内閣委員会厚生労働委員会連合審査会

2022-05-10 衆議院 全170発言

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会議録情報#0
令和四年五月十日(火曜日)
    午後一時開議
 出席委員
  内閣委員会
   委員長 上野賢一郎君
   理事 井上 信治君 理事 工藤 彰三君
   理事 平  将明君 理事 藤井比早之君
   理事 森田 俊和君 理事 森山 浩行君
   理事 足立 康史君 理事 國重  徹君
      赤澤 亮正君    伊東 良孝君
      石原 宏高君    金子 俊平君
      杉田 水脈君    鈴木 英敬君
      高木  啓君    永岡 桂子君
      平井 卓也君    平沼正二郎君
      松本  尚君    宮路 拓馬君
      宗清 皇一君    山田 賢司君
      吉川  赳君    和田 義明君
      堤 かなめ君    中谷 一馬君
      本庄 知史君    山岸 一生君
      阿部  司君    浅川 義治君
      堀場 幸子君    河西 宏一君
      平林  晃君    浅野  哲君
      塩川 鉄也君    大石あきこ君
  厚生労働委員会
   委員長 橋本  岳君
   理事 今枝宗一郎君 理事 齋藤  健君
   理事 高階恵美子君 理事 牧原 秀樹君
   理事 山井 和則君 理事 柚木 道義君
   理事 池下  卓君 理事 伊佐 進一君
      畦元 将吾君    上田 英俊君
      勝目  康君    川崎ひでと君
      神田 潤一君    小島 敏文君
      後藤田正純君    佐々木 紀君
      塩崎 彰久君    鈴木 英敬君
      高木 宏壽君    高見 康裕君
      土田  慎君    長谷川淳二君
      深澤 陽一君    堀内 詔子君
      松本  尚君    三谷 英弘君
      三ッ林裕巳君    柳本  顕君
      山口  晋君    山本 左近君
      阿部 知子君    井坂 信彦君
      中島 克仁君    長妻  昭君
      野間  健君    山田 勝彦君
      吉田 統彦君    早稲田ゆき君
      一谷勇一郎君    金村 龍那君
      吉田とも代君    山崎 正恭君
      吉田久美子君    田中  健君
      宮本  徹君    仁木 博文君
    …………………………………
   厚生労働大臣       後藤 茂之君
   国務大臣
   (こども政策担当)    野田 聖子君
   法務副大臣        津島  淳君
   内閣府大臣政務官     宮路 拓馬君
   内閣府大臣政務官     宗清 皇一君
   文部科学大臣政務官    鰐淵 洋子君
   厚生労働大臣政務官    深澤 陽一君
   政府参考人
   (内閣官房こども家庭庁設置法案等準備室長)    谷内  繁君
   政府参考人
   (内閣官房こども家庭庁設置法案等準備室審議官)  蝦名 喜之君
   政府参考人
   (内閣府男女共同参画局長)            林  伴子君
   政府参考人
   (内閣府子ども・子育て本部統括官)        藤原 朋子君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 堂薗幹一郎君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 保坂 和人君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           淵上  孝君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            吉永 和生君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           橋本 泰宏君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局長)           山本 麻里君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    田原 克志君
   内閣委員会専門員     近藤 博人君
   厚生労働委員会専門員   大島  悟君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 こども家庭庁設置法案(内閣提出第三八号)
 こども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第三九号)
 こども基本法案(加藤勝信君外十名提出、衆法第二五号)
 子どもの最善の利益が図られるための子ども施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律案(城井崇君外十一名提出、衆法第八号)
 子ども育成基本法案(三木圭恵君外二名提出、衆法第二七号)
     ――――◇―――――
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上野賢一郎#1
○上野委員長 これより内閣委員会厚生労働委員会連合審査会を開会いたします。
 先例によりまして、私が委員長の職務を行います。
 内閣提出、こども家庭庁設置法案及びこども家庭庁設置法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案並びに加藤勝信君外十名提出、こども基本法案、城井崇君外十一名提出、子どもの最善の利益が図られるための子ども施策の総合的かつ計画的な推進に関する法律案及び三木圭恵君外二名提出、子ども育成基本法案の各案を一括して議題といたします。
 各案の趣旨の説明につきましては、これを省略し、お手元に配付の資料をもって説明に代えさせていただきますので、御了承願います。
 これより質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。杉田水脈君。
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杉田水脈#2
○杉田委員 自由民主党の杉田水脈です。
 本日は、こども家庭庁の法案について質疑の機会をいただきましたが、その前に、まず、前回の質疑に対する答弁について確認したいことがございます。
 四月二十日の内閣委員会におきまして、内閣府の広報誌「共同参画」のインタビュー内で選択的夫婦別氏制度に賛成と見受けられる方の御意見が掲載されていることについて、男女共同参画に選択的夫婦別氏制度は必要条件なのか、また、今後は選択的夫婦別氏制度に慎重な方のインタビュー等も掲載する予定であるのかという趣旨の質問をいたしましたところ、林男女共同参画局長より、次のような御答弁をいただきました。皆様、資料をお配りしておりますので御覧いただければと思いますが、一部を御紹介いたします。
 「夫婦の氏に関する法制度につきましては、令和四年三月二十五日に公表された家族の法制に関する世論調査によれば、現在の法制度を維持した方がよいとする回答が全体の三割を下回っておりまして、特に二十代から四十代では、現在の法制度について一〇%台の低い支持にとどまっております。こういったことから、これから結婚して家庭を築くとともに社会の第一線で活躍する世代を中心に、新しい法制度を求める声が高まっているものと受け止めております。」
 さて、お配りした資料の二枚目を御覧ください。こちらは、御答弁の中にありました、内閣府による家族の法制に関する世論調査でございます。
 確かに、現在の法制度を維持した方がよいとする回答は二七・〇%で全体の三割を下回っておりますが、現在の法制度である夫婦同姓制度を維持した上で旧姓の通称使用について法制度を設けた方がよいという回答が四二・二%、一方で、選択的夫婦別氏制度を導入した方がよいという回答は二八・九%で全体の三割を下回っております。
 私は、これは現在の法制度を維持することを支持する回答は計六九・二%であると読み取ることが自然であると思うのですが、いかがでしょうか。
 後段の「特に二十代から四十代では、現在の法制度について一〇%台の低い支持にとどまっております。」という部分につきましても、現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよいという選択肢を合わせると、いずれも約六〇%前後が現在の制度を維持する旨を回答しており、選択的夫婦別氏制度を導入した方がよいとの回答はいずれも三〇%台です。
 私は、これは「新しい法制度を求める声が高まっているものと受け止めております。」という御答弁とはむしろ逆の調査結果ではないかと感じております。
 せっかく調査を行ったのに、新しい法制度を求めていない約七割の方々の意見は無視するのですか。調査結果を国会答弁のために都合よく歪曲して、都合の悪い部分には目をつむる。だったら、最初から調査などする必要ないじゃないですか。調査結果がどうであろうと、男女共同参画局は選択的夫婦別氏制度を求める声が高まっていることにしますということですか。内閣府はいつもこのようなアンケートの読み方をしているのですか。国会質疑に対して、その場だけやり過ごせばいいと、事実とは異なる答弁をしているのですか。
 今回、私は、運よく気づくことができて、ありがたいことにこうして指摘をする機会をいただきました。しかし、そうでなかったら、局長の御答弁が既成事実として独り歩きをしたのではないでしょうか。そしてまた、こうしたことがこれまでも行われてきたのではないですか。行政の責任が問われます。このことについて、納得のいく御説明をお願いいたします。
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林伴子#3
○林政府参考人 お答え申し上げます。
 この選択肢三択のうち真ん中の選択肢は、現在の制度である夫婦同姓制度を維持した上で旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよいという回答でございまして、この回答につきましては、旧姓の通称使用についての法制度という現在は存在しない新しい法制度でございますので、選択的夫婦別姓制度を導入した方がよいという回答とともに、新しい法制度を求める声として私どもは受け止めており、そのように御説明をしたものでございます。
 特に二十代から四十代では、この旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよいという方々が四〇%台、また、選択的夫婦別姓制度を導入した方がよいという方々が四〇%弱という結果になっております。旧姓の通称使用についての法制度若しくは選択的夫婦別姓制度という新しい法制度を求める声は合わせて八〇%台にまで達しておりまして、若い世代を中心にそのような声が高まっているということが明らかになったと考えております。
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杉田水脈#4
○杉田委員 そもそも、私、調査結果は質問していないんですね。選択的夫婦別氏制度について広報を公正にしてほしいということを言ったときに、この答弁が来たんですよ。局長の答弁からは、今のような詳しい説明をしていただければ分かりますけれども、そういったことは全く伝わってこないんですね。
 私も公務員出身ですけれども、できるだけ分かりやすく、見た人に誤解を与えないようにということは常日頃からしっかりと気をつけてきたことでございます。この調査結果が今後いつまで閲覧可能なのか分かりませんが、先月の御答弁は、未来永劫、議事録として残るわけです。未来の人々が、当時、別氏制度について国会でどういった議論が行われていたんだと振り返ったときに、令和四年には夫婦同姓制度を維持する方がよいと考える人は三割以下だったのかと誤った認識で残ることをどうか猛省していただきたいと思います。
 そして、調査に答えたのになかったことにされた回答者の方々、調査を行い結果を取りまとめた担当者に対してどれほど失礼なことをしたのか、真摯にお考えいただきたいと思っております。
 さて、では、こども家庭庁の方の質問に移ります。
 私は、国会議員になる前、先ほども申し上げましたが、地方自治体の職員をしておりました。最後の五年間は子育て支援を担当しており、当時から、日本の子育て支援施策には子供の視点がない、働く親支援になっていると感じておりました。この度は、こどもまんなかを掲げる野田大臣とこども家庭庁について議論できることを大変うれしく思っております。
 私自身、子育てをしながら仕事をしておりましたが、当時の保育所の保育時間は、朝の八時から夕方六時まででした。実際にやってみると、六時に子供を迎えに行き、帰宅し、御飯を作って食べさせ、お風呂に入れて、寝かせるのはどんなに頑張っても九時になります。朝は、七時前には起こして、朝御飯を食べさせ、支度をし、八時までには保育所に送り届けなければなりません。
 現在は、公立保育所でも夜八時、遅いところでは十時まで預かる自治体もあります。保育時間の延長によって親は遅くまで働くことができますが、子供の成長にとって、それはいいことなのでしょうか。子供が保育所に通う乳幼児期は、体も脳も発達が著しい時期で、睡眠時間は特に大切です。
 また、病児保育、病後児保育が足りないということは度々問題になります。子供が急に熱を出して預けるところがない保護者の方の気持ちは痛いほど分かりますが、子供の気持ちはどうでしょうか。病気のときぐらいは、お母さん、お父さんといたいと思うのではないでしょうか。
 これまで、海外の子育てについても視察をいたしました。
 フランスは、国民に一番大切なものは何かと尋ねると、家族と答える人がとても多いそうです。家族を大切に考えるフランス人は、労働と家庭生活のバランスを取ることを第一に考えており、それを守るために社会システムと法律が整備されました。一九三二年のことです。
 また、デンマークでは、子育て中は、男女とも、大抵、午後三時から四時に退社できるそうです。保育所に子供を迎えに行って、家族で食卓を囲み、団らんをし、同僚と飲みに行ったりするのはその後なのだそうです。
 また、近年、北欧などの福祉先進国では、乳幼児期はできるだけ親と一緒にいる方がよいと考える三歳児神話が復活しており、例えば、スウェーデンでは、十八か月未満の赤ちゃんは預からないという方針を取っています。
 フランスでは、生後八週間から子供を預けることができますが、今後は、できるだけ家にいられる方向へ向かうそうです。また、フランスでは、保育費用が家計の一二%を超えてはいけないという基準が設けられています。
 このように、海外では、子供ができたら、子供のペースに大人が合わせて生活をする国が多々あります。
 本当のこどもまんなかの社会をつくるには、男女を問わず、子育て期の親の働き方を見直すことが肝要だと考えますが、こども家庭庁はどのように経済界を巻き込んでいくのでしょうか。文部科学省との連携は度々議論になりますが、経済産業省、厚生労働省とはどのように連携していくのでしょうか。
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野田聖子#5
○野田国務大臣 委員御指摘のとおり、子供が健やかに生まれ育つ上で、仕事と子育ての両立をしやすい働き方の見直しを進めることは重要であり、そのためには、経済界も巻き込んで取組を進めていくことが必要です。
 これまでも、少子化社会対策大綱等に基づいて、長時間労働の是正及び年次有給休暇の取得促進、仕事と生活の調和、ワーク・ライフ・バランス憲章等に基づく、政労使等が密接に連携した総合的な取組などを推進してきたところです。
 こども家庭庁においても、政府全体の子供政策の司令塔として、こうした仕事と子育ての両立をしやすい働き方の見直しについて、厚生労働省や経済産業省と緊密に連携をして、経済界や労働界ともしっかり協力しながら、取組を進めてまいります。
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杉田水脈#6
○杉田委員 ありがとうございます。
 やはりそこがしっかりしないと子育ての環境というのは変わっていかないのではないかと思っておりますので、是非よろしくお願いをいたします。
 次に、地域子育て支援事業についてお尋ねします。
 子育て支援の仕事をしていたときに特に力を入れて取り組んだのが、児童館を活用した地域子育て支援でした。児童館といえば、放課後子供クラブなどが一般的でなかった時代、子供の放課後の居場所、遊び場といったイメージが強いかと思いますが、せっかく、地域にあるすばらしいポテンシャルを持った施設、特に子育てのスペシャリストである優れた人材がそろっていますので、これを使わない手はないと考え、地域子育て支援拠点に生まれ変わらせることを試みました。
 具体的には、午前中の時間帯を乳幼児を育てるお母さんたちに開放し、つどいの広場事業などを活用し、年齢や発達に応じたプログラムを多く用意することにしました。いわゆる専業主婦支援です。子育てのことを相談できる相手が近くにおらず、寂しさを感じている方々に、同じ悩みを持っている方との交流の場を提供する。また、経験豊富な児童館の先生が育児の悩みの相談に乗ってくれるので、安心感が生まれます。この取組を始めてから、市内には移動児童館を含め十か所の児童館があったのですが、毎年、利用者の延べ人数が一万人ずつ増加していったのです。
 もちろん、費用もかかりました。赤ちゃんがはいはいをしても大丈夫な環境を整えないといけませんし、乳幼児用のおもちゃも要ります。人員もしっかりと配置しなければなりません。予算の捻出には大変苦労をしました。
 この経験を踏まえ、地域子育て支援事業の重要性を強く感じています。こども家庭庁の設置により、地域子育て支援事業はどのように充実するのでしょうか。放課後子供クラブのことは度々議論になりますが、地域子育て支援の拠点として、また専業主婦支援の重要な施設である児童館についての議論は余り聞かれません。是非更なる充実をお願いしたいと思いますが、大臣の御見解をお尋ねいたします。
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野田聖子#7
○野田国務大臣 お答えします。
 昨年末に閣議決定した基本方針において、全ての子供の健やかな成長、ウェルビーイングの向上を掲げており、これらを実現するために、地域子ども・子育て支援事業や児童館は大変重要な施策です。
 児童館については、引き続き、地域子育て支援拠点の場としての活用を支援するとともに、令和四年度において、更なる機能強化を図るため、児童の発達段階に配慮した活動や家庭からの相談対応などの先進的な取組を実践してもらい、好事例集として作成して横展開を図る新規事業を創設していると承知しています。
 引き続き、自治体における取組を支援し、子供の育ちがしっかり保障されるよう取り組んでまいります。
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杉田水脈#8
○杉田委員 ありがとうございます。
 働いているお母さんは保育所の先生なんかにいろいろ相談ができたりとかするんですけれども、やはり専業主婦の方は孤立している方も多いですので、児童館の役割が本当に大切だというふうに私自身も実感しておりましたので、是非よろしくお願いしたいというふうに思っております。
 また、子育て支援を担当していたときに大変お世話になりました、一般財団法人児童健全育成推進財団の鈴木一光理事長、この方はテレビ寺子屋などの講師で有名な方なんですが、鈴木理事長は、児童の健全育成とは、子供が社会の様々な理不尽を自分の力で乗り越えることができるような大人に成長するよう支援することであると述べていらっしゃいます。その力をつけさせるのが大人の責任であると。そういう視点で見ると、こども家庭庁にはまた更なる役割が見えてくるのではないかと考えております。
 さて、皆さんは、子育ては一体いつ終わる、子育てにいつ終わりが来ると思っていらっしゃいますか。鈴木理事長は、子育ての終わる時期について、孫が二十歳になるまでとおっしゃっています。今は成人年齢が十八歳になりましたから、十八歳なのかもしれません。家庭を構成し子育ての当事者となるのは、親子の二世代だけとは限りません。
 そこで、お尋ねします。こども家庭庁の家庭の中には、祖父母は含まれているのでしょうか。
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野田聖子#9
○野田国務大臣 こども家庭庁においては、子供を中心に、子供の成長を支える、子供にとっての居場所を広い意味での家庭と考え、この家庭には、子供の成長を支える祖父母も含まれていると考えております。
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杉田水脈#10
○杉田委員 ありがとうございます。
 やはり祖父母というのが子育てにおいては非常に重要な役割を持ってくるというふうに考えております。
 これからちょっとそれを説明してまいりたいかと思うんですけれども、これまで他国の子育てをいろいろ見てきた中で、それぞれの国には伝統的な子育てというのがあることを知りました。
 例えば、フランスは、貴族を中心に、子育ては親本人が行わず、乳母がその役割を担っていたんだそうです。フランスでは、現在もその名残があり、乳母というのが国家資格になっており、認定保育ママと呼ばれています。約二百四十万人いる三歳以下の子供のうち、公的な保育を受けているのは約百四十万人です。そのうち保育所に入っているのは三二%で、何と五八%は認定保育ママを利用しているのだそうです。
 では、日本の伝統的な子育てとは、どんな子育てでしょうか。私は、これは祖父母による子育てではないかと考えます。
 これはキッズいわき・ぱふ代表の岩城敏之氏の講演でお聞きしたお話ですが、かつて、農耕が主な産業だった日本において、女性は、結婚して子供を産んでも、今の産休と同じぐらいの期間体を休めて、すぐ畑仕事などの農作業に出ていました。では、どのように子育てをしていたのか。それは、農作業を引退した祖父母が子育てに参画していました。
 近年では、地方から東京に進学や就職で出ていくのは、男性よりも女性の割合が多いと言われています。言うまでもなく、東京の合計特殊出生率は、四十七都道府県の中で最低で、一・一二。東京の一極集中は、少子化も推し進めています。
 地方で子育てをしていれば、例えば自分の両親が近くに住んでいる、若しくは旦那さんの両親が近くに住んでいるという形で、両親の手をかりた子育てがしやすいということです。ただ、東京に出てくると、なかなか両親の手をかりた子育てというのが難しくなってくる、そういうことなんです。そういう中で、やはり、地方では、結婚して子育てをする方は大体子供二人、三人と産んでいるような方が多いんですけれども、東京は、どうしても少子化が進んでしまうということではないかと思っています。
 なので、祖父母の手をかりる子育てをもっと推進する、例えば住宅政策で同居、近居を推進するなど、これは地方の自治体によっては既に取り組んでいるところもあるんですけれども、こども家庭庁の中でもしっかりとこの部分を推し進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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野田聖子#11
○野田国務大臣 核家族化の進展など、家族の在り方や家族を取り巻く環境が多様化する中、子育てについての第一義的責任を持つ父母などの保護者が共に支え合いながら子育てを行うこと、そしてその家庭を社会全体でバックアップしていくことの必要性が、御指摘のように、これまでになく高まっています。
 こうした状況において、活力、意欲のあるシニア層などの参画を促すことで子育ての担い手の多様化を進め、地域全体で子育て家庭を支えていくことや、三世代同居、近居しやすい環境づくりなど、子育ての担い手の多様化と世代間での助け合いを進めていくことが重要だと考えています。
 このため、少子化社会対策大綱に基づき、希望する子育て家庭が家族において世代間で助け合いながら子や孫を育てることができるよう、三世代同居に対応した優良な住宅の整備、リフォームに対する支援を行うとともに、いわゆる賃貸住宅において子育て世帯とそれを支援する親世帯との近居を促進することによって三世代同居、近居しやすい環境づくりを推進するとともに、地域において、子育て家庭の多様なニーズに対応するため、子育て中の親子が交流する場としての子育て支援拠点を提供することや、NPOや、活力、意欲のあるシニア層などの参画を促すことで子育ての担い手の多様化を進め、地域全体で子育て家庭を支えていくこととしています。
 今後も、関係省庁と連携しながら、多様なニーズに応じて、全ての子育て家庭が、それぞれが必要とする支援にアクセスでき、安全かつ安心して子供を育てられる環境の整備に取り組んでまいります。
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杉田水脈#12
○杉田委員 私が地域子育て支援事業をやっているときに、専業主婦のお母さんなんかが非常に育児に悩んでしまって、どうしても自分一人で一〇〇をやってしまわないといけないと思ってしまうお母さんが多いんですね。そういうお母さんたちに向けて、お母さん一人の愛情で一〇〇にする必要はないんだよ、お母さんもお父さんも、おじいちゃんもおばあちゃんも、そして保育所の先生とか、あと地域の人たちも全部合わせて一〇〇の愛情にしていけばいいんだよというアドバイスをさせていただきました。
 先ほどの大臣の答弁の中にありますように、地域のシニア層なんかもたくさん参画をしていただいて子供を育てていくという形を実際にやっていける日本にしていきたいなというふうに思いますし、また、家庭が持つたて糸のつながりというのも本当に大切なものでございます。
 最後に、質問ではないんですけれども、基本方針では、こども家庭庁は、審議会、懇談会等への子供、若者の参画を促進するとともに、子供や若者にとって身近なSNSを活用した意見聴取など、子供や若者から直接意見を聞く仕組みや場づくりについて検討していくとされています。
 もちろん、趣旨や狙いは大いに理解できますし、賛同いたしますが、近年、SNSを通じて子供が犯罪や事件に巻き込まれるケースも増えております。この方針が決して政府が子供にSNS利用を推奨しているといった誤解を与えることがないよう十分御配慮をお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
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上野賢一郎#13
○上野委員長 次に、平沼正二郎君。
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平沼正二郎#14
○平沼委員 皆さん、こんにちは。自由民主党の平沼正二郎でございます。
 本日は、こども家庭庁に関しての質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 私は、七歳と二歳の子供がおりまして、子を持つ父親でございます。しかしながら、政治を志して以降、家族にはちょっと迷惑をかけっ放しですね。とてもイクメンとは言えない状態で、反省はしておりますけれども、我が子も含めてこの日本の将来を担う子供たちの未来をどうつくっていくか、これは日本においても最も重要なテーマの一つであると思いますし、国会議員となり、こうしてこども家庭庁に対して質問の機会を得て、将来世代の子供たちに対して携わる仕事をさせていただくことは、責任も重大でございますけれども、大きな誇りでございます。日本の全ての子供たち、またこれから生まれてくる子供たちが日本に生まれてよかったなと思える国をつくってまいらなければなりません。私も、子供を持つ父親として、また国会議員として、最大限尽力をしてまいる所存でございます。
 それでは、質問に入りたいと思います。
 この委員会でも何度か質問が出ておりましたけれども、当初、こども庁であったものが、正式に、こども家庭庁という名称に変わりましたけれども、改めて、家庭という言葉が入った意味、意義を教えていただけますでしょうか。
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野田聖子#15
○野田国務大臣 お答えいたします。
 新たな行政組織の名称については、これまでの議論を踏まえて、昨年十二月に閣議決定したこども政策の新たな推進体制に関する基本方針において、こども家庭庁としました。
 児童の権利に関する条約の前文の考え方においても、子供は家庭環境の下で幸福、愛情及び理解のある雰囲気の中で成長すべきとされているところです。
 こども家庭庁という名称は、子供の健やかな成長にとって、家庭における子育てを社会全体でしっかり支えることが子供の幸せにつながるという趣旨であります。
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平沼正二郎#16
○平沼委員 御回答ありがとうございます、大臣。
 私も、子供を育む上において家庭の重要性というのは大変にあると思いますし、御説明いただいたとおり、いわゆる一般的にお父さん、お母さんだったりがいる家庭だけではなくて、子供を取り巻く環境だったり安心して成長できる場所というものをやはり家庭として広義の意味で捉えて、それを大切にしようという考えには完全に同意するところであります。
 確かに、今現在、虐待等を受けて家庭という言葉によい印象を持っていない方もいらっしゃることは私も重々承知しておりますし、おっしゃっていることもよく分かっているんですけれども、しかしながら、私は、この家庭という言葉が入ったのは、やはり、今後、子供にとって不幸な家庭環境だったり場所だったりというものを生まないためにも、政府が、子供を育む、そして安心できる家庭そして場所をつくっていくんだという非常に前向きな決意の表れの一つであると思っております。
 そして、この安心できる家庭、広義の意味でいわゆる子供の居場所というものの重要性をちょっと鑑みつつ、次の質問に参ります。
 現在、児童虐待が増えていると認識をしておりますけれども、どのような家庭環境の子供が虐待に遭っているというデータ等があれば教えていただけますでしょうか。
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橋本泰宏#17
○橋本政府参考人 虐待を受けている子供の家庭環境につきまして、児童相談所等における虐待相談対応の全ての事例を網羅的には把握してございませんけれども、子ども虐待対応の手引きにおきましては、一般的に虐待に至るおそれのある要因、虐待のリスクということで留意すべき点といたしまして、一つは、経済的に不安定な家庭である、それから、親族や地域社会から孤立した家庭であること、未婚を含む一人親家庭、こういったことが列挙されております。
 それから、社会保障審議会の児童部会におきまして、児童虐待等要保護事例の検証に関する専門委員会というのがございますが、こちらの第十七次報告におきまして、令和元年度の心中以外での虐待死事例は五十六件ございますが、この家庭環境につきましては、世帯に実の父母がいらっしゃるのが二十四件、四二・九%でございます。それからあと、一人親が二十件、約三五・七%ということになっております。
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平沼正二郎#18
○平沼委員 御説明ありがとうございます。
 御説明いただいたとおり、収入面の負担の多さというところから、また日本における一人親世帯の貧困率の高さというのを鑑みると、やはり一人親世帯において児童虐待が起こる可能性が高い傾向があると言えるわけですけれども、このような苦労されている一人親世帯に対して、児童虐待防止の観点から現状取られている対応を教えていただけますでしょうか。また、こども家庭庁が創設されるに当たり、児童虐待を生み出さないという観点から、更なる対応強化の考えはございますでしょうか。
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橋本泰宏#19
○橋本政府参考人 コロナ禍の影響等も受けまして、特に子育てと仕事を一人で担う一人親世帯の多くが大変厳しい状況にあるというふうに承知しております。一人親が安定して子供を育てることができるようになるためには、一人親の自立と生活の安定を促すことができるような支援というものが不可欠というふうに認識しております。
 このため、安定した就業による自立に向けて取り組む一人親に対しまして、一つ目といたしまして、資格取得に向けた訓練中の生活費、これが月十万円等でございますけれども、これを支援する高等職業訓練促進給付金の給付対象を民間資格取得の場合などに拡大する特例措置の令和四年度までの延長、それから二つ目といたしまして、一人親が教育訓練を受ける場合の講座受講料支援の上限額の引上げ、三つ目といたしまして、償還免除つきのひとり親家庭住宅支援資金貸付の創設、こういったことを実施するとともに、児童扶養手当等の経済的支援ですとか一人親世帯の日常生活の支援など、総合的な一人親支援施策を実施しております。
 加えまして、児童虐待のリスクの高まりを踏まえて、子育て世帯が孤立しないように、地域ネットワークにより、支援ニーズの高い子供たちを見守る支援対象児童等見守り強化事業というものを実施しているところでございます。
 今般の児童福祉法改正案におきましては、家庭への支援を強化し児童虐待防止にも資するように、一人親を含めて、全ての妊産婦、子育て家庭、子供へ一体的に相談支援を行うこども家庭センターの設置ですとか、地域のNPO等とも連携して一人親を含めた子育て世帯への訪問による家事支援の事業を創設するなど、その支援の充実を図ることとしておりまして、今後とも、こうした取組等を通じ、一人親家庭の支援に関する施策の充実を図りたいと考えております。
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谷内繁#20
○谷内政府参考人 私からは、こども家庭庁が創設された後の児童虐待防止対策について答弁させていただきます。
 まず、こども家庭庁におきましては、これまで各府省において別々に担われてまいりました子供政策に関する総合調整権限を一元化いたしまして、子供の視点に立った強い司令塔機能を発揮することとしております。
 議員御指摘の児童虐待防止対策につきましても、これまでも厚生労働省を中心に取組が行われてきましたけれども、こども家庭庁が創設された後は、厚生労働省の事務を引き継いで実施いたしますとともに、関係省庁にまたがる児童虐待防止対策を主導していきたいと考えております。
 また、現在審議中の児童福祉法案、先ほど厚生労働省の局長から御答弁ありましたけれども、家庭への支援を強化して虐待の発生を未然に防止するための様々な内容を盛り込んでおりますので、これら施策を通じまして、児童虐待防止に全力で取り組んでまいりたいと考えております。
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平沼正二郎#21
○平沼委員 御回答ありがとうございます。
 様々な対応を取られているということでございますけれども、私の知人の方に母子家庭向けシェアハウスの運営と一人親居住の支援を行っている方がおりまして、安心して住める場所を提供しております。最初の質問においても御説明いただいた広義の意味とも言える家庭において、その基礎となる住居環境を整えるのは、現在困難な状況に置かれている方々にとって、収入面においても精神的にも大変重要な側面であるかと思っております。
 また、住環境の整備というのは、虐待被害を防止するという点でも大きく寄与するものと考えておりまして、さらに、行政サービス等を受けるに当たっても仕事をするに当たっても、住、つまり住所保持がなくてはままならないケースも多々ございます。居場所のない未成年の子供たち、社会的養護出身の若者たち、母子家庭に育つ子供たち、安定した住まいを得ることができれば生活の基盤を整えやすくなり、自立に向けたステップを歩み始めることも可能になります。しかし、現状では、そのスタートとなる住所を得るところでつまずいてしまっているケースが多々ございます。
 一方で、私の知人のように、安心して住むことができる住まいを提供する活動が民間で広がりを見せておりまして、社会的養護出身の子供たちの住まいを提供するステップハウス、引きこもりからの脱却をして自立と社会復帰を目指す若者のためのハウス、母子家庭のためのハウスなどがございます。こうした取組の多くは、一般の住宅を自らの団体で借り上げて、シェアハウスなどにして提供しております。さらに、住まいの提供だけではなくて、就労の支援や日々の生活支援なども行いながら包括的な支援を行っており、まさに、住まいと福祉の、隙間というかはざまを埋めている存在となっております。
 シェアハウスのような、同じ環境の方が寄り添える、そして共感でき安心できる住居環境整備についてはニーズも高まっていると私も認識をしているんですけれども、しかしながら、こういった民間団体が住まいを用意するための費用、例えば耐震改修費用であったり断熱改修費用、共用の家具、家電の購入費用など、日々の支援のための人件費と支出は非常に多い一方で、支援のためにはどうしても家賃を安く抑えなければならなくて、必然的に家賃収入等が低くなっているという状況です。とても有効な取組であるものの、思いのある支援者だったり支援団体の赤字覚悟の運営に依存しておりまして、持続可能性は非常に低くなっているんじゃないかと言わざるを得ない状況なのかなと感じております。
 また、住宅セーフティーネット法など、居住支援が必要な人たちへの家賃低廉化をするための制度はあるんですけれども、多くの自治体が予算化しておりません。制度はあってもなかなか使いづらいという状態もあると聞いております。
 子供、若者の住まいを守っていくために、先ほどもちょっと御説明した民間の支援団体への応援が必要と考えますけれども、現状、こうした活動への支援状況があるのか、教えていただけますでしょうか。
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橋本泰宏#22
○橋本政府参考人 母子世帯などの安定した暮らしを支えるためには安定した住まいの確保ということが重要でございまして、国土交通省の住宅施策とも連携した取組を進めているところでございます。
 母子世帯等を主な対象とした居住支援を行っている民間団体に対する支援制度として、例えばでございますが、一人親家庭等を支援する団体が相談支援事業の中で住まいに関する支援を行うときに事業開始資金や事業継続資金の低利融資を行う母子父子寡婦福祉資金貸付制度、それから、母子生活支援施設を退所した方などに対してアパート等を活用した支援を行う費用を母子生活支援施設に対して支援する社会的養護自立支援事業、こういった仕組みの活用が可能ではないかというふうに考えております。
 このほか、先般取りまとめました、コロナ禍における原油価格・物価高騰等総合緊急対策におきましては、新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金を積み増しいたしまして、支援ニーズの増大に対応した地域の民間団体を支援する事業を創設したところでございまして、こうした事業も支援が必要な若者の住まい支援にも活用の余地があるものというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、引き続き、関係省庁と連携しながら、こうした事業の活用も視野に入れつつ、一人親世帯などを含む、支援が必要な方の住まいの確保を含めた、ニーズに合った支援がなされるよう取り組んでまいりたいと考えております。
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平沼正二郎#23
○平沼委員 ありがとうございます。
 是非、取組の強化をしていただきたいと思います。まだまだ今の段階では十全に機能していないと思いますし、福祉的な目線でやはり住まいというのは捉えなくてはなりませんし、省庁横断した動きも必要です。子供、若者の生活環境を守っていくためにも住まいが重要であるのは当たり前のことでございまして、こども家庭庁創設に当たっても、是非とも省庁横断で環境整備に力を尽くしていただきたいことを強く要望いたします。
 次の質問に移ります。
 現在、日本では約二百六十万人の子供が相対的な貧困状況にあると言われております。そして、生活困窮世帯の子供たちの多くは、様々な不利や困難に直面しております。
 困難な状況といいますと、ネグレクトや虐待等でございますけれども、また、これらは不登校にもつながって、学習遅滞に陥っている子供も少なくない状況でございます。子供、家庭の複雑な困難に対して、包括的な支援を地域の中で行っていく必要性がございます。
 そうした支援の一つとして機能しているのが、生活困窮者自立支援法の学習・生活支援事業です。単に勉強を教えるだけではなくて、努力した結果、自らの成長を実感する機会の提供や、学習支援を行う地域の大人との出会いによるロールモデルの獲得、親への養育支援などを通じて、子供の将来の自立に向けた、きめ細やかで包括的な支援を行っておりまして、令和二年度時点では五百七十六自治体をカバーし、一部効果を上げていると認識をしております。
 この生活困窮者自立支援法の学習・生活支援事業は、こども家庭庁ができることによって、管轄はどうなりますでしょうか。
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山本麻里#24
○山本政府参考人 御指摘の子どもの学習・生活支援事業につきましては、生活保護世帯を含む生活困窮世帯の子供を対象とした学習支援や生活習慣の改善等に向けた支援を行うものであり、生活困窮者自立支援法の他の事業や生活保護法と相まって世帯全体への支援を実施するものであることから、両法を所管する厚生労働省において引き続き所管することとしております。
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平沼正二郎#25
○平沼委員 厚生労働省の管轄であるということでございますけれども、このように地域の子供支援の中で大きな役割を担っている学習・生活支援事業が、霞が関のよくある所掌事務の縦割りロジックの中でこども家庭庁とやはり切り離されてしまいますと、子供に本当に必要な支援を届けることができなくなるのではないかという懸念がございまして、生活困窮世帯の子供に向けた学習・生活支援事業を、こどもまんなかという子供政策の理念に基づいて、子供政策として展開する体制を明確にすべきではないでしょうか。
 その観点から、生活困窮者自立支援法に基づく学習・生活支援事業について、厚労省とこども家庭庁が共同で執行した方がよいと考えますけれども、政府の見解をお聞かせ願えますでしょうか。
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後藤茂之#26
○後藤国務大臣 生活困窮者自立支援法に基づく子どもの学習・生活支援事業を推進していくに当たりましては、先ほど政府参考人からもお答えいたしたとおりでございますけれども、生活困窮者自立支援法に基づく他の事業や生活保護法と相まって世帯全体を支援していくことを基本的な考え方としつつ、昨年末に取りまとめられました子供政策の新たな支援体制に関する基本方針の趣旨を踏まえまして、こども家庭庁を含めた関係者とよく連携して取り組んでまいりたいと思います。
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平沼正二郎#27
○平沼委員 大臣、ありがとうございます。
 是非とも、この学習支援事業の重要性を引き続き鑑みていただいて、子供にとって適切な制度適用がされるようにお願いを申し上げます。
 最後の質問に参ります。
 子供コミッショナーの議論が本委員会でも度々されておりますけれども、先般行われた参考人質疑の中で、古賀参考人からは、地域における、実際に現場で対応ができる体制促進が重要であるという話や、また、末冨参考人からは、国として独立した組織として確立するなら丁寧な議論と検証が必要である、調査権や勧告権を行使するときに、実際に現場で対応する弁護士、ソーシャルワーカーにとっても専門性があるかどうかは疑問で、求める要件、そして責任の範囲を明確にして、子供を守り切る集団を育て、確立することが重要であるとの発言がございました。
 この点、私、非常に重要な観点であると考えております。実際の現場においていち早く状況を察知して報告、対応ができる人材の育成というのは、参考人の指摘のとおり、急務でございます。
 この度、こども家庭庁創設に当たり、地域における専門性を持った人材の育成また確保に関してはどのようにお考えでしょうか。
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野田聖子#28
○野田国務大臣 お答えします。
 地域において実際に子供や子育て家庭の支援に関わる人材の確保や専門性を向上させることは、御指摘のとおり、子供を守り、健やかな育ちを保障するための基盤となるものであります。地域における専門性を持った人材の育成や確保は極めて重要かつ急務であると考えています。
 このため、現在御審議中の児童福祉法の改正案で、虐待等への対応力を強化するため、子供家庭福祉の資格を導入し、研修等を通じて現場職員の専門性の向上を図ることとしており、また、文部科学省においては、福祉の専門家であるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置の充実によって学校における教育相談体制の強化を図るなど、地域における専門人材の確保、育成に努めていますが、こども家庭庁においては、関係省庁や自治体等と連携して、地域の体制整備にしっかりと取り組んでまいりたいと考えています。
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平沼正二郎#29
○平沼委員 ありがとうございます。
 機関そのものよりも、やはり現場対応を適切に行える人材の育成は何よりも重要ですし、子供の声をしっかり拾い上げるためにも、こども家庭庁として引き続き全力をいただきたいと思いますし、このこども家庭庁に対する期待というのは非常に高まっておりますし、こどもまんなか主義を社会全体で醸成させるためにも、国の強いリーダーシップが求められております。
 こども家庭庁ができることによって、日本に関わる全ての子供が日本に生まれてよかった、また日本で育ってよかったと思える国になることを期待いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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