法務委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年四月十四日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 魚住裕一郎君
理 事
西田 昌司君
三宅 伸吾君
有田 芳生君
矢倉 克夫君
委 員
猪口 邦子君
田中 茂君
鶴保 庸介君
牧野たかお君
丸山 和也君
溝手 顕正君
柳本 卓治君
江田 五月君
小川 敏夫君
加藤 敏幸君
真山 勇一君
仁比 聡平君
谷 亮子君
国務大臣
法務大臣 岩城 光英君
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 河野 太郎君
副大臣
法務副大臣 盛山 正仁君
大臣政務官
法務大臣政務官 田所 嘉徳君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総長 今崎 幸彦君
最高裁判所事務
総局刑事局長 平木 正洋君
事務局側
常任委員会専門
員 櫟原 利明君
政府参考人
警察庁刑事局長 三浦 正充君
法務省刑事局長 林 眞琴君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(第百八
十九回国会内閣提出、衆議院送付)(継続案件
)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 魚住裕一郎君
理 事
西田 昌司君
三宅 伸吾君
有田 芳生君
矢倉 克夫君
委 員
猪口 邦子君
田中 茂君
鶴保 庸介君
牧野たかお君
丸山 和也君
溝手 顕正君
柳本 卓治君
江田 五月君
小川 敏夫君
加藤 敏幸君
真山 勇一君
仁比 聡平君
谷 亮子君
国務大臣
法務大臣 岩城 光英君
国務大臣
(国家公安委員
会委員長) 河野 太郎君
副大臣
法務副大臣 盛山 正仁君
大臣政務官
法務大臣政務官 田所 嘉徳君
最高裁判所長官代理者
最高裁判所事務
総長 今崎 幸彦君
最高裁判所事務
総局刑事局長 平木 正洋君
事務局側
常任委員会専門
員 櫟原 利明君
政府参考人
警察庁刑事局長 三浦 正充君
法務省刑事局長 林 眞琴君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○刑事訴訟法等の一部を改正する法律案(第百八
十九回国会内閣提出、衆議院送付)(継続案件
)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
魚
魚住裕一郎#1
○委員長(魚住裕一郎君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省刑事局長林眞琴君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
刑事訴訟法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、法務省刑事局長林眞琴君外一名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
魚
魚
魚住裕一郎#3
○委員長(魚住裕一郎君) 刑事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
質疑のある方は順次御発言願います。
三
三宅伸吾#4
○三宅伸吾君 おはようございます。自由民主党の三宅伸吾でございます。
本日は、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして質問の機会をいただきまして本当にありがとうございました。
司法制度改革審議会の意見書が出てから今年で十五年になります。その意見書で、民事そして刑事、様々な分野で日本の司法を改革しようということであったわけでございます。その司法制度改革審議会の意見書と今法案の位置付け、もうこれが一つの大きな区切りになるのかどうかということを含めまして、一番最後にお聞きをしたいと思っております。
少し質問の順番を変えさせていただきまして、やはり日本の刑事司法において一番大きな課題と申しますか、問題点は、人質司法ということではないかと思っております。人質司法、ちょっと言葉がきついわけでございますけれども、この日本の刑事司法の病理と申しますか、全てがそうとは申しません、極めて例外的にある日本の刑事司法の病巣だったのかもしれませんけれども、この病巣を、二度と起こらないように、今度の改正案におきましては取調べの録音、録画をするということでございます。これを制度化をして義務付けるというわけでございます。
日本では、被疑者又は被告人が被疑事実又は公訴事実を自白する場合に比べまして、否認をいたしますと、勾留による身柄拘束が長期化して釈放や保釈がされにくくなる傾向があるというふうに言われているわけでございます。身柄の長期拘束という不利益をてこに、人質に取って、自白や検察や警察の意に沿った供述を得ようとしているのではないかという司法の状況を批判的に指摘した言葉が人質司法というふうに言われていると思っております。
日本の司法制度の研究者でございますD・T・ジョンソンという学者さんがいらっしゃいます。この方が二〇〇四年に「日本の検察制度 日米の比較考察」という名著を出されております。私、これ十年ほど前に何度も読ませていただきました。このジョンソン先生は、日本の検察官が自白に頼る背景を次のように五つのポイントを挙げて分析をされております。
まず第一に、起訴まで二十三日間の時間的余裕などの法的環境の結果、自白を取ることが可能であるということをまず第一の理由に挙げておられます。
そして第二に、自白を取ることが評価されるんだというふうに分析されております。多くの検事さんが自白を自慢されるそうでございます。例えば、かたくなに否認する相手の壁を打ち破ってついに自白させるほどわくわくするものはないねというような、彼の調査の際のインタビューの結果だと思いますけれども、このようなこともおっしゃっておられます。
それから第三に、自白が時間の節約になるというふうに指摘をされております。
それから第四に、日本の検察官が自白に頼る理由につきまして、矯正に役立つというふうに指摘をされております。覚醒剤犯罪の取調べに当たって、尿検査の結果だけで有罪にはできるわけでございますけれども、検事さんはあくまで自白を取ろうと頑張られるそうだというふうにジョンソンさんは分析をされております。
そして最後、第五番目でございますけれども、裁判官は自白のない事件は疑わしいと考えるなど、刑事司法関係者全員が自白こそ証拠の王様と考えているからではないかというふうにジョンソンさんは分析をされておられます。
結論から申し上げますと、こういう状況から、日本の刑事司法の一部におきましては、被疑者を脅し、恫喝し、疲れ果てさせ、誘導し、説得し、叱責し、どなり上げ、言いくるめ、そしてだますといったことがあるのではないかという指摘をアメリカの学者さんがされているわけでございます。
録音、録画のない場面におきまして調書というのが取られるわけでございます。私も実は数年前に一方通行を逆走した車にはねられたことがございまして、ほとんどけがはしなかったわけでございますけれども、警察署に行って状況の調書みたいなやつを取られました。見事にまとめられておられまして、私、元新聞記者なんですけれども、僕より文章がうまいなと思ったことがございました。ただし、その私が取られた調書にはうそ偽りはございません。全体としては正しく私が受けた被害を記述されておられまして、感心をしたというわけでございます。
ただ、被疑者の調書、これはやっぱり作文でございます。明らかでございますけれども、逐語記録ではないわけでございますので、これは作文でございます。また、特定の見方を裁判官に納得させるために書かれたという意味でも作文ではなかろうかと思います。
最高検察庁が、大阪地検特捜部の捜査資料改ざん隠蔽事件、いわゆる郵便料金不正事件でございますけれども、これを受けまして、二〇一一年の二月、全検事のうち他省庁に出向中の者などを除く千四百四十四人を対象に無記名方式でアンケート調査を実施しております。それによりますと、実際の供述とは異なる特定の方向での調書作成を指示されたことがあるかとの問いに対しまして、六・五%が大変よく当てはまるというふうに検事さん自身が答えておられます。また、一九・六%の方がまあまあ当てはまるというふうに回答されたということがございます。
私も一時期、法務省を担当したことがございまして、様々な事件、私、社会部ではございませんので現場は行っておりませんけれども、様々なことを考えさせられたことがございました。そのジョンソン先生がおっしゃるのが、私は全ての刑事司法に当てはまるとは到底思いませんけれども、ただ、例外的には様々な失態があるわけでございます。
例えば、二〇〇七年の二月二十三日ですか、鹿児島地方裁判所、ここが、二〇〇三年の鹿児島県議選で公職選挙法違反、これ買収の罪に問われた志布志市の元県議ら計十二被告人の判決で、客観的証拠はなく買収資金の原資も解明されていないとして全員に無罪を言い渡したという有名な事件がございます。買収会合が開かれたと自白した六被告人の供述調書については、被告人らが長時間の取調べの末、捜査官の強圧的な誘導に迎合した結果、苦し紛れに供述したとうかがわせるというふうに結論付けております。この事件、民事裁判にもなりまして、鹿児島地裁は無罪判決に先立って、二〇〇七年一月十八日、県に六十万円の賠償を命じ、判決は確定いたしております。
郵便不正事件の村木事件におきましても、平成二十二年十二月、最高検察庁が、いわゆる厚労省元局長無罪事件における捜査・公判活動の問題点等にという報告書をまとめております。詳細は省きますけれども、供述人五名の検察官調書の特信性を肯定したものの、三人の供述人の検察官調書については特信性を否定しております。
検事が立ち上がったり机をたたいたりして、うそをつくなと言い、検事が作った供述調書について、それは検事さんの作文でしょうと言ったが認められなかったというふうにこの報告書は述べております。それから、もう一人の供述調書につきましては、検察官から、Cさんの記憶があやふやであるなら関係者の意見を総合するのが一番合理的じゃないか、言わば多数決のようなものだから私に任せてくれと言われた旨の公判供述を否定することはできず、そのような方法で検事が基本的に想定していた内容の検察官調書を作成した疑いを排除できないと、このような記述を最高検察庁の報告書がしているわけでございます。
このような様々な過去言われた問題点を、今後起きないようにしようということで自主的に導入しておりました可視化、取調べの録画、録音を今度はきっちりと制度化しよう、義務付けようというわけでございますけれども、法務省にお聞きいたします。本法案による可視化の対象犯罪は何でございましょうか。
この発言だけを見る →本日は、刑事訴訟法等の一部を改正する法律案につきまして質問の機会をいただきまして本当にありがとうございました。
司法制度改革審議会の意見書が出てから今年で十五年になります。その意見書で、民事そして刑事、様々な分野で日本の司法を改革しようということであったわけでございます。その司法制度改革審議会の意見書と今法案の位置付け、もうこれが一つの大きな区切りになるのかどうかということを含めまして、一番最後にお聞きをしたいと思っております。
少し質問の順番を変えさせていただきまして、やはり日本の刑事司法において一番大きな課題と申しますか、問題点は、人質司法ということではないかと思っております。人質司法、ちょっと言葉がきついわけでございますけれども、この日本の刑事司法の病理と申しますか、全てがそうとは申しません、極めて例外的にある日本の刑事司法の病巣だったのかもしれませんけれども、この病巣を、二度と起こらないように、今度の改正案におきましては取調べの録音、録画をするということでございます。これを制度化をして義務付けるというわけでございます。
日本では、被疑者又は被告人が被疑事実又は公訴事実を自白する場合に比べまして、否認をいたしますと、勾留による身柄拘束が長期化して釈放や保釈がされにくくなる傾向があるというふうに言われているわけでございます。身柄の長期拘束という不利益をてこに、人質に取って、自白や検察や警察の意に沿った供述を得ようとしているのではないかという司法の状況を批判的に指摘した言葉が人質司法というふうに言われていると思っております。
日本の司法制度の研究者でございますD・T・ジョンソンという学者さんがいらっしゃいます。この方が二〇〇四年に「日本の検察制度 日米の比較考察」という名著を出されております。私、これ十年ほど前に何度も読ませていただきました。このジョンソン先生は、日本の検察官が自白に頼る背景を次のように五つのポイントを挙げて分析をされております。
まず第一に、起訴まで二十三日間の時間的余裕などの法的環境の結果、自白を取ることが可能であるということをまず第一の理由に挙げておられます。
そして第二に、自白を取ることが評価されるんだというふうに分析されております。多くの検事さんが自白を自慢されるそうでございます。例えば、かたくなに否認する相手の壁を打ち破ってついに自白させるほどわくわくするものはないねというような、彼の調査の際のインタビューの結果だと思いますけれども、このようなこともおっしゃっておられます。
それから第三に、自白が時間の節約になるというふうに指摘をされております。
それから第四に、日本の検察官が自白に頼る理由につきまして、矯正に役立つというふうに指摘をされております。覚醒剤犯罪の取調べに当たって、尿検査の結果だけで有罪にはできるわけでございますけれども、検事さんはあくまで自白を取ろうと頑張られるそうだというふうにジョンソンさんは分析をされております。
そして最後、第五番目でございますけれども、裁判官は自白のない事件は疑わしいと考えるなど、刑事司法関係者全員が自白こそ証拠の王様と考えているからではないかというふうにジョンソンさんは分析をされておられます。
結論から申し上げますと、こういう状況から、日本の刑事司法の一部におきましては、被疑者を脅し、恫喝し、疲れ果てさせ、誘導し、説得し、叱責し、どなり上げ、言いくるめ、そしてだますといったことがあるのではないかという指摘をアメリカの学者さんがされているわけでございます。
録音、録画のない場面におきまして調書というのが取られるわけでございます。私も実は数年前に一方通行を逆走した車にはねられたことがございまして、ほとんどけがはしなかったわけでございますけれども、警察署に行って状況の調書みたいなやつを取られました。見事にまとめられておられまして、私、元新聞記者なんですけれども、僕より文章がうまいなと思ったことがございました。ただし、その私が取られた調書にはうそ偽りはございません。全体としては正しく私が受けた被害を記述されておられまして、感心をしたというわけでございます。
ただ、被疑者の調書、これはやっぱり作文でございます。明らかでございますけれども、逐語記録ではないわけでございますので、これは作文でございます。また、特定の見方を裁判官に納得させるために書かれたという意味でも作文ではなかろうかと思います。
最高検察庁が、大阪地検特捜部の捜査資料改ざん隠蔽事件、いわゆる郵便料金不正事件でございますけれども、これを受けまして、二〇一一年の二月、全検事のうち他省庁に出向中の者などを除く千四百四十四人を対象に無記名方式でアンケート調査を実施しております。それによりますと、実際の供述とは異なる特定の方向での調書作成を指示されたことがあるかとの問いに対しまして、六・五%が大変よく当てはまるというふうに検事さん自身が答えておられます。また、一九・六%の方がまあまあ当てはまるというふうに回答されたということがございます。
私も一時期、法務省を担当したことがございまして、様々な事件、私、社会部ではございませんので現場は行っておりませんけれども、様々なことを考えさせられたことがございました。そのジョンソン先生がおっしゃるのが、私は全ての刑事司法に当てはまるとは到底思いませんけれども、ただ、例外的には様々な失態があるわけでございます。
例えば、二〇〇七年の二月二十三日ですか、鹿児島地方裁判所、ここが、二〇〇三年の鹿児島県議選で公職選挙法違反、これ買収の罪に問われた志布志市の元県議ら計十二被告人の判決で、客観的証拠はなく買収資金の原資も解明されていないとして全員に無罪を言い渡したという有名な事件がございます。買収会合が開かれたと自白した六被告人の供述調書については、被告人らが長時間の取調べの末、捜査官の強圧的な誘導に迎合した結果、苦し紛れに供述したとうかがわせるというふうに結論付けております。この事件、民事裁判にもなりまして、鹿児島地裁は無罪判決に先立って、二〇〇七年一月十八日、県に六十万円の賠償を命じ、判決は確定いたしております。
郵便不正事件の村木事件におきましても、平成二十二年十二月、最高検察庁が、いわゆる厚労省元局長無罪事件における捜査・公判活動の問題点等にという報告書をまとめております。詳細は省きますけれども、供述人五名の検察官調書の特信性を肯定したものの、三人の供述人の検察官調書については特信性を否定しております。
検事が立ち上がったり机をたたいたりして、うそをつくなと言い、検事が作った供述調書について、それは検事さんの作文でしょうと言ったが認められなかったというふうにこの報告書は述べております。それから、もう一人の供述調書につきましては、検察官から、Cさんの記憶があやふやであるなら関係者の意見を総合するのが一番合理的じゃないか、言わば多数決のようなものだから私に任せてくれと言われた旨の公判供述を否定することはできず、そのような方法で検事が基本的に想定していた内容の検察官調書を作成した疑いを排除できないと、このような記述を最高検察庁の報告書がしているわけでございます。
このような様々な過去言われた問題点を、今後起きないようにしようということで自主的に導入しておりました可視化、取調べの録画、録音を今度はきっちりと制度化しよう、義務付けようというわけでございますけれども、法務省にお聞きいたします。本法案による可視化の対象犯罪は何でございましょうか。
林
三
三宅伸吾#6
○三宅伸吾君 先ほど御紹介申し上げました郵便不正事件、村木事件とよく称されておられます。郵便不正事件は、これは検察の特捜案件でございましたので、今局長がおっしゃられたように、この可視化の対象になるわけでございます。ただ、今私が御紹介申し上げました志布志市の警察による選挙違反事件の取調べ、これは裁判員対象事件ではないわけでございますので、法律上、録画、録音は義務付けられないということになろうかと思っております。
可視化の対象範囲を際限なく広げますと録音・録画設備のコストもかなり掛かりますし、また、そもそも不必要なところまで可視化の対象を広げることはどうかとは思いますけれども、いずれにいたしましても、裁判員対象事件の義務付け対象犯罪をどのように考えるのかということは今後も議論が残るかもしれないというふうに思った次第でございます。
上川前法務大臣は、この可視化の件につきまして、第百八十九国会の衆議院法務委員会でこのように述べておられます。検察におきましては、被疑者取調べの録音、録画が必要と考えられる事件につきましては、罪名を限定しないで、積極的に録音、録画に取り組んでいるところでございますというように答弁されておられるんですけれども、このところを、現在どのような状況になっているのか、法務省、お聞かせください。
この発言だけを見る →可視化の対象範囲を際限なく広げますと録音・録画設備のコストもかなり掛かりますし、また、そもそも不必要なところまで可視化の対象を広げることはどうかとは思いますけれども、いずれにいたしましても、裁判員対象事件の義務付け対象犯罪をどのように考えるのかということは今後も議論が残るかもしれないというふうに思った次第でございます。
上川前法務大臣は、この可視化の件につきまして、第百八十九国会の衆議院法務委員会でこのように述べておられます。検察におきましては、被疑者取調べの録音、録画が必要と考えられる事件につきましては、罪名を限定しないで、積極的に録音、録画に取り組んでいるところでございますというように答弁されておられるんですけれども、このところを、現在どのような状況になっているのか、法務省、お聞かせください。
林
林眞琴#7
○政府参考人(林眞琴君) まず、検察当局におきましては、平成二十六年の十月から次の四つの類型については本格実施に移行させております。一つがその裁判員裁判対象事件、もう一つが知的障害によりコミュニケーション能力に問題がある被疑者等に係る事件、もう一つが精神障害等により責任能力の減退、喪失が疑われる被疑者に係る事件、それから、いわゆる独自捜査事件であって検察官が被疑者を逮捕した事件、この四類型につきましてはそれ以前から試行を行っていたわけでございますが、これを全部本格実施に移行させました。
その上で、平成二十六年十月からは、対象事件、試行の対象を大きく拡大したと承知しております。それは、一つには、公判請求が見込まれる身柄事件であって事案の内容や証拠関係等に照らして被疑者の供述が立証上重要であるもの、こういったものなどにつきましては対象事件の罪名による限定を外して試行に取り組む、また、被疑者のみならず被害者、参考人につきましても、供述が立証の中核となることが見込まれるなどの事情で必要と思われるものについては録音、録画を行うと、こういった形で対象事件を拡大してきたものでございます。
その結果、若干数字を申し上げますと、二十六年十月から本格実施に移行しました四類型につきましては、二十七年の四月から十二月、昨年の四月から十二月の九か月間で取りますと、裁判員裁判対象事件で二千三百三十三件実施しております。これは実施率で九九・七%であります。知的障害によりコミュニケーション能力に問題がある被疑者等に係る事件につきましては八百二十七件、これは実施率は一〇〇%でございます。精神障害等により責任能力の減退、喪失が疑われる被疑者に係る事件につきましては千九百三十三件、実施率が約九九・八%。そして、いわゆる独自捜査事件につきましては九十一件、これは実施率一〇〇%でございます。
この上で、先ほど言及しました新しく試行を開始した事件、その四類型以外の事件につきましても、昨年の四月から十二月までの九か月間におきまして、被疑者の取調べの録音、録画の件数は三万五千七百五十二件、また被害者、参考人の取調べの録音、録画の実施件数は千四百九十六件に上っていると承知しております。
この発言だけを見る →その上で、平成二十六年十月からは、対象事件、試行の対象を大きく拡大したと承知しております。それは、一つには、公判請求が見込まれる身柄事件であって事案の内容や証拠関係等に照らして被疑者の供述が立証上重要であるもの、こういったものなどにつきましては対象事件の罪名による限定を外して試行に取り組む、また、被疑者のみならず被害者、参考人につきましても、供述が立証の中核となることが見込まれるなどの事情で必要と思われるものについては録音、録画を行うと、こういった形で対象事件を拡大してきたものでございます。
その結果、若干数字を申し上げますと、二十六年十月から本格実施に移行しました四類型につきましては、二十七年の四月から十二月、昨年の四月から十二月の九か月間で取りますと、裁判員裁判対象事件で二千三百三十三件実施しております。これは実施率で九九・七%であります。知的障害によりコミュニケーション能力に問題がある被疑者等に係る事件につきましては八百二十七件、これは実施率は一〇〇%でございます。精神障害等により責任能力の減退、喪失が疑われる被疑者に係る事件につきましては千九百三十三件、実施率が約九九・八%。そして、いわゆる独自捜査事件につきましては九十一件、これは実施率一〇〇%でございます。
この上で、先ほど言及しました新しく試行を開始した事件、その四類型以外の事件につきましても、昨年の四月から十二月までの九か月間におきまして、被疑者の取調べの録音、録画の件数は三万五千七百五十二件、また被害者、参考人の取調べの録音、録画の実施件数は千四百九十六件に上っていると承知しております。
三
三宅伸吾#8
○三宅伸吾君 ありがとうございました。
前法務大臣がおっしゃられました罪名を限定しないでというのは、実は私はとても大事だと思います。現に、今の運用では知的障害の方々、コミュニケーション能力に課題のある方につきましてきっちりと録画、録音しておくことは、私はとても大事ではなかろうかと思います。
続きまして、警察の方はどのような状況でございましょうか。
この発言だけを見る →前法務大臣がおっしゃられました罪名を限定しないでというのは、実は私はとても大事だと思います。現に、今の運用では知的障害の方々、コミュニケーション能力に課題のある方につきましてきっちりと録画、録音しておくことは、私はとても大事ではなかろうかと思います。
続きまして、警察の方はどのような状況でございましょうか。
三
三浦正充#9
○政府参考人(三浦正充君) 今回の制度につきましては、先ほど法務省の御答弁にもありましたように、裁判員に分かりやすい立証が求められる裁判員裁判対象事件を対象としておりまして、警察においては現在、それらの対象事件に係る取調べにつきまして録音、録画の試行を行っているところでございます。そのうち、取調べの全過程を録音、録画をしているのは約五割にとどまっています。年々試行の数も拡大をしておりまして、また一事件当たりの時間数についても拡大をしておりますけれども、なお途上という状況でございまして、まずは現在の対象範囲の中で録音、録画をしっかりと行えるようにしてまいりたいというように考えております。
もっとも、試行を進めていくにつれまして、現場レベルで具体的かつ実践的なノウハウが積み重ねられてくるものと考えておりまして、制度の対象外の事件につきましても、個別具体の事件ごとに事案の内容、証拠関係等を考慮いたしまして、供述の任意性等をめぐる争いが事後想定されるような場合には録音、録画を実施していくといった運用はあり得ると考えているところでございます。
この発言だけを見る →もっとも、試行を進めていくにつれまして、現場レベルで具体的かつ実践的なノウハウが積み重ねられてくるものと考えておりまして、制度の対象外の事件につきましても、個別具体の事件ごとに事案の内容、証拠関係等を考慮いたしまして、供述の任意性等をめぐる争いが事後想定されるような場合には録音、録画を実施していくといった運用はあり得ると考えているところでございます。
三
三宅伸吾#10
○三宅伸吾君 一昨日の四月十二日に、法務委員会の皆様で都内の留置施設を視察をさせていただきました。恐らく私たちが訪問いたしました視察先は、最も録音・録画設備が整っている施設の一つではなかろうかと私は思ったわけでございます。
そこで、法務省と警察庁にそれぞれお聞きしたいわけですけれども、現時点の全国での録音・録画設備の整備状況、それから、本法案が成立した場合、又は法律上義務付けられていないものの自主対応で可視化すべきと考え、そうしようと思っているものにきっちり対応しようとした場合に、どれぐらいのハードの設備が足りなくて、それを充足するためにはどの程度の予算が必要なのか。過去のもう既に整備した一台当たりの単価というのがあると思いますけれども、それより規模のスケールメリットが働くので安くなるのかもしれませんけれども、この刑事訴訟法を変えても、どんどん可視化しようといったところで、可視化する手段がないのでは国民の期待に応えられないということでございますので、そういう今後の導入の必要な規模と、それからそれを賄うための予算の程度について、分かる範囲で、まず法務省からお答えください。
この発言だけを見る →そこで、法務省と警察庁にそれぞれお聞きしたいわけですけれども、現時点の全国での録音・録画設備の整備状況、それから、本法案が成立した場合、又は法律上義務付けられていないものの自主対応で可視化すべきと考え、そうしようと思っているものにきっちり対応しようとした場合に、どれぐらいのハードの設備が足りなくて、それを充足するためにはどの程度の予算が必要なのか。過去のもう既に整備した一台当たりの単価というのがあると思いますけれども、それより規模のスケールメリットが働くので安くなるのかもしれませんけれども、この刑事訴訟法を変えても、どんどん可視化しようといったところで、可視化する手段がないのでは国民の期待に応えられないということでございますので、そういう今後の導入の必要な規模と、それからそれを賄うための予算の程度について、分かる範囲で、まず法務省からお答えください。
林
林眞琴#11
○政府参考人(林眞琴君) まず、検察におきましては、平成二十七年度末の時点で全国に合計千七百六十五台の録音・録画機器を整備済みでございます。なお、この平成二十七年度に新しく整備した録音・録画機器は従来の仕様を見直しまして、各取調べ室に備え付けるほかに、搬出も比較的容易にできるように小型化した仕様としておりまして、その一台当たりの単価は約五十一万七千円となっております。
その上で、この法案が成立した場合に必要な録音・録画機器に関する予算措置についてでございますが、検察におきましては、これまでも、今回の対象事件を含む運用における取調べの録音、録画を実施するために相当台数の録音・録画機器を整備してきましたので、今回の法案の対象事件については既にこれまでに運用として行ってきた機器で対応が可能であろうと考えております。もっとも、これを継続的に運用していくためには、関連する経費としましては、当然その記録媒体の費用でありますとか機器が故障した場合の修理費用、また、一定期間後に当然更新していかなくてはいけませんのでその更新の費用等が必要となります。
その上で、本法案の対象事件に限らず、広く運用によって録音、録画を現在も検察においては実施しておるわけでございますが、そのために必要な予算措置となりますと、今後のまた運用の拡大の方向によりますものですから、実質的にその具体的な金額というものを申し上げることは困難でございますけれども、いずれにしても、積極的な録音、録画が実施できるような必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →その上で、この法案が成立した場合に必要な録音・録画機器に関する予算措置についてでございますが、検察におきましては、これまでも、今回の対象事件を含む運用における取調べの録音、録画を実施するために相当台数の録音・録画機器を整備してきましたので、今回の法案の対象事件については既にこれまでに運用として行ってきた機器で対応が可能であろうと考えております。もっとも、これを継続的に運用していくためには、関連する経費としましては、当然その記録媒体の費用でありますとか機器が故障した場合の修理費用、また、一定期間後に当然更新していかなくてはいけませんのでその更新の費用等が必要となります。
その上で、本法案の対象事件に限らず、広く運用によって録音、録画を現在も検察においては実施しておるわけでございますが、そのために必要な予算措置となりますと、今後のまた運用の拡大の方向によりますものですから、実質的にその具体的な金額というものを申し上げることは困難でございますけれども、いずれにしても、積極的な録音、録画が実施できるような必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。
三
三浦正充#12
○政府参考人(三浦正充君) 警察におきましては、平成二十七年度末の時点で、全国において約千八百五十台の機材が整備をされたと承知をしております。
この機器の整備は各都道府県警察において進めているところでありまして、都道府県ごとの調達価格の詳細は把握をしておらないわけでありますけれども、一台当たりの価格はおおむね百万円であると捉えておりまして、これを単純に計算をしますと、これまでに国費、県費含めまして約十八・五億円程度を要してきたという試算となります。
しかしながら、取調べ室は、警察の場合、全国で一万室以上ございまして、全ての裁判員裁判対象事件について対応するには現在の台数ではなお不十分と言わざるを得ないことから、録音、録画の制度化に向けまして、国としても都道府県警察における整備の支援を含めまして、今後もしっかりと対応してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →この機器の整備は各都道府県警察において進めているところでありまして、都道府県ごとの調達価格の詳細は把握をしておらないわけでありますけれども、一台当たりの価格はおおむね百万円であると捉えておりまして、これを単純に計算をしますと、これまでに国費、県費含めまして約十八・五億円程度を要してきたという試算となります。
しかしながら、取調べ室は、警察の場合、全国で一万室以上ございまして、全ての裁判員裁判対象事件について対応するには現在の台数ではなお不十分と言わざるを得ないことから、録音、録画の制度化に向けまして、国としても都道府県警察における整備の支援を含めまして、今後もしっかりと対応してまいりたいと考えております。
三
三宅伸吾#13
○三宅伸吾君 ありがとうございました。しっかりと国民の期待に応えられるよう、ハードの充実を国としては応援しなきゃいかぬと私は思うわけです。
続いて、通信傍受のテーマに移りたいと思います。
合法的な盗聴というと言葉として何かおかしいんですけれども、一般的に傍受と言ってもよく分からない方がいらっしゃいますので、合法的な括弧付きの盗聴というふうに申し上げれば国民の方は分かりやすいのではなかろうかと思います、通信傍受というのが正式な用語でございますけれども。
対象事件でございますけれども、これまでは薬物犯罪、銃器犯罪等であったわけでございますけれども、この改正法案におきましては、誘拐、詐欺、児童ポルノなどにも拡大するというのがまず一点でございます。それからもう一つは、通信事業者が立ち会わなくても、一定の場合には通信傍受を捜査機関ができるということでございます。
一昨日、こちらの通信傍受につきましても、都内の通信事業者の施設を皆様とともに視察をさせていただきました。とても参考というか勉強になったわけでございます。私、視察をいたしまして素朴な疑問が浮かんだものですから、是非どのように理解したらいいのか教えていただきたいわけでございます。
改正法案では、立会いがない場合の通信傍受でございますけれども、実際の通話等のデータ、これは通信事業者が持っているわけですけれども、通信事業者から生の通信データが暗号化されて捜査機関に転送され、捜査機関において復号化され、そして傍受をする、その上で、また暗号を掛けて、そして裁判所の方に渡すということになっているわけでございます。
通信傍受の一番の懸念は、二つあると思いますけれども、そもそも通信の秘密という問題がまず一つ。これはしっかり守らなきゃいけないから適正手続が必要だと、これが第一点。当然でございます。実はもう一つ国民の皆様が心配しているのは、通信事業者の生のデータをひょっとしたら、極めて例外的かもしれませんけれども、捜査機関側で改ざんされたらどうするんだろうという懸念を持つ人もいるかもしれません。
じゃ、どうすれば改ざんされていないことを担保できるのかというふうに素人が考えますと、一番確実な方法は、令状を受けた通信事業者が生のデータをずっと保存をしておく、又は、通信事業者が、捜査機関に対しても通信データを暗号にして送るんだけれども生のデータを裁判所にも転送をしておく、改ざんの疑いが万が一浮上した場合に検証できるように裁判所の方でデータをきっちり保管しておく、こういう考え方も私あるんではないかと思うんでございます。
最初の第一点目のオプションの、通信事業者の方でずっと持っておく、これは通信事業者も負担が多かろうと思いますし、万が一漏えいした場合大変なことになりますので、これはちょっと選択肢としては筋が悪いんではないかと思います。もう一個の選択肢、通信事業者が生のデータを捜査機関に送るのと同時に、裁判所の何らかのシステムの方にも転送して保存をしておく、万が一何か改ざんが疑われた場合には裁判所の方でそれをチェックをする、まあ弁護人の方がチェックするとかですね。こういうことが素人が考えますと浮かぶんでございます。
ただ、今回の法案はそうなっておりませんで、令状を受けた通信事業者は指定された暗号処理に従って生データを捜査機関に送ると、こうなっているんでございます。この方法で改ざんされていないことがどうして担保されるのか、分かりやすくちょっと法務省の御担当者の方、御説明いただけないでしょうか。
この発言だけを見る →続いて、通信傍受のテーマに移りたいと思います。
合法的な盗聴というと言葉として何かおかしいんですけれども、一般的に傍受と言ってもよく分からない方がいらっしゃいますので、合法的な括弧付きの盗聴というふうに申し上げれば国民の方は分かりやすいのではなかろうかと思います、通信傍受というのが正式な用語でございますけれども。
対象事件でございますけれども、これまでは薬物犯罪、銃器犯罪等であったわけでございますけれども、この改正法案におきましては、誘拐、詐欺、児童ポルノなどにも拡大するというのがまず一点でございます。それからもう一つは、通信事業者が立ち会わなくても、一定の場合には通信傍受を捜査機関ができるということでございます。
一昨日、こちらの通信傍受につきましても、都内の通信事業者の施設を皆様とともに視察をさせていただきました。とても参考というか勉強になったわけでございます。私、視察をいたしまして素朴な疑問が浮かんだものですから、是非どのように理解したらいいのか教えていただきたいわけでございます。
改正法案では、立会いがない場合の通信傍受でございますけれども、実際の通話等のデータ、これは通信事業者が持っているわけですけれども、通信事業者から生の通信データが暗号化されて捜査機関に転送され、捜査機関において復号化され、そして傍受をする、その上で、また暗号を掛けて、そして裁判所の方に渡すということになっているわけでございます。
通信傍受の一番の懸念は、二つあると思いますけれども、そもそも通信の秘密という問題がまず一つ。これはしっかり守らなきゃいけないから適正手続が必要だと、これが第一点。当然でございます。実はもう一つ国民の皆様が心配しているのは、通信事業者の生のデータをひょっとしたら、極めて例外的かもしれませんけれども、捜査機関側で改ざんされたらどうするんだろうという懸念を持つ人もいるかもしれません。
じゃ、どうすれば改ざんされていないことを担保できるのかというふうに素人が考えますと、一番確実な方法は、令状を受けた通信事業者が生のデータをずっと保存をしておく、又は、通信事業者が、捜査機関に対しても通信データを暗号にして送るんだけれども生のデータを裁判所にも転送をしておく、改ざんの疑いが万が一浮上した場合に検証できるように裁判所の方でデータをきっちり保管しておく、こういう考え方も私あるんではないかと思うんでございます。
最初の第一点目のオプションの、通信事業者の方でずっと持っておく、これは通信事業者も負担が多かろうと思いますし、万が一漏えいした場合大変なことになりますので、これはちょっと選択肢としては筋が悪いんではないかと思います。もう一個の選択肢、通信事業者が生のデータを捜査機関に送るのと同時に、裁判所の何らかのシステムの方にも転送して保存をしておく、万が一何か改ざんが疑われた場合には裁判所の方でそれをチェックをする、まあ弁護人の方がチェックするとかですね。こういうことが素人が考えますと浮かぶんでございます。
ただ、今回の法案はそうなっておりませんで、令状を受けた通信事業者は指定された暗号処理に従って生データを捜査機関に送ると、こうなっているんでございます。この方法で改ざんされていないことがどうして担保されるのか、分かりやすくちょっと法務省の御担当者の方、御説明いただけないでしょうか。
林
林眞琴#14
○政府参考人(林眞琴君) 今回新たに導入いたします特定電子計算機を用いる通信傍受、この手続におきましては、捜査官が傍受又は再生した通信というものが全てこの特定電子計算機の機能によりましてまず暗号化されて、その後の改変が不可能な形でこれが自動的に記録媒体に記録されて裁判官に提出されるわけでございます。そうしますと、この暗号化の技術によりまして、記録に改変等がないこと、これが担保されますので、これに加えまして、御指摘のような通信事業者の方からデータを直接裁判所に送るということについては必要はないものと考えられます。
仮に、御指摘のように通信事業者から裁判所に直接通信を伝送させて記録化した場合にどういった問題が起きるかと申しますと、この通信事業者が伝送した記録というのは、捜査機関は法が許した範囲内でしか傍受ができないわけでございます。したがいまして、捜査機関が傍受を行わなかった、したがってその傍受の原記録にすら記録されないこととなる通信の内容までが裁判所に伝達されてそれで記録されることになりまして、これ自体は通信の秘密に対する不必要な制約が生じることとなりかねないと考えられます。
そのために、御指摘のような取扱いをすることについては暗号技術の活用において必要がないわけでございますが、さらに、そういった措置を取り扱うことは通信の秘密に対する制約という観点から適当でもないと考えられるところでございます。
この発言だけを見る →仮に、御指摘のように通信事業者から裁判所に直接通信を伝送させて記録化した場合にどういった問題が起きるかと申しますと、この通信事業者が伝送した記録というのは、捜査機関は法が許した範囲内でしか傍受ができないわけでございます。したがいまして、捜査機関が傍受を行わなかった、したがってその傍受の原記録にすら記録されないこととなる通信の内容までが裁判所に伝達されてそれで記録されることになりまして、これ自体は通信の秘密に対する不必要な制約が生じることとなりかねないと考えられます。
そのために、御指摘のような取扱いをすることについては暗号技術の活用において必要がないわけでございますが、さらに、そういった措置を取り扱うことは通信の秘密に対する制約という観点から適当でもないと考えられるところでございます。
三
三宅伸吾#15
○三宅伸吾君 ありがとうございました。
先日視察をしたときに、今回の通信傍受の制度に限らず、多分現在の通信傍受制度もそうだと思いますけれども、音声だけでなくメールも対象だというふうに理解をしております。
そこで質問なんでございますけれども、いわゆる通常のもしもしという音声の通話、それから電子メール、それに加えて、最近よく使われているのがインターネットを使った通話というのがございますけれども、インターネットを使った音声通信も傍受対象だという理解でよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →先日視察をしたときに、今回の通信傍受の制度に限らず、多分現在の通信傍受制度もそうだと思いますけれども、音声だけでなくメールも対象だというふうに理解をしております。
そこで質問なんでございますけれども、いわゆる通常のもしもしという音声の通話、それから電子メール、それに加えて、最近よく使われているのがインターネットを使った通話というのがございますけれども、インターネットを使った音声通信も傍受対象だという理解でよろしいでしょうか。
林
林眞琴#16
○政府参考人(林眞琴君) 現行の通信傍受法におきましても、傍受の対象となる通信の種類につきましてはこれを通信とのみ規定しておりますことから、御指摘のように、インターネットを介する方式における音声通信などにつきましても、この通信傍受法の規定する通信に当たる限りにおいては同法の規定による通信傍受を行うことができるものと考えております。
この発言だけを見る →三
三宅伸吾#17
○三宅伸吾君 分かりました。
ネット電話でございますけれども、ネット電話のサービスを提供している事業者、有名なところはほとんど、ほとんどかどうか分かりませんけれども、有名な外資系企業が提供するネット電話が多いわけでございます。外資系企業が提供するネット電話でございますので、少なくとも一部のサービスに関する一部の施設が海外でございます。少なくとも全体のシステムをコントロールしているメーンのサーバー等が海外にある可能性も極めて高いと思うんですけれども、海外に施設がございますと、我が国の主権は原則当然及びませんので通信傍受の対象外となって、ネット電話を使われるとちょっと困るんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →ネット電話でございますけれども、ネット電話のサービスを提供している事業者、有名なところはほとんど、ほとんどかどうか分かりませんけれども、有名な外資系企業が提供するネット電話が多いわけでございます。外資系企業が提供するネット電話でございますので、少なくとも一部のサービスに関する一部の施設が海外でございます。少なくとも全体のシステムをコントロールしているメーンのサーバー等が海外にある可能性も極めて高いと思うんですけれども、海外に施設がございますと、我が国の主権は原則当然及びませんので通信傍受の対象外となって、ネット電話を使われるとちょっと困るんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
林
林眞琴#18
○政府参考人(林眞琴君) もとより、この通信傍受という強制処分を海外において実施することができるかどうかについては、それは主権の問題ということになりますが、他方で、国内における強制処分の執行という観点で申し上げれば、その一部が海外に関連施設がある場合であっても、少なくとも日本の国内にその一方当事者が当該通信を行っているような場合においては、日本国内においては法的には当該通信の傍受は可能であろうと考えております。
この発言だけを見る →三
三宅伸吾#19
○三宅伸吾君 この通信傍受に関しましては、余りあってはいけないことでございますけれども、既に明らかになっているこれは盗聴行為があったわけであります。一九九七年でございますけれども、東京高裁は国と神奈川県に対し慰謝料二百万円を含む約二百二十九万円を盗聴された個人に支払うよう命じ、判決はそのまま確定しております。日本共産党の幹部宅盗聴損害賠償事件という民事事件でございます。
この盗聴事件で、通信の秘密を侵す罪の未遂ということで、電気通信事業法違反で東京地方検察庁は二名について起訴猶予処分をしたことがございます。これについて、検察審査会において不起訴不当との議決が出まして、これを受けまして東京地検はまた動いたわけでございます。結論はやはり起訴猶予という処分だったわけでございます。どういう理由で起訴猶予にしたかと申しますと、被疑者両名とも懲戒処分を受け、既に相応の社会的制裁を受けている、それから、被疑者両名とも反省の意を表し、法に従い適正な公務の執行に当たることを誓約している、三つ目、警察の自浄作用により同種事犯の再犯防止が十分期待できることと、こういうことを理由といたしまして起訴猶予を最終的に東京地検はしております。
ある学者の論文を読んでおりましたら、当時の検事総長が、警察と全面戦争をして勝てる自信がない、再発防止の確約を取ったからこれで済ませて起訴猶予にするとして世間を騒がせたという記述がございます。「法政理論」第四十六巻第二号百十二ページでございます。
一連の司法制度改革の流れの中で強制起訴という制度が生まれたわけでございます。どのような場合に強制起訴となるのか、そしてまた、強制起訴の場合、検察官役は誰がするのか、ちょっと法務省、お答えいただけますか。
この発言だけを見る →この盗聴事件で、通信の秘密を侵す罪の未遂ということで、電気通信事業法違反で東京地方検察庁は二名について起訴猶予処分をしたことがございます。これについて、検察審査会において不起訴不当との議決が出まして、これを受けまして東京地検はまた動いたわけでございます。結論はやはり起訴猶予という処分だったわけでございます。どういう理由で起訴猶予にしたかと申しますと、被疑者両名とも懲戒処分を受け、既に相応の社会的制裁を受けている、それから、被疑者両名とも反省の意を表し、法に従い適正な公務の執行に当たることを誓約している、三つ目、警察の自浄作用により同種事犯の再犯防止が十分期待できることと、こういうことを理由といたしまして起訴猶予を最終的に東京地検はしております。
ある学者の論文を読んでおりましたら、当時の検事総長が、警察と全面戦争をして勝てる自信がない、再発防止の確約を取ったからこれで済ませて起訴猶予にするとして世間を騒がせたという記述がございます。「法政理論」第四十六巻第二号百十二ページでございます。
一連の司法制度改革の流れの中で強制起訴という制度が生まれたわけでございます。どのような場合に強制起訴となるのか、そしてまた、強制起訴の場合、検察官役は誰がするのか、ちょっと法務省、お答えいただけますか。
林
林眞琴#20
○政府参考人(林眞琴君) 御指摘のいわゆる強制起訴でございますが、検察官の不起訴処分につきましてまず検察審査会が起訴を相当とする議決をした後に、検察官がその議決に係る事件について再度不起訴処分をした場合又は一定期間内に起訴しなかった場合において、当該検察審査会が更に起訴をすべき旨の議決、起訴議決と申しますが、この起訴議決をしたときにこの強制起訴がなされるものでございます。その場合には、裁判所から指定された弁護士がその議決に係る事件の公訴の提起及びその維持をするために検察官の職務を行うこととなります。
この発言だけを見る →三
三宅伸吾#21
○三宅伸吾君 検察官役は弁護士がやるということでよろしいんですね。
この強制起訴の場合、検察官役は検察官ではない弁護士がやるということでございますので、検察が警察と全面戦争する必要はないということでございますので、新しい制度の趣旨が何となく分かったような気がするわけでございます。
本法案の成立後、警察には、新たな通信傍受制度を活用して国民の命と平和な暮らしを更に守っていただきたいと思います。その際、適正な手続に従うことが当然でありまして、国民も警察にこうした期待を寄せているわけであります。
この点に関し、警察庁のお考えをお聞きいたします。
この発言だけを見る →この強制起訴の場合、検察官役は検察官ではない弁護士がやるということでございますので、検察が警察と全面戦争する必要はないということでございますので、新しい制度の趣旨が何となく分かったような気がするわけでございます。
本法案の成立後、警察には、新たな通信傍受制度を活用して国民の命と平和な暮らしを更に守っていただきたいと思います。その際、適正な手続に従うことが当然でありまして、国民も警察にこうした期待を寄せているわけであります。
この点に関し、警察庁のお考えをお聞きいたします。
三
三浦正充#22
○政府参考人(三浦正充君) 今般の通信傍受法の見直しにつきましては、近年、特殊詐欺や暴力団による殺傷事犯等が国民にとって重大な脅威となっている中、そうした組織犯罪の脅威から国民の安全、安心を守るためのものでございます。
警察においては、これまでも法令の手続にのっとって適正に通信傍受を行ってきたところでございますけれども、本法案が成立をしたならば、新たな制度においても、通信傍受は他の捜査手法では事案の解明が著しく困難な場合にのみ認められる特別な捜査手法であるという認識の下、引き続き、常に緊張感を持って厳格な要件、手続を遵守し適切な捜査が行われるよう、国家公安委員会の管理の下、都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →警察においては、これまでも法令の手続にのっとって適正に通信傍受を行ってきたところでございますけれども、本法案が成立をしたならば、新たな制度においても、通信傍受は他の捜査手法では事案の解明が著しく困難な場合にのみ認められる特別な捜査手法であるという認識の下、引き続き、常に緊張感を持って厳格な要件、手続を遵守し適切な捜査が行われるよう、国家公安委員会の管理の下、都道府県警察を指導してまいりたいと考えております。
三
三宅伸吾#23
○三宅伸吾君 是非よろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、協議・合意制度というものに移りたいと思います。
一定の経済犯罪、組織的犯罪において、被疑者ないし被告人が、特定犯罪に関する他人の刑事事件の犯罪事実を明らかにするために供述や証拠の提供など一定の協力をすることと引換えに、見返りに、検察官の裁量の範囲内で不起訴、公訴の取消し、特定の求刑など恩典を与えることに合意することだと理解しております。
この協議・合意制度でございますけれども、協議、合意の過程につきまして録画、録音を義務付けていないと思いますけれども、これはなぜでございましょうか。
この発言だけを見る →次に、協議・合意制度というものに移りたいと思います。
一定の経済犯罪、組織的犯罪において、被疑者ないし被告人が、特定犯罪に関する他人の刑事事件の犯罪事実を明らかにするために供述や証拠の提供など一定の協力をすることと引換えに、見返りに、検察官の裁量の範囲内で不起訴、公訴の取消し、特定の求刑など恩典を与えることに合意することだと理解しております。
この協議・合意制度でございますけれども、協議、合意の過程につきまして録画、録音を義務付けていないと思いますけれども、これはなぜでございましょうか。
林
林眞琴#24
○政府参考人(林眞琴君) まず、合意制度における協議でございますが、これは検察官と被疑者、被告人及び弁護人、この三者が合意に向けて言わば交渉を行う場でございます。仮にその場面の録音、録画を義務付けた場合には、この三者が自由に意見を交換しながらそれぞれ合意をするか否かというものを見極めるという協議の機能が大きく阻害されることとなろうかと思います。
また、この協議の過程で被疑者、被告人からの供述を聴取することができるわけでございますが、この協議の場面での供述の聴取に関して申し上げますと、協議におきましては、被疑者、被告人は、弁護人が必要的に関与する中で、言わば交渉の相手方である検察官の対応、出方も踏まえながら、どの時点でどこまで具体的に供述するかを主体的に判断しながら供述していくことになります。そのために、供述の聴取に当たりまして、その自由を侵害するような不適正な方法が取られ得る場面ではございませんし、被疑者、被告人は、弁護人と十分に相談した上で、その時点でどこまで供述するかどうかを言わば戦略的に考えながら供述することから、協議においてどのような経緯で供述がなされるに至ったかということについては基本的にその後の供述の信用性とは関連しないものと考えられます。
したがいまして、この協議の過程について録音、録画を義務付けることは適切でもなく、また必要性も乏しいと考えておるところでございます。
この発言だけを見る →また、この協議の過程で被疑者、被告人からの供述を聴取することができるわけでございますが、この協議の場面での供述の聴取に関して申し上げますと、協議におきましては、被疑者、被告人は、弁護人が必要的に関与する中で、言わば交渉の相手方である検察官の対応、出方も踏まえながら、どの時点でどこまで具体的に供述するかを主体的に判断しながら供述していくことになります。そのために、供述の聴取に当たりまして、その自由を侵害するような不適正な方法が取られ得る場面ではございませんし、被疑者、被告人は、弁護人と十分に相談した上で、その時点でどこまで供述するかどうかを言わば戦略的に考えながら供述することから、協議においてどのような経緯で供述がなされるに至ったかということについては基本的にその後の供述の信用性とは関連しないものと考えられます。
したがいまして、この協議の過程について録音、録画を義務付けることは適切でもなく、また必要性も乏しいと考えておるところでございます。
三
三宅伸吾#25
○三宅伸吾君 この協議・合意制度、様々な意見、議論があろうかと思いますけれども、批判をしている方の最大のポイントは、共犯者の供述には巻き込みの危険性とか、それから虚偽供述の危険性があるんじゃないかという懸念が聞かれるわけでございます。
巻き込みとか虚偽供述を排除するためにどのような防止策を制度上、運用上取られようとしているのか、法務大臣、御答弁いただけますか。
この発言だけを見る →巻き込みとか虚偽供述を排除するためにどのような防止策を制度上、運用上取られようとしているのか、法務大臣、御答弁いただけますか。
岩
岩城光英#26
○国務大臣(岩城光英君) 合意制度は、一定の財政経済犯罪等を対象として、首謀者の関与状況等を含めまして組織的な犯罪等の全容の解明に資する供述等を得ることを可能にするものであります。
この制度につきましては、被疑者、被告人が虚偽の供述をして第三者を巻き込むおそれがあるとの指摘がございますが、そのようなことが生じないように、制度上、次のような手当てをしております。
すなわち、協議の開始から合意の成立に至るまで常に弁護人が関与する仕組みとしております。また、合意に基づく供述が他人の公判で使われるときは、合意内容が記載された書面が当該他人にも裁判所にもオープンにされ、供述の信用性が厳しく吟味される仕組みとしております。そのため、合意に基づく供述につきましては、裏付け証拠が十分に存在するなど積極的に信用性を認めるべき事情が十分にある場合でない限り、信用性は肯定されません。その結果、検察官としても、十分な裏付け証拠があるなど裁判でも十分に信用される場合でない限り、合意に基づく供述を証拠として使うことはできないこととなります。さらに、合意をした者が捜査機関に対して虚偽の供述等をした場合には、新設の罰則による処罰の対象となります。
したがいまして、合意制度は、虚偽の供述により第三者を巻き込むおそれに適切に対処できるものになっていると考えております。
この発言だけを見る →この制度につきましては、被疑者、被告人が虚偽の供述をして第三者を巻き込むおそれがあるとの指摘がございますが、そのようなことが生じないように、制度上、次のような手当てをしております。
すなわち、協議の開始から合意の成立に至るまで常に弁護人が関与する仕組みとしております。また、合意に基づく供述が他人の公判で使われるときは、合意内容が記載された書面が当該他人にも裁判所にもオープンにされ、供述の信用性が厳しく吟味される仕組みとしております。そのため、合意に基づく供述につきましては、裏付け証拠が十分に存在するなど積極的に信用性を認めるべき事情が十分にある場合でない限り、信用性は肯定されません。その結果、検察官としても、十分な裏付け証拠があるなど裁判でも十分に信用される場合でない限り、合意に基づく供述を証拠として使うことはできないこととなります。さらに、合意をした者が捜査機関に対して虚偽の供述等をした場合には、新設の罰則による処罰の対象となります。
したがいまして、合意制度は、虚偽の供述により第三者を巻き込むおそれに適切に対処できるものになっていると考えております。
三
三宅伸吾#27
○三宅伸吾君 ありがとうございました。虚偽供述罪を新設することが、一つの巻き込み、それから虚偽供述の防止策、排除策ということでございます。
私、昔、二十年ほど前、民事裁判に興味を持ったことがございまして、いろんな方にお話を伺うと、日本の民事裁判はうそつき放題だという指摘をする方も何人かいらっしゃいました、全員ではございませんけれども。
偽証罪という犯罪はもう既に刑罰規定があるわけでございますし、今度、虚偽供述罪が新設をされるわけでございますけれども、問題は、私はその運用だと思っているわけでございます。偽証罪それから虚偽供述罪、これも、いずれにしましても起訴をする判断は検察がするわけでございますので、これ絵に描いた餅になっては防止策としては機能しないということになります。もう十年ぐらい前になりますけれども、裁判員裁判の始まるのを機にきっちりと偽証罪の運用をしなければいけませんよという話を検察の首脳の方から私聞いて、ああ、なるほどなと思ったわけでございます。
この偽証罪につきまして、この二十年ぐらいの起訴の状況、それから現実に実刑判決等が出ているのかどうか、ちょっと統計を教えてもらえませんでしょうか。
この発言だけを見る →私、昔、二十年ほど前、民事裁判に興味を持ったことがございまして、いろんな方にお話を伺うと、日本の民事裁判はうそつき放題だという指摘をする方も何人かいらっしゃいました、全員ではございませんけれども。
偽証罪という犯罪はもう既に刑罰規定があるわけでございますし、今度、虚偽供述罪が新設をされるわけでございますけれども、問題は、私はその運用だと思っているわけでございます。偽証罪それから虚偽供述罪、これも、いずれにしましても起訴をする判断は検察がするわけでございますので、これ絵に描いた餅になっては防止策としては機能しないということになります。もう十年ぐらい前になりますけれども、裁判員裁判の始まるのを機にきっちりと偽証罪の運用をしなければいけませんよという話を検察の首脳の方から私聞いて、ああ、なるほどなと思ったわけでございます。
この偽証罪につきまして、この二十年ぐらいの起訴の状況、それから現実に実刑判決等が出ているのかどうか、ちょっと統計を教えてもらえませんでしょうか。
林
林眞琴#28
○政府参考人(林眞琴君) 過去二十年間で見ますと、検察が偽証罪で起訴した人員は合計百五十人でございまして、第一審において偽証罪で実刑判決が下された人員は合計で、実刑判決の人員は合計四十六人でございます。
この発言だけを見る →三
三宅伸吾#29
○三宅伸吾君 ありがとうございます。偽証罪、実刑判決も出ているということでございます。
法務大臣は、検察官の事務に関し、検察官を一般に指揮監督することができると定められておられます。今後、偽証罪、虚偽供述罪の運用につきまして、法務大臣はどのようにお考えでございましょうか。
この発言だけを見る →法務大臣は、検察官の事務に関し、検察官を一般に指揮監督することができると定められておられます。今後、偽証罪、虚偽供述罪の運用につきまして、法務大臣はどのようにお考えでございましょうか。