を維持するという観点からしますと、余りにも大胆に割り切り過ぎているというふうにも考えられないわけではないと。
この連合の割り切り方に対する政府案の考え方、認識、それから政府案の根底にある考え方について若干の御説明をお願いしたいと思います。
この発言だけを見る →しかし、年金の給付は、これは制度の難しさの根底にあると思うんですけれども、改正するたびごとに大数の法則にのっとって、いろんな要素をつけ加えながら極めて緻密に積み上げた計算がなされている。この連合の一つの割り切り方というのは、ある意味では国民一般には理解しやすい手法でもあると思うんですけれども、しかし実際に精緻な継続性のある年金制度を維持するという観点からしますと、余りにも大胆に割り切り過ぎているというふうにも考えられないわけではないと。
この連合の割り切り方に対する政府案の考え方、認識、それから政府案の根底にある考え方について若干の御説明をお願いしたいと思います。
矢
矢野朝水#21
○政府参考人(矢野朝水君) 私どもはコンピューターを活用いたしまして非常に厳密な積み上げ計算をやっておるわけでございます。そういった計算に基づいて将来の給付費を推計しております。
具体的に申し上げますと、例えば新規裁定の老齢年金でございますけれども、これにつきましては、支給開始年齢に到達した加入者につきまして、現役時代の加入期間それから報酬、こういったものをもとに制度内容に沿いました年金額を算定いたしまして、これを積み上げておるわけでございます。
また、一度裁定した後の年金額の推計でございますけれども、これは死亡率等によりまして受給者が減っていくわけでございますけれども、そういう死亡率に従った受給者数の推計を行いつつ、また一方では年金額の改定も受給額に反映させる、こういった非常に細かな計算をして積み上げていっておる、それで将来の給付費を計算しておるということでございます。
この発言だけを見る →具体的に申し上げますと、例えば新規裁定の老齢年金でございますけれども、これにつきましては、支給開始年齢に到達した加入者につきまして、現役時代の加入期間それから報酬、こういったものをもとに制度内容に沿いました年金額を算定いたしまして、これを積み上げておるわけでございます。
また、一度裁定した後の年金額の推計でございますけれども、これは死亡率等によりまして受給者が減っていくわけでございますけれども、そういう死亡率に従った受給者数の推計を行いつつ、また一方では年金額の改定も受給額に反映させる、こういった非常に細かな計算をして積み上げていっておる、それで将来の給付費を計算しておるということでございます。
入
入澤肇#22
○入澤肇君 次に、積立金の保険料率引き下げ効果についての考え方なんですけれども、連合案では、積立金の運用収入のうち物価上昇分以外は保険料引き下げに活用するとして、それが要するに二〇二五年の保険料率を二・四%引き下げる効果があるというふうに計算している。
この積立金の使い方についてはいろんな方がいろんな意見を言っております。しかし、この数字の妥当性以前の問題として、年金給付費総額は今後の受給者増加などによりまして物価上昇率より大きく上昇するということが認められておりますし、ある一定額の積立金の運用収入による保険料引き下げ効果というのは、いずれにしても徐々に小さくなっていくことは一般的に考えられるわけであります。
にもかかわらず、二〇二五年時点で積立金の運用収入のうち物価上昇分以外はすべて給付財源に回して、そのときの保険料率をその分低くするという方式、これは結局積立金の先食いになるんじゃないかというふうにも考えられます。そうしますと、積立金があるがゆえに本来保険料が上がっているところが抑制されるということが言えると思うんですけれども、将来の保険料率はこの先食いによってかなり上昇するということになります。政府の試算にあります、現行のままでいけば、二〇二五年以降の保険料率は月収ベースでは三四・五%という既に過重な水準をさらに超えて上昇することも積立金を先食いすれば考えられるわけであります。
これに対して、政府案では積立金についてはどのような試算を行っているか。また、積立金について今後どのような考え方で、いろんな意見があります、五・五年分あるいは五年分近く持つのは多過ぎるんじゃないかとか、あるいは諸外国のように半年とか一年分でいいじゃないかという考え方もありますけれども、これについての政府の見解をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →この積立金の使い方についてはいろんな方がいろんな意見を言っております。しかし、この数字の妥当性以前の問題として、年金給付費総額は今後の受給者増加などによりまして物価上昇率より大きく上昇するということが認められておりますし、ある一定額の積立金の運用収入による保険料引き下げ効果というのは、いずれにしても徐々に小さくなっていくことは一般的に考えられるわけであります。
にもかかわらず、二〇二五年時点で積立金の運用収入のうち物価上昇分以外はすべて給付財源に回して、そのときの保険料率をその分低くするという方式、これは結局積立金の先食いになるんじゃないかというふうにも考えられます。そうしますと、積立金があるがゆえに本来保険料が上がっているところが抑制されるということが言えると思うんですけれども、将来の保険料率はこの先食いによってかなり上昇するということになります。政府の試算にあります、現行のままでいけば、二〇二五年以降の保険料率は月収ベースでは三四・五%という既に過重な水準をさらに超えて上昇することも積立金を先食いすれば考えられるわけであります。
これに対して、政府案では積立金についてはどのような試算を行っているか。また、積立金について今後どのような考え方で、いろんな意見があります、五・五年分あるいは五年分近く持つのは多過ぎるんじゃないかとか、あるいは諸外国のように半年とか一年分でいいじゃないかという考え方もありますけれども、これについての政府の見解をお聞きしたいと思います。
矢
矢野朝水#23
○政府参考人(矢野朝水君) 今の年金制度について、特に若い人からの不満、不信というのは、世代間で非常に不公平が大きい、こういう不満が非常に強いわけでございます。こういった世代間の不公平といったような問題、これはできるだけ少なくしていく必要があるんじゃないか、こう思うわけでございます。
日本の場合には、特にヨーロッパと比べましても少子高齢化が急速に進む、そのスピードが非常に速いということと、高齢化のピークというのが非常に高い、六十五歳以上人口が三〇%を超える、こういう超高齢化社会が見込まれておるわけでございます。したがいまして、そういう世代間の不公平をできるだけ是正して将来の過大な保険料負担を避ける、このためにはやはり積立金を活用いたしまして、それによりまして将来の負担を少しでも軽減する、こういうことが非常に重要なことではないか、こう思っておるわけでございます。
それで、先ほど政務次官が答弁いたしましたように、私どもの年金の将来計画というのは、二〇二五年以降も、二〇五〇年といったような高齢化のピークも見据えまして将来計画をつくっているわけでございまして、二〇二五年度以降も長期的に積立金を保有していることによりまして積立金の運用収入を活用する、その分保険料を継続的に低くすることができるということで、厚生年金の場合で申し上げますと、二〇五〇年前後のピーク時点では保険料を六%程度抑制できる、こういう計画になっているわけでございます。
何よりも日本の場合というのは、先ほど申し上げましたような急激なスピードで超高齢化が来るということで、将来の保険料負担をできるだけ抑えるというためにはやはり積立金を有効に活用する、こういう視点が必要だと思っているわけでございます。
この発言だけを見る →日本の場合には、特にヨーロッパと比べましても少子高齢化が急速に進む、そのスピードが非常に速いということと、高齢化のピークというのが非常に高い、六十五歳以上人口が三〇%を超える、こういう超高齢化社会が見込まれておるわけでございます。したがいまして、そういう世代間の不公平をできるだけ是正して将来の過大な保険料負担を避ける、このためにはやはり積立金を活用いたしまして、それによりまして将来の負担を少しでも軽減する、こういうことが非常に重要なことではないか、こう思っておるわけでございます。
それで、先ほど政務次官が答弁いたしましたように、私どもの年金の将来計画というのは、二〇二五年以降も、二〇五〇年といったような高齢化のピークも見据えまして将来計画をつくっているわけでございまして、二〇二五年度以降も長期的に積立金を保有していることによりまして積立金の運用収入を活用する、その分保険料を継続的に低くすることができるということで、厚生年金の場合で申し上げますと、二〇五〇年前後のピーク時点では保険料を六%程度抑制できる、こういう計画になっているわけでございます。
何よりも日本の場合というのは、先ほど申し上げましたような急激なスピードで超高齢化が来るということで、将来の保険料負担をできるだけ抑えるというためにはやはり積立金を有効に活用する、こういう視点が必要だと思っているわけでございます。
入
入澤肇#24
○入澤肇君 もう一つ連合の案と政府案とで際立った違いが見られますのは、いわゆる労働力率、これの上昇によりまして保険料引き下げ効果が大いにあるんだというのが連合の案の根底にあるようにも見受けられます。
連合の案は政府見積もりよりも大きな労働力率の上昇を見込んでいる。これは、私は労働省にもかなり注文しているんですけれども、政府が労働力率を高める政策を十全にやらないと経済成長そのものにも大きな影響を与えるので、政策努力によって引き上げることが十分なされるべきだというふうに主張して、労働省もそのように答弁をいただいているんですけれども、二〇二五年時点の保険料率を連合は労働力率の上昇によって一%程度引き下げて計算しているわけですね。政府はそうでない。
この労働力率の上昇についての政府の考え方はどうなっているかにつきましてお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →連合の案は政府見積もりよりも大きな労働力率の上昇を見込んでいる。これは、私は労働省にもかなり注文しているんですけれども、政府が労働力率を高める政策を十全にやらないと経済成長そのものにも大きな影響を与えるので、政策努力によって引き上げることが十分なされるべきだというふうに主張して、労働省もそのように答弁をいただいているんですけれども、二〇二五年時点の保険料率を連合は労働力率の上昇によって一%程度引き下げて計算しているわけですね。政府はそうでない。
この労働力率の上昇についての政府の考え方はどうなっているかにつきましてお聞きしたいと思います。
矢
矢野朝水#25
○政府参考人(矢野朝水君) 今回の財政再計算におきましては、労働力の見通しというのは、これは労働省で平成十年十月に発表されました労働力率の将来見通しを基礎にして年金の将来見通しをつくっているわけでございます。
この平成十年の労働力率の見通し、これによりますと、六十歳から六十四歳、特に高齢期の男子の労働力率が高くなる、それから女子につきましては全年齢を通じて労働力率が高まる、こういった見通しが立てられておりまして、私どもの年金におきましてもこれを前提にして将来の収支計画を立てたということでございます。
そして、仮にこの平成十年の労働省の見通しよりもさらに高齢者なり女性の就労が増加した場合、この場合に年金財政にどういう影響を与えるか、こういう問題でございますけれども、これにつきましては、当面の効果といたしましては、労働力率が高まるということは、女性でいいますと、専業主婦からサラリーマンになる、厚生年金の加入になる、こういうことでございますから、収入がふえるということになりまして、短期的に見ますると財政的にプラスに働くわけでございます。
しかし、これはいずれ受給にはね返ってまいります。したがいまして、私どもの考え方によりますと、今のような社会の実態、例えば女性の場合はどうしても給与が低いとか、そういう実態もございます。あるいは男性に比べると長生きをされる、これも当然でございます。こういった実態から見ますると、今のような制度を放置いたしますれば結局給付にその分はね返ってくるわけですので、年金財政にプラスに働くところは非常に少ないんじゃないか、そういうふうに考えているわけでございます。
この発言だけを見る →この平成十年の労働力率の見通し、これによりますと、六十歳から六十四歳、特に高齢期の男子の労働力率が高くなる、それから女子につきましては全年齢を通じて労働力率が高まる、こういった見通しが立てられておりまして、私どもの年金におきましてもこれを前提にして将来の収支計画を立てたということでございます。
そして、仮にこの平成十年の労働省の見通しよりもさらに高齢者なり女性の就労が増加した場合、この場合に年金財政にどういう影響を与えるか、こういう問題でございますけれども、これにつきましては、当面の効果といたしましては、労働力率が高まるということは、女性でいいますと、専業主婦からサラリーマンになる、厚生年金の加入になる、こういうことでございますから、収入がふえるということになりまして、短期的に見ますると財政的にプラスに働くわけでございます。
しかし、これはいずれ受給にはね返ってまいります。したがいまして、私どもの考え方によりますと、今のような社会の実態、例えば女性の場合はどうしても給与が低いとか、そういう実態もございます。あるいは男性に比べると長生きをされる、これも当然でございます。こういった実態から見ますると、今のような制度を放置いたしますれば結局給付にその分はね返ってくるわけですので、年金財政にプラスに働くところは非常に少ないんじゃないか、そういうふうに考えているわけでございます。
入
入澤肇#26
○入澤肇君 以上、連合の案と政府案との極めて明確な違いにつきまして、基本的な部分だけを御質問させていただいたわけでございます。要するに、政府案は、見通しが当たるかどうかということもあるんですけれども、かなり過去のデータからして緻密な数理計算を行って、その前提の上で制度を仕組んでおります。一方、連合は、わかりやすくということで新しい概念を非常に割り切った形で出されております。
政府案と連合の案との対比につきまして、その妥当性、合理性ということを十分に政府は吟味した上で、政府案の妥当性、この法案の現時点における適切性、これをもっと強く広報活動を通じて主張すべきじゃないかというふうに私は考えております。
最後に、政府案の基本的な考え方をもう一度明確に端的に述べていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
この発言だけを見る →政府案と連合の案との対比につきまして、その妥当性、合理性ということを十分に政府は吟味した上で、政府案の妥当性、この法案の現時点における適切性、これをもっと強く広報活動を通じて主張すべきじゃないかというふうに私は考えております。
最後に、政府案の基本的な考え方をもう一度明確に端的に述べていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
大
大野由利子#27
○政務次官(大野由利子君) 政府案は、少子高齢化の急速な進展、世界一のスピードでございますが、この少子高齢化の進展、また経済の低成長という年金を取り巻く大変厳しい環境を直視して、今御指摘のように、今回の改正案を出した次第でございまして、将来世代の過重な負担を防ぐとともに確実な給付を保障する、こういう立場で全般的な制度の見直しをやっているところでございます。
具体的には、高齢化のピーク時におきましても保険料を年収の二割程度に抑える、そしてまた給付の方も年金を受け始める時点において現役世代のおおむね六割程度を保障する、こういうことをねらいにしているわけでございまして、将来にわたって安心ができる、信頼ができる、こういう年金制度の確立に努めているところでございます。
この発言だけを見る →具体的には、高齢化のピーク時におきましても保険料を年収の二割程度に抑える、そしてまた給付の方も年金を受け始める時点において現役世代のおおむね六割程度を保障する、こういうことをねらいにしているわけでございまして、将来にわたって安心ができる、信頼ができる、こういう年金制度の確立に努めているところでございます。
入
沢
沢たまき#29
○沢たまき君 入澤先生もおっしゃいましたが、まことに残念ですが、本日は一部の議員の皆様が欠席という中での審議になりました。民主党、社民党、共産党さんは、昨年来、徹底抗戦ということを頻繁におっしゃっております。報道によると、対案も出さないということでした。議会制民主主義を貫くのであれば、審議に参加して徹底抗戦をすることが本筋ではないかと思います。
いずれにしましても、このような不正常な審議ではありますが、年金という大変大事な問題で私たちは国民の期待にこたえる責任があります。そのために十分な審議がなされますよう委員長にも要請して、質問に入りたいと思います。
今回の改正案は五年ごとの財政再計算に基づいて給付と負担の将来見通しを見直したものであります。ところが、今回の改正に対し、厚生年金五%給付切り下げ、賃金スライド廃止で給付水準が一〇%下がるという、何か現行の年金給付額から一〇%カットされるような誤解が先走りしているのではないかと懸念しております。特に、今回の改正の骨格になっている五%適正化、賃金スライド廃止、報酬比例部分の支給開始の六十五歳繰り上げの理由と目的について改めて確認をさせていただきます。
また、現在の年金給付者の年金額に対しいかなる影響があるのか、あわせて確認をさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →いずれにしましても、このような不正常な審議ではありますが、年金という大変大事な問題で私たちは国民の期待にこたえる責任があります。そのために十分な審議がなされますよう委員長にも要請して、質問に入りたいと思います。
今回の改正案は五年ごとの財政再計算に基づいて給付と負担の将来見通しを見直したものであります。ところが、今回の改正に対し、厚生年金五%給付切り下げ、賃金スライド廃止で給付水準が一〇%下がるという、何か現行の年金給付額から一〇%カットされるような誤解が先走りしているのではないかと懸念しております。特に、今回の改正の骨格になっている五%適正化、賃金スライド廃止、報酬比例部分の支給開始の六十五歳繰り上げの理由と目的について改めて確認をさせていただきます。
また、現在の年金給付者の年金額に対しいかなる影響があるのか、あわせて確認をさせていただきたいと思います。