国土交通委員会

2018-03-06 衆議院 全240発言

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会議録情報#0
平成三十年三月六日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 西村 明宏君
   理事 鬼木  誠君 理事 金子 恭之君
   理事 新谷 正義君 理事 土屋 品子君
   理事 盛山 正仁君 理事 矢上 雅義君
   理事 小宮山泰子君 理事 赤羽 一嘉君
      秋本 真利君    岩田 和親君
      大塚 高司君    大西 英男君
      加藤 鮎子君    門  博文君
      神谷  昇君    工藤 彰三君
      鈴木 憲和君    田中 英之君
      高木  毅君    谷川 とむ君
      中谷 真一君    中村 裕之君
      根本 幸典君    鳩山 二郎君
      藤井比早之君    三浦  靖君
      三谷 英弘君    宮内 秀樹君
      宮路 拓馬君    望月 義夫君
      簗  和生君    山本 公一君
      初鹿 明博君    日吉 雄太君
      道下 大樹君    森山 浩行君
      早稲田夕季君    伊藤 俊輔君
      大島  敦君  もとむら賢太郎君
      森田 俊和君    北側 一雄君
      高木 陽介君    広田  一君
      宮本 岳志君    井上 英孝君
    …………………………………
   国土交通大臣       石井 啓一君
   厚生労働副大臣      牧原 秀樹君
   国土交通副大臣      牧野たかお君
   国土交通副大臣      あきもと司君
   国土交通大臣政務官    秋本 真利君
   国土交通大臣政務官    高橋 克法君
   国土交通大臣政務官    簗  和生君
   会計検査院事務総局第三局長            戸田 直行君
   政府参考人
   (内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局セキュリティ推進統括官)           山本  仁君
   政府参考人
   (特定複合観光施設区域整備推進本部事務局審議官) 高橋 一郎君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 伊丹  潔君
   政府参考人
   (内閣府宇宙開発戦略推進事務局長)        高田 修三君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 加藤 俊治君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   富山 一成君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           大山 真未君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 藤田 耕三君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術総括審議官)       松原  裕君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官)            河野 春彦君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         五道 仁実君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房技術審議官)         江口 秀二君
   政府参考人
   (国土交通省総合政策局長)            由木 文彦君
   政府参考人
   (国土交通省国土政策局長)            野村 正史君
   政府参考人
   (国土交通省土地・建設産業局長)         田村  計君
   政府参考人
   (国土交通省都市局長)  栗田 卓也君
   政府参考人
   (国土交通省水管理・国土保全局長)        山田 邦博君
   政府参考人
   (国土交通省道路局長)  石川 雄一君
   政府参考人
   (国土交通省住宅局長)  伊藤 明子君
   政府参考人
   (国土交通省鉄道局長)  藤井 直樹君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 奥田 哲也君
   政府参考人
   (国土交通省航空局長)  蝦名 邦晴君
   政府参考人
   (観光庁長官)      田村明比古君
   政府参考人
   (気象庁長官)      橋田 俊彦君
   政府参考人
   (海上保安庁長官)    中島  敏君
   国土交通委員会専門員   山崎  治君
    —————————————
委員の異動
三月六日
 辞任         補欠選任
  中谷 真一君     三浦  靖君
  鳩山 二郎君     宮路 拓馬君
  初鹿 明博君     日吉 雄太君
同日
 辞任         補欠選任
  三浦  靖君     中谷 真一君
  宮路 拓馬君     鳩山 二郎君
  日吉 雄太君     初鹿 明博君
    —————————————
三月五日
 道路法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 会計検査院当局者出頭要求に関する件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国土交通行政の基本施策に関する件
     ————◇—————
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西
西村明宏#1
○西村委員長 これより会議を開きます。
 国土交通行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として国土交通省大臣官房長藤田耕三君、大臣官房技術総括審議官松原裕君、大臣官房危機管理・運輸安全政策審議官河野春彦君、大臣官房技術審議官五道仁実君、大臣官房技術審議官江口秀二君、総合政策局長由木文彦君、国土政策局長野村正史君、土地・建設産業局長田村計君、都市局長栗田卓也君、水管理・国土保全局長山田邦博君、道路局長石川雄一君、住宅局長伊藤明子君、鉄道局長藤井直樹君、自動車局長奥田哲也君、航空局長蝦名邦晴君、観光庁長官田村明比古君、気象庁長官橋田俊彦君、海上保安庁長官中島敏君、内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局セキュリティ推進統括官山本仁君、特定複合観光施設区域整備推進本部事務局審議官高橋一郎君、内閣府大臣官房審議官伊丹潔君、宇宙開発戦略推進事務局長高田修三君、法務省大臣官房審議官加藤俊治君、財務省理財局次長富山一成君及び文部科学省大臣官房審議官大山真未君の出席を求め、説明を聴取し、また、会計検査院事務総局第三局長戸田直行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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西
西村明宏#2
○西村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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西
西村明宏#3
○西村委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。盛山正仁君。
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盛山正仁#4
○盛山委員 おはようございます。自民党の盛山正仁でございます。
 先週二日金曜日の大臣の所信表明演説の内容につきまして、何点かお尋ねをしたいと思います。
 まず、大臣の所信表明演説では、トップに、大規模災害からの復興、あるいは防災・減災対策について述べられておりました。
 今度の週末の十一日が東日本大震災から七周年ということになります。また、これまでの間でいいますと、二十三年前、私の選挙区でもございますが、阪神大震災が一月十七日にありました。おととしは熊本で大規模な地震が、また、昨年には九州北部で豪雨災害、また、そのほかにもいろいろな災害がこれまでにも起こっております。
 私たちはいろいろ、何というんでしょうかね、昔の中国であれば、治山治水、そういったことをまずできる人が国を治めることができる、そんなふうに言われていたわけでございますけれども、我々、技術も進歩し、今いろいろな形で重機も使えるようになりまして、国土の安全、安心といったようなことでの防災対策、そういったことが、治山治水というものが相当程度発達してまいりました。
 しかしながら、やはり私たち人間の力というのは、自然の前には無力であります。今の我々の力では、天災を防ぐということは残念ながらできません。
 しかしながら、災害による被害をいかに小さくしていくのか、そして、人災をなくすというんでしょうか、少しでも被害を小さくして安全、安心の暮らしを実現していく、そのためのいろいろな形の国土の強靱化、治山治水だけではなく、そういったことに力を入れていくことが我々政府にとっても最優先の課題ではないかなと考えるわけでございます。
 国土の強靱化、安全、安心の暮らしを実現していくための対策の強化、こういったものに力を入れていかなければならないということに関しましては、ここにおられる委員の方だけではなく、ほとんどの国民の皆さんの意見が一致していると私は考えるわけでありますけれども、残念ながら公共事業関係予算というのは、ピーク時に比べるともう大幅に削減されております。
 先日も衆議院の予算委員会でちょっと質問いたしましたけれども、最近は、減少してきた公共事業関係予算がやや持ち直してきている。とはいうものの、今の日本の予算の仕組みでは、一旦削られてきた公共事業関係予算、これを増額していくということは大変難しい状況であります。釈迦に説法かもしれませんが、発射台が低くなってくると、当初の予算要求、これをなかなかふやしていくということは難しいというのが現状であります。
 全国各地から、道路だけではなく、いろいろなところで十分な予算をつけてほしい、我々はこういった事業を進めたい、国の方でも補助その他予算の措置をしっかりしてくれ、こういう御要望は多いわけでありますけれども、なかなか当初予算ではその御要望を満足させることはできない。
 これまでは、補正予算といったようなテクニックも使いまして、当初では無理だけれども補正でこれだけ入れる、あるいは十五カ月予算と称して、前年度の補正と翌年度の当初予算でカバーをする、そんなこともしておりますけれども、それでも各地の御要望に応えることがもう難しいというのが残念ながら現状ではないかと私は思います。
 昨今では、道路、橋梁、トンネル、ダム、海岸の岸壁、それから防波堤、下水道、こういった社会インフラが急速に老朽化しております。こういったインフラへの老朽化対策、大変深刻になっております。こういうものへの対応をどういうふうにしていくのかというのが喫緊の課題です。
 新規の投資、高速道路であれ新幹線であれ、そういう新規の新しい投資も必要なんでありましょうけれども、今あるものをどのようにして維持更新をしていくのか。そういったことが大変難しくなっているというのが現状です。
 防災・減災対策へのニーズは高まっております。例えば豪雨があったらば、そこのところを、後づけでになりますけれども、重点的に予算を配分してそこの対策をする。そうすると、例えば以前にありました鬼怒川の河川の氾濫、そういったところに予算を持っていくと、本来その年につけるべきであった予算というもの、ほかの予算を、ある程度いじめるというか我慢をしてもらって、カットをしてもらって、重点的にそういうことに回さざるを得ない。
 こういうことになりますので、減災あるいは防災対策へのニーズが高まっている一方、この予算の規模がほぼ同額ということでは、こういった維持更新というのがどんどん先送りされていくということは、もう火を見るより明らかということになります。
 そうであれば、大変言いにくいことではありますけれども、これまでとはそろそろ発想を変えていかなくてはならないんじゃないか。
 つまり、全国のニーズに対応するような予算を確保をして防災・減災対策、国土の強靱化に充てるというのが本来のあり方だとは思いますけれども、どうしてもお金がない、予算がない、そうであれば、発想を転換して、これだけしかできません、あるいは、この地域についてはちゃんと対策を講じますというふうな発想の転換も必要ではないかと思うんです。
 例えば、Aの地域については、安全対策、こういったものをちゃんと講じます。道路だって上下水道だっていろいろなものをちゃんと整備します。しかしながら、Bのここの区域については、十分な予算措置を講じることができない。Bの地域にお住まいになりたいという方は、それを承知であればどうぞお住まいになってもらって結構です。
 しかしながら、ここのこういう限られた区域でないと十分なインフラあるいはサービスといったことをできませんといったような形で公共事業対象区域を限定することによって、限界のある予算に対応したり、あるいは、百年、二百年に一度の災害に耐えられる国土強靱化対策というものではなく、大規模災害時には例えば決壊をする堤防、霞堤といったような考え方があるわけですけれども、そういったことによって十年、二十年、三十年に一度のものまでは対応しますよ。しかしながら、それ以上の本当に大規模なものについては対応できないかもしれません。ただし、それによって予算の規模はこれぐらいに抑えることができるからこういう整備をしますということで、限られた公共事業関係費に対応した対策、そういったことをとっていくんだということを国民の皆様に御理解いただくということも考えなくてはいけないのではないのかなというふうに私は大変危機感を持っているわけでございますけれども、国土交通省としては、これから予算の規模をふやしていくために今後ともしっかり頑張っていくのか、あるいは、限られた予算であればそれに応じた形での対応をせざるを得ないということを国民に御理解を深めていくのか、どういうふうな対応をとられるのかをお伺いしたいと思います。
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由木文彦#5
○由木政府参考人 お答えいたします。
 社会資本は、頻発する災害から国民の命と財産を守るとともに、我が国の経済成長に貢献するという大変重要な役割を担っております。その整備をしっかりと進めていくことが重要であると認識しております。
 一方で、御指摘のように昨今の厳しい財政状況の中では、選択と集中を図り、真に必要な事業に重点的に取り組むことが必要であります。
 国土交通省におきましては、防災・減災対策や生産性向上などに重点化しており、こうした点について、委員御指摘のとおり、国民の理解を得ていくということも大変重要であると考えております。
 そこでまず、限られた財政資源の中で効率的に事業を執行していくために、事業評価を適切に行いまして、投資効果や必要性の高い事業への重点化を進めますとともに、情報公開の徹底に努めているところでございます。
 また、お話しいただきました防災対策につきましては、例えば、遊水機能を有する霞堤の保全など既存施設の有効利用も図りつつ、整備効果の高いハード整備から優先順位をつけて着実に進めるとともに、ハザードマップの作成や周知など、ソフト対策を実施しているところでございます。
 いずれにいたしましても、計画的に社会資本の整備を進めていくためには、必要な公共事業予算の安定的、持続的な確保が重要でございます。厳しい財政状況の中ではございますが、引き続き、必要な予算の確保に努めつつ、国民の理解を得ながら、効果の高い事業に重点化して社会資本整備に取り組んでまいりたいと考えております。
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盛山正仁#6
○盛山委員 選択と集中という言葉もありました。しかし、最後に由木局長が、安全、安心のために、公共事業関係費、こういったものの確保に努める、そういう言葉がございました。
 やはり私としては、公共事業関係費、安全、安心の暮らしを実現するために必要な予算はしっかり要求をしていく、そういう大変強い決意を持って国交省として、例えば平成三十一年度予算要求、これからしっかりもう考えていってほしいなとそんなふうに思います。
 次の質問に移ります。
 ことしは例年以上に寒い冬でございました。最近、桃の節句も越えました。急に暖かくなって、春が近づいているのかなとそんなふうに思いますけれども、一月、国会が始まって、たしか二十二日、召集日だったと思いますけれども、東京でも大雪で、東京でも麻痺をしました。また、全国各地でも、その後、大きな雪による被害、災害がございました。
 大臣の所信の中では、予防的な通行規制の実施、あるいは効率的な除排雪の手法などの検討、こういった道路に関しての対策が述べられておりました。
 政府は道路法の改正法案を過日国会に提出されていますが、雪で閉じ込められた人たち、福井県の方では三日閉じ込められた、そんな大変お気の毒なケースもございましたけれども、そういった地域において、四車線化が決定されているにもかかわらず、予算の制約で二車線のまま取り残されている区間がある。こういったところが四車線になっていればもう少し早く復旧することができたのではないか。
 あるいは、この雪害だけではなくて、全国各地方公共団体から、今回の予算、補助、今回の道路法の改正に対する御要望は一致して出てきているところとなっておりますけれども、大変強い要望となっているわけでございます。
 法案の審議自体は次回以降ということになるわけでしょうけれども、大雪のときの対策を含めまして、道路交通対策をこれからどのように力を入れて進めていこうとしているのか。お答えいただきたいと思います。
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石川雄一#7
○石川政府参考人 お答えいたします。
 ことしの冬は全国的に平年を上回る降雪となっておりますが、こうした中で、首都高速道路におきましては、一月二十二日からの積雪によりまして、長時間の車両滞留や通行どめの長期化を引き起こしました。また、福井、石川県境付近の国道八号では、二月四日からの記録的な大雪に伴い、大型車のスタックを起因とした、最大約千五百台もの大規模な車両の滞留が発生し、滞留車両の排除に長時間を要しました。
 大雪時における立ち往生を防ぎ、交通網を確保するためには、国道の四車線化やバイパスの整備は一つの有効な手段であり、こうした物流を支える基幹ネットワークの強化を引き続き重点的に推進してまいります。
 また、これらの基幹となるネットワークを最大限活用するためには、大雪時の通行規制時間を短くし、その影響を最小化する必要があり、このため、急勾配などの立ち往生リスク箇所の把握、大規模な立ち往生防止のための早期通行どめの徹底と集中的な除排雪作業などの実施、高速道路と国道を始めとした、関係機関における連携強化などの対策も考えられます。
 こうしたことから、国土交通省におきましては、今回の大雪対応の教訓も踏まえながら、大雪時の道路交通の確保対策について検討をいたします有識者委員会を二月二十六日に立ち上げたところでございまして、四月を目途に提言が取りまとめられることとなっております。
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盛山正仁#8
○盛山委員 しっかりとした対策をお願いしたいと思います。
 次に、交通の安全、安心についてお尋ねをしたいと思います。
 大変残念なことに、昨年来、日本企業の物づくりに対して評価を落とすような出来事がいろいろな分野で明らかになりました。東海道・山陽新幹線の台車の亀裂につきましては、私は東京と新神戸を毎週往復しているものですから、これは人ごとじゃないなと思った次第でもございますし、京浜東北線においては架線事故がありました。多くの人々が大変影響を受けましたし、信越線の大雪による立ち往生、これもまた大変お気の毒なことでありました。
 主に鉄道に私たちの通勤通学というのは依存していると思うわけなんですけれども、日本製品に対する信頼の回復、まずはメーカーさんがちゃんとやってもらわないと困るわけでありますけれども、それに対して鉄道事業者がどのようにチェックをしていくのか。あるいは、鉄道事業者さん、それからそのほかの関係者さんも含めての安全に対する意識の改革。それから、大変深刻だなと思うのは、保線その他が、今、鉄道事業者そのものではなく、外注をするような形で行われることが普通になってきていると思いますが、そういうような現場の職員の数の確保、そしてレベルの維持。そして、信越線のような緊急時における各方面との連絡、調整、対応。
 どのように国交省として鉄道事業者を指導されていくのか、安全、安心な日常の通勤通学を実現していこうとされているのかを伺いたいと思います。
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江口秀二#9
○江口政府参考人 お答えいたします。
 鉄道におきましては、昨年からことしにかけまして、東海道・山陽新幹線の台車に亀裂が生じる重大インシデント、JR京浜東北線や東急田園都市線等での通勤時間帯における大規模な輸送障害、JR信越線における大雪による列車の長時間立ち往生と乗客の閉じ込めなど、鉄道の安全、安定輸送に支障を及ぼす輸送トラブルが相次いで発生しております。
 それぞれの事案につきましては、各鉄道事業者において原因究明や再発防止対策の検討が行われているところですが、国土交通省としましては、それらの検討を踏まえつつ、その背景にあると考えられる少子高齢化や技術伝承等の構造的、根本的な要因についても分析、検討する必要があると考えております。
 このため、国土交通省では、先月に、学識経験者等より構成される鉄道の輸送トラブルに関する対策のあり方検討会を設置し、議論を行っているところです。
 この検討会では、台車の検査方法の見直しや、台車の設計、製造、検査の検証、それから、先ほど先生からもお話しございましたけれども、レールや架線等の保線作業や車両の検査等における外注先職員を含む安全に対する意識や、鉄道事業者直轄と外注との関係などの検証、設備の老朽化や現場要員の高齢化等を踏まえ、IT技術の導入等による効率的、効果的な維持管理方法の検討、関係機関との連携した、輸送障害が発生した際の影響を少なくするための方法の検討などを進め、ことし夏をめどに取りまとめを行い、必要な対策を速やかに講じてまいりたいと考えております。
 このような検討を通じまして、鉄道の安全、安定輸送が確保されるようしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
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盛山正仁#10
○盛山委員 しっかりとした取組、私も期待しております。
 最後に、所信にございました、豊かな国民生活の実現と持続可能な地域社会の形成についてお尋ねをしたいと思います。
 人口減少の局面に今入っております。この状況の中でどのようにして地域の足を確保していくのか。これが大変大きな課題になっているんじゃないでしょうか。これは、バスにおいても鉄道においても、その他の輸送モードについてもそうだと思います。
 内部補助、つまり、もうかる路線の黒字でもうからない路線の赤字をカバーをするといった内部補助を前提とした企業単位での運賃のあり方、こういったものについても見直す時期に来ているのではないかなと私は思うわけでございます。
 先日は岡山におきまして、公的な支援がなければバス路線を撤退する、こういうことを表明される動きも出てまいりました。地域の公共交通サービスをどのようにして提供しようとしているのか。それについてお尋ねをしたいと思います。
 特に、国だけではなく、地方公共団体もその足の確保について責務を負っているんだ。どのようにして暮らしやすい環境を整えていくのか。都市だけではなく、地方においてもある程度の一定の輸送サービスというのを、公共交通サービスというものをどうやったら維持をしていくことができるのか。
 路線別の採算性といったようなことも踏まえて、赤字の路線でもこういう路線については公共交通サービスを維持していくべきだろうとお考えになるのであれば、国あるいは地方公共団体がどうやってそれを維持していこうとされているのか。お伺いしたいと思います。
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由木文彦#11
○由木政府参考人 お答えいたします。
 高齢化や人口減少が進みます中、公共交通の維持を図っていきますことは、それぞれの地域において暮らしやすい環境を確保する上で、重要な課題であると認識しております。
 一方で、地域の公共交通は極めて厳しい状況にございます。御指摘のとおり、交通事業者の企業単位での内部補助を前提に維持されている路線もあるなど、さまざまな課題があることは国土交通省としても認識をいたしているところでございます。
 こうした地域公共交通の施策を今後進めていきますためには、まちづくりなど地域の総合的な戦略を踏まえた、持続可能な地域公共交通網の形成を図ることが重要であると考えております。
 このため、策定をいたしました地域公共交通活性化再生法に基づきまして、地方公共団体が関係事業者などと連携して地域公共交通網形成計画などを策定する制度を設けまして、バス路線の再編や利便性向上などの取組を進めているところでございます。
 また、こうした地方の取組を国としても支援いたしますために、地域のバスの運行費などへの支援を行いますとともに、全国各地での研修等を通じまして地方公共団体の人材育成を行う、あるいは地域公共交通の活性化の好事例などを共有をする、こうしたノウハウの支援も含めまして、地方運輸局において、能動的に公共団体をサポートすることにも取り組んでいるところでございます。
 今後、高齢化、人口減少が更に進みますことも踏まえまして、引き続き、地域社会を支える重要な役割を担う地域公共交通の維持確保に地方公共団体とともに努めてまいりたいと考えております。
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盛山正仁#12
○盛山委員 ありがとうございました。
 地方公共団体の連携をより一層強化してもらうとともに、先ほどのインフラだけではなく、こういう交通関係機関に対する補助、予算、こういったものの確保もぜひ力を入れてやっていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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西
西村明宏#13
○西村委員長 次に、大西英男君。
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大西英男#14
○大西(英)委員 自民党の大西英男でございます。質問の機会をお与えをいただきまして、ありがとうございます。
 今、盛山先生からの御指摘もありましたけれども、我が日本列島、異常気象に伴い、あるいは気候変動に伴い、いつ、どこに、どれだけの災害が起きてくるかわからない、そんな大変危険な状況の中にあります。そして、私どもが住んでおります江戸川区におきましては、ゼロメートル地帯という、水に対して極めて厳しい状況の中で七十万人近い区民が生活を営んでいるわけです。そうした中で、今日までも、さまざまな台風だとか水害によって大きな影響を受けてきたわけでございますけれども、これに対応して、治水対策に全力で取り組んできています。
 その中でも、高規格堤防、スーパー堤防の整備については、全国に先駆けてさまざまな努力を積み重ねてきているわけです。
 この高規格堤防についてはいろいろな意見があることも承知しています。例えば、下流でどんな立派な堤防をつくっても、中流や上流の堤防が弱ければ防災的にしっかりとした治水対策効果が上げられないのではないかという御意見もあります。
 しかし、皆様御承知のとおり、よく昔から言われます。一滴の水が小川となり、幾つかの小川が大河となってこれは海に注いでいくわけですから、やはり最下流こそ強化をしておかないと、上流部分での大量な雨や水を安全に海に流していくことは、これはできないことは自明の理であります。
 そしてもう一つは、スーパー堤防、高規格堤防といっても、部分的にこれが完成しても何の意味もないじゃないか、堤防が全て完成をして初めて効果があらわれるのではないかというような意見もあります。
 しかし、私どもの地域で、後でお示しをしていきますけれども、部分的にスーパー堤防が完成した。それが、仮に水害のときの、高台化で命の丘となっていくわけで、この防災対策上の効果というのは絶大なものがあります。
 さらに、このスーパー堤防事業とともに、まちづくりも積極的に進めております。それは、区画整理を進めたり、あるいは、消防自動車も入れないような狭隘な道路を拡幅したり、そうした、まちづくりにとっても快適で良好な町ができ上がってくるというのがこのスーパー堤防の効果の一つです。
 お手元に資料をお配りをしておりますけれども、これは荒川右岸スーパー堤防、小松川地域の施工前、裏を見ていただきますと、施工後、このような本当に快適で、安全で、安心な町が実現をしているわけです。
 この小松川地区の工事というのは、昭和四十四年に基本構想ができ上がりました。そして、三十三年かけてようやくでき上がったんです。スーパー堤防事業も盛り込みまして、これは約十二年かかって完成をして、総工事費は約七千四百億円。これは国費も投入されてでき上がったわけでございまして、これは堤防の上に桜をずっと植えてありまして、千本桜といって、私どもは日本一の桜の名勝ではないかと思っています。お時間があったらぜひ見学をしていただければありがたいと思います。
 さらには、江戸川右岸スーパー堤防、私どもの江戸川区というのは、右岸は江戸川、左岸は荒川に囲まれた地域でありますけれども、その江戸川沿いの北小岩地区で、先日、スーパー堤防が一部完成しました。これは施工前の写真で、裏をめくっていただくと、見事にそれが移転をされて、今、徐々に建物が建ってきております。これはこの地域の災害時、水害時にとっては命の丘になります。そして、今は快適な町並みが着々と進んでいるわけであります。
 私は、こうしたスーパー堤防の成果を目の当たりに見ている自治体の出身議員の一人として、この事業を更に拡大をして拡充をしていくべきだと考えております。
 そんな中で今私どもの地域の大きな課題は、篠崎公園という八十八ヘクタールに及ぶ大きな都立公園があるんですけれども、これをスーパー堤防事業と合体をさせて、そして、江戸川、これは右岸になりますけれども、スーパー堤防をつくり、この公園の高台化をすることで、ある意味では日本一の防災拠点ができ上がるのではないかと思います。これらについては、まだまだこれからの大きな課題が山積をしています。
 特にこれは、高規格堤防事業、これが今後どのように進めていけるのか、どれだけの予算措置を講じてこれを積極的に国が取り組んでいくのか、これにかかっているわけでございまして、今後のスーパー堤防事業の必要性、そして今後の事業の進め方について、決意を含めて御意見をいただきたいと思います。
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牧野たかお#15
○牧野副大臣 大西委員にお答え申し上げます。
 近年、雨の降り方が局地化、集中化、激甚化し、各地で水害が頻発する一方で、今お話がありましたように、首都圏、近畿圏のゼロメートル地帯などには密集した市街地が広がっております。洪水や高潮により一たび堤防が決壊いたしますと、広範囲に浸水が発生し、浸水継続時間が長期間にわたるなど、壊滅的な被害が発生いたします。
 荒川、江戸川の下流部などの人口が集中する区域の中で、堤防が決壊すると甚大な人的被害が発生する可能性の高い区間において、人命を守るということを最も重視して、堤防の決壊を回避をするために、高規格堤防の整備を進めております。
 その整備は、まちづくりとも連携することから長い期間を要しますが、その途上であっても、整備した区間の堤防の安全性が格段に向上するということ、そして、氾濫時には住民の貴重な避難場所としての効用を発揮するということ、さらには、堤防上に良好な住環境を提供することができるなどの多様の効果が期待されております。
 国民の生命と財産を守る治水対策は国家の存立の根幹にかかわる極めて重要な施策であり、特に、生命と財産が集中する区間における高規格堤防の整備については、今後より一層効率的に進めていく必要があると認識しております。
 そのため、高規格堤防の効率的な整備に関する検討会を立ち上げ、例えば、隣接地の土地所有者や開発事業者などの共同事業者にインセンティブを与えるなどの推進方策について、昨年十二月に提言をいただいたところであります。
 今後、その提言を具体化しながら、着実に事業を進めてまいります。
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大西英男#16
○大西(英)委員 ありがとうございます。ぜひ今後とも積極的に、この事業の進展を図るために御努力をいただきたいと思います。
 いろいろな見直しを経て、約百二十キロの高規格堤防計画があります。そして、これを全て事業化していくためには、十兆円を超える巨額な資金が必要だとされているんです。
 こうした高規格堤防事業でなくて、大臣の所信表明の中にもありましたけれども、今、日本の課題というのはたくさんあります。それはあれですね、整備新幹線を要望されている地域の皆さんもたくさんいらっしゃいます。高速道路計画も全国で多くの地域から要望が出ているわけであります。そして、港湾や空港や何かの整備促進に対する要望も出ています。このインフラ整備のための費用というのは大変な額に上っていくんだと思うんです。
 さらに一方では、先ほど盛山先生のお話にもありましたけれども、メンテなんです。メンテナンスです。
 例えば首都高速道路一つをとってみても、あの東京オリンピックの第一回目の開催に合わせてでき上がりました。もうあれから五十年以上経過をしています。あちこちでほころびが出てきていまして、この首都高速道路のメンテナンスも今取り組まれているところでございますけれども、これにかかる膨大な費用と年数ということを考えると、これは、さまざまな今までのインフラの中でメンテナンスの事業というのは大きな課題になってくるわけでございまして、こうした新規インフラ整備も進めていかなければいけない。
 さらには、こうした今までのインフラに対する更新時期を迎えているものに対する対策も進めていかなければならない。こうした中でどのような見通しを持っておられるのか、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
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由木文彦#17
○由木政府参考人 お答えいたします。
 御指摘いただきましたように、今後老朽化が進みます社会資本の維持管理と、防災や地域経済の活性化に資する社会資本整備をバランスよく進めていくということが大変重要だというふうに考えております。
 まず、整備費用の見通しについてでございますけれども、新規のインフラの整備につきましては、事業評価の中で、個別事業のおおむねの事業費や事業期間の見込みを作成をいたしております。
 一方で、中長期にわたります新規のインフラ整備の投資額の見通しにつきましては、かつては、各種の五カ年計画や公共投資基本計画において投資の規模を記載しておりました。
 現在は、時々で時々刻々変化をいたします経済財政状況に的確に対応するために、投資額ではなくて、例えば、三大都市圏におきます環状道路の整備率といったKPI、社会資本整備重点計画において重要業績指標を定めまして、それを目的として計画的に整備を進めてまいっているところでございます。
 一方で、インフラの将来のメンテナンス費用につきましては、二十四年の笹子トンネルの事故等も受けまして、平成二十五年に社会資本整備審議会・交通政策審議会におきまして、所管施設の維持管理費と更新費の将来推計を行っております。
 この推計では、国、地方を合わせて事業費ベースで、平成二十五年度には三・六兆円であったものが、十年後には年間四・三兆円から五・一兆円程度になるものというふうに試算をしているところでございます。
 なお、この試算につきましては、今後、各個別施設ごとに、長寿命化計画でございます個別施設計画の策定を進めていく中で、さらなるこの費用の精緻な把握に努めることといたしているところでございます。
 いずれにいたしましても、冒頭申し上げましたように、こうした維持管理と、それから、新規の社会資本整備をバランスよく進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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大西英男#18
○大西(英)委員 大変な、膨大な費用がかかっていきます。
 そんな中で、今年度の予算を見ても、公共事業費は六・一%、それに対して社会保障費は三二・七%になっています。今、少子高齢化の中でこの社会保障費の今後の増加は大変なものがあると思うんです。
 例えば、二〇一二年の推計によりますと、二〇二五年には、百五十兆円に達する医療、介護の費用が必要だということになってきました。そして、全世代型の社会保障が一歩前へ今年度予算で進むわけですけれども、これらの財政需要というのも国の財政を圧迫をしています。
 そんな中で、国の財政だけを頼りに、一般財政だけを頼りに、こうした国民の命と暮らしと安心、安全を守るインフラ整備や、あるいはメンテナンスを進めていくには、このままでは到底不可能ではないか。それは、相当な危機的な状況が日本のインフラ関係に起きてくるのではないかと私どもは考えるんです。
 そうしたときに、今回、いろいろな意見もありましたけれども、森林税が創設される、あるいは観光税、これは正式には何と言うんですか、観光目的税のようなものができる。これはやはり、かつての道路財源ではありませんけれども、そろそろ私たちは、国民的な理解を求めて、このインフラ整備を進めていくための財源の創設を考えていく段階にも来ているんではないかと思うんです。
 その点を含めまして、今後のこうしたインフラ整備のための財源対策について御意見を伺えればと思います。
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牧野たかお#19
○牧野副大臣 お答えいたします。
 受益者負担の観点ということでは、現在、例えば、有料道路、鉄道、港湾などの分野において必要な整備や維持管理に係る費用に充てるため、利用者から利用料などを徴収しているところです。
 また、空港や下水道などの分野においては、民間の資金やノウハウの活用により、効果的、効率的な運営ができるよう、コンセッションなどの官民連携事業を積極的に推進しております。
 さらに、現下の低金利状況を生かして、リニア中央新幹線の全線開業前倒しのために財政投融資の枠組みを活用しているほか、大都市圏環状道路などへの重点投資を加速するための財政融資を来年度予算に盛り込んでいるところです。
 今後とも、さまざまな手法を総合的に活用するとともに、公共事業予算の安定的、持続的な確保に努めながら、必要な社会資本の整備、維持管理に全力で取り組んでまいります。
 また、大西先生御指摘の新たな受益者負担の制度については、将来、政府全体で考えるべき課題であると受けとめております。
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大西英男#20
○大西(英)委員 ありがとうございました。
 今、副大臣からお話があったように、極めて社会資本の整備については厳しい財政見通しがあることは事実でございます。ですから、高速道路や首都高速、受益者負担で我々費用を負担をしています。しかし、かつては、これは一定の整備が済んだ段階では無料化するというような話もありましたけれども、これは到底無料化できるような状況というのはない。そんなバラ色の夢を提供すべきではないと思っています。
 私どもは、しっかりとこれは、インフラ整備というのは、国の活力、そして国民の命と暮らしを守る大事な社会資本の整備でありますから、もっと我々も前を向いて、将来的な見通しをしっかり立てて、我が日本の国土がしっかり今後とも快適で、そして利便性に富んだものであるような整備をしていくために、そろそろ私どもは勇気ある検討を始めていく時期になっているのではないかということをお話を申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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西
西村明宏#21
○西村委員長 次に、門博文君。
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門博文#22
○門委員 自由民主党の門博文でございます。本日は、質問の機会を与えていただきまして、まことにありがとうございます。
 限られた時間ですので、大臣所信に対しまして、より多くの項目について質問をさせていただきたいと存じますので、質問に入らせていただきます。
 まず、防災・減災対策についてです。
 かつて寺田寅彦翁は、天災は忘れたころにやってくるという言葉を残し、災害に備えることの大切さを説いたと伝えられております。時は流れて、今、我が党の国土強靱化総合調査会の会長であります二階幹事長は、天災は忘れる間もなくやってくると言われ、災害多発時代に突入した現在は、さらなる災害への備えが必要であると訴えておられます。
 間もなく七年を迎えようとしております東日本大震災、その後も、熊本での大地震や各地での水害、そして火山の噴火や大規模火災など、まさにかつて経験したことのないような頻度で、そして規模で、次々と自然の牙が我々に向かってきております。今後発生が予想されるさまざまな自然災害に対して、私たちは万全の備えをしていかなければなりません。
 そんな折、私の選挙区を含む和歌山県の一級河川紀の川流域で、昨年の十月、台風二十一号による大規模な浸水被害が発生をいたしました。ここにおられる皆様にとっても、私も含めて、大切な日でありました十月二十二日の夜から翌二十三日にかけまして、まさに総選挙の投開票日の出来事でありました。
 地元和歌山市の被害状況は、お手元にお配りした資料一の表のとおり、多くの家屋で床上、床下浸水が発生をいたしました。翌朝、私も現場に向かいましたが、多くの地域が水没をし、一面、湖のようでありました。道路は麻痺し、最もひどかった水没地域で、お宅にお邪魔をさせていただきまして、床上浸水の状況を見させていただきましたけれども、そのおうちの居間は私の背丈をはるかに超えるところまで水没をしており、大変驚かされたところであります。
 その後、地域の方々や、地域の市や町の行政の皆様から状況をお聞かせいただき、さまざまな要望を寄せていただきました。一部は既に補正予算等で対応いただき、まことにありがたく思っておりますが、地元の声に接し、さらなる内水対策の必要性を痛感したところであります。
 そこで、まずは河川の管理、いわゆる外水と内水、本川と支川の管理の区分について、国土交通省より管理区分を御説明いただけますでしょうか。
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山田邦博#23
○山田政府参考人 お答えいたします。
 河川の管理につきましては、河川法におきまして、原則として、一級河川の管理は国土交通大臣が行うこととされております。基本的には、先ほど委員がおっしゃった外水といいますのは、一級河川のうち、国が管理をしている川があふれるというふうに思っていただければいいのではないかと思っております。その一級河川のうち、国土交通大臣が指定する区間の管理は都道府県知事等が行うこととなっております。
 それから、二級河川の管理は都道府県知事等が行うこと、それから、準用河川の管理は市町村長が行うことというふうにされておりまして、これらが、本川、直轄が管理しております川の影響によりまして流れづらくなって浸水被害を生ずることを内水と言っていると私どもは認識をしております。
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門博文#24
○門委員 ありがとうございます。
 今御説明をくださったように、国、そして都道府県、そして市町村にて管理の区分が明確になっております。
 しかし、今回、流域の多くの首長さんから異口同音に要望されましたのは、内水対策、まさに支川の管理は本来自分たちが対応しなければならないのだが、今回のような規模の降雨災害になると、河川の改修や樋門、排水ポンプの設置など、各自治体の財政能力だけでは対応し切れないとのことでありました。高齢化、人口減少という地方の現状からして、これらの窮状をぜひ国に届けてほしいということでございました。
 そこで、このような現実を鑑み、現在、国土交通省としてこのような状況をどう捉え、どう対応していこうと考えておられるのか、可能な範囲で具体的にお答えをいただきたいと思います。
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山田邦博#25
○山田政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年の台風二十一号におきましては、近畿地方を中心に、大河川へ合流する支川での氾濫ですとか、あるいは、市街地に降った雨が河川に流入できなかったこと等による浸水被害が多発をいたしました。
 水害対策の実施に当たりましては、氾濫した際の被害が大きい外水対策を進めるとともに、地域の内水対策もあわせて推進することが重要であると認識をしているところでございます。
 内水対策につきましては、要因分析を含む技術的な検討を行った上で、国、都道府県、市町村が役割分担し、効果的、効率的な対策を実施することが重要であり、紀の川におきましては、国が中心となって要因分析や技術的な検討を進めているところでございます。
 具体的な内水対策といたしましては、国は、みずからが管理する河川における河川本川の掘削による支川の水位の低下及び、それに伴う周辺地域の排水性の向上を行います。都道府県は、支川の氾濫による浸水を防止するための支川の河川改修、そして市町村は、下水道等による排水対策やハザードマップの作成による避難誘導等の対策を連携して実施してまいるところでございます。
 国土交通省といたしましては、みずからが行う対策を実施するとともに、都道府県や市町村に対する技術的な支援や防災・安全交付金等による財政的な支援を実施することで、国、都道府県、市町村が一体となって実施する内水対策をしっかりと進めてまいりたいと考えているところでございます。
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門博文#26
○門委員 ありがとうございました。
 更に国による、今御答弁いただきましたように、リーダーシップを発揮していただきたいと思います。先ほど申し上げたように、本当に地方は、人口減少、高齢化の中、このようなことにも頭を抱えて途方に暮れておりますので、ぜひ、国のさらなる御協力をお願いしたいと思います。
 続きまして、その浸水被害の後、ことしに入りまして一月に、この紀の川流域における内水対策の検討会という会合を設営をしていただきました。近畿地方整備局が音頭をとっていただき、国、今回は国土交通省並びに農林水産省も参加をしていただきまして、そして、県、流域の市、町の関係者が一堂に会して、今回の水害について意見交換や情報や課題の共有ということを目的にした検討会でございました。特に、市、町においては、先ほど窮状をお伝えになられました首長さん御本人に出席をいただきまして、財政的な窮状も直接訴えていただきました。
 ここで改めて感じましたのは、やはり川はつながっているんだなということであります。道路ですとそれぞれの行政区分できちんきちんと区切られておりますけれども、川は、特に本川、この場合は紀の川は流域をくまなく流れておりますので、自分の町には大水が来たが、あちらの町には行かなかったということはありませんでした。
 したがいまして、流域が共有している課題を整理していくことの重要性をこの検討会を通じて強く感じましたので、他の地域も含め、このような流域別での検討会の開催など、現況、国交省がお取り組みをいただいている状況をお聞かせいただきたいと思います。
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山田邦博#27
○山田政府参考人 お答えいたします。
 委員御指摘のとおり、平成二十九年十月の前線や台風二十一号によって紀の川沿川各所で内水氾濫による被害が発生したことを受けまして、国、和歌山県及び奈良県、そして紀の川沿川の七市町等から成ります紀の川流域における浸水対策検討会を設立いたしまして、平成三十年一月二十六日に第一回の検討会を開催いたしました。
 本検討会では、浸水被害についての情報共有を図るとともに、今後の浸水対策に関して関係市町、県及び国が議論をし、効果的、効率的な整備につながる具体的な検討を行ってまいることとなっております。
 また、近年、全国で豪雨災害が頻発していることを踏まえ、紀の川を含めた全国の河川におきまして、社会全体で洪水に備える水防災意識社会の再構築の取組として、大規模氾濫減災協議会制度を活用して、国、地方公共団体等の関係機関の情報共有や地域の皆様の防災意識を高めていただくために、水害リスク情報の提供などの取組を進めているところでございます。
 国土交通省といたしましては、技術力、現場力を最大限に発揮し、検討会における要因分析や効果的、効率的な対策の検討を行うとともに、地域の皆様の安全、安心の確保のため、地方自治体を含む関係機関と連携してしっかりと対応してまいりたいと考えているところでございます。
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門博文#28
○門委員 ありがとうございました。ぜひよろしくお願いいたします。
 また、今回感じましたのは、住民の皆さんからの直接の声も貴重でありました。通常ですと住民の皆さんの声は、地元の自治会を通して市、町、そして都道府県から国へと、このルートで地域の声が吸い上げられていくのだと思いますけれども、今回は、直接これらの声を国に伝える機会もつくってほしいということもありました。
 と申しますのも、やはり、災害発生時の現場で目で見て体で感じておられるのは、その地にお住まいの方々です。中には民間療法的な、そしてまた村の長老的な御意見もありますけれども、現場の声に真摯に耳を傾け、そして、それを専門的な知見と総合力によって国が対策を講じていく、このような姿を私は理想と思っておりますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 さて次に、大臣所信では、豊かな国民生活の実現と持続可能な地域社会の形成ということで、空き家対策やコンパクト・プラス・ネットワークへの取組に触れておられました。
 まずは空き家対策です。
 お手元に資料をお配りしております。全国の空き家についての統計ですが、皆様の御地元の空き家率はいかがでしょうか。私のふるさと和歌山県は、空き家率、ワーストという言葉がいいかどうかわかりませんけれども、全国三位に入っております。
 このような状況を踏まえ、空き家対策に取り組む意気込みや具体的な施策について、国土交通省の方からお聞かせいただきたいと思います。
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伊藤明子#29
○伊藤政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国が本格的な少子高齢化、人口減少を迎える中、空き家については今後もさらなる増加が見込まれておりまして、その対策は、御指摘のとおり、喫緊の課題であるというふうに認識しております。
 空き家対策につきましては、地域の実情に応じて、除却するべきものは除却するとともに、活用できるものは活用していくということが重要だというふうに考えております。
 こうした中、空家等対策の推進に関する特別措置法が平成二十七年五月に全面施行されまして、地方公共団体において計画策定が進められておりまして、平成二十九年十月の時点で、和歌山市を始めとして、四百四十七の市区町村で既に策定済みということになっております。
 国といたしましては、地方公共団体が行う空き家の除却や活用等に対する社会資本整備交付金等による支援や、あるいは、空き家の除却、市場への流通に寄与する税制措置等を行っているところであります。
 また、空き家を含めた、とりわけ既存住宅の活用に関する最近の取組を御紹介させていただきますと、持家としての活用につきましては、インスペクションの活用や、消費者が安心して購入できる物件に対して標章付与を行う安心R住宅の制度をこの四月より開始するところであります。民間の空き家、空き室を住宅確保要配慮者の賃貸住宅として活用する、新たな住宅セーフティーネット制度も昨年十月に開始をしたところであります。
 さらに、住宅以外の用途に円滑に転用できるよう、階段などの建築基準の合理化に取り組んでおりまして、さらなる合理化に向けて、建築基準法の一部を改正する法律案を閣議決定したところであります。
 なお、公共団体等におきましても、昨年八月に、空き家対策に対する検討や情報共有、展開を図るための全国組織として、全国空き家対策推進協議会が設立されまして、課題や事例の共有化、解決策の検討が行われたところであります。
 これらの取組によりまして、公共団体と連携して、今後もさらなる増加が見込まれる空き家対策について全力を挙げて対策を進めてまいりたいと考えております。
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