予算委員会第三分科会
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会
会議録情報#0
昭和三十一年三月二十日(火曜日)
午前十時四十四分開会
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出席者は左の通り。
主査 堀 末治君
副主査 西岡 ハル君
委員
伊能 芳雄君
戸叶 武君
羽生 三七君
片柳 眞吉君
北 勝太郎君
千田 正君
政府委員
農林政務次官 大石 武一君
農林大臣官房長 谷垣 專一君
農林大臣官房予
算課長 昌谷 孝君
農林省農林経済
局長 安田善一郎君
農林省農地局長 小倉 武一君
農林省農業改良
局長 大坪 藤市君
農林省畜産局長 渡部 伍良君
農林省蚕糸局長 永野 正二君
食糧庁長官 清井 正君
林野庁長官 石谷 憲男君
水産庁長官 塩見友之助君
説明員
大蔵省主計局主
計官 大村 筆雄君
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本日の会議に付した案件
○昭和三十一年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十一年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十一年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時四十四分開会
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出席者は左の通り。
主査 堀 末治君
副主査 西岡 ハル君
委員
伊能 芳雄君
戸叶 武君
羽生 三七君
片柳 眞吉君
北 勝太郎君
千田 正君
政府委員
農林政務次官 大石 武一君
農林大臣官房長 谷垣 專一君
農林大臣官房予
算課長 昌谷 孝君
農林省農林経済
局長 安田善一郎君
農林省農地局長 小倉 武一君
農林省農業改良
局長 大坪 藤市君
農林省畜産局長 渡部 伍良君
農林省蚕糸局長 永野 正二君
食糧庁長官 清井 正君
林野庁長官 石谷 憲男君
水産庁長官 塩見友之助君
説明員
大蔵省主計局主
計官 大村 筆雄君
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本日の会議に付した案件
○昭和三十一年度一般会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十一年度特別会計予算(内閣
提出、衆議院送付)
○昭和三十一年度政府関係機関予算
(内閣提出、衆議院送付)
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堀
大
大石武一#2
○政府委員(大石武一君) 昭和三十一年度農林関係予算案についてその概要を御説明申し上げます。
本予算案は、農山漁家の経営及び経済を安定せしめることを主眼として、農林水産業における生産者の積極的な意欲と科学技術の向上を基調とし、従来の生産増強対策をさらに効率的に実施して農林水産業の生産性を向上するとともに特に農林畜水産物の価格安定、流通改善及び農林漁業経営の多角化等の施策を進めることをその重点といたし編成いたしたのであります。
まず一般会計における農林関係予算案の総体について申し上げます。
農林省所管合計といたしましては八百八億四千八百万円となっております。
これに総理府所管の農林関係公共事業費六十七億八百万円及び労働省所管の農林関係公共事業費二億円を加えました農林関係予算合計は八百七十七億五千六百万円となり、前年度九百四十一億四千五百万円に対し六十三億八千九百万円の減となっております。
かように関係予算におきまして減額を見ましたのは、災害復旧事業費において三十一億八千四百万円の減、農業保険費において赤字補填金繰り入れの減少等による三十四億一千九百万円の減、災害営農資金利子補給補助金において四億七百万円の減等計約七十億円の減があったためで、これは災害等の減少に伴い予算面におきましても実質上の減少要因があったためであります。従って、これらを除けば農林関係予算は実質的には前年度の規模を上回ったものと見ることができるのであります。
次に主要経費について簡単な説明を申し上げたいと存じます。
まず第一に新農村建設総合対策費についてであります。
この対策におきましては、農山漁民特に青年の自主的活動を基調とし、立地に応じ土地条件の整備、経営の多角化、技術の改良、各種共同施設の充実等適地適産に重点を置いて農山漁村の振興に必要な総合対策を強力に推進するため、地元の樹立する振興計画に基き、年次を追ってその達成をはかることとし、昭和三十一年度においては農用地交換整備事業、水稲早植等適地通産奨励施設、農山漁村振興共同施設等の特別助成事業を行うため十四億五千九百万円を計上いたしておりますが、これとあわせその他の一般助成事業、農業改良基金制度についてもこの趣旨にのっとって運用いたしますほか、農林漁業金融公庫の融資についても特に十五億円の貸付金を予定し、その遂行をはかることといたしております。
第二試験研究機構の整備強化に要する経費について申し上げます。
農林水産関係の試験研究において国及び都道府県の占める地位の重要性にかんがみ、昭和三十一年度においては、特に各試験研究機関の緊密な連係をはかりその活動を積極的にするため、農林水産技術会議を設置することとし、特別に試験研究費一億円、試験研究施設整備費一億五千万円、原子力利用研究費五千六百万円、計三億六百万円を新規計上して各研究項目の緊要度に応じ関係試験研究機関の総合的運営と所要施設の充実整備をはかる等の措置を講じて参る所存でありまして、その他の農林関係各試験研究機関の経費、二十五億九千九百万円、都道府県試験研究事業の補助費二億一千七百万円、民間試験研究に対する助成九千五百万円と相待って農林関係試験研究事業の特段の強化を期しておるのであります。
なお、これに関連いたしまして農林水産業における技術改良普及事業の強化をはかるため二十四億二千四百万円を計上いたしております。
第三に輸出振興について申し上げます。
農林水産物の輸出の振興がわが国農林水産業の発展上はもとより貿易収支上も重要な意義を持つことにかんがみ特に生糸については昭和二十九年末実施しております中央蚕糸協会による生糸の海外需要増進事業を昭和三十一年度においても引き続き実施する等農林水産物の輸出振興措置を講ずることとし、所要経費七千三百万円を計上いたしておりますほか、新たにマグロ、鮭等の海外需要を喚起するため通産省に特に所要経費一億円を計上いたし、農林省においてその運用に当ることといたしております。
第四に耕種改善による農作物の増産対策に要する経費について説明申し上げます。
まず第一に農業改良基金の創設についてであります。
わが国農業はその経営規模が零細で、所得水準も低く他産業部門に比べ生産力発展の自主的契機に乏しいため、国の強力な財政的支援を必要とすることは言うまでもないところであります。農業改良のための奨励的補助金についても、新技術の導入を円滑にするためには、その必要性、重要性はいささかも変りありませんが、一定の補助期間を経過し、普及の度合その他の理由によって補助金の必要な段階を過ぎても、なお奨励の必要のあるものについては、農業者の自主的な営農改善意欲の向上をはかりつつこの種の事業を促進することを適当と考え、これらに対しては無利子の奨励資金の貸付を行うこととし、また農業改良上必要な施設等の導入を容易にするため、これに必要な系統資金について債務の保証を行うことにより積極的に系統資金を活用することといたし、これらに要する経費として九億二千五百万円を新たに計上し、農業改良普及事業の強化と相待って農業経営の安定と農業生産力の増強をはかる方針であります。
次に、農産物種子対策につきましては、米麦、大豆、トウモロコシ、肥飼料作物、菜種、菜豆・エンドウ等について原々種圃、原種圃、採種圃を必要に応じ設置するほか災害対策用農産物種子の予備貯蔵を引き続き実施することとし、これがため四億二千二百万円を計上いたしたのであります。なお、従来補助により実施して参りました水稲健苗育成施設及び西南暖地等における水田生産力増強施設の奨励は、新農村建設総合対策による場合を除きこれを農業改良基金による貸付金により実施することといたしております。
次に、土壌対策につきましては、低位生産地の調査費として五千三百万円を計上し、今般農業改良基金の貸付金により実施することといたしております酸性土壌改良及び秋落水田改良事業とあわせて低位生産地の解消に努めて参りたいと考えております。また畑地帯、特殊土壌地帯及び北海道には、トラクター等による土層改良を実施することとし、所要経費七千八百万円を計上いたしております。
次に、植物防疫事業につきましては、農薬備蓄制度と相待って病害虫発生予察、防除組織の整備、特に市町村における防除機具の整備に努めることとし、四億七千五百万円を計上しております。
以上のほか、耕種改善事業としては、特殊農作物及び園芸農作物の生産確保改善の経費として三千百万円を計上しております。
第五に食糧増産対策費についてであります。土地改良、開拓事業等の農地の拡張改良による食糧増産経費は関係予算としましては、二百四十七億二千万円を計上しております。
なお、財政投融資計画中において余剰農産物見返資金より農業関係費として八十八億円が予定されておりますが、このうち約四十七億円を農業開発に充当する予定であり、また世界銀行から農業開発のための資金をも別途考慮しております。なお、外資導入関係事業に伴う国庫負担額は、前述の予算額のうち十一億七千二百万円を計上しております。
また農林漁業金融公庫による非補助土地改良事業に対する融資を五十五億円と大巾に増額いたし、融資による食糧増産事業の拡大をはかっております。土地改良事業費は関係予算においては農業機械整備費を含め百二十億一千九百万円を計上しております。
そのうち国営灌漑排水事業は五十五億四千百万円、都道府県営灌漑排水事業は三十一億三千六百万円、団体営灌漑排水事業は十五億四千九百万円、でいずれも前年度に比し若干の減額を見ているのでありますが、継続事業の早期完了をはかる等重点的に配分し、事業実施はできるだけ効率的に行うように努めて、食糧増産の基本施設造成の確保を行いたいと考えておるのであります。
特に三十一年度におきまして温水施設、老朽溜池、農地保全事業等の経費につきましては若干の増額を考慮いたしておりますほか、外資導入により引続き愛知用水事業等の促進を図る予定であります。
次に耕地整備事業費につきましては、暗渠排水、客土、区画整理、農道、索道等従来の事業を実施することとし所要経費二十一億一千百万円を計上しております。
開拓事業につきましては、七十一億九千七百万円を計上しております。
このうち開墾建設事業として三十九億三千五百万円、干拓建設事業として二十四億四千八百万円、計画費として三億二千百万円、開拓事業費補助として四億九千百万円を計上いたしております。開拓に伴う新規入植戸数は、機械開墾地区を含め五千戸を予定いたしております。
入植助成のためには以上の開拓事業費のほかに、住宅、開墾作業、土壌改良のため、開拓実施費として二十二億一千九百万円を計上いたしております。
以上のほかに外資導入による開拓事業地区として、上北、根釧の両地区の機械開墾による大規模開拓を引き続き促進することとし所要経費六億四百万円を計上して昭和三十一年度において地元増反のほか、百八十六戸の入植を予定しております。
なお、開拓事業に関連いたしまして開拓者に対し、営農資金及び役畜乳牛導入資金として十七億一千五百万円を開拓者資金融通特別会計で貸し付けることとなっておりますほか、上北、根釧地区の入植者に対しては別途余剰農産物資金をこの会計を通じ、一億七千四百万円を貸し付ける予定であります。
さらに、開拓者の短期資金融通の円滑化をはかるため、開拓者融資保証協会に対し、前年度の五千万円に加えて昭和三十一年度においても五千万円の出資を計上いたしております。
以上の一般的な食糧増産対策経費のほか、鉱害復旧事業といたしまして八億三千万円災害関連事業といたしまして、六億八千百万円を計上いたし、これらの事業の促進をはかることといたしております。
なお、一般公共事業の及びがたい農山村の小団地を開発するため、小団地開発整備事業を促進することとし、三億四千六百万円を計上いたしております。
第六に農業保険費についてであります。
農業災害補償制度につきましては、かねてからその制度改正につき研究を続けておりますが、昭和三十一年度予算案においてはとりあえず、現行制度に即しつつ農業災害補償制度の運営に必要な経費を計上いたしたのでありますが、その総額は百十一億六千六百万円でありまして、前年度に比し三十四億一千九百万円の減少をみておるのであります。このうち特別会計繰入額については、まず前年度においては必要であった同特別会計再保険金支払財源不足補てん金二十八億円が昭和三十一年度においては計上を必要としなくなっておりますのと、さらに共済掛金の国庫負担については、水陸稲の平均反当共済金額の減少があり、その他麦価・繭価・家畜の掛金率の低下等が見込まれますので、八十六億八千六百万円をもってまかないうるものと考え、これを計上した次第であります。
その他の経費としましては、二十四億八千万円を計上しておりますが、これにより都道府県による農業共済団体の指導監督を強化し、その運営の適正化をはかることとしましたほか、合併農業共済組合に対する特別助成、農作物の損害評価事務の強化等の新事業を実施することとするとともに掛金予納制等についても措置を講ずる方針であります。
第七に農林漁業関係団体等の経費について説明申し上げます。まず、農業委員会関係につきましては、全国農業会議所、都道府県農業会議に対する事業活動促進に必要な助成費を前年と同様一億一千万円計上しておりますが、市町村農業委員会費補助につきましては食糧制度の改変、農業総合計画の推進、農地関係事務等を実情に即して行うこととし、職員三分の二人分の事務に相当するもののみを負担し、残余の職員一人と三分の一人分は地方財源計算に組み入れることといたしており、町村合併による委員会数の減少をも考慮して九億七千万円(前年度十八億七千三百万円)を計上し、その他代表者会議費等を含め総額において十一億一千二百万円(前年度二十億四千二百万円)を計上しております。
次に農業協同組合中央会の事業活動促進補助のため六千万円(前年度六千万円)農林漁業組合の検査指導のため一億三千四百万円(前年度一億二百万円)を計上致し、その監督に遺憾なきを期しております。
また農林漁業協同組合再建整備法に基く再建整備組合の増資奨励金に充てるため同法による年次である昭和三十年第四・四半期分三千万円(前年度三億六百万円)連合会整備促進事業費五億三千万円(前年度一億四千九百万円)を計上いたし、その再建整備を促進するとともに、不振農協の整備強化対策として各都道府県に振興対策委員会を設けてその振興対策を講ずることとし、とりあえず昭和三十一年度においては組合債務に対する利子補給、長期駐在員の配置、合併の促進等指導の強化を行うこととし、これらに要する経費一億一千三百万円を新規に計上しております。
第八といたしまして農林水産物並びに生産資材の流通改善及び価格安定に関する経費について説明申し上げます。
農林漁業経営の安定と所得の確保をはかりますためには、農林水産物等の価格安定生産費の低下をはかることが、何よりも急務であることは言うまでもないところであります。
まず、化学肥料につきましては、一般会計におきまして臨時肥料需給安定法に基く需給調整のための肥料保管措置による欠損補てんの経費及び肥料市況調査等の経費として一億七百万円(前年度一億四千五百万円)を計上しております。
農薬につきましても前年に引き続き全国及び都道府県において保管を行うこととし、所要経費一億二千七百万円(前年度一億三千九百万円)を計上しております。
購入飼料につきましては、食糧管理特別会計において海外の市況調査費として百万円(前年度百万円)を計上いたしましたほか、同会計におきまして輸入飼料の売買操作により需給及び価格の安定をはかることといたしております。
生鮮食品流通改善の対策といたしましては生鮮食料品の取引を公正にし、生産者及び消費者の利益を増進するため中央卸売市場等の監督を強化することとし、またその施設の新増設の助成として融資等の措置を講じて参りたいと考えるものであります。
乳製品につきましても廉価な製品の供給と消費の拡大をはかるため、前年に引き続き国内産脱脂粉乳の学童給食への利用を奨励することとし、この購入費補助として、一千八百万円を計上いたし、この面からも消費の促進に資したいと存じております。
第九に畜産振興の経費につき説明申し上げます。
まず、家畜の導入及び改良増殖についてでありますが、四億四千二百万円(前年度五億五千万円)を計上いたし、従前に引き続き府県に対する種畜購入補助を実施いたしますほか、集約酪農地域継続二地区につき六百頭、新規に世界銀行資金により千九百頭のジャージー種乳牛を導入することといたしております。また有畜農家創設資金利子補給に必要な経費として二億七千六百万円(前年度一億九千二百万円)を計上しております。
次に、自給飼料対策でありますが、まず牧野改良対策として草地改良に一億九千四百万円(前年度一億八千九百万円)、牧野改良センター二カ所の増設のために三千六百万円(前年度四千四百万円)、北海道の乾草調整施設費補助として三百万円を計上いたし、牧野改良事業の機械化を急速に推進することといたしましたほか、自給飼料増産のため飼料自給経営施設補助として一千五百万円(前年度一千九百万円)、飼料作物採種圃等の経費一千五百万円(前年度一千五百万円)を計上いたしております。
また、畜産技術の振興をはかるため畜産技術振興補助として三千三百万円を計上いたしておりますが、これにより中央及び地方における畜産団体による経営診断事業の実施をはかりたいと考えております。
なお、畜舎、サイロ等の畜産経営の基幹となるべき施設の導入については、農林漁業金融公庫融資によるもののほか、新たに創設された農業改良基金による債務保証によって系統資金の活用をはかることといたしたのであります。
第十といたしまして、蚕糸業の振興に要する経費について説明申し上げます。
生糸の輸出増進事業及び蚕糸の技術改良につきましては、先に申し述べた通りでありますが、これと相待って、国内における原料繭の合理的増産と生産費低減の措置として、従来の経営改善特別措置指導施設費補助として六千三百万円(前年度六千五百万円)、桑園改植の展示のための桑園能率増進施設に対する補助として五千三百万円(前年度八千九百万円)を計上いたしておりますが、このほか今般創設される農業改良基金制度に基く貸付金により老朽桑園の改植を促進することとしております。
なお、生糸の品質改善対策の一環として新たに蚕品種の再調査、繭検定所に対する繭粒撰別機の設置、練減及びラウヂネスの調査等に要する経費八百万円を計上しております。
第十一といたしまして林業振興のための経費について説明申し上げます。
まず、山林公共事業費につきましては、治山事業に四十二億七千六百万円(前年度四十五億五千九百万円)、造林事業に二十九億七千万円(前年度三十一億九千五百万円)、林道事業に十六億八千四百万円(前年度十七億五千六百万円)を計上いたしております。
また、造林事業については上述のほか国有林野事業特別会計におきまして公有林野の官行造林事業として八億七千百万円(前年度八億四千三百万円)を引き続き実施することとしております。
一般民有林対策としましては、林業関係の技術改良については先に申し述べた通りでありますが、森林計画に三億九千三百万円(前年度三億八千七百万円)、樹苗養成及び球果採取等優良種苗確保のため八千九百万円(前年度公共事業五千九百万円一般二千二百万円)、保安林整備計画実施に二千四百万円(前年度三千五百万円)、森林病害虫防除に一億三千一百万円(前年度二億三千八百万円)、有益鳥獣増殖に六百万円(前任度六百万円)を計上いたし、森林資源の維持培養に努力いたす所存であります。
第十二といたしまして水産業の振興の経費につき説明申し上げます。
水産業の振興のためには、沿岸及び沖合いにおける資源が枯渇の傾向を示しつつある現状にかんがみまして、従来の水産増殖事業を継続するほか、海外漁場への発展、新漁場の関発に特段の努力を振うことといたしておりますほか、別途新農村建設総合対策の一環として沿岸漁村振興総合施設助成事業を実施し、沿岸漁村の振興をはかることといたしております。
水産資源の増殖につきましては一億九千万円(前年度一億四千五百万円)を計上いたし、前年に引き続き内水面における種苗生産及び放流施設、貝類増殖、浅海増殖を実施いたす方針であります。
新漁場開発につきましては、沖合い漁場について五百万円(前年度一千万円)、インド洋におけるマグロ資源開発のため五千二百万円(前年度一千五百万円)、ブラジル沖合いにおける開発調査のために新規に一千三百万円を計上いたしておりますほか、海洋調査関係経費として三千五百万円(前年度五千五百万円)を計上しております。
また水産資源保護のための漁業調整及び取締り関係につきましては北洋漁業、太平洋及び東支那海における以西底びき網漁業、捕鯨業等の国際漁業関係に三億三百万円(前年度二億九千九百万円)、沿岸沖合い内木面関係一億二千六百万円(前年度一億二千三百万円)を計上いたしておりますほか、新たに沖合い漁業取締り船及び調査船各一隻の新規建造を行うこととしております。
次に、漁港施設の拡充につきましては、既着工地区の早期完成をはかることに重点を置き、二十四億二千七百万円(前年度二十一億一千万円)を計上し漁港修築事業の促進を期しております。
第十三といたしまして農地、林野、漁港関係の災害復旧費について申し上げます。
農地及び農業公共施設の災害復旧費に九十八億一千四百万円(前年度百二十九億百万円)、治山、施設及び林道の災害復旧に四億七千百万円(前年度七億三千八百万円)、漁港の災害復旧に十五億九百万円(前年度十三億三千九百万円)、 合計百十七億九千五百万円(前年度百四十九億七千九百万円)を計上いたしましたが、前年に比し三十一億八千万円の減少となっております。これは災害が逐次減少したためでありまして、これによりまして昭和三十一年度におきまして二十七年以前の災害につきましては、残事業量のほとんどを完了し、二十八年災害につきましては総事業量の七五%、二十九年災害につきましては同じく七〇%、三十年災害につきましては、同じく六五%まで完了いたすことを目途としております。
第十四には農林漁業における財政投融資と営農資金等の利子補給関係費について即し上げます。
まず、農林漁業金融公庫でありますが、産業投資特別会計よりの出資十億円(前年度一般会計より十億円)、資金運用部からの借入金百四十五億円(前年度百九十五億円)、及び簡易生命保険及び郵便年金特別会計からの借入金五十五億円(前年度〇)に回収金八十億円(前年度計画五十五億円)を加えて二百九十億円の原資計画により従来に引き続き土地改良、林業、漁業、塩業、共同利用施設及び自作農維持創設等に対する融資を行うほか、新農村建設のため特別の融資を行うことといたしております。
特別会計による農林省関係の政府融資乃至融資保証の制度としましては開拓者資金融通及び中小漁業融資保証保険の両特別会計があることは御承知の通りでありますが、開拓者資金融通特別会計の融資予定額としては先に述べました通り十八億八千九百万円を計上いたし、また中小漁業融資保証保険特別会計においては今般一億円の繰り入れを行うこととし、年間百億円の保証を予定いたしております。
このほか今後の予算措置により直接活用される系統資金量は、農業改良基金制度により十八億二千一百万円、開拓者資金保証協会出資五千万円により、従来の資金量に加えて三億円、有畜農家創設資金利子補給により十二億三千九百万円が予定されております。
一般会計による利子補給金といたしましては、昭和二十八年及び二十九年発生災害の被害農家に対する営農資金利子補給、十勝沖地震による農業施設災害復旧資金に対する利子補給並びに水産関係のルース台風、十勝沖地震、カムチャッカ沖地震等による漁業災害及び昭和二十九年及び三十年発生災害に対する復旧資金の利子補給等を含めて十四億五千万円を計上いたしましたほか、有畜農家創設資金利子補給につきましては先に述べた通りでございます。
引続いて昭和三十一年度の農林関係特別会計予算について説明申し上げます。
第一に食糧管理特別会計につき申し上げます。
この会計の歳入、歳出はともに八千七百四十六億九千五百万円となっております。
米穀及び麦類の管理制度につきましては、制度の急変を避け、さしあたり普通外米の消費を自由にする等の所要の改善を行うこととし、本特別会計における昭和三十年度までの損失は、同年度において処理し、昭和三十一年度においては厳に収支の均衡を確保することとしております。
昭和三十一年産米の集荷数量は三十年度当初予算とおおむね同量の二千三百五十万石と予定し、配給日数については全国的に均衡化することに努め、普通外米については現行の消費規正を撤廃する方針であります。
国内産麦については、ほぼ三十年度買い入れ実績程度の百二十五万トンの買い上げを予定しております。
食糧の輸入につきましては、配給外米の品質の向上に留意することといたし、米麦ともにその数量は内地食糧の不足を補う限度にとどめ、米百十一万トン、麦三百八万トンを予定しております。
生産者価格について申し上げますと、三十一年産米の政府買い入れ価格につきましては、三十年産米の政府買い入れ価格算定に準拠した方式により、三十一年産麦につきましては、現行の政府買い入れ価格算定方式により算定いたしたのであります。
また消費者価格及び政府売り渡し価格につきましては、内地米は現行価格に据え置くことといたし、普通外米は内地米との格差を適正化し、内麦については消費者価格水準の実勢を考慮してそれぞれ改訂する方針であります。
食生活改善のための学童給食用小麦の廉価払い下げに伴う損失補てん金として十五億四千万円を一般会計より受け入れることといたしております。
米麦以外の農産物等につきましても、前年に引続き、澱粉、テンサイ糖、カンショなま切りぼし、菜種、飼料の買い入れ費を計上し、農産物及び飼料等の価格の安定及び農家所得の確保をはかる措置を講じたいと考えております。
輸入砂糖につきましては、砂糖の価格安定について別途関係業界の自主的調整措置を講ずることといたしておりますが、なお、価格の安定を期し得ない場合におきましては、本会計において所要数量の買い入れ及び売り渡しを行い得るよう措置する方針であります。
第二、農業共済再保険特別会計について申し上げます。
この会計の各勘定を通じまして、歳入、歳出はともに百七十六億七千四百万円となっております。
このうちまず基金勘定につきましては、三十年度末において農業勘定の剰余金を本勘定に受け入れることが見込まれますので、その歳入歳出はともに二十八億九千七百万円を計上しております。
次に農業勘定でありますが、三十一年度予算では、前年度の予算に比べまして、三十年度引き受け実績を基礎として算定した結果水陸稲の平均反当共済金額の減少があり、麦価、繭価の値下りにより、共済掛金の国庫負担額は減少を来たし、また二十九年度の風水害、冷害によります再保険金支払い財源の不足補てん分として三十年度に計上された二十八億円は当然不要となっております。この結果八十一億二千二百万円を一般会計より受け入れろことといたしております。
次に家畜勘定につきましては、三十一年度は死亡廃用共済と疾病傷害共済との一元化により掛金の料率も引き下げられますので、共済掛金の国庫負担額は減少し、四億八千九百万円を一般会計より受け入れろことといたしております。
第三、森林火災保険特別会計につきましては、前年度同様の事業を実施することとし、歳入、歳出ともに四億二千万円を予定いたしております。
第四、漁船再保険特別会計につき申上げます。
まず、並日通勘定につきましては、歳入、歳出ともに十三億三千七百万円と前年に比し増加をいたしておりますが、これは本制度の普及による加入漁船数の増加によるものでありまして、とのため国庫負担分二億三千五百万円を一般会計より受け入れすることにいたしました。
特殊保険勘定は歳入、歳出ともに四億二千万円を計上いたして再保険金の支払いに充てることといたしておりますが、歳入の一部として資金運用部よりの借入金八千五百万円を予定しております。
また給与保険勘定につきましては、特殊保険と同様の考えのもとに、保険事故が発生した場合の再保険金の財源として資金運用部より五千万円の借り入れを予定し、歳入、歳出とも七千九百万円を計上いたしております。第五、自作農創設特別措置特別会計につき申上げます。
この会計の歳入、歳出は十四億五千九百万円でありまして、土地の買収につきましては、既墾地四千町歩、未墾地一万三千二百町歩・牧野千五百町歩を、またその売り渡しにつきましては、既墾地五千五百町歩、未墾地四万九千町歩、牧野四千五百町歩を予定いたして、おります。
第六、開拓者資金融通特別会計につき申上げます。
この会計の歳入、歳出は二十三億六千百万円でございます。
まず営農資金につきましては、二十九年、三十年の入植者を含めこれらに対し営農資金及び共同施設資金として九億五千二百万円を貸し付けることといたしております。この中には経営規模の実績が従来に予定の規模を超える状態にあるものと判明した二十九年入植者についての融資の増加を考慮いたしております。
また営農不振の地区に対しましては、その振興対策として資金の貸付八千万円を予定し、さらに累年の災害を受けた入植者に対し実質的な負担軽減をはかるため、農機具、家畜等の営農改善資金三億三千七百万円の貸付を行うことといたしております。
開拓者が営農上必要とする乳牛三千七百頭、役畜四千頭を導入するため家畜導入資金として三億四千七百万円を計上し、既入植者の安定をはかることといたしました。
これらの資金の調達は償還金と借入金によりこれを賄うこととし、十億円を資金運用部より借り入れるほか、機械開墾地区分については余剰農産物特別会計より一億七千四百万円を借り入れることといたしております。
第七、国有林野事業特別会計につき申し上げます。
この会計の歳入、歳出は、四百九億五百万円であります。
本会計においては、木材の需給計画に基く国有林よりの供給量はこれを確保し得るよう措置することとし、北海道の風倒木については、その妥当と認められる範囲において急速に処分を行うよう計画いたしたのであります。林道及び造林経費については、おおむね前年通りとし、また治山のための民有林買い上げについては、最近の木材価格値下りによる本会計の経理状況だかんがみ従来の三分の二程度に押え、これに伴う治山施設の施行もこれに応じ縮小をいたしてのであります。また公有林野官行造林については、特に造林の拡大をはかるため計画通りの実施を確保することとしたのであります。
以上の結果本会計の収支は十億円の不足を来すこととなるの空、これは資金運用部に預け入れてある剰余金を取りくずして、これに充当することといたしたのであります。
第八、糸価安定特別会計につきましては、歳入、歳出ともに六十四億二千四百万円を予定いたしております。
繭価の異常なる変動を調整するための最低価格による生糸の買上量を一万四千五百俵とし、また輸出適格生糸につき保管会社が買い入れ保管した生糸についても特別買い入れ五千俵を予定し、また繭価の維持のため養蚕団体をして共同保管を行わしめることとし、これについても保管数量百万貫を予定し、これらに要する経費については、前年度剰余金三十四億六百万円のほか、糸価安定特別会計法の運用により三十億円を限度とする借入金を活用することといたす方針であります。
第九・最後に中小漁業融資保証保険特別会計について申し上げます。
この会計は、昭和二十七年度、五億円の基金で発足いたしましたが、この保証実績も昭和二十九年以降漸増の傾向にありその保険金支払も今後増加が予想せられ、この基金に不足を来すおそれがあるので、さしあたり三十一年度一億円を一般会計より受け入れ、歳入、歳出ともに六億二千八百万円を予定いたしております。
以上が農林関係一般会計予算案及び特別会計予算案の概要でありますが、農林関係予算の中で比較的に重要な地位を占める補助金につきまして申し上げますと、公共事業関係で三百四十三億六千五百万円、公共事業以外の一般経費で百六十億二千三百万円、計五百三億八千八百万円の補助金を計上いたしておりますが、前年度に比し公共事業費において四十億七千百万円の減、公共事業費以外の一般経費において二億七千百万円の増となり差し引き三十八億円の減少となっておりますが、これは、公共事業費における災害復旧事業費の大幅血減少が主因をなしておるのであります。この結果、農林関係補助金に伴う地方公共団体の負担額は、公共事業費において約百十五億円(前年度約百三十九億円)公共事業以外の一般経費において約五十五億円(前年度約六十八億円)計約百七十億円(前年度約二百七億円)と前年に比し約三十七億円の減少をみております。
昭和三十一年度におきましては、地方財政逼迫の状況にかんがみ、特に地方補助職員の給与費の補助額の是正、公共土木事業中山林漁港についての補助率の引き上げ等地方負担の軽減に努力いたした次第であります。
よろしく御審議のほど御願い申し上げます。
なお、今までの説明におきまして用いました前年度の予算額は、いずれも当初予算によるものでありますが、これにつきましては、今国会において補正が行われておりますことを念のため申し添えます。
この発言だけを見る →本予算案は、農山漁家の経営及び経済を安定せしめることを主眼として、農林水産業における生産者の積極的な意欲と科学技術の向上を基調とし、従来の生産増強対策をさらに効率的に実施して農林水産業の生産性を向上するとともに特に農林畜水産物の価格安定、流通改善及び農林漁業経営の多角化等の施策を進めることをその重点といたし編成いたしたのであります。
まず一般会計における農林関係予算案の総体について申し上げます。
農林省所管合計といたしましては八百八億四千八百万円となっております。
これに総理府所管の農林関係公共事業費六十七億八百万円及び労働省所管の農林関係公共事業費二億円を加えました農林関係予算合計は八百七十七億五千六百万円となり、前年度九百四十一億四千五百万円に対し六十三億八千九百万円の減となっております。
かように関係予算におきまして減額を見ましたのは、災害復旧事業費において三十一億八千四百万円の減、農業保険費において赤字補填金繰り入れの減少等による三十四億一千九百万円の減、災害営農資金利子補給補助金において四億七百万円の減等計約七十億円の減があったためで、これは災害等の減少に伴い予算面におきましても実質上の減少要因があったためであります。従って、これらを除けば農林関係予算は実質的には前年度の規模を上回ったものと見ることができるのであります。
次に主要経費について簡単な説明を申し上げたいと存じます。
まず第一に新農村建設総合対策費についてであります。
この対策におきましては、農山漁民特に青年の自主的活動を基調とし、立地に応じ土地条件の整備、経営の多角化、技術の改良、各種共同施設の充実等適地適産に重点を置いて農山漁村の振興に必要な総合対策を強力に推進するため、地元の樹立する振興計画に基き、年次を追ってその達成をはかることとし、昭和三十一年度においては農用地交換整備事業、水稲早植等適地通産奨励施設、農山漁村振興共同施設等の特別助成事業を行うため十四億五千九百万円を計上いたしておりますが、これとあわせその他の一般助成事業、農業改良基金制度についてもこの趣旨にのっとって運用いたしますほか、農林漁業金融公庫の融資についても特に十五億円の貸付金を予定し、その遂行をはかることといたしております。
第二試験研究機構の整備強化に要する経費について申し上げます。
農林水産関係の試験研究において国及び都道府県の占める地位の重要性にかんがみ、昭和三十一年度においては、特に各試験研究機関の緊密な連係をはかりその活動を積極的にするため、農林水産技術会議を設置することとし、特別に試験研究費一億円、試験研究施設整備費一億五千万円、原子力利用研究費五千六百万円、計三億六百万円を新規計上して各研究項目の緊要度に応じ関係試験研究機関の総合的運営と所要施設の充実整備をはかる等の措置を講じて参る所存でありまして、その他の農林関係各試験研究機関の経費、二十五億九千九百万円、都道府県試験研究事業の補助費二億一千七百万円、民間試験研究に対する助成九千五百万円と相待って農林関係試験研究事業の特段の強化を期しておるのであります。
なお、これに関連いたしまして農林水産業における技術改良普及事業の強化をはかるため二十四億二千四百万円を計上いたしております。
第三に輸出振興について申し上げます。
農林水産物の輸出の振興がわが国農林水産業の発展上はもとより貿易収支上も重要な意義を持つことにかんがみ特に生糸については昭和二十九年末実施しております中央蚕糸協会による生糸の海外需要増進事業を昭和三十一年度においても引き続き実施する等農林水産物の輸出振興措置を講ずることとし、所要経費七千三百万円を計上いたしておりますほか、新たにマグロ、鮭等の海外需要を喚起するため通産省に特に所要経費一億円を計上いたし、農林省においてその運用に当ることといたしております。
第四に耕種改善による農作物の増産対策に要する経費について説明申し上げます。
まず第一に農業改良基金の創設についてであります。
わが国農業はその経営規模が零細で、所得水準も低く他産業部門に比べ生産力発展の自主的契機に乏しいため、国の強力な財政的支援を必要とすることは言うまでもないところであります。農業改良のための奨励的補助金についても、新技術の導入を円滑にするためには、その必要性、重要性はいささかも変りありませんが、一定の補助期間を経過し、普及の度合その他の理由によって補助金の必要な段階を過ぎても、なお奨励の必要のあるものについては、農業者の自主的な営農改善意欲の向上をはかりつつこの種の事業を促進することを適当と考え、これらに対しては無利子の奨励資金の貸付を行うこととし、また農業改良上必要な施設等の導入を容易にするため、これに必要な系統資金について債務の保証を行うことにより積極的に系統資金を活用することといたし、これらに要する経費として九億二千五百万円を新たに計上し、農業改良普及事業の強化と相待って農業経営の安定と農業生産力の増強をはかる方針であります。
次に、農産物種子対策につきましては、米麦、大豆、トウモロコシ、肥飼料作物、菜種、菜豆・エンドウ等について原々種圃、原種圃、採種圃を必要に応じ設置するほか災害対策用農産物種子の予備貯蔵を引き続き実施することとし、これがため四億二千二百万円を計上いたしたのであります。なお、従来補助により実施して参りました水稲健苗育成施設及び西南暖地等における水田生産力増強施設の奨励は、新農村建設総合対策による場合を除きこれを農業改良基金による貸付金により実施することといたしております。
次に、土壌対策につきましては、低位生産地の調査費として五千三百万円を計上し、今般農業改良基金の貸付金により実施することといたしております酸性土壌改良及び秋落水田改良事業とあわせて低位生産地の解消に努めて参りたいと考えております。また畑地帯、特殊土壌地帯及び北海道には、トラクター等による土層改良を実施することとし、所要経費七千八百万円を計上いたしております。
次に、植物防疫事業につきましては、農薬備蓄制度と相待って病害虫発生予察、防除組織の整備、特に市町村における防除機具の整備に努めることとし、四億七千五百万円を計上しております。
以上のほか、耕種改善事業としては、特殊農作物及び園芸農作物の生産確保改善の経費として三千百万円を計上しております。
第五に食糧増産対策費についてであります。土地改良、開拓事業等の農地の拡張改良による食糧増産経費は関係予算としましては、二百四十七億二千万円を計上しております。
なお、財政投融資計画中において余剰農産物見返資金より農業関係費として八十八億円が予定されておりますが、このうち約四十七億円を農業開発に充当する予定であり、また世界銀行から農業開発のための資金をも別途考慮しております。なお、外資導入関係事業に伴う国庫負担額は、前述の予算額のうち十一億七千二百万円を計上しております。
また農林漁業金融公庫による非補助土地改良事業に対する融資を五十五億円と大巾に増額いたし、融資による食糧増産事業の拡大をはかっております。土地改良事業費は関係予算においては農業機械整備費を含め百二十億一千九百万円を計上しております。
そのうち国営灌漑排水事業は五十五億四千百万円、都道府県営灌漑排水事業は三十一億三千六百万円、団体営灌漑排水事業は十五億四千九百万円、でいずれも前年度に比し若干の減額を見ているのでありますが、継続事業の早期完了をはかる等重点的に配分し、事業実施はできるだけ効率的に行うように努めて、食糧増産の基本施設造成の確保を行いたいと考えておるのであります。
特に三十一年度におきまして温水施設、老朽溜池、農地保全事業等の経費につきましては若干の増額を考慮いたしておりますほか、外資導入により引続き愛知用水事業等の促進を図る予定であります。
次に耕地整備事業費につきましては、暗渠排水、客土、区画整理、農道、索道等従来の事業を実施することとし所要経費二十一億一千百万円を計上しております。
開拓事業につきましては、七十一億九千七百万円を計上しております。
このうち開墾建設事業として三十九億三千五百万円、干拓建設事業として二十四億四千八百万円、計画費として三億二千百万円、開拓事業費補助として四億九千百万円を計上いたしております。開拓に伴う新規入植戸数は、機械開墾地区を含め五千戸を予定いたしております。
入植助成のためには以上の開拓事業費のほかに、住宅、開墾作業、土壌改良のため、開拓実施費として二十二億一千九百万円を計上いたしております。
以上のほかに外資導入による開拓事業地区として、上北、根釧の両地区の機械開墾による大規模開拓を引き続き促進することとし所要経費六億四百万円を計上して昭和三十一年度において地元増反のほか、百八十六戸の入植を予定しております。
なお、開拓事業に関連いたしまして開拓者に対し、営農資金及び役畜乳牛導入資金として十七億一千五百万円を開拓者資金融通特別会計で貸し付けることとなっておりますほか、上北、根釧地区の入植者に対しては別途余剰農産物資金をこの会計を通じ、一億七千四百万円を貸し付ける予定であります。
さらに、開拓者の短期資金融通の円滑化をはかるため、開拓者融資保証協会に対し、前年度の五千万円に加えて昭和三十一年度においても五千万円の出資を計上いたしております。
以上の一般的な食糧増産対策経費のほか、鉱害復旧事業といたしまして八億三千万円災害関連事業といたしまして、六億八千百万円を計上いたし、これらの事業の促進をはかることといたしております。
なお、一般公共事業の及びがたい農山村の小団地を開発するため、小団地開発整備事業を促進することとし、三億四千六百万円を計上いたしております。
第六に農業保険費についてであります。
農業災害補償制度につきましては、かねてからその制度改正につき研究を続けておりますが、昭和三十一年度予算案においてはとりあえず、現行制度に即しつつ農業災害補償制度の運営に必要な経費を計上いたしたのでありますが、その総額は百十一億六千六百万円でありまして、前年度に比し三十四億一千九百万円の減少をみておるのであります。このうち特別会計繰入額については、まず前年度においては必要であった同特別会計再保険金支払財源不足補てん金二十八億円が昭和三十一年度においては計上を必要としなくなっておりますのと、さらに共済掛金の国庫負担については、水陸稲の平均反当共済金額の減少があり、その他麦価・繭価・家畜の掛金率の低下等が見込まれますので、八十六億八千六百万円をもってまかないうるものと考え、これを計上した次第であります。
その他の経費としましては、二十四億八千万円を計上しておりますが、これにより都道府県による農業共済団体の指導監督を強化し、その運営の適正化をはかることとしましたほか、合併農業共済組合に対する特別助成、農作物の損害評価事務の強化等の新事業を実施することとするとともに掛金予納制等についても措置を講ずる方針であります。
第七に農林漁業関係団体等の経費について説明申し上げます。まず、農業委員会関係につきましては、全国農業会議所、都道府県農業会議に対する事業活動促進に必要な助成費を前年と同様一億一千万円計上しておりますが、市町村農業委員会費補助につきましては食糧制度の改変、農業総合計画の推進、農地関係事務等を実情に即して行うこととし、職員三分の二人分の事務に相当するもののみを負担し、残余の職員一人と三分の一人分は地方財源計算に組み入れることといたしており、町村合併による委員会数の減少をも考慮して九億七千万円(前年度十八億七千三百万円)を計上し、その他代表者会議費等を含め総額において十一億一千二百万円(前年度二十億四千二百万円)を計上しております。
次に農業協同組合中央会の事業活動促進補助のため六千万円(前年度六千万円)農林漁業組合の検査指導のため一億三千四百万円(前年度一億二百万円)を計上致し、その監督に遺憾なきを期しております。
また農林漁業協同組合再建整備法に基く再建整備組合の増資奨励金に充てるため同法による年次である昭和三十年第四・四半期分三千万円(前年度三億六百万円)連合会整備促進事業費五億三千万円(前年度一億四千九百万円)を計上いたし、その再建整備を促進するとともに、不振農協の整備強化対策として各都道府県に振興対策委員会を設けてその振興対策を講ずることとし、とりあえず昭和三十一年度においては組合債務に対する利子補給、長期駐在員の配置、合併の促進等指導の強化を行うこととし、これらに要する経費一億一千三百万円を新規に計上しております。
第八といたしまして農林水産物並びに生産資材の流通改善及び価格安定に関する経費について説明申し上げます。
農林漁業経営の安定と所得の確保をはかりますためには、農林水産物等の価格安定生産費の低下をはかることが、何よりも急務であることは言うまでもないところであります。
まず、化学肥料につきましては、一般会計におきまして臨時肥料需給安定法に基く需給調整のための肥料保管措置による欠損補てんの経費及び肥料市況調査等の経費として一億七百万円(前年度一億四千五百万円)を計上しております。
農薬につきましても前年に引き続き全国及び都道府県において保管を行うこととし、所要経費一億二千七百万円(前年度一億三千九百万円)を計上しております。
購入飼料につきましては、食糧管理特別会計において海外の市況調査費として百万円(前年度百万円)を計上いたしましたほか、同会計におきまして輸入飼料の売買操作により需給及び価格の安定をはかることといたしております。
生鮮食品流通改善の対策といたしましては生鮮食料品の取引を公正にし、生産者及び消費者の利益を増進するため中央卸売市場等の監督を強化することとし、またその施設の新増設の助成として融資等の措置を講じて参りたいと考えるものであります。
乳製品につきましても廉価な製品の供給と消費の拡大をはかるため、前年に引き続き国内産脱脂粉乳の学童給食への利用を奨励することとし、この購入費補助として、一千八百万円を計上いたし、この面からも消費の促進に資したいと存じております。
第九に畜産振興の経費につき説明申し上げます。
まず、家畜の導入及び改良増殖についてでありますが、四億四千二百万円(前年度五億五千万円)を計上いたし、従前に引き続き府県に対する種畜購入補助を実施いたしますほか、集約酪農地域継続二地区につき六百頭、新規に世界銀行資金により千九百頭のジャージー種乳牛を導入することといたしております。また有畜農家創設資金利子補給に必要な経費として二億七千六百万円(前年度一億九千二百万円)を計上しております。
次に、自給飼料対策でありますが、まず牧野改良対策として草地改良に一億九千四百万円(前年度一億八千九百万円)、牧野改良センター二カ所の増設のために三千六百万円(前年度四千四百万円)、北海道の乾草調整施設費補助として三百万円を計上いたし、牧野改良事業の機械化を急速に推進することといたしましたほか、自給飼料増産のため飼料自給経営施設補助として一千五百万円(前年度一千九百万円)、飼料作物採種圃等の経費一千五百万円(前年度一千五百万円)を計上いたしております。
また、畜産技術の振興をはかるため畜産技術振興補助として三千三百万円を計上いたしておりますが、これにより中央及び地方における畜産団体による経営診断事業の実施をはかりたいと考えております。
なお、畜舎、サイロ等の畜産経営の基幹となるべき施設の導入については、農林漁業金融公庫融資によるもののほか、新たに創設された農業改良基金による債務保証によって系統資金の活用をはかることといたしたのであります。
第十といたしまして、蚕糸業の振興に要する経費について説明申し上げます。
生糸の輸出増進事業及び蚕糸の技術改良につきましては、先に申し述べた通りでありますが、これと相待って、国内における原料繭の合理的増産と生産費低減の措置として、従来の経営改善特別措置指導施設費補助として六千三百万円(前年度六千五百万円)、桑園改植の展示のための桑園能率増進施設に対する補助として五千三百万円(前年度八千九百万円)を計上いたしておりますが、このほか今般創設される農業改良基金制度に基く貸付金により老朽桑園の改植を促進することとしております。
なお、生糸の品質改善対策の一環として新たに蚕品種の再調査、繭検定所に対する繭粒撰別機の設置、練減及びラウヂネスの調査等に要する経費八百万円を計上しております。
第十一といたしまして林業振興のための経費について説明申し上げます。
まず、山林公共事業費につきましては、治山事業に四十二億七千六百万円(前年度四十五億五千九百万円)、造林事業に二十九億七千万円(前年度三十一億九千五百万円)、林道事業に十六億八千四百万円(前年度十七億五千六百万円)を計上いたしております。
また、造林事業については上述のほか国有林野事業特別会計におきまして公有林野の官行造林事業として八億七千百万円(前年度八億四千三百万円)を引き続き実施することとしております。
一般民有林対策としましては、林業関係の技術改良については先に申し述べた通りでありますが、森林計画に三億九千三百万円(前年度三億八千七百万円)、樹苗養成及び球果採取等優良種苗確保のため八千九百万円(前年度公共事業五千九百万円一般二千二百万円)、保安林整備計画実施に二千四百万円(前年度三千五百万円)、森林病害虫防除に一億三千一百万円(前年度二億三千八百万円)、有益鳥獣増殖に六百万円(前任度六百万円)を計上いたし、森林資源の維持培養に努力いたす所存であります。
第十二といたしまして水産業の振興の経費につき説明申し上げます。
水産業の振興のためには、沿岸及び沖合いにおける資源が枯渇の傾向を示しつつある現状にかんがみまして、従来の水産増殖事業を継続するほか、海外漁場への発展、新漁場の関発に特段の努力を振うことといたしておりますほか、別途新農村建設総合対策の一環として沿岸漁村振興総合施設助成事業を実施し、沿岸漁村の振興をはかることといたしております。
水産資源の増殖につきましては一億九千万円(前年度一億四千五百万円)を計上いたし、前年に引き続き内水面における種苗生産及び放流施設、貝類増殖、浅海増殖を実施いたす方針であります。
新漁場開発につきましては、沖合い漁場について五百万円(前年度一千万円)、インド洋におけるマグロ資源開発のため五千二百万円(前年度一千五百万円)、ブラジル沖合いにおける開発調査のために新規に一千三百万円を計上いたしておりますほか、海洋調査関係経費として三千五百万円(前年度五千五百万円)を計上しております。
また水産資源保護のための漁業調整及び取締り関係につきましては北洋漁業、太平洋及び東支那海における以西底びき網漁業、捕鯨業等の国際漁業関係に三億三百万円(前年度二億九千九百万円)、沿岸沖合い内木面関係一億二千六百万円(前年度一億二千三百万円)を計上いたしておりますほか、新たに沖合い漁業取締り船及び調査船各一隻の新規建造を行うこととしております。
次に、漁港施設の拡充につきましては、既着工地区の早期完成をはかることに重点を置き、二十四億二千七百万円(前年度二十一億一千万円)を計上し漁港修築事業の促進を期しております。
第十三といたしまして農地、林野、漁港関係の災害復旧費について申し上げます。
農地及び農業公共施設の災害復旧費に九十八億一千四百万円(前年度百二十九億百万円)、治山、施設及び林道の災害復旧に四億七千百万円(前年度七億三千八百万円)、漁港の災害復旧に十五億九百万円(前年度十三億三千九百万円)、 合計百十七億九千五百万円(前年度百四十九億七千九百万円)を計上いたしましたが、前年に比し三十一億八千万円の減少となっております。これは災害が逐次減少したためでありまして、これによりまして昭和三十一年度におきまして二十七年以前の災害につきましては、残事業量のほとんどを完了し、二十八年災害につきましては総事業量の七五%、二十九年災害につきましては同じく七〇%、三十年災害につきましては、同じく六五%まで完了いたすことを目途としております。
第十四には農林漁業における財政投融資と営農資金等の利子補給関係費について即し上げます。
まず、農林漁業金融公庫でありますが、産業投資特別会計よりの出資十億円(前年度一般会計より十億円)、資金運用部からの借入金百四十五億円(前年度百九十五億円)、及び簡易生命保険及び郵便年金特別会計からの借入金五十五億円(前年度〇)に回収金八十億円(前年度計画五十五億円)を加えて二百九十億円の原資計画により従来に引き続き土地改良、林業、漁業、塩業、共同利用施設及び自作農維持創設等に対する融資を行うほか、新農村建設のため特別の融資を行うことといたしております。
特別会計による農林省関係の政府融資乃至融資保証の制度としましては開拓者資金融通及び中小漁業融資保証保険の両特別会計があることは御承知の通りでありますが、開拓者資金融通特別会計の融資予定額としては先に述べました通り十八億八千九百万円を計上いたし、また中小漁業融資保証保険特別会計においては今般一億円の繰り入れを行うこととし、年間百億円の保証を予定いたしております。
このほか今後の予算措置により直接活用される系統資金量は、農業改良基金制度により十八億二千一百万円、開拓者資金保証協会出資五千万円により、従来の資金量に加えて三億円、有畜農家創設資金利子補給により十二億三千九百万円が予定されております。
一般会計による利子補給金といたしましては、昭和二十八年及び二十九年発生災害の被害農家に対する営農資金利子補給、十勝沖地震による農業施設災害復旧資金に対する利子補給並びに水産関係のルース台風、十勝沖地震、カムチャッカ沖地震等による漁業災害及び昭和二十九年及び三十年発生災害に対する復旧資金の利子補給等を含めて十四億五千万円を計上いたしましたほか、有畜農家創設資金利子補給につきましては先に述べた通りでございます。
引続いて昭和三十一年度の農林関係特別会計予算について説明申し上げます。
第一に食糧管理特別会計につき申し上げます。
この会計の歳入、歳出はともに八千七百四十六億九千五百万円となっております。
米穀及び麦類の管理制度につきましては、制度の急変を避け、さしあたり普通外米の消費を自由にする等の所要の改善を行うこととし、本特別会計における昭和三十年度までの損失は、同年度において処理し、昭和三十一年度においては厳に収支の均衡を確保することとしております。
昭和三十一年産米の集荷数量は三十年度当初予算とおおむね同量の二千三百五十万石と予定し、配給日数については全国的に均衡化することに努め、普通外米については現行の消費規正を撤廃する方針であります。
国内産麦については、ほぼ三十年度買い入れ実績程度の百二十五万トンの買い上げを予定しております。
食糧の輸入につきましては、配給外米の品質の向上に留意することといたし、米麦ともにその数量は内地食糧の不足を補う限度にとどめ、米百十一万トン、麦三百八万トンを予定しております。
生産者価格について申し上げますと、三十一年産米の政府買い入れ価格につきましては、三十年産米の政府買い入れ価格算定に準拠した方式により、三十一年産麦につきましては、現行の政府買い入れ価格算定方式により算定いたしたのであります。
また消費者価格及び政府売り渡し価格につきましては、内地米は現行価格に据え置くことといたし、普通外米は内地米との格差を適正化し、内麦については消費者価格水準の実勢を考慮してそれぞれ改訂する方針であります。
食生活改善のための学童給食用小麦の廉価払い下げに伴う損失補てん金として十五億四千万円を一般会計より受け入れることといたしております。
米麦以外の農産物等につきましても、前年に引続き、澱粉、テンサイ糖、カンショなま切りぼし、菜種、飼料の買い入れ費を計上し、農産物及び飼料等の価格の安定及び農家所得の確保をはかる措置を講じたいと考えております。
輸入砂糖につきましては、砂糖の価格安定について別途関係業界の自主的調整措置を講ずることといたしておりますが、なお、価格の安定を期し得ない場合におきましては、本会計において所要数量の買い入れ及び売り渡しを行い得るよう措置する方針であります。
第二、農業共済再保険特別会計について申し上げます。
この会計の各勘定を通じまして、歳入、歳出はともに百七十六億七千四百万円となっております。
このうちまず基金勘定につきましては、三十年度末において農業勘定の剰余金を本勘定に受け入れることが見込まれますので、その歳入歳出はともに二十八億九千七百万円を計上しております。
次に農業勘定でありますが、三十一年度予算では、前年度の予算に比べまして、三十年度引き受け実績を基礎として算定した結果水陸稲の平均反当共済金額の減少があり、麦価、繭価の値下りにより、共済掛金の国庫負担額は減少を来たし、また二十九年度の風水害、冷害によります再保険金支払い財源の不足補てん分として三十年度に計上された二十八億円は当然不要となっております。この結果八十一億二千二百万円を一般会計より受け入れろことといたしております。
次に家畜勘定につきましては、三十一年度は死亡廃用共済と疾病傷害共済との一元化により掛金の料率も引き下げられますので、共済掛金の国庫負担額は減少し、四億八千九百万円を一般会計より受け入れろことといたしております。
第三、森林火災保険特別会計につきましては、前年度同様の事業を実施することとし、歳入、歳出ともに四億二千万円を予定いたしております。
第四、漁船再保険特別会計につき申上げます。
まず、並日通勘定につきましては、歳入、歳出ともに十三億三千七百万円と前年に比し増加をいたしておりますが、これは本制度の普及による加入漁船数の増加によるものでありまして、とのため国庫負担分二億三千五百万円を一般会計より受け入れすることにいたしました。
特殊保険勘定は歳入、歳出ともに四億二千万円を計上いたして再保険金の支払いに充てることといたしておりますが、歳入の一部として資金運用部よりの借入金八千五百万円を予定しております。
また給与保険勘定につきましては、特殊保険と同様の考えのもとに、保険事故が発生した場合の再保険金の財源として資金運用部より五千万円の借り入れを予定し、歳入、歳出とも七千九百万円を計上いたしております。第五、自作農創設特別措置特別会計につき申上げます。
この会計の歳入、歳出は十四億五千九百万円でありまして、土地の買収につきましては、既墾地四千町歩、未墾地一万三千二百町歩・牧野千五百町歩を、またその売り渡しにつきましては、既墾地五千五百町歩、未墾地四万九千町歩、牧野四千五百町歩を予定いたして、おります。
第六、開拓者資金融通特別会計につき申上げます。
この会計の歳入、歳出は二十三億六千百万円でございます。
まず営農資金につきましては、二十九年、三十年の入植者を含めこれらに対し営農資金及び共同施設資金として九億五千二百万円を貸し付けることといたしております。この中には経営規模の実績が従来に予定の規模を超える状態にあるものと判明した二十九年入植者についての融資の増加を考慮いたしております。
また営農不振の地区に対しましては、その振興対策として資金の貸付八千万円を予定し、さらに累年の災害を受けた入植者に対し実質的な負担軽減をはかるため、農機具、家畜等の営農改善資金三億三千七百万円の貸付を行うことといたしております。
開拓者が営農上必要とする乳牛三千七百頭、役畜四千頭を導入するため家畜導入資金として三億四千七百万円を計上し、既入植者の安定をはかることといたしました。
これらの資金の調達は償還金と借入金によりこれを賄うこととし、十億円を資金運用部より借り入れるほか、機械開墾地区分については余剰農産物特別会計より一億七千四百万円を借り入れることといたしております。
第七、国有林野事業特別会計につき申し上げます。
この会計の歳入、歳出は、四百九億五百万円であります。
本会計においては、木材の需給計画に基く国有林よりの供給量はこれを確保し得るよう措置することとし、北海道の風倒木については、その妥当と認められる範囲において急速に処分を行うよう計画いたしたのであります。林道及び造林経費については、おおむね前年通りとし、また治山のための民有林買い上げについては、最近の木材価格値下りによる本会計の経理状況だかんがみ従来の三分の二程度に押え、これに伴う治山施設の施行もこれに応じ縮小をいたしてのであります。また公有林野官行造林については、特に造林の拡大をはかるため計画通りの実施を確保することとしたのであります。
以上の結果本会計の収支は十億円の不足を来すこととなるの空、これは資金運用部に預け入れてある剰余金を取りくずして、これに充当することといたしたのであります。
第八、糸価安定特別会計につきましては、歳入、歳出ともに六十四億二千四百万円を予定いたしております。
繭価の異常なる変動を調整するための最低価格による生糸の買上量を一万四千五百俵とし、また輸出適格生糸につき保管会社が買い入れ保管した生糸についても特別買い入れ五千俵を予定し、また繭価の維持のため養蚕団体をして共同保管を行わしめることとし、これについても保管数量百万貫を予定し、これらに要する経費については、前年度剰余金三十四億六百万円のほか、糸価安定特別会計法の運用により三十億円を限度とする借入金を活用することといたす方針であります。
第九・最後に中小漁業融資保証保険特別会計について申し上げます。
この会計は、昭和二十七年度、五億円の基金で発足いたしましたが、この保証実績も昭和二十九年以降漸増の傾向にありその保険金支払も今後増加が予想せられ、この基金に不足を来すおそれがあるので、さしあたり三十一年度一億円を一般会計より受け入れ、歳入、歳出ともに六億二千八百万円を予定いたしております。
以上が農林関係一般会計予算案及び特別会計予算案の概要でありますが、農林関係予算の中で比較的に重要な地位を占める補助金につきまして申し上げますと、公共事業関係で三百四十三億六千五百万円、公共事業以外の一般経費で百六十億二千三百万円、計五百三億八千八百万円の補助金を計上いたしておりますが、前年度に比し公共事業費において四十億七千百万円の減、公共事業費以外の一般経費において二億七千百万円の増となり差し引き三十八億円の減少となっておりますが、これは、公共事業費における災害復旧事業費の大幅血減少が主因をなしておるのであります。この結果、農林関係補助金に伴う地方公共団体の負担額は、公共事業費において約百十五億円(前年度約百三十九億円)公共事業以外の一般経費において約五十五億円(前年度約六十八億円)計約百七十億円(前年度約二百七億円)と前年に比し約三十七億円の減少をみております。
昭和三十一年度におきましては、地方財政逼迫の状況にかんがみ、特に地方補助職員の給与費の補助額の是正、公共土木事業中山林漁港についての補助率の引き上げ等地方負担の軽減に努力いたした次第であります。
よろしく御審議のほど御願い申し上げます。
なお、今までの説明におきまして用いました前年度の予算額は、いずれも当初予算によるものでありますが、これにつきましては、今国会において補正が行われておりますことを念のため申し添えます。
堀
堀
片
片柳眞吉#5
○片柳眞吉君 ただいま御説明を詳細に拝聴いたしたのでありまするが、そのうち都道府県の農業試験場の委託試験費のうち、指定試験、その他数種の試験について本年度、三十年度までは事業費と人件費とを分けて補助をしておったのでありますが、三十一年度におきましては編成の仕方を多少変えまして、人件費の一部、ものによっては全部を事業費補助に切りかえるというような措置をとっておりまするが、これらにつきましてはすでに衆議院の予算委員会なり、あるいは当院の農林水産委員会におきましてすでに政府側からも御答弁があったのでありまするが、非常に誤解を生みやすい、場合によっては職員の身分の不安定を誘発をする、こういう非常な危険性があるようでありまして、政府の今日までの答弁では、今申し上げましたような、人件費の一部または全部を事業費に切りかえても、職員はこれは減らねいと、こういう答弁であり、かような編成にしたのは、予算の運用上融通性を持たせてゆきたいと、まあこういう御答弁でございますが、どうも職員を従来通り減らさないということであれば、むしろこういうことをしないで、従来通りの人件費と事業費とにはっきり分けてした方が誤解も生みませんし、よろしいのではないだろうか、特に地方財政が非常に窮迫をしておりますから、今まで人件費としてもらっておったものが事業費ということになると、やはり定員が整理をされるというような危険性も多分にあろうと思うのでありまして、しかも政府委員の今までの答弁では、事業費として組んでも実際上指令をする場合にはひもをつけて、従来の職員は必ず確保する、こういうひもつきの通牒を出したいと、こう言っておるのですが、そうなってくれば融通性を持たせるということもこれは意味がないと思うのでありまして、この点につきまして事業費として組みましても、実施面においては必ず従来の定員が確保できるというはっきりした方針になっておりまするかどうか、まずこれを一つお伺いいたしたいと思います。
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大
大坪藤市#7
○政府委員(大坪藤市君) ただいま片柳先生からお話がありました通り、昭和三十一年度におきましては、都道府県の農業試験場費の補助費のうち指定事業費でありますとか、あるいはカンショの隔離増殖事業費でありますとか、あるいは低位生産地の事業の調査費でありますとか、その他二、三の試験研究のための調査委員事業費が、従来は人件費と事業費とに区分して計上されておったのでありまするが、そのうち一部のものをただいまお話の通り、事業費中に組みかえるということに措置をいたしたのでありまするが、これはただいまお話の通り、われわれといたしましては、この補助金を受け入れる方の側におきまして、その試験研究機関の方で融通ができるようにというような考え方から組みかえをいたしたのであります。たまたま今お話のように、試験研究機関の方では、そういうふうにやられるというと、かえって予算編成のときに想定されたような融通性というものが逆作用を起して、府県の方では場合によっては人件費を切られる、つまり現に試験研究に従事しておる人が県の中のいろいろな勢力関係と申しまするか、予算編成上の過程におきまして人の費用が落ちるというような危険性があるというようなお話が二、三の府県からあったのでありまして、このことは私どもといたしましては当初全く予想しなかったところでありまして、事業費に組みかえましても試験研究に、現実にある特定の仕事を府県に委託をしてありまするから、当然内容につきましては、こちらがひもをつけるのでありまして、その試験研究に従事しておる者がそういうようなことによりまして落ちるというようなことは全然想定はもちろんいたしておりません。しかしながら、ただいまのように、お話もありまするので、これにつきましては厳重な通牒を出しまして、試験研究に従事しておる者がかりにもこれが落ちることのないように措置をいたしたい、かように考えろのでございまして、事業費の使用の方法については、これは予算編成のときも大蔵省とすでに了解済みでございまして、事業費とはいいながら、その内容は人件費にも使ってもちろんいいということになっておるのでありまするから、念のために私どもといたしましては、地方長官に対しまして、いやしくも試験研究に従事している者が事業費に組まれたから落ちるというようなことのないような厳重な通牒を出したい、かように考えております。
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片柳眞吉#8
○片柳眞吉君 大体の趣旨は了承いたしましたが、そこでこの予算が通過した場合の、その予算の実施の方法になりますと、今言ったひもを、やはり事業費として職員は従来通り確保しろというひもをつけてやるということが、さらにもっとはっきりすれば、目以下の問題であって、目の細分に属する事項であって、これは農林省限りで、実体的にそれが今大坪政府委員の言われる通りであるならば、むしろもう指令を出す場合に、事業費のうち人件費に相当する部分ははっきり人件費として今度また組みかえて出すということになれば、これはもう通牒以上にはっきりしてくると思うのですが、そこまでの決心があるかどうか。ひもつきの通牒よりも、むしろそれをはっきりと指令でそうした方が非常にクリアになる、こう思うのですが、その辺はいかがでしょう。
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大坪藤市#9
○政府委員(大坪藤市君) 一応われわれといたしましては予算編成のときに、建前といたしまして事業費ということで、その中に事業費と人件費のどちらにも使えるというようなことで大蔵省と相談をいたしまして、そういうふうな組み方をいたしたのであります。ただいまのところ、さらにそれを、目でありまするが、もとの通りに人件費に引き戻して出すというふうには考えておりません。ただ、今のような憂いもございまするので、そういうことのないように明細書をつけまして、こういうふうな事情で組んでおるので、一つこういう間違いのないように、人件費充当分については必ずこれを落すことのねいように措置してもらいたいということを厳重に通達するつもりであります。
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片柳眞吉#10
○片柳眞吉君 そこで、そうなってくると、融通性を持たせたいという親心といいますか、そういうつもりが逆にとられるという意味から、実施面においてはそういうふうにひもをつけてしまうと、ことしはやむを得ぬと思いますが、こういう予算の編成の仕方はむしろ適当でないという結論になるのじゃないでしょうか。融通性を持たしたいというのならばそれでは困るので、実施面ではそういう詳細な内訳をつけてやることになれば、予算の編成の仕方がむしろ適当でないという結論にどうもなりそうなんですが……。
そこで大蔵省の方にお聞きをしたいのですが、ただいまの、ことしの実施について今農林省の政府委員の答弁の通りでやることについて、もう御了解がついておりますか。それから来年度のことですが、こういうような編成方針は来年度はむしろ改めた方が誤解を生まないしというようなことを思うのですが、その辺の一つ見解をお示しを願いたいと思います。
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大
大村筆雄#11
○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。補助金の問題につきましては、これは御承知の通りここ数年来各方面からいろいろな意見が出ておりまして、われわれ予算の査定の際には、いろいろ組み方については悩む点でございます。たとえば中央で補助金に非常にこまかいひもをつけまして、いろいろ地方に対して指示する。そうしますと、地方でもって地方独自の事情があるにもかかわらず、中央で画一的に統制されては困るという事例もあるわけでございます。また補助金の性格によりましては、中央である程度こまかく地方を拘束する必要もあるものもございます。あるいは、補助金の内容によりましては、そこまでこまかく言わずに、地方独自の事情によりましてそれをそれぞれ発揮させてやる方がより事業の効果をあげると思われるような経費もございます。従いまして、それぞれの補助事業の内容によりまして組み方を相当研究していかなければならぬのじゃないかという点もございまして、今回御指摘のような試験場の金につきましては編成いたしたのでございますが、これはもちろんその当該試験事業を遂行するに当りましての必要な人員を削減してよろしいという意味ではございませんで、もっぱら当該試験事業の目的をより効率的に上げるためにやった次第でございまして、その結果人が減らされて試験結果が従来以下に下ってくるということは予想だにもいたしておりません。従いまして、当該試験事業の目的を遂行するために現在の人はどうしても確保する必要があるんだということになりますと、当然ただいま農林省から御答弁ありましたように、ある程度の確保の措置を講じなきゃいかぬかと考える次第でありまして、来年度予算編成につきましても、その結果とも勘案いたしまして十分研究して参りたい、かように考えておる次第であります。
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片柳眞吉#12
○片柳眞吉君 大体わかりましたが、要するに、補助といっても、国が試験を委託するのであって、はっきり事業のあれが決まっているわけですね。ですから、やっぱりほかの普通の補助金とも違うのであって、国がやるべき仕事を府県の農業試験場に委託をするということですから、むしろその点ははっきり人件費と事業費に分けてやった方が誤解を生まないで、私も人と事業費と両方がバランスがとれなければいかぬと、こう思っておりますが、非常な誤解を生んでおるようであって、むしろ従来の方法の方がベターではないかと、こういうので申し上げたわけであります。
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羽生三七#13
○羽生三七君 今のに関連してですが、私元へさかのぼるようになるのですが、事業費の中で、たとえば何か臨時の雇を頼むとか何とか、そういうことで融通性を持たせるということはわかるけれども、人件費として組まれたものを融通性を持たせるということはどういうことなんですか。それは僕はどうしてもわからないのです、この考え方が。人件費で組んであるものを事業費の中に置いておいて融通性を持たせる。人をどうやって融通するのですか。これは非常に私おかしいと思うのですよ。事業費を臨時雇を何か頼むために融通性を持たしてやるということはわかりますけれども、そこのところがわからぬと、今の御説明ではちょっと問題を将来に起しやすいと思うのですが、どうですか。人がもう決まっているのですからね。定員というものがあって、ここにちゃんと人間の数まで出ているのですから、それに融通性を持たせるということは一体どういうことになるか。
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大坪藤市#14
○政府委員(大坪藤市君) 御承知のように、農林省といたしましては府県の試験研究機関にいろいろな試験を委託をいたしておるのでございまして、府県の試験場におきましてはそれぞれいろいろな事情から試験研究をやっておるのでございまして、その場合に実際問題として融通性のあるように組んでおった方が実情に適するような場合があるわけでありまして、そういう点を私どもといたしましては考慮いたしたのでありまするが、これはまあ原則として、ただいまお話しの通り、そういうことがないのが筋でございますが、そういうような一応考えでやったわけであります。これにつきましては、御意見のような点もございまするので、人件費分を切りまして人を落すようなことのないようなことはぜひ私は指示したい、かように考えております。
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羽生三七#15
○羽生三七君 農林大蔵両当局の話で、大体今年度はそういうことを意図するものでないということはわかりましたが、今度のこの予算の組み方で、こういうことはなかなか都合がいいということなってきて、実質上人員に関係するようなことが起った場合、こういうやり方にしておくと、人を落すと非常に都合がいいということになって、次々と同じような問題が起ることを私どもなお憂えるのです。ですから、どうか今片柳委員に答えられたような政府の方針が実質上人件費を制約しておらぬということをかたく一つ御確約下さるように、重ねて希望いたしておきます。
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大坪藤市#16
○政府委員(大坪藤市君) ただいまの点は、今後十分注意いたします。特にそれが例になりますと、今後だんだんとそういうような傾向になりますので、これは厳に慎しみたいと思います。
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片柳眞吉#17
○片柳眞吉君 そこでもう一ぺん繰り返すわけですが、今年はやむを得ずそういう具体的な措置で了承せざるを得ないと思うのですが、はっきりお答えを願いたいと思うのですが、こういう編成のやり方は要するに工合がうまくないと、私はこう思うのですがね、ほんとうに。それから三十二年度以降においてはやはりはっきりした方が……、今、羽生委員が言われた通りと思います。はっきりと人は確保したいというのであって、融通性を持たせるということは意味がないので、矛盾しているのであって、そういうよけいな誤解を生み、よけいな通牒なんかを出すぐらいならば、はっきりと予算上三十二年度以降は分けた方が、委託試験だと、具体的な仕事を一つ一つ各ケースで委託するわけですから、それには人員が幾ら要るということは、これは農林省でわかっているわけです。ですからそういうようなことについて今後のお考えを一つはっきり願いたいのですが、両省から御答弁を願いたい。
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大坪藤市#18
○政府委員(大坪藤市君) われわれといたしましては先ほど申し上げましたような考え方から、三十一年度に限りましてはそういうような措置をとりました、ただいま御意見のようなおそれもございますので、三十二年度につきましてはとくとその辺を考慮いたしまして、間違いのないような措置をいたしたいと、かように考えております。
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大村筆雄#19
○説明員(大村筆雄君) お答えを申し上げます。今度とりました方針は、先ほど申し上げましたように補助事業のより効率的な発揮という点に着眼してやっております次第でございまして、いやしくもそういうことを阻害されるようなことになりますと、これは当初の意図に反する結果となるわけでございます。本年度の予算執行の成果を勘案しながら、来年度予算に当りましては十分心がけて参りたいと、かように考えております。
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大
谷
谷垣專一#22
○政府委員(谷垣專一君) 現在農産物価格安定法の中には澱粉、バレイショ、菜種というようなものが規定されております。今御指摘のいわゆる雑穀、豆類等の問題でございますが、そういう問題につきましては特に価格安定法の対象といたしましてやっているという意味の制度では現在ございません。これはそのほかの、各農協等が自主的に販売をいたしますと、そういう形における市場操作、あるいはそういうものの金融等の措置について農林省の方であっせんするというようなことはいたしております。あるいはその一つの補助手段といたしまして、農業倉庫等の建設を進めている、こういうことをいたしておりますが、特に価格制度といたしまして、支持価格の政策というような形のものは現在いわゆる雑穀というものに対してはいたしておらない現状でございます。
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北勝太郎#23
○北勝太郎君 御承知のように二十八年、二十九年は畑作地帯は非常な凶作であったのでありますが、昨年たまたまとれましたところが、今度は文字通り豊作貧乏になってしまって、非常な価格の下落で困っているようでありますが、これはやはりすみやかに価格安定法の方に繰り入れてもらう必要があると思うのでありますが、それに対してどういう御方針を持っておりますか。
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谷垣專一#24
○政府委員(谷垣專一君) 昨年ことに昨年の出来秋に相当作柄がよかったのでありますが、それは価格の面で非常に暴落等をいたしまして、特に北海道方面におきまする雑穀等の値下りがはなはだしい状況は存じております。ただこれは御存じのようにそれらの雑穀、豆類は非常に従来から価格の不安、動揺の実は激しい作物であります。そうして畑作地帯といたしましては重要ね作物ではございまするけれども、しかし全国的に畑作として考えてみますると、やはりかなり数量的には、大豆を抜きましてはそう大きな数量というものもないように思います、全体といたしまして。そういうふうな状況でございますので、今まで主といたしまして競合作物等の海外輸入、たとえばインゲンの問題といたしますならば、ビルマ・インゲン等の輸入につきまして制限をいたす、そういういわば間接的な形でやっておったわけでございまして、現在大豆に関しましては先臨時国会から社会党の方から価格安定法の中に入れろという御意見も出ておりまして、現在継続をして審議をいたしているわけでございますが、他の雑穀につきまして、これを現在価格安定法等の対象にするかいなかという問題につきましては、これを安定法に入れたいという気持を、私たちはまだそこまで結論に達しておりません。そういう状況であります。
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北勝太郎#25
○北勝太郎君 雑穀の市価は、今お話のように非常に激変しているのでありますが、そこで農家は毎年作付に迷っているのであります。前年の値段のよかったものに集中するというような関係がありますから、いよいよ値段を下げるような関係になって、これは農家としてまことに気の毒なのでありますが、そこで生産費以下になったときにはこれを償うようないわゆる支持価格のような制度を一つ設けておいていただきますと、これは価格の激変なしにいきますから、生産地では一方に集中するということがない。従って輪作なども、増産に一番大事な輪作が的確に行われる。そうでないと価格に左右されてしまって輪作ができなくなりますから、畑作の収穫というものが非常に減るのであります。ぜひ一つそういうような制度をとっていただくことが増産上必要だと、こう思うのでありますが、その御意思は絶対ないわけですか。
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谷垣專一#26
○政府委員(谷垣專一君) 畑作に対しまする振興をどういうふうにいたしますかということは、農林行政の上で特に重要な問題であると思うのであります。現在麦でありますとか、それからカンショ、バレイショ等など、そういういゆわる畑作の中のおも立ちましたもの、あるいはまた、この畑作地帯に酪農を入れるというような形におきまする対策、こういうものの形におきましてはかなり進んでいる制度ができていろのでありますが、今御指摘になりましたような、それよりもあるいは局地的な問題、あるいはある部分的に問題の発生いたしておりますような問題のところまでは、まだ現在実は手が届いていない状況でございます。しかし、これは畑作全体の問題といたしまして将来十分に検討をいたすべき必要があろうかと思います。これはまあ御存じの通りに騰落の非常に激しいものであり、あるいはえてしてそれの商品化されますものの数量が少いために、思惑投機のような格好でよけいに市場がふくらむ場合もあるわけであります。いろいろと要素が多く、方々に関係いたしておりますので、実はなかなかこれが対策は困難な問題が多いと思います。ただ畑作の問題を何とかこれから確立いたして参りますことは、これらの作物の、そういうだんだん大きなものから小さいもの、というと語弊がございますが、そういうものまで目を届かしていくやり方をやらなければならぬと思います。ただいま現在のところでは、実はまだ菜豆でありますとか、青エンドウというふうな問題に対しまして価格安定法の対象にするというところまでは、私たちは結論を出しておらぬのでございます。畑作全体の問題としては将来ともに十分にこれは検討いたすべき問題だということはよく存じております。現在まだその程度のところで十分な結論を出すに至っておりません。
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北勝太郎#27
○北勝太郎君 今のお話のように共同計算、平均販売というようなことで農家は価格の暴落を非常に幼いでいるようでありますが、一方においては政府は生産費以下になったものに対してもやはり輸入させておるらしいのでありますが、これでは全く、農家のせっかくの努力も水泡に帰するのでありますが、輸入はそういうものに対して、生産費以下のものに対しては輸入を絶対にしないというようなお考えはありますか。
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谷垣專一#28
○政府委員(谷垣專一君) 生産費というものも、非常に調べてみますとずいぶん方々違うようでございます。いわゆる限界生産費の問題でございますとか、あるいはその土地々々の状況もございますので、ずいぶん違っておるものですが、ただ農業の、農産物の生産費を割ったようなものに対して、それの競合作物を海外から入れろことを全然やめるという方針を立っておるかどうかという御質問でありますが、これはやはり個々の問題につきまして考えなければならないのではないかと存じます。たとえば、あるいはいい例ではないかもしれませんが、非常に国内需要の大きなもので、しかも消費者に対しまして廉価に供給しなければならないもの、しかも国内におきまする農業生産の比率の非常に少いようなもの、国内におきまして他の作物に、あるいは他の農業経営に転換し得るような可能性のあるもの、こういうようなものにつきましては、やはり国内農業の保護と同時に消費者に対しまする対策をも考えまして、ある程度の国内農業の転換をしていただくと同時に、そういうものにつきましては海外からものを入れるということも時によってはやむを得ないということが言えると思います。ただそういう場合に、国内農業のこれに対しまする転換策あるいは対応策なくして、急激に海外からの輸入というものをあるいは無制限に許すとかいうようなことは、これは農業政策の立場から考えまして、私たちは慎重に考慮して、急激にそういう意味の準備なしの変化というものはこれを避けなければならないというふうに強く考えております。そういう考え方でございます。
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千田正#29
○千田正君 関連して。ただいま北委員のお尋ねに対して官房長のお話は雑穀類は農業の主たる生産物ではないから、農林省当局としてはあまり重点を置いて考えてないというふうなお答えのようにわれわれは聞いたのですが、しかしこれは非常にミステークだと思いますね。これは水稲を中心とした、あるいは陸稲を中心とした米作地帯というものは別としまして、北海道であるとか東北であるとか、あるいは長野とか、ああいうような山岳地帯、もしくは水田に適さないところの主たる作物というものはやはり雑穀に依存しなければならない。これは当然あなた方常にお考えになっておることであって、そうしてその雑穀に依存しなければならないとするならば、雑穀の大宗は何かといいますると、今お話のあった大豆のようなものであります。ところが今お話の中に無計画的に海外からそういうものを入れておるのじゃないというお話でありますが、統計に現われておるように、過去三年間あたりは大豆などは六十万トン平均入れておる。昨年においては八十万トンである。二十万トン増加しなければならなかったという理由はどこにあろのですか。しかも幸いにして昨年度、いわゆる三十年度においては大豆の生産が比較的によかったので、二十万トンの増加によって国内の大豆の値段が非常に値下りになって、生産コストが合わなくなって、大豆その他に農家経営の重点を置いておったそうした山岳地帯なり、北海道なり東北などの農民というものを非常な失望に陥れて現在おります。そこでただいま北委員のお尋ねのように・そうした地帯の農民の農家経営の大宗をなすところの雑穀のうち、特に大豆のようなものに対しては、価格安定法という法律があるのだから、そのうちの対象として繰り入れて、農林省は親心を持ってそうした農民の農家経営の重点を考えてやるのが当然じゃないかという御質問があったのですが、私もそれは当然だと思います。それで今のお尋ねに対して、年々外国から入れるところの大豆その他に対してはどういう政策をもってやっておるのか、あらためて私はお伺いしたい。昨年どういうわけで八十万トンというものを輸入したのですか。
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