厚生労働委員会

2016-12-12 参議院 全104発言

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会議録情報#0
平成二十八年十二月十二日(月曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月九日
    辞任         補欠選任
     木村 義雄君     朝日健太郎君
     藤井 基之君     藤木 眞也君
     石橋 通宏君     古賀 之士君
     伊藤 孝江君     谷合 正明君
     福島みずほ君     森 ゆうこ君
 十二月十二日
    辞任         補欠選任
     谷合 正明君     宮崎  勝君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                朝日健太郎君
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤木 眞也君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                古賀 之士君
                牧山ひろえ君
                熊野 正士君
                宮崎  勝君
                倉林 明子君
                東   徹君
                森 ゆうこ君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        武村 展英君
       厚生労働大臣政
       務官       馬場 成志君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       厚生労働大臣官
       房年金管理審議
       官        伊原 和人君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省老健
       局長       蒲原 基道君
       厚生労働省保険
       局長       鈴木 康裕君
       厚生労働省年金
       局長       鈴木 俊彦君
   参考人
       年金積立金管理
       運用独立行政法
       人理事長     高橋 則広君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○公的年金制度の持続可能性の向上を図るための
 国民年金法等の一部を改正する法律案(第百九
 十回国会内閣提出、第百九十二回国会衆議院送
 付)
    ─────────────
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羽生田俊#1
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日までに、伊藤孝江君、福島みずほ君、石橋通宏君、木村義雄君及び藤井基之君が委員を辞任され、その補欠として宮崎勝君、森ゆうこ君、古賀之士君、朝日健太郎君及び藤木眞也君が選任されました。
    ─────────────
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羽生田俊#2
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省年金局長鈴木俊彦君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#4
○委員長(羽生田俊君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、年金積立金管理運用独立行政法人理事長高橋則広君を参考人として出席を求めることに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#5
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#6
○委員長(羽生田俊君) 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律案を議題とし、これより参考人等に対する質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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そのだ修光#7
○そのだ修光君 おはようございます。自由民主党のそのだ修光であります。
 今回の法案について、今日は、独立行政法人の理事長の高橋参考人、出席いただいて質疑をさせていただきます。どうかよろしくお願いいたします。
 GPIFは、国民からお預かりした年金保険料を原資として、百三十兆円を超える年金積立金を運用する組織であります。積立金運用に関しては国民の関心も大変高く、GPIFは非常に重要な役割を担っております。高橋理事長は、今年四月にGPIFの理事長に就任をされ、指揮を執る立場になられました。重責であるとの十分な自覚を持って被保険者の利益のために日々業務に当たられていると思います。
 しかし、GPIFはどのような組織なのか、一般の国民にはうかがい知れないところもあり、被保険者の気持ちとは全く離れたところで大事な年金積立金が運用されているのではないかという心配する声も一部にあります。そこで、GPIFの責任者である高橋理事長から、年金積立金の運用に当たってどのような考えで臨んでおられるのか、まずお伺いをいたします。
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高橋則広#8
○参考人(高橋則広君) ただいまお話のありましたとおり、年金積立金の運用は、専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保するということを通じまして、厚生年金及び国民年金の事業の運営の安定に資するということが全てであるというふうに考えております。
 それで、簡単に申し上げますと、それは次の世代に積立金をきちんと残すということに尽きるのではないかと考えております。このため、実際の運用につきましては、短期の価格の上がり下がりで利益を出すということではなくて、長期の投資家でありますから、その利点を最大限に生かしまして、全体として優れた資産を幅広く持ち、その資産が生む利益、すなわち利子とか配当などを着実に積み上げていくということが重要ではないかと考えております。
 残念ながら、昨年度の実績はマイナス三・八%、一年間で五・三兆円の損失ということでありまして、この数字に対しましては、運用の専門家として謙虚に向き合わなければならないというふうに考えております。
 一方で、積立金の自主運用開始以来の平成十三年度から平成二十七年度の十五年間の損益、合計で見ますと、昨年度の損失を入れてもプラスの四十五兆四千億円であるということもまた事実であります。したがいまして、長期的な観点からGPIF自身の人材組織の専門性の強化を図りまして、日々の市場の分析やリスクの管理に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
 また、国民の方々に分かりやすく運用の状況を説明するという観点から、本年七月には業務概況書の内容を分かりやすい形に直しまして、かつGPIFが保有しております全銘柄の開示をするということで情報公開を進めているところであります。
 今後も引き続き国民の方々にGPIFについて御理解いただけるように説明に努めてまいりたいと考えております。
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そのだ修光#9
○そのだ修光君 よく分かりました。長期的に見て四十五兆円の利益を出したという話でもあります。
 ただ、今回の組織運営について少しお伺いしたいんです。
 現在、資産運用の世界では激しく変化をする市場の動きに対応して、より安全に運用を行い、より効率的に収益を確保するためには、様々な手法が開発されるなど運用の多様化や高度化が進んでおります。このような中で、国民からお預かりした年金積立金をしっかりと運用していくためには、GPIF自身も専門性を高めて様々な変化に柔軟に対応する組織になっていかなけりゃならないと思っております。かつてGPIFに対しては素人集団なんだというような批判もありましたけれども、最近では運用スタッフの多くが金融機関での運用経験を持ち、さらには専門的な人材の採用にも積極的に取り組んでおられると聞きます。
 高橋理事長、現在のGPIFの運用体系についてどのように認識を持たれて、また、専門人材の採用や職員の資質の向上等の課題にどのように取り組んでいかれようとしているのか、お伺いをいたします。
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高橋則広#10
○参考人(高橋則広君) 運用の多様化なり高度化なりに対応いたしまして年金積立金の運用を安全かつ効率的に行っていく上で、おっしゃるとおり、職員の専門性の確保というのは大変重要な課題であろうというふうに考えております。
 昨年度、平成二十七年度に認可されました第三期のGPIFの中期計画では、運用の高度化、多様化に適切に対応するということで、一つは専門人材の必要とされる能力を精査してその人材の受入れに伴う環境を整備すること、それから業績を定期的に適切に評価するシステムを構築し導入するなど、人材の適時適切な配置を行うこと、それから専門人材による職員研修を行いまして、職員全体の業務遂行能力を高めることなどを定めております。
 この計画に基づきまして、平成二十八年十月一日までには運用の専門職員を十二名採用するなど、リスク管理、投資戦略の各分野において専門人材の確保に努めてきているところであります。
 その上で、こうした専門人材の採用に加えまして、職員による、例えば証券アナリスト資格やMBAの資格等の取得を支援、推進しておりまして、平成二十八年十月一日現在では、百二名の職員のうち、証券アナリスト資格保有者が三十八名、MBAの資格保有者が十六名という形で専門性の向上にも努めてきているところであります。
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そのだ修光#11
○そのだ修光君 しっかりやってもらわなけりゃ困るんですけれども、国民が安心して預けられるような組織になっていただきたいと思っております。
 最後にちょっと大臣にもお聞きしたかったんですけれども、もう時間がなくなりました。またこの次に大臣、これしっかりとこの法案を通して頑張っていきたいと思っておりますから、どうかよろしくお願いいたします。
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足立信也#12
○足立信也君 おはようございます。足立信也です。
 この法案は重要広範議案ですから、参議院には元々二十日間ルールというのはありますけれども、あさってまでの延長でどうしてこのタイミングでという気はありますけれども、この重要広範議案で私、今日初めての質問です。当然一回で終わるはずはないなという思いで、今、そのださんもそうおっしゃっていましたが、そのつもりで質問をします。
 ですから、年金のことに入る前に、やっぱり今一番ちょっと現場、業界の方、現場との違いが甚だしいと思うことについて大臣の以前の答弁との確認をしたいと思います。薬価改定のことです。
 藤井委員が先週おっしゃいましたが、私は今年の五月のこの委員会で、オプジーボのこともあって、二年に一回の薬価改定は大原則だと、そして診療報酬改定を伴わないと意味がない、しかし、その期中に適応が拡大されたりあるいは思い切って縮小されたり、そういう変化があったものはそこで単価を見直すべきじゃないか、そういう仕組みはどうかという提案をいたしました。そのときに大臣は、適応拡大した場合の随時薬価を見直す仕組み、それがどの程度拡大するかというのが問題だと。要するに、これは対象が大きくなり過ぎることに対する懸念だったわけです、大臣の意見は。
 しかしながら、今報道等々、あるいは実際かもしれません、大臣の発言で最低年一回の薬価改定ということは明言されている。それは品目について、あるいは全体の数としてどこを意味しているのかよく分かりませんが、まずは適応が拡大し過ぎることが問題ではないかという認識を大臣はされたんだけれども、その認識は今も同じなんでしょうか。大きくなり過ぎる、数が多くなり過ぎるととても年に一回はできないという趣旨だったと思いますが、いかがですか。
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塩崎恭久#13
○国務大臣(塩崎恭久君) 足立委員御存じのように、今、経済財政諮問会議で薬価の在り方、決め方についていろいろ議論が、民間議員の方からの提案がございまして、それを受ける形で議論をしているところでございます。
 十二月七日の経済財政諮問会議で私の方から、現在検討している薬価制度抜本改革の方向性の案について、これは先ほど申し上げたように民間議員の方からの提案がございました、それを受けてのことでございますが、まず、オプジーボのように効能追加をされた医薬品及び当初の予想販売額を上回る医薬品、これについては年四回の新薬収載の機会に薬価を見直すこと、それから、薬価調査の負担や効率も考慮しつつ、実勢価格、量を機動的に少なくとも年一回薬価に反映をするとともに、新たなイノベーション評価の仕組みの導入と、それからバイオなどのベンチャー企業の強力な支援を含めて、我が国の製薬産業を長期収載に依存せずにより高い創薬力を持つ産業構造に転換をするように強力に促すといったことなどを検討していくことが重要である旨を御説明を申し上げました。
 五月十日の答弁を今お触れをいただきましたが、随時薬価を見直す仕組みについて議論を深めていかなければならない旨を申し上げたわけでありますけれども、これは諮問会議での説明と矛盾をするものではないと考えております。
 先ほど申し上げた十二月の七日の諮問会議において、総理からは、薬価制度の抜本改革について、民間議員の提言、それから諮問会議のこれまでの議論、これを基に関係大臣で基本方針を決定するように指示を受けておりまして、イノベーションの推進と国民皆保険の持続性の両立を図り、より一層の医療の質の向上と、そして国民負担の軽減というものをしっかりと実現を目指して、基本方針を今後策定をしていきたいというふうに考えております。
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足立信也#14
○足立信也君 ストレートにはお答えいただいていないと思うんですが、拡大し過ぎるのに対して懸念を示されたわけですけど、その点は触れられていない。つまり、どれぐらいの品目あるいは全品目なのか、そこはこの後の質問ではっきりさせていただきたいんですけれども。
 去年の五月に、やはりこの薬価の毎年改定のことについてもう一つ大臣が言われているのは、調査コストが問題だと、こうおっしゃっている。今は謝金等々ありますけれども、ほとんど卸の方々を中心にボランティア的にやられているところがあって、ボランティアというとちょっと言い過ぎかもしれませんが、それにかなり追われているところがある。
 この調査コストの問題、もし年一回、仮に全品目になった場合の調査コストについては、大臣はどう考えているんですか。
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塩崎恭久#15
○国務大臣(塩崎恭久君) 今週末、私はたまたま友人の地元の薬剤師の皆さん方と勉強会をやりましたが、二年に一遍の今の改定の際の調査に当たっては、薬剤師の皆さん方に至るまでかなり細かく調査をしているという話を改めてお聞きをしたところでございます。
 現在、経済財政諮問会議などの場におきまして、薬価制度の抜本改革について先ほど御説明したとおり議論をしているわけでありますけれども、この中で、市場実勢価格を適時に薬価に反映する観点から、毎年薬価調査を行うことについて民間議員の方からの提案を受けて議論をしているところでございます。毎年薬価調査を行うことによって卸業者に一定の負担が生じ得るということは認識をしているところでございまして、これらを考慮しつつ、正確性などの検証を踏まえた薬価調査の見直しについても検討しなければならないというふうに考えております。
 いずれにしても、まずは基本方針の策定に向けて、先ほど申し上げたとおり、医療の質の向上と、それから国民負担の軽減という観点から、十分検討をしてまいりたいというふうに考えております。
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足立信也#16
○足立信也君 もうこれは最後にしますけど、どうもストレートじゃないので最後はっきり聞きますが、東日本大震災のときに薬剤師の方、卸の方々に薬や衛生品の流通において物すごくお世話になったんです。それまで、例えばファルマとかですね、アメリカの方は日本の商習慣、この卸に対してかなり懐疑的でしたけれども、あの東日本大震災の対応を御覧になって、この日本のシステム、流通、卸のシステムは大変いいということを私は直接聞きました。高い評価をしていると、アメリカにはむしろない部分で必要だということを言っていました。
 これで毎年毎年かなりの品目に対して調査をするということは、ほとんど一年中薬価のことばかりをやらざるを得なくなりますよ。ちょっと言い方は悪いですけど、卸の方も薬価のことばかり言っていて流通のところが仮におろそかになると、国民にとっては大きなマイナスですし、卸そのものがブラック企業になるかもしれません。そういう懸念も彼らは示しています。
 最後に、やっぱりこれはストレートに答えてほしいのですが、まだ決めていないとおっしゃるかもしれませんが、毎年一回の改定をやる、その対象はどう考えているんですか。全品目なんですか、あるいは適応が拡大されたものなんですか、あるいはオーファンなんですか、どの範囲を考えているんですか。そこだけ答えてください。
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塩崎恭久#17
○国務大臣(塩崎恭久君) これは先ほど申し上げたとおり、総理の方からはしっかりと関係閣僚の間で基本方針を決定するようにというふうになっておりますので、まさに今おっしゃったようなことを含めて、どういうことをやるべきなのかということはこれから決めることだと思います。
 先ほど申し上げたように、一定程度のやはり調査の負担というのがあるということは私もよく分かっていて、一錠十円のものを百円掛けて調査をして一円しか利益が、何というか、差がないとか、そういうようなことは余り意味のないことでありますので、国民にとって、国民負担の軽減にとって意味のあることをやる、そして医療の質を向上するというために何をすべきかということをこの薬価制度の抜本改革についても併せ考えていきたいというふうに考えているところでございます。
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足立信也#18
○足立信也君 与党席の方々も物すごく期待している答弁なのに、一切そこは答えられないと。ということは、まだ期待していますよ。無理やり全品目毎年やるということは私は不可能だと思いますし、大変な負担になると思います。その点は与野党を問わず改めて申し上げたい、一部違うかもしれませんが、申し上げたい。
 年金の問題に移りたいと思います。
 公的年金制度というのは、原則は、もう度々答弁されていますけれども、給付の十分性と持続可能性のバランスだと、おっしゃるとおりです。この問題は、今回の法改正の問題はやっぱり二〇〇四年のあの年金国会の審議に戻るんですね。
 私は二〇〇四年初当選ですから、あの二〇〇四年の国会審議というのは報道しか知りません。あそこでやられたことは、誰が未納であるとか、あるいは未納三兄弟であるとか、そういうことの報道ばかりでした。今日、久々に見えている森さんもあの報道で随分有名になりましたけれども。あとは、小泉総理のやっぱり不真面目な答弁ですよ、私が印象に残っているのはね。だから、中身はほとんど伝わらなかったです。厚生年金に加入させていただいていて、小泉総理がですね、人生いろいろ、会社もいろいろと、そんな答弁で終わらせる。そしてまた、マクロ経済スライドについては、私に聞いても答えられるわけがないと。それに比べれば、塩崎大臣の態度は立派だと思いますよ。ただ、総理が、これだけ大きな大改正をするのに、私に聞いても分かるはずがないと突き放しちゃったら、国民に分かるはずがないじゃないですか。とんでもないですよ。
 ただ、そのことは、この前も発言がありましたが、私が述べたことを全く御理解いただいていないようであれば、何時間やっても同じですよと、総理がここでまた言ってしまった。これ、根っこは同じですよ。こんなことを言っているから国民は分からないんですよ。この点をまず私は、二〇〇四年に初めて当選したけど、二〇〇四年の審議はほとんど分からなかったということを強調したい。
 ただ、そのときに、この前も役所の方と話ししましたけど、私は、あのでき上がったものを見て、これは百年間の財政均衡を図るものであって、百年分の年金管理制度なんですよ、これはね。それを、隣にいるから言いづらいですけど、百年安心のと言うからまた大問題であって、安心じゃないですよ。百年もつためにどうしたらいいかという、そういう議論ですよ。そこも伝わっていないんですよ。だから、安心と言われたのに全然安心できないでどんどん下がるじゃないかと国民は不満を表明するわけですよ。百年管理するためにはこうやるしかないんだと、百年もたせるためには。そういう改革だったでしょう。そのことが実は伝わっていないということです。
 これ、大原則です。あのときの約束は、今までは年金給付に合わせて保険料を上げていったけれども、まず保険料を上限固定すると。そのことと、百年後に一年分、次の年の一年分の給付額を積み立てると。そして、そのときには所得代替率が五〇%以上。この三つですね。そこを確認したいと思います、約束は。
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塩崎恭久#19
○国務大臣(塩崎恭久君) おっしゃるように、それまでは財政再計算といって、給付もそれから負担も変わり得る、五年に一遍という前提で進んでいたわけでありますけれども、この二〇〇四年の改正では、今先生御指摘のとおりの改正を行って、法律上、マクロ経済スライドによる調整は財政検証の年から約百年後に給付費一年分程度の積立金を保有しながら年金財政が均衡するという見通しを立った時点で終了すると。また、所得代替率が五〇%を上回ることとなるような給付水準を将来にわたり確保すると。そして、こうした点について少なくとも五年に一度行う財政検証で確認をしていくということとしているわけでありまして、平成二十六年財政検証のケースEを例に挙げれば、マクロ経済スライドの調整の終了年度は二〇四三年度であり、そのときの所得代替率は五〇・六%という見込みでございました。これがおおむね百年後まで維持されることを確認をしているということで、先生の御指摘のとおりでございます。
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足立信也#20
○足立信也君 おおむね三つの約束は今認められたんだと思いますが、それでも今回の法案では保険料百円上がる。まあ、百円、これは私どもはやむを得ないとは思っていますが、保険料の上限固定するという約束の下なんだけど、もう百円上げると、こうなったわけですね。この先、もっとまたそういう、しようがない、上がってくるだろうなというのが何となく予想できますよ。これが一点。
 その次は、今、調整期間の話をされました。マクロ経済スライドです、やっぱり大事なことはですね。これは、年金財政の安定均衡を達成するまでの間、給付水準を抑制していくと。抑制していく、水準をですね。そして、手段としてのその改定は、あのとき決めたことは、改定はですよ、新規ではなくて、改定は物価スライドと調整率によってだんだん給付水準下げていくんだと。これはもう皆さんお分かりのとおりだし。
 そこで、この給付水準という言葉が、今までの議論を私ずっと聞いていて、時にはそれが所得代替率であったり、時にはそれが給付額であったり、年金の、こういろいろ答弁が変わるような気が私はしているんです。ですから、そこでまず確認したい。財政検証に関するいろんな議論の中で給付水準と言った場合は、これは所得代替率ですよね。
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鈴木俊彦#21
○政府参考人(鈴木俊彦君) ただいま、財政検証において確認すべきは、給付水準は所得代替率か年金額かというお尋ねであるというふうに理解を申し上げております。その中で、先生御指摘の平成十六年に構築をされました年金の財政スキームの中で、大臣からも御答弁申し上げましたように、おおむね百年間という長期的な給付と負担の均衡を図るための財政検証ということでございまして、法律上、将来にわたって所得代替率五〇%を確保すると、こういった規定が置かれているところでございます。したがいまして、財政検証において確認すべき給付水準の目安というのは所得代替率であるというふうに考えております。
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足立信也#22
○足立信也君 財政検証においては所得代替率だ、このことは後でしっかり議論したいと思います。
 あと、やっぱりスライドしていく中で重要なのは、調整率と、それからスライドそのもの、それと調整期間、そして代替率だと思うんです。これ、一つ一つ聞いていきます。
 まず、資料一なんですが、御覧ください。
 先週、太田委員もおっしゃっていましたが、医療とか介護はプレーヤーがいて、そこに所得というものが入ってきて、産業でもある。私は数学の、いろんな多次元方程式がある中で、複雑系とも言われますが、数学的だと思っているんです。それに対して、年金は私は算数だと思っているんです。入りと出、そういうことだと思いますが。
 そこで肝腎なのは、一定で変わらない定数と変数は何なのかということになってくるわけです。この調整率、公的年金全体の被保険者の減少率プラス平均余命の伸びを勘案した一定率〇・三%、これは定数ですね。そうすると、変数は公的年金全体の被保険者の減少率ということになるわけですが。
 そこで、ここの労働市場への参加が進むケースと参加が進まないケースで調整率が違いますね。この理由を説明してください。
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鈴木俊彦#23
○政府参考人(鈴木俊彦君) マクロ経済スライドによる調整率でございますけれども、ただいま御指摘ございましたように、賃金、物価による本来の年金額の改定率から一定のスライド調整率を差し引く、こういうことで調整が行われるわけでございます。
 この場合のいわゆる差し引かれるスライド調整率でございますが、これは二点ありまして、一つは、今御説明ございましたように、年金を支える力でもございます被保険者の数が今後減少していく率、これが一点でございます。それから、今後寿命が延びて、言わば給付費が増加する率、この二つを合わせて算出をされております。
 その中で、いわゆる変数でございます今後の年金を支える力でございます被保険者の数がどういうふうに減少していくかということでございますが、これは二十六年財政検証で大きく二つ、労働市場への参加が進むケースと進まないケースに分けたわけでございます。この場合に、労働市場への参加が進むケースでは、高齢者の労働参加が進むということによりまして六十歳以上の被保険者数が増加する、こういう影響を盛り込んでおります。したがいまして、労働参加が進まないケースと比べますと、その分、被保険者の減少率が小さくなるわけでございますので、これを反映してマクロ経済スライドのスライド調整率が小さくなる、こういった構造にあるわけでございます。
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足立信也#24
○足立信也君 受給者である年齢の方が実は働かれて被保険者になるという説明ですね。
 世の中の方は、調整率というのは何だと、物価のスライドから更に引くんだと、〇・九と思い込んでいる方が多いんです。ただ、これにずっと示されているように、二〇四〇年は一・九ですよね。一・九というのは相当なパーセントです。
 そこで、私どもは、新成長戦略の中で就業率を上げるべきであると。それは女性であり、障害者であり、元気な高齢者。女性であっても、今の高齢者、本来受給される方々が働く側に、被保険者の側になる、これは女性も含まれています。じゃ、障害を持った方々が働かれた場合、これも被保険者の減少ということにつながっていくんでしょうか。障害年金をいただいている方々の雇用が進んだ場合はどうなるんでしょうか。
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鈴木俊彦#25
○政府参考人(鈴木俊彦君) 現在、法律に規定をされておりますマクロ経済スライドの調整率、この算定式ということで申しますと、障害者の方々につきましては、これは厚生年金、国民年金の中で被保険者という位置付けでございますので、言わば今のスライド調整率の中では支える力であるところの被保険者数に既に織り込まれてございます。
 したがいまして、メカニズムだけ申しますと、障害者の方が仮に働いておられないのが働く、厚生年金の被保険者になったということでありましても、このスライド調整率自体には直接には反映しない、こういった算定式になってございます。
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足立信也#26
○足立信也君 少しずつ理解が進んでいくと僕は思うんです。障害者はそうなんですよね。ということでございます。
 これが調整率の話で、次はそのスライドの話に行きますけれども、よく答弁で、これは社会保障の税の一体改革の合意、それから年金機能強化法等々、我々もそれは認めていたじゃないかという話をよくされます。それは、私も当事者として、マクロ経済スライドは徹底しなきゃいけないと議論があったことは、それは当然認めます。しかし、それまでの段階、それまでの段階では物価と賃金の低い方に合わせてスライドを導入するという考えはなかったですよ。
 我々は、むしろ、この前も参考人の方に質問しましたけれども、厚生年金の適用を拡大した方がはるかに所得代替率に対しては上がっていく、効果的だと。我々の選択は、被用者保険、厚生年金の加入者をやっぱり増やしていこうと。この十月から二十五万人増えましたけれども、我々のあのときの考え方は、例えば最低賃金以上、二十時間以上百万人、時間制限をなくした場合は更に百万人とか、ずっと試算の中でそこを増やすことが大事だということをやってまいりました。
 ですから、物価と賃金の上昇率の低い方に合わせるという考え方はあのときはなかったです、我々としては。それが今回出てきた。そこに出てきたのは、やはり社会保障審議会年金部会の去年の一月のこの議論の整理だったと思いますよ、ここで。だから、私たちがそこは認めていたじゃないかというのは、ちょっと私たちとしては違うと、それはその後に出てきた、去年出てきたことだということです。
 要は、この考え方は、デフレであろうがなかろうが、まあずっとデフレだったわけですが、デフレであろうがなかろうが、マクロ経済スライドをより機能させるために、物価と賃金低い方に合わせてスライドしていく賃金スライドを導入したと、私はそう思っている。その評価でよろしいですか。
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塩崎恭久#27
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、足立委員からの御指摘がございましたけれども、今回の賃金に合わせて年金額を改定をするというこのスライドルールは、マクロ経済スライドをより機能をさせるためのものということで、御指摘のとおりだというふうに思います。
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足立信也#28
○足立信也君 そこで、これは去年の一月の年金部会の議論の整理で出てきたと私申し上げました。その前の、おととしの財政検証に基づいたと、その基づいた法案であるというふうに説明をよくされているわけですけれども、やっぱり衆議院で特に議論になっていたように、二十六年財政検証には、賃金の上昇率が物価上昇率を下回る、この前提がないんですよね。そして、財政検証の後に賃金と物価の低い方で調整する。これ、丈比べという表現を参考人の方はされていました。
 財政検証の前提にないケースが法案として出てきた、そこに不満を持っている、あるいは本当にそれが実証できるのかということになっているわけです。参考人の方も、全方位の検証が必要だと。いい場合も悪い場合も、物価上昇よりも賃金上昇が低い場合も、それも含めて全方位の検証が必要である。なのに、財政検証には賃金が下回るケースがない。ところが、実際は二〇〇四年以降、物価変動率よりも賃金変動率が下回ったケースが二〇〇四年以降だけでも七回もある。七回もあるのに財政検証でそのことが議論されていない。このことが一番、私たちとしては不十分だろう、ここの試算出してくれよということになっている。
 衆議院はここに集中し過ぎたという感覚を私は持っていますが、やっぱりそれは偽らざる真実ですよ。実態に合っていない検証しかやられていないじゃないかと。政府の、安倍総理の希望は分かります。希望は分かるけれども、実態と合っていないじゃないかというのが一番の心配なことなんですよ。国民の皆さんもそうだと思いますよ。
 そこで、別の言い方をすると、キャリーオーバーというのが今度法案で出てきました。調整率をしっかり、調整率そのもの、数値まで下げられない場合に、景気が上昇したときに持ち越すんだと。しかし、これも、このキャリーオーバーしなきゃいけないときに、物価と賃金の低い方に合わせるということは、賃金スライドに合わせるということは、キャリーオーバーするときの代替措置じゃないかという考え方も、言い方としてはできるんですよ。
 賃金スライドの徹底ということですね。低い方に合わせるということは、要は、その目的は調整期間を、先ほど終点の話はしました、調整期間を短くする、早く終わらせる、一気に下げていく。これが、調整期間を短くするというのが目的、それでいいですね。
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塩崎恭久#29
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の二十六年の財政検証よりも五年前の二十一年の財政検証のときにも分かったことでありますけれども、平成十六年改正以降の現役世代の賃金の低下に合わせた年金額の改定を行わなかったために、今の年金をもらっていらっしゃる方々、高齢者の基礎年金部分の所得代替率が上がってしまうという一方で、将来の基礎年金部分の所得代替率が下がるということが判明をしたわけであります。
 今回の賃金に合わせてこの年金額を改定するスライドルールは、賃金が下がったときに賃金に合わせて年金額を改定することで、足下の所得代替率の上昇を防ぐことによって、マクロ経済スライドの調整期間をこれまでの見通しよりも長期化をするということを避ける、防ぐということのためのものでございまして、今、足立委員が御指摘のとおり、今回の見直しを行わなかった場合と比べてみますと、見直しを行った方が賃金が低下する不測の経済状態になった場合でもマクロ経済スライドによる調整はより早く終了をするということができると考えているところでございます。
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