環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会

2016-10-14 衆議院 全124発言

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会議録情報#0
平成二十八年十月十四日(金曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 塩谷  立君
   理事 うえの賢一郎君 理事 江藤  拓君
   理事 菅原 一秀君 理事 西村 康稔君
   理事 森山  裕君 理事 今井 雅人君
   理事 篠原  孝君 理事 上田  勇君
      あべ 俊子君    赤澤 亮正君
      池田 道孝君    大西 宏幸君
      岡下 昌平君    加藤 寛治君
      勝沼 栄明君    金子万寿夫君
      黄川田仁志君    北村 誠吾君
      坂本 哲志君    武部  新君
      武村 展英君    寺田  稔君
      中川 郁子君    中村 裕之君
      ふくだ峰之君    福田 達夫君
      福山  守君    古川  康君
      前川  恵君    宮川 典子君
      八木 哲也君   山本ともひろ君
      渡辺 孝一君    岸本 周平君
      近藤 洋介君    佐々木隆博君
      玉木雄一郎君    福島 伸享君
      升田世喜男君    村岡 敏英君
      稲津  久君    岡本 三成君
      中川 康洋君    笠井  亮君
      畠山 和也君    小沢 鋭仁君
      松浪 健太君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   農林水産大臣       山本 有二君
   経済産業大臣       世耕 弘成君
   国務大臣         石原 伸晃君
   内閣府副大臣       松本 洋平君
   財務副大臣        大塚  拓君
   農林水産副大臣      齋藤  健君
   内閣府大臣政務官     武村 展英君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  澁谷 和久君
   政府参考人
   (外務省経済局長)    山野内勘二君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         水田 正和君
   政府参考人
   (農林水産省食料産業局長)            井上 宏司君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  枝元 真徹君
   政府参考人
   (経済産業省通商政策局長)            嶋田  隆君
   衆議院調査局環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別調査室長      辻本 頼昭君
    ―――――――――――――
委員の異動
九月三十日
 辞任         補欠選任
  福井  照君     江藤  拓君
十月十四日
 辞任         補欠選任
  坂本 哲志君     金子万寿夫君
  武部  新君     岡下 昌平君
  宮川 典子君     八木 哲也君
同日
 辞任         補欠選任
  岡下 昌平君     武部  新君
  金子万寿夫君     坂本 哲志君
  八木 哲也君     宮川 典子君
同日
 理事福井照君九月三十日委員辞任につき、その補欠として江藤拓君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
十月十四日
 TPP協定を今国会で批准しないことに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一六三号)
 同(池内さおり君紹介)(第一六四号)
 同(梅村さえこ君紹介)(第一六五号)
 同(大平喜信君紹介)(第一六六号)
 同(笠井亮君紹介)(第一六七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一六八号)
 同(斉藤和子君紹介)(第一六九号)
 同(志位和夫君紹介)(第一七〇号)
 同(清水忠史君紹介)(第一七一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一七二号)
 同(島津幸広君紹介)(第一七三号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一七四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一七五号)
 同(畑野君枝君紹介)(第一七六号)
 同(畠山和也君紹介)(第一七七号)
 同(藤野保史君紹介)(第一七八号)
 同(堀内照文君紹介)(第一七九号)
 同(真島省三君紹介)(第一八〇号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一八一号)
 同(宮本徹君紹介)(第一八二号)
 同(本村伸子君紹介)(第一八三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件(第百九十回国会条約第八号)
 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出、第百九十回国会閣法第四七号)
     ――――◇―――――
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塩谷立#1
○塩谷委員長 これより会議を開きます。
 理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#2
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは、理事に江藤拓君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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塩谷立#3
○塩谷委員長 第百九十回国会、内閣提出、環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件及び環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案の両案件を議題といたします。
 お諮りいたします。
 両案件につきましては、第百九十回国会において既に趣旨の説明を聴取しておりますので、これを省略いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#4
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
 環太平洋パートナーシップ協定の締結について承認を求めるの件
 環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案
    〔本号(その二)に掲載〕
    ―――――――――――――
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塩谷立#5
○塩谷委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 両案件審査中、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、その出席を求めることとし、日時、人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#6
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、お諮りいたします。
 両案件審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官澁谷和久君、外務省経済局長山野内勘二君、農林水産省大臣官房総括審議官水田正和君、農林水産省食料産業局長井上宏司君、農林水産省生産局長枝元真徹君、経済産業省通商政策局長嶋田隆君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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塩谷立#7
○塩谷委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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塩谷立#8
○塩谷委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。武部新君。
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武部新#9
○武部委員 自由民主党・無所属の会の武部新でございます。
 前国会に引き続きまして、今国会におきましてもTPP特別委員会で質問の機会をお与えいただきまして、光栄に存じます。
 トップバッターですので、総論的に質問をさせていただければと思います。
 前の国会でも質問をさせていただいて、確認をさせていただきましたが、これまでの経緯を簡単にお話しさせていただきますと、民主党政権時代の平成二十二年に、菅当時の総理がTPP交渉の参加を検討すると発言されたのが始まりで、包括的な経済連携に関する基本方針を閣議決定されます。この基本方針の中には、センシティブな品目について配慮を行いつつ、全ての品目を自由化交渉の対象とする、こうされました。その後、平成二十三年十一月、現在民進党幹事長でおられる当時の野田総理が、APECでオバマ大統領と会談されまして、TPP交渉参加の方針を表明されます。このとき米国側からは、野田総理が全ての物品・サービスを貿易自由化交渉のテーブルにのせると述べたと発表されたのでありました。
 我々が政権を取り戻しました平成二十五年三月十五日、安倍総理が、オバマ大統領との会談でTPPは聖域なき関税撤廃を前提としないことを確認した、その上でTPP交渉参加を表明されました。前の国会のときの質問で、石原大臣は、私の質問に対しまして、この首脳会談は交渉に参加する上で意味のあるものだったと、その認識を示していただきました。
 衆参の農林水産委員会で、TPP交渉参加に関する決議、いわゆる国会決議を行いまして、政府は、参加十一カ国との間で厳しい交渉の末に、昨年十月五日、アトランタにおけるTPP閣僚会合で大筋合意をいたしまして、ことしの二月四日に参加十二カ国が署名式で署名が取り交わされたわけであります。
 改めまして、TPP協定の持つ意義について石原大臣にお聞きしたいと思います。
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石原伸晃#10
○石原国務大臣 武部委員にお答えを申し上げたいと思います。
 日本の人口構造を見たときに、生産年齢人口の減少というものは一九九五年から始まっております。武部委員のお地元の帯広、釧路、北海道の東部においても、すばらしい農業があるわけでございます。漁業もある。乳業もございます。そんなところに従事をする方の数が足りなくなっているということは、お地元を訪ねさせていただいたときにも強く感じたわけであります。
 そんなときに、日本が、成長するアジアをどういうふうに取り込んでいくのか。
 TPP協定は、世界のGDPのおよそ四割、人口でいいますと八億人の巨大市場をつくりまして、そんな中で、新たな二十一世紀型の貿易ルールというものをつくるというところが一つポイントでございます。そして、一つの経済圏を構築する。日本にとりましては、また北海道の本当にすばらしい農産品につきましても、この市場を活用することで新たな成長が期待できるのではないか、私はこんなふうに捉えさせていただいております。
 よく、TPPは関税が下がるだけじゃないかというようなお話をされますけれども、もう既に、海外展開を、これまでお聞きしてまいりました中小企業、また農林水産業の方々も、出ていってもルールが変わってひどい目に遭う、そういうことがないルールであるならばやってみよう、こういう方々も出てまいりますし、もう一つ言わせていただくのであるならば、やはり自由と民主主義と基本的人権と法治主義という土台を共有する国々が環太平洋に集まるという中において、これはまだまだ広がる可能性が大変ございます、戦略的な意義というものも十分あるのではないか、こんなことを考えているところでございます。
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武部新#11
○武部委員 大臣、ありがとうございます。
 今、日本は大変人口減少、特に私の地元もそうでありますけれども、地方創生それから一億総活躍社会を実現するということで一生懸命努力はしておりますけれども、なかなかこの人口減少をとめるのは過疎地では難しい中で、成長するアジアのマーケットをしっかりと取り込んでいくというお話だと思います。
 人口でいえば八億人の市場でありますし、世界の四割を占める経済圏を生み出すわけでありますし、GDP十四兆円の押し上げ効果がこれからずっと続いていくというわけでありますので、何とか国内の人口減少を乗り越えて、日本の経済が中長期的に力強く成長していくその基盤になる、それがTPPというお話だと思います。
 もう一つ、今大臣からもお話がありましたけれども、新しいルールをつくるということも、これも大変重要なことでありまして、やはり同じ価値観を持つ国々と自由で公正な競争を促して、イノベーションを起こしていく、そして、その中で新しいビジネスも生まれていく、ビジネスをしやすい環境もつくっていけるわけであります。このルールというのが、今後、RCEPですとかFTAAPですとか、そのベースになっていくのではないかというふうに思います。
 ちなみに、野田幹事長も、このTPPには反対だとおっしゃっているんですけれども、記者会見で、十月三日だったと思いますが、RCEPはやるべきだ、そしてFTAAPも、道筋をつける上でTPPは有力な選択肢だったと思っていると本音を漏らされているんですよ。ですから、ここはやはり真摯に、皆さん方、野党も一緒になって議論していくべきだというふうに思います。
 このTPPは、単なる貿易自由化の枠組みだけではないわけでありまして、先ほども述べましたけれども、基本的価値を有する、それから米国との安全保障の観点からも大変重要だというふうに、戦略的な意義も有しています。
 そのアメリカなんですけれども、現在、大統領選挙が行われております。民主党も共和党の候補もTPP協定に関しては反対の立場を表明されておられまして、一部ではアメリカのTPP協定の批准が不透明になったのではないかという声もあるわけであります。
 この中で、日本が率先してTPP協定をこの国会の中で手続を早期に進めていく必要性について、大臣の見解をお聞きしたいと思います。
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石原伸晃#12
○石原国務大臣 ただいま委員がアメリカの大統領選挙について御言及されましたが、その一方で、オバマ大統領も、協定の本年中の議会通過に向けて努力をしているという旨を九月の国際会議でも表明されております。
 先般、私も、アメリカのケネディ大使に呼ばれまして、十二カ国の大使が集まる会議でございますが、そこで、早期承認に向けて各国が互いに国内手続を進めていこう、そういう力強い挨拶を頂戴したところでもございます。
 TPP協定が生み出す効果、先ほど武部議員が御説明いただきましたけれども、これを一日も早く実現していくためにも、我が国が率先して動くことでアメリカも引っ張っていく、早期発効の機運を高めていく、この点が非常に重要なのではないかと思います。
 やはり、大統領選を見ましても、あるいはヨーロッパを見ましても、いろいろなところで保護主義や反グローバリズムの動きが、選挙というものがありますとどうしても内に内に目が向いてしまいますので、そういう機運が出てまいりますけれども、これも総理が昨日の予算委員会でもお話しになられておりましたように、日本の戦後の復興というものは自由貿易のもとで確立してきた、このことを私たちは忘れてはならないと思います。
 もちろん、武部委員のお地元のすばらしい農林水産品をしっかりと守っていくための総合的な対策というものも、昨年の十一月に党の方でお決めいただきましたし、また政府の方でも大綱という形で取りまとめておりますので、こういうものでしっかりと国際的な枠組みづくりの主導的な立場を日本がとっていくということが肝要なのではないかと思っております。
 そして、先ほど若干触れさせていただいたんですけれども、農林水産業の方々も含めて、このTPPに関して新輸出大国コンソーシアムという支援組織をジェトロを中心につくらせていただきましたら、何と、三月十四日の支援受け付け開始以降、十月七日時点で千七百六十一社、これはもちろん北海道から沖縄までなんですけれども、関心を持たれて、ぜひこれが発効したら外に出ていきたい、こんなお話をいただいております。
 やはり、この中で、千七百六十一社のうち二割が農林水産業の方々である。生産者の方もいらっしゃいますし、加工の方々もいらっしゃる。農産品で二百八十社、水産品で五十七社。これが全国にいらっしゃるということを見ましても、TPPによる恩恵を見込んでいる多くの中小企業あるいは意欲的な農林水産業の方々は早期発効を期待している。その上からも、やはりしっかりと早期批准を目指して頑張っていくという我が国の立場は変わらないんだと思います。
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武部新#13
○武部委員 ありがとうございます。
 たしか官邸にも経済界の皆様方が早期発効を要望されるということで要請にもいらっしゃったというふうに承知しておりますし、後ほど、新コンソーシアムも含めた、特に二〇二〇年までに一兆円農林水産物の輸出を拡大するという大きな方針がありますので、その上でも、このTPPのマーケットというのは、農林水産物にとっても非常に魅力のあるマーケットになったと思います。TPP協定の早期発効に向けて機運を高めていくんだ、そのためにも、参加各国が国内手続を速やかに進めていくように日本がイニシアチブをとっていくということだと思います。
 それと関連するんですけれども、これも大統領選挙で、TPPに反対の立場をとられて、なおかつ、大統領になった場合について再交渉をやっていくんだという候補もいらっしゃって、これについても非常に、一度合意したものについてもう一度やり直しするのかというような懸念も出てきております。
 この国会が閉会している間も、先ほども少し御紹介がございましたけれども、石原大臣、大変精力的に、ケネディ大使との、十一カ国の大使の皆さん方と会談をされたり、あるいはニュージーランドやシンガポール、マレーシア、TPP参加国との会談、意見交換を行われた、そういうふうに承知しておりますけれども、仮に他国から再交渉について求められた場合について、政府の方針としてどう対応されるのか、お聞きしたいと思います。
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石原伸晃#14
○石原国務大臣 ただいま武部委員が御言及されたもの、再交渉というのは非常に重要なポイントであると認識をしております。
 TPP交渉はマルチの、FTAやEPAと違いまして、十二カ国が互いの産業を考えてさまざまな意見を出し合い、そして妥協すべきところは妥協しつくり上げられたマルチの協定でございます。ですから、複雑に組み合わされている。一つの部分だけを取り上げて再交渉すれば、ある意味では積み木細工なもので、一つ抜いてしまいますと全て崩れてしまう、私はそういう性格の交渉だと思います。
 したがいまして、仮にですけれども、大統領候補がおっしゃられているように、アメリカから再交渉を求められましても、全く応じる考えはない。これはもう総理が本会議でも、衆議院、参議院の予算委員会でも明確に指摘をされている点でございます。
 その一方で、先ほどケネディ大使に呼ばれたという話を伺わせていただきましたけれども、その席でも、アメリカ側から、再交渉はできません、ないですねということを明確に提示されまして、十二カ国がそのとおりだということで認識を一にしたところでもございますし、今、武部委員が御紹介いただきました、寄託国でありますニュージーランドあるいはシンガポール、マレーシアと、短期間ではありますけれども、担当の大臣あるいは政府の首脳と話をしてまいりましたけれども、これは絶対再交渉はしないということで現場も認識を一にしているということを御報告させていただきたいと思っているところでございます。
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武部新#15
○武部委員 ありがとうございます。
 先ほども大臣から御紹介がありましたけれども、オバマ大統領も任期中に議会承認するように強力に交渉するというお話もありましたし、ケネディ大使も含めて、再交渉はないということの確認をされたということでありますので、ぜひともここの方針はしっかりと持っていただいて進めていただきたいというふうに思います。
 次に、外交交渉の情報開示のあり方についてお聞きしたいと思います。
 前回の私の質問において、二〇一二年十一月の、民主党野田内閣当時の、情報公開法に基づく請求に応じて政府が開示した日本・南アフリカ原子力協定の交渉関連文書について、タイトルが日程調整でありましたけれども、そのような文書でさえも真っ黒に塗られて、交渉過程については開示できないということでありました。今回はそれはもう振りかざしませんけれども、交渉過程について開示されないというのが外交の常識であるということはもう明らかでありまして、これは民主党政権のときも、そのように玄葉大臣も含めて答弁されているわけであります。
 TPP交渉だから開示できないのではなくて、一般的には開示しないことが、これは相手国もありますし、信頼関係もありますから、その信頼関係を損なわないためにも通常開示しないんだ、交渉過程については、そういうことを確認したわけであります。
 TPPについては、いまだ発効もしておりませんので、余計、交渉経緯について明らかにすることはさらに難しいと思います。しかし、合意した内容については、しっかりとそしてわかりやすく国民の皆様方に丁寧に説明していく必要があるんだと思います。影響に不安を感じる方々に丁寧に説明を行うことが、理解を深めていただく上でも大変重要だと思います。
 その意味で、外交交渉に関する情報開示のあり方についての見解を改めてお伺いするとともに、それから、これまで政府がどのように情報を開示されてきたか、取り組みについて伺いたいと思います。
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岸田文雄#16
○岸田国務大臣 外交交渉、条約、協定等の交渉における対応、これは一般論でありますが、これは、どの国においても、今後、累次の条約、協定を交渉する機会が出てくる、こういったことは想定されます。よって、条約、協定の締結に向けてのやりとりの中身を明らかにすることは、今後の交渉においても手のうちを明らかにすることになります。これは相手の国にとっても同じであります。よって、こうした交渉のやりとりを明らかにすることはお互いの信頼関係のもとに控えるというのが、条約、協定における一般的な考え方であり、常識であると考えております。
 こういった考え方に基づいて、条約、協定の交渉における交渉経過については明らかにしないという対応が国際社会一般においてとられているというのが実情であります。
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武部新#17
○武部委員 丁寧な御説明ありがとうございます。これが常識である、全ての外交交渉においても、情報開示、交渉過程についてはできないということだと思います。
 次に、国会決議について改めてお伺いしたいと思います。
 当時、甘利TPP担当大臣ですね、私が内閣農林水産合同審査会で御質問したところ、この国会決議が後ろ盾となって厳しい交渉を乗り越えることができた、そのようなお話がありました。また、前回私が質問したんですけれども、当時の森山農林水産大臣に、聖域を守ったかどうかという質問をしましたけれども、その判断というのは、各タリフラインがそのまま維持されたかどうかを個別に見るだけではなくて、品目全体にどのような影響があるかを見て判断をするべきだ、そのお話がありました。
 確かに、重要五品目のうち、関税撤廃したものもあります。たしか三割ぐらいだったと思いますけれども、撤廃したものはありますが、一つ一つタリフラインを精査しますと、輸入実績がないですとか、あるいは国産農産物に代替性がないものがあるですとか、むしろ入れた方がチャンスが広がるとか、そういった品目全体を見て影響が出ないように措置をされたというお話がありました。
 改めて山本農林水産大臣にもお伺いさせていただきますが、国会決議が守られたかどうか、改めて大臣の見解をお伺いしたいと思います。
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山本有二#18
○山本(有)国務大臣 委員御指摘のとおり、TPPにつきましては関税撤廃の圧力が極めて強かったわけでございます。それを品目ごとに中身をしっかり精査いたしまして、国会決議を後ろ盾に交渉ができました。その結果、重要五品目を中心に、農林水産物の約二割を関税撤廃の例外とすることができました。
 特に、重要五品目を中心に、米の国家貿易制度、あるいは豚肉の差額関税制度などの基本的な制度を維持するとともに、関税割り当てやセーフガードの創設、長期の関税削減期間を確保したところでございます。また、関税撤廃をしたものにつきましても、品目ごとに中身をしっかり精査し、品目全体として影響が出ないよう措置しております。
 このような国益にかなう最善の交渉結果が得られたと考えておるところでございます。
 一方で、農業者の方々の不安を受けとめまして、昨年十一月、体質強化対策や経営安定化対策を含む総合的なTPP関連政策大綱を決定し、緊急に実施すべき対策に必要な経費を、二十七年度補正予算、さらには二十八年度補正予算に計上しております。
 重要品目が確実に再生産可能となるよう、交渉で獲得した措置とあわせて、引き続き万全の措置を講ずる構えでございます。
 交渉結果が国会決議に沿っているものかどうかということは、最終的には国会で御審議いただくことになっておりますけれども、政府といたしましては、国会決議の趣旨に沿っているものと評価をしていただけると考えるところでございます。
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武部新#19
○武部委員 ありがとうございます。
 前の質問のときにもお話しさせていただいたんですけれども、国会決議のコアの部分といいますか目的は、TPPがあってもしっかりと農家の皆様方が再生産可能となることでありまして、この目的達成のために、本来であれば原則関税撤廃の中を、関税や関税割り当て、あるいはセーフガードなど多くの例外を確保することで聖域を守るということができたんだと思います。
 また、実際に日本の食料市場に対して大変攻め込んでこようとした部分がありましたけれども、日本を除く十一カ国の農林水産物の関税が平均すると一・五%だったのに対しまして、日本は約二割を守ったわけであります。豚肉につきましても、差額関税制度を維持するとともにセーフガードを創設しましたし、牛肉につきましても、長期間の関税削減期間を確保して、体質強化を行うのに必要な期間を確保したということだと思います。セーフガードも創設できました。
 今大臣からもお話がありましたけれども、例外措置をとって、体力強化をする期間も含めてしっかりとやっていくのが農家の再生産をしっかりと支えることだと思いますけれども、もう一つ、この間に、やはり生産基盤を強化する、あるいは国際競争力を強化するなどが重要になってくるんだと思います。
 今我々は、党の中でも、農政新時代に向けての流通コストの削減ですとか農業のあるべき姿を、特に若手で議論をさせていただいて、大胆に提案をしていきたいということを今やっている最中であります。
 改めて、今回、予算委員会でも質問させていただきましたけれども、あわせて、北海道が台風の被害に見舞われました。この台風、豪雨被害を見ますと、やはり、農地が浸水されて、なかなか水を抜くことができない。ところが、土地改良をやって、基盤整備をやって、排水機場がしっかりしているところというのは、もう二、三日で水が抜けて、農作物の影響を最小限に抑えることができる。やっているところとやっていないところが、はっきり差が出ているんですね。
 ですから、こういったことも考えますと、しっかりと農業所得を向上させる上でも、土地改良というのは大事だと思いますし、それから防災、減災の上でも、やるとやらないとは、相当の効果があるんだなということを改めて実感いたしました。
 今大臣のお話にもありましたけれども、今回成立した平成二十八年度第二次補正予算においても、TPP関連対策として、農林水産業の体質強化のために三千四百五十三億円措置されています。前のTPP関連対策よりも上乗せして措置されておりますけれども、生産者の皆様方の不安を払拭して、そして影響に十分に対応するためにTPP関連対策の着実な実施が重要だと思いますけれども、政府の対応についてお聞きしたいと思います。
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山本有二#20
○山本(有)国務大臣 昨年の十一月にまとめられました総合的なTPP関連政策大綱で、新たな国際環境におきましても生産者が安心して再生産に取り組めますように、まず一番に、攻めの農林水産業への転換といたしまして、産地パワーアップ事業や畜産クラスター事業などの体質強化対策を集中的に講じるとともに、第二に、経営安定、安定供給のための備えとしまして、協定発効に合わせまして、牛マルキン、豚マルキンの法制化などの経営安定対策の充実等を講じることといたしております。
 また、あわせて、第三に、農林水産業の成長産業化を一層進めるため、検討の継続項目として掲げております、特に武部委員さんのような若手の方が検討していただいておる十二項目につきまして、本年秋を目途に具体的内容を詰めていくこととしております。
 このうち、体質強化対策につきましては、平成二十七年度補正予算において、攻めの農林水産業への転換に向けた緊急対策として三千百二十二億円を確保しております。現在、各地域におきまして具体的な取り組みが進められているところでございますが、先日、十月十一日に成立いたしました平成二十八年度第二次補正予算につきましても、産地の国際競争力の強化などの対策として三千四百五十三億円を確保したところでございます。
 次世代を担う生産者が、新たな国際環境のもとでも、あしたの農林水産業に夢と希望を持って経営発展に積極果敢に取り組み、所得の向上を図ることができますよう、今後とも万全の体制を講じてまいる所存でございます。
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武部新#21
○武部委員 ありがとうございます。
 私の地元も、大変、産地パワーアップ事業ですとか、あるいは畜産クラスター事業ですね、何とか、TPPもあって大変だけれども、地域でもう一回、特に若い生産者の皆様方が、どうやったらちゃんと地域を守りながら農業を守っていけるかということをいろいろと検討してくださって、中間管理機構もそうですけれども、ではこれをやってみようかというような議論をしていただいています。地域でこのTPPを乗り越えていこうというような機運があります。
 また、自分たちがつくっているものを、品質を、付加価値を高めて、私のところはタマネギの産地でありますけれども、これはTPPではないですけれども、では今度はロシアに向けて輸出をしてみようかとか、TPPがあったからではないとは思いますけれども、しかし、輸出拡大しながら、マーケットをどんどん、どうやって売っていくかということについて積極的に考えて、やろうとしています、農協さんも含めてですけれども。
 ですから、こういった意気込みを、ピンチをチャンスにするんだという思いを、ぜひとも農水省も全力で後押しをしていただきたいと思います。
 最後に、石原大臣もお話ありましたけれども、守るだけじゃなくて、やはり、さっきも言われましたけれども、TPPの参加国の十一カ国の農林水産物の関税がもう一・五%まで下がっています。輸出拡大は二〇二〇年までに一兆円をやるんだという中で、当然、アジア・マーケットもそうなんですけれども、このTPPの協定を結ぶ国にも、我々のおいしくて安全な農産物、水産物、林産物を、攻めていこうということも必要なんだというふうに思います。
 先ほど、大臣の中でも新コンソーシアムのお話がありまして、そのうち二割が農林水産のことだというお話がありましたけれども、ですから、前向きにチャレンジする農家の方々もふえていらっしゃると思いますし、加工業もそうですけれども、また、その新コンソーシアムでも、特に中小企業の皆様方がTPPの国々に対して積極的に展開していくといういいチャンスにもなるんだと思います。
 その上で、やはり我々はしっかりと付加価値の高い農産物を、TPPも含めて世界に売っていくんだということをやっていかなきゃならないと思うんですけれども、例えばアメリカは、牛肉輸出、大変期待が高いんだと思います。和牛ですね。無関税枠も実績の二十倍から四十倍ぐらいまで拡大していただいていますし、十五年後には関税が撤廃されますので、アメリカ、カナダもそうだと思いますけれども、日本のおいしい和牛を積極的に売っていくチャンスがこのTPPの早期発効によって生まれてくるんだというふうに思います。
 そういった意味で、攻めの農林水産業、我が国の農林水産物の輸出拡大にこのTPPをつなげていこうということが重要だと思いますけれども、攻めが得意でいらっしゃる齋藤農林水産副大臣に質問させていただきたいと思います。
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齋藤健#22
○齋藤副大臣 これから農林水産業が発展していくために輸出が重要であるという点について、新委員と我が方は全く問題意識を共有しているわけでございます。
 我が国の平成二十七年の農林水産物、食品の輸出額は七千四百五十一億、このうち実はTPP参加国向けは千九百八十三億円ございまして、全体の二六・六%を占めているわけでありますので、農林水産物の輸出先としてTPP参加国は非常に重要だということでございます。
 今回の交渉におきましては、我が国が農林水産物の輸出拡大を図っていく上で重要であると考えておりました品目、牛肉、水産物、米、日本酒、茶、こういった重要品目は全てで相手国の関税撤廃を獲得いたしました。したがって、今後、輸出のチャンスは広がっていくんだろうと考えております。
 御紹介ありましたように、牛肉につきましては、米国で十五年目に関税が撤廃されるんですが、それまでの間、無税枠が今の十五倍から三十倍に拡大をしていくということでございますし、水産物につきましては、近年、輸出の伸びが著しいベトナム、ここにつきまして、ブリ、サバ、サンマなど全ての生鮮魚、冷凍魚につきまして即時関税撤廃ということになっておりますので、ブリ、サバ、サンマの関税が現在一八%であることを考えますと、これも大きなチャンスが広がっていくんだろうと考えております。
 お茶につきましても、ベトナムでは四年目に関税撤廃ということで、現在二二・五%関税がかかっておりますので、これもチャンスが広がっていくなと思っております。
 そのほかにも、ルールの分野におきましても、通関手続の円滑化や、流通、サービスでの外資規制の緩和なども盛り込まれておりますので、こういうものをいかに具体的な輸出促進につなげていくかという次のステップが重要になってくるんだろうと思っておりまして、本年五月に農林水産業の輸出力強化戦略というのを取りまとめさせていただきました。
 これによりますと、五つの柱で大変きめ細かくアクションが規定されておりますので、これに基づきましてしっかりとチャンスを生かしていきたいというふうに考えております。
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武部新#23
○武部委員 齋藤副大臣、ありがとうございます。
 この前ベトナムに行きましたらサンマがありまして、恐らくこれは日本のサンマだろうなというふうに思いましたけれども、大変、ベトナムの方とお話ししても、もっと日本のおいしいものを食べたいと。彼らも、日本に対する輸出にも興味はあるんですけれども、むしろ日本の食に関しての関心が非常に高くて、ああ、これは水産物、ビジネスチャンスがあるなというのを改めて、お話にありましたけれども、そういったことも感じました。
 そういった意味で、このTPPの協定を早期に進め、そして、この大きなマーケットの中で日本の、もちろん工業製品もそうですけれども、農林水産物もどんどん攻めていただきますように心からお願い申し上げます。
 ぜひとも、TPP協定の合意内容と影響対策についてしっかりとこの委員会で議論していただいて、国民の皆様に理解を深めていただける審議を呼びかけて、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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塩谷立#24
○塩谷委員長 次に、大西宏幸君。
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大西宏幸#25
○大西(宏)委員 おはようございます。
 自由民主党・無所属の会、大西宏幸でございます。
 冒頭に、昨晩、親日国であり、大勢の日本人が居住しておりますタイ国プミポン国王陛下が御逝去されたことに、心より哀悼の意をささげます。
 本日は、TPP特別委員会初日、質疑を賜りまして本当にありがとうございます。
 私、当選をさせていただきまして、分科会以外で質問する機会がほとんどなく、今回が初めての質問ということでございまして、本当に諸先輩方にこういう機会をいただいたことを心より感謝申し上げます。
 私の地元大阪一区は、古くは商人の町、日本経済の中心でした。地元の鶴橋地域でございますけれども、電球ソケットを開発されました松下電器産業、経営の神様である故松下幸之助会長を初め、戦後を生き抜き、日本を牽引してきた先駆者の宝庫でもあります。例えば、地元では、ロート製薬、そしてコクヨという大きな会社もこの町から出てまいりました。
 商売の町、船場のあきんどの町でございます。朝の連続テレビ小説「あさが来た」、もととなった大同生命創始者であります広岡浅子さんも、今の大阪西区そして中央区の、いわゆる土佐堀周辺で商いをされてこられました。現在も、海外展開に挑戦するなど、積極的にビジネスチャンスをつかもうとする経営者の方々が多くおられます。
 そして、忘れてはならないのは、義理人情の下町、そして特に食道楽の町としても全国で有名でございます。その食道楽の町としてだからこそ、食の安全など不安の声も多く寄せられています。
 本日は、それらの観点を踏まえて、国益を守るTPPとしてのスタンスで質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、最も基本的なことでありますが、大変困難な交渉の末合意に至ったTPP協定の意義についてお尋ねいたします。
 なぜ、賛否の声が大きく分かれるTPP条約について、これほど困難な交渉に粘り強く取り組む必要があったんでしょうか。目に見えない膨大な交渉の会議の時間を含め、担当官を初め大勢の皆さんがTPP交渉に心血を注いでこられたと思います。そこまでの価値が本当にあるのでしょうか。それを信じてこられたと思いますが、これはいかがでしょうか。
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石原伸晃#26
○石原国務大臣 大西議員の御質問は、根源的なところをついているんだと思います。
 やはり先ほども御同僚の武部委員にもお答えしたんですが、やはり日本の人口構造、そしてアジアの成長、アジアはこの人口増加でございます。そういう中で、共通なルールのアジアを、パンパシフィックの経済圏をつくる意義というものは非常に大きいと思います。GDPでいうと世界の四割、人口でも八億人であります。
 さらには、戦略的な意義。北東アジアの不安定さというものは、北朝鮮のミサイル発射に見られますように、緊張感というものは高まっておりますし、中国の海洋進出というものも大きな摩擦を生み出している。そんなときに、自由、民主主義、基本的人権、そして法治主義という共通の価値観を持つ十二カ国が、しかも、アメリカ、世界一のGDP、日本、世界第三位のGDP、こういう国々が集うことの戦略的な意義。
 ルールメーキング。先ほどもここから先のRCEP、FTAAPについても御議論があったわけですけれども、そちらに進んでいく中において、TPPの持つ土俵、ルールというものはこれからも大変意義の深いものになってくる。日本が、ルールメーキング、どちらかというと苦手な分野ですけれども、今回はそのルールメーキングに加わった、そして、それがこのアジア・パシフィックのさらに拡大した自由貿易圏の基本になっていく、こういう意義があるものだと承知をしているところでございます。
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大西宏幸#27
○大西(宏)委員 ありがとうございます。
 今、大臣がおっしゃいましたように、ルールメーキングでございます。ルールというのはできるだけ統一をしなければいけないということも、我々は理解していかなきゃいけない。
 具体的には、日本企業のベネフィットについてでございますけれども、そのルール分野について、私は、今言及されていたようにメリットがあるのではないかと思っております。
 例えば、現在、マレーシア及びベトナムが一定の産品について輸出税を課しています。これが原則撤廃されるわけでございますけれども、輸出税は、資源流出の防止や自国の加工産業の育成を目的として、資源、原材料等に課せられることが多いものです。これが撤廃されれば、資源、原材料をより安値に輸入することも可能となると期待されます。
 また、これまで我が国が締結した二国間の経済連携協定、EPAでは、協定によって原産地規制が異なります。利用する協定ごとに原産地規定を確認する必要がありまして、企業にとって大きな事務的コストがかかっていることが実情です。
 TPP協定では、貿易について共通の原産地規制が規定されることにより、参加国には原産地規制の確認の負担が軽減され、アジア太平洋にまたがる広域で活躍する企業はコスト削減が見込まれます。
 政府が想定されているメリットについて、ほかにもたくさんあると思います。どうでしょうか。
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石原伸晃#28
○石原国務大臣 今、大西委員が、ルールが非常に重要だという大変貴重な御意見を言っていただいたと思っております。
 TPP協定は関税を下げるだけかとよく言われるんですけれども、そうじゃなくて、投資、サービス、予算委員会でも野党の皆さん方も、三十章もあるんだよ、多岐にわたる分野についてルールを決めているんだよということを言っていただいたわけですけれども、そんな中でも、今委員が言及されました原産地規則ですか、その物がどこでつくられたかを決めているルールですけれども、十二カ国どこでつくっても関税の優遇を受けられる、どこでも同じルールでやっていけるということが、今回、確保できたわけでございます。例えば、日本の企業が、日本に工場がありながら、世界のGDPの四割、そして人口八億の市場に打って出ていくチャンスがこれによって確立したのではないかというふうに考えております。
 また、投資ルールの明確化、あるいは知的財産の保護、あとアジアの国々でコンビニというのが試験的にできていますけれども、なかなか、うまくいっているところとうまくいっていないところがありますけれども、サービス業の出店の規制緩和というものも含まれておりますので、TPP協定は、これまでのWTO、マルチの枠や、あるいはシンガポールやオーストラリアと結んでおります二国間自由貿易協定よりも包括的かつ水準の高い内容になっているのではないか、こんなふうに認識しているところでございます。
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大西宏幸#29
○大西(宏)委員 今、石原大臣、御答弁いただいていますけれども、こういうふうにお聞かせいただいたら一つ一つわかっていくものもたくさんありまして、特に、国民の皆さん、TPP、何やろかという意識がすごく今でも多いと思います。
 その中で、野党の皆さんとかは、政府の情報開示について、黒塗りの資料しか出てきていないじゃないかという批判もよく聞きます。
 政府としては、これまで、TPPに関する国民の情報提供についてどのような対応、また、こういう批判に対しての対応について、どうされてこられましたでしょうか。お聞かせください。
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